4495

アイキューブドシステムズ(4495)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • CLOMO事業
    企業や教育機関、官公庁向けに、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を一元的に管理・運用するSaaS(クラウド型ソフトウェア)を提供しています。主なサービスは「CLOMO MDM」で、端末の利用状況監視、設定制限、盗難・紛失時のデータ消去などを行い、業務効率化とセキュリティ強化を支援しています。
  • 収益モデル
    CLOMO事業は月額または年額で定額課金されるサブスクリプション型を採用しており、安定した収益を継続的に得られる構造です。クラウド上でソフトウェアを管理するため、多くの顧客に対応でき、事業規模が拡大するほど利益率が向上するスケールメリットも享受できます。
  • 投資事業
    CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)やM&A(企業の買収・合併)を通じて、将来の成長が期待できる企業への投資活動を行っています。これは、CLOMO事業に次ぐ新たな収益の柱を育成し、グループ全体の持続的な成長を目指すための取り組みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • CLOMO事業
    主に法人向けのモバイル端末管理サービス「CLOMO MDM」などを提供しており、当社の主力事業です。売上高は36億2,879万9千円、営業利益は9億3,027万7千円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭となっています。安定したサブスクリプション型の収益モデルが特徴です。
  • 投資事業
    CVCやM&Aを通じて、将来の成長が期待される企業への投資を行う事業です。売上高は1億2,099万1千円ですが、営業利益はマイナス2,519万8千円と、まだ投資段階であり、安定した収益には至っていません。グループの持続的な成長に向けた新たな収益源の育成を目指しています。
  • 事業構成
    当社グループは、安定した収益基盤を持つCLOMO事業を主軸としつつ、将来の成長ドライバーとなる投資事業を展開しています。CLOMO事業が現在の収益を支え、投資事業が将来の成長を担うというバランスの取れた事業構成を目指しています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CLOMOBusinessReportableSegment 地域 36 9 25.6%
InvestmentReportableSegment 事業 1 -0 -20.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,082 文字
3 【事業の内容】当社グループは当社及び連結子会社4社(株式会社アイキューブドベンチャーズ、アイキューブド1号投資事業有限責任組合、ワンビ株式会社、10KN COMPANY LIMITED)の計5社で構成されております。パーパスを「笑顔につながる、まだ見ぬアイデア実現の母体となる」、提供価値を「デザインとエンジニアリングの力で、挑戦を支える」と定義した上で、「挑戦を、楽しもう。」をブランドスローガンに掲げ、挑戦的な文化を醸成し、ITを軸とした様々な挑戦を積極的に進めていく企業を目指しております。当社グループは、企業や教育、医療、官公庁など様々なビジネスシーンにおいて活用が進むモバイル端末に対し、一元的な管理・運用、業務効率化向上、セキュリティ強化などを支援するサービスを提供する「CLOMO事業」及びCVCを通じたスタートアップ投資によって当社グループの持続的な成長を目指す「投資事業」を運営しており、詳細は以下のとおりであります。なお、これらの事業区分はセグメントと同一の区分であります。 (1) CLOMO事業CLOMO事業は、法人向けモバイル端末(iPhoneやAndroid等のスマートフォン、タブレット、モバイルPC)を、一元的に管理・運用するサービス「CLOMO MDM」を中心に、モバイル端末向けアプリケーション「CLOMO SECURED APPs」、Windows PC向けの情報漏洩対策サービス「TRUST DELETE」を開発・提供しております。これらのサービスはクラウドを介して提供しております。クラウド上でのソフトウェア管理により多くの顧客に対応でき、ビジネス規模の拡大によるスケールメリットを享受できる収益構造となっております。また、月額や年額で定額課金するサブスクリプション型を採用しており、サービス提供開始後は解約や契約ライセンス数の減少がない限り、毎月安定した収益を積み上げることができます。この安定した収益基盤により、事業の成長を目指しております。CLOMO事業を構成する主要なサービスの詳細は、次のとおりであります。 ① CLOMO MDMCLOMO MDMは、企業や法人等が使用する多数のiPhoneやAndroid等のスマートフォン、タブレットを一元的に管理・運用するサービスであり、主な機能としては、「利用状況の監視(モバイル端末の利用状況を遠隔でリアルタイムに把握する機能)」「運用効率化(個別端末の機能を適切に設定・制限する機能)」「盗難/紛失時の対策(盗難/紛失時に端末ロックやデータ消去を行う機能)」等を行うことができます。さらに、CLOMO MDMとセットで使用するオプションサービスについても、時流に合わせて継続的に拡充し、充実したラインナップを取り揃えております。 a サービス提供体制と強み当社は、ソフトウェアの開発、ライセンス販売、サービス運用、プラットフォーム管理、カスタマーサポートの全てを自社で一貫してコントロールする統合的な体制を強みとしております。これにより、サービス運用やカスタマーサポートで得た知見や顧客からの要望を、新たなソフトウェア開発や既存ソフトウェアの改善に迅速に反映させることが可能であり、サービスの競争力向上を支えております。 b 販売戦略と顧客支援当社は、主に販売パートナー(携帯電話販売会社や携帯電話販売代理店等)を通じてサービスを提供しており、販売パートナーへの製品勉強会の定期開催や、当社のテクニカルコンサルタントによる商談サポートを通じて、販売活動を支援しております。また、サービス導入後の顧客に対しては、自社による電話・メールでのお問い合わせ対応に加え、定期的な利用状況のモニタリングや、製品活用セミナーを開催することで、高い継続率と顧客満足度を維持しております。これらの導入支援や導入後の積極的なサポート体制を評価いただき、大規模運用ユーザーも含めて業種業態を問わず採用されております。また、主要な販売パートナーである株式会社NTTドコモが提供するMDMサービスのリニューアルに伴いCLOMO MDMが採用され、2022年9月よりOEM提供を開始しました。これにより、中小規模企業へのサービス導入もさらに進んでおります。 c マルチOS対応とパートナーシップCLOMO MDMは、Apple Inc.の「Volume Purchase Program(注1)」や「Automated Device Enrollment(注2)」に対応しており、iOSデバイスの管理・活用に強みを持っております。また、Androidデバイス向けでは、Google LLCの提供する「Android Enterprise Recommended」を取得しており、「Android Enterprise Partner Program(注3)」においては4年連続でGold Partnerとして認定されております。さらに、Windowsデバイス向けでは、日本マイクロソフト株式会社と協業(重要な投資パートナーとして、ハード面、ソフト面において、様々な支援を受けております。)しており、様々なOSでの管理・活用が可能となっております。 CLOMO MDM 利用イメージ 製品・サービス名概要1. CLOMO MDM 多種多様な大量のモバイル端末を、安全で効率的に運用できる管理機能を提供します。企業の管理者はモバイル端末を導入する際の「利用状況の監視」「運用効率化」「盗難/紛失時の対策」を、モバイル端末、アプリケーション、情報コンテンツのそれぞれに対して簡単に行うことができるMDMサービスです。 CLOMO MDMは、iOS、Android、macOS、WindowsOS、ChromeOSで動く端末に対応しております。2. CLOMO MOBILE APP PORTAL 様々なOSやモバイル端末に対応した、企業専用の統合的なアプリケーションポータルサイトを提供しております。 CLOMO MDMとセットで利用し、「アプリの遠隔配信・削除」「企業内のアプリ管理」「アプリライセンスの配布・回収」等を行うことで、企業の管理者が利用者に対して業務利用アプリ(業務利用アプリの例:ブラウザ、メール、スケジュール、アドレス帳、ファイル共有)を効率的に配布、管理できるサービスです。3. CLOMO オプションサービス CLOMO MDMをさらに安心・便利に利用するための各種オプションサービスです。主に、モバイル端末の活用における様々なリスクを防ぐためのハイエンドセキュリティオプションサービスや、企業の管理者に対してモバイル端末の管理負荷を軽減するための支援サービスを提供しております。 主な製品は下記のとおりです。・CLOMO アドバンスドワイプ secured by TRUST DELETE(情報漏洩対策)・CLOMO MDM secured by Cybertrust (デバイス証明書)・CLOMO MDM secured by OneBe (持ち出し対策)・CLOMO HOME(Android ホーム画面作成)・CLOMO リモートデスクトップ powered by TeamViewer(リモートアクセス)・Harmony Mobile(モバイルセキュリティソリューション)・Trend Vision One Mobile Security(サイバーセキュリティ対策)・キッティングサービス(キッティング作業を代行)・サポートチケット(導入・運用のサポート)・運用代行サービス(CLOMO MDMの運用代行)・リモートオペレーションサービス(24時間365日、紛失時の対応)・オンボーディングサービス(初期設定から運用開始までを一貫して支援) ② CLOMO SECURED APPs近年のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に伴い、業種業態を問わず様々なビジネスシーンでモバイル端末の活用が進む中、モバイル端末自体の管理に留まらず、企業が業務上で使用するアプリケーションに対しても、顧客情報や機密情報の流出を防ぐための高いセキュリティ要件が求められております。CLOMO SECURED APPsは、セキュリティとアプリケーションの使い勝手の良さを両立させることでモバイル端末の活用を支援する、企業向けのモバイルアプリケーションです。具体的には、ビジネスで利用するブラウザ、メール、スケジュール、アドレス帳、ファイル共有の5つのアプリケーションを提供しており、法人向けアプリケーションに求められるセキュリティ要件を満たしながら、個人向けアプリケーションと同様の使い勝手を実現しております。 製品ラインナップと特徴 製品・サービス名概要4. CLOMO SECURED APPs ビジネスで利用するブラウザ、メール、スケジュール、アドレス帳、ファイル共有の5つのアプリケーションを、安全性と利便性を両立させて利用できるようにしたサービスです。iOS、Androidに対応しており、MDMとセットでの活用はもちろん、MDMの導入を強制できない個人持ち込みデバイスにも対応しております。 ③ TRUST DELETETRUST DELETEは、子会社であるワンビ株式会社が提供する、Windows PCの紛失・盗難に備える情報漏洩対策ソリューションです。リモートワークの普及等で、業務用のWindows PCを社外へ持ち出す機会が増加する中、企業においては個人情報や業務情報などの会社資産の保護・漏洩防止に対する意識が高まっております。TRUST DELETEは、電源が入っていない端末やインターネットに接続できないオフライン環境の端末に対しても、遠隔からデータ消去を実行できる機能を備えております。また、データ消去は、NIST(米国国立標準技術研究所)が策定したガイドラインに準拠しており、データの復元が極めて困難な消去を実現しております。お客様が安心してパソコンを持ち出して活用できる環境を実現することで、テレワークやモバイルワークの推進など、お客様の事業活動の活性化に貢献しております。 製品・サービス名概要5. TRUST DELETE Windows PCの紛失・盗難時に遠隔ロックやデータ消去を実行することで、情報漏洩や不正利用を防止するサービスです。また、廃却・返却時のデータ消去にも活用することが可能であり、消去した際のステータスレポートの発行にも対応しております。 (2) 投資事業投資事業では、当社グループの持続的な成長を実現するべく、ベンチャーキャピタル子会社である「株式会社アイキューブドベンチャーズ」を通じて「アイキューブド1号投資事業有限責任組合」を設立し、スタートアップ投資を行っております。主な投資対象はモバイル、SaaS、セキュリティ等、当社グループの事業領域と親和性の高い企業としております。さらに、社会課題解決型企業や、当社グループが本社を置く九州の地場で活動している企業についても投資対象としており、この投資活動により世の中にイノベーションの連鎖を創出し、新たな価値創造への挑戦に貢献することを目指しております。 [事業系統図] 当社グループの主要な事業系統図は以下のとおりです。 (注)1.Apple Inc.が提供する、App Storeアプリの一括購入プログラムです。企業などの組織がアプリを一括購入して組織内のユーザーに簡単に配布でき、アプリの割り当て後も所有権は管理者が保持しているので、必要に応じて取り消しや再割り当てが可能となり、対象のデバイスが10台でも、1万台でも、iPhone、iPad、Mac、Apple TVの管理が容易にできるようになります。2.Apple Inc.が提供する、新規に購入したモバイル端末をMDMサービスの管理下へ配置する作業を自動化するプログラムです。設定中のモバイル端末を監視するために、実際に管理者がモバイル端末に触れなくとも構成できるようになり、初期設定の手順が簡素化されます。3.Google LLCが提供するプログラムで、パートナー企業によるAndroid Enterpriseの仕様に則した製品やサービス、ソリューションの開発、販売などの支援を目的としております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
MDM市場での価格競争激化リスクがある一方で、自社一貫体制による競争力向上。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
モバイル端末管理サービス開発・提供における技術的専門性と、自社一貫体制による迅速な改善。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:市場動向と主軸事業、事業環境の変化 / 特定取引先への依存 / 特定事業への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、アイキューブドシステムズの無形資産に関する具体的な情報は開示されておらず、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの明確な優位性を示す証拠は見当たりません。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社が提供するMDM(モバイルデバイス管理)サービスは、導入・運用に一定の工数がかかるため、顧客が競合サービスへ乗り換える際には、データ移行や再設定の手間、学習コストが発生します。これにより、一定のスイッチング・コストが生まれます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アイキューブドシステムズのビジネスモデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は、現時点では確認されていません。プラットフォーム型サービスとは異なり、個々の顧客へのサービス提供が中心です。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

同社の事業内容から、構造的に競合他社よりも低コストで製品やサービスを提供できるコスト優位性は見受けられません。ITサービス業であり、規模の経済や技術的なブレークスルーによるコスト削減効果は限定的と考えられます。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

MDM市場は成長していますが、アイキューブドシステムズの市場シェアや業界内でのポジションを考慮すると、効率規模による明確な優位性はまだ確立されていません。市場拡大に伴う規模の追求は今後の課題です。

  • 一貫した開発・運用体制
    ソフトウェアの開発からライセンス販売、サービス運用、プラットフォーム管理、カスタマーサポートまで全てを自社で手掛けています。これにより、顧客からの要望や運用で得た知見を迅速に製品改善や新機能開発に反映させることができ、高い競争力を維持しています。
  • 強固な販売パートナー網と顧客支援
    主に携帯電話販売会社や代理店を通じてサービスを提供しており、販売パートナーへの勉強会や商談サポートで販売を強化しています。また、導入後の顧客にはカスタマーサクセス部門が手厚いサポートを提供し、高い継続率と顧客満足度を維持することで、大規模ユーザーを含む幅広い業種での採用実績があります。
  • マルチOS対応とプラットフォーマーとの連携
    CLOMO MDMはiOS、Android、Windows、macOS、ChromeOSといった主要なOSに対応しており、Apple、Google、Microsoftといったプラットフォーマーとの強固なパートナーシップを築いています。特にNTTドコモへのOEM提供は、中小企業への導入拡大に貢献し、市場での優位性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは当社及び連結子会社4社(株式会社アイキューブドベンチャーズ、アイキューブド1号投資事業有限責任組合、ワンビ株式会社、10KN COMPANY LIMITED)の計5社で構成されております。パーパスを「笑顔につながる、まだ見ぬアイデア実現の母体となる」、提供価値を「デザインとエンジニアリングの力で、挑戦を支える」と定義した上で、「挑戦を、楽しもう。」をブランドスローガンに掲げ、挑戦的な文化を醸成し、ITを軸とした様々な挑戦を積極的に進めていく企業を目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループの主軸事業である、CLOMO事業の導入法人数(CLOMOを導入している企業や、学校や官公庁などの公的機関の組織数)、ライセンス継続率を経営指標としております。CLOMO事業のサービスのうち「その他」に該当するものについては経営指標の算出に含めておりません。 (3) 経営環境と経営戦略当社グループの事業環境としては、国内においてDXを推進する動きが継続しており、IT投資は堅調に推移すると見込まれます。また、近年ではAIの業務活用に向けた取り組みも広がっており、企業における業務端末の重要性は一層高まっております。加えて、サイバー攻撃の脅威が増大する中で、企業や官公庁におけるセキュリティ意識の向上は、当社グループの主軸であるCLOMO事業にとって大きな追い風になると認識しております。このような環境下、CLOMO事業が属するMDM市場は、2025年に195億円(前年比8.0%増)、2029年までに262億円まで成長する見通し(注1)であり、引き続き安定した成長が期待されます。具体的には、企業や医療機関において、スマートフォンやタブレット等の業務利用が拡大しているほか、官公庁においても自治体DXの進展によりモバイル端末の管理需要が増加しております。さらに、PC資産管理ソフトウェアについては従来のオンプレミス型からSaaS型への移行が進み、モバイル端末とPCの統合管理の需要が増加しております。このように、CLOMO事業はMDM市場における成長機会に加えて、エンドポイント管理市場にも事業領域を拡大しており、十分な開拓余地があると考えております。当社グループは、これらの好機を確実な成長につなげるため、各市場に特化したアプローチを推進してまいります。医療機関に対しては、高い市場シェアと豊富な導入実績を強みとして、専門展示会への出展や各種マーケティング活動を通じたさらなる顧客開拓を進めてまいります。官公庁に対しては、高い市場シェアと政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)登録サービスとしての信頼性や、ガバメントライセンス(注2)による価格訴求力を強みとして、引き続き導入拡大に取り組んでまいります。また、OEM提供先である株式会社NTTドコモにおいて、当社がOEMを提供する「あんしんマネージャーNEXT」の新規顧客獲得が進んでおり、2027年6月期においては、2026年6月期に獲得した契約の積み上がりによるストック収益が通年で寄与することによりさらなる売上成長を見込んでおります。引き続き、同社との連携を強化し、新規顧客の獲得による顧客基盤の拡大にも取り組んでまいります。グループ価値の最大化に向けた取り組みにおいては、子会社であるワンビ株式会社とのシナジーを創出するべく、同社が開発・提供するWindows PC向けセキュリティサービスのクロスセルを本格的に推進してまいります。また、同社が有する技術・ノウハウを活用し、Windows PC向け機能の強化を図ることで、モバイル端末とPCを統合的に管理するニーズへの対応を進める方針です。 (注)1.出典 デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション・モバイル管理ソフトの市場展望 2025年度版(https://mic-r.co.jp/mr/03500/)」2025年度市場規模・2029年度市場規模予測。2.当社が指定する行政機関や公的機関に対して「CLOMO MDM」のライセンスを特別価格にて提供するものです。 (4) 当社グループの対処すべき課題① エンドポイント管理市場の拡大と顧客ニーズの高度化への対応CLOMO事業は、法人等で業務利用されるモバイル端末の管理(MDM)を中核として事業を展開しておりますが、近年はスマートフォンやタブレットに加え、PCや業務専用端末などを含むエンドポイント全体の管理へと市場が拡大しております。また、情報セキュリティ対策の高度化や運用効率化へのニーズの高まりを背景に、顧客が求める管理機能や提供価値も多様化しております。このような事業環境の変化に対応し、持続的な成長を実現するためには、モバイル端末管理で培ってきた技術力や顧客基盤を活かし、PCを含む幅広い管理対象への対応や、運用支援サービス、セキュリティ機能などの提供価値を継続的に拡充していくことが重要な課題であると認識しております。当社グループは、グループ会社との連携による製品開発力や販売体制の強化に加え、OSベンダーや販売パートナーとの連携を推進することで、多様化する顧客ニーズに対応したサービス提供体制を構築してまいります。また、提供価値の向上を通じて既存顧客への提案領域を拡大し、顧客当たり売上の向上と継続的な競争優位性の確立に取り組んでまいります。 ② 開発体制の強化今後のさらなる事業拡大に向けては、多様化する顧客ニーズへ迅速に対応し、新たなサービスや機能の開発を継続していくことが重要であると認識しております。そのためには、開発人材の確保・育成に加え、開発プロセスの高度化による生産性向上など、開発体制を継続的に強化していくことが重要な課題であると考えております。当社グループでは、優秀なエンジニアの採用・育成に継続して取り組むとともに、社内外の技術交流や研修への参加を通じて技術力の向上を図ってまいります。また、AIをはじめとする新たな技術も積極的に活用し、開発プロセスの自動化や品質向上、開発生産性の向上に取り組んでまいります。さらに、グループ会社や外部リソースとの連携に加え、M&Aも活用しながら、中長期的な開発力の強化に取り組んでまいります。 ③ サービス品質及びセキュリティ体制の強化当社グループが提供するサービスにおいては、高い品質と安定性を維持するとともに、情報セキュリティ対策を強化することが重要であると認識しております。企業におけるDXの進展やサイバー攻撃の高度化を背景に、顧客から求められるサービス品質やセキュリティ水準は年々高まっております。このような中、当社グループでは、品質保証プロセスの改善やテスト体制の強化を通じて、サービス品質の向上に取り組んでおります。また、「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」への登録をはじめ、高いセキュリティ水準を維持するとともに、安定したサービス提供体制の構築に努めてまいります。今後も、品質及びセキュリティ体制の強化を通じて、安心して利用できるサービスを提供し、顧客満足度向上に取り組んでまいります。 ④ 顧客支援体制の強化CLOMO事業はサブスクリプション型のビジネスモデルであり、継続的な事業成長のためには、高いライセンス継続率を維持するとともに、顧客との長期的な関係を構築することが重要であると認識しております。そのため、サポート体制及び活用支援体制の充実が重要な課題であると考えております。当社グループでは、自社による電話・メールでのお問い合わせ対応に加え、定期的な面談やセミナーの開催などを通じて、顧客の課題解決や製品・サービスの活用促進を支援しております。これらの取り組みを通じて、顧客満足度の向上やライセンス継続率の維持・向上に加え、新たなサービスの提案機会の創出にも努めてまいります。一方で、顧客数の増加に伴い、サポート業務の効率化も重要な課題となっております。今後は、操作マニュアルやレクチャー動画の充実に加え、AIを活用したチャットボットなどを導入し、サービス品質を維持しながら、効率的で持続可能な顧客支援体制の構築を進めてまいります。 ⑤ 事業ポートフォリオの拡充当社グループは、CLOMO事業を中心に安定した事業基盤を構築しておりますが、中長期的な企業価値の向上を実現するためには、既存事業の競争力を維持・強化するとともに、その周辺領域への事業展開や新たな事業機会の創出を通じて、事業ポートフォリオを継続的に拡充していくことが重要な課題であると認識しております。このような中、当社グループは、グループ会社との連携を通じて、エンドポイント管理領域や導入・運用支援サービスなど、CLOMO事業との親和性が高い領域への展開を進め、顧客に対してより幅広い価値を提供できる事業基盤の構築に取り組んでまいります。また、これまでの投資活動等を通じて培ったネットワークや知見も活用しながら、当社グループとのシナジーを重視したM&Aや資本業務提携、新規事業の創出に積極的に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは当社及び連結子会社4社(株式会社アイキューブドベンチャーズ、アイキューブド1号投資事業有限責任組合、ワンビ株式会社、10KN COMPANY LIMITED)の計5社で構成されております。パーパスを「笑顔につながる、まだ見ぬアイデア実現の母体となる」、提供価値を「デザインとエンジニアリングの力で、挑戦を支える」と定義した上で、「挑戦を、楽しもう。」をブランドスローガンに掲げ、挑戦的な文化を醸成し、ITを軸とした様々な挑戦を積極的に進めていく企業を目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループの主軸事業である、CLOMO事業の導入法人数(CLOMOを導入している企業や、学校や官公庁などの公的機関の組織数)、ライセンス継続率を経営指標としております。CLOMO事業のサービスのうち「その他」に該当するものについては経営指標の算出に含めておりません。 (3) 経営環境と経営戦略当社グループの事業環境としては、国内においてDXを推進する動きが継続しており、IT投資は堅調に推移すると見込まれます。また、近年ではAIの業務活用に向けた取り組みも広がっており、企業における業務端末の重要性は一層高まっております。加えて、サイバー攻撃の脅威が増大する中で、企業や官公庁におけるセキュリティ意識の向上は、当社グループの主軸であるCLOMO事業にとって大きな追い風になると認識しております。このような環境下、CLOMO事業が属するMDM市場は、2025年に195億円(前年比8.0%増)、2029年までに262億円まで成長する見通し(注1)であり、引き続き安定した成長が期待されます。具体的には、企業や医療機関において、スマートフォンやタブレット等の業務利用が拡大しているほか、官公庁においても自治体DXの進展によりモバイル端末の管理需要が増加しております。さらに、PC資産管理ソフトウェアについては従来のオンプレミス型からSaaS型への移行が進み、モバイル端末とPCの統合管理の需要が増加しております。このように、CLOMO事業はMDM市場における成長機会に加えて、エンドポイント管理市場にも事業領域を拡大しており、十分な開拓余地があると考えております。当社グループは、これらの好機を確実な成長につなげるため、各市場に特化したアプローチを推進してまいります。医療機関に対しては、高い市場シェアと豊富な導入実績を強みとして、専門展示会への出展や各種マーケティング活動を通じたさらなる顧客開拓を進めてまいります。官公庁に対しては、高い市場シェアと政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)登録サービスとしての信頼性や、ガバメントライセンス(注2)による価格訴求力を強みとして、引き続き導入拡大に取り組んでまいります。また、OEM提供先である株式会社NTTドコモにおいて、当社がOEMを提供する「あんしんマネージャーNEXT」の新規顧客獲得が進んでおり、2027年6月期においては、2026年6月期に獲得した契約の積み上がりによるストック収益が通年で寄与することによりさらなる売上成長を見込んでおります。引き続き、同社との連携を強化し、新規顧客の獲得による顧客基盤の拡大にも取り組んでまいります。グループ価値の最大化に向けた取り組みにおいては、子会社であるワンビ株式会社とのシナジーを創出するべく、同社が開発・提供するWindows PC向けセキュリティサービスのクロスセルを本格的に推進してまいります。また、同社が有する技術・ノウハウを活用し、Windows PC向け機能の強化を図ることで、モバイル端末とPCを統合的に管理するニーズへの対応を進める方針です。 (注)1.出典 デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション・モバイル管理ソフトの市場展望 2025年度版(https://mic-r.co.jp/mr/03500/)」2025年度市場規模・2029年度市場規模予測。2.当社が指定する行政機関や公的機関に対して「CLOMO MDM」のライセンスを特別価格にて提供するものです。 (4) 当社グループの対処すべき課題① エンドポイント管理市場の拡大と顧客ニーズの高度化への対応CLOMO事業は、法人等で業務利用されるモバイル端末の管理(MDM)を中核として事業を展開しておりますが、近年はスマートフォンやタブレットに加え、PCや業務専用端末などを含むエンドポイント全体の管理へと市場が拡大しております。また、情報セキュリティ対策の高度化や運用効率化へのニーズの高まりを背景に、顧客が求める管理機能や提供価値も多様化しております。このような事業環境の変化に対応し、持続的な成長を実現するためには、モバイル端末管理で培ってきた技術力や顧客基盤を活かし、PCを含む幅広い管理対象への対応や、運用支援サービス、セキュリティ機能などの提供価値を継続的に拡充していくことが重要な課題であると認識しております。当社グループは、グループ会社との連携による製品開発力や販売体制の強化に加え、OSベンダーや販売パートナーとの連携を推進することで、多様化する顧客ニーズに対応したサービス提供体制を構築してまいります。また、提供価値の向上を通じて既存顧客への提案領域を拡大し、顧客当たり売上の向上と継続的な競争優位性の確立に取り組んでまいります。 ② 開発体制の強化今後のさらなる事業拡大に向けては、多様化する顧客ニーズへ迅速に対応し、新たなサービスや機能の開発を継続していくことが重要であると認識しております。そのためには、開発人材の確保・育成に加え、開発プロセスの高度化による生産性向上など、開発体制を継続的に強化していくことが重要な課題であると考えております。当社グループでは、優秀なエンジニアの採用・育成に継続して取り組むとともに、社内外の技術交流や研修への参加を通じて技術力の向上を図ってまいります。また、AIをはじめとする新たな技術も積極的に活用し、開発プロセスの自動化や品質向上、開発生産性の向上に取り組んでまいります。さらに、グループ会社や外部リソースとの連携に加え、M&Aも活用しながら、中長期的な開発力の強化に取り組んでまいります。 ③ サービス品質及びセキュリティ体制の強化当社グループが提供するサービスにおいては、高い品質と安定性を維持するとともに、情報セキュリティ対策を強化することが重要であると認識しております。企業におけるDXの進展やサイバー攻撃の高度化を背景に、顧客から求められるサービス品質やセキュリティ水準は年々高まっております。このような中、当社グループでは、品質保証プロセスの改善やテスト体制の強化を通じて、サービス品質の向上に取り組んでおります。また、「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」への登録をはじめ、高いセキュリティ水準を維持するとともに、安定したサービス提供体制の構築に努めてまいります。今後も、品質及びセキュリティ体制の強化を通じて、安心して利用できるサービスを提供し、顧客満足度向上に取り組んでまいります。 ④ 顧客支援体制の強化CLOMO事業はサブスクリプション型のビジネスモデルであり、継続的な事業成長のためには、高いライセンス継続率を維持するとともに、顧客との長期的な関係を構築することが重要であると認識しております。そのため、サポート体制及び活用支援体制の充実が重要な課題であると考えております。当社グループでは、自社による電話・メールでのお問い合わせ対応に加え、定期的な面談やセミナーの開催などを通じて、顧客の課題解決や製品・サービスの活用促進を支援しております。これらの取り組みを通じて、顧客満足度の向上やライセンス継続率の維持・向上に加え、新たなサービスの提案機会の創出にも努めてまいります。一方で、顧客数の増加に伴い、サポート業務の効率化も重要な課題となっております。今後は、操作マニュアルやレクチャー動画の充実に加え、AIを活用したチャットボットなどを導入し、サービス品質を維持しながら、効率的で持続可能な顧客支援体制の構築を進めてまいります。 ⑤ 事業ポートフォリオの拡充当社グループは、CLOMO事業を中心に安定した事業基盤を構築しておりますが、中長期的な企業価値の向上を実現するためには、既存事業の競争力を維持・強化するとともに、その周辺領域への事業展開や新たな事業機会の創出を通じて、事業ポートフォリオを継続的に拡充していくことが重要な課題であると認識しております。このような中、当社グループは、グループ会社との連携を通じて、エンドポイント管理領域や導入・運用支援サービスなど、CLOMO事業との親和性が高い領域への展開を進め、顧客に対してより幅広い価値を提供できる事業基盤の構築に取り組んでまいります。また、これまでの投資活動等を通じて培ったネットワークや知見も活用しながら、当社グループとのシナジーを重視したM&Aや資本業務提携、新規事業の創出に積極的に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況当社グループは、パーパスを「笑顔につながる、まだ見ぬアイデア実現の母体となる」、提供価値を「デザインとエンジニアリングの力で、挑戦を支える」と定義した上で、「挑戦を、楽しもう。」をブランドスローガンに掲げ、挑戦的な文化を醸成し、ITを軸とした様々な挑戦を積極的に進めていく企業を目指しております。 当社グループの事業展開としては、企業、教育、医療機関、行政機関などで活用されるモバイル端末の一元管理・運用を行うモバイル端末管理ソフトウェアサービスを提供する「CLOMO事業」を主軸としております。近年はDXの進展を背景に、従来のモバイル端末管理に加え、PCや業務専用端末を含むエンドポイント管理市場へも事業領域を拡大しており、2025年1月にはWindows PC向け情報漏洩対策ソリューションを開発・提供するワンビ株式会社を子会社化するなど、サービスポートフォリオの拡充も進めております。また、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を通じた投資活動により、グループの持続的成長とスタートアップ企業の新たな価値創造を支える「投資事業」を運営しております。さらに、当社グループの新たな市場領域への進出及び収益源の創出を図るべく、M&Aを通じた新事業開発にも積極的に取り組んでおります。株主還元につきましては、安定的かつ継続的な配当の実施に加えて、株主優待制度を導入しております。当連結会計年度においては、1株当たり中間配当18円を実施し、期末配当18円に加え、上場5周年記念配当2円を実施することを決定いたしました。これにより、1株当たり年間配当は38円となりました。当連結会計年度の経営成績の状況について、売上高は、CLOMO事業において既存顧客の利用拡大(ライセンス数の増加)が進展したことに加え、株式会社NTTドコモが提供するMDMサービス「あんしんマネージャー」のサービス提供終了(2026年3月)に伴い、当社が同社へOEM提供する「あんしんマネージャーNEXT(注1)」への移行需要を着実に取り込んだことにより、前年同期比で増加しました。売上原価は、ソフトウェアのリリースタイミングの影響により減価償却費が減少したことから、前年同期比で減少しました。販売費及び一般管理費については、グループの拡大に伴う人件費やのれん償却費の増加に加えて、人員増強に向けた人材採用費の増加や、サービス認知度向上に向けた広告宣伝費の増加などにより、前年同期比で増加しました。この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高4,440,721千円(前年同期比18.4%増)、営業利益1,170,442千円(前年同期比29.3%増)、経常利益1,155,654千円(前年同期比31.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益730,116千円(前年同期比30.7%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ① CLOMO事業CLOMO事業においては、2010年から提供を開始したモバイル端末管理ソフトウェアサービス「CLOMO MDM」及びモバイル端末向けアプリサービス「CLOMO SECURED APPs」(以下、CLOMOサービスとする。)を事業の主軸に、クラウドを利用したB to Bサービスをサブスクリプションの形で提供しており、2025年12月に公表されたMDM市場(自社ブランド)シェアにおいて、2011年度から15年連続でシェアNo.1を達成しました(注2)。さらに、CLOMOサービスは2024年2月に「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)(注3)」に登録され、政府が求める高いセキュリティ水準をクリアしたサービスとして認められております。当連結会計年度においては、引き続き、既存及び新規の販売パートナーとの連携を強化しました。既存の販売パートナーに対しては、業界動向に関する情報交換や製品知識のアップデートを目的としたパートナー会をエリアごとに定期開催するなど、対面でのコミュニケーションを促進し、関係強化を図りました。また、医療・官公庁市場やエンドポイント管理市場における販売体制の強化に向けて、新たな販売パートナーの開拓を進め、販売網の拡大に取り組みました。このような取り組みの結果、自社ブランド製品であるCLOMO MDMの販売に加え、株式会社NTTドコモが提供するMDM「あんしんマネージャーNEXT」へのOEM提供を通じた新規顧客の獲得が進み、着実に顧客基盤が拡大しました。マーケティング活動においては、業務のデジタル化が進む医療・官公庁市場をターゲットとした取り組みを推進し、イベント出展や導入事例の発信を通じて認知度向上に努めました。その結果、2026年6月には、医療分野及び官公庁などの公共分野においてシェアNo.1(注4)を獲得しました。CLOMO事業の売上拡大に向けては、顧客基盤の拡大に加えてARPU(注5)の向上が重要であるため、オプションサービスの拡充戦略を推進しました。具体的には、セキュリティ対策製品や運用支援サービスなど、MDMの周辺サービスをラインナップし、クロスセルを通じたARPUの向上に取り組みました。その一環として、2025年12月には、トレンドマイクロ株式会社が開発するモバイルセキュリティソリューション「Trend Vision One Mobile Security」の提供を開始し、モバイルセキュリティ領域における提供価値の向上を図りました。エンドポイント管理市場への進出に向けた取り組みにおいては、CLOMOサービスのWindows PC向け機能を拡充したほか、2025年1月に子会社化したワンビ株式会社との連携強化を進めました。同社との販路共有を開始したことで、当社グループのモバイル端末向け販売網を活用した同社製品の展開に加え、同社が有するPC向け販売網を活用したCLOMOサービスの提案機会が拡大しました。さらに、当社グループの技術基盤や運用ノウハウを活用したサービス連携を進め、2025年12月より「CLOMO アドバンスドワイプ secured by TRUST DELETE」の提供を開始しました。これは、総務省のガイドライン(注6)に準拠したデータ消去機能を提供し、Windows PCを中心とした業務環境における情報セキュリティの強化を実現するものです。引き続き、Windows PC向けサービスの強化に加え、販路共有による顧客基盤の拡大を図りながら、CLOMO事業のさらなる成長を目指してまいります。これらの取り組みにより、導入法人数(注7)は10,718社(前連結会計年度末に比べ2,098社、24.3%増)に達しました。この結果、売上高は4,440,721千円(前年同期比22.4%増)、営業利益は1,260,400千円(前年同期比35.5%増)となりました。なお、サービス別の内訳は次のとおりであります。CLOMO MDM売上高3,467,953千円CLOMO SECURED APPs売上高158,723千円その他売上高814,043千円 (注)従来、「TRUST DELETE」に含めておりました売上高は、より適切な表示を目的としてサービス提供形態に基づく区分の見直しを行い、当連結会計年度より「CLOMO MDM」及び「その他」へ組み替えて表示しております。具体的には、CLOMO MDMのオプションサービスである「CLOMO アドバンスドワイプ secured by TRUST DELETE」を「CLOMO MDM」へ、それ以外のサービスを「その他」へ区分しております。 ② 投資事業投資事業では、ベンチャーキャピタル子会社である株式会社アイキューブドベンチャーズを通じてアイキューブド1号投資事業有限責任組合を設立し、CVCとして投資活動を推進しております。主な投資対象はモバイル、SaaS、セキュリティ等、当社事業領域と親和性の高い企業、社会課題解決型企業及び当社グループが本社を置く九州の地場で活動している企業としており、当連結会計年度末時点の累計投資社数は9社となっております。この結果、売上高は-千円(前年同期は120,991千円)、営業損失は89,958千円(前年同期は営業損失25,198千円)となりました。 (注)1.株式会社NTTドコモが提供しているモバイル端末管理サービスです。主に、社員・生徒に貸与したモバイル端末に対して紛失・盗難時に有効な「ロック/初期化」機能や、「カメラ制御」「利用可能アプリの制限」などのセキュリティ機能、「アプリ配信」などのデバイス管理業務効率化機能を備えております。2.出典 デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション/コンテンツ・モバイル管理パッケージソフトの市場展望(https://mic-r.co.jp/mr/00755/)」2011~2013年度出荷金額、「MDM自社ブランド市場(ミックITリポート12月号:https://mic-r.co.jp/micit/2025/)」2014~2024年度出荷金額・2025年度出荷金額予測。3.政府が求めるセキュリティ要求を満たしているクラウドサービスを予め評価・登録することにより、政府のクラウドサービス調達におけるセキュリティ水準の確保を図り、円滑に導入できることを目的とした制度です。本制度は「政府情報システムにおけるクラウドサービスのセキュリティ評価制度の基本的枠組みについて」(2020年1月30日サイバーセキュリティ戦略本部決定)に基づき、内閣サイバーセキュリティセンター・デジタル庁・総務省・経済産業省が運営しております。4.出典 医療分野:株式会社テクノ・システム・リサーチ「2026年版 エンドポイント管理市場のマーケティング分析」、2025年度モバイル管理ソフトウェア・SaaS市場 業種別メーカーシェア(金額ベース/数量ベース)。公共分野:デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション・モバイル管理ソフトの市場展望 2025年度版(2025年8月発刊)」公益事業向けMDM売上高推移、業種別MDM・ベンダー売上高・シェア(2024年度実績・2025年度見込)。なお、いずれも自社ブランド/OEM両方の数字が含まれております。5.Average Revenue Per Userの略称であり、導入法人数当たりの平均月間単価。6.地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン。7.導入法人数の集計において、CLOMO事業のサービスのうち「その他」に該当するものについては含めておりません。 (2) 財政状態の状況当連結会計年度末における財政状態については次のとおりであります。 (資産)総資産は5,186,765千円となり、前連結会計年度末に比べ748,017千円の増加となりました。これは主に、のれんが75,942千円、ソフトウエアが50,846千円、営業投資有価証券が39,794千円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が700,475千円、ソフトウエア仮勘定が134,011千円、売掛金が78,803千円それぞれ増加したことによるものです。 (負債)負債は1,800,056千円となり、前連結会計年度末に比べ222,215千円の増加となりました。これは主に、繰延税金負債が13,172千円減少した一方で、その他流動負債が67,635千円、未払法人税等が54,075千円、契約負債が38,045千円、買掛金が35,036千円、賞与引当金が31,696千円それぞれ増加したことによるものです。 (純資産)純資産は3,386,709千円となり、前連結会計年度末に比べ525,801千円の増加となりました。これは主に、剰余金の配当に伴い利益剰余金が254,174千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が730,116千円、非支配株主持分が41,406千円それぞれ増加したことによるものです。以上の結果、自己資本比率は58.6%(前連結会計年度末は57.7%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,879,263千円となり、前連結会計年度末に比べ655,230千円の増加となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1,331,245千円(前年同期は得られた資金1,014,907千円)となりました。これは主に、法人税等の支払額が370,124千円、売上債権の増加額が78,248千円それぞれあった一方で、税金等調整前当期純利益が1,155,654千円、減価償却費が253,127千円、のれん償却額が77,689千円、営業投資有価証券の減少額が72,612千円、契約負債の増加額が38,045千円、営業活動その他の増加額が87,276千円それぞれあったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は393,881千円(前年同期は使用した資金36,305千円)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が17,250千円あった一方で、無形固定資産の取得による支出が289,401千円、投資有価証券の取得による支出が64,000千円、定期預金の預入による支出が51,750千円それぞれあったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は282,774千円(前年同期は使用した資金564,761千円)となりました。これは主に、配当金の支払額が254,141千円、自己株式の取得による支出が29,937千円それぞれあったことによるものです。 (4) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載を省略しております。 ② 受注実績当社グループで行う事業は、受注から役務提供の開始までの期間が短く、受注状況には重要性がないため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)CLOMO事業4,440,721122.4投資事業--合 計4,440,721118.4 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)株式会社NTTドコモ及びそのグループ会社1,726,60646.02,101,23147.3 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては、記載を省略しております。 (5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績の状況」、「(2) 財政状態の状況」、「(3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。事業運営上必要な運転資金の需要のうち主なものは、当社グループサービスを安定的に運営し、また拡大していくための開発人員及び営業人員の人件費及び採用に係る費用、広告宣伝費、並びにシステム利用料であります。 ④ 目標とする経営指標の状況a 導入法人数(CLOMO事業)当連結会計年度末の導入法人数は10,718社(前連結会計年度末に比べ2,098社、24.3%増)となりました(注1)。営業拠点を通じた地方の販売パートナーとの連携強化や、OEM提供先サービスの成長によって、顧客基盤の拡大が進んでおります。 b ライセンス継続率(CLOMO事業)当連結会計年度のライセンス継続率は95.8%となりました(注2)。カスタマーサクセス部門による、ユーザーミーティングの開催や、定期面談、製品活用のためのステップアップセミナーの実施など、エンドユーザーの成功体験を目的とした様々な取り組みの成果が、製品に対する心理的ロイヤルティ向上を後押ししたことで、ライセンス継続率は引き続き高い水準を維持しております。 (注)1.導入法人数の集計において、CLOMO事業のサービスのうち「その他」に該当するものについては含めておりません。2.継続率は、当連結会計年度に発生した各月の解約数を前連結会計年度末の前年同月末のライセンス数から控除したライセンス数について、前連結会計年度末のライセンス数で除して算出しております。なお、CLOMO事業のサービスのうち「その他」に該当するものについては継続率の算出に含めておりません。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

事業リスク

  • 市場動向と事業環境の変化
    主力事業であるCLOMO事業は、経済情勢や顧客企業の動向、技術進化の速さに影響を受けやすい性質があります。もし、これらの変化への対応が遅れた場合、会社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定取引先への依存
    CLOMO事業の売上の約47.6%(2025年6月期実績)が特定の販売パートナーグループに集中しています。この販売パートナーの方針変更や、自社製品に重大な不具合が発生した場合など、良好な関係が損なわれると、会社の業績に大きな影響が出る可能性があります。
  • 特定事業への依存と新規事業の不確実性
    現在の安定収益の大部分をCLOMO事業に依存しており、投資事業はまだ安定した収益源ではありません。CLOMO事業の成長が鈍化したり、事業環境の変化に対応できなかったりした場合、会社の業績に影響が出る可能性があります。また、収益源の多様化を目指す新規事業が計画通りに進まない場合、投資回収が困難になるリスクもあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,627 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 市場動向と主軸事業、事業環境の変化について当社グループの主軸事業であるCLOMO事業は、サブスクリプション型のクラウドサービスとして、法人等で業務利用されるモバイル端末やPC等を管理するためのサービスを提供しております。当該事業を取り巻く市場は、モバイル端末の管理を中心に拡大してまいりましたが、近年はPCを含む幅広い端末管理領域へと拡大するとともに、情報セキュリティ対策や運用支援に対するニーズも高まっております。一方で、国内外の経済情勢や顧客企業のIT投資動向に加え、AIをはじめとする新たな技術の進展や顧客ニーズ、競争環境の変化など、事業環境は今後も大きく変化していく可能性があります。当社グループがこれらの変化へ適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 特定取引先への依存について主軸事業であるCLOMO事業の販売チャネルとしては、携帯電話販売会社や携帯電話販売代理店を通じての取引が多く、販売先の上位グループ会社による売上が売上高の47.3%(2026年6月期実績)を占めております。当該販売パートナーとは良好な関係を築いておりますが、販売パートナーの予期せぬ販売方針の変更や当社グループが原因となる重大な不具合の発生等により、良好な関係を毀損する事態となった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定事業への依存について当社グループはCLOMO事業及び投資事業を展開しておりますが、投資事業については、2022年から新たに開始した事業であり、さらに投資先の事業進捗に応じて投資収益の発生時期が左右されるため、継続的な安定した収益の創出には至っておりません。そのため、CLOMO事業が属する市場の成長が想定通り進まない場合、又は当社グループが事業環境の変化に適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。一方で、(4)に記載のとおり、当社グループは収益源の多様化のため、新規事業を展開する方針であり、代替となる収益基盤の構築を進めてまいります。 (4) 新規事業について当社グループはCLOMO事業を主軸事業としておりますが、収益源の多様化のため、リスクを慎重に検討しつつ、新規事業を展開する方針です。新規事業の開発あるいは収益化が計画通りに進まない場合、減損損失の計上が必要になる等、投資を回収できなくなる可能性があります。また、新規事業の内容によっては、事業固有のリスクが加わる場合があります。これらの新規事業の内容あるいは進捗状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) エンドユーザーによるモバイル端末切り替えに伴う解約について主軸事業であるCLOMO事業においては、携帯電話販売会社や携帯電話販売代理店によるモバイル端末販売と合わせて、顧客企業であるエンドユーザーと契約を行うため、エンドユーザーと携帯電話販売会社や携帯電話販売代理店の関係悪化等の要因により、エンドユーザーが他社の販売するモバイル端末に切り替える場合に、当社グループによる関与が及ばない状態で、契約を解約される可能性があります。予算及び経営計画において、将来の解約を見込んでおりますが、想定を超える解約が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。当該リスクの対応策として、顧客の問い合わせを迅速に解決する手厚いサポート体制を構築しております。さらに、顧客との関係性強化に向けた定期的な面談や、CLOMO MDMの活用について学べるステップアップセミナーを実施しており、これらのサポート活動及びカスタマーサクセス活動を通じて、モバイル端末を切り替えた場合においても、継続して製品を利用していただけるよう取り組んでおります。 (6) 競合等についてCLOMO事業の事業領域において、新規参入や他社との競合により、価格競争が激化し、想定した単価で契約ができない場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループはApple Inc.やGoogle LLC、Microsoft Corporation等といった、いわゆるプラットフォーマーの提供するOSやインフラを利用して、CLOMOサービスを提供しております。これらのプラットフォーマーは自社でもモバイル端末の管理に関連するサービスを提供しておりますが、当社グループに対する料金体系や利用上の制約を変更した場合、あるいは当社グループに対するサービス提供を停止した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、プラットフォーマーや販売パートナーとの連携を強化するとともに、サービス機能の拡充や事業領域の拡大を進めることで、競争力の維持・向上に取り組んでおります。 (7) 情報セキュリティ及び情報漏洩について当社グループは、業務に関連して多数の顧客企業の情報資産を取り扱っております。当社グループは、情報システム管理規程を策定し、役員及び従業員に対して情報セキュリティに関する教育研修を実施するなど、情報管理の徹底に努めております。また、統合脅威管理機能を持つシステムの利用、社外専門家からのチェック、さらに「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」への登録審査などを通じて、情報セキュリティ体制の強化を行っております。しかしながら、外部からのサイバー攻撃、従業員の過失による重要データの消去や従業員による不正取得の可能性のほか、何らかの理由により重要な情報資産が外部に漏洩するような場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 訴訟等について当社グループは、第三者との間で将来の業績に影響を及ぼすような重大な訴訟やクレームといった問題が発生したという事実はありません。しかしながら、事業活動を展開する中で、知的財産権、環境、労務等、様々な訴訟の対象となるリスクがあり、将来の業績に大きな影響を及ぼすことが危惧される重大な訴訟が提起された場合や訴訟の結果によっては当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、事業活動の遂行に際し、内部統制の充実やコンプライアンスの強化に努めております。また、当社グループでは、事業展開にあたり知的財産権に関する訴訟を未然に防ぐため、特許事務所を通した知的財産権の特許調査を実施しており、当社グループの技術等が他社の知的財産権に抵触しているという事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの業務に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せず他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、知的財産権侵害として損害賠償請求等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) システムダウン、システム障害について当社グループは、Apple Inc.やGoogle LLC、Microsoft Corporation等のクラウドサービスを利用してインターネット上でサービスを提供しております。したがって、自然災害や事故によるインターネット通信網の損傷や予期せぬアクセス急増に伴うサーバーダウンに起因して、当社グループのサービス提供に支障が生じる場合があります。そのような事態となった場合、エンドユーザーへの補償等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、分散バックアップデータを元に、早急に障害等から復旧する体制の強化を行ってまいります。 (10) 内部管理体制及びコンプライアンスについて当社グループは、業務の適正性、財務諸表の信頼性確保のため、内部統制システムの適切な運用を行っております。また、内部監査室を設置し、コンプライアンスに関する規程を整備・充実するとともに、従業員への研修など啓蒙活動を継続的に実施し、法令遵守に取り組んでおります。しかしながら、故意あるいは想定し得ない重大なコンプライアンス違反や法令違反があった場合、当社グループの社会的信用が低下し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 小規模組織であることについて当社グループは小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものになっております。今後の事業拡大に応じて従業員の育成、人員の採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、急激な社員増加に対応しきれない場合や、退職が続出するような場合には、事業計画が想定通り進捗せず、長期的な競争力の低下あるいは機会損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 特定の人物への依存について当社グループの創業者であり、代表取締役執行役員社長 CEOである佐々木勉は、当社設立以来、経営方針や戦略の立案・実行、システム開発を推進し、当社グループを強いリーダーシップで牽引してきました。当社グループの保有する知的財産権のほとんどは同氏が手がけたものです。当社グループは各部門のリーダーに権限委譲し、安定的な経営体制を構築しておりますが、同氏に不測の事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 人材確保について当社グループは、業容拡大に伴う適切な人材確保が必要であると考えており、主にソフトウェア開発等に高度な技術スキルを有する人材の確保を必要としております。しかしながら、人材の確保が順調に進まない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当連結会計年度末現在におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は89,980株であり、発行済株式総数5,311,450株の1.69%に相当しております。 (15) 研究開発費について当社グループは受託開発ではなく、自社で開発した技術をライセンス提供するというビジネスモデルを展開しており、その根幹を支える研究開発に多くの予算を投入していく予定であります。研究開発は、調査やレポートをもとに、利用者のニーズや競合他社の動向等を予測のうえ、方針を決定しておりますが、予測が大きく外れた場合や、研究開発に係る方針を転換しなければならない場合には、投下した資金を回収できず、また事業の展開が遅延することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (16) 投資事業について 当社グループは新たな収益源の創出のため、当社グループの事業領域と親和性の高い企業、社会課題解決型企業、当社グループが本社を置く九州の地場で活動している企業を対象に投資を実施しております。投資先の事業の状況によっては、保有有価証券の評価損が発生し、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、投資対象の株式等について取得原価を上回る価額で売却できる保証はなく、期待されたキャピタルゲインが実現しない可能性や投資資金を回収できない可能性があります。 (17) 海外子会社について 当社グループは、ベトナムに拠点を置くソフトウェア開発会社を海外子会社として有しており、現地で受託開発事業を営むほか、親会社の開発業務を一部委託しております。したがって、ベトナムの政治・経済・法規制等の変化、戦争・テロ等の社会的混乱や予期し得ない労働環境の急激な変化などが生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度において当該子会社が当社グループ全体の売上に占める割合は限定的であり、本リスクが顕在化した場合に与える影響は軽微と見込んでおります。 (18) 為替の変動について 当社グループの主軸事業であるCLOMO事業は、クラウドを利用してSaaSの形態で企業向けにMDMサービスを提供しており、売上原価にはクラウドサービスの利用料が含まれております。これらの利用料は主に米ドル建てで支払っているため、急激に円安が進行した場合には売上原価が増加し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループはベトナムに拠点を置く海外子会社を有しており、当該子会社の財務諸表を円貨に換算する際に、為替変動により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が アイキューブドシステムズ の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →