4044

セントラル硝子(4044)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 主力は化成品とガラス
    セントラル硝子は、素材化学品、医療化学品、電子材料、エネルギー材料、肥料といった多岐にわたる化成品事業と、建築用ガラス、自動車用ガラス、ガラス繊維などのガラス事業を二本柱としています。これら2つの事業部門が、会社の主要な収益源となっています。
  • グローバルな製造販売網
    化成品事業では、日本国内だけでなく、チェコ、中国、シンガポール、韓国など世界各地に製造・販売拠点を持ち、国際的に事業を展開しています。ガラス事業も、国内の製造子会社と販売子会社が連携し、製品を供給しています。
  • 多角的な製品展開
    化成品事業では、素材から医療、電子材料、エネルギー関連まで幅広い分野の化学品を提供し、ガラス事業では建築用から自動車用、さらにはガラス繊維といった多様な用途の製品を手掛けています。これにより、特定の市場に依存しすぎない事業構造を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 化成品事業の収益貢献
    化成品事業は売上高857.65億円、営業利益81.66億円と、ガラス事業と比較して高い営業利益を上げており、会社の主要な稼ぎ頭となっています。素材化学品、医療化学品、電子材料、エネルギー材料、肥料など多岐にわたる製品を展開し、グローバルに製造・販売を行っています。
  • ガラス事業の安定的な基盤
    ガラス事業は売上高584.67億円、営業利益24.62億円を計上しており、化成品事業に次ぐ重要な収益源です。建築用ガラス、自動車用ガラス、ガラス繊維といった製品を扱い、主に国内の子会社を通じて製造・販売を行っており、社会インフラやモビリティ分野を支える基盤事業としての役割を担っています。
  • 二つの柱による事業構成
    セントラル硝子は、化成品とガラスという異なる特性を持つ二つの事業セグメントで構成されています。化成品事業が高い収益性を持ち、ガラス事業が安定的な需要を支えることで、事業ポートフォリオのバランスを取り、全体としての安定成長を目指していることが伺えます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ChemicalSegment 事業 858 82 9.5%
GlassSegment 事業 585 25 4.2%
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FY2026|1,472 文字
3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社(当社、子会社24社、関連会社12社(2026年3月31日現在)により構成)においては、電子材料、エネルギー材料、ライフ&ヘルスケア、ガラスの4部門に関係する事業を主として行っており、各事業における当社及び関係会社の位置付けは次のとおりであります。 なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。(電子材料事業) 当事業の主要な製品は、半導体プロセス用高純度ガスがあります。半導体プロセス用高純度ガスにつきましては、当社が製造し、当社、基佳電子材料股份有限公司及び基佳電子材料シンガポール Pte.Ltd.が主に販売しております。 <主な関係会社>製造・販売シンクェストラボラトリーズ,Inc.販売基佳電子材料股份有限公司基佳電子材料シンガポール Pte.Ltd.韓国セントラル硝子㈱セントラルガラスインターナショナル,Inc. (エネルギー材料事業) 当事業の主要な製品は、リチウムイオン電池用電解液があります。リチウムイオン電池用電解液につきましては、当社、セントラルガラスチェコ s.r.o.、浙江中硝康鵬化学有限公司及びジェイセル㈱が製造し、当社、セントラルガラスチェコ s.r.o.、セントラルガラスインターナショナル,Inc.、上海中硝商貿有限公司及び韓国セントラル硝子㈱が主に販売しております。 <主な関係会社>製造・販売浙江中硝康鵬化学有限公司セントラルガラスチェコ s.r.o.ジェイセル㈱販売韓国セントラル硝子㈱セントラルガラスインターナショナル,Inc.上海中硝商貿有限公司 (ライフ&ヘルスケア事業) 当事業の主要な製品は、医療化学品、素材化学品、肥料があります。医療化学品、素材化学品につきましては、当社が主に製造、販売しております。肥料につきましては、セントラル化成㈱が主に製造、販売しております。 <主な関係会社>製造・販売セントラル化成㈱浙江中硝康鵬化学有限公司 (ガラス事業) 当事業の主要な製品は、建築用ガラス、自動車用ガラス、ガラス繊維があります。建築用ガラスにつきましては、セントラル硝子プロダクツ㈱が主に製造し、セントラル硝子販売㈱を通じて主に販売しております。自動車用ガラスにつきましては、セントラル硝子プロダクツ㈱が主に製造し、セントラル・サンゴバン㈱を通じて主に販売しております。ガラス繊維につきましてはセントラルグラスファイバー㈱が主に製造、販売しております。 <主な関係会社>製造・販売セントラル硝子プロダクツ㈱日本特殊硝子㈱セントラルグラスファイバー㈱販売・工事セントラル・サンゴバン㈱セントラル硝子販売㈱セントラル硝子工事㈱建設・修繕・加工セントラル硝子プラントサービス㈱三重硝子工業㈱ (その他) 上記の報告セグメントに含まれない保険代理業、貨物運送業、当社に係る建設・修繕等を行っております。 <主な関係会社>販売㈱東商セントラル上海中硝商貿有限公司建設・修繕セントラルエンジニアリング㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。 連結子会社であったセントラルガラスヨーロッパLtd.については清算結了、アポロサイエンティフィックLtd.については全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社との競争が激しく、原材料市況の変動影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
フッ素化学を基盤とした機能性材料開発、SiC単結晶製造技術など高度な技術開発力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済動向及び販売市況の動向 / 競合他社との競争 / 特定分野への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

セントラル硝子は特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスによる明確な無形資産の優位性を示唆する情報は限定的です。主力事業であるガラス事業や化学品事業において、他社との差別化を明確に打ち出す無形資産の存在は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

ガラス事業においては、建築用や自動車用など、特定の用途向けにカスタマイズされた製品を提供している可能性があります。これらの製品は顧客の仕様に合致している場合、仕様変更に伴うコストや手間から、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がありますが、その程度は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

セントラル硝子の事業モデルにおいて、ネットワーク効果が競争優位の源泉となっている兆候は見られません。製品やサービスがユーザーの増加によって価値を高めるようなプラットフォーム型ビジネスではありません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

化学品事業においては、長年の操業で培われた製造ノウハウや、一部の原料調達における効率化の可能性が考えられます。しかし、グローバルな化学業界全体で見ると、構造的なコスト優位性を確立しているとは断定し難い状況です。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ガラス事業(特に建築用・自動車用)やフッ素化学品事業において、一定の生産規模と市場シェアを有しています。これにより、原料調達や生産効率において、小規模事業者に対する優位性を発揮していると考えられます。しかし、業界全体を寡占するほどの規模ではありません。

  • 多角的な事業ポートフォリオ
    セントラル硝子は、化成品とガラスという異なる分野の事業を展開しており、それぞれの市場変動リスクを分散しています。これにより、一方の事業が不調でも、もう一方の事業で補完し、安定した経営基盤を築いていると考えられます。
  • グローバルな生産・販売体制
    化成品事業においては、日本、チェコ、中国、シンガポール、韓国などに製造・販売拠点を持ち、地域ごとの需要に対応できる体制を構築しています。これにより、特定の国や地域のリスクを低減し、安定的な供給と販売を実現しています。
  • 専門子会社による効率化
    ガラス事業では、建築用ガラス、自動車用ガラス、ガラス繊維といった製品ごとに専門の子会社が製造・販売を担っています。これにより、各分野の専門性を高め、効率的な事業運営と顧客ニーズへのきめ細やかな対応を可能にしていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社及び当社の関係会社(以下、総称して「当社グループ」といいます。)は、“ものづくりで築く より良い未来”「セントラル硝子グループは、ものづくりを通じて、真に豊かな社会の実現に貢献します。」を基本理念としており、また、「独創的な素材・技術によりサステナブルな社会の実現に寄与する」をパーパスとして定義しております。当社グループが創業当時から企業活動の中心に据えております「ものづくり」は、誠実を基本姿勢とした、研究開発、製造、販売等の企業活動全般を意味しており、今後の更なる飛躍に向けても、すべての基礎になるものと考えております。各事業活動においては、伸ばすべき事業に経営資源を投入し、その事業基盤の強化を図るとともに、当社の強みである「技術優位性、独創性、サステナビリティ」を持つスペシャリティ製品の拡充を図ります。また、環境対応・省エネルギー化の推進や、グローバルな事業展開による収益力の向上に注力し、安定した財務体質のもと企業価値を増大させることを常に目指し続けてまいります。これらの方針のもと、経営全般にわたり効率性を高め企業体質の変革を図るとともに、研究開発力の強化と成長事業への経営資源の重点的な投入を行い、グループ企業力の強化に努めてまいります。 当社グループは、2024年5月に長期ビジョン「VISION 2030」を公表し、2030年のありたい姿や、その実現のための事業戦略等を示し、2025年5月には、「VISION 2030」の実現に向け、新たな中期経営計画を策定し発表しました。それぞれの概要は以下の通りです。①長期ビジョン「VISION 2030」 ②中期経営計画(2025~2030年)(イ)長期ビジョン「VISION 2030」の実現に向けた取組み 2025年から2030年までの6年間を2つのフェーズに分け、それぞれのフェーズごとの経営課題に取り組んでまいります。『Phase 1』 2025~2027年度:成長への基盤強化『Phase 2』 2028~2030年度:本格的な成長軌道へ(ロ)基本方針 (a)事業戦略 ・スペシャリティ製品の拡大 ・エッセンシャル製品の強化 (b)成長戦略(事業ポートフォリオ最適化) (ⅰ)投資戦略 ・「成長性×ROIC」分析によるメリハリをつけた経営資源の最適配分 ・近視眼的にならない中長期的な目線での成長投資 (ⅱ)ROICマネジメント ・事業ロードマップに基づく あるべき姿の追求 ・事業ROICのモニタリングにより資本効率を改善 (c)ESG経営による事業基盤強化 ・人的資本経営の推進 ・環境課題の対応 ・デジタル活用の推進 ③中期経営計画の財務目標 2027年度(Phase1最終年度)2030年度(Phase2最終年度)営業利益130億円200億円ROE8.7%10%以上ROIC6.1%7.0%年間配当額(1株あたり)170円(下限配当)改めて検討 (経営環境及び対処すべき課題)今後の見通しにつきましては、AI向け半導体の需要増加による先端ロジックメーカーの増産基調は継続するものと考えておりますが、中東情勢に起因する原燃材料の価格上昇及び継続的な調達への不確実性の高まりなど、当社製品の販売に与える影響は不確かで、今後も不透明な状況が続くものと思われます。当社グループといたしましては、一昨年に公表した、長期ビジョン「VISION 2030」、ありたい姿「サステナブルな社会の実現に寄与する『スペシャリティ・マテリアルズ・カンパニー』になる」の実現に向けて、ESG経営により事業基盤を強化し、ポートフォリオの最適化を進めることにより、グループの企業力強化に努めてまいります。また、東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請に関し、当社グループのPBRは長期にわたり1倍未満で推移しておりましたが、足元の株価の上昇をうけて改善傾向にあります。2026年5月14日付「2026年3月期 通期 決算説明資料」にてご説明したとおり、今後も、PBR改善につながる施策を着実に実行してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社及び当社の関係会社(以下、総称して「当社グループ」といいます。)は、“ものづくりで築く より良い未来”「セントラル硝子グループは、ものづくりを通じて、真に豊かな社会の実現に貢献します。」を基本理念としており、また、「独創的な素材・技術によりサステナブルな社会の実現に寄与する」をパーパスとして定義しております。当社グループが創業当時から企業活動の中心に据えております「ものづくり」は、誠実を基本姿勢とした、研究開発、製造、販売等の企業活動全般を意味しており、今後の更なる飛躍に向けても、すべての基礎になるものと考えております。各事業活動においては、伸ばすべき事業に経営資源を投入し、その事業基盤の強化を図るとともに、当社の強みである「技術優位性、独創性、サステナビリティ」を持つスペシャリティ製品の拡充を図ります。また、環境対応・省エネルギー化の推進や、グローバルな事業展開による収益力の向上に注力し、安定した財務体質のもと企業価値を増大させることを常に目指し続けてまいります。これらの方針のもと、経営全般にわたり効率性を高め企業体質の変革を図るとともに、研究開発力の強化と成長事業への経営資源の重点的な投入を行い、グループ企業力の強化に努めてまいります。 当社グループは、2024年5月に長期ビジョン「VISION 2030」を公表し、2030年のありたい姿や、その実現のための事業戦略等を示し、2025年5月には、「VISION 2030」の実現に向け、新たな中期経営計画を策定し発表しました。それぞれの概要は以下の通りです。①長期ビジョン「VISION 2030」 ②中期経営計画(2025~2030年)(イ)長期ビジョン「VISION 2030」の実現に向けた取組み 2025年から2030年までの6年間を2つのフェーズに分け、それぞれのフェーズごとの経営課題に取り組んでまいります。『Phase 1』 2025~2027年度:成長への基盤強化『Phase 2』 2028~2030年度:本格的な成長軌道へ(ロ)基本方針 (a)事業戦略 ・スペシャリティ製品の拡大 ・エッセンシャル製品の強化 (b)成長戦略(事業ポートフォリオ最適化) (ⅰ)投資戦略 ・「成長性×ROIC」分析によるメリハリをつけた経営資源の最適配分 ・近視眼的にならない中長期的な目線での成長投資 (ⅱ)ROICマネジメント ・事業ロードマップに基づく あるべき姿の追求 ・事業ROICのモニタリングにより資本効率を改善 (c)ESG経営による事業基盤強化 ・人的資本経営の推進 ・環境課題の対応 ・デジタル活用の推進 ③中期経営計画の財務目標 2027年度(Phase1最終年度)2030年度(Phase2最終年度)営業利益130億円200億円ROE8.7%10%以上ROIC6.1%7.0%年間配当額(1株あたり)170円(下限配当)改めて検討 (経営環境及び対処すべき課題)今後の見通しにつきましては、AI向け半導体の需要増加による先端ロジックメーカーの増産基調は継続するものと考えておりますが、中東情勢に起因する原燃材料の価格上昇及び継続的な調達への不確実性の高まりなど、当社製品の販売に与える影響は不確かで、今後も不透明な状況が続くものと思われます。当社グループといたしましては、一昨年に公表した、長期ビジョン「VISION 2030」、ありたい姿「サステナブルな社会の実現に寄与する『スペシャリティ・マテリアルズ・カンパニー』になる」の実現に向けて、ESG経営により事業基盤を強化し、ポートフォリオの最適化を進めることにより、グループの企業力強化に努めてまいります。また、東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請に関し、当社グループのPBRは長期にわたり1倍未満で推移しておりましたが、足元の株価の上昇をうけて改善傾向にあります。2026年5月14日付「2026年3月期 通期 決算説明資料」にてご説明したとおり、今後も、PBR改善につながる施策を着実に実行してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に含めて記載しております。 ② 生産、受注及び販売の状況当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 経営成績」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績当連結会計年度における業績につきましては、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしました結果、当期の売上高は144,479百万円と、前期比0.2%の増加となりました。損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進してまいりましたが、営業利益は前期比599百万円減少の10,029百万円となりました。経常利益は前期比116百万円増加の12,281百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比2,681百万円増加の8,360百万円となりました。 セグメント別の状況につきましては、従来「化成品事業」及び「ガラス事業」の2つを報告セグメントとしておりましたが、情報開示の充実を図るべく、当連結会計年度より「電子材料事業」「エネルギー材料事業」「ライフ&ヘルスケア事業」及び「ガラス事業」の4つに変更いたしました。なお、前期との比較は、変更後のセグメント区分に組み替えて比較しております。また、セグメント間の取引については相殺消去しております。 (電子材料事業) 百万円売上高営業利益当 期26,2023,986前 期24,2333,998増減額1,969△12増減率8.1%△0.3% 電子材料につきましては、AI向け半導体の需要増加による先端ロジックメーカーの増産を背景とした特殊ガス製品の販売増加などにより、売上高は前期比8.1%増加の26,202百万円となりました。一方損益は原材料費他のコスト上昇の影響もあり、前期比12百万円減少の3,986百万円の営業利益となりました。 (エネルギー材料事業) 百万円売上高営業損失(△)当 期12,070△3,264前 期15,001△2,121増減額△2,930△1,142増減率△19.5%- エネルギー材料につきましては、競争激化に伴うリチウムイオン電池用電解液製品の販売減少により、売上高は前期比19.5%減少の12,070百万円となり、損益は前期比1,142百万円悪化の3,264百万円の営業損失となりました。 (ライフ&ヘルスケア事業) 百万円売上高営業利益当 期41,0246,170前 期42,2705,949増減額△1,245220増減率△2.9%3.7% 医療化学品につきましては、医療関連製品の国内販売は堅調だったものの、輸出が低調に推移した事に加え、為替影響による販売単価の下落により、売上高は前期を下回りました。素材化学品につきましては、機能材料製品の需要が低調に推移したことに加え、前年にPAC(水処理用凝集剤)事業から撤退した影響により、売上高は前期を下回りました。肥料につきましては、緩効性肥料の需要が低調に推移したため販売数量は減少したものの、原材料価格の上昇に伴い販売価格も上昇したため、売上高は前期を上回りました。以上、ライフ&ヘルスケア事業の売上高は前期比2.9%減少の41,024百万円となりました。一方損益は固定費の削減、不採算事業撤退の効果などにより、前期比220百万円増加の6,170百万円の営業利益となりました。 (ガラス事業) 百万円売上高営業利益当 期59,6402,810前 期58,4672,468増減額1,172342増減率2.0%13.9% 建築用ガラスにつきましては、非住宅向け製品の販売増加により、売上高は前期を上回りました。自動車用ガラスにつきましては、需要が低調に推移したことに加えて、顧客の一時生産停止による製品の販売減少により、売上高は前期を下回りました。ガラス繊維につきましては、自動車向け製品の販売増加により、売上高は前期を上回りました。以上、ガラス事業の売上高は前期比2.0%増加の59,640百万円となり、損益は前期比342百万円増加の2,810百万円の営業利益となりました。 ② 財政状態当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ、株価の上昇などで投資有価証券が929百万円増加した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が4,176百万円、棚卸資産が4,251百万円減少したことなどにより7,009百万円減少し197,825百万円となりました。負債は支払手形及び買掛金が1,236百万円、社債の償還や借入金の返済などにより有利子負債が12,005百万円減少したことなどにより、14,158百万円減少し69,612百万円となりました。純資産は配当金の支払いにより4,293百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を8,360百万円計上、その他有価証券評価差額金が 1,776百万円増加したことなどにより、7,148百万円増加し128,212百万円となりました。また、自己資本比率は5.5%増加し62.5%となりました。 ③ キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ、37百万円増加し、22,078百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金収支は、税金等調整前当期純利益12,179百万円、減価償却費7,993百万円、運転資金の増減(売上債権及び契約資産、棚卸資産、仕入債務の増減合計額)による収入5,486百万円などにより、26,441百万円の収入(前年同期は23,587百万円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金収支は、定期預金の払戻による収入5,359百万円などの一方で、定期預金の預入による支出5,734百万円、有形固定資産の取得による支出9,379百万円などにより、10,027百万円の支出(前年同期は4,244百万円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金収支は、社債の償還による支出8,000百万円、長短借入金の減少による支出4,484百万円、配当の支払いによる支出4,293百万円などにより、17,673百万円の支出(前年同期17,567百万円の支出)となりました。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析(イ)資本政策の基本的な方針について当社は、中長期的な持続的成長と企業価値の向上を目指し、2025年5月14日には中期経営計画(2025~2030年度)を策定いたしました。その基盤にあります利益の配分及び資本効率等を総合的に勘案した資本政策の基本的な方針は以下のとおりとなります。(a)資本政策企業価値の最大化を目的として、投資と資金調達の最適化を重視した資本構成を目標とする。<基本方針>・調達 資金コストと継続性(リスク)のバランスを考慮し、適切な方法を組み合わせて、計画的に安定して調達を行う。・運用(投資) 調達資金コストを上回る利益、投下資本以上のキャッシュ・フローを産みだす源泉に選別して資本を投入する。・分配 産み出したキャッシュは、株主還元、投資、財務規律のバランスを考えた配分を基本にして適切に利益分配を行う。(b)資本政策に関連する方針(ⅰ)収益性・効率性について指 標2027年度(Phase1最終年度)2030年度(Phase2最終年度)ROE(自己資本利益率)8.7%10%以上ROIC(投下資本利益率)6.1%7.0% 資本効率性を意識し、資本コストを上回る収益性を達成すべくROE(自己資本利益率)およびROIC(投下資本利益率)を経営指標とし、中期経営計画(2025~2030年度)目標を上記としております。 (ⅱ)財務の健全性について指 標目 標D/Eレシオ0.5倍以下資金調達は、金融情勢を踏まえ、資本と負債のバランスを考えながら、計画しております。尚、有利子負債による調達は、借入や社債発行による複数の選択肢をバランスよく組み合わせて実施してまいります。そのためには、中長期的に事業や金融環境の変動などのリスクに耐えうる健全な財務規律により信用力を確保、格付けを維持していくことが重要と考え、上記目標としております。(ⅲ)利益還元について指 標Phase1Phase2年間配当額(1株当たり)170円(下限配当)改めて検討中期経営計画(2025~2030年度)における2025~2027年度の期間においては、「VISION 2030」実現に向けて、スペシャリティ製品の研究開発の更なる強化、積極的な設備投資を進める一方で、安定配当継続の基本方針に則り、1株当たり170円を下限配当とさせていただきたいと考えます。なお、Phase2(2028~2030年度)については、改めて検討いたします。 (ロ)資金調達当社グループの資金調達は、(イ)(b)(ⅱ)の方針に基づき、自己資金のほか、金融機関からの借入等による間接調達、資本市場からの直接調達により行っております。間接調達については、金融機関からの借入について相対での借入枠を十分確保しており、かつ10,000百万円を借入限度額とするコミットメントラインを設定し、長期・短期のバランスを考慮して安定的に調達しております。また、直接調達については、社債の発行等により調達しております。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は30,542百万円、現金及び現金同等物の残高は22,078百万円、よってネット有利子負債は8,464百万円となりました。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ⑥ 経営戦略の現状と見通し 経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

事業リスク

  • 経済動向と販売市況の変動
    国内外の経済状況や関連業界の市場動向が大きく変化した場合、製品の販売価格や数量に影響が出て、会社の業績や財務状況が悪化する可能性があります。特に、景気変動に敏感な建築や自動車関連の需要が落ち込むと、ガラス事業に大きな影響が出ることが考えられます。
  • 原材料価格の高騰と調達難
    重油などの市況変動の影響を受けやすい原材料や、調達先が限られる特殊な原材料を使用しているため、市場価格の高騰や入手困難になった場合、製造コストが増加したり、生産が滞ったりする可能性があります。これにより、会社の利益が圧迫され、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 海外情勢と環境規制の変化
    海外での予期せぬ法令・規制変更、政治・社会情勢の混乱、テロ、戦争、感染症の拡大などは、海外事業活動に直接的な影響を与え、会社の業績や財務状況を悪化させる可能性があります。また、PFAS(有機フッ素化合物)に関する環境規制の強化は、化成品事業に大きな影響を与える可能性があり、代替製品の開発状況や規制内容によっては、事業継続に支障をきたす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,774 文字
3【事業等のリスク】(1)当社グループのリスクマネジメントについて① リスクに対する考え方 当社を取り巻く事業環境は日々変化しており、事業活動に伴うリスクも多様化・高度化しています。当社グループは、社内外に存在するさまざまなリスクを適切に把握し、平時におけるリスクの低減・未然防止に取り組むとともに、インシデント発生時には被害の最小化を図るための危機対応を行うことで、企業価値の維持・向上と持続的な成長を目指しています。② リスクマネジメント体制 当社は、取締役会で決議した「内部統制システムの整備に関する基本方針」に基づき、その一環として統合リスクマネジメント体制を構築しています。「統合リスクマネジメント体制」とは、全社的リスクマネジメントと危機管理を一体的に機能させるために体系化したものであり、当社グループ一体となってリスクマネジメントに取り組むための基本事項を定めるものです。当社は、当該基本事項を「統合リスクマネジメント規程」として定め、運用しています。③ 全社的リスクマネジメント体制 当社グループにおける事業活動上のリスクについては、三線モデルに基づく全社的リスクマネジメント体制を構築しております。 具体的には、リスクオーナー(第一線)が所管する業務に内在するリスクを把握・評価し、対応策の立案および実行を行っております。これに対し、専門委員会およびスタッフ部門(第二線)は、専門的見地からリスクオーナーに対する支援、助言または指導を行っております。 各部門において把握されたリスク情報は、経営管理室に集約され、全社的な観点から整理したうえで、リスクマネジメント会議において審議されます。当該審議結果を踏まえ、社長執行役員が対応方針を決定しております。 また、監査部(第三線)は、独立した立場から当該リスクマネジメント体制の有効性について監査を実施するとともに、必要に応じて検証および助言を行っております。 当社は、リスクマネジメントの運用状況について、定期的なモニタリング及び評価を実施し、その結果を踏まえてPDCAサイクルを通じた継続的改善を図っています。 (2)事業などのリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当該事業等のリスクについては、当連結会計年度末日現在の判断によるものであり、また、当社グループの事業上のリスクすべてを網羅しているものではありません。 リスク項目リスク内容主な対応策①市場環境の変動国内外の経済動向の著しい変化や、当社グループの製品を展開する関連業界における需給環境など市況の急激な変化、各国の政策変更等に起因する市場環境の変動があった場合、製品の需要の減少、販売価格の下落、収益性の悪化等を招くおそれがあり、この結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、国内外の経済動向や関連業界の動向など市況を随時モニタリングし、事業への影響を迅速に把握できる体制を整えております。 リスク項目リスク内容主な対応策② 競争環境の変化当社グループは、多岐にわたる製品の開発・生産・販売を行っており、国内外の様々な企業と競合しております。•競争環境の変化や競争の激化(価格競争、製品開発競争等)があった場合、販売機会の逸失や収益性の低下等を招くおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•技術革新の進展や市場環境の変化等により、次世代事業創出に向けた研究開発テーマが商品化に至らず、開発が遅延または中止された場合、競争優位性を十分に確保できないおそれがあり、この結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、研究開発テーマの選定や経営資源の配分、進捗状況を踏まえた見直しや中止を含めた評価体制を整備するとともに、製品の品質・技術力の向上やコスト低減に取り組み、競争力の強化に努めております。 ③ 特定分野への依存•当社グループの一部製品は、特定の顧客への依存度が高い状況があります。このため、当該顧客の投資・販売計画の変更等があった場合、販売数量の減少や収益力の低下を招くおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループの一部製品は、特定の原料への依存度が高く、当該原料の調達に制約が生じた場合、販売機会の喪失につながるおそれがあり、この結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、特定の顧客や特定の原料への依存リスクの低減のため、新規顧客の開拓により販売先の多様化を図るとともに、原料の安定調達に向けた取り組みを進めております。④ 海外情勢の変化海外において、法令・規制の変更や、関税、現地企業優遇措置等の制度の変化、政治及び社会情勢の変動、テロ、戦争、感染症の発生等があった場合、当該地域における調達・物流・販売等の事業活動に支障を来たし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、各国の法令・規制や政治・社会情勢の動向を継続的に把握・モニタリングするとともに、複数の調達先の確保やサプライチェーンの見直し等を進めることで、事業活動への影響低減を図っております。⑤ 原材料の市況及び調達当社グループの製品は重油等、市況変動の影響を受ける原材料や、調達先が限られる特殊な原材料を使用しております。原材料の価格変動や調達制約、調達遅延等が発生した場合、調達コストの上昇や生産への影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、調達先の多様化や必要に応じた主要原材料の備蓄、原油デリバティブの活用等により、原材料の安定調達および価格変動リスクの低減に向けた施策を推進しております。 リスク項目リスク内容主な対応策⑥ 公的規制当社グループが事業活動を行っている国及び地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、知的財産、租税、為替、環境規制等の各種関係法令の適用を受けております。これらの法令・制度等の変更や新たな適用があった場合、製造・販売活動の制限や停止措置、原材料調達の制約等が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、各国の関係法令及び制度等を継続的に把握・モニタリングするとともに、これらの変更や新たな適用に的確かつ迅速に対応するため、適切な対応体制を整備しております。⑦ 環境規制当社グループは、各国・地域における様々な環境関連法令の適用を受けております。•過去・現在及び将来の事業活動において、環境規制の強化や新たな規制の適用があった場合、費用負担の増加や賠償責任の発生に加え、製造・販売の停止、原材料調達の制約等につながるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループが製造・販売するフッ素関連製品について、PFASに関する規制により、当該製品の需要の減少や販売の制約が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、国内外の行政機関や関係団体等の動向を踏まえ、環境規制に関する規制動向の把握に努め、必要な対応を継続してまいります。また、PFASに関する規制に関しては、当社グループのフッ素関連製品が生活産業上の重要な役割を担っていることを踏まえ、欧州当局へのパブリックコメントを提出するとともに、当該PFAS製品の代替製品としてPFASフリー製品の開発を進めるとともに、一部製品については市場投入を行っております。⑧ 製品品質・製造物責任•当社グループが製造・販売する製品について、品質問題が発生した場合、製品の回収や出荷停止等を招くおそれがあります。また、原材料調達先や外注先における工程や仕様の変更等により品質問題が発生した場合、顧客からの信頼低下や販売機会の逸失等により売上の減少が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループの製品について、顧客要求事項や各種規格に適合しない、または認証要件を満たさない場合、出荷停止や販売制限等の措置を受けるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループの製造物責任に基づく損害賠償が発生した場合、保険による補填が十分でないこと等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、品質に係る関連規程の整備・運用や品質管理体制の強化に取り組むとともに、原材料調達先や外注先を含め、品質監査や評価・指導等を通じて品質確保の徹底を図っております。品質問題の発生時には、影響の最小化を図るとともに、原因究明の上再発防止策の徹底を行っております。併せて、当該リスクに備え、必要に応じて製造物責任保険へ加入しております。 リスク項目リスク内容主な対応策⑨ 知的財産権•当社グループと第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされた場合、販売停止や取引条件の変更等により事業活動に制約を受けるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループの技術情報の漏洩や権利の失効・無効化、模造品の出現等があった場合、競争力の低下につながるおそれがあり、この結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、知的財産権の取得・保護及び管理の強化、関係部門との連携等を通じて、権利侵害への対応や技術情報の流出リスクの低減に努めております。⑩ 訴訟当社グループにおいて、製品品質問題、契約や知的財産権に関する紛争等に加え、コンプライアンス違反その他の事象があった場合、取引先や第三者、従業員等との間で訴訟が提起され、損害賠償等の費用負担が生じ、また、これらにより当社グループの評判や信頼性が損なわれるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令遵守の徹底に向けた教育の実施に加え、内部通報制度を整備し、リスク事象の発生を抑制するとともに、関係部署及び外部専門家との連携を通じた契約に関する紛争の予防に努めるとともに、係争に至った場合には適切な対応を行っております。⑪ コンプライアンス違反当社グループにおいて、役職員による不正行為やコンプライアンス違反が発生した場合、監督当局からの指導・処分、取引停止等の事業上の制約につながるおそれがあります。また、これらにより当社グループの評判や信頼性が低下した場合、事業活動に支障が生じるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、内部統制の強化を通じてコンプライアンス違反の防止に取り組むとともに、法令遵守の徹底に向けた教育の実施に加え、内部通報制度の整備によりコンプライアンス違反の抑制を図っております。また、違反の兆候を把握した場合には、関係部署及び外部専門家と連携の上、適切に対応しております。 ⑫ 為替の変動当社グループは世界の各地域にて事業活動を行っており、為替相場の変動があった場合、販売価格の低下や原材料調達コストの上昇を招くおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいては、為替相場の変動リスクを低減するため、状況に応じた為替予約等のヘッジ取引を活用しております。⑬ 固定資産の価値下落当社グループでは既存事業に係る設備について、今後の事業の収益性や市況が悪化した場合、固定資産の減損会計の適用に伴う損失が発生するおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業の収益性や稼働状況等を継続的に把握するとともに、投資判断の適正化、設備の稼働状況を踏まえた生産体制の見直しを行っております。 リスク項目リスク内容主な対応策⑭ 災害・事故地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生し、当社グループの拠点の設備等の損壊や電力、ガス、水の供給に支障が生じた場合、一部または全部の操業が中断し、製品の出荷停止や遅延を招くおそれがあります。さらに、損害を被った設備の修復のために多額の費用が発生するおそれがあり、これらにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、自然災害や事故に備えた対応策の検討や訓練を継続的に実施するとともに、事業継続に向けた対応体制のもと、データのバックアップや在庫確保等を含めた対策を進めることにより、事業活動への影響の最小化に努めております。 ⑮ 感染症の拡大感染症パンデミックの長期化により、個人消費の低迷や国内外のサプライチェーンが停滞した場合、当社グループの事業活動に支障が生じるおそれがあります。また、当社グループ社員の罹患が拡大した場合、工場の操業停止や営業活動に制約を受けるおそれがあります。これらにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、従業員及びその家族の健康に配慮し、国内外の出張制限や在宅勤務、時差出勤の推奨、オンライン会議の活用等の感染防止策を実施し、事業活動への影響の最小化に努めております。⑯ サイバーセキュリティ当社グループは、生産、販売、研究開発等の事業活動において、ネットワーク及び情報システムを利用しております。•サイバー攻撃の高度化・多様化や、システム障害、クラウドサービスの障害等によりITシステムが停止または利用不能となった場合、事業活動に支障が生じるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•個人を特定できる情報を含む重要データの逸失、破損、改ざん及び社外流出等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、情報セキュリティ管理体制の強化に努めるとともに、ネットワーク及び情報システムの監視やサイバー攻撃への対策を継続的に実施しております。 リスク項目リスク内容主な対応策⑰ 人的資本•当社グループは、競争の激しい事業環境において、多様な技術・知識・視点を有する人材の確保が重要となっております。また、経験豊富な人材や業務やプラント運転操作等に関する技能・ノウハウを有する人材の確保・維持も求められます。しかしながら、人材の確保が困難となる場合や重要な人材の流出が生じた場合、業務の停滞や意思決定の遅延、品質や生産性の低下等を招くおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループにおいて、業務やプラント運転操作等に関する重要な技能・ノウハウの後継者への継承が十分に行われない場合、事業活動の停滞や競争力の低下につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、「エンゲージメントの向上」「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進」「健康経営の推進」等の観点から人的資本経営を推進し、人材の確保及び育成に取り組んでおります。⑱ 気候変動•当社グループが事業展開する各国・地域において、GHG排出量規制、炭素税及び排出量取引制度等が導入または強化された場合、コスト負担の増加を招くおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。•当社グループの拠点がある地域において気候変動の影響により洪水等の自然災害の増加や高温化の進行により労働環境が悪化した場合、操業停止や品質・生産性の低下等を招くおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、GHG排出量規制等の制度動向を継続的に把握するとともに、気候変動リスクについては、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の枠組みに基づき、移行リスク及び物理リスクの両面から影響評価を行い、対応を進めております。また、再生可能エネルギーの活用や省エネルギー施策の推進等により、環境負荷の低減と事業への影響の最小化に努めております。

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