事業の概要
- 多角的な事業展開日本化学産業グループは、工業薬品の製造販売を行う「薬品事業」と、住宅向け建材の製造販売を行う「建材事業」の二つの柱で収益を上げています。これにより、特定の分野に収益が偏るリスクを避けています。
- 工業薬品の多様な用途主力である薬品事業では、エレクトロニクス、自動車、石油化学、塗料、セラミック、ゴム、エネルギーなど、非常に幅広い産業向けに多品種少量の工業薬品を供給しています。これにより、特定の産業の景気変動に業績が大きく左右されるリスクを分散しています。
- 国内外での製造販売日本国内だけでなく、子会社であるサイアム・エヌケーエスCO.,LTD.がタイで工業薬品を製造販売しており、グローバルな視点での事業展開を進めています。これにより、地域的な需要変動リスクも分散し、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 薬品事業が主力日本化学産業グループの主要な稼ぎ頭は「薬品事業」です。最新年度の売上高は217.15969億円、営業利益は31.70397億円と、グループ全体の収益の大部分を占めています。この事業では、工業薬品の製造販売を行っており、国内外の幅広い産業に製品を供給しています。
- 建材事業も展開もう一つの主要事業は「建材事業」です。最新年度の売上高は37.25453億円、営業利益は5.99949億円となっています。この事業では、主に住宅向けの建材を製造販売しており、薬品事業とは異なる市場で収益を上げています。
- 多角化による安定性薬品事業と建材事業の二つのセグメントを持つことで、特定の市場に依存しない多角的な収益構造を構築しています。これにより、一方の市場が低迷しても、もう一方の事業でカバーできる可能性があり、グループ全体の経営の安定性を高めています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ChemicalsReportableSegment | 事業 | 217 | 32 | 14.6% |
| BuildingMaterialsReportableSegment | 事業 | 37 | 6 | 16.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社2社により構成されており、薬品、建材の製造、販売を主な事業としております。当社グループ事業における主な位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。薬品事業 当社は工業薬品を製造販売しております。連結子会社であるサイアム・エヌケーエスCO.,LTD.は工業薬品を製造販売しております。 建材事業 当社は建材を製造販売しております。 以上述べた事項の概要図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料の価格変動を売価に転嫁できないリスク、相場下落の影響を売価が先行して受けるリスクがあるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 新製品・新技術の開発が継続的な優位性発揮に不可欠であり、機能性ナノ粉体、ナノ連珠セラミックス等の開発を進めている。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:原材料価格の急騰・急落によるコスト上昇リスク / 納入メーカーの事業戦略変更による納入中止リスク / 新製品・新技術開発投資が目標成果を得られないリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在を示唆する情報は確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
化学製品は、顧客の製造プロセスに組み込まれている場合、仕様変更に伴うコストやリスクから、スイッチング・コストが発生する可能性があります。しかし、日本化学産業の製品群や顧客基盤に関する詳細情報が不足しており、その程度は不明確です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果は、製品やサービスの利用者が増えるほど価値が増す場合に発生しますが、化学製品のBtoBビジネスにおいては、一般的にネットワーク効果は限定的です。日本化学産業の事業モデルにおいて、ネットワーク効果を示唆する要素は見当たりません。
コスト優位★★☆☆☆
長年の事業継続により、一定の生産ノウハウや規模の経済が蓄積されている可能性があります。しかし、競合他社とのコスト構造に関する比較データや、圧倒的なコスト優位性を示す具体的な情報は現時点では確認できません。
規模の経済★★☆☆☆
化学業界は一般的に設備投資が大きく、一定の規模を持つ企業が有利ですが、日本化学産業が業界内でどの程度のシェアを持ち、効率的な規模の経済を享受しているかの具体的なデータは不足しています。寡占市場を形成しているかは不明確です。
- 多角化によるリスク分散日本化学産業グループは、工業薬品と建材という異なる二つの事業分野を展開することで、特定の市場の変動リスクを分散しています。特に工業薬品は多岐にわたる産業に供給されており、これにより景気変動の影響を緩和できる構造となっています。
- 技術開発力と製品優位性継続的な新製品・新技術の開発に注力しており、これにより製品の優位性を維持しようとしています。市場の変化に対応し、常に新しいニーズに応える製品を提供することで、競争力を保つことを目指しています。
- 品質管理と法令遵守ISO9001などの品質規格を遵守し、製品の品質管理を徹底しています。また、劇毒物・危険物薬品の管理においても法令遵守と内部統制を重視しており、これにより顧客からの信頼を獲得し、事業の安定性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、1939年に有機・無機の工業薬品の製造を目的に創業した柳澤有機化学工業所を前身とし、1946年に設立した日本化学産業株式会社との統合を経て、以来、新規の製品開発・用途開発を進めた結果、現在はOA機器・エレクトロニクス等幅広い分野に用いられる表面処理用薬品、触媒用薬品、電池・電子部品用薬品、セラミックス・ガラス用薬品等、多品種、多用途にわたる無機・有機金属薬品を製造販売しており、1999年にはタイにおけるめっき加工業を、2000年には同じくタイにおけるめっき液製造業を加える等、海外にも進出しております。更に2013年以降、タイの子会社の生産品目に車載関連製品を加える等、海外での生産・販売の強化を図っております。一方、1963年に進出した建材事業は、アルミよろい戸をはじめ独自製品を開発し、現在は防火、通気、防水関連の機能を有した住宅建材製品を製造販売しております。当社の経営の基本方針は、上記のとおり当社が長年にわたり開発、蓄積したノウハウとそれに基づく開発力と薬品製造における生産技術力、建材製造における金属加工技術力を更に追求、前進させ、成長力の確保と、堅実経営に基づく財務体質の強化を図ることといたしております。更に「企業は公器」との理念に基づき、コーポレート・ガバナンスの充実と透明性、信頼性の高いコンプライアンスの遵守及び内部統制制度の強化を重要な経営方針としております。 (2) 中長期的な経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループの対処すべき課題としては以下のように考えております。当社グループは「企業は公器」との理念に基づき、法と社会倫理を遵守するとともに、透明性、信頼性の高い企業運営を推進し、「利益ある成長」の達成によって企業価値を高め、以て社会に貢献することを経営の基本方針とし、その実現のために、下記の中期経営計画等に取り組んでおります。①基本方針金属の独自技術を磨き、新たな価値の創造を続けることで、多様なパートナーとともに、サステナブルな社会の実現に挑戦する。②基本戦略1)事業基盤の強化と成長領域の拡大 ・顧客との共創による高機能な製品の開発を加速 ・強みであるリサイクル技術を活用した新規事業の創出 ・タイ子会社(サイアム・エヌケーエス社)を中核とした海外市場への展開強化 ・戦略的パートナーシップの推進 ・成長戦略を支える積極的な投資(設備・研究開発・人財)2)社会課題の解決 ・サーキュラーエコノミー(循環型経済)への貢献 ・脱炭素社会の構築 以上の取組みを推進するとともに、引き続き、事業環境の変化に対応しながら成長領域に果敢に挑戦し、変革を担う人財の育成を図ってまいります。また、ガバナンス体制を強化するために、コンプライアンスの徹底、リスク・危機管理の徹底も踏まえた内部統制の更なる強化等、企業の持続的成長のための基盤強化も引き続き進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、1939年に有機・無機の工業薬品の製造を目的に創業した柳澤有機化学工業所を前身とし、1946年に設立した日本化学産業株式会社との統合を経て、以来、新規の製品開発・用途開発を進めた結果、現在はOA機器・エレクトロニクス等幅広い分野に用いられる表面処理用薬品、触媒用薬品、電池・電子部品用薬品、セラミックス・ガラス用薬品等、多品種、多用途にわたる無機・有機金属薬品を製造販売しており、1999年にはタイにおけるめっき加工業を、2000年には同じくタイにおけるめっき液製造業を加える等、海外にも進出しております。更に2013年以降、タイの子会社の生産品目に車載関連製品を加える等、海外での生産・販売の強化を図っております。一方、1963年に進出した建材事業は、アルミよろい戸をはじめ独自製品を開発し、現在は防火、通気、防水関連の機能を有した住宅建材製品を製造販売しております。当社の経営の基本方針は、上記のとおり当社が長年にわたり開発、蓄積したノウハウとそれに基づく開発力と薬品製造における生産技術力、建材製造における金属加工技術力を更に追求、前進させ、成長力の確保と、堅実経営に基づく財務体質の強化を図ることといたしております。更に「企業は公器」との理念に基づき、コーポレート・ガバナンスの充実と透明性、信頼性の高いコンプライアンスの遵守及び内部統制制度の強化を重要な経営方針としております。 (2) 中長期的な経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループの対処すべき課題としては以下のように考えております。当社グループは「企業は公器」との理念に基づき、法と社会倫理を遵守するとともに、透明性、信頼性の高い企業運営を推進し、「利益ある成長」の達成によって企業価値を高め、以て社会に貢献することを経営の基本方針とし、その実現のために、下記の中期経営計画等に取り組んでおります。①基本方針金属の独自技術を磨き、新たな価値の創造を続けることで、多様なパートナーとともに、サステナブルな社会の実現に挑戦する。②基本戦略1)事業基盤の強化と成長領域の拡大 ・顧客との共創による高機能な製品の開発を加速 ・強みであるリサイクル技術を活用した新規事業の創出 ・タイ子会社(サイアム・エヌケーエス社)を中核とした海外市場への展開強化 ・戦略的パートナーシップの推進 ・成長戦略を支える積極的な投資(設備・研究開発・人財)2)社会課題の解決 ・サーキュラーエコノミー(循環型経済)への貢献 ・脱炭素社会の構築 以上の取組みを推進するとともに、引き続き、事業環境の変化に対応しながら成長領域に果敢に挑戦し、変革を担う人財の育成を図ってまいります。また、ガバナンス体制を強化するために、コンプライアンスの徹底、リスク・危機管理の徹底も踏まえた内部統制の更なる強化等、企業の持続的成長のための基盤強化も引き続き進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)当期の経営成績の概況当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における日本経済は、中国経済の低迷、インフレ傾向の継続、米国の関税政策の経済への影響、中東情勢の緊迫化等、依然として不透明な要素があり、個人消費の持ち直しの動きにも一部弱さが見られたものの、設備投資については堅調に推移いたしました。 このような状況のもと、当社グループは2023年10月よりスタートした中期経営計画に基づき、2030年のありたい姿を視野に入れ、持続的な成長を目指しており、当連結会計年度も計画に沿って施策を推進しております。特に、リチウムイオン電池リサイクルパイロットプラント建設は計画通り進捗し、サステナブルな社会への貢献と事業基盤の構築に向けて取り組んでおります。また、既存分野では、製品の販売・生産数量の確保・拡大に加え、新製品・新規用途開発品の早期の実績化及び新規顧客開拓にも継続して取り組んでまいりました。この結果、当連結会計年度の当社グループ全体の売上高は、薬品事業及び建材事業の双方において売上が拡大したことにより、前期比2,591百万円 10.2%増の28,032百万円、営業利益につきましては、販売費及び一般管理費が230百万円増加したものの、前期比543百万円 19.0%増の3,404百万円となりました。経常利益は、営業利益の増加に加え、受取利息や受取配当金等の営業外収益も増加したことで、前期比605百万円 18.8%増の3,818百万円となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、リチウムイオン電池正極材の製造受託に関わる減損損失の計上などにより、前期比75百万円 3.2%減の2,281百万円となりました。 当連結会計年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりとなります。[薬品事業]主力の薬品事業の売上面については、主要な分野である電子工業の出荷額が引き続き緩やかな回復基調にあることなどを背景に、国内市場における販売数量が拡大しました。これに非鉄金属相場の高騰も寄与したほか、東アジア及び東南アジアの需要拡大を捉えた海外子会社であるサイアム・エヌケーエス社(タイ)も売上を伸ばした結果、全体として増収となりました。利益面については、労務費や物流コスト等が増加したものの、販売単価の引き上げや生産コスト削減等に積極的に取り組んだ結果、全体としてセグメント利益は拡大しました。なお、リチウムイオン電池正極材の製造受託は、計画通りの水準で推移しました。この結果、売上高は前期比2,421百万円 11.1%増の24,136百万円となり、セグメント利益は前期比697百万円 22.0%増の3,867百万円となりました。[建材事業]建材事業では、2025年度の新設住宅着工戸数が前年を大きく下回って推移するなど厳しい事業環境が続いております。このような環境下にあっても、新規顧客の開拓や新製品の拡販に努めた結果、前年度を上回る販売数量を確保し増収となりました。一方、労務費を中心とする固定費、物流コストが増加し、減益の要因となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は前期比170百万円 4.6%増の3,895百万円、セグメント利益は前期比24百万円 4.1%減の575百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。① 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)薬品事業16,727,3978.1建材事業2,580,78010.3合計19,308,1788.4 (注) 金額は製造原価で表示しており、セグメント間の内部取引はありません。 ② 商品仕入実績 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)薬品事業1,569,1562.2建材事業160,242△12.1合計1,729,3990.7 (注) 金額は仕入価格で表示しており、セグメント間の内部取引はありません。 ③ 受注実績 当社グループは、需要予測に基づく見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 ④ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)薬品事業24,136,99011.1建材事業3,895,7734.6合計28,032,76410.2 (注) 1 セグメント間の内部取引はありません。2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 (2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末における流動資産は、長期預金の振替によって現金及び預金が増加したことにより、前連結会計年度末比6,448百万円増の34,950百万円となりました。また、固定資産は、前連結会計年度末比941百万円増の26,742百万円となりました。このうち、有形固定資産は機械及び装置等の減価償却が進んだものの、リサイクルパイロットプラント建設の進捗等に伴い建設仮勘定が増加したことにより、前連結会計年度末比797百万円増の9,222百万円となりました。また、投資その他の資産は長期預金が減少したものの、保有株式の時価の上昇があったこと等により、前連結会計年度末比92百万円増の17,357百万円となりました。この結果、総資産は前連結会計年度末比7,389百万円増の61,693百万円となりました。また、流動負債は、短期借入金が減少したものの、その他に含まれる未払金が増加したこと等により、前連結会計年度末比1,328百万円増の6,992百万円となり、固定負債は保有株式の時価の上昇に伴う、その他有価証券評価差額金の増加により繰延税金負債が増加したこと等により、前連結会計年度末比1,715百万円増の3,876百万円となったことから、負債合計では前連結会計年度末比3,043百万円増の10,868百万円となりました。また、純資産は前連結会計年度末比4,345百万円増の50,824百万円となり、その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の85.6%から82.4%となりました。 セグメントごとの資産は次のとおりであります。① 薬品事業薬品事業は、建設仮勘定、売上債権の増加により、セグメント資産は前連結会計年度末に比べ2,542百万円増の22,033百万円となりました。② 建材事業建材事業は、棚卸資産、売上債権の増加により、セグメント資産は前連結会計年度末に比べ103百万円増の2,500百万円となりました。③ その他投資有価証券の時価の上昇等により、セグメント資産は前連結会計年度末に比べ4,744百万円増の37,159百万円となりました。 (3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで3,393百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローで4,122百万円増加、財務活動によるキャッシュ・フローで2,032百万円減少し、この結果、換算差額による影響等も含めると、当連結会計年度末は、前連結会計年度末に比べ5,561百万円増加し、15,779百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金は、3,393百万円の増加(前連結会計年度は3,304百万円の資金の増加)となりました。この主な要因は、法人税等の支払額878百万円、売上債権の増加額806百万円等があったものの、税金等調整前当期純利益が3,335百万円、減価償却費1,104百万円等により資金が増加したことであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金は、4,122百万円の増加(前連結会計年度は11,450百万円の資金の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,556百万円があったものの、定期預金の払戻による収入5,300百万円、補助金の受取額405百万円があったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金は、2,032百万円の減少(前連結会計年度は1,270百万円の資金の減少)となりました。この主な要因は、配当金の支払額1,768百万円、短期借入金の返済による支出263百万円があったこと等によるものであります。当社グループの資金需要は、主に製品製造に使用する主要材料及び補助材料の購入、製造費や販売費及び一般管理費に計上される財・サービスの調達等の運転資金であります。設備投資資金は、生産設備の取得等生産体制の構築等に支出されております。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。これらの必要資金は、利益、減価償却費等により生み出される自己資金により賄うことを基本方針としております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 原材料価格の変動リスク薬品事業で使用する非鉄金属・石油関連原料や、建材事業で使用する鉄・ステンレス・アルミなどの材料は、世界の需給や投機資金の動きによって価格が急騰・急落する可能性があります。これにより、コスト上昇分を製品価格に転嫁できない場合や、相場下落時に売価が先行して下がることで、利益が圧迫されるリスクがあります。
- 主要顧客の事業戦略変更工業薬品はメーカーに納入する中間材が主体であるため、納入先のメーカーが事業戦略を変更した場合、製品の納入が中止される可能性があります。これにより、売上高が減少し、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 海外事業におけるリスク海外での生産・販売拠点の拡充を進めていますが、進出先での自然災害、法規制の変更、テロ、戦争などの予期せぬ事態が発生した場合、現地での生産や販売が阻害され、グループ全体の業績や財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】 当社グループは工業薬品と住宅向けを中心とする建材製品の二つの事業分野に展開しており、特定分野への過度の集中は極力排しております。更に、当社グループの主力事業である工業薬品の分野においては、エレクトロニクス、自動車・船舶、石油化学、塗料・インキ、セラミック・ガラス、ゴム・プラスチック、エネルギー等、多方面に、多品種少量で供給しており、それぞれの分野の景気変動リスクは分散される構造となっております。このようななかで、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性のある事業リスクは以下のようなものがあります。① 薬品事業の非鉄金属・石油関連の原料等、建材事業の鉄・ステンレス・アルミ等の材料は、中東を中心とした地政学リスク、世界的需給関係、投機資金の動き等により急騰、急落することがあり、それによるコストの上昇が売価に転嫁できないリスク、相場下落の影響を売価が先行して受けるリスクがあります。 また、非鉄金属・石油関連の原料は、生産国が偏っており、政治的、経済的又は自然災害トラブルにより供給面で障害が生ずるリスクがあります。② 当社グループが製造・販売する工業薬品は、メーカーに納入する中間材が主体ですが、納入メーカーの事業戦略変更等が発生した場合、先方の都合により当該製品の納入中止等のリスクがあります。③ 当社グループが展開する事業分野で、当社グループ製品が引き続いて優位性を発揮する為には、絶えず新製品・新技術の開発が必要でありますが、投資に対する効果面で、必ずしも目標とした成果が得られないリスクがあります。④ 当社グループの海外における生産・販売の拠点構築は、需要動向を勘案し、計画的、段階的に拡充しておりますが、進出先の自然災害発生、法規制変更、テロ、戦争の勃発等、予期し得ない出来事により、現地での生産・販売が阻害され、業績、財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。⑤ 当社グループが製造、販売する工業薬品及び使用する原料の一部に、法令で定める劇毒物・危険物薬品があります。その管理については、法令を遵守するとともに内部統制の観点からも、万全を期しておりますが、使用、保管、輸送途上等での不測の事態によって発火、盗難、散逸等が発生した場合、火災の発生、環境汚染を招いたり、人体に危害が加わる可能性があります。ひいては損害賠償を求められるリスクがあります。⑥ 当社グループはISO9001をはじめ製品の品質規格については、関連法規の遵守、ユーザーとの契約基準遵守等、管理、開発、生産、販売には万全を期しておりますが、不測の品質トラブルが発生し、当社グループ製品全体の評価を低下させ、ひいては当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。⑦ 当社グループが供給する製品は様々な知的財産権を取得しており、適切な対応に努めておりますが、第三者に侵害されるリスクがあります。一方で新たに開発する製品については、第三者の知的財産権を侵害しないよう常に留意しておりますが、当社の調査が十分かつ網羅的である保証はありません。万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には損害賠償請求等を起こされるリスクがあります。⑧ 当社グループは、東日本大震災と福島原発事故、タイの大規模洪水等により被災したことを受けて、事業継続計画(BCP)を策定し、計画を実行しておりますが、事業継続計画での想定を越える災害が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。⑨ 当社グループの従業員に新型コロナウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に操業停止となり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。⑩ 国内労働人口の減少や少子高齢化の進行による人手不足や人件費の高騰が大きな問題となっております。当社グループが事業の拡大を続けていくためには優秀な人材の確保・育成が不可欠となりますが、それらの人材が確保・育成できない場合、また、人件費が高騰し続ける場合には、当社グループの業績、財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。