事業の概要
- 発泡プラスチック製品の一貫生産積水化成品工業は、発泡プラスチックの原材料である樹脂やシートの製造から、それらを加工して最終製品を作るまで、全てを自社グループで行っています。これにより、品質管理を徹底し、顧客の多様なニーズに合わせた製品を効率的に提供できるビジネスモデルを構築しています。
- 幅広い用途への展開同社の製品は、食品の鮮度を保つ容器、建築物の断熱材、自動車の軽量部品、電子機器の保護材など、私たちの生活の様々な場面で使われています。これにより、特定の産業の景気に左右されにくい安定した収益基盤を築いています。
- 国内外に広がる事業ネットワーク日本国内に加えて、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界各地に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、各地域の市場ニーズを捉え、効率的な供給体制を構築することで、収益機会を最大化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ヒューマンライフ分野この分野は、私たちの日常生活に密接に関わる製品を提供しており、農水産資材、食品包装材、建築資材などが含まれます。主な製品には、発泡スチロールのビーズやシート、木材代替品などがあり、国内のグループ会社が製造・販売を担っています。売上高は549.76億円と、生活に不可欠な製品で安定した収益を上げています。
- インダストリー分野この分野は、産業用途向けの製品を提供しており、自動車部品、梱包材、電子部品材料、医療・健康用材料などが含まれます。高機能な発泡プラスチックや特殊なゲル素材などが主要製品で、国内外のグループ会社が製造・販売を行っています。売上高は820.96億円と、技術力を活かした産業分野で大きな収益を上げています。
- グローバルな事業展開インダストリー分野では、日本だけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、メキシコ、台湾、タイ、インドネシアなど、世界各地に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、各地域の自動車産業や電子部品産業などの需要を取り込み、事業規模を拡大しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HumanLife | 事業 | 550 | − | − |
| Industry | 地域 | 821 | − | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社の企業集団は、国内連結子会社16社、国外連結子会社14社、国外非連結子会社1社、国内関連会社4社、国内その他の関係会社1社及び当社を含めて合計37社から構成されており、素材製品として発泡プラスチックスの樹脂、シートの製造から最終商品の製造、販売までを一貫した事業として行っております。あわせて、これらに付随する事業活動も展開しております。 事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。 また、次の2区分は[第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項]に掲げるセグメントの区分と同一であります。 市場・用途主要な製品・商品主要な会社ヒューマンライフ分野 農水産資材食品包装材流通資材建築資材土木資材エスレンビーズエスレンシートエスレンウッドインターフォームセルペットこれら成形加工品ESダンマットエスレンブロックなど(製造・販売会社) 当社㈱積水化成品北海道㈱積水化成品関西㈱積水化成品東部㈱積水化成品中部㈱積水化成品西部インダストリー分野 自動車部材車輌部品梱包材産業部材産業包装材電子部品材料医療・健康用材料ピオセランライトロンネオミクロレンテクポリマーテクノゲルテクヒーターエラスティルフォーマックST-LAYERST-Eleveatこれら成形加工品など(製造・販売会社) 当社㈱積水化成品中部㈱積水化成品ヤマキュウSekisui Kasei Europe B.V.Sekisui Kasei U.S.A., Inc.Sekisui Kasei Mexico S.A. de C.V.台湾積水化成品股份有限公司Sekisui Kasei (Thailand) Co., Ltd.PT.Sekisui Kasei Indonesia(販売会社) Sekisui Kasei Korea Co., Ltd.積水化成品(上海)国際貿易有限公司 各事業に係る当社及び主要な連結子会社の主要な関係を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できない場合、業績に影響を与える可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 重合技術・含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術・成形技術を基盤とした高付加価値素材開発。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:安全の確保(労働災害や火災等) / 製品の品質保証(欠陥や不具合) / 環境マネジメント(化学物質漏出、気候変動)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
積水化成品工業は、積水化学工業グループの一員であり、そのブランド力や研究開発力の一部を享受していると考えられる。ただし、個別の特許や強力なブランドによる直接的な競争優位性は限定的と見られる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
同社の製品は、自動車部品や建材など、顧客の製造プロセスに組み込まれることが多い。一度採用されると、品質や仕様の適合性から、他社製品への切り替えには一定の手間とコストが発生する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルにおいて、ネットワーク効果が競争優位性の源泉となる要素は見当たらない。
コスト優位★★☆☆☆
化学製品の製造においては、生産効率や原材料調達コストが競争力に影響する。同社は積水化学グループのスケールメリットを活かせる可能性があるが、原料価格の変動リスクも存在する。
規模の経済★★★☆☆
発泡樹脂分野において、一定の生産規模と技術力を有しており、国内市場では主要プレイヤーの一つである。しかし、グローバルな化学メーカーと比較すると、規模の優位性は限定的である可能性がある。
- 多岐にわたる製品ラインナップ同社は、農水産資材から食品包装材、自動車部材、電子部品材料まで、非常に幅広い種類の製品を提供しています。これにより、多様な顧客のニーズに対応でき、特定の市場の変動に強い事業構造を持っています。
- 国内外の生産・販売体制国内に17社、国外に20社の連結子会社を持つ広範なグループ体制を構築しています。これにより、地域ごとの市場特性に合わせた製品供給や、グローバルなサプライチェーンを構築することで、効率的な事業運営と市場シェアの確保に繋がっています。
- 研究開発による技術力有価証券報告書には具体的な記述はありませんが、幅広い製品展開と多様な用途への対応は、長年にわたる素材開発や加工技術に関する研究開発の蓄積が背景にあると推測されます。これにより、顧客の課題解決に貢献する独自の製品を提供できる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の方針 当社は2023年1月、創立100周年(2059年)に目指す姿「積水化成品グループ100年ビジョン」について、経営理念の体系化を図るとともに、上位概念の一部であるコーポレートビジョンを改訂しました。 当社の創業の精神「働く者の幸せのために」や経営理念である「われわれ積水化成品グループは、人間尊重と相互信頼を基本に全員経営を実践し、“新しい幸せ”を目指して常にイノベーションをし続けます」をベースに、コーポレートビジョンである「人と地球を大切に、新たな価値を創造するニューケミカル・ソリューション・カンパニー」を目指します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 当社グループは、2025年4月に策定した新中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」のもと、以下に記載の<基本方針>に則り、<重点課題>を中心に全員経営で取り組みを推進しております。 <基本方針> 「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」の方向性を維持し、5年後に迫る「Target 2030」の実現をより強く意識して加速させる 意識・行動変革による「収益力の強化」と「経営基盤の強化」を完遂し、企業価値向上に繋げると共に行動規範を実践する <重点課題> 1)「収益力の強化」 ~新たな価値創造、ビジネスモデル変革を通じた事業ポートフォリオの変革~ ①収益基盤の強化と収益力向上 ・高収益成長事業への取り組み強化と経営資源投入、既存事業の収益改善 ②環境貢献ビジネスの収益力強化 ・資源循環事業強化と新たな環境貢献ビジネスの早期確立 ③生産革新と現場力強化によるコスト競争力の強化 ・合理化推進(省力化・効率化、人員・配置最適化、本社コスト削減、投資効率向上)、品質管理強化 2)「経営基盤の強化」 ~資本効率性、環境・社会課題解決、ガバナンスの強化~ ①資本効率と資本コストを意識した経営の実践 ・スリム化推進(低採算・ノンコア事業整理、拠点統廃合、不要資産の廃棄・売却、棚卸資産管理強化) ②環境・社会課題解決に向けた取組み強化 ・GHG(CO2)排出量削減、リサイクル・バイオマス原料使用比率定量目標の達成、健康経営・保安活動の推進 ③コンプライアンス強化と人的資本経営の推進 ・コンプライアンス取り組み強化、従業員エンゲージメント向上、人材教育体系の見直し 「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」の定量目標連結目標2024年度(実績)2025年度(実績)2026年度(計画)2027年度(計画)売上高1,370億円1,139億円1,050億円1,000億円営業利益(営業利益率) 6億円(0.5%)25億円(2.2%)31億円(3.0%)45億円(4.5%)経常利益1億円22億円26億円43億円親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)△62億円21億円25億円29億円ROE-4.3%5.0%6.0%(億円未満は切捨てで表示しております) 2027年3月期の連結業績予想(2026年4月1日~2027年3月31日) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益 百万円%百万円%百万円%百万円%円 銭半期50,500△23.2300△61.650△76.01,000-21.95通期105,000△7.83,10021.52,60015.62,50016.454.83 (3) 対処すべき課題 欧州および中東地域における地政学的リスクの継続にともなう原材料調達への影響に加え、原材料価格やエネルギー価格の動向など、先行き不透明な事業環境が続くものと認識しており、これらの動向を引き続き注視していく必要があります。 当社グループでは、中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を策定し、5年後に迫る「Target 2030」の実現をより強く意識して加速させること、意識・行動変革による「収益力の強化」と「経営基盤の強化」を完遂し、企業価値向上に繋げるとともに行動規範を実践するという基本方針に基づき、重点課題を中心に全員経営で取り組みを推進してまいります。 『収益力の強化』においては、低採算事業やポートフォリオの見直しを進めるとともに、高付加価値分野への経営資源の集中を図っております。具体的には、エレクトロニクス領域で、光学ディスプレイフィルムや光通信部材に求められる光学特性などの要求に応えるナノサイズのポリマー微粒子を新たに開発し、次世代電子材料分野への展開を進めております。また、グローバル事業の再構築の一環として、欧州のProseatグループの事業子会社譲渡や、台湾子会社における資産の見直しなど、事業構造のスリム化を進めております。 『経営基盤の強化』においては、資本コストを意識した経営を推進し、保有資産の見直しや資産効率の改善に取り組むとともに、環境負荷低減に貢献する「サステナブル・スタープロダクト(環境貢献製品)」の拡大に注力するとともに、人的資本経営やガバナンス強化を通じた持続的な成長基盤の整備を進めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の方針 当社は2023年1月、創立100周年(2059年)に目指す姿「積水化成品グループ100年ビジョン」について、経営理念の体系化を図るとともに、上位概念の一部であるコーポレートビジョンを改訂しました。 当社の創業の精神「働く者の幸せのために」や経営理念である「われわれ積水化成品グループは、人間尊重と相互信頼を基本に全員経営を実践し、“新しい幸せ”を目指して常にイノベーションをし続けます」をベースに、コーポレートビジョンである「人と地球を大切に、新たな価値を創造するニューケミカル・ソリューション・カンパニー」を目指します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 当社グループは、2025年4月に策定した新中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」のもと、以下に記載の<基本方針>に則り、<重点課題>を中心に全員経営で取り組みを推進しております。 <基本方針> 「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」の方向性を維持し、5年後に迫る「Target 2030」の実現をより強く意識して加速させる 意識・行動変革による「収益力の強化」と「経営基盤の強化」を完遂し、企業価値向上に繋げると共に行動規範を実践する <重点課題> 1)「収益力の強化」 ~新たな価値創造、ビジネスモデル変革を通じた事業ポートフォリオの変革~ ①収益基盤の強化と収益力向上 ・高収益成長事業への取り組み強化と経営資源投入、既存事業の収益改善 ②環境貢献ビジネスの収益力強化 ・資源循環事業強化と新たな環境貢献ビジネスの早期確立 ③生産革新と現場力強化によるコスト競争力の強化 ・合理化推進(省力化・効率化、人員・配置最適化、本社コスト削減、投資効率向上)、品質管理強化 2)「経営基盤の強化」 ~資本効率性、環境・社会課題解決、ガバナンスの強化~ ①資本効率と資本コストを意識した経営の実践 ・スリム化推進(低採算・ノンコア事業整理、拠点統廃合、不要資産の廃棄・売却、棚卸資産管理強化) ②環境・社会課題解決に向けた取組み強化 ・GHG(CO2)排出量削減、リサイクル・バイオマス原料使用比率定量目標の達成、健康経営・保安活動の推進 ③コンプライアンス強化と人的資本経営の推進 ・コンプライアンス取り組み強化、従業員エンゲージメント向上、人材教育体系の見直し 「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」の定量目標連結目標2024年度(実績)2025年度(実績)2026年度(計画)2027年度(計画)売上高1,370億円1,139億円1,050億円1,000億円営業利益(営業利益率) 6億円(0.5%)25億円(2.2%)31億円(3.0%)45億円(4.5%)経常利益1億円22億円26億円43億円親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)△62億円21億円25億円29億円ROE-4.3%5.0%6.0%(億円未満は切捨てで表示しております) 2027年3月期の連結業績予想(2026年4月1日~2027年3月31日) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益 百万円%百万円%百万円%百万円%円 銭半期50,500△23.2300△61.650△76.01,000-21.95通期105,000△7.83,10021.52,60015.62,50016.454.83 (3) 対処すべき課題 欧州および中東地域における地政学的リスクの継続にともなう原材料調達への影響に加え、原材料価格やエネルギー価格の動向など、先行き不透明な事業環境が続くものと認識しており、これらの動向を引き続き注視していく必要があります。 当社グループでは、中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を策定し、5年後に迫る「Target 2030」の実現をより強く意識して加速させること、意識・行動変革による「収益力の強化」と「経営基盤の強化」を完遂し、企業価値向上に繋げるとともに行動規範を実践するという基本方針に基づき、重点課題を中心に全員経営で取り組みを推進してまいります。 『収益力の強化』においては、低採算事業やポートフォリオの見直しを進めるとともに、高付加価値分野への経営資源の集中を図っております。具体的には、エレクトロニクス領域で、光学ディスプレイフィルムや光通信部材に求められる光学特性などの要求に応えるナノサイズのポリマー微粒子を新たに開発し、次世代電子材料分野への展開を進めております。また、グローバル事業の再構築の一環として、欧州のProseatグループの事業子会社譲渡や、台湾子会社における資産の見直しなど、事業構造のスリム化を進めております。 『経営基盤の強化』においては、資本コストを意識した経営を推進し、保有資産の見直しや資産効率の改善に取り組むとともに、環境負荷低減に貢献する「サステナブル・スタープロダクト(環境貢献製品)」の拡大に注力するとともに、人的資本経営やガバナンス強化を通じた持続的な成長基盤の整備を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国の通商・関税政策の動向や米中関係の不安定感、ウクライナ、中東情勢の悪化による原燃料調達懸念と価格高騰など地政学的リスクの高まりを背景に、年度末に向けて下振れ懸念が強まりました。一方で、米国を中心に個人消費は底堅さを維持し、AI関連をはじめとしたデジタル・先端分野では設備投資が堅調に推移するなど、分野・地域ごとに濃淡のある状況となりました。自動車産業では、堅調な需要の中において、EVシフトの鈍化、関税影響、国や各メーカーのEV化対応、地域戦略によりばらつきが見られました。エレクトロニクス関連では、テレビ・モニター用途を中心に需給調整局面が続いた一方、高速通信や次世代デバイス用途は関係する材料含め需要が高まっております。 日本経済においては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、為替変動、人件費や物流費の上昇を背景とした物価高が続き、企業収益や個人消費への影響も懸念されることから、依然として楽観視できない状況が続いております。また、企業活動においては、脱炭素や資源循環への対応など、環境・社会課題解決への取り組みの重要性が一層高まっております。 発泡プラスチックス業界においては、食品容器関連では物価上昇に伴う節約志向の影響を受け、市況低迷が継続しました。一方で、環境配慮型製品や省資源製品に対する需要は堅調に推移しました。工業用途においては、地域や用途によるばらつきが見られたものの、自動車関連分野において軽量化ニーズを背景とした需要が底堅く推移しました。 ア 財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ138億8千3百万円減少し、1,223億5千5百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ151億5千8百万円減少し、714億9百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億7千5百万円増加し、509億4千5百万円となりました。 イ 経営成績 当連結会計年度の業績は、売上高が1,139億3千5百万円(前期比16.9%の減少)、営業利益は25億5千2百万円(前期比298.0%の増加)、為替変動の影響による為替差損1億1千万円を含む経常利益は22億4千9百万円(前年は1億2百万円の利益)でありました。さらに、当連結会計年度において、投資有価証券売却益を含む特別利益14億2千3百万円、Proseatグループ株式譲渡に関する事業譲渡損を含む特別損失38億8千8百万円を加減算、また繰延税金資産の計上により法人税等合計で23億6千8百万円の利益増加要因となり、親会社株主に帰属する当期純利益は21億4千7百万円(前年は62億8千2百万円の損失)となりました。 セグメントごとでは、ヒューマンライフ分野の売上高が523億9千8百万円(前期比4.7%の減少)、セグメント利益は30億3千4百万円(前期比0.9%の増加)となり、インダストリー分野の売上高が615億3千7百万円(前期比25.0%の減少)、セグメント利益は25億3千4百万円(前期比376.3%の増加)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて2億2千3百万円増加し、93億5千2百万円となりました。<営業活動によるキャッシュ・フロー> 営業利益の増加などにより、前期に比べ19億1百万円増加し、66億5千4百万円の収入となりました。<投資活動によるキャッシュ・フロー> 有形固定資産の取得による支出の減少などにより、前期に比べ12億4千9百万円支出が減少し、44億4千4百万円の支出となりました。<財務活動によるキャッシュ・フロー> 短期借入金の純減(返済)などにより、前期に比べ14億6千6百万円支出が増加し、20億8千4百万円の支出となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績ア 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比増減率(%)ヒューマンライフ分野(百万円)61,498△10.8インダストリー分野(百万円)39,910△48.5合計(百万円)101,409△30.7(注)金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 イ 受注実績 主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。 ウ 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比増減率(%)ヒューマンライフ分野(百万円)52,398△4.7インダストリー分野(百万円)61,537△25.0合計(百万円)113,935△16.9(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社エフピコ20,02314.618,43916.2 (2) 経営成績の分析 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容ア 経営成績等(ア)財政状態 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)流動資産残高63,59251,334△12,257固定資産残高72,64671,021△1,625負債残高86,56771,409△15,158純資産49,67050,9451,275 (資 産) 当連結会計年度末における総資産は1,223億5千5百万円(前連結会計年度末比138億8千3百万円の減少)となりました。 資産の部では、売掛金の減少などにより流動資産が122億5千7百万円減少しました。投資有価証券の売却などにより固定資産は16億2千5百万円減少しました。(負 債) 負債の部では、短期借入金の返済などにより流動負債は171億3千9百万円減少しました。長期借入金の増加などにより、固定負債は19億8千1百万円増加しました。(純資産) 純資産の部は利益剰余金の増加などにより12億7千5百万円増加しました。自己資本は501億8千2百万円となり、自己資本比率は41.0%となりました。 (イ)経営成績 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)売上高137,072113,935△23,137国外売上高59,26037,388△21,872(国外売上高比率)(43.2%)(32.8%) 営業利益6412,5521,911(売上高営業利益率)(0.5%)(2.2%) 営業外収益7731,058284営業外費用1,3121,36149経常利益1022,2492,146特別利益9191,423503特別損失5,5713,888△1,683当期純利益又は当期純損失(△)△6,2812,1528,434親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)△6,2822,1478,430(自己資本利益率)(△12.0%)(4.3%) 当連結会計年度における、売上高は1,139億3千5百万円(前期比16.9%の減少)、営業利益は25億5千2百万円(前期比298.0%の増加)、経常利益は22億4千9百万円(前年は1億2百万円の利益)でありました。また繰延税金資産の計上により法人税等合計で23億6千8百万円の利益増加要因となり、親会社株主に帰属する当期純利益は21億4千7百万円(前年は62億8千2百万円の損失)となりました。 営業外損益においては、為替変動の影響による為替差損1億1千万円が発生し、営業外収益は前期比で2億8千4百万円増加し10億5千8百万円となり、営業外費用は前期比で4千9百万円増加し、13億6千1百万円となりました。 特別損益では、投資有価証券売却益を含む特別利益は前期比で5億3百万円増加し、14億2千3百万円となり、当連結会計年度において、Proseatグループ株式譲渡に関する事業譲渡損35億4百万円を含む特別損失は前期比で16億8千3百万円減少し、38億8千8百万円となりました。 (ウ)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、下記のとおりです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー4,7536,6541,901投資活動によるキャッシュ・フロー△5,694△4,4441,249財務活動によるキャッシュ・フロー△618△2,084△1,466現金及び現金同等物期末残高9,1289,352223 <営業活動によるキャッシュ・フロー> 営業利益の増加などにより、前期に比べ19億1百万円増加し、66億5千4百万円の収入となりました。 <投資活動によるキャッシュ・フロー> 有形固定資産の取得による支出の減少などにより、前期に比べ12億4千9百万円支出が減少し、44億4千4百万円の支出となりました。 <財務活動によるキャッシュ・フロー> 短期借入金の純減(返済)などにより、前期に比べ14億6千6百万円支出が増加し、20億8千4百万円の支出となりました。 <現金及び現金同等物期末残高> 現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて2億2千3百万円増加し、93億5千2百万円となりました。 イ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2025年度の計画達成状況は以下のとおりであります。 連結業績 2025年度計画2025年度実績対計画比増減率売上高1,140億円1,139億円△0.1%営業利益18億円25億円41.8%(売上高営業利益率)(1.6%)(2.2%) 経常利益14億円22億円60.7%親会社株主に帰属する当期純利益0億円21億円-(自己資本利益率)(-%)(4.3%) ※ 億円未満は切捨てで表示しております。 2025年度計画は2025年5月9日公表数値であります。 ウ 経営成績の状況等に関する認識及び分析検討内容 2025年度は、年度初の業績予想計画に対して、売上高は0.1%減少となったものの、営業利益41.8%、経常利益60.7%増加となり、親会社株主に帰属する当期純利益21億円の実績となりました。 2025年度は、環境を意識した食品容器関連の動向や自動車生産台数の回復による部材需要を取り込むとともに、販売価格の適正化、原価低減活動および固定費削減などの収益改善施策、Proseatグループの事業子会社譲渡などの構造改革を着実に進め、売上は計画比微減も利益で計画を大幅に上回る結果となりました。セグメントごとの分析状況につきましては、エに記載のとおりです。 今後の当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、市場動向、資材費動向、海外動向等があります。 市場動向については、従来からの景気動向に加え、米国の通商・関税政策の動向や米中関係の不安定感、ウクライナ、中東情勢の悪化による原燃料調達懸念と価格高騰など地政学リスクやサプライチェーンの混乱、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に留意した戦略を遂行できるよう販売力、開発力、財務体質の強化に努めております。 資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合または自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、中東情勢悪化による原材料調達における影響を注視しつつ、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。 海外動向については、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めております。また、グローバルなEV及び次世代自動車市場動向の重要性を認識し、高機能化や環境負荷を低減する新たな新素材開発を行うなど対応を強化しております。 これらの点を踏まえ、当社グループは、中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を着実に推進してまいります。 エ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a ヒューマンライフ分野 2024年度実績2025年度実績増減率売上高550億円524億円△4.7%経常利益30億円30億円0.9%※ 億円未満は四捨五入で表示しております。 b インダストリー分野 2024年度実績2025年度実績増減率売上高821億円615億円△25.0%経常利益5億円25億円376.3%※ 億円未満は四捨五入で表示しております。 (ヒューマンライフ分野)ヒューマンライフ分野の売上高は523億9千8百万円(前期比4.7%の減少)、セグメント利益は30億3千4百万円(前期比0.9%の増加)となりました。食領域「エスレンシート」・スーパー向け食品容器用途の出荷数量は前期並の推移。耐熱容器用途は猛暑などが影響し低調。・省資源素材などの環境貢献製品や納豆容器用途の出荷数量は好調。・即席麺用途の出荷数量は前年並みとなる。「エスレンビーズ」・農産用途は天候の影響を受けるも出荷数量は好調に推移。・水産用途は漁獲量減少から鮮魚向けは低調に推移。養殖向けも低調。・各地域の生協でリサイクル原料を使用したRNWの採用が進む。住環境・エネルギー領域・建材関連資材は住宅着工の低迷も、工事物件が堅調。・土木関連資材は軽量盛土工法、雨水貯留で工事物件の納入が重なり売上は好調に推移。・下水管や電力管工事などで使用されているFJリングは物件獲得が進み好調。※エスレンシート:発泡ポリスチレンシート※エスレンビーズ:発泡性ポリスチレンビーズ※エスレンビーズRNW:環境負荷低減を目的としたリサイクル原料を使用した発泡ポリスチレン製品※FJリング:下水道などの推進工事で使用される発泡ポリスチレン製のクッション材 (インダストリー分野) インダストリー分野の売上高は615億3千7百万円(前期比25.0%の減少)、セグメント利益は25億3千4百万円(前期比376.3%の増加)となりました。モビリティ領域「自動車部材用途」・売上は、日本は既存案件の増産や新規案件の立上げで好調、北米でも好調が継続したうえに価格改定効果もあり、全体でも好調に推移。「部品梱包材用途」・売上は、全体では低調の中、南東アジアは前年をやや上回る。「FRP部材ならびに関連資材」・売上は、トラック・バス・建機向けの需要が好調で、前年を大幅に上回る。エレクトロニクス領域「ピオセラン」・液晶パネル搬送資材用途は、北東アジアで需要が減少し、低調に推移。「テクポリマー」・ディスプレイ用途の需要が減少も、ライティング・塗料用途の需要が伸長し、全体では前年並み。医療・健康領域「テクノゲル」・ゲルロールの輸出が好調で、前年を大幅に上回る。※ピオセラン:ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体※テクポリマー:ポリマー微粒子※テクノゲル(ST-gel):機能性高分子ゲル※FRP部材:繊維強化プラスチック部材 オ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入や社債発行を基本としております。また、必要に応じてシンジケート方式によるコミットメントライン契約による調達も行い、資金調達方法の多様化を図りつつ、負債と資本のバランスに配慮しながら必要な資金需要に対応してまいります。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は390億1千7百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は93億5千2百万円となっております。 当社グループは、設備等の投資にあたっては、調達した資金のコスト(資本コスト、借入コスト等)を十分に勘案し、投資前に投資効果の収益性について十分な精査を行った上で実行しております(設備の状況は、第3[設備の状況]に記載のとおりです。)。 (参考)財務関連指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)40.139.838.335.941.0時価ベースの自己資本比率(%)13.813.015.711.916.1キャッシュ・フロー対有利子負債比率10.913.65.79.05.9インタレスト・カバレッジ・レシオ10.76.87.75.18.5(注)自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い※ いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※ 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 ② 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループとしては、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。 ア 固定資産(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産を含む)の評価 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産を含む)について、その帳簿価額の回収が懸念される企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損の要否を検討しております。その資産の市場価格及びその資産を使用した営業活動から生じる損益等から減損の兆候があると判定された固定資産については、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額まで減損処理を行っております。 回収可能価額は、複数年の事業計画から生じる将来キャッシュ・フロー及びその他の見積り及び仮定から合理的に決定しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、これらの見積り及び仮定が将来、変更された場合、減損金額の増加及び新たな減損認識の可能性があります。イ 退職給付債務 当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される計算基礎を用いて算出されております。割引率の見積りにあたっては、安全性の高い長期の債券利回りを基礎に決定しております。また、期待運用収益率については、保有する年金資産のポートフォリオ、過去の実績、運用方針及び市場の動向等を考慮して決定しております。予想困難な事象による市場動向等が原因で、その見積数値と実績が異なる場合、または見積数値が変更された場合、その影響額は将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。 ウ 有価証券及び投資有価証券の評価 当社グループでは、「金融商品会計に関する実務指針」を基に長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式等の減損処理を実施することとしております。これは、期末時価が帳簿価額を50%以上下回った場合に、何らかの減損処理を実施するものであります。したがって、将来の株式市場や投資先の業績動向により、これらの有価証券及び投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。 エ 税効果会計 当社グループでは将来の課税所得に対する様々な予測・仮定に基づいて、税効果会計の計算を行っており、実際の結果がこれらの予測・仮定とは異なる可能性があります。将来の課税所得や加減算などのスケジューリングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定に変更が生じ、繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額されて税金費用が計上される可能性があります。
事業リスク
- 安全・品質・環境問題工場での事故や製品の欠陥、環境汚染が発生した場合、企業の信頼が失墜し、多額の賠償費用や生産停止による損失が生じる可能性があります。同社は保安委員会や品質委員会、環境委員会を設置し、リスク低減に努めています。
- 経済状況と市場競争景気の悪化による需要の減少や、他社との激しい競争による価格の下落は、同社の売上や利益に悪影響を与える可能性があります。同社は販売力や開発力の強化、財務体質の改善で対応を図っています。
- 原材料価格と為替の変動主要原材料であるスチレンモノマーなどの価格が変動したり、国外事業における為替レートが大きく変動したりすると、製品価格への転嫁が間に合わず、収益性が悪化する可能性があります。同社は調達先の多元化や為替ヘッジなどでリスク抑制に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられ、また投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であり、全般的なリスク管理については、下図のとおり管理本部長が分科会長の「コンプライアンス・リスク管理分科会」にて評価・審議した結果を社長が委員長の「コンプライアンス・リスク管理委員会」に報告し、そこでの評価・審議結果を定期的に常務会、取締役会に報告しております。 当社のリスク管理プロセス図 なお、以下の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループにおける事業等のリスクは、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、以下に記載した事項に限定されるものではありません。 ① 安全の確保当社グループの事業拠点において、労働災害や火災等が発生し、それが原因で近隣地域に影響が及ぶ場合、社会的信用の失墜、対応費用の発生、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償等によって、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは「保安委員会」を設置し、グループ全体で保安活動方針を定め、安全パトロール、安全啓発、安全教育及び各種訓練等の活動を企画立案、実行し、事業活動の全般で、無事故、無災害に努めております。 ② 製品の品質保証製品に予期しない欠陥や不具合が生じた場合、製品の回収や損害賠償等、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは「品質委員会」を設置し、品質マネジメントシステムの強化をはかるとともに、グループ全体で品質方針を定め、品質監査、品質管理教育、品質会議等の活動を企画立案、提言し、製品の開発と生産における安全性、品質に配慮しております。また、品質に関する国内外の法令や業界団体等の定める規制、規格を遵守して事業活動を進めております。さらに、万一品質問題が発生してしまった場合に備え、製造物責任保険に加入しております。 ③ 環境マネジメント製品材料の保管管理や製造過程における、化学物質の漏出、事故の発生等、工場周辺の環境に影響を及ぼすような事象が発生した場合、顧客や地域社会からの信用の失墜、補償その他対策費用の発生、生産停止による機会損失等によって、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。さらには、気候変動問題への対応は喫緊に取り組むべき課題と認識しております。そこで当社グループでは環境方針を定め、「環境委員会」を設置して、「気候変動への対応」、「資源循環」、「生態系保全」、「法令遵守と情報開示」、「教育と啓蒙」の5つの項目で具体的な行動方針を設定し、それぞれの事業所において、環境マネジメントに努めるとともに、各種環境規制法令を遵守して事業活動を進めております。また、気候変動が当社事業に与える影響について、「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)の提言に沿った気候変動対応に関する情報開示を行っており、2030年に事業活動に伴うGHG(CO2)排出量を2018年対比で45%の削減、2050年にカーボンニュートラル実現に向け、CO2排出量削減の活動を加速しております。 ④ 経済状況、公共事業の動向当社グループの業績及び財政状況は、景気動向による需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって影響を受ける可能性があります。そこで当社グループでは、このような市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に柔軟に対応できるよう販売力、開発力、財務体質の強化をはかるとともに、中期経営計画での施策を着実に推進することで収益減少を最小限に抑えるように努めております。 ⑤ 国外での事業活動当社グループは、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しておりますが、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、中台関係などの地政学的な問題、感染症の拡大といった社会的混乱等により、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、リスクを最小限にとどめるため積極的な情報収集に努め、事業環境の変化に即応できる体制を整えております。 ⑥ 原材料の市況変動当社グループで使用する主な原材料は、スチレンモノマー、ポリスチレン等ですが、それら原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合や、自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、また原材料メーカー再編による仕入先の供給不足や配送規制強化による配送業者の納入遅延などが生じた場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力するとともに、調達先及び使用原料の多元化、物流ルートの安定化等の方策に努めております。また、原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できるように、適宜顧客との折衝を行っております。 ⑦ 為替リスク当社グループの国外事業における外国通貨建て取引は、円換算時の為替レート変動の影響を受けます。これらの取引につきましては、リスクを軽減させる措置を講じておりますが、為替レートの変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、取引にかかわる外国通貨のヘッジ等、リスクを抑制するためのさらなる措置を検討してまいります。 ⑧ 減損・資産価値低下に関するリスク当社グループは、事業用の様々な有形固定資産及び無形資産を計上しております。また、一定の他社株式を保有しております。これらの資産については、業績計画との乖離や市場動向の変化等によって期待するキャッシュ・フローが生み出せない場合、あるいは資産価値の低下が生じた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、投融資に関して「投融資委員会」を設置し、投融資の是非を綿密に審議しております。また、事後における進捗管理を徹底し、さらに資産価値を適正に把握する体制を整備しております。 ⑨ 自然災害のリスク想定を超える大規模な地震、台風その他の自然災害による当社グループの事業拠点の被災やサプライチェーンの障害による事業活動停止が発生した場合、あるいは感染症拡大等による社内外に混乱が発生した場合には当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、自然災害による緊急事態が発生した場合の初動対応計画を作成し、即応体制の準備と情報共有方法を整理しております。また、基幹事業については事業継続計画(BCP)の策定に取り組んでおります。 ⑩ 情報セキュリティ当社グループは、業務上必要な機密情報や個人情報を有しておりますが、外部からの予期せぬ攻撃や自然災害等で重要なシステムが使用不可能な状態になり当社グループの業務遂行に支障が生じる場合、または内部からの情報漏洩や不正使用が発生し当社グループの信用が低下した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、これらの情報資産を適切に保護するため、全社のIT施策の管理、推進を行う「IT推進委員会」を設置し、情報セキュリティ実施計画を策定するとともに、情報セキュリティシステムの機能アップや従業員への教育を行っております。また、各部門、各グループ会社に情報セキュリティ責任者を配置し、情報セキュリティ活動を統括して情報資産の適切な管理を行っております。