3662

エイチームホールディングス(3662)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 多角的なウェブサービス
    エイチームホールディングスは、日常生活に密着した比較サイトや情報メディア、ツールアプリなどのウェブサービスを企画・開発・運営しています。これにより、ユーザーの生活を豊かにする情報提供や利便性の向上を通じて収益を得ています。具体的には、デジタル集客支援やD2Cサイトの運営も手掛けています。
  • ゲーム・ツールアプリ開発
    エンターテインメント事業では、「人と人とのつながりの実現」をテーマに、ゲームやツールアプリケーションを世界中の人々に提供しています。これらのアプリ内課金や広告収入などが主な収益源となり、幅広いユーザー層に娯楽を提供することで安定した収益基盤を築いています。
  • 純粋持株会社体制
    エイチームホールディングスは純粋持株会社であり、グループ全体の経営管理を行っています。子会社がそれぞれの事業を展開し、ホールディングスが全体戦略の策定や経営資源の最適配分を担うことで、効率的かつ専門性の高い事業運営を実現しています。これにより、各事業の成長を支援し、グループ全体の企業価値向上を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • メディア・ソリューション事業
    この事業は、比較サイトの運営やデジタル集客支援、エンジニアコミュニティ「Qiita」の運営、ヘッドレスCMS「microCMS」の開発・販売など、多岐にわたるウェブサービスを提供しています。売上高は174.69億円、営業利益は13.27億円と、グループ内で最も大きな収益を上げており、安定した収益源となっています。
  • D2C事業
    D2C(Direct to Consumer)事業では、化粧品・スキンケアブランド「lujo」やヘアケアブランド「レチスパ」、ドッグフードブランド「OBREMO」など、複数の商品をオンラインで直接消費者に販売しています。売上高は22.48億円、営業利益は0.07億円と、利益貢献はまだ小さいものの、今後の成長が期待される分野です。
  • エンターテインメント事業
    この事業は、ゲームやツールアプリケーションの企画・開発・運営を行っており、「人と人とのつながりの実現」をテーマに世界中の人々に娯楽を提供しています。売上高は41.99億円、営業利益は5.18億円と、メディア・ソリューション事業に次ぐ規模で、グループの主要な収益柱の一つとなっています。
2025-07 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MediaSolutions 事業 175 13 7.6%
D2C 事業 22 0 0.3%
Entertainment 事業 42 5 12.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,255 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社エイチームホールディングス)及び連結子会社12社によって構成されております。当社グループは、日常生活に密着した比較サイト・情報メディア・ツール等の様々なウェブサービスの企画・開発・運営、法人向けにデジタル集客に関する事業支援の提供、様々な商材を取り扱う複数のD2Cサイトの企画・開発・運営を行う「デジタルマーケティング事業」、「人と人とのつながりの実現」をテーマに、世界中の人々に娯楽を提供するゲームやツールアプリケーションの企画・開発及び運営を行う「エンターテインメント事業」を展開しており、報告セグメントにつきましては、「デジタルマーケティング事業」のサブセグメントである「メディア・ソリューション」、「D2C」、及び「エンターテインメント」の3つとしております。なお、当社は純粋持株会社であるため、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準につきましては連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 会社名セグメント主な事業内容当社との関係株式会社エイチームホールディングス-グループ会社の経営管理-株式会社エイチームエンターテインメントエンターテインメントゲーム・ツールアプリの企画・開発及び運営連結子会社株式会社エイチームライフデザインメディア・ソリューション比較サイトの運営、デジタル集客支援事業の運営連結子会社株式会社エイチームウェルネスD2C化粧品・スキンケアブランド「lujo」、ヘアケアブランド「レチスパ」の企画・開発及び運営連結子会社Qiita株式会社メディア・ソリューションエンジニアコミュニティ「Qiita」の運営連結子会社株式会社エイチームコマーステックD2Cドッグフードブランド「OBREMO」の企画・開発及び運営連結子会社株式会社microCMSメディア・ソリューションヘッドレスCMS「microCMS」の開発及び販売連結子会社株式会社Paddleメディア・ソリューション暗号資産に交換可能なポイントアプリの企画・開発及び運営連結子会社株式会社WCAメディア・ソリューションウェブマーケティングコンサル・ウェブマーケティング運用代行連結子会社株式会社ストレイナーメディア・ソリューション経済ニュースメディア「Strainer」の運営連結子会社株式会社シグニティ(注)2メディア・ソリューションプッシュ通知配信サービス「PUSH ONE」、広告配信プラットフォーム「スマホロック画面広告」の開発及び運営連結子会社他、連結子会社2社 当社グループ事業のビジネスイメージ(注)1.2025年8月1日付で、株式会社エイチームフィナジーの全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。(注)2.2025年11月20日付で、株式会社シグニティの発行済株式の100%を取得し、連結子会社といたしました。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
類似サービスを提供する企業や新規参入者との競合が激化する可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
インターネットを使った様々なコンテンツやサービスを提供しており、競合が激化しやすい。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:IT市場の外部環境(市場規模縮小、景況感悪化) / 競合の激化 / 災害・感染症の拡大・事故等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

「ユニゾンリーグ」や「ヴァルキリーコネクト」などの自社IPタイトルは一定のブランド力を持つが、グローバルなメガヒットIPと比較すると限定的。新規IP創出や既存IPの多角展開は今後の課題。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

ゲームアプリは、一度プレイを開始するとデータや課金履歴の移行が煩雑になる場合がある。しかし、他の魅力的なゲームへの乗り換え障壁は低く、スイッチング・コストは限定的。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

一部のゲームタイトルでは、プレイヤー間の交流や協力プレイがゲーム体験の質を高める要素となり得る。しかし、ユーザー数の増加が直接的にゲームの価値を指数関数的に高めるほどの強力なネットワーク効果は確認できない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ゲーム開発・運営におけるコスト優位性は特筆すべき点はない。競合他社と比較して構造的に低コストで開発・提供できる強みは確認できない。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

モバイルゲーム市場は競争が激しく、大手プラットフォーマーやグローバル企業と比較すると、エイチーム単独での規模の経済による優位性は限定的。特定のジャンルに特化することで効率化を図る余地はある。

  • 多様な事業ポートフォリオ
    同社はデジタルマーケティング事業とエンターテインメント事業という異なる分野でサービスを展開しており、特定の市場変動リスクを分散しています。比較サイト、D2C、ゲームアプリなど多岐にわたるサービスは、それぞれの市場で収益機会を創出し、安定的な経営基盤に寄与していると考えられます。
  • ウェブサービス運営ノウハウ
    長年にわたり様々なウェブサービスやアプリケーションの企画・開発・運営を行ってきた経験とノウハウは、新規サービスの立ち上げや既存サービスの改善において競争優位性をもたらします。ユーザーのニーズを捉えたサービス提供や効率的な開発体制が、市場でのポジションを強化していると考えられます。
  • M&Aによる事業拡大
    同社は、成長力の高い企業へのベンチャー投資やM&Aを積極的に実施し、事業領域を拡大しています。最近では、暗号資産関連アプリ、WEBマーケティングコンサル、経済ニュースメディアなどの企業を子会社化しており、これにより新たな技術や市場へのアクセスを獲得し、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」という経営理念のもと、“Ateam Purpose”である「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」の実現に向け、中長期的な成長戦略を掲げております。以下12点を主な経営課題として認識し、迅速に対処してまいります。 (1)中長期的な成長に向けた事業ポートフォリオの強化当社グループは、当社の価値の源泉である「創造性×技術力」を駆使し、多角的な事業展開による事業ポートフォリオの構築と最適化を推進しております。2002年に初の自社サービス開始以降、経営の安定性と高い成長性のバランスを実現するために、事業の転換・拡大を継続して行ってまいりました。現在はデジタルマーケティング事業、エンターテインメント事業を展開し、多数のITサービスを運営しております。今後は、持続的な企業価値の向上に向けた成長戦略として、既存事業によるオーガニック成長に加え、M&Aの推進によるインオーガニック成長を通じて非連続な成長を目指し、引き続き事業ポートフォリオの強化を推進してまいります。具体的には、積極的なM&Aを実行、既存事業のさらなる強化、他社との協業、新規事業の創出等、多様な戦略を推進します。さらに、各事業の成長性や収益性、資本効率を的確に把握し、将来的に高い価値の創出が見込まれる事業領域へ経営資源を適切に配分していくことが重要課題であります。 (2)成長戦略の推進に向けたM&Aの強化当社グループは、中長期的な事業ポートフォリオの強化及び持続的な企業価値の向上に向けた成長戦略として、M&Aの強化及び推進が重要な課題であると認識しております。このため当社では、M&A実行プロセス全体の質の向上と迅速化を図ることを重要な課題として認識し、M&Aを実行し続けるためのソーシングやデューデリジェンスの精度の維持・強化、買収スピードに対応できる機動的な資金調達手段の確保に努めております。あわせて、自社の強みであるデジタルマーケティング力や技術力と対象企業の事業基盤を掛け合わせ、買収後における制度・文化の早期統合とシナジー創出の最大化に取り組んでまいります。 (3)デジタルマーケティング事業における既存サービスの強化「メディア・ソリューション」「D2C」の2つのサブセグメントから構成される「デジタルマーケティング事業」では、日常生活に密着した比較サイト・情報メディアの企画・開発・運営や法人向けのマーケティングや業務効率化を支援するツール等の提供、複数の商材を取り扱うECサイトの運営を行っております。広告運用・コンテンツ運用・メディア運用を自社で統合して実施することで、他社にはないデジタルマーケティング力を実現するとともに、ユーザーデータを蓄積し、活用しながら独自価値を向上させることで市場での優位性の構築に取り組んでおります。安定的な収益を獲得できるよう既存サービスの改善を図り、優位性の維持を課題とし、収益基盤の強化を図ってまいります。 (4)エンターテインメント事業におけるグローバル市場での成長グローバル全体のモバイルゲーム市場(App Store及びGoogle Playにおける収益)規模は前年に続き12兆円を超え、微増ながら収益規模は増加傾向となっております(『ファミ通モバイルゲーム白書2026』)。今後も市場規模は伸びると予測されているものの、国内外多くのゲームメーカーの本格参入により競争が激化しております。このような事業環境の中、持続的な成長を遂げるために、モバイルゲームのみならず、グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)全体をターゲットに、グローバルで人気のIPと連携し、展開することを中長期方針とし、さらなる成長を狙います。また、今後はこれまでのゲームアプリ開発で培ったスキルやノウハウを活かし、他社協業案件による安定的な収益基盤の確立も進めてまいります。 (5)優秀な人材の採用と定着及び企業文化の醸成当社グループは、持続的な企業価値の向上や成長に向けて、人材や組織を価値創造の源泉と位置づけております。また、経営理念やパーパス、共通の価値観である“Ateam People”を基盤とした独自の企業文化は、当社グループの永続的な発展と競争優位性の源泉であると認識しております。事業拡大やM&Aの推進に伴う組織の多様化、並びに働き方の変化が進む環境下において、当社グループの価値観に合致した優秀な人材や専門人材、次世代中核人材層の獲得・育成・定着を図るとともに、経営理念や企業文化をグループ全体へ浸透・継承させていくことは、持続的成長に向けた極めて重要な課題であります。このため当社グループでは、専門性と文化・価値観の適合性を重視した採用を行うとともに、社内コミュニケーション施策を通じて理念を自律的に体現できる組織風土の醸成に取り組んでおります。あわせて、機動的な人材育成・配置による事業間のノウハウ共有を図るとともに、働きやすい環境整備や福利厚生の充実等を通じてエンゲージメントを高め、優秀な人材の定着に努めてまいります。 (6)コーポレートブランドの向上当社グループが持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、提供するサービスのユーザビリティや品質等に加え、各サービスの認知度・知名度を向上させ、利用者数を拡大していくことが不可欠であります。また、グループ全体の事業を支える優秀な人材の獲得や他社との提携等をより有利に進めるためにも、当社グループでは、今後も費用対効果を見極めながら、サービスの広告宣伝活動のみならず、企業認知度の向上や企業イメージの確立に取り組んでまいります。なお、ステークホルダーに対する適切かつ積極的な情報開示及び広報活動を実施することにより、コーポレートブランドの向上を目指してまいります。 (7)サステナビリティ経営の推進当社グループは、経営理念及びパーパスのもと、持続的な事業成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、事業活動に関わるサステナビリティを巡る課題への対応を経営課題の一つと位置づけております。人的資本に関しては、持続的な成長を支える人材の確保・育成及び組織の活力向上に向け、従業員の働く環境や安全衛生の向上、多様な人材の活躍推進及び個々の能力発揮を支援する施策に積極的に取り組んでまいります。また、気候変動をはじめとする環境問題への対応については、今後取り組むべき課題と認識しており、経営基盤の強化の進捗を踏まえ、推進に必要な組織及び体制の整備を検討してまいります。今後、特定した重要課題への取組を推進し、事業活動を通じた持続可能な社会の実現への貢献と、当社グループの持続的な成長につなげてまいります。なお、当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。また、関連情報は当社サステナビリティサイトに掲載しております。 (8)コーポレートガバナンス及びグループ経営体制の強化当社グループは、国内連結子会社11社及び海外連結子会社1社で構成されており、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現には、グループ全体の経営基盤の強化とガバナンス体制の向上が不可欠であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保し取締役会の実効性を高めるため、取締役のスキルマトリクスを定義するとともに、コーポレートガバナンス・コード及び取締役会実効性評価結果をもとに最適な取締役会構成の整備に取り組んでまいります。また、監査等委員会及び内部監査部門との連携による内部統制の高度化を図ってまいります。さらに、グループ全体の最適な投資・資源配分を実現するため、当社が戦略投資の意思決定を担うとともに、予実管理を徹底してまいります。 (9)コンプライアンス及びリスク管理体制の強化当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、コンプライアンス及びリスク管理体制の強化に取り組んでおります。「リスク管理規程」及び「危機管理規程」に加え、全社的な「リスクマネジメント方針」を制定・公表するとともに、リスク管理委員会を中心とするリスク管理サイクルを実効的に運用してまいります。今後もグループ全体で法令遵守と企業倫理の徹底を図り、社会的信頼に応える経営基盤の確立に努めてまいります。 (10)情報セキュリティ・サイバーセキュリティ当社グループは、お客様や取引先の個人情報や新規事業に関わる情報等、機密情報を多数保有しており、情報セキュリティリスクは経営上の最重要課題の一つと認識しております。サイバー攻撃の高度化・巧妙化・商業化に対応するため、最新の脅威情報やセキュリティ技術のトレンドを常に把握し、ゼロトラストモデルのコンセプトに基づいた多層的なセキュリティ対策を継続的に強化してまいります。 (11)最新技術への適応及び活用当社グループが事業を展開するIT業界には、変化と進化が極めて激しい特性があり、技術革新が絶え間なく行われております。このような環境のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、AIをはじめとする様々な最新技術に適切に対応し、効果的に活用していくことが必要不可欠であると考えております。特に昨今において急速な進化を遂げるAIに適応するため、グループ全体のAIの活用レベルの向上及び加速化に向けて「AI推進室」を設置いたしました。今後もグループ横断プロジェクトとして技術研究活動を行う等、最新技術を活用できる環境整備及び人材育成に取り組んでまいります。 (12)商品・サービスの品質と安全性の確保当社グループは、比較サイト等のウェブサービスや法人向けソリューションを提供するメディア・ソリューション事業、化粧品やドッグフード等を企画・販売するD2C事業、及びゲームアプリ等を提供するエンターテインメント事業をはじめ、多岐にわたる商品・サービスを提供しております。提供するすべての商品・サービスにおいて、利用者やクライアント企業が安全かつ安心して利用できるよう、適切な運用管理と品質管理体制の維持・向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」という経営理念のもと、“Ateam Purpose”である「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」の実現に向け、中長期的な成長戦略を掲げております。以下12点を主な経営課題として認識し、迅速に対処してまいります。 (1)中長期的な成長に向けた事業ポートフォリオの強化当社グループは、当社の価値の源泉である「創造性×技術力」を駆使し、多角的な事業展開による事業ポートフォリオの構築と最適化を推進しております。2002年に初の自社サービス開始以降、経営の安定性と高い成長性のバランスを実現するために、事業の転換・拡大を継続して行ってまいりました。現在はデジタルマーケティング事業、エンターテインメント事業を展開し、多数のITサービスを運営しております。今後は、持続的な企業価値の向上に向けた成長戦略として、既存事業によるオーガニック成長に加え、M&Aの推進によるインオーガニック成長を通じて非連続な成長を目指し、引き続き事業ポートフォリオの強化を推進してまいります。具体的には、積極的なM&Aを実行、既存事業のさらなる強化、他社との協業、新規事業の創出等、多様な戦略を推進します。さらに、各事業の成長性や収益性、資本効率を的確に把握し、将来的に高い価値の創出が見込まれる事業領域へ経営資源を適切に配分していくことが重要課題であります。 (2)成長戦略の推進に向けたM&Aの強化当社グループは、中長期的な事業ポートフォリオの強化及び持続的な企業価値の向上に向けた成長戦略として、M&Aの強化及び推進が重要な課題であると認識しております。このため当社では、M&A実行プロセス全体の質の向上と迅速化を図ることを重要な課題として認識し、M&Aを実行し続けるためのソーシングやデューデリジェンスの精度の維持・強化、買収スピードに対応できる機動的な資金調達手段の確保に努めております。あわせて、自社の強みであるデジタルマーケティング力や技術力と対象企業の事業基盤を掛け合わせ、買収後における制度・文化の早期統合とシナジー創出の最大化に取り組んでまいります。 (3)デジタルマーケティング事業における既存サービスの強化「メディア・ソリューション」「D2C」の2つのサブセグメントから構成される「デジタルマーケティング事業」では、日常生活に密着した比較サイト・情報メディアの企画・開発・運営や法人向けのマーケティングや業務効率化を支援するツール等の提供、複数の商材を取り扱うECサイトの運営を行っております。広告運用・コンテンツ運用・メディア運用を自社で統合して実施することで、他社にはないデジタルマーケティング力を実現するとともに、ユーザーデータを蓄積し、活用しながら独自価値を向上させることで市場での優位性の構築に取り組んでおります。安定的な収益を獲得できるよう既存サービスの改善を図り、優位性の維持を課題とし、収益基盤の強化を図ってまいります。 (4)エンターテインメント事業におけるグローバル市場での成長グローバル全体のモバイルゲーム市場(App Store及びGoogle Playにおける収益)規模は前年に続き12兆円を超え、微増ながら収益規模は増加傾向となっております(『ファミ通モバイルゲーム白書2026』)。今後も市場規模は伸びると予測されているものの、国内外多くのゲームメーカーの本格参入により競争が激化しております。このような事業環境の中、持続的な成長を遂げるために、モバイルゲームのみならず、グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)全体をターゲットに、グローバルで人気のIPと連携し、展開することを中長期方針とし、さらなる成長を狙います。また、今後はこれまでのゲームアプリ開発で培ったスキルやノウハウを活かし、他社協業案件による安定的な収益基盤の確立も進めてまいります。 (5)優秀な人材の採用と定着及び企業文化の醸成当社グループは、持続的な企業価値の向上や成長に向けて、人材や組織を価値創造の源泉と位置づけております。また、経営理念やパーパス、共通の価値観である“Ateam People”を基盤とした独自の企業文化は、当社グループの永続的な発展と競争優位性の源泉であると認識しております。事業拡大やM&Aの推進に伴う組織の多様化、並びに働き方の変化が進む環境下において、当社グループの価値観に合致した優秀な人材や専門人材、次世代中核人材層の獲得・育成・定着を図るとともに、経営理念や企業文化をグループ全体へ浸透・継承させていくことは、持続的成長に向けた極めて重要な課題であります。このため当社グループでは、専門性と文化・価値観の適合性を重視した採用を行うとともに、社内コミュニケーション施策を通じて理念を自律的に体現できる組織風土の醸成に取り組んでおります。あわせて、機動的な人材育成・配置による事業間のノウハウ共有を図るとともに、働きやすい環境整備や福利厚生の充実等を通じてエンゲージメントを高め、優秀な人材の定着に努めてまいります。 (6)コーポレートブランドの向上当社グループが持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、提供するサービスのユーザビリティや品質等に加え、各サービスの認知度・知名度を向上させ、利用者数を拡大していくことが不可欠であります。また、グループ全体の事業を支える優秀な人材の獲得や他社との提携等をより有利に進めるためにも、当社グループでは、今後も費用対効果を見極めながら、サービスの広告宣伝活動のみならず、企業認知度の向上や企業イメージの確立に取り組んでまいります。なお、ステークホルダーに対する適切かつ積極的な情報開示及び広報活動を実施することにより、コーポレートブランドの向上を目指してまいります。 (7)サステナビリティ経営の推進当社グループは、経営理念及びパーパスのもと、持続的な事業成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、事業活動に関わるサステナビリティを巡る課題への対応を経営課題の一つと位置づけております。人的資本に関しては、持続的な成長を支える人材の確保・育成及び組織の活力向上に向け、従業員の働く環境や安全衛生の向上、多様な人材の活躍推進及び個々の能力発揮を支援する施策に積極的に取り組んでまいります。また、気候変動をはじめとする環境問題への対応については、今後取り組むべき課題と認識しており、経営基盤の強化の進捗を踏まえ、推進に必要な組織及び体制の整備を検討してまいります。今後、特定した重要課題への取組を推進し、事業活動を通じた持続可能な社会の実現への貢献と、当社グループの持続的な成長につなげてまいります。なお、当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。また、関連情報は当社サステナビリティサイトに掲載しております。 (8)コーポレートガバナンス及びグループ経営体制の強化当社グループは、国内連結子会社11社及び海外連結子会社1社で構成されており、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現には、グループ全体の経営基盤の強化とガバナンス体制の向上が不可欠であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保し取締役会の実効性を高めるため、取締役のスキルマトリクスを定義するとともに、コーポレートガバナンス・コード及び取締役会実効性評価結果をもとに最適な取締役会構成の整備に取り組んでまいります。また、監査等委員会及び内部監査部門との連携による内部統制の高度化を図ってまいります。さらに、グループ全体の最適な投資・資源配分を実現するため、当社が戦略投資の意思決定を担うとともに、予実管理を徹底してまいります。 (9)コンプライアンス及びリスク管理体制の強化当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、コンプライアンス及びリスク管理体制の強化に取り組んでおります。「リスク管理規程」及び「危機管理規程」に加え、全社的な「リスクマネジメント方針」を制定・公表するとともに、リスク管理委員会を中心とするリスク管理サイクルを実効的に運用してまいります。今後もグループ全体で法令遵守と企業倫理の徹底を図り、社会的信頼に応える経営基盤の確立に努めてまいります。 (10)情報セキュリティ・サイバーセキュリティ当社グループは、お客様や取引先の個人情報や新規事業に関わる情報等、機密情報を多数保有しており、情報セキュリティリスクは経営上の最重要課題の一つと認識しております。サイバー攻撃の高度化・巧妙化・商業化に対応するため、最新の脅威情報やセキュリティ技術のトレンドを常に把握し、ゼロトラストモデルのコンセプトに基づいた多層的なセキュリティ対策を継続的に強化してまいります。 (11)最新技術への適応及び活用当社グループが事業を展開するIT業界には、変化と進化が極めて激しい特性があり、技術革新が絶え間なく行われております。このような環境のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、AIをはじめとする様々な最新技術に適切に対応し、効果的に活用していくことが必要不可欠であると考えております。特に昨今において急速な進化を遂げるAIに適応するため、グループ全体のAIの活用レベルの向上及び加速化に向けて「AI推進室」を設置いたしました。今後もグループ横断プロジェクトとして技術研究活動を行う等、最新技術を活用できる環境整備及び人材育成に取り組んでまいります。 (12)商品・サービスの品質と安全性の確保当社グループは、比較サイト等のウェブサービスや法人向けソリューションを提供するメディア・ソリューション事業、化粧品やドッグフード等を企画・販売するD2C事業、及びゲームアプリ等を提供するエンターテインメント事業をはじめ、多岐にわたる商品・サービスを提供しております。提供するすべての商品・サービスにおいて、利用者やクライアント企業が安全かつ安心して利用できるよう、適切な運用管理と品質管理体制の維持・向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】2024年6月3日に行われた株式会社microCMSとの企業結合について、2024年7月期末以降において暫定的な会計処理を行っておりましたが、前連結会計年度に確定しております。また、2024年11月1日に行われた株式会社Paddleとの企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、前連結会計年度末に確定しております。前連結会計年度との比較分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 (1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績当社グループは「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」という“Ateam Purpose”を掲げております。この“Ateam Purpose”のもとすべての役員及び従業員が一丸となり、様々な技術領域・ビジネス領域においてサービスを提供しております。具体的には、日常生活に密着した比較サイト・情報メディア・ツール等の様々なウェブサービスの企画・開発・運営、法人向けにデジタル集客に関する事業支援の提供を行う「メディア・ソリューション」と様々な商材を取り扱う複数のECサイトの企画・開発・運営を行う「D2C」の2つのサブセグメントから構成される「デジタルマーケティング事業」、及び「人と人とのつながりの実現」をテーマに、世界中の人々に娯楽を提供するゲームやツールアプリケーションの企画・開発・運営を行う「エンターテインメント事業」を展開しております。 当連結会計年度の連結売上高につきましては、デジタルマーケティング事業においてM&Aにより取得した企業の売上高が計上されているものの、株式会社エイチームフィナジーの株式譲渡に伴う連結除外に加え、デジタルマーケティング事業の一部既存メディア事業が減収となり、またエンターテインメント事業においてゲームアプリ全体で引き続き減収傾向であるため、前年同期比で減収となりました。営業利益につきましては、前述の一部事業の減収に伴う減益に加えて、株主優待の対象となる株主数の増加等による株主優待品に関わる費用や、中期経営計画の推進に伴いその他の共通費が増加したものの、暗号資産価格が下落したことに伴う販売促進引当金の戻入があったため、前年同期比で増益となりました。経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2025年8月に株式会社エイチームフィナジーの株式を譲渡したことによる特別利益を計上したものの、前述の減益要因に加え、保有している暗号資産の時価の下落に伴う暗号資産評価損を計上したため、前年同期比で減益となりました。 具体的には、当連結会計年度の売上高は22,997百万円(前年同期比3.8%減)、営業利益は1,095百万円(前年同期比29.6%増)、経常利益は584百万円(前年同期比63.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は359百万円(前年同期比65.3%減)となりました。 当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりであります。 <メディア・ソリューション>デジタルマーケティング事業のメディア・ソリューションでは、日常生活に密着した比較サイト・情報メディアの運営や法人向けデジタル集客に関する事業支援サービスを提供しております。 メディア・ソリューションの比較サイト・情報メディア等は、ユーザーの課題・悩みをもとに適切な情報や選択肢を提示することで、ユーザーによるパートナー企業の選択や意思決定を支援し報酬をいただくビジネスモデルです。広告運用・コンテンツ運用・メディア運用を自社で統合して実施することで、他社にはないデジタルマーケティング力を実現するとともに、ユーザーデータを蓄積し、活用しながら独自価値を向上させることで市場での優位性の構築に取り組んでおります。個人のユーザーへは基本無料でサービスを提供し、主な売上はパートナー企業に当該ユーザーを見込顧客として紹介することに対する紹介手数料及び成約報酬であります。法人向けには、メディア運営で培ってきた「デジタルマーケティング力」を最大限に活用し、集客やサービス運営に関するコンサルティング、業務支援ツール等の売上向上に必要なソリューションの提供を行います。 当連結会計年度の売上高につきましては、M&Aにより取得した企業の売上高が計上されたものの、株式会社エイチームフィナジーの株式譲渡に伴う連結除外に加え、利益確保を優先とした事業運営方針に則り金融メディア事業、人材メディア事業において広告宣伝費を抑制したため売上高が減少し、減収となりました。セグメント利益につきましては、一部既存メディア事業が集客競争の激化に伴う広告宣伝費の増加により減益となったものの、暗号資産価格が下落したことに伴う販売促進引当金の戻入が発生したため、前年同期比で増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度におけるメディア・ソリューションの売上高は16,192百万円(前年同期比7.3%減)、セグメント利益は1,745百万円(前年同期比31.5%増)となりました。 <D2C>デジタルマーケティング事業のD2Cでは、化粧品ブランド「lujo(ルジョー)」をはじめ、複数の商材を取り扱うECサイトを運営しております。当社グループ内で商品の企画・開発・販促を行い、製造のみ外部に委託するOEM(Original Equipment Manufacturer)生産を行っており、主に、継続的にご購入いただく定期販売モデルです。今後も品揃えや販売方法、配送品質を日々改善し、ユーザーの期待を大きく超える購買体験ができるサービスを提供してまいります。 当連結会計年度の売上高につきましては、主に化粧品ブランド「lujo(ルジョー)」において順調に継続利用者数が増加し、前年同期比で増収となりました。セグメント利益につきましては、前述の増収による増益に加え、前連結会計年度に続き利益確保を優先した事業運営方針に則り運営効率化を図っているため、前年同期比で増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度におけるD2Cの売上高は2,946百万円(前年同期比31.0%増)、セグメント利益は186百万円(前年同期は7百万円の利益)となりました。 <エンターテインメント>エンターテインメント事業では、主に自社で開発したスマートデバイス向けゲームアプリケーション(以下「ゲームアプリ」という。)をApple Inc.が運営するApp Store及びGoogle LLCが運営するGoogle Play等の配信プラットフォームを通じて、世界中の人々に提供しております。ゲームアプリ自体は基本無料で提供しており、主な売上はユーザーがゲームをより効率よく優位に進めるためのゲーム内アイテム購入代金であります。近年のグローバルにおけるゲーム市場環境及びユーザーニーズの変化、そして技術の進化等を踏まえ、エンターテインメント事業はスマートフォンゲームのみならず、グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)全体をターゲットに、グローバルで人気のIPと連携し、展開することを中長期方針とし、さらなる成長を狙います。また、今後はこれまでのゲームアプリ開発で培ったスキルやノウハウを活かし、他社協業案件による安定的な収益基盤の確立も進めてまいります。 当連結会計年度の売上高につきましては、ゲームアプリ全体で引き続き減収傾向であるため、前年同期比で減収となりました。セグメント利益につきましては、前述の減収に伴い前年同期比で減益となっておりますが、既存タイトルの効率的な運用やコスト抑制の実施を行い、黒字を維持しております。 以上の結果、当連結会計年度におけるエンターテインメント事業の売上高は3,858百万円(前年同期比8.1%減)、セグメント利益は309百万円(前年同期比40.3%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,262百万円減少し、当連結会計年度末には5,038百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、467百万円(前年同期は1,624百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益804百万円があったものの、法人税等の支払額977百万円等の影響によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1,113百万円(前年同期は382百万円の収入)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う関係会社株式の取得による支出1,013百万円等の影響によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、254百万円(前年同期は3,710百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額666百万円があったものの、長期借入れによる収入1,000百万円等の影響によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績該当事項はありません。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)メディア・ソリューション72231.4195.1D2C----エンターテインメント701101.3--合計774107.0195.1 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)メディア・ソリューション16,192△7.3D2C2,94631.0エンターテインメント3,858△8.1合計22,997△3.8 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態の分析a.資産当連結会計年度末における総資産は14,841百万円となり、前連結会計年度末に比べ367百万円減少いたしました。これは主に、のれんの増加533百万円及び顧客関連資産の増加261百万円があった一方で、現金及び預金の減少1,262百万円によるものであります。 b.負債当連結会計年度末における負債は5,919百万円となり、前連結会計年度末に比べ120百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の増加830百万円があった一方で、未払法人税等の減少457百万円及び販売促進引当金の減少426百万円によるものであります。 c.純資産当連結会計年度末における純資産は8,922百万円となり、前連結会計年度末に比べ247百万円減少いたしました。これは主に、新株予約権の増加61百万円があった一方で、利益剰余金の減少330百万円によるものであります。 ② 経営成績の分析a.売上高当連結会計年度における売上高は22,997百万円(前年同期比3.8%減)となりました。デジタルマーケティング事業のメディア・ソリューションでは、M&Aにより取得した企業の売上高が計上されたものの、株式会社エイチームフィナジーの株式譲渡を行ったことにより連結範囲から除外されたことに加え、利益確保を優先とした事業運営方針に則り金融メディア事業、人材メディア事業において広告宣伝費を抑制したため売上高が減少し、売上高は16,192百万円(前年同期比7.3%減)となりました。デジタルマーケティング事業のD2Cでは、主に化粧品ブランド「lujo(ルジョー)」において順調に継続利用者数が増加し、売上高は2,946百万円(前年同期比31.0%増)となりました。エンターテインメント事業では、ゲームアプリ全体で引き続き減収傾向であり、売上高は3,858百万円(前年同期比8.1%減)となりました。 b.売上原価当連結会計年度における売上原価は、D2Cにおける商品の仕入れの増加等により、3,555百万円(前年同期比4.7%増)となりました。 c.販売費及び一般管理費当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、株主優待の対象となる株主数の増加等による株主優待品に関わる費用や、中期経営計画の推進に伴いその他の共通費が増加したものの、暗号資産価格が下落したことに伴う販売促進引当金の戻入があったため、18,345百万円(前年同期比6.8%減)となりました。 d.営業利益当連結会計年度における営業利益は、デジタルマーケティング事業のメディア・ソリューションにおいては暗号資産価格が下落したことに伴う販売促進引当金の戻入が発生し、D2Cにおいては継続利用者数の増加に伴い増益となり、エンターテインメント事業においても前連結会計年度に引き続き黒字を維持しているため、1,095百万円(前年同期比29.6%増)となりました。 e.経常利益当連結会計年度における経常利益は、保有している暗号資産の時価の下落に伴う暗号資産評価損を計上したため、584百万円(前年同期比63.2%減)となりました。 f.親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、株式会社エイチームフィナジーの株式を譲渡したことによる特別利益を計上したものの、前述の減益要因の影響が大きく、359百万円(前年同期比65.3%減)となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析a.キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 b.資金需要当社グループの資金需要のうち主なものは、通常の運転資金のほか、M&Aにおける投資資金であります。 c.財務政策当社グループは、M&A等への投資が成長戦略において重要な役割を担うことから、金利動向や負債と資本のバランス、資本コスト等を考慮し、適切な資本構成の実現に向けて、金融機関からの借入による資金調達を行っております。資金の流動性については、グループ間の資金管理契約に基づき、グループ各社の余剰資金を有効活用するとともに、金融機関との間で当座貸越契約を締結するなど、突発的な資金需要にも対応できるよう、必要な資金調達枠を確保しております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は956百万円であります。また、現金及び預金5,038百万円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。 ④ 経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • IT市場の外部環境変動
    モバイルゲーム、インターネット、EC市場はスマートフォンの普及で成長しましたが、市場規模の縮小や景気悪化、原材料価格の高騰などが業績に影響を与える可能性があります。特にD2C事業では、原油高や原材料不足がコスト増に直結し、収益を圧迫するリスクがあります。
  • 競合激化とサービス陳腐化
    インターネットサービス市場は新規参入が多く、競争が激化しています。類似サービスとの競争激化や、ユーザーニーズの変化に対応できない場合、提供するコンテンツやサービスの競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。常に新しい価値提供が求められます。
  • 暗号資産保有と為替変動リスク
    子会社が暗号資産に交換可能なポイントアプリを運営しており、暗号資産を保有しています。不正アクセスによる流出・消失や、暗号資産価格の急激な変動が業績に大きな影響を与える可能性があります。また、海外向けアプリの売上は為替レートの変動により業績が左右されるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|11,804 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示してまいります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 <リスクマネジメント方針> 当社グループが事業を展開するIT業界は、変化と進化が極めて激しい特性を持っています。また、広範にわたる多角的な事業展開を行う当社グループの性質上、事業活動において直面するリスクの種類も多岐にわたります。 このように市場や技術の変化が著しい環境だからこそ、予期せぬ脅威へ迅速に対処すると同時に、変化を新たな成長機会として捉え、機動的に対応していくことが求められます。この認識のもと、当社グループにおけるリスクマネジメントは、全ステークホルダーの期待に応え、持続的な企業価値の向上及び発展に貢献するものと位置づけております。当社グループは、今後の企業価値向上に向け、価値の源泉である「創造性×技術力」を駆使しながら、既存事業によるオーガニック成長とM&Aでのインオーガニック成長の両軸でビジネス領域の拡張を目指しております。 当社グループは、社内外のあらゆるリスクを適切に把握し、リスクの未然防止やリスク発生時の損失を軽減させることで、企業価値を守りながら持続的に成長することを目指します。リスクマネジメントを通じて柔軟で強固な企業基盤の構築を図り、経営理念やパーパスの実現、及び経営戦略の達成に向け、邁進してまいります。 <リスク管理体制> 当社は、当社グループのリスク管理における一元的な統括機関として「リスク管理委員会」を設置しています。代表取締役社長を委員長として、監査等委員(社外取締役)、内部監査室長、管理部長等から構成されています。当社グループに影響を与えるリスクを評価・検証し、認識された事業遂行上のリスクについて、未然防止策の策定等リスクコントロールを行います。また、リスクの顕在化により発生する損失を最小限に抑えるため、すでに顕在化したリスクを定期的に分析し、取締役会等の重要会議体へ報告を行い、再発防止に努めています。 (1)事業環境リスク① IT市場の変化及び技術革新リスク 当社グループの事業領域であるモバイルゲーム市場、インターネット市場及びEC市場はスマートフォンの普及、インターネット利用者の増加により高度な成長を続けてまいりました。しかしながら、今後、市場規模の縮小や景況感の悪化、景気変動の影響等を受けた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、技術革新が激しいIT業界において、生成AI等の最新技術に対して適時かつ適切に対応できない場合、サービスの競争力低下やビジネスモデルの陳腐化を招く可能性があります。さらに、当社グループのサービスは主要プラットフォームに依拠しているため、規約変更や手数料改定等の方針変更が生じた場合、事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、最新技術の動向の注視や柔軟なサービス展開、プラットフォーム規制への適切な対応に努めてまいりますが、想定を超える急速な市場環境または技術環境の変化が発生した場合には、事業及び業績に影響が生じる可能性があります。 ② 競合に関するリスク 当社グループは、インターネットを使った様々なコンテンツやサービスを提供しております。競争力向上のため、特色あるコンテンツの提供や最適なユーザビリティを追求したインターネットサイトの構築に努め、サービスの多様化及び品質の向上、カスタマーサポートの充実等に取り組んでおります。 しかしながら、類似サービスを提供する企業や新規参入者との競争が激化することにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 災害・感染症の拡大・事故等に関するリスク 地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、国際紛争、又は伝染病の拡大等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社グループのサービス展開地域において大規模な自然災害等が発生した場合には、止むを得ずサービスの提供を一時的に停止する可能性があります。また設備の損壊や電力供給の制限等、事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、各種災害や国際紛争等による物的・人的損害が甚大である場合には事業の継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)経営戦略リスク① 経営方針・事業ポートフォリオ管理リスク 当社グループは、変化が激しいIT業界において、当社グループの価値の源泉である「創造性×技術力」を駆使し、多角的な事業展開による事業ポートフォリオの構築と最適化を推進しております。各事業の安定的な成長を通じて持続的な企業価値向上を目指す中で、市場動向や技術革新、社会情勢等の環境変化に適合した経営方針・中期経営計画の策定、並びに最適な経営資源配分やグループ経営戦略・組織戦略の実行が極めて重要であると認識しております。 しかしながら、技術の急速な進化や競合環境の変化、市場ニーズの多様化等に対し、経営方針や戦略が適時かつ適切に策定・機能できない場合、あるいは経営資源の配分や組織機能の強化が環境変化のスピードに追いつかない場合には、事業ポートフォリオ管理が機能不全に陥り、競争力の低下や収益性の悪化を招くおそれがあります。その結果、当社グループの持続的な成長が阻害され、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② M&A戦略リスク 当社グループは、持続的な企業価値向上とビジネス領域の拡張に向けた成長戦略において、既存事業のオーガニック成長に加え、M&Aによるインオーガニック成長を重要な柱として位置づけております。M&Aの遂行にあたっては、既存事業とのシナジーが見込める事業領域や当社グループのアセットを活用できる対象企業を選定し、事前にビジネス・財務・法務・IT等の多角的なデューデリジェンスを実施しております。対象企業の評価や想定されるリスク検証を十分に行った上で投資委員会で議論し、取締役会にて意思決定を行っております。 しかしながら、事前の調査では把握しきれなかった偶発債務の発生や未認識債務の判明、買収後の市場環境の変化による業績低迷、あるいは買収後のPMI(統合プロセス)が計画どおりに進まない場合、当初想定したシナジーの創出や事業成長が実現できない可能性があります。その結果、買収検討時の事業計画の達成が遅延し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)財務リスク① M&Aにおけるのれん等の減損に関するリスク 当社グループは、成長戦略として積極的なM&Aを推進しており、これに伴いのれんや顧客関連資産・マーケティング関連資産等の無形固定資産を計上しております。M&Aの実施にあたっては、対象企業の将来的な収益力や当社グループとのシナジー創出の可能性を慎重に精査するとともに、買収後においても定期的に事業計画の進捗や収益性を確認し、適正な評価・管理に努めております。しかしながら、M&A後に市場環境の急激な変化や競争環境の激化が生じた場合、あるいは事業計画の進捗が想定を下回った場合には、計上した資産の収益性が低下し、減損処理が必要となる可能性があります。 当社グループは当連結会計年度末時点で、M&Aにより生じたのれんを1,834百万円、顧客関連資産を510百万円計上しております。これらの資産については、被買収企業及び当社グループが持つデジタルマーケティングの強みを掛け合わせることにより、買収時と比較して事業成長している状況であります。しかしながら、前述のとおり、今後の市場環境の急激な変化等により買収時の事業計画等に対して著しい乖離が生じた場合には、のれんの減損処理を行う可能性があり、当該のれんの減損処理が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 保有する金融資産の時価の変動リスク 当社グループは、事業シナジーの創出や新たな事業機会の開拓、高い成長性を持つ企業の育成・支援等を目的に、ベンチャー企業への直接投資や投資事業有限責任組合(ファンド)への出資を行っております。これらの投資による金融資産の保有にあたっては、対象企業の事業内容や財務状況、将来性を事前に慎重に精査するとともに、投資後においても定期的かつ継続的なモニタリングを実施し、リスクの適切な把握に努めております。 しかしながら、市況変動等による保有金融資産の時価下落リスクがあるほか、投資対象である未公開企業は環境変化や経営上の不確実性等による業績低迷のおそれがあります。これらの要因により、投資資金が回収不能となり、評価損や減損損失が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ エクイティファイナンスによる株式価値希薄化リスク 当社グループは、持続的な企業価値の向上及びビジネス領域の拡張に向けた成長戦略(M&Aや新規事業開発、既存事業への成長投資等)を推進するにあたり、最適な資本構成の構築や資金需要に応じて、公募増資や第三者割当増資、新株予約権の発行等のエクイティファイナンスによる資金調達を検討・実施する可能性があります。エクイティファイナンスの実行にあたっては、資金使途の妥当性や既存株主の皆様の利益・株式価値の希薄化抑制に十分配慮した上で慎重に決定してまいります。 しかしながら、新株式の発行等に伴い発行済株式総数が増加した場合には、当社の1株当たりの株式価値の希薄化が生じるリスクがあるほか、株式市場における需給バランスの変化等により、株価に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社とAASC II P, L.P.との引受契約に基づく新株予約権及び無担保転換社債型新株予約権付社債については、2029年6月26日までの期間に複数回にわたる段階的な行使が予想されるため、希薄化が即時に生じる新株式の発行とは異なり、当社株式の株式市場への供給が一時的に過剰となる事態が回避されやすいと考えられ、既存株主の利益への影響を一定程度抑えることができると考えております。なお、2025年6月13日及び2026年9月9日に無担保転換社債型新株予約権付社債の一部(計3,693,623株)が行使されたため、本新株予約権及び本新株予約権付社債の目的である当社普通株式数は、調整がなされる場合を除いて、4,082,377株で固定されており、株価動向にかかわらず、最大交付株式数が限定されているため、希薄化率が当初予定より増加することはありません。 また、当社は、中長期的な当社の業績拡大及び企業価値の増大を目指すにあたり、より一層意欲及び士気を向上させ、当社及び当社子会社の結束力をさらに高めることを目的として、当社の従業員並びに当社子会社の取締役及び従業員に対して、新株予約権(有償ストック・オプション)を発行しております。これらの新株予約権の行使がなされた場合は、当社の1株あたりの株式価値が希薄化する可能性があります。しかしながら、本新株予約権は、あらかじめ定める業績及び株価目標の達成が行使条件とされており、その目標が達成されることは株式価値の向上に資するものと認識しております。 ④ 資金調達に関するリスク 当社グループは、M&Aをはじめとする各種成長投資の推進と、事業の安定的な継続・発展を図るため、必要な資金の確保及び適切な資金流動性の維持を重要な経営課題と位置づけております。資金調達にあたっては、当社の手元資金の状況や将来の資金需要を把握し、取引金融機関との良好な関係維持や適切な資金計画の策定を通じて、機動的かつ安定的な資金調達体制の構築に努めております。 しかしながら、当社グループの業績変化や金融市場・融資環境等の変動が生じた場合、借入金・社債や新株式発行等による資金調達の時期・規模・条件が想定から変化する可能性があります。これにより、資金流動性の低下や調達コストの増加を招き、M&A等の成長投資の遅延や見直しが生じるおそれがあります。その結果、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)事業運営リスク① 暗号資産保有に関するリスク 当社グループでは、主に株式会社Paddleにおける暗号資産に交換可能なポイントアプリの運営のために暗号資産を保有しております。保有する暗号資産については適切なセキュリティ対策を実施した上で監視体制を強化しておりますが、悪意のある第三者による不正アクセスが行われた場合には、当社グループが保有している暗号資産の流出や消失等の可能性を否定できず、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、暗号資産は短期的に市場価格が大きく変動する可能性があり、これにより当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 そのため、投資者に本業における収益性を適切に把握していただくことを目的に、保有する暗号資産の市場価格変動による業績への影響を控除した業績評価指標として「調整後EBITDA」を導入・開示し、適切な投資判断に資する情報開示に努めております。 ② 為替変動の影響に関するリスク 当社グループのエンターテインメント事業では、一部において海外向けのアプリケーションを配信専用のプラットフォームや海外現地のパブリッシャーを介して海外の利用者にコンテンツを提供しており、コンテンツ内で販売したアイテム等の売上は海外のプラットフォーム運営事業者を通じて現地の通貨にて回収されます。このため、為替レートの変動が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ 商品及びサービスの品質管理に関するリスク 当社グループは、デジタルマーケティング事業における比較サイトやメディアの運営、D2Cによる商品のオンライン販売、並びにエンターテインメント事業におけるゲームの提供等、多角的な事業を展開しております。提供する商品、サービス及びコンテンツの品質向上と高い信頼性の確保は、顧客・ユーザー及び取引先からの信頼を獲得・維持するための最重要課題であると認識しております。 このため、D2C事業においては、高品質な商品の製造や原材料の調達が可能な信頼性の高い取引先を選定し、必要に応じて製造工場への立会検査を行う等品質管理の徹底を図っております。あわせて、全社的な法令遵守に向けた啓発や社員教育を実施するとともに、メディア・比較サイト等の事業においては掲載コンテンツの正確性・客観性・透明性の確保に努め、ゲームをはじめとするエンターテインメント事業においては、多くのユーザーに安心して楽しんでいただける品質の確保を心掛けております。 しかしながら、D2C事業において販売している商品の使用により、お客様の健康等に悪影響が発生した場合、あるいはメディア・比較サイト等において不正確な情報や不適切なコンテンツが掲載された場合には、ユーザーや取引先からの信用失墜やブランドイメージの悪化を招き、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)組織体制リスク① 人材採用・育成・定着に関するリスク 当社グループは、持続的な企業価値の向上に向けて、人材や組織を価値創造の源泉と位置づけております。このため、経営理念やパーパスに共感し、共通の価値観である“Ateam People”に深く適合する人材の採用をはじめ、事業成長を牽引する高度な専門人材や次世代中核人材の採用・育成・定着に注力しております。各種人事制度、人材育成や環境整備等を通じて、従業員一人ひとりの自律的な成長とエンゲージメントの向上を図っております。 しかしながら、IT業界における人材獲得競争の激化や雇用環境の変化に対し、当社グループの文化や価値観に適合する人材や事業遂行に必要な専門人材を適時適切に採用できない場合、あるいは育成計画の遅れや能力発揮を阻害する要因等により有能な人材が社外へ流出した場合には、経常的な業務運営や新規事業開発、M&Aに伴う事業推進等に支障が生じるおそれがあります。その結果、当社グループの成長速度が鈍化し、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 組織文化の醸成・継承に関するリスク 当社グループは、経営理念やパーパス、共通の価値観である“Ateam People”を基盤とした独自の企業文化を、企業の永続的な発展と競争優位性の源泉と位置づけております。各種社内コミュニケーション施策を通じて、全従業員が経営理念や企業文化を深く理解し、自律的に体現できる組織風土の醸成に取り組んでおります。 しかしながら、急速な事業規模の拡大やグループ会社の増加、M&Aによる組織の多様化、働き方の変化に伴い、経営理念や企業文化に対する浸透・共感が希薄化する可能性があります。これにより、当社の強みである価値観や行動規範が損なわれ、次世代への適切な継承が行われない場合、組織の一体感や求心力が低下し、挑戦的な風土や創造性が失われるおそれがあります。その結果、当社グループのブランドイメージの低下や組織の停滞を招き、持続的な企業価値の向上、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定経営者への依存及び後継者育成に関するリスク 当社代表取締役社長の林高生氏は、当社グループの創業者であり、技術者としての豊富な経験を有していることから、当社グループの設立以来成長を牽引し、経営戦略の策定をはじめ多岐にわたる経営意思決定において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは、特定の経営者に過度に依存しない持続可能な経営体制の構築に向けて、子会社化の推進や各事業部門長等への権限委譲を推進するとともに、将来の当社グループを担う次世代中核人材や経営幹部候補の育成に注力しております。 しかしながら、何らかの理由により同氏が経営に参画できなくなった場合、あるいは次世代中核人材の育成が計画どおりに進まず、経営体制の円滑な移行が行われない場合には、意思決定の停滞や求心力の低下等を招く可能性があります。その結果、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 内部管理体制に関するリスク 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るにはコーポレートガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。そのため、事業規模の拡大に合わせて経営基盤の強化を継続的に進めていくとともに、より効率的且つ適正な経営を行うため、内部管理体制の整備・充実を推進していく方針であります。 しかしながら、事業の急速な拡大に対して、十分な内部管理体制の構築が追い付かない場合、当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。 (6)コンプライアンスリスク① 法的規制に関するリスク 当社グループの事業領域においては、主に「不当景品類及び不当表示防止法」、「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「資金決済に関する法律」、「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、並びに「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」等の関係法令や各種ガイドラインが適用されます。 また、M&Aによる事業領域の拡張や生成AI等の新技術の活用に伴い、遵守すべき法令は多角化しております。 当社グループでは、法令遵守体制の徹底やコンプライアンス研修等により、役員・従業員への教育に努めております。しかしながら、法令の制定や改正、新たな規制の策定等により、当社グループの提供サービスが制約を受ける可能性があります。 さらに、これら法改正等への対応に遅れや不備が生じ、万一法令違反等が発生した場合には、社会的信用の失墜や行政処分、課徴金の発生等を招き、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 知的財産権に関するリスク 当社グループは、運営する事業に関する知的財産権の保護に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。また、当社グループが所有する知的財産権の第三者への使用許諾や、第三者が所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合には、使用許諾契約の締結等により適切な管理を行っております。 しかしながら、当社グループが所有する知的財産権が第三者により無断使用・侵害された場合、収益性やブランドイメージの悪化等を招く可能性があります。また、知的財産権の範囲や契約条件の解釈の相違、生成AI等の新技術の活用に伴う不測の権利侵害等により、認識外で第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される可能性があります。その結果、解決までに多額の費用と時間を要するほか、サービスの提供停止等を招き、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報管理に関するリスク 当社グループが提供するサービスにおいて、多くの個人情報を取得・保有しております。外部漏洩・改ざん等の防止のため、個人情報の取扱いに際し業務フローや権限体制を徹底、アクセス制限や暗号化等のセキュリティ対策、役員・従業員への教育等を実施し、関係法令に従った厳正な管理を行っております。 しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、関係者の故意・過失、あるいは委託先等における不測の事態により、個人情報の漏洩や不正利用等のトラブルが発生する可能性があります。その結果、損害賠償請求や行政処分、社会的信用の失墜等を招き、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ サービスの安全性及び健全性に関するリスク 当社グループが提供する一部のサービスやコンテンツにおいては、利用者同士でコミュニケーションを行う機能等を有しております。青少年保護、健全性の維持・向上のため、利用規約において不適切な利用の禁止を明示し、モニタリングを常時行い、規約違反者に対しては、改善の要請や退会措置を講じる等により、サービスの安全性及び健全性の確保に努めております。 しかしながら、利用者の拡大等に伴い不適切な行為を完全に排除できず、ユーザー間のトラブルが生じた場合、利用規約の内容にかかわらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があります。また、法的責任を問われない場合においても、コンテンツのブランドイメージの悪化等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 訴訟等に関するリスク 当社グループは、法令遵守を基本としたコンプライアンスの推進や社内体制の整備により、法令違反等の防止に努めております。しかしながら、当社グループの役員及び従業員の法令違反等の有無にかかわらず、利用者、取引先、従業員その他第三者との不測のトラブルから、訴訟や労働審判等の法的措置を提起されるリスクがあります。また、前述の知的財産権、個人情報の管理、サービスの安全性及び健全性に関しても、訴訟や紛争へ発展する可能性があります。 かかる訴訟や法的措置の内容及び結果によっては、解決までに多大な費用や時間を要するほか、社会的信用の失墜等を招き、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)情報セキュリティリスク① コンピューターシステムや通信ネットワークに関するリスク 当社グループの事業は、モバイル端末やPC等のコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークにより、利用者にサービスを提供しております。システムの安定的な稼働を図るためにサーバーの分散化・定期的なバックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの未然防止又は回避に努めております。しかしながら、不測の事故(社内外の人的要因によるものを含む)等により通信ネットワークの切断や支障が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの運営する各サイト等へのアクセスの急激な増加によるサーバーの過負荷や電力供給の停止等不測の様々な要因によって、システムが作動不能に陥った場合、サービスが停止する可能性があります。この結果、当社グループの業績及びサービスのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。 ② サイバーセキュリティに関するリスク サイバー攻撃は、当社グループの事業継続に重大なリスクをもたらす可能性があります。システムの不具合や外部からの不正アクセスは、業務停止や顧客データの漏洩、金銭的な損失に繋がりかねません。特に、近年ではサイバー攻撃の手法が高度化・巧妙化・商業化しており、標的型攻撃やランサムウェア等、企業にとって深刻な脅威となっています。 当社グループは、IDaaS(Identity as a Service)を導入しており、多要素認証によるなりすましの抑制や、セキュリティポリシーに沿ったアイデンティティ管理の運用を徹底しております。また、ゼロトラストモデルのコンセプトに基づいてEDR(Endpoint Detection and Response)やSSE(Security Service Edge)等のセキュリティ製品を導入し多岐にわたる対策を講じております。しかしながら、これらの対策を講じても、サイバー攻撃のリスクを完全に排除することはできません。 万が一、重大なサイバー攻撃が発生した場合、復旧までに時間を要し、事業活動が停止する可能性があります。また、顧客情報や企業秘密の漏洩は、社会的信用を失墜させ、当社グループの業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 情報セキュリティ体制に関するリスク セキュリティインシデント発生時の対応が不十分な場合、当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があることから、当社は情報セキュリティ体制の強化に継続的に取り組んでおります。具体的には、エイチームCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置して、グループ全体への情報セキュリティに関するガバナンス強化やサイバー攻撃に対応する包括的・多面的なシステム運用体制の構築を行っております。また、全社員へのセキュリティ教育に加えて、セキュリティ担当者にはセキュリティインシデント演習等、より実践的な教育も実施しています。 しかしながら、情報セキュリティリスクは完全に排除できるものではなく、システムの脆弱性や人的ミスによる情報漏洩、不正アクセス等のリスクは依然として存在します。 当社は、これらのリスクを認識し、セキュリティ対策のさらなる強化に取り組んでまいります。万が一、情報セキュリティ上の重大な事故が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ④ IT投資に関するリスク IT投資は、企業の競争力強化や業務効率化に不可欠な要素ですが、同時に様々なリスクを伴います。多額の投資が必要となるため、投資に見合った効果が得られない、あるいは期待した効果が得られるまでに時間を要する可能性があります。また、IT技術は急速に進歩するため、継続的なシステム更新や追加投資が必要となることも考えられます。 当社グループは、IT投資のリスクを十分に認識し、投資効果を最大化するための取組を行っております。具体的には、情報セキュリティリスク評価に基づくIT投資計画の精査、システム導入前の綿密な検証等、様々な対策を講じております。しかしながら、導入時のトラブル、システム障害が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

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