事業の概要
- 半導体・FPD関連事業内外テックグループは、半導体やFPD(フラットパネルディスプレイ)の製造装置に使われる部品(コンポーネンツ)や装置そのものを販売する「販売事業」と、装置の組み立てや加工、メンテナンスなどを行う「受託製造事業」の二本柱で収益を上げています。半導体産業の成長に連動するビジネスモデルと言えます。
- 多角的なソリューション提供顧客である半導体メーカーや製造装置メーカーに対し、単に製品を売るだけでなく、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)といった幅広いサービスを提供しています。これにより、顧客の多様なニーズにワンストップで応えることを目指しています。
- 国内外での事業展開国内では半導体製造装置やFPD製造装置向けの部品を仕入れて販売し、海外では中国に現地法人を設立し、機械電子設備や部品を現地の日系企業や中国企業に販売しています。これにより、グローバルなサプライチェーンに対応し、市場の拡大を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 販売事業半導体製造装置やFPD製造装置、電子機器などに使われる空気圧機器、真空機器、温度調節機器などの部品や装置を、国内外のメーカーから仕入れて販売する事業です。最新年度の売上は309.0209億円、営業利益は6.30885億円と、グループの売上の大部分を占める主要な稼ぎ頭となっています。
- 受託製造事業半導体メーカーや半導体製造装置メーカー、FPD製造装置メーカー、電子機器メーカーを主要顧客とし、装置の組み立て、受託加工、工程管理、情報機器の組み立て、メンテナンスサポートなどを行う事業です。最新年度の売上は44.35609億円、営業利益は7.55985億円であり、売上規模は販売事業より小さいものの、高い利益率を誇っています。
- 総合ソリューション提供内外テックグループは、販売事業と受託製造事業を合わせて、販売(SS)、製品開発・技術開発(TS)、受託組立(MS)、精密加工(PS)、メンテナンスサポート(FS)の5つの事業ポートフォリオを展開しています。これにより、半導体関連企業に対し、部品供給から製造、保守まで一貫した総合的なソリューションを提供し、顧客の幅広いニーズに対応することを目指しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Selling | 事業 | 309 | 6 | 2.0% |
| CommissionedManufacturing | 事業 | 44 | 8 | 17.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社(内外テック株式会社)及び連結子会社2社(内外エレクトロニクス株式会社、納宜伽義機材(上海)商貿有限公司)により構成され、半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、FPD製造装置メーカー及び電子機器メーカーを主要取引先として、「販売事業」及び「受託製造事業」を展開しております。 (1)事業の特色は次のとおりであります。① 販売事業当社は、半導体製造装置、FPD製造装置及び電子機器等に使用される空気圧機器・真空機器・温度調節機器等の各種コンポーネンツ及び同装置を国内メーカーから仕入れ、主に国内ユーザー企業に販売しています。また、海外連結子会社の納宜伽義機材(上海)商貿有限公司は、機械電子設備及び各種コンポーネンツを現地メーカーや当社から仕入れ、現地に進出している日系ユーザー企業及び現地ユーザー企業に販売しております。 ② 受託製造事業連結子会社の内外エレクトロニクス株式会社は、半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、FPD製造装置メーカー及び電子機器メーカーを主要取引先として、装置組立、受託加工、工程管理、情報機器組立、メンテナンスサポート等の受託製造事業を行っております。 当社グループは、半導体関連企業を支えるリーディングカンパニーとして、お客様に総合的ソリューションを提供するという事業戦略に基づき、販売事業及び受託製造事業における販売(SS事業)、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)の5つの事業ポートフォリオを以ってグループの総合力でお客様の幅広いニーズに対応しております。 (2)事業の系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 為替変動による原材料価格高騰や販売先からのコストダウン要求が業績に影響を及ぼす可能性。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 高真空/制御技術に対応する開発力の強化に注力しており、技術者の採用・育成が重要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:半導体市場の需要動向や価格動向 / 特定の取引先(東京エレクトロングループ)への依存度が高いこと / 特定の仕入先(SMC株式会社)への依存度が高いこと
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
内外テックは特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。卸売業という業態上、無形資産による競争優位性は限定的であると考えられる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
特定の顧客との長年の取引関係や、カスタマイズされたサービス提供により、一定のスイッチング・コストが発生する可能性はある。しかし、それが顧客の乗り換えを強く抑制するほどのレベルにあるかは不明確であり、弱いシグナルに留まる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
内外テックの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されない。BtoBの卸売業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★☆☆☆☆
卸売業として、仕入れルートの最適化や効率的な物流網の構築により、一定のコスト優位性を追求している可能性はある。しかし、業界全体で価格競争が激しい場合、構造的なコスト優位性を確立しているかは疑問であり、弱いシグナルである。
規模の経済★★★☆☆
卸売業においては、規模の経済が一定程度働く可能性がある。広範な販売網や多様な商品ラインナップを維持するには、一定以上の事業規模が必要となる。業界内でのシェアや売上規模から、効率規模による競争優位性が10年程度持続する可能性は考えられる。
- 半導体産業への深い関与半導体メーカーや半導体製造装置メーカーを主要顧客とし、半導体製造の根幹を支える部品供給と受託製造を手掛けています。この業界特化により、専門知識とノウハウを蓄積し、顧客との強固な関係を築いていると考えられます。
- 総合的な技術・サービス力販売だけでなく、製品開発、精密加工、装置組立、メンテナンスサポートまで一貫して提供できる体制が強みです。これにより、顧客は複数のサプライヤーと取引する手間を省け、内外テックグループは顧客の課題解決に深く関与することで、高いスイッチングコストを生み出している可能性があります。
- 長年の取引実績と信頼主要仕入先であるSMC株式会社とは1965年から代理店契約を結び、長年にわたる密接な関係を維持しています。また、主要販売先である東京エレクトロングループとも高い依存度で取引を継続しており、これらの実績が安定した事業基盤と信頼性の証左と言えるかもしれません。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、知恵と創造力を最大限に発揮して、「価値のある商品と情報の提供」「受託製造」「自社開発」「保守・メンテナンス」「加工」の5事業を通して夢のある社会に貢献いたします。1.国内外の法遵守に基づきフェアでオープンな経営を通して社会から信頼される企業を目指します。2.お客様や仕入先様及び多くのステークホルダーに信頼される企業を目指します。3.常に最先端の情報や技術を研鑽しお客様にその価値を認めて頂く企業を目指します。4.地球環境に配慮した商品の提供や製造などを通してクリーンな社会へ貢献できる企業を目指します。5.多様性を尊重し差別やハラスメントが無い健康・安全・安心な企業を目指します。 (2)経営戦略等半導体・半導体製造装置市場は、生成AIの急速な普及を背景としたデータセンター投資の拡大が牽引し、ロジック半導体やAI向け高帯域メモリ(HBM)を中心に需要が大きく伸長しており、中長期的には、フィジカルAIを中心とした用途拡大により更に大きな成長が期待されている市場と考えております。当社グループは、このような予測の下、更なる拡大が見込まれる半導体市場において、新たな価値・未来を創造すべく、パーパスである『あらたな価値の創造』のもと、2030年度の目指す姿を定めておりますが、AIの急速な普及と用途拡大により事業環境が大きく変化したことを踏まえ、成長機会を的確に捉えるべく、2026年度を初年度とする新たな中期経営計画「MIRAI 2030」を策定しました。「MIRAI 2030」では、「MIRAI 2026」の基本戦略を継承しつつ、急拡大するAI市場を見据え、AIを活用した以下の3つの成長戦略を新たに加え、AI事業を軸としたビジネスモデル変革による事業拡大を目指してまいります。1.フィジカルAI戦略: AI×ロボティクスによる製造装置の自動組立やAI予知保全の実現2.AI/SCMシステム戦略: AIエージェントを活用した「調達のハブ」への進化3.AI人財育成戦略: AIを活用した人財育成と技術者及び技能者のナレッジの継承これらの取り組みを通じて、半導体市場における景気循環(シリコンサイクル)に対する耐性の強化を図り、「受託製造」からトータルソリューションを提供する「メーカー」への変革を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等前中期経営計画「MIRAI 2026」においては、売上高、営業利益、自己資本比率、自己資本利益率(ROE)としておりましたが、中期経営計画「MIRAI 2030」の策定に伴い、収益性を重視する観点から経営上の目標の達成状況を判断するための指標を、売上高、営業利益率、自己資本利益率(ROE)といたしました中期経営計画「MIRAI 2030」の1年目である2027年3月期の目標値は、売上高40,600百万円、営業利益率3.7%、自己資本利益率(ROE)7.6%であります。 (4)経営環境今後の見通しにつきましては、米国の関税政策をはじめとする通商政策の不確実性や、中東情勢等の地政学リスクの高まりにより、外部環境の不確実性が高まっており、国内外の経済活動への影響は、今後とも注視することが必要と考えております。当社グループの主要な顧客の多くが係わる半導体・半導体製造装置市場は、特に景気循環(シリコンサイクル)の激しい市場ではありますが、生成AIの需要拡大を背景に、データセンター向け高帯域メモリ(HBM)を中心としたDRAM投資に加え、先端ロジック投資の拡大が期待されており、中長期的には、フィジカルAIを中心とした用途拡大により更に大きな成長が見込まれております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営方針及び中期経営計画の基本方針を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。 <半導体関連企業を支えるリーディングカンパニーとしての基盤強化>当社グループは、グループシナジーを最大限に発揮し経営基盤をより強化するため、販売(SS事業)、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)の5つの事業ポートフォリオを以て、販売、設計・開発、組立、加工、メンテナンスサポートまでのトータルソリューションサービスを提供し、当社グループの更なる価値向上を目指してまいります。 1.販売(SS事業)の強化安定的な部材供給を実現するとともに技術商社として、お客様の幅広いニーズの先取りに注力し、蓄積されたノウハウに基づく技術提案型営業により、単なるサプライヤーとしてではなく付加価値を提供するサプライチェーンにて、仕入先様とお客様を繋いでまいります。また、グループ全体としての効率化・合理化を図るため、AIを活用した業務プロセスの見直しや新たなSCM(サプライチェーンマネジメント)の推進、AI需要予測・在庫最適化等により、当社の市場優位性を高めてまいります。 2.製品開発・技術開発(TS事業)の強化当社グループは、開発センター(新潟県長岡市)、江刺開発センター(岩手県)、厚木開発センター(神奈川県)、仙台開発センター(宮城県)の4つの開発拠点を保有し、「高真空/制御技術」に係わる開発力強化に取り組んでおります。今後もこれらの開発拠点のほか、事業提携やM&Aにて、当社技術とシナジーのある革新技術の獲得を推進し、フィジカルAIに係わる技術の実証開発や自社製品の開発等にも積極的に取り組んでまいります。 3.受託組立(MS事業)の強化市場の成長に伴う受注の増加に向けた生産設備・工場の拡張・新設等の生産体制の整備を行うとともに、新たな組立・製造技術の獲得により、領域の拡大を目指しております。今後は、「フィジカルファブ(スマートファクトリー)」「ロボット×AIによる自動化」により、省人化・省工程化・高生産化に取り組み、収益力の強化を進めてまいります。 4.メンテナンスサポート(FS事業)の強化メンテナンスサポートの受注拡大に向けた技術者の増強とAIやVRを活用した遠隔トレーニングシステムによる育成期間の短縮に努め、収益の早期実現に向けた体制の構築に努めております。また、長年の開発・製造により培われた技術や修理履歴データを基にAIを活用した「壊れる前に直す予知保全技術」を外販に生かし、顧客のダウンタイム削減に貢献するとともに、新たなビジネスチャンスをつかんでまいります。 5.加工(PS事業)の確立事業提携やM&Aを活用し、精密加工機能の充実を図り、お客様からの様々なご依頼に迅速に対応することで、付加価値の高いトータルソリューションサービスを提供してまいります。また、AIを活用し加工技術の最適化が図れる仕組みを構築してまいります。 <人財への取り組み>当社グループは、企業の競争力の源泉は「人」であり、多様な人財が互いの価値観の違いを認め合い、個人と組織の力を高め、大きな目標に挑戦していくことが、企業の成長につながると考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人的資本(人財の多様性を含む。)」に記載しております。 <社内の多様性の確保>当社グループは、全従業員が各々のライフステージに合わせて活躍できる職場環境づくりを積極的に推進しており、家庭と仕事の両立支援や女性の活躍促進策として、育児休業・介護休業、在宅勤務や時間有休制度を導入しております。今後も人事制度の変革を進めることにより、働きがい、働きやすさの向上と多様な人財の活躍推進に取り組んでまいります。 <急激な外部環境の変化への耐性強化>中東情勢の影響によるナフサをはじめとする石油由来の供給リスクやエネルギー価格の高騰、中国のレアアース輸出規制、米国の関税措置を含む通商政策の動向、さらには人件費・原材料費上昇の継続など、当社グループを取り巻く外部環境は引き続き先行きが不透明な状況にあります。このような環境下において、政治・経済・社会・技術の4つの視点から当社グループに影響を及ぼす要因を的確に分析し、迅速な意思決定が行える体制の強化を図るとともに、急激な変化にも対応できるよう、一定の現預金を保有してまいります。また、このような体制を支える基盤として、当社グループが定めるパーパス・ビジョン・ミッションを全社員に浸透させ、あらゆる変化やリスクに柔軟に対応できる人財の育成に取り組んでまいります。 <経営管理体制の強化>コーポレートガバナンス・コードの趣旨に沿った当社のコーポレート・ガバナンス方針を着実に実践し、経営管理体制の継続的な強化に取り組んでまいります。具体的には、コンプライアンス、情報管理、リスク管理、財務管理等の各分野において実効性の向上を図り、内部統制システムの充実に努めるとともに、グループ全体のガバナンス体制の整備を推進し、持続的な企業価値の向上を支える経営基盤の構築を図ってまいります。 <サステナビリティに関する取り組み>当社グループは、持続可能な事業成長のためにサステナビリティを意識した経営が重要と考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、知恵と創造力を最大限に発揮して、「価値のある商品と情報の提供」「受託製造」「自社開発」「保守・メンテナンス」「加工」の5事業を通して夢のある社会に貢献いたします。1.国内外の法遵守に基づきフェアでオープンな経営を通して社会から信頼される企業を目指します。2.お客様や仕入先様及び多くのステークホルダーに信頼される企業を目指します。3.常に最先端の情報や技術を研鑽しお客様にその価値を認めて頂く企業を目指します。4.地球環境に配慮した商品の提供や製造などを通してクリーンな社会へ貢献できる企業を目指します。5.多様性を尊重し差別やハラスメントが無い健康・安全・安心な企業を目指します。 (2)経営戦略等半導体・半導体製造装置市場は、生成AIの急速な普及を背景としたデータセンター投資の拡大が牽引し、ロジック半導体やAI向け高帯域メモリ(HBM)を中心に需要が大きく伸長しており、中長期的には、フィジカルAIを中心とした用途拡大により更に大きな成長が期待されている市場と考えております。当社グループは、このような予測の下、更なる拡大が見込まれる半導体市場において、新たな価値・未来を創造すべく、パーパスである『あらたな価値の創造』のもと、2030年度の目指す姿を定めておりますが、AIの急速な普及と用途拡大により事業環境が大きく変化したことを踏まえ、成長機会を的確に捉えるべく、2026年度を初年度とする新たな中期経営計画「MIRAI 2030」を策定しました。「MIRAI 2030」では、「MIRAI 2026」の基本戦略を継承しつつ、急拡大するAI市場を見据え、AIを活用した以下の3つの成長戦略を新たに加え、AI事業を軸としたビジネスモデル変革による事業拡大を目指してまいります。1.フィジカルAI戦略: AI×ロボティクスによる製造装置の自動組立やAI予知保全の実現2.AI/SCMシステム戦略: AIエージェントを活用した「調達のハブ」への進化3.AI人財育成戦略: AIを活用した人財育成と技術者及び技能者のナレッジの継承これらの取り組みを通じて、半導体市場における景気循環(シリコンサイクル)に対する耐性の強化を図り、「受託製造」からトータルソリューションを提供する「メーカー」への変革を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等前中期経営計画「MIRAI 2026」においては、売上高、営業利益、自己資本比率、自己資本利益率(ROE)としておりましたが、中期経営計画「MIRAI 2030」の策定に伴い、収益性を重視する観点から経営上の目標の達成状況を判断するための指標を、売上高、営業利益率、自己資本利益率(ROE)といたしました中期経営計画「MIRAI 2030」の1年目である2027年3月期の目標値は、売上高40,600百万円、営業利益率3.7%、自己資本利益率(ROE)7.6%であります。 (4)経営環境今後の見通しにつきましては、米国の関税政策をはじめとする通商政策の不確実性や、中東情勢等の地政学リスクの高まりにより、外部環境の不確実性が高まっており、国内外の経済活動への影響は、今後とも注視することが必要と考えております。当社グループの主要な顧客の多くが係わる半導体・半導体製造装置市場は、特に景気循環(シリコンサイクル)の激しい市場ではありますが、生成AIの需要拡大を背景に、データセンター向け高帯域メモリ(HBM)を中心としたDRAM投資に加え、先端ロジック投資の拡大が期待されており、中長期的には、フィジカルAIを中心とした用途拡大により更に大きな成長が見込まれております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営方針及び中期経営計画の基本方針を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。 <半導体関連企業を支えるリーディングカンパニーとしての基盤強化>当社グループは、グループシナジーを最大限に発揮し経営基盤をより強化するため、販売(SS事業)、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)の5つの事業ポートフォリオを以て、販売、設計・開発、組立、加工、メンテナンスサポートまでのトータルソリューションサービスを提供し、当社グループの更なる価値向上を目指してまいります。 1.販売(SS事業)の強化安定的な部材供給を実現するとともに技術商社として、お客様の幅広いニーズの先取りに注力し、蓄積されたノウハウに基づく技術提案型営業により、単なるサプライヤーとしてではなく付加価値を提供するサプライチェーンにて、仕入先様とお客様を繋いでまいります。また、グループ全体としての効率化・合理化を図るため、AIを活用した業務プロセスの見直しや新たなSCM(サプライチェーンマネジメント)の推進、AI需要予測・在庫最適化等により、当社の市場優位性を高めてまいります。 2.製品開発・技術開発(TS事業)の強化当社グループは、開発センター(新潟県長岡市)、江刺開発センター(岩手県)、厚木開発センター(神奈川県)、仙台開発センター(宮城県)の4つの開発拠点を保有し、「高真空/制御技術」に係わる開発力強化に取り組んでおります。今後もこれらの開発拠点のほか、事業提携やM&Aにて、当社技術とシナジーのある革新技術の獲得を推進し、フィジカルAIに係わる技術の実証開発や自社製品の開発等にも積極的に取り組んでまいります。 3.受託組立(MS事業)の強化市場の成長に伴う受注の増加に向けた生産設備・工場の拡張・新設等の生産体制の整備を行うとともに、新たな組立・製造技術の獲得により、領域の拡大を目指しております。今後は、「フィジカルファブ(スマートファクトリー)」「ロボット×AIによる自動化」により、省人化・省工程化・高生産化に取り組み、収益力の強化を進めてまいります。 4.メンテナンスサポート(FS事業)の強化メンテナンスサポートの受注拡大に向けた技術者の増強とAIやVRを活用した遠隔トレーニングシステムによる育成期間の短縮に努め、収益の早期実現に向けた体制の構築に努めております。また、長年の開発・製造により培われた技術や修理履歴データを基にAIを活用した「壊れる前に直す予知保全技術」を外販に生かし、顧客のダウンタイム削減に貢献するとともに、新たなビジネスチャンスをつかんでまいります。 5.加工(PS事業)の確立事業提携やM&Aを活用し、精密加工機能の充実を図り、お客様からの様々なご依頼に迅速に対応することで、付加価値の高いトータルソリューションサービスを提供してまいります。また、AIを活用し加工技術の最適化が図れる仕組みを構築してまいります。 <人財への取り組み>当社グループは、企業の競争力の源泉は「人」であり、多様な人財が互いの価値観の違いを認め合い、個人と組織の力を高め、大きな目標に挑戦していくことが、企業の成長につながると考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人的資本(人財の多様性を含む。)」に記載しております。 <社内の多様性の確保>当社グループは、全従業員が各々のライフステージに合わせて活躍できる職場環境づくりを積極的に推進しており、家庭と仕事の両立支援や女性の活躍促進策として、育児休業・介護休業、在宅勤務や時間有休制度を導入しております。今後も人事制度の変革を進めることにより、働きがい、働きやすさの向上と多様な人財の活躍推進に取り組んでまいります。 <急激な外部環境の変化への耐性強化>中東情勢の影響によるナフサをはじめとする石油由来の供給リスクやエネルギー価格の高騰、中国のレアアース輸出規制、米国の関税措置を含む通商政策の動向、さらには人件費・原材料費上昇の継続など、当社グループを取り巻く外部環境は引き続き先行きが不透明な状況にあります。このような環境下において、政治・経済・社会・技術の4つの視点から当社グループに影響を及ぼす要因を的確に分析し、迅速な意思決定が行える体制の強化を図るとともに、急激な変化にも対応できるよう、一定の現預金を保有してまいります。また、このような体制を支える基盤として、当社グループが定めるパーパス・ビジョン・ミッションを全社員に浸透させ、あらゆる変化やリスクに柔軟に対応できる人財の育成に取り組んでまいります。 <経営管理体制の強化>コーポレートガバナンス・コードの趣旨に沿った当社のコーポレート・ガバナンス方針を着実に実践し、経営管理体制の継続的な強化に取り組んでまいります。具体的には、コンプライアンス、情報管理、リスク管理、財務管理等の各分野において実効性の向上を図り、内部統制システムの充実に努めるとともに、グループ全体のガバナンス体制の整備を推進し、持続的な企業価値の向上を支える経営基盤の構築を図ってまいります。 <サステナビリティに関する取り組み>当社グループは、持続可能な事業成長のためにサステナビリティを意識した経営が重要と考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の日本経済は、米国の関税政策をはじめとする通商政策の不確実性や、中東情勢等の地政学リスクの高まりから、世界経済の先行きに対する不透明感が増すなか、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により個人消費は底堅く推移し、企業の設備投資におきましても今後の労働人口減少に対応するための省力化投資を中心に、緩やかな回復基調で推移しました。 当社グループが参画しております半導体・半導体製造装置市場におきましては、車載やパワー半導体への投資の停滞は続いたものの、生成AIの需要拡大を背景にデータセンター向けやAI機能を搭載したスマートフォン・パソコン等の需要増加が寄与し、ロジック半導体やAI向け高帯域メモリ(HBM)を中心とした DRAM 投資が底堅く、低成長ながらも高水準で推移しました。 このような事業環境の下、当社グループは、2024年度を初年度とする中期経営計画「MIRAI2026」の諸施策を推進し、生産エリアの拡大を図るとともに、VRやAIを活用した人財育成システムの構築に注力し、技術者を含めた人財の早期育成・増強を積極的に進めてまいりました。 また、足元の急速なAIの普及と今後のフィジカルAI需要の急拡大による事業環境の変化を踏まえ、現在の中期経営計画「MIRAI2026」の基本戦略を継承しつつ、新たに2030年度に向けた新中期経営計画「MIRAI2030」の策定を進めてまいりました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 イ.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、250億81百万円となりました。流動資産は172億10百万円、固定資産は78億70百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、123億19百万円となりました。流動負債は88億33百万円、固定負債は34億86百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、127億61百万円となりました。 ロ.経営成績当連結会計年度の業績は、AI関連を中心に市場の回復が見られたことから、受託製造事業におきましては期初より堅調な受注を確保しましたが、販売事業におきましては第3四半期後半から受注が伸びたものの、期前半の顧客の在庫調整の影響による低迷から、売上高326億14百万円(前連結会計年度比7.7%減)となりました。利益につきましては、仕入コスト増加分の価格転嫁が進んだ一方で、主に受託製造事業におけるメンテナンスサポートに関わる技術者の増員のほか、品質向上のための製造技術者の増員に伴う労務費の増加により、営業利益14億2百万円(前連結会計年度比9.6%減)、経常利益13億89百万円(前連結会計年度比9.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億71百万円(前連結会計年度比7.4%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 販売事業半導体・FPD製造装置等の各種コンポーネンツ(部品)及び同装置等の販売事業におきましては、売上高284億36百万円(前連結会計年度比9.1%減)、セグメント利益6億89百万円(前連結会計年度比9.3%増)となりました。 受託製造事業半導体・FPD製造装置等の組立及び保守・メンテナンス等の受託製造事業におきましては、売上高65億27百万円(前連結会計年度比4.1%増)、セグメント利益5億55百万円(前連結会計年度比26.6%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、棚卸資産の減少、長期借入れによる収入等の増加要因に対し、売上債権の増加、仕入債務の減少、法人税等の支払額、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額等の減少要因により、前連結会計年度末に比べ8億52百万円増加(前連結会計年度は21億3百万円の減少)し、当連結会計年度末には86億9百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は14億1百万円(前連結会計年度は2億77百万円の使用)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益13億92百万円、減価償却費3億93百万円、棚卸資産の減少額8億11百万円の増加要因に対し、売上債権の増加額4億84百万円、仕入債務の減少額2億33百万円、法人税等の支払額6億95百万円の減少要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は13百万円(前連結会計年度は3億61百万円の使用)となりました。この主な要因は、定期預金の払戻による収入2億28百万円の増加要因に対し、定期預金の預入による支出1億44百万円の減少要因によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は5億38百万円(前連結会計年度は14億65百万円の使用)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入10億円の増加要因に対し、長期借入金の返済による支出11億34百万円、配当金の支払額3億49百万円の減少要因によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績イ.受託製造実績 当連結会計年度における受託製造事業の受託製造実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)受託製造事業(千円)5,212,297109.0合計(千円)5,212,297109.0 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は受託製造原価であります。ロ.仕入実績 当連結会計年度における販売事業の仕入実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)販売事業(千円)22,140,51685.4合計(千円)22,140,51685.4 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は仕入価格によっております。 ハ.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)販売事業30,813,182121.19,025,051145.5受託製造事業4,665,642106.2276,275118.4合計35,478,824118.99,301,326144.5(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は販売価格によっております。3.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、第3四半期後半より半導体需要が回復したことによるものであります。 ニ.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)販売事業(千円)27,992,00890.6受託製造事業(千円)4,622,650104.2合計(千円)32,614,65992.3(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ(株)10,493,01129.79,520,60729.2東京エレクトロン宮城(株)7,710,79421.88,022,67324.6東京エレクトロン九州(株)7,167,77520.34,768,00614.63.上記金額は販売価格によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績等a.財政状態<流動資産>流動資産は、前連結会計年度末に比べ4億89百万円増加し、172億10百万円となりました。この主な要因は、当第4四半期連結会計期間の売上によるものであります。主な内訳として、前連結会計年度末に比べ現金及び預金が7億68百万円、売掛金が9億89百万円の増加、電子記録債権が4億84百万円、商品及び製品が8億7百万円減少したことによるものであります。 <固定資産>固定資産は、前連結会計年度末に比べ31百万円減少し、78億70百万円となりました。この主な要因は、前連結会計年度に比べ、投資有価証券が2億93百万円の増加、建物及び構築物(純額)が2億39百万円減少したことによるものであります。 <流動負債> 流動負債は、前連結会計年度末に比べ3億62百万円減少し、88億33百万円となりました。この主な要因は、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律による支払サイトの短縮によるものであります。主な内訳として、前連結会計年度に比べ、支払手形及び買掛金が11億42百万円、その他の流動負債が1億21百万円の増加、電子記録債務が13億76百万円、未払法人税等が2億48百万円減少したことによるものであります。 <固定負債>固定負債は、前連結会計年度末に比べ0百万円減少し、34億86百万円となりました。 <純資産>純資産は、前連結会計年度末に比べ8億21百万円増加し、127億61百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が6億21百万円、その他有価証券評価差額金が1億99百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ48.5%から50.9%となり、期末発行済株式数に基づく1株当たり純資産は前連結会計年度末3,412.80円に対し3,647.54円となりました。 b.経営成績の分析<売上高・売上総利益> 当連結会計年度は、AI関連を中心に市場の回復が見られたことから、受託製造事業におきましては期初より堅調な受注を確保しましたが、販売事業におきましては第3四半期後半から受注が伸びたものの、期前半の顧客の在庫調整の影響による低迷から、売上高は前連結会計年度に比べ27億23百万円(7.7%)減少し、326億14百万円となりました。また、売上総利益は、販売価格の転嫁や在庫販売が進み売上総利益率が改善するも売上高が減少し、前連結会計年度に比べ1億79百万円(3.9%)減少し、44億41百万円となりました。 <営業損益> 販売費及び一般管理費は、支払手数料等の減少等により、前連結会計年度に比べ30百万円(1.0%)減少し、30億38百万円となりました。 以上の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ1億49百万円(9.6%)減少し、14億2百万円となりました。 <経常損益> 営業外収益は、助成金収入等の増加により、前連結会計年度に比べ10百万円(28.3%)増加し、45百万円となりました。また、営業外費用は、為替差損等の減少等により、前連結会計年度に比べ2百万円(3.7%)減少し、59百万円となりました。 以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ1億36百万円(9.0%)減少し、13億89百万円となりました。 <税金等調整前当期純損益> 特別利益は、固定資産の売却により、3百万円となりました。 以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ1億35百万円(8.9%)減少し、13億92百万円となりました。 c.キャッシュ・フローの分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ロ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 ハ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。中東情勢等の地政学リスクの高まりや物価高騰等による影響から先行き不透明感が払拭できない状況ではありますが、現時点で必要十分な手許資金を確保しており、また必要に応じて金融機関等から資金調達が可能な体制を整えております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は33億5百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は86億9百万円となっております。 ニ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等半導体市場の回復を背景に、顧客の在庫状況が想定以上に早く改善し、第3四半期後半から受注が急増したことから、売上高は計画比3,114百万円増(10.6%増)となりました。営業利益は、増収及び販売価格の見直しによる売上総利益率改善を背景に収益が増加したことから、計画比592百万円増(73.2%増)となりました。自己資本比率は、第4四半期に売上高が急回復したものの、計画比△1.2ポイント低下し50.9%となりました。自己資本利益率(ROE)は、増益により純利益が増加し、計画比4.7ポイント上昇し7.9%となりました。 2026年3月期 計画2026年3月期 実績2026年3月期 計画比売上高29,500百万円32,614百万円3,114百万円増( 10.6%増)営業利益810百万円1,402百万円592百万円増( 73.2%増)自己資本比率52.1%50.9%△1.2ポイント自己資本利益率(ROE)3.2%7.9%4.7ポイント※ 2026年3月期計画は、2025年11月12日「業績予想の修正に関するお知らせ」にて公表しました、修正後の計画であります。 ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 セグメントごとの経営成績の状況については「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ロ.経営成績」に記載しております。
事業リスク
- 半導体市場の変動リスク内外テックグループの業績は、半導体市場、特に半導体製造装置市場の需要や価格の動向に強く影響されます。世界経済の景気変動や、通商政策の変更、為替変動による原材料価格の高騰などが、販売価格や仕入価格に影響を及ぼし、業績を悪化させる可能性があります。
- 特定の取引先への高い依存度東京エレクトロングループへの売上依存度が2025年3月期で72.5%と非常に高く、同社グループの生産計画変更や主要取扱商品の変更があった場合、内外テックグループの売上や在庫評価に大きな影響が出る可能性があります。取引関係の維持・拡大に努めていますが、集中リスクは依然として存在します。
- 特定の仕入先への高い依存度SMC株式会社への商品仕入依存度が2025年3月期で40.8%と高く、同社との代理店契約が更新できない場合や、同社の代理店方針が変更された場合、仕入が困難になり、内外テックグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容を併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)半導体市場の需要動向や価格動向による当社グループの業績への影響について当社グループは、主に半導体・FPD製造装置などの各種コンポーネンツ及び同装置等の販売を主に行う販売事業と、半導体・FPD製造装置等の組立及び保守・メンテナンス等を行う受託製造事業とで構成され、半導体メーカーや半導体製造装置メーカーへの依存度が高くなっています。このため、当社グループの業績は世界的な景気変動のほか、半導体市場、とりわけ半導体製造装置市場の需要動向、価格動向の影響を強く受ける傾向にあります。また、中長期的には、AI関連を中心に幅広い用途での半導体需要を背景に半導体製造装置市場の拡大が見込まれており、当社グループは中期経営計画「MIRAI 2030」においてAI事業を軸としたビジネスモデル変革を推進しておりますが、AI関連需要の成長が想定より下回った場合、各国政府による通商政策等の変更により販売価格の上昇を背景に需要が減少した場合、半導体市場における景気循環(シリコンサイクル)の影響が想定以上に大きかった場合や、為替変動による原材料価格やエネルギー価格の高騰等を背景に仕入値の見直し要求や販売先からのコストダウン要求が強まった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)特定の取引先への依存度が高いことについて当社グループの主要な販売及び受託製造の取引先は、東京エレクトロングループ(以下「同社グループ」という。)であり、当社グループの売上実績に対する依存度は2024年3月期75.3%、2025年3月期72.5%、2026年3月期69.4%と高い割合になっています。取引のパイプが太いことはビジネスチャンスでもありますので、ニーズの先取りに努め、幅広い事業展開により今後も取引の維持・拡大に努める所存ですが、同社グループ各社への依存度が高いことから同社グループ各社との取引が大幅に減少した場合の当社グループ売上高への影響のほか、同社グループ各社が生産計画を変更した場合や主要取扱商品を変更した場合の当社在庫商品の評価への影響が考えられます。 (3)特定の仕入先への依存度が高いことについて当社グループの主要な仕入先は、SMC株式会社であり、当社グループの商品仕入実績に対する依存度は2024年3月期40.6%、2025年3月期40.8%、2026年3月期36.6%と高い割合になっています。同社とは1965年11月から空気圧機器に関する代理店契約を締結し、長年にわたり密接な関係を維持し、今後も取引を維持・拡大していく方針ですが、契約が更新できない場合や同社の代理店に対する方針が大幅に変更となった場合、また同社との取引が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)研究開発(R&D)について当社グループは、今後の成長戦略として高真空/制御技術に対応する開発力の強化に注力しており、4つの開発拠点を基盤に、「受託製造」から設計・開発から製造まで一貫して行う「メーカー」への変革を目指しております。技術者の採用・育成が計画通りに進まない場合や、研究開発の対象分野が顧客要求に合致しなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)取引先の海外展開、海外情勢の変化や為替変動の影響について当社グループは、取引先の生産拠点の海外移転や部品の海外調達に対応するため、中国に現地法人を設立し、営業を行っています。現地取引先の生産拠点の見直しが行われた場合や、現地における政治や社会情勢の変化、予期しない法令・規制の変更等により、現地法人の事業継続が困難となる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、米国政府による対中半導体輸出規制や関税政策の強化、各国政府による半導体関連の輸出管理規制の動向は、当社グループの主要取引先の事業活動や半導体製造装置市場全体に影響を及ぼす可能性があり、これらの規制の変更や強化が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外取引においては、為替変動リスクが生じることから、急激な為替変動が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)品質管理について当社グループは、商品を販売・製造するにあたり適切な品質管理体制の整備を目指していますが、予期せぬ重大な不具合が発生した場合には、社会的信用の失墜や多額の費用の負担により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)人財の確保と育成について当社グループが取引先のニーズに応えていくためには、人的資本の充実が必須であると考えています。今後の労働人口の減少に対する対策に加え、中期経営計画「MIRAI 2030」戦略の実現には、優秀な人財の確保や採用した人財の早期戦力化が重要な課題となっております。この課題解決に向け、現在、AI人財育成戦略(AIやVRを活用した遠隔トレーニングシステムによる育成期間の短縮等)を進めていますが、人財獲得競争の激化等により計画通りに進まない場合には、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)法規制について当社グループは、国内外で事業活動を行っており、さまざまな法令・規制を受け、これらの法令・規制を遵守できなかった場合、また、予期しない法令・規制の制定・改廃に対応できない事態が発生した場合には、当社グループの事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)情報漏洩及びサイバーセキュリティについて当社グループは、重要な技術情報、企業情報、個人情報を保有するにあたり、管理ルールを整備し、重要情報の管理強化、徹底に努めていますが、予期せぬ事態により重要情報が外部に漏洩した場合には、社会的信用の失墜や多額な費用負担により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃の手法は高度化・巧妙化しており、当社グループにおいても、不正アクセス、ランサムウェア、標的型攻撃等のサイバー攻撃を受けるリスクがあります。当社グループは、情報セキュリティ体制の強化やセキュリティ教育の実施等の対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃により事業活動の停止や重要情報の漏洩等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)気候変動、自然災害、戦争・テロ等について気候変動、想定外の大規模地震・津波・台風等の自然災害の発生による社会インフラ停止のほか、感染症の流行による従業員の大量出勤停止等により、当社グループや主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外における戦争や暴動、テロ事件等の発生に起因して、サプライチェーンの混乱や商品・原材料・燃料等の価格が急激に上昇した場合や、商品等の前倒し確保等により安定調達に努めてまいりますが、調達が困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)企業買収・事業譲渡(M&A)等の投資について 当社グループは、中期経営計画「MIRAI 2030」に基づく将来の事業拡大や競争力強化、新たな技術・サービスの獲得等を目的として、他社の株式取得、事業譲受、業務提携等のM&A戦略を進めております。事前に対象企業に関するデューデリジェンスを実施し企業価値を見極めますが、潜在的な負債や法的問題、技術的課題、人事・労務問題等が発覚する可能性があります。また、経営方針や、企業文化の違い等から統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)が円滑に進まず、当初想定していたシナジー効果が十分に得られないリスクや、買収した企業の収益力が当初の見込みを下回った場合はのれんの減損等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)AI関連技術の急速な変化について当社グループは、中期経営計画「MIRAI 2030」において、AI事業を軸としたビジネスモデル変革を推進し、フィジカルAI戦略、AI/SCMシステム戦略、AI人財育成戦略の3つの成長戦略に取り組んでおります。しかしながら、AI関連技術は急速に進化しており、技術の陳腐化や競合他社の参入による競争激化、AIに関する法規制の新設・変更等により、当社グループが想定する事業展開が困難となる可能性があります。また、AIの活用に伴うデータの品質・偏り、AIの判断に起因する誤作動や事故等が発生した場合には、当社グループの社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)知的財産について当社グループは、「メーカー」への変革を目指しており、自社製品の開発を推進しております。これに伴い、当社グループが保有する技術ノウハウや設計情報等の知的財産の重要性が増しておりますが、これらの知的財産の保護が十分に行えなかった場合や、第三者の知的財産権を意図せず侵害するリスクがあります。知的財産の保護や知的財産権に関する紛争が発生した場合には、控訴費用の発生や事業活動の制約等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。