事業の概要
- モバイルアクセサリー販売iFaceブランドを中心に、スマートフォンケースや充電器などのモバイルアクセサリーを企画・開発・製造し、インターネット通販と大手雑貨量販店への卸売で販売しています。若年層に高い認知度を持つブランド力を活かし、国内外のECモールや自社サイト、実店舗で幅広く展開し収益を得ています。
- EC事業者向けシステム提供EC事業者向けに、ネットショップ運営を効率化するクラウド型SaaS「ネクストエンジン」を開発・提供しています。複数のECサイトの受注処理や在庫管理を一元化し、業務自動化を支援することで、利用企業からの月額利用料(従量課金制)を主な収益源としています。
- 多角的な商品展開モバイルアクセサリーに加え、ゲーミングモニターブランド「Pixio」やコスメティクスブランド「ByUR」を展開し、事業領域を広げています。自社で企画・開発から製造、販売までを一貫して行うサプライチェーンを構築しており、市場ニーズに合わせた多様な商品を展開することで収益機会を増やしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- コマース事業スマートフォンアクセサリーの企画・開発・製造・販売が主力で、iFaceブランドを中心に展開しています。インターネット通販(自社サイト、国内外ECモール)と大手雑貨量販店への卸売が主な販売チャネルです。売上高は189.87億円、営業利益は21.58億円と、グループの主要な収益源となっています。
- プラットフォーム事業EC事業者向けに、ネットショップ運営を効率化するクラウド型SaaS「ネクストエンジン」を提供しています。複数のECサイトの受注処理や在庫管理を一元化するシステムで、利用企業からの月額利用料が収益源です。売上高は39.09億円、営業利益は20.83億円と、収益性の高い事業として成長しています。
2025-04 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Commerce | 事業 | 190 | 22 | 11.4% |
| Platform | 事業 | 39 | 21 | 53.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社4社、非連結子会社1社、関連会社2社の合計8社で構成されており、世界的にも成長が続いているEC市場において、市場の変化に対応しつつ進化成長してまいりました。自らのクリエイティブ魂に火をつけ、プロダクト及びサービスを通じて顧客体験価値を最大化し、クリエイティブな炎を燃え上がらせることを体現することを目指し、Purpose/Passion「クリエイティブ魂に火をつける」を掲げております。主要なものとしては、スマートフォンケースや携帯機器用充電器、イヤホン等モバイルアクセサリーやコスメティクス、ゲーミングモニターの商品企画・開発・製造、それら商品についてインターネット通信販売及び大手雑貨量販店等への卸販売を行う「コマース事業」を展開しております。なお、当社グループは従来、EC事業者向けクラウド(SaaS)型ECプラットフォーム「ネクストエンジン」の開発・提供を行う「プラットフォーム事業」を併せて営んでおりましたが、2025年11月1日付の株式分配型スピンオフにより同事業を担うNE株式会社を連結の範囲から除外したため、当連結会計年度末現在においては「コマース事業」を中心に事業を展開しております。事業の内容は以下のとおりであります。 (1) コマース事業当事業においては、若年層に高い認知度を持つiFaceブランドを中心としたスマートフォンアクセサリーを取り扱う事業が主力事業となります。若年層を含む幅広い顧客に対して、ECでは多店舗展開することでより多くの顧客と接点を持ちつつ、また雑貨量販店、家電量販店、キャリアショップ等のリアルな売り場での接点をも有す、バランスの良い販路を持っているのが一つの特徴であります。あわせて、当社グループで企画開発、製造、販売までのサプライチェーンを構築しているのも大きな優位性となっております。また、これらにEC運営ナレッジを加えた強みを活かしてカテゴリー拡張をしており、ゲーミングモニターブランド「Pixio」や、コスメティクスを「ByUR」ブランドとして展開しています。なお、当事業は国内だけでなく、韓国、米国、中国の連結子会社3社を通じてインターネット通信販売及び小売り事業者向けの卸販売を行っており、インターネット通信販売においては自社サイトの運営だけでなく、国内及び海外の有力ECショッピングモール等へ出店しております。① 国内インターネット通信販売についてインターネット通信販売においては、自社ドメインサイト、楽天市場、Yahoo!ショッピングモール、Amazon.co.jp、ZOZOTOWN、その他小規模店舗を含め日本国内で多数EC店舗を運営し、一般消費者に向けてモバイルアクセサリー、コスメティクス及びゲーミングアクセサリー等を販売しております。店舗運営に当たっては、UX(注1)を重視し、専門チームがUXの向上に努め様々な施策を行っております。(注)1.UX(User Experience)とは、ある製品やサービスを利用したり、消費した時に得られる体験の総体。個別の機能や使いやすさのみならず、ユーザー(ここでは当社のECサイトを訪問する一般消費者)が真にやりたいことを楽しく、心地よく実現できるかどうかを重視した概念。② 卸販売についてモバイルアクセサリーは大手雑貨量販店及び大手家電量販店向けに、コスメティクスは大手雑貨量販店及びドラッグストア向けに、ゲーミングアクセサリーは大手家電量販店及びPC専門店向けに、それぞれ卸販売を行っているほか、EC事業者向けにインターネット卸販売サイトの運営を行っております。小田原本社のほか、東京、大阪に拠点を設け、ラウンダーと呼ばれる実店舗の売場構築支援を行う人員を配置し、顧客満足度向上に努めております。③ 海外向け販売について子会社を通じて次のとおり店舗展開をしております。Hamee Global Inc.(韓国連結子会社、以下「Hamee Global」という。)では、一般消費者向けにインターネット販売を展開しております。また、韓国国外の代理店に対する海外輸出も行っております。Hamee US,Corp.(米国連結子会社、以下「Hamee US」という。)では、欧米の一般消費者向けインターネット通信販売を展開しております。また、米国においては大手雑貨量販店等への卸売販売も行っております。Hamee Shanghai Tech & Trading Co., Ltd.(中国連結子会社、以下「Hamee Shanghai Tech & Trading」という。)では、中国一般消費者向けインターネット販売を展開しております。 ④ 商品仕入及び自社企画・製造について商品仕入については、500社を超える仕入先との取引により、モバイルアクセサリー関連の情報網を確保しており、時代のニーズに合わせた多種多様な商品展開が可能な体制を構築しております。また、社内にて商品デザイナーを中心とした商品企画・デザイン専門チームを設置し、自社企画商品として、海外を含む外部メーカーと協力しオリジナル商品を制作しております。自社企画商品においては、ディズニーやムーミン等の人気キャラクターの商品化権を取得して、キャラクター商品の制作も積極的に行っております。これらに加え、コスメの商品開発、製造、販売、そしてゲーミングアクセサリー事業の企画開発にも携わっております。玩具や実用品等も一部取り扱っており、様々な商品について、多くのEC店舗における販売状況を分析することで、売れ筋商品をリアルタイムに把握し、商品仕入れ・企画に活用することが可能な体制となっております。また、韓国連結子会社が製造機能を保有しており、自社商品の企画・製造から物流・販売までのフローを統括できる体制を構築しております。 [事業系統図](コマース事業)
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 iFaceブランドが主力であり、サプライチェーンを構築しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド iFaceブランドの認知度と、企画開発から製造販売までの一貫したサプライチェーン。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:EC関連市場の発展阻害 / インターネットモール運営方針の影響 / システムトラブル
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報が得られないため、現時点では評価不能。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
ECサイト「Hamee」は、スマートフォンアクセサリーを中心に多様な商品を取り扱っている。顧客が特定の商品やサービスに慣れると、他のECサイトへの乗り換えには一定の手間や情報収集が必要となるため、弱いスイッチング・コストが存在する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
現時点では、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるようなネットワーク効果を示す具体的な兆候は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
ECサイト運営におけるスケールメリットや、独自の仕入れルートなど、他社と比較して構造的にコスト優位性を持つという明確な証拠は現時点では確認できない。ただし、EC事業の性質上、一定の効率性は追求されていると考えられる。
規模の経済★☆☆☆☆
EC市場は競争が激しく、Hameeが業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは断定できない。一定の規模は有していると考えられるが、圧倒的な市場シェアや寡占状態を示すデータは不足している。
- 強力なブランドと販路若年層に高い認知度を持つiFaceブランドを主力とし、自社ECサイト、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなどの主要ECモールに加え、雑貨量販店や家電量販店といったリアル店舗にも卸販売を行うことで、幅広い顧客接点と安定した販売チャネルを確保しています。この多角的な販路が売上を支える強みです。
- 企画開発から販売まで一貫商品の企画・開発、製造、販売までを自社グループ内で一貫して行うサプライチェーンを構築しています。これにより、市場の変化や顧客のニーズを迅速に商品開発に反映させることができ、人気キャラクターとのコラボ商品なども積極的に展開することで、他社との差別化を図っています。
- EC運営ノウハウの活用自社のEC事業で培った豊富な運営ノウハウを、EC事業者向けクラウドサービス「ネクストエンジン」の開発・提供に活かしています。EC事業者の潜在的なニーズを深く理解し、継続的なシステム改良を行うことで、競合他社にはない実用性と利便性を提供し、顧客企業からの信頼を得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 経営方針当社グループは、自らのクリエイティブ魂に火をつけ、プロダクト及びサービスを通じて顧客体験価値を最大化し、クリエイティブな炎を燃え上がらせることを体現することを目指し、Purpose/Passion「クリエイティブ魂に火をつける」を掲げております。2025年11月の株式分配型スピンオフによりプラットフォーム事業(NE株式会社)を分離した後は、コマース事業に経営資源を集中し、その継続的な進化・成長に取り組んでおります。 (2) 経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、経営資源の最適化と各事業の成長加速を目的として、2025年11月にNE株式会社(プラットフォームセグメント)のスピンオフIPOを実施し、コマース事業に経営資源を集中する新たな経営体制へと移行いたしました。新Hameeとして、Purpose/Passion「クリエイティブ魂に火をつける」、Vision「人と地球の“らしさ”カンパニー」、Mission/Strategy「ZカルチャーSPAと脱炭素の両立」を改めて掲げ、持続的な成長を追求してまいります。あわせて、2027年4月期からの3ヵ年を対象とする中期経営計画を策定・公表いたしました。こうした新体制のもと、当社グループが現在認識している主な課題と、それぞれに対する今後の取組方針は以下のとおりであります。当社グループは、これらの課題に迅速かつ着実に対処してまいります。イ.事業ポートフォリオの多角化とカテゴリー拡張当社グループのコマースセグメントは、iFaceブランドを中心とするスマートフォンアクセサリーを基盤としつつ、近年はビューティー事業(ByUR/ByGLOW)及びゲーミングアクセサリー事業(Pixio)が売上面で第2・第3の柱へと成長し、事業ポートフォリオの多角化が着実に進展しております。一方、中長期的に持続的な成長を実現するためには、さらなるカテゴリー拡張と新たな成長領域の創出が重要な経営課題であると認識しております。こうした中、当社グループは「EC運営ナレッジ」、「企画から卸・EC小売までを一気通貫で担うサプライチェーン(SPAモデル)」、「認知度の高いブランド群」といった強みを活かし、ビューティー・ゲーミングアクセサリー両事業におけるカテゴリーの拡張、並びに新規ブランド・新カテゴリーの育成を推進し、事業ポートフォリオの多角化を一層加速してまいります。 ロ.ブランド力の維持向上スマートフォンアクセサリー市場は今後も変化し、競争の激化が予想されます。こうした環境の中で、主力ブランドであるiFaceが引き続き顧客から選ばれ続け、その価値を一層高めていくことが課題であると認識しております。10年以上の歴史を積み上げてきたiFaceのオンリーワンの強みを最大限に活用し、ケース等のアクセサリーにとどまらず通電領域をはじめとする幅広い商品群へと展開することで、iFaceを単一で多様なニーズに応える「総合ブランド」へと進化させてまいります。一層のブランディング強化を通じて、特定カテゴリーに依存しない強固なブランド基盤を構築し、持続的な成長につなげてまいります。 ハ.採算性の改善ビューティー事業及びゲーミングアクセサリー事業は、近年着実に売上を伸ばし、当社グループの成長を牽引する存在となっております。一方で、これらの事業は現在も先行投資の段階にあり、十分な採算の確保には至っていないことから、早期の収益化が重要な課題であると認識しております。大ロット調達や海外生産の戦略的活用等による原価改善、ロジスティクス設計の最適化による在庫・物流コストの圧縮を進め、売上の成長が利益に直結する収益体質への転換を図ることで、これら成長事業の早期の利益貢献を実現してまいります。 ニ.グローバル展開の加速当社グループの売上は8割以上を日本国内市場が占めており、中長期的な成長のためには海外市場への展開拡大が重要な課題であると認識しております。現在、韓国・米国・中国に海外子会社があり、現地での販売・物流の基盤整備を進めております。今後は、こうした基盤を活かし、現地のニーズを捉えた自社ブランドの展開やIPコラボレーション、サプライチェーンの強靭化を通じて海外売上の拡大を図り、グローバルでの成長を加速してまいります。 ホ.ESG・脱炭素の推進当社グループが本社を構える小田原は、江戸時代の思想家・二宮尊徳翁が説いた「報徳思想」が根付く地です。その精神に通じる社会の公器としての自覚のもと、環境・社会・経済に関わる課題の包括的な解決に取り組むことが、持続的な企業価値向上の前提であると認識しております。当社グループはESGに関する重要課題を特定し、その達成に向けた目標とアクションプランを当社ホームページにて公表しております。とりわけ気候変動への対応は重要な経営課題と位置づけ、Mission/Strategyに「ZカルチャーSPAと脱炭素の両立」を掲げ、脱炭素推進プロジェクトのもと、2030年までのCO2排出量の約半減を目標として、各事業部・各部門でサプライチェーン排出量の見直しを進めております。具体的には、製品の紙パッケージ化や分別しやすい仕様への変更、再利用サービスの強化に加え、プラスチック製品の不良品や余剰在庫から新たなプロダクトを生み出すリサイクルサービス「Parallel Plastics」や、企業間で再生プラスチック材を取引するオンラインモール「再生プラスチック取引所」等の取り組みを推進しており、今後もアクションプランを拡充してまいります。 ヘ.人材が活躍できる環境の整備継続的な成長の原資である人材は、当社グループにとって最も重要な経営資源であると認識しております。多様な人材がその能力を最大限に発揮し、創造性を高めながら働き続けられる環境を整備することが課題であると認識しております。テレワークと出社を自由に選択できる勤務形態を維持し、リアルとデジタルが融合した多様な働き方に対応してまいります。また、全社的なAI活用を推進し、社員が「問いの立案」「意思決定」「意味づけ」といったAIに代替されない創造的な活動に集中できる環境を整えることで、一人一人の成長と挑戦を後押しし、働きやすく、やりがいを感じられる環境の整備を進めてまいります。 ト.コーポレートガバナンスの高度化持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、透明性・客観性の高いガバナンス体制の構築と意思決定の迅速化が不可欠であると認識しております。監査等委員会設置会社として、指名・報酬委員会を設置するなど体制を整備してまいりましたが、より一層の高度化に向け、社外取締役の比率向上と取締役会におけるガバナンス機能の強化に取り組み、透明性及び客観性を維持向上してまいります。 チ.コンプライアンス体制の維持向上企業活動には高い倫理観が求められており、コンプライアンス上の問題は経営基盤に重大な影響を及ぼし得るものと認識しております。コンプライアンスマニュアルの整備、コンプライアンス担当役員の選任、法務部門の設置等の体制を構築しておりますが、お客様からの信頼を高めるため、今後も社内教育を通じてコンプライアンス体制の維持向上を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 経営方針当社グループは、自らのクリエイティブ魂に火をつけ、プロダクト及びサービスを通じて顧客体験価値を最大化し、クリエイティブな炎を燃え上がらせることを体現することを目指し、Purpose/Passion「クリエイティブ魂に火をつける」を掲げております。2025年11月の株式分配型スピンオフによりプラットフォーム事業(NE株式会社)を分離した後は、コマース事業に経営資源を集中し、その継続的な進化・成長に取り組んでおります。 (2) 経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、経営資源の最適化と各事業の成長加速を目的として、2025年11月にNE株式会社(プラットフォームセグメント)のスピンオフIPOを実施し、コマース事業に経営資源を集中する新たな経営体制へと移行いたしました。新Hameeとして、Purpose/Passion「クリエイティブ魂に火をつける」、Vision「人と地球の“らしさ”カンパニー」、Mission/Strategy「ZカルチャーSPAと脱炭素の両立」を改めて掲げ、持続的な成長を追求してまいります。あわせて、2027年4月期からの3ヵ年を対象とする中期経営計画を策定・公表いたしました。こうした新体制のもと、当社グループが現在認識している主な課題と、それぞれに対する今後の取組方針は以下のとおりであります。当社グループは、これらの課題に迅速かつ着実に対処してまいります。イ.事業ポートフォリオの多角化とカテゴリー拡張当社グループのコマースセグメントは、iFaceブランドを中心とするスマートフォンアクセサリーを基盤としつつ、近年はビューティー事業(ByUR/ByGLOW)及びゲーミングアクセサリー事業(Pixio)が売上面で第2・第3の柱へと成長し、事業ポートフォリオの多角化が着実に進展しております。一方、中長期的に持続的な成長を実現するためには、さらなるカテゴリー拡張と新たな成長領域の創出が重要な経営課題であると認識しております。こうした中、当社グループは「EC運営ナレッジ」、「企画から卸・EC小売までを一気通貫で担うサプライチェーン(SPAモデル)」、「認知度の高いブランド群」といった強みを活かし、ビューティー・ゲーミングアクセサリー両事業におけるカテゴリーの拡張、並びに新規ブランド・新カテゴリーの育成を推進し、事業ポートフォリオの多角化を一層加速してまいります。 ロ.ブランド力の維持向上スマートフォンアクセサリー市場は今後も変化し、競争の激化が予想されます。こうした環境の中で、主力ブランドであるiFaceが引き続き顧客から選ばれ続け、その価値を一層高めていくことが課題であると認識しております。10年以上の歴史を積み上げてきたiFaceのオンリーワンの強みを最大限に活用し、ケース等のアクセサリーにとどまらず通電領域をはじめとする幅広い商品群へと展開することで、iFaceを単一で多様なニーズに応える「総合ブランド」へと進化させてまいります。一層のブランディング強化を通じて、特定カテゴリーに依存しない強固なブランド基盤を構築し、持続的な成長につなげてまいります。 ハ.採算性の改善ビューティー事業及びゲーミングアクセサリー事業は、近年着実に売上を伸ばし、当社グループの成長を牽引する存在となっております。一方で、これらの事業は現在も先行投資の段階にあり、十分な採算の確保には至っていないことから、早期の収益化が重要な課題であると認識しております。大ロット調達や海外生産の戦略的活用等による原価改善、ロジスティクス設計の最適化による在庫・物流コストの圧縮を進め、売上の成長が利益に直結する収益体質への転換を図ることで、これら成長事業の早期の利益貢献を実現してまいります。 ニ.グローバル展開の加速当社グループの売上は8割以上を日本国内市場が占めており、中長期的な成長のためには海外市場への展開拡大が重要な課題であると認識しております。現在、韓国・米国・中国に海外子会社があり、現地での販売・物流の基盤整備を進めております。今後は、こうした基盤を活かし、現地のニーズを捉えた自社ブランドの展開やIPコラボレーション、サプライチェーンの強靭化を通じて海外売上の拡大を図り、グローバルでの成長を加速してまいります。 ホ.ESG・脱炭素の推進当社グループが本社を構える小田原は、江戸時代の思想家・二宮尊徳翁が説いた「報徳思想」が根付く地です。その精神に通じる社会の公器としての自覚のもと、環境・社会・経済に関わる課題の包括的な解決に取り組むことが、持続的な企業価値向上の前提であると認識しております。当社グループはESGに関する重要課題を特定し、その達成に向けた目標とアクションプランを当社ホームページにて公表しております。とりわけ気候変動への対応は重要な経営課題と位置づけ、Mission/Strategyに「ZカルチャーSPAと脱炭素の両立」を掲げ、脱炭素推進プロジェクトのもと、2030年までのCO2排出量の約半減を目標として、各事業部・各部門でサプライチェーン排出量の見直しを進めております。具体的には、製品の紙パッケージ化や分別しやすい仕様への変更、再利用サービスの強化に加え、プラスチック製品の不良品や余剰在庫から新たなプロダクトを生み出すリサイクルサービス「Parallel Plastics」や、企業間で再生プラスチック材を取引するオンラインモール「再生プラスチック取引所」等の取り組みを推進しており、今後もアクションプランを拡充してまいります。 ヘ.人材が活躍できる環境の整備継続的な成長の原資である人材は、当社グループにとって最も重要な経営資源であると認識しております。多様な人材がその能力を最大限に発揮し、創造性を高めながら働き続けられる環境を整備することが課題であると認識しております。テレワークと出社を自由に選択できる勤務形態を維持し、リアルとデジタルが融合した多様な働き方に対応してまいります。また、全社的なAI活用を推進し、社員が「問いの立案」「意思決定」「意味づけ」といったAIに代替されない創造的な活動に集中できる環境を整えることで、一人一人の成長と挑戦を後押しし、働きやすく、やりがいを感じられる環境の整備を進めてまいります。 ト.コーポレートガバナンスの高度化持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、透明性・客観性の高いガバナンス体制の構築と意思決定の迅速化が不可欠であると認識しております。監査等委員会設置会社として、指名・報酬委員会を設置するなど体制を整備してまいりましたが、より一層の高度化に向け、社外取締役の比率向上と取締役会におけるガバナンス機能の強化に取り組み、透明性及び客観性を維持向上してまいります。 チ.コンプライアンス体制の維持向上企業活動には高い倫理観が求められており、コンプライアンス上の問題は経営基盤に重大な影響を及ぼし得るものと認識しております。コンプライアンスマニュアルの整備、コンプライアンス担当役員の選任、法務部門の設置等の体制を構築しておりますが、お客様からの信頼を高めるため、今後も社内教育を通じてコンプライアンス体制の維持向上を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、高水準の賃金上昇を背景とした個人消費の持ち直しや、企業の堅調な設備投資需要に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇や金融・資本市場の変動に加え、依然として緊迫が続く中東情勢を背景とした原材料価格及び物流コストの高止まり、並びに円安基調の継続等、先行きについては不透明な状況が続いております。このような経営環境の下で、当社グループにおきましては、2025年11月4日付「NE株式会社の東京証券取引所上場に関するお知らせ」のとおり、NE株式会社の株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)を実施いたしました。これにより同社は当社の連結子会社ではなくなりました。そのため、プラットフォームセグメントの業績寄与は中間連結会計期間までとなります。当連結会計年度における当社グループのセグメントごとの経営成績は次のとおりとなりました。 a.コマースセグメント(a) モバイルライフ事業スマートフォンアクセサリー市場におきましては、海外勢を含む競合ブランドの台頭等により、ECを中心に競争が一段と激化いたしました。このような環境下において当社は、新シリーズ「BeBling 2」のリリース、Netflix「ストレンジャー・シングス」やMika Pikazo氏等とのコラボレーションを実行し、原宿フラッグシップ店舗及び家電量販店等での店頭プレゼンスを高め、Z世代を中心とするユーザー基盤の維持・強化に取り組みました。EC・卸の両チャネルともに競争が一段と激化する環境のもと、自社公式オンラインストアにおける顧客基盤の強化と、家電量販店等の主要販路における店頭でのブランド体験の訴求を両輪で進め、販売基盤の拡大に努めました。あわせて、モバイルバッテリー等の通電系アクセサリーを次期の重点成長領域と位置づけ、商品開発及び販売体制の構築を進めております。これらの結果、当事業の売上高は前期比1.5%減となりました。なお、次期におきましては、新シリーズの本格展開等、中長期的な成長基盤の構築に向けた取り組みを進めてまいります。 (b) コスメティクス事業コスメティクスブランド「ByUR(バイユア)」につきましては、主要ドラッグストアチェーンを中心としたベースメイクカテゴリーの取扱店舗の大幅な拡大に加え、EC販売及び卸販売ともに好調に推移いたしました。ベースメイクカテゴリーは、日本人の肌質に合わせた仕上がりが幅広い顧客層から支持を集め、取扱店舗網の拡大とあいまってブランド全体のトップラインを力強く牽引し、「ByUR」はベースメイク領域における主要ブランドとしてのポジションを着実に確立いたしました。また、仕入条件の改善等により商品原価率が改善し、事業全体の収益基盤の強化も着実に進捗いたしました。シートマスク及びスキンケアカテゴリーにつきましては、引き続き商品力の強化と販路の最適化に取り組んでまいります。また、複数ブランドによる事業ポートフォリオの構築を企図し、新ブランド「ByGLOW(バイグロー)」をローンチし、立ち上げ初期として一定の手応えを得ることができました。次期以降は、本ブランドの認知拡大と商品ラインナップの拡充に向けた先行投資を継続いたします。これらの結果、コスメティクス事業全体の売上高は前期比30.4%増となりました。次期より、複数ブランド体制への移行を踏まえ、事業名称を「ビューティー事業」へ変更いたします。なお、次期におきましては、主軸「ByUR」のさらなる成長と「ByGLOW」のブランド基盤構築、並びに新カテゴリー・新ブランドの仕込みを並行して推進し、複数ブランドによる強固な事業ポートフォリオの確立を目指してまいります。 (c) ゲーミングアクセサリー事業Pixioブランドを取り扱うゲーミングアクセサリー事業におきましては、前期に大型ゲームタイトルの発売等を背景に拡大した需要が一巡したことに加え、各社の供給過剰が重なり、大手メーカーによる積極的な値下げが続く厳しい価格競争環境が継続いたしました。また、競合各社の広告投資の積極化により、ECを中心とした広告オークションの競争も一段と激化いたしました。このような市場環境のもと、モニターアームをはじめとする周辺アクセサリーの販売が前期比で大きく伸長し、デスクやチェア等の新カテゴリーへの展開も進めたことで、モニター単体に依存しない事業構造への転換を着実に進めました。また、「Amazonマーケットプレイスアワード2025」におけるカテゴリー賞の受賞や、初音ミク・ディズニー等の有力IPとのコラボレーション、初のファンミーティング開催等を通じて、ブランド資産及びファンコミュニティの形成も着実に進捗いたしました。これらの結果、当事業の売上高は前期比5.0%減となりました。なお、次期におきましては、価格・スペック競争に依拠しないPixio独自の世界観・空間コーディネート提案にリソースを集中し、「自分だけの理想のデスク環境を叶える」ライフブランドとしての確立を目指してまいります。 (d) グローバル事業韓国・米国・中国市場におきましては、EC・卸販売チャネルの双方における販路開拓を進め、自社ブランドのグローバル展開に継続して取り組んでまいりました。韓国におきましては、当社グループの生産拠点として、日本向け商材の販売拡大に連動して生産・供給面も伸長いたしました。韓国国内市場では、TOY(玩具)カテゴリーが人気IPとのコラボレーションや展示会・ポップアップストアの開催等を通じてブランド資産を蓄積するとともに、日本市場で好調なゲーミングモニターの取扱いを新たに開始したことが、トップラインの伸長に貢献いたしました。米国市場におきましては、EC・卸販売の双方で堅調に推移したものの、米国関税政策の動向や為替変動等、外部環境の不確実性は引き続き継続いたしました。中国市場におきましては、TOYカテゴリーを中心に、雑貨店・書店等のオフラインチャネルでの新規入店が進捗し、BtoB取引先数も拡大したことで増収を実現いたしました。これらの結果、当事業の売上高は前期比11.3%増となりました。なお、次期におきましては、米国・韓国・中国の三極を軸とした自社ブランドのグローバル展開をさらに加速させるとともに、外部環境の不確実性への耐性強化に継続して取り組んでまいります。 これらの結果、コマースセグメントの当連結会計年度の売上高は20,095,056千円(前連結会計年度比5.8%増)、営業利益は1,386,435千円(同35.8%減)となりました。 b.プラットフォームセグメント2025年11月4日付「NE株式会社の東京証券取引所上場に関するお知らせ」のとおり、NE株式会社の株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)により、同社は当社の連結子会社ではなくなりました。そのため、2025年11月以降の第3四半期及び第4四半期においてプラットフォームセグメントの業績は含まれず、当期の業績としては中間連結会計期間までとなります。これらの結果、プラットフォームセグメントの当連結会計年度の売上高は1,987,978千円(前連結会計年度比49.4%減)、営業利益は1,013,634千円(同51.3%減)となりました。 c.各段階利益について(a) 営業利益営業利益につきましては、前連結会計年度との比較では、当社の連結子会社でありましたNE株式会社が株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)により連結の範囲から除外されたことを主因として、減益となりました。なお、継続する事業におきましても、特に好調であった前期からの反動や、米国における関税をはじめとする外部環境の影響等を受けましたが、原価の改善、本部費用を含む全社的な費用の管理、新規事業における損失の縮小、並びに海外子会社の業績の寄与により、2025年12月15日付で公表した業績予想を上回る983,957千円(前期比58.2%減)となりました。 (b) 経常利益経常利益につきましては、前連結会計年度との比較では、上記のNE株式会社の連結除外をはじめとする営業利益の減少に加え、持分法による投資損失が拡大したことにより、減益となりました。一方、主として営業利益が業績予想を上回ったことを受け、経常利益は業績予想を上回る761,991千円(前期比67.6%減)となりました。 (c) 親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度との比較では、上記の営業利益及び経常利益の減少要因(NE株式会社の連結除外等)を反映し減益となりました。一方、営業利益及び経常利益が業績予想を上回ったことに加え、特別損失及び税金費用が当初想定を下回ったこと等により、業績予想を上回る541,256千円(前期比57.6%減)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は22,073,528千円(前連結会計年度比3.6%減)、営業利益は983,957千円(同58.2%減)、経常利益は761,991千円(同67.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は541,256千円(同57.6%減)となりました。 d.財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、前述の株式分配型スピンオフにより大きく変動するところとなり、前連結会計年度末に比べ3,398,111千円減少し13,574,479千円(前年度比20.0%減)となりました。 (流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ3,246,187千円減少し、10,175,668千円(前年度比24.2%減)となりました。これは主に、商品が116,222千円増加した一方、現金及び預金が3,181,507千円及び売掛金が222,711千円減少したこと等の結果によるものであります。(固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ151,923千円減少し、3,398,810千円(同4.3%減)となりました。これは主に、使用権資産が467,539千円増加した一方、ソフトウエアが196,085千円、建物及び構築物が166,208千円、関係会社株式が104,147千円及び工具、器具及び備品が102,440千円減少したこと等の結果によるものであります。(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ657,106千円減少し、5,600,447千円(同10.5%減)となりました。これは主に、短期借入金が250,000千円増加した一方、未払法人税等が483,452千円及び未払金が340,360千円減少したこと等の結果によるものであります。(固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ509,300千円増加し、654,214千円(同351.4%増)となりました。これは主に、固定負債のリース債務が461,046千円増加したことなどの結果によるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ3,250,305千円減少し、7,319,817千円(同30.7%減)となりました。これは主に、為替換算調整勘定が236,640千円増加した一方、利益剰余金が3,545,365千円減少したこと等の結果によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額2,779,847千円と合わせて、前連結会計年度末に比べ3,181,507千円減少し、1,812,064千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は107,353千円(前連結会計年度は860,373千円の収入)でありました。これは主に、税金等調整前当期純利益733,140千円、減価償却費699,914千円、未払金の増加274,677千円等の収入要因に対し、法人税等の支払い651,336千円、売上債権の増加519,979千円、立替金の増加416,295千円等の支出要因があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は478,827千円(前連結会計年度は922,041千円の支出)でありました。これは主に、有形固定資産の取得302,682千円、無形固定資産の取得119,520千円等の支出要因によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は106,977千円(前連結会計年度は1,137,728千円の収入)でありました。これは主に、新株式申込証拠金の払込による収入345,000千円、短期借入金の純増加額250,000千円等の収入要因に対し、配当金の支払い358,914千円、リース債務の返済による支出159,745千円等の支出要因があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)生産高(千円)前年同期比(%)コマース事業1,024,22987.9 (注) 金額は、当期総製造費用によっております。 b. 仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)仕入高(千円)前年同期比(%)コマース事業8,694,08889.0プラットフォーム事業38,05797.5合計8,732,14689.0 (注) 1.金額は、仕入価格によっております。2.プラットフォーム事業の実績は中間連結会計期間までのものです。 c. 受注状況当社グループのコマース事業においては受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。またプラットフォーム事業においては、ユーザーのシステム内における受注件数に応じた従量課金制の手数料収入が主であるため、受注残高は発生しません。そのため、受注状況には重要性がなく、記載を省略しております。 d. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)販売高(千円)前年同期比(%)コマース事業20,095,056105.8プラットフォーム事業1,987,97850.6調整額△9,50756.8合計22,073,52896.4 (注) プラットフォーム事業の実績は中間連結会計期間までのものです。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 4、会計方針に関する事項」及び「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績等の状況経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 b. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの運転資金需要の主なものは、コマース事業における卸販売の拡大に伴い発生する商品仕入資金及び販売費及び一般管理費等の営業費用支払いに充当するための資金であります。設備投資資金の主なものは、コマース事業に係るシステム、 ソフトウエア等無形固定資産への投資資金、この他企業買収等、企業価値向上に資する投資に関する資金需要があります。当該資金需要のうち運転資金につきましては、取引銀行5行とシンジケートローン契約を締結しており、総額は5,350,000千円になります。これにより、必要に応じて機動的な資金調達が可能な体制を整えております。また、投資資金につきましては、案件ごとに、手持ち資金の状況を勘案しながら、短期借入金により資金調達を行っております。なお、企業買収について、今後多額の買収資金が必要となるような案件が発生した場合、資本効率やコスト等のバランスと、株主利益への影響を十分に勘案したうえで、資本市場での調達、金融機関からの調達の双方を慎重に検討のうえ資金調達を実施してまいります。
事業リスク
- EC市場の変動影響事業の大部分がEC市場に依存しているため、EC市場の成長が鈍化したり、新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、通信事業者の料金改定など予期せぬ要因が発生した場合、事業展開や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。市場環境の変化に迅速に対応できないと、収益が減少する恐れがあります。
- ECモール運営方針変更楽天市場やYahoo!ショッピングなど、主要なECモールの運営方針変更が事業に影響を与える可能性があります。例えば、複数店舗の出店禁止や販売ロイヤリティ率の引き上げが行われた場合、コマース事業の費用増加や運営支障、プラットフォーム事業の顧客減少につながり、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- システムトラブル発生事業は通信ネットワークと自社システムに大きく依存しており、自然災害、アクセス集中、電力供給停止などによるシステムトラブルが発生した場合、事業運営に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、不正アクセスやサイバー攻撃によるシステム障害も、事業継続や顧客信頼に影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも特に重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断のうえで、あるいは事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の予防及び発生時の対応に努力する方針ですが、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、以下の記載における将来に関する事項については、本書提出日現在において当社で想定される範囲で記載したものであります。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。 (1) 当社グループ全体に係るリスクについて① ビジネスモデルについて当社グループにおける事業は、主としてECに関連する事業であるため、EC関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。今後もEC関連市場は拡大するものと見込んでおりますが、仮に新たな法的規制の導入、通信環境やセキュリティ対策等の技術進歩が市場のニーズに追いつかなくなるなど技術革新の遅れ、利用料金の改訂を含む通信事業者の動向など、予期せぬ要因によりEC関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② インターネットモールにかかる影響について当社グループの事業においては、日本の代表的なECモールである楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、ECインフラともいうべき企業の運営方針の影響を受けます。当社グループにおいては、複数のECモールへの出店や、自社ドメインサイトの運営などにより、一つのECモールに依存しない運営体制を構築しておりますが、ECモールが同一企業による複数店舗の出店を禁止するなどした場合や、販売ロイヤリティ率の引き上げに伴いECモールへの出店に関する費用が増加した場合、自社EC店舗の運営に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③ システムトラブル等について当社グループの事業は、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワーク及び当社が提供しているシステムに依存しております。このため、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合、またはサイトへのアクセスの急激な増加や電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピュータシステムにトラブルが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループのコンピュータシステムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、それらの手段で対応できないコンピュータウイルスやハッカーの侵入等によりシステム障害等が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。④ 基幹システム(ネクストエンジン)への依存について当社のコマース事業は、受注処理・在庫管理等の業務基盤として、NE株式会社が提供するEC一元管理システム「ネクストエンジン」を利用しております。2025年11月の同社のスピンオフにより当該システムは外部サービスとなりましたが、当社事業運営上の重要なシステムであることに変わりはありません。何らかの理由により同システムに不具合や提供の中断等が生じた場合、コマース事業において受注処理等の業務運営が滞るなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 法的規制について当社グループは「不当景品類及び不当表示防止法」、「製造物責任法」、「特定商取引に関する法律」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「不正競争防止法」、「消費者契約法」、「個人情報の保護に関する法律」、「商標法」、「著作権法」等による法的規制を受けております。当社グループでは、管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正または新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 人材の採用・育成について当社グループは、企業規模の拡大に伴い、継続的に優秀な人材の維持と拡充が必須であると認識しております。当社グループの競争力向上に当たっては、それぞれの部門において高い専門性を有する人材が要求されることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を適切に採用するとともに、成長ポテンシャルの高い人材育成、維持に積極的に努めていく方針であります。しかしながら、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保が計画どおりに進まなかった場合や、人材育成・維持が計画どおりに進まなかった場合、また既存の主要な人材が社外に流出した場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 訴訟などに関するリスク当社グループは、現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、コマース事業においては、商品が第三者の知的財産権を侵害していたり、商品を購入した顧客に被害等(蓄電池の発火による火傷、火災など)が発生した場合には、訴訟を受ける可能性及び商品の不良発生等に基づいて、監督官庁から商品の回収命令を受ける可能性があります。当社は、販売する商品等について商品開発部が、メーカーから納品される前のサンプル検査の段階において、素材の確認、裁断や焼却等による検査を行うとともに、通電商品等の機能性商品については外部専門機関等によるチェックを実施するなど、品質の確認には十分な注意を払っておりますが、完全にそのリスクを排除できる保証はなく、発生した訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額、商品回収費用の発生状況によっては当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。⑧ 減損処理の影響について当社グループは、2018年4月のHameeコンサルティング株式会社の買収(子会社化)、2019年10月のJEI DESIGN WORKS Inc.の製造事業の譲受(ブランド企画・デザイン企画人材含む)による取得、2023年1月の株式会社キューブの製品製造販売事業の譲受(音楽雑貨オタマトーン)による取得、2023年11月の株式会社anea designの買収(子会社化)、2025年1月のPixio USA Inc.の株式取得など、事業進展のための様々な投資を行っており、今後も国内及び海外において、企業買収等の投資を継続する可能性があります。当社グループは、慎重な事業評価、契約交渉、社内審議等のプロセスを経たうえで投資等の実行を判断し遂行しておりますが、業績計画との乖離等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、のれんの減損が発生するなど、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するべく、前述の投資判断に加え、投資後のモニタリングを行い、事業計画との乖離が見られた段階で早期に対策を検討・実行していきます。 (2) コマース事業に係るリスクについて① スマートフォン機種の流行等が経営成績に与える影響について当社グループが属するモバイルアクセサリー業界は、スマートフォン機種の流行に影響を受ける傾向があります。モバイルアクセサリーは、特定機種専用の商品と、機種に左右されない商品がありますが、スマートフォンは概ね一年ごとにモデルチェンジされているため、特定機種専用商品のライフサイクルが短いという傾向にあるといえます。機種の流行や顧客の嗜好等により特定機種専用商品への依存度に変化が生じた場合、売上変動や在庫増加が発生するほか、当該変化が当初の需要予測と異なった場合には、棚卸資産の評価の見積りに重要な影響を与えるなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。② 特定ブランドへの依存について当社グループのコマース事業における主力商品は、スマートフォンケースブランド「iFace」シリーズであり、同事業の売上高の相当部分を占めております。コスメティクスやゲーミングアクセサリー等の商材多角化により同ブランドへの依存度は低下しつつあるものの、今後「iFace」ブランドに対するイメージが著しく低下した場合や、同様のコンセプトの商品が他社から発売され競争力が著しく劣後した場合には、当該商品に対する需要が落ち込み、売上が減少するなど、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ③ キャラクター商品の取り扱いについて当社グループは、キャラクター商品を幅広く取り扱っております。当社グループの商品へのキャラクターの活用に当たっては、長期安定的な人気を得るものを活用する方針でありますが、当社グループが人気キャラクターの商品化許諾権を版権元から獲得できなかった場合、当社グループの取り扱うキャラクター商品に関する版権元との商品化許諾契約が、何らかの理由により更新拒絶、解除等により終了した場合、採用するキャラクターの人気の程度により、当社グループの業績が変動する可能性があります。④ 競合について当社グループのコマース事業においては、モバイルアクセサリー市場の成熟に伴い、競争の激化が予想されます。今後他のモバイルアクセサリーのインターネット通信販売事業者、卸販売事業者のみならず、仕入先自身によるインターネット通信販売の展開、その他新規参入事業者等により、新たな高付加価値サービスの提供がなされた場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、2022年4月期より取り扱いを開始しましたコスメティクスやゲーミングアクセサリーブランドにおいても競合が存在しており、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 需要予測に基づく仕入れについて当社グループのコマース事業において販売する商品の大部分は、需要予測に基づいた仕入れを行っております。しかしながら、実際の受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うこととなります。また、実際の受注が需要予想を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生する可能性があります。⑥ 物流業務の外部委託について当社グループの国内コマース事業は、商品の保管、入出庫等に係る業務を株式会社清長、カインズ商配株式会社及び株式会社ハマキョウレックスへ委託しております。各社とは通信回線にてデータの授受を行っており、何らかのシステム障害にて通信回線が不能となった場合、入出荷業務に影響を及ぼす可能性があります。また地震やその他不可抗力、その他各社の業務の継続が困難になる事象等、何らかの理由により各社からのサービスの提供の中断・停止が生じた場合、または各社との基本契約が変更され、当社グループ業務運営上何らかの影響が生じ、かつ当社グループがこれに適切な対応ができない場合等には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、現時点において売上に占める物流費の割合について、目立った上昇の傾向は出ておりませんが、今後運送事業者からの値上げ要請が発生した場合には、物流コストの増加が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 商品の品質管理について当社グループのコマース事業において販売する商品のうち一定割合のモバイルアクセサリーは、当社グループの商品開発部門と仕入先企業が共同で商品開発を行い、仕入先企業にて生産される自社企画商品であります。商品の安全性に関する社会の期待、関心は高まっており、当社グループにおいても、仕入に際しての品質基準の見直しや、品質検査、適法検査等を強化し、安全な商品の供給に努めております。しかしながら、当社グループが販売した商品に不具合等が発生した場合には、大規模な返品、製造物責任法に基づく損害賠償や対応費用の発生、信用失墜により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑧ 返品について当社グループのコマース事業においては、契約書上に定める一定範囲において、雑貨量販店をはじめとする各小売店等より、一定の条件で商品の返品を受け入れており、商品入庫時及び出荷時における検品の徹底により、商品の瑕疵に伴う不良返品の発生を未然に防ぐ対応を行っております。また、期末日以後の返品による影響に備えるため、返品されると見込まれる商品の対価を返金負債として、返金負債の決済時に顧客から商品を回収する権利として認識した資産を返品資産として計上しております。しかしながら、想定を超えて大量に返品が発生した場合には、代替商品の配送費用など追加的な費用が発生することから、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 個人情報の保護についてモバイルアクセサリー等のインターネット販売サイトの運営管理におきましては、登録会員の個人情報を大量に保有しているため、2005年4月に全面施行された「個人情報の保護に関する法律」を遵守しております。また、当社グループの「個人情報保護方針」に沿って、個人情報保護規程を整備しております。さらに、従業員に対する個人情報保護に関する意識の向上を図り、個人情報の漏洩に対し防止策を講じています。しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による個人情報の漏洩、消失、不正利用が発生した場合、対応次第では、信用の失墜を招き、さらには損害賠償の対象となることも考えられます。そのような場合には、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。