事業の概要
- ネット型リユース事業マーケットエンタープライズは、インターネットに特化したリユース事業を展開しており、これが主な収益源です。個人や法人から中古品を買い取り、インターネットを通じて再販売しています。特に「高く売れるドットコム」という総合買取サイトを運営し、家電から趣味嗜好品、農機具まで31カテゴリーの商品を取り扱っており、年間約43万件の買取依頼があります。買い取った商品は「Yahoo!オークション」や「メルカリ」などの主要なオンラインマーケットプレイス、および自社ECサイト「ReRe」で販売しています。
- メディア事業同社は、通信、リユース、消費関連といった分野に特化したインターネットメディアを10種類運営しています。これらのメディアは、消費者が賢い選択をするための有益な情報を提供しており、主な収益源は記事からの送客による成果報酬です。例えば、「iPhone格安SIM通信」や「高く売れるドットコムMAGAZINE」などがあり、自社サービスへの送客だけでなく、他社サービスへの送客も行っています。
- モバイル通信事業連結子会社のMEモバイルが、高速無線通信サービス「カシモ WiMAX」を提供しています。これは、通信費の削減を目指す顧客に対し、モバイルWi-Fiルーターのサービスを「カシモ」ブランドで展開するものです。シンプルで分かりやすい料金プランと、インターネットに特化した販売方法が特徴で、顧客の利便性を高めつつ、通信サービスを提供することで収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ネット型リユース事業この事業は、インターネットを通じて中古品の買取と販売を行う同社の主力事業です。個人や法人から家電、趣味嗜好品、農機具などを買い取り、「高く売れるドットコム」などのサイトで集客し、主要なオンラインマーケットプレイスや自社ECサイト「ReRe」で販売しています。最新年度の売上高は約124.6億円、営業利益は約9.4億円と、同社グループの収益の大部分を占めています。
- インターネットメディア事業通信関連、リユース関連、消費関連など、消費者の関心が高い分野に特化したインターネットメディアを10種類運営しています。これらのメディアは、消費者にとって有益な情報を提供し、記事からの送客による成果報酬を主な収益源としています。最新年度の売上高は約4.6億円、営業利益は約2.8億円で、自社サービスへの送客機能も果たしています。
- モバイル通信事業連結子会社が提供するWiMAXサービス「カシモ WiMAX」がこの事業の中心です。通信費の削減を求める顧客に対し、モバイルWi-Fiルーターサービスを提供しており、シンプルで分かりやすい料金プランとインターネットに特化した販売が特徴です。最新年度の売上高は約118.5億円、営業利益は約5.5億円と、ネット型リユース事業に次ぐ規模の事業となっています。
2025-06 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| WebBasedReuseBusiness | 地域 | 125 | 9 | 7.5% |
| InternetMediaBusinessReportableSegment | 地域 | 5 | 3 | 61.4% |
| MobileBusinessReportableSegment | 地域 | 118 | 6 | 4.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社4社(株式会社MEモバイル、株式会社MEトレーディング、株式会社UMM、MARKETENTERPRISE VIETNAM CO., LTD.)の合計5社で構成されております。当社グループは「持続可能な社会を実現する最適化商社」を目指し、多様化する消費行動や様々な消費スタイルに対し、個々人、そして一部の商品・サービスにおいては法人にまでその枠を広げ、インターネットを通じて最適な消費の選択肢を提供するべく、「ネット型リユース事業」「モバイル通信事業」の主要2セグメント事業を展開しております。(なお、当社グループは2026年6月期より報告セグメントを再編し、メディア事業の機能をネット型リユース事業・モバイル通信事業の両セグメントに分割・統合いたしました。) 以下、セグメントごとの事業の内容を記載いたします。 (1) 事業の概要 ① ネット型リユース事業従来、リユース業界においては店舗を有し、店頭にて商品の買取・販売を行う、いわゆる「店舗型」が業態としては主流でありましたが、当社におきましては、2006年の設立以来、インターネットに特化した業態で事業を展開しており、不特定多数の一般個人・法人から買い取った中古品を、インターネットを通じて不特定多数の一般個人・法人に販売しております。具体的なサービスの内容は以下のとおりであります。 (商品買取)買取における主力サービスとして、「高く売れるドットコム」を総合買取サイトに掲げ、一般家電等の生活必需品からカメラ、フィギュア等の趣味嗜好品、加えて法人向け商材である農機具等に至るまで、商材別に分類された30カテゴリーの買取サイトを自社で運営しており、2026年6月期においては年間で約48万件の買取依頼を受領しております。各サイトはすべて自社で運営を行っており、顧客が容易に当社サイトにアクセスできるよう、SEO・AIO対策をはじめとした効果的なWebマーケティングを行うとともに、その後のコンバージョン率(アクセスから、実際の買取依頼に移行する割合)を高めるべく、実際の利用者の声や、当社サービスの事例、買取に至るまでのプロセスを公開することにより、安心感、信頼感を醸成しております。買取依頼に対してコンタクトセンターで事前査定を行い、買取価格や買取方法を提案いたします。事前査定は、商品名や型番のほか、査定ポイントを明確に示した当社マニュアル『STANDARD BOOK』に沿ってヒアリングした商品状態等に基づき、当社が独自に構築しております商品査定データベースに基づいて買取価格を算出しております。買取方法は、「宅配買取(宅配便にて商品を受領する方法)」、「店頭買取(直接、商品を店頭にお持込いただく方法)」、「出張買取(顧客宅へお伺いし、商品を受領する方法)」の3つの手段を用意しております。出張買取及び店頭買取については、全国15拠点(うち2拠点については農機具専用ヤード)のリユースセンターを配備することで広範囲の顧客に対応が可能となっております。また宅配買取については配送費を当社で負担する等、顧客にとってサービスが利用しやすい仕組みを構築することによって、当社にとっても効率的な商品仕入が可能となっております。これらの点を主な特徴として、当社の「高く売れるドットコム」は、一般的な買取サービスと比較し、「インターネットによる事前査定が可能となっていること」、かつ「全国的な対応での買取が可能となっていること」という点において、独自のサービスモデルを構築しております。 (商品販売)買い取った商品は全国15ヶ所に展開するリユースセンターで管理し、販売は、「ReRe」という屋号にて出店する「Yahoo!オークション」、「楽天」、「メルカリ」といった主要なインターネットマーケットプレイスに出品しております。商品在庫を一元管理するシステムを自社開発しており、どこかのサイトで売れると自動的に他サイトの在庫が消し込まれる仕組みとなっており、複数サイトに同時に出品して販売できることから、商品回転率が高く、当社グループの強みとなっております。また、農機具においては海外向けのECサイト「FARMMART」を運営し、国内のみならず越境EC(海外の顧客を相手としたインターネットサイトを通じた国際的な電子商取引)での販売を行っております。リユース商品の販売は、新品の商品とは異なり、同じ商品でも状態がひとつひとつ異なります。このため、インターネットでリユース商品を購入する消費者は、店頭にて目や耳で実際に商品を確かめるのとは違い、商品の写真や、説明文を読んだ上で価格を踏まえて購入を決めることになります。したがって、インターネットでのリユース商品の販売は、いかに商品の写真や説明文で消費者に訴えかけるか、適正な販売価格を設定するかが重要となります。当社グループではこれら商品の写真撮影のノウハウや販売価格の設定方法等、販売する上での重要事項を標準化、体系化したマニュアル『STANDARD BOOK』を作成し、常に最新の情報へ更新を続け、全社員へ浸透・徹底させることで、リユース商品の販売ノウハウを個人の能力に依存することなく、当社全体で共有し、最近では生成AIを活用してこうした作業の効率化を図っております。また、販売商品に対して、動作保証(初期動作不良時の全額返金保証)、修理保証(使用時の故障や不具合等に対する修理保証)、買取保証(一定の条件下での商品買取保証)といった、顧客が必要に応じて選択できる付加サービスを用意することで、リユース品に対する不安感を緩和し、安心してリユース品を購入できる環境を構築しております。 (リユースプラットフォーム「おいくら」の運営)「おいくら」とは、消費者(売り手)と買い手となる全国各地の加盟店(リユースショップ)をマッチングするインターネットプラットフォームであります。家具・家電・ブランド品などを売りたい利用者がウェブ上で情報を入力すると、全国の加盟リユースショップ(リサイクル店や質屋)へ一括で査定を依頼できます。複数の買取価格を比較検討し、手間なく最適な業者に売却できるのが特徴です。2026年6月30日時点での加盟店数は1,220店であり、これまでに約177万人が利用しています。近年では地方自治体との連携も進め、不用品の再利用(リユース)を促進することで、ごみの減量や処分費用の削減にも貢献しております。 ② モバイル通信事業モバイル通信事業では、連結子会社である株式会社MEモバイルが、WiMAX(高速無線通信サービス)サービス「カシモ WiMAX」を展開しております。通信費の削減に資する通信サービスを販売しており、主力サービスとしては、「カシモ(=“賢いモバイル”の略称)」というブランド名のもと、主にモバイルWi-Fiルーターのサービスを提供しております。「カシモWiMAX」のサービスの特徴としては、・顧客にとってシンプルで分かりやすいキャッシュバックによる還元や、オプションの必須加入等、低価格での利用に際して煩雑な加入条件が無いシンプルなサービスプランを提供・顧客にとって利便性が高いインターネットに特化した販売、アフターサポート体制を構築しており、来店の必要がなく、かつ最短で申込当日の商品発送といった点が挙げられます。 (2) 事業系統図以上の事項を事業系統図によって示すと、以下のとおりとなります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 独自のサービスモデルと効率的な仕入れが可能だが、競合激化のリスクがあるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 Webマーケティング、IT、オペレーションという特徴を生かした独自のビジネスモデル。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:リユース品の確保困難 / 盗品・コピー品の買取による信頼低下 / 特定の販売チャネルへの依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、強力なブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できない。同社は主に衣料品小売事業を展開しており、競争環境は激しい。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
衣料品小売において、顧客が特定のブランドや店舗に強い愛着を持つ場合、スイッチング・コストは発生しうる。しかし、一般的に衣料品の購入は価格やデザイン、利便性で選択されることが多く、乗り換えの障壁は低いと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。オンラインプラットフォームや会員制度はあるものの、その効果は限定的と推測される。
コスト優位★☆☆☆☆
衣料品小売業界は価格競争が激しく、調達コストや物流コストの効率化が重要となる。同社が構造的に競合他社よりも大幅に低いコスト構造を実現しているという明確な証拠はない。
規模の経済★★☆☆☆
同社は一定の店舗網や売上規模を持つが、業界全体で見ると、ユニクロ(ファーストリテイリング)やH&M、ZARAのようなグローバル企業と比較して、規模の経済による圧倒的な優位性を持つとは言えない。
- 独自のネット型リユース2006年の設立以来、インターネットに特化したリユース事業を展開しており、これが同社の強みです。全国15拠点のリユースセンターと、宅配・店頭・出張の3つの買取方法により、広範囲の顧客から効率的に商品を仕入れています。また、独自の査定データベースとマニュアル『STANDARD BOOK』により、安定した買取価格算出と業務品質を維持しています。
- 多角的な販売チャネルとシステム買い取った商品は「Yahoo!オークション」「Amazon」「楽天」「メルカリ」といった主要なインターネットマーケットプレイスに加え、自社ECサイト「ReRe」や海外向けECサイト「FARMMART」で販売しています。商品在庫を一元管理する自社開発システムにより、複数サイトへの同時出品と高い商品回転率を実現しており、これが収益最大化に貢献しています。
- 安心感を提供するサービスリユース品の販売において、動作保証、修理保証、買取保証といった付加サービスを提供することで、顧客のリユース品に対する不安を軽減し、安心して購入できる環境を構築しています。また、商品の写真撮影や説明文作成のノウハウをマニュアル化し、生成AIも活用することで、品質の高い情報提供と業務効率化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 企業理念・経営方針当社グループは、「WinWinの関係が築ける商売を展開し、商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」という企業理念のもと、多様化する消費行動や賢い消費を求める消費者に対し、その人にとって最適な消費の選択肢を提供すべく、ネット型リユース事業、モバイル通信事業という2つの事業を柱に展開してまいりました。大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会の在り方やライフスタイルが見直されている中、当社グループはこれらの事業を通じて、昨今の世界的な潮流であるSDGsの実現に向けた経済活動であるサーキュラーエコノミー(循環型経済)の発展の一翼を担うべく、「持続可能な社会を実現する最適化商社」を目指し、企業価値の最大化に取り組んでまいります。 (2) 経営環境当連結会計年度(2025年7月1日~2026年6月30日)におけるわが国経済は、高水準の賃上げによる良好な所得環境に支えられた個人消費が、年明け以降、物価上昇の影響から一時的に伸び悩む局面もみられたものの、総じて底堅く推移いたしました。また、人手不足を補うための省力化やデジタル関連投資といった企業の設備投資も増加し、内需が緩やかな景気回復を牽引しました。一方で、日中関係の緊張によるインバウンド需要への一部下押し懸念に加え、イラン情勢を中心とした中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が新たな物価上昇圧力として顕在化いたしました。これらを受けて日本銀行が金融政策の正常化を進めるなど、今後の景気先行きについては下振れ要因も存在しており、引き続き諸般の経済影響を注視していく必要があると認識しております。このような状況下、個人消費につきましては、物価上昇が継続していることを背景に、節約・低価格志向が根強くなりながらも、個人の価値観や嗜好性に応じたメリハリのある消費スタイルが浸透しております。特に当社が属するリユース業界においては、生活防衛意識の高まりに加え、SDGs推進に伴う3R(リデュース・リユース・リサイクル)意識の向上による二次・三次の流通品量増加を受け市場は堅調に拡大を続けており、インターネットを介した消費行動においてその傾向はより顕著となっております。なお、本書提出日現在における当社の経営環境に対する認識をセグメントごとに示すと、以下のとおりとなります。 ・ネット型リユース事業(販売店舗を有しない、インターネットに特化したリユース品の買取及び販売)ネットオークションやフリマアプリ等の普及に伴い、消費者にとってはリユース品を売買しやすい環境が年々広がっております。当該業界専門誌(『リユース市場データブック2025』リユース経済新聞社)によると、2024年におけるリユース市場規模は約3.3兆円とされ、2030年には4.0兆円、2040年には5.0兆円の規模に成長すると見込まれております。また、「2025年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査」(出典:ニッセイ基礎研究所監修・メルカリ調査、調査時期:2025年10月)によれば、2025年時点での一般家庭に眠る不要品(1年以上利用していない商品)は、約91兆円の規模にのぼるとされています。これらに加え、わが国における高齢化・人口減少という人口動態を背景に、これまでは「潜在ニーズ」として存在していた特に高齢者が保有する物品を中心に、処分・売却ニーズが徐々に顕在化するものと認識しております。これらの事業環境を背景に、さらなる買取件数および買取1件あたり仕入単価の伸長を図り、潜在的な買取ニーズを掘り起すことで、当該事業の拡大を図りたいと考えております。・モバイル通信事業(通信費の削減に資する低価格かつシンプルで分かりやすい通信サービスの販売)昨今の5Gインフラの整備進展や5G対応端末の普及に伴い、通信環境整備ニーズは引き続き安定的に存在するものと考えております。当該市場環境を背景に、当社グループが展開するサービスの特徴であるシンプルかつ分かりやすい料金プランを前面に打ち出し、加えて集客基盤を拡充することで、周辺ニーズを含めた顧客需要の安定的な取り込みが可能であると見込んでおります。 今後も、それぞれの事業の強みを伸ばしながらも、経営基盤の拡充を図りつつ、更なる業容の拡大を目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、ネット型リユース、モバイル通信の2つの事業セグメントを柱に事業を展開しております。特に基幹事業であり拡大期にあるネット型リユース事業の一層の業容拡大に主眼に置いており、今後はDX化の進展による生産性の向上に伴い、利益拡大を図るフェーズへ移行する計画です。そのため、当社グループは売上総利益率を重要な経営指標として位置付け、売上総利益率の改善による利益額の増大を重視し事業を推進してまいります。 (4) 経営戦略及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、循環経済への移行に向けた政策的な取組の進展、生成AIをはじめとするデジタル技術の急速な進化、消費者ニーズや購買行動の変化等により、大きく変化しております。当連結会計年度におきましては、基幹事業であるネット型リユース事業が増収増益となった一方、モバイル通信事業における収益性の低下等により、連結業績は増収減益となりました。今後、当社グループが持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、市場拡大に加えて政策的な後押しが強まるネット型リユース事業のさらなる成長を図るとともに、モバイル通信事業の収益構造を転換し、安定的な収益基盤を確立することが重要であると認識しております。また、これらの事業成長を支える人材・組織基盤及び経営管理体制の強化にも継続的に取り組んでまいります。これらを踏まえ、ネット型リユース事業及びモバイル通信事業の持続的な成長拡大を目指すべく、対処すべき課題は以下の4点が挙げられます。 ① ネット型リユース事業のさらなる成長 当社グループの持続的な成長及び企業価値向上に向けては、基幹事業であるネット型リユース事業のさらなる成長が重要であると認識しております。 国内のリユース市場は継続的な拡大を続けていることに加え、2026年3月には環境省が「リユース等の促進に関するロードマップ」を策定し、2030年までに国内のリユース市場規模を2024年比32%増となる4兆6千億円へ拡大すること、リユース事業者等と協働する自治体数を約600自治体へ倍増させること、生活者におけるリユース実施率を50%まで引き上げること等の具体的な目標が設定されました。リユースの促進に向けた政策的な方向性は、より一層明確になっているものと認識しております。 当社グループにおきましては、こうした事業環境を成長機会として捉え、これまで培ってきたデジタルマーケティング力、全国規模の買取・販売網、豊富な取引データ等の強みを生かしながら、AIのさらなる活用による生産性及びサービス品質の向上に取り組んでまいります。また、高価格帯商品の買取強化に向けた都市部への買取専門店の展開など、新たな買取チャネルへの積極的な投資を進めることで、買取機会及び取扱物量の拡大を図ってまいります。 加えて、リユースプラットフォーム「おいくら」においては、地方自治体との連携をさらに推進するとともに、当社グループが有するリユース品の買取・再販ノウハウと、「おいくら」が構築してきた自治体との連携基盤を組み合わせることで、使用済みGIGAスクール端末等の取扱いを加速してまいります。 既に「おいくら」は当連結会計年度末時点で336自治体と連携しており、自治体との接点は当社グループの強みの一つとなっております。また、使用済みGIGAスクール端末についても、自治体からの買取が決定するなど具体的な取組を開始しております。 今後も、官民連携とグループ内の事業シナジーを生かした新たなリユース機会の創出を通じて、社会課題の解決と収益基盤の拡充の両立を目指してまいります。 ② モバイル通信事業の収益基盤の安定化モバイル通信事業におきましては、契約回線数の積み上げによるストック型収入と、新規回線獲得時に発生するショット型収入の双方により事業を拡大してまいりました。一方、当連結会計年度においては、新規回線獲得に係る広告効率の悪化に加え、期末にかけて一部大口契約の解約が発生したこと等により、ショット型収入が計画を下回り、契約獲得に要した広告宣伝費等のコストを十分に吸収できず、セグメント損失を計上いたしました。こうした状況を踏まえ、今後は、新規回線獲得時のショット型収入に依存する事業構造から、保有回線から継続的に得られるストック型収入を主体とした、より安定性と収益性の高い事業構造への転換を進めてまいります。その具体的な施策として、2026年10月より月額基本料金の改定を実施し、既存の保有回線から得られる1回線当たりの月額利用料を引き上げることで、ストック型収入の拡大を進めてまいります。また、料金改定に伴う解約動向を適切に管理しながら、顧客ニーズに応じたサービスの拡充や顧客獲得コストの最適化等を進めることで、新規回線獲得数の変動に左右されにくい、安定的かつ継続的な収益基盤の確立に努めてまいります。 ③ 当社グループ全般 ・優秀な人材の確保・育成と組織体制の強化労働人口の減少等を背景として人材獲得競争が続く中、当社グループが持続的な成長を実現するためには、経営戦略と連動した人材戦略のもと、優秀な人材の確保及び育成を進めることが必要不可欠であると認識しております。教育研修体制の充実、適時適切な配置転換や社内コミュニケーションの活性化に加え、AI・デジタル技術をはじめとする事業環境の変化に対応するための人材育成及び能力開発を推進してまいります。また、給与水準の向上や福利厚生の充実等を通じて従業員のエンゲージメント向上に努めるとともに、積極的な採用活動、業容の拡大に応じた適切な権限委譲及び管理監督体制の強化を進め、国籍・性別等を問わず、多様な人材がその能力を最大限発揮できる組織体制の構築に努めてまいります。 ・経営管理体制の強化当社グループの事業規模の拡大及び事業モデルの高度化が進む中、経営の公正性・透明性・継続性を確保するため、経営管理体制のさらなる強化が重要であると認識しております。AIをはじめとしたデジタル技術を積極的に活用し、業務生産性の向上及び業績管理の高度化を図る一方、情報セキュリティやAI活用に係るガバナンスを含む適切な管理体制の整備にも取り組んでまいります。また、業績管理手法の精緻化、内部統制及びコンプライアンス体制の強化、事業規模に応じた業務プロセスの整備・改善を継続的に実施することで、より透明性が高く、効率的かつ健全な経営管理体制を構築してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 企業理念・経営方針当社グループは、「WinWinの関係が築ける商売を展開し、商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」という企業理念のもと、多様化する消費行動や賢い消費を求める消費者に対し、その人にとって最適な消費の選択肢を提供すべく、ネット型リユース事業、モバイル通信事業という2つの事業を柱に展開してまいりました。大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会の在り方やライフスタイルが見直されている中、当社グループはこれらの事業を通じて、昨今の世界的な潮流であるSDGsの実現に向けた経済活動であるサーキュラーエコノミー(循環型経済)の発展の一翼を担うべく、「持続可能な社会を実現する最適化商社」を目指し、企業価値の最大化に取り組んでまいります。 (2) 経営環境当連結会計年度(2025年7月1日~2026年6月30日)におけるわが国経済は、高水準の賃上げによる良好な所得環境に支えられた個人消費が、年明け以降、物価上昇の影響から一時的に伸び悩む局面もみられたものの、総じて底堅く推移いたしました。また、人手不足を補うための省力化やデジタル関連投資といった企業の設備投資も増加し、内需が緩やかな景気回復を牽引しました。一方で、日中関係の緊張によるインバウンド需要への一部下押し懸念に加え、イラン情勢を中心とした中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が新たな物価上昇圧力として顕在化いたしました。これらを受けて日本銀行が金融政策の正常化を進めるなど、今後の景気先行きについては下振れ要因も存在しており、引き続き諸般の経済影響を注視していく必要があると認識しております。このような状況下、個人消費につきましては、物価上昇が継続していることを背景に、節約・低価格志向が根強くなりながらも、個人の価値観や嗜好性に応じたメリハリのある消費スタイルが浸透しております。特に当社が属するリユース業界においては、生活防衛意識の高まりに加え、SDGs推進に伴う3R(リデュース・リユース・リサイクル)意識の向上による二次・三次の流通品量増加を受け市場は堅調に拡大を続けており、インターネットを介した消費行動においてその傾向はより顕著となっております。なお、本書提出日現在における当社の経営環境に対する認識をセグメントごとに示すと、以下のとおりとなります。 ・ネット型リユース事業(販売店舗を有しない、インターネットに特化したリユース品の買取及び販売)ネットオークションやフリマアプリ等の普及に伴い、消費者にとってはリユース品を売買しやすい環境が年々広がっております。当該業界専門誌(『リユース市場データブック2025』リユース経済新聞社)によると、2024年におけるリユース市場規模は約3.3兆円とされ、2030年には4.0兆円、2040年には5.0兆円の規模に成長すると見込まれております。また、「2025年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査」(出典:ニッセイ基礎研究所監修・メルカリ調査、調査時期:2025年10月)によれば、2025年時点での一般家庭に眠る不要品(1年以上利用していない商品)は、約91兆円の規模にのぼるとされています。これらに加え、わが国における高齢化・人口減少という人口動態を背景に、これまでは「潜在ニーズ」として存在していた特に高齢者が保有する物品を中心に、処分・売却ニーズが徐々に顕在化するものと認識しております。これらの事業環境を背景に、さらなる買取件数および買取1件あたり仕入単価の伸長を図り、潜在的な買取ニーズを掘り起すことで、当該事業の拡大を図りたいと考えております。・モバイル通信事業(通信費の削減に資する低価格かつシンプルで分かりやすい通信サービスの販売)昨今の5Gインフラの整備進展や5G対応端末の普及に伴い、通信環境整備ニーズは引き続き安定的に存在するものと考えております。当該市場環境を背景に、当社グループが展開するサービスの特徴であるシンプルかつ分かりやすい料金プランを前面に打ち出し、加えて集客基盤を拡充することで、周辺ニーズを含めた顧客需要の安定的な取り込みが可能であると見込んでおります。 今後も、それぞれの事業の強みを伸ばしながらも、経営基盤の拡充を図りつつ、更なる業容の拡大を目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、ネット型リユース、モバイル通信の2つの事業セグメントを柱に事業を展開しております。特に基幹事業であり拡大期にあるネット型リユース事業の一層の業容拡大に主眼に置いており、今後はDX化の進展による生産性の向上に伴い、利益拡大を図るフェーズへ移行する計画です。そのため、当社グループは売上総利益率を重要な経営指標として位置付け、売上総利益率の改善による利益額の増大を重視し事業を推進してまいります。 (4) 経営戦略及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、循環経済への移行に向けた政策的な取組の進展、生成AIをはじめとするデジタル技術の急速な進化、消費者ニーズや購買行動の変化等により、大きく変化しております。当連結会計年度におきましては、基幹事業であるネット型リユース事業が増収増益となった一方、モバイル通信事業における収益性の低下等により、連結業績は増収減益となりました。今後、当社グループが持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、市場拡大に加えて政策的な後押しが強まるネット型リユース事業のさらなる成長を図るとともに、モバイル通信事業の収益構造を転換し、安定的な収益基盤を確立することが重要であると認識しております。また、これらの事業成長を支える人材・組織基盤及び経営管理体制の強化にも継続的に取り組んでまいります。これらを踏まえ、ネット型リユース事業及びモバイル通信事業の持続的な成長拡大を目指すべく、対処すべき課題は以下の4点が挙げられます。 ① ネット型リユース事業のさらなる成長 当社グループの持続的な成長及び企業価値向上に向けては、基幹事業であるネット型リユース事業のさらなる成長が重要であると認識しております。 国内のリユース市場は継続的な拡大を続けていることに加え、2026年3月には環境省が「リユース等の促進に関するロードマップ」を策定し、2030年までに国内のリユース市場規模を2024年比32%増となる4兆6千億円へ拡大すること、リユース事業者等と協働する自治体数を約600自治体へ倍増させること、生活者におけるリユース実施率を50%まで引き上げること等の具体的な目標が設定されました。リユースの促進に向けた政策的な方向性は、より一層明確になっているものと認識しております。 当社グループにおきましては、こうした事業環境を成長機会として捉え、これまで培ってきたデジタルマーケティング力、全国規模の買取・販売網、豊富な取引データ等の強みを生かしながら、AIのさらなる活用による生産性及びサービス品質の向上に取り組んでまいります。また、高価格帯商品の買取強化に向けた都市部への買取専門店の展開など、新たな買取チャネルへの積極的な投資を進めることで、買取機会及び取扱物量の拡大を図ってまいります。 加えて、リユースプラットフォーム「おいくら」においては、地方自治体との連携をさらに推進するとともに、当社グループが有するリユース品の買取・再販ノウハウと、「おいくら」が構築してきた自治体との連携基盤を組み合わせることで、使用済みGIGAスクール端末等の取扱いを加速してまいります。 既に「おいくら」は当連結会計年度末時点で336自治体と連携しており、自治体との接点は当社グループの強みの一つとなっております。また、使用済みGIGAスクール端末についても、自治体からの買取が決定するなど具体的な取組を開始しております。 今後も、官民連携とグループ内の事業シナジーを生かした新たなリユース機会の創出を通じて、社会課題の解決と収益基盤の拡充の両立を目指してまいります。 ② モバイル通信事業の収益基盤の安定化モバイル通信事業におきましては、契約回線数の積み上げによるストック型収入と、新規回線獲得時に発生するショット型収入の双方により事業を拡大してまいりました。一方、当連結会計年度においては、新規回線獲得に係る広告効率の悪化に加え、期末にかけて一部大口契約の解約が発生したこと等により、ショット型収入が計画を下回り、契約獲得に要した広告宣伝費等のコストを十分に吸収できず、セグメント損失を計上いたしました。こうした状況を踏まえ、今後は、新規回線獲得時のショット型収入に依存する事業構造から、保有回線から継続的に得られるストック型収入を主体とした、より安定性と収益性の高い事業構造への転換を進めてまいります。その具体的な施策として、2026年10月より月額基本料金の改定を実施し、既存の保有回線から得られる1回線当たりの月額利用料を引き上げることで、ストック型収入の拡大を進めてまいります。また、料金改定に伴う解約動向を適切に管理しながら、顧客ニーズに応じたサービスの拡充や顧客獲得コストの最適化等を進めることで、新規回線獲得数の変動に左右されにくい、安定的かつ継続的な収益基盤の確立に努めてまいります。 ③ 当社グループ全般 ・優秀な人材の確保・育成と組織体制の強化労働人口の減少等を背景として人材獲得競争が続く中、当社グループが持続的な成長を実現するためには、経営戦略と連動した人材戦略のもと、優秀な人材の確保及び育成を進めることが必要不可欠であると認識しております。教育研修体制の充実、適時適切な配置転換や社内コミュニケーションの活性化に加え、AI・デジタル技術をはじめとする事業環境の変化に対応するための人材育成及び能力開発を推進してまいります。また、給与水準の向上や福利厚生の充実等を通じて従業員のエンゲージメント向上に努めるとともに、積極的な採用活動、業容の拡大に応じた適切な権限委譲及び管理監督体制の強化を進め、国籍・性別等を問わず、多様な人材がその能力を最大限発揮できる組織体制の構築に努めてまいります。 ・経営管理体制の強化当社グループの事業規模の拡大及び事業モデルの高度化が進む中、経営の公正性・透明性・継続性を確保するため、経営管理体制のさらなる強化が重要であると認識しております。AIをはじめとしたデジタル技術を積極的に活用し、業務生産性の向上及び業績管理の高度化を図る一方、情報セキュリティやAI活用に係るガバナンスを含む適切な管理体制の整備にも取り組んでまいります。また、業績管理手法の精緻化、内部統制及びコンプライアンス体制の強化、事業規模に応じた業務プロセスの整備・改善を継続的に実施することで、より透明性が高く、効率的かつ健全な経営管理体制を構築してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当社グループは「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、多様化する消費行動や様々な消費スタイルに対し、個々人そして一部の商品・サービスにおいては事業者や法人にまでその枠を広げ、インターネットを通じて最適な消費の選択肢を提供するべく事業を推進しております。当社グループの基幹事業であるネット型リユース事業が位置するリユース市場は、その市場規模について2023年には3兆円を超え、2030年には4兆円に迫ると言われております。一方で、人口減少と高齢化が一段と進むなか、今後、90兆円分と推計されるいわゆる家庭に眠る「かくれ資産」がリユース市場に出てくるという保有資産の転換期を迎えています。当社グループはこうしたトレンドを追い風に、拡大を続けるリユース市場での当社のプレゼンスを確立することを目標としております。この目標に向け、当連結会計年度に行った取組の内容は以下のとおりであります。 このような状況下、当社グループは当連結会計年度において以下のような取組を行いました。(なお、当社は2026年6月期より報告セグメントを再編し、メディア事業の機能をネット型リユース事業・モバイル通信事業の両セグメントに分割・統合いたしました。)報告セグメント取組の内容ネット型リユース事業(個人向けリユース分野)・個人向け商材- 出張買取におけるコンサルティング営業(クロスバイ)の強化- 生産性向上を目的とした各種DX施策(買取業務の一部省人化、業務へのAI導入による業務効率向上)の一層の推進- 他社との業務提携強化による仕入・販売ルートの多様化・中古農機具 - 地政学リスクと国内需要に鑑みた国内EC販売強化 - 山陽エリアでの農機具展示会の実施 - ショート動画を活用した集客強化・中古自動車 - 査定ノウハウの水平展開による買取対応要員の拡大・主要運営メディア:「高く売れるドットコムMAGAZINE」「中古農機市場UMM」「カーウルトラ(現:車高く売れるドットコム)」(おいくら分野)・査定依頼フォームのユーザビリティ改善等、リユースプラットフォームとしてのブラッシュアップ・官民一体でのSDGsの実現(不要品の二次流通促進による廃棄物の削減および環境負荷軽減)に向けた地方自治体との連携およびその強化・新規加盟店獲得のほかtoGビジネス獲得に向けた営業活動の実施・主要運営メディア:「おいくらMAGAZINE」モバイル通信事業・主にネット広告を通じた、ニーズにマッチしたシンプルでわかりやすい料金プランの訴求による新規回線契約獲得・ユーザーの利用シーンと親和性が高いオプションプランの追加によるオプション付帯率の向上(回線あたり単価の向上)・既存回線契約者に対するプラン変更(4G→5G・5GNSA→5GSA等へのアップグレード)訴求によるユーザーの回線契約期間の長期化と解約抑止・解約時における新たな収益機会の創出(解約理由に応じた新プラン案内等)・広告宣伝効率(CPA)の改善と併行したストック型収入を中心とするビジネスモデルへの移行・主要運営メディア:「SIMCHANGE」「カシワン」 これらの取組の結果、売上高は26,230,401千円(前期比5.9%増)となった一方、利益面では後述するモバイル通信事業の損益悪化により、営業利益は72,564千円(前期比88.4%減)、経常利益は35,035千円(前期比94.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は76,471千円(前期は484,710千円の利益)となりました。 ② セグメント別の状況・ネット型リユース事業 当セグメントでは、販売店舗を有せずインターネットに特化したリユース品の買取及び販売に関するサービスを展開しており、当社グループの基幹事業であります。 買取においては「高く売れるドットコム」を総合買取サイトの基軸とし、商品カテゴリー別に分類された複数の買取サイトを自社で運営しております。販売において「Yahoo!オークション」をはじめ、「楽天市場」「メルカリ」など複数サイトへ同時出品し、インターネットを通じて商品を販売しております。主に「大型」「高額」「大量」といった、CtoC(個人間取引)では梱包や発送が難しい商品を取扱い、CtoBtoCというプロセスで当社が取引に介入することで、品質担保をはじめ、リユース品の売買に対して顧客に安心感を提供しております。近年ではこれらで培ったナレッジ・ノウハウを元に中古農機具や中古自動車の取扱いを開始し、農機具の一部については海外販売を展開するなど、既存事業とのシナジーを活かして商材の多様化に努めております。また、リユースプラットフォーム「おいくら」(全国のリユースショップが加盟し、売り手である一般消費者と買い手であるリユースショップをマッチングするインターネットプラットフォーム)の基盤拡充に向けた施策を行っております。当連結会計年度の各分野における状況は、以下のとおりであります。 (個人向けリユース分野) 個人向け商材については、在庫状態の良化に努めた一方、物価高に伴う販売単価の上昇等の恩恵もあり、売上総利益ベースで増収増益となりました。 中古自動車については、期末にかけ発生したホルムズ海峡封鎖により輸出向け在庫の物流が停滞し低価格帯車両の売買が低調に推移したことから減収となったものの、当連結会計年度において回転率よりも利益率に重点を置いたオペレーション改善を進めた結果、売上総利益ベースではほぼ前期並みの利益を確保することができました。 中古農機具については、内外比率のリバランスや仕入基準の厳格化といった商流の見直しを行った結果利益率が改善したものの、売上総利益ベースで減収減益となりました。 (おいくら分野) 「おいくら」については、二次流通を促進するためユーザビリティ改善等リユースプラットフォームとしてのブラッシュアップや、官民協働でのSDGsの実現(不要品の二次流通促進による廃棄物の削減及び環境負荷軽減)に向けた地方自治体との連携およびその強化を推進し、その連携数は当連結会計年度末日現在で336自治体(前期末比73自治体の増加)となり、人口カバー率(日本の総人口に占める連携自治体の人口合計)は49.7%と、総人口の5割カバーまであと一歩となりました。こうした買取依頼件数増加のための取組みや自社オウンドメディアを活用した加盟店獲得策を取ったことから、加盟店数および売上高は順調に推移しました。 これらの結果、売上高は13,183,368千円(前期比3.6%増)、セグメント利益は1,353,073千円(前期比29.4%増)となりました。 ・モバイル通信事業 当セグメントでは、連結子会社の株式会社MEモバイルが、通信費の削減に資する低価格かつシンプルで分かりやすい通信サービスを展開しており、主力サービスとして、「カシモ(=”賢いモバイル”の略称)」というブランド名のもと、主にモバイルデータ通信のサービスを提供しております。 当連結会計年度におきましては、引き続き保有回線数拡大のための広告宣伝活動を行いましたが、当第1四半期連結会計期間において発生した広告施策の非効率解消に時間を要し新規回線の獲得数が想定を下回って推移する一方、期末にかけては回線契約の大口解約が発生するなど、ショット型収入(新規回線獲得時に一括して計上される収入)の確保に苦戦する状況が続きました。 これらの結果、売上高は12,954,048千円(前期比9.0%増)、セグメント損失は360,034千円(前期は858,636千円の利益)となりました。 なお、当セグメントにおいては、今後、契約回線数の着実な積み上げを図るとともに月額料金の値上げ改定による1回線当たり利用料金(ARPU)の改善により、ストック型収入(ユーザーとの契約期間において月ごとに計上される収入)を中心とした収益の安定化と拡大を図る方針です。 ③ 財政状態の状況(資産の部)当連結会計年度末の総資産については、前連結会計年度末に比べて356,970千円減少し、5,881,489千円となりました。これは主にモバイル通信事業において新規回線契約獲得数の減少に伴い必要運転資金が減少したこと等による現金及び預金の減少233,500千円があったことおよびタックスプランニングの見直しに伴い繰延税金資産の取崩しが発生したこと等による投資その他の資産の減少71,630千円があったことによるものであります。 (負債の部)当連結会計年度末の負債については、前連結会計年度末に比べて162,152千円減少し、4,162,621千円となりました。これは主に、モバイル通信事業における回線契約の解約に伴う販売奨励金の戻入れ等による未払費用の増加166,553千円があった一方で、短期借入金の返済による減少112,498千円や未払法人税等の減少83,382千円、モバイル通信事業に関わる広告宣伝費圧縮等による未払金の減少135,977千円があったことによるものであります。 (純資産の部)当連結会計年度末の純資産については、前連結会計年度末に比べて194,817千円減少し、1,718,867千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上に伴う利益剰余金の減少69,252千円および非支配株主の存在するモバイル通信事業が減益となったことに伴う非支配株主持分の減少135,479千円があったことによるものであります。 ④ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,477,381千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、105,755千円の資金の減少(前連結会計年度は482,470千円の資金の増加)となりました。これは主に、モバイル通信事業における回線契約の解約に伴う販売奨励金の戻入れ等による未払費用の増加185,628千円があった一方で、広告宣伝費の圧縮に伴う未払金の減少135,977千円および法人税等の支払額162,938千円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、20,812千円の資金の増加(前連結会計年度は51,204千円の資金の減少)となりました。これは主に前期計上のデリバティブ解約益に関わる清算金の収入96,900千円および同保証金の回収による収入55,718千円があった一方で、モバイル通信事業の新規回線契約に関わる回線保証金の差入による支出105,755千円があったことによるものであります (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、159,009千円の資金の減少(前連結会計年度は196,566千円の資金の減少)となりました。これは主に短期借入金の減少(純額)112,498千円があったことによるものであります。 ⑤ 生産、仕入、受注及び販売の状況(生産実績)該当事項はありません。 (仕入実績)当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)ネット型リユース事業7,671,781103.0モバイル通信事業10,484,808122.5合 計18,156,589113.4 (注) 金額は、仕入価格によっております。 (受注実績)該当事項はありません。 (販売実績)当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)ネット型リユース事業13,183,025103.6モバイル通信事業12,953,198109.1合 計26,136,223106.2 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社セレクトネットワーク3,597,98114.53,719,79914.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による、当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 会計方針に関する事項」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)当連結会計年度における売上高は、ネット型リユース事業・モバイル通信事業ともに増収したことにより、26,230,401千円(前期比:5.9%増)となりました。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は18,148,323千円(前期比:11.8%増)、売上原価率は69.2%(前期比:3.6ポイントの悪化)となりました。これは主に、モバイル通信事業において期初より発生した広告宣伝効率悪化により新規回線契約の獲得が計画を下回ったことに加え期末に発生した大口解約により同事業セグメントの粗利率が大きく悪化したことによります。この結果、売上総利益は8,082,078千円(前期比:5.3%減)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は8,009,514千円(前期比:1.3%増)となりました。これは主に、売上高の伸長に伴う費用増があったものの、広告宣伝費の圧縮やリユース事業における生産性向上・DX施策の進捗等により販管費率が30.5%(前期比:1.4ポイントの改善)と改善したことによるものであります。しかしながら、モバイル通信事業の損益悪化による売上総利益の減少をカバーしきれず、営業利益は72,564千円(前期比:88.4%減)となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益が27,540千円、営業外費用が65,068千円となりました。前連結会計年度に発生したデリバティブ解約益などの一時的な営業外収益の落剥等により営業外収支が縮小した結果、経常利益は35,035千円(前期比:94.9%減)となりました。 (特別損益、当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における特別損益は、特別損失が3,734千円(固定資産除却損)となり、特別利益の計上はありませんでした。また、タックスプランニングの見直しに伴う繰延税金資産の取崩し等が発生したこと等により、当連結会計年度における法人税等合計は243,251千円となりました。この結果、当期純損失は211,950千円(前期は611,969千円の利益)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は76,471千円(前期は484,710千円の利益)となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析(資金需要)当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、各事業におけるWebマーケティング費用や人件費、ネット型リユース事業、モバイル通信事業における商品の仕入費用、仕入及び販売のための物流費用(梱包資材及び配送関連費用)などの営業費用であります。設備資金需要としては、新規拠点開設に伴う車両、建物附属設備、備品等の調達、また既存施設の設備更新、保守への投資やシステムの改修などソフトウエア開発による投資などがあります。その他、事業買収関連の資金需要が挙げられます。 (財務政策)当社グループの運転資金については、主に自己資金および短期借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,477,381千円となり、現段階におきましては、将来資金に対して必要十分な財源及び流動性を確保しているものと判断いたしております。また、設備資金についても同様に自己資金により充当することを基本方針としておりますが、大型の設備投資案件や買収案件等が発生する場合におきましては、金融機関からの借入による資金調達を検討・実行いたします。 ④ キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (3) 経営戦略の現状と見通し経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (4) 経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
事業リスク
- リユース品確保の困難化同社の収益基盤はリユース品の買取に大きく依存しています。景気変動、競合の出現による買取価格の上昇、新品商品の流通状況、消費マインドの変化などにより、質・量ともに安定的なリユース品の確保が難しくなる可能性があります。これにより、商品仕入れが滞り、売上や利益に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 盗品・コピー品のリスクリユース事業の特性上、盗品やコピー品の買取を完全に防ぐことは困難です。盗品を買い取った場合、古物営業法に基づき被害者への無償返還義務が生じるため、仕入ロスが発生します。また、盗品やコピー品のトラブルは、企業の信頼性低下を招き、顧客離れやブランドイメージの悪化を通じて業績に影響を与える可能性があります。
- 特定販売チャネルへの依存ネット型リユース事業の売上の過半数が「Yahoo!オークション」を通じたものであるため、同サービスの廃止や利用条件の変更など、予期せぬ事象が発生した場合、販売チャネルが大きく制限され、業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。販売チャネルの多様化を進めていますが、依然として特定のプラットフォームへの依存度が高い状況です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として、以下のようなものがあると考えられます。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から、以下に記しております。当社グループにおきましては、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合の迅速な対処に努める方針ではありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項並びに本書における本項以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項につきましては、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生可能性があるすべてのリスクを網羅しているものではありません。 (1) ネット型リユース事業① リユース品の確保について当社グループの事業において、リユース品の買取は収益基盤の源泉をなすものであります。当社は、盤石な買取基盤を形成すべく、買取に関するインターネットサイトのWebマーケティングに注力し、それに応じた種々の広告宣伝活動により知名度・認知度の向上を図っております。また、実際の買取においては顧客の利便性向上を主眼に置き、顧客のニーズに効率よく対応できるようコンタクトセンターを設置し、電話やメールでの事前査定を行っている他、宅配買取、店頭買取、出張買取により買取仕入チャネルの多様化を図っております。しかしながら、今後における景気動向の変化や競合の出現等による買取価格の上昇、新品商品の流通状況、顧客の消費マインドの変化等によって、質・量ともに安定的なリユース品の確保が困難になる可能性があります。 ② 盗品の買取についてリユース市場の成長、リユース商品の流通量増加に伴い、盗品の売買が社会的な問題となっております。当社グループは少しでも盗品と疑わしい商品については買取を控え、警察当局とも密に連携を図る等、盗品の流通を阻止すべく事業を展開しております。また、古物営業法遵守の観点から、古物台帳(商品の買取記録を詳細に記載した台帳)を業務システムと連携させることで、盗品買取が発生した場合にも適時適切に警察当局の捜査に協力し、盗品を被害者へ無償返還できる体制を整えております。しかしながら、事業特性上、盗品の買取を完全に防止することは困難であり、盗品の買取による仕入ロス(古物営業法上、本来の所有者に対して無償返還義務が生じるため)や当該トラブル発生に起因した当社への信頼低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ コピー品の買取について当社グループが取り扱う商品の中で、バッグ、時計等、いわゆる「ブランド品」については、著名ブランドのコピー商品が広範に流通しており、社会的な問題となっております。当社グループにおいては、日頃より鑑定スタッフの教育研修・育成を行い、また、当社はAACD(日本流通自主管理協会、「偽造品」や「不正商品」の流通防止と排除を目指して、1998年4月に発足した民間団体)へ加盟し種々の情報を把握することで、コピー品の買取仕入撲滅に努めております。しかしながら、事業特性上、コピー品に関するリスクを完全に排除することは困難であり、当該トラブル発生に起因した当社への信頼低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 感染症及び自然災害等による影響について当社グループでは、新型コロナウイルス感染症のような感染症の拡大が発生した場合、それに伴う経済活動の制限や外出自粛要請等により、店舗営業時間の短縮や出張買取の一部制限を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、これに類する事態やその他自然災害が発生した場合、営業活動に支障をきたす可能性があります。 ⑤ EC関連市場について当社グループは、「ネット型リユース事業」として、インターネットに特化したリユース事業を運営しており、そのため、ECの更なる普及が当社グループの成長に向けた基礎的な条件であると認識しております。経済産業省の調べによると、消費者向けECの市場規模は2024年度で約26.1兆円(前年比5.1%増)となっており、EC市場規模はここ数年連続して拡大を示しております。しかしながら、ECの歴史は比較的浅く、その将来性には不透明な部分があり、急激な普及に伴う弊害の発生や、それに伴う新たな規制の導入、その他予期せぬ事象の発生によって、ECの市場規模が順調に成長しない場合、当社グループの事業展開、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ リユース業界の状況について当社グループが属するリユース業界は、そのニーズの高まりから昨今、フリマアプリの台頭等が見受けられるなど新規参入が目立ってきております。当社グループは、インターネットに特化したリユース事業という独自のビジネスモデルを展開しており、Webマーケティング、IT、オペレーションという特徴を生かしながら強固な参入障壁の構築に努めておりますが、業界内における競争が激化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 特定のサービスへの依存について当社グループにおけるネット型リユース事業の売上の過半数は、LINEヤフー株式会社が運営する「Yahoo!オークション」を通じたものとなっております。一方で在庫連動システムの開発・運用や、その他販売チャネルの開拓を推進し、マーケットプレイスを介さない直接販売を含み、本書提出日現在では4つの販売チャネルを確保しており、また、従来の販売ルートに捉われない新商材の開発にも努めております。これらの取組みにより、販売チャネルの適正化及び特定サービスへの依存度低下に努めておりますが、同社による「Yahoo!オークション」サービスの廃止等、現段階において予見されていない事象の発生によって、「Yahoo!オークション」が販売チャネルとして利用できない事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 海外販売先との取引について当社グループのネット型リユース事業の内、マシナリー(農機具)商材については、海外顧客への輸出販売を行っております。従いまして、当社が輸出取引を行う国及び地域における政治・経済情勢の変化や社会的混乱の発生、予期せぬ法律や規制の変更等のカントリーリスクを有しております。当社は、海運や通関事業者との綿密な情報連携や日々の情報収集により、適切に対応することでリスクヘッジを行っておりますが、このようなリスクが顕在化し当該地域における輸出取引の継続が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 海運市場の需給逼迫についてネット型リユース事業の成長拡大に向けて、マシナリー(農機具)商材の取扱量拡大を図っており、今後の更なる拡大においては、日本製中古農機具の海外への輸出量の拡大が欠かせない要件となります。しかしながら、世界的な海運コンテナの需給逼迫といった地政学リスクの顕在化等、これに類する海運市場の不安定化が生じた場合、一部輸出国への出荷遅延等に起因した輸出量の減少等によって、業績に影響を与える可能性があります。 (2) モバイル通信事業について① 通信回線提供企業からの調達についてモバイル通信事業では、インターネット接続サービスの提供のために利用する回線を通信回線提供企業より調達しております。今後、契約終了や契約内容変更などの事態が発生した場合、当社の営業戦略や価格政策の見直しが必要になる可能性があり、その内容によっては当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また同様に、通信端末のサプライチェーンに混乱が生じた場合、通信端末の在庫が逼迫し、適時に顧客に供給できないことによる事業機会の逸失により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 通信回線等の外部への依存について当社グループは、モバイル通信サービスの提供にあたり、独自の通信設備を持たず、外部から通信回線等の仕入を行い、当社グループのプラットフォームにおいてサービスを提供しております。そのため、通信回線提供企業から提供される通信回線等が長期にわたり中断する等の事象が発生した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、何らかの要因による通信回線提供企業との取引関係の悪化等の理由により、通信回線等の仕入に影響があった場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競争環境について当社グループが提供するモバイル通信サービスは、現在の競合に加え、今後の更なる新規参入による競争激化が予想されます。当社グループは、サービス提供価格、通信速度及び通信品質、付加サービス等の差別化等の取り組みを行っており、今後も更にサービスの向上、ブランド力の強化を図ってまいります。しかしながら、異業種からの新規参入者等を含め競合他社との競争激化による収益力の低下や、広告宣伝費の増加等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) デジタルマーケティングについて① 検索エンジンからの集客についてインターネットユーザーの多くは、検索サイトを利用して必要な情報を入手しているため、当社グループが運営するサイトへのユーザーの流入効率は、検索サイトの表示結果や利用状況等に大きく影響されます。当社グループにおきましては、かねてよりユーザーの消費行動に資するコンテンツ提供、利便性の高いサイト構成に努めておりますが、今後、検索エンジン運営者による検索アルゴリズムの変更に際しての当社の対応遅延等により、検索結果の表示が当社グループにとって有利に働かない状況が生じる可能性があります。そのような状況に至った場合には、当社グループが運営するインターネットサイトの集客効率が低下し、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ② 情報価値の低下について当社グループでは、編集記者によって執筆・編集された専門性の高い記事を、ウェブサイトに掲載することで情報を提供するメディア事業を展開しており、専門性の高い記事を生産できる人材の確保と育成、仕組み・ノウハウの共有化を通して、コンテンツ品質の維持・向上を図っております。しかしながら、昨今ではソーシャルメディアによる企業や個人の情報受発信力が高まっており、その結果、当社グループの運営するメディアの情報価値が相対的に低下し、当社グループの提供する情報の価値が比例して低下した場合、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。 ③ コンテンツの信頼性について当社グループのメディアに掲載するコンテンツの制作に関わる関係者には法令遵守の徹底に加え、所定のルールに従い掲載前のコンテンツのチェックを入念に実施するなどして編集業務を行うよう努めております。また、各領域における関連法令に抵触することがないよう、加えてコンテンツの信頼性を確保できるよう、専門家と連携を図りながら監修体制を導入しております。しかしながら、何らかの理由により正確性、公平性に欠けたコンテンツが掲載された場合、コンテンツの信頼性が低下することで、当社の業績及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ サイト機能について当社グループは、ユーザーのニーズに対応するため、ユーザーへの情報提供方法や、コンテンツ(例:口コミ情報)の拡充等はインターネットメディアごとに市場の環境変化等に即し行っております。しかし、今後において、有力コンテンツの導入やユーザーのニーズの的確な把握が困難となり、十分な機能拡充に支障が生じた場合、当社の業界における競争力が低下し当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 競争環境について当社グループが展開するオンラインメディアについては、既に複数の競合が存在しており、今後も新たな競合事業者が増加することが予想されます。当該事業環境の下、当社グループにおきましては、編集記者によって執筆・編集された専門性の高い記事の質の高さと量の豊富さ、速報性を維持しつつ、顧客ニーズに対応したサービスの開発等を進め、他社との差別化を図ることで競争優位性を高めるよう努めております。しかしながら、競合事業者によるサービス改善、新しいビジネスモデルの登場、競合事業者の一層の増加、強い影響力を持つ大手企業の参入等により、当社のサービスが競争力を失った場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) ITシステムについて① システムトラブルについて当社グループのビジネスプロセスは、自社開発のITシステムに依存しております。当該システムの可用性を堅牢に担保すべく、複数のWebサービスを利用し、万が一の際のバックアップ体制を整えております。しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウィルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバーへの過剰負荷、人為的ミス等あらゆる原因により当該システムが正常に稼働できなくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 技術革新について当社グループが事業を展開する上での土台となるIT、インターネット関連業界は、極めて早いスピードで技術革新が続いております。当社グループにおきましては、それらの技術革新による急速な変化に対応すべく、先端的な技術の知見やノウハウの蓄積、更には優秀な技術者の採用を推進する等、積極的な対応に努めております。しかしながら、技術革新への対応が遅れ、当社グループの技術的優位性やサービス競争力の低下を招いた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制について① 古物営業法について当社グループの事業特性上、ネット型リユース事業で取り扱う商品は「古物営業法」の定める「古物」に該当するため、当社グループの事業運営については同法の規制を受けており、当社グループの事業所は、所在する各都道府県公安委員会からの許可に基づいて営業を行っております。当社グループは同法に定められている買取依頼者の本人確認、古物台帳の管理の徹底等、同法を遵守した営業活動を行っており、設立以来から本書提出日現在までの間、違反の事実は存在しておりません。また、同法に関する社内教育を徹底し、適宜、理解度調査のための社員試験を実施する等、事業継続に支障をきたす事象発生は無いものと認識しております。しかしながら、今後、同法に抵触するような事件が発生し、許可の取り消し等が行われた場合には、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報保護法について当社グループの事業特性上、また、古物営業法に関する規制により、商品の買取仕入にあたって、個人情報の取得を行っており、当社グループはこれらの個人情報を電磁的方法により、データベース化し、記録・保管しております。また、商品の販売・発送においても同様に個人情報の取得を行っております。当社グループは社内規程、業務マニュアル等のルールの整備、物理的な管理・監視体制の強化、社員教育の徹底、ITシステムのセキュリティ強化等により、これらの個人情報が社外に流出しないよう、管理を徹底しております。しかしながら、今後、個人情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜や当該事象に対する多額の経費発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ その他の法的規制について当社グループではインターネットを活用した通信販売を行っており、「特定商取引に関する法律」による規制を受けております。近年、インターネット上のトラブルへの対応として、インターネット関連を規制する法整備が進んでおり、新たな法令等による規制や既存法令等の改正等がなされた場合、当社グループの事業が制約を受ける可能性があり、その場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 事業体制について① 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の継続的な成長を実現させるための重要課題であります。新卒・中途を問わず、積極的な採用活動を通じ、優秀な人材の確保・育成に努め、また、明確なビジョン・行動指針の下、定期的な社内研修や人事制度、福利厚生の拡充等、定着率の向上を図っております。しかしながら、当社グループが求める人材を計画通りに確保できなかった場合、また、育成した役職員が社外に流出した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定人物への依存について当社の代表取締役社長である小林泰士は、当社の創業者であり、創業以来代表取締役社長を務めております。当社グループにおきましては、優秀な人材の採用・育成をはじめ、業務プロセスの標準化等を推進することにより、一個人の属人性に依存することのない組織的な事業経営体制を構築しておりますが、同氏のマスメディア等での発言は、現在の当社グループのブランド形成という側面におきまして重要な役割を果たしております。当該側面におきましても組織的な形成を実現すべく体制強化を図っておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業推進等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 固定資産の減損会計について当社グループは、有形固定資産やのれん等の固定資産を保有しておりますが、これらの資産については、現行の会計基準に従い減損会計を適用しており、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの金額によって資産の帳簿価額の回収可能性を検証し、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかしながら、経営環境の著しい悪化や当該資産に係る事業の収益性の低下等により、投資額の回収が見込めなくなった場合、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他① 配当政策について当社では、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けております。現在、当社グループは成長拡大の過程にあり、経営基盤の強化及び積極的な事業展開のために内部留保の充実を図り、財務体質の強化と事業拡大に向けた投資を進めております。これにより、さらなる事業拡大を実現することが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。また、今後に関しましては、こうした業績伸長による企業価値そのものの向上を目指す方針に変わりはないものの、業績進捗の節目節目で、配当開始時期の検討等、具体的な株主還元の計画についても議論を進める方針です。 ② 繰延税金資産の回収可能性について当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員、従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価への影響を及ぼす可能性があります。なお、当事業年度末日現在、これらの行使可能な新株予約権による潜在株式数は215,100株であり、発行済株式総数5,354,900株の4.02%に相当します。なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。