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キッセイ薬品工業(4547)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

医薬品 医薬品

事業の概要

  • 医薬品事業が主軸
    キッセイ薬品工業グループは、自社で研究開発した医療用医薬品を製造・販売することを主な事業としています。これに加え、他社から仕入れた医療用医薬品や、健康に配慮したヘルスケア食品(特別用途食品など)も販売しており、幅広い製品で人々の健康を支えています。
  • 多角的な事業展開
    医薬品事業以外にも、連結子会社を通じて多様な事業を展開しています。例えば、キッセイ商事株式会社は信州そばなどの食品開発・販売、設備機器や燃料の販売、保険代理店業を手がけています。これにより、医薬品以外の収益源も確保し、事業の安定化を図っています。
  • 情報・建設サービスも提供
    キッセイコムテック株式会社は、システム開発や情報機器レンタル、ネットワーク構築などの情報サービスを提供。また、ハシバテクノス株式会社は建物の建築から施設の維持管理までを行う総合建設サービスを展開しています。これらの事業がグループ全体の収益構造を支える一翼を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医薬品事業
    キッセイ薬品工業グループの主力事業であり、売上高752.99億円、営業利益46.84億円を計上しています。自社で研究開発した医療用医薬品の製造販売に加え、他社からの仕入れ販売、ヘルスケア食品の販売も行っています。海外子会社も医薬品開発の情報収集や研究開発支援を担い、グローバルな展開を目指しています。
  • 情報サービス事業
    売上高87.35億円、営業利益6.36億円を計上しており、システムインテグレーション、情報関連機器レンタル、ネットワーク構築、メディカルシステム開発・販売の3分野で事業を展開しています。連結子会社のキッセイコムテック株式会社が中心となり、情報技術を通じて顧客の課題解決を支援しています。
  • 建設・施設メンテナンス事業
    売上高34.35億円、営業利益4.6億円を計上しています。連結子会社のハシバテクノス株式会社が、建物の建築から設備や施設の維持・管理まで、総合的な建設サービスを提供しています。この事業は、グループ全体の安定した収益基盤を支えるとともに、社会インフラの整備にも貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PharmaceuticalProducts 事業 753 47 6.2%
InformationService 事業 87 6 7.3%
ConstructionAndFacilityMaintenanceBusinessReportableSegment 地域 34 5 13.4%
TradingBusinessReportableSegment 地域 9 1 11.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|573 文字
3 【事業の内容】当グループ(当社及び当社の関係会社)における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであり、事業区分は報告セグメントと同一です。事業区分主な事業内容医薬品事業当社が研究開発した医療用医薬品を製造販売するほか、医療用医薬品、ヘルスケア食品(特別用途食品等)を仕入れて販売しています。非連結子会社KISSEI AMERICA, INC.が海外における医薬品の開発に係る情報を収集・分析し、当社の研究開発部門に情報提供するほか、当社の研究開発部門が海外の研究機関に委託した研究開発業務を円滑に進めるためのサービス業務を当社の指示のもと行っています。物品販売事業連結子会社キッセイ商事株式会社が信州そばを中心とした麺類の開発・生産・販売、各種設備機器や車両及び燃料の販売、保険代理店業などの事業を展開しています。情報サービス事業連結子会社キッセイコムテック株式会社がシステムインテグレーションサービス、システムリソースサービス(情報関連機器レンタル、ネットワーク構築など)、メディカルシステム開発・販売の3つの分野で事業を展開しています。建設・施設メンテナンス事業連結子会社ハシバテクノス株式会社が建物の建築から設備や施設の維持・管理までを行う総合建設サービス事業を展開しています。 事業の系統図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
毎年の薬価改定を始めとした薬価制度改革などの薬剤費抑制策が実施されるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
新薬の研究開発から承認・発売まで多額な費用と長い期間を要し、薬務規制への対応が必要
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:医薬品の研究開発に係るリスク / 医薬品行政の動向によるリスク / 他社医薬品との競合によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

キッセイ薬品工業は、独自の創薬技術と研究開発力に強みを持つ。特に、低分子医薬品の創薬プラットフォーム「K-OS」や、特定の疾患領域におけるパイプライン(例:泌尿器科領域の「ウリナスタチン」など)は、他社との差別化要因となり得る。これらの研究開発成果は、特許やノウハウとして無形資産を形成している。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

医療用医薬品は、医師の処方箋に基づき使用されるため、患者が容易に他社製品へ切り替えることは少ない。しかし、薬剤の有効性、安全性、副作用、コストなどを総合的に判断する医師や医療機関の判断が重要であり、絶対的なスイッチング・コストとは言えない。ジェネリック医薬品の台頭も影響しうる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

医薬品業界において、直接的なネットワーク効果は限定的である。製品の普及は、臨床試験の結果、医師への情報提供、販売網の広がりなどに依存する。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品製造は、高度な品質管理と設備投資が必要であり、一般的にコスト優位性を築きにくい。キッセイ薬品工業も、特定の製造プロセスや原薬調達において効率化を図っている可能性はあるが、構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は少ない。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

医薬品業界は、研究開発費の巨額さや販売網の構築から、大手企業が有利な傾向がある。キッセイ薬品工業は中堅企業であり、業界全体から見ると規模の経済性は限定的である。ただし、特定のニッチ領域においては効率的な事業運営を行っている可能性はある。

  • 医薬品の研究開発力
    キッセイ薬品工業は、自社で医療用医薬品の研究開発から製造販売までを一貫して行っています。これにより、独自の技術やノウハウを蓄積し、他社にはない革新的な新薬を生み出す可能性を追求しています。新薬開発は多額の費用と期間を要しますが、成功すれば大きな競争優位となります。
  • 多角化による事業安定性
    医薬品事業を主軸としつつも、物品販売、情報サービス、建設・施設メンテナンスといった多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを軽減し、グループ全体の収益基盤を安定させています。例えば、医薬品市場の変動があった場合でも、他の事業がリスクを分散する役割を果たします。
  • 地域密着型の事業展開
    連結子会社であるキッセイ商事株式会社は信州そばを中心とした麺類の開発・生産・販売を手がけるなど、地域に根差した事業も展開しています。また、ハシバテクノス株式会社は総合建設サービスを提供しており、地域社会のインフラ整備にも貢献しています。これにより、地域との強固な関係性を築き、安定した顧客基盤を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものです。(1) 会社の経営の基本方針当グループは「輪と和を通じて、より大きく社会に貢献する」を経営理念とし、「株主、社員、地域、歴史・文化、環境」重視を基本方針とする経営を推進しています。グループの中核をなす医薬品事業は「世界の人びとの健康に貢献できる独創的な医薬品を開発し提供する創薬研究開発型企業を目指す」を経営ビジョンとし、「患者さんのために」という観点から医薬品の研究開発、品質の高い医薬品製造、適正使用のための医薬情報活動、効率的な業務とトータルマーケティング体制の構築に向けて積極的に取り組んでいます。また、グループ各社は医薬品事業を補佐するとともに、その技術を活かし、国内外で事業活動を展開しています。(2) 会社の対処すべき課題国際情勢の緊張の高まりや地政学リスクの長期化により、依然としてマクロ経済は先行き不透明な状況にあります。わが国においては、コストプッシュ型の物価上昇、人手不足、不安定な内需拡大に反して株式市況の活性化が続いています。さらに、少子高齢化の進展に伴う人口減少により、社会構造は大きく変化しています。このような状況下において、社会保障制度の持続性確保が喫緊の課題とされ、医療費の伸びを抑制するために、毎年の薬価改定をはじめとする薬剤費抑制策が推し進められており、製薬産業を取り巻く環境は厳しさを増しています。製薬企業には、医薬品の安定的な供給、ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消、希少疾病・難病治療薬の創出、高度化する医療ニーズへの取り組みが求められています。さらに、上場企業に対して、東京証券取引所はPBRやROEを指標として、株価や資本コストを意識した経営の実現に向けた対応を要請するとともに、金融庁は、投資家が適正に投資判断を行うことができるよう、財務情報と合わせ、非財務情報としてサステナビリティに関する取り組みを開示することを求めています。当社は、2025年4月より中期5ヶ年経営計画Beyond 80をスタートさせました。Beyond 80は、経営環境が激変する中で、経営理念の実現に向けて、創薬研究開発型企業として持続的成長を遂げることを志向し、10年後(2034年度)の目指す姿として、以下を定めています。・ 創製品を継続的に上市し、医薬品事業を拡大している。・ 創薬を中心に、研究開発パイプラインを拡充している。・ 新たな海外収益基盤を構築している。・ 環境経営を推進し、脱炭素・循環型社会の実現に貢献している。・ これらを遂行し、ROE10%以上、10年平均成長率(CAGR)は売上高5%以上、研究開発費控除前営業利益10%以上を実現している。その上で、Beyond 80の5年間を成長投資期と位置付け、研究開発を主とする成長投資を活発化するとともに、PBR1倍超、ROE8%以上に向上させることを株主の皆さまにコミットし、以下の5つの課題に対処してまいります。① 研究開発パイプラインの拡充当社の強みである低分子創薬にフォーカスし、AIなどの技術革新を取り入れ、創薬研究を推進します。また、開発テーマの戦略的かつ効率的な推進と成長戦略に合致したライセンスインにより、将来の持続的成長の原動力たる研究開発パイプラインを拡充します。② 国内事業の拡大既存主力製品の売上最大化、開発後期ステージにある新薬の事業化を推進するとともに、製造・供給機能、及び情報収集提供機能を強化し、国内医薬品事業を成長させます。また、ヘルスケア食品事業においては、市場ニーズを捉えた新製品の開発・上市を加速させ、収益力を強化します。③ 海外収益の拡大海外パートナー企業と協力し、リンザゴリクス(一般名)の発売国の拡大と市場深耕を推進するとともに、新たな創製品のライセンスアウトを実現し、海外収益基盤を強化、拡大します。④ サステナビリティ活動の推進脱炭素・循環型社会の実現に向けて環境経営を強化するとともに、人的資本の充実、事業継続マネジメントを推進します。⑤ 経営基盤の強化DXを推進し、業務の効率化並びに高度化を図ります。また、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化に取り組むとともに、ステークホルダーとの良好な関係を維持・構築します。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものです。(1) 会社の経営の基本方針当グループは「輪と和を通じて、より大きく社会に貢献する」を経営理念とし、「株主、社員、地域、歴史・文化、環境」重視を基本方針とする経営を推進しています。グループの中核をなす医薬品事業は「世界の人びとの健康に貢献できる独創的な医薬品を開発し提供する創薬研究開発型企業を目指す」を経営ビジョンとし、「患者さんのために」という観点から医薬品の研究開発、品質の高い医薬品製造、適正使用のための医薬情報活動、効率的な業務とトータルマーケティング体制の構築に向けて積極的に取り組んでいます。また、グループ各社は医薬品事業を補佐するとともに、その技術を活かし、国内外で事業活動を展開しています。(2) 会社の対処すべき課題国際情勢の緊張の高まりや地政学リスクの長期化により、依然としてマクロ経済は先行き不透明な状況にあります。わが国においては、コストプッシュ型の物価上昇、人手不足、不安定な内需拡大に反して株式市況の活性化が続いています。さらに、少子高齢化の進展に伴う人口減少により、社会構造は大きく変化しています。このような状況下において、社会保障制度の持続性確保が喫緊の課題とされ、医療費の伸びを抑制するために、毎年の薬価改定をはじめとする薬剤費抑制策が推し進められており、製薬産業を取り巻く環境は厳しさを増しています。製薬企業には、医薬品の安定的な供給、ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消、希少疾病・難病治療薬の創出、高度化する医療ニーズへの取り組みが求められています。さらに、上場企業に対して、東京証券取引所はPBRやROEを指標として、株価や資本コストを意識した経営の実現に向けた対応を要請するとともに、金融庁は、投資家が適正に投資判断を行うことができるよう、財務情報と合わせ、非財務情報としてサステナビリティに関する取り組みを開示することを求めています。当社は、2025年4月より中期5ヶ年経営計画Beyond 80をスタートさせました。Beyond 80は、経営環境が激変する中で、経営理念の実現に向けて、創薬研究開発型企業として持続的成長を遂げることを志向し、10年後(2034年度)の目指す姿として、以下を定めています。・ 創製品を継続的に上市し、医薬品事業を拡大している。・ 創薬を中心に、研究開発パイプラインを拡充している。・ 新たな海外収益基盤を構築している。・ 環境経営を推進し、脱炭素・循環型社会の実現に貢献している。・ これらを遂行し、ROE10%以上、10年平均成長率(CAGR)は売上高5%以上、研究開発費控除前営業利益10%以上を実現している。その上で、Beyond 80の5年間を成長投資期と位置付け、研究開発を主とする成長投資を活発化するとともに、PBR1倍超、ROE8%以上に向上させることを株主の皆さまにコミットし、以下の5つの課題に対処してまいります。① 研究開発パイプラインの拡充当社の強みである低分子創薬にフォーカスし、AIなどの技術革新を取り入れ、創薬研究を推進します。また、開発テーマの戦略的かつ効率的な推進と成長戦略に合致したライセンスインにより、将来の持続的成長の原動力たる研究開発パイプラインを拡充します。② 国内事業の拡大既存主力製品の売上最大化、開発後期ステージにある新薬の事業化を推進するとともに、製造・供給機能、及び情報収集提供機能を強化し、国内医薬品事業を成長させます。また、ヘルスケア食品事業においては、市場ニーズを捉えた新製品の開発・上市を加速させ、収益力を強化します。③ 海外収益の拡大海外パートナー企業と協力し、リンザゴリクス(一般名)の発売国の拡大と市場深耕を推進するとともに、新たな創製品のライセンスアウトを実現し、海外収益基盤を強化、拡大します。④ サステナビリティ活動の推進脱炭素・循環型社会の実現に向けて環境経営を強化するとともに、人的資本の充実、事業継続マネジメントを推進します。⑤ 経営基盤の強化DXを推進し、業務の効率化並びに高度化を図ります。また、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化に取り組むとともに、ステークホルダーとの良好な関係を維持・構築します。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、継続する賃上げ基調が個人消費を押し上げる契機となるとともに、年度後半からは、政府が掲げる責任ある積極財政方針が株式市場の活性化を促しました。一方、米国の関税政策の影響は一段落したものの、不安定な世界情勢に加え円安基調の継続などにより、エネルギーをはじめとする物価高騰の影響を受け、先行き不透明な状況で推移しました。医薬品業界においては、円安やインフレーションによるコスト上昇の中で、2025年4月に新薬創出等加算対象品目、同対象品目以外の新薬、長期収載品といった医薬品をカテゴリー別に評価する薬価の中間年改定に続いて、2026年4月にも薬価改定が実施されるなど、引き続き厳しい経営環境のもとに推移しています。また、情報サービス業界、建設・施設メンテナンス業界、物品販売業界においては、堅調なIT需要や設備投資意欲に加え、米国の関税政策への不安が和らぎ、景況感は緩やかな回復基調にありました。一方、物価は高騰し、国内需要は力強さを欠き、さらに国際情勢の不安定化により、依然として厳しい競争環境下にありました。このような状況下、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増減率(%)売上高(百万円)88,33097,40610.3営業利益又は営業損失(△)(百万円)5,773△2,927-経常利益又は経常損失(△)(百万円)6,974△1,162-親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)11,96113,77915.2 ・売上高の状況医薬品事業の売上高は、77,950百万円(前連結会計年度比3.5%増)となりました。過活動膀胱治療薬ベオーバ、顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症治療薬タブネオス、透析患者におけるそう痒症治療薬コルスバ、持続性及び慢性免疫性血小板減少症治療薬タバリスの売上の伸長などにより、増収となりました。当社が創製したリンザゴリクス(一般名、製品名:イセルティ/Yselty)は、国内においては、2026年3月に子宮筋腫を適応症として新発売しました。また、海外においては、セラメックス社(英国)は、引き続き欧州各国他において発売あるいは発売準備を行い、シンモサバイオファーマ社(台湾)は、台湾において2026年3月に子宮筋腫を適応症として新発売するなど、技術導出したパートナーによる事業化が進み、輸出売上高は増加しています。ライジェルファーマシューティカルズ社(米国)から技術導入したホスタマチニブ(一般名、国内販売名:タバリス)は2025年7月に、本剤の韓国におけるサブライセンス先であるJWファーマシューティカル社(韓国)より新発売されました。情報サービス事業の売上高は、文部科学省が推進するGIGAスクール政策に係る案件の受注により、14,237百万円(前連結会計年度比63.0%増)となりました。建設・施設メンテナンス事業の売上高は4,331百万円(前連結会計年度比26.1%増)、物品販売事業の売上高は886百万円(前連結会計年度比2.9%増)となりました。・利益の状況利益面では、増収を確保したものの、売上原価率の上昇、研究開発費を主とした販売費及び一般管理費の増加により、営業損失、経常損失となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。なお、特別利益として投資有価証券売却益を計上しています。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)医薬品事業35,753△11.7情報サービス事業3,69013.1物品販売事業863△1.6合計40,306△9.7 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。2.金額は、販売価格によっています。 ② 商品仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)医薬品事業21,746△0.1情報サービス事業7,484182.2物品販売事業30955.7合計29,54020.0 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。2.金額は、仕入価格によっています。3.当連結会計年度において、商品仕入実績に著しい変動がありました。これは、情報サービス事業において、GIGAスクール政策に係る案件の受注が増加したことによるものです。 ③ 受注状況当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)情報サービス事業13,41181.1879145.9建設・施設メンテナンス事業2,711△35.01,019△66.5合計16,12239.31,899△44.2 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。2.医薬品事業及び物品販売業については、販売計画に基づく生産計画により生産しています。3.当連結会計年度において、受注状況に著しい変動がありました。これは、情報サービス事業におけるGIGAスクール政策に係る案件の受注増加、また建設・施設メンテナンス事業における進行中の案件の減少及び進捗に伴う受注残高の減少によるものです。 ④ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)医薬品事業77,9503.5 泌尿器科用薬剤22,332△4.5 腎・透析科用薬剤17,25510.5 希少疾病用薬剤15,37736.3 代謝内分泌科用薬剤3,648△20.3 産婦人科用薬剤576△7.7 眼科用薬剤191△30.6 その他の薬剤3,158△5.6 その他 (注)15,2237.4 輸出・海外ライセンス (注)26,691△13.9 ヘルスケア食品3,494△1.7情報サービス事業14,23763.0建設・施設メンテナンス事業4,33126.1物品販売事業8862.9合計97,40610.3 (注)1.国内販売提携先供給額、コ・プロモーションフィーの合計額2.ライセンスアウトに係る契約金、マイルストン収入、ランニングロイヤルティ及び医薬品輸出の合計額3.セグメント間取引については、相殺消去しています。4.医薬品事業における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)アルフレッサ㈱12,52114.212,45912.8エス・エム・ディ㈱8,98910.211,52411.8㈱メディセオ9,41510.79,3359.6㈱スズケン9,31610.59,0009.2 (2) 財政状態・資産の状況当連結会計年度末の総資産は275,086百万円となり、前連結会計年度末に比べ31,026百万円増加しました。流動資産は、商品及び製品などが減少しましたが、現金及び預金、有価証券、売掛金が増加したことなどにより、7,989百万円増加し114,969百万円となりました。固定資産は、土地及び長期前払費用などが減少した一方で、建物及び構築物、投資有価証券及び退職給付に係る資産の増加などにより、23,037百万円増加し160,117百万円となりました。・負債の状況当連結会計年度末の負債は43,550百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,617百万円増加しました。流動負債は、「その他」に含まれる未払消費税などが減少しましたが、支払手形及び買掛金、未払法人税等が増加したことなどにより、5,109百万円増加し21,688百万円となりました。固定負債は繰延税金負債の増加などにより4,508百万円増加し、21,862百万円となりました。・純資産の状況当連結会計年度末の純資産は231,536百万円となり、前連結会計年度末に比べ21,409百万円増加しました。利益剰余金、その他有価証券評価差額金などが増加したほか、自己株式の取得と消却を行いました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の85.6%から83.7%となりました。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より5,812百万円増加し、当連結会計年度末では53,971百万円(前連結会計年度末比12.1%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、当連結会計年度において1,485百万円の支出となりました。仕入債務の増加などの一方で、売上債権及び契約資産の増加などがありました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により得られた資金は、製造設備建設に伴う有形固定資産の取得などの一方で、東京本社集約に伴う土地の売却、投資有価証券の売却などによる収入が増加したことにより、前連結会計年度に比べ12,548百万円増の17,500百万円となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得や配当金の支払いなどにより、前連結会計年度に比べ929百万円支出増の10,255百万円となりました。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性があることから、実際の結果と異なる可能性があります。なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計方針のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。

事業リスク

  • 新薬開発の不確実性
    新薬の研究開発には多額の費用と長い期間がかかりますが、必ず成功するとは限りません。開発中の新薬が期待通りの効果を示さなかったり、承認が遅れたりするリスクがあります。これにより、投じた研究開発費が回収できず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 医薬品行政の規制強化
    日本国内では、少子高齢化に伴う社会保険制度の再構築が進められており、薬剤費抑制策として薬価改定などが実施されています。今後、さらなる医療保険制度の改革や規制強化があった場合、医薬品の価格が引き下げられたり、販売に制限がかかったりすることで、会社の業績や財政状態に影響が出る可能性があります。
  • 競合と副作用のリスク
    販売している医薬品は、他社の同種医薬品や特許切れ後の後発医薬品との価格競争に直面します。これにより、既存製品の売上が減少する可能性があります。また、開発段階では発見できなかった未知の副作用が発生した場合、製品の使用制限や販売中止に至る可能性があり、会社の信用失墜や業績悪化につながる恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,789 文字
3 【事業等のリスク】当グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものです。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当グループの経営成績等の状況に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載していません。当社は、リスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めるとともに、取締役会の諮問機関であるリスク管理委員会のもと、当グループにおいて発生し得るリスクの発生防止に係る管理体制を整備し、その進捗状況を監視しています。 (1) 医薬品の研究開発に係るリスク新薬の研究開発から承認・発売までは多額な費用と長い期間を要します。当社は創薬研究から非臨床試験、臨床試験、承認申請、承認取得まで、想定されるスケジュールと定期的な見直しによって中長期的な業績を試算していますが、有用な化合物を順調に発見できるとは限らず、また開発中の新薬あるいは効能追加等について、予測しているとおりの有用性を証明できるかどうか、いつ承認を得ることができるかを確実に予測することはできません。また、海外における開発・販売等の権利を許諾した化合物あるいは製品については、導出先企業の経営状況やポートフォリオの変化、また許諾地域での開発、薬務規制等への対応に関して、想定通りに進捗しない可能性があります。 (2) 医薬品行政の動向によるリスク日本国内においては、人口の少子高齢化に対応した社会保険制度の再構築が進められ、医療においては国民皆保険制度を維持するため、毎年の薬価改定を始めとした薬価制度改革などの薬剤費抑制策が実施されています。今後、更なる医療保険制度の改定を含む医療・薬務行政の抜本的な改革や規制の厳格化があった場合は、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 他社医薬品との競合によるリスク販売しています医薬品と同種の適応をもつ他社医薬品との競合に加え、先発医薬品の特許満了後に発売される同成分の後発医薬品との価格的な競合に直面します。これらの競合は既存製品の売上に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (4) 医薬品副作用発現によるリスク医薬品には、開発段階では発見できなかった未知の副作用が発現する可能性があります。予期せぬ副作用や重篤な有害事象が発現した場合には、その使用方法が制限されたり、場合によっては販売中止になる可能性もあります。 (5) 医薬品の品質に関するリスク最新の法令、規則及びガイドライン等を遵守して製造管理・品質管理体制を構築していますが、品質上の問題の発生により製品回収等を行うことになった場合は、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産に関するリスク当グループが知的財産権を適切に保護できない場合には、他の第三者が当グループの技術等を使用して、当グループの市場における競争優位性を阻害する可能性があります。一方、当グループの事業が他の第三者が所有する知的財産権に抵触した場合は、係争やそれに伴う損害賠償、当該事業の中止につながる可能性があります。 (7) 訴訟に関するリスク現在、当グループの経営に影響を与えるような訴訟は提起されていませんが、当グループが国内外で継続して事業活動を行う過程において、特許関連、製造物責任、環境関連、労務関連、公正取引等に関し訴訟を提起される可能性があります。 (8) 情報セキュリティ及び情報管理に関するリスク当グループが使用する各種情報システムに対するサイバー攻撃等により業務が阻害される可能性があります。また、当グループが保有する個人情報や機密情報の保護・管理については、社内規程の制定、社員への教育・訓練等を通じて、情報流出の防止に細心の注意を払っていますが、予期せぬ事態により情報の流出・漏洩が発生する可能性があります。これらが顕在化した場合には、当グループの社会的信用の低下等により、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) サプライチェーンに関するリスク地震、台風等に起因する火災、水害等の事故や、新型インフルエンザ等によるパンデミックの発生、さらには地域紛争の勃発などにより、当グループの事業所及び取引先が直接あるいは間接的に多大な被害を受けた場合、サプライチェーンが寸断されることにより、事業活動が縮小又は停滞し、活動再開までに時間的、金額的損失が発生することで、業績あるいは財政状態に重大な影響を与える可能性があります。新たな感染症等の発生によるパンデミックに対しては、「リスク管理規程」並びにその他社内規程等に基づき、従業員及び関係者の安全確保と製品の安定供給を重視した対策を実施しています。 (10) 保有資産に関するリスク当グループは、保有する事業用資産及び投資有価証券等について、四半期毎にグループ会計方針に従って評価を行っています。事業用資産については、将来における投資額の回収が見込めない状況になった場合には、減損損失を計上する可能性があります。また、投資有価証券等については、市場価格のあるものは相場価格の変動により、市場価格のない非上場株式等については当該会社の純資産、将来の事業計画等を総合的に勘案し、減損損失を計上する可能性があります。 (11) 環境保全に関するリスク医薬品の研究や製造の過程で使用される化学物質等の中には、環境に影響を与える物質も含まれています。各事業所においては厳格な管理を実施し環境保全に努めていますが、これらが周辺の環境汚染の原因と判断された場合、事業所に対する法的な措置が講じられたり、環境の回復や改善のための費用等の発生により、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当グループは、経営理念に基づき、グループ行動憲章において「環境問題の重要性を認識し、自主的、積極的にその保全に取り組みます。」と定めています。具体的には、当社及びグループ会社におけるISO14001環境マネジメントシステムの推進、100%再生可能エネルギー電力の利用等によるCO2排出量削減、長野県内の再生可能エネルギー電源の拡充を目的とする「信州Green電源拡大プロジェクト」への参画などを行っています。環境保全と関連する気候変動リスクに対する取り組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しているほか、当社ウェブサイト及び統合報告書等で情報開示を行っています。 なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当グループのすべてのリスクではありません。

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