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三重交通グループホールディングス(3232)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

不動産業 不動産

事業の概要

  • 地域密着型多角経営
    三重交通グループホールディングスは、三重県を中心に地域に根差した多角的な事業を展開しています。バスやタクシーといった交通事業を基盤としつつ、不動産の賃貸・売買、石油製品や生活用品の販売、ホテル・旅館経営、ゴルフ場運営など、地域の生活に密着した幅広いサービスを提供することで収益を上げています。
  • 生活インフラの提供
    同社グループは、地域住民の移動手段であるバス・タクシー事業や、住まいを提供する不動産事業、日々の生活に必要な商品を供給する流通事業など、地域社会のインフラを支える役割を担っています。これにより、安定した顧客基盤と収益源を確保していると考えられます。
  • 多岐にわたる収益源
    運輸、不動産、流通、レジャー・サービスという4つの主要セグメントを持つことで、特定の事業に依存しない収益構造を構築しています。例えば、不動産事業が安定的な賃料収入をもたらす一方で、レジャー・サービス事業は観光需要の変動に左右されるなど、各事業が異なる特性を持つことでリスク分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 運輸セグメント
    バス、タクシー、自動車整備、鉄道といった交通インフラを担う事業です。三重交通や名阪近鉄バスなどが主要な会社で、地域住民の日常生活や観光客の移動を支えています。売上高は226.76億円、営業利益は5.18億円で、グループの基盤となる事業ですが、利益率は他のセグメントに比べて低い傾向にあります。
  • 不動産セグメント
    不動産の売買、賃貸、管理、鑑定などを手掛ける事業です。三交不動産や三重交通コミュニティなどが中心となり、安定した賃料収入や不動産取引による収益を上げています。売上高は339.64億円、営業利益は61.25億円と、グループの中で最も高い営業利益を稼ぎ出す収益の柱となっています。
  • 流通セグメント
    石油製品の販売、生活用品の販売、自動車販売・整備などを行う事業です。三重交通商事や三重いすゞ自動車などが含まれ、地域の生活や産業に必要な物資を提供しています。売上高は322.02億円、営業利益は6.03億円で、売上規模は大きいものの、利益率は不動産セグメントに比べて低い特徴があります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Transportation 事業 227 5 2.3%
RealEstate 事業 340 61 18.0%
Logistics 事業 322 6 1.9%
LeisureAndService 事業 150 11 7.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,489 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社23社、関連会社3社及びその他の関係会社2社で構成され、運輸セグメント、不動産セグメント、流通セグメント、レジャー・サービスセグメントを主な事業の内容としております。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 各セグメントに係わる当社及び関係会社の位置づけは、次のとおりであります。 <運輸セグメント>(8社)バス事業三重交通㈱※1、名阪近鉄バス㈱※1、三交伊勢志摩交通㈱※1、 三重急行自動車㈱※1、八風バス㈱※1タクシー事業㈱三交タクシー※1自動車整備事業三重交通㈱※1鉄道業近鉄グループホールディングス㈱※4、近畿日本鉄道㈱※4 <不動産セグメント>(5社)不動産取引・賃貸業・その他三重交通㈱※1、三交不動産㈱※1、三重交通コミュニティ㈱※1、㈱三交不動産鑑定所※1、㈱エム・エス・ピー※3 <流通セグメント>(5社)石油製品販売業三重交通商事㈱※1生活用品販売業㈱三交クリエイティブ・ライフ※1、㈱三交シーエルツー※1自動車販売業三重いすゞ自動車㈱※1、㈱エム・エヌ・ボディーワークス※1 <レジャー・サービスセグメント>(11社)ビジネスホテル業㈱三交イン※1旅館業鳥羽シーサイドホテル㈱※1ドライブイン業三交興業㈱※1観光索道業御在所ロープウエイ㈱※1ゴルフ場㈱三重カンツリークラブ※1、㈱松阪カントリークラブ※2旅行業名阪近鉄旅行㈱※1自動車教習所㈱三交ドライビングスクール※1その他ミドリサービス㈱※1、三交ウェルフェア㈱※1、三重県観光開発㈱※2 (注) 1 ※1連結子会社 ※2持分法適用関連会社 ※3関連会社 ※4その他の関係会社2 運輸セグメント及び不動産セグメントの会社数には、三重交通㈱が重複して含まれ、また、運輸セグメントには、その他の関係会社である近鉄グループホールディングス㈱及び近畿日本鉄道㈱が含まれております。 事業系統図は次のとおりであります。 (注) ※1連結子会社 ※2持分法適用関連会社 ※3関連会社 ※4その他の関係会社 関係会社の事業内容 区分会社名事業内容子会社 23社三重交通㈱道路旅客運送業(バス)、不動産の賃貸名阪近鉄バス㈱道路旅客運送業(バス)三交伊勢志摩交通㈱道路旅客運送業(バス)三重急行自動車㈱道路旅客運送業(バス)八風バス㈱道路旅客運送業(バス)㈱三交タクシー道路旅客運送業(タクシー)三交不動産㈱不動産の売買・仲介・賃貸・建築及び太陽光発電業三重交通コミュニティ㈱不動産管理業㈱三交不動産鑑定所不動産の鑑定三重交通商事㈱石油製品の販売㈱三交クリエイティブ・ライフ生活用品の販売㈱三交シーエルツー生活用品の販売三重いすゞ自動車㈱自動車の販売㈱エム・エヌ・ボディーワークス自動車の鈑金・架装・塗装㈱三交インビジネスホテルの経営鳥羽シーサイドホテル㈱旅館の経営三交興業㈱ドライブインの経営御在所ロープウエイ㈱観光索道業㈱三重カンツリークラブゴルフ場の経営名阪近鉄旅行㈱旅行業㈱三交ドライビングスクール自動車教習所の経営ミドリサービス㈱造園土木業三交ウェルフェア㈱福祉介護施設の経営関連会社 3社㈱松阪カントリークラブゴルフ場の経営三重県観光開発㈱有料道路及びドライブインの経営㈱エム・エス・ピー木材、建材の加工及び販売その他の関係会社 2社近鉄グループホールディングス㈱鉄道業近畿日本鉄道㈱鉄道業

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
石油製品販売事業において、他社との競合状況等により価格転嫁が行えない場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
運輸セグメントのバス・タクシー事業、鉄道業、観光索道業、自動車教習所業など許認可が必要な事業が多い。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事故や災害等の発生 / 少子高齢化や地域人口の減少 / 人的資源の確保
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

三重交通グループホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという明確な証拠はありません。事業は主に地域密着型の交通・不動産サービスであり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

地域密着型のバス事業や不動産賃貸事業において、既存顧客が他の事業者に乗り換える際の心理的・利便的なハードルは一定程度存在します。特に高齢者など、長年利用しているサービスからの移行には抵抗がある可能性があります。しかし、代替サービスの選択肢も存在するため、スイッチング・コストは限定的です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデル(交通、不動産)には、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られません。バスの利用者が増えても、個々の乗客にとっての利便性が向上するわけではなく、不動産賃貸においても同様です。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

地域密着型のバス事業においては、長年の運営によるノウハウや効率的な運行ルートの確立など、一定のコスト管理能力は存在する可能性があります。しかし、競合他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性を確立している証拠は乏しく、燃料費や人件費の高騰リスクも抱えています。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

三重県を中心とした地域においては、バス事業や不動産事業において一定の事業規模を有しており、地域内での寡占的な地位を築いている側面があります。しかし、全国的な視点で見ると事業規模は限定的であり、業界全体を代表するような効率規模の優位性は低いと考えられます。

  • 地域での強固な基盤
    三重県を中心に長年にわたり事業を展開しており、地域住民の生活に深く浸透したブランド力と信頼を確立しています。バス路線網や不動産物件、レジャー施設など、地域に根差した広範な事業展開が強みとなり、新規参入者にとって高い障壁となっています。
  • 多角化による安定性
    運輸、不動産、流通、レジャー・サービスといった多岐にわたる事業ポートフォリオを持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、経営の安定性を高めています。例えば、運輸事業の収益が一時的に落ち込んでも、不動産事業の賃料収入でカバーできる可能性があります。
  • 既存事業のネットワーク
    バス事業で培った広範な交通ネットワークは、他のレレジャー・サービス事業(観光施設やホテル)への送客にも繋がり、グループ内での相乗効果を生み出しています。また、地域での事業活動を通じて得られる顧客情報や地域情報は、新規事業展開やサービス改善に活用できる貴重な資産です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの異なる4つのセグメントが連携し相互に補完しながらリスクに強い体制を構築し、地域に密着した総合生活産業を営む企業グループとして持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。グループ基本理念、グループ経営指針は以下のとおりであります。 (グループ基本理念)三重交通グループは、お客さまの豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献します。 (グループ経営指針)1 お客さまのよろこびの追求 “お客さまのよろこび”を追求し、新たな価値を提供します。2 地域社会への貢献 価値ある事業を展開し、地域の発展に貢献します。3 絶えざる自己革新 過去にとらわれず、常に未来に挑戦します。4 誠実な企業活動 誠実な企業活動を行い、よき企業市民としての信頼を深めます。5 グループ総合力の発揮 互いに協力・連携し、グループの総合力を発揮します。6 いきいきとした企業風土 いきいきと働ける環境を築き上げ、社員の活力を高めます。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、ポストコロナにおける新たな生活様式の定着に伴う需要の変化に加え、物価上昇による費用の増加や慢性的な人手不足など、引き続き厳しい状況が続くものと予想されます。このような状況の中、当社グループでは、4カ年の中期経営計画(2023-2026)に定めた6つの基本方針のもと事業を展開し、地域社会の発展に貢献するとともに持続的な成長・発展を実現してまいります。基本方針及び具体的な重点施策への取組みについては以下のとおりであります。 (基本方針) □ 安全・安心・安定・快適なサービスの提供□ 成長分野の深耕と創造□ 市場の変化に対応した事業モデルの構築□ サステナビリティへの取組み□ DXの推進□ 財務体質の改善 (重点施策)重点施策主な取組み運輸セグメントのコロナ禍からの回復と事業機会の拡大・路線バス・貸切バスの運賃改定・F1日本グランプリや伊勢神宮参拝、花火大会等のイベント関連輸送・自治体等が実施した自動運転及びライドシェアの実証実験への参画成長ドライバーとなる不動産セグメントの収益基盤の拡充・賃貸施設「第2名古屋三交ビル」、「名駅三交ビル」及び「四日市三交ビル」 等の建設と開業・賃貸施設「四日市三交ビルANNEX」の建設・賃貸施設等の取得及び開発・売却型賃貸マンションの計画的な開発及び売却流通、レジャー・サービスセグメントのペントアップ需要の獲得と競争力の向上・ガソリンスタンドのセルフ化・生活用品販売事業における収益性向上・「(仮称)三交インGrande熊本」、「(仮称)三交インGrande四日市」建設に着工・新規ホテルの開発と検討グループの経営資源を活用した地域との共生・ロープウエイをはじめとするグループ施設へのインバウンド誘客・旅館業における地域食材を使用した食事の提供ESG課題の解決によるSDGsの達成・グループ各社における「健康経営優良法人2026」認定取得・グループの水使用量及び産業廃棄物排出量の開示DX実現に向けたデジタル化の推進・路線バスのクレジットカード等のタッチ決済サービス導入エリア拡大・路線バスの運行情報をリアルタイムで提供・タクシー配車アプリ「GO」の導入 各セグメントにおける対処すべき課題及び具体的な施策は以下のとおりであります。 (運輸セグメント)運輸セグメントにおいては、最優先課題とする安全確保に向けた教育や健康管理等を徹底するとともに、待遇改善や採用活動強化、労働環境の整備等により人員確保に努め、お客さまが引き続き安心してご利用いただけるよう取り組みます。乗合バス事業では、クレジットカード等のタッチ決済の導入エリアを拡大することにより、お客さまが利用しやすい環境を整備するとともに、自動運転バスやオンデマンド交通等の新たな輸送サービスの研究を進めます。また、電動車の導入による環境負荷低減にも取り組みます。貸切バス事業では、お木曳などの式年遷宮関連行事や愛知県を中心に開催されるアジア競技大会等のイベント関連需要の取込みに努めるとともに、柔軟な車両配置や配車体制の強化により運営効率の向上を目指します。旅客運送受託事業では、引き続き安全な運行を徹底し、安定した収益確保に努めます。 (不動産セグメント)不動産セグメントにおいては、計画的な仕入や投資により安定した収益確保に取り組むほか、用地や市場ニーズの情報収集を強化し、高付加価値商品の開発に努めます。分譲事業では、市場ニーズを踏まえた高付加価値の商品開発に取り組むほか、資産回転型ビジネスである売却型賃貸マンションの計画的な開発・販売により収益の安定化を図ります。賃貸事業では、三交インがキーテナントとなる「四日市三交ビルANNEX」について、2028年春の開業を目指すとともに、新規開発や施設のリニューアルにより収益向上を図ります。環境エネルギー事業では、太陽光発電施設の運営効率維持に努めるほか、再生可能エネルギーの可能性について研究を進めます。不動産管理事業では、人員確保や教育に注力し、品質の高いサービスの提供に努めることに加え、新規受注に取り組むことで収益拡大を図ります。 (流通セグメント)流通セグメントにおいては、販売力の強化や管理の効率化により、各店舗の競争力向上を図ります。石油製品販売事業では、エリアに応じた店舗戦略により、収益の向上を図るとともに、メンテナンスやコーティング等のカーライフに係わる総合サービスの提供により収益力強化に取り組みます。生活用品販売事業では、フランチャイズ展開するハンズにおいて、「ハンズ名古屋店」を閉店する一方で、既存店舗での収益性向上を図りつつ、新店舗の開発にも努めます。自動車販売事業では、新車及び中古車の販売拡大に注力するとともに、メンテナンスや保険等も含めた、車の生涯を通じた「サイクル・ビジネス」を強化し、収益拡大を図ります。 (レジャー・サービスセグメント)レジャー・サービスセグメントにおいては、需要にマッチした商品やサービスの開発を推進するとともに、積極的な情報発信を行うことで認知度の向上につなげ、収益拡大を図ってまいります。ビジネスホテル事業では、新規ホテルの開発を進めることにより収益の拡大を図るとともに、既存ホテルの計画的な修繕等により競争力の維持向上に努めます。旅館事業では、お客さまのニーズに沿った高付加価値プランの拡充に努め顧客満足度の向上を図ります。索道(ロープウエイ)事業では、インバウンド需要の積極的な取込みに努めるとともに、SNS等を通じ個人の集客強化を図ります。ゴルフ場事業では、幅広い顧客層に向けた各種イベントの開催や施設改修、プレイ環境の改善による顧客満足度の向上に取り組み、集客を図ります。 (グループ全社) 当社グループにおいては、「安全・安心・安定・快適なサービスの提供」を最重要方針とし、事業を推進していくとともに、働きやすい労働環境の整備やDX推進に向けた取組みを進めてまいります。 今後も当社グループが株主・投資家の皆さまをはじめ、お客さま、地域社会、取引先等あらゆるステークホルダーから信頼される企業集団であり続けるために、「グループ経営指針」及び「グループコンプライアンス行動規範」等に則り、社会的責任の遂行に努めます。財務面では、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ内資金の有効活用により、有利子負債の抑制、財務体質の強化に努めます。また、「グループサステナビリティ基本方針」に基づき、ESG(環境・社会・ガバナンス)を意識した事業活動により課題解決への取組みを進めることでSDGs(持続可能な開発目標)を達成し、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (3)目標とする経営指標等 当社グループの長期的かつ安定的な成長を実現するため、グループ各社の力を最大限に引き出すとともに、グループの保有する経営資源を成長性、収益性の高い事業分野に適正配分することにより、企業価値の向上を図ることを経営目標としております。 当社は、2023年5月に「三重交通グループ中期経営計画(2023-2026)」(以下、「本計画」という。)を発表し、目標達成に取り組み、需要の取込みに努めたことにより各セグメントの業績は、計画3年目までの期間において堅調に推移しました。 今後の事業環境の見通し及び足元の業績動向を踏まえ、本計画最終年度となる2026年度の一部目標数値を、2026年5月に変更しております。なお、経営計画目標値以外の経営方針や施策等については、本計画に記載の内容から変更ありません。 変更後の経営計画目標値は以下のとおりです。 経営計画目標値 財務指標計画最終年度 変更後 ※2 (参考)計画最終年度変更前 ※1成長性営業収益112,000百万円 110,000百万円営業利益9,200百万円 8,800百万円親会社株主に帰属する当期純利益6,000百万円 5,900百万円健全性自己資本比率35%程度 35%程度有利子負債※3/EBITDA※4 倍率6倍以下 6倍以下効率性ROE(自己資本純利益率)9.0%程度 9.0%程度(注)※1 2025年5月8日に当初公表した営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益の目標値を上方修正 ※2 2026年5月13日に実績と今後の見通しを勘案し、営業収益、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純 利益の目標値を上方修正 ※3 有利子負債=有利子負債-現金及び預金 ※4 EBITDA=営業利益+減価償却費 本計画の詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの異なる4つのセグメントが連携し相互に補完しながらリスクに強い体制を構築し、地域に密着した総合生活産業を営む企業グループとして持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。グループ基本理念、グループ経営指針は以下のとおりであります。 (グループ基本理念)三重交通グループは、お客さまの豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献します。 (グループ経営指針)1 お客さまのよろこびの追求 “お客さまのよろこび”を追求し、新たな価値を提供します。2 地域社会への貢献 価値ある事業を展開し、地域の発展に貢献します。3 絶えざる自己革新 過去にとらわれず、常に未来に挑戦します。4 誠実な企業活動 誠実な企業活動を行い、よき企業市民としての信頼を深めます。5 グループ総合力の発揮 互いに協力・連携し、グループの総合力を発揮します。6 いきいきとした企業風土 いきいきと働ける環境を築き上げ、社員の活力を高めます。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境は、ポストコロナにおける新たな生活様式の定着に伴う需要の変化に加え、物価上昇による費用の増加や慢性的な人手不足など、引き続き厳しい状況が続くものと予想されます。このような状況の中、当社グループでは、4カ年の中期経営計画(2023-2026)に定めた6つの基本方針のもと事業を展開し、地域社会の発展に貢献するとともに持続的な成長・発展を実現してまいります。基本方針及び具体的な重点施策への取組みについては以下のとおりであります。 (基本方針) □ 安全・安心・安定・快適なサービスの提供□ 成長分野の深耕と創造□ 市場の変化に対応した事業モデルの構築□ サステナビリティへの取組み□ DXの推進□ 財務体質の改善 (重点施策)重点施策主な取組み運輸セグメントのコロナ禍からの回復と事業機会の拡大・路線バス・貸切バスの運賃改定・F1日本グランプリや伊勢神宮参拝、花火大会等のイベント関連輸送・自治体等が実施した自動運転及びライドシェアの実証実験への参画成長ドライバーとなる不動産セグメントの収益基盤の拡充・賃貸施設「第2名古屋三交ビル」、「名駅三交ビル」及び「四日市三交ビル」 等の建設と開業・賃貸施設「四日市三交ビルANNEX」の建設・賃貸施設等の取得及び開発・売却型賃貸マンションの計画的な開発及び売却流通、レジャー・サービスセグメントのペントアップ需要の獲得と競争力の向上・ガソリンスタンドのセルフ化・生活用品販売事業における収益性向上・「(仮称)三交インGrande熊本」、「(仮称)三交インGrande四日市」建設に着工・新規ホテルの開発と検討グループの経営資源を活用した地域との共生・ロープウエイをはじめとするグループ施設へのインバウンド誘客・旅館業における地域食材を使用した食事の提供ESG課題の解決によるSDGsの達成・グループ各社における「健康経営優良法人2026」認定取得・グループの水使用量及び産業廃棄物排出量の開示DX実現に向けたデジタル化の推進・路線バスのクレジットカード等のタッチ決済サービス導入エリア拡大・路線バスの運行情報をリアルタイムで提供・タクシー配車アプリ「GO」の導入 各セグメントにおける対処すべき課題及び具体的な施策は以下のとおりであります。 (運輸セグメント)運輸セグメントにおいては、最優先課題とする安全確保に向けた教育や健康管理等を徹底するとともに、待遇改善や採用活動強化、労働環境の整備等により人員確保に努め、お客さまが引き続き安心してご利用いただけるよう取り組みます。乗合バス事業では、クレジットカード等のタッチ決済の導入エリアを拡大することにより、お客さまが利用しやすい環境を整備するとともに、自動運転バスやオンデマンド交通等の新たな輸送サービスの研究を進めます。また、電動車の導入による環境負荷低減にも取り組みます。貸切バス事業では、お木曳などの式年遷宮関連行事や愛知県を中心に開催されるアジア競技大会等のイベント関連需要の取込みに努めるとともに、柔軟な車両配置や配車体制の強化により運営効率の向上を目指します。旅客運送受託事業では、引き続き安全な運行を徹底し、安定した収益確保に努めます。 (不動産セグメント)不動産セグメントにおいては、計画的な仕入や投資により安定した収益確保に取り組むほか、用地や市場ニーズの情報収集を強化し、高付加価値商品の開発に努めます。分譲事業では、市場ニーズを踏まえた高付加価値の商品開発に取り組むほか、資産回転型ビジネスである売却型賃貸マンションの計画的な開発・販売により収益の安定化を図ります。賃貸事業では、三交インがキーテナントとなる「四日市三交ビルANNEX」について、2028年春の開業を目指すとともに、新規開発や施設のリニューアルにより収益向上を図ります。環境エネルギー事業では、太陽光発電施設の運営効率維持に努めるほか、再生可能エネルギーの可能性について研究を進めます。不動産管理事業では、人員確保や教育に注力し、品質の高いサービスの提供に努めることに加え、新規受注に取り組むことで収益拡大を図ります。 (流通セグメント)流通セグメントにおいては、販売力の強化や管理の効率化により、各店舗の競争力向上を図ります。石油製品販売事業では、エリアに応じた店舗戦略により、収益の向上を図るとともに、メンテナンスやコーティング等のカーライフに係わる総合サービスの提供により収益力強化に取り組みます。生活用品販売事業では、フランチャイズ展開するハンズにおいて、「ハンズ名古屋店」を閉店する一方で、既存店舗での収益性向上を図りつつ、新店舗の開発にも努めます。自動車販売事業では、新車及び中古車の販売拡大に注力するとともに、メンテナンスや保険等も含めた、車の生涯を通じた「サイクル・ビジネス」を強化し、収益拡大を図ります。 (レジャー・サービスセグメント)レジャー・サービスセグメントにおいては、需要にマッチした商品やサービスの開発を推進するとともに、積極的な情報発信を行うことで認知度の向上につなげ、収益拡大を図ってまいります。ビジネスホテル事業では、新規ホテルの開発を進めることにより収益の拡大を図るとともに、既存ホテルの計画的な修繕等により競争力の維持向上に努めます。旅館事業では、お客さまのニーズに沿った高付加価値プランの拡充に努め顧客満足度の向上を図ります。索道(ロープウエイ)事業では、インバウンド需要の積極的な取込みに努めるとともに、SNS等を通じ個人の集客強化を図ります。ゴルフ場事業では、幅広い顧客層に向けた各種イベントの開催や施設改修、プレイ環境の改善による顧客満足度の向上に取り組み、集客を図ります。 (グループ全社) 当社グループにおいては、「安全・安心・安定・快適なサービスの提供」を最重要方針とし、事業を推進していくとともに、働きやすい労働環境の整備やDX推進に向けた取組みを進めてまいります。 今後も当社グループが株主・投資家の皆さまをはじめ、お客さま、地域社会、取引先等あらゆるステークホルダーから信頼される企業集団であり続けるために、「グループ経営指針」及び「グループコンプライアンス行動規範」等に則り、社会的責任の遂行に努めます。財務面では、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ内資金の有効活用により、有利子負債の抑制、財務体質の強化に努めます。また、「グループサステナビリティ基本方針」に基づき、ESG(環境・社会・ガバナンス)を意識した事業活動により課題解決への取組みを進めることでSDGs(持続可能な開発目標)を達成し、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (3)目標とする経営指標等 当社グループの長期的かつ安定的な成長を実現するため、グループ各社の力を最大限に引き出すとともに、グループの保有する経営資源を成長性、収益性の高い事業分野に適正配分することにより、企業価値の向上を図ることを経営目標としております。 当社は、2023年5月に「三重交通グループ中期経営計画(2023-2026)」(以下、「本計画」という。)を発表し、目標達成に取り組み、需要の取込みに努めたことにより各セグメントの業績は、計画3年目までの期間において堅調に推移しました。 今後の事業環境の見通し及び足元の業績動向を踏まえ、本計画最終年度となる2026年度の一部目標数値を、2026年5月に変更しております。なお、経営計画目標値以外の経営方針や施策等については、本計画に記載の内容から変更ありません。 変更後の経営計画目標値は以下のとおりです。 経営計画目標値 財務指標計画最終年度 変更後 ※2 (参考)計画最終年度変更前 ※1成長性営業収益112,000百万円 110,000百万円営業利益9,200百万円 8,800百万円親会社株主に帰属する当期純利益6,000百万円 5,900百万円健全性自己資本比率35%程度 35%程度有利子負債※3/EBITDA※4 倍率6倍以下 6倍以下効率性ROE(自己資本純利益率)9.0%程度 9.0%程度(注)※1 2025年5月8日に当初公表した営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益の目標値を上方修正 ※2 2026年5月13日に実績と今後の見通しを勘案し、営業収益、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純 利益の目標値を上方修正 ※3 有利子負債=有利子負債-現金及び預金 ※4 EBITDA=営業利益+減価償却費 本計画の詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(以下、「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)当期におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の拡大等により緩やかな回復が続きました。その一方で、物価や金利の上昇により消費者マインドに足踏みがみられたことや、中東情勢や日中関係の悪化等の地政学リスクも重なり、先行き不透明な状況で推移しました。このような状況の中、当社グループは、運輸セグメントやレジャー・サービスセグメントにおいて万博関連需要の取込みに努めたことに加え、流通セグメントではトラックの新車販売拡大に取り組みました。また、不動産セグメントでは2025年8月に三重県内における新たな旗艦ビルとして「四日市三交ビル」を開業したことに加え、その隣接地で「四日市三交ビルANNEX」の開発に着手するなど、安定した収益基盤の拡大を図りました。この結果、当期における当社グループの営業収益は1,102億60百万円(前連結会計年度(以下、「前期」という。)比64億11百万円、6.2%増)となり、営業利益は、97億56百万円(同13億40百万円、15.9%増)、経常利益は、96億74百万円(同11億59百万円、13.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、62億50百万円(同1億91百万円、3.2%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (運輸セグメント) 一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)では、2024年12月に運賃改定を実施したことに加え、伊勢市等の観光地における輸送が好調に推移したことなどにより営業収益は増加しました。一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)では、万博をはじめとするイベント輸送で、単価や稼働が上昇したことなどにより営業収益は増加しました。一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)では、前期に比べ乗務員の充足が進んだことなどにより営業収益は増加しました。 この結果、運輸セグメントの営業収益は265億42百万円(前期比23億円、9.5%増)となり、営業利益は12億40百万円(同7億23百万円、139.6%増)となりました。 業種別営業成績区分営業収益(百万円)前期比(%)一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)12,02510.6一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)7,74113.9旅客運送受託事業5,2024.7一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)8648.7貨物自動車運送事業23911.6自動車整備事業5313.9その他2,3350.2小計28,9409.2内部取引の消去△2,397-合計26,5429.5 (注) 一般旅客自動車運送事業における営業成績は下記のとおりであります。区分単位一般乗合旅客自動車運送事業前期比(%)一般貸切旅客自動車運送事業前期比(%)一般乗用旅客自動車運送事業前期比(%)営業日数日3650.03650.03650.0期末在籍車両数両8111.92592.4135△1.5営業キロkm6,739△3.5----実働走行キロ千km26,795△3.39,7417.71,6386.7旅客人員千人40,5792.22,19911.84206.2旅客運送収入百万円11,68510.75,68615.28529.0運送雑収百万円3397.62,05510.412△4.3 (不動産セグメント)分譲事業では、マンション分譲において1戸当たりの販売価格が上昇したことなどにより営業収益は増加しました。賃貸事業では、前期に開業した物件の稼働率向上に加え、2025年8月に開業した「四日市三交ビル」が収益寄与したことなどにより営業収益は増加しました。建築事業では、注文住宅やリフォーム工事の単価が上昇したことにより営業収益は増加しました。環境エネルギー事業では、前期に比較して天候に恵まれ発電量が増えたことにより営業収益は増加しました。不動産管理事業では、新規物件の受託等により営業収益は増加しました。この結果、不動産セグメントの営業収益は387億95百万円(前期比23億82百万円、6.5%増)となり、営業利益は66億78百万円(同5億53百万円、9.0%増)となりました。 業種別営業成績区分営業収益(百万円)前期比(%)分譲事業13,6015.8賃貸事業11,4767.5建築事業4,72212.3環境エネルギー事業5,3811.7仲介事業993△0.3不動産管理事業3,2199.4その他93△0.6小計39,4896.6内部取引の消去△694-合計38,7956.5 (注)1 分譲事業における営業成績は下記のとおりであります。区分土地(ロット)前期比(%)建物(戸)前期比(%)営業収益(百万円)前期比(%)戸建分譲1005.359△10.62,475△4.8マンション分譲--29516.69,0683.2(持分換算後)(206.1)(△7.3)土地売却他----2,05740.2 2 建築事業における受注状況は下記のとおりであります。区分受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)建築事業4,99116.02,50315.6 (流通セグメント)石油製品販売事業では、石油製品の販売単価及び販売数量が低下したことなどにより営業収益は減少しました。生活用品販売事業では、来店客数が増えたことに加え、購買単価も上昇したことにより営業収益は増加しました。自動車販売事業では、トラックの新車販売台数が増えたことなどにより営業収益は増加しました。この結果、流通セグメントの営業収益は362億44百万円(前期比11億74百万円、3.3%増)となり、営業利益は7億77百万円(同1億74百万円、29.0%増)となりました。 業種別営業成績区分営業収益(百万円)前期比(%)石油製品販売事業10,493△3.9生活用品販売事業8,7983.0自動車販売事業17,1018.5小計36,3933.3内部取引の消去△149-合計36,2443.3 (レジャー・サービスセグメント) ビジネスホテル事業では、万博等のイベントやインバウンド需要の拡大で、客室料金や稼働率が上昇したことにより営業収益は増加しました。旅館事業では、客室の改装を実施し顧客満足度の向上に努め、宿泊総消費単価が上昇したことにより営業収益は増加しました。ドライブイン事業では、ツアーや団体のお客さまを乗せたバスの立寄り台数が増え、売店等の利用が伸びたことにより営業収益は増加しました。旅行事業では、万博をはじめとするツアーの参加人員が増えたことにより営業収益は増加しました。 この結果、レジャー・サービスセグメントの営業収益は167億11百万円(前期比14億35百万円、9.4%増)となりましたが、施設修繕を進めたことなどにより営業利益は11億1百万円(同41百万円、3.6%減)となりました。 業種別営業成績区分営業収益(百万円)前期比(%)ビジネスホテル事業7,53512.6旅館事業2,6791.9ドライブイン事業1,0659.4索道事業(ロープウエイ)9692.5ゴルフ場事業476△3.7旅行事業2,65317.3自動車教習所事業1,0205.2その他3131.4小計16,7139.4内部取引の消去△2-合計16,7119.4 (財政状態)当連結会計年度末(以下、「当期末」という。)における財政状態は、資産は販売用不動産の増加等により1,915億11百万円(前連結会計年度末(以下、「前期末」という。)比98億97百万円増)となりました。負債は借入金の増加等により1,209億75百万円(同25億46百万円増)となりました。純資産は利益剰余金の増加等により705億35百万円(同73億51百万円増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上等により、78億68百万円の収入(前期比12億36百万円収入減)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得により、88億62百万円の支出(同23億99百万円支出減)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の増加等により、2億61百万円の収入(同29億54百万円収入増)となり、この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、25億73百万円(前期末比7億32百万円減)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループは、運輸業及び不動産業を中心としているため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示しておりません。 そのため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連づけて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (経営成績の分析) イ.営業収益及び営業利益当期の経営成績は、運輸セグメントのバス事業における単価及び稼働の上昇、不動産セグメントの分譲事業における1戸当たりの販売単価の上昇や賃貸事業における新規開業及び既存物件の稼働向上、流通セグメントの自動車販売事業での新車販売台数増、レジャー・サービスセグメントのビジネスホテル事業での単価上昇等、各セグメントにおいて好調に推移した結果、営業収益は前期に比較して64億11百万円、6.2%増の1,102億60百万円となりました。また、営業利益は、人件費や施設修繕等の営業費用増はあったものの、営業収益の増加に伴い、前期に比較して13億40百万円、15.9%増の97億56百万円となりました。なお、各セグメントの営業収益及び営業利益の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ロ.経常利益 経常利益は、営業利益の増加により前期に比較して11億59百万円、13.6%増の96億74百万円となりました。 ハ.親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社の㈱三交クリエイティブ・ライフにおけるハンズ名古屋店の閉店及び同社が解散することに伴う特別損失を計上したものの、前期に比較して1億91百万円、3.2%増の62億50百万円となりました。 (財政状態の分析)当期末における資産は、前期末に比較して98億97百万円増加の1,915億11百万円となりました。これは、販売用不動産の増加や保有している投資有価証券の時価上昇があったことによるものであります。負債は、前期末に比較して25億46百万円増加の1,209億75百万円となりました。これは、主に借入金の増加によるものであります。純資産は、時価上昇による有価証券評価差額金の増加や親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前期末に比較して73億51百万円増加の705億35百万円となり、自己資本比率は36.6%(前期末34.6%)となりました。 (経営成績に重要な影響を与える要因) 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)当期のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの主な資金需要は、各事業の運転資金に加え、販売用不動産等の棚卸資産の取得及び既存設備の維持更新、バス車両の新造、賃貸等不動産の取得、所有不動産の建替えや改装などの設備投資に関するものであります。また、株主還元については、財務健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。当社グループの運転資金、設備投資資金及び株主還元のための資金は、主として営業活動により獲得した資金より充当し、必要に応じて銀行等からの借入による資金調達を実施しております。このうち、借入による資金調達につきましては、運転資金は短期借入金で、設備投資などの長期資金は長期借入金での調達を基本としております。当期末における借入金残高は、809億92百万円で、前期末に比較して18億84百万円増加しました。期末において急な支出に対応できる十分な水準の手元資金は引き続き確保しており、営業活動によるキャッシュ・フロー等を考慮すると、今後の成長に必要となる資金の調達及び有利子負債の返済に対し、適正に対応できる水準であると考えております。また、中期経営計画においては、最終年度となる2026年度における自己資本比率を35%程度、ROEを9.0%程度、有利子負債/EBITDA倍率を6倍以下とする目標を掲げ、将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性と資本効率性を意識しながら、持続的な利益成長を支える財務戦略を展開していく方針です。なお、当社グループでは、一般旅客自動車運送事業を中心に日々の収入金があることから、日常の流動性資金は十分な水準を確保しており、これらの資金をキャッシュ・マネジメント・システムを通じて集中管理することで、グループ内資金の有効活用と有利子負債の圧縮に努めております。また、一時的な資金不足に備え、主要取引銀行との当座貸越契約を締結することにより、機動的な資金調達を可能にしております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。なお、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。 イ.固定資産の減損当社グループは、運輸セグメント及び不動産セグメントを中心に多くの固定資産を保有しております。これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。 ロ.退職給付債務及び費用当社グループは、退職給付債務及び費用について、数理計算上で設定される諸条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。 ハ.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積っております。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性があります。

事業リスク

  • 自然災害と事故リスク
    運輸事業を主力とするため、地震、台風、集中豪雨などの自然災害や、交通事故の発生は、運行停止や施設損壊、顧客からの信頼失墜に繋がり、業績に大きな影響を与える可能性があります。事業継続計画(BCP)を策定し、訓練を実施していますが、大規模災害には限界があります。
  • 人口減少と少子高齢化
    主要な事業エリアである三重県を中心とした東海地区西部における少子高齢化や人口減少は、バス利用者の減少、不動産需要の低迷、労働力不足など、グループ全体の事業運営に長期的な影響を及ぼす可能性があります。特に、バス運転士の確保は喫緊の課題となっています。
  • 原油価格と金利変動
    バス・タクシー事業の燃料費や石油製品販売事業の仕入れコストは原油価格の変動に大きく左右され、急激な上昇は利益を圧迫する可能性があります。また、多額の借入を抱える中で金利が急上昇した場合、負債コストが増加し、収益を圧化するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,175 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。また、当社は、グループ各社において発生するリスクを適切に管理するための基本的方針及び管理体制を「グループリスク管理規程」において定め、グループに影響を与えるさまざまなリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 事故や災害等の発生運輸セグメントをはじめグループ各セグメントにおいて、お客さまの安全確保を最優先としていますが、不可避な要因により事故が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国際的な情勢不安、景気の低迷のほか、地震や台風等の自然災害、感染症の流行等が、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、災害発生時においても事業の継続が図れるよう、事業継続計画(BCP)を策定し、防災訓練や安否確認訓練を実施することなどにより非常時の対応強化に努めております。 (2) 重大な犯罪行為やテロ等の発生重大な犯罪行為やテロ等が発生し、当社グループの施設・設備が被害を受けた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらに備え、テロの未然防止を図ることを目的とした訓練を実施するなどの対策を行っております。 (3) 気候変動による事業運営への影響気候変動による異常気象で大型台風や集中豪雨が発生し、保有する資産が被害を受け運営施設の営業やバスが運行休止となった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、温室効果ガスの排出抑制へ更なる取組みが要請され、対応のために大規模な投資や費用が発生する場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、災害の発生に関し事業継続計画(BCP)を策定、災害時の速やかな連絡・対応体制の確立によるグループ事業の速やかな復旧及び継続のための枠組みを整えることでリスクの低減を図っております。また、EVバスをはじめとする電動車の導入や非化石証書を活用した自社使用電力の実質再エネルギー化など、脱炭素社会に向けた取組みを進めております。 (4) 少子高齢化や地域人口の減少少子高齢化や都心部への人口移動等により、当社グループの事業エリアにおける就労人口や通学人口が減少しており、今後もこの傾向が続く場合、バス利用者の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、人口減少・少子高齢化社会においても収益基盤を拡充できるよう東京・名古屋・関西での事業展開を推進するとともに、既存事業においても、バリアフリー対策の推進や地域との連携等を通じた安心で快適なサービスの提供を継続しつつ、業務の生産性を向上させ効率化を進めることで持続的な成長に努めております。 (5) 人的資源の確保労働力人口の減少により人材確保の競争は激しくなっております。そのため、人材獲得が困難な場合は、需要に応じたサービスの提供ができなくなり業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、運輸セグメントでバス運転士の不足が課題となっております。そのため、初任給の引き上げや定年延長等の待遇改善を実施しております。また、育児休業制度やジョブ・リターン制度の整備等により従業員が安心して活躍できる職場環境の形成にも取り組んでおります。 (6) 営業拠点及び経営資源の集中について関東圏から関西圏に及ぶ当社グループの営業エリアにおいて、主な地域は三重県を中心とした東海地区西部であり、営業拠点は津市、四日市市を中心とする三重県北中部に集中しております。大規模な地震、津波、風水害等が発生した場合、事業の継続に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、運輸及びレジャー・サービスセグメントでは、国内外において自然災害等が発生し、国内有数の観光地である伊勢志摩地域への観光客数が減少した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業継続計画(BCP)を策定し、事業の速やかな復旧及び継続のためのバックアップを行っております。 (7) 原油価格の変動 原油価格の上昇は、バス・タクシーの燃料費の増加につながり、業績に影響を及ぼす可能性があります。石油製品販売事業においては、原油価格の変動が市況販売価格に直接影響を与える構造ですが、他社との競合状況等により価格転嫁が行えない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 金利の上昇急激な金利上昇により負債コストが増加した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、長期借入による金利の固定化を進め短期的な金利上昇リスクに備えるとともに、調達条件の改善や維持に努めております。 (9) 販売商品の瑕疵や欠陥販売した商品に瑕疵や欠陥が見つかった場合、営業停止や信用失墜、問題の改善や補償が必要になることなどにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、関係法令を遵守するとともに、提供する商品の安全性や品質管理に万全を期しております。 (10) 食中毒等の発生当社グループは、旅館やドライブイン、ホテル等において食事の提供や食品の販売を行っており、食中毒等の事故が発生した場合、営業停止処分に加え、当社グループの信用やブランドを毀損し、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、衛生管理や食品の安全な管理体制を整備・徹底し、提供する食事や食品の安全性には十分な注意を払っております。 (11) 国のエネルギー政策変更環境エネルギー事業では、太陽光発電の固定価格買取制度やエネルギー施策の変更等があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 資産価値の下落等グループ各社において、不動産、有価証券等の資産を保有しておりますが、資産価値の下落により、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員の退職給付債務については、年金資産の時価下落及び運用利回り、割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、年金資産の運用委託先における運用失敗等により、委託資産が消失する事態が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、収支管理の見直し等により資産価値の向上を図るほか、年金資産についても、運用状況の定期的な把握を行い、検討を進めることでリスクの低減に努めております。 (13) 法的規制等の変更当社グループが営む事業に関連する法改正や許認可の要件変更等があった場合、それらへの対応に伴うコスト増や事業環境の変化等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) コンプライアンス違反当社グループでは、コンプライアンス体制の整備、充実に努めておりますが、ハラスメントや法令違反等の不祥事が発生した場合、信用の失墜、罰則金、損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、業務遂行にあたり、社会規範の尊重や公正かつ適切な事業活動を行うための原則を定めた「グループコンプライアンス行動規範」を周知させ、適正な法令遵守体制の構築を進めるとともに、教育研修等によるコンプライアンスに関する啓発活動の実施、相談窓口の設置等の取組みを進め、不正や不祥事の発生防止に努めております。 (15) 情報システム障害・個人情報の漏洩当社グループは、バス事業をはじめ、各種事業を運営する中において、個人情報を含む様々なデータを保有しております。その管理に必要なシステムやネットワークを安定稼働させるため必要な対策を実施しておりますが、所有するコンピュータシステムのウイルス感染や外部からの不正アクセス等により重大な機能障害や個人情報の流出等の問題が発生した場合、復旧にかかる費用の発生や信用の失墜、損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、各種システムの点検や情報セキュリティ対策を進めるほか、従業員に対する教育を実施することで障害発生の防止を図るとともに、発生時における速やかな対応体制構築にも努めております。また、業務上取り扱う様々な情報資産については、個人情報保護法等の法令やグループで制定した「グループ個人情報保護方針」等に基づき、適切に管理しております。 (16) 乗合バス事業における補助金乗合バス事業においては、不採算路線においても社会的要請に応えるため、補助金制度を活用しながら運行を行っておりますが、制度の改廃が行われた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、関係する地域や自治体との情報・認識を共有し協議を進めていくことで、地域公共交通としての役割を果たせるよう努めております。 (17) 賃貸等不動産における空室及び賃料低下賃貸事業では、入居者獲得の競争の激化等により、入居者や賃料が計画どおりに確保できなくなる可能性があります。既存テナントが退去し空室期間が長期化した場合、賃料を下げることもあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、継続的なテナント誘致に取り組んでいくことで稼働率の維持に努めております。 (18) 建築コストの高騰分譲・賃貸・建築事業等では、建築工事に必要な資材の価格や人件費が想定を超えて急激に高騰した場合、見積時期と発注時期の時間的差異により価格転嫁が間に合わず、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、受注水準に応じた計画的な在庫確保や効率化に取り組み、コストの抑制を図ることでリスクの低減に努めております。 これらの他にも様々なリスクがあり、ここに記載されたリスクが当社グループの全てのリスクではありません。

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