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アズジェント(4288)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合による低価格商品/サービスの提供や画期的な技術導入の可能性
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高度な専門人材の確保と設備面の継続的な強化、最新技術を持つ有能な技術者の採用が不可欠
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
会社が挙げる主要リスク:新商品投入・サービス立上げ時の想定外リスク / 投資育成事業における減損リスク / 競合による業績への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

アズジェントは特定の技術やブランドに依存する無形資産の強固な基盤を示唆する情報は現時点で見当たらない。事業内容は主にITソリューションの提供であり、特許や規制ライセンスによる独占的な優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

提供するITソリューションは、導入に一定のコストや学習期間を要するため、顧客が他社製品へ乗り換える際には一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、これが顧客の乗り換えを強く抑制するほどではない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アズジェントのビジネスモデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との個別契約に基づくソリューション提供が中心である。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ITソリューション提供において、構造的に競合他社よりも大幅に低いコストで製品やサービスを提供できるような優位性は見られない。価格競争力よりも、ソリューションの質や付加価値が重視される傾向にある。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

ITソリューション市場は競争が激しく、アズジェントが業界規模に対して圧倒的なシェアを持つ寡占状態を形成しているとは言えない。一定の規模は持つものの、効率規模による持続的な競争優位性は弱い。

  • 高度な専門性とノウハウ
    アズジェントは、サイバーセキュリティ分野における長年の経験と専門知識を活かし、時代を先取りしたオンリーワンのセキュリティ商品やサービスを提供しています。特に、イスラエルをはじめとする海外の先進的なセキュリティ技術を持つスタートアップ企業への投資を通じて、常に最新の脅威に対応できるソリューションを顧客に提供できる点が強みです。これにより、顧客は常に最先端の防御策を講じることが可能になります。
  • スマートセキュリティサービスの加速
    同社は、単なる製品販売に留まらず、自社のセキュリティノウハウと組み合わせた「スマートセキュリティサービス」の提供を強化しています。これは、顧客の多様なニーズに対応し、継続的な収益を生み出すストックビジネスモデルへの転換を目指すものです。特に、AIを活用したSOC(セキュリティオペレーションセンター)サービスの開発を進めることで、より高度で安定的なセキュリティ運用を顧客に提供し、競争優位性を確立しようとしています。
  • 海外ベンダーとの連携と新規商材
    アズジェントは、海外の優れたセキュリティベンダーとの強固なパートナーシップを構築しており、VicariusやSecureLayerといった新規商材の販売を加速させています。これにより、自社開発だけではカバーしきれない幅広いセキュリティニーズに対応できるだけでなく、海外の最新技術を国内市場にいち早く導入できる点が強みです。また、生成AIのリスクに対応するソリューション「Hirundo」を起点に、AI環境におけるセキュリティ領域でのサービス展開を推進し、新たな収益機会を創出しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • セキュアな社会の実現と革新
    アズジェントは、「One Step Ahead of the Game ~ その一手先へ」を経営スローガンに掲げ、サイバー攻撃の脅威が増大する現代において、高まるセキュリティニーズに応えることを目指しています。経営理念を軸とした理念経営を推進し、業界に革新を起こすことで、安全で安心な社会の実現に貢献しようとしています。これは、単なるビジネスだけでなく、社会的な使命感を持って事業に取り組む姿勢を示しています。
  • 市場ニーズを先取りした成長戦略
    サイバーセキュリティを取り巻く環境が大きく変化し、市場ニーズも多様化している状況を「ゲームチェンジの機会」と捉えています。同社は、この変化に対応するため、市場ニーズを先取りした「スマートセキュリティサービス」を投入することで、これまでとは異なる大きな成長を遂げ、セキュリティ・トップベンダーとしての地位を確立する「アズジェント中長期成長戦略」を策定し、実行に移しています。これにより、持続的な成長と企業価値向上を目指します。
  • ストックビジネスとAI活用への投資
    中長期的な収益基盤を確立するため、ストックビジネス型商材の伸長に注力しています。これは、継続的な収益をもたらすサービスを強化することで、安定した経営基盤を築くことを意味します。また、生成AIの急速な普及に伴う新たなサイバーリスクに対応するため、AI環境におけるセキュリティ領域(Security for AI)でのサービス展開を推進し、新たな収益機会を創出します。これには、AI活用や新商材のプロモーション、そしてセキュリティ・AI分野の高度人材確保・育成への戦略的投資を積極的に実施していく方針です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針 当社は、サイバー攻撃の脅威が増大する中、高まるセキュリティのニーズに応えるため、経営スローガンである「One Step Ahead of the Game ~ その一手先へ」を掲げ、業界に革新を起こし、セキュアな社会を実現すべく、経営理念を軸とした理念経営を推進してまいります。 (2)経営環境 サイバーセキュリティ業界においては、DXの進化に伴うクラウドシフトに加え、生成AIの急速な普及と業務活用が拡大するなか、企業・組織が直面するサイバーリスクは質・量ともに一段と深刻化しています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、長らく上位を占める「ランサムウェア攻撃」や「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃」に加え、「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が新たにランクインするなど、脅威の多様化が鮮明となっています。特に、AIの利用に関するリスクが選出されたことは大きな注目を集めており、AIが有用なツールとして活用が拡大する一方で、十分な理解がないまま利用した場合、情報漏洩や権利侵害といった問題につながる可能性があると指摘されています。また、2025年5月には「能動的サイバー防御」の関連法案が成立し、2026年以降の施行に向けて、従来の受動的対策から攻撃の兆候を早期に察知して未然に防ぐよう、官民が連携することを想定した国家レベルの体制強化が本格始動しました。このように、サイバー攻撃は単なる技術的課題ではなく、国民生活を脅かす経営上の重大なリスクとして明確に位置付けられ、企業・組織にとっても高度化する脅威への対策が事業継続および経営戦略における最優先事項として位置づけられており、社会的な責務としてこれまで以上に強く求められています。 (3)中長期的な経営戦略 セキュリティを取り巻く環境が大きく変化しており、市場ニーズも大きく変わりつつある状況です。当社はこれをゲームチェンジの機会と捉え、市場ニーズを先取りしたスマートセキュリティサービスを投入することで、これまでとは異なる大きな成長を遂げ、セキュリティ・トップベンダーとしてのポジションを確立するため、新たに中長期成長戦略として「アズジェント中長期成長戦略」を策定の上発表し、着手しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 プロダクト関連においては、既存主力商品では官公庁・エンタープライズ向けの大型案件を確実に取り込むことで安定的な収益基盤を維持しつつ、2026年度末頃の制度開始を目指すと公表されたサプライチェーンセキュリティ評価制度(SCS評価制度)による需要喚起の取り込みを図ると共に、VicariusやSecureLayer等の新規商材の販売を加速させることが必要です。そのためにも、新規商材の市場認知向上と販路拡大の実現に向け、従前のやり方に捉われないアプローチを多層的に推進していき、収益のストック化を図ります。 サービス関連においては、収益力向上を図るために、効率化と拡張性の向上が必要です。そのため、現在推進している追加投資による基盤強化を確実に完了させ、多様化する顧客ニーズを包括的に対応できるSOCメニューの開発を進めてまいります。さらにその延長線上にあるAI-SOCサービスの提供に向けた開発を推進することで、安定的かつ継続的な収益基盤の確立を図ります。あわせて、プロダクトとサービスを一体とした提案力の強化により、顧客単価の向上および取引深耕に取り組んでまいります。 また、生成AIの普及に伴い、AI環境特有のリスクへの対応強化が必要です。これに対し当社は、生成AIに内在するリスクに対応するソリューションHirundoを起点とし、今後投入予定となっている新商材も含め連携を図っていくことで、パートナー連携の構築や市場啓発を通じてAI環境におけるセキュリティ領域(Security for AI)でのサービス展開を推進し、新たな収益機会の創出につなげてまいります。 これらの成長施策を着実に具現化し、成長体質への転換を見据えた中長期的な収益基盤を確立するため、次期においては、ストックビジネス型商材の伸長に注力します。ストックビジネスは開始当初の売上への貢献は大きくないものの、中長期的には安定成長を牽引する収益基盤となるよう強化を図ります。また、AI活用の推進や新商材のプロモーションなど戦略的投資を積極的に実施してまいります。加えて、中長期的な成長および競争力強化に向け、セキュリティやAIといった先端領域における高度人材の確保・育成に向けた投資を強化してまいります。一方で、為替相場の変動や物価上昇の影響に加え、これらの取り組みに伴うコスト増加を見込んでおりますが、いずれも継続的な成長と企業価値向上に向けた必要不可欠な先行投資であると認識しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針 当社は、サイバー攻撃の脅威が増大する中、高まるセキュリティのニーズに応えるため、経営スローガンである「One Step Ahead of the Game ~ その一手先へ」を掲げ、業界に革新を起こし、セキュアな社会を実現すべく、経営理念を軸とした理念経営を推進してまいります。 (2)経営環境 サイバーセキュリティ業界においては、DXの進化に伴うクラウドシフトに加え、生成AIの急速な普及と業務活用が拡大するなか、企業・組織が直面するサイバーリスクは質・量ともに一段と深刻化しています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、長らく上位を占める「ランサムウェア攻撃」や「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃」に加え、「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が新たにランクインするなど、脅威の多様化が鮮明となっています。特に、AIの利用に関するリスクが選出されたことは大きな注目を集めており、AIが有用なツールとして活用が拡大する一方で、十分な理解がないまま利用した場合、情報漏洩や権利侵害といった問題につながる可能性があると指摘されています。また、2025年5月には「能動的サイバー防御」の関連法案が成立し、2026年以降の施行に向けて、従来の受動的対策から攻撃の兆候を早期に察知して未然に防ぐよう、官民が連携することを想定した国家レベルの体制強化が本格始動しました。このように、サイバー攻撃は単なる技術的課題ではなく、国民生活を脅かす経営上の重大なリスクとして明確に位置付けられ、企業・組織にとっても高度化する脅威への対策が事業継続および経営戦略における最優先事項として位置づけられており、社会的な責務としてこれまで以上に強く求められています。 (3)中長期的な経営戦略 セキュリティを取り巻く環境が大きく変化しており、市場ニーズも大きく変わりつつある状況です。当社はこれをゲームチェンジの機会と捉え、市場ニーズを先取りしたスマートセキュリティサービスを投入することで、これまでとは異なる大きな成長を遂げ、セキュリティ・トップベンダーとしてのポジションを確立するため、新たに中長期成長戦略として「アズジェント中長期成長戦略」を策定の上発表し、着手しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 プロダクト関連においては、既存主力商品では官公庁・エンタープライズ向けの大型案件を確実に取り込むことで安定的な収益基盤を維持しつつ、2026年度末頃の制度開始を目指すと公表されたサプライチェーンセキュリティ評価制度(SCS評価制度)による需要喚起の取り込みを図ると共に、VicariusやSecureLayer等の新規商材の販売を加速させることが必要です。そのためにも、新規商材の市場認知向上と販路拡大の実現に向け、従前のやり方に捉われないアプローチを多層的に推進していき、収益のストック化を図ります。 サービス関連においては、収益力向上を図るために、効率化と拡張性の向上が必要です。そのため、現在推進している追加投資による基盤強化を確実に完了させ、多様化する顧客ニーズを包括的に対応できるSOCメニューの開発を進めてまいります。さらにその延長線上にあるAI-SOCサービスの提供に向けた開発を推進することで、安定的かつ継続的な収益基盤の確立を図ります。あわせて、プロダクトとサービスを一体とした提案力の強化により、顧客単価の向上および取引深耕に取り組んでまいります。 また、生成AIの普及に伴い、AI環境特有のリスクへの対応強化が必要です。これに対し当社は、生成AIに内在するリスクに対応するソリューションHirundoを起点とし、今後投入予定となっている新商材も含め連携を図っていくことで、パートナー連携の構築や市場啓発を通じてAI環境におけるセキュリティ領域(Security for AI)でのサービス展開を推進し、新たな収益機会の創出につなげてまいります。 これらの成長施策を着実に具現化し、成長体質への転換を見据えた中長期的な収益基盤を確立するため、次期においては、ストックビジネス型商材の伸長に注力します。ストックビジネスは開始当初の売上への貢献は大きくないものの、中長期的には安定成長を牽引する収益基盤となるよう強化を図ります。また、AI活用の推進や新商材のプロモーションなど戦略的投資を積極的に実施してまいります。加えて、中長期的な成長および競争力強化に向け、セキュリティやAIといった先端領域における高度人材の確保・育成に向けた投資を強化してまいります。一方で、為替相場の変動や物価上昇の影響に加え、これらの取り組みに伴うコスト増加を見込んでおりますが、いずれも継続的な成長と企業価値向上に向けた必要不可欠な先行投資であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における主な活動内容としては、「アズジェント中長期成長戦略」に基づき、最新セキュリティ商品の投入およびスマートセキュリティサービスの提供に向けたサービスメニューの拡充を継続的に進めてまいりました。ランサムウェアやサプライチェーン攻撃への対策等従前からのニーズへの対応に加え、AI活用の進展に伴う新たなセキュリティリスクへの対応が求められる中、当社はこれらの環境変化を中長期的な成長機会と捉え、ソリューションポートフォリオの拡充を推進することで競争優位性の確立に取り組んでおります。主な取り組みは以下の通りです。 まずは、修正パッチが未提供の状態でも脆弱性を防御できるCTERソリューション「Vicarius VRX」の販売を2025年4月に開始いたしました。同製品は、脆弱性の検出および相関分析により優先度の高いリスクを特定し、パッチ適用に加え、未提供段階においてもバーチャルパッチや修正スクリプトによる是正措置を講じることが可能であり、従来の脆弱性管理の課題を補完するソリューションとして評価されております。これらの特徴が高く評価され、Interop Tokyo 2025においてBest of Show Award セキュリティ(エンタープライズ)部門の準グランプリを受賞いたしました。 また、当社が取り扱う次世代型ブラウザセキュリティソリューション「SecureLayer Browser Extension」が、株式会社インターネットイニシアティブ(以下、「IIJ社」)のクラウド型統合エンドポイントセキュリティサービス「IIJセキュアエンドポイントサービス」に採用され、販売を開始いたしました。本ソリューションは、ブラウザ拡張機能として容易に導入できる点が評価され、Webアクセスの可視化・制御を実現するものであり、既に複数の案件化が進展しております。IIJ社に続き他社においても採用が続いており、今後の継続的な案件創出および収益機会の拡大に資するものと認識しております。 さらに、AI環境におけるセキュリティ対策分野への取り組みとして、生成AIに内在するリスクに対応する新たなソリューションの導入準備を進めてまいりました。2026年4月には、生成AIモデルの学習済み情報から特定のリスク要因を選択的に除去する世界初の商用「マシンアンラーニング」技術を用いたプラットフォーム「Hirundo」の国内提供開始を公表しております。本ソリューションは、AIモデルの再学習を伴うことなく、ハルシネーションの要因となる誤情報や機微情報の影響をモデル内部から直接低減することを可能とするものであり、従来の出力制御型対策とは異なるアプローチにより、生成AIの安全性向上の根本に寄与するものです。 加えて、新規商材の拡販に向け、ウェビナーの開催や各種プロモーション施策を通じた認知度向上に取り組んでまいりました。ランサムウェア対策やサプライチェーン攻撃対策に加え、AIセキュリティの最前線をテーマとしたセミナーを実施するなど、市場ニーズに即した情報発信および市場啓発活動を積極的に展開しており、顧客接点の拡大と提案機会の創出に寄与しております。 以上のとおり、当事業年度は、ソリューションラインアップの拡充、販売チャネルの強化、顧客接点の拡大および提案力の強化といった各取組に加え、注目度が高まっているAI環境におけるセキュリティ対応の強化に重点的に取り組んでまいりました。これらの取り組みを通じて構築した成長基盤を、来期以降において着実に収益化へとつなげることで、持続的な成長の実現を目指してまいります。 この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。 a.財政状態(資産) 当事業年度末における流動資産は1,491百万円となり、前事業年度末に比べ50百万円増加しました。これは主に現金及び預金が22百万円、商品及び製品が24百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は278百万円となり、前事業年度末に比べ148百万円増加しました。これは主に有形固定資産が70百万円増加したことなどによるものであります。 この結果、総資産は1,769百万円となり、前事業年度末に比べ198百万円増加しました。(負債) 当事業年度末における流動負債は1,118百万円となり、前事業年度末に比べ22百万円増加しました。これは主に買掛金が51百万円減少した一方、前受金が134百万円増加したことなどによるものであります。固定負債は144百万円となり、前事業年度末に比べ6百万円増加しました。 この結果、負債合計は1,263百万円となり、前事業年度末に比べ29百万円増加しました。(純資産) 当事業年度末における純資産合計は505百万円となり、前事業年度末に比べ169百万円増加しました。これは主に当期純利益168百万円の計上があったことなどによるものであります。 この結果、自己資本比率は28.5%となり、前事業年度末比で7.1ポイント増加しました。 b.経営成績 売上については、Check Point社やMenlo社(旧Votiro社)の製品を中心にプロダクト関連の受注が年間を通じて堅調に推移いたしました。特に、大規模ネットワーク向けハイエンドモデルの新規導入案件等、大型案件は順調に獲得でき、売上拡大を牽引いたしました。その結果、売上高は3,434百万円(前年同期比15.5%増)となり、販売回復基調は一段と強まり、事業環境の改善が着実に業績へ反映される形となりました。 コスト面では、販売促進に向けた宣伝広告費や営業活動費の強化を図るとともに、来期以降の成長を見据え、第4四半期において販促施策を追加実施いたしました。一方で、人員体制の見直しによる人件費の最適化や、前事業年度末に実施した固定資産の減損処理の影響による当事業年度の減価償却費の減少もあり、通期のコスト負担が抑制される結果となりました。その結果、販売費及び一般管理費は1,267百万円(前年同期比1.8%減)となりました。 その結果、営業利益146百万円(前年同期は205百万円の営業損失)、経常利益135百万円(前年同期は218百万円の経常損失)、当期純利益168百万円(前年同期は440百万円の当期純損失)と、各段階利益で350百万円を超える大幅な利益改善を実現し、黒字転換いたしました。 なお、当社では事業セグメントをネットワークセキュリティ事業のみとしております。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前事業年度末に比べ22百万円増加し、686百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は226百万円(前事業年度は161百万円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益135百万円の計上、前受金の増加134百万円があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は134百万円(前事業年度は151百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出92百万円、無形固定資産の取得による支出47百万円があったことなどによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は70百万円(前事業年度は199百万円の獲得)となりました。これは、短期借入金の純減少額70百万円によるものです。(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)53.656.746.821.428.5時価ベースの自己資本比率(%)122.3108.2122.3122.4115.5キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.6---1.4インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)85.2---42.8自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。 3.有利子負債は貸借対照表に記載されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象として おります。 4.2023年3月期、2024年3月期及び2025年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)及びイ ンタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)につきましては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため 記載しておりません。 ③生産、受注及び販売の実績a.商品仕入実績 当事業年度における商品仕入実績は次のとおりであります。商 品 区 分当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)パッケージソフトウェア商品(千円)セキュリティ商品及び運用関連商品1,579,695110.5 b.受注実績 当事業年度における受注実績は次のとおりであります。商 品 区 分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)パッケージソフトウェア商品セキュリティ商品及び運用管理商品3,468,387113.5492,520107.4 c.販売実績 当事業年度における販売実績は次のとおりであります。商 品 区 分当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)パッケージソフトウェア商品(千円)セキュリティ商品及び運用管理商品3,434,064115.5 (注)最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績などの状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社は、事業活動に必要な流動性の維持と資金を確保することと、運転資金の効率的な管理による資本効率の最適化を目指しております。また、営業活動によるキャッシュ・フローを主な源泉と考え、さらに金融・資本市場からの資金調達、銀行との当座貸越契約等を必要に応じて行い、十分な流動性の確保と財務体質の向上を図っております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。 当社の財務諸表の作成においては、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断を必要としております。過去の実績やその時点で入手可能な情報を基に、合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で、継続的に見積り、判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1.財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 事業展開と投資のリスク
    アズジェントは、中長期的な成長のため新商品投入やスマートセキュリティサービスの立ち上げに注力しており、これには高度な専門人材の確保や設備投資が不可欠です。しかし、人員や設備を過剰に確保するリスクや、想定外の事態が発生する可能性があります。また、イスラエルなど海外のスタートアップ企業への投資は、対象企業の収益力低下により減損処理が必要となる場合があり、その際は会社の財政状態や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 激しい競争と技術革新のリスク
    インターネットセキュリティおよびクラウドコンピューティング市場は、日々激しい開発競争と販売競争が繰り広げられています。このため、アズジェントが現在提供している商品やサービスを上回る画期的な技術や、低価格な競合商品・サービスが登場する可能性があります。もし同社がこれらの競合に対して有効な対抗策を講じることができなかった場合、市場シェアを失い、業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
  • 商品の不具合と知的財産権のリスク
    ソフトウェア製品には、一般的にバグ(不具合)を皆無にすることが難しいという特性があります。アズジェントは入念なテストを行っていますが、全ての使用状況を想定することは困難です。輸入商品の場合、バグによる直接的な損失はベンダー負担となることが多いものの、その後の売上減少につながる可能性があります。また、自社開発商品で重大なバグが発見された場合は、直接的な損害が発生するリスクがあります。さらに、第三者の知的財産権を侵害する可能性や、新たな特許などが成立した場合に損害賠償や使用差止を求められるリスクも存在し、これらはいずれも業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,998 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。1.事業展開について 当社は中長期的な成長を実現するため、時代を先取りしたオンリーワン商品の投入と、当社セキュリティ・ノウハウを組み合わせたスマートセキュリティサービスの加速を推進しております。新商品の投入やスマートセキュリティサービスの立上げには、高度な専門人材を配しての人員体制確保と設備面の継続的な強化が不可欠です。その際、人員体制や設備等の過剰確保の他、想定外のリスクが顕在化する可能性があります。 また、当社はイスラエルなど海外のセキュリティ関連のスタートアップ企業に対し投資を行っております。対象となる企業において将来の収益力が低下した等により減損が必要になった場合、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。2.競合について インターネットセキュリティ及びクラウドコンピューティング市場においては、日々、激しい開発競争や販売競争が行われておりますので、当社が現在供給する商品やサービスを凌駕するモデルや、当社取扱実績のないベンダーから画期的な技術が導入された商品、または低価格の商品/サービスが提供される可能性があります。それら競合商品/サービスに当社が有効な対抗策を講じることができなかった場合、当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。3.商品の致命的不具合(バグ)の発生による販売への影響について ソフトウエアベンダーにとって、プログラムの不具合であるバグを無くすことは重要な課題ではありますが、一般的に高度なソフトウエア上でバグを皆無にすることは不可能といわれております。当社では、輸入商品及び自社開発商品とも専門人員を配置し入念にテストすることで対処しておりますが、すべての使用状況を想定したテストを行うことは不可能であり、費用対効果の観点からテスト項目を限定して実施しております。 そのため、当社の商品が販売代理店等を通じてエンドユーザーに納品された後にバグが発見される可能性があります。海外ベンダーとの契約において、このようなバグが発見された場合には、原則ベンダーの負担において対応することとなっておりますので、当社に直接的な損失は生じないことになりますが、当該商品のその後の売上高が減少し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社が開発した商品については、販売契約において当社のリスクを限定しているものの、当社が直接的に責任を負いますので、重大なバグが発見された場合は、当社の業績に直接的な損害が生じる可能性があります。4.知的所有権について 当社は、業務遂行にあたり、第三者の知的所有権の侵害を行わないように留意しておりますが、不可抗力によりそれらを侵害する可能性は皆無ではありません。また、特許権、実用新案権、商標権、著作権等の知的所有権が当社の事業分野においてどのように適用されるか想定することは困難であり、今後、当社の事業分野において第三者の特許等が成立した場合、または現在当社の事業分野において当社が認識していない特許等が成立している場合、当該第三者より損害賠償及び使用差止等の訴えを起こされる可能性があります。この場合は当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。5.セキュリティ管理について 当社が行うMSS(マネージド・セキュリティ・サービス)やコンサルティングといったセキュリティサービス及び顧客保守サポートにおいては、その業務の性格上、顧客情報に触れる場合があります。情報の取扱については、詳細な規程の整備と的確な運用を義務付けております。このような対策にもかかわらず、当社から情報漏洩が発生した場合には、当社が損害賠償責任を負う可能性があり、その場合当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。6.人材の確保 当社が今後の成長を実現していくためには、営業、技術、経営管理といった各方面において、優秀な人材をいかに確保していくかが重要な課題であります。特にセキュリティサービスについては、最新技術を持つ有能な技術者の採用が不可欠となります。バランスのとれた組織構築を人事方針とし、優秀な人材を獲得する努力をすすめていく所存ですが、当社の人材獲得のための努力が功を奏するとは限りません。当社が優秀な人材の確保に失敗した場合、事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、優秀な技術者の採用は、採用コストと人件費を押し上げる可能性があり、当社全体の財政状態に影響を与える可能性があります。

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