3395

サンマルクホールディングス(3395)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 多角的な飲食事業展開
    サンマルクホールディングスは、「ベーカリーレストラン・サンマルク」をはじめ、コーヒーショップ「サンマルクカフェ」、高級回転ずし「すし処函館市場」など、多様な飲食業態を全国展開しています。これにより、特定の業態に依存せず、幅広い顧客層を取り込み安定的な収益を目指しています。
  • 持株会社体制による効率化
    2006年3月に持株会社体制へ移行し、各業態の事業部門を分社化することで、責任と権限を明確化しました。一方で、管理、店舗開発、商品開発などの共通機能は持株会社に集約し、グループ全体の経営効率と管理強化を図っています。これにより、各事業の専門性を高めつつ、全体最適を追求するビジネスモデルです。
  • M&Aによる事業拡大
    近年では、インバウンド需要の取り込みや海外展開に強みを持つ「牛カツ京都勝牛」や「牛かつもと村」といった牛カツブランドをM&Aにより獲得し、事業ポートフォリオを強化しています。これにより、既存業態の成長に加え、新たな収益源を確保し、グループ全体の成長を加速させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • レストラン事業
    このセグメントは、洋食レストラン「ベーカリーレストラン・サンマルク」や「ベーカリーレストラン・バケット」、パスタ専門店「生麺専門鎌倉パスタ」、ドリア専門店「神戸元町ドリア」、高級回転ずし「すし処函館市場」、そして近年加わった「牛カツ京都勝牛」や「牛かつもと村」といった牛カツ業態など、多様なレストラン事業を展開しています。最新年度の売上高は441.16億円、営業利益は38.08億円と、グループの主力事業として大きな収益を上げています。
  • 喫茶事業
    このセグメントは、コーヒーショップ「サンマルクカフェ」とフルサービス喫茶「倉式珈琲店」の運営が中心です。特に「サンマルクカフェ」は全国に多数の店舗を展開しており、手軽に利用できるカフェとして幅広い層に支持されています。最新年度の売上高は267.80億円、営業利益は22.38億円と、レストラン事業に次ぐ収益の柱となっています。
  • 全社(共通)事業
    このセグメントには、持株会社であるサンマルクホールディングスが行う事業子会社の統括管理、グループ内への商品・サービスの提供、国内実験業態の運営などが含まれます。また、海外(ASEAN地域や台湾)におけるカフェ事業や「牛かつもと村」の運営、フードテック導入の検討・実験などもこのセグメントに含まれます。これらの事業は、グループ全体の効率化と将来の成長に向けた基盤を支える役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Restaurant 事業 441 38 8.6%
Cafe 事業 268 22 8.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,056 文字
3【事業の内容】 当社グループは、洋食レストラン「ベーカリーレストラン・サンマルク」の全国展開をはじめとして、コーヒーショップ「サンマルクカフェ」、高級回転ずし「すし処函館市場」など複数業態による事業展開を推進してまいりました。今後も継続的な会社の安定的利益成長を図るため、リスク分散の観点からも多業態を組み合わせた会社運営が有効であるとの経営判断のもとに、恒常的な新業態の開発など中期的な施策に鋭意注力しております。このような背景をベースに、当社グループは、中長期的な視野に立ったグループ内における最適な機能の分権と集権を実現するために、2006年3月1日付をもって最終的な持株会社体制に移行いたしました。すなわち、業態別の事業部門を分社化することにより、当該部門における責任と権限をより明確化した指揮命令系統を確立するとともに、一方、全事業部門に共通するインフラ的機能である管理機能、店舗開発機能、商品開発機能、海外業態開発機能、教育機能等及びその他の国内実験業態の運営については、持株会社である当社へ集約することとし、各業態の管理強化及び経営効率の追求を図ることを目的としておりました。その後、ビジネスモデルの再構築の必要性を検討した結果、株式会社サンマルク、株式会社バケット及び株式会社函館市場を2022年7月1日付にて吸収合併し、当社が保有していた事業開発部と併せ、レストラン事業部として、レストラン業態の実験、可能性を追求することといたしました。加えて、株式会社倉式珈琲を2024年4月1日付にて吸収合併し、倉式珈琲事業部としてフルサービス喫茶業態の可能性を追求することといたしました。 その後、2024年11月、12月と立て続けにインバウンド観光客の取り込みや海外展開に強みを持つ牛カツ京都勝牛、牛かつもと村の牛カツ二大ブランドを獲得し、グループとしての成長の足固めに取り組んでまいりました。 2026年3月31日現在、当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社6社及び非連結子会社の持分法非適用会社3社にて構成されており、会社名及び主要な事業内容は次のとおりであります。 会社名セグメント主要な事業内容㈱サンマルクホールディングス(当社)レストラン喫茶全社(共通)※3 「ベーカリーレストラン・サンマルク」、「すし処函館市場」、「ベーカリーレストラン・バケット」、「倉式珈琲店」等の運営 事業子会社の統括管理及びグループ内への商品・サービスの提供 国内実験業態の運営㈱鎌倉パスタ ※1レストラン 「生麺専門鎌倉パスタ」等の運営㈱サンマルクグリル ※1レストラン 「神戸元町ドリア」等の運営㈱サンマルクカフェ(旧㈱サンマルク) ※1喫茶 「サンマルクカフェ」の運営㈱京都勝牛 ※1レストラン 「牛カツ京都勝牛」等の運営㈱牛かつもと村 ※1レストラン 「牛かつもと村」等の運営㈱La Madrague ※1喫茶 喫茶店「マドラグ」等の運営㈱サンマルクファーム ※2全社(共通)※3 コメや小麦などの農産物の生産・販売SAINTMARC SOUTH EAST ASIA PTE.LTD.※2全社(共通)※3 海外(ASEAN地域)におけるカフェ事業等の実験及び運営極品國際餐飲股份有限公司 ※2全社(共通)※3 海外(台湾)における「牛かつもと村」の運営 ※1 連結子会社※2 非連結子会社で持分法非適用会社㈱サンマルクファームはコメや小麦などの農産物の生産・販売を行うことを目的とする会社、SAINTMARC SOUTH EAST ASIA PTE.LTD.はASEAN地域におけるカフェ事業等の実験及び運営を行うことを目的とする会社、極品國際餐飲股份有限公司は海外(台湾)における「牛かつもと村」の運営を行うことを目的とする会社であります。※3 全社(共通)として記載されているものは、コメや小麦などの農産物の生産・販売、海外におけるカフェ事業等の実験及び運営、海外における「牛かつもと村」の運営及び本社部門(管理部門等)に関するものであります。 [事業系統図]2026年3月31日現在 (注)当社の連結子会社は、株式会社鎌倉パスタ、株式会社サンマルクグリル、株式会社京都勝牛、株式会社牛かつもと村、株式会社サンマルクカフェ及び株式会社La Madragueの6社であります。また、セグメントに関する詳細につきましては、後記「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)セグメント情報」に記載しております。上記以外に、コメや小麦などの農産物の生産・販売を行うことを目的とする株式会社サンマルクファーム、ASEAN地域におけるカフェ事業等の実験及び運営を目的とするSAINTMARC SOUTH EAST ASIA PTE.LTD.、及び海外(台湾)における「牛かつもと村」の運営を行うことを目的とする極品國際餐飲股份有限公司の3社があります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「ベーカリーレストラン・サンマルク」、「サンマルクカフェ」、「すし処函館市場」など複数業態のブランド展開。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:新業態の開発・事業化の進展 / 特定の取引先への依存度 / 主要食材の調達
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「サンマルクカフェ」ブランドは一定の認知度を持つが、競合カフェチェーンとの差別化は限定的。ロイヤリティプログラムや会員制度は存在するものの、その効果は中程度と評価。特許や独占的IPは主要な競争優位とはなっていない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

「サンマルクカフェ」の利用者は、ポイントカードやアプリを通じて一定の囲い込みが図られている。しかし、カフェ業界全体のスイッチングコストは低く、顧客が競合他社へ移行する際の心理的・経済的障壁はそれほど高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

サンマルクカフェのビジネスモデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に向上させるネットワーク効果は観察されない。店舗数が増えても、個々の顧客体験に大きな変化はない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

セントラルキッチン方式による効率化や、仕入れにおける規模の経済を追求している可能性はあるが、業界平均と比較して顕著なコスト優位性を示す具体的なデータは確認できない。外食・カフェ業界は競争が激しく、コスト構造の維持は容易ではない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

「サンマルクカフェ」は全国に多数の店舗を展開しており、一定の規模の経済を享受している。特に、国内のカフェ市場において、主要プレイヤーの一つとしての地位を確立しており、効率的な店舗運営とサプライチェーンの構築に寄与している。

  • 多業態展開によるリスク分散
    サンマルクホールディングスは、レストラン、カフェ、回転ずし、パスタ専門店など、非常に多岐にわたる飲食業態を展開しています。これにより、特定の市場変動や消費トレンドの変化による影響を緩和し、安定した経営基盤を築いています。例えば、カフェ業態が不調でもレストラン業態で補うといったリスク分散効果が期待できます。
  • ブランド力と顧客認知度
    長年にわたり「サンマルク」ブランドで培ってきた知名度と信頼は、新規顧客獲得や既存顧客の囲い込みにおいて強みとなります。特に「サンマルクカフェ」や「鎌倉パスタ」などは全国に多数の店舗を展開しており、幅広い層に認知されています。これにより、新規出店時の集客やブランドイメージの構築において有利に働きます。
  • 持株会社体制によるシナジー効果
    持株会社が管理、店舗開発、商品開発などの共通機能を担うことで、各事業子会社はそれぞれの業態運営に集中できます。また、M&Aで獲得した牛カツ事業との間で、管理業務の効率化やスケールメリットによるコスト削減、販促手法の転用など、グループ全体のシナジー効果を早期に創出し、競争優位性を高めることが期待されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 顧客満足度向上の追求
    サンマルクホールディングスは、「We create the prime time for you.」(私達はお客様にとって最高のひとときを創造します)を経営理念に掲げ、味・雰囲気・サービスの3要素の品質向上に日々取り組んでいます。これにより、顧客に最高の体験を提供し、リピーターを増やし、長期的な企業価値向上を目指しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオの強化
    中長期的な経営戦略として、多業態を組み合わせた会社運営を推進し、リスク分散と安定的利益成長を図っています。既存業態のブラッシュアップに加え、高収益モデルとなる新業態の開発と事業化を継続的に行い、将来にわたって多くの複数事業子会社を持つ企業グループを形成することで、安定した経営基盤を確立する方針です。
  • M&Aとシナジー効果の創出
    2024年11月、12月に牛カツの二大ブランド「牛カツ京都勝牛」と「牛かつもと村」を獲得し、グループとしての成長の足固めに取り組んでいます。今後は、これらの新規事業とのシナジー効果を早期に創出し、管理業務の効率化、スケールメリットの活用によるコスト削減、販促手法の転用などを通じて、全店売上の向上と企業価値の増大を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、「We create the prime time for you.」(私たちはお客様にとって最高のひとときを創造します)を経営理念に掲げ、「食」を通じて顧客満足向上策を提案し、人々のより豊かな心と生活の形成に貢献すべく、当社の定義するレストラン等飲食店業態の3要素(味・雰囲気・サービス)の品質をバランスよく高めることをめざして日々経営に取り組んでおります。業態開発にあたっては、既に業界内において成熟したマーケット(業態)に着目し、当社独自の付加価値を積み重ねることを基本としており、他社他店にはない品質・サービスを生み出すことによってオンリーワン企業をめざし、企業グループとしての存在意義の追求を長期的なテーマとしてまいります。(2)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、2006年3月1日付、最終的な持株会社体制へ移行し、主力業態別の事業部門を分社化することにより、当該部門における責任と権限をより明確化した指揮命令系統を確立するとともに、全事業部門に共通するインフラ的機能である管理機能、店舗開発機能、業態・商品開発機能、教育機能等については、持株会社である当社へ集約いたしました。これにより各業態の管理強化及び経営効率の追求を図っております。その後、ビジネスモデルの再構築の必要性を検討した結果、株式会社サンマルク、株式会社バケット及び株式会社函館市場を2022年7月1日付にて吸収合併し、当社が保有していた事業開発部と併せ、レストラン事業部として、レストラン業態の実験、可能性を追求することといたしました。加えて、株式会社倉式珈琲を2024年4月1日付にて吸収合併し、倉式珈琲事業部としてフルサービス喫茶業態の可能性を追求することといたしました。 その後、2024年11月、12月と立て続けにインバウンド観光客の取り込みや海外展開に強みを持つ牛カツ京都勝牛、牛かつもと村の牛カツ二大ブランドを獲得し、グループとしての成長の足固めに取り組んでまいりました。 当社グループにおいて業態開発及び業態改革は重要なテーマでありますが、いかに高品質かつリーズナブルな価格で顧客にサービスを提供することができるかという点を重要視して経営にあたっております。業態開発については、持株会社である当社にその機能を有し、実験業態検証後、高収益モデルが構築でき、事業化する段階において他の当社事業子会社同様に当社から会社分割によって分社化していく方針であります。このように将来にわたって多くの複数事業子会社を持つ企業グループを形成し、有機的な持株会社体制の機能を発揮することで、安定した経営成績の基盤を確立しつつ、2025年11月18日に更新した中期経営計画において、連結財務目標として売上高1,000億円及びのれん等償却前営業利益90億円(いずれも2029年3月期)達成を掲げ、経営成績の拡充を図るとともに企業価値の増大に努めていく所存であります。(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の見通しにつきましては、外食需要は底堅く推移することが見込まれる一方、原材料費や人件費の上昇が継続するなど、収益環境は引き続き厳しい状況が想定されます。 このような状況の下、当社グループにおきましては、売上拡大に加え、収益性を重視した経営へのシフトを一層強化してまいります。 既存事業におきましては、商品構成及び価格設計の見直しにより、客単価及び粗利の改善を図るとともに、出店につきましても投資効率を重視し、厳選した出店を進めてまいります。 牛カツ定食業態におきましては、京都勝牛業態の海外展開を継続するとともに、牛かつもと村業態につきましても海外展開を成長戦略の一環として推進することで、成長領域の拡張を図ってまいります。また、国内におきましては、引き続き当社グループの成長ドライバーとして出店を推進してまいります。 コスト面におきましては、単なるコスト削減ではなく、食材や産地の見直しを含め、調達先の多様化を図ることにより、原価のコントロールを図るとともに、需要動向に応じた生産・在庫管理の最適化を進めることで、収益構造の改善に取り組んでまいります。 また、成長投資として、派生業態の開発や新たな収益機会の創出に取り組むとともに、主力業態におけるグループ統合アプリの活用を通じて顧客基盤の強化を図り、安定的な売上成長につなげてまいります。 さらに、2026年5月に本社機能を京都へ移転したことにより、「京都ブランド」を活用したグローバル展開及び国内出店の加速、人材採用力の向上、グループシナジーの最大化を進めてまいります。 これらの取り組みを通じて、外部環境の変動に左右されにくい収益基盤の構築を進め、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、「We create the prime time for you.」(私たちはお客様にとって最高のひとときを創造します)を経営理念に掲げ、「食」を通じて顧客満足向上策を提案し、人々のより豊かな心と生活の形成に貢献すべく、当社の定義するレストラン等飲食店業態の3要素(味・雰囲気・サービス)の品質をバランスよく高めることをめざして日々経営に取り組んでおります。業態開発にあたっては、既に業界内において成熟したマーケット(業態)に着目し、当社独自の付加価値を積み重ねることを基本としており、他社他店にはない品質・サービスを生み出すことによってオンリーワン企業をめざし、企業グループとしての存在意義の追求を長期的なテーマとしてまいります。(2)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、2006年3月1日付、最終的な持株会社体制へ移行し、主力業態別の事業部門を分社化することにより、当該部門における責任と権限をより明確化した指揮命令系統を確立するとともに、全事業部門に共通するインフラ的機能である管理機能、店舗開発機能、業態・商品開発機能、教育機能等については、持株会社である当社へ集約いたしました。これにより各業態の管理強化及び経営効率の追求を図っております。その後、ビジネスモデルの再構築の必要性を検討した結果、株式会社サンマルク、株式会社バケット及び株式会社函館市場を2022年7月1日付にて吸収合併し、当社が保有していた事業開発部と併せ、レストラン事業部として、レストラン業態の実験、可能性を追求することといたしました。加えて、株式会社倉式珈琲を2024年4月1日付にて吸収合併し、倉式珈琲事業部としてフルサービス喫茶業態の可能性を追求することといたしました。 その後、2024年11月、12月と立て続けにインバウンド観光客の取り込みや海外展開に強みを持つ牛カツ京都勝牛、牛かつもと村の牛カツ二大ブランドを獲得し、グループとしての成長の足固めに取り組んでまいりました。 当社グループにおいて業態開発及び業態改革は重要なテーマでありますが、いかに高品質かつリーズナブルな価格で顧客にサービスを提供することができるかという点を重要視して経営にあたっております。業態開発については、持株会社である当社にその機能を有し、実験業態検証後、高収益モデルが構築でき、事業化する段階において他の当社事業子会社同様に当社から会社分割によって分社化していく方針であります。このように将来にわたって多くの複数事業子会社を持つ企業グループを形成し、有機的な持株会社体制の機能を発揮することで、安定した経営成績の基盤を確立しつつ、2025年11月18日に更新した中期経営計画において、連結財務目標として売上高1,000億円及びのれん等償却前営業利益90億円(いずれも2029年3月期)達成を掲げ、経営成績の拡充を図るとともに企業価値の増大に努めていく所存であります。(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の見通しにつきましては、外食需要は底堅く推移することが見込まれる一方、原材料費や人件費の上昇が継続するなど、収益環境は引き続き厳しい状況が想定されます。 このような状況の下、当社グループにおきましては、売上拡大に加え、収益性を重視した経営へのシフトを一層強化してまいります。 既存事業におきましては、商品構成及び価格設計の見直しにより、客単価及び粗利の改善を図るとともに、出店につきましても投資効率を重視し、厳選した出店を進めてまいります。 牛カツ定食業態におきましては、京都勝牛業態の海外展開を継続するとともに、牛かつもと村業態につきましても海外展開を成長戦略の一環として推進することで、成長領域の拡張を図ってまいります。また、国内におきましては、引き続き当社グループの成長ドライバーとして出店を推進してまいります。 コスト面におきましては、単なるコスト削減ではなく、食材や産地の見直しを含め、調達先の多様化を図ることにより、原価のコントロールを図るとともに、需要動向に応じた生産・在庫管理の最適化を進めることで、収益構造の改善に取り組んでまいります。 また、成長投資として、派生業態の開発や新たな収益機会の創出に取り組むとともに、主力業態におけるグループ統合アプリの活用を通じて顧客基盤の強化を図り、安定的な売上成長につなげてまいります。 さらに、2026年5月に本社機能を京都へ移転したことにより、「京都ブランド」を活用したグローバル展開及び国内出店の加速、人材採用力の向上、グループシナジーの最大化を進めてまいります。 これらの取り組みを通じて、外部環境の変動に左右されにくい収益基盤の構築を進め、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要(1)経営成績等 当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げの継続による所得環境の改善や堅調なインバウンド需要を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商・金融政策の動向、中東情勢の緊迫化やロシア・ウクライナ情勢の長期化などに伴う地政学リスクの高まりに加え、原材料価格やエネルギー価格の高止まり、為替変動の影響等により、先行き不透明な状況が継続しております。 外食業界におきましては、インバウンド需要や人流は底堅く推移したものの、原材料費の高騰や人件費の上昇に加え、物価上昇に伴う消費者の節約志向の高まりも見られ、引き続き厳しい経営環境が続いております。 このような状況の下、当社グループにおきましては、2025年11月に更新した中期経営計画に基づき、既存事業の競争力強化と新たな成長基盤の構築に取り組んでまいりました。 鎌倉パスタ業態におきましては、派生業態の展開およびグランドメニューのリニューアルを通じて商品力の強化を図るとともに、店舗改装を進めることで顧客体験価値の向上に努めてまいりました。サンマルクカフェ業態におきましては、期間限定商品の開発や価格戦略の最適化により客数及び客単価の向上を図り、既存店の収益力強化に取り組んでまいりました。 また、第三の柱として位置付ける牛カツ定食業態におきましては、京都勝牛業態は国内外での出店を進める一方、牛かつもと村業態は国内での出店を中心に展開し、それぞれのブランド特性に応じた成長戦略を推進することで、グループ全体の企業価値向上に貢献してまいりました。 さらに、全社的な取り組みとして、商品開発力の強化や価格の適正化に加え、原材料費のコントロールを含むコストマネジメントの徹底に取り組むとともに、独自アプリを展開している一部業態を除き、グループ統合アプリの導入を通じて各業態の認知度向上及び利用頻度の増加を図り、売上基盤の強化に努めてまいりました。なお、独自アプリを展開している業態につきましても、今後はグループ統合アプリの対象として検討を進めてまいります。 これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高884億32百万円(前期比24.7%増)、経常利益50億58百万円(前期比31.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は27億5百万円(前期比6.5%増)となりました。 なお、期中に当社グループ全業態で合計34店舗を出店し、当連結会計年度末の店舗数は、直営店814店舗、フランチャイズ店54店舗、合計868店舗体制となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 レストラン事業におきましては、「ベーカリーレストラン・サンマルク」は、引き続き不採算店舗の整理に取り組みつつ、美術館レストランへのリニューアルの実験を行うなど業績改善に取り組んでまいりました。店舗数につきましては、直営店29店舗、フランチャイズ店6店舗、計35店舗となりました。また、「ベーカリーレストラン・バケット」は、業績が堅調に推移する中、店内づくりのパンにこだわった新たなベーカリーカフェ業態の開発に取り組んでまいりました。当連結会計年度中に直営店5店舗出店し、これにより直営店72店舗となりました。 スパゲティ専門店につきましては、主力業態である「生麺専門鎌倉パスタ」並びに派生業態である「てっぱんのスパゲッティ」及び「おだしもん」の出店に注力するとともに、二年ぶりにグランドメニューのリニューアルを行いました。当連結会計年度中に直営店6店舗出店し、これにより直営店210店舗となりました。 手握り回転ずし「すし処函館市場」につきましては、鮮度を重視した季節限定商品の開発及びSNSの活用による販促への注力等により業績は堅調に推移いたしました。店舗数につきましては、直営店5店舗、フランチャイズ店4店舗、計9店舗となりました。 ドリア専門店「神戸元町ドリア」につきましては、その専門性を活かし、若年層に人気の「チーズ&ドリア.スイーツ」とともに出店を進める一方で、中華業態「台湾小籠包」につきましては、引き続き不採算店舗の整理に取り組んでまいりました。当連結会計年度中に直営店2店舗出店し、これにより直営店55店舗となりました。 当社の実験業態の店舗数につきましては、直営店5店舗となりました。 牛カツ定食業態をメインとする株式会社京都勝牛につきましては、国内外の旺盛な出店需要を背景に当連結会計年度中に直営店6店舗、フランチャイズ店6店舗、計12店舗出店し、これにより直営店69店舗、フランチャイズ店34店舗、計103店舗となりました。また、株式会社牛かつもと村の店舗数につきましては、国内出店の進展により順調に推移し、当連結会計年度中に直営店6店舗を出店し、直営店36店舗となりました。 この結果、レストラン事業売上高は599億69百万円(前期比35.9%増)、営業利益は44億68百万円(前期比17.3%増)となりました。 喫茶事業におきましては、セルフサービス喫茶の「サンマルクカフェ」につきましては、引き続きパンを中心とした施策及び期間限定商品等の開発に取り組むとともに、実験業態である「サンマルクカフェ&茶」、新たな調理オペレーションである「ツーオーダー方式」の導入店舗の実験に取り組みました。当連結会計年度中に直営店8店舗を出店し、直営店281店舗、フランチャイズ店8店舗、計289店舗となりました。 フルサービス喫茶の「倉式珈琲店」につきましては、和の要素を取り入れたフードメニューの充実等により、ビジネスモデルの立て直しに取り組んでまいりました。店舗数につきましては、直営店46店舗、フランチャイズ店2店舗、計48店舗となりました。 喫茶文化の継承を軸とする「La Madrague」につきましては、店舗運営の見直しにより収益性の改善に取り組みました。当連結会計年度中に直営店1店舗を出店し、店舗数は直営店6店舗となりました。なお、株式会社La Madragueにつきましては、連結財務諸表に与える影響が軽微であったことから、連結の範囲に含めておりませんでしたが、当連結会計年度において新規出店を行うなど、今後は重要性が増すことを考慮し、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。 この結果、喫茶事業売上高は284億62百万円(前期比6.3%増)、営業利益は30億27百万円(前期比35.3%増)となりました。 (2)キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出や借入れの返済による支出があった一方、営業活動による資金の獲得があったことから、前連結会計年度に比べ6億25百万円増加(4.4%増)し、148億72百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は85億79百万円となり、前連結会計年度と比べ28億27百万円の増加(49.2%増)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益47億25百万円、減価償却費46億94百万円の計上によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は32億31百万円となり、前連結会計年度に比べ195億17百万円の減少(85.8%減)となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出26億69百万円の計上によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は47億59百万円となり、前連結会計年度に比べ193億40百万円の減少(前期は145億81百万円の獲得)となりました。 これは、借入金の返済による支出24億45百万円(借入れによる収入との純額)、自己株式の取得による支出11億83百万円、配当金の支払額11億25百万円の計上があったことによるものであります。 店舗数・仕入・販売等の実績(1)地域別店舗数の実績2026年3月31日現在 地域別北海道・東北地区関東地区中部地区関西地区中国・四国地区九州地区海 外合 計区 分セグメント期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)期末店舗数(店)前期末比較(店)直営店 レストラン22-208△262△7115240-33△1--480△8 喫茶13-155336-68739-23△1--3349 計35-363198△7183979-56△2--8141フランチャイズ店 レストラン--2△14△112△11---25-44△3 喫茶--3---4-2-1---10- 計--5△14△116△13-1-25-54△3 合計35-368-102△8199882-57△225-868△2(注)1.レストラン事業は、ベーカリーレストラン・サンマルク、すし処函館市場等、ベーカリーレストラン・バケット等、生麺専門鎌倉パスタ等、神戸元町ドリア等、牛カツ京都勝牛等、牛かつもと村等及び実験事業から構成されております。2.喫茶事業は、サンマルクカフェ、倉式珈琲店、La Madrague及び実験事業から構成されております。 (2)仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円) セグメント金額前年同期比(%)レストラン17,510,432149.0 喫茶6,253,343105.7 合計23,763,776134.5 (3)販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円) セグメント金額前年同期比(%)レストラン59,969,788135.9 喫茶28,462,623106.3 合計88,432,412124.7 (4)種類別販売実績当連結会計年度の種類別販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (単位:千円) 種類直営店売上ロイヤリティ収入FC関連等売上合計金額前年同期比(%)金額前年同期比(%)金額前年同期比(%)金額前年同期比(%) レストラン58,547,216135.4244,031210.51,178,540157.559,969,788135.9 喫茶27,948,024106.350,161108.2464,438103.728,462,623106.3合計86,495,240124.4294,193181.31,642,978137.388,432,412124.7(注)主要な販売先については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産及び負債の報告金額、偶発資産及び負債の開示、報告期間における収益及び費用の報告金額に影響を与える様な見積りを行う必要があります。見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき行っており、他の情報源からは得られない資産及び負債の帳簿価額について当社及び連結子会社の判断の基礎となっています。ただし、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なることもあります。 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成のための重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。(2)財政状態の分析①総資産 当連結会計年度末の総資産につきましては、M&Aの実施に伴うのれん及び商標権の償却等により704億53百万円で前連結会計年度末と比べ10億8百万円減少いたしました。②流動資産 流動資産につきましては、222億84百万円で前連結会計年度末に比べ11億86百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が6億25百万円、売掛金が4億72百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。③固定資産 固定資産につきましては、481億68百万円で前連結会計年度末に比べ21億95百万円減少いたしました。これは主にM&Aの実施に伴い発生したのれん及び商標権の償却によりのれんが17億32百万円、商標権が4億52百万円、それぞれ減少したこと等によるものであります。④流動負債 流動負債につきましては、136億73百万円で前連結会計年度末に比べ26億76百万円減少いたしました。これは主にM&Aに伴う借入金の返済及び借換により、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が36億49百万円減少したこと等によるものであります。⑤固定負債 固定負債につきましては、252億91百万円で前連結会計年度末に比べ10億35百万円増加いたしました。これは主にM&Aに伴う借入金の返済及び借換により、長期借入金が12億3百万円増加したこと等によるものであります。⑥純資産 当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び自己株式の取得等により314億88百万円で前連結会計年度末と比べ6億31百万円増加いたしました。(3)経営成績の分析①売上高 売上高は884億32百万円で前期比プラス24.7%となりました。売上高は、前連結会計年度に実施したM&A業態の業績が通期で売上貢献したことに加え、各業態における競争力強化に向けた取り組みが奏功したことにより、プラスとなりました。セグメント別では、レストラン事業が599億69百万円、前期比プラス35.9%、喫茶事業が284億62百万円、前期比プラス6.3%となりました。②売上原価 売上原価は236億99百万円であり、売上原価率が26.8%で前連結会計年度の24.9%と比較しやや悪化しました。これは、M&Aを実施した業態の原価率が当社既存業態の原価率よりも高いことによるものであります。③販売費及び一般管理費 販売費及び一般管理費は595億83百万円であり、売上販管比率が67.4%で前連結会計年度の69.9%と比較し、2.5ポイントの良化となりました。この主な要因は、売上の増加に伴い人件費、地代家賃、減価償却費といった固定費の性質を持つ費用の売上に占める割合が減少したことによるものであります。④営業利益 上記の結果、営業利益は51億49百万円(前年同期比41.3%増)となりました。セグメント別では、レストラン事業44億68百万円(前年同期比17.3%増)、喫茶事業30億27百万円(前年同期比35.3%増)となりました。⑤営業外収益・営業外費用 営業外収益は3億86百万円で前期比1億19百万円減少いたしました。これは主に受取補償金が82百万円減少したこと等によるものであります。 営業外費用は4億77百万円で前期比1億65百万円増加いたしました。これは主に支払利息が2億24百万円増加したこと等によるものであります。⑥経常利益 以上の結果、経常利益は50億58百万円(前年同期比31.8%増)となりました。⑦特別利益・特別損失 特別利益は1億19百万円で前期比1億18百万円増加いたしました。これは当社連結子会社において飲食店運営事業の一部を譲渡したことによる事業譲渡益を1億19百万円計上したこと等によるものであります。 特別損失は4億52百万円で前期比4億56百万円減少いたしました。これは主に減損損失が1億33百万円減少したこと等によるものであります。⑧親会社株主に帰属する当期純利益 法人税、住民税及び事業税は18億93百万円で前期比9億17百万円増加いたしました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は27億5百万円(前年同期比6.5%増)となりました。(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、設備投資資金は内部留保資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを充当し、土地取得を伴う出店やM&A等、特別に多額な資金需要が発生した場合には金融機関からの借入金及びエクイティファイナンス等による調達手段を検討し対応することを基本としております。 当連結会計年度におきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー85億79百万円の獲得、投資活動によるキャッシュ・フロー32億31百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー47億59百万円の支出等により当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は148億72百万円となり、前連結会計年度に比べ6億25百万円増加いたしました。(5)経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況 当社グループは、企業価値を持続的に高めていくことが経営上の重要課題であると認識しています。 当連結会計年度における、計画の達成状況は以下のとおりになります。 指標2026年3月期2026年3月期実績計画売上高(百万円)88,43288,000営業利益(百万円)5,1495,000営業利益率(%)5.85.7

事業リスク

  • 新業態開発の成否
    同社グループは多業態展開を推進しており、新たな事業の柱となる新業態の開発・事業化を重要な経営課題としています。しかし、顧客ニーズの把握や店舗運営パッケージの構築が計画通りに進まない場合、開発コストが無駄になったり、期待通りの収益を上げられず、グループ全体の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定の取引先への依存
    パン生地の仕入れにおいて、株式会社タカキベーカリーへの依存度が高く、連結仕入高の8.8%を占めています。同社との取引関係が良好に継続しているものの、何らかの理由で取引関係に変化が生じた場合、安定的なパン生地の調達に支障をきたし、店舗運営やメニュー提供に影響が出ることで、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 主要食材の調達リスク
    牛肉や鶏肉などの主要食材は、世界的な異常気象による飼料価格の高騰や鳥インフルエンザの発生などにより、価格上昇や調達困難のリスクがあります。調達先の多角化を進めていますが、万一、調達に支障が生じた場合、メニュー変更や原価高騰を余儀なくされ、収益性が悪化する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,198 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)事業子会社における事業等のリスクを包括的に抱えることのリスク 当社は、当社の完全子会社である事業子会社における事業等のリスクを完全親会社として包括的に抱えることになりますので、各事業子会社での事業等のリスクは、グループの持株会社である当社のリスクでもあるものと判断します。具体的には、以下のようなものがあります。①新業態の開発・事業化について 当社グループは、多業態飲食チェーンとして、「ベーカリーレストラン・サンマルク」及び「ベーカリーレストラン・バケット」の西洋風レストランの他、コーヒーショップ「サンマルクカフェ」、手握り回転ずし店「すし処函館市場」、スパゲティ専門店「生麺専門鎌倉パスタ」、ドリア専門店「神戸元町ドリア」、フルサービス喫茶「倉式珈琲店」、喫茶文化の継承を軸とする「La Madrague」ならびに「牛カツ京都勝牛」及び「牛かつもと村」の牛かつ業態の計10本の本格展開業態を有し、このうち、各業態別に業容の拡大を図っておりますが、これらに続く新業態の開発については重要な経営課題として位置づけております。業態開発についての機能は、基本的に持株会社である当社が保有しておりますが、各事業子会社で既に保有している実験業態のブラッシュアップや本格展開業態の派生業態の開発などにより、グループ一体となって顧客ニーズの把握、店舗運営パッケージの構築、立地面の検証等に注力していく予定であります。 当社グループは、今後も複数の新業態実験を継続的に実施していくこととし、運営ノウハウの蓄積に努めるとともにこれらの中から事業の柱となる業態を着実に育て、本格的な事業化につなげていく方針であります。そのため、これら新業態の開発・事業化の進展如何によって、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。展開業態・実験業態店舗数 業 態 名2026年3月31日現在展開業態ベーカリーレストラン・サンマルク35ベーカリーレストラン・バケット 他72生麺専門鎌倉パスタ 他210すし処函館市場 他9神戸元町ドリア 他55サンマルクカフェ289倉式珈琲店48La Madrague 他6牛カツ京都勝牛 他103牛かつもと村 他36実験業態天ぷら天清/韓と米 他5 ②特定の取引先への依存度について 株式会社タカキベーカリーとの取引関係 当社グループは、株式会社タカキベーカリーから当社グループチェーン店舗で使用するパン生地を仕入れており、当社グループの当連結会計年度における同社との取引は、当社連結仕入高に対し6.0%(14億36百万円)となっております。 株式会社タカキベーカリーは、株式会社アンデルセン・パン生活文化研究所をホールディングカンパニーとするパン生地等業務用製品の卸売事業等を担う同社グループ企業であります。当社グループは、1991年5月、同社グループとの取引を開始して以来、パン製造技術の指導を受けており、またパン商品の共同開発を行うなど、同社グループとの良好な関係を保っております。 今後、当社グループチェーンの拡大に伴い、同社からの仕入取引金額が増加する可能性があります。 上記株式会社タカキベーカリーと当社グループとの取引は契約に基づいており、今後とも安定的に継続するものと思われますが、仮に何らかの理由で現在の取引関係に変化が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③主要食材の調達について 当社グループでは、主要食材について安定的な調達体制の構築に努めておりますが、世界的な需給環境の変化、為替相場の変動、エネルギー価格の上昇、地政学的リスクの高まり等により、原材料価格や物流費が上昇する可能性があります。また、海上物流の停滞や輸送ルートの混乱等が発生した場合には、輸入食材の調達に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取引先との緊密な情報共有を行うとともに、調達ルートの多様化、適正在庫水準の維持及び複数調達体制の構築等を通じて、安定供給の確保に努めております。 また、主要食材である牛肉については、飼料価格の上昇や主要生産国における飼育頭数及び生産量の減少等を背景に価格上昇が継続しており、調達リスクの低減を目的として、米国産に加え、豪州産をはじめとする複数地域からの調達を進めております。 豚肉についても、各国における需給環境の変化や輸入動向等により、原料価格の上昇や国内在庫の減少が生じる可能性があります。当社グループでは、代替調達先の確保等に努めておりますが、主要食材の調達に支障が生じた場合には、一部メニューの変更、販売数量の調整等を余儀なくされる可能性があり、その場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。④差し入れ敷金・保証金及び建設協力金について 当社グループの直営店出店のための賃貸借物件に係る差し入れ敷金・保証金等の残高は、連結ベースで2026年3月31日現在、敷金・保証金総額81億22百万円(871件)、建設協力金総額67百万円(10件)がありますが、賃貸人に対し賃貸借物件の需給関係、力関係から同業他社と同様にこれら差し入れ敷金・保証金等の返還請求権に対する抵当権設定等保全は完全なものではありません。 このような状況を踏まえ、今後当社グループにおいて直営店の出店増に伴う差し入れ敷金・保証金等残高が増大することが予想され、個別物件を含む相手先の信用情報等に基づく社内審査を強化しております。今後、万一差し入れ敷金・保証金等の相手先の倒産等により、一部回収不能の状況が発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑤顧客情報の管理について 当社グループチェーンは、来店顧客のアンケート情報や入会会員情報をデータベース化し、レストランの特別メニューをご案内するなどダイレクトメールによる販売促進に活用しております。 当該顧客情報につきましては、個人情報取扱に関して公的認定基準を満たした信頼性の高い外部委託先を指定して管理することとしており、社内においても個人情報保護法遵守の観点から、顧客情報については特に留意した取扱いを徹底するなど万全を期しておりますが、万一、不正等の発生により、何らかの理由で顧客情報が漏洩した場合は、損害賠償問題の発生や信用の低下等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑥法的規制等について 当社グループチェーンの店舗は、飲食に起因する衛生上の危害の発生防止及び公衆衛生の向上並びに増進に寄与することを目的とした食品衛生法の規制を受けております。当社グループチェーンは、定期的に第三者の衛生検査機関による細菌検査を実施するなど衛生面には万全を期しておりますが、万一、食中毒事故を引き起こしたり、重大な衛生問題が発生した場合は、食品等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止、一定期間の営業停止等を命じられることがあり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑦人材の確保等について 当社グループチェーンは、多店舗展開により多数のパート・アルバイト社員を雇用しており、また、毎期継続的な新規出店を行っていることから、必要な人材の確保・育成が計画通りに進まない場合や今後の人口態様の変化により適正な労働力を確保できない場合には、事業の遂行や展開に支障をきたす恐れがあり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、各種労働法令の改正や社会保険等従業員の処遇に関連した法改正が行われた場合、対応コストや人件費等が増加する可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑧自然災害等に関するリスク 当社グループチェーンは日本国内において多くの店舗を展開しており、地震、台風、洪水等の不可避な自然災害の発生により、店舗においてお客様、従業員が被災する可能性及び店舗設備が損壊する可能性があります。この場合、被害にあったお客様、従業員の医療費等が多額に発生した場合または損害を被った店舗設備等の修繕が多額に発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、物流網が寸断される場合、仕入先が被災し原材料の調達に影響を及ぼす場合、停電等により営業時間の制約を受ける場合などにおいては、当社グループの仕入及び販売が遅延、混乱、停止する可能性があります。このように当社グループの店舗が直接被災しない場合においても間接的な影響を受けることで、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑨のれん及び無形固定資産の減損に関するリスク 当社グループは、企業買収に伴い発生したのれん及び無形固定資産(商標権)を連結貸借対照表に計上しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれん及び無形固定資産について減損損失を計上することになり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)持株会社としてのリスク 当社グループは、2006年3月1日付、会社分割により業態別に分社化するとともに、全事業に共通するインフラ的機能を持株会社である当社に集約いたしました。当社は、カフェ事業、パスタ事業等の業態別子会社を有し、経営統括管理を行う持株会社であるとともに、2022年7月1日付及び2024年4月1日付にて実施した吸収合併により、レストラン事業及び喫茶事業の運営を行っております。 当社は、当該グループ経営を軌道に乗せて円滑な運営に万全を期する予定でありますが、不測の内的または外的要因等によって、グループ内の体制が完全に整わなかったり、各業態別子会社の立ち上げが順調に進まなかったりした場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が サンマルクホールディングス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →