事業の概要
- コスメ情報サイト運営アイスタイルは「@cosme(アットコスメ)」という化粧品・美容の総合情報サイトを運営しています。このサイトは、ユーザーが化粧品の口コミを投稿したり、新製品情報を得たりするプラットフォームとなっており、化粧品業界における重要な情報源です。
- 広告・データ提供@cosmeで培った膨大なユーザーデータやブランドとの関係性を活かし、化粧品ブランドに対して広告掲載のソリューションや、市場動向を分析するデータ提供サービスを行っています。これにより、ブランドは効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
- 小売・EC事業自社で化粧品のECサイト「@cosme SHOPPING」や実店舗「@cosme STORE」を展開し、商品の販売も行っています。これにより、情報提供から購買までを一貫してサポートするビジネスモデルを構築し、多角的に収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- マーケティング支援事業この事業は、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を基盤として、化粧品ブランド向けに広告ソリューションやデータ分析サービスを提供しています。最新年度の売上は約96.51億円、営業利益は約28.22億円で、利益率の高い事業です。
- リテール事業この事業には、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING」や実店舗「@cosme STORE」など、国内での小売業が含まれます。最新年度の売上は約534.63億円、営業利益は約31.15億円と、グループ全体の売上の大部分を占める主力事業です。
- グローバル事業日本国外で展開するEC、卸売、店舗、メディアなどのサービスがこの事業に含まれます。最新年度の売上は約41.74億円ですが、営業利益は約-1.76億円と赤字であり、今後の成長が期待される一方で、投資フェーズにあることが伺えます。
2025-06 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MarketingSolutionBusinessReportableSegment | 地域 | 97 | 28 | 29.2% |
| RetailBusinessReportableSegment | 地域 | 535 | 31 | 5.8% |
| GlobalBusinessReportableSegment | 地域 | 42 | -2 | -4.2% |
| OtherBusinessReportableSegment | 地域 | 15 | 2 | 12.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社19社及び関連会社で構成されており、「@cosme」の運営により構築した事業基盤をプラットフォームとして確立し、化粧品・美容業界に特化した業界横断型のサービスを展開しております。 [主要連結子会社](株)アイスタイルリテール、(株)アイスタイルトレーディング、(株)アイスタイルキャリア、(株)ISパートナーズ、(株)メディア・グローブ、(株)Over The Border、(株)istyle me、(株)アイスタイルプロダクツ、アイスタイルデータコンサルティング(株)、Carefull(株)、istyle China Co., Limited、istyle Global (Singapore) Pte. Limited、istyle Global (Hong Kong) Co., Limited、istyle Retail (Hong Kong) Co., Limited、i-TRUE Communications Inc.、MUA Inc.、Glowdayz, Inc. ※上記以外に、連結子会社が2社あります。 当社及び当社の関係会社の事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (1)マーケティング支援事業当セグメントには、当社が運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションやデータドリブンソリューションが属しております。 (2)リテール事業 当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING(アットコスメショッピング)」、化粧品専門店「@cosme STORE(アットコスメストア)」等の国内における小売業を中心としたサービスが属しております。 (3)グローバル事業 当セグメントには、日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。 (4)その他事業当セグメントには、美容部員を派遣する人材派遣事業と、ユーザー向けのBtoC課金サービス、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業等が属しております。 [事業系統図] ※上記以外に連結子会社が2社あります。関連会社については記載を省略しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 @cosmeのプラットフォームを基盤としたBtoB/BtoCサービス拡充による |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド コスメ・美容の総合サイト「@cosme」のブランド力とユーザー基盤 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:インターネット市場の法的規制や予期せぬ要因による阻害 / 技術革新への対応遅れによる競争力低下やユーザー流出 / BeautyPlatform「@cosme」のサービス利用者の減少
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
「@cosme」という強力な口コミプラットフォームを運営。ブランド認知度は高いが、特許や規制ライセンスによる独占性は限定的。新規参入者への参入障壁としては機能しうるが、絶対的なものではない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
ユーザーは@cosmeに口コミを投稿・閲覧することで、情報収集や共有の利便性を享受している。しかし、他の美容系プラットフォームへの乗り換えコストは低く、情報収集先を分散させることも容易。
ネットワーク効果★★★☆☆
「@cosme」の口コミ数とユーザー数の増加が、プラットフォームの価値を高めるネットワーク効果を持つ。多くのユーザーが集まることで、より多くの口コミが集まり、新規ユーザーを引きつける好循環が期待できる。
コスト優位☆☆☆☆☆
情報プラットフォーム事業であり、構造的なコスト優位性は見られない。競合他社との差別化は主にサービス内容やブランド力に依存する。
規模の経済★★☆☆☆
国内最大級の美容プラットフォームとしての規模を持つが、グローバル展開や他業種へのスケールメリットは限定的。業界全体が成熟するにつれて、規模の優位性は相対的に低下する可能性。
- 圧倒的な情報基盤@cosmeは、長年にわたり蓄積された膨大な化粧品に関する口コミや商品情報を持つ、国内最大級の美容プラットフォームです。これにより、ユーザーは信頼性の高い情報を得られ、ブランドは消費者のリアルな声を知ることができます。
- 業界横断のネットワーク@cosmeを核として、化粧品メーカー、小売店、消費者をつなぐ業界横断的なネットワークを構築しています。このネットワーク効果により、多くのブランドが広告やデータ活用で@cosmeを利用し、さらに多くのユーザーが集まる好循環を生み出しています。
- 多角的な収益源情報提供、広告、データソリューション、EC販売、実店舗運営、人材派遣など、美容関連の多様な事業を展開しています。これにより、特定の事業に依存せず、市場の変化に対応しやすい安定した収益構造を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループは、市場に最適な仕組みや価値観= “style” を創造し続けるべく、「生活者中心の市場の創造」をビジョンに掲げ、1999年にコスメ・美容の総合サイト「@cosme」の運営を開始いたしました。今では、国内女性人口の3分の1を超える月間ユーザーにご利用いただくほど、多くの生活者に支持されてまいりました。 現在、当社グループは「@cosme」を中核に多様な事業を展開しており、メディアのみならずEC運営・店舗運営・人材サービスなどを含む化粧品業界に関する総合的なプラットフォームとして成長してまいりました。 しかしながら、目まぐるしく環境が変化するなか、事業運営基盤をより強化しつつ、新たなユーザーニーズやクライアントの課題に幅広く応えていくことが、今後の継続的な発展に必要だと考えております。 当社グループが提供する総合的な化粧品業界特化型プラットフォームの質をより高め、さらに領域を広げることで国内外の事業成長を実現すべく、以下の課題に取り組んでおります。 ① プラットフォームの強化と拡大 当社グループの最大の強みは、データを中心にメディア・EC・店舗が連携する独自のプラットフォームにあります。この価値をさらに高め、生活者とブランドをつなげ続けていくために、プラットフォームの強化と拡大を図ってまいります。 a. データ活用の深化 創業以来蓄積してきたデータを活用し、生活者やブランドに向けてよりパーソナライズされたサービスを提供することを目指しています。データをもとにしたコンサルティングサービスやAIクチコミ分析ツールで、各ブランドの課題解決を進めてまいります。 b. 顧客基盤の拡大 ユーザー向けには、EC・店舗におけるシナジーによって新規顧客の獲得と既存顧客のリピートを促進し、顧客基盤のさらなる拡大を図ってまいります。 ブランド向けには、データの活用を通じて、業種を問わず新たな顧客との取引を拡大してまいります。 c. プラットフォーム拡大に伴う戦略的な開発体制の強化 プラットフォームの拡大に伴い、メディア・EC・店舗のそれぞれの特性や優先度を踏まえた戦略的な開発リソースの最適配分が求められています。当社グループでは、横断的なシステム統合と運用の安定化に向けて、エンジニア人材のケイパビリティ強化と継続的なシステム投資を行い、基盤の高度化を推進してまいります。 d. 情報セキュリティ体制の強化 ユーザーからお預かりしている個人情報をはじめ、クチコミ・行動データ・ブランドに関する膨大な機密情報は、当社グループにとって重要な資産と位置付けております。これらの情報を適切に保護・管理することは、重大な責務であると認識しており、安全な取り扱いを徹底するため情報セキュリティ体制の強化を推進し、信頼性の高いプラットフォーム構築に引き続き努めています。 e. 技術革新と独自価値の共創 生成AIなどの先端技術の進化により、生活者の情報収集手段や経済活動が大きく変化しています。当社グループは、こうした変化に柔軟かつ迅速に対応することが重要だと考えています。 これまで培ってきた独自のプラットフォームを活かし、AIでは代替できないオンラインとオフラインを一気通貫した体験提供に注力するとともに、AIとの共創による新たな価値創造にも取り組んでまいります。 ② より幅広いBEAUTY領域へ事業拡大 既存の化粧品領域に加え、今後はインナーケア・エイジングケアなど、より幅広いBEAUTY領域へも事業を拡大してまいります。 美容年齢や健康寿命の延伸を背景に、広義のBEAUTY市場での当社の提供価値や可能性はますます広がっていると実感しております。また、@cosme のプラットフォームには、美容や健康への感度が高いユーザーが数多く存在しており、メディア・EC・店舗を通じた効率的なエンゲージメントが可能です。こうした、ユーザー基盤や独自のプラットフォームを活用し、変化するユーザーのニーズに応えながらBEAUTY領域での提供価値のさらなる拡大を目指してまいります。 ③ 海外戦略の再構築 これまで、中国をはじめとするアジア各国の経済成長に伴う美容関連市場の拡大を見込み、グローバル事業を積極的に展開してまいりましたが、地政学的リスクやパンデミックなど外部環境の影響を大きく受けました。今後は、収益改善を最優先課題とし、資金・人的リソースの配分を効率的に行いながら、中長期的な成長を見据えて、東アジアを中心としたBeauty経済圏の確立を図ってまいります。④ 経営基盤の強化 今後の事業拡大に向けて、企業としての持続可能な成長を支える人材・組織・ガバナンス体制の整備が不可欠です。従業員が能力を最大限に発揮できる環境づくりと、透明性・機動性の高い経営体制の両輪で、経営基盤の強化を進めてまいります。a. 人的資本経営の推進 従業員が互いに挑戦と成長を促し合う企業文化の醸成を重視しています。ハンズアップ制度や多様で柔軟な働き方の導入を通じ、一人ひとりのパフォーマンスを最大化できる環境を整えることで、成長意欲の高い人材から選ばれ続ける企業を目指します。 b. ガバナンス強化 権限と責任を明確にした組織体制を構築することで、経営の効率化・迅速化を図ってまいります。また、グループ全体を横断した内部統制の強化を進めるとともに、今後の事業拡大を支える持続可能かつ安定した経営基盤の確立のため、ガバナンスの強化にも取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループは、市場に最適な仕組みや価値観= “style” を創造し続けるべく、「生活者中心の市場の創造」をビジョンに掲げ、1999年にコスメ・美容の総合サイト「@cosme」の運営を開始いたしました。今では、国内女性人口の3分の1を超える月間ユーザーにご利用いただくほど、多くの生活者に支持されてまいりました。 現在、当社グループは「@cosme」を中核に多様な事業を展開しており、メディアのみならずEC運営・店舗運営・人材サービスなどを含む化粧品業界に関する総合的なプラットフォームとして成長してまいりました。 しかしながら、目まぐるしく環境が変化するなか、事業運営基盤をより強化しつつ、新たなユーザーニーズやクライアントの課題に幅広く応えていくことが、今後の継続的な発展に必要だと考えております。 当社グループが提供する総合的な化粧品業界特化型プラットフォームの質をより高め、さらに領域を広げることで国内外の事業成長を実現すべく、以下の課題に取り組んでおります。 ① プラットフォームの強化と拡大 当社グループの最大の強みは、データを中心にメディア・EC・店舗が連携する独自のプラットフォームにあります。この価値をさらに高め、生活者とブランドをつなげ続けていくために、プラットフォームの強化と拡大を図ってまいります。 a. データ活用の深化 創業以来蓄積してきたデータを活用し、生活者やブランドに向けてよりパーソナライズされたサービスを提供することを目指しています。データをもとにしたコンサルティングサービスやAIクチコミ分析ツールで、各ブランドの課題解決を進めてまいります。 b. 顧客基盤の拡大 ユーザー向けには、EC・店舗におけるシナジーによって新規顧客の獲得と既存顧客のリピートを促進し、顧客基盤のさらなる拡大を図ってまいります。 ブランド向けには、データの活用を通じて、業種を問わず新たな顧客との取引を拡大してまいります。 c. プラットフォーム拡大に伴う戦略的な開発体制の強化 プラットフォームの拡大に伴い、メディア・EC・店舗のそれぞれの特性や優先度を踏まえた戦略的な開発リソースの最適配分が求められています。当社グループでは、横断的なシステム統合と運用の安定化に向けて、エンジニア人材のケイパビリティ強化と継続的なシステム投資を行い、基盤の高度化を推進してまいります。 d. 情報セキュリティ体制の強化 ユーザーからお預かりしている個人情報をはじめ、クチコミ・行動データ・ブランドに関する膨大な機密情報は、当社グループにとって重要な資産と位置付けております。これらの情報を適切に保護・管理することは、重大な責務であると認識しており、安全な取り扱いを徹底するため情報セキュリティ体制の強化を推進し、信頼性の高いプラットフォーム構築に引き続き努めています。 e. 技術革新と独自価値の共創 生成AIなどの先端技術の進化により、生活者の情報収集手段や経済活動が大きく変化しています。当社グループは、こうした変化に柔軟かつ迅速に対応することが重要だと考えています。 これまで培ってきた独自のプラットフォームを活かし、AIでは代替できないオンラインとオフラインを一気通貫した体験提供に注力するとともに、AIとの共創による新たな価値創造にも取り組んでまいります。 ② より幅広いBEAUTY領域へ事業拡大 既存の化粧品領域に加え、今後はインナーケア・エイジングケアなど、より幅広いBEAUTY領域へも事業を拡大してまいります。 美容年齢や健康寿命の延伸を背景に、広義のBEAUTY市場での当社の提供価値や可能性はますます広がっていると実感しております。また、@cosme のプラットフォームには、美容や健康への感度が高いユーザーが数多く存在しており、メディア・EC・店舗を通じた効率的なエンゲージメントが可能です。こうした、ユーザー基盤や独自のプラットフォームを活用し、変化するユーザーのニーズに応えながらBEAUTY領域での提供価値のさらなる拡大を目指してまいります。 ③ 海外戦略の再構築 これまで、中国をはじめとするアジア各国の経済成長に伴う美容関連市場の拡大を見込み、グローバル事業を積極的に展開してまいりましたが、地政学的リスクやパンデミックなど外部環境の影響を大きく受けました。今後は、収益改善を最優先課題とし、資金・人的リソースの配分を効率的に行いながら、中長期的な成長を見据えて、東アジアを中心としたBeauty経済圏の確立を図ってまいります。④ 経営基盤の強化 今後の事業拡大に向けて、企業としての持続可能な成長を支える人材・組織・ガバナンス体制の整備が不可欠です。従業員が能力を最大限に発揮できる環境づくりと、透明性・機動性の高い経営体制の両輪で、経営基盤の強化を進めてまいります。a. 人的資本経営の推進 従業員が互いに挑戦と成長を促し合う企業文化の醸成を重視しています。ハンズアップ制度や多様で柔軟な働き方の導入を通じ、一人ひとりのパフォーマンスを最大化できる環境を整えることで、成長意欲の高い人材から選ばれ続ける企業を目指します。 b. ガバナンス強化 権限と責任を明確にした組織体制を構築することで、経営の効率化・迅速化を図ってまいります。また、グループ全体を横断した内部統制の強化を進めるとともに、今後の事業拡大を支える持続可能かつ安定した経営基盤の確立のため、ガバナンスの強化にも取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。会計方針の選択・適用、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の相対的な開示には、経営者が過去の実績等を勘案し、実態に即した合理的な見積り・判断をしております。特に、当社グループの主要資産であるソフトウエアに関しては、管理系のものを除き、急速なインターネット業界の成長を勘案して、償却年数を2年(有税償却)としております。 (2) 経営成績 (業績等の概要) わが国経済におきましては、継続的な賃上げや雇用環境の改善を背景に実質所得の底上げが進み、緩やかな回復基調を維持したものの、これまでの長引く物価高による生活防衛意識の定着から個人消費は本格的な回復には至らず、一進一退の足踏み状態が続きました。 化粧品業界におきましても、インバウンド需要は全体の訪日客数は堅調に推移したものの、アジア圏の経済停滞や地政学的リスクを背景に、特定の国・地域からの旅行客による購買単価の鈍化や需要構造の変化が見られました。また、為替水準の変動による下押し懸念など、インバウンド消費を巡る環境は引き続き予断を許さない状況で推移いたしました。 当社グループは、2024年8月に発表しました中期事業方針に基づき、リテール事業(EC・店舗)の拡大を通じてユーザーとの接点やデータを増やし、それらをマーケティング支援事業(BtoBサービス)でマネタイズすることで、中期事業目標である連結売上高1,000億円、連結営業利益80億円の達成を目指しております。 2026年6月期は中期事業方針の2年目にあたり、次の成長フェーズへ飛躍するための「戦略的投資の年」と位置づけており、中長期成長に向け各セグメントでの人材採用やシステム投資等を強化したほか、新規事業等への投資を拡大し、将来の企業価値向上へ向けた基盤構築に努めました。 当連結会計年度における連結業績は以下の通りです。 売上高におきましては、国内で展開しているマーケティング支援事業及びリテール事業が業績を牽引したことに加え、香港旗艦店が寄与したことにより前年同期比19.0%の増収となりました。 営業利益におきましては、売上高と同様にマーケティング支援事業及びリテール事業が増益に寄与し、29.1%の増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 81,807百万円(前年同期 68,768百万円 / 前年同期比 19.0%増) 営業利益 4,085百万円(前年同期 3,164百万円 / 前年同期比 29.1%増) 経常利益 4,244百万円(前年同期 3,310百万円 / 前年同期比 28.2%増) 税金等調整前当期純利益 4,285百万円(前年同期 3,194百万円 / 前年同期比 34.2%増) 親会社株主に帰属する当期純利益 3,011百万円(前年同期 2,327百万円 / 前年同期比 29.4%増) ① マーケティング支援事業 当セグメントには、当社が運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションやデータドリブンソリューションが属しております。 売上高におきましては、リテール事業のECと店舗における接点を活用した販売促進施策の好調などを背景に、引き続き大手および新たな中堅ブランドとの取引規模が増加したことにより前年同期比25.2%の増収となりました。 営業利益におきましては、限界利益率の高い事業モデルが効率的な利益拡大につながり、前年同期比24.6%の増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 12,083百万円(前年同期 9,651百万円 / 前年同期比 25.2%増) 営業利益 3,516百万円(前年同期 2,822百万円 / 前年同期比 24.6%増) ② リテール事業 当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING(アットコスメショッピング)」、化粧品専門店 「@cosme STORE(アットコスメストア)」等の国内における小売業を中心としたサービスが属しております。 売上高におきまして、ECでは、物流倉庫の移転に伴う一時的な機会損失がありつつも、引き続きプラットフォーム連携による新規顧客の獲得や販売イベントである「@cosme BEAUTY DAY」及び「@cosme SPECIAL WEEK」の成功により、前年同期比17.0%の増収となりました。店舗では、地政学的な影響による一部インバウンド客の減少や、地方店舗における成長率の鈍化が見られたものの、「@cosme NAGOYA」等の新店寄与により前年同期比14.6%の増収となりました。結果として、セグメント全体では前年同期比15.4%の増収にて着地しました。 営業利益におきましては、増収寄与により15.6%の増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 61,695百万円(前年同期 53,463百万円 / 前年同期比 15.4%増) 営業利益 3,599百万円(前年同期 3,115百万円 / 前年同期比 15.6%増) ③ グローバル事業 当セグメントには、日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。 売上高におきましては、中国越境ECが復調したことに加え、香港旗艦店の売上が寄与したことによりセグメント全体で前年同期比37.9%の増収となりました。 営業利益におきましては、香港旗艦店において上期でオープン関連費用251百万円を計上したことや、オペレーションの最適化に時間を要したことで売上高が当初計画を下回り、赤字幅を拡大しての着地となりました。なお、同店舗につきましては、来期以降に本格的な収益貢献を見込んでおります。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 5,757百万円(前年同期 4,174百万円 / 前年同期比 37.9%増) 営業利益 △356百万円(前年同期 △176百万円) ④ その他事業 当セグメントには、美容部員を派遣する人材派遣事業と、ユーザー向けのBtoC課金サービス、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業が属しております。 売上高におきましては、美容部員の人材派遣事業が復調したことに加え、第4四半期に営業投資有価証券の売却により、前年同期比53.5%の増収となりました。 営業利益におきましては、BtoC課金サービスの1つである「BLOOMBOX」が前期の2024年12月で終了した影響や、2025年7月にローンチしたサプリメント事業の先行費用が発生しましたが、先述の営業投資有価証券の売却益により、前年同期比1.4%の増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 2,272百万円(前年同期 1,480百万円 / 前年同期比 53.5%増)営業利益 191百万円(前年同期 188百万円 / 前年同期比 1.4%増) (3) 生産、受注及び販売の状況 ① 生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 ② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)リテール事業43,02810.6グローバル事業2,76722.4その他事業3265.7合計45,82711.3 (注)1セグメント間取引については相殺消去しております。 2金額は、仕入価格によっております。 ③ 受注実績当社グループは概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。 ④ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)マーケティング支援事業12,08325.2リテール事業61,69515.4グローバル事業5,75737.9その他事業2,27253.5合計81,80719.0 (注)1セグメント間取引については相殺消去しております。 2主な相手先別の販売実績については、該当事項はありません。 (4)財政状態 資産、負債及び純資産の状況 (資産)当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ5,784百万円増加し、40,385百万円となりました。 当連結会計年度末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ3,706百万円増加し、24,746百万円となりました。これは主に、現金及び預金が2,522百万円、商品が1,022百万円増加したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,078百万円増加し、15,638百万円となりました。これは主に、有形固定資産が937百万円、ソフトウエアが868百万円増加したこと等によるものであります。 (負債)当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ989百万円減少し、16,605百万円となりました。 当連結会計年度末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ1,228百万円減少し、11,464百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が730百万円増加したものの、短期借入金が1,000百万円、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が1,500百万円減少したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ239百万円増加し、5,141百万円となりました。これは主に、長期借入金が615百万円減少したものの、資産除去債務が807百万円増加したこと等によるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ6,773百万円増加し、23,780百万円となりました。これは主に、資本金が1,811百万円、資本剰余金が1,826百万円、利益剰余金が2,922百万円増加したこと等によるものであります。 (5)キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,607百万円増加し、9,806百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、5,959百万円(前年同期は3,139百万円の収入)であります。この主な要因は、棚卸資産の増加額988百万円、売上債権の増加額511百万円があったものの、税金等調整前当期純利益4,285百万円の計上、仕入債務の増加額714百万円、非資金取引である減価償却費2,310百万円の計上、株式報酬費用240百万円の計上、のれん償却額210百万円の計上等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果使用された資金は、3,324百万円(前年同期は2,658百万円の支出)であります。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,625百万円、無形固定資産の取得による支出1,802百万円等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用された資金は、120百万円(前年同期は1,012百万円の収入)であります。この主な要因は、株式の発行による収入1,894百万円、長期借入れによる収入1,200百万円があったものの、長期借入金の返済による支出1,440百万円、短期借入金の純減少額1,000百万円、リース債務の返済による支出354百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出334百万円等があったことによるものであります。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年6月期2023年6月期2024年6月期2025年6月期2026年6月期自己資本比率 (%)38.141.639.046.056.1時価ベースの自己資本比率 (%)73.8174.6136.3136.492.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (%)768.2150.6141.5230.6103.7インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)-14.139.954.658.4 (注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。 2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数を除く)により算出しております。 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。 4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と しております。なお、転換社債型新株予約権付社債については、無利息のため有利子負債には含めて おりません。5. 2022年6月期は営業利益がマイナスであるため、インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)を、記載しておりません。 (6)資本の財源及び資金の流動性当社グループの所要資金は、大きく分けて、ソフトウエア開発、店舗の出店や増床に伴う設備投資、出資・貸付等の投融資資金と経常運転資金となっております。これらの所要資金は、自己資金及び金融機関からの長期借入れにより調達することとしているほか、発行済みの新株予約権の行使による払込金も充当しており、投資及び事業資金は確保されていると認識しております。資金の流動性については、金融機関等から提供されるキャッシュ・マネジメント・サービス(CMS)により、国内グループ各社における余剰資金の有効活用に努め、更に金融機関との間で特別当座貸越契約を締結すること等により、急な資金需要や新型コロナウイルス等の不測の事態に備えております。今後につきましても、事業の業績拡大期には先行して運転資金が増大するビジネスであること、事業拡大に伴いソフトウエア投資の増加が見込まれること等を考慮して、充分な流動性を維持していく考えです。なお、当連結会計年度においては、事業拡大による運転資金の増加に伴い、2025年11月に取引金融機関4行から合計1,200百万円の長期借入れを実行しております。また、第9回新株予約権が2025年8月に行使され、1,906百万円の資金調達を実施したことにより、財務体質が強固になっております。
事業リスク
- インターネット市場の変化同社グループはインターネットを利用した美容関連事業が中心です。新たな法的規制の導入や予期せぬ要因により、インターネット利用者の動向に大きな変化が生じた場合、事業展開や業績に影響が出る可能性があります。
- 技術革新への対応遅れインターネット関連分野では技術革新が活発であり、AIやIoTなどの新しい技術への迅速な対応が求められます。もし技術革新への対応が遅れたり、多額のシステム開発費用が発生したりした場合、競争力低下やユーザー流出につながる可能性があります。
- サイト運営の健全性維持@cosmeではユーザーが自由に口コミを投稿できますが、不適切な投稿への対応が不十分な場合、サイトの信頼性が低下し、ユーザーの支持を失う可能性があります。これにより、事業展開や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 1.事業環境について (1) インターネット市場について 当社グループは、インターネットを利用した美容分野に関する各種事業を展開しております。インターネット市場は、今後も中長期的には成長が継続するものと考えておりますが、インターネットの利用に関する新たな法的規制等の導入やその他予期せぬ要因によって、インターネット利用者の順調な発展が今後阻害され、当該市場の動向に大きな変化が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 技術革新への対応についてインターネット関連分野においては活発な技術革新が行われており、当社グループとしても、技術革新に応じたシステム拡充及び事業戦略の修正等を迅速に行う必要があるものと考えております。システム部門を中心に、AIやIoT等をはじめとする新しい技術動向を注視しており、迅速にシステム開発を行える体制を敷いております。しかしながら、予期しない技術革新等があった場合、その対応に係る追加のシステム開発費用が発生する可能性があります。また、システム開発等の適切な対応に支障が生じた場合には、各事業における競争力低下及びユーザーの流出等を招く可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 美容関連市場について当社グループは、美容関連市場を事業領域として事業を展開しております。その中でも、主たる事業領域である化粧品関連市場は、その広告宣伝活動や消費動向等について、比較的景気変動等の影響を受けにくい特徴があるものと認識しておりますが、今後において、生活者の生活様式の変化など当該市場の動向に大きな変化が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 2.事業展開について (1) BeautyPlatform「@cosme」について 当社グループは、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を基盤としたBeautyPlatformの収益構造の強化に向けてBtoBサービス、BtoCサービスの拡充を図っております。しかしながら、かかる取り組みがサービス利用者のニーズを捉えられず、サービス利用者が減少した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) サイト運営の健全性等について@cosmeでは、登録会員が化粧品等の使用感や商品の評価(クチコミ)を自由に投稿することが可能ですが、サイト運営に関して、利用規約、ガイドラインを策定し、サイト上に明示することによって、登録会員の適切な利用を促すよう努めております。また、クチコミは、同一登録会員による1商品に対する投稿が1度に限られる旨ガイドラインにて取り決めるとともに、外部委託を含む投稿内容の全件監視体制を構築しており、登録会員の実際の商品評価に基づかない恣意的な投稿、一部当社グループとしてサイト運営上容認できない、誹謗中傷、いやがらせ、知的財産権の侵害及び社会道徳・公序良俗に反する内容等の不適切な投稿等を発見した場合には、当該投稿を削除するなど、一定の規制を実施することにより、健全なサイト運営を維持しております。しかしながら、サイト内の不適切な投稿について、当社グループが十分に対応できず、サイトの健全性を維持できなかった場合には、ユーザーの支持低下等が生じる可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 出店政策、新業態開発について 当社グループでは、「@cosme TOKYO」と同様の旗艦店及び小売店舗「@cosme STORE」等の出店を当社の財政状態及び経営成績や事業環境を鑑みて、収益性の向上に資すると判断されたものに関して行う予定です。しかし、資材費の高騰や物流コストの上昇等の市場環境が急激に変化する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、経済環境の著しい変化等により、店舗の必要性が低下し、事業計画における店舗の収益計画に対して大きな乖離が発生した場合等には、店舗において使用する固定資産に関して減損損失を計上する必要があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 在庫について当社グループでは、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合には在庫不足または過剰在庫となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 新規事業展開について当社グループでは、現在展開している化粧品市場に加え、インナーケアやエイジングケア等を含む、より幅広い美容関連市場への進出を中長期で目指しております。しかしながら、顧客のニーズを満たす美容サービス・商品等の提供ができなかった場合や、市場環境の変化により計画通りに事業展開できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 海外事業展開について当社グループでは、海外事業において化粧品等の商品卸・EC販売に加え、店舗運営や美容系ポータルサイトの展開など中長期での本格的な市場進出を目指しております。しかし、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、海外事業の現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートによる為替変動リスクを受ける可能性があり、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 業務提携・M&Aについて当社グループでは、中長期での事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、当社グループのサービスと親和性の高い企業との業務・資本提携やM&Aを通じた事業の拡大に適宜取り組んでおります。しかしながら、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定通り進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合、何らかの理由により当該業務提携が解消された場合など、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、会計基準に従ってかかるのれんを今後一定の期間にわたり償却いたしますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断される場合には、当該のれんについて減損損失を計上する必要があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 競合について当社グループが運営する@cosmeは、女性ユーザーを中心に支持を得ているものと認識しております。当社グループは、@cosmeの収益構造強化を進めるとともに、インターネットを利用した美容分野での事業展開を図っていく方針でありますが、当該各事業分野に大手企業が参入するなどし、競争が激化した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 3.コンプライアンスについて (1) 法的規制について当社グループの運営する各種サービスにおいて、特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法(ステルスマーケティング規制等)、電気通信事業法(外部送信規律)、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、個人情報の保護に関する法律等をはじめとする日本国内の各種法令及び当社グループの海外拠点における諸外国の法制度・法令に関して、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 個人情報の保護について当社グループは、サービスの提供に際して、登録会員の個人情報(名前、メールアドレス、性別、住所、職業、生年月日、肌質、髪質、クチコミ履歴、購入履歴等)を取得していることから、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社グループでは、個人情報の保護の徹底を図るべく、プライバシーポリシーを定め、当方針の遵守を徹底するよう努めるとともに、個人情報の取扱いに関する社内教育を行うなど、管理運用面についても、慎重を期しております。しかしながら、当社グループが保有する個人情報等について、漏洩、改ざん、不正使用、外部からの不正アクセス、その他想定外の事態が発生する可能性が完全に排除されているとはいえず、これらの事態が発生した場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社グループへの損害賠償請求、当社グループの信用の低下等によって、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 知的財産権について当社グループは、主として新規事業開始前に第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況を外部の弁理士等を通じて調査するとともに、必要に応じて当社グループの知的財産権の登録等について国内及び海外で申請することで、知的財産権に関わるリスクが発生しないよう随時対応しております。しかしながら、当該調査をしても第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況が明確に判明せず、当社グループが、結果として第三者の保有する特許権、商標権等の知的財産権を使用したこと等により、第三者の当該知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求等を受ける可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、ユーザーが投稿したクチコミを、広告又は販促物等に使用することを目的として第三者に有償で提供する場合があります。この場合において、当社グループでは、当該クチコミについて弁護士その他の専門家の意見をふまえて、会員登録時に、投稿したクチコミを当社が利用することを定めた利用規約への同意を得ておりますが、当該クチコミの利用において、権利処理に関連した投稿者本人からのクレーム等に起因する風評問題等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 内部管理体制について当社グループは、企業価値の持続的な向上を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社グループの役職員等が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 訴訟発生について当社グループでは、コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、ユーザーや取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。 4.その他 (1) システム投資等についてインターネットにおける技術・サービス等の急激な変化や、当社グループの計画を上回る急激な会員数・購買数・サイト閲覧件数の増加があった場合、システム投資の時期・内容・規模について変更せざるを得なくなる可能性があります。このような事態が生じた場合には、システム投資、減価償却費負担の増加や減損損失の計上が想定され、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) システム障害及びセキュリティ対策について当社グループが展開する事業は、インターネット環境を基盤としたメディアサービスに加え、ECサイト運営および実店舗でのサービス提供も含まれており、これらの事業活動においては、サーバーや各種機器、通信回線等を活用しております。サービスの安定供給を確保するため、クラウドサービスへの移行や、地震対応可能な耐震構造を備えたデータセンターの利用を進めております。また、システム面では、ファイアウォールソフトの導入による外部からの不正アクセスや不正購入の遮断、OSレベルでのセキュリティ設定など、二重の防護策を講じて、さらに、定期的な脆弱性の点検を通じて、不正アクセスやウイルス感染への対策を継続的に実施しております。しかしながら、電力供給の停止、通信回線の遮断、ソフトウェアまたはハードウェアの不具合、自然災害、その他当社グループの想定を超えるシステム障害が発生した場合や、外部からの不正侵入などの犯罪行為が行われた場合には、メディアサービス、ECサイト、店舗運営を含む各種サービスの提供に支障をきたす可能性があり、これに伴う信用低下や損害賠償等により、当社グループの事業展開、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定人物への依存について当社の代表取締役会長である吉松徹郎は創業者であり、当社設立以来、最高経営責任者として代表取締役を務めております。同氏は、インターネット業界を中心とする人的ネットワーク等を通じて現在の事業基盤を構築してきた経緯から、インターネット関連業界に精通しており、同業界に事業基盤を有する当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行に重要な役割を果たしております。当社グループにおいては、取締役会や経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化や、代表取締役を他に1名追加して経営と業務執行の分担、次世代育成を推進する人材委員会の設立など、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 人員の獲得及び育成について当社グループは、経営計画及び事業方針のもと、適宜事業拡大や新規事業の展開を行っており、その都度、必要に応じて人材の確保が必要であると考えております。特に、事業基盤を拡大・成長させていくための高度なマネジメント能力やシステム技術分野のスキルを有する人材確保に努めるとともに、教育体制の整備を進め人材の定着を図るよう努めていく方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材の流出が進んだ場合には、経常的な業務運営及び新規事業の拡大等に支障が生じる可能性があり、そのような事態が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 投資について当社グループは、日本国内外における美容関連及びインターネット関連の企業に対して投資を実施しております。投資先企業は非上場企業が中心であることから、その将来性において不確定要素を多数抱えており、市場環境等の外部要因だけでなく、経営管理体制等の内部要因により業績が悪化するなど、投資先企業の今後の業績の如何によっては、当社グループ保有の投資有価証券等の減損損失等を計上する必要があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 新株予約権等の行使による株式価値の希薄化について 当社グループでは、新株予約権等を発行しております。現在付与している新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 (7) 災害・有事等について当社グループの主要な拠点である日本や、中国・香港等を中心とした東アジアにおいて大規模な自然災害・疫病の蔓延・国際紛争等が発生した場合には、サービスの提供等が停止する可能性もあり、当社の信頼性やブランドイメージを毀損するだけでなく、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいては、これらの有事の場合に備え、事業継続計画等の対応策を策定しておりますが、物的、人的損害が甚大である場合には、当社グループの業務継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。