事業の概要
- ITサービス事業クレスコグループは、企業の情報システムや金融機関のシステム、自動車などの組み込みシステム、さらにはAIやモバイル関連のシステム開発・保守を幅広く手掛けています。顧客のIT戦略の企画から開発、運用までを一貫してサポートし、アジャイル開発やニアショア・オフショア開発といった多様な手法も活用しています。これにより、企業のIT課題を解決し、安定的な収益を上げています。
- デジタルソリューション事業この事業では、顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するためのクラウドサービス、ロボティクス技術、AI・データ活用、セキュリティ対策、ユーザー体験(UX/UI)改善といった製品やサービスを提供しています。最新のテクノロジーを駆使して、企業の業務効率化や新たな価値創造をサポートし、成長分野での収益拡大を目指しています。
- 多角的なITサービスクレスコグループは、親会社と12の連結子会社、2つの持分法適用関連会社で構成されており、ITサービスとデジタルソリューションという2つの主要事業を展開しています。これにより、幅広い顧客ニーズに対応し、多様な技術とサービスを提供することで、安定した事業基盤を築いています。M&Aも活用し、事業領域の拡大を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ITサービス事業このセグメントは、クレスコグループの主要な収益源であり、売上高540.8億円、営業利益76.7億円と最も大きな規模を誇ります。エンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステムなど、幅広い分野でのコンサルティング、IT企画・開発・保守サービスを提供しています。グループ全体の事業基盤を支える中核事業です。
- 製造業向け事業製造業の顧客を対象としたITサービスを提供するセグメントで、売上高148.6億円、営業利益27.8億円を計上しています。製造業特有のシステム開発やデジタル化ニーズに対応しており、安定した収益を上げています。特定の産業分野に特化することで、専門性を高め、顧客との強固な関係を築いています。
- 金融業向け事業金融機関向けのITサービスを提供するセグメントで、売上高171.6億円、営業利益23.9億円となっています。金融システムは高度なセキュリティと安定性が求められるため、専門的な知識と技術が必要です。クレスコグループは、この分野で培った実績と信頼を基に、金融業界のデジタル化を支援しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| EnterpriseReportableSegment | 事業 | 221 | 25 | 11.3% |
| FinanceReportableSegment | 事業 | 172 | 24 | 13.9% |
| ManufacturingReportableSegment | 事業 | 149 | 28 | 18.7% |
| ITServiceReportableSegment | 事業 | 541 | 77 | 14.2% |
| DigtalSolutionReportableSegment | 事業 | 47 | 2 | 3.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、親会社である㈱クレスコと連結子会社13社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、ITサービス事業及びデジタルソリューション事業を営んでおります。事業の内容と各社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 ITサービス事業主にエンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステム、プラットフォーム、アジャイル開発・ニアショア開発・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザインといったコンサルティング並びにIT企画・開発・保守の総合サービスを行っております。 デジタルソリューション事業主にクラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UIといった顧客のDX実現を支援する製品・サービスからなるソリューション群の提供を行っております。 (注)1.当社の連結子会社であった㈱高木システムは、2025年4月1日付で当社の連結子会社である株式会社クレスコ・ジェイキューブを存続会社とする吸収合併により消滅したため、連結の範囲から除外しております。2.当社の連結子会社である㈱クレスコ・ジェイキューブが、2025年10月1日付で㈱アイエステクノポートの株式を取得したため、同社を連結の範囲に含めております。3.当社の連結子会社であるクレスコ北陸㈱が、2025年10月1日付で㈱エイプスの株式を取得したため、同社を連結の範囲に含めております。4.当社の持分法適用関連会社であった㈱ジザイめっけは、2025年10月21日付で解散を決議し、2026年1月26日付で清算結了したため、持分法適用の範囲から除外しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 顧客からの仕様変更要求や予期せぬ技術的ミスマッチで追加工数が発生するリスクがあるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 医療領域での深層学習を用いた共同研究や大規模言語モデルのソフトウェア開発応用など、先端技術の研究開発。 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:サービスリスク(不採算、損害賠償) / 情報漏洩・システムリスク / 開発人材の獲得に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許、規制ライセンス等の無形資産に関する具体的な情報は開示されていない。そのため、現時点では無形資産による競争優位性は評価できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
ITサービス業界全体として、顧客企業がシステム開発や保守運用を別のベンダーに切り替える際には、学習コストや移行リスクが発生する可能性がある。しかし、クレスコ固有のスイッチング・コストを裏付ける具体的な情報は乏しい。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
クレスコはITサービス企業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接高めるネットワーク効果は期待できない。特定の技術コミュニティや開発者ネットワークへの貢献はあるかもしれないが、競争優位に直結する規模ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
ITサービス業界では、人件費がコストの大部分を占める。クレスコが他社と比較して構造的に低い人件費や開発コストを実現しているという情報は現時点では確認できない。一部の効率化努力は考えられるが、明確なコスト優位性はない。
規模の経済★★☆☆☆
クレスコは中堅のITサービス企業であり、一定の事業規模を有している。これにより、大規模プロジェクトの受注や、多様な顧客ニーズに対応できる体制を構築していると考えられる。しかし、業界全体で見た場合に圧倒的な効率規模を持つ寡占企業とは言えない。
- 品質管理体制クレスコグループは、ソフトウェア開発・保守における品質マネジメントプロセスを重視しており、品質・プロセス統括本部を中心に品質向上に努めています。これにより、納品物の不具合による損害賠償リスクや不採算プロジェクトのリスクを低減し、顧客からの信頼を獲得しています。2024年3月期には、受注損失引当金43百万円、損害補償損失85百万円を計上していますが、これはリスク管理の一環として適切に評価されています。
- 多様な人材戦略IT開発人材の確保は業界全体の課題ですが、クレスコグループはテレワークやオフィス戦略等の働き方改革を推進し、積極的な採用活動を行っています。さらに、外国人採用の拡大やオフショア開発の活用により、国内の人材不足に対応しています。これにより、プロジェクトの安定的な遂行とサービス提供能力を維持し、競争力を保っています。
- 事業継続計画(BCP)大規模な自然災害や疫病発生時にも事業を継続できるよう、システムのクラウド化やテレワーク体制の充実といったBCPを策定・実行しています。これにより、予期せぬ事態が発生した場合でも、事業活動への影響を最小限に抑え、顧客へのサービス提供を継続できる体制を整えています。これは、顧客からの信頼維持にも繋がる重要な強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針グループビジョン:「CRESCO Group Ambition 2030」人が想い描く未来、その先へクレスコグループは最高のテクノロジーと絆で”わくわくする未来”を創造します 当社グループは、2021年度より10年間の長期グループビジョン「CRESCO Group Ambition 2030」をスタートしております。当該ビジョンの具現化に向け、中期経営計画として、中期経営計画2023(変革:2021年度~2023年度)、中期経営計画2026(挑戦:2024年度~2026年度)、中期経営計画2030(飛躍:2027年度~2030年度)の3ステップを設定し、2番目のステップとなる中期経営計画2026では、2026年度における「連結売上高700億円」、「連結営業利益率11.5%」、「連結ROE15%以上」を財務目標としております。 中期経営計画2026中期経営計画2026では、7つの戦略から構成される成長戦略を策定いたしました。当社グループとしてこれらの戦略群を実践することで、『顧客とともに持続的に成長し、社会を前進させる』というミッションを果たし、同時に上記の財務目標を達成することを基本方針としております。 各戦略の方針は以下のとおりです。 ① 共創型モデルの確立従来の受託型からプロダクト型・課題解決型・未来創造型へと提案スタイルを広げていくことで、顧客の成長を支える「戦略パートナー」としての地位を確立し、顧客へ提供可能なサービス・プロダクトの価値の拡大を目指してまいります。 ② 品質リーダーシップ発揮グループ社員個人に対するITプロフェッショナルとしての育成を強化し、また、組織としても全方位型の品質管理強化を実現することで、安全・安心・感動の品質を担保し、「戦略パートナー」にふさわしいサービス・プロダクトを顧客に提供することを目指してまいります。 ③ 人的資本経営推進これらの戦略を遂行するに当たって必要な人財ポートフォリオを策定・運用し、必要な人財を採用・育成するための諸施策を実施するとともに、多様な人財が協働・躍動できる風土を醸成することで、個人と組織の力を最大化し、顧客への提供価値を創出することを目指してまいります。 ④ 技術・デジタルソリューションの拡張顧客が抱える経営課題の解消に向けて当社グループの有する技術・デジタルソリューションが貢献できるように、AI、セキュリティ、データアナリティクスを中心とした技術領域の強化・拡大と、独自のブランドソリューションの開発や国内外のソリューションの調達強化を目指してまいります。 ⑤ 事業連携促進新たな市場の開拓のためのアライアンスパートナーの獲得、高い技術力と豊富なリソースを有するビジネスパートナーとの関係強化、さらには大学・研究機関との共同研究を通じた産学連携により、当社グループのビジネスエコシステムを拡大し、顧客への価値提供につなげることを目指してまいります。 ⑥ デジタル変革実現グループ社内業務においてもデジタルソリューションを適用し、業務パフォーマンスを上げることで、グループ役員・社員をよりクリエイティブかつ高付加価値な業務に集中させ、生産性の向上につなげることを目指してまいります。 ⑦ グループ一体経営当社グループでは、各社が自主自立的な経営を行っておりますが、事業的シナジーを一層強化して顧客への提供価値の最大化を目指すとともに、グループ業務の集約化を進めて経営の効率化を実現することを目指してまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)として売上高、営業利益率、ROEを設定しております。なお、「中期経営計画2026」におけるKPIの目標値は次のとおりであります。 KPI(連結ベース)2023年度実績中期経営計画20262024年度2025年度2026年度実績実績目標値予想値売上高(百万円)52,75558,76064,67670,00071,500営業利益率(%)9.710.210.211.511.2ROE(%)14.315.116.415.016.3 (注) 1 2026年度の目標値及び予想値については、当連結会計年度末現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。2 2026年度の売上高及び営業利益率の予想値は、2026年5月8日時点での公表値であります。3 2026年度のROEの予想値は、当該年度における自己資本の変動が、2026年5月8日に公表した自己株式の市場買付け(上限20億円)と親会社株主に帰属する当期純利益(55億30百万円)、剰余金の配当(1株当たり配当額は2026年3月期期末:35円、2027年3月期中間:35円)のみであると仮定して算定しております。 (3) 経営環境と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度の経営環境は、地政学リスクの上昇や世界経済の混乱、インフレーションの進行とそれに対処するための政策金利の引上げなど、企業活動に深刻な影響を与える事象が多く発生したことに加え、当社グループが属するIT産業においては生成AIの脅威が顕在化してまいりました。このような経済環境のもと、当社グループは生成AI・クラウド・セキュリティ等のデジタルソリューション事業の強化とM&Aに注力するとともに、投資有価証券の売却や自己株式の市場買付けを通じた経営資源の配分の見直しを行うなど、新たな時代に向けた体制作りを進めてまいりました。当社グループとしては、「中期経営計画2026」に掲げる目標を達成し、ステークホルダーの期待にお応えするために、以下の課題認識のもと諸施策を速やかに実行し、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 ①ITエンジニアの確保と育成「中期経営計画2026」で掲げる連結売上高700億円の達成のためには、幅広い技術領域と顧客のビジネスに精通したITエンジニアの確保が必要不可欠であります。この経営課題に対し、当社グループでは、一層のブランディング活動と採用活動の強化を行うとともに、M&A案件やビジネスパートナーの発掘、ニアショア(子会社やビジネスパートナーとの協業による国内分散開発)やオフショア(ベトナム現地企業との協業による国外分散開発)を強化することでエンジニアの母集団を増やすとともに、人財開発・育成プログラムを刷新してエンジニアを含めたすべてのグループ社員の水準の底上げを図ってまいります。特に、生成AI活用を前提に業務を実践できる人財の育成を強化しております。また、給与水準の見直しやテレワーク・オフィス環境、安全衛生等の労働環境の整備を継続することで、従業員のエンゲージメントを高めるための諸施策を実行してまいります。 ②グループ連携を軸にした顧客への提案活動売上高の確保に向けて、大中小の様々な規模の案件を効率的に受注するためには、当社グループ各社が独自に商圏の拡大を目指すだけでなく、営業案件のグループ内での融通や、要員・技術・ソリューションを統合した提案活動が重要であると判断しております。このような経営課題に対して、当社グループでは、当社のグループサービス本部を中心に、グループ役員・営業担当・開発人員の交流機会を増やし、顧客企業からの要望に対して機動的に対応することでグループシナジーを最大化するための体制を構築してまいります。 ③デジタルソリューション事業の売上高の増加と収益性の向上近年、顧客企業においては、少子高齢化に伴う人手不足や物価高騰に伴うコスト構造の変化、企業間競争のスピードの激化に直面しており、従来のように自社で要員や設備を抱えたり、長い時間をかけた研究開発を行ったりすることが困難な状況になっております。この状況を打破するための解決策として、AI・クラウド・RPA等の技術を活用したデジタルソリューションに注目が集まっており、今後の需要拡大が期待されていることから、当社グループとしても経営資源をデジタルソリューション事業に集中し、同事業の売上高を確保するとともに収益性を引き上げることが重要であると判断しております。このような経営課題に対して、当社グループでは、各種イベント・勉強会の開催や技術コミュニティ活動の促進、共同案件の獲得を通じてITエンジニアの市場価値の引き上げを図るほか、自社ブランドソリューションの更なる開発やソリューションを有する提携先企業の発掘を進めることにより、事業全体の利益率の向上を目指してまいります。 ④不採算プロジェクトの発生防止不採算プロジェクトが発生した場合、収束に向けて多額の人件費・外注費を投入する必要があるだけでなく、新規案件にリソースを振り向けることができず機会損失をもたらすことになるため、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼします。不採算プロジェクトは技術・品質の問題だけでなく、見積ミスや顧客との調整不足など様々な要因によって発生することから、発生原因を徹底的に追求し、今後同様の事態を起こさないようにするための仕組みと体制を構築してまいります。 ⑤生産性の向上「中期経営計画2026」の推進に当たり、営業・採用・調達・M&A/PMI等の業務や法規制等に対応するための活動等が増加することが予想されます。また、当社グループが主力とする受託型ソフトウェア開発においても、顧客からの要求レベル(仕様や条件等)が高まるものと考えられます。このような変化に的確に対応するためには、生産性の向上が必要不可欠であり、営業利益率を高めるカギにもなると判断しております。具体策として、ITリテラシー教育を促進し、デジタルソリューションを用いた業務の効率改善と集約化を進めることで間接コストの抑制を図るとともに、グループ役員・社員が本業に集中できる環境を整備してまいります。また、アジャイル開発やRPA・生成AIを前提とした業務の実践を促進することにより、開発効率の向上と製造コストの抑制を図ってまいります。 ⑥サステナビリティ経営及び人的資本経営の推進当社グループは経営上の目標・指標を定めており、これを達成する責務を負っておりますが、一方で、企業価値の向上と社会課題の解決の双方を実現する「サステナビリティ経営」や、人材の価値を最大限に引き出して中長期的な企業価値の向上を実現する「人的資本経営」を推進することが求められております。このような経営課題に対し、当社グループは、「サステナビリティに関する基本方針」に基づいて、持続可能な社会の実現に向けた行動を推進しております。また、「健康経営宣言」「マルチステークホルダー方針」を公表し、従業員をはじめとした多様なステークホルダーとの価値共創を進めていくことを明らかにしております。中期経営計画2026においては、当社グループのマテリアリティ(重要課題)を明記しており、今後も引き続き、これらの方針等に則った事業活動を展開し、適時適切な情報開示に努めてまいります。なお、サステナビリティ経営及び人的資本経営に関する詳細につきましては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (4) 中期経営計画の進捗状況「中期経営計画2026」の各成長戦略に係る当連結会計年度における主な活動と成果は以下のとおりであります。 ① 共創型モデルの確立・継続したアカウントマネジメントの強化に向け、戦略パートナー候補を中心にアカウント別戦略を実行し、顧客との関係性深化に取り組みました。・顧客ニーズ起点の提案活動を強化し、顧客との対話機会の拡充を図りました。また、共創深化に向けた顧客との共同活動を展開いたしました。・戦略パートナーによる売上拡大、及び社員一人当たりのプロジェクト利益額の改善が着実に進みました。 ② 品質リーダーシップの発揮・不採算プロジェクトの抑制に向けて、レビュー指摘事項のトラッキング強化、及び品質意識の向上と浸透を目的とした品質保証の強化を実施いたしました。その結果、前連結会計年度からの大幅な赤字額抑止の達成に貢献いたしました。・QMS(品質管理システム)内部監査の拡充と品質管理プロセスの定着を進め、トラブルの未然防止及び早期収束に取り組みました。 ③ 人的資本経営推進・さらなるビジネス拡大に向け、継続した採用強化を推進し、新卒、及び外国籍人材の採用目標を達成いたしました。・人材の定着を高めるためのリテンション施策を実施し、退職率の改善に一定の効果を発揮いたしました。・企業価値の向上と人的資本の循環を促進することを目的としたアルムナイコミュニティを設立いたしました。また、元社員と交流するコミュニティサイトもオープンいたしました。・エンゲージメントスコア向上委員会を組成し、各部門へのワークショップを実施いたしました。 ④ 技術・デジタルソリューションの拡張・継続的なコード改善でソフトウェア品質の向上を実現する「Trust Code Hub」の提供を開始いたしました。・「Trust Code Hub」でも活用しているコード品質分析プラットフォームSonarQubeにおいて、国内初の「SonarQubeゴールドリセラーパートナー」に認定されました。・デジタルソリューションビジネスの拡張の推進に積極的に取り組み、デジタルソリューション売上、利益率ともに大幅改善を実現いたしました。 ⑤ 事業推進連携・既存ビジネスパートナーに対して、離脱を防ぐ施策を検討し、実行いたしました。・アライアンスパートナー連携の促進として、ビジネスマッチする企業を選定し、対象企業へのアプローチを開始いたしました。・産学連携についても大学と連携した学会発表や共同研究にとどまらず、双方の人材交流も視野に関係強化を図ってまいりました。 ⑥ デジタル変革実現・より機動的な意思決定に資するべく、財務データを一元的に可視化・分析するための基盤の構築を図りました。・生成AIビジネス変革研究室を中心に、生成AIを開発プロセスに適用し、生産性と品質を向上させる取り組みを推進いたしました。・基幹システム更改に伴う全社横断での業務プロセスの改革を実現いたしました。 ⑦ グループ一体経営・グループ内での案件トスアップなどの協業の幅をさらに拡大し、大型案件受注など効果を発揮いたしました。・グループ内共通アカウント別の分科会を継続して推進するとともに、新たなグループ戦略アカウント化も進め各戦略アクションを実施いたしました。・コーポレート機能の集約として、共通化業務を特定し、具体的施策についても一部実施いたしました。・グループを含めた外部機関との連携によるサーチ型戦略的M&Aを推進いたしました。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針グループビジョン:「CRESCO Group Ambition 2030」人が想い描く未来、その先へクレスコグループは最高のテクノロジーと絆で”わくわくする未来”を創造します 当社グループは、2021年度より10年間の長期グループビジョン「CRESCO Group Ambition 2030」をスタートしております。当該ビジョンの具現化に向け、中期経営計画として、中期経営計画2023(変革:2021年度~2023年度)、中期経営計画2026(挑戦:2024年度~2026年度)、中期経営計画2030(飛躍:2027年度~2030年度)の3ステップを設定し、2番目のステップとなる中期経営計画2026では、2026年度における「連結売上高700億円」、「連結営業利益率11.5%」、「連結ROE15%以上」を財務目標としております。 中期経営計画2026中期経営計画2026では、7つの戦略から構成される成長戦略を策定いたしました。当社グループとしてこれらの戦略群を実践することで、『顧客とともに持続的に成長し、社会を前進させる』というミッションを果たし、同時に上記の財務目標を達成することを基本方針としております。 各戦略の方針は以下のとおりです。 ① 共創型モデルの確立従来の受託型からプロダクト型・課題解決型・未来創造型へと提案スタイルを広げていくことで、顧客の成長を支える「戦略パートナー」としての地位を確立し、顧客へ提供可能なサービス・プロダクトの価値の拡大を目指してまいります。 ② 品質リーダーシップ発揮グループ社員個人に対するITプロフェッショナルとしての育成を強化し、また、組織としても全方位型の品質管理強化を実現することで、安全・安心・感動の品質を担保し、「戦略パートナー」にふさわしいサービス・プロダクトを顧客に提供することを目指してまいります。 ③ 人的資本経営推進これらの戦略を遂行するに当たって必要な人財ポートフォリオを策定・運用し、必要な人財を採用・育成するための諸施策を実施するとともに、多様な人財が協働・躍動できる風土を醸成することで、個人と組織の力を最大化し、顧客への提供価値を創出することを目指してまいります。 ④ 技術・デジタルソリューションの拡張顧客が抱える経営課題の解消に向けて当社グループの有する技術・デジタルソリューションが貢献できるように、AI、セキュリティ、データアナリティクスを中心とした技術領域の強化・拡大と、独自のブランドソリューションの開発や国内外のソリューションの調達強化を目指してまいります。 ⑤ 事業連携促進新たな市場の開拓のためのアライアンスパートナーの獲得、高い技術力と豊富なリソースを有するビジネスパートナーとの関係強化、さらには大学・研究機関との共同研究を通じた産学連携により、当社グループのビジネスエコシステムを拡大し、顧客への価値提供につなげることを目指してまいります。 ⑥ デジタル変革実現グループ社内業務においてもデジタルソリューションを適用し、業務パフォーマンスを上げることで、グループ役員・社員をよりクリエイティブかつ高付加価値な業務に集中させ、生産性の向上につなげることを目指してまいります。 ⑦ グループ一体経営当社グループでは、各社が自主自立的な経営を行っておりますが、事業的シナジーを一層強化して顧客への提供価値の最大化を目指すとともに、グループ業務の集約化を進めて経営の効率化を実現することを目指してまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)として売上高、営業利益率、ROEを設定しております。なお、「中期経営計画2026」におけるKPIの目標値は次のとおりであります。 KPI(連結ベース)2023年度実績中期経営計画20262024年度2025年度2026年度実績実績目標値予想値売上高(百万円)52,75558,76064,67670,00071,500営業利益率(%)9.710.210.211.511.2ROE(%)14.315.116.415.016.3 (注) 1 2026年度の目標値及び予想値については、当連結会計年度末現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。2 2026年度の売上高及び営業利益率の予想値は、2026年5月8日時点での公表値であります。3 2026年度のROEの予想値は、当該年度における自己資本の変動が、2026年5月8日に公表した自己株式の市場買付け(上限20億円)と親会社株主に帰属する当期純利益(55億30百万円)、剰余金の配当(1株当たり配当額は2026年3月期期末:35円、2027年3月期中間:35円)のみであると仮定して算定しております。 (3) 経営環境と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度の経営環境は、地政学リスクの上昇や世界経済の混乱、インフレーションの進行とそれに対処するための政策金利の引上げなど、企業活動に深刻な影響を与える事象が多く発生したことに加え、当社グループが属するIT産業においては生成AIの脅威が顕在化してまいりました。このような経済環境のもと、当社グループは生成AI・クラウド・セキュリティ等のデジタルソリューション事業の強化とM&Aに注力するとともに、投資有価証券の売却や自己株式の市場買付けを通じた経営資源の配分の見直しを行うなど、新たな時代に向けた体制作りを進めてまいりました。当社グループとしては、「中期経営計画2026」に掲げる目標を達成し、ステークホルダーの期待にお応えするために、以下の課題認識のもと諸施策を速やかに実行し、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 ①ITエンジニアの確保と育成「中期経営計画2026」で掲げる連結売上高700億円の達成のためには、幅広い技術領域と顧客のビジネスに精通したITエンジニアの確保が必要不可欠であります。この経営課題に対し、当社グループでは、一層のブランディング活動と採用活動の強化を行うとともに、M&A案件やビジネスパートナーの発掘、ニアショア(子会社やビジネスパートナーとの協業による国内分散開発)やオフショア(ベトナム現地企業との協業による国外分散開発)を強化することでエンジニアの母集団を増やすとともに、人財開発・育成プログラムを刷新してエンジニアを含めたすべてのグループ社員の水準の底上げを図ってまいります。特に、生成AI活用を前提に業務を実践できる人財の育成を強化しております。また、給与水準の見直しやテレワーク・オフィス環境、安全衛生等の労働環境の整備を継続することで、従業員のエンゲージメントを高めるための諸施策を実行してまいります。 ②グループ連携を軸にした顧客への提案活動売上高の確保に向けて、大中小の様々な規模の案件を効率的に受注するためには、当社グループ各社が独自に商圏の拡大を目指すだけでなく、営業案件のグループ内での融通や、要員・技術・ソリューションを統合した提案活動が重要であると判断しております。このような経営課題に対して、当社グループでは、当社のグループサービス本部を中心に、グループ役員・営業担当・開発人員の交流機会を増やし、顧客企業からの要望に対して機動的に対応することでグループシナジーを最大化するための体制を構築してまいります。 ③デジタルソリューション事業の売上高の増加と収益性の向上近年、顧客企業においては、少子高齢化に伴う人手不足や物価高騰に伴うコスト構造の変化、企業間競争のスピードの激化に直面しており、従来のように自社で要員や設備を抱えたり、長い時間をかけた研究開発を行ったりすることが困難な状況になっております。この状況を打破するための解決策として、AI・クラウド・RPA等の技術を活用したデジタルソリューションに注目が集まっており、今後の需要拡大が期待されていることから、当社グループとしても経営資源をデジタルソリューション事業に集中し、同事業の売上高を確保するとともに収益性を引き上げることが重要であると判断しております。このような経営課題に対して、当社グループでは、各種イベント・勉強会の開催や技術コミュニティ活動の促進、共同案件の獲得を通じてITエンジニアの市場価値の引き上げを図るほか、自社ブランドソリューションの更なる開発やソリューションを有する提携先企業の発掘を進めることにより、事業全体の利益率の向上を目指してまいります。 ④不採算プロジェクトの発生防止不採算プロジェクトが発生した場合、収束に向けて多額の人件費・外注費を投入する必要があるだけでなく、新規案件にリソースを振り向けることができず機会損失をもたらすことになるため、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼします。不採算プロジェクトは技術・品質の問題だけでなく、見積ミスや顧客との調整不足など様々な要因によって発生することから、発生原因を徹底的に追求し、今後同様の事態を起こさないようにするための仕組みと体制を構築してまいります。 ⑤生産性の向上「中期経営計画2026」の推進に当たり、営業・採用・調達・M&A/PMI等の業務や法規制等に対応するための活動等が増加することが予想されます。また、当社グループが主力とする受託型ソフトウェア開発においても、顧客からの要求レベル(仕様や条件等)が高まるものと考えられます。このような変化に的確に対応するためには、生産性の向上が必要不可欠であり、営業利益率を高めるカギにもなると判断しております。具体策として、ITリテラシー教育を促進し、デジタルソリューションを用いた業務の効率改善と集約化を進めることで間接コストの抑制を図るとともに、グループ役員・社員が本業に集中できる環境を整備してまいります。また、アジャイル開発やRPA・生成AIを前提とした業務の実践を促進することにより、開発効率の向上と製造コストの抑制を図ってまいります。 ⑥サステナビリティ経営及び人的資本経営の推進当社グループは経営上の目標・指標を定めており、これを達成する責務を負っておりますが、一方で、企業価値の向上と社会課題の解決の双方を実現する「サステナビリティ経営」や、人材の価値を最大限に引き出して中長期的な企業価値の向上を実現する「人的資本経営」を推進することが求められております。このような経営課題に対し、当社グループは、「サステナビリティに関する基本方針」に基づいて、持続可能な社会の実現に向けた行動を推進しております。また、「健康経営宣言」「マルチステークホルダー方針」を公表し、従業員をはじめとした多様なステークホルダーとの価値共創を進めていくことを明らかにしております。中期経営計画2026においては、当社グループのマテリアリティ(重要課題)を明記しており、今後も引き続き、これらの方針等に則った事業活動を展開し、適時適切な情報開示に努めてまいります。なお、サステナビリティ経営及び人的資本経営に関する詳細につきましては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (4) 中期経営計画の進捗状況「中期経営計画2026」の各成長戦略に係る当連結会計年度における主な活動と成果は以下のとおりであります。 ① 共創型モデルの確立・継続したアカウントマネジメントの強化に向け、戦略パートナー候補を中心にアカウント別戦略を実行し、顧客との関係性深化に取り組みました。・顧客ニーズ起点の提案活動を強化し、顧客との対話機会の拡充を図りました。また、共創深化に向けた顧客との共同活動を展開いたしました。・戦略パートナーによる売上拡大、及び社員一人当たりのプロジェクト利益額の改善が着実に進みました。 ② 品質リーダーシップの発揮・不採算プロジェクトの抑制に向けて、レビュー指摘事項のトラッキング強化、及び品質意識の向上と浸透を目的とした品質保証の強化を実施いたしました。その結果、前連結会計年度からの大幅な赤字額抑止の達成に貢献いたしました。・QMS(品質管理システム)内部監査の拡充と品質管理プロセスの定着を進め、トラブルの未然防止及び早期収束に取り組みました。 ③ 人的資本経営推進・さらなるビジネス拡大に向け、継続した採用強化を推進し、新卒、及び外国籍人材の採用目標を達成いたしました。・人材の定着を高めるためのリテンション施策を実施し、退職率の改善に一定の効果を発揮いたしました。・企業価値の向上と人的資本の循環を促進することを目的としたアルムナイコミュニティを設立いたしました。また、元社員と交流するコミュニティサイトもオープンいたしました。・エンゲージメントスコア向上委員会を組成し、各部門へのワークショップを実施いたしました。 ④ 技術・デジタルソリューションの拡張・継続的なコード改善でソフトウェア品質の向上を実現する「Trust Code Hub」の提供を開始いたしました。・「Trust Code Hub」でも活用しているコード品質分析プラットフォームSonarQubeにおいて、国内初の「SonarQubeゴールドリセラーパートナー」に認定されました。・デジタルソリューションビジネスの拡張の推進に積極的に取り組み、デジタルソリューション売上、利益率ともに大幅改善を実現いたしました。 ⑤ 事業推進連携・既存ビジネスパートナーに対して、離脱を防ぐ施策を検討し、実行いたしました。・アライアンスパートナー連携の促進として、ビジネスマッチする企業を選定し、対象企業へのアプローチを開始いたしました。・産学連携についても大学と連携した学会発表や共同研究にとどまらず、双方の人材交流も視野に関係強化を図ってまいりました。 ⑥ デジタル変革実現・より機動的な意思決定に資するべく、財務データを一元的に可視化・分析するための基盤の構築を図りました。・生成AIビジネス変革研究室を中心に、生成AIを開発プロセスに適用し、生産性と品質を向上させる取り組みを推進いたしました。・基幹システム更改に伴う全社横断での業務プロセスの改革を実現いたしました。 ⑦ グループ一体経営・グループ内での案件トスアップなどの協業の幅をさらに拡大し、大型案件受注など効果を発揮いたしました。・グループ内共通アカウント別の分科会を継続して推進するとともに、新たなグループ戦略アカウント化も進め各戦略アクションを実施いたしました。・コーポレート機能の集約として、共通化業務を特定し、具体的施策についても一部実施いたしました。・グループを含めた外部機関との連携によるサーチ型戦略的M&Aを推進いたしました。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)においては、諸外国間の保護主義的な通商政策をきっかけとして、国内企業において輸出価格の見直しや、原価の抑制、サプライチェーンの再構築等の動きが活発となり、当社グループが属するIT産業においても開発・投資案件の中止や延期といった事象がみられました。また、物価水準は依然として高騰しており、年末には日銀による政策金利の引き上げが実施されたことで企業業績への懸念は一段と増しております。特に、第4四半期においては、中東情勢に伴う原油価格の高騰が国内企業の事業に深刻な影響を及ぼしつつあることに加え、「アンソロピックショック」や「SaaSの死」とよばれる生成AIによる代替懸念がIT・ソフトウェア業界全体の株価を急激に押し下げるなど、当社グループの企業価値の維持及び向上にとって課題となり得る事象が複数発生いたしました。しかしながら、当社グループの顧客企業においては、既存システムの刷新や生産性の向上を目的とするシステム投資需要は底堅い状況にあり、また、生成AIの導入に向けた技術的支援の引き合いも堅調であることから、当社グループの受注に深刻な影響はないものと判断しております。具体的には、当連結会計年度において、当社グループが注力してきたAI・クラウド・セキュリティ・データアナリティクスといったデジタルソリューション分野での受注が大幅に増加いたしました。当社は創業以来、高い技術と品質に責任を持つ企業姿勢、お客様の事業戦略の成功を第一とする業務知見や企業文化といった「クレスコ固有の強み」を鍛えてまいりました。このクレスコのDNAとも言える強みは、競合による模倣やAIによる代替は容易でないとともに、この強みを生成AIを活用して更に進化させてAI時代の新たな品質基準の確立やお客様戦略の実現を加速する共創を推進しております。当社は、生成AIを「成長する」クレスコを更に加速するドライバーとして研究・活用し、次世代のSI事業モデルの成長と企業価値向上を実現してまいります。 このような経営環境のもと、当社グループは前年度より『中期経営計画2026』を開始しており、2026年度における「連結売上高700億円」「連結営業利益率11.5%」「連結ROE15%」の達成を財務KPIとして掲げ、7つの成長戦略(①共創型モデルの確立、②品質リーダーシップ発揮、③人的資本経営推進、④技術・デジタルソリューションの拡張、⑤事業連携推進、⑥デジタル変革推進、⑦グループ一体経営)の実践を通じて、これらの財務KPIと当社グループとしてのミッションである『顧客とともに持続的に成長し、社会を前進させる』ことを実現してまいります。 当連結会計年度における当社グループの主な取り組みは、以下のとおりです。 組織及び体制当社においては、「自動車・輸送機器」分野における開発力・提案力の強化を目的として、インダストリアルビジネス本部を再編し、モビリティDXビジネス本部を新設するとともに、営業力の強化を目的として、マーケットディベロップメント本部を新設いたしました。また、執行役員の充実化を図り、当社の事業を全方位的に進めるための体制を整えました。2025年7月には、分散していた当社の開発拠点を集約し「Teq-C(テックシー)」として開設し、社員の働きやすさやコミュニケーション活性化を徹底的に追求いたしました。なお、2026年1月において持分法適用関連会社であった㈱ジザイめっけが清算結了したことから、同社を持分法の適用範囲より除外しております。 財務2025年5月9日付で、当連結会計年度の中間配当から、連結配当性向を従来の40%から50%に引き上げることを公表いたしました。また、同日付で100万株又は15億円を上限とする自己株式の市場買付けを公表いたしました。当連結会計年度における買付実績は、903,600株(取得価額の総額は14億99百万円)となりました。さらに、2025年8月には、当社の取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。)及び当社の執行役員である従業員並びに当社子会社の取締役の一部に対する譲渡制限付株式報酬として、自己株式30,120株を処分いたしました(処分価額の総額は48,914,880円)。2025年12月には、当社及び子会社の従業員の一部に対する譲渡制限付株式報酬として、自己株式35,640株を処分いたしました(処分価額の総額は53,994,600円)。 事業当社2025年8月に、スイスに本社を置くSonar社とビジネスパートナー契約を締結し、国内初の「SonarQubeゴールドリセラーパートナー」に認定されました。また、コード品質分析プラットフォームであるSonarQubeを活用したサービスである「Trust Code Hub」の提供を開始いたしました。2025年10月には、「Creage SIEM+」にてMicrosoft Sentinelの取扱いを開始いたしました。また、UiPath社のパートナー認定「Business Partners」「Service Partners」において最上位ティアである「Diamond」に認定いただきました。2025年11月に開催された「EdgeTech+ 2025」において、モビリティ分野で当社が参画する産学連携プロジェクト「Open SDV Initiative」がSDV(Software Defined Vehicle)の操作を体験できるデモを出展いたしました。2026年2月には、日本航空㈱様及び㈱JALエンジニアリング様と航空機エンジンの内視鏡(ボアスコープ)検査における記録・分析を効率化するシステムを共同で開発し、運用を開始した旨の発表を行いました。また、生成AIを活用したマイグレーションの高速化事例の発表も行いました。2026年3月には、セキュリティ脆弱性診断サービスのメニューに「ASM診断」「AWS設定診断」を加え、ラインナップの拡充を図りました。 連結子会社㈱クレスコ・ジェイキューブは、統合によるシナジー効果の最大化とビジネスの拡大を目的として、2025年4月1日付で同社の子会社である㈱高木システムを吸収合併しております。また、2025年9月9日開催の同社取締役会の決議に基づき、2025年10月1日付でIBMiビジネスに強みを持つ㈱アイエステクノポートの全発行済株式を取得いたしました。クレスコ北陸㈱も同様に、2025年8月25日開催の同社取締役会決議に基づき、2025年10月1日付で製造業向けシステム開発を得意とする㈱エイプスの全発行済株式を取得しております。㈱アイオスにつきましては、三菱UFJ信託銀行㈱との間で、システム開発とそれに付帯関連する業務におけるIT技術者の長期的、安定的な確保を目的として、2025年5月1日より10年間のパートナーシップ基本合意書を締結しております。㈱クレスコ・デジタルテクノロジーズにつきましては、2026年1月に「ネットワーク調査サービス」の対象範囲をLANからWANまで拡張することを公表いたしました。 ㈱クレスコ・イー・ソリューションにおいては、2026年3月、コンカー社のサービスパートナーランク最高位である「プラチナパートナー」に2年連続で認定されております。 上記の他、資金運用においては、投資有価証券売却益(特別利益)を6億41百万円、投資有価証券償還益(特別利益)を54百万円計上いたしました。 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高646億76百万円(前年同期売上高587億60百万円、10.1%増)、営業利益66億5百万円(前年同期営業利益59億83百万円、10.4%増)、経常利益69億80百万円(前年同期経常利益62億90百万円、11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益52億79百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益44億5百万円、19.8%増)と増収増益となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 セグメント売上高(千円)セグメント損益(千円)前期当期前年同期比前期当期前年同期比 エンタープライズ22,050,90724,008,994108.9%2,498,3383,296,241131.9%金融17,165,64617,427,161101.5%2,392,8282,208,34992.3%製造14,866,43613,928,40593.7%2,786,3212,534,97591.0%ITサービス事業計54,082,98955,364,561102.4%7,677,4888,039,566104.7%デジタルソリューション事業4,677,6029,312,382199.1%167,071815,466488.1%合計58,760,59264,676,944110.1%7,844,5598,855,032112.9% ①ITサービス事業ITサービス事業の売上高は、553億64百万円(前年同期比2.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は80億39百万円(前年同期比4.7%増)となりました。サブセグメント別の状況は、次のとおりであります。 (エンタープライズ)「エンタープライズ」区分の売上高は、240億8百万円(前年同期比8.9%増)となりました。これは主として、「情報・通信・広告」分野において当社及び一部の連結子会社でアプリケーション開発支援業務が増加したことによるものであります。また、「エンタープライズ」区分のセグメント利益(営業利益)は、32億96百万円(前年同期比31.9%増)となりました。これは主として、上記の売上高の増加に加えて、前年同期に「人材紹介・人材派遣」分野において発生していた当社の不採算プロジェクトが収束したことによるものであります。 (金融)「金融」区分の売上高は、174億27百万円(前年同期比1.5%増)と前年同期と同水準となりました。また、「金融」区分のセグメント利益(営業利益)は、22億8百万円(前年同期比7.7%減)となりました。これは主として、「その他」分野において一部の連結子会社で不採算プロジェクトが発生したことによるものであります。 (製造)「製造」区分の売上高は、139億28百万円(前年同期比6.3%減)となりました。これは、「機械・エレクトロニクス」分野におけるメーカーの製品開発プロジェクトの中止や延期の影響を大きく受けたことによるものであります。また、「製造」区分のセグメント利益(営業利益)は、25億34百万円(前年同期比9.0%減)となりました。これは主として、上記の売上高の減少と同様の理由によるものであります。 ②デジタルソリューション事業デジタルソリューション事業の売上高は、93億12百万円(前年同期比99.1%増)となりました。これは主として、当社及び一部の連結子会社において、製品・ライセンスの販売及び導入支援が大幅に増加したことと、㈱高木システム、㈱エイプス、㈱アイエステクノポートとデジタルソリューションに強みを持つ会社を取得した効果によるものであります。また、セグメント利益(営業利益)は8億15百万円(前年同期比388.1%増)となりました。これは、上記の売上高の増加と同様の理由によるものであります。 (2) 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)ITサービス事業43,735,174102.3デジタルソリューション事業7,831,114185.0合計51,566,288109.8 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、製造原価によっております。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)ITサービス事業53,916,25798.810,829,62188.2デジタルソリューション事業11,114,944214.22,734,630293.4合計65,031,202108.813,564,252102.7 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)ITサービス事業55,364,561102.4デジタルソリューション事業9,312,382199.1合計64,676,944110.1 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上となる取引先がないため、記載しておりません。 (3) 財政状態当連結会計年度末における資産総額は前連結会計年度末に比べ、45億63百万円増加し、478億99百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ23億26百万円増加し、307億78百万円となりました。これは主に、電子記録債権が2億49百万円、仕掛品が1億36百万円それぞれ減少したものの、「その他」に含まれる仮払金が8億11百万円、契約資産が7億76百万円、売掛金が6億56百万円、現金及び預金が1億44百万円それぞれ増加したことによるものであります。なお、当連結会計期間末の仮払金の残高には、2026年4月1日に取得した㈱オフィスメーションの株式購入代金8億13百万円が含まれております。 固定資産は前連結会計年度末に比べ、22億36百万円増加し、171億21百万円となりました。これは主に、投資有価証券が8億95百万円、建物が7億85百万円、繰延税金資産が1億62百万円、保険積立金が1億67百万円、工具、器具及び備品が1億36百万円それぞれ増加したことによるものであります。当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ18億99百万円増加し、144億20百万円となりました。 流動負債は前連結会計年度末に比べ12億99百万円増加し、102億70百万円となりました。これは主に、買掛金が4億35百万円、契約負債が3億45百万円、未払法人税等が2億70百万円、未払金が1億44百万円、賞与引当金が1億39百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は前連結会計年度末に比べ5億99百万円増加し、41億49百万円となりました。これは主に、長期借入金が3億98百万円減少したものの、繰延税金負債が4億97百万円、資産除去債務が2億48百万円、役員退職慰労引当金が1億30百万円、退職給付に係る負債が1億13百万円それぞれ増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における純資産合計は前連結会計年度末に比べ26億63百万円増加し、334億79百万円となりました。これは主に、自己株式が14億25百万円増加したものの、利益剰余金が31億55百万円、その他有価証券評価差額金が8億54百万円それぞれ増加したことによるものであります。 (4) キャッシュ・フロー当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ18百万円増加し、152億63百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは53億31百万円の収入(前年度47億62百万円の収入)となりました。 これは主に、法人税等の支払額が20億3百万円、契約資産の増加額が7億76百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が75億41百万円、仕入債務の増加額が4億14百万円、未払金の増加額が1億39百万円、賞与引当金の増加額が1億30百万円あったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは13億19百万円の支出(前年度22億93百万円の支出)となりました。 これは主に、投資有価証券の売却による収入が6億96百万円、投資有価証券の償還による収入が5億43百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が8億50百万円、「その他」に含まれる㈱オフィスメーションの株式購入代金の支出が8億13百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が4億50百万円、投資有価証券の取得による支出が3億82百万円、無形固定資産の取得による支出が1億75百万円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは39億95百万円の支出(前年度20億84百万円の支出)となりました。 これは主に、配当の支払額が21億22百万円、自己株式の取得による支出が15億2百万円、長期借入金の返済による支出が4億58百万円あったことによるものであります。 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (6) 当連結会計年度の経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績について、売上高は前年同期に比べて10.1%増の646億76百万円となりました。営業利益は前年同期に比べて10.4%増の66億5百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べて19.8%増の52億79百万円となりました。 ①売上高ITサービス事業の売上高は、前連結会計年度に比べて2.4%増の553億64百万円となり、デジタルソリューション事業の売上高は、前連結会計年度に比べて99.1%増の93億12百万円となりました。 ②売上原価、販売費及び一般管理費売上原価は、前連結会計年度より45億85百万円増加し、515億66百万円となりました。費目別では、材料費が9億8百万円、外注費が16億72百万円、労務費が12億40百万円、経費が7億43百万円それぞれ増加しております。これらの増加は主として売上高の増加に伴うものであります。 この結果、売上総利益率は、前連結会計年度の20.0%より0.3%上昇し20.3%となりました。 販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度から7億9百万円増加し、65億4百万円となりました。これは主に、人件費が3億47百万円、福利厚生費が59百万円、採用費が52百万円、のれん償却額が52百万円、教育費が50百万円それぞれ増加したことによるものであります。以上の結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度と同値の10.2%となりました。 ③営業外収益、営業外費用営業外収益は、前連結会計年度より22百万円減少し、4億87百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度から90百万円減少し、1億13百万円となりました。これは主に、投資顧問料が36百万円、有価証券評価損が25百万円それぞれ減少したことによるものであります。以上の結果、売上高経常利益率は、前連結会計年度の10.7%より0.1%上昇し10.8%となりました。 ④特別利益、特別損失特別利益は、前連結会計年度から4億83百万円増加し7億31百万円となりました。これは、投資有価証券売却益が4億68百万円増加したことによるものであります。 特別損失は、前連結会計年度から1億24百万円減少し、1億70百万円となりました。これは主に、減損損失が89百万円、損害補償損失が85百万円それぞれ減少したことによるものであります。 ⑤親会社株主に帰属する当期純利益以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より8億73百万円増加し、52億79百万円となり、売上高当期純利益率は、前連結会計年度の7.5%から0.7%上昇し8.2%となりました。 (7) 経営成績に重要な影響を与える要因について① 市況の動向生産労働人口の減少や昨今の物価高騰が企業のIT戦略・IT投資の姿勢に質的・量的な変化をもたらしていると考えられ、これらの動向は当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。 ② プロジェクトマネジメント当社グループのプロジェクトマネジメントは標準化された手法を用いて行われておりますが、顧客とのミスコミュニケーションや仕様変更、開発人員の不足等により不採算プロジェクトや損害賠償責任が発生するリスクがあり、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。 ③ 事業投資及び資金運用当社が保有するM&Aやアライアンス目的の金融商品並びに資金の運用目的の金融商品は、市況及び金融市場の動向に強い影響を受けるため、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。 (8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(4) キャッシュ・フロー」に記載しております。 (資金需要)当社グループが持続的に成長し企業価値を向上させるためには、事業活動や資金の運用を源泉とした自己資金を十分に確保することは当然として、ソフトウェア開発体制を拡充するための設備投資資金、将来の事業拡大に向けたM&A・アライアンスのための投資資金及び新規技術の獲得に向けた研究開発資金を適時適切に調達することが必要不可欠であると認識しております。 (資金調達方法)当社グループでは、原則として、これらの資金を自己資金で賄うこととしております。ただし、経営環境や業界動向、経済・金融情勢等を勘案して、多額の資金が必要となった場合には、財務健全性に配慮しつつ、証券市場からの資金調達や金融機関からの借入れを実行することも視野に入れております。 (株主還元)当社グループでは、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要課題と位置付けており、株主資本の充実と長期的な安定収益力を維持するとともに、業績に裏付けられた適正な利益配分を維持することを基本方針としております。また、株価動向や経営に与える影響を考慮しつつ自己株式の取得を実行することも重要な株主還元政策の選択肢の一つであると考えております。当連結会計年度において、当社取締役会決議に基づき、市場買付けの方法により自己株式903,600株(取得価額の総額1,499,838,800円)を取得いたしました。なお、当連結会計年度における配当の実施状況につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。 (9) 経営者の問題認識と今後の方針について「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
事業リスク
- サービス品質リスクソフトウェア開発・保守において、顧客からの仕様変更や予期せぬ技術的な問題により追加工数が発生したり、納品物の不具合で損害賠償請求を受けたりする可能性があります。これにより、会社の信用が低下し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。クレスコグループは品質マネジメントプロセスでリスク防止に努めていますが、完全に排除することは困難です。
- 情報漏洩・システムリスクサイバー攻撃や従業員の過失により、顧客の秘密情報や資産が漏洩・消失するリスクがあります。これにより、損害賠償責任が発生したり、会社の信用が著しく低下したりして、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。定期的なコンプライアンスチェックやセキュリティ事故対応体制の整備で対策していますが、リスクは常に存在します。
- 開発人材確保リスクITサービス事業の特性上、優秀な開発人材の確保は不可欠です。計画通りに人材を獲得できなかったり、協力会社との連携がうまくいかなかったりすると、プロジェクトの立ち上げや遂行、サービスの提供に支障が生じ、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。働き方改革や外国人採用、オフショア活用で対応していますが、人材競争は激しい状況です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) リスク管理体制当社は『リスク管理規程』を制定し、当該規程に基づいて当社グループにおけるリスクを区分・管理しております。当社取締役会は、リスクの種類・内容に応じて責任部門を定め、各責任部門長、各業務執行取締役及び内部統制委員会がリスク管理体制の整備とモニタリングを行っております。 (2) 各リスクの説明① サービスリスクサービスリスクは、当社グループが提供するソフトウェア開発・保守等のサービスに関連して発生する不採算リスクや納品物の不具合による損害賠償リスク等をいいます。当社グループでは、十分な収支計画や技術的な検証を行った上で受注を決定しておりますが、顧客からの仕様変更要求、予期せぬ技術的なミスマッチ等により追加の工数が発生した場合や、納品したソフトウェアの契約不適合責任等に基づく損害賠償請求を受けることとなった場合に、信用の悪化も含めて当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、当社の品質・プロセス統括本部を中心に品質マネジメントプロセスの推進を図っており、当該リスクを未然に防止しております。なお、当連結会計年度において、受注損失引当金を1億19百万円計上しております。 ② 情報漏洩・システムリスクサイバー攻撃や当社グループの過失等により第三者の秘密情報・資産を漏洩又は消失した場合には、当社グループは損害賠償責任や信用の悪化を招くことになり、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、定期的にコンプライアンスチェックを実施しており、役員・社員のコンプライアンス意識の向上を図るとともに、セキュリティ事故発生時の体制を整備することでその悪影響を最低限にとどめるようにしております。 ③ 災害等リスク(疫病を含む)大規模な自然災害や疫病が発生した場合には、事業上必要となる情報システムへの被害や外出の危険性の観点から、当社グループの事業継続が困難となり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、システムのクラウド化の推進、テレワーク体制の充実等のBCP(事業継続計画)を策定・実行しております。 ④ 開発人材の獲得に関するリスク当社グループの事業の特性上、計画どおりに開発に従事する人材を獲得することができず、協力会社と適宜・適切に連携ができない場合、プロジェクトの立ち上げや遂行、サービスの提供に支障が生じ、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、テレワーク・オフィススペース戦略等の働き方改革を推進することで積極的な採用活動を進めるとともに、外国人採用の拡大やオフショアを進めることで国内人材不足に対応しております。 ⑤ 事業投資(M&A・アライアンス)及び資金の運用に関するリスク当社は、事業領域の拡大を目的として積極的なM&A・アライアンス投資を進めるとともに、多額の金融商品の運用を行っております。したがって、M&A・アライアンスが当初想定した効果を発揮できない場合や金融市場が大きく変動した場合に、保有する金融商品の価値が下落し、のれんや有価証券の評価損を計上するなど当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社ではグループサービス本部を中心としたグループ管理体制を構築するとともに、財務経理部による運用管理体制を整備しております。 ⑥ 重大な訴訟等に関するリスク上記の他、当社グループの事業遂行過程で第三者に対して損害を与えた場合に、損害賠償責任を追及する訴訟等を提起され、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、上記のリスク管理体制により当該リスクを未然に防止しております。