事業の概要
- 多角的な事業展開リミックスポイントは、エネルギー事業を主軸に、省エネルギー化支援や蓄電池販売を行うレジリエンス事業、医療機関向けHP制作やコンサルティングのメディカル事業、そして暗号資産や株式投資を行う金融投資事業など、幅広い分野で収益を上げています。これにより、特定の事業に依存しない安定した経営を目指しています。
- エネルギー事業の収益構造電力の売買が主な収益源であり、電力小売自由化後の市場で顧客に電力を供給しています。電力の調達価格や販売価格の変動が直接収益に影響するため、効率的な電力調達と安定供給が重要となります。
- 新規事業への積極投資2024年11月14日には金融投資事業を新たな報告セグメントとして追加するなど、常に新しい事業機会を追求しています。暗号資産や株式への投資を通じて、新たな収益源の確立を目指し、企業価値の向上を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- エネルギー事業電力の売買を主に行う事業で、リミックスポイントグループの最大の稼ぎ頭です。売上高は206.63億円、営業利益は13.94億円と、グループ全体の収益に大きく貢献しています。電力小売自由化市場で顧客に電力を供給しており、安定的な電力調達と販売が重要です。
- レジリエンス事業省エネルギー化支援のコンサルティング、蓄電池の販売、感染症対策関連商品の販売などを手掛けています。売上高は13.7億円、営業利益は2.9億円と、エネルギー事業に次ぐ規模で、企業の省エネ化や災害対策ニーズに応えることで収益を上げています。
- メディカル事業主に医療機関に特化したウェブサイトの制作・運用、医療コンサルティング、福祉関連事業を展開しています。売上高は11.44億円、営業利益は0.43億円と、専門性の高いサービスで医療業界を支援しています。医療機関のデジタル化ニーズに応えることで成長を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| EnergyBusiness | 地域 | 207 | 14 | 6.7% |
| ResilienceBusinessReportableSegment | 地域 | 14 | 3 | 21.2% |
| MedicalBusinessReportableSegment | 地域 | 11 | 0 | 3.8% |
| FinancialInvestmentBusinessReportableSegment | 地域 | -20 | -21 | 102.4% |
| OtherBusinessReportableSegment | 地域 | − | -0 | − |
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3 【事業の内容】当連結会計年度末において、当社グループは、当社のほかに、子会社であるイプシロン・ホールディングス株式会社及び株式会社シールエンジニアリングで構成されております。2025年5月30日付けで株式会社ゼロメディカルの全株式を株式会社ユカリアに譲渡しております。なお、関連会社 PA Bpoint Inc.他1社がありますが、連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、重要性がないため連結範囲から除外しております。 セグメントごとの主要な事業内容は以下のとおりです。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。株式会社ゼロメディカルを譲渡したことに伴い、 2025年6月12日付けで 「メディカル事業」を廃止しております。デジタルアセットマネジメント事業暗号資産投資の取得、保有、運用等エネルギー事業電力小売事業蓄電ソリューション事業省エネコンサルティング事業及び蓄電池事業その他マーケティングコンサルティング等 事業の系統図は、以下のとおりであります。<事業系統図>
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 電力小売事業の競争激化、電力調達コストや容量拠出金を顧客に転嫁できない可能性 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 電力小売事業は電気事業法に基づく許認可が必要。非化石証書の調達義務や容量拠出金負担。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:法令・規制等による事業への影響 / 競争環境によるリスク / 期間損益の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
リミックスポイントは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという明確な証拠がない。事業内容は主にITサービスや金融サービスであり、これらは一般的に無形資産による強い競争優位を築きにくい分野である。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
同社が提供する一部のITソリューションやプラットフォームは、導入に一定のコストや手間がかかる可能性がある。しかし、顧客が競合他社へ乗り換える際の損失が極めて大きい、あるいは乗り換えが困難であるというレベルのスイッチング・コストが構築されているとは考えにくい。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を指数関数的に高めるようなネットワーク効果は観察されない。プラットフォーム型のビジネスモデルやSNSのようなサービスとは異なり、直接的なネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★☆☆☆☆
ITサービス分野では、効率的な開発や運用によるコスト削減努力は行われていると考えられるが、構造的に競合他社よりも大幅に低コストでサービスを提供できるような優位性は見られない。規模の経済によるコスト優位も限定的。
規模の経済★☆☆☆☆
同社はITサービスや金融サービスを提供しているが、業界全体に対して最適化された少数寡占を形成するほどの圧倒的な規模の経済を持っているとは言えない。市場シェアや事業規模は、競争環境において決定的な優位性をもたらすほどではない。
- 多様な事業ポートフォリオエネルギー、レジリエンス、メディカル、金融投資と多岐にわたる事業を展開しており、特定の市場変動リスクを分散できる強みがあります。これにより、一つの事業が不調でも他の事業でカバーできる可能性があります。
- エネルギー事業の経験とノウハウ電力小売自由化以降の競争激しい市場で事業を継続しており、電力の調達・供給に関するノウハウや顧客基盤を構築しています。Non-FIT低圧太陽光発電所の開発も進め、非化石電源比率向上への対応も図っています。
- 医療分野での専門性医療機関に特化したHP制作やコンサルティング、福祉関連事業を展開することで、専門性の高いサービスを提供しています。これにより、医療業界特有のニーズに応え、顧客との強固な関係を築くことが可能です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記述は、本有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。こうした記述は、将来の業績を保証するものではなく、リスクや不確実性を内包するものです。将来の業績は、経営環境の変化などにより、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)経営環境当社グループは、これまで社会が変化するタイミングで、投資・事業開発を積極的に進めてまいりました。当社の事業セグメントは、デジタルアセットマネジメント事業、エネルギー事業、蓄電ソリューション事業及びその他事業となっております。当社が電力小売業を展開するエネルギー事業の分野においては、電力需給がひっ迫する夏季・冬季における電力取引価格が高騰する傾向にあり、また、国際紛争がエネルギー価格に与える影響など電力取引価格の動向は引き続き不透明であるものの、ロシアによるウクライナ侵攻直後と比較すると、比較的に落ち着きを見せておりました。今年2月28日に行われた米国とイスラエルによるイランへの大規模な軍事攻撃を契機にホルムズ海峡が実質的に封鎖状態となり、2月末から原油価格が上昇しましたが、現在、米国とイランの間で6月17日に戦闘終結に向けた覚書が署名されたことにより、米軍によるイランの海上封鎖が解除されるなど事態は大きな転換点を迎えています。しかしながら、今後、約60日間で行われる最終合意に向けた協議は、より困難な局面を迎える可能性があるとも示唆されており、引き続き中東情勢とそれらがエネルギー価格に与える影響については、予断を許さない状況です。我が国の電源構成は、火力発電が約7割を占めており、電源構成全体のうち1割程度が石油、3割はLNGによって発電されています。日本のLNG調達価格の多くは、長期契約において原油価格と連動する仕組みとなっているため、原油価格が上昇した場合、時間差はあるもののLNG調達コストにも影響が及ぶことから、今後の電力価格への影響が懸念されております。また、将来にわたって日本全体の電力供給力(kW)を確保する目的で創設された容量市場は、需要家や発電事業者だけでなく、当社のような小売電気事業者にとってもメリットがある制度であるものの、容量拠出金の拠出額水準によっては経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。さらに、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(エネルギー供給構造高度化法)は、一定規模以上の小売電気事業者に対して販売量に応じた非化石証書の調達義務を課しており、具体的には、2030年には、供給電力の非化石電源比率44%以上という目標が定められ、目標達成の確度を高めるために、国は毎年事業者ごとに中間目標を設定しております。当社ではNon-FIT低圧太陽光発電所の開発を進めておりますが、今後、非化石証書の調達が過大な負担となることも考えられます。加えて、2030年には、「量的な供給能力確保義務」が課せられることが予定されております。これは、小売電気事業者に「実需給の3年度前に想定需要の5割、1年度前に7割」を「現物電源」で確保することを義務化するもので、これにより小規模事業者は事業継続が困難となる可能性も示唆されております。当社は、これらの課題に対し、長期的な相対電源の確保や適切な商品ミックスの構築による収益モデルの見直しなど適切に対応してまいります。蓄電ソリューション事業が営む蓄電池事業をとりまく事業環境としましては、今後、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の進展により、電力需要が増加に転じることが見込まれています。特に、DXをさらに加速させる生成AIの登場により拡大が見込まれるデータセンター、重要な戦略物資である半導体、鉄鋼や化学などの素材産業といった将来の成長産業における電力需要の増加と脱炭素電源を求める動きは世界中で顕著なものとなっています。このような状況下、電力の安定供給確保のための調整力も重要視されており、現在調整力の大部分を火力発電や揚水発電が占める中、一般送配電事業者が電力供給区域の周波数制御、需給バランス調整を行うために必要な調整力を調達するにあたり、多くの電源等への参加機会の公平性確保、調達コストの透明性・適切性の確保、調整力の効率的な確保の観点から、2021年度に需給調整市場が創設され、2024年度から調整力の全商品の市場取引が開始されました。これを受け、日本のエネルギー政策が直面する電源の脱炭素化と電力の安定供給を両立させるための中核インフラとして、蓄電池の役割と重要性が飛躍的に増大し、再生可能エネルギーの主力電源化に伴う電力系統の安定化に不可欠な系統用蓄電池市場が急速に拡大しております。当社は、2025年12月9日公表の「中期経営計画(2027-2029)」に記載のとおり、2029年3月期までに、5か所のFIP転化発電所及び20か所の系統用蓄電所の保有を目標に掲げ、開発等を進めております。またデジタルアセットマネジメント事業における暗号資産投資につきましては、暗号資産価格のボラティリティが高く、経済情勢、暗号資産に関わる市場環境や金融市場の動向の影響を受けるため、暗号資産価格の変動が損益に過大な影響を与える可能性があります。 (2)経営の基本方針当社グループは、社会に新たな価値を創造し提供することを目指し、社会が変化するタイミングで生じる課題を事業を通じて解決することをモットーとし、デジタルアセットマネジメント事業、エネルギー事業、蓄電ソリューション事業及びその他事業を推進しております。すべてのステークホルダーから信頼され期待される存在であるために、「適切な収益を確保し持続的な成長を実現することで企業価値の向上を図ること」、「コーポレート・ガバナンスの強化に努め透明かつ公正な経営を実行すること」を経営の基本方針としております。 (3)経営戦略当社グループは、今後さらに当社グループを発展させていくためには、各事業が独自に成長戦略を描き、他社との業務提携や資本提携等を含めてスピード感をもって新たな取り組みを推進し、自立的に強化・拡大していくことが必須であると考えております。また、M&A等、既存事業と親和性の高い事業領域や新たな事業機会が創出される分野への投資や、人材確保等を通じた組織力の強化によって、当社グループの更なる収益規模拡大に向けた機動的戦略の実行を図ってまいります。 (4)中長期的な経営戦略当社グループは2025年12月9日に「中期経営計画(2027-2029)」を公表いたしました。今後も社会が変化するタイミングで生じる課題を、事業を通じて解決してまいります。中長期的なグループ成長シナリオとして、現在展開する事業セグメントにおける具体的な施策は以下のとおりです。デジタルアセットマネジメント事業・ビットコインを中心とする暗号資産の取得及び運用・Web3.0関連事業への参入及びWeb3.0関連企業への出資等アライアンスの推進エネルギー事業・事業環境の変化への円滑な対応:2050年カーボンニュートラル達成に向けての電源の低炭素化推進、環境価値の高い電力供給プランの推進(非化石電源比率の拡大)、容量市場への対応等。また2030年に義務化が予定されている「量的な供給能力確保義務」への適切な対応。・突発的な電力調達コスト増加の抑制:安定的かつ効率的な需給管理体制の維持・運用、相対電源の積極的確保、電力先物取引の活用等・需要家のさらなる開拓:需要家の特性・志向に応じた電力プランの開発・提供、認知度向上による需要家獲得等・他事業とのシナジー促進蓄電ソリューション事業・FIT制度のもと発電していた太陽光発電所をFIP制度へ転化させるコンサルティングに加え、FIP転化後の太陽光発電所の販売や自社保有の推進・系統用蓄電池の販売や自社保有の推進・家庭用蓄電池や産業用蓄電池の販売網の拡充・「エネルギー・環境×防災・減災」をテーマとした、サービスやプロダクトの開発・提供・蓄電池・発電機等の提供・補助金活用コンサルティングのノウハウ・経験をベースとした、ソリューション導入支援・他事業とのシナジー促進 (5)対処すべき課題① デジタルアセットマネジメント事業における課題デジタルアセットマネジメント事業は、主に暗号資産の取得・保有・運用等を推進しております。デジタルアセットマネジメント事業を取り巻く事業環境といたしましては、ブロックチェーン技術を利用したサービスの提供は中長期的には拡大が予想され、それに伴って暗号資産の存在感もさらに増していくと考えております。近年においては、米国における金融政策の動向や、地政学リスク等による外国為替市場の動向も注視されている一方で、中東情勢ついては予断を許さない状況が継続していることから、依然として景気後退懸念や地政学リスクが常態化しており、暗号資産市場は引き続き先行きが不透明な状況が続いています。資産価値の中長期的な保全の観点からも保有暗号資産の多くを中長期的に保有するとともに、保有する暗号資産を重要な事業アセットと捉え、暗号資産を活用した収益獲得機会の創出等を図っていくことが課題となります。 ② エネルギー事業における課題中長期的には、2050年カーボンニュートラル達成に向けての電源の低炭素化推進、再生可能エネルギー発電の活用や環境価値の高い電力供給プランなどがありますが、短期的には、事業利益が、変動する電力調達価額や2025年3月期より開始された容量拠出金の拠出額に左右されぬよう、需要家に価格変動リスクを適切に転嫁する商品ごとの設計や電力調達の仕組みの構築があげられます。また、エネルギー供給構造高度化法で電気事業者に求められている非化石電源比率(中間目標)への対応のほか、2030年に義務化予定の「量的な供給能力確保義務」への対応として、長期的な相対電源の確保や適切な商品ミックスの構築による収益モデルの見直しなど適切に対応してまいります。 ③ 蓄電ソリューション事業における課題蓄電ソリューション事業は、主に蓄電池事業及び省エネルギー化支援コンサルティング事業から構成されております。蓄電池事業は、代理店を通じて顧客に販売されるBtoB取引が主となります。よって、販路拡大のために蓄電池販売を得意とし販売力のある代理店を獲得することが課題となります。また、蓄電ソリューション事業においては、従来型の蓄電池販売事業だけでなく、FIP転化事業や系統用蓄電池事業も展開しております。事業の収益化のためには、案件の仕入段階から出口戦略の実行に至るまで、社内外との綿密な連携を図り、スムーズな業務遂行とキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)の最適化が課題となります。省エネコンサルティング事業では、これまでの事業者向けのエネルギー使用合理化・省エネ関連のソリューションに加え、BCP(事業継続計画)対策や家庭における防災・減災対策として、再生可能エネルギー、蓄電池及び発電機の組み合わせなどによる提案を積極的に展開してまいります。省エネルギーや防災・減災といった一部の効用にとどまらず、レジリエンス向上を促すための取り組みを推進してまいります。 ④ 経営環境の変化への機動的な対応、これによる事業機会及び収益の追求将来にわたる持続的な成長を実現するため、事業規模及び収益の拡大を戦略的に推進する必要があります。当社グループは、市場のニーズやウォンツを的確に捉え、社会・時代の変化に機動的に対応し、既存事業の強化、派生ビジネスへの取り組み、新しい発想・視点による新規の事業機会の創出をたえず行ってまいります。さらに、事業ポートフォリオを定期的に見直し、収益力及び効率性の向上を推進し、中長期的な成長基盤の確立を図ってまいります。また、成長を加速するために、その時々の経営環境を鑑み、特に、脱炭素を志向する環境意識の高い企業との協業等を含めた他の企業グループとの連携や戦略的な投資を推進してまいります。 ⑤ 内部管理体制の拡充ならびにコンプライアンス及びリスクマネジメントの強化当社グループは、社会的責任を果たし、持続的な成長と企業価値向上を図るために、実効的なコーポレート・ガバナンスを実現することを目的として、2017年12月に策定した「コーポレート・ガバナンス基本方針」(2021年12月及び2025年7月一部改訂)において、コンプライアンスの徹底及びリスクマネジメントに対し積極的な取り組みを行う姿勢を明確にいたしました。コーポレートガバナンス・コードの改訂その他事業環境の変化に応じて、当社グループにふさわしいコーポレート・ガバナンスの実現に努めてまいります。また、引き続き、グループ全体において、継続的な啓発活動及び教育研修を実施し、一人ひとりが高い倫理観を醸成し、良識と責任のある行動をとることのできる企業風土を形成してまいります。 ⑥ 優秀な人材の確保・育成当社グループが中長期的な経営戦略を遂行し、各事業の成長を実現するうえでは、事業環境の変化に的確に対応し、新たな価値を生み出すことのできる人材の確保と育成が不可欠であります。業容の拡大に伴い、専門性や経験を備えた人材への需要は一層高まっており、採用力の強化と、社員一人ひとりの能力が最大限に発揮される就業環境の整備を、重要な経営課題として継続的に取り組んでまいります。 ⑦ ダイバーシティ&インクルージョンの推進当社グループにおいて、多様な人材がその個性と能力を発揮し合うことは、変化の速い事業環境に対応し、新たな発想を生み出す原動力になると考えております。当社グループは、性別や国籍にとらわれない人材登用を進めるとともに、多様な人材が活躍できる職場環境づくりを進めてまいります。なお、人材の育成及び社内環境整備に関する方針並びに関連する指標及び目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記述は、本有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。こうした記述は、将来の業績を保証するものではなく、リスクや不確実性を内包するものです。将来の業績は、経営環境の変化などにより、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)経営環境当社グループは、これまで社会が変化するタイミングで、投資・事業開発を積極的に進めてまいりました。当社の事業セグメントは、デジタルアセットマネジメント事業、エネルギー事業、蓄電ソリューション事業及びその他事業となっております。当社が電力小売業を展開するエネルギー事業の分野においては、電力需給がひっ迫する夏季・冬季における電力取引価格が高騰する傾向にあり、また、国際紛争がエネルギー価格に与える影響など電力取引価格の動向は引き続き不透明であるものの、ロシアによるウクライナ侵攻直後と比較すると、比較的に落ち着きを見せておりました。今年2月28日に行われた米国とイスラエルによるイランへの大規模な軍事攻撃を契機にホルムズ海峡が実質的に封鎖状態となり、2月末から原油価格が上昇しましたが、現在、米国とイランの間で6月17日に戦闘終結に向けた覚書が署名されたことにより、米軍によるイランの海上封鎖が解除されるなど事態は大きな転換点を迎えています。しかしながら、今後、約60日間で行われる最終合意に向けた協議は、より困難な局面を迎える可能性があるとも示唆されており、引き続き中東情勢とそれらがエネルギー価格に与える影響については、予断を許さない状況です。我が国の電源構成は、火力発電が約7割を占めており、電源構成全体のうち1割程度が石油、3割はLNGによって発電されています。日本のLNG調達価格の多くは、長期契約において原油価格と連動する仕組みとなっているため、原油価格が上昇した場合、時間差はあるもののLNG調達コストにも影響が及ぶことから、今後の電力価格への影響が懸念されております。また、将来にわたって日本全体の電力供給力(kW)を確保する目的で創設された容量市場は、需要家や発電事業者だけでなく、当社のような小売電気事業者にとってもメリットがある制度であるものの、容量拠出金の拠出額水準によっては経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。さらに、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(エネルギー供給構造高度化法)は、一定規模以上の小売電気事業者に対して販売量に応じた非化石証書の調達義務を課しており、具体的には、2030年には、供給電力の非化石電源比率44%以上という目標が定められ、目標達成の確度を高めるために、国は毎年事業者ごとに中間目標を設定しております。当社ではNon-FIT低圧太陽光発電所の開発を進めておりますが、今後、非化石証書の調達が過大な負担となることも考えられます。加えて、2030年には、「量的な供給能力確保義務」が課せられることが予定されております。これは、小売電気事業者に「実需給の3年度前に想定需要の5割、1年度前に7割」を「現物電源」で確保することを義務化するもので、これにより小規模事業者は事業継続が困難となる可能性も示唆されております。当社は、これらの課題に対し、長期的な相対電源の確保や適切な商品ミックスの構築による収益モデルの見直しなど適切に対応してまいります。蓄電ソリューション事業が営む蓄電池事業をとりまく事業環境としましては、今後、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の進展により、電力需要が増加に転じることが見込まれています。特に、DXをさらに加速させる生成AIの登場により拡大が見込まれるデータセンター、重要な戦略物資である半導体、鉄鋼や化学などの素材産業といった将来の成長産業における電力需要の増加と脱炭素電源を求める動きは世界中で顕著なものとなっています。このような状況下、電力の安定供給確保のための調整力も重要視されており、現在調整力の大部分を火力発電や揚水発電が占める中、一般送配電事業者が電力供給区域の周波数制御、需給バランス調整を行うために必要な調整力を調達するにあたり、多くの電源等への参加機会の公平性確保、調達コストの透明性・適切性の確保、調整力の効率的な確保の観点から、2021年度に需給調整市場が創設され、2024年度から調整力の全商品の市場取引が開始されました。これを受け、日本のエネルギー政策が直面する電源の脱炭素化と電力の安定供給を両立させるための中核インフラとして、蓄電池の役割と重要性が飛躍的に増大し、再生可能エネルギーの主力電源化に伴う電力系統の安定化に不可欠な系統用蓄電池市場が急速に拡大しております。当社は、2025年12月9日公表の「中期経営計画(2027-2029)」に記載のとおり、2029年3月期までに、5か所のFIP転化発電所及び20か所の系統用蓄電所の保有を目標に掲げ、開発等を進めております。またデジタルアセットマネジメント事業における暗号資産投資につきましては、暗号資産価格のボラティリティが高く、経済情勢、暗号資産に関わる市場環境や金融市場の動向の影響を受けるため、暗号資産価格の変動が損益に過大な影響を与える可能性があります。 (2)経営の基本方針当社グループは、社会に新たな価値を創造し提供することを目指し、社会が変化するタイミングで生じる課題を事業を通じて解決することをモットーとし、デジタルアセットマネジメント事業、エネルギー事業、蓄電ソリューション事業及びその他事業を推進しております。すべてのステークホルダーから信頼され期待される存在であるために、「適切な収益を確保し持続的な成長を実現することで企業価値の向上を図ること」、「コーポレート・ガバナンスの強化に努め透明かつ公正な経営を実行すること」を経営の基本方針としております。 (3)経営戦略当社グループは、今後さらに当社グループを発展させていくためには、各事業が独自に成長戦略を描き、他社との業務提携や資本提携等を含めてスピード感をもって新たな取り組みを推進し、自立的に強化・拡大していくことが必須であると考えております。また、M&A等、既存事業と親和性の高い事業領域や新たな事業機会が創出される分野への投資や、人材確保等を通じた組織力の強化によって、当社グループの更なる収益規模拡大に向けた機動的戦略の実行を図ってまいります。 (4)中長期的な経営戦略当社グループは2025年12月9日に「中期経営計画(2027-2029)」を公表いたしました。今後も社会が変化するタイミングで生じる課題を、事業を通じて解決してまいります。中長期的なグループ成長シナリオとして、現在展開する事業セグメントにおける具体的な施策は以下のとおりです。デジタルアセットマネジメント事業・ビットコインを中心とする暗号資産の取得及び運用・Web3.0関連事業への参入及びWeb3.0関連企業への出資等アライアンスの推進エネルギー事業・事業環境の変化への円滑な対応:2050年カーボンニュートラル達成に向けての電源の低炭素化推進、環境価値の高い電力供給プランの推進(非化石電源比率の拡大)、容量市場への対応等。また2030年に義務化が予定されている「量的な供給能力確保義務」への適切な対応。・突発的な電力調達コスト増加の抑制:安定的かつ効率的な需給管理体制の維持・運用、相対電源の積極的確保、電力先物取引の活用等・需要家のさらなる開拓:需要家の特性・志向に応じた電力プランの開発・提供、認知度向上による需要家獲得等・他事業とのシナジー促進蓄電ソリューション事業・FIT制度のもと発電していた太陽光発電所をFIP制度へ転化させるコンサルティングに加え、FIP転化後の太陽光発電所の販売や自社保有の推進・系統用蓄電池の販売や自社保有の推進・家庭用蓄電池や産業用蓄電池の販売網の拡充・「エネルギー・環境×防災・減災」をテーマとした、サービスやプロダクトの開発・提供・蓄電池・発電機等の提供・補助金活用コンサルティングのノウハウ・経験をベースとした、ソリューション導入支援・他事業とのシナジー促進 (5)対処すべき課題① デジタルアセットマネジメント事業における課題デジタルアセットマネジメント事業は、主に暗号資産の取得・保有・運用等を推進しております。デジタルアセットマネジメント事業を取り巻く事業環境といたしましては、ブロックチェーン技術を利用したサービスの提供は中長期的には拡大が予想され、それに伴って暗号資産の存在感もさらに増していくと考えております。近年においては、米国における金融政策の動向や、地政学リスク等による外国為替市場の動向も注視されている一方で、中東情勢ついては予断を許さない状況が継続していることから、依然として景気後退懸念や地政学リスクが常態化しており、暗号資産市場は引き続き先行きが不透明な状況が続いています。資産価値の中長期的な保全の観点からも保有暗号資産の多くを中長期的に保有するとともに、保有する暗号資産を重要な事業アセットと捉え、暗号資産を活用した収益獲得機会の創出等を図っていくことが課題となります。 ② エネルギー事業における課題中長期的には、2050年カーボンニュートラル達成に向けての電源の低炭素化推進、再生可能エネルギー発電の活用や環境価値の高い電力供給プランなどがありますが、短期的には、事業利益が、変動する電力調達価額や2025年3月期より開始された容量拠出金の拠出額に左右されぬよう、需要家に価格変動リスクを適切に転嫁する商品ごとの設計や電力調達の仕組みの構築があげられます。また、エネルギー供給構造高度化法で電気事業者に求められている非化石電源比率(中間目標)への対応のほか、2030年に義務化予定の「量的な供給能力確保義務」への対応として、長期的な相対電源の確保や適切な商品ミックスの構築による収益モデルの見直しなど適切に対応してまいります。 ③ 蓄電ソリューション事業における課題蓄電ソリューション事業は、主に蓄電池事業及び省エネルギー化支援コンサルティング事業から構成されております。蓄電池事業は、代理店を通じて顧客に販売されるBtoB取引が主となります。よって、販路拡大のために蓄電池販売を得意とし販売力のある代理店を獲得することが課題となります。また、蓄電ソリューション事業においては、従来型の蓄電池販売事業だけでなく、FIP転化事業や系統用蓄電池事業も展開しております。事業の収益化のためには、案件の仕入段階から出口戦略の実行に至るまで、社内外との綿密な連携を図り、スムーズな業務遂行とキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)の最適化が課題となります。省エネコンサルティング事業では、これまでの事業者向けのエネルギー使用合理化・省エネ関連のソリューションに加え、BCP(事業継続計画)対策や家庭における防災・減災対策として、再生可能エネルギー、蓄電池及び発電機の組み合わせなどによる提案を積極的に展開してまいります。省エネルギーや防災・減災といった一部の効用にとどまらず、レジリエンス向上を促すための取り組みを推進してまいります。 ④ 経営環境の変化への機動的な対応、これによる事業機会及び収益の追求将来にわたる持続的な成長を実現するため、事業規模及び収益の拡大を戦略的に推進する必要があります。当社グループは、市場のニーズやウォンツを的確に捉え、社会・時代の変化に機動的に対応し、既存事業の強化、派生ビジネスへの取り組み、新しい発想・視点による新規の事業機会の創出をたえず行ってまいります。さらに、事業ポートフォリオを定期的に見直し、収益力及び効率性の向上を推進し、中長期的な成長基盤の確立を図ってまいります。また、成長を加速するために、その時々の経営環境を鑑み、特に、脱炭素を志向する環境意識の高い企業との協業等を含めた他の企業グループとの連携や戦略的な投資を推進してまいります。 ⑤ 内部管理体制の拡充ならびにコンプライアンス及びリスクマネジメントの強化当社グループは、社会的責任を果たし、持続的な成長と企業価値向上を図るために、実効的なコーポレート・ガバナンスを実現することを目的として、2017年12月に策定した「コーポレート・ガバナンス基本方針」(2021年12月及び2025年7月一部改訂)において、コンプライアンスの徹底及びリスクマネジメントに対し積極的な取り組みを行う姿勢を明確にいたしました。コーポレートガバナンス・コードの改訂その他事業環境の変化に応じて、当社グループにふさわしいコーポレート・ガバナンスの実現に努めてまいります。また、引き続き、グループ全体において、継続的な啓発活動及び教育研修を実施し、一人ひとりが高い倫理観を醸成し、良識と責任のある行動をとることのできる企業風土を形成してまいります。 ⑥ 優秀な人材の確保・育成当社グループが中長期的な経営戦略を遂行し、各事業の成長を実現するうえでは、事業環境の変化に的確に対応し、新たな価値を生み出すことのできる人材の確保と育成が不可欠であります。業容の拡大に伴い、専門性や経験を備えた人材への需要は一層高まっており、採用力の強化と、社員一人ひとりの能力が最大限に発揮される就業環境の整備を、重要な経営課題として継続的に取り組んでまいります。 ⑦ ダイバーシティ&インクルージョンの推進当社グループにおいて、多様な人材がその個性と能力を発揮し合うことは、変化の速い事業環境に対応し、新たな発想を生み出す原動力になると考えております。当社グループは、性別や国籍にとらわれない人材登用を進めるとともに、多様な人材が活躍できる職場環境づくりを進めてまいります。なお、人材の育成及び社内環境整備に関する方針並びに関連する指標及び目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現には潜在的リスクや不確実性を含んでおり、さらに業績に影響を与える要因はこれに限定されるものではありません。したがって、諸要因の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)経営成績当連結会計年度の業績につきましては、売上高17,751百万円(前期比16.0%減)、営業損失5,477百万円(前連結会計年度は営業損失1,211百万円)、経常損失5,501百万円(前連結会計年度は経常損失541百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失4,740百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失593百万円)となりました。当連結会計年度におけるセグメントの業績は以下のとおりであります。なお、各セグメントの売上高の金額は、セグメント間の内部売上高を含めない数値を記載しております。また、当社グループの報告セグメントは、業績評価、事業戦略の構築、経営資源の配分等を行う上で重要性の高い区分を基に決定しており、前連結会計年度までは、「エネルギー事業」、「レジリエンス事業」、「メディカル事業」、「金融投資事業」及び「その他事業」の5つで構成されておりました。メディカル事業につきましては、2025年4月25日付開示「連結子会社の異動を伴う株式譲渡及び特別利益の計上の見込みに関するお知らせ」に記載のとおり、2025年5月30日付でメディカル事業を営む連結子会社の株式会社ゼロメディカル(以下、「ゼロメディカル」といいます)の全株式を株式会社ユカリアに譲渡しました。これにより、メディカル事業の業績が連結業績に与える影響は僅少となることから2025年6月12日付で事業を廃止し、第1四半期連結会計期間より、メディカル事業の損益は「その他事業」に含めております。なお、ゼロメディカル株式の譲渡に伴い、当連結会計年度において、関係会社株式売却益629百万円(特別利益)が計上されております。また、当社は、2024年7月25日付「資本業務提携契約の締結に関するお知らせ」に記載のとおり、主にメディカル事業におけるメディカル・ヘルスケア領域へのマーケティング支援、BPRなどのソリューション提供及び医療データ連携に係るDX化支援等における協業を目的とし、LIDDELL株式会社との間で資本業務提携契約を締結しておりましたが、メディカル事業の廃止に伴い、本資本業務提携を解消し、当連結会計年度において、投資有価証券売却益158百万円(特別利益)を計上しております。また、当社は、2025年5月19日付開示「第三者割当による第24回新株予約権(行使価額修正条項付)の発行及び新株予約権の買取契約の締結に関するお知らせ」及び同年7月9日付開示「第三者割当による第25回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第4回無担保社債(私募債)の発行並びに新株予約権の買取契約の締結に関するお知らせ」に記載のとおり、EVO FUNDを割当先とした第三者割当による新株予約権(行使価額修正条項付)及び無担保社債(私募債)を発行(以下、「本資金調達」といいます)し、総額107億円を調達いたしました。本資金調達によって調達した資金のうち、95億円をビットコインの取得に充当し、2026年3月31日時点における暗号資産の取得総額は229億円となっております。当社は、今後、ビットコインを中心とした暗号資産を保有するのみならず、保有する暗号資産を重要な事業アセットと捉え、暗号資産を活用した収益獲得機会の創出等も図っていくことから、「金融投資事業」を「デジタルアセットマネジメント事業」に名称変更いたしました(なお、第1四半期連結会計期間においては、一時的にビットコイン・トレジャリー事業と呼称いたしました)。なお、第24回新株予約権(行使価額修正条項付)につきましては、2025年12月1日付開示のとおり、資金使途を「Web3.0 関連事業への投資」から「蓄電池事業及びエネルギー事業への投資」へ変更し、調達資金の充当が完了しております。さらに、「レジリエンス事業」につきましては、今後FIP転化事業や系統用蓄電池事業に注力し、蓄電池事業を中心とした事業収益の拡大を図る方針であることから、「蓄電ソリューション事業」に名称変更いたしました。系統用蓄電池につきましては、再生可能エネルギーの主力電源化に伴う電力系統の安定化に不可欠な系統用蓄電池市場が急速に拡大しており、早期の市場参入と大規模な案件への参画が事業成長の鍵となります。当社は、限られた資金を最大限に活用しながら、この喫緊の需要に対応するため、自社における設備投資及び事業開発に加え、匿名組合出資というスキームを戦略的に活用して優良な系統用蓄電所案件へ出資を行うことが、蓄電ソリューション事業の成長をさらに加速させ、またリスクを分散しながらより安定的な収益確保につなげることが企業価値の向上に繋がると判断し、2025年12月1日開示「匿名組合出資に関するお知らせ」に記載のとおり、系統用蓄電池の取得、開発、保有、運営等を営む合同会社NCパイオニア(東京都千代田区霞ヶ関三丁目2番5号、代表社員:一般社団法人NCP 職務執行者:乳井賢)に対して匿名組合出資を行いました。以上のことから、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントは、「デジタルアセットマネジメント事業」、「エネルギー事業」、「蓄電ソリューション事業」及び「その他事業」となります。また前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。 (デジタルアセットマネジメント事業)デジタルアセットマネジメント事業は、上記記載のとおり、金融投資事業から名称変更を行いました。デジタルアセットマネジメント事業におきましては、2026年3月31日時点までに、総額229億円分のビットコインを主とした暗号資産を取得しております。当連結会計年度において、ビットコイン価格は、米国雇用統計の軟化やインフレ率が目標値に近づくと米国連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まるたびに上昇し、逆にインフレの再燃が懸念されると下落するなど一進一退の展開を続けていましたが、米国のビットコイン現物ETFへの継続的な資金流入に加え、主に香港などアジア市場でのビットコイン現物ETFの拡大等により、2025年10月7日に126,000ドル(約1,960万円)を突破し史上最高値を更新しました。しかしながら、その直後にトランプ米大統領の対中関税発言や米中貿易摩擦の再燃による世界経済への先行き不透明感から、株式や暗号資産などのリスク資産を手放し、金などの安全資産へ資金を移すリスクオフの動きが発生し、過去最大となる数兆円規模のロスカット(ポジションの強制清算)が発生しました。これら一連の流れは一旦収束したものの、中東情勢の先行きの不透明感から依然として景気後退懸念や地政学リスクの常態化により、暗号資産市場は引き続き先行きが不透明な状況が続いています。このような状況下、当社は、2026年3月31日時点の保有暗号資産の時価に基づき、5,893百万円の暗号資産評価損(売上高の減少)を計上いたしました。以上の結果、当セグメントの売上高は△5,887百万円(前期は△2,049百万円)、セグメント損失(営業損失)5,887百万円(前期はセグメント損失(営業損失)2,098百万円)となりました。 (エネルギー事業)エネルギー事業は、主に電力小売業を営んでおります。当連結会計年度におけるエネルギー事業の事業環境につきましては、一般社団法人日本卸電力取引所(以下、「JEPX」といいます)における電力取引価格(スポット市場のシステムプライス(月間平均)、以下、「JEPX取引価格」といいます)の平均が前期に比べ1kWhあたり平均1.25円程度下落しました。国内の火力発電燃料として主に使用されるLNG(液化天然ガス)や石炭の取引価格も前年より低調に推移し、電源調達面に関しては比較的平穏な事業環境が継続しました。しかしながら、今年2月28日、米国とイスラエルがイランに対して大規模な軍事攻撃を実施したことを受け、イラン革命防衛隊がホルムズ海峡付近の全船舶に通行禁止を通告し、ホルムズ海峡は実質的に封鎖状態となりました。これらの影響により2月末から原油価格が上昇し、それまで1バレル60ドル台で推移していたものが、一時110ドル台まで上昇するなど、大きな変動が見られました。我が国の電源構成は、火力発電が約7割を占めており、電源構成全体のうち1割程度が石油、3割はLNGによって発電されています。日本のLNG調達価格の多くは、長期契約において原油価格と連動する仕組みとなっているため、原油価格が上昇した場合、時間差はあるもののLNG調達コストにも影響が及ぶことから、今後の電力価格への影響が懸念されております。当社では、過去の電力価格の異常高騰の経験から、これまで商品ミックスの充実を図り、「市場連動型」・「固定単価型」・「市場連動と固定単価のミックス型」等、様々な料金プランを備え、需要家のニーズに応えつつも、JEPX取引価格の価格変動が事業収益に与えるリスクを最小限に抑え、安定的な利益確保の基盤を整えてまいりました。引き続き、事業環境を取り巻く世界情勢や地政学リスク等を注視し、適切に対応してまいります。このような状況下、高圧需要家については、販売代理店網の強化により当連結会計年度末における総契約容量は前連結会計年度末と比較して約16.4%増加しました。また、獲得を強化している低圧法人需要家は、新規代理店の開拓や既存代理店とのリレーション強化などにより新規受注数は想定を上回って推移し、前連結会計年度末と比較して約77.2%の増加、低圧個人需要家につきましても、契約口数の減少傾向が続いておりましたが、需要家獲得のための販促活動を積極的に行い、前連結会計年度末と比較して約79.2%の増加と、契約口数を着実に積み上げることができております。当連結会計年度においては、上記記載のとおり、JEPX取引価格が前連結会計年度に比べ低い水準で推移し、販売単価の押し下げ要因となったものの、高圧及び低圧の需要家数及び販売電力量が順調に増加したことから増収となりました。また、前連結会計年度より新たに開始された容量市場は、発電所の建設・運営に必要な固定費の一部を小売電気事業者が負担すること(以下、「容量拠出金」といいます)で、発電事業者が発電所を維持し、将来の電力供給を安定的に確保するためのものですが、当連結会計年度において当社が負担すべき容量拠出金583百万円が売上原価として計上されております。なお、2027年3月期の容量拠出金の当社負担額は当連結会計年度に比して増額され、1,035百万円を見込んでおりますが、実際に負担する拠出金額については、期中で電力広域的運営推進機関が算定する配分比率に変更が生じた場合などに変動する可能性があります。以上の結果、当セグメントの売上高は21,092百万円(前期比2.1%増)、セグメント利益(営業利益)1,036百万円(前期比25.7%減)となりました。 (蓄電ソリューションン事業)蓄電ソリューション事業は、上記記載のとおり、レジリエンス事業から名称変更を行いました。蓄電ソリューション事業は、主に省エネコンサルティング事業及び蓄電池事業から構成されております。当連結会計年度においては、MA-T System関連商品(「すごい水」シリーズ)や省エネ商材の販売による収益が前年同期に比べ減少したものの、主に蓄電池事業において、蓄電池の販売代理店の開拓や販売活動を積極的に推進し、当社オリジナルブランドの家庭用ハイブリッド蓄電システム「remixbattery」や工場や商業施設等の法人向け小型産業用ハイブリッド蓄電池の蓄電池販売台数が順調に伸長したこと、また補助金の採択による省エネコンサルティングや省エネ商材の販売による売上が前連結会計年度と比して増加しました。さらに2024年7月1日付で株式会社ジャービス(連結子会社)から商号変更を行った株式会社シールエンジニアリングにおいてもDX研修サービスの提供や系統用蓄電池の地位等の販売による売上を計上したことから増収増益となりました。蓄電池事業を取り巻く事業環境としましては、国内におけるエネルギー転換(GX)政策の推進により、蓄電池に対する需要の高まりや高い収益性が見込まれております。このような状況下、蓄電池事業においては、蓄電池システムの設計・施工・運営・保守をワンストップで提供することに加え、今後、FIT(固定価格買取制度)からFIP (市場連動型プレミアム制度)への移行に伴い、蓄電池を活用した電力需給調整が必須となることから、さらにFIP転化事業を強化してまいります。また、再生可能エネルギーの主力電源化に伴う電力系統の安定化に不可欠な系統用蓄電池市場も急速に拡大していることから、積極的に系統用蓄電池への設備投資及び事業開発を推進しており、上記記載のような匿名組合出資等のスキームを活用しながら積極的かつ戦略的に収益機会の獲得に努めてまいります。以上の結果、当セグメントの売上高は2,392百万円(前期比74.6%増)、セグメント利益(営業利益)559百万円(前期比93.0%増)となりました。 (その他事業)その他事業は、上記記載のとおり、2025年5月30日付でメディカル事業を営む連結子会社のゼロメディカルの全株式を株式会社ユカリアに譲渡し、メディカル事業における2025年4月及び同年5月の損益が含まれております。以上の結果、当セグメントの売上高は154百万円(前期比86.5%減)、セグメント損失(営業損失)15百万円(前期はセグメント利益(営業利益)40百万円)となりました。 仕入および販売の実績は以下のとおりであります。① 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)デジタルアセットマネジメント事業--エネルギー事業18,705102.1蓄電ソリューション事業1,354189.5その他事業148.9合計20,074104.5 ② 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)デジタルアセットマネジメント事業△5,887-エネルギー事業21,092102.1蓄電ソリューション事業2,392174.6その他事業15413.5合計17,75184.0 (2)財政状態<連結貸借対照表の要約>(単位:百万円) 前連結会計年度末(2025年3月期末)当連結会計年度末(2026年3月期末)増減総資産20,54327,7217,177負債合計2,6313,7321,100純資産17,91123,9886,077 (流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、23,374百万円となり、前連結会計年度末(18,657百万円)に比べ、4,716百万円増加となりました。その主な要因は、貸付暗号資産14,970百万円、仕掛品378百万円、売掛金及び契約資産126百万円の増加、自己保有暗号資産7,902百万円、現金及び預金3,109百万円の減少があったこと等によるものです。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、4,347百万円となり、前連結会計年度末(1,886百万円)に比べ、2,460百万円増加となりました。その主な要因は出資金1,984百万円、機械及び装置766百万円、建設仮勘定343百万円の増加、投資有価証券350百万円、敷金及び保証金285百万円の減少があったこと等によるものです。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,732百万円となり、前連結会計年度末(2,519百万円)に比べ、1,212百万円増加となりました。その主な要因は、未払金434百万円、買掛金334百万円、短期借入金300百万円の増加、1年内返済予定の長期借入金8百万の減少があったこと等によるものです。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、0円となり、前連結会計年度末(111百万円)に比べ、111百万円減少となりました。その要因は、長期借入金111百万円の減少があったことによるものです。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、23,988百万円となり、前連結会計年度末(17,911百万円)に比べ、6,077百万円増加となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失4,740百万円の計上、新株予約権の行使に伴い資本金及び資本準備金がそれぞれ5,406百万円増加したこと等によるものです。 (財務比率)当連結会計年度末における流動比率は、前連結会計年度末に比べ114.1ポイント下落し、626.2%となりました。また、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.7ポイント下落し、86.5%となりました。 (3)キャッシュ・フロー<連結キャッシュ・フロー計算書の要約>(単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)営業活動によるキャッシュ・フロー△7,967△12,107投資活動によるキャッシュ・フロー△742△2,322財務活動によるキャッシュ・フロー23611,320現金及び現金同等物の期末残高5,1031,994 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,994百万円となり、前連結会計年度末(5,103百万円)に比べ、3,109百万円減少となりました。各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は12,107百万円(前期は7,967百万円の支出)となりました。これは主に貸付暗号資産の増加14,970百万円、自己保有暗号資産の減少7,902百万円、税金等調整前当期純損失4,710百万円、関係会社株式売却益629百万円等の要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は2,322百万円(前期は742百万円の支出)となりました。これは主に投資事業組合出資金の払込による支出2,000百万円、有形固定資産の取得による支出1,326百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入529百万円、投資有価証券の売却による収入508百万円等の要因があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は11,320百万円(前期は236百万円の収入)となりました。これは主に新株予約権の行使による株式の発行による収入10,743百万円、短期借入金の増加550百万円、新株予約権の発行による収入26百万円等の要因があったことによるものであります。 (4)資本の財源及び資金の流動性の分析当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析につきましては、上記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載しております。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、見積り及び仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産の金額及び開示期間の費用の金額に影響を与えます。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
事業リスク
- 法令・規制変更リスク電力小売事業は電気事業法に、金融投資事業は金融関連法規に強く影響されます。これらの法令が新設・改正されたり、規制が見直されたりすると、事業展開が困難になったり、収益に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。許認可の取得・維持ができない場合も事業継続が危ぶまれます。
- 激しい競争とコスト増加エネルギー事業の電力小売市場は競争が激しく、764もの事業者が存在します。卸電力取引価格の高騰や非化石証書の調達義務、容量拠出金など、事業継続のためのコストが増加しており、これらを顧客に転嫁できない場合、利益が圧迫されるリスクがあります。
- 自然災害と期間損益の変動電力小売事業は気候変動による電力需給の逼迫や、自然災害による電力供給網の障害、燃料価格の高騰などで電力調達コストが急増する可能性があります。また、太陽光発電所の発電量は天候に左右され、補助金事業は交付時期により売上が偏重し、期間損益が大きく変動するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、事業上のリスクとして具体化する可能性が高くないと思われる事項も含め、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、以下のとおり記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であり、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断ならびに当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本有価証券報告書の本項以外の記載事項も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載事項は、当社株式への投資に関連するリスクを完全に網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。そのため、以下に記載したリスク以外でも当社の想定を超えたリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、文中においては将来に関する記載事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、経営環境の変化等により実際の結果と異なる可能性があります。 1.事業の内容に関するリスクについて(1)法令・規制等による事業への影響について当社グループは、新たな事業機会が創出される分野において積極的に事業開発を行っていく方針を有しています。そのため、展開中の事業及び展開を検討中の事業において、法令の新設・改正、規制の見直し・整備等によって、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、エネルギー事業における電力小売事業は、「電気事業法」に基づくものであり、想定外の法令改正、制度変更、法令等の解釈・適用(その変更を含みます)等により、当社グループの期待どおりに事業を展開することができなくなる可能性があります。また、事業の実施に必要な許認可、登録等を取得・維持できない又は取消等を受けるような場合には、事業を実施することができなくなる可能性があります。その他、当社グループが行う事業に固有に適用される法規制のほかに、企業活動に関わる各種法規制(消費者保護、プライバシー保護、人権尊重、労務、公正競争、知的財産権、租税、環境に関する各種法規制を含みますがこれらに限られません)の適用を受けています。当社グループがこれらの法規制に違反する場合、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関等から登録・許認可の取消や罰金などの処分を受けたり、取引先から契約を解除されたりする可能性があります。その結果、当社グループの社会的信用が低下したり事業展開に支障が生じたりする可能性があります。 (2)顧客基盤について当社グループは、収益基盤の安定化及び事業規模の拡大を実現するために、既存顧客への売上拡大を図るとともに、新規顧客を意欲的に開拓し獲得することで、顧客基盤を拡大していくことが重要な課題の一つであると認識しています。そのため、製商品・サービスの品質向上、マーケティング・チャネルの有効活用、戦略的パートナーシップの構築・発展、新規事業の開発等に取り組んでまいります。しかしながら、諸施策が功を奏せず計画が順調に進捗しない場合には、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3)競争環境によるリスクエネルギー事業における電力小売事業は、2016年4月の電力小売全面自由化以降、登録小売電気事業者数は着実に伸び、2026年6月2日現在814事業者となっており、需要家の選択肢も広がり、新電力(電力自由化以降に新規参入した小売電気事業者)による電力供給の割合は約2割を占めるまで成長しました。そのような環境のもと、電力小売部門における競争は今後も激しくなると考えられますが、2020年度冬季、2021年度冬季と2期連続で卸電力取引市場の取引価格の異常な高騰により、一部の小売電気事業者の経営状況が悪化し、事業停止、事業撤退などがあり、また、新規契約の受付停止などの事態も発生しました。エネルギー供給構造高度化法は、一定規模以上の小売電気事業者に対して販売量に応じた非化石証書の調達義務を課しており、2030年には、供給電力の非化石電源比率44%以上という目標を定め、さらに、目標達成の確度を高めるために、国は毎年事業者ごとに中間目標を設定しています。これにより、当社を含む一定規模以上の小売電気事業者は、販売電力量に応じて非化石証書の調達が必要となることから、当社では現在、Non-FIT低圧太陽光発電所の開発を進めているものの、今後、電力小売事業の規模拡大に伴い、非化石証書の調達負担が増加することも考えられます。また、国全体で必要な供給力(発電量)を確保するための、容量市場における容量拠出金の負担もあり、小売電気事業者が事業を継続するためのコストは今後も増加すると想定されます。さらに2030年には、「量的な供給能力確保義務」が課せられることが予定されております。これは、小売電気事業者に「実需給の3年度前に想定需要の5割、1年度前に7割」を「現物電源」で確保することを義務化するもので、これにより小規模事業者は事業継続が困難となる可能性も示唆されております。当社は、これらの課題に対し、長期的な相対電源の確保や適切な商品ミックスの構築による収益モデルの見直しなど適切に対応してまいります。当社グループは、電力市場の状況・課題に対して適正な利益を実現するための施策を講じてまいる所存ですが、競争環境などの要因により、高騰する電力取引価格並びに非化石証書調達にかかる費用及び容量拠出金等を顧客に転嫁できないときは、適正な利益を確保できなくなる可能性があります。 (4)自然災害、不測の事故等についてエネルギー事業における電力小売事業では、気候による電力需給状況の逼迫の発生のほかに、国内外の自然災害、事故、システムトラブルその他の不測の事態が生じることにより、正常な電力供給が行われない、燃料価格の高騰等のため電力調達価格が上昇し電力コストが増加するなど、当社グループの電力小売事業に支障を来たす可能性があります。これらのような場合には、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、エネルギー事業において保有しているNon-FIT低圧太陽光発電所や蓄電ソリューション事業においてFIP転化した太陽光発電所を保有する場合においては、天候や気候条件によって発電量が大きく変動します。また、風災、雪災、土砂災害、水害など自然災害による設備の倒壊や損傷、パネルやケーブルといった太陽光発電設備の盗難等が発生する可能性があります。当社といたしましては、あらゆるリスクを想定し、損害保険の加入やセキュリティ対策、EPC事業者や近隣住民との関係構築を通じて適切な運用を心掛けてまいります。 (5)期間損益の変動についてエネルギー事業における電力小売事業の売上は、需要家の電気使用量の季節変動による影響を受けます。また、電気使用量の変化、発電所の休廃止、その他不測の事態による電力供給量の減少等によって電力需給のバランスが崩れるような場合には、電力調達コストが大きく変動するリスクがあります。気温・湿度・気象・発電コスト等が想定外の範囲で変化した場合には、需給のミスマッチによるインバランス料金等の負担による損失の発生、売上・利益の減少が生じる可能性があります。そのため、当社グループにおいては、需給管理体制の充実、電力調達先の多様化、価格変動リスクのヘッジなどの施策を実施するとともに、電力の調達・需給に関する契約の内容及びバランスを適宜見直し、適正な利益を確保できるように努めてまいります。蓄電ソリューション事業における省エネコンサルティング事業では、顧客のニーズに合わせた最適なコンサルティングの実施に努め、申請支援する補助金や補助金申請支援が可能な交付団体の多様化等を進めておりますが、補助金の交付決定等の時期により売上が偏重する傾向があります。また、補助金の予算規模や申請要件等の変更により、年間売上高が変動する可能性があります。そのため、当社グループでは、省エネコンサルティング事業と深く関係する蓄電池、発電機、エネルギーコントローラ等のエネルギー関連機器・設備や環境衛生機器その他感染症対策商材の拡販等を行うことにより、期間損益の平準化を目指しております。また、当社グループの業績は、過去において、当社グループが提供する製商品・サービスの構成、電力先物取引に係る評価損益、事業投資の成功又は失敗、事業の譲渡等の様々な要因によって、四半期毎、年度毎に変動しており、今後も変動する可能性があります。したがって、当社グループの過去の各四半期又は通期の実績が将来の業績の傾向を直接・間接に示唆するものではありません。 (6)M&Aについて当社グループは、既存の事業ポートフォリオを定期的に見直しつつ、新たな事業機会が創出される分野において積極的に投資や事業買収並びに事業開発を行っていく方針を有しています。また、新規事業の開発や、既存事業の業容の拡大及び縮小を効率的に推進するために、グループ外企業との新規提携及び提携強化を進めております。その過程で、海外を含めた第三者との合弁による企業設立、既存企業への追加的な投資等を国内外で行う可能性があります。このため、これらの投資や事業買収、事業統合に際して多額の費用が発生する可能性があります。また、第三者との合弁事業、提携事業や投資先事業が大幅な不振に陥ったり、これらの事業の業績不振が一定期間以上継続したりする場合には、追加的なコストの発生や投資有価証券の減損又は評価損の計上等の可能性があります。さらに、提携先の相手国側における法規制等の制約を受ける可能性や、事業戦略上の目的や予定していた事業収益の増大が実現できない可能性、第三者との合弁事業や提携事業等が所期の目的を達成できない可能性があります。これらのような場合には、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループにおいては、提携等に関する意思決定の際には、シナジー効果、将来にわたる投資採算性等を考慮に入れ、法規制・会計・税制等の影響も含めたリスクを低減・回避するべく、検討を実施してまいります。 (7)感染症対策関連事業(現 蓄電ソリューション事業)に特有のリスクについて感染症対策関連事業では、商品やサービスの提供過程において、品質不良等により消費者に健康被害を与えるような事態が発生した場合には、販売減少、損害賠償の発生又は当社グループのブランドイメージ毀損等によって当社グループの経営成績等は影響を受ける可能性があります。 (8)気候変動に関するリスクについて近年、気候変動への関心が国内外で高まり「低炭素社会」「脱炭素化」への移行が求められる中、電力小売事業を含む電力供給ビジネスにおいても、気候変動問題への対応をはじめとした環境負荷の低減への積極的な取組みがこれまで以上に必要になってきています。これらの気候変動に関するリスクに対して、当社は、再生可能エネルギーの積極的な活用や需給両面での二酸化炭素排出削減などの取組みを進めております。今後のわが国の環境政策及び国際枠組みの動向などによっては、環境負荷低減や気候変動の対応のための費用が増大するなど、将来的に当社グループの事業運営及び業績に影響を受ける可能性があります。また、金融・資本市場においてESG(環境・社会・ガバナンス)情報を投資判断に活用することが急速に拡大しており、気候変動問題への戦略・取組みや気候変動リスクをはじめとする環境情報に関する開示はもちろん、環境問題への取組み自体が不十分であるなどと判断された場合には、株主・投資家等のステークホルダーから信頼・評価を失い、株価低迷や資金調達の困難化などにより経営成績等に影響を与える可能性があります。 (9)サプライチェーンマネジメントについて特に、蓄電ソリューション事業における蓄電池等の機器の供給においては、コスト極小化のためにも、製品の開発、製商品・部品等の調達、生産・製造、製商品の供給に至るまで、適時に行う必要があります。特定の供給元に依存し調達に制約を受ける場合には、当社における生産・製造及び供給が中断あるいは遅延する可能性があります。また、製商品の生産・販売が地政学的リスク、自然災害、疫病、テロ、サイバー攻撃あるいは輸送事故などの理由により物流が停滞するような場合には、売上機会の損失、対応コストの増加などにより、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。さらに、製品については外部委託先を含め品質基準に基づく生産・製造を行っておりますが、万が一製品に品質不良や不具合等が発生した場合、また製品の設置工事の不手際により、設置先に損害を与えた場合には、顧客対応、リコール、損害賠償等のコストが発生するだけでなく、当社グループの信頼が損なわれ、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、サプライチェーンマネジメントの強化を目指しており、取引先の動向把握や取引先との関係強化の推進、外部委託先への監督のほか、サプライチェーンの変化に応じた対応策、例えば、特定の取引先への依存を見直しての部品等の確保、供給に合わせた販売の調整などを行っております。 (10)デジタルアセットマネジメント事業における暗号資産投資に関するリスクについて当社グループは、デジタルアセットマネジメント事業において暗号資産関連事業への投資、暗号資産の取得・保有・運用等を行っております。これらの投資については、市場の変化等によって、価格が下がった場合や期待されるキャッシュ・フローを生み出せない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 具体的なリスクは以下のとおりです。① 価格変動によるリスク当社が保有するビットコインを中心とした暗号資産は、暗号資産価格のボラティリティが高く、経済情勢、暗号資産に関わる市場環境や金融市場の動向の影響を受けるため、暗号資産価格の変動が当社グループの損益に過大な影響を与える可能性があります。② システムセキュリティリスク当社は外部のカストディに暗号資産を預けていますが、カストディにおいてサーバーへの不正アクセスによるハッキングが発生した場合、当社が保有する暗号資産が盗難にあい当社の資産が大きく毀損する可能性があります。またシステム障害によって取引が一時的に停止となり、その間当社の希望する売買が行えなくなることから暗号資産の取得、売買が計画通りに進まない可能性があります。また、国内外における大手カストディアンや取引所において、ハッキングや暗号資産の不正流出等の不祥事が発生した場合、暗号資産市場全体へその影響が及び、暗号資産価格が大きく下落することで、当社グループの損益に過大な影響を与える可能性があります。③ 規制リスク主に米国における暗号資産に係る政策の方針転換や、各国政府や規制当局が暗号資産に対する規制を強化した場合、暗号資産市場に大きな影響を与え、価格が変動し、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。④ ブロックチェーンのシステムリスク暗号資産はブロックチェーン技術に基づき取引が行われていますが、ブロックチェーンの根幹をなす仕組みが破綻した場合、暗号資産自体の価値が失われ、当社の資産が大きく毀損する可能性があります。 当社グループにおいては、このようなリスクを理解し、リスク管理を徹底しておりますが、万が一これらのリスクが顕在化した場合、暗号資産価格の変動による影響額を暗号資産評価損益として損益計算書において計上することになります。 (11)暗号資産レンディング取引(暗号資産等貸借取引)に関するリスク当社は保有する暗号資産を一定期間第三者に貸し付け、利息(貸借料)を得るレンディング取引(暗号資産等貸借取引)(以下、「本レンディング」といいます)を行っております。本レンディングについては、貸付先企業の財務状況等によっては、貸し付けた暗号資産が返済されない可能性があります。また、貸付期間中に、暗号資産の価格が大きく下落する局面において、売却できない可能性があります。さらに、貸付先企業において、暗号資産がハッキングされるリスクがあります。また、大規模なシステム障害などの不可抗力によって、暗号資産の返還が遅延・不能なる可能性があります。上記のことが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)系統用蓄電池事業に関するリスク当社は、系統用蓄電池事業に本格的に参入しておりますが、今後、参入企業の増加や制度変更により、需給調整市場における価格が下落する可能性があります。この場合、想定していた収益を上げることができず、投資回収期間が延びる可能性があります。また、蓄電池のトラブル(初期不良・故障・劣化・事故等)が発生した場合、本来得られるはずであった収益が得られない可能性があります。また、蓄電池稼働にともない近隣住民からの苦情等があった場合、事業継続についての追加的なコストが発生する可能性があります。上記のことが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13)知的財産権について当社グループにおいて、情報システムやソフトウェアに関する知的財産権の重要性が増しているなか、当社グループは、情報システムの開発等に当たっては第三者の特許を侵害する可能性がないかを調査をする一方で、知的財産は重要な経営資源であり、契約対応や産業財産権取得によって当社グループの知的財産権の保護にも努めています。このような取組みにかかわらず、当社グループの製品やサービスが第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求を受ける可能性があるほか、情報システムの使用差止請求を受けサービスを停止せざるを得なくなるなど、業務遂行に支障を来たす可能性があります。また、第三者により当社グループの知的財産権が侵害される可能性があります。 2.当社グループの事業体制に関するリスクについて(1)人材の確保・育成について当社グループは、価値観が多様化する社会の中で、人材の価値を最大限に引き出し、企業価値の持続的な向上に結び付けることが必要であり、人的資本経営の実現のために適切な人材戦略を立案しこれを実行することが急務であると考えております。当社グループでは、これまでも事業ポートフォリオ・マネジメントの一環として経営資源配分の最適化に継続的に取り組み、組織構成及び人員配置の適正化を図っております。今後も、事業の進展にあわせて、ダイバーシティ&インクルージョン(「人材の多様性」と「多様性を受容し互いに包摂すること」)の推進を踏まえ、優秀な人材の確保と継続的な育成、ならびに内部管理体制の拡充を図っていく方針です。しかしながら、雇用情勢の変化その他の要因により、経営戦略及びビジネスモデルの実現のために必要な人員の確保や人材育成が計画どおりに進捗しない場合、既存の主要な人材の社外流出を防止できない場合、適切な人員配置や組織の整備ができない場合などには、当社グループの競争力や効率性が低下し、業務運営に支障を来たすなど、当社グループの将来の成長、事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループは、今後の成長を図るべく、中長期的な経営戦略の遂行及び対処すべき課題の取組みに際しては、変化に対応し社会的な価値を創出することのできる優秀な人材の確保・育成が重要な経営課題の一つであると認識し、実現すべきビジネスモデル及び戦略とその時々の人材ポートフォリオのギャップを把握し、戦略を実現するために必要な意欲のある人材を確保・育成するとともに、持続的な成長を支える人材を育成すべく一人ひとりが活躍することのできる環境を整備し維持してまいります。 (2)内部管理体制について当社グループは、企業価値の持続的な向上を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが極めて重要であると考え、「内部統制システム整備の基本方針」及び「コーポレート・ガバナンス基本方針」を制定し、内部統制システムの適切な整備と運用、コンプライアンスの徹底を行い、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおります。当社グループでは、内部管理体制の一層の拡充に努めておりますが、事業の急速な拡大により十分な内部管理体制の整備又は運用が追いつかないというような状況が生じる場合や内部統制システムが有効に機能しないような場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの円滑な事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)情報セキュリティについて当社グループは、事業上の重要な情報、顧客・取引先等の機密情報や個人情報等を保有し、事業活動のためにこれら情報を利用しています。他方で、特に個人情報については、不正な利用・アクセスや漏えいを防止するためにも、個人情報保護法等により適正な管理及び取扱いが要求されています。当社グループでは、情報管理に関する規程や取扱手順等を策定・運用するとともに、役職員等に対する教育・啓発等による情報管理の重要性の周知徹底、システム上のセキュリティ対策等を実施し、また、外部委託先等についても適宜その情報管理態勢を監督しております。万が一予期せぬ事態により当社グループの保有する機密性の高い重要情報が外部に流出したり、第三者が不正に取得し使用したりするような事態が生じた場合には、損害賠償や対応費用の発生ばかりでなく、当社グループの社会的信用が低下し、円滑な事業運営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、業務遂行又はサービス提供のため、複数のコンピュータシステムを活用しています。また、これらのコンピュータシステムの多くは、顧客・取引先等のシステムとネットワークで接続されています。当社グループは、業務システムの安定的な稼動に努めるとともに、重要な業務システムについては、万が一の事態に備えたコンティンジェンシープランを策定しております。しかしながら、エラー、事故、サイバー攻撃、システムの新規開発・更新等により、重大なシステム障害等が発生した場合には、このような対策が有効に機能しない可能性があります。また、システムリスクやサイバーセキュリティリスクが顕在化した場合には、情報の流出、データ改ざん、システム誤作動、業務の停止及びそれに伴う損害賠償、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループは、技術の進歩、情報セキュリティ確保の内外の要請、他でのセキュリティインシデントの発生状況等を踏まえ、情報活用の有効性の向上と情報セキュリティ対策の強化を図るとともに、役員及び従業員に対する教育・啓発により、情報管理のさらなる徹底に取り組んでまいります。また、外部委託先、仕入先、販売チャネルを含むサプライチェーンにおける情報セキュリティの確保についても、関係先の理解・協力を得て推進してまいります。 (4)コンプライアンスについて当社グループは、コンプライアンスを重要な経営課題の一つとして位置付け、事業活動に際しては企業倫理及び法令遵守の徹底を図るべく諸施策を講じています。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの社会的信用やイメージの低下、損害賠償等により、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループは、コンプライアンスに関する規程を定め、コンプライアンス推進体制を構築するとともに、役員及び従業員に対する教育・啓発を実施し、さらなる企業倫理の向上及び法令等の遵守に努めております。また、外部委託先、仕入先、販売チャネルを含むサプライチェーンでのコンプライアンスの徹底についても、関係先の理解・協力を得て推進してまいります。 3.その他のリスクについて(1)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社グループは、業績向上に対する士気高揚のため、取締役及び従業員等に対するインセンティブとして新株予約権(ストック・オプション)を付与しています。また、今後も取締役及び従業員等に対するインセンティブの一つとして新株予約権の付与について継続的な活用を検討しています。これらの新株予約権が権利行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存株主の有する株式の価値及び議決権の割合が希薄化する可能性があります。また、当社グループでは、事業投資の実施、成長戦略の実現、事業環境の変化への対応、その他の経営上の目的のために資本増強又は資金獲得を必要とする場合があり、この資金需要を充足するために、新株、新株予約権の発行や、自己株式を活用する可能性があります。あるいは、企業価値の向上を図るうえで事業の拡大や多角化を目的とする業務提携及びその強化を進める際にこれと並行して資本提携を行う場合があり、その際に新株、新株予約権の発行や、自己株式を活用する可能性があります。これらの発行及び権利行使によって、当社の1株当たりの株式価値及び議決権割合の希薄化が生じ、株価に影響を与える可能性があります。 (2)感染症が事業活動に及ぼす影響について当社グループが行う電力小売事業(エネルギー事業)は、その公共性の観点から事業を中断することなく継続することが要請されており、感染症の感染拡大及びその長期化による事業への影響を最小限に抑えるため、必要な対応を迅速にとるべく努めております。また、感染症の感染拡大やその防止を理由として他の事業者や一般消費者の休業等が長期化するような場合には、外出自粛やテレワークのために家庭における消費電力、特に日中の電力需要が増加する可能性はあるものの、事業者における電力需要の落ち込みや業績悪化などが生じ、結果として電力小売事業(エネルギー事業)の売上が減少したり、売掛金の回収が困難になったりする可能性があります。さらに、感染症の拡大防止対策を優先的に実施するために、事業者においてエネルギー合理化等のための設備投資や省エネ対策の実施に関する意欲が減退するような場合には、省エネコンサルティング事業(蓄電ソリューション事業)の売上が減少する可能性があります。