事業の概要
- 不動産販売事業サンセイランディックは、主に「底地」と「居抜き」という特殊な不動産を扱っています。底地とは、土地を貸している状態の土地で、土地の所有権はありますが利用権がないものです。居抜きとは、老朽化したアパートやビルなどの賃貸物件を指します。これらの物件は権利関係が複雑で、そのままでは活用しにくい状態です。同社はこれらの物件を買い取り、権利関係を整理・調整することで不動産の価値を高め、再販することで収益を得ています。
- 権利調整による価値向上同社は、底地や居抜き物件の複雑な権利関係を調整することに強みを持っています。例えば、底地の場合は借地権者との交渉を通じて、借地権者に底地を販売して完全所有権化を促したり、逆に借地権を買い取って同社が完全所有権化したりします。居抜きの場合は、借家権者(建物の賃借人)に退去を依頼し、必要に応じて移転先の紹介や費用負担を行うことで、物件を空室にしてから販売します。このような権利調整を通じて、不動産の潜在的な価値を引き出し、市場での売却を可能にしています。
- 多様な不動産サービス不動産販売事業が主軸ですが、その他にも不動産仲介、土地活用のコンサルティングサービスを提供しています。また、「オーナーズパートナー」というサービスでは、地代の集金代行や土地賃貸借契約の更新手続きなど、土地所有者の賃貸管理業務を一括して請け負うことで、安定的な収益源を確保しています。さらに、オフィスビルやマンションなどの賃貸不動産を保有し、賃料収入も得ており、多角的な不動産関連事業を展開しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 不動産販売事業同社の主力事業であり、売上高153億1,125万円、営業利益27億9,736万円を計上しています。主に旧借地法・借家法が適用される底地や、老朽化したアパート・ビルなどの居抜き物件を仕入れ、複雑な権利関係を調整して不動産の価値を高めた上で販売することで収益を得ています。全国7ヶ所の営業拠点を持ち、積極的に事業を展開しており、同社の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
- 建設事業売上高2億2,203万円、営業損失1,682万円を計上しています。このセグメントは、不動産販売事業で取得した物件の改修や解体、または地域活性化推進事業における施設の建設・改修などに関連する事業と考えられます。現状では小規模であり、営業損失を計上していることから、主に主力事業を補完する役割を担っていると推測されます。
- 地域活性化推進事業(その他)有価証券報告書には明記されていませんが、経営戦略の項目で岩手県八幡平市、長崎県平戸市、伊豆エリアでの「RIDER'S VILLA」事業やペンション事業に言及があります。これらの事業は、地域の特性を活かした観光関連事業であり、既存事業からの派生として位置づけられています。現状では売上・利益への貢献は限定的ですが、中期経営計画において基盤構築と収益改善を目指しており、今後の成長が期待される分野です。
2022-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RealEstateSalesBusiness | 地域 | 153 | 28 | 18.3% |
| ConstructionBusiness | 地域 | 2 | -0 | -7.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社2社(株式会社サンセイランディックファンディング、八幡平観光活性化合同会社)により構成されており、旧借地法・借家法(注1 以下、「旧法」という。)の適用される底地等に係る「不動産販売事業」を主たる業務として行っております。当社グループの事業の内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 「不動産販売事業」当事業におきましては、当社が、主にひとつの不動産に複数の権利者がいるため、自由な活用が制限されていたり、資産価値が低くなっている物件を土地所有者から買取り、権利関係を調整(以下、「権利調整」※という。)することにより、不動産の価値を高めた上で販売する事業を行っております。物件情報は不動産仲介業者等からの紹介によって収集しており、物件の法的規制や権利関係などの調査を実施し、土地所有者と仕入交渉を行って物件を買取っております。なお、当事業において取扱う具体的な物件は以下の通りでありますが、案件によって単体の場合と、①~③が混在している場合があります。※以下の「①底地」「②居抜き」文中の下線部が、当社による権利調整に該当します。① 底地底地とは、主に「借地権負担付土地」であり、土地所有者が第三者に土地を貸し、賃借料(以下「地代」という。)収入を得ている土地を指します。一般的な土地には、土地所有者に「土地の所有権と利用権」(以下、「完全所有権」という。)がありますが、土地所有者が、その土地を第三者に貸し、第三者がその土地に家を建てると、当該第三者は、地代を支払う義務を負う代わりに「土地の利用権」(「借地権」)を得ます(以下、この第三者を「借地権者」という。)。一方、土地所有者は、土地の利用権を一時的に失った状態となり、「土地の所有権と地代徴収権」(「底地権」)を持つことになります。当社は、主に旧法が適用される底地を土地所有者より買取り、隣地との境界確定、借地区画ごとの分筆や借地権者との交渉の後、借地権者のニーズに合わせて、以下のように対応します。イ 借地権者への底地の販売(借地権者の完全所有権化)ロ 借地権者からの借地権の買取り等による当社の完全所有権化後、不動産仲介業者を通じての不動産会社や事業会社、個人に販売このように、当社が当事者(土地所有者)として様々な権利を適切に調整することで、借地権者との間におけるトラブルを回避し、満足頂けるようなソリューションを提供しております。また、当社が取得した底地を販売するまでの期間は、借地権者から地代を得ております。② 居抜き居抜きとは、老朽化して十分に収益を上げることができないアパートやビルなどの借家権付土地建物のことをいいます。当社は、土地建物所有者より居抜きを買取り、借家権者(その建物の一部を借りている建物賃借人)に退去の依頼をして、必要に応じて新しい移転先の紹介や移転費用の負担などを行った上で(以下、「明渡し交渉」という。)、賃貸借契約を合意解約して当社の完全所有権とします。借家権者の退去後、空き物件となった土地建物(必要に応じて建物解体後の更地)を、不動産仲介業者を通じて不動産会社や事業会社、個人に販売しております。③ 所有権所有権とは、土地建物に係る所有者の完全所有権のことであり、当社が所有者から所有権物件を買取り、不動産仲介業者を通じて不動産会社や事業会社、個人に販売しております。 当社は、東京本社を含め札幌支店・仙台支店・名古屋支店・京都支店・関西支店・九州支店の全国7ヶ所に営業拠点を設け、底地及び居抜きを主体に取扱う不動産会社として、積極的に事業を展開しております。不動産の売買の他に、不動産の仲介、土地活用のコンサルティングサービスや、地代の集金業務の代行や土地賃貸借契約期間の更新手続など、土地所有者から土地賃貸管理業務を一括して請け負うサービスである「オーナーズパートナー」(注2)を展開しております。また、オフィスビル・マンション・アパート等の賃貸不動産を所有し、賃料収入を得ております。 (注1) 「旧借地法・借家法」についてわが国の近代における土地所有制度の歴史的変革は、明治政府により実施された土地の自由売買容認と地租改正に始まります。しかし当時は、税負担が大きく、借地形態での居住が中心であり、土地所有者の権利が強い時代でした。明治から大正にかけて、農村部から都市部への人口流入が進む中で、借地権者の権利保護が求められるようになり、1921年に借地法・借家法が制定されました。そして、1923年に発生した関東大震災により、多くの被災者が発生しましたが、迅速かつ円滑な復興を目的として、翌年、借地借家臨時処理法を制定し、被災前の借家権者であった者に借地権者の権利を主張できるようにしました。これにより、借地の供給が大幅に増加したといえます。この後も都市部への人口流入が続いて不動産価格の高騰がおき、賃借人の保護を行う必要が高まったため、1941年に借地法・借家法の改正がなされ、土地所有者側の正当な事由なしに土地賃貸借契約解約の申入れ、更新の拒絶ができなくなりました。戦後においても、戦後復興を進めるため罹災法(罹災都市借地借家臨時処理法)が制定され、借地の供給がなされました。高度経済成長期には地価の大幅な上昇を招いたことや都市部への人口流入が続いたこともあり、住宅難の時代が続きました。また、多くの借地権建物も老朽化が進み、建替えの必要があるが、土地所有者が建替えを認めないなど問題が発生したことから、1966年に借地法・借家法の改正がなされ、借地権者の建替え、増改築に関して、土地所有者が承諾を出さない場合は、借地権者は裁判所から地主の承諾に代る許可をとれるという内容が盛り込まれました。このような経過を辿った末に、1992年に土地所有者と借地権者・借家権者の権利関係を有期の契約とする「定期借地権」の新しい概念が盛り込まれた借地借家法の新法が施行されました。旧法は、戦前戦後の混乱の中で、借地や借家が大量に発生した事情や、道路の問題や隣地境界、契約内容、権利関係の不明朗さが残されたまま、土地の需要の拡大に取り込まれてしまった経緯があります。1992年の新法施行以後に借地契約が成立した借地は新法の適用となりましたが、日本全国には現在でも旧法が適用される相当数の借地が存在することが推測されます。特に、戦前戦後の混乱期に生じた底地は、現在、相続等による権利継承が行われる時期にきていることや現代の状況に見合わない旧法の解消を求めることなどが、底地の流動化の大きな要因となっております。 (注2) 「オーナーズパートナー」について土地所有者の底地管理・運営のサポートを目的として、地代集金・滞納督促連絡・土地賃貸借契約期間の更新手続など、土地賃貸管理業務を一括して請け負うサービスです。底地は、長い年月の間、土地を貸し借りしていることにより、契約内容が曖昧なまま、土地所有者・借地権者ともに世代交代が進み権利関係が複雑化していることや、経済情勢の変化に対応した地代改定が行われていないなど、底地を資産として有効に活用できていないケースが多く見受けられます。当社が土地所有者を代行して借地権者の管理を行うことにより、土地所有者の管理に係る負担が軽減されるとともに、底地の有効な資産活用が可能となります。 不動産販売事業の標準的な流れは以下の通りとなります。それぞれ単体の場合と、底地・居抜き・所有権が混在している場合があります。 不動産販売事業における底地を仕入れた場合の流れ・権利調整方法は、以下のようになります。 (注1)接道義務とは、建築基準法第43条において、原則、建築物の敷地は幅員4m以上の道路(同法第42条第1項に規定する道路)に2m以上接しなければならないとされています。(注2)位置指定道路とは、建築基準法第42条1項5号に定められる特定行政庁から道路位置の指定を受けた私道のことです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 権利調整により不動産の価値を高めることで、価格設定に一定の裁量を持つ。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 宅地建物取引業法に基づく免許が必要。不動産に係る幅広い法令や業務知識が求められる。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済情勢の変動による業績への影響 / 所有不動産の価格下落リスク / 不動産に関する権利関係の複雑性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
サンセイランディックは不動産開発・賃貸事業を主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPによる競争優位性は確認できない。事業の性質上、無形資産によるモートは限定的である。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
賃貸事業においては、テナントが他の物件へ移転する際のコスト(引越し費用、新規契約手続き等)は存在するものの、一般的に不動産賃貸におけるスイッチング・コストはそれほど高くなく、物件の立地や賃料、設備等の条件で比較検討されるため、優位性は限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
サンセイランディックの事業モデルは、ネットワーク効果を生み出すようなプラットフォーム型ビジネスではない。顧客が増えることでサービスの価値が向上するような構造は存在しない。
コスト優位★☆☆☆☆
不動産開発・賃貸においては、土地取得コスト、建設コスト、維持管理コスト等が重要となる。規模の経済や独自の調達ルートによる顕著なコスト優位性は、公開情報からは確認しにくい。立地条件や物件開発のノウハウがコスト競争力に影響する可能性はある。
規模の経済★★☆☆☆
不動産賃貸・開発事業は、一定の規模を持つことで安定的な収益基盤を築きやすい。サンセイランディックは複数の物件を保有・運営しており、一定の事業規模を有しているが、業界全体で見ると寡占化が進んでいるとは言えず、効率規模による明確な優位性はまだ弱い。
- 複雑な権利調整の専門性同社は、旧借地法・借家法が適用される底地や居抜き物件といった、権利関係が複雑な不動産の取り扱いに特化しています。これらの物件は、複数の権利者が存在したり、法的規制が絡んだりするため、一般的な不動産会社では敬遠されがちです。同社は長年の経験とノウハウに基づき、借地権者や借家権者との交渉、境界確定、分筆などの権利調整を適切に行うことで、不動産の価値を高め、市場に流通させています。この専門性が、他社との差別化要因となっています。
- 全国展開の営業拠点東京本社に加え、札幌、仙台、名古屋、京都、関西、九州に営業拠点を展開しており、全国規模で物件情報の収集と事業展開が可能です。これにより、特定の地域に限定されず、多様な地域の底地や居抜き物件を仕入れる機会を増やし、事業規模の拡大に貢献しています。広範囲なネットワークは、物件仕入れの競争力を高め、安定的な事業運営を支える基盤となっています。
- オーナー向け管理サービスの提供同社が提供する「オーナーズパートナー」は、底地の地代集金や契約更新手続きなど、土地所有者の管理負担を軽減するサービスです。底地は権利関係が複雑化しやすく、地代改定が適切に行われていないケースも多いため、このサービスは土地所有者にとって大きなメリットとなります。管理業務を代行することで、土地所有者との関係を強化し、将来的な物件仕入れに繋がる可能性も秘めており、顧客との長期的な関係構築に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 人と未来を繋ぐ先駆者サンセイランディックは、「人と人の未来を繋ぐ先駆者となる」ことをミッションに掲げ、不動産の既成概念を打ち破ることで社会課題を解決し、社会に豊かさを提供することを目指しています。このミッションを達成するため、「自立自走」「プロフェッショナル思考」「変化を楽しもう」というビジョンを掲げ、社員一人ひとりが主体性を持ち、専門性を高め、変化に適応する企業文化を醸成しています。
- 既存事業の強化と新規事業の拡大中期経営計画では、既存の底地・居抜き事業において、権利調整を中心とした付加価値の高いサービスを拡充し、事業運営の効率化を図ることで、安定的かつ中長期的な成長を目指しています。同時に、共有持分や期間保有事業などの派生事業のスケール化、岩手県八幡平市や長崎県平戸市などでの地域活性化推進事業の基盤構築を推進し、事業領域の拡大を図ることで、持続的な成長を実現する戦略です。
- 経営基盤の強化と株主還元財務基盤の強化として、資本コストを意識した経営やキャッシュアロケーションの最適化、新たな資金調達手段の検討を進めています。非財務面では、人的資本の強化、サステナビリティの推進、ガバナンス体制の強化、IR運営体制の強化、ブランディング・マーケティング施策の推進、コスト効率化などに取り組んでいます。株主還元については、継続的かつ安定的な配当を基本方針とし、業績に応じた積極的な利益還元を目指しており、2026年12月期には記念配当を含む年間51円の配当を予定しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、当社を取り巻く経営環境の変化のスピードが加速し、不確実性がさらに高まっていくと考えられる中で、更なる持続的な成長を実現するために、当社の目指すべき方向性及び具体的な方針として、ミッション、ビジョン、ポリシーを定めております。・ミッション「人と人の未来を繋ぐ先駆者となる」当社グループは創業以来、不動産の既成概念を打ち破って成長してきました。その中で培ったノウハウを最大限に活用し、世界中と繋がりを持ち、生み出される不均衡を解消します。様々な社会課題と真摯に向き合い、社会に潤いや豊かさを提供する企業であり続けることを誓います。・ビジョン「自立自走」強い意志と主体性を持ち、未来を見据えた思考・行動をとり、機動力のある会社を目指します。「プロフェッショナル思考」責務を全うするために、専門性を高め、あらゆる期待に応え、誇り高く仕事に取り組みます。全てのステークホルダーの安心安全を大切に、WIN/WIN/WINを実現します。「変化を楽しもう」どのような環境にも適応できる柔軟な感性を育み、現状を否定する勇気とポジティブな挑戦を賞賛します。あらゆる多様性を認め、時代の一歩先を進む会社を目指します。・ポリシーこれまで社訓としてきた「中庸」「質実」「不断」を、新たにポリシーとして位置付けます。「中庸」世の中の動きに対応し、バランスのとれた経営を維持する。「質実」華美を排し、スリムな会社創りに徹する。「不断」永久に存続する為、八分の力で邁進する。 (2) 目標とする経営指標次期(2026年12月期)の定量目標・連結売上高 :25,500百万円・連結営業利益: 2,400百万円・連結経常利益: 1,900百万円次期の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費の活発化が見込まれることに加え、引続き好調なインバウンド需要との相乗効果もあり、景気は回復基調にあります。一方で、建築資材価格の高騰や慢性的な人員不足などから、先行きは依然として不透明な状況が続いており、不動産市況の動向及び金融市場の動向について、引き続き注視していく必要があります。このような状況のもと、中期経営計画の2年目となる2026年12月期は、既存事業である底地・居抜き事業における仕入強化に向けたスキームの高度化を継続するとともに、派生事業のスケール化に向けた検証及び地域活性化推進事業の基盤構築を推進してまいります。また、財務戦略及び非財務戦略を着実に実行することで、計画達成に努めてまいります。不動産販売事業につきましては、前年に引き続き、市場動向を注視しながら慎重な目線での仕入を行うとともに、積極的な販売活動を継続してまいります。また、財務基盤の強化に向けて、資金調達の多様化や販売用不動産の管理体制の強化、販売スケジュールの徹底を引き続き図ってまいります。上記により、次期の連結業績見通しにつきましては、売上高25,500百万円(前年同期比9.2%増)、営業利益2,400百万円(前年同期比6.8%増)、経常利益1,900百万円(前年同期比2.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,330百万円(前年同期比2.7%増)を見込んでおります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題中期経営計画(2024年8月~2027年12月)の2年目にあたる2026年12月期は「実行の年」と位置付け、社会課題の解決に向けた事業の拡大を図るとともに、以下の課題に取り組んでまいります。① 既存事業の強化社会環境や事業環境が継続的に変化する中で、当社事業の安定的かつ中長期的な成長を実現していくため、権利調整を中心とした付加価値の高いメニューの拡充と、事業運営の効率性を高める仕組みづくりを同時に推進してまいります。また、利益率・利益額・事業期間を総合的に加味した投資基準を策定することにより、収益性と資本効率の向上を目指してまいります。これらを通じて、組織全体としての再現性と持続性を備えた事業運営を確立し、既存事業の一層の強化を図ってまいります。② 派生事業及び地域活性化推進事業の拡大中期経営計画の期間において当社事業との親和性が高い周辺領域への拡大を継続して推進してまいります。派生事業については、共有持分及び期間保有事業は事業を開始しており、スケール化に向けた検証及び方針策定を進めるとともに、円滑な事業運営と管理体制の整備を進めてまいります。また、使用貸借及び借地権事業については事業化検証を完了させ運営管理等を整備し、事業化を目指してまいります。地域活性化推進事業においては、岩手県八幡平市、長崎県平戸市、伊豆エリアを中心に、地域の特性を生かした事業展開を継続してまいります。八幡平市では、既存のペンション事業において単年度の黒字の継続、貸別荘事業においては施設の年間稼働率の向上を目標として運営の安定化に取り組みます。長崎県平戸市及び伊豆エリアにおける「RIDER'S VILLA」事業についても、施設の年間稼働率の向上を目標に、地域との連携を深めながら、収益改善と運営体制の強化を図ることで持続可能な事業運営を推進してまいります。③ 経営基盤の強化財務基盤の強化につきましては、資本コストの把握及びその構成科目に対する最適なアプローチの検証を進め、資本効率性を意識した経営を推進してまいります。あわせて、営業キャッシュ・フロー及び外部からの資金調達を原資としたキャッシュアロケーションの最適化に取り組み、派生事業及び地域活性化推進事業への必要投資額を確保してまいります。さらに、現状の調達手段に加え、新たな資金調達手段についても検討・実施し、安定的なキャッシュ創出体制の構築を目指してまいります。非財務面においては、人的資本をはじめとした経営基盤の強化を継続して推進してまいります。また、サステナビリティの推進を図るほか、次期役員候補を対象とした役員研修の実施や取締役会の実効性評価を踏まえた改善策の実施により、ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。加えて、IR運営体制の強化を図るとともに、ブランディングに関する社内外への理解浸透、マーケティング・PR施策を推進してまいります。あわせて、予実管理の一元化等によるコスト効率化、業務全体での削減目標に基づく業務効率化を推進し、経営基盤の一層の強化を図ってまいります。④ 利益の還元ⅰ 株主還元当社は、株主の皆さまへの利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けております。株主の皆さまへの利益還元につきましては、収益力の向上を図り配当原資を確保することにより、継続的かつ安定的な配当の実施及び経営成績に応じた積極的な利益還元を配当の基本方針としております。株主利益の最大化を目指した経営戦略の推進によって、収益力の向上と事業基盤の拡大に努めてまいります。2026年12月期の配当につきましては、中間配当金は普通配当18円に創立50周年を記念し3円の記念配当を加え、合計で1株につき21円、期末配当金は1株につき30円(年間配当金は1株につき51円、当期から5円の増額)を予定しております。引き続き、株主の皆さまに対する還元を重要な経営課題として位置付け、業績に応じた株主還元の拡大に努めてまいります。ⅱ 社会還元当社は経営戦略上、重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会に対応するため、持続的成長に資するマテリアリティを特定しております。マテリアリティを踏まえ、ESG経営の推進に向けた優先課題の改善に継続的に取り組み、社会環境や事業環境の変化に柔軟に対応しながら、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。また、従来より重点的に取り組んでおります底地応援プロジェクトを中心とした子供支援活動及び、寄付・購買・勤労を通じた社会福祉支援活動につきましては、継続して実施し、社会への還元を着実に進めてまいります。ⅲ 社員還元当社の将来的な事業規模の拡大及び業務内容の多様化に対応していくためには、引き続き優秀な人材の確保及び定着が重要であると認識しております。このため、多様な働き方に対応した職場環境の整備をはじめ、働きやすさの向上に向けた各種施策を継続して実施してまいります。具体的には、物価上昇への対応を踏まえたベースアップの実施等に加え、給与・賞与を含めた処遇の充実を図ることで、従業員のモチベーションおよびエンゲージメントの向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、当社を取り巻く経営環境の変化のスピードが加速し、不確実性がさらに高まっていくと考えられる中で、更なる持続的な成長を実現するために、当社の目指すべき方向性及び具体的な方針として、ミッション、ビジョン、ポリシーを定めております。・ミッション「人と人の未来を繋ぐ先駆者となる」当社グループは創業以来、不動産の既成概念を打ち破って成長してきました。その中で培ったノウハウを最大限に活用し、世界中と繋がりを持ち、生み出される不均衡を解消します。様々な社会課題と真摯に向き合い、社会に潤いや豊かさを提供する企業であり続けることを誓います。・ビジョン「自立自走」強い意志と主体性を持ち、未来を見据えた思考・行動をとり、機動力のある会社を目指します。「プロフェッショナル思考」責務を全うするために、専門性を高め、あらゆる期待に応え、誇り高く仕事に取り組みます。全てのステークホルダーの安心安全を大切に、WIN/WIN/WINを実現します。「変化を楽しもう」どのような環境にも適応できる柔軟な感性を育み、現状を否定する勇気とポジティブな挑戦を賞賛します。あらゆる多様性を認め、時代の一歩先を進む会社を目指します。・ポリシーこれまで社訓としてきた「中庸」「質実」「不断」を、新たにポリシーとして位置付けます。「中庸」世の中の動きに対応し、バランスのとれた経営を維持する。「質実」華美を排し、スリムな会社創りに徹する。「不断」永久に存続する為、八分の力で邁進する。 (2) 目標とする経営指標次期(2026年12月期)の定量目標・連結売上高 :25,500百万円・連結営業利益: 2,400百万円・連結経常利益: 1,900百万円次期の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費の活発化が見込まれることに加え、引続き好調なインバウンド需要との相乗効果もあり、景気は回復基調にあります。一方で、建築資材価格の高騰や慢性的な人員不足などから、先行きは依然として不透明な状況が続いており、不動産市況の動向及び金融市場の動向について、引き続き注視していく必要があります。このような状況のもと、中期経営計画の2年目となる2026年12月期は、既存事業である底地・居抜き事業における仕入強化に向けたスキームの高度化を継続するとともに、派生事業のスケール化に向けた検証及び地域活性化推進事業の基盤構築を推進してまいります。また、財務戦略及び非財務戦略を着実に実行することで、計画達成に努めてまいります。不動産販売事業につきましては、前年に引き続き、市場動向を注視しながら慎重な目線での仕入を行うとともに、積極的な販売活動を継続してまいります。また、財務基盤の強化に向けて、資金調達の多様化や販売用不動産の管理体制の強化、販売スケジュールの徹底を引き続き図ってまいります。上記により、次期の連結業績見通しにつきましては、売上高25,500百万円(前年同期比9.2%増)、営業利益2,400百万円(前年同期比6.8%増)、経常利益1,900百万円(前年同期比2.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,330百万円(前年同期比2.7%増)を見込んでおります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題中期経営計画(2024年8月~2027年12月)の2年目にあたる2026年12月期は「実行の年」と位置付け、社会課題の解決に向けた事業の拡大を図るとともに、以下の課題に取り組んでまいります。① 既存事業の強化社会環境や事業環境が継続的に変化する中で、当社事業の安定的かつ中長期的な成長を実現していくため、権利調整を中心とした付加価値の高いメニューの拡充と、事業運営の効率性を高める仕組みづくりを同時に推進してまいります。また、利益率・利益額・事業期間を総合的に加味した投資基準を策定することにより、収益性と資本効率の向上を目指してまいります。これらを通じて、組織全体としての再現性と持続性を備えた事業運営を確立し、既存事業の一層の強化を図ってまいります。② 派生事業及び地域活性化推進事業の拡大中期経営計画の期間において当社事業との親和性が高い周辺領域への拡大を継続して推進してまいります。派生事業については、共有持分及び期間保有事業は事業を開始しており、スケール化に向けた検証及び方針策定を進めるとともに、円滑な事業運営と管理体制の整備を進めてまいります。また、使用貸借及び借地権事業については事業化検証を完了させ運営管理等を整備し、事業化を目指してまいります。地域活性化推進事業においては、岩手県八幡平市、長崎県平戸市、伊豆エリアを中心に、地域の特性を生かした事業展開を継続してまいります。八幡平市では、既存のペンション事業において単年度の黒字の継続、貸別荘事業においては施設の年間稼働率の向上を目標として運営の安定化に取り組みます。長崎県平戸市及び伊豆エリアにおける「RIDER'S VILLA」事業についても、施設の年間稼働率の向上を目標に、地域との連携を深めながら、収益改善と運営体制の強化を図ることで持続可能な事業運営を推進してまいります。③ 経営基盤の強化財務基盤の強化につきましては、資本コストの把握及びその構成科目に対する最適なアプローチの検証を進め、資本効率性を意識した経営を推進してまいります。あわせて、営業キャッシュ・フロー及び外部からの資金調達を原資としたキャッシュアロケーションの最適化に取り組み、派生事業及び地域活性化推進事業への必要投資額を確保してまいります。さらに、現状の調達手段に加え、新たな資金調達手段についても検討・実施し、安定的なキャッシュ創出体制の構築を目指してまいります。非財務面においては、人的資本をはじめとした経営基盤の強化を継続して推進してまいります。また、サステナビリティの推進を図るほか、次期役員候補を対象とした役員研修の実施や取締役会の実効性評価を踏まえた改善策の実施により、ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。加えて、IR運営体制の強化を図るとともに、ブランディングに関する社内外への理解浸透、マーケティング・PR施策を推進してまいります。あわせて、予実管理の一元化等によるコスト効率化、業務全体での削減目標に基づく業務効率化を推進し、経営基盤の一層の強化を図ってまいります。④ 利益の還元ⅰ 株主還元当社は、株主の皆さまへの利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けております。株主の皆さまへの利益還元につきましては、収益力の向上を図り配当原資を確保することにより、継続的かつ安定的な配当の実施及び経営成績に応じた積極的な利益還元を配当の基本方針としております。株主利益の最大化を目指した経営戦略の推進によって、収益力の向上と事業基盤の拡大に努めてまいります。2026年12月期の配当につきましては、中間配当金は普通配当18円に創立50周年を記念し3円の記念配当を加え、合計で1株につき21円、期末配当金は1株につき30円(年間配当金は1株につき51円、当期から5円の増額)を予定しております。引き続き、株主の皆さまに対する還元を重要な経営課題として位置付け、業績に応じた株主還元の拡大に努めてまいります。ⅱ 社会還元当社は経営戦略上、重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会に対応するため、持続的成長に資するマテリアリティを特定しております。マテリアリティを踏まえ、ESG経営の推進に向けた優先課題の改善に継続的に取り組み、社会環境や事業環境の変化に柔軟に対応しながら、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。また、従来より重点的に取り組んでおります底地応援プロジェクトを中心とした子供支援活動及び、寄付・購買・勤労を通じた社会福祉支援活動につきましては、継続して実施し、社会への還元を着実に進めてまいります。ⅲ 社員還元当社の将来的な事業規模の拡大及び業務内容の多様化に対応していくためには、引き続き優秀な人材の確保及び定着が重要であると認識しております。このため、多様な働き方に対応した職場環境の整備をはじめ、働きやすさの向上に向けた各種施策を継続して実施してまいります。具体的には、物価上昇への対応を踏まえたベースアップの実施等に加え、給与・賞与を含めた処遇の充実を図ることで、従業員のモチベーションおよびエンゲージメントの向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態の状況当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から7,571百万円増加し、40,678百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末から6,778百万円増加し、27,127百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末から792百万円増加し、13,551百万円となりました。 ② 経営成績の状況当連結会計年度の経営成績は、売上高23,348百万円(前年同期比8.9%減)となり、営業利益2,247百万円(前年同期比19.4%増)、経常利益1,852百万円(前年同期比16.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,294百万円(前年同期比23.2%増)となりました。 当連結会計年度における販売実績及び仕入実績は次のとおりであります。 ⅰ 販売実績区分件数前年同期比(%)売上高(百万円)前年同期比(%)底地 298 +2.8 11,642 +13.8居抜き 66△16.58,700△33.0所有権 11△31.32,402+24.9その他の不動産販売事業--602+24.2合計375△2.623,348△8.9 (注)1.「件数」については、売買契約の件数を記載しております。2.底地・居抜き・所有権の「区分」については、仕入時の区分により記載しております。仕入後に権利調整により底地から所有権に変わった区画等に関しては、仕入時の区分に基づき底地に含めて記載しております。また、底地・居抜き・所有権が混在する物件については、底地を含む物件は「底地」に、居抜きと所有権のみが混在する物件は「居抜き」に含めて記載しております。3.「その他の不動産販売事業」は、地代家賃収入、仲介手数料による収入、業務受託手数料収入等であります。4.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)サムティ株式会社--2,83012.1大和ハウス工業株式会社--2,61211.2 (注)前連結会計年度におけるサムティ株式会社及び大和ハウス工業株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 販売におきましては、底地及び所有権の販売が増加したものの、居抜きの販売が減少したことにより、売上高は前年同期比で減少いたしました。 ⅱ 仕入実績区分区画数前年同期比(%)仕入高(百万円)前年同期比(%)底地 365 △4.7 7,888 +15.3居抜き 77+28.313,783+39.1所有権 19+18.81,613△35.3合計 461+0.423,285+21.0 (注)1.「区画数」については、底地の場合は借地権者の人数など、物件の仕入時に想定される販売区画の数量を記載しております。2.底地・居抜き・所有権が混在する物件の「区分」については、底地を含む物件は「底地」に、居抜きと所有権のみが混在する物件は「居抜き」に含めて記載しております。 仕入におきましては、所有権の仕入が減少したものの、底地及び居抜きの仕入が増加したことにより、仕入高は前年同期比で増加いたしました。③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,026百万円(前期比7.8%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は5,968百万円(前年同期は1,143百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,852百万円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加による支出7,027百万円、法人税等の支払額491百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は464百万円(前年同期35.0%減)となりました。収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入651百万円、補助金の受取による収入131百万円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入による支出684百万円、有形固定資産の取得による支出208百万円、賃貸不動産の取得による支出296百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は6,093百万円(前年同期398.3%増)となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の増加による収入5,303百万円、長期借入金の増加による収入7,485百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出6,149百万円、配当金の支払額343百万円であります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。なお、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、以下のとおりであります。(販売用不動産の評価)当社グループは、販売用不動産の評価について、個別法に基づく原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっており、収益性の低下した販売用不動産については、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。国内経済の変化により、不動産市場が悪化したこと等により正味売却価額が下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容ⅰ 財政状態の分析(流動資産)当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から7,198百万円増加し、37,831百万円となりました。現金及び預金296百万円の減少、販売用不動産7,013百万円の増加、その他流動資産453百万円の増加が主な要因であります。(固定資産)当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末から372百万円増加し、2,846百万円となりました。賃貸不動産278百万円の増加が主な要因であります。(流動負債)当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から7,671百万円増加し、22,816百万円となりました。短期借入金5,553百万円の増加、1年内返済予定の長期借入金1,980百万円の増加、未払法人税等125百万円の増加が主な要因であります。(固定負債)当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末から892百万円減少し、4,310百万円となりました。長期借入金895百万円の減少が主な要因であります。(純資産)当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末から792百万円増加し、13,551百万円となりました。利益剰余金950百万円の増加、自己株式168百万円の増加が主な要因であります。 ⅱ 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は23,348百万円(前年同期比2,271百万円減)となりました。売上高が減少した主な要因は、居抜きの販売が減少したことによるものであります。(売上総利益)当連結会計年度における売上総利益は6,994百万円(前年同期比691百万円増)となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は4,746百万円(前年同期比326百万円増)となりました。これは、給与手当の増加115百万円、賞与の増加98百万円、法定福利費の増加18百万円、交際費の増加118百万円、支払手数料の増加25百万円、修繕費の減少42百万円によるものであります。(営業利益)当連結会計年度における営業利益は2,247百万円(前年同期比365百万円増)となりました。前述の売上総利益の増加によるものであります。(経常利益)当連結会計年度における経常利益は1,852百万円(前年同期比267百万円増)となりました。営業外収益は41百万円であります。営業外費用は436百万円であり、主な内容は支払利息358百万円、支払手数料58百万円によるものであります。(親会社株主に帰属する当期純利益)税金等調整前当期純利益は1,852百万円(前年同期比267百万円増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は557百万円(前年同期比22百万円増)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,294百万円(前年同期比244百万円増)となりました。 ⅲ キャッシュ・フローの分析当連結会計年度における現金及び現金同等物は、4,026百万円(前年同期比339百万円減)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が1,852百万円(前年同期比267百万円増)、棚卸資産の増加による支出が7,027百万円(前年同期は31百万円の収入)、契約負債の増加による収入が77百万円(前年同期は120百万円の収入)、法人税等の支払額が491百万円(前年同期比379百万円減)となったこと等により、5,968百万円の資金の減少(前年同期比7,111百万円減)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出208百万円(前年同期比114百万円増)、賃貸不動産の取得による支出296百万円(前年同期比604百万円減)等により、464百万円の資金の減少(前年同期比250百万円減)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加による収入が5,303百万円(前年同期比7,135百万円増)、長期借入れによる収入7,485百万円(前年同期比707百万円増)、長期借入金の返済による支出が6,149百万円(前年同期比2,831百万円増)、配当金の支払額が343百万円(前年同期比60百万円減)となったこと等により、6,093百万円の資金の増加(前年同期比4,870百万円増)となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。当社グループの事業活動における主な資金需要は、不動産販売事業における不動産の取得資金であります。資金需要に対しては、主に金融機関からの借入金により調達しており、特定の金融機関に依存することなく個別の案件毎に調達を行うことにより、安定的な資金の確保に努めております。
事業リスク
- 経済情勢の変動不動産業界は景気や金利の動向に大きく左右されます。景気悪化や金利上昇は、不動産価格の下落や需要の減少を招き、同社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、同社が扱う底地や居抜き物件の買取価格や賃料収入は、土地の実勢価格に密接に関係しているため、経済情勢の変化が直接的に収益を圧迫するリスクがあります。
- 所有不動産の価格下落・災害リスク同社は販売用不動産や賃貸不動産を多数保有しており、不動産市況の悪化や不動産税制の変更により、これらの資産価値が下落する可能性があります。また、自然災害や火災、事故などにより不動産が毀損・滅失した場合、保険でカバーしきれない損害が発生するリスクも存在します。これらの事態は、同社の財政状態や業績に大きな影響を与える可能性があります。
- 権利関係の複雑性と調整の不確実性同社が主に取り扱う底地は、不動産登記に正確な権利関係が反映されていない場合や、権利関係が複雑化しているケースが多く、正確な把握に時間を要することがあります。後になって第三者の権利侵害や新たな権利者の存在が判明した場合、権利調整が困難になり、事業計画に支障をきたす可能性があります。また、権利調整の交渉が不調に終わった場合、収益化に至らず、業績に変動が生じるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3 【事業等のリスク】以下には、当社グループの事業及び経理の状況等に関して、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても投資判断上、重要と考えられる事項について、投資家に対する積極的情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生が考えられる事項に対し、十分な認識をした上で、リスク回避あるいは発生後の迅速な対応に努める所存でありますが、当社株式に対する投資判断は、本項記載内容等を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済情勢の変動について当社は、底地及び居抜きを主な対象とした権利調整を伴う不動産販売事業を行っております。当社グループの属する不動産業界におきましては、景気動向及び金利動向等の影響を受けやすいため、景気見通しの悪化や金利の大幅な上昇等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、経済情勢の変化により土地の公示価格の下落等が発生した場合には、当社の収益が圧迫され、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、権利調整におきましては、売買対象となる底地及び居抜きの買取価格及び賃料収入は、土地の実勢価格に基づいて算定されており、不動産価格と事業損益は密接に関係しているため、景気動向の影響を受ける傾向にあります。従いまして、当社の想定を超える国内外の社会情勢や経済情勢の変動が起こった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 所有不動産の価格下落リスクについて当社は、在庫として保有する販売用不動産や収益性のある賃貸不動産を所有しており、当該不動産の販売価格や稼働率、賃料等は、景気動向や不動産市況、不動産税制の変更、近隣の賃貸需給関係等の影響を受けやすい傾向があります。当社グループにおきましては、販売用不動産については、上記のリスクを注視しながら計画に基づいた販売を推進するとともに、賃貸不動産については、稼働率を高めて安定した賃料収入を確保するため、テナントの入退居状況や賃料の未収状況を常にチェックし、また不動産そのものの価値を高めるよう努力してまいります。しかしながら、上記の理由等により、販売価格が下落した場合や稼働率や賃料が低下し、保有する収益不動産から得られる賃料収入が減少した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、首都圏直下型の大地震等の自然災害、火災、事故等により、保有している不動産が毀損及び滅失する可能性があります。当社グループでは原則として、所有する不動産に対しては、火災保険や賠償責任保険等を付保しておりますが、保険金の限度額を上回る損害が発生する可能性や、保険でカバーできない災害や事故が発生する可能性を否定することはできません。また、保険金が支払われた場合におきましても、災害発生前の状態に回復させることができない可能性があります。この場合、当社グループの財政状態及び業績に影響が及ぶ可能性があります。 (3) 不動産に関する権利関係の複雑性及び不動産登記に公信力がないことについて不動産については様々な権利義務が存在します。日本の不動産登記には公信力(公示を信頼して取引した者には、公示どおりの権利状態があったのと同様の保護を与える力)がないことから、登記を信頼して取引した場合でも保護されない場合があります。特に当社が主に取り扱う底地については、権利関係が不動産登記に正確に反映されていないために登記から事前に正確な権利関係を完全に把握できない場合や、権利関係の発生時期が古く度々相続が発生し権利が複雑化しているために、正確な権利関係の把握に時間を要する場合があります。従いまして、当社が取得した権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受け、あるいは第三者の権利を侵害していること、当社が借地権者等の権利者と判断した相手先以外に権利者が存在すること等が後になって判明する可能性があります。当社は、仕入に際して登記内容を確認することに加えて不動産仲介業者・税理士等の物件情報提供者を通じ、土地所有者より権利関係に関する情報を可能な限り入手しており、また物件取得後において新たな権利関係等が判明した場合はそれに応じた権利調整方法を再度立案することにより対応を行っておりますが、対応困難な事態が現実に発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 不動産に係る権利調整の成否による業績の変動について当社の不動産販売事業においては、収益化するにあたり権利調整を行う場合が大半を占めております。従いまして、底地において借地権者が底地の販売交渉に応じないことから販売交渉が進展しない場合、居抜きにおいて借家権者が明渡し交渉に応じないために売却に至らない場合など、権利調整における交渉が順調に進捗せず収益化に至らない場合には、当社グループの業績に変動が生じる可能性があります。 (5) 不動産物件の仕入について当社の不動産販売事業においては、物件の仕入の成否が販売に直結するため、情報収集先の拡大等により物件仕入の確保に努める方針であります。しかしながら、不動産市況の変化、物件の取得競争の激化等により優良な物件を仕入れることが困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 不動産物件の引渡し時期及び決済条件の変更等による業績の変動について当社の不動産販売事業にかかる売上計上方法は、物件の売買契約を締結した時点ではなく、物件の引渡しを行った時点で売上を計上する引渡基準によっております。そのため、顧客都合による決済日の変更や決済条件の変更等により、物件の引渡し時期、規模及び利益率等の変更が生じた場合、当社グループの業績に変動が生じる可能性があります。 (7) 法的規制について当社グループの属する不動産業界には、「宅地建物取引業法」「建築基準法」「都市計画法」「国土利用計画法」「借地借家法」等の法的規制があります。当社グループは、それらの規制を受け、宅地建物取引業法に基づく免許を取得して不動産販売等の業務を行っております。これらの法的規制の大幅な改廃や新法の制定により、事業計画見直しの必要が生じる等の法的規制の強化や緩和が行われた場合、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。なお、宅地建物取引業免許は、当社グループの主要な事業活動に必須の免許であります。現時点において、グループ各社には、宅地建物取引業法に定める免許または登録の取消事由・更新欠格事由に該当する事実は存在しておりません。しかしながら、今後、何らかの理由により免許及び登録の取消・更新欠格による失効等があった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたし、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループの有する免許、許可は以下のとおりであります。会社名法令等名免許・許可の内容有効期限㈱サンセイランディック宅地建物取引業法宅地建物取引業者免許(国土交通大臣(5)第6282号)2027年5月17日 (8) 税制の変更等による業績の変動について当社グループの属する不動産業界において、不動産関連税制の変更が生じた場合には、資産の保有・取得・売却コストの上昇、顧客の購買意欲の減退等により当社グループの業績に変動が生じる可能性があります。また、当社が主に取り扱う底地については、土地所有者における相続の発生が当社の物件仕入の要因となる場合が多いことから、相続税制において規制の強化・緩和等がなされた場合には、当社グループの業績に変動が生じる可能性があります。 (9) 訴訟等について当社グループは、当連結会計年度末現在において、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありませんが、万が一将来において、借地権者及び借家権者との交渉に伴うトラブルが生じた場合、これらに起因する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)有利子負債への依存と資金調達について当社では、不動産の取得資金を主に金融機関からの借入金により調達しているため、有利子負債への依存度が比較的高い水準にあります。今後は、資金調達手段の多様化に取り組むとともに、自己資本の充実に注力する方針でありますが、金融情勢の変化等により金利水準が変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の資金調達の方法については、特定の金融機関に依存することなく個別の案件毎に融資の打診をしておりますが、金融政策の変化、当社の信用力の低下等により資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 《有利子負債残高の推移》期別項目2023年12月期2024年12月期2025年12月期有利子負債残高 (千円)16,878,85018,505,67425,144,706総資産額 (千円)30,976,42333,107,24740,678,554有利子負債比率 (%)54.555.961.8 (11)感染症の感染拡大に伴うリスク当社グループは、新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等の感染症の流行等、公衆衛生上の危機が発生した場合には、不動産販売事業において不動産売買の遅延及び取引の見合わせ等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12)個人情報等の管理について当社グループは、土地所有者や借地権者の顧客情報等の多数の個人情報や、当社グループの様々な経営情報等の内部情報を保有しております。これらの情報管理については、その管理に万全を期するため、管理体制の構築、社内規程の整備、システム上のセキュリティ対策の強化など、その管理に万全を期しております。しかしながら、万が一これらの情報が外部流出した場合、あるいは不正使用された場合には、信用の失墜や損害賠償等が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)人材の確保と育成について当社は、底地及び居抜きを主な対象とした権利調整を伴う不動産販売事業を行っており、業務を行うためには、不動産に係る幅広い法令や業務に関する知識が求められ、また、土地所有者、借地権者と交渉を進めるにあたって高いコミュニケーション能力が求められます。したがって、今後の業容の拡大及び業務内容の多様化に対応して、優秀な人材を適切な時期に確保する必要があります。しかしながら、人材の確保・育成が計画通り進まない場合や、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。