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ノバック(5079)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 土木工事が主力
    ノバックグループは、国土交通省や地方自治体、高速道路会社といった官公庁からの発注を中心に、道路、河川、上下水道、土地造成などの社会インフラ建設工事を手掛けています。特に、自然災害の増加に伴う災害復旧工事や、南海トラフ地震に備えた道路ネットワーク整備事業など、社会の安全・安心に直結する重要なインフラ整備を担い、年間15件前後の工事を全国で受注しています。
  • 建築工事も展開
    共同住宅工事を主軸としつつ、学校、福祉施設、庁舎、事務所、高速道路のサービスエリアなどの官公庁発注工事も手掛けています。民間企業発注の共同住宅工事では、年間15件前後を首都圏・関西圏・中部圏で受注しており、顧客のニーズに合わせた提案力と技術力で事業を拡大しています。
  • 不動産賃貸事業も
    主要な建設事業に加え、ノバックグループは保有する不動産を法人顧客に賃貸する事業も行っています。これは、建設事業以外の安定的な収益源として、グループ全体の収益構造を多角化する役割を担っていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 土木工事事業
    ノバックグループの主要事業の一つで、国土交通省や地方自治体、高速道路会社などからの公共工事を中心に、道路、橋梁、河川、ダム、上下水道、造成工事といった社会インフラの建設を手掛けています。2024年度の売上高は約92.26億円、営業利益は約10.05億円と、グループの収益を牽引する重要な事業です。
  • 建築工事事業
    主に民間企業発注の共同住宅工事に加え、学校、福祉施設、庁舎、事務所、高速道路のサービスエリアなどの公共建築工事も手掛けています。首都圏・関西圏・中部圏の三大都市圏を中心に事業を展開しており、2024年度の売上高は約182.66億円と土木工事事業を上回る規模ですが、営業利益は約-1.60億円と赤字となっています。
  • その他事業
    建設事業に加えて、ノバックグループが保有する不動産を法人顧客に賃貸する事業も行っています。これは、建設事業とは異なる収益源を確保し、事業ポートフォリオの多様化を図ることで、グループ全体の安定性を高める役割を担っていると考えられます。
2025-04 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CivilEngineeringWorkReportableSegment 事業 92 10 10.9%
BuildingConstructionWorkReportableSegment 事業 183 -2 -0.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,843 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社1社の構成となっており、土木工事、建築工事を主な事業として取り組んでおります。当社グループの事業とセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメント情報に記載された区分と同一の区分であります。 (1) 土木工事事業 土木工事事業は、国土交通省各地方整備局中心の中央官庁、東京都・姫路市を含む地方自治体、西日本高速道路㈱を含む高速道路会社の官公庁発注工事を中心とした社会インフラストラクチャー建設工事(道路工事、河川工事、上下水道工事、土地造成工事等)を展開しております。 昨今頻発する台風や集中豪雨による河川の氾濫・洪水などの自然災害の増加に伴う災害復旧工事や堤防の強化及び予測されている南海トラフ地震に備えての道路ネットワーク整備事業等での国土交通省各地方整備局・各地方自治体・各高速道路会社の工事を受注展開、拡大することで事業を進めており、年間15件前後の工事を首都圏・関西圏を中心に東北地方・中部地方・中国地方・四国地方・九州地方等の各方面で受注し施工しております。その中で主な施工実績は、首都圏・関西圏・中部地方では洪水対策事業のシールド工事(注1)や高速道路の新設及び4車線化整備事業のための橋梁下部工事・遮音壁工事や長命化事業の耐震補強工事を数多く手掛け、本社のある兵庫県では沿川を洪水から守る(治水)と農業用水の確保(利水)や河川環境の保全(環境)を目的としたダム工事を施工しております。また、東北地方・中国地方では東日本大震災や広島豪雨災害など自然災害に伴う災害復旧工事や河川堤防の強化としての築堤護岸工事や堰堤工事(注2)及び北海道新幹線のトンネル工事にも積極的に取り組んでおります。 工事においては、「優良工事等施工者(工事)局長・事務所長表彰」をいただいており、品質向上に特化した技術力の向上に努めております。また、当社の元請比率は、直近5期で100%(当社規定による官公庁(官公庁及び入札保証保険対象発注者)1億円以上の工事を対象)であり、全国平均58.7%(2025年度)(注3)と比較して高い水準であり、高水準を維持することで大規模案件及び高い利益率案件の確保に取り組んでおります。さらに、当社の従業員数に占める監理技術者資格者証の保有者数の割合は45.2%(2026年4月末時点)(注4)であり、25%程度である全国平均(2026年4月末時点)(注5)と比較して高い水準であり、最適な人員配置や施工効率化による品質確保、向上に努め、全国的な施工体制を構築しております。 (注1)シールド工事地中にトンネルを作るため、シールドマシン(トンネル掘削で用いる強固な鉄製円筒状の機械)を使用して行われる工事。トンネルの主な用途は、共同溝(上下水道、ガス管、電気・通信ケーブルなど複数の埋設物を一緒に収める地下施設)、雨水幹線(洪水対策等のための雨水の排水路)等であります。(注2)堰堤(えんてい)工事河川、渓谷を横断して水流や土砂をせきとめるための堤防を設置する工事。(注3)2026年4月14日に国土交通省 総合政策局 情報政策課 建設経済統計調査室から公表されている「建設工事施工統計調査報告」における元請比率(元請完成工事高(907,638億円)÷完成工事高(1,544,953億円)であります。なお、当社の元請比率算定においては当社規定による1億円以上の工事を対象としておりますが、全国平均の算定において当該条件は考慮しておりません。(注4)当社の従業員数290名(2026年4月末時点)に対する監理技術者資格者証の保有者数131名(2026年4月末 時点)の割合として算定しております。(注5)総務省統計局が公表している労働力調査 長期時系列データ 表6「職業別就業者数」の「建設・採掘従事者」総数273万人(2025年次)に対する、一般財団法人建設業技術者センターが公表している「監理技術者資格者証の保有者数」686,875名(2025年度)の割合として算定しております。 土木工事事業■ 道路・橋梁、河川・ダム、ケーソン、トンネル・シールド、上下水道、造成工事等の社会インフラストラクチャ ー建設工事。■ 国の直轄工事をはじめ公共工事又は民間土木工事において、安全で快適な都市環境づくりに貢献しておりま す。 ダム工事道路・橋梁工事シールド工事 堰堤工事道路整備工事スポーツ・レジャー施設工事 (2) 建築工事事業 建築工事事業は、民間企業発注の共同住宅工事を主として、学校・福祉施設・庁舎、事務所・高速道路のサービスエリア工事などの官公庁発注工事を手掛けております。 民間企業発注の共同住宅工事について、年間15件前後の工事を首都圏・関西圏・中部圏を中心に受注しております。様々な事業主物件の実績があることから、長期にわたって培われた技術力及び経験、ノウハウを生かして、事業主に応じた要望への対応が可能であり、品質向上と事業主に喜ばれる対応に努めております。例えば、顧客の事業の立ち上げ時から参画し、現地調査、概算見積書の早期提出、コスト低減提案など、顧客のニーズを的確に捉えた営業活動に取り組んでおります。共同住宅工事以外の施工実績として、高速道路での西日本最大級サービスエリアの休憩施設新設工事、小・中・高等学校の新設工事や耐震補強工事、特別養護老人ホームなどの高齢者福祉施設、庁舎の建替工事、医療施設関係や物流倉庫、商業施設、農協・青果生産業者・食品メーカー等の農作物専用貯蔵倉庫の建設などを手掛けております。非住宅分野の建築物にも積極的に取り組むとともに、リニューアル・耐震補強等既設建物の改修等の分野も視野に事業展開をしております。 なお、土木工事事業と同様に、当社の元請比率は直近5期で100%(当社規定による官公庁(官公庁及び入札保証保険対象発注者)1億円以上の工事を対象)と、全国平均と比較して高い水準であり、高水準を維持し大型案件の獲得及び高収益体制の確立に取り組んでおります。また、当社の従業員数に占める監理技術者資格者証の保有者数の割合は、全国平均と比較して高い水準であり、最適な人員配置や施工効率化による品質確保、向上に努め、施工体制を構築しております。 建築工事事業■ 公共施設、マンション、工場・倉庫、病院等の建築工事。■ 首都圏・関西圏・中部圏の三大都市圏を中心とした事業拡大に努めており、品質向上及び多様な条件・ニーズに 的確に応えております。■ 農協・青果生産業者・食品メーカー等の農作物専用貯蔵倉庫の建設。 サービスエリア施設工事マンション工事庁舎・事務所工事 医療施設関係工事工場・物流倉庫工事リニューアル工事 (3) その他 当社が保有する不動産の賃貸事業を法人顧客に対して行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
元請比率が直近5期で100%と全国平均60.6%より高く、大規模案件と高い利益率獲得に取り組んでいるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建設業法、建築基準法、建築士法、宅地建物取引業法など多数の法的規制を受けている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:建設市場の動向 / 労務単価及び資材価格の高騰 / 取引先の信用リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ノバックは建設業であり、特許やブランド力に依存する無形資産による競争優位性は限定的である。公開情報からは、目立った無形資産の存在は確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建設業においては、一度取引関係が構築された顧客との継続的な関係が重要となる場合がある。しかし、ノバック固有のスイッチングコストを裏付ける具体的な情報は乏しく、一般的な業界慣習の範囲に留まる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業は、一般的にネットワーク効果が働きにくいビジネスモデルである。ノバックの事業内容からも、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は想定されない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設業では、規模の経済や効率的な調達・生産プロセスがコスト競争力に影響を与える。ノバックの財務データは限定的だが、業界内での効率的なオペレーションが一定のコスト優位に繋がる可能性はある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

建設業は、プロジェクトの規模や地域によって競争環境が異なる。ノバックが特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している場合、その規模が競争優位に寄与する可能性はあるが、業界全体での圧倒的な規模の優位性は見られない。

  • 高い元請比率
    ノバックグループは、土木工事・建築工事ともに直近5期で元請比率100%(5,000万円以上の工事が対象)を達成しており、全国平均の60.6%(2024年度)を大きく上回っています。元請けとして直接工事を受注することで、大規模案件や高い利益率の獲得に繋がり、収益性の向上に貢献しています。
  • 優れた技術者体制
    従業員に占める監理技術者資格者の割合が49.1%(2025年4月末時点)と、全国平均の約25%と比較して非常に高い水準です。これにより、最適な人員配置と施工効率化が可能となり、高品質な工事を安定的に提供できるだけでなく、全国的な施工体制を構築し、多様な工事に対応できる強みを持っています。
  • 豊富な施工実績と信頼
    国土交通省各地方整備局からの「優良工事等施工者表彰」を多数受賞しており、その高い技術力と品質が公的に認められています。また、洪水対策のシールド工事や高速道路の橋梁工事、ダム工事など、難易度の高い大規模プロジェクトの実績が豊富であり、これが顧客からの信頼獲得に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針等当社は、会社の基盤や想像力、技術の研鑽を主体とした「人」「力」「技術」を社是として、経営をいたしております。また、当社のロゴマークは「人」という文字をあしらっており、左の赤は個々の社員の情熱と実力主義を表し、右の青は会社(組織)の包容力と和、そして天に向かって躍進する可能性を意味しております。二つが合わさり社員と会社が共に支えあって互いに伸び栄え、社業を通じて社会に貢献することを表現しております。 <社是> 「人」 経営資源、会社の基盤は人、教育・訓練の充実 「力」 創造力、若い力の結集、一致協力、職場の活力、新しい発想によるチャレンジ 「技術」 技術の研鑽、品質の向上、新技術の研究 また、当社の経営理念は「社員と会社が一体となって、人のために、次世代のために今できることを真剣に考え、社業を通じて社会に貢献する」としております。 この、「社是」と「経営理念」のもと、当社は「より良いものを、より早く、より確実に造る。お客様に対し、信頼感、安心感、満足感を与える」経営を進めてまいります。 (2) 経営環境と中長期的な経営戦略今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境に改善の動きが見られる中、景気の緩やかな回復が期待される一方で、国内物価動向のほか米国の政策動向や中東情勢の緊迫化等を背景とした不安定な国際情勢の影響による原油・原材料価格等の高騰や資材調達環境の不安定化、金融資本市場の変動に伴う影響等を注視する状況が続いております。建設業界におきましては、図1のとおり国土強靭化計画により公共建設投資は堅調に推移し、民間建設投資も企業の設備投資等が堅調傾向にあり、名目建設投資は前年度比5.4%増加となる見通しとなります。その中で建設資材価格の高止まりや調達環境の不安定化、労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制への対応が顕在化しており、引き続き事業環境への影響を注視すると共に課題への対応に注力する必要があります。 このような経営環境の下、当社グループは、景気変動の影響が少ない公共工事を軸とした土木工事事業、及び、景気に左右されるものの投資額の多い民間工事を軸とした建築工事事業の二大セグメントを推進することにより、事業の安定化を図っております。 また、2024年4月期から2027年4月期を対象とする「中期経営計画2024-2027」を策定し、2027年4月期をターゲットとした「NOVAC VISION」を掲げております。その目標の実現に向け、各重点施策を実行することや外部環境・内部環境などの変化に対応することで、「企業価値の向上」「人的資本経営の推進」を図り、持続的な事業成長を目指します。また、ブランディングによる知名度向上やエンゲージメント向上、働き方改革による職場環境の改善などを図るため、システム導入やICT技術の活用等DXの推進による生産性の向上、業務の効率化及び施工の効率化、省力化を推進し、事業や収益基盤の安定化及び安定配当体質の確立、人財の確保・育成の推進等に取り組んでまいります。また、連結子会社化した株式会社TOMTENとの連携により、建設需要の新たな開拓及び更なる業容拡大等のシナジー効果の創出に取り組んでまいります。 図1 建設投資額の推移(年度)(単位:億円)年度2020202120222023(見込み)2024(見込み)2025(見通し)2026(見通し)名目建設投資627,597651,659678,478714,700732,100767,800809,400(対前年度伸び率)0.7%3.8%4.1%5.3%2.4%4.9%5.4% 政府建設投資238,559235,124238,923244,100250,400260,000280,000 (対前年度伸び率)6.1%△1.4%1.6%2.2%2.6%3.8%7.7% 民間住宅投資150,562160,256167,205159,200161,700161,600171,400 (対前年度伸び率)△7.7%6.4%4.3%△4.8%1.6%△0.1%6.1% 民間非住宅建設投資157,273163,775173,697188,300192,700203,900213,400 (対前年度伸び率)△7.7%4.1%6.1%8.4%2.3%5.8%4.7% 民間建築補修(改装・改修)投資81,20392,50498,653123,100127,300142,300144,600 (対前年度伸び率)25.1%13.9%6.6%24.8%3.4%11.8%1.6% 出典:一般財団法人建設経済研究所、一般財団法人経済調査会 経済調査研究所(2026年4月13日付発表) (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、経営目標を下記のとおり定め、持続的な成長と高収益体制及び安定配当の確立による企業価値向上に向けて取り組んでまいります。 中期経営計画(2024年4月期-2027年4月期)における経営目標2027年4月期 売上高 400億円以上 営業利益率 8%以上 従業員数 350人以上 ROE 9%以上 DOE 3%以上 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度のわが国経済は、雇用・所得環境に改善の動きが見られる中、景気の緩やかな回復が期待される一方で、国内物価動向のほか米国の政策動向や中東情勢の緊迫化等を背景とした不安定な国際情勢の影響による原油・原材料価格等の高騰や資材調達環境の不安定化、金融資本市場の変動に伴う影響等を注視する状況が続いております。建設業界におきましては、公共建設投資は国土強靭化計画のインフラ対策等により堅調に推移することが見込まれ、民間建設投資におきましても、引き続き増加基調が見込まれます。その一方で、建設資材価格の高止まりや労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制への対応が顕在化しており、引き続き事業環境への影響を注視する必要があります。それに対処するため、景気変動の影響が少ない公共工事の受注拡大や、従来からの顧客を大切にすることにより受注機会を保つこと、また、受注選別による採算向上に注力するとともに、会社一体となり、原価管理及び販売管理等の適正化を一層追求し、高収益体制の維持及び人材の確保と育成を図るため、以下の対策を検討しております。 ① 経済情勢の変動等に対する事業戦略の推進(土木工事事業)・土木工事発注が多い首都圏、関西圏を中心に人材投入を行い、受注の拡大を図る。・昨今頻発している自然災害が発生した地域の災害復旧工事の受注及び災害を予防する対策工事の受注拡大を 図る。・受注環境が激化する中で、競争に勝ち抜く技術提案力の強化を図る。・構造物の長命化、補強工事等今後の市場環境において伸長が見込まれる分野へ進出する。 (建築工事事業)・住宅分野以外の多分野工事や景気変動の影響が少ない公共工事案件の受注拡大を図る。・3大都市圏(首都圏・関西圏・中部圏)以外の商圏を拡大する。・リニューアル、耐震補強等既設建物の改修等の分野へ進出する。・設計施工物件を手掛け、設計段階から一貫した受注獲得を目指す。 ② 働き方改革の推進 建設業界は少子高齢化による若年層の減少に加え、就労者が少なくなる傾向があります。人財を確保していく上で、働き方改革の推進は重要な課題であると認識しております。当社は現在、システム投資やICT技術の活用等DXの推進による生産性の向上を図り、業務の効率化及び施工の効率化、省力化の推進による労働時間の短縮に取り組んでおります。今後も更なる労働環境の改善に向けて取り組んでまいります。 ③ コーポレート・ガバナンスの強化 株主をはじめとするステークホルダーに対して社会的責任を果たすこと、また持続的な成長及び企業価値の向上を図る観点から、コンプライアンスの遵守体制、意思決定・業務執行体制、及び適正な監督・監視体制を構築することを通じて、コーポレート・ガバナンス強化の重要性を認識し、継続的に企業価値の向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針等当社は、会社の基盤や想像力、技術の研鑽を主体とした「人」「力」「技術」を社是として、経営をいたしております。また、当社のロゴマークは「人」という文字をあしらっており、左の赤は個々の社員の情熱と実力主義を表し、右の青は会社(組織)の包容力と和、そして天に向かって躍進する可能性を意味しております。二つが合わさり社員と会社が共に支えあって互いに伸び栄え、社業を通じて社会に貢献することを表現しております。 <社是> 「人」 経営資源、会社の基盤は人、教育・訓練の充実 「力」 創造力、若い力の結集、一致協力、職場の活力、新しい発想によるチャレンジ 「技術」 技術の研鑽、品質の向上、新技術の研究 また、当社の経営理念は「社員と会社が一体となって、人のために、次世代のために今できることを真剣に考え、社業を通じて社会に貢献する」としております。 この、「社是」と「経営理念」のもと、当社は「より良いものを、より早く、より確実に造る。お客様に対し、信頼感、安心感、満足感を与える」経営を進めてまいります。 (2) 経営環境と中長期的な経営戦略今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境に改善の動きが見られる中、景気の緩やかな回復が期待される一方で、国内物価動向のほか米国の政策動向や中東情勢の緊迫化等を背景とした不安定な国際情勢の影響による原油・原材料価格等の高騰や資材調達環境の不安定化、金融資本市場の変動に伴う影響等を注視する状況が続いております。建設業界におきましては、図1のとおり国土強靭化計画により公共建設投資は堅調に推移し、民間建設投資も企業の設備投資等が堅調傾向にあり、名目建設投資は前年度比5.4%増加となる見通しとなります。その中で建設資材価格の高止まりや調達環境の不安定化、労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制への対応が顕在化しており、引き続き事業環境への影響を注視すると共に課題への対応に注力する必要があります。 このような経営環境の下、当社グループは、景気変動の影響が少ない公共工事を軸とした土木工事事業、及び、景気に左右されるものの投資額の多い民間工事を軸とした建築工事事業の二大セグメントを推進することにより、事業の安定化を図っております。 また、2024年4月期から2027年4月期を対象とする「中期経営計画2024-2027」を策定し、2027年4月期をターゲットとした「NOVAC VISION」を掲げております。その目標の実現に向け、各重点施策を実行することや外部環境・内部環境などの変化に対応することで、「企業価値の向上」「人的資本経営の推進」を図り、持続的な事業成長を目指します。また、ブランディングによる知名度向上やエンゲージメント向上、働き方改革による職場環境の改善などを図るため、システム導入やICT技術の活用等DXの推進による生産性の向上、業務の効率化及び施工の効率化、省力化を推進し、事業や収益基盤の安定化及び安定配当体質の確立、人財の確保・育成の推進等に取り組んでまいります。また、連結子会社化した株式会社TOMTENとの連携により、建設需要の新たな開拓及び更なる業容拡大等のシナジー効果の創出に取り組んでまいります。 図1 建設投資額の推移(年度)(単位:億円)年度2020202120222023(見込み)2024(見込み)2025(見通し)2026(見通し)名目建設投資627,597651,659678,478714,700732,100767,800809,400(対前年度伸び率)0.7%3.8%4.1%5.3%2.4%4.9%5.4% 政府建設投資238,559235,124238,923244,100250,400260,000280,000 (対前年度伸び率)6.1%△1.4%1.6%2.2%2.6%3.8%7.7% 民間住宅投資150,562160,256167,205159,200161,700161,600171,400 (対前年度伸び率)△7.7%6.4%4.3%△4.8%1.6%△0.1%6.1% 民間非住宅建設投資157,273163,775173,697188,300192,700203,900213,400 (対前年度伸び率)△7.7%4.1%6.1%8.4%2.3%5.8%4.7% 民間建築補修(改装・改修)投資81,20392,50498,653123,100127,300142,300144,600 (対前年度伸び率)25.1%13.9%6.6%24.8%3.4%11.8%1.6% 出典:一般財団法人建設経済研究所、一般財団法人経済調査会 経済調査研究所(2026年4月13日付発表) (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、経営目標を下記のとおり定め、持続的な成長と高収益体制及び安定配当の確立による企業価値向上に向けて取り組んでまいります。 中期経営計画(2024年4月期-2027年4月期)における経営目標2027年4月期 売上高 400億円以上 営業利益率 8%以上 従業員数 350人以上 ROE 9%以上 DOE 3%以上 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度のわが国経済は、雇用・所得環境に改善の動きが見られる中、景気の緩やかな回復が期待される一方で、国内物価動向のほか米国の政策動向や中東情勢の緊迫化等を背景とした不安定な国際情勢の影響による原油・原材料価格等の高騰や資材調達環境の不安定化、金融資本市場の変動に伴う影響等を注視する状況が続いております。建設業界におきましては、公共建設投資は国土強靭化計画のインフラ対策等により堅調に推移することが見込まれ、民間建設投資におきましても、引き続き増加基調が見込まれます。その一方で、建設資材価格の高止まりや労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制への対応が顕在化しており、引き続き事業環境への影響を注視する必要があります。それに対処するため、景気変動の影響が少ない公共工事の受注拡大や、従来からの顧客を大切にすることにより受注機会を保つこと、また、受注選別による採算向上に注力するとともに、会社一体となり、原価管理及び販売管理等の適正化を一層追求し、高収益体制の維持及び人材の確保と育成を図るため、以下の対策を検討しております。 ① 経済情勢の変動等に対する事業戦略の推進(土木工事事業)・土木工事発注が多い首都圏、関西圏を中心に人材投入を行い、受注の拡大を図る。・昨今頻発している自然災害が発生した地域の災害復旧工事の受注及び災害を予防する対策工事の受注拡大を 図る。・受注環境が激化する中で、競争に勝ち抜く技術提案力の強化を図る。・構造物の長命化、補強工事等今後の市場環境において伸長が見込まれる分野へ進出する。 (建築工事事業)・住宅分野以外の多分野工事や景気変動の影響が少ない公共工事案件の受注拡大を図る。・3大都市圏(首都圏・関西圏・中部圏)以外の商圏を拡大する。・リニューアル、耐震補強等既設建物の改修等の分野へ進出する。・設計施工物件を手掛け、設計段階から一貫した受注獲得を目指す。 ② 働き方改革の推進 建設業界は少子高齢化による若年層の減少に加え、就労者が少なくなる傾向があります。人財を確保していく上で、働き方改革の推進は重要な課題であると認識しております。当社は現在、システム投資やICT技術の活用等DXの推進による生産性の向上を図り、業務の効率化及び施工の効率化、省力化の推進による労働時間の短縮に取り組んでおります。今後も更なる労働環境の改善に向けて取り組んでまいります。 ③ コーポレート・ガバナンスの強化 株主をはじめとするステークホルダーに対して社会的責任を果たすこと、また持続的な成長及び企業価値の向上を図る観点から、コンプライアンスの遵守体制、意思決定・業務執行体制、及び適正な監督・監視体制を構築することを通じて、コーポレート・ガバナンス強化の重要性を認識し、継続的に企業価値の向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況 a. 経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境に改善の動きが見られる中、景気の緩やかな回復が 期待される一方で、国内物価動向のほか米国の政策動向や中東情勢の緊迫化等を背景とした不安定な国際情勢 の影響による原油・原材料価格等の高騰や資材調達環境の不安定化、金融資本市場の変動に伴う影響等を注視 する状況が続いております。建設業界におきましては、公共建設投資は国土強靭化計画のインフラ対策等により堅調に推移し、民間建設投資におきましても引き続き底堅い推移が見込まれるものの、建設資材価格の高止まりや調達環境の不安定化、労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制への対応が顕在化しており、引き続き事業環境への影響を注視すると共に課題への対応に注力する必要があります。このような状況の下、受注選別や価格転嫁及び原価低減等に注力した結果、当連結会計年度の受注高は42,938,394千円(前年同期比17.0%増)となりました。売上高は、35,363,237千円(前年同期比28.5%増)、営業利益は1,878,096千円(前年同期比118.4%増)、経常利益は1,694,163千円(前年同期比104.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,176,573千円(前年同期比105.2%増)となりました。なお、営業利益率は前連結会計年度が3.1%に対して当連結会計年度は5.3%となり、2.2pt上昇しました。 セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。(土木工事事業)受注高は11,145,443千円、(前年同期比2.3%増)、売上高は10,816,406千円(前年同期比17.2%増)、セグメント利益(営業利益)は905,823千円(前年同期比9.9%減)となりました。なお、営業利益率は前連結会計年度が10.9%に対して当連結会計年度は8.4%となり、2.5pt低下しました。 (建築工事事業)受注高は31,792,950千円、(前年同期比23.1%増)、売上高は24,533,711千円(前年同期比34.3%増)、セグメント利益(営業利益)は965,014千円(前年同期は営業損失159,880千円)となりました。なお、営業利益率は前連結会計年度が△0.9%に対して当連結会計年度は3.9%となり、4.8pt上昇しました。 (その他)売上高は13,118千円(前年同期比35.7%減)、セグメント利益(営業利益)は7,258千円(前年同期比50.1%減)となりました。なお、営業利益率は前連結会計年度が71.4%に対して当連結会計年度は55.3%となり、16.0pt低下しました。 b. 財政状態(資産)当連結会計年度末の資産合計は、32,136,095千円と前連結会計年度末と比べ6,179,703千円(23.8%)の増加となりました。主な要因は、流動資産が5,875,756千円、有形固定資産が324,382千円増加したことによるものです。 (負債)当連結会計年度末の負債合計は、13,373,229千円と前連結会計年度末と比べ5,606,779千円(72.2%)の増加となりました。主な要因は、流動負債が5,702,829千円増加したことによるものです。 (純資産)当連結会計年度末の純資産合計は、18,762,865千円と前連結会計年度と比べ572,923千円(3.1%)の増加となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上1,176,573千円、剰余金の配当618,297千円によるものです。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比2,901,232千円減少し、4,578,931千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、5,838,981千円の支出(前年同期は4,346,582千円の収入)となりました。主な要因は、未成工事受入金の増加が1,088,296千円あった一方で、売上債権及び契約資産の増加が8,847,972千円あったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、379,686千円の支出(前年同期は81,618千円の支出)となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が375,581千円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、3,317,434千円の収入(前年同期は2,257,644千円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払額が618,297千円あった一方で、短期借入金の借入による収入が4,030,000千円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 受注実績受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)土木工事事業11,145,4432.3建築工事事業31,792,95023.1合計42,938,39417.0 b. 売上実績売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)土木工事事業10,816,40617.2建築工事事業24,533,71134.3その他事業13,118△35.7合計35,363,23728.5 (注) 生産実績を定義することが困難であるため、記載しておりません。 なお、土木工事事業及び建築工事事業の受注高及び売上高の実績は次のとおりであります。a) 受注高、売上高及び繰越高(単位:千円)期別区分期首繰越高当期受注高計当期売上高期末繰越高第61期連結会計年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)土木工事事業14,218,63510,891,19325,109,8289,225,85015,883,978建築工事事業28,161,41225,820,82653,982,23918,265,67635,716,563計42,380,04836,712,01979,092,06827,491,52651,600,542 第62期連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)土木工事事業15,883,97811,145,44327,029,42110,816,40616,213,015建築工事事業35,716,56331,792,95067,509,51424,533,71142,975,802計51,600,54242,938,39494,538,93635,350,11859,188,817 (注) 1.当連結会計年度より前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含めております。したがって、当期売上高にも係る増減額が含まれております。2.期末繰越高は、(期首繰越高+当期受注高-当期売上高)であります。3.工事規模別の受注件数は次のとおりであります。(単位:件)期別区分1億円以上~10億円未満10億円以上~20億円未満20億円以上合計第61期連結会計年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)土木工事事業121013建築工事事業29314計1410327 第62期連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)土木工事事業182020建築工事事業58114計2310134 b) 受注工事高の受注方法別比率工事受注方法は、特命と競争に大別されます。(単位:%)期別区分特命(注)2.競争(注)3.計第61期連結会計年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)土木工事事業0.0100.0100.0建築工事事業44.955.1100.0 第62期連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)土木工事事業0.0100.0100.0建築工事事業89.710.3100.0 (注) 1.百分比は請負金額比であります。2.特命は、民間工事の契約締結までの過程において、発注者が特定の業者に契約交渉の優先権を与える方法であります。3.競争は、発注者が入札情報を公告・提示し、入札に参加した複数の業者の中から選定された業者が契約締結に至る方法であります。 c) 完成工事高(単位:千円)期別区分官公庁民間計第61期連結会計年度(自 2024年5月1日 至 2025年4月30日)土木工事事業9,146,59279,2589,225,850建築工事事業5,227,63013,038,04518,265,676計14,374,22213,117,30427,491,526 第62期連結会計年度(自 2025年5月1日 至 2026年4月30日)土木工事事業10,768,70247,70410,816,406建築工事事業7,284,83617,248,87524,533,711計18,053,53917,296,57935,350,118 (注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。第61期連結会計年度 請負金額20億円以上の工事和田興産㈱(仮称)ワコーレ神戸市中央区下山手通8丁目計画 第62期連結会計年度 請負金額20億円以上の工事和田興産㈱(仮称)ワコーレ西宮東町マンション新築工事 2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。第61期連結会計年度西日本高速道路㈱3,087,233千円11.2%東京都2,979,548千円10.8% 第62期連結会計年度ひめじ手柄山PFI㈱4,358,881千円12.3%和田興産㈱3,874,251千円11.0%東京都3,873,383千円11.0% d) 期末繰越高(2026年4月30日現在)(単位:千円)区分官公庁民間計土木工事事業16,213,015016,213,015建築工事事業10,146,20832,829,59442,975,802計26,359,22332,829,59459,188,817 (注) 期末繰越高のうち請負金額30億円以上の主なものは、次のとおりであります。㈱エスコン(仮称)豊中市新千里西町1丁目計画新築工事ひめじ手柄山PFI㈱手柄山スポーツ施設整備運営事業和田興産㈱(仮称)ワコーレ中央区港島中町4丁目新築工事東京都下水道局蛇崩川増強幹線その4工事東京都財務局都営住宅7H-107・108東(江東区塩浜二丁目)工事西日本高速道路㈱中国自動車道 福崎IC他1箇所高速道路事務所改築工事中播北部行政事務管理組合(仮称)神崎郡ごみ処理施設建設工事(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線、二ツ森トンネル(明治)他東京都下水道局蛇崩川増強幹線その5工事 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 財政状態及び経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、営業活動によるキャッシュ・フローが、前事業年度は4,346,582千円の収入、当事業年度は5,838,981千円の支出となっております。これは、前事業年度は受取手形や電子記録債権等の期日が到来し回収が進みましたが、当事業年度は大型工事に係る外注費、材料費などの支払いが先行していること、工事の進捗による契約資産の増加によるものです。 このように、手持ち工事の進捗度や追加工事の発生状況等がキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼしております。そのため、各部署からの報告に基づき経理部が月次で資金繰計画を作成・更新するとともに、月末支払後の現金預金残高として、月間支払相当額の1ヶ月分以上の残高を維持する方針とし、流動性リスクを管理しております。なお、今後の事業展開における資金需要への対応と運転資金の効率的な資金調達手段を確保し、財務基盤の安定性向上を目的とし、取引銀行10行と極度額80億円のコミットメントライン契約を締結しており、本社新社屋建設資金の調達を目的とし、取引銀行11行と極度額46億円のコミットメントライン契約を締結しております。 資金の配分について、自己資金で上述の残高を超える部分が、成長投資、株主還元等への原資となります。 成長投資について、設備投資は「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」をご参照下さい。また、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境と中長期的な経営戦略」に記載のとおり、「NOVAC VISION」を掲げ、「企業価値の向上」「人的資本経営の推進」を図り、持続的な事業成長を目指してまいります。株主還元について、当社は継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としており、配当政策については「第4 提出会社の状況 3配当政策」をご確認下さい。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

事業リスク

  • 建設市場の変動リスク
    景気減速や建設市場の縮小により、工事の受注環境が悪化した場合、ノバックグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。建設業界は景気の影響を受けやすく、公共投資の動向や民間設備投資の増減が直接的に受注量や売上に影響するため、市場の変動は重要なリスク要因です。
  • 労務費・資材価格の高騰
    建設工事に必要な人件費(労務単価)や原材料(資材)の価格が上昇した場合、そのコスト増を請負金額に転嫁できないと、利益が圧迫され業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に近年は、人手不足や国際情勢の影響で価格変動が大きいため、コスト管理が重要となります。
  • 人材確保の困難性
    建設業界全体で技術者や技能労働者の高齢化が進み、人材確保が課題となっています。ノバックグループも計画的な採用強化に努めていますが、もし人材確保が困難になった場合、受注機会の喪失や工期の遅延が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。優秀な人材の確保と育成は、持続的な成長に不可欠です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,884 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 建設市場の動向 民間景気の減速や建設市場が縮小した場合等による受注環境が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクの低減を図るための対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」の記載をご参照下さい。(2) 労務単価及び資材価格の高騰や資材調達の不安定化 労務単価や原材料の価格が高騰した際、請負金額に反映することが困難な場合や資材調達が不安定になることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、地域の主要単価を統計的に把握するとともに価格高騰を予見し早めの発注を行うことや、既存の取引先にとらわれず新規取引先の開拓に努めることにより、価格変動の影響を抑制し、リスクの低減に努めております。(3) 取引先の信用リスク 建設業界においては、1件当たりの請負金額が多額であり、また支払条件によっては工事代金の回収に期間を要する場合があります。万一、発注者、協力会社、共同施工会社等の取引先に信用不安が顕在化し、資金の回収不能や工期の遅延等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、与信管理規程及び債権管理規程に基づき、取引先の状況把握を定期的に実施し、回収懸念の早期把握や軽減を図り、リスクの低減に努めております。(4) 人材確保 建設業界においては、建設技術者・技術労働者の高齢化が進み、計画的な人員確保の重要性が高まってきております。当社グループでは、計画的な人員確保に向けて採用の強化に努めておりますが、需給関係の急激な逼迫により人員確保が困難となった場合には、受注機会の喪失や納期遅延等の問題が発生する恐れがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、働き方改革を推進した労働環境の構築や、採用後の資格取得への積極的な支援、及び左記に基づく採用活動の実施により、リスクの低減に努めております。(5) 施工物の瑕疵 継続的な社員教育の実施や、ISOなどの品質管理手法を活用した施工管理の徹底により、品質管理には万全を期しておりますが、万一施工物に重大な瑕疵(契約不適合)があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、品質安全部を設置し、ISO規格に基づく徹底した品質管理を実施するとともに、社員教育の充実による施工技術の更なる向上を図り、リスクの低減に努めております。(6) 建設活動に伴う事故 建設業界は、作業環境や作業方法の特性より危険性を伴うことが多く、他の産業と比べると事故発生率が高くなっております。万一、人身や施工物などに関わる重大な事故が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、工事着手に際し、施工計画を策定し、安全な作業環境を整え施工しております。また、徹底した安全教育の実施、危険予知活動や安全パトロールなどを実施し事故を撲滅するための活動を実施することで、リスクの低減に努めております。 (7) 法的規制等 当社グループの事業運営上、建設業法、建築基準法、建築士法、宅地建物取引業法、独占禁止法他多数の法的規制を受けております。当社グループでは、特定建設業許可、一級建築士事務所登録、宅地建物取引業の許認可を受けております。将来、何らかの理由により法令違反の発生、許認可等の取消又は更新が認められない場合、若しくはこれらの法律等の改廃又新たな法的規制の新設、適用基準の変更によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループが取得している許認可等は、下表のとおりであります。法令等許認可等有効期限取消事由建設業法特定建設業許可国土交通大臣許可(特7)第4947号2030年9月1日建設業法第29条に定められております。建築士法一級建築士事務所登録兵庫県知事許可第01A03206号2029年3月29日建築士法第26条に定められております。宅地建物取引業法宅地建物取引業者免許国土交通大臣許可(4)第6975号2029年12月14日宅地建物取引業法第66条に定められております。 当社グループは、上記許認可等の諸条件や各法令の遵守に努めております。法改正については国土交通省、その他関係各所から発信されている情報にアクセスし、早期に対応を検討し対策することで、リスクの低減に努めており、継続に支障を来す要因は発生しておりません。(8) 訴訟等に関するリスク 当社グループの事業等に関連して予期せぬ問題や紛争が生じて、これによる訴訟等を提起、あるいは提訴された際に当社グループの主張や予測と相違する結果となった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、訴訟等について、顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携し対応できる体制を構築することで、リスクの低減に努めております。(9) 外壁タイル剥離に係るクレーム等発生リスク 建物の外壁タイルに剥離が生じたとして、建物の所有者が施工者に対して不法行為に基づく損害金の支払を求める訴訟は、近時、建築関係訴訟の中で多くみられる類型の一つといわれております。当社グループは建築工事事業においてマンションを施工しており、発注者から指定された仕様書を遵守した施工は当然として、(5)に記載したとおり品質管理を徹底するとともに、タイルの接着効果を増大させる方法を取り入れて対策しております。ただし、外壁タイルの剥離現象の発生原因を解明するのは困難であり、クレームの発生や訴訟を提起された場合には、当社グループの施工に起因する剥離ではなかったとしても、風評への影響や経済的な負担等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、本書提出日現在、訴訟中の事案はありませんが、当社グループにおいてクレームの発生や訴訟を提起された場合には、個別に誠実かつ適正に対応する方針であります。クレームの発生等を事前に把握することは困難でありますが、完成後2年経過後の自社点検を実施するとともに、その後も竣工後5年目の自主的調査を行うこととし、所有者においても3年、6年の検査と10年目の打診調査が行われます。当社グループ点検調査の結果、剥離の可能性を検知した場合には、所有者、管理者に報告し適切な保全を促す等の対応をとることで、自社で行い得るクレーム等発生の抑止を図り、リスクの低減に努めております。(10) 災害リスク 地震等の天災、人災等が発生したことにより、事業継続に深刻な支障をきたした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、事業継続計画を定め、大規模災害発生時の役職員の安否の早期確認や、適正な初動活動が行えるように準備することで、リスクの低減に努めております。 (11) 情報セキュリティ 事業活動を通して得た取引先の情報や、営業上・技術上の機密情報等に対して、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等による情報流出、重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、信用が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報の取扱い等に関する情報管理規程を整備・充実し役職員への周知・徹底を図るとともに、適正な情報セキュリティ強化を図ることで、リスクの低減に努めております。(12) レピュテーションリスク ソーシャルメディアの普及に伴い、インターネット上の書き込み等で事実とは異なった情報や誹謗中傷による風評被害が発生・拡散した場合には、社会的信用が毀損し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、風評被害の恐れのある情報を監視するとともに、リスクが認識された場合に迅速な対応を行う体制を構築することで、リスクの低減に努めております。(13) 履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法による収益認識 当社グループは、工事契約に係る収益認識について、少額又は期間がごく短い工事等を除いて、履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しております。当該方法は、工事の進捗率に応じて収益を計上する方法であり、具体的には見積総工事原価に対する発生原価の割合をもって完成工事高を計上しております。工事ごとに継続的に見積総工事原価の見直しを実施する等適切な原価管理に取り組んでおりますが、想定していなかった状況の変化が生じて見直しが必要になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、工事原価の見積りの精度向上を図り、適宜決算に反映することで、リスクの低減に努めております。(14)金利水準の変動リスク 金利が急激に上昇した場合、資金調達コストの増加により事業収支が悪化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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