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ロート製薬(4527)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

医薬品 医薬品

事業の概要

  • ヘルス&ビューティケア事業
    ロート製薬グループは、目薬や洗眼薬などの「アイケア」、外皮用薬や化粧品などの「スキンケア」、胃腸薬やサプリメントなどの「内服薬」を中心に、幅広いヘルス&ビューティケア製品を製造・販売しています。これらの製品は、人々の健康と美容をサポートし、日常生活の質を高めることを目的としています。国内外の子会社や関連会社を通じて、多様な製品ラインナップを展開し、収益を上げています。
  • グローバルな製品展開
    日本国内だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各地で事業を展開しています。特にアジア地域では、メンソレータム社・中国やロート・メンソレータム・ベトナム社などが、アイケアやスキンケア製品の製造・販売を担っています。これにより、地域ごとのニーズに合わせた製品を提供し、売上を拡大しています。海外売上高は連結売上高の約47.0%を占めており、国際的な事業展開が収益の大きな柱となっています。
  • 多角的な製品ポートフォリオ
    アイケア、スキンケア、内服薬という主要な3つの分野に加え、体外検査薬などの「その他」の製品も手掛けています。例えば、ロートニッテン株式会社はアイケア関連製品、ユーヤンサン・インターナショナル社は内服関連製品の製造・販売を専門としています。このように、幅広い製品ポートフォリオを持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本事業
    ロート製薬グループの主要な拠点であり、アイケア、スキンケア、内服薬、その他の製品を幅広く製造・販売しています。連結売上高は1649.88億円、営業利益は224.53億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。クオリテックファーマ株式会社やロートニッテン株式会社などの子会社が、それぞれの専門分野で製品開発や製造を担い、国内市場での競争力を維持しています。
  • アジア事業
    アジア地域は、ロート製薬グループにとって重要な成長市場であり、メンソレータム社・中国やロート・メンソレータム・ベトナム社などが、アイケアやスキンケア製品を中心に製造・販売しています。連結売上高は1003.36億円、営業利益は122.89億円と、日本に次ぐ規模を誇ります。ユーヤンサン・インターナショナル社など、内服関連製品を手掛ける関係会社もあり、多様なニーズに対応しています。
  • アメリカ・ヨーロッパ事業
    アメリカではメンソレータム社を中心にスキンケア製品を、ヨーロッパではメンソレータム社・イギリスを中心にスキンケア製品を製造・販売しています。アメリカ事業の売上は207.69億円、営業利益は15.42億円、ヨーロッパ事業の売上は191.63億円、営業利益は14.25億円です。これらの地域では、現地の消費者の嗜好に合わせた製品展開を行い、グローバルブランドとしての地位を確立しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 1,650 225 13.6%
America 地域 208 15 7.4%
Europe 地域 192 14 7.4%
Asia 地域 1,003 123 12.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,200 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社115社及び関連会社18社で構成され、主にヘルス&ビューティケアの領域で、アイケア関連(目薬、洗眼薬等)、スキンケア関連(外皮用薬、リップクリーム、日やけ止め、機能性化粧品等)、内服・食品関連(胃腸薬、漢方薬、サプリメント等)、メディカル関連(CDMO事業、医療用眼科薬等)及びその他(体外検査薬等)の製品(サービス)を製造・販売しております。 当社及び当社の関係会社の事業における当社及び当社の関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 (日本) 当社を中心に、アイケア関連、スキンケア関連、内服・食品関連、メディカル関連及びその他の製品(サービス)を製造・販売しております。また、ロートニッテン㈱及びクオリテックファーマ㈱においては、主にメディカル関連の製品(サービス)の製造・販売を行っております。 (アメリカ) メンソレータム社を中心に、主にスキンケア関連の製品(サービス)を製造・販売しております。 (ヨーロッパ) メンソレータム社・イギリスを中心に、主にスキンケア関連の製品(サービス)を製造・販売しております。 (アジア) メンソレータム社・アジアパシフィック及びメンソレータム社・中国並びにその他の現地法人が、主にアイケア関連、スキンケア関連の製品(サービス)を製造・販売しております。 また、ユーヤンサン・インターナショナル社においては、主に内服・食品関連の製品(サービス)の製造・販売を行っております。 関係会社数主な関係会社日本当社連結子会社 14社持分法適用関連会社 2社他 19社(製造・販売) クオリテックファーマ㈱ ㈱アンズコーポレーション ロートニッテン㈱ 天藤製薬㈱ ㈱バイオミメティクスシンパシーズアメリカ連結子会社 9社他 6社(製造・販売) メンソレータム社 オフサルモス社(販売) メンソレータム社・メキシコ(投資管理) ロートUSA ロート・ブラジレイラ社 ロート・ブラジル・ホールディングス社 ヨーロッパ連結子会社 14社他 1社(製造・販売) メンソレータム社・イギリス(投資・事業運営) ロート・メディリュクス・ヨーロッパ社アジア連結子会社 52社持分法適用非連結子会社 1社持分法適用関連会社 4社他 8社 (製造・販売) メンソレータム社・中国 ロート・メンソレータム・ベトナム社 ロート・インドネシア社 天津ロート社 ユーヤンサン・インターナショナル社(販売) メンソレータム社・アジアパシフィック メンソレータム社・台湾 ロート・ファーマ・インド社 ロート・メンソレータム・バングラデシュ社(投資管理) ソアー・アールツーエム社(研究開発) 香港ラボ社その他連結子会社 2社他 1社(製造・販売) メンソレータム社・オーストラレーシア 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特定の取引先への依存があり、市場価格の低下リスクがある一方で、ブランド育成に注力。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医薬品医療機器法等関連法規の規制を受け、事業展開に影響を及ぼす可能性がある。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法的規制並びに制度・行政の変更 / 海外展開における政治的・経済的状況悪化 / 特定の取引先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「オバジ」「肌ラボ」などの強力なブランド力を持つ。特に「肌ラボ」はアジア圏での認知度が高く、長年のマーケティング投資で築かれた無形資産と言える。また、医薬品分野での研究開発力も一定の競争優位性を持つ。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

スキンケア製品はブランドロイヤリティや使用感への慣れから、一定のスイッチング・コストが発生する。しかし、競合製品も多く、価格やプロモーション次第で乗り換えも起こりうるため、限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ロート製薬の事業モデルにおいて、ネットワーク効果が競争優位性の源泉となっている要素は見当たらない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品・化粧品製造におけるスケールメリットや効率的な生産体制は存在するが、他社も同様の努力をしており、圧倒的なコスト優位性とは言えない。原料調達や製造プロセスでの効率化は継続的に行われている。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

医薬品・化粧品・健康食品と多角化しており、一定の事業規模を持つ。特に国内市場においては、認知度と販売網の広さからくる規模の経済性は存在するが、グローバルでの圧倒的なシェアではない。

  • 多様な製品ブランド力
    ロート製薬は、目薬やスキンケア製品など、長年にわたり培ってきた信頼性の高いブランドを多数保有しています。これらのブランドは、消費者に広く認知されており、製品選択時の安心感や信頼感につながっています。特に「メンソレータム」ブランドは、世界中で展開されており、グローバルな市場での競争優位性を確立しています。これにより、新規顧客獲得や既存顧客の囲い込みに貢献しています。
  • グローバルな販売網
    日本国内だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各地に子会社や関連会社を多数持ち、広範な販売ネットワークを構築しています。これにより、各地域の市場特性や消費者のニーズに合わせた製品を効率的に供給することが可能です。特にアジア地域では、多数の現地法人が製造・販売を担っており、地域密着型の事業展開を通じて、市場シェアの拡大を図っています。
  • 研究開発と提携による技術力
    共同開発やライセンス契約に基づく製品導入など、他社との提携を積極的に行い、技術力の強化に努めています。例えば、クオリテックファーマ株式会社や株式会社バイオミメティクスシンパシーズといった関係会社を通じて、革新的な製品やサービスの開発を進めています。これにより、常に新しい価値を市場に提供し、競合他社との差別化を図ることで、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針ロート製薬は、創業以来、健康をコアバリューに、一般用医薬品やスキンケア商品の提供を通じて、多くの方に身近な健康をお届けしてまいりました。生活者の皆さま一人ひとりの健康寿命が延伸し、生活の質(Quality of Life)が向上することによって、社会全体の経済活動は活性化し、増加する社会保障費も抑制され、持続的な健康長寿社会の実現につながると考えます。当社の存在意義(パーパス)は、世界の人々に商品やサービスを通じて健康をお届けすることによって、 当社を取り巻くすべての人や社会を「Well-being」に導き、明日の世界を元気にすること。これからも、事業活動を通じて世界の人々のWell-beingに貢献するとともに、健康で幸せに過ごすことができる持続可能な社会の実現を目指してまいります。 経営理念① 豊かで幸せな生活を送るための心身の健康に貢献し続けることが当会社の最大の責務と捉え、その実現のために長期視点での経営と価値創出に努める ② 当会社は、社会の公器としての使命を自覚し、当会社を取りまく全ての人たちと協働して社会課題を解決し、これにより得られた便益を共有する ビジョン「Well-being」とは、身体も心もイキイキとし、さまざまなライフステージで笑顔あふれる幸せな毎日を過ごすこと。そしてロートが考える「Longevity」とは、サイエンスを通じて、「健康」を最大限に引き出し、人生を長く楽しいものにすることです。当社は「Connect for Well-being & Longevity」を掲げ、私たちの活動を通じて世界の人々が健やかに、そして長く幸せに過ごすことができる持続可能な社会を実現していきます。 当社の考えるグループ経営当社グループの中心事業領域であるヘルスケア市場は、人々の価値観や生活様式に深く関わる事業であり、各国・地域における人種、宗教、文化、気候、生活習慣、消費者嗜好等の違いを的確に捉えた事業運営が不可欠であると認識しております。そのため、日本国内で成功した事業モデルやマーケティング手法を一律に海外へ展開するのではなく、各地域の市場特性や顧客ニーズに根差した事業戦略を構築し、現地に最適化した商品開発・製造・マーケティング活動を行うことこそが、世界の人々をWell-beingへ導くとともに、当社の持続的な成長に不可欠な要素であると考えております。こうした考え方のもと、当社グループは、グループとして共有すべき理念、価値観、品質・倫理基準等については共通の基盤として徹底しつつ、具体的な事業戦略は各地域・各子会社の自主性・自立性を尊重することを基本方針としております。各グループ会社が、それぞれの事業特性や業界環境、競争状況に応じて意思決定を行うことで、事業環境や地域社会に根差した持続的な成長を実現してまいります。また、当社グループ内の連携のみならず、現地企業や販売パートナー等、グループ内外の多様なステークホルダーとの協業・共創を積極的に推進し、各地域における競争力向上と新たな価値創出を図ってまいります。今後も、グローバル共通の理念とローカル市場への深い理解を両立させることで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 (2)経営環境および対処すべき課題等当社はこのような基本方針のもと、セルフケア領域をコア事業、プロフェッショナル領域を成長投資事業と位置付けております。Well-beingを軸として、健康から未病、軽度疾患および病気の状態までトータルに事業を展開してまいります。 ① 目標とする経営指標当社グループでは、すべてのステークホルダーの満足度向上を図るという目標に向けて、ヘルスケア市場において、その分野でトップあるいは主要なブランドを築くことを目指すとともに、売上高や営業利益率、自己資本当期純利益率、総資産経常利益率、EBITDAマージンに代表される収益指標を重視し、経営管理を行っております。 ② ビジョンに掲げる4つの事業セグメントと中長期成長戦略当社が取り組む事業領域は、健康、未病、軽度疾患、病気の全てのステージにおける美と健康の提供です。これを4つの事業セグメント、6つの事業領域に分けて、それぞれにおいて貢献することを目指しております。加えて2025年5月に中長期成長戦略を発表しました。この成長戦略にて作成した「事業収益力の強化」、「技術商品力の深化と拡充」、「メディカル事業の基盤構築」、この3つの基本戦略に沿って、Well-beingな社会の実現を目指していきます。 1.アイケア事業“国内で培った品質と技術をもとに、世界のOTC用アイケア市場におけるリーディングポジションの獲得を目指し、国内外で成長を拡大”高齢化や医療費の増加が社会課題となる中、視機能の維持に貢献するアイケアは、人々のWell-being実現と健康寿命の延伸に不可欠です。当社は創業以来、目の健康を通じた人々のWell-beingへの貢献を中核的な使命のひとつに据えています。長年培ってきた技術力とブランド力をもとに、アイフレイルやデジタルデバイスの普及などで多様化する目の悩みに応えるセルフケア製品をお客様に提供しています。また国内だけでなくアジアや欧州などのグローバル市場への展開においても、世界の人々の目の健康を通じて社会課題の解決を目指します。 2.スキンケア事業“サイエンスを基盤とした高機能スキンケアを展開するとともに、国内外でのブランド強化と事業拡大を加速”既に売上の6割弱を占めるスキンケア事業については、引き続き、安全性・有効性・メカニズムを追求するエビデンスベースの研究開発を進めてまいります。再生医療研究の過程で得られた知見の応用や、長年の研究の蓄積である基幹技術をベースにした他社にはできない機能性の高い商品を提供し続けます。また当社の高い技術力の知見をヘアケア事業へと応用していき、国内外の更なる事業拡大を行ってまいります。 3.内服・食品事業“エビデンスと信用に基づく食品事業を第三の柱に育てる”薬に頼らず日々のお客様の健康を支えるため、内服・食品事業の強化に注力してまいります。コア事業であるアイケアの研究から生まれたサプリメントの「ロートV5」を中心に、一昨年グループ会社となったユーヤンサン・インターナショナル社での新製品開発、伝統あるブランドを日本・米国をはじめとする世界各国へ展開し、提供地域を広げてまいります。また自然界に存在する植物の力を、ロート独自のサイエンス力で科学的に解明し、健康や社会の課題解決に貢献するフィトサイエンス領域の事業の戦略を探索してまいります。 4.メディカル事業4-1.医療用眼科事業“眼科領域における多面的ソリューションの提供によって医療の発展に寄与し、人々の目の健康に貢献する”当社は他企業とも提携を進めながら、医療用眼科用薬の開発を進めております。医療用眼科用薬メーカーであるロートニッテン㈱を中心に医療用眼科チャネルを開拓しながら、同時に眼科領域における再生医療研究、眼科用医療機器、さらにはデジタル技術を活用した医療機器の開発も検討しております。OTC医薬品アイケアカテゴリーのトップメーカーとして培ってきた知見と技術力を活かし、医療用眼科領域に幅広く貢献してまいります。 4-2.再生医療事業“革新的なライフサイエンス技術を事業化する”当社は2013年に再生医療に取り組む再生医療研究企画部の新設以来、再生医療・バイオ事業に注力してまいりました。多様な可能性を秘めた脂肪由来幹細胞などを応用して複数のパイプラインを進め、プロフェッショナルメディケーションに挑戦しております。近年の再生医療の需要の高まりによる、細胞製剤の市場拡大に対応すべく、今後も安定供給の体制づくりを行っていきます。また、これらをスキンケア等の既存事業と掛け合わせることで、当社にしかできない新しいWell-beingの創造に努めてまいります。4-3.開発製造受託事業“独自開発力を付加した開発製造受託(CDMO)へ進化する”現状の医薬品製造受託(CMO)事業を進化させ、独自の開発力を活かした開発・製造をワンストップに提供する開発製造受託(CDMO)事業を推進することで競争優位性を実現してまいります。内服剤分野においては当社子会社であるクオリテックファーマ㈱、医療用眼科用薬分野においては当社子会社であるロートニッテン㈱、再生医療分野においては京都府木津川市の当社研究所やインターステム㈱において、それぞれ開発製造受託が可能な高い技術力とコスト競争力を実現すべく取り組んでおります。 ③ デジタルトランスフォーメーションDXの推進は経営戦略の重要な課題と捉え、継続的なイノベーションの創出を行うとともに、新しいヘルスケアビジネスのモデルとしてデジタルヘルスケアへのシフトに対応してまいります。顧客データを通じて、一人ひとりのヘルスケアに向き合う、また新たなニーズを発掘するConnect for Customer(D2Cプラットフォーム)を実装し、さらにはB2B、B2B2Cへの拡大を図りながら、顧客や取引先との信頼関係を創出してまいります。また全社員がDXについての見識を深め、現場起点でのデジタル活用アイデアが生まれやすい環境を構築するためにDX人財育成ロードマップを策定し、推進してまいります。 ④ グローバル事業全体売上の約半数を占め、2026年3月末時点で120か国以上をカバーしている海外事業については、引き続き現地に根付いて消費者と向き合いながら企業価値の向上を目指してまいります。特にOTC目薬、スキンケア、内服の導入を進めてまいります。日本とビジネス上の親和性の高いアジア地域(中国および東南アジア)を中心に積極的に経営資源の投入を行い、欧米については子会社メンソレータム社の成長戦略の策定と実行を軸に維持・拡大に努めます。2024年にはシンガポールの漢方薬等製造販売企業であるユーヤンサン・インターナショナル社、オーストリアの医薬品・医療機器等製造販売企業であるモノ社をグル―プの一員とし、更なるグローバルでのWell-being事業に貢献をしていきます。 ⑤ SDGsサステナビリティにおける重点課題の解決に向けた取り組みを推進するため、事業活動を通じて優先的に取り組むべき課題としてESG/SDGsの観点から、(1)事業を通じたWell-beingの実現、(2)企業価値向上に向けた人的資本の最大化、(3)持続可能な地球環境への貢献、(4)社会との共生、(5)さらなる経営基盤の強化、という5つのマテリアリティ(重要課題)を特定しております。また、あらゆるステークホルダーからの高い信頼を得て持続的な企業活動を行うため、2023年にロートCSR行動指針改め、「ロートグループコンプライアンス行動指針」を定め、高い倫理観のある行動と法令順守のもと全社で課題解決に取り組んでおります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針ロート製薬は、創業以来、健康をコアバリューに、一般用医薬品やスキンケア商品の提供を通じて、多くの方に身近な健康をお届けしてまいりました。生活者の皆さま一人ひとりの健康寿命が延伸し、生活の質(Quality of Life)が向上することによって、社会全体の経済活動は活性化し、増加する社会保障費も抑制され、持続的な健康長寿社会の実現につながると考えます。当社の存在意義(パーパス)は、世界の人々に商品やサービスを通じて健康をお届けすることによって、 当社を取り巻くすべての人や社会を「Well-being」に導き、明日の世界を元気にすること。これからも、事業活動を通じて世界の人々のWell-beingに貢献するとともに、健康で幸せに過ごすことができる持続可能な社会の実現を目指してまいります。 経営理念① 豊かで幸せな生活を送るための心身の健康に貢献し続けることが当会社の最大の責務と捉え、その実現のために長期視点での経営と価値創出に努める ② 当会社は、社会の公器としての使命を自覚し、当会社を取りまく全ての人たちと協働して社会課題を解決し、これにより得られた便益を共有する ビジョン「Well-being」とは、身体も心もイキイキとし、さまざまなライフステージで笑顔あふれる幸せな毎日を過ごすこと。そしてロートが考える「Longevity」とは、サイエンスを通じて、「健康」を最大限に引き出し、人生を長く楽しいものにすることです。当社は「Connect for Well-being & Longevity」を掲げ、私たちの活動を通じて世界の人々が健やかに、そして長く幸せに過ごすことができる持続可能な社会を実現していきます。 当社の考えるグループ経営当社グループの中心事業領域であるヘルスケア市場は、人々の価値観や生活様式に深く関わる事業であり、各国・地域における人種、宗教、文化、気候、生活習慣、消費者嗜好等の違いを的確に捉えた事業運営が不可欠であると認識しております。そのため、日本国内で成功した事業モデルやマーケティング手法を一律に海外へ展開するのではなく、各地域の市場特性や顧客ニーズに根差した事業戦略を構築し、現地に最適化した商品開発・製造・マーケティング活動を行うことこそが、世界の人々をWell-beingへ導くとともに、当社の持続的な成長に不可欠な要素であると考えております。こうした考え方のもと、当社グループは、グループとして共有すべき理念、価値観、品質・倫理基準等については共通の基盤として徹底しつつ、具体的な事業戦略は各地域・各子会社の自主性・自立性を尊重することを基本方針としております。各グループ会社が、それぞれの事業特性や業界環境、競争状況に応じて意思決定を行うことで、事業環境や地域社会に根差した持続的な成長を実現してまいります。また、当社グループ内の連携のみならず、現地企業や販売パートナー等、グループ内外の多様なステークホルダーとの協業・共創を積極的に推進し、各地域における競争力向上と新たな価値創出を図ってまいります。今後も、グローバル共通の理念とローカル市場への深い理解を両立させることで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 (2)経営環境および対処すべき課題等当社はこのような基本方針のもと、セルフケア領域をコア事業、プロフェッショナル領域を成長投資事業と位置付けております。Well-beingを軸として、健康から未病、軽度疾患および病気の状態までトータルに事業を展開してまいります。 ① 目標とする経営指標当社グループでは、すべてのステークホルダーの満足度向上を図るという目標に向けて、ヘルスケア市場において、その分野でトップあるいは主要なブランドを築くことを目指すとともに、売上高や営業利益率、自己資本当期純利益率、総資産経常利益率、EBITDAマージンに代表される収益指標を重視し、経営管理を行っております。 ② ビジョンに掲げる4つの事業セグメントと中長期成長戦略当社が取り組む事業領域は、健康、未病、軽度疾患、病気の全てのステージにおける美と健康の提供です。これを4つの事業セグメント、6つの事業領域に分けて、それぞれにおいて貢献することを目指しております。加えて2025年5月に中長期成長戦略を発表しました。この成長戦略にて作成した「事業収益力の強化」、「技術商品力の深化と拡充」、「メディカル事業の基盤構築」、この3つの基本戦略に沿って、Well-beingな社会の実現を目指していきます。 1.アイケア事業“国内で培った品質と技術をもとに、世界のOTC用アイケア市場におけるリーディングポジションの獲得を目指し、国内外で成長を拡大”高齢化や医療費の増加が社会課題となる中、視機能の維持に貢献するアイケアは、人々のWell-being実現と健康寿命の延伸に不可欠です。当社は創業以来、目の健康を通じた人々のWell-beingへの貢献を中核的な使命のひとつに据えています。長年培ってきた技術力とブランド力をもとに、アイフレイルやデジタルデバイスの普及などで多様化する目の悩みに応えるセルフケア製品をお客様に提供しています。また国内だけでなくアジアや欧州などのグローバル市場への展開においても、世界の人々の目の健康を通じて社会課題の解決を目指します。 2.スキンケア事業“サイエンスを基盤とした高機能スキンケアを展開するとともに、国内外でのブランド強化と事業拡大を加速”既に売上の6割弱を占めるスキンケア事業については、引き続き、安全性・有効性・メカニズムを追求するエビデンスベースの研究開発を進めてまいります。再生医療研究の過程で得られた知見の応用や、長年の研究の蓄積である基幹技術をベースにした他社にはできない機能性の高い商品を提供し続けます。また当社の高い技術力の知見をヘアケア事業へと応用していき、国内外の更なる事業拡大を行ってまいります。 3.内服・食品事業“エビデンスと信用に基づく食品事業を第三の柱に育てる”薬に頼らず日々のお客様の健康を支えるため、内服・食品事業の強化に注力してまいります。コア事業であるアイケアの研究から生まれたサプリメントの「ロートV5」を中心に、一昨年グループ会社となったユーヤンサン・インターナショナル社での新製品開発、伝統あるブランドを日本・米国をはじめとする世界各国へ展開し、提供地域を広げてまいります。また自然界に存在する植物の力を、ロート独自のサイエンス力で科学的に解明し、健康や社会の課題解決に貢献するフィトサイエンス領域の事業の戦略を探索してまいります。 4.メディカル事業4-1.医療用眼科事業“眼科領域における多面的ソリューションの提供によって医療の発展に寄与し、人々の目の健康に貢献する”当社は他企業とも提携を進めながら、医療用眼科用薬の開発を進めております。医療用眼科用薬メーカーであるロートニッテン㈱を中心に医療用眼科チャネルを開拓しながら、同時に眼科領域における再生医療研究、眼科用医療機器、さらにはデジタル技術を活用した医療機器の開発も検討しております。OTC医薬品アイケアカテゴリーのトップメーカーとして培ってきた知見と技術力を活かし、医療用眼科領域に幅広く貢献してまいります。 4-2.再生医療事業“革新的なライフサイエンス技術を事業化する”当社は2013年に再生医療に取り組む再生医療研究企画部の新設以来、再生医療・バイオ事業に注力してまいりました。多様な可能性を秘めた脂肪由来幹細胞などを応用して複数のパイプラインを進め、プロフェッショナルメディケーションに挑戦しております。近年の再生医療の需要の高まりによる、細胞製剤の市場拡大に対応すべく、今後も安定供給の体制づくりを行っていきます。また、これらをスキンケア等の既存事業と掛け合わせることで、当社にしかできない新しいWell-beingの創造に努めてまいります。4-3.開発製造受託事業“独自開発力を付加した開発製造受託(CDMO)へ進化する”現状の医薬品製造受託(CMO)事業を進化させ、独自の開発力を活かした開発・製造をワンストップに提供する開発製造受託(CDMO)事業を推進することで競争優位性を実現してまいります。内服剤分野においては当社子会社であるクオリテックファーマ㈱、医療用眼科用薬分野においては当社子会社であるロートニッテン㈱、再生医療分野においては京都府木津川市の当社研究所やインターステム㈱において、それぞれ開発製造受託が可能な高い技術力とコスト競争力を実現すべく取り組んでおります。 ③ デジタルトランスフォーメーションDXの推進は経営戦略の重要な課題と捉え、継続的なイノベーションの創出を行うとともに、新しいヘルスケアビジネスのモデルとしてデジタルヘルスケアへのシフトに対応してまいります。顧客データを通じて、一人ひとりのヘルスケアに向き合う、また新たなニーズを発掘するConnect for Customer(D2Cプラットフォーム)を実装し、さらにはB2B、B2B2Cへの拡大を図りながら、顧客や取引先との信頼関係を創出してまいります。また全社員がDXについての見識を深め、現場起点でのデジタル活用アイデアが生まれやすい環境を構築するためにDX人財育成ロードマップを策定し、推進してまいります。 ④ グローバル事業全体売上の約半数を占め、2026年3月末時点で120か国以上をカバーしている海外事業については、引き続き現地に根付いて消費者と向き合いながら企業価値の向上を目指してまいります。特にOTC目薬、スキンケア、内服の導入を進めてまいります。日本とビジネス上の親和性の高いアジア地域(中国および東南アジア)を中心に積極的に経営資源の投入を行い、欧米については子会社メンソレータム社の成長戦略の策定と実行を軸に維持・拡大に努めます。2024年にはシンガポールの漢方薬等製造販売企業であるユーヤンサン・インターナショナル社、オーストリアの医薬品・医療機器等製造販売企業であるモノ社をグル―プの一員とし、更なるグローバルでのWell-being事業に貢献をしていきます。 ⑤ SDGsサステナビリティにおける重点課題の解決に向けた取り組みを推進するため、事業活動を通じて優先的に取り組むべき課題としてESG/SDGsの観点から、(1)事業を通じたWell-beingの実現、(2)企業価値向上に向けた人的資本の最大化、(3)持続可能な地球環境への貢献、(4)社会との共生、(5)さらなる経営基盤の強化、という5つのマテリアリティ(重要課題)を特定しております。また、あらゆるステークホルダーからの高い信頼を得て持続的な企業活動を行うため、2023年にロートCSR行動指針改め、「ロートグループコンプライアンス行動指針」を定め、高い倫理観のある行動と法令順守のもと全社で課題解決に取り組んでおります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 (1)経営成績 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や賃上げの進展に支えられ緩やかな回復基調となりましたが、物価高による消費者の慎重姿勢は続き、個人消費は分野により強弱が見られました。円安を背景に訪日外国人旅行者数は増加し、国内消費を下支えしました。海外では、米国の金融政策を巡る不透明感や欧州・アジア新興国の景気減速懸念が続き、需要鈍化や為替変動の影響が広がりました。さらに、中東・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・エネルギー価格の変動がコスト増要因となり、経営環境は依然として不透明な状況が継続しております。 このような状況のもと、2025年5月13日に「ロートグループ 中長期成長戦略 2025~2035」および「長期視点での成長を実現するための経営方針」を公表いたしました。当社の存在意義(パーパス)は、「世界の人々に商品やサービスを通じて『健康』をお届けすることによって、当社を取り巻くすべての人や社会を『Well-being』へと導き、明日の世界を元気にすること」と定義しており、その実現に向けて日々取り組んでおります。 その結果、当連結会計年度における連結売上高は、3,437億2千5百万円(前期比11.4%増)と大幅な増収となりました。国内におきましては、お客様のニーズに合った商品提案やインバウンド需要の増加により増収となりました。海外におきましては、円高の影響があったもののお客様のニーズに合った商品提案に加えて、シンガポールの漢方薬等製造販売企業であるユーヤンサン・インターナショナル社やオーストリアの医薬品・医療機器等製造販売企業であるモノ社の業績を前第3四半期連結会計期間より連結の損益に含めたことにより大幅な増収となりました。 利益面につきましては、原価率の上昇があったものの増収効果により、営業利益は411億1千8百万円(同7.5%増)、経常利益は479億7千1百万円(同20.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、342億4千7百万円(同11.0%増)の増益となりました。 報告セグメントの概況は次のとおりであります。 売上高(外部顧客への売上高) 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)増減率(%)報告セグメント日本164,988169,3264,3372.6アメリカ20,76921,5537843.8ヨーロッパ19,16323,8894,72524.7アジア100,336125,32724,99024.9計305,258340,09634,83811.4その他3,3663,6282627.8合計308,625343,72535,10011.4 <日本> 外部顧客への売上高は、1,693億2千6百万円(前期比2.6%増)と増収となりました。 サプリメントの「ロートV5」、新製品が好調なリップクリーム、「肌ラボ」、前期に新発売したヘアマスク「GYUTTO」や目薬が好調に推移いたしました。国内グループ会社におきましては、ロートニッテン㈱や天藤製薬㈱が増収に寄与しました。 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、当社は増益を維持したものの、連結子会社の減益の影響により、221億2千6百万円(同1.5%減)と減益となりました。 <アメリカ> 外部顧客への売上高は、215億5千3百万円(前期比3.8%増)と増収となりました。 医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が引き続き好調に推移しました。また、「肌ラボ」や医療用眼科事業が好調なブラジルの連結子会社も増収に貢献しました。 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、増収効果と原価率の改善により、17億5百万円(同10.6%増)と大幅な増益となりました。 <ヨーロッパ> 外部顧客への売上高は、238億8千9百万円(前期比24.7%増)と大幅な増収となりました。 ポーランドのダクス・コスメティクス社が「Hadalabo Tokyo」や「YOSKINE」の好調を受け増収に貢献しました。また、点眼薬「ロート ドライエイド」や「ロート ドライエイド フレッシュブースト」も順調に推移しました。加えて、モノ社も売上に貢献しています。 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、英国において消炎鎮痛剤の容器供給業者の倒産による生産量低下と代替業者の単価上昇により原価率が上昇したことに加え、販売費及び一般管理費が増加したことで、10億7百万円(同28.8%減)と減益となりました。 <アジア> 外部顧客への売上高は、1,253億2千7百万円(前期比24.9%増)と大幅な増収となりました。 ベトナム、インドネシアなどの東南アジアが引き続き好調に推移しました。また、原材料や製品の輸入が困難であったミャンマーで、第2四半期に輸入ライセンスを取得できたことにより生産が可能となり増収に貢献しました。加えてユーヤンサン・インターナショナル社が売上に寄与しました。商品別では「肌ラボ」、「アクネス」、フケ抑制シャンプー「セルサン」、目薬等が増収に寄与いたしました。 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、増収効果により150億4千8百万円(同29.8%増)と大幅な増益となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。①生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)日本142,337105.4アメリカ16,281108.7ヨーロッパ17,078122.6アジア74,299101.4計249,997105.4その他58940.1合計250,586105.0 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、販売価格によっております。 ②仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)日本23,17898.0アメリカ1,09399.9ヨーロッパ5,161171.3アジア15,733185.6計45,167124.7その他933116.3合計46,101124.5 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。 ③受注状況一部の子会社では受注生産を行っておりますが、大部分は見込生産でありますので記載しておりません。 ④販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)日本169,326102.6アメリカ21,553103.8ヨーロッパ23,889124.7アジア125,327124.9計340,096111.4その他3,628107.8合計343,725111.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)㈱大木52,78717.153,46615.6 (2)財政状態 当連結会計年度末における資産総額は4,857億7千1百万円となり、前連結会計年度末より487億3千2百万円増加いたしました。これは、現金及び預金が96億5千4百万円、商標権が131億9千7百万円、投資有価証券が94億7千7百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 負債総額は1,655億9千6百万円となり、前連結会計年度末より92億9千4百万円増加いたしました。これは、短期借入金が177億7百万円、繰延税金負債が28億1千9百万円それぞれ増加した一方、長期借入金が149億4千5百万円減少したこと等によるものであります。 また、純資産につきましては3,201億7千4百万円となり、前連結会計年度末より394億3千7百万円増加いたしました。これは、利益剰余金が249億5百万円、その他の包括利益累計額合計が135億5千万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ96億3千万円増加し、828億5千1百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、前年同期に比べ108億7千万円増加し477億8千8百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益が468億2千1百万円あり、キャッシュ・フローの増加要因である減価償却費が153億2千9百万円あった一方、キャッシュ・フローの減少要因である法人税等の支払額が119億4千万円、売上債権の増加額が51億8千4百万円、棚卸資産の増加額が20億6千9百万円、あったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、297億8千万円と前年同期に比べ593億8千9百万円減少しました。これは、前年同期は連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が744億7千9百万円、有形固定資産の取得による支出が90億8千万円あった一方、当連結会計年度は無形固定資産の取得による支出が147億5千7百万円、有形固定資産の取得による支出が114億9千4百万円、あったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、118億4千5百万円となりました(前年同期は353億1千9百万円の収入)。これは、前年同期は非支配株主からの払込みによる収入が316億2千万円、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入が252億7千万円あった一方、当連結会計年度は配当金の支払額が92億6千4百万円、リース債務の返済による支出が44億5千6百万円、あったこと等によるものであります。 当社グループは、運転資金及び設備投資資金等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び手元資金で賄うことを基本とし、それを超える投資規模の場合には、金融機関からの借入により調達しております。当社グループの当連結会計年度末における手元流動性残高は、828億5千1百万円あり、加えて緊急時の流動性確保のために金融機関との間で当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を223億8百万円締結(借入未実行残高209億7千8百万円)しております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 法的規制と制度変更
    医薬品医療機器法など、事業に関連する様々な法的規制の対象となっています。これらの規制が将来変更された場合、製品の製造・販売方法や事業活動に大きな影響を及ぼす可能性があります。例えば、新たな承認基準の導入や既存製品の規制強化は、製品開発費の増加や販売機会の損失につながり、業績や財政状態を悪化させるリスクがあります。
  • 海外事業展開のリスク
    ロート製薬グループは、海外売上高が連結売上高の約47.0%を占めるなど、グローバルに事業を展開しています。そのため、進出先の国や地域における予期せぬ政治的・経済的状況の悪化、法規制の変更、為替レートの変動などが、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、新興国市場では、政情不安や経済の不安定さが事業活動に大きな不確実性をもたらすことがあります。
  • 特定の取引先への依存
    得意先の上位3社に売上高の33.4%が集中しているため、これらの主要取引先の営業活動の状況や倒産などが発生した場合、ロート製薬グループの業績や財政状態に大きな影響を与える可能性があります。特定の取引先に依存する構造は、取引先の経営状況の変化が直接的に自社の収益に響くため、貸倒れリスクや売上減少リスクが高まります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,315 文字
3 【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。なお、当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。リスク・マネジメント体制につきましては、取締役会直属の機関である、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会が当社グループ全体のリスクを網羅的・総括的に管理しています。リスク・コンプライアンス委員会はリスク情報を取りまとめ、取締役会へ定期的または適宜報告し、必要に応じて付議を行います。また、ESG関連リスクに関してはサステナビリティ委員会が、サイバーリスクや個人情報漏洩リスク等に関しては情報セキュリティ管理委員会が主管となり、リスク・コンプライアンス委員会と適宜連携を取りながら管理・監督を行っています。 潜在的リスクの発現に対する予防策については、全社的なリスクに対して各委員会が管掌する領域において計画を立案・推進しています。同時に、各部門が自走力を発揮し、日常業務の遂行に際して、またはこれに関連して発生し得るリスクを想定し、適切な予防策を講じており、万一リスクが発現した場合には、関連部門の支援を得ながら適切に対処しています。重大な不測の事態が発生した場合には、リスク・コンプライアンス委員会が主体となり、顧問弁護士等を含む外部のアドバイザーの意見等を聴きながら、迅速に対応し、損害及びその拡大を防止する体制を整えています。 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)生産・調達・サプライチェーン 当社グループは、国内外の製造拠点、外部委託先、原材料・資材の調達先、物流網を通じて製品を供給しております。自然災害、事故、パンデミック、地政学的リスク、原材料・エネルギー価格の高騰、主要なサプライチェーンにおける操業停止等が発生した場合、製品の安定供給に支障が生じる可能性があります。また、製造・流通拠点に障害が生じた場合、販売機会の逸失、代替調達・復旧費用の発生等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(2)品質・製品安全 当社グループは、医薬品、化粧品、機能性食品等、人々の健康と生活に関わる製品を取り扱っており、品質及び安全性の確保を重要な経営課題と位置づけています。しかし、製品及びサービスの一部に、製品の欠陥、予期せぬ副作用、異物混入、表示・広告上の不適切な表現、品質管理上の問題等が発生した場合、販売中止、製品回収、行政処分、損害賠償、ブランド価値の毀損等につながる可能性があります。その結果、販売機会の逸失、回収・対応費用の発生、社会的信用の低下等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)海外事業展開 当社グループは、グローバルに事業を展開しており、海外売上高は連結売上高の51.0%を占めております。海外市場は当社グループの成長戦略上重要な位置づけにありますが、各国・地域における政治・経済情勢の悪化、法規制・行政運用の変更、為替変動、紛争・治安悪化、感染症の流行、商慣習の相違等により、販売活動、生産・調達、投資回収等に支障が生じる可能性があります。これらの事象が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4)市場環境・競争環境 当社グループが展開する市場は、消費者ニーズの変化、価格競争、新規参入、技術革新、流通構造の変化等により、競争環境が大きく変化する可能性があります。市場環境の変化に対して適切な商品開発、マーケティング、価格政策が実行できない場合、売上の減少、収益性の低下、在庫評価への影響等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5)事業投資 当社グループは、各事業領域において、サイエンスに基づく研究開発と技術革新を推進しております。中長期における競争力強化のための研究投資を行っておりますが、想定どおりの成果が得られない場合や、開発中の製品・技術が有効性、安全性、品質、規制対応等の面で上市に至らない場合があります。また、既存事業の拡大、新規事業の創出、技術・製品力の強化を目的として、設備投資、M&A、出資、共同開発、ライセンス契約、他社との業務提携等を行うことがありますが、想定した成果やシナジーが得られない場合、投資損失、減損損失、開発遅延、販売機会の逸失等が発生する可能性があります。これらにより、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6)法的規制・制度変更 当社グループの事業は、医薬品医療機器等法、食品関連法規、景品表示法、独占禁止法、個人情報保護法、環境関連法規、各国・地域の輸出入規制等、国内外の各種法規制の影響を受けております。これら関連法規の規制(規制緩和も含む)が行われた場合、製品開発、製造、販売、マーケティング活動に制約が生じる可能性があります。また、規制対応のための費用増加や販売機会の逸失により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(7)コンプライアンス・知的財産・訴訟 当社グループは、事業活動において法令・社内規程の遵守、企業倫理の徹底、知的財産権の保護に努めております。しかし、役職員、グループ会社、取引先等による法令違反、贈収賄、横領、不正会計などの汚職行為、人権侵害、環境汚染等が発生した場合、行政処分、損害賠償、取引停止、社会的信用の低下等につながる可能性があります。また、当社グループの知的財産権が十分に保護されない場合や、第三者の知的財産権を侵害したと判断された場合、競争力の低下、損害賠償、対価の支払い等が発生する可能性があります。さらに、製造物責任、環境、取引、労務等に関する訴訟の内容及び結果によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(8)気候変動・環境 当社グループは、事業活動を行うにあたり、気候変動への対応、資源・エネルギー利用の効率化、環境関連法規制への対応等を重要な課題と認識しております。気候変動に伴う自然災害の激甚化、原材料・エネルギー価格の上昇、環境規制の強化、炭素税等の新たな制度の導入、消費者・取引先の環境意識の変化等が生じた場合、調達・生産・物流・販売活動に制約が生じる可能性があります。また、異常気象による冷夏・暖冬、花粉飛散量の変動等により、出荷や返品が増減する可能性があります。さらに、環境対応が不十分であると評価された場合、社会的信用やブランド価値の低下につながる可能性があります。これらにより、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(9)情報セキュリティ・情報管理 当社グループは、事業活動において各種情報システムを利用し、顧客、取引先、従業員等に関する個人情報及び機密情報を保有しております。サイバー攻撃、不正アクセス、システム障害、自然災害、人的ミス、委託先における管理不備等により、システム停止、情報漏洩、データ改ざん、業務の中断等が発生する可能性があります。これらの事象が発生した場合、復旧費用、損害賠償、行政対応、社会的信用の低下等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(10)人的資本確保・活用 当社グループは、持続的な成長に向けて、多様な人材の確保・育成・活躍、組織能力の向上、企業文化の継承を重要な課題と認識しております。しかし、少子高齢化、労働市場の流動化、人材獲得競争の激化等により、研究開発、製造、品質保証、海外事業、デジタル領域等に必要な人材を計画どおりに確保・育成できない可能性があります。また、労働環境、安全衛生、エンゲージメント等への対応が不十分な場合、生産性や組織力の低下、人材流出等を招き、事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。

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