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エフアンドエム(4771)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • アカウンティングサービス
    個人事業主や小規模企業向けに、経理代行を中心とした会計サービスを提供しています。日々の記帳業務などを代行することで、顧客のバックオフィス業務の負担を軽減し、本業に集中できる環境を支援しています。この事業は同社の主要な収益源の一つです。
  • コンサルティングサービス
    中堅・中小企業の総務経理部門に対し、ISOやプライバシーマーク認証取得支援、補助金受給申請支援など、多岐にわたる情報提供サービスを提供しています。企業の経営課題解決をサポートし、業務効率化や競争力強化に貢献しています。
  • ビジネスソリューション
    税理士・公認会計士事務所の支援力向上を目的とした「経営革新等支援機関推進協議会」の運営や、人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズの販売を行っています。認定支援機関の活動を後押しし、中小企業のIT化と生産性向上を支援することで収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コンサルティング事業
    売上高66.19億円、営業利益16.63億円と、同社グループで最も高い売上と利益を上げています。中堅・中小企業向けにISO認証取得支援や補助金申請支援など、経営課題解決に資する情報提供サービスを提供しており、グループの収益を牽引する稼ぎ頭です。
  • アカウンティングサービス事業
    売上高49.22億円、営業利益16.10億円と、コンサルティング事業に次ぐ規模です。個人事業主や小規模企業を対象に経理代行を中心とした会計サービスを提供しており、安定的な収益基盤を形成しています。この事業は、顧客のバックオフィス業務の効率化を支援しています。
  • ビジネスソリューション事業
    売上高50.71億円、営業利益6.71億円を計上しています。認定支援機関の支援力向上や、人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズの販売を通じて、企業のIT化と生産性向上を支援しています。政府のデジタル化推進を背景に、今後の成長が期待される事業です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AccountingServiceIncome 事業 49 16 32.7%
ConsultingIncome 事業 66 17 25.1%
BusinessSolutionIncome 地域 51 7 13.2%
RealEstateLeaseIncome 事業 1 0 26.9%
SystemDevelopmentIncome 事業 3 0 13.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|539 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当社(株式会社エフアンドエム)、子会社1社により構成されております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の5部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。アカウンティングサービス事業………個人事業主及び小規模企業に対する記帳代行等の会計サービスコンサルティング事業…………………中堅・中小企業向け管理部門支援サービスISO及びプライバシーマークの認証取得支援補助金受給申請支援資金繰り改善のための経営改善計画の策定支援講師派遣型研修サービスビジネスソリューション事業…………認定支援機関である税理士・公認会計士事務所の対応力向上を支援する「経営革新等支援機関推進協議会」の運営人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズの販売不動産賃貸事業…………………………当社が所有するオフィスビルの賃貸システム開発事業………………………連結子会社エフアンドエムネット株式会社のシステム開発事業等その他……………………………………パソコン教室の本部運営及びFC指導事業等 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
中小企業支援策の規模縮小時にはサービス内容見直しが必要となる可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
経営革新等支援機関などの関係省庁での許認可を必要とする事業がある。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:主要事業の対象マーケットの縮小可能性 / 海外業務委託における地政学的リスク / 個人情報流出による損害賠償・信用失墜
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

エフアンドエムは、中小企業向けに経営支援サービスを提供しているが、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに依存するビジネスモデルではない。サービス内容は汎用的であり、模倣されやすい側面がある。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

中小企業向けの経営支援サービスは、顧客との継続的な関係構築が重要であり、一度契約した顧客が他社へ乗り換える際には、新たなベンダー選定や情報共有の手間が発生する。しかし、サービス内容の標準化が進めば、乗り換えコストは限定的になる可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のサービスは、顧客が増えることでサービス価値が向上するようなネットワーク効果を持つビジネスモデルではない。個々の顧客企業への個別対応が中心であり、顧客間の相互作用による価値創出は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

中小企業向けサービスのため、価格競争に晒される可能性はある。効率的なオペレーションやテクノロジー活用によるコスト削減努力は行われていると考えられるが、構造的なコスト優位性を確立しているとは言えない。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

中小企業向けサービス市場は非常に広範だが、同社が市場全体を代表するような寡占的な地位を築いているわけではない。多数の競合が存在し、規模の経済による圧倒的な優位性は限定的。

  • 中小企業支援の専門性
    同社はアカウンティングサービスやコンサルティング事業を通じて、個人事業主から中堅・中小企業まで幅広い顧客のバックオフィス業務や経営課題解決を支援しています。特に補助金申請支援やISO認証取得支援など、専門性の高いサービスを提供することで、顧客からの信頼を獲得しています。
  • クラウドソフトの競争力
    人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズは、政府の行政デジタル化推進や企業のHR領域におけるIT化加速という市場の追い風を受けています。アラカルト型で柔軟な導入が可能であり、企業の生産性向上ニーズに対応することで、競争力を高めています。
  • 認定支援機関との連携
    ビジネスソリューション事業では、認定支援機関である税理士・公認会計士事務所の支援力向上をサポートする協議会を運営しています。これにより、全国の専門家ネットワークを構築し、中小企業へのサービス提供チャネルを拡大するとともに、自社のサービス展開にも寄与しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、事業者のバックオフィス業務の効率化と改善を使命とし、金融機関をはじめとする多様なパートナーと連携しながら支援を行っています。特に、日本の事業者の99%を占める個人事業主や中堅・中小企業に注力しており、情報不足による不利益を解消するための取り組みを積極的に進めています。これらの事業者が抱える課題に向き合い、実用性と価値の高いサービスを提供することで、持続可能な成長を支援してきました。 当社グループの企業哲学である「サービスの水道哲学」は、顧客の多様なニーズを的確に捉え、リーズナブルな価格で報酬以上の価値を提供することを基本理念としています。この哲学に基づき、全社員が愛される人物となることを目指し、「関わる全ての人と企業を物心両面で豊かにする」という目標を掲げています。この目標の実現を通じて、顧客との信頼関係を深め、社会全体に貢献することを重視しています。 また、事業活動を通じて、わが国経済の活性化に寄与することを目指した経営を行い、時代の変化に対応しながら顧客にとって価値ある存在であり続ける努力を続けています。今後も、社会に必要とされる企業として、顧客やパートナーとともに成長を追求してまいります。 (2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、収益力の向上を最優先課題として認識しており、経営成績や事業の進捗を正確に把握するために、売上高営業利益率や売上高原価率の変動要因の分析を重視しています。また、全社的にストック型ビジネスモデルを基盤として事業を展開しているため、契約継続率を重要な指標として捉え、持続的な成長を目指しています。 今後の施策としては、各セグメントにおいて、地域金融機関や税理士、社会保険労務士といった既存チャネルのさらなる深耕を進めるとともに、新たな販売チャネルの開拓を積極的に行うことで、営業機会の増強とトップラインの引き上げを図ってまいります。また、マーケットの拡大や顧客ニーズの多様化に迅速に対応するため、AI技術を導入したサービス基盤を構築します。これにより、属人的なスキルに依存しないAIによる業務の自動化・最適化を実現し、効率化と高品質なオペレーションを両立させます。さらに、社員の暗黙知をAIで解析・モデル化して形式知へと変換し、組織全体の知能を底上げすることで、一貫した高付加価値サービスを提供します。蓄積されたデータとAIによる分析を戦略的に組み合わせることで、一人ひとりに最適化されたパーソナライズド・サービスを提供し、顧客満足度の向上と営業効率の最大化を図り、ストック収益の持続的かつ安定的な成長を実現してまいります。 ビジネスソリューション事業においては、人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズのさらなる拡販を進めます。市場における認知度向上を図る一方で、ユーザビリティ向上のための追加機能開発や改善を継続的に行い、導入から稼働までの時間を短縮するためのフォロー体制を強化します。また、既存ユーザーに対しては、利用中のプロダクトの拡大を促進するエクスパンション施策を推進し、顧客生涯価値(LTV)の向上に努めてまいります。 さらに、コストコントロールにおいては、各セグメントでAIの活用を促進しています。アカウンティングサービス事業における記帳処理工程の生産性の向上や、顧客との面談記録や事業計画の策定支援にAIを取り入れています。全社的にITツールの活用を進め、業務効率化とローコストオペレーションの実現を目指します。これらの取り組みにより、持続的な収益性の強化と事業基盤の安定化を図り、顧客と社会に価値を提供する企業として成長を追求してまいります。 (3)経営環境 現在の経済環境は、国内外で大きな転換期を迎えています。海外情勢においては、2026年年初から米国による通商圧力が一段と具体化し、追加関税措置に伴う輸出環境の変化が鮮明となりました。これにより、世界経済の先行きに対する不透明感はかつてないほど高まっています。国内に目を向けると、2027年の春闘においても高水準の賃上げ継続が確実視されるなど、前向きな動きが見られます。しかしその一方で、昨年末の利上げに伴う借入金利の上昇や、長期化する物価高が深刻な懸念材料となっています。これらは中小企業の収益を圧迫し、家計の購買意欲に影を落とし始めるなど、実体経済への影響が顕在化しつつあります。こうした激動のなか、産業界では「生成AI」が大きなパラダイムシフトを起こしています。AIは従来の補助的なツールから、自律的に業務を遂行する「AIエージェント」へと進化を遂げました。深刻な労働力不足を打破する抜本的な解決策として、もはや概念実証の域を超え、企業の収益に直接寄与するフェーズへ移行しています。「金利のある世界」が本格的に浸透するなか、資本効率の最適化とAIによる生産性向上が、企業の持続的な成長を決定づける極めて重要な転換期を迎えています。 事業運営においては、物価高への対応策として自社の強みを生かしたビジネスモデルの構築、省人化・デジタル化による労働生産性の向上が重要であるとともに、人材の採用・育成、従業員の賃上げなど働く環境の整備も喫緊の課題となっています。政府は、中小企業の付加価値向上や賃上げを促進するための支援策を拡充しており、継続的な賃上げを実現するための補助金や財政措置が強化されています。当社グループはこうした政府方針に賛同し、その推進に積極的に取り組むことで、社会の発展に寄与してまいります。 社会全体でデジタル化が急速に進む中、企業のバックオフィス業務においても効率化や外部委託、ITツールの活用が進展しています。この流れは、当社グループが提供する「オフィスステーション」にとって市場拡大の好機となり、事業成長をさらに加速させる可能性を秘めています。「オフィスステーション」は、勤怠管理や給与計算、社会保険手続きなど、バックオフィス業務の効率化を実現するクラウド型ソフトとして、多くの企業にご活用いただいています。当社は創業以来培ってきたバックオフィス業務に特化したノウハウを活かし、このサービスの開発・提供を通じて、中小企業の労働生産性向上に貢献してまいりました。 2026年度においては、企業が抱える課題に一層寄り添い、生成AI等を取り入れ従来のサービスをさらに進化させることで、多様なニーズに応える体制を強化してまいります。社会に必要とされる企業としての役割を果たすとともに、持続可能な成長を目指して邁進してまいります。今後も各事業間のシナジーを高め、さらなるワンストップ・サービスの構築を図ってまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① チャネルの深耕とさらなるシナジーを生む事業体制の強化 当社グループは、バックオフィス業務の効率化を通じて事業経営の持続的な成長を支援することを使命としています。昨今、物価高や金利上昇、法改正による労務管理の複雑化など、企業を取り巻く環境は厳しさを増しており、事業計画の策定、公的支援の活用、人材採用、教育体制の構築など、多岐にわたる課題への対応が求められています。こうした支援を行う上で、金融機関や税理士、公認会計士、社会保険労務士との連携は欠かせません。当社は全国の地域金融機関がパートナーであること、専門家ネットワークを有することを独自の強みとし、これらの課題解決と事業経営の成長支援に貢献してまいります。当社グループは今後も革新的なサービスを提供し、地域経済の活性化と中小企業の成長を支援してまいります。 ② 業務効率化による利益率向上への取り組み 利益率向上のため、業務処理工程の見直しや比較的単純な情報処理、顧客からの問い合わせへの一次対応、顧客属性に基づく情報発信などにAIの積極活用を進めています。これにより、業務効率化を図るとともに、付加価値の高いサービス提供を実現してまいります。また、属人的なサービスは品質の均一性を欠きやすく、量的・質的な限界を迎えるリスクがあるため、オペレーション分野だけでなく営業分野においても効率化と提案内容の統一化を進め、より多くの顧客に効率的かつ適切にアプローチできる体制を構築しています。さらに、属人的なスキルやノウハウに依存しない全社的なサービス体制を追求することで、高品質なサービス提供を可能にするとともに、顧客満足度の向上に努めています。画一的ではなくパーソナライズされたサービスが求められていると認識し、顧客のエンゲージメントを高めるため、蓄積されたデータの活用や顧客との接点を戦略的に組み合わせることで、価値あるサービスを提供してまいります。 ③ 付加価値の高いサービスの開発 「オフィスステーション」シリーズは、HR領域における従業員情報の管理や季節ごとに発生する業務の効率化を支援するため、機能開発とシリーズ展開を進めてまいりました。企業の管理部門では、入社・退社に伴う各種申請、社会保険・年金の申告、年末調整といった労務業務に加え、従業員のスキルや資格の管理、評価制度の運用、キャリア形成支援など、人事全般にわたる業務が行われています。これらの業務は複雑化が進む一方で、効率化と精度向上が求められています。 近年、HR領域では多くのツールが出現していますが、複数のツール併用による情報連携の複雑化や既存ツールとの機能重複が課題となるケースが増加しています。当社グループでは、人事領域の幅広い業務に対応し、企業の多様なニーズに応えています。また、顧客生涯価値(LTV)の最大化を目指して開発の優先順位を明確にすることや、AI機能を付加することでプロダクトの質向上を進めています。 さらに、「オフィスステーション」シリーズを導入した企業が労務管理や人材戦略に基づく課題解決を実現するためには、システムを使いこなせる状態にまで支援することが不可欠です。当社グループは、カスタマーサクセスの体制を強化し、導入から運用、さらには人材データ活用を見据えた伴走型支援を提供することで、企業の生産性向上と人材活用の最適化に貢献してまいります。 ④ 優秀な人材の確保と育成 当社グループのさらなる成長を実現するため、優秀な人材の確保と育成を重要な課題と認識しております。当社の最大の財産である「人」を基盤に、「他社で3年で学ぶことを1年でマスターする」という教育方針のもと、業務理解を進め営業力を強化すると共に、人間性を育むことで、社員一人ひとりの成長を支援しています。社員が能力を開発し続けることは、サービス品質の向上だけでなく、経営成績の向上を支える重要な原動力となります。また、育児・介護との両立が可能な環境の整備、有給休暇取得促進、成果を正当に評価する仕組みの構築など、全社員が能力を最大限発揮できる職場づくりを進めております。さらに、当社の理念やカルチャーに共感し、長期的に活躍できる人材を迎え入れることを目指しています。採用後は、早期に戦力化できる育成体制を整えることで、社員と会社双方が成長できる関係性を築きます。人材への中長期的な投資を継続することで、持続的な成長を支える組織体制の強化に取り組んでまいります。 ⑤ セキュリティ体制の強化 当社グループは、提供するサービスに関連してユーザーの個人情報や機密情報を取り扱っており、これらの保護を最重要課題として取り組んでおります。安心してサービスをご利用いただくために、セキュリティ監視体制の強化を図り、自社内の体制構築のみならず、外部業者による脆弱性診断を継続的に実施しております。これにより、最新の脅威やリスクへ迅速に対応し、必要な対策を講じることでサービスの安全性を確保しています。また、当社グループでは「情報セキュリティ基本方針」を定め、この方針に基づいて情報資産の管理と保護を徹底しております。具体的には、データの暗号化、アクセス権限の厳格な管理、不正アクセス防止を目的としたファイアウォールやセキュリティソフトの最新化など、技術的な対策を施しております。さらに、セキュリティ体制の向上には人的な取り組みも欠かせないものと認識し、全従業員を対象とした定期的な教育・研修を実施しております。これにより、セキュリティ意識の向上と実務知識の習得を促進し、内部からのリスク軽減を図っております。加えて、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクを最小化するための内部監査や改善プロセスを整備し、継続的なチェックと改善を行っています。これらの取り組みを通じて、技術的・人的両面からの対策を高度化し、ユーザー企業からの信頼に応える体制を構築してまいります。今後も、セキュリティ対策の強化を事業運営の重要な柱と位置付け、安心・安全なサービス提供を目指してまいります。 ⑥ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、コーポレート・ガバナンスの適切な機能を重要な経営課題と認識しております。事業活動においては、顧客の個人情報や会員企業の機密情報など、重要な情報資産を取り扱う機会が多く、これらの保護と管理が事業運営の根幹を支えるものと考えております。不正アクセスやサイバー攻撃、従業員の過誤などにより情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用が著しく低下し、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼすリスクがあります。これらのリスクを回避するため、業務フローの厳格な運用、継続的かつ定期的な情報管理、インサイダー取引防止に関する社内教育の実施、保管データへのアクセス制限を徹底しております。さらに、コーポレート・ガバナンスの実効性を高めるため、内部監査体制を整備し、コンプライアンスに関する定期的なチェックと改善を進めております。これにより、適正かつ効率的な事業運営を実現するとともに、事業基盤の強化を図ってまいります。引き続き、ガバナンス体制のさらなる強化を通じて、社会的責任を果たし、企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、事業者のバックオフィス業務の効率化と改善を使命とし、金融機関をはじめとする多様なパートナーと連携しながら支援を行っています。特に、日本の事業者の99%を占める個人事業主や中堅・中小企業に注力しており、情報不足による不利益を解消するための取り組みを積極的に進めています。これらの事業者が抱える課題に向き合い、実用性と価値の高いサービスを提供することで、持続可能な成長を支援してきました。 当社グループの企業哲学である「サービスの水道哲学」は、顧客の多様なニーズを的確に捉え、リーズナブルな価格で報酬以上の価値を提供することを基本理念としています。この哲学に基づき、全社員が愛される人物となることを目指し、「関わる全ての人と企業を物心両面で豊かにする」という目標を掲げています。この目標の実現を通じて、顧客との信頼関係を深め、社会全体に貢献することを重視しています。 また、事業活動を通じて、わが国経済の活性化に寄与することを目指した経営を行い、時代の変化に対応しながら顧客にとって価値ある存在であり続ける努力を続けています。今後も、社会に必要とされる企業として、顧客やパートナーとともに成長を追求してまいります。 (2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、収益力の向上を最優先課題として認識しており、経営成績や事業の進捗を正確に把握するために、売上高営業利益率や売上高原価率の変動要因の分析を重視しています。また、全社的にストック型ビジネスモデルを基盤として事業を展開しているため、契約継続率を重要な指標として捉え、持続的な成長を目指しています。 今後の施策としては、各セグメントにおいて、地域金融機関や税理士、社会保険労務士といった既存チャネルのさらなる深耕を進めるとともに、新たな販売チャネルの開拓を積極的に行うことで、営業機会の増強とトップラインの引き上げを図ってまいります。また、マーケットの拡大や顧客ニーズの多様化に迅速に対応するため、AI技術を導入したサービス基盤を構築します。これにより、属人的なスキルに依存しないAIによる業務の自動化・最適化を実現し、効率化と高品質なオペレーションを両立させます。さらに、社員の暗黙知をAIで解析・モデル化して形式知へと変換し、組織全体の知能を底上げすることで、一貫した高付加価値サービスを提供します。蓄積されたデータとAIによる分析を戦略的に組み合わせることで、一人ひとりに最適化されたパーソナライズド・サービスを提供し、顧客満足度の向上と営業効率の最大化を図り、ストック収益の持続的かつ安定的な成長を実現してまいります。 ビジネスソリューション事業においては、人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズのさらなる拡販を進めます。市場における認知度向上を図る一方で、ユーザビリティ向上のための追加機能開発や改善を継続的に行い、導入から稼働までの時間を短縮するためのフォロー体制を強化します。また、既存ユーザーに対しては、利用中のプロダクトの拡大を促進するエクスパンション施策を推進し、顧客生涯価値(LTV)の向上に努めてまいります。 さらに、コストコントロールにおいては、各セグメントでAIの活用を促進しています。アカウンティングサービス事業における記帳処理工程の生産性の向上や、顧客との面談記録や事業計画の策定支援にAIを取り入れています。全社的にITツールの活用を進め、業務効率化とローコストオペレーションの実現を目指します。これらの取り組みにより、持続的な収益性の強化と事業基盤の安定化を図り、顧客と社会に価値を提供する企業として成長を追求してまいります。 (3)経営環境 現在の経済環境は、国内外で大きな転換期を迎えています。海外情勢においては、2026年年初から米国による通商圧力が一段と具体化し、追加関税措置に伴う輸出環境の変化が鮮明となりました。これにより、世界経済の先行きに対する不透明感はかつてないほど高まっています。国内に目を向けると、2027年の春闘においても高水準の賃上げ継続が確実視されるなど、前向きな動きが見られます。しかしその一方で、昨年末の利上げに伴う借入金利の上昇や、長期化する物価高が深刻な懸念材料となっています。これらは中小企業の収益を圧迫し、家計の購買意欲に影を落とし始めるなど、実体経済への影響が顕在化しつつあります。こうした激動のなか、産業界では「生成AI」が大きなパラダイムシフトを起こしています。AIは従来の補助的なツールから、自律的に業務を遂行する「AIエージェント」へと進化を遂げました。深刻な労働力不足を打破する抜本的な解決策として、もはや概念実証の域を超え、企業の収益に直接寄与するフェーズへ移行しています。「金利のある世界」が本格的に浸透するなか、資本効率の最適化とAIによる生産性向上が、企業の持続的な成長を決定づける極めて重要な転換期を迎えています。 事業運営においては、物価高への対応策として自社の強みを生かしたビジネスモデルの構築、省人化・デジタル化による労働生産性の向上が重要であるとともに、人材の採用・育成、従業員の賃上げなど働く環境の整備も喫緊の課題となっています。政府は、中小企業の付加価値向上や賃上げを促進するための支援策を拡充しており、継続的な賃上げを実現するための補助金や財政措置が強化されています。当社グループはこうした政府方針に賛同し、その推進に積極的に取り組むことで、社会の発展に寄与してまいります。 社会全体でデジタル化が急速に進む中、企業のバックオフィス業務においても効率化や外部委託、ITツールの活用が進展しています。この流れは、当社グループが提供する「オフィスステーション」にとって市場拡大の好機となり、事業成長をさらに加速させる可能性を秘めています。「オフィスステーション」は、勤怠管理や給与計算、社会保険手続きなど、バックオフィス業務の効率化を実現するクラウド型ソフトとして、多くの企業にご活用いただいています。当社は創業以来培ってきたバックオフィス業務に特化したノウハウを活かし、このサービスの開発・提供を通じて、中小企業の労働生産性向上に貢献してまいりました。 2026年度においては、企業が抱える課題に一層寄り添い、生成AI等を取り入れ従来のサービスをさらに進化させることで、多様なニーズに応える体制を強化してまいります。社会に必要とされる企業としての役割を果たすとともに、持続可能な成長を目指して邁進してまいります。今後も各事業間のシナジーを高め、さらなるワンストップ・サービスの構築を図ってまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① チャネルの深耕とさらなるシナジーを生む事業体制の強化 当社グループは、バックオフィス業務の効率化を通じて事業経営の持続的な成長を支援することを使命としています。昨今、物価高や金利上昇、法改正による労務管理の複雑化など、企業を取り巻く環境は厳しさを増しており、事業計画の策定、公的支援の活用、人材採用、教育体制の構築など、多岐にわたる課題への対応が求められています。こうした支援を行う上で、金融機関や税理士、公認会計士、社会保険労務士との連携は欠かせません。当社は全国の地域金融機関がパートナーであること、専門家ネットワークを有することを独自の強みとし、これらの課題解決と事業経営の成長支援に貢献してまいります。当社グループは今後も革新的なサービスを提供し、地域経済の活性化と中小企業の成長を支援してまいります。 ② 業務効率化による利益率向上への取り組み 利益率向上のため、業務処理工程の見直しや比較的単純な情報処理、顧客からの問い合わせへの一次対応、顧客属性に基づく情報発信などにAIの積極活用を進めています。これにより、業務効率化を図るとともに、付加価値の高いサービス提供を実現してまいります。また、属人的なサービスは品質の均一性を欠きやすく、量的・質的な限界を迎えるリスクがあるため、オペレーション分野だけでなく営業分野においても効率化と提案内容の統一化を進め、より多くの顧客に効率的かつ適切にアプローチできる体制を構築しています。さらに、属人的なスキルやノウハウに依存しない全社的なサービス体制を追求することで、高品質なサービス提供を可能にするとともに、顧客満足度の向上に努めています。画一的ではなくパーソナライズされたサービスが求められていると認識し、顧客のエンゲージメントを高めるため、蓄積されたデータの活用や顧客との接点を戦略的に組み合わせることで、価値あるサービスを提供してまいります。 ③ 付加価値の高いサービスの開発 「オフィスステーション」シリーズは、HR領域における従業員情報の管理や季節ごとに発生する業務の効率化を支援するため、機能開発とシリーズ展開を進めてまいりました。企業の管理部門では、入社・退社に伴う各種申請、社会保険・年金の申告、年末調整といった労務業務に加え、従業員のスキルや資格の管理、評価制度の運用、キャリア形成支援など、人事全般にわたる業務が行われています。これらの業務は複雑化が進む一方で、効率化と精度向上が求められています。 近年、HR領域では多くのツールが出現していますが、複数のツール併用による情報連携の複雑化や既存ツールとの機能重複が課題となるケースが増加しています。当社グループでは、人事領域の幅広い業務に対応し、企業の多様なニーズに応えています。また、顧客生涯価値(LTV)の最大化を目指して開発の優先順位を明確にすることや、AI機能を付加することでプロダクトの質向上を進めています。 さらに、「オフィスステーション」シリーズを導入した企業が労務管理や人材戦略に基づく課題解決を実現するためには、システムを使いこなせる状態にまで支援することが不可欠です。当社グループは、カスタマーサクセスの体制を強化し、導入から運用、さらには人材データ活用を見据えた伴走型支援を提供することで、企業の生産性向上と人材活用の最適化に貢献してまいります。 ④ 優秀な人材の確保と育成 当社グループのさらなる成長を実現するため、優秀な人材の確保と育成を重要な課題と認識しております。当社の最大の財産である「人」を基盤に、「他社で3年で学ぶことを1年でマスターする」という教育方針のもと、業務理解を進め営業力を強化すると共に、人間性を育むことで、社員一人ひとりの成長を支援しています。社員が能力を開発し続けることは、サービス品質の向上だけでなく、経営成績の向上を支える重要な原動力となります。また、育児・介護との両立が可能な環境の整備、有給休暇取得促進、成果を正当に評価する仕組みの構築など、全社員が能力を最大限発揮できる職場づくりを進めております。さらに、当社の理念やカルチャーに共感し、長期的に活躍できる人材を迎え入れることを目指しています。採用後は、早期に戦力化できる育成体制を整えることで、社員と会社双方が成長できる関係性を築きます。人材への中長期的な投資を継続することで、持続的な成長を支える組織体制の強化に取り組んでまいります。 ⑤ セキュリティ体制の強化 当社グループは、提供するサービスに関連してユーザーの個人情報や機密情報を取り扱っており、これらの保護を最重要課題として取り組んでおります。安心してサービスをご利用いただくために、セキュリティ監視体制の強化を図り、自社内の体制構築のみならず、外部業者による脆弱性診断を継続的に実施しております。これにより、最新の脅威やリスクへ迅速に対応し、必要な対策を講じることでサービスの安全性を確保しています。また、当社グループでは「情報セキュリティ基本方針」を定め、この方針に基づいて情報資産の管理と保護を徹底しております。具体的には、データの暗号化、アクセス権限の厳格な管理、不正アクセス防止を目的としたファイアウォールやセキュリティソフトの最新化など、技術的な対策を施しております。さらに、セキュリティ体制の向上には人的な取り組みも欠かせないものと認識し、全従業員を対象とした定期的な教育・研修を実施しております。これにより、セキュリティ意識の向上と実務知識の習得を促進し、内部からのリスク軽減を図っております。加えて、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクを最小化するための内部監査や改善プロセスを整備し、継続的なチェックと改善を行っています。これらの取り組みを通じて、技術的・人的両面からの対策を高度化し、ユーザー企業からの信頼に応える体制を構築してまいります。今後も、セキュリティ対策の強化を事業運営の重要な柱と位置付け、安心・安全なサービス提供を目指してまいります。 ⑥ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、コーポレート・ガバナンスの適切な機能を重要な経営課題と認識しております。事業活動においては、顧客の個人情報や会員企業の機密情報など、重要な情報資産を取り扱う機会が多く、これらの保護と管理が事業運営の根幹を支えるものと考えております。不正アクセスやサイバー攻撃、従業員の過誤などにより情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用が著しく低下し、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼすリスクがあります。これらのリスクを回避するため、業務フローの厳格な運用、継続的かつ定期的な情報管理、インサイダー取引防止に関する社内教育の実施、保管データへのアクセス制限を徹底しております。さらに、コーポレート・ガバナンスの実効性を高めるため、内部監査体制を整備し、コンプライアンスに関する定期的なチェックと改善を進めております。これにより、適正かつ効率的な事業運営を実現するとともに、事業基盤の強化を図ってまいります。引き続き、ガバナンス体制のさらなる強化を通じて、社会的責任を果たし、企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、地政学リスクの慢性化や米国の新政権による通商圧力の再燃など、外部環境の不透明さが継続いたしました。国内においては、大阪・関西万博の閉幕後、そのレガシーを活用したスマートシティ構想や跡地再開発プロジェクトが本格始動し、インフラ投資を通じた景気の下支えが意識されました。産業界においては、労働力不足を背景とした人件費上昇が利益を圧迫するなか、生成AIは「導入」から「収益貢献」のフェーズへと移行しました。単なる業務効率化に留まらず、AIによる意思決定の自律化や高付加価値化を実現した企業による、業界再編や競争力の二極化が一段と鮮明となりました。個人消費においては、継続的な賃上げが実施された一方で、12月の追加利上げに伴う住宅ローン金利の上昇や、円安基調の定着による輸入物価の高止まりが生活を圧迫しました。これにより、消費者の購買行動は「価値の実感」をより重視する傾向が強まり、不要な支出を徹底して抑える一方、自己研鑽やウェルビーイングへの投資には支出を惜しまない「メリハリ消費」が完全に定着しました。金融環境につきましては、日銀の金融政策正常化に伴う「金利のある世界」が本格的な運用局面に入り、企業の資金調達戦略や財務体質の強靭化が、経営の持続可能性を評価する重要な指標となった一年でありました。 このような経済状況のもと、当社グループは主要事業の会員数の増加およびサービス内容の拡充と業務の効率化に取り組んでまいりました。 (財政状態)(ⅰ)資産当連結会計年度末における流動資産は87億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億66百万円増加しました。これは主に現金及び預金が9億5百万円、売掛金及び契約資産が5億20百万円増加したことなどによるものです。固定資産は119億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億69百万円増加しました。これは主にソフトウエアが14億61百万円、その他(無形固定資産)が1億44百万円、繰延税金資産が2億24百万円増加したことなどによるものです。この結果、総資産は206億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億36百万円増加しました。 (ⅱ)負債当連結会計年度末における流動負債は50億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億5百万円増加しました。これは主に契約負債が2億24百万円、未払法人税等が2億30百万円、賞与引当金が3億51百万円、その他(流動負債)が2億98百万円増加したことなどによるものです。固定負債は1億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ21百万円増加しました。これは主に退職給付に係る負債が21百万円増加したことなどによるものです。この結果、負債合計は52億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億26百万円増加しました。 (ⅲ)純資産当連結会計年度末における純資産合計は154億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億9百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益28億25百万円が計上された一方、剰余金の配当6億6百万円が計上されたことなどによるものです。この結果、自己資本比率は74.7%(前連結会計年度末は76.4%)となりました。なお、特筆すべき重要な資本的支出の予定及びそれに伴う資金の調達は当面ありません。 (経営成績) 当連結会計年度の経営成績は、売上高208億7百万円(前連結会計年度比21.9%増)、営業利益38億58百万円(同42.0%増)、経常利益39億円(同42.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益28億25百万円(同55.7%増)となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 (ⅰ)アカウンティングサービス事業 アカウンティングサービス事業は、生命保険営業職員を中心とする個人事業主及び小規模企業に対する記帳代行等の会計サービスになります。同事業では、各生命保険会社が新入社員向けに随時行っている研修への参加を、これまで中心であった四大生命保険会社から中堅・外資系生命保険会社へ拡大することで営業機会を確保しました。また、オンボーディングに向けてのチュートリアル機能の追加、既存ユーザー向けに例月発生するにも関わらず未到着となっている資料の通知、ふるさと納税の案内など、アプリを活用したテックタッチを進めました。 その結果、当連結会計年度末(2026年3月31日)の会計サービス会員数は113,502件(前連結会計年度末比11,226件増)となりました。 この結果、アカウンティングサービス事業における当連結会計年度の売上高は55億4百万円(前連結会計年度比11.8%増)、営業利益は18億73百万円(同16.3%増)となりました。 (ⅱ)コンサルティング事業 コンサルティング事業は、中堅・中小企業向け管理部門支援サービスの「エフアンドエムクラブ」、ISO及びプライバシーマークの認証取得支援、「ものづくり補助金」「中堅・中小成長投資補助金」をはじめとした補助金受給申請支援、資金繰り改善のための経営改善計画の策定支援、講師派遣型研修サービス等になります。 2025年6月12日にエフアンドエムクラブ会員向け、7月に金融機関向けに、助成金や補助金を検索する補助金検索サイト「ホジョサーチ」の提供を開始しました。「ホジョサーチ」は、国の大型補助金から地域限定の小規模助成金まで、幅広い支援制度を網羅的にデータベース化しています。24時間体制で全国の公式サイトを確認し、補助金・助成金の募集開始、締切延長、要件改定などの最新情報も適宜反映しています。また、マイページの登録や保存した検索条件に合致する情報をメールやアプリのプッシュ通知でお知らせしています。 「エフアンドエムクラブ」については、2026年3月末時点で234行庫の金融機関と提携し、営業機会の増強に努めております。従来の好連携事例の共有や勉強会に加え、金利上昇等の環境変化に対応し、各金融機関の状況に合わせた、より深度ある情報連携と案件創出に注力しています。 また、採用競争力を高めるための求人票添削などの採用支援、労務管理体制の整備による就業環境の改善、採用後の定着率やパフォーマンス向上のための人事考課制度策定支援、設備投資や人的投資に関わるキャッシュ・フローの分析といったサービスが中小企業経営者のニーズを掴み、新規会員の増加に貢献しました。 その結果、当連結会計年度末(2026年3月31日)のエフアンドエムクラブ会員数は14,817社(前期末比1,112社増)となりました。 ISO及びプライバシーマークの認証取得支援については、食品製造業の海外輸出促進に伴うHACCP・FSSC22000の受注が増加しました。また、情報セキュリティの強化に伴うISO27001・プライバシーマークの対応も増加しており、これらの旺盛なニーズへの対応に注力しました。 「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)」や「中堅・中小成長投資補助金(中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金)」をはじめとした補助金受給申請支援については、2025年4月から公募が始まった「新事業進出補助金(中小企業新事業進出促進補助金)」や同年5月から申請受付が始まった「中小企業成長加速化補助金」についての支援も開始しました。また、注力している「中小企業省力化投資補助金(一般型)」においては、第4回公募までの累計採択率が92.6%に達するなど、高水準の実績を維持しています。なお、2026年4月以降に採択結果が発表された補助金にともなう売上は翌連結会計年度の第1四半期に計上されます。 補助金名回次採択発表申請数採択数ものづくり補助金19次2025年7月28日168件77件20次2025年10月27日65件31件21次2026年1月23日45件25件22次2026年4月30日22件13件事業再構築補助金第13回2025年6月30日89件36件中堅・中小成長投資補助金3次2025年6月30日6件2件4次2025年10月10日14件12件5次2026年5月18日17件8件中小企業成長加速化補助金1次2025年9月19日48件12件2次2026年7月下旬以降72件発表待ち新事業進出補助金第1回2025年10月1日74件38件第2回2026年3月31日69件39件第3回2026年7月上旬頃22社発表待ち中小企業省力化投資補助金(一般型)第1回2025年6月16日15件15件第2回2025年8月8日7件6件第3回2025年11月28日45件43件第4回2026年3月6日96件87件第5回2026年6月上旬86件発表待ち ※2026年5月31日現在の状況です。 資金繰り改善のための経営改善計画書の策定支援については、経営改善計画の策定費用が補助される405事業(経営改善計画策定支援事業)を活用した支援に加え、スピードを重視し405事業を活用しないリファイナンス支援にも注力しています。これにより、お客様の緊急性の高いニーズにも迅速に対応し、より効果的な中小企業の財務改善の実現をサポートできるよう取り組んでいます。 企業の従業員向け研修に専門的な知識や経験を持つ講師を派遣する講師派遣型研修サービスについては、第1四半期連結会計期間から取り組みを強化しています。当連結会計年度では、エフアンドエムクラブ会員企業を中心に3,079社の研修を実施しました。 この結果、コンサルティング事業における当連結会計年度の売上高は81億92百万円(前連結会計年度比23.8%増)、営業利益は25億92百万円(同55.9%増)となりました。 (ⅲ)ビジネスソリューション事業 ビジネスソリューション事業は、士業向けコンサルティング、及び企業・士業向けITソリューションの提供等になります。 士業向けコンサルティングは、認定支援機関である税理士・公認会計士事務所の対応力向上を支援する「経営革新等支援機関推進協議会」等となります。税理士・公認会計士の顧問先である中小企業への支援や、自事務所の生産性向上を必要とする継続的なニーズが、営業機会の確保につながりました。特に「生成AI勉強会」の開催や、税理士・公認会計士事務所向けの「生成AIプロンプト」の提供により、AI研究会への加入が堅調に推移しました。 その結果、当連結会計年度末(2026年3月31日)の「経営革新等支援機関推進協議会」等の会員数は2,095事務所(前連結会計年度末比381事務所増)となりました。 企業・士業向けITソリューションの提供は、人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」シリーズの販売等となります。 社会保険労務士事務所マーケットは、2026年3月4日に「社労士DX HEROS 2025」を開催しました。「社会保険労務士業界で活躍する事務所の事例共有」や「生成AIの活用事例」をテーマにした講演を実施しました。企業向けには、展示会へ継続的に出展することで「オフィスステーション」シリーズが企業の人事労務の課題を解決できるプロダクトであるという認知拡大と、新規商談機会の創出を図りました。 売上増加に向けた施策としては、カスタマーサクセスを稼働させることで、1社あたりの利用従業員数を増大させることに加え、クロスセルの取り組みに注力しました。フィールドセールスとカスタマーサクセスが連携を密にすることで、リードタイムの短縮や成約率向上に努めました。 既存ユーザーに向けては、円滑なシステム導入のためオンボーディングを強化し、不明点を短時間で解決できるようにサポートデスクの充実を図りました。 その結果、当連結会計年度末(2026年3月31日)の「オフィスステーション」シリーズの利用は、無料で提供している「オフィスステーション 労務ライト」の利用を含み、企業が52,669社(前連結会計年度末比8,807社増)、士業が3,666事務所(同339事務所増)となりました。 この結果、ビジネスソリューション事業における当連結会計年度の売上高は65億24百万円(前連結会計年度比28.7%増)、営業利益は8億48百万円(同26.4%増)となりました。 (ⅳ)不動産賃貸事業 不動産賃貸事業は、当社が所有するオフィスビルの賃貸収入で、安定した収益を計上しております。当連結会計年度の売上高は1億8百万円(前連結会計年度比0.2%減)、営業利益は27百万円(同5.3%減)となりました。 (ⅴ)システム開発事業 システム開発事業は、連結子会社エフアンドエムネット株式会社のシステム開発事業等になります。エフアンドエムネットでは、「オフィスステーション」シリーズを中心としたエフアンドエムが販売する商品などのグループ内向け開発が大部分を占めました。 この結果、システム開発事業における当連結会計年度の売上高は4億18百万円(前連結会計年度比45.8%増)、営業損失は0百万円(前連結会計年度は39百万円の営業利益)となりました。 (ⅵ)その他事業 その他事業は、パソコン教室の本部運営及びFC指導事業等になります。パソコン教室の本部運営及びFC指導事業においては、受講生に対する積極的なカウンセリング、資格取得のためのサポートなどを強化することで継続率の向上に努めました。 この結果、その他事業における当連結会計年度の売上高は58百万円(前連結会計年度比0.3%増)、営業利益は6百万円(同27.6%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ9億5百万円増加(前年同期比15.5%増)し、67億40百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は51億97百万円(同38.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益39億1百万円、減価償却費20億44百万円、賞与引当金の増加3億51百万円、その他の流動負債の増加4億44百万円などがあった一方、売上債権の増加5億73百万円、法人税等の支払10億76百万円などがあったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は36億85百万円(同26.8%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2億24百万円、無形固定資産の取得による支出34億17百万円、投資有価証券の取得による支出1億円などがあった一方、有価証券の償還による収入1億円などがあったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は6億6百万円(同169.3%増)となりました。これは主に配当金の支払6億6百万円などがあったことによるものです。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 該当事項はありません。b.受注実績 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)アカウンティングサービス事業(千円)5,504,927111.8コンサルティング事業(千円)8,192,101123.8ビジネスソリューション事業(千円)6,524,523128.7不動産賃貸事業(千円)108,69499.8システム開発事業(千円)418,768145.8報告セグメント計(千円)20,749,015122.0その他(千円)58,657100.3合計(千円)20,807,672121.9(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 主要3セグメントにおいては、いずれも会員制ビジネスであるため、主たる売上は会費収入となります。売上高の伸長は会員数の増加と原則的に比例するため、会員数を安定的に増加させることが、事業の成長には不可欠な要素となります。また、収益力の向上を図ることが優先課題であると認識していることから、売上高営業利益率と売上高原価率を注視し、その変動要因の把握に努めています。これらについてのセグメントごとの具体的な取り組みと振り返りは次の通りとなります。 [アカウンティングサービス事業] 主なマーケットである生命保険営業職員のチャネルで会員数が増加しました。なお、同営業職員数は18.5万人(2022年度月平均実働数 出所:株式会社保険研究所『インシュアランス生命保険統計号(令和5年版)』)であり、今後も拡大の余地は十分に見込めるものと考えています。いずれの生命保険会社においても年間を通して積極的な採用活動を行うことは継続しています。新入社員に向けては随時研修が実施されていますが、当社は各生命保険会社で行われている同研修において、継続して一部のプログラムを担当しています。生命保険営業職員は個人事業主であり、個人で納税の手続きが必要であることについて、研修で詳細の説明を受けることになりますが、当社が確定申告やそのために必要な事柄についての研修を担当することで営業機会の確保に努めています。研修では当社で開発したアプリを活用し、確定申告についての理解を深めていただいた上で、自分で対応するのが難しいと判断された方が、当社サービスをスムーズにご利用いただけるよう提案に繋げています。契約に関する一連の手続きはオンラインで完結できるため、効率的な営業活動を展開しています。 また、売上高原価率の改善のため、AIの活用による処理工程の業務効率化を進めました。AI技術を活用した自動仕訳の精度向上に注力し、処理の自動化範囲を拡大することで、業務効率を向上させ、原価抑制に貢献しています。 近年は、インボイス制度がスタートしたことで、企業・個人事業主だけではなく、税理士・会計士業界においても、業務負担が増大しています。今後はAIによる処理精度の向上と共に、処理実績とノウハウを活用することにより、シェアードサービスやアウトソーシングを希望する企業・個人事業主・税理士・会計士の受け皿として機能し、新たな売上を創出してまいります。 [コンサルティング事業] ベースとなる収益は、エフアンドエムクラブ等の会費売上によるものです。売上拡大には、会員数の増大が必要であるため、新規会員企業獲得のための営業活動の強化ならびに営業人員の増強を行うとともに、サービスを長く利用いただくための取り組みが重要であるとして、契約継続率に注目しています。従来、中小企業の経営課題として上位に位置している、労務管理や人手不足などに対処したいとする経営者のニーズを掴んだ提案を行ったことも貢献しました。会員企業に向けては、マイページへの登録や、保存した検索条件に合致する情報をメールおよびアプリのプッシュ通知でお知らせする機能を備えた補助金検索サイト「ホジョサーチ」の提供を開始しました。加えて、ユーザーセグメントの明確化を通じて、継続的な価値提供とパーソナライズされた対応を行い、契約継続率の向上を図る体制の構築を進めました。 2024年3月期2025年3月期2026年3月期期末会員数増減数期末会員数増減数期末会員数増減数エフアンドエムクラブ会員数11,1922,14513,7052,51314,8171,112 2025年1月から公募が開始された「中小企業省力化投資補助金(一般型)」は、中小企業のデジタル技術を活用した省力化投資を後押しし、付加価値額の拡大と賃上げの実現を目指す補助金です。当社においては、第4回公募までの累計採択率が92.6%に達するなど、高水準の実績を維持しています。営業機会の増強にはパートナーとなる地域金融機関との連携が重要となりますが、活動実績を高く評価いただいていることから業務提携の締結は順調に進み、業務提携済みの地域金融機関は234行庫となりました。2024年7月22日に開始した三菱UFJ銀行との協働ビジネスは、中小企業の経営支援を両社で強力に推し進めるべく、当社から営業担当者を出向させています。また、信用金庫のセントラルバンクである信金中央金庫と連携することで、全国の信用金庫との提携および企業支援を促進しています。 企業の従業員向け研修に専門的な知識や経験を持つ講師を派遣する講師派遣型研修サービスについては、第1四半期連結会計期間から取り組みを強化しています。当連結会計年度では、エフアンドエムクラブ会員企業を中心に3,079社の研修を実施しました。 エフアンドエムクラブの拡販は地域金融機関との連携によるところが大きいため、それに伴う手数料の支払いが発生しますが、あくまでも変動費であり、営業基盤と販売力強化のためには必要な費用だと認識しています。地域金融機関とともにより多くの企業の支援体制を構築することが、営業機会の増強につながります。翌期はさらなる「エフアンドエムクラブ」の営業活動強化や講師派遣型研修サービスの提供拡大、「中小企業省力化投資補助金」や「中堅・中小成長投資補助金」「中小企業成長加速化補助金」等をはじめとした各補助金の申請支援を行うことが業績に貢献する見通しです。 [ビジネスソリューション事業] 「経営革新等支援機関推進協議会」では、今後も税理士・公認会計士を通じて中小企業の優遇税制支援や財務支援、人材の採用・育成・定着に関するノウハウ提供、さらに事務所向けのAIを活用した業務改善や職員向けの研修の提供を拡充してまいります。また、税理士・公認会計士業界では、生成AIを活用した「事務所運営」や「顧問先対応」の生産性向上を図っており、「プロンプトの提供」を受けたり、「事務所に応じた個別相談」ができるAI研究会への加入が堅調に推移しています。 「オフィスステーション」シリーズについては、HR領域での生産性向上を目指したDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が市場で一層進むことを見据え、スモールスタートを希望する企業にも柔軟に対応した提案活動を強化し、企業の業務効率化やコスト削減を支援する姿勢をさらに徹底していきます。士業事務所向けには、大規模事務所への提案活動を引き続き強化し、社労士業界内での認知度を一層高めるとともに、会員数のさらなる増加を目指します。今後は、オフライン展示会へ積極的に出展し、有効リードの獲得を進め、営業機会を最大化する方針です。さらに、既存ユーザー向けには利用機会の拡大を提案し、顧客満足度の向上や継続率の改善に注力します。並行して、「オフィスステーション」シリーズで未導入のプロダクトの提案を積極的にしていくことで、ARR(年間経常収益)やLTV(顧客生涯価値)の向上を図り、持続可能な成長基盤を構築します。 また、「オフィスステーション」シリーズの利便性をさらに高めるため、機能追加や新製品の開発を計画的に進め、ユーザー体験の向上を目指します。新たな開発については、コストコントロールを徹底し、効率的な運営を維持しながら市場のニーズに迅速に対応していきます。今後も、顧客と市場の要望を的確に捉えた製品展開と支援策により、事業の成長を加速させることを目指して取り組んでまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、強固な財務体質を保持しつつ、企業価値向上に資する成長投資を行うべく、戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としています。強固な財務体質の維持については、自己資本比率を指標としています。当連結会計年度の自己資本比率は74.7%と、リスク耐性及び健全性において問題のないレベルだと認識していますが、円安や物価上昇、金融資本市場の変動等の影響により社会経済活動や事業環境の先行きは見通しづらい状況が続いているため、キャッシュ・フローの状況を注視しつつ財務規律を堅持してまいります。 経営資源の配分については、収益力の高い既存事業の強化・成長に貢献する投資と、事業経営の基盤である人材採用及び育成への投資を最優先しながら、生産性向上のためのIT活用及び新規事業育成のための投資も継続して行います。投資については、フリー・キャッシュ・フローを有用な指標と考えています。当社グループではフリー・キャッシュ・フローを、営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計として定義しています。この指標は戦略的投資や負債返済に充当可能な資金の純額となると考えており、以下の通りフリー・キャッシュ・フローを算出しています。(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減営業活動によるキャッシュ・フロー3,7435,1971,454投資活動によるキャッシュ・フロー△2,906△3,685△779フリー・キャッシュ・フロー8371,512674 当連結会計年度においては、営業活動は順調で、各セグメントの会員数とともにキャッシュ・インは増加していますが、「オフィスステーション」シリーズの開発を継続したことがキャッシュ・アウトを増加させました。企業規模を問わずHR領域では急速なIT化が進んでおり、「オフィスステーション」シリーズの拡販にとっては引き続き追い風であり、成長力・収益力の両面から今後も成長エンジンであると考えています。翌期以降も着実な拡販や収益力の強化に万全を期すことで、投資回収をしていきます。その他のセグメントも含め、利益成長によるキャッシュの創出力を高めながら、資本コストと財務の柔軟性のバランスを考慮した資本構成を維持してまいります。 資金調達については、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を基本方針としています。当社グループのビジネスモデルでは大型の設備投資は発生しないため、そのための資金調達の必要性はありませんが、事業展開に伴う資金需要には機動的に対応するため、充分な現金及び現金同等物を保有しています。現金及び現金同等物の保有額については厳密な目標を設けておりませんが、金融情勢などを考慮しつつ、安全性ならびに流動性の高い短期金融商品を中心に運用しています。 株主還元については、安定的・継続的な利益還元に努めていくことを原則とし、事業活動を通じて創出した利益を成長分野へ投資することで、長期的なEPSの成長と配当水準の向上に努めてまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 主要市場の変動リスク
    アカウンティングサービス事業の主要顧客である生命保険会社営業職員の数は、過去10年間で増減を繰り返しており、将来的に減少する可能性があります。また、コンサルティング事業の対象である中小企業は厳しい経営環境にあり、政府の支援策が縮小した場合、サービス内容の見直しを迫られる可能性があります。
  • 海外業務委託のリスク
    記帳処理やデータ入力作業の一部を中国の企業に業務委託しており、予期せぬ法律・規制の変更、テロ、戦争、社会的混乱などが発生した場合、サービス提供が滞り、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。海外情勢の不安定化は、事業継続に直接的なリスクをもたらします。
  • 個人情報管理のリスク
    一般個人や法人向けサービスにおいて、従業員等の個人情報をサーバーで管理しており、不正アクセスなどによる情報流出のリスクが存在します。万一情報流出が発生した場合、損害賠償請求、訴訟、行政処分、社会的信用の失墜など、多大な影響を受ける可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,848 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)主要事業の対象マーケットについて アカウンティングサービス事業における生命保険会社営業職員のマーケットは、過去10年間で18万人から20万人の間を推移し、増減を繰り返してきました。しかし、各生命保険会社の施策や経営環境の変化により、将来的には減少する可能性が懸念されています。 コンサルティング事業では中小企業を主要なマーケットとしていますが、原油・原材料価格の高騰、部材調達の困難、人手不足といった供給面の制約により、依然として厳しい状況が続いています。このような環境下で、政府は中小企業に対する支援策を継続的かつ多方面から講じており、これらの支援を必要とする事業者が全国に多数存在しています。中小企業を取り巻く経営環境が急激に改善することは現実的ではないため、行政による支援が継続すると考えられます。ただし、支援規模が大幅に縮小する場合には、当社が提供する一部サービス内容を見直さざるを得ない可能性もあります。 ビジネスソリューション事業においては、行政のデジタル化という外部環境の変化に加え、労働力不足を背景とした「従業員がストレスなく、いきいきと働ける環境づくり」、バックオフィス業務の劇的な効率化を両立させるIT投資が加速しています。「オフィスステーション」シリーズは、定型業務を自動化し、人事がより本質的な組織開発やリスキリング支援に注力できる環境を実現するソリューションとして、市場での存在感を高めています。 これらの動向を背景に、当社グループは成長機会を捉え、製品の競争力をさらに高める取り組みを推進してまいります。 (2)海外での業務委託について 当社グループでは原価低減策のひとつとして、アカウンティングサービス事業の記帳処理作業をはじめとし、各セグメントで発生するデータ入力作業の一部を中華人民共和国のシンセンに位置する企業に業務委託しています。こうした海外への業務委託においては、予期せぬ法律または規制の変更、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しています。このような事象が発生した場合、当社グループのサービスが円滑に提供できなくなり、経営成績に悪影響を与える可能性があります。 (3)個人情報の管理について 当社グループが一般個人及び法人向けに提供するサービスにおいて、その従業員等を含む個人情報等をサーバー等で管理する場合があり、採用しているさまざまなネットワークセキュリティにも拘らず、不正アクセス及びその他事由により個人情報の流出等の可能性は存在しています。このような事案が発生した場合、当社グループに対する損害賠償の請求、訴訟、行政官庁等による制裁、刑事罰、その他の責任追及がなされる可能性があります。また、これらの責任追及が社会的な問題に発展し、当社グループが社会的信用を失う可能性があります。 (4)減損会計について 当社グループでは、本社が所在する自社所有物件のほか、全国に営業拠点やパソコン教室直営店舗などが所有する事業用固定資産があり、また毎期積極的に開発費を投じている社内業務システムや販売用システムがあります。将来的に不動産の下落及び経営成績によってそれらの減損処理が必要となった場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (5)許認可を要する事業について 当社グループの事業の一部においては、経営革新等支援機関などの関係省庁での許認可を必要とする事業を行っています。今後関連法規の改正などによっては、同事業の提供する一部のサービスを継続できなくなる可能性があります。 (6)業績の季節変動について 当社グループのサービスはバックオフィスの支援や改善を目的としたものですが、年末調整や確定申告などサービス導入のきっかけとなる主だった手続きが下半期に集中する傾向があります。このことにより、連結会計年度における各四半期の売上高、営業利益等の間に変動があり、今後も同様の傾向が続くため、上半期に比べて下半期の業績が通期業績に与える影響も大きいものと見込んでいます。

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