3154

メディアスホールディングス(3154)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 医療機器販売とメンテナンス
    病院などの医療施設に対し、国内外の医療機器メーカーから仕入れた医療機器(備品や消耗品)を販売し、その後の修理やアフターサービス、保守契約に基づくメンテナンスも行っています。これはグループの最も重要な事業であり、安定した収益源となっています。
  • 介護福祉機器の販売とレンタル
    病院や一般の個人向けに、介護福祉機器(備品や消耗品)の販売とレンタルを提供しています。高齢化社会の進展に伴い、需要の増加が見込まれる分野であり、医療機器販売事業と並ぶ柱の一つです。
  • 医療材料の購買・在庫管理ASP
    医療機器販売に付随して、病院や医療材料ディーラー向けに、医療材料の購買・在庫・消費を最適化するためのソフトウェアサービス(ASPサービス)を提供しています。これにより、顧客の業務効率化を支援し、医療現場のニーズに応える付加価値を提供しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医療機器販売事業
    国内の病院などの医療施設向けに、医療機器(備品・消耗品)の販売、修理、アフターサービス、保守契約に基づくメンテナンスを行っています。この事業は同社グループの基幹であり、売上高は2,826億8,819万5千円、営業利益は104億4,673万1千円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • 介護・福祉事業
    国内の病院、リハビリ施設、介護・療養施設、そして一般の個人向けに、介護福祉機器(備品・消耗品)の販売とレンタルを提供しています。この事業の売上高は60億114万3千円、営業利益は5億1,588万1千円であり、医療機器販売事業に比べると規模は小さいものの、高齢化社会の進展とともに成長が期待される分野です。
  • グループ全体の効率化とシナジー
    同社グループは、各事業会社間での医療機器販売などの取引や、主要仕入れ先からの共通購買を通じて、グループ全体の経営効率化を図っています。これにより、調達コストの削減や支払業務の集約、資金の有効活用を進め、グループ全体の収益力向上を目指しています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MedicalEquipmentSales 事業 2,827 104 3.7%
NursingWelfare 事業 60 5 8.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,285 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社15社、非連結子会社2社及び持分法非適用関連会社4社の計22社で構成され、医療機器の販売及びメンテナンス、介護福祉機器の販売及びレンタルを主な事業として取り組んでおります。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業における位置付け及びセグメントの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (1) 医療機器販売事業国内の医療機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた医療機器(備品・消耗品)を国内の病院等医療施設に対する販売と、その販売した医療機器の修理及びアフターサービス、病院等医療施設との保守契約に基づく医療機器全般のメンテナンスを行っており、当社グループの基幹となる事業であります。また、医療機器販売に付随して、医療材料(治療・検査・手術等に使われる消耗品)の購買・在庫管理ソフト(医療材料の購買・在庫・消費を最適化するための各種分析機能を内包した業務アプリケーション)のASPサービスも国内の病院等医療施設・医療材料ディーラー・SPD事業者向けに提供しております。 (2) 介護・福祉事業国内の介護福祉機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた介護福祉機器(備品・消耗品)を国内の病院等医療施設及び一般個人への販売及びレンタルを行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。(2026年6月30日現在) ※1(SPD)Supply Processing & Distributionの略語で、病院が医療材料の物流管理を外注化し、病院所有の在庫の削減、病院側の物品管理作業の軽減を図るシステムのことであります。SPDの運用は、病院との契約により、医療機器販売会社又は専業の会社が行います。当社グループにおきましては、連結子会社である㈱栗原医療器械店、協和医科器械㈱、㈱ミタス、マコト医科精機㈱、エーノースメディカル㈱、㈱秋田医科器械店、メディアスソリューション㈱及び持分法非適用関連会社である㈱エヌエイチエス静岡が行っております。※2(介護・福祉事業について)病院、リハビリ施設、介護・療養施設、個人等に向けた介護福祉機器の販売及びレンタル事業を行っております。㈱栗原医療器械店のライフケア事業本部・HMS事業本部、協和医科器械㈱のベネッセレ事業部、㈱ミタスのライフケア事業部及び石川医療器㈱が行っております。※3(グループ会社間での取引について)当社グループの各事業会社間においても、医療機器販売をはじめとした取引を行っております。※4(共通購買について)一部の主要仕入先からの購買と支払を当社が一括して行うことにより、商品の調達コストの削減や支払業務の集約、グループ内の資金を共有することによる支払利息の低減等、当社グループにおける経営の効率化を図っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
医療材料の償還価格改定が販売価格や売上総利益率の低下に作用する可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医療機器販売業・貸与業・修理業・製造販売業など、医薬品医療機器等法による許認可が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:国の医療政策による販売先減少・競争激化 / 医療材料の償還価格改定による収益影響 / M&Aにおけるのれん減損や簿外債務発生リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

メディアスホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。卸売業という性質上、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

医療機器卸売という性質上、医療機関との取引関係は一定の継続性を持つ可能性がある。しかし、競合他社も存在し、価格やサービス内容によっては乗り換えが発生するリスクも否定できないため、スイッチング・コストは限定的と評価。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のビジネスモデルは、特定のプラットフォームやサービス利用者の増加が価値を増幅させるネットワーク効果を生み出す構造ではない。サプライヤーと顧客の間の仲介役であり、ネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業として、仕入れ価格や物流効率がコスト競争力に影響する可能性がある。しかし、業界全体で価格競争が激しい可能性があり、構造的なコスト優位性を確立している証拠は現時点では見当たらない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

医療機器卸売市場において、一定の規模を持つ企業であると考えられる。規模の経済による効率化の恩恵を受ける可能性はあるが、業界全体が巨大であるため、最適化された少数寡占状態にあるとは断定できない。

  • 地域密着型M&Aによる規模拡大
    同社グループは、地域に根差した医療機器販売会社をM&A(企業の買収・合併)で取り込むことで、企業規模を拡大しています。これにより、仕入れコストの削減や物流の効率化といったスケールメリットを享受し、競争力を高めています。
  • 多様な医療ニーズへの対応力
    医療機器だけでなく、介護福祉機器の販売・レンタル、さらには医療材料の購買・在庫管理システムまで、幅広いサービスを提供しています。これにより、医療機関や個人の多様なニーズにワンストップで対応できる体制を構築し、顧客との関係性を強化しています。
  • グループ共通の効率化推進
    グループ全体で基幹システムを導入し、購買から販売、請求・入金までの業務を連携・統合することで、経営の効率化と内部統制の強化を図っています。また、一部の主要仕入れ先からの購買を一括して行うことで、調達コストの削減や支払業務の集約を進め、グループ全体の収益性向上に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等当社グループは、人々の生命や健康にかかわる医療機器を取り扱う企業として、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制確保に資する責任を果たすために『地域医療への貢献』を理念として掲げ、迅速かつ適切で安定した医療機器の供給、それぞれの地域に適応した付加価値の高いサービスの提供、最新の情報提供等を通じて、地域社会、ひいてはすべての人々の健康と豊かな生活へ貢献することを目指しております。このような企業理念の実現のため、各地域において顧客を始めとしたステークホルダーから最も信頼される存在となることをビジョンとして掲げております。経営環境の目まぐるしい変化に対応するため、当社グループ独自のサービス提案の強化、M&Aによる企業規模の拡大と効率的な資源配分、シナジーの創出により安定的な成長を目指し、業績においても業界におけるリーディングカンパニーとなることを目指してまいります。当社グループの持続的な成長にあたり、その基盤となるのは従業員であると認識しております。そのため、人的資本強化に関する取り組みを推進することで、従業員が最良のパフォーマンスを発揮できる環境を整備してまいります。また、利潤の追求のみならず、当社グループの社会的価値の向上も重視し、リスク管理・コンプライアンス体制及びコーポレート・ガバナンスの強化による透明性・健全性の高い経営体制の構築、ESG、SDGsへの取り組みも推進することで持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、高齢化の進展に伴う医療需要の増加を背景として市場規模の拡大が見込まれる一方、診療報酬制度の見直しや医療機関の機能分化・集約化の推進等により、医療機器販売業界における競争は一層激化しております。また、償還価格の下落に伴う利益率の低下、人手不足や資源価格の高騰、円安の進行による物価上昇など、事業環境の不確実性も高まっております。さらに、医療機関においては「医師の働き方改革」への対応をはじめ、限られた経営資源の中で医療の質の維持・向上と業務効率化の両立が強く求められており、経営課題はより複雑化しております。このような状況を背景に、単なる医療機器の供給にとどまらず、医療経営や病院運営の効率化に資する付加価値の高いサービスへのニーズは今後も拡大するものと考えております。また、医療機器メーカーによる取引先集約の動きや業界内競争の激化を背景として、事業規模の拡大や営業基盤の強化を目的としたM&Aや事業統合などの業界再編の動きは、今後さらに進展するものと見込んでおります。このような事業環境のもと、当社グループが持続的な成長と企業価値の向上を実現するために取り組むべき課題は次のとおりであります。 ① 顧客価値の最大化当社グループの提供価値の最大化にあたって、その中核となる地域は、国内最大の市場である東京都を中心とする首都圏です。今までに培ったノウハウと情報ネットワークを活用して、医療機器の販売だけでなく、当社の子会社が独自に構築した日本最大級の医療材料データベースである「ASOURCE® DATABASE」を基盤とした、物流管理システムや手術室運営支援プログラム「SURGELANE®」、材料価格最適化支援システム「meccul®」等の各種ソリューションツールを組み合わせることで、良質な医療環境の提供及び病院の経営改善に総合的に貢献できる企業として引き続き首都圏の医療機関へ積極的に提案を行ってまいります。また、急性期医療を提供する医療機関への営業強化並びに低侵襲手術分野への注力により市場シェアの獲得を図る方針です。併せて、各地域においても営業体制の更なる盤石化を図ります。 加えて、当社の子会社が手掛ける品質と価格のベストバランスを追求したプライベートブランド商品である「ASOURCE® SELECT」の製品拡充を通じて、医療機関の皆様が医療機器を安全に安心してお使いいただけるように取り組んでいく方針です。その他、医療機器物流においては、当社の子会社を通じて病院や医療機関とのより密接な関係を構築し、更には同業他社と医療機器物流における共同配送の実証実験を行う等、サプライチェーンの最適化に向けた取り組みを強化してまいります。また、医療材料データの管理業務をインフラとして集約・標準化することが、業界全体の持続的な発展に必要であるとの前提のもと、新たに設立した同業他社との合弁子会社を通じて、マスタデータの標準化を推進し、医療業界における事務負担の軽減と、より質の高い医療供給体制の維持・向上に貢献してまいります。更に、当社の子会社にてメディカルセールスのプロの派遣や、メーカーのプロダクトに合わせた独自のパートナーディーラー体制の構築による販売支援を行う等、各専門分野における子会社を設立し、様々な角度から事業を補完しつつ展開してまいります。一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々の生活様式を一変させました。いかなる状況にも対応した医療提供体制の再構築が喫緊の課題であると認識しており、当社グループの各地域においてBCP対応が可能な体制を整備していくことで、機能的かつ持続可能な医療材料の提供体制を構築してまいります。 ② M&A及びアライアンスの推進とグループ経営管理体制の強化による収益性向上競争激化や人材不足等の要因で厳しさを増す経営環境に対応するため、継続的にM&A及びアライアンスを推進し、事業規模の拡大や人材の獲得を図る方針です。委員会等の組織横断的な取り組みや人事交流を通じてグループ内の連携を強化し、ノウハウを共有するとともに、当社グループの有するソリューションツールの活用を推進していくことで生産性の向上を図ります。売上原価率の低減に向けた取り組みや、IT・物流等の業務インフラの整備や管理業務の集約による効率化に加え、働き方改革に向けた業務環境の改善についてもグループ一体となって注力してまいります。これらの取り組みについては、DXを推進していくことで効果の最大化を図ります。併せて、PMI(Post Merger Integration:統合効果の最大化)の推進についてもシナジーの早期発現に向けて重点課題として取り組んでまいります。以上の取り組みにより、当社グループは事業規模の拡大と収益性の向上を実現し、長期にわたり安定的な成長を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等当社グループは、人々の生命や健康にかかわる医療機器を取り扱う企業として、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制確保に資する責任を果たすために『地域医療への貢献』を理念として掲げ、迅速かつ適切で安定した医療機器の供給、それぞれの地域に適応した付加価値の高いサービスの提供、最新の情報提供等を通じて、地域社会、ひいてはすべての人々の健康と豊かな生活へ貢献することを目指しております。このような企業理念の実現のため、各地域において顧客を始めとしたステークホルダーから最も信頼される存在となることをビジョンとして掲げております。経営環境の目まぐるしい変化に対応するため、当社グループ独自のサービス提案の強化、M&Aによる企業規模の拡大と効率的な資源配分、シナジーの創出により安定的な成長を目指し、業績においても業界におけるリーディングカンパニーとなることを目指してまいります。当社グループの持続的な成長にあたり、その基盤となるのは従業員であると認識しております。そのため、人的資本強化に関する取り組みを推進することで、従業員が最良のパフォーマンスを発揮できる環境を整備してまいります。また、利潤の追求のみならず、当社グループの社会的価値の向上も重視し、リスク管理・コンプライアンス体制及びコーポレート・ガバナンスの強化による透明性・健全性の高い経営体制の構築、ESG、SDGsへの取り組みも推進することで持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、高齢化の進展に伴う医療需要の増加を背景として市場規模の拡大が見込まれる一方、診療報酬制度の見直しや医療機関の機能分化・集約化の推進等により、医療機器販売業界における競争は一層激化しております。また、償還価格の下落に伴う利益率の低下、人手不足や資源価格の高騰、円安の進行による物価上昇など、事業環境の不確実性も高まっております。さらに、医療機関においては「医師の働き方改革」への対応をはじめ、限られた経営資源の中で医療の質の維持・向上と業務効率化の両立が強く求められており、経営課題はより複雑化しております。このような状況を背景に、単なる医療機器の供給にとどまらず、医療経営や病院運営の効率化に資する付加価値の高いサービスへのニーズは今後も拡大するものと考えております。また、医療機器メーカーによる取引先集約の動きや業界内競争の激化を背景として、事業規模の拡大や営業基盤の強化を目的としたM&Aや事業統合などの業界再編の動きは、今後さらに進展するものと見込んでおります。このような事業環境のもと、当社グループが持続的な成長と企業価値の向上を実現するために取り組むべき課題は次のとおりであります。 ① 顧客価値の最大化当社グループの提供価値の最大化にあたって、その中核となる地域は、国内最大の市場である東京都を中心とする首都圏です。今までに培ったノウハウと情報ネットワークを活用して、医療機器の販売だけでなく、当社の子会社が独自に構築した日本最大級の医療材料データベースである「ASOURCE® DATABASE」を基盤とした、物流管理システムや手術室運営支援プログラム「SURGELANE®」、材料価格最適化支援システム「meccul®」等の各種ソリューションツールを組み合わせることで、良質な医療環境の提供及び病院の経営改善に総合的に貢献できる企業として引き続き首都圏の医療機関へ積極的に提案を行ってまいります。また、急性期医療を提供する医療機関への営業強化並びに低侵襲手術分野への注力により市場シェアの獲得を図る方針です。併せて、各地域においても営業体制の更なる盤石化を図ります。 加えて、当社の子会社が手掛ける品質と価格のベストバランスを追求したプライベートブランド商品である「ASOURCE® SELECT」の製品拡充を通じて、医療機関の皆様が医療機器を安全に安心してお使いいただけるように取り組んでいく方針です。その他、医療機器物流においては、当社の子会社を通じて病院や医療機関とのより密接な関係を構築し、更には同業他社と医療機器物流における共同配送の実証実験を行う等、サプライチェーンの最適化に向けた取り組みを強化してまいります。また、医療材料データの管理業務をインフラとして集約・標準化することが、業界全体の持続的な発展に必要であるとの前提のもと、新たに設立した同業他社との合弁子会社を通じて、マスタデータの標準化を推進し、医療業界における事務負担の軽減と、より質の高い医療供給体制の維持・向上に貢献してまいります。更に、当社の子会社にてメディカルセールスのプロの派遣や、メーカーのプロダクトに合わせた独自のパートナーディーラー体制の構築による販売支援を行う等、各専門分野における子会社を設立し、様々な角度から事業を補完しつつ展開してまいります。一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々の生活様式を一変させました。いかなる状況にも対応した医療提供体制の再構築が喫緊の課題であると認識しており、当社グループの各地域においてBCP対応が可能な体制を整備していくことで、機能的かつ持続可能な医療材料の提供体制を構築してまいります。 ② M&A及びアライアンスの推進とグループ経営管理体制の強化による収益性向上競争激化や人材不足等の要因で厳しさを増す経営環境に対応するため、継続的にM&A及びアライアンスを推進し、事業規模の拡大や人材の獲得を図る方針です。委員会等の組織横断的な取り組みや人事交流を通じてグループ内の連携を強化し、ノウハウを共有するとともに、当社グループの有するソリューションツールの活用を推進していくことで生産性の向上を図ります。売上原価率の低減に向けた取り組みや、IT・物流等の業務インフラの整備や管理業務の集約による効率化に加え、働き方改革に向けた業務環境の改善についてもグループ一体となって注力してまいります。これらの取り組みについては、DXを推進していくことで効果の最大化を図ります。併せて、PMI(Post Merger Integration:統合効果の最大化)の推進についてもシナジーの早期発現に向けて重点課題として取り組んでまいります。以上の取り組みにより、当社グループは事業規模の拡大と収益性の向上を実現し、長期にわたり安定的な成長を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境においては、医療技術の進歩等による高齢者人口の増加に加えて、一昨年より実施されている医師の働き方改革や、2026年度診療報酬改定において医療従事者の賃上げ分として一部設定されたものの、設定金額を上回る医療従事者の賃上げ等による医療機関の業績悪化等により、今後も断続的に医療体制の逼迫した状況が懸念されております。そのため、オンライン診療やAIの医療への応用といった医療DXの推進等による、効率的な医療供給体制の構築が医療機関に求められております。一方、物価や人件費の高騰に加えて円安基調の継続や金利の上昇、更にはイラン情勢による原材料価格の高騰等、依然として医療業界をとりまく環境としては、先行きが不透明な状況が続いております。このような経営環境のもと、当社グループは、持続可能な医療体制の構築に向けて、製品の安定供給並びに顧客の課題解決に取り組むことを方針として事業活動を行っております。当連結会計年度においては、循環器・整形外科領域を中心とした症例増加及び新規顧客獲得等に伴う販売拡大により、売上高及び売上総利益は前期と比較して増加いたしました。販売費及び一般管理費においては、主要子会社における事業規模拡大に伴う人員採用及び処遇改善等による人件費の増加に加えて、配送単価の上昇及び配送物量の増加による物流コストの増加により、業務委託費が増加したこと等から、前期と比較して増加いたしました。加えて、一部の子会社の固定資産及びのれんに関する減損損失等を特別損失として計上いたしました。以上より、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は前期と比較して減少いたしました。この結果、当連結会計年度における売上高は302,336百万円(前期比4.7%増)、営業利益は1,780百万円(同5.1%減)、経常利益は2,306百万円(同4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は944百万円(同31.4%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(医療機器販売事業)消耗品については、循環器・整形外科領域を中心とした症例増加及び新規顧客獲得の進展に加えて、イラン情勢による原材料価格の高騰等による値上げ前の購入需要等の発生に伴い、売上高が拡大いたしました。備品については、大型の放射線治療装置や人工心肺装置の販売があった一方で、前期における特需案件等の影響により売上高は減少したものの、前期比でセグメントの売上高及び売上総利益は増加いたしました。また、事業規模拡大や物流コストの高騰等により販売費及び一般管理費が増加しているため、セグメント利益は減少いたしました。この結果、売上高は296,023百万円(前期比4.7%増)、売上総利益は33,334百万円(同3.8%増)、セグメント利益(営業利益)は9,668百万円(同7.5%減)となりました。 (介護・福祉事業)売上高については、レンタル事業における契約の積み上げに加えて解約率を低く抑えられたことや、値上げ前のまとめ買い等により、増加いたしました。原価の高騰が続く状況においても、利益率の高い介護機器のレンタル事業及び住宅リフォームやリフトの販売が好調に推移したこと等により、売上総利益も増加いたしました。また、人件費が増加した一方で、販売費及び一般管理費全体としては売上総利益の増加に対して緩やかな増加であったため、営業利益は増益となりました。この結果、売上高は6,313百万円(前期比5.2%増)、売上総利益は2,499百万円(同6.6%増)、セグメント利益(営業利益)は587百万円(同13.9%増)となりました。 (注)当社グループのセグメントは、次のとおりであります。医療機器販売事業……(医療機器販売事業)国内の医療機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた医療機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設に販売しており、当社グループの基幹となる事業であります。(医療機器の修理及びメンテナンス事業) 当社グループが病院等医療施設に販売した医療機器の修理及びアフターサービス、病院等医療施設との保守契約に基づく医療機器全般のメンテナンスを行っております。介護・福祉事業……… 国内外の介護福祉機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた介護福祉機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設及び介護施設並びに医療機器販売業者、一般個人に販売しております。また、介護福祉機器の一般個人へのレンタルを行っております。 ② 財政状態の状況a 資産当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末から430百万円減少し112,594百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末から1,043百万円増加し90,095百万円となりました。これは主に現金及び預金が4,282百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が3,841百万円、電子記録債権が187百万円、商品及び製品が717百万円、その他の流動資産が541百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末から1,473百万円減少し22,498百万円となりました。これは有形固定資産が327百万円、無形固定資産が739百万円、投資その他の資産が406百万円それぞれ減少したことによるものであります。 b 負債当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末から699百万円減少し91,847百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末から343百万円増加し81,722百万円となりました。これは主に短期借入金が1,949百万円、未払法人税等が127百万円それぞれ減少した一方で、支払手形及び買掛金が1,708百万円、電子記録債務が391百万円、その他の流動負債が314百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末から1,042百万円減少し10,125百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が49百万円、その他の固定負債が128百万円それぞれ増加した一方で、長期借入金が887百万円、役員退職慰労引当金が136百万円、長期前受収益が178百万円それぞれ減少したことによるものであります。 c 純資産当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末から268百万円増加し20,746百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が285百万円減少した一方で、利益剰余金が499百万円増加したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ4,287百万円減少し、10,033百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。a 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、374百万円の収入(前期は7,011百万円の収入)となりました。これらの要因は主に、税金等調整前当期純利益2,110百万円、減価償却費1,926百万円、仕入債務の増加額2,100百万円等の収入要因が、売上債権の増加額4,046百万円、棚卸資産の増加額722百万円、法人税等の支払額1,159百万円等の支出要因を上回ったことによるものであります。 b 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは、1,264百万円の支出(前期は2,505百万円の支出)となりました。これらの要因は主に、投資有価証券の売却による収入233百万円等の収入要因が、有形固定資産の取得による支出747百万円、無形固定資産の取得による支出164百万円、長期前払費用の取得による支出548百万円等の支出要因を下回ったことによるものであります。 c 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは、3,397百万円の支出(前期は3,468百万円の支出)となりました。これらの要因は主に、短期借入金の純減額1,820百万円、長期借入金の返済による支出1,015百万円、配当金の支払額443百万円等の支出要因によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績該当事項はありません。 b 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)医療機器販売事業263,538,7624.8介護・福祉事業3,817,4754.4合計267,356,2384.8 c 受注実績該当事項はありません。 d 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)医療機器販売事業296,023,2224.7介護・福祉事業6,313,5525.2合計302,336,7754.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 経営成績の分析当連結会計年度の売上高は302,336百万円(前期比4.7%増)となりました。これは主に、循環器・整形外科領域を中心とした症例増加及び新規顧客獲得等に伴う販売拡大によるものです。販売費及び一般管理費においては、主要子会社における事業規模拡大に伴う人員採用及びベースアップ等による人件費の増加に加えて、配送単価の上昇及び配送物量の増加による物流コストの増加により、業務委託費が増加したことにより増加した結果、営業利益は1,780百万円(前期比5.1%減)、経常利益は2,306百万円(前期比4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は944百万円(前期比31.4%減)となりました。 b 資本の財源及び資金の流動性についての分析ⅰ キャッシュ・フローキャッシュ・フローにつきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。ⅱ 資金の需要当社グループの運転資金需要の主なものは、医療機器及び医療材料の仕入の他、全社に係る販売費及び一般管理費によるものであります。投資を目的とした資金需要は、M&A等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金につきましては、内部資金又は金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資やM&A等による投資資金は金融機関からの長期借入れを基本としております。 c 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは長期にわたる安定的な成長を目指しており、そのためには、収益性、効率性向上による利益拡大が重要であると考えております。このような認識のもと自己資本当期純利益率(ROE)を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標とし、指標の最大化に向けて邁進してまいります。前期と比較して循環器・整形外科領域を中心とした症例増加及び新規顧客獲得等に伴う販売拡大により売上高及び売上総利益は増加したものの、主要子会社における事業規模拡大に伴う人員採用及びベースアップ等による人件費の増加に加えて、配送単価の上昇及び配送物量の増加による物流コストの増加により業務委託費が増加したこと等から販売費及び一般管理費が増加した結果、当連結会計年度においては4.6%となりました。収益性及び資本効率を高めることで中長期的には8.0%以上を維持していくことを目標としております。 d 今後の経営方針、経営戦略について当社グループの属する医療機器販売業界は、政府の医療費抑制政策を受けて、地域における効率的な医療供給体制の構築に向けた病院の再編及び高額医療機器や材料価格の見直しが行われております。このような環境のもと、既存エリアにおける業容拡大のみならず、M&Aによる事業基盤の拡大により更なるマーケットシェアの向上を図っております。また、販売単価が下落傾向にある中、利益を確保するために、販売価格と仕入価格の継続的な交渉、スケールメリットを活かした購買力の強化、物流体制の改善、適正な在庫管理体制、プライベートブランドの販売推進等による収益性改善に取り組んでまいります。また、SPD、「SURGELANE®」、「meccul®」等の様々なソリューションビジネスの更なる推進により、医療機関の経営改善の支援をしていくことで、地域医療の課題解決へ貢献し、当社グループの社会的価値の向上を図ってまいります。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 国の医療政策による影響
    国が推進する「地域医療構想」により、医療機関の機能分化や集約が進む可能性があります。これにより、医療機器の販売先となる医療機関が減少したり、業界内の競争が激化したりすることで、同社グループの販売額や収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 医療材料の償還価格改定リスク
    公的医療保険制度における医療材料の請求価格(償還価格)は、原則2年に1回改定されます。同社グループの売上の約3分の1を占める特定保険医療材料の償還価格が引き下げられた場合、販売価格や売上総利益率が低下し、収益に影響を与える可能性があります。
  • M&Aに伴うリスク
    同社グループはM&Aを成長戦略としていますが、買収先の企業価値算定の難しさや、簿外債務、コンプライアンス問題が発生するリスクがあります。また、企業文化の融合やシステム統合がうまくいかない場合、期待したシナジー効果が得られず、収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,896 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下に記載のとおりであります。当該リスクについては、当社の取締役会の諮問機関として設置したサステナビリティ委員会の分科会(専門委員会)である「リスク委員会」において審議し、当社の取締役会において決議されたものであります。当社グループはこれらのリスクが発生する可能性を認識し、事業活動を行っております。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 業界環境について① 国の医療政策について日本国内においては、少子高齢化の進展をはじめとする人口構造の変化により、国民医療費が継続的に増加する傾向にあります。これに対し政府は、医療費の適正化及び中長期的な抑制を目的とした医療制度改革を推進しており、特に、2040年頃を見据え、85歳以上の高齢者(医療・介護の複合的ニーズ)の増加や生産年齢人口の減少に対応できる医療・介護体制の構築が喫緊の課題とされています。具体的には、2年ごとに行われる診療報酬改定や各都道府県が策定する地域医療構想・保険医療計画に基づき、地域における病床機能の再編、地域病床の適正化及び地域包括ケアシステムの構築に向けた医療提供体制の見直しが進行しています。これらの政策動向は、当社グループの主要な顧客である医療機関にとって、経営環境の不確実性を高める要因となります。病床の削減や機能転換を迫られる医療機関において、将来の収益見通しに対する懸念から、高額な医療機器の買い替え控え、あるいは新規設備投資の延期・凍結といった投資意欲の低下が生じるリスクがあります。このような事象が顕在化し、当社グループが取り扱う医療機器やシステムの販売機会が減少した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 医療材料・機器の調達及び価格について国内の医療現場で使用される医療材料及び医療機器は、その供給の大部分を海外依存しているのが現状です。そのため、急激な為替変動(円安の進行)、世界的且つ局地的な原材料価格や輸送費の高騰、あるいは国際情勢の悪化に伴う地政学リスクなどが発生した場合、当社グループの仕入調達コストが著しく上昇するリスクや、サプライチェーンの寸断によって製品の安定的な確保・供給が困難になるリスクが存在します。さらに、国内の公的医療保険制度の下では、特定保険材料については国が定める公定価格(保険償還価格)に基づいて医療機関への販売価格の基準が形成されますが、医療費抑制政策の一環として、この償還価格の変動は引き下げ(マイナス改定)の方向で実施される傾向にあります。調達コストの上昇分を販売価格へ十分に転嫁できない事態が生じた場合、又は償還価格の大幅な引き下げによって主力取扱製品の販売単価が下落した場合、当社グループの利益率が大きく圧迫され、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 経営戦略及び対処すべき課題について① M&Aについて当社グループでは、変化する業界環境に対応して成長を維持し、多様化する医療現場のニーズに応えるため、中長期的な経営戦略として、各地域に密着した企業とのM&Aによる企業規模の拡大を目指しています。スケールメリットを活用したコスト削減や業務効率化により、安定的な成長と企業価値の向上を図る考えです。しかしながら、医療機器販売業界は中小規模の企業が多く、そのほとんどが非上場企業であり、必ずしも企業価値算定の基準となる市場価格が存在するわけではなく、財務内容の精緻化及び透明性においても十分ではないものと認識しております。当社グループでは、取得価格や合併比率等の決定にあたっては、事前調査を実施の上で財務状況や事業計画の進捗状況、将来の見通し等を総合的に勘案し、規模等に応じ独立した第三者算定機関による企業価値算定結果をも踏まえた上で、可能な限り慎重に交渉・協議する考えですが、根拠とした事業計画を達成できる保証は無く、結果として予測どおりの収益を得られないと判断された場合には、「のれん」の減損損失を計上する可能性があり、これにより当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。また、事前調査にあたっては、細心の注意を払い可能な限り正確に実施する考えですが、買収・合併後に簿外債務やコンプライアンス上の問題が発生する可能性があり、これにより当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。また、M&Aの対象となる各社にはそれぞれの企業文化と従業員がいることを認識しております。当社グループでは、地域に密着した各社の企業文化と従業員を尊重し、グループとして手を携えていく考えですが、企業文化の融合や人事交流が円滑に実施できず、人材が流出してしまう場合や基幹システム・業務手順の統合が徹底できない場合には、M&Aによる業務の効率化やシナジー効果等の予測された効果が発揮できない可能性があり、これにより当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 ② 新規事業について当社グループでは、多様化する医療現場のニーズに応えるため、ソリューションビジネスの推進による提案力の強化やスケールメリットを活かした物流効率化等、より一層、地域医療への貢献を果たす施策に取り組み、企業価値の向上に努めていく考えです。当社グループが新規事業に取り組む場合には、事前に十分な検討を行った上で事業計画が策定され、取締役会における承認の上で行われます。しかしながら、新規事業の展開には先行投資が必要となるケースが多く、当該事業が安定して収益を計上するまでには相当の時間を要することが予想されるため、一時的に当社グループの利益率が低下する可能性があります。また、医療業界の環境変化等により当該事業が当初の事業計画どおりに展開できなかった場合には、投資を回収できなくなる可能性があり、当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 効率的な経営体質について当社グループは、購買から販売、請求・入金といった各業務を連携・統合する基幹システムをグループ事業会社に導入することで効率的な経営体質と内部統制の強化を図っており、各部が連携し、運用する営業現場や管理部門からの情報・意見を汲み上げながら、今後も、システムの機能強化や更なる整備に取り組み、より付加価値の高いシステム環境を構築していく方針です。しかしながら、システム環境の構築には多額の設備投資が必要となる一方で、医療現場の運用や多様化するニーズとの間に齟齬が生じてしまった場合、新規運用についての成熟が思うように進まなかった場合には、かえって営業生産性や業務効率性を低下させる可能性があり、これにより投資を回収できなくなる可能性、当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 当社グループの事業に係る法的規制について当社グループは事業の遂行にあたって、以下のような法的規制の適用を受けております。そのため当社グループでは、医療に携わる企業として、「正義と利益のどちらかを取らなければならない状況に遭遇したら、迷わず正義を取れ」を企業活動の基本姿勢とし、コンプライアンスガイドラインの策定、eラーニングでの社内研修制度により、当社グル―プの役員及び従業員としての行動規範の周知徹底を図り、法的規制に対する違反行為のリスクを低減するよう努めています。また、他の業務執行部門から独立した当社の内部監査室による内部監査を実施し、内部管理体制の適切性・有効性を検証、評価し、その改善を促すことにより、法令を遵守するための体制構築に取り組んでおります。しかしながら、これらの対策を行ったとしても、役員及び従業員による個人的な不正行為を含む法的規制に対する違反行為のリスクを回避できない可能性があります。法的規制に対する違反行為があった場合には、違反の内容に応じて、許認可等の取消その他の行政処分、罰金刑といった法的制裁を受ける可能性の他、取引先からの取引停止を受ける可能性、当社グループへの信頼低下等による販売活動へ影響が生じる可能性、被害者に生じた損害の賠償、内部管理体制の改善・強化等のために多額の費用が生じる可能性があり、これにより当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 ① 許認可等について当社グループが主要な事業として取り組んでいる医療機器販売事業及び介護・福祉事業においては、医薬品医療機器等法、介護保険法その他各種業法による規制の適用を受けております。医薬品医療機器等法を含む各種業法に基づき取得している主な許認可等については、次のとおりです。対象法令等名法的規制の内容高度管理医療機器等販売業・貸与業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第39条第1項の規定により許可を受けております。動物用高度管理医療機器等販売業・貸与業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第39条第1項の規定により許可を受けております。医療機器修理業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第40条の2第1項の規定により許可を受けております。第二種医療機器製造販売業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第23条の2第1項の規定により許可を受けております。医薬品販売業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第24条第1項の規定により卸売販売業の許可を受けております。再生医療等製品販売業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第40条の5第1項の規定により許可を受けております。動物用医薬品販売業医薬品医療機器等法医薬品医療機器等法第24条第1項の規定により卸売販売業の許可を受けております。毒物劇物販売業毒物及び劇物取締法毒物及び劇物取締法第4条第1項の規定により一般販売業の登録を受けております。福祉用具販売事業介護保険法介護保険法第70条第1項及び第115条の2第1項の規定により指定特定福祉用具販売事業者及び指定特定介護予防福祉用具販売事業者の指定を受けております。福祉用具貸与事業介護保険法介護保険法第70条第1項及び第115条の2第1項の規定により指定福祉用具貸与事業者及び指定介護予防福祉用具貸与事業者の指定を受けております。一般建設業建設業法建設業法第3条第1項の規定により一般建設業の許可を受けております。一般貨物自動車運送事業貨物自動車運送事業法貨物自動車運送事業法第3条の規定により一般貨物自動車運送事業の許可を受けています。 ② 贈賄防止に関する法令・独占禁止法について当社グループの販売先には国公立病院等の公的な医療機関が含まれており、取引にあたっては入札が実施されることもあるため、贈賄防止に関する法令や入札談合を禁止する独占禁止法を遵守する必要があります。なお、当社グループは米国メーカーの医療機器を多数取り扱っており、贈賄防止に関する法令については国内法だけでなく、米国海外腐敗行為防止法(FCPA)等の国外法にも注意を払う必要があります。 ③ 景品表示法・医療機器業公正競争規約について景品表示法は医療機器販売業を含む医療機器業等の業種に適用する特別の景品規制を設けており、当社グループは医療機関等に対して、医療機器の取引を不当に誘引する手段として、医療機器の使用のために必要な物品又はサービスその他正常な商慣習に照らして適当と認められる範囲を超えて景品類を提供することを禁止されております。景品規制については、同法の規制に加え、当社グループが属する業界の自主規制団体である医療機器業公正取引協議会が制定した医療機器業公正競争規約についても遵守する必要があります。 ④ 個人情報保護法について当社グループでは従業員の個人情報の他、医療機関が保有する個人情報、医療機器・介護福祉機器の個人販売先の個人情報を取扱うことがあります。個人情報を取扱うにあたっては、個人情報保護法に基づき、適正な取得や漏えい防止のための管理体制を整備する必要があります。 (4) 基幹システム障害について当社グループは、購買から販売、請求・入金といった各業務を連携・統合する基幹システムをグループ事業会社に導入することで効率的な経営体質と内部統制の強化を図っており、基幹システムの安定稼働は事業活動を継続するうえで重要な基盤となっております。一方で、企業を標的としたサイバー攻撃は増加・高度化しており、医療関連業界においても、業務運営の妨害等を企図した攻撃への対応が重要な課題となっております。当社グループでは、基幹システム及びデータのバックアップ体制の整備、端末及びネットワークの監視、各種ITシステムの導入又は改修時におけるリスクアセスメント等の技術的・運用的な対策を講じております。また、重大なシステム障害及びセキュリティインシデントの発生に備え、情報システム事業継続計画(IT-BCP)の整備を進めるとともに、事業継続及び早期復旧に向けた体制の強化に努めております。さらに、グループ横断的な情報システム委員会を設置し、ITガバナンスに関する規程等の整備、教育・訓練等による役職員の情報リテラシーの向上等を通じて、グループ全体のITガバナンスの強化を推進しております。しかしながら、サイバー攻撃、システムの脆弱性、外部委託先における障害、人為的ミス、通信インフラ又は業界ネットワークの障害等により、基幹システムにおいて想定を超える大規模な障害が発生し、復旧に時間を要した場合には、受発注業務の停滞、在庫管理への支障、復旧対応費用の発生等により、当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 大規模自然災害・新興感染症について① 大規模自然災害について当社グループは、首都圏をはじめとする各地に拠点を置き、広範囲に事業活動を展開しております。地震、火災、台風、洪水、雪害等の自然災害の発生に備え、事業継続計画(BCP)を策定し、当社グループも医療業界の一員として医療インフラの継続を図るための安定供給体制の整備に努めております。災害の発生に備え、神奈川県内に免震構造の物流センターを、群馬県内に倉庫面積19,000㎡超の大規模物流センターを有し、商品供給維持のためのバックアップ体制の拡充に努めております。しかしながら、当社グループの事業範囲は広範囲であり、昨今の気候変動に伴う災害の大規模化を鑑みると、災害が発生した場合のリスクを全て回避することは困難であります。災害の規模が想定を大きく上回り、当社グループの本社・事業拠点、倉庫施設等の被災により商品が汚損・破損した場合、従業員の勤務が困難となった場合、流通経路の寸断により納品が困難となった場合、顧客及び仕入先等の被災により販売及び仕入が困難となった場合には、経常的な事業運営に支障をきたし、当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 ② 新興感染症について当社グループは、病院や診療所等の医療機関と日常的に密接な関わりを持ち事業活動を行っております。当社グループは、医療関係者として医療機関に準じた感染予防対策を含んだ新興感染症BCPマニュアルを策定し、従業員・顧客・取引先の安全対策の実施に努めております。しかしながら、新型インフルエンザや新型コロナウイルス感染症のような大規模な新興感染症が発生し、感染拡大の規模やスピードが想定を大きく上回った場合には、一時的な事業停止、仕入の遅滞、在庫の滞留、売掛債権回収の遅延等経常的な事業運営に支障をきたし、当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 当社グループの製品について① 取扱製品の使用期限管理について医療機器や医薬品をはじめとして、当社グループで取扱う製品の一部には、製造元により使用期限が設定されています。当社グループでは、より安全で高品質な製品を医療・介護福祉の現場にお届けすることを目指し、定期的な実地棚卸の実施その他運用の徹底・検証、ITシステムの活用により使用期限管理体制の改善・強化に取り組んでおります。しかしながら、万が一、当社グループの人為的要因やシステムトラブルにより使用期限を経過した製品が流通し重大な健康被害が生じた場合には、医療機器販売業等に係る許認可等の取り消し、当社グループへの信頼低下等により販売活動へ影響が生じる可能性や、患者様・医療機関等への補償、使用期限管理体制の改善・強化等のために多額の費用が生じる可能性があり、これにより当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 ② プライベートブランド商品について当社グループでは、医療機関のニーズを重視したプライベートブランド商品の販売を行っておりますが、医療関連製品であることから、確かな品質を追求しております。ディーラーからメーカーへと立場を変え、責任ある商品の選定・供給に努めておりますが、プライベートブランド商品に予期しがたい欠陥や不具合が発生した場合には、商品回収や損害賠償等による多大な費用負担に加え、当社グループへの信頼低下により、当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医療技術の革新について医療技術は日々進歩しており、例えば心疾患治療における低侵襲性医療の発展により、使用される医療機器にも変化があります。当社グループは、医療機器の総合ディーラーとして、特定の領域に偏ることなくほぼ全ての領域の医療機器を取扱っておりますが、今後の医療技術の革新により、取扱っている医療機器の使用が減少する場合には、当社グループの販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 貸倒れリスクについて当社グループでは、取引先の現状、将来性、経営者、業界事情等を評価・判断し与信管理規程に則った取引先別の与信限度額を設定し、与信管理を徹底することで、貸倒れ等を未然に防止し、且つ最小限に抑えるよう努めております。しかしながら、取引先の業績悪化等で予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、損失・引当の計上が必要となった場合には、当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 人材確保と人材育成に関するリスクについて 当社グループでは、企業価値の持続的な向上を支える基盤は従業員であるとの考えのもと、人的資本の強化を重要な経営戦略と位置付けております。当社グループの企業理念及び経営方針を実現するためには、多様化する医療現場のニーズに応える提案、医療機器等の安定供給や物流効率化、円滑な業務運営、新規事業やソリューションビジネスの推進を担う人材を適時に確保し、専門性に応じて適正に育成・配置することが重要であると認識しております。 しかしながら、少子高齢化の進行や人材の流動化等により、必要な人材の確保が困難となる場合や、人材育成及び適正配置が計画どおりに進まない場合には、中長期的に当社グループの将来の収益及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループにおける人的資本及び人材戦略に関する状況については、「第2 事業の状況等 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本」及び「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。 (9) 業績の変動について当社グループの販売先には国公立病院等の公的な医療機関が含まれており、当該医療機関は12月及び年度末である3月において設備投資を集中して行う傾向があるため当社グループの販売高は毎年第2Q及び第3Qにおいて他の期より高くなり、これに連動して利益も当該時期に増加する傾向があります。また、その反動で第4Qにかけての販売高が他の期より低くなり、これに連動して利益も当該時期に減少する傾向があります。また、医療機関の新築、移転、増築が行われる際には、多額の医療機器の一括購入が発生し、一時的に販売高が増加する場合があります。従って、当社グループの四半期の経営成績は、通期の経営成績に連動するものではなく、四半期又は半期の経営成績だけをもって、通期の経営成績を予想することは困難であります。なお、2024年6月期から2026年6月期における各四半期の売上高及び営業利益又は営業損失の状況は、以下のとおりであります。 (単位:百万円) 2024年6月期(連結)2025年6月期(連結)2026年6月期(連結)金額構成比(%)金額構成比(%)金額構成比(%)売上高上半期第1Q60,15323.269,15723.972,16823.9第2Q66,55925.673,54725.577,04225.5 126,71348.8142,70449.4149,21149.4下半期第3Q66,40325.576,80626.678,46926.0第4Q66,67225.769,17724.074,65624.6 133,07551.2145,98450.6153,12550.6通期259,789100.0288,689100.0302,336100.0営業利益又は営業損失上半期第1Q987.41538.21588.9第2Q58243.959731.842624.0 68051.375140.058532.9下半期第3Q97273.21,27668.01,33775.1第4Q△325△24.5△151△8.1△142△8.0 64648.71,12460.01,19567.1通期1,327100.01,875100.01,780100.0

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