事業の概要
- 印刷情報関連事業書籍の装丁材料、印刷・ビジネス用の各種クロス、パッケージ用化粧クロス、銀行通帳用クロス、フィルムコーティング製品、表示ラベル用素材、複合フィルムなどの製造・販売を行っています。プリンターリボンや名刺プリンター、文具紙工品、磁気関連製品、有機EL用水分除去シートなども手掛けており、幅広い製品で情報伝達や記録を支える事業です。
- 住生活環境関連事業カーペット、壁装材、天井材、ブラインドといった住宅向け製品に加え、自動車内装用の不織布・カーペット、フィルター、産業用ターポリン、テント地、雨衣、産業用不織布、接着芯地など、生活空間や産業用途に多岐にわたる製品を提供しています。快適な住環境や産業活動を支える素材を提供することで収益を得ています。
- 包材関連事業容器密封用のアルミ箔や蓋材、各種紙管紙器、パップ剤用フィルム加工、食品鮮度保持剤などの製造・販売を行っています。食品や医薬品、日用品などの包装材料を提供することで、製品の保護や品質保持に貢献し、社会のインフラを支える重要な役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 印刷情報関連事業この事業は、書籍の装丁用クロスや印刷・ビジネス用各種クロス、パッケージ用化粧クロス、プリンターリボンなどを製造・販売しています。最新年度の売上高は222億1,635万2千円、営業利益は22億9,323万2千円と、グループ内で最も大きな売上と利益を上げており、主要な収益源となっています。
- 住生活環境関連事業カーペット、壁装材、天井材、ブラインドなどの住環境製品に加え、自動車内装用不織布や産業用ターポリンなどを手掛けています。最新年度の売上高は122億3,212万5千円、営業利益は3億394万円で、印刷情報関連事業に次ぐ規模を持ち、生活空間や産業を支える重要な事業です。
- 包材関連事業容器密封用アルミ箔・蓋材、各種紙管紙器、パップ剤用フィルム加工、食品鮮度保持剤などを製造・販売しています。最新年度の売上高は76億8,298万円、営業利益は4億654万9千円です。食品や医薬品の包装に不可欠な製品を提供し、社会のインフラを支える役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PrintingRelatedInformation | 事業 | 222 | 23 | 10.3% |
| HousingEnvironmentRelated | 地域 | 122 | 3 | 2.5% |
| PackingRelated | 事業 | 77 | 4 | 5.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社15社、関連会社1社により構成されており、主に印刷情報関連、住生活環境関連、包材関連等の製造、国内外での製品等の販売を主な事業として取り組んでおります。当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 セグメント主要取扱商品主要な会社印刷情報関連事業(印刷被写体)書籍装幀用クロス、印刷・ビジネス用各種クロス、パッケージ用化粧クロス、銀行通帳用クロス、フィルムコーティング製品、表示ラベル用素材、複合フィルム当社、ダイニック・ジュノ㈱、オフィス・メディア㈱、大野クロス㈱、 DYNIC SINGAPORE PTE. LTD.、 Dynic (H.K) Ltd.、Dynic USA Corp.、Dynic(U.K)Ltd.、DYNIC (CZ) s.r.o.、大連大尼克辦公設備有限公司、達妮克国際貿易(上海)有限公司、福建尼科斯科技有限公司 (会社数 計12社) (印字媒体)プリンターリボン(その他)文具紙工品、磁気関連製品、有機EL用水分除去シート住生活環境関連事業カーペット、壁装材、天井材、ブラインド、自動車内装用不織布・カーペット、フィルター、産業用ターポリン、テント地、雨衣、産業用不織布当社、ダイニック・ジュノ㈱、 PT. DYNIC TEXTILE PRESTIGE(会社数 計3社)包材関連事業容器密封用アルミ箔・蓋材、各種紙管紙器、エンボス加工、食品鮮度保持剤当社、大和紙工㈱(会社数 計2社)その他ファンシー商品、商品等運送・庫内整理等当社、ダイニックファクトリーサービス㈱、大平産業㈱、ニックフレート㈱(会社数 計4社) 以上の当社グループの状況について事業系統図を示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 各事業で競合が多く、販売価格の低下が業績に影響を与える可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 各事業部門間の技術の複合化による新規商品開発を進めている。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:競合激化による販売価格低下 / 原材料の市況変動によるコスト上昇 / 海外事業展開における経済・政治リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
ダイニックは長年培ってきた不織布製造技術と、特定の用途(例:医療用、産業用フィルター)におけるノウハウを持つ。しかし、特許による明確な独占性や強力なブランド力は限定的であり、競合他社も類似技術を持つ可能性がある。
スイッチングコスト★★☆☆☆
特定の産業用途において、ダイニックの不織布が顧客の製造プロセスに組み込まれている場合、仕様変更やサプライヤー変更には一定のコストや手間がかかる可能性がある。しかし、代替材料の選択肢も存在し、スイッチングコストはそれほど高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
不織布製造業は、ユーザー数が増えることで製品価値が向上するネットワーク効果を持つビジネスモデルではない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の生産経験による効率化や、特定の原材料調達における交渉力はコスト優位に寄与する可能性がある。しかし、原材料価格の変動や、競合他社も同様の効率化を進めている可能性があり、構造的なコスト優位性は限定的。
規模の経済★★★☆☆
不織布業界において、ダイニックは一定の生産規模と市場シェアを持つプレーヤーである。特に特定のニッチ市場においては、規模の経済が競争優位性につながる可能性がある。しかし、グローバルな大手企業と比較すると規模は小さい。
- 多角的な事業展開ダイニックグループは印刷情報関連、住生活環境関連、包材関連など多岐にわたる事業を展開しており、特定の市場変動リスクを分散しています。各事業で異なる顧客層とニーズに対応することで、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
- 国内外の生産・販売網日本国内だけでなく、シンガポール、香港、アメリカ、イギリス、チェコ、中国など海外にも子会社を展開し、グローバルな生産・販売体制を構築しています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給や、為替変動リスクの分散を図っています。
- 技術複合化による開発力各事業部門が持つ技術を複合化することで、新規商品の開発を推進しています。これにより、既存製品の改良だけでなく、新たな市場ニーズに対応する革新的な製品を生み出す可能性があり、将来的な競争優位の源泉となることが期待されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「技術の優位性」「人の和」を経営理念とし、「For The Customer」を経営姿勢、営業姿勢の基盤に置き、経営環境の変化にスピーディーに反応し、進化することを心がけ、ステークホルダー(株主、お客様、お取引先、社員)にとって価値ある企業グループであり続けるために、積極的に社業の拡大、成長に努め、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、安定配当が可能な収益を確保して企業価値を高め、株主価値の最大化を図ることを重要な経営課題としております。 具体的には、事業の収益力を示す売上高経常利益率を連結ベースで5%以上の水準を確保し、自己資本利益率(ROE)を経営指標として、企業価値の向上に努めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループでは2023年3月に、中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2026」を策定し、新たに自己資本利益率(ROE)をKPIに加えて収益性の改善を進めてまいりました。最終年度となる2026年3月期は、売上高は計画未達でしたが、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益そしてROEについて計画を達成しました。2026年4月から始まる3ヶ年の新中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2029」では、前中期経営計画からの取組みである「選択と集中」をさらに押し進め、加えて積極的に成長投資と開発を行うことで収益性とROEを高めます。非財務部門については、気候変動、人材投資、CSR、BCPなどへの対応を引き続き進め、サステナブルな社会構築に貢献してまいります。また、株主優待制度の導入検討やIR活動の強化により、当社グループの魅力発信に努めます。この計画では、最終年度となる2029年3月期の連結ベース売上高経常利益率7.2%、自己資本利益率(ROE) 7.5%を目標に掲げております。 具体的な戦略は下記の通りです。 ①事業部門a. 印刷情報関連事業主力のTTR(熱転写リボン)では、従来の一般バーコード用途・アパレル用途だけでなく、特に伸びしろの大きい食品包材分野での拡大を狙います。電子特材では、従来からの用途である小型の有機ELディスプレイデバイスだけでなく、新たな形状・新たな形態による新たな用途の開拓をおこないます。印刷ラベル素材では、現在は国内が主流の超耐久ラベルを海外市場へも販促するとともに、従来からの用途である自動車シートベルト・アパレル向けについては収益性改善をおこないます。FFC(フィルム関連製品)では、従来のUVオフセット以外の印刷方式に対応する製品や環境負荷の低い製品を投入し売上の底上げを図ると同時に、従来とは異なる用途への展開を進めます(缶バッジ、アクリルスタンドなど)。布クロスおよび紙クロスでは、意匠性よりも機能性を重視した製品へのシフトにより出版文具以外の用途を開拓し売上減少に歯止めをかけます。 b. 住生活環境関連事業展示会用カーペットでは、生産性改善をさらに一歩推し進め収益の拡大を図ります。また、環境対応製品を開発し当社製品の優位性を確保します。住宅床用吸音材では、生産性改善と新企画獲得により収益性の改善を図ります。フィルター濾材では、当社に優位性・独自性のある機能を付与した新製品を開発し、国内外での売上拡大により収益性の改善を図ります。自動車内装材では、原材料価格の上昇に応じたタイムリーな値上げなど、抜本的な改善を図ります。壁装材は、非住宅分野(ホテル、各種施設)をターゲットとする機能性・高意匠性製品を拡充し、一般住宅向けについては高付加価値品の販売比率を伸ばします。また、原材料の見直し、固定費の削減、生産性改善の徹底と価格転嫁を行います。c. 包材関連事業パップ剤用エンボス加工製品では、お客様との協業による海外市場への販促を図ります。食品用途の蓋材では、主要原料の調達先多角化と一部工程の内作化に加えて、タイムリーな価格転嫁により採算性の改善を図ります。また、食品用途以外においては、当社の優位性(ホットメルト配合技術、アルミ箔への印刷技術、紙への多色印刷技術など)を活かした製品を、新たな顧客・新たな用途へ提案し売上の拡大を図ります。 ②技術開発部門「情報記録分野に関するもの」「機能性素材に関するもの」「意匠性に関するもの」を主要テーマとして研究開発に注力してまいります。「情報記録分野」は、消費・賞味期限や含有物質など、さまざまな重要情報の表示ニーズに応える製品で、情報の欠落、消失、改ざんなどがあってはならない分野です。これは当社グループの中核分野であり、さらなる競争力のある製品の開発に注力します。「機能性素材」では、当社グループ百有余年の歴史で培った技術に応用を加え、市場訴求力のあるオンリーワンを志向してまいります。「意匠性」は、当社の原点であり、壁装材、手帳、鞄、自動車内装材など、生活を豊かにし、愛着を持っていただけるデザイン、風合い、肌触りなど魅力的な素材の提供に注力します。 ③非財務部門a. 気候変動への対応当社企業活動起源CO2の実質排出量を2013年度比25%減少させ、当社製品製造に関わる最終処分量を2017年度比で25%減少させます。CO2吸収量拡大を目的とした自然資本原料活用製品の開発と吸炭素基盤に繋がる素材製品の開発を進めてまいります。b. 人材投資『より働きやすい会社』を目指して、健康経営優良法人の認定要件を満たす取組みを継続し、『より働きがいのある会社』を目指して、ジョブチャレンジ制度・グローバルキャリアエントリー制度を活用するとともに、女性管理職比率の向上と年間女性採用率20%を目指します。健康増進施策によりゼロ災害へのアプローチをおこないます。c. CSR対応当社グループの『CSR調達基準書』を海外のサプライヤーへも展開し、ダイニックグループ全体でのCSR調達活動を開始するとともに、CSRに関する自社の取組みレベルを向上させます。(国内サプライヤーへは展開済み)ESGをはじめとする情報開示の更なる充実を検討します。d. BCP対応首都圏直下型地震発生時の対応を策定し『災害時対応マニュアル』の社内共有を徹底します。各事業所の建物の耐震性向上を検討し、事業ごとの事業継続計画を検討します。 (4) 会社の対処すべき課題わが国経済は、中東情勢の緊迫化による原油の価格高騰や供給不足、それに伴う原材料価格および調達コスト高騰、世界的なサプライチェーンの混乱により、先行きが不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況下、当社グループにおきましては、2026年4月から始まる3カ年の新中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2029」を策定し、前中期計画で取り組んできた販売の強化・採算の改善・開発の強化と非財務項目への取組みを一層強固なものとし、各事業分野で「選択と集中」を進めて経営効率の向上を図り、更なる企業価値の向上を図ってまいります。また、コーポレートガバナンスの強化に積極的に取り組み、企業の社会的責任を果たすとともに、内部統制の維持・向上、リスク管理体制の強化を継続的に進め、透明性の高い経営体制の下で、株主をはじめとするステークホルダーの皆様に対する経営責任と説明責任を果たしてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「技術の優位性」「人の和」を経営理念とし、「For The Customer」を経営姿勢、営業姿勢の基盤に置き、経営環境の変化にスピーディーに反応し、進化することを心がけ、ステークホルダー(株主、お客様、お取引先、社員)にとって価値ある企業グループであり続けるために、積極的に社業の拡大、成長に努め、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、安定配当が可能な収益を確保して企業価値を高め、株主価値の最大化を図ることを重要な経営課題としております。 具体的には、事業の収益力を示す売上高経常利益率を連結ベースで5%以上の水準を確保し、自己資本利益率(ROE)を経営指標として、企業価値の向上に努めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループでは2023年3月に、中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2026」を策定し、新たに自己資本利益率(ROE)をKPIに加えて収益性の改善を進めてまいりました。最終年度となる2026年3月期は、売上高は計画未達でしたが、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益そしてROEについて計画を達成しました。2026年4月から始まる3ヶ年の新中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2029」では、前中期経営計画からの取組みである「選択と集中」をさらに押し進め、加えて積極的に成長投資と開発を行うことで収益性とROEを高めます。非財務部門については、気候変動、人材投資、CSR、BCPなどへの対応を引き続き進め、サステナブルな社会構築に貢献してまいります。また、株主優待制度の導入検討やIR活動の強化により、当社グループの魅力発信に努めます。この計画では、最終年度となる2029年3月期の連結ベース売上高経常利益率7.2%、自己資本利益率(ROE) 7.5%を目標に掲げております。 具体的な戦略は下記の通りです。 ①事業部門a. 印刷情報関連事業主力のTTR(熱転写リボン)では、従来の一般バーコード用途・アパレル用途だけでなく、特に伸びしろの大きい食品包材分野での拡大を狙います。電子特材では、従来からの用途である小型の有機ELディスプレイデバイスだけでなく、新たな形状・新たな形態による新たな用途の開拓をおこないます。印刷ラベル素材では、現在は国内が主流の超耐久ラベルを海外市場へも販促するとともに、従来からの用途である自動車シートベルト・アパレル向けについては収益性改善をおこないます。FFC(フィルム関連製品)では、従来のUVオフセット以外の印刷方式に対応する製品や環境負荷の低い製品を投入し売上の底上げを図ると同時に、従来とは異なる用途への展開を進めます(缶バッジ、アクリルスタンドなど)。布クロスおよび紙クロスでは、意匠性よりも機能性を重視した製品へのシフトにより出版文具以外の用途を開拓し売上減少に歯止めをかけます。 b. 住生活環境関連事業展示会用カーペットでは、生産性改善をさらに一歩推し進め収益の拡大を図ります。また、環境対応製品を開発し当社製品の優位性を確保します。住宅床用吸音材では、生産性改善と新企画獲得により収益性の改善を図ります。フィルター濾材では、当社に優位性・独自性のある機能を付与した新製品を開発し、国内外での売上拡大により収益性の改善を図ります。自動車内装材では、原材料価格の上昇に応じたタイムリーな値上げなど、抜本的な改善を図ります。壁装材は、非住宅分野(ホテル、各種施設)をターゲットとする機能性・高意匠性製品を拡充し、一般住宅向けについては高付加価値品の販売比率を伸ばします。また、原材料の見直し、固定費の削減、生産性改善の徹底と価格転嫁を行います。c. 包材関連事業パップ剤用エンボス加工製品では、お客様との協業による海外市場への販促を図ります。食品用途の蓋材では、主要原料の調達先多角化と一部工程の内作化に加えて、タイムリーな価格転嫁により採算性の改善を図ります。また、食品用途以外においては、当社の優位性(ホットメルト配合技術、アルミ箔への印刷技術、紙への多色印刷技術など)を活かした製品を、新たな顧客・新たな用途へ提案し売上の拡大を図ります。 ②技術開発部門「情報記録分野に関するもの」「機能性素材に関するもの」「意匠性に関するもの」を主要テーマとして研究開発に注力してまいります。「情報記録分野」は、消費・賞味期限や含有物質など、さまざまな重要情報の表示ニーズに応える製品で、情報の欠落、消失、改ざんなどがあってはならない分野です。これは当社グループの中核分野であり、さらなる競争力のある製品の開発に注力します。「機能性素材」では、当社グループ百有余年の歴史で培った技術に応用を加え、市場訴求力のあるオンリーワンを志向してまいります。「意匠性」は、当社の原点であり、壁装材、手帳、鞄、自動車内装材など、生活を豊かにし、愛着を持っていただけるデザイン、風合い、肌触りなど魅力的な素材の提供に注力します。 ③非財務部門a. 気候変動への対応当社企業活動起源CO2の実質排出量を2013年度比25%減少させ、当社製品製造に関わる最終処分量を2017年度比で25%減少させます。CO2吸収量拡大を目的とした自然資本原料活用製品の開発と吸炭素基盤に繋がる素材製品の開発を進めてまいります。b. 人材投資『より働きやすい会社』を目指して、健康経営優良法人の認定要件を満たす取組みを継続し、『より働きがいのある会社』を目指して、ジョブチャレンジ制度・グローバルキャリアエントリー制度を活用するとともに、女性管理職比率の向上と年間女性採用率20%を目指します。健康増進施策によりゼロ災害へのアプローチをおこないます。c. CSR対応当社グループの『CSR調達基準書』を海外のサプライヤーへも展開し、ダイニックグループ全体でのCSR調達活動を開始するとともに、CSRに関する自社の取組みレベルを向上させます。(国内サプライヤーへは展開済み)ESGをはじめとする情報開示の更なる充実を検討します。d. BCP対応首都圏直下型地震発生時の対応を策定し『災害時対応マニュアル』の社内共有を徹底します。各事業所の建物の耐震性向上を検討し、事業ごとの事業継続計画を検討します。 (4) 会社の対処すべき課題わが国経済は、中東情勢の緊迫化による原油の価格高騰や供給不足、それに伴う原材料価格および調達コスト高騰、世界的なサプライチェーンの混乱により、先行きが不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況下、当社グループにおきましては、2026年4月から始まる3カ年の新中期経営計画「SOLID FOUNDATION 2029」を策定し、前中期計画で取り組んできた販売の強化・採算の改善・開発の強化と非財務項目への取組みを一層強固なものとし、各事業分野で「選択と集中」を進めて経営効率の向上を図り、更なる企業価値の向上を図ってまいります。また、コーポレートガバナンスの強化に積極的に取り組み、企業の社会的責任を果たすとともに、内部統制の維持・向上、リスク管理体制の強化を継続的に進め、透明性の高い経営体制の下で、株主をはじめとするステークホルダーの皆様に対する経営責任と説明責任を果たしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調で推移しております。一方で、継続的な物価上昇による消費マインドの遅れや、中東情勢の緊迫化で、原油の価格高騰や供給不足によるサプライチェーンの混乱、更なる物価や輸送費の高騰等、予断を許さない状況にあります。 このような状況のもと、当社グループにおきましては、「中期経営計画SOLID FOUNDATION2026」最終年度目標の達成に向けて取り組んでまいりました。 当連結会計年度は、住生活環境関連事業が減収となる中で、印刷情報関連事業と包材関連事業が前年度比で増収となり、グループ全体の売上高では前年度比増収となりました。 利益面につきましては、原材料・燃料価格の高騰に対する継続的な販売価格転嫁や、採算性改善の取り組みに加えて、円安も寄与し、前年度比で増益となりました。 その結果、売上高は44,227百万円(前年度比0.3%増)となりました。 利益面につきましては、営業利益2,304百万円(前年度比7.9%増)、経常利益2,458百万円(前年度比9.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、中国子会社売却益等の特別利益1,593百万円と、減損損失等の特別損失1,080百万円を計上し、2,493百万円(前年度比89.5%増)となりました。 対中期経営計画比では売上高(達成率96.1%)が未達だったものの、営業利益(達成率100.2%)、経常利益(達成率102.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益(達成率152.3%)、ROE(達成率145.8%)と最終年度は計画を達成し、概ね良好な達成状況となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。 a. 印刷情報関連事業印刷被写体においては、市場規模が縮小する布クロス、紙クロスでは、不採算分野の見直しにより一部利益改善は進んでおりますが、前年度比減収となりました。また、ビニールクロスは、海外向けの手帳用表紙材の需給調整による受注減少で前年度比減収となりました。一方、フィルムコーティング製品は、自動販売機用途向けの環境対応素材等が好調に推移し、加えて、新規用途開発も進んだことから、前年度比増収となりました。産業用の品質表示用ラベルは、国内市場でリネンサプライ用途が堅調に推移し、前年度比増収となりました。印字媒体においては、ラベル等の印字用熱転写リボンが、食品包材用途で国内・海外向けともに堅調に推移し、前年度比増収となりました。その他、金融機関向け等の帳票類、サプライ品販売も好調に推移し、有機EL用水分除去シートを含む電子特材分野も堅調で前年度比増収となりました。その結果、当セグメントの売上高は22,393百万円(前年度比0.7%増)、営業利益は円安効果があったものの、トランプ関税によるコストアップもあり、2,292百万円(前年度比0.1%減)となりました。 b. 住生活環境関連事業不織布全体では、前年度比増収となりました。展示会用カーペットは、好調な展示会・イベント需要を生産効率の改善により取り組み、前年度比増収となりました。また、住宅用床吸音材も堅調で、車輛内装材も前年度からは回復しました。壁装材は、住宅向けの市況が回復せず受注が低調で、高付加価値品の比率も上がらず、前年度比大幅な減収となり収益性改善に苦戦しております。産業用ターポリンは、トンネル工事用の風管用途の受注が堅調に推移しましたが、主力の樹脂運搬用フレキシブルコンテナ等の工業資材向け用途や住宅建材用途の市況が低調で、前年度比減収となりました。利益面では販売価格転嫁により利益改善が進み、前年度比増益となりました。その結果、当セグメントの売上高は11,909百万円(前年度比2.6%減)、営業利益は421百万円(前年度比38.6%増)となりました。 c. 包材関連事業食品包材・蓋材は、乳製品や乳酸菌飲料の蓋材は堅調に推移し、前年度比増収となりました。また、紙器の食品容器では、新規顧客の獲得等により前年度比増収となりました。エンボス加工の医療用パップ剤用途は、海外向け受注が好調に推移し、前年度比増収増益となりました。その結果、当セグメントの売上高は7,991百万円(前年度比4.0%増)、営業利益は425百万円(前年度比4.5%増)となりました。d. その他ファンシー商品は、主要顧客向けのノート・手帳類が受注回復傾向で、前年度比増収となりましたが、輸入仕入分の価格転嫁が進まず採算が悪化しました。一方、商品運送・庫内整理は全体的に荷動きが悪く、前年度比減収となりました。その結果、売上高は3,039百万円(前年度比0.0%増)、営業利益は19百万円(前年度比42.3%減)となりました。 当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。 総資産は、前連結会計年度末と比較して931百万円増加し、62,017百万円となりました。これは主に減損損失計上等により有形固定資産が1,012百万円減少したことに対し、投資有価証券が1,441百万円、退職給付に係る資産が1,506百万円増加したことなどによるものであります。負債は、前連結会計年度末と比較して2,402百万円減少し、32,089百万円となりました。これは主に電子記録債務が2,239百万円、繰延税金負債が676百万円増加したことに対し、支払手形及び買掛金が3,184百万円、短期借入金が1,995百万円減少したことなどによるものであります。純資産は、前連結会計年度末と比較して3,333百万円増加し、29,927百万円となりました。これは主に利益剰余金が2,288百万円、その他有価証券評価差額金が995百万円増加したことなどによるものであります。この結果、自己資本比率は48.3%(前連結会計年度末43.5%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は3,908百万円と前年度と比べて300百万円の減少となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2,970百万円、減価償却費1,406百万円を計上した一方で、関係会社株式売却益1,274百万円、仕入債務の減少1,066百万円、法人税等の支払額608百万円があったこと等により2,465百万円の収入となり、前年度と比べて1,200百万円の収入の増加となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,684百万円を計上した一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入554百万円、定期預金の払戻による収入557百万円、投資有価証券売却による収入394百万円があったこと等により366百万円の支出となり、前年度と比べて773百万円の支出の減少となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減少額2,130百万円、配当金の支払額251百万円を計上したこと等により2,448百万円の支出となり、前年度と比べて1,913百万円の支出の増加となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年度比(%)印刷情報関連事業12,802,957△1.8住生活環境関連事業7,047,818△5.1包材関連事業6,875,4042.7その他137,6574.0合計26,863,836△1.6 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.金額は、製造原価によっております。 b. 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(千円)前年度比(%)印刷情報関連事業4,212,708△8.8住生活環境関連事業2,040,194△12.4包材関連事業32,099267.0その他465,46226.2合計6,750,463△7.9 (注) 金額は、仕入価格によっております。 c. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年度比(%)受注残高(千円)前年度比(%)印刷情報関連事業22,375,3950.41,358,520△0.4住生活環境関連事業12,409,0281.6911,937121.6包材関連事業7,731,662△2.11,359,393△16.0その他1,932,670△1.222,196△38.6合計44,448,7550.23,652,0466.5 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 d. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年度比(%)印刷情報関連事業22,381,3800.7住生活環境関連事業11,908,531△2.6包材関連事業7,990,6414.0その他1,946,6060.3合計44,227,1580.3 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績は連結売上高の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り特に重要な会計方針及び見積もりは以下の通りであります。翌連結会計年度に重要な影響を及ぼすリスクがあるものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 a. 貸倒引当金売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上しております。今後、取引先の財政状態が悪化して支払能力が低下した場合は、追加引当が必要となることがあります。 b. 繰延税金資産繰延税金資産については、将来の合理的な見積可能期間内の課税所得の見積額を限度として、当該期間内の一時差異等のスケジューリングの結果に基づき、その範囲内で回収可能性があると判断できるものについて計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する予想、仮定を含めた様々な予想、仮定に基づいており、実際の結果がかかる予想、仮定とは異なる可能性があります。 c. 退職給付費用従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されております。見積りには、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算定される死亡率及び資産の収益率なども含まれます。割引率は、退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用しており、長期期待運用収益率は現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して算定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合や、前提条件が変更された場合には、その影響は将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼすことがあります。 d. 固定資産の減損処理固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合には、当該資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、環境の変化等により前提条件や仮定に変更が生じた場合、その時点で再見積もりをし、その結果として減損処理が必要となる可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループはグループ全体の収益基盤の強化に全力を挙げて取り組んでおります。代替原料や設計仕様変更等の徹底した原価低減活動に努めるなど、更なる採算性向上の諸施策を図っております。また、利益剰余金及び退職給付に係る調整累計額の増加などにより自己資本比率が増加し、前連結会計年度43.5%から当連結会計年度48.3%となりました。今後も引き続き自己資本比率30%以上の維持に努めてまいります。 a. 売上高当連結会計年度は、売上高44,227百万円と前連結会計年度と比べて154百万円(前年度比0.3%)増加しました。セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討については、(1) 経営成績等の状況の概要をご参照下さい。 b. 営業利益度重なる原材料及び燃料価格の高騰に対し販売価格への転嫁や採算性の改善を推進したことにより増益となりました。その結果、営業利益は前連結会計年度2,136百万円に対し168百万円(前年度比7.9%)増加し2,304百万円となりました。 c. 営業外収益(費用)営業外収益から営業外費用を差引いた純額は、前連結会計年度106百万円の収益(純額)から、当連結会計年度154百万円の収益(純額)となりました。これは、為替差損の減少及び受取配当金が増加したこと等によるものです。また、支払利息から受取利息を差引いた純額は、前連結会計年度の254百万円(受取利息24百万円、支払利息277百万円)に対し、当連結会計年度は280百万円(受取利息2百万円、支払利息282百万円)と26百万円費用が増加しました。 d. 経常利益以上の結果、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度2,242百万円に対し、216百万円(前年度比9.6%)増加し2,458百万円となりました。また、売上高経常利益率は0.5ポイント増加し、5.6%となりました。 e. 特別利益(損失)特別利益は、前連結会計年度7百万円に対し、当連結会計年度は1,593百万円と1,586百万円増加しました。当連結会計年度は、投資有価証券売却益317百万円、関係会社株式売却益1,274百万円等を計上いたしました。特別損失は、前連結会計年度391百万円に対し、当連結会計年度は1,080百万円と690百万円増加しました。当連結会計年度は、減損損失925百万円、事業整理損失126百万円等を計上いたしました。 f. 親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度1,315百万円に対し、当連結会計年度は2,493百万円と1,178百万円増加しました。その結果、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度157円25銭に対し、当連結会計年度は302円58銭となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。 当連結会計年度の借入金は、前連結会計年度末の19,468百万円から当連結会計年度末の17,599百万円と1,870百万円減少いたしました。借入金につきましては主に営業キャッシュ・フローを返済原資として残高の削減に努めてまいります。また、当社グループの活動を維持するために必要な運転資金及び設備資金は、主に手元の現預金と借入により調達しております。 借入金については、調達コストの観点から長期と短期のバランス及び金利情勢を勘案しながら、安定的な資金調達に努めてまいります。 グループの総力を挙げて一層の収益基盤の拡大を図ることに邁進し、上記施策を推進することにより、財務体質の更なる強化を図ってまいります。
事業リスク
- 市場競争激化印刷情報関連、住生活環境関連、包材関連の各事業分野では競合他社が多く、市場での競争が激化する可能性があります。特に壁装材や車両用内装材などでは競争がさらに激しくなる見込みで、販売価格の低下が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料価格変動石油関連製品を多く使用しており、原油価格の高騰や円安の進行により原材料費が上昇するリスクがあります。自然災害や異常気象による原材料の安定調達困難も懸念され、これらのコスト増を販売価格に転嫁できない場合、利益率が圧迫される可能性があります。
- 海外事業固有リスク中国をはじめとする海外に多くの関係会社があり、海外市場での事業拡大を戦略としていますが、進出国の経済、社会、政治的リスクや規制変更が業績に影響を与える可能性があります。また、為替相場の変動は外貨建て取引の収益や債権債務に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1. 市場や供給に係るリスク① 競合等の影響について 当社グループは印刷情報関連事業、住生活環境関連事業及び包材関連事業等を営んでおり取扱商品・製品は多岐にわたっております。各事業において競合も多く、他社の動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは各事業において一定のシェアを確保していくため、コスト削減を強力に進め、競合他社に伍していく方針ですが、販売価格の低下が今後の当社グループの業績に影響を与える可能性があります。特に壁装材、車輌用内装材等は、今後競争が一層激化する可能性もあります。また、一部の製品につきましては、過去の出荷状況、将来需要及び市場動向を勘案して計画生産を行っており、競合等の影響により市場価値が低下する可能性があります。② 原材料の市況変動の影響について 当社グループは石油関連製品の原材料を多く使用しておりますが、自然災害の発生、異常気象等により原材料の安定調達が困難になる可能性があります。また、原油価格高騰や円安等による局面では、価格引き上げ要請を受ける可能性があります。 当社グループでは市場価格を注視しながら随時取引業者との価格交渉にあたっておりますが、今後、市況が大幅に高騰した場合には、原材料費が上昇し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。③ 海外事業展開のリスクについて 当社グループは、海外市場での事業拡大を戦略の一つとしており、中国をはじめ海外に9社の関係会社があります。今後成長の機会が見込まれる海外市場には積極的に投資する可能性があります。海外における事業及び投資は、当社グループが事業を展開する国における諸規制のほか、経済的、社会的及び政治的リスク等の要因により影響を受ける可能性があります。 また、為替相場の変動は、当社グループの外貨建取引から発生する債権債務の元本、売上高及び利益に影響を与える可能性があります。当社グループは外国為替リスクを軽減し、回避すべく様々な手段を講じていますが、外貨建取引の規模は拡大傾向にあります。為替相場の変動は今後の当社グループの業績に影響を与える可能性があります。④ 新製品の研究開発について 当社グループは、各事業部門間の技術の複合化による新規商品開発を進めております。 収益の変動にかかわらず、新製品開発のための投資を常に継続する必要があります。各開発テーマにつきましても、研究開発には相当の費用と時間を費やすことになります。当社グループといたしましては、全力を傾注してまいりますが、必ずしも事業化が成功する保証はありません。 今後、ターゲットとする分野の設定や研究開発費用の支出には、従来同様、その採算性に関して十分な注意を払ってまいりますが、研究開発費用の増加により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 2. 借入金への依存について 当社グループは、当連結会計年度末現在、17,599百万円の借入金があります。前連結会計年度末より1,870百万円減少しており、総資産に占める借入金の比率は28.4%であります。そのため、市場金利の変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 3. 有価証券等保有資産価値の変動について 当社グループの投資有価証券残高は8,107百万円であり、投資先の業績不振、証券市場における市況の悪化等により評価損が発生する可能性があります。 4. 固定資産減損会計について 当社グループは、生産能力向上、品質向上又は生産性向上のため製造設備などの設備投資を継続的に行っており、多額の固定資産を保有しております。市場価値が著しく下落した場合や営業損益が継続してマイナスになるなど、減損の兆候があると判断された場合には、将来の回収可能性を見積り、減損損失の認識の要否を判断し、資産グループから生じる将来キャッシュ・フロー総額が固定資産の帳簿価額を下回っている場合には、固定資産の減損会計の適用に伴い減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 5. 自然災害・パンデミック等について 地震、洪水等の自然災害、事故やテロのような予測不可能な事由により、当社グループの生産工場等が壊滅的な損害を受ける可能性があります。また効果的な医学療法が確立していない感染症が広範囲で発生した場合、原材料調達や販売網に支障をきたしたり、当社グループの生産拠点、販売拠点が一時的に閉鎖される可能性があります。以上のような場合、当社グループの操業は中断し、生産及び出荷の遅延がおこり、売上高が低下する可能性があります。 また、自然災害、事故、テロ等により設備への被害が発生した場合は、その修復再構築等に巨額な費用を要する可能性があります。 6. 電力供給環境について 当社グループが所在する地域で、電力供給に時間的、量的制限が実施された場合又は、電力需給の逼迫等により停電が発生した場合、一部又は全部の操業が中断し、生産及び出荷に支障をきたし、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 7. 製品の品質について 当社グループは、品質に留意して、各種製品を製造しておりますが、全ての製品について欠陥がなく、将来にわたってクレームが発生しないという保証はありません。大規模な製品事故は多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 8.退職給付関係について 当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率などの数理計算上の前提に基づいて算出されております。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合や、退職金・年金制度を変更した場合などは、退職給付費用及び債務が増加し、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 9. 訴訟の提起について 当社グループは、法令遵守に努めておりますが、事業活動に関して重要な訴訟等が提起され、当社グループに不利な判断がなされた場合、当社グループの財政状態並びに経営成績に影響を及ぼす可能性があります。