事業の概要
- イベント企画制作テー・オー・ダブリューは、企業の新商品発表会や周年事業などのプロモーションイベントを企画から制作、実施まで一貫して手掛けています。リアルな会場でのイベントだけでなく、オンラインを活用したハイブリッドイベントも得意としており、顧客の課題解決に向けた多様なプロモーション戦略を提案・実行することで収益を得ています。
- 専門チーム編成プロモーションの目的や課題に応じて、プロデューサーが社内外の専門家(プランナー、連結子会社、外部協力機関など)と最適なチームを編成し、企画・制作を行います。これにより、WEBサイト制作、SNS運用、動画制作、デジタル広告、PR、TVCMなど、幅広い手法を駆使した統合的なプロモーションを提供し、顧客の多様なニーズに応えています。
- 子会社との連携連結子会社であるティー・ツー・クリエイティブはリアル・ハイブリッドイベントの制作・運営・演出を、モットはTVCM・WEB動画の企画・制作を、Qeticはデジタルコンテンツの企画・制作・運用をそれぞれ担当しています。これらの子会社との連携により、グループ全体で多角的なプロモーションサービスを提供し、事業領域を広げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 単一セグメント事業テー・オー・ダブリューグループは、プロモーション全般の企画・制作を単一の事業セグメントとして展開しています。これは、体験領域を核としたリアルイベント、ハイブリッドイベント、統合プロモーションなど、多岐にわたるサービスを一体的に提供しているためです。
- リアルイベント顧客企業の新商品発表会、周年記念イベント、展示会など、実際に人が集まる場所で開催されるイベントの企画・制作・運営が主要な業務です。参加者が直接体験できる場を創出し、ブランドイメージ向上や商品理解促進に貢献しています。
- ハイブリッドイベントリアル会場とオンライン配信を組み合わせたイベントで、より多くの参加者にリーチし、多様な視聴体験を提供します。オンライン技術を活用することで、地理的な制約を超えてイベントの規模や影響力を拡大し、顧客のプロモーション効果を最大化しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社連結子会社(株式会社ティー・ツー・クリエイティブ、株式会社モット、Qetic株式会社、株式会社ブルースモービル)により構成されており、当社グループが強みとする体験領域をコアとするプロモーション全般の企画・制作並びにそれに付帯する業務を行っております。当社グループの事業は単一セグメントでありますが、企画・制作するプロモーション業務をカテゴリー別に分類すると、「リアルイベント」・「ハイブリッドイベント」・「統合プロモーション」及び「その他」と分類しております。 (1)業務範囲当社は、プロモーション業務の企画から制作の実施までを受注し、「分析・調査」・「戦略立案・コンセプト策定」・「企画提案」・「実施制作」・「効果検証」並びにそれに付帯する業務を行いますが、それぞれの課題に応じて多くの手法があります。リアルイベント、オンラインプロモーション、WEBサイト、SNS、動画制作、デジタル広告、PR、OOH、TVCM等、目的や課題に合わせて当社のプロデューサーがプランナーをはじめとする各領域における専門性の高い社員、連結子会社及び外注先協力機関から最適なチームを編成してプランニング・プロデュースを行います。なお、連結子会社である株式会社ティー・ツー・クリエイティブは、「リアルイベント」・「ハイブリッドイベント」の領域において、主に「制作」・「運営」・「演出」を行っております。同様に、連結子会社である株式会社モットは、「TVCM」・「WEB動画」の領域において、「企画」・「制作」を行っております。また、連結子会社であるQetic株式会社は、デジタルコンテンツ領域において、「企画」・「制作」・「運用」を行っております。さらに、連結子会社である株式会社ブルースモービルは、グルメイベントの「企画」・「制作」、TV番組等の「制作」を行っております。 (2)事業系統図当連結会計年度末における事業の系統は以下のとおりであります。 (3)業務カテゴリー当社グループの制作する業務をカテゴリー別に分類すると下表のとおりとなります。 カテゴリーリアルイベントハイブリッドイベント統合プロモーションその他
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い イベント・プロモーションは制作段階・実施段階で当初の内容や金額が変動するケースが多い。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:社会情勢、自然災害、感染症流行に伴うリスク / 企画、制作業務に関する業界の特徴 / 人材確保・人材流動性に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
提供された財務サマリでは、ブランド、特許、規制ライセンス、IPに関する具体的な情報は確認できませんでした。サービス業という業種から、無形資産の重要性は考えられますが、現時点では評価に足る情報が不足しています。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客がテー・オー・ダブリューのサービスから他社へ乗り換える際の具体的なスイッチングコスト(学習コスト、データ移行コスト、契約解除料など)に関する情報は見当たりません。ただし、特定の専門サービスにおいては、一定の乗り換え障壁が存在する可能性はあります。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
提供された情報からは、ユーザー数の増加がサービスの価値向上に繋がるネットワーク効果の存在を示す証拠はありません。事業内容が直接的なネットワーク効果を生み出す構造ではないと考えられます。
コスト優位☆☆☆☆☆
テー・オー・ダブリューのコスト構造に関する詳細な情報は提供されていません。競合他社と比較して、構造的に低コストでサービスを提供できる優位性があるかは不明です。
規模の経済☆☆☆☆☆
提供された情報からは、テー・オー・ダブリューが業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているか判断できません。市場シェアや事業規模に関する具体的なデータが不足しています。
- 体験領域の強み当社グループは、顧客のブランドや商品を深く印象づける「体験領域」をコアとしたプロモーションに強みを持っています。リアルイベントやハイブリッドイベントを通じて、参加者に直接的な感動や記憶に残る体験を提供することで、他の広告手法では得にくい高いエンゲージメントと効果を生み出しています。
- 多様なプロモーション手法リアルイベントからオンラインプロモーション、WEBサイト、SNS、動画制作、デジタル広告、PR、OOH、TVCMまで、多岐にわたるプロモーション手法を組み合わせた統合的な提案が可能です。これにより、顧客の様々な課題や目的に合わせて最適なソリューションを提供し、競争力を高めています。
- 専門人材とチーム力プロモーション業務の企画から実施までを担うプロデューサーを中心に、プランナーをはじめとする各領域の専門性の高い社員や連結子会社、外注先協力機関から最適なチームを編成する能力があります。これにより、複雑化する顧客ニーズに対し、質の高い企画力と実行力で応えることができます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年9月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は、1976年にイベント・プロモーションを企画、制作、施工、運営する会社として設立以来、イベント・プロモーションを行う会社として、「人と人とのコミュニケーションを大切にする心豊かな社会作りに貢献すること」を目標としてまいりました。2022年2月にパーパス「新しい時代の体験を創る」を制定し、社会・生活のデジタル化や生活者の価値観の多様化が進む世の中において、時代や世の中の変化に応じて柔軟に適応し最適なかたちに変えていくことを追求し、当社グループの持つ普遍的な強みである「体験価値」を軸にしながら、リアルやデジタルなど様々な方法を駆使し、柔軟な発想力で新たな可能性を生み出してまいります。また、持続的な成長及びパーパスの実現に向けて、体験デザインの進化による事業成長と、人的資本をはじめとした基盤強化によってサステナビリティ経営を推進してまいります。さらに、当社グループは、広告・マーケティング市場や生活者行動の変化を踏まえ、「体験」を軸とした価値提供の高度化と事業領域の拡張を進めております。体験価値に対する需要の高まりを背景に、顧客基盤の拡張と提供領域の拡張を進めるとともに、事業領域の拡張を図り、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、株主重視の経営という観点から企業価値最大化を図るため、収益性と生産性の観点より、目標とする経営指標を、連結経常利益及び従業員一人当たりの売上総利益とし、その向上を目指しております。 (3)経営環境当社グループがおかれている市場環境は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな回復基調が続く一方、不安定な国際情勢やエネルギー供給不安、円安の進行、継続的な物価上昇に加え、金融市場の変動の影響など先行きに対する不透明感が継続しております。一方で、生活者の価値観の多様化やデジタル技術・AIの活用拡大を背景に、企業マーケティングにおいては、リアルとデジタルを融合した統合的なマーケティング・プロモーションの重要性が一層高まっております。また、デジタル化が進展する中においても、生活者の共感や感動を生み出す「体験価値」への期待は高まっており、企業と生活者の接点の在り方も変化しております。 (4)優先的に対処すべき課題2026年6月期は、イベント等のリアルな体験への需要や広告・マーケティング市場におけるプロモーション需要が堅調に推移したことに加え、大阪・関西万博の開催や大型展示会等の需要もあり、当社グループを取り巻く事業環境は概ね良好に推移いたしました。一方で、当社グループは、中長期的な企業価値向上に向け、コーポレートガバナンス体制の再構築や人的資本への投資、グループ経営基盤の強化、労働環境改革等を推進するとともに、事業拡大に向けた戦略的な投資を実施いたしました。この結果、継続的な成長のための投資と収益性の両立が重要な経営課題であるとの認識を一層強めております。2027年6月期においては、引き続き不透明な事業環境が想定される一方、企業マーケティングにおける体験価値への需要は引き続き高まるものと認識しております。このような環境のもと、当社グループは、パーパス「新しい時代の体験を創る」の実現に向け、「体験価値」を軸とした提供価値の高度化を図るとともに、顧客基盤及び事業領域の拡張を推進してまいります。また、人的資本への継続的な投資、AIをはじめとするテクノロジーの活用による生産性向上、グループシナジーの創出及びガバナンスの更なる強化を重点課題として、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。 事業成長について当社グループは、「体験価値」をコアとした事業成長を基本方針とし、成長戦略として掲げる「クライアントの拡張」と「領域の拡張」の2軸による事業拡大を推進しております。近年、生活者の価値観の多様化やデジタル化の進展により、企業マーケティングにおいては、単なる情報伝達にとどまらず、共感や参加を伴う体験価値の創出がより重要となっております。また、企業のマーケティング機能の変化や一部領域の内製化が進む一方で、企業と生活者との直接的な接点を重視する動きが広がるなど、顧客構造や競争環境も変化しております。このような環境認識のもと、当社グループは2026年2月に中期事業成長ビジョンを策定し、これまで推進してきた「2軸の拡張」による事業成長を更に発展させ、「プロモーションとリアルエンタメを横断するエクスペリエンス・パートナー」を目指す姿として掲げました。その実現に向け、当社グループは、既存の広告・マーケティング市場に加え、生活者が主体的に関与する体験領域への対応を強化しております。特に、イベントやコンテンツ、IP等を活用した「エンタメ体験市場(リアルエンターテインメント)」を成長領域と位置付け、プロモーション領域とリアルエンターテインメント領域を横断したサービス提供を通じて、顧客との直接的な関係構築を進め、事業機会の拡大を図ってまいります。また、生活者との接点が多様化し、リアルとデジタルの融合が進む中、当社グループの強みである体験デザイン力を更に進化させ、リアル・デジタル・AI等を組み合わせた提供価値の高度化を図ることで、新たな体験価値を創出してまいります。その実現に向け、「AI for Experience Partner」をAI活用の基本方針として掲げ、企画・提案から体験設計、制作・演出、実施・運営、効果検証までの業務プロセス全体にAIを組み込み、アウトプットの品質及び生産性の向上を図ってまいります。更に、AI専門人材の育成やナレッジの全社共有、AIエージェント等の自社ソリューションの開発・活用を推進し、人とAIそれぞれの強みを融合することで、競争力の更なる向上を図ってまいります。更に、収益面では、高付加価値なフィー型業務の拡大やグループシナジーの創出、内製化の推進により収益力の向上を図るとともに、事業成長及び基盤強化に向けた戦略的投資を継続し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 基盤強化について当社グループは、サステナビリティ方針である「社員一人一人が創り出す体験を通じて企業課題・社会課題に向き合い、持続的に成長する会社へ」に基づき、人的資本経営を中心とした経営基盤の強化を推進しております。2026年6月期においては、前期に判明した労働制度運用上の課題を踏まえ、コーポレートガバナンス体制の再構築、外部専門家を活用した監査・点検、労働制度の見直し及び管理部門の体制強化を段階的に推進するとともに、2025年10月には新たな労働制度へ移行し、制度運用の定着と改善に取り組んでまいりました。また、管理部門への幹部人材の登用や専門人材の採用を進めるなど、管理・監督機能及び実務運営体制の強化を図るとともに、業務プロセスの見直しやAI・テクノロジーの活用を推進し、長時間労働の是正や労働時間の適正化など、生産性向上を含めた経営基盤の改善に取り組んでまいりました。2027年6月期においては、これまで進めてきたコーポレートガバナンス体制及び労働制度運用の定着・改善を継続するとともに、グループ各社を含めた経営基盤及び管理体制の強化を推進してまいります。また、事業戦略と連動した人的資本投資を更に推進し、採用・育成・配置・評価を一体で見直すとともに、事業環境の変化に対応した採用力の強化、人材の定着及び活躍機会の拡大に取り組み、人材の成長と事業成長の好循環を実現してまいります。これらの取り組みを一時的な対応ではなく、持続的な成長を支える経営基盤への投資と位置付け、継続的な改善を進めることで、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年9月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は、1976年にイベント・プロモーションを企画、制作、施工、運営する会社として設立以来、イベント・プロモーションを行う会社として、「人と人とのコミュニケーションを大切にする心豊かな社会作りに貢献すること」を目標としてまいりました。2022年2月にパーパス「新しい時代の体験を創る」を制定し、社会・生活のデジタル化や生活者の価値観の多様化が進む世の中において、時代や世の中の変化に応じて柔軟に適応し最適なかたちに変えていくことを追求し、当社グループの持つ普遍的な強みである「体験価値」を軸にしながら、リアルやデジタルなど様々な方法を駆使し、柔軟な発想力で新たな可能性を生み出してまいります。また、持続的な成長及びパーパスの実現に向けて、体験デザインの進化による事業成長と、人的資本をはじめとした基盤強化によってサステナビリティ経営を推進してまいります。さらに、当社グループは、広告・マーケティング市場や生活者行動の変化を踏まえ、「体験」を軸とした価値提供の高度化と事業領域の拡張を進めております。体験価値に対する需要の高まりを背景に、顧客基盤の拡張と提供領域の拡張を進めるとともに、事業領域の拡張を図り、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、株主重視の経営という観点から企業価値最大化を図るため、収益性と生産性の観点より、目標とする経営指標を、連結経常利益及び従業員一人当たりの売上総利益とし、その向上を目指しております。 (3)経営環境当社グループがおかれている市場環境は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな回復基調が続く一方、不安定な国際情勢やエネルギー供給不安、円安の進行、継続的な物価上昇に加え、金融市場の変動の影響など先行きに対する不透明感が継続しております。一方で、生活者の価値観の多様化やデジタル技術・AIの活用拡大を背景に、企業マーケティングにおいては、リアルとデジタルを融合した統合的なマーケティング・プロモーションの重要性が一層高まっております。また、デジタル化が進展する中においても、生活者の共感や感動を生み出す「体験価値」への期待は高まっており、企業と生活者の接点の在り方も変化しております。 (4)優先的に対処すべき課題2026年6月期は、イベント等のリアルな体験への需要や広告・マーケティング市場におけるプロモーション需要が堅調に推移したことに加え、大阪・関西万博の開催や大型展示会等の需要もあり、当社グループを取り巻く事業環境は概ね良好に推移いたしました。一方で、当社グループは、中長期的な企業価値向上に向け、コーポレートガバナンス体制の再構築や人的資本への投資、グループ経営基盤の強化、労働環境改革等を推進するとともに、事業拡大に向けた戦略的な投資を実施いたしました。この結果、継続的な成長のための投資と収益性の両立が重要な経営課題であるとの認識を一層強めております。2027年6月期においては、引き続き不透明な事業環境が想定される一方、企業マーケティングにおける体験価値への需要は引き続き高まるものと認識しております。このような環境のもと、当社グループは、パーパス「新しい時代の体験を創る」の実現に向け、「体験価値」を軸とした提供価値の高度化を図るとともに、顧客基盤及び事業領域の拡張を推進してまいります。また、人的資本への継続的な投資、AIをはじめとするテクノロジーの活用による生産性向上、グループシナジーの創出及びガバナンスの更なる強化を重点課題として、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。 事業成長について当社グループは、「体験価値」をコアとした事業成長を基本方針とし、成長戦略として掲げる「クライアントの拡張」と「領域の拡張」の2軸による事業拡大を推進しております。近年、生活者の価値観の多様化やデジタル化の進展により、企業マーケティングにおいては、単なる情報伝達にとどまらず、共感や参加を伴う体験価値の創出がより重要となっております。また、企業のマーケティング機能の変化や一部領域の内製化が進む一方で、企業と生活者との直接的な接点を重視する動きが広がるなど、顧客構造や競争環境も変化しております。このような環境認識のもと、当社グループは2026年2月に中期事業成長ビジョンを策定し、これまで推進してきた「2軸の拡張」による事業成長を更に発展させ、「プロモーションとリアルエンタメを横断するエクスペリエンス・パートナー」を目指す姿として掲げました。その実現に向け、当社グループは、既存の広告・マーケティング市場に加え、生活者が主体的に関与する体験領域への対応を強化しております。特に、イベントやコンテンツ、IP等を活用した「エンタメ体験市場(リアルエンターテインメント)」を成長領域と位置付け、プロモーション領域とリアルエンターテインメント領域を横断したサービス提供を通じて、顧客との直接的な関係構築を進め、事業機会の拡大を図ってまいります。また、生活者との接点が多様化し、リアルとデジタルの融合が進む中、当社グループの強みである体験デザイン力を更に進化させ、リアル・デジタル・AI等を組み合わせた提供価値の高度化を図ることで、新たな体験価値を創出してまいります。その実現に向け、「AI for Experience Partner」をAI活用の基本方針として掲げ、企画・提案から体験設計、制作・演出、実施・運営、効果検証までの業務プロセス全体にAIを組み込み、アウトプットの品質及び生産性の向上を図ってまいります。更に、AI専門人材の育成やナレッジの全社共有、AIエージェント等の自社ソリューションの開発・活用を推進し、人とAIそれぞれの強みを融合することで、競争力の更なる向上を図ってまいります。更に、収益面では、高付加価値なフィー型業務の拡大やグループシナジーの創出、内製化の推進により収益力の向上を図るとともに、事業成長及び基盤強化に向けた戦略的投資を継続し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 基盤強化について当社グループは、サステナビリティ方針である「社員一人一人が創り出す体験を通じて企業課題・社会課題に向き合い、持続的に成長する会社へ」に基づき、人的資本経営を中心とした経営基盤の強化を推進しております。2026年6月期においては、前期に判明した労働制度運用上の課題を踏まえ、コーポレートガバナンス体制の再構築、外部専門家を活用した監査・点検、労働制度の見直し及び管理部門の体制強化を段階的に推進するとともに、2025年10月には新たな労働制度へ移行し、制度運用の定着と改善に取り組んでまいりました。また、管理部門への幹部人材の登用や専門人材の採用を進めるなど、管理・監督機能及び実務運営体制の強化を図るとともに、業務プロセスの見直しやAI・テクノロジーの活用を推進し、長時間労働の是正や労働時間の適正化など、生産性向上を含めた経営基盤の改善に取り組んでまいりました。2027年6月期においては、これまで進めてきたコーポレートガバナンス体制及び労働制度運用の定着・改善を継続するとともに、グループ各社を含めた経営基盤及び管理体制の強化を推進してまいります。また、事業戦略と連動した人的資本投資を更に推進し、採用・育成・配置・評価を一体で見直すとともに、事業環境の変化に対応した採用力の強化、人材の定着及び活躍機会の拡大に取り組み、人材の成長と事業成長の好循環を実現してまいります。これらの取り組みを一時的な対応ではなく、持続的な成長を支える経営基盤への投資と位置付け、継続的な改善を進めることで、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及び キャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな回復基調が続く一方、不安定な国際情勢やエネルギー供給不安、円安の進行、継続的な物価上昇に加え、金融資本市場の変動の影響など先行きに対する不透明感が継続しております。このような中、当社グループを取り巻く事業環境については、イベント等のリアルな体験への需要や広告におけるプロモーション市場の堅調さに加え、大阪・関西万博の開催もあり、売上高は5.1%増と伸長した一方、コーポレートガバナンス体制の再構築と経営基盤の強化、労働環境改革にかかる投資に伴い販管費及び人件費の増加に加え、ブルースモービル社の買収に伴う費用等計画外の費用の発生により、営業利益は6.0%減、経常利益は7.4%減にとどまりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は186億82百万円(前連結会計年度比5.1%増)、営業利益は20億24百万円(同6.0%減)、経常利益は20億31百万円(同7.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の労働制度運用に関する是正措置対応に伴う特別損失5億80百万円がなくなり13億84百万円(同22.3%増)となりました。 セグメントの経営成績につきましては、セグメント情報を記載していないため、カテゴリー別で記載しております。当連結会計年度におけるカテゴリーごとの売上高は次のとおりであります。 a. リアルイベントリアルイベントは大阪・関西万博やプロモーションイベントの増加・大型化に加え、IPコンテンツを中心にリアルエンタメ領域の業務も拡大し、売上高は128億88百万円(前連結会計年度比14.6%増)となりました。 b. ハイブリッドイベントハイブリッドイベントは案件数の減少に伴い停滞し、売上高は20億37百万円(前連結会計年度比8.7%減)となりました。 c. 統合プロモーション統合プロモーションは、デジタル・映像をコアにした提案が停滞し、売上高は37億40百万円(前連結会計年度比10.5%減)となりました。 d. その他官公庁・団体からの事務局業務の減少により、売上高は16百万円(前連結会計年度比87.0%減)となりました。 ②財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5億9百万円増加し、147億28百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ2億31百万円増加の124億86百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が3億13百万円減少しましたが、現金及び預金が6億6百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億77百万円増加の22億42百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ13百万円増加の2億27百万円となりました。これは主に、レイアウト変更等によるものであります。無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億90百万円増加の4億35百万円となりました。これは主に、のれんの増加等によるものであります。投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ25百万円減少の15億79百万円となりました。これは主に、敷金及び保証金が98百万円、投資有価証券が74百万円増加しましたが、繰延税金資産が2億4百万円減少したこと等によるものであります。流動負債は、前連結会計年度末に比べ3億84百万円減少の34億95百万円となりました。これは主に、買掛金が5億13百万円、1年内返済予定の長期借入金が1億11百万円増加しましたが、労務関連引当金が5億80百万円、未払法人税等が2億8百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ15百万円減少の4億31百万円となりました。これは主に、退職給付に係る負債が13百万円増加しましたが、長期借入金が31百万円減少したこと等によるものであります。純資産は、前連結会計年度末に比べ9億9百万円増加の108億1百万円となりました。これは主に、利益剰余金が6億98百万円、自己株式の処分により96百万円増加したこと等によるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億6百万円増加し、87億34百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は16億87百万円(前連結会計年度は7億33百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額が6億66百万円、労務関連引当金の減少額が5億80百万円、その他の流動負債の減少額が2億51百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が20億20百万円、売上債権の減少額が4億50百万円、仕入債務の増加額が4億18百万円あったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は3億46百万円(前連結会計年度は91百万円の使用)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1億77百万円、敷金及び保証金の差入による支出が1億6百万円あったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は7億35百万円(前連結会計年度は9億66百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額が6億85百万円あったこと等によるものであります。 ④制作、受注及び販売の実績セグメント情報を記載していないため、制作実績、受注状況及び販売実績は、カテゴリー別で記載しております。 a.制作実績当連結会計年度における制作実績をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。カテゴリー当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)前年同期比(%)リアルイベント10,700,17115.9ハイブリッドイベント1,612,244△10.4統合プロモーション3,014,523△12.8その他12,300△87.1合計15,339,2405.2 (注) 上記の金額はイベント・プロモーション制作に要した費用で表示しております。 b.受注状況イベント・プロモーションは制作段階、運営段階で当初の内容や金額が変動するケースが多いことから、当業界では、契約書の取交しや、発注書等が発行されることが少なく、したがって、受注残高の正確な把握が困難なため、受注状況の開示はいたしておりません。なお、当社グループでは社内の受注管理システムにより、案件の進捗度合いの正確な把握に努めております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。カテゴリー当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)前年同期比(%)制作売上高 リアルイベント12,888,74814.6ハイブリッドイベント2,037,265△8.7統合プロモーション3,740,862△10.5その他16,016△87.0合計18,682,8925.1 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)総販売実績に対する割合(%)金額(千円)総販売実績に対する割合(%)㈱博報堂4,791,03526.94,751,87925.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高) 当連結会計年度における売上高は、IPコンテンツを中心にリアルエンタメ領域の業務の拡大、プロモーションイベントの増加・大型化に加えて、大阪・関西万博も寄与し、堅調に推移したため、186億82百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。(売上総利益) 売上総利益は、売上高の増加に伴い、32億87百万円(同3.3%増)となりました。(営業利益) 販売費及び一般管理費は、コーポレートガバナンス強化に向けた基盤強化・労働環境改革にかかわる投資の他、ブルースモービル社の買収に伴う費用等、計画外の投資、AI投資含めて販管費が大きく増加し、12億63百万円(同22.6%増)となりました。 この結果、営業利益は20億24百万円(同6.0%減)となりました。(経常利益) 営業外収益は、受取配当金の増加等により、50百万円(同5.4%増)となりました。営業外費用は、譲渡制限付株式関連費用の増加等により、43百万円(同539.7%増)となりました。この結果、経常利益は20億31百万円(同7.4%減)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 法人税等を6億35百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は13億84百万円(同22.3%増)となりました。(経営成績に重要な影響を与える要因について) 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性についての分析)キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、イベント・プロモーションの制作費並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費になりますが、事業戦略上、多種多様な回収・支払のサイクルに対応していくために、売掛債権の流動化による資金調達も財源としております。 今後、既存事業の事業成長を図りながら、積極的に新規事業の創出や、必要に応じてM&Aを実施し成長性のあるビジネスを当社グループの成長に取り込んでいく考えでありますが、資金需要の必要性に応じて柔軟に資金調達を実施いたします。
事業リスク
- 社会情勢による影響景気悪化や消費低迷により、企業が広告宣伝費を削減すると、イベントやプロモーションの受注が減少する可能性があります。また、感染症の流行や大規模な自然災害が発生した場合、イベントの中止や延期、規模縮小が相次ぎ、当社の業績に大きな打撃を与える可能性があります。
- 企画制作の変動性イベント・プロモーションの企画・制作は、顧客からの追加発注や仕様変更、天候や社会情勢の変化により、直前で内容や予算が変動することが頻繁にあります。これにより、当初の計画通りに売上が計上されなかったり、採算が悪化したりするリスクがあります。
- 人材確保と流動性当社の競争力は、企画力・推進力・制作力を持つ優秀な人材に大きく依存しています。採用市場の動向や人材の流動性の高まりにより、必要な人材の確保や育成が計画通りに進まなかった場合、業務遂行能力や競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年9月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 社会情勢及び自然災害、感染症の流行等に伴うリスクについてイベント・プロモーションは、景気・消費の悪化等に伴いクライアント広告・宣伝費の支出が減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、感染症の世界的流行や自然災害により、業務の中止、受注の減少及び規模の縮小等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。加えて、南海トラフ地震や首都圏直下型地震等の大規模地震が発生した場合には、当社グループの拠点やクライアントに対する物理的な影響のほか、社会全体の活動が一時的に停滞し、広告宣伝活動の自粛や延期が広がることで、イベント・プロモーションの実施中止や先送りが相次ぎ、広告市場全体が大きく冷え込む可能性があります。従いまして、国内市場における景気後退や自然災害、感染症の流行等の発生に伴う需要の縮小は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 企画、制作業務に関する業界の特徴についてイベント・プロモーションの制作は、企画、制作、実施及び管理等、各段階によって構成されます。そのステップについては、コンペによる受注や指名による受注等、その受注形態に関わらず、制作作業に入る前の企画段階があり、企画を立案し関係者との打合せを経て制作段階・実施段階に進みます。その段階において主催者や広告主からの追加発注や仕様変更の要請があったり、天候や社会情勢の変化により直前に実施内容の変更等が生じたりすることがあります。結果として、当初の基本計画の内容変更等により、予算金額に変動が生じる場合があります。また、主催者や広告主側の広告費の削減や広告会社の変更等により、当社グループ受注分がなくなることもあります。このようにイベント・プロモーションでは、制作段階・実施段階で当初の内容や金額が変動するケースが多いことから、当社グループでは社内の受注管理システムにより、案件の進捗度合いの正確な把握に努めております。また、企画・制作・運営において品質上の問題や対応不全が発生した場合には、クライアントや関係者からの信頼を損ね、将来的な取引機会やブランド評価に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 人材確保・人材流動性に関するリスクについて当社グループの競争力は、クライアントニーズに応えるための企画力・推進力・制作力を有する優秀な人材の確保と育成に依拠しております。近年、イベント・プロモーション領域においては、顧客の要望の多様化や業務の高度化が進む中で、専門性を有するプロデューサーやプランナーへの期待が高まっております。こうした環境のもと、当社グループでは人的資本経営の強化を進め、「働きやすさ」と「やりがい・成長」の実現による、採用強化の継続や離職の抑制と定着率の向上を図っております。特に新卒採用については、将来的な中核人材の育成を見据えた計画的な強化を継続しており、現場力と専門性を兼ね備えた人材層の拡充に取り組んでいます。また、人材育成の観点では、専門性の向上やリーダー層の育成に加え、AIやデジタルテクノロジーを活用した業務の効率化・高度化にも取り組んでおります。しかしながら、今後の採用市場の動向や人材の流動性の高まり等によって、必要な人材の確保や育成が想定どおりに進まなかった場合、また特定人材への依存が高まった場合には、当社グループの業務遂行や競争力、ひいては業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 実施期間及び売上時期の変更について当社グループが手掛ける業務には、主催者や広告主である企業の新商品やサービスのプロモーションを目的としたものが多く、その商品やサービスによっては製造・販売等に許認可を要するものもあるため、その許認可の下りるタイミングにより発売開始時期がずれ込むことがあります。また、商品開発の遅れや生産体制の遅れで発売開始時期が遅れたり、逆に早まったりする場合もあります。イベント・プロモーションは開催時期、期間の変更が発生するケースがあるため、案件の終了日が当初の予定からずれ込んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループでは社内の受注管理システムによりイベント・プロモーションの終了日を把握するとともに、業務終了後にイベント・プロモーションの終了日が記載された業務実施確認書を入手し、受注管理システムの終了日と業務実施確認書に記載された終了日の一致を確認しております。 (5) 法令遵守およびコンプライアンスに関するリスクについて当社グループは、中小受託取引適正化法(取適法)、フリーランス保護法、労働基準法をはじめとする労働関連法令、個人情報保護法、知的所有権、景品表示法、建設業法、警備業法、薬機法、屋外広告物条例など、多岐にわたる法令や規制の遵守を必要とする業態で事業を行っております。また、事業内容に関わらず、企業としての基本的な法令遵守も行っております。これらの法令に対しては、社内教育や管理体制の整備を通じて継続的な遵守に努めておりますが、万が一法令違反等が認定された場合には、当社グループの社会的信用や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に近年は、SNS等を通じた情報の即時拡散性の高まりにより、法令違反等に起因する社会的評価の毀損が、当社グループの信用や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 特定販売先の売上高構成比について当社グループは、幅広い領域の業務を手掛けておりますが、現状、日本における主催者や広告主は、発注先の多様化が進んだものの、その実施を大手広告会社に発注する場合が多い傾向にあります。従いまして、当社を含むイベント・プロモーションの企画、制作、実施を行う会社は、その多くを大手広告会社から受注する傾向にあります。当社グループにおきましても、販売先上位は広告会社であり、2026年6月期における主要な販売先(大手広告会社)に対する売上高構成比は55.7%となっております。広告会社より発注量の手控えがあれば、当社グループに影響を及ぼす可能性があります。 (7) 特別需要による売上高の変動について当社グループでは、大型の行事・催事や周年事業、その他単年で開催されるイベント・プロモーションなど大型の案件の受注がある場合、売上構成比に影響が生じる可能性があります。特に、当連結会計年度においては大阪・関西万博の関連業務が業績に寄与いたしましたが、翌期以降において同等の案件が継続しない場合には、売上高が減少し、前年同期との比較において業績が変動する可能性があります。 (8) 情報セキュリティおよびシステム障害に関するリスクについて当社グループでは、社内外のプロジェクト推進や勤怠、情報共有等において各種情報システム・クラウドサービスを活用しております。また、AI等の先端技術の利活用も進めております。しかしながら、サイバー攻撃やシステム障害、外部委託先の脆弱性等により、システムが停止または情報が漏洩する場合には、業務の継続に支障をきたす可能性があります。このような事態は、当社グループの業績や信用に重大な影響を与える可能性があります。また、生成AIの利用に際しては、機密情報の入力管理、第三者の知的財産権の取扱い等に関するリスクが存在します。情報漏洩や権利侵害等を通じて、当社グループの業績や信用に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 個人情報漏洩に関するリスクについて当社グループは、2004年11月にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)、2005年8月にはPマーク(プライバシーマーク)の認証を取得し、個人情報の保護には細心の注意を払っております。しかしながら、管理体制や運用に瑕疵が生じ、個人情報の漏洩や不正利用が発生した場合には、当社グループの業績や信用に重大な影響を与える可能性があります。 (10) 主催・興行型イベントに関するリスク当社グループは、成長領域と位置付けるリアルエンターテインメント領域において、受託型に加え、自社主催・共催による興行型イベントへの取り組みを拡大しております。興行型イベントは、チケット・物販等の販売収入を直接の収益源とするため、動員数の変動、天候・災害、出演者の事情、IP等の権利処理の状況により、収益が大きく変動する可能性があります。また、来場者の安全確保・雑踏管理や肖像権等の権利対応において、主催者としてより高度な管理責任を負うこととなります。当社グループでは、案件選別基準の整備、興行中止保険等の活用、安全管理体制の強化により、これらのリスクの低減に努めておりますが、想定を超える事象が発生した場合には、当社グループの業績及び信用に影響を及ぼす可能性があります。