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山田コンサルティンググループ(4792)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • コンサルティング事業
    山田コンサルティンググループは、企業経営に関する多岐にわたるコンサルティングサービスを提供しています。具体的には、企業の経営戦略立案、M&A(企業の合併・買収)のアドバイス、事業承継(後継者への事業引き継ぎ)の支援、不動産の有効活用に関するコンサルティングなど、企業の成長や課題解決をサポートしています。国内外の子会社と連携し、幅広い専門知識と経験を活かして顧客企業の価値向上に貢献することで収益を得ています。
  • 投資事業
    同社グループは、将来性のある未上場企業への株式投資や不動産投資も行っています。これは、成長が見込まれる企業に資金を提供し、その企業の価値が向上した際に株式を売却することで利益を得るビジネスモデルです。特に、中堅・中小企業の事業承継を支援する目的で設立された投資ファンドを運営しており、投資先企業の成長を支援しながら、グループ全体の収益源の一つとしています。
  • 多角的な収益構造
    山田コンサルティンググループは、コンサルティングサービスという「役務提供」による安定的な収益と、未上場株式や不動産への「投資」によるキャピタルゲイン(売却益)という、異なる性質の収益源を組み合わせることで、事業の安定性と成長性を追求しています。これにより、市場環境の変化に対応しやすい多角的な収益構造を構築していると言えます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コンサルティング事業(地域)
    このセグメントは、企業の経営戦略、M&A、事業承継、不動産活用など、多岐にわたる経営コンサルティングサービスを提供しています。2023年度の売上高は約203.5億円、営業利益は約31.8億円と、同社グループの収益の大部分を占める主力事業です。国内外の子会社を通じて、幅広い顧客層に対し専門的な知見を提供し、企業の課題解決と成長を支援しています。
  • 投資事業
    このセグメントでは、未上場企業への株式投資や不動産投資を行っています。特に、中堅・中小企業の事業承継を支援する目的で投資ファンドを運営しており、投資先企業の成長をサポートしながら、将来的な売却益を目指しています。2023年度の売上高は約24.1億円、営業利益は約9.5億円であり、コンサルティング事業に次ぐ重要な収益源となっています。
  • 事業構成と収益貢献
    山田コンサルティンググループは、コンサルティング事業と投資事業の二つの柱で構成されています。コンサルティング事業がグループ全体の売上高と営業利益の大部分を稼ぎ出す主要な事業であり、安定した収益基盤を形成しています。一方、投資事業は規模は小さいものの、高い営業利益率を示しており、グループ全体の収益性向上に貢献しています。この二つの事業が相互に補完し合い、グループ全体の成長を支えています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConsultingForBusiness 地域 204 32 15.6%
Investment 事業 24 10 39.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|637 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び子会社21社により構成されており、コンサルティング事業、投資事業の2事業を展開しております。 当社グループ(当社及び主要な連結子会社)の主たる事業は次のとおりであります。 なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。事業区分事業内容会社名コンサルティング事業経営コンサルティング事業M&Aアドバイザリー事業事業承継コンサルティング事業不動産コンサルティング事業当社ピナクル㈱相続あんしんサポート㈱山田商務諮詢(上海)有限公司YAMADA Consulting & Spire(Thailand)Co.,Ltd.YAMADA Consulting & Spire Vietnam Co.,Ltd.Yamada Consulting Group USA Inc.YAMADA Consulting & Spire Singapore Pte.Ltd.Takenaka Partners LLC他6社投資事業未上場株式投資事業不動産投資事業米国不動産関係ファンドを投資対象としたファンド・オブ・ファンズ形式のファンドを運営するファンド事業山田インベストメント㈱キャピタルソリューション四号投資事業有限責任組合キャピタルソリューション伍号投資事業有限責任組合山田インベストメント壱号投資事業有限責任組合YAMADA Income Fund,L.P.他2社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
コンサルティング案件の大型化・複雑化により報酬額が変動する案件が増加傾向にあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
第二種金融商品取引業、投資運用業、宅地建物取引業者、一般労働者派遣事業の登録・許認可が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:人材の確保及び育成 / 未上場株式投資事業の業績変動 / 顧客情報の漏洩リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在を示す情報は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

コンサルティングサービスは、顧客との信頼関係や過去の実績が重要視されるため、一定のスイッチング・コストが存在する可能性があります。しかし、特定の技術やシステムにロックインされる度合いは低く、乗り換えの障壁は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

山田コンサルティンググループのビジネスモデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は確認されません。個々の顧客との個別契約が中心であり、プラットフォーム型のビジネスではありません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

コンサルティング業界は人材の質が競争力の源泉であり、構造的なコスト優位性を確立することは困難です。同社が競合他社に対して圧倒的な低コスト構造を持つという情報は確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

中堅のコンサルティングファームとして一定の規模はありますが、業界全体で見ると大手ファームと比較して規模の経済性は限定的です。特定のニッチ市場でのシェアは不明ですが、業界全体での寡占的な地位は確立されていません。

  • 専門人材の育成と確保
    同社グループは、経営コンサルティング、M&A、事業承継、不動産など、各分野で豊富な経験を持つ優秀な人材を積極的に採用し、育成に力を入れています。新卒採用や社内教育プログラムの充実により、幅広い視野を持つコンサルタントを育成することで、高品質なサービス提供を可能にし、顧客からの信頼を得ています。これは、コンサルティング事業における重要な競争優位性となります。
  • 国内外のネットワーク
    当社グループは、日本国内だけでなく、中国、タイ、ベトナム、米国、シンガポールなど、海外にも子会社を展開しています。このグローバルなネットワークを活用することで、国内外の企業に対してM&Aアドバイザリーや海外事業コンサルティングなど、国境を越えたサービスを提供できる強みを持っています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、事業機会を拡大しています。
  • ミドルリスク投資戦略
    投資事業においては、優良な中堅・中小企業の事業承継をサポートする「ミドルリスク・ミドルリターン」を追求するファンドを運営しています。大手金融機関等との連携により、投資リスクを最小限に抑えながら慎重に投資案件を選定することで、安定的な投資リターンを目指しています。これは、単なる投機的な投資とは異なり、社会貢献と収益性を両立させる独自の強みと言えます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織の成長」を基本理念として掲げ、高付加価値情報を創造・提供し、顧客の発展ひいては社会の発展に貢献することにより「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。 当社グループでは「健全な価値観」に基づく組織風土を保持し続けることを最重要経営課題と認識しており、その浸透に常に努めております。 今後も健全な成長・発展を継続することにより「存在する意義のある組織」として社会貢献を目指してまいります。 (2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針及び今後の見通し)①コンサルティング事業 2027年3月期より事業分野区分の見直しを行うことといたしました。 当社のM&Aサービスは、顧客の課題解決の手段の一つとして位置づけております。事業や拠点を横断する体制で経営者に継続的に寄り添い、経営者のあらゆる課題解決をサポートする会社を目指しています。そして、顧客が課題解決策としてM&Aを検討する際は、それが成功裡に終わるようコンサルティングとM&Aの一体運営を推進してまいりました。今後、当該戦略をさらに推進し、より付加価値の高いM&Aサービスを提供するため、M&Aアドバイザリー事業を各コンサルティング事業に統合することといたしました。また、海外コンサルティング事業は、従来、各コンサルティング事業の中に含めておりましたが、当社のコンサルティング事業全体における海外案件の比率が高まっていること、並びに今後さらなる成長が見込まれることから、海外コンサルティング事業を独立して管理することといたしました。 したがって、2027年3月期から当社のコンサルティング事業(セグメント)における事業分野は、「事業戦略コンサルティング事業」、「資本戦略コンサルティング事業」、「海外コンサルティング事業」、「不動産コンサルティング事業」の4区分といたします。 <事業戦略コンサルティング事業> 生産年齢人口の減少や人手不足を背景に、組織・人材戦略とDXによる業務プロセス改革や生産性向上は重要な経営課題であり、持続的成長に向けた経営コンサルティングのニーズは堅調です。引き続き、当社は経営戦略、事業戦略、M&A戦略、IT戦略、組織・人材戦略、人事制度、人材育成等を一貫して支援していくことで、顧客企業と長期的な伴走関係を構築してまいります。加えて、足元でニーズが増加している業界再編・アライアンス支援による業界横断での最適化や企業間連携の構築と、国内だけでなく海外も含めて業界に特化したソリューションの高度化に注力してまいります。 事業再生に関しては、コロナ禍の制度融資を発端とした過剰債務問題や、原材料・水道光熱・人件費の高騰など外部環境の変化により、企業は本業(PL)改善及び財務安定化により早期に取り組む必要性が高まっており、相談件数は引き続き増加しています。また、地域内で複数の関連企業が同時に経営課題を抱える事例が増え、個別企業にとどまらない地域・業界単位での面的再生へのニーズも高まっています。加えて、上場企業からの資本効率向上の要請に伴い、子会社等の業績改善や業界を巻き込んだ再編ニーズも活発化しています。当社は各コンサルティング事業部門間の連携を一層強化し、財務再生にとどまらず、収益力向上、組織変革、さらには地域・業界を巻き込んだ再生スキーム構築まで伴走する当社ならではの総合的な事業再生・成長支援を強化してまいります。 上記の持続的成長に向けた業界再編・アライアンス支援や、事業再生を発端とした地域・業界を巻き込んだ再編といった多様なM&Aニーズに対し、オリジネーション段階からM&A後のPMI(統合支援)までを見据えて、現場に立脚した一貫した実行支援を行うことにより顧客の事業価値向上に貢献してまいります。 <資本戦略コンサルティング事業> 事業承継に関する相談及び受注件数は、引き続き堅調に推移しております。 事業承継はオーナー企業を中心とする企業経営者が必ず直面する課題です。事業承継には、親族内承継・MBO・M&A等様々な選択肢がありますが、当社には税務・法務・財務の専門的知識を持つ人材が多数在籍しており、これに事業面に詳しいコンサルタントが連携して、事業承継に関する課題を網羅的に把握した上で、複数のシナリオを提案し、顧客とともに最適策を検討・実行支援する体制を強みとしています。 当社のFAS部門では、主に中堅上場企業に対して、M&Aアドバイザリーや企業価値向上コンサルティングを行っています。昨今は、アクティビスト(物言う株主)対応や、同意なき買収提案に関する相談が増えてきており、こうした経営上の“悩み”に近いところもサポートしています。加えて、中堅上場企業にはオーナーの事業承継課題を抱えている例も多く、企業の資本政策とオーナー個人の事業承継課題をワンストップで解決することで付加価値向上を図ります。 また、経営者とともに事業承継という課題解決に向き合う中で、持続的成長コンサル・国内外における不動産活用・海外における事業展開など様々な経営課題の相談をいただいております。引き続き、経営者との強固な信頼関係に基づき、様々な経営課題やオーナー経営者の資産に関する相談に対応し貢献することが、コンサルティング事業のみならず投資事業を含めた当社全体の収益基盤の強化につながると考え、他部門との連携により注力してまいります。 <海外コンサルティング事業> 海外コンサルティング事業は、クロスボーダーM&Aや大手日本企業の海外展開ニーズを中心に堅調に推移しています。 東南アジア及び南アジア市場の成長に伴い、これら地域からの相談が増加しており、当社は各国拠点と日本拠点が連携し、一体となって顧客に向き合うことで高品質なサービスをもって顧客に貢献します。具体的には、各国拠点で高度な役務を担える人材の採用・育成を進めるとともに、グローバルな業務連携体制を強化します。加えて、2026年3月期に日系企業のインド進出やクロスボーダーM&Aに強みを持つ㈱マナスコーポレートパートナーズを子会社化したことにより、インド市場におけるM&Aアドバイザリーの専門性及び人的ネットワークも含めた人材力を強化し、当社グループのグローバルネットワークを拡大しました。今後も日本、アジア、米国との連携を強みに、顧客の海外展開を支援してまいります。 <不動産コンサルティング事業> 不動産市況全般は引き続き堅調に推移しておりますが、高値で推移するエリアと下落傾向にあるエリアの二極化が顕著になりつつあります。その中、足元では、提携会計事務所からの相談が増加しており、特に売却、有効活用及び富裕層の購入ニーズが旺盛です。 高単価の富裕層の購入ニーズにおいては、紹介可能な物件の情報量を増加させるべく同業とのネットワーク強化に注力することで成約件数の増加を目指します。一方、案件単価の低い売却案件や長期間を要する有効活用案件に関しては、引き続き選別受注を意識することで、働き方改革・業務効率の向上を目指します。 ②投資事業 当社の投資事業は3つの事業から成ります。顧客企業の資本政策・事業承継等の課題解決のひとつとして企業の株式に投資をする「未上場株式投資事業」、底地や共有持分となっている物件など次世代に承継する際に敬遠されがちな換金性の低い不動産に投資をする「不動産投資事業」、そして、米国不動産関係ファンドを投資対象としたファンド・オブ・ファンズ形式のファンドを運営する「ファンド事業」です。 <未上場株式投資事業> 未上場株式投資事業では、資本構成の再構築が必要な顧客に対し、各種コンサルティングとともに資金的なソリューションを提供することで、資本政策上の課題解決と企業の持続的発展サポートを行っております。 引き続き、経営陣に寄り添う伴走者・信頼されるパートナーとして、新規案件発掘により一層注力してまいります。また、投資済みの案件については、従来通り定期的なモニタリング活動を継続し、必要に応じて、当社の経営コンサルティング機能を活用して包括的な支援を行うことで、既投資先の企業価値向上に貢献してまいります。 <不動産投資事業> 不動産投資事業では、底地等の換金性の低い不動産を所有する顧客が抱える煩雑な管理や承継への悩みを資金面から解決しています。投資後、時間をかけて権利関係を調整し付加価値の高い不動産に生まれ変わらせることで、よりよい街づくりにも寄与していきます。 新規投資先については金融機関及び不動産仲介会社からの紹介が順調です。引き続き、中長期にわたり安定した利益が見込める基盤となるよう、豊富な候補先情報の中から厳選して投資を実行し、同時に投資物件の売却にかかる体制の強化にも努めてまいります。 <ファンド事業> ファンド・オブ・ファンズ方式での組成・運用を主軸としたファンド事業を前期から開始いたしました。独立した立場から『機関投資家向けプロファンド』への投資機会を確保し、米国不動産関係を中心とした複数の優良ファンドについてポートフォリオを形成・運用しています。 当社は運用者であると同時に投資家として自己資金も出資し、お客様と同じ立場で責任あるコミットメントを明確にしています。 複数ファンドへの出資によるリスク分散、独立した選定プロセス、厳格なデューデリジェンスと継続的なモニタリングを通じて、責任ある運用を徹底し、顧客の長期的な資産形成に寄与してまいります。 (3) 持続的成長に向けた人材育成と働き方改革2026年3月期の重点施策の内容及び取組み状況は、第2「事業の状況」2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(2)「人的資本経営への取組(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)」に記載のとおりであります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 社員一人一人の成長が組織の成長につながりますので、「個の成長」を最重要課題と認識し経営してまいりました。この方針は今後も継続してまいります。 また、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、今後も資本運用効率を測る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。 なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループのセグメント別の対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりであります。①コンサルティング事業 コンサルティング事業における戦略は、顧客生涯価値(LifeTime Value)を最大化することが事業モデルにおける強みであり、顧客のあらゆる経営課題に対応するため、総合的なコンサルティング事業のクロスセル等を行うことで顧客ロイヤリティの向上を図り、今後も新たな事業、サービスの展開を図っていくことであります。重点戦略は次のとおりであります。・個の自律的な成長と個の成果が生み出す組織の成長とを調和させることで当社の持続的成長を実現する仕組みである「持続的成長システム」の運用・「個と組織の持続的成長」を実現するための人材戦略の実行(採用、育成・定着、評価・活躍)・従来から行っていた「部拠点単位」での管理に加えて「事業単位」で全社的な戦略を立案・実行する「事業推進体制(マトリックス組織運営)」の実行 ②投資事業 投資事業における戦略は、当社グループが手掛けるコンサルティング案件から発生する投資機会に積極的に関与し、コンサルティング案件にとどまらない新たな収益機会を創造していくことであります。重点施策は次のとおりであります。・顧客ニーズに応じるべく、事業承継支援を目的とする未上場株式への投資を行う「未上場株式投資事業」、底地や共有持分となっている物件等次世代に承継する際に敬遠されがちな換金性の低い不動産に投資する「不動産投資事業」に加え、富裕層・機関投資家向けの様々な資産サポート事業への積極的取り組み・投資規模の大型化に対応すべくガバナンス体制を強化・総合的な管理運営体制の構築・運用
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織の成長」を基本理念として掲げ、高付加価値情報を創造・提供し、顧客の発展ひいては社会の発展に貢献することにより「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。 当社グループでは「健全な価値観」に基づく組織風土を保持し続けることを最重要経営課題と認識しており、その浸透に常に努めております。 今後も健全な成長・発展を継続することにより「存在する意義のある組織」として社会貢献を目指してまいります。 (2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針及び今後の見通し)①コンサルティング事業 2027年3月期より事業分野区分の見直しを行うことといたしました。 当社のM&Aサービスは、顧客の課題解決の手段の一つとして位置づけております。事業や拠点を横断する体制で経営者に継続的に寄り添い、経営者のあらゆる課題解決をサポートする会社を目指しています。そして、顧客が課題解決策としてM&Aを検討する際は、それが成功裡に終わるようコンサルティングとM&Aの一体運営を推進してまいりました。今後、当該戦略をさらに推進し、より付加価値の高いM&Aサービスを提供するため、M&Aアドバイザリー事業を各コンサルティング事業に統合することといたしました。また、海外コンサルティング事業は、従来、各コンサルティング事業の中に含めておりましたが、当社のコンサルティング事業全体における海外案件の比率が高まっていること、並びに今後さらなる成長が見込まれることから、海外コンサルティング事業を独立して管理することといたしました。 したがって、2027年3月期から当社のコンサルティング事業(セグメント)における事業分野は、「事業戦略コンサルティング事業」、「資本戦略コンサルティング事業」、「海外コンサルティング事業」、「不動産コンサルティング事業」の4区分といたします。 <事業戦略コンサルティング事業> 生産年齢人口の減少や人手不足を背景に、組織・人材戦略とDXによる業務プロセス改革や生産性向上は重要な経営課題であり、持続的成長に向けた経営コンサルティングのニーズは堅調です。引き続き、当社は経営戦略、事業戦略、M&A戦略、IT戦略、組織・人材戦略、人事制度、人材育成等を一貫して支援していくことで、顧客企業と長期的な伴走関係を構築してまいります。加えて、足元でニーズが増加している業界再編・アライアンス支援による業界横断での最適化や企業間連携の構築と、国内だけでなく海外も含めて業界に特化したソリューションの高度化に注力してまいります。 事業再生に関しては、コロナ禍の制度融資を発端とした過剰債務問題や、原材料・水道光熱・人件費の高騰など外部環境の変化により、企業は本業(PL)改善及び財務安定化により早期に取り組む必要性が高まっており、相談件数は引き続き増加しています。また、地域内で複数の関連企業が同時に経営課題を抱える事例が増え、個別企業にとどまらない地域・業界単位での面的再生へのニーズも高まっています。加えて、上場企業からの資本効率向上の要請に伴い、子会社等の業績改善や業界を巻き込んだ再編ニーズも活発化しています。当社は各コンサルティング事業部門間の連携を一層強化し、財務再生にとどまらず、収益力向上、組織変革、さらには地域・業界を巻き込んだ再生スキーム構築まで伴走する当社ならではの総合的な事業再生・成長支援を強化してまいります。 上記の持続的成長に向けた業界再編・アライアンス支援や、事業再生を発端とした地域・業界を巻き込んだ再編といった多様なM&Aニーズに対し、オリジネーション段階からM&A後のPMI(統合支援)までを見据えて、現場に立脚した一貫した実行支援を行うことにより顧客の事業価値向上に貢献してまいります。 <資本戦略コンサルティング事業> 事業承継に関する相談及び受注件数は、引き続き堅調に推移しております。 事業承継はオーナー企業を中心とする企業経営者が必ず直面する課題です。事業承継には、親族内承継・MBO・M&A等様々な選択肢がありますが、当社には税務・法務・財務の専門的知識を持つ人材が多数在籍しており、これに事業面に詳しいコンサルタントが連携して、事業承継に関する課題を網羅的に把握した上で、複数のシナリオを提案し、顧客とともに最適策を検討・実行支援する体制を強みとしています。 当社のFAS部門では、主に中堅上場企業に対して、M&Aアドバイザリーや企業価値向上コンサルティングを行っています。昨今は、アクティビスト(物言う株主)対応や、同意なき買収提案に関する相談が増えてきており、こうした経営上の“悩み”に近いところもサポートしています。加えて、中堅上場企業にはオーナーの事業承継課題を抱えている例も多く、企業の資本政策とオーナー個人の事業承継課題をワンストップで解決することで付加価値向上を図ります。 また、経営者とともに事業承継という課題解決に向き合う中で、持続的成長コンサル・国内外における不動産活用・海外における事業展開など様々な経営課題の相談をいただいております。引き続き、経営者との強固な信頼関係に基づき、様々な経営課題やオーナー経営者の資産に関する相談に対応し貢献することが、コンサルティング事業のみならず投資事業を含めた当社全体の収益基盤の強化につながると考え、他部門との連携により注力してまいります。 <海外コンサルティング事業> 海外コンサルティング事業は、クロスボーダーM&Aや大手日本企業の海外展開ニーズを中心に堅調に推移しています。 東南アジア及び南アジア市場の成長に伴い、これら地域からの相談が増加しており、当社は各国拠点と日本拠点が連携し、一体となって顧客に向き合うことで高品質なサービスをもって顧客に貢献します。具体的には、各国拠点で高度な役務を担える人材の採用・育成を進めるとともに、グローバルな業務連携体制を強化します。加えて、2026年3月期に日系企業のインド進出やクロスボーダーM&Aに強みを持つ㈱マナスコーポレートパートナーズを子会社化したことにより、インド市場におけるM&Aアドバイザリーの専門性及び人的ネットワークも含めた人材力を強化し、当社グループのグローバルネットワークを拡大しました。今後も日本、アジア、米国との連携を強みに、顧客の海外展開を支援してまいります。 <不動産コンサルティング事業> 不動産市況全般は引き続き堅調に推移しておりますが、高値で推移するエリアと下落傾向にあるエリアの二極化が顕著になりつつあります。その中、足元では、提携会計事務所からの相談が増加しており、特に売却、有効活用及び富裕層の購入ニーズが旺盛です。 高単価の富裕層の購入ニーズにおいては、紹介可能な物件の情報量を増加させるべく同業とのネットワーク強化に注力することで成約件数の増加を目指します。一方、案件単価の低い売却案件や長期間を要する有効活用案件に関しては、引き続き選別受注を意識することで、働き方改革・業務効率の向上を目指します。 ②投資事業 当社の投資事業は3つの事業から成ります。顧客企業の資本政策・事業承継等の課題解決のひとつとして企業の株式に投資をする「未上場株式投資事業」、底地や共有持分となっている物件など次世代に承継する際に敬遠されがちな換金性の低い不動産に投資をする「不動産投資事業」、そして、米国不動産関係ファンドを投資対象としたファンド・オブ・ファンズ形式のファンドを運営する「ファンド事業」です。 <未上場株式投資事業> 未上場株式投資事業では、資本構成の再構築が必要な顧客に対し、各種コンサルティングとともに資金的なソリューションを提供することで、資本政策上の課題解決と企業の持続的発展サポートを行っております。 引き続き、経営陣に寄り添う伴走者・信頼されるパートナーとして、新規案件発掘により一層注力してまいります。また、投資済みの案件については、従来通り定期的なモニタリング活動を継続し、必要に応じて、当社の経営コンサルティング機能を活用して包括的な支援を行うことで、既投資先の企業価値向上に貢献してまいります。 <不動産投資事業> 不動産投資事業では、底地等の換金性の低い不動産を所有する顧客が抱える煩雑な管理や承継への悩みを資金面から解決しています。投資後、時間をかけて権利関係を調整し付加価値の高い不動産に生まれ変わらせることで、よりよい街づくりにも寄与していきます。 新規投資先については金融機関及び不動産仲介会社からの紹介が順調です。引き続き、中長期にわたり安定した利益が見込める基盤となるよう、豊富な候補先情報の中から厳選して投資を実行し、同時に投資物件の売却にかかる体制の強化にも努めてまいります。 <ファンド事業> ファンド・オブ・ファンズ方式での組成・運用を主軸としたファンド事業を前期から開始いたしました。独立した立場から『機関投資家向けプロファンド』への投資機会を確保し、米国不動産関係を中心とした複数の優良ファンドについてポートフォリオを形成・運用しています。 当社は運用者であると同時に投資家として自己資金も出資し、お客様と同じ立場で責任あるコミットメントを明確にしています。 複数ファンドへの出資によるリスク分散、独立した選定プロセス、厳格なデューデリジェンスと継続的なモニタリングを通じて、責任ある運用を徹底し、顧客の長期的な資産形成に寄与してまいります。 (3) 持続的成長に向けた人材育成と働き方改革2026年3月期の重点施策の内容及び取組み状況は、第2「事業の状況」2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(2)「人的資本経営への取組(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)」に記載のとおりであります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 社員一人一人の成長が組織の成長につながりますので、「個の成長」を最重要課題と認識し経営してまいりました。この方針は今後も継続してまいります。 また、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、今後も資本運用効率を測る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。 なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループのセグメント別の対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりであります。①コンサルティング事業 コンサルティング事業における戦略は、顧客生涯価値(LifeTime Value)を最大化することが事業モデルにおける強みであり、顧客のあらゆる経営課題に対応するため、総合的なコンサルティング事業のクロスセル等を行うことで顧客ロイヤリティの向上を図り、今後も新たな事業、サービスの展開を図っていくことであります。重点戦略は次のとおりであります。・個の自律的な成長と個の成果が生み出す組織の成長とを調和させることで当社の持続的成長を実現する仕組みである「持続的成長システム」の運用・「個と組織の持続的成長」を実現するための人材戦略の実行(採用、育成・定着、評価・活躍)・従来から行っていた「部拠点単位」での管理に加えて「事業単位」で全社的な戦略を立案・実行する「事業推進体制(マトリックス組織運営)」の実行 ②投資事業 投資事業における戦略は、当社グループが手掛けるコンサルティング案件から発生する投資機会に積極的に関与し、コンサルティング案件にとどまらない新たな収益機会を創造していくことであります。重点施策は次のとおりであります。・顧客ニーズに応じるべく、事業承継支援を目的とする未上場株式への投資を行う「未上場株式投資事業」、底地や共有持分となっている物件等次世代に承継する際に敬遠されがちな換金性の低い不動産に投資する「不動産投資事業」に加え、富裕層・機関投資家向けの様々な資産サポート事業への積極的取り組み・投資規模の大型化に対応すべくガバナンス体制を強化・総合的な管理運営体制の構築・運用
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況(a)財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて9,759,529千円増加し33,230,057千円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,419,170千円増加し9,309,671千円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,340,358千円増加し23,920,386千円となりました。 (b)経営成績 当社グループの当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)の経営成績は、売上高26,711,875千円(前期比17.3%増)、売上総利益20,500,628千円(同5.5%増)、営業利益3,740,759千円(同9.4%減)、経常利益3,712,359千円(同9.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,895,210千円(同0.4%増)となりました。 当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績の概況は、次のとおりであります。 (コンサルティング事業) 当連結会計年度におけるコンサルティング事業の経営成績は、売上高21,183,400千円(前期比4.0%増)、売上総利益18,960,942千円(同4.2%増)、営業利益2,584,066千円(同18.6%減)となりました。 (投資事業) 当連結会計年度における投資事業の経営成績は、売上高5,550,661千円(前期比130.2%増)、売上総利益1,542,148千円(同24.9%増)、営業利益1,159,155千円(同21.5%増)となりました。 (注)コンサルティング事業の売上高にはセグメント間の内部売上高22,186千円、投資事業の売上原価にはセグメント間の内部売上原価19,724千円が含まれております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが2,099,647千円の資金減、投資活動によるキャッシュ・フローが2,060,330千円の資金減、財務活動によるキャッシュ・フローが5,221,495千円の資金増となったこと等から、全体では1,310,952千円の資金増(前期は817,406千円の資金減)となりました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は10,249,052千円になりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、2,099,647千円(前期は165,157千円の資金減)となりました。 これは、税金等調整前当期純利益が3,811,123千円あったこと、その他の資産の減少額299,707千円等の資金増加要因があったものの、営業投資有価証券の増加額4,093,626千円(主として未上場株式投資事業での株式投資実行及びファンド・オブ・ファンズでの投資実行)、棚卸資産の増加額906,269千円(主として不動産投資事業での販売用不動産の投資実行)、法人税等の支払額1,229,077千円等の資金減少要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、2,060,330千円(前期は793,206千円の資金減)となりました。 これは、投資有価証券からの分配による収入138,084千円等の資金増加要因があった一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,137,239千円、敷金及び保証金の差入による支出477,740千円、投資有価証券の取得による支出341,013千円、有形固定資産の取得による支出290,039千円等の資金減少要因があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、5,221,495千円(前期は87,672千円の資金増)となりました。 これは、配当金の支払額1,471,546千円等の資金減少要因があった一方で、短期借入金の増加額3,296,000千円、非支配株主からの出資受入による収入3,397,049千円(主としてファンド・オブ・ファンズの当社グループ外出資者からの出資受入)等の資金増加要因があったことによるものであります。 (2) 仕入、販売及び営業投資活動の実績①仕入実績 コンサルティング事業の仕入(外注等)実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)前連結会計年度比(%)コンサルティング事業2,223,284102.5% ②販売実績 コンサルティング事業の販売(役務提供)実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)前連結会計年度比(%)コンサルティング事業21,183,400104.0(注)当連結会計年度のコンサルティング事業売上高には、セグメント間の内部売上高22,186千円が含まれております。 ③営業投資活動の実績 当社グループの投資事業では、投資事業有限責任組合等による未上場株式投資事業、不動産投資事業、ファンド・オブ・ファンズ形式のファンドを運営するファンド事業を行っております。営業投資活動の実績は次のとおりであります。・総投資残高(単位:千円)事業の名称前連結会計年度末2025年3月31日当連結会計年度末2026年3月31日未上場株式投資事業7,004,3987,131,722不動産投資事業1,400,9524,276,395ファンド事業-3,966,302 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。①財政状態(資産合計) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて9,759,529千円増加し33,230,057千円となりました。(流動資産) 当連結会計年度末の流動資産残高は、前連結会計年度末に比べて8,891,006千円増加し29,039,500千円となりました。主な増加項目は次のとおりであります。・現金及び預金1,367,365千円増加(当連結会計年度末残高10,514,480千円)・売掛金510,199千円増加(当連結会計年度末残高2,079,473千円)・営業投資有価証券4,093,626千円増加(当連結会計年度末残高11,098,024千円)営業投資有価証券は未上場株式投資事業における株式投資残高及びファンド事業におけるファンド投資残高であります。当連結会計年度における営業投資有価証券の増加は、主として当連結会計年度より投資運用を本格的に開始したファンド事業での投資実行によるものであります。・販売用不動産2,875,442千円増加(当連結会計年度末残高4,276,395千円)不動産投資事業での投資実行によるものであります。(固定資産) 当連結会計年度末の固定資産残高は、前連結会計年度末に比べて868,522千円増加し4,190,557千円となりました。主な増加項目は次のとおりであります。・投資有価証券292,871千円増加(当連結会計年度末残高855,481千円)・敷金及び保証金415,333千円増加(当連結会計年度末残高1,153,453千円)・有形固定資産「その他(純額)」152,016千円増加(当連結会計年度末残高375,942千円) (負債合計) 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,419,170千円増加し9,309,671千円となりました。(流動負債) 当連結会計年度末の流動負債残高は、前連結会計年度末に比べて3,645,290千円増加し8,419,637千円となりました。主な増加項目は次のとおりであります。・短期借入金3,296,000千円増加(当連結会計年度末残高4,896,000千円)・未払費用248,117千円増加(当連結会計年度末残高1,728,200千円)・買掛金152,845千円増加(当連結会計年度末残高464,039千円)・未払法人税等52,421千円増加(当連結会計年度末残高540,894千円)(固定負債) 当連結会計年度末の固定負債残高は、前連結会計年度末に比べて773,880千円増加し890,034千円となりました。主な増加項目は次のとおりであります。・繰延税金負債686,800千円増加(当連結会計年度末残高722,126千円)主として2026年1月に株式取得により100%連結子会社となった㈲大黒ビル連結開始時の時価評価差額に対して繰延税金負債を計上したものであります。 (純資産) 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,340,358千円増加し23,920,386千円となりました。(株主資本) 当連結会計年度末の株主資本残高は、前連結会計年度末に比べて1,608,175千円増加し19,308,309千円となりました。主な増加項目は次のとおりであります。・利益剰余金1,423,663千円増加(当連結会計年度末残高16,401,839千円)(非支配株主持分) 当連結会計年度末における非支配株主持分残高は、前連結会計年度末に比べて3,502,319千円増加し4,042,205千円となりました。 当社の連結子会社である「Yamada Income Fund,L.P.」(米国不動産関係を中心としたファンド・オブ・ファンズ形式のファンド)は、当連結会計年度より本格的に投資運用を開始しており、当連結会計年度末の投資残高は3,966,302千円であります。当ファンドへの当社グループ出資割合は当連結会計年度末で18.5%であり、非支配株主持分は81.5%であることから、非支配株主持分残高が大幅に増加いたしました。 ②経営成績 当社グループの当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)の経営成績は、売上高26,711,875千円(前期比17.3%増)、売上総利益20,500,628千円(同5.5%増)となりました。 営業利益は3,740,759千円(同9.4%減)、経常利益は3,712,359千円(同9.4%減)となりました。主として人員増加・昇給等の人件費増加により販売費及び一般管理費が前期比1,469,013千円増加したことによるものであります。 親会社株主に帰属する当期純利益は2,895,210千円(同0.4%増)となりました。主として新規子会社化に伴う負ののれん発生益110,601千円を特別利益計上したこと、非支配株主に帰属する当期純利益が前期比92,588千円減少したこと(主として70%子会社のピナクル株式会社の業績変動の影響)等によるものであります。 当連結会計年度における各セグメント別の経営成績の概況は、次のとおりであります。 (コンサルティング事業) 当連結会計年度におけるコンサルティング事業の経営成績は、売上高21,183,400千円(前期比4.0%増)、売上総利益18,960,942千円(同4.2%増)、営業利益2,584,066千円(同18.6%減)となりました。 経営コンサルティング事業、事業承継コンサルティング事業がそれぞれ案件引合・受注が順調で増収・売上総利益は増益となりましたが、主として人員増及び昇給による人件費増加により販売費及び一般管理費が前期比1,366,436千円増加したことから、営業利益は減益となりました。 (投資事業) 当連結会計年度における投資事業の経営成績は、売上高5,550,661千円(前期比130.2%増)、売上総利益1,542,148千円(同24.9%増)、営業利益1,159,155千円(同21.5%増)となりました。 未上場株式投資事業において当初予定通り投資先株式の売却があったこと、不動産投資事業において販売用不動産の売却が順調だったことから増収増益となりました。 また、当連結会計年度において、米国不動産関係を中心としたファンド・オブ・ファンズ形式での組成・運用を主軸としたファンド事業による投資運用を本格的に開始いたしました。 当連結会計年度末投資残高・未上場株式投資事業における営業投資有価証券残高7,131,722千円・不動産投資事業における販売用不動産残高4,276,395千円・ファンド・オブ・ファンズ形式のファンド事業における営業投資有価証券残高3,966,302千円(うち当社グループ出資割合18.5%) ③経営上の目標の達成状況 当社グループは、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、資本運用効率を測る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。 当連結会計年度におけるROEは15.2%(前連結会計年度比1.3ポイント減)となりましたので、収益性・効率性を高め、目標達成に努めてまいります。 なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。 ④資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び取引銀行からの短期借入金を充当する予定であります。当社は運転資金の効率的な調達を行うため、2026年3月末時点で取引銀行とコミットメントライン契約を総額100億円及び当座貸越契約を極度額1億円締結しており、2026年3月末時点での借入金残高は4,896,000千円であります。 当社グループの運転資金及び設備資金以外の今後の資金需要としては、投資事業における未上場株式投資及び販売用不動産投資による自己投資を予定しており、引き続き自己資金で行っていく予定であります。 (4) 重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」(1)「連結財務諸表」「注記事項」の「重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 人材確保・育成の制約
    コンサルティング事業は、優秀なコンサルタントの質と量に大きく依存します。事業拡大にはコンサルタントの増員が不可欠ですが、求める人材を確保・育成できない場合、事業の成長が阻害される可能性があります。これは、サービス品質の維持や新規案件の受注能力に直接影響し、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
  • 未上場株式投資の変動性
    未上場株式投資事業では、投資先企業の業績や株式評価、売却状況によって、同社グループの業績が変動する可能性があります。未上場企業への投資は、上場企業に比べて情報が少なく、流動性も低いため、市場環境や個別企業の状況によっては、期待通りのリターンが得られない、あるいは損失が発生するリスクがあります。
  • 情報漏洩と信頼失墜
    事業の性質上、顧客の機密情報や個人情報を取り扱う機会が多くあります。情報管理には細心の注意を払い、社内体制を整備していますが、万が一情報が外部に漏洩した場合、顧客からの信頼を失い、社会的信用の低下につながる可能性があります。これにより、新規顧客の獲得が困難になったり、既存顧客との取引が減少したりすることで、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,140 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) コンサルティング事業における人材の確保及び育成 当社グループのコンサルティング事業においては、その性質上、事業拡大に応じてコンサルタントの増員を図る必要があります。当社グループでは各分野での豊富な経験を持つ優秀な人材を積極的に採用し、かつ幅広い視野をもつコンサルタント育成のために新卒採用も行い、社内教育プログラムを充実させることにより人材の確保及び育成を行っております。また、業務効率化、生産性向上のために、データ処理・情報分析等を行う人材の採用も積極的に行っております。 今後も優秀な人材を積極的に採用・育成していく方針でありますが、当社グループの求める人材の確保が図れない場合は、コンサルティング事業拡大の制約となる可能性があります。 (2) 未上場株式投資事業について 当社グループでは、未上場株式投資事業としてキャピタルソリューションファンド等の投資事業有限責任組合を運営管理しており、未上場会社をターゲットとした株式投資を行っております。 そのため投資先企業の業績状況、株式評価、株式売却状況によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ただし、当社グループが運営管理する投資事業有限責任組合は、優良な中堅・中小企業の事業承継をサポートするミドルリスク・ミドルリターンを追求するファンドであり、大手金融機関等の協力のもと、投資リスクを最小限に抑えながら慎重に投資案件を発掘しております。 (3) 不動産投資事業について 当社グループでは、底地や共有持分となっている物件等、換金性の低い不動産に投資する不動産投資事業を行っており、当連結会計年度末における販売用不動産残高は4,276,395千円となっております。 不動産市況の悪化等の外部環境の変化により、保有不動産の評価額が下落した場合、または想定した時期・価格での売却が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、引き続き案件の厳選と適切な売却体制の整備に努めてまいります。 (4) ファンド事業について 当社グループでは、米国不動産関係ファンドを投資対象としたファンド・オブ・ファンズ形式のファンド事業を行っており、当連結会計年度末における投資残高は3,966,302千円(うち当社グループ出資割合18.5%)となっております。当該ファンドの資金の80%超は当社グループ外の外部出資者によるものであります。 投資先ファンドの運用成績は、米国不動産市場の動向、金利水準の変動、為替相場の変動その他の経済的・政治的環境の変化に影響を受けます。これらの要因により、投資先ファンドの評価額が下落した場合や、当初想定した分配が得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、独立した選定プロセス及び継続的なモニタリングを通じて、これらのリスクの低減に努めております。 (5) 顧客情報の管理について 当社グループは事業の性格上、顧客の機密情報や個人情報を取り扱う場合があります。そのため、グループリスク管理・コンプライアンス委員会の主導により、当社グループにおいてプライバシーポリシー、セキュリティポリシーを制定するとともに役職員に対する研修会等の実施により、情報管理には細心の注意を払い、社内管理の徹底を図っておりますが、万一、何らかの事情でこれらの情報が外部に漏洩した場合には、社会的信用の低下等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 法令・規制について 「第二種金融商品取引業、投資運用業」の登録は「投資事業」を行う上で必要不可欠です。「宅地建物取引業者」は「不動産コンサルティング事業」を行う上で必要不可欠な免許になります。また、「コンサルティング事業の教育研修業務」におきましても、一部ではありますが講師派遣のために「一般労働者派遣事業」は必要な許認可になります。 登録・許認可を取り消されるような事態になった場合は各事業の業務遂行に支障をきたすことになり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 業績の変動について 当社の事業はコンサルティングが中心であり、多くのクライアントと取引を行っております。近年、コンサルティング案件の大型化や複雑化により利害関係者が多く関与し役務提供完了が長期化する傾向にあり、また、その結果、報酬額が契約当初の予定から変動する案件も増加傾向にあります。案件進捗管理の徹底により案件対応能力の強化を行っておりますが、何らかの事情により大型成功報酬等の計上時期が、四半期又は事業年度を超えて遅延した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

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