事業の概要
- システム開発と運用保守オービーシステムは、企業や官公庁のITシステムを設計、開発、運用、保守する「システムインテグレーションサービス」を提供しています。これは、顧客のビジネス課題をITで解決する仕事で、システムの企画から完成後のサポートまで一貫して行います。特に、金融機関や製造業、公共機関など、社会の基盤となるシステムの開発に強みを持っています。
- 長年の取引実績同社は、日立製作所やBIPROGY、三菱電機ソフトウエアといった大手IT企業と40年以上の取引実績があり、これらの企業が大口顧客となっています。これにより、安定した収益基盤を築いており、継続的なシステム開発や運用保守の案件を多く受注しています。
- DX推進への貢献生成AIやクラウドコンピューティングといった最新技術を取り入れ、顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。既存システムの強化だけでなく、新しい技術を活用したソリューションを提供することで、社会全体のデジタル化に貢献し、新たな収益源を創出しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 金融事業銀行、保険、証券、クレジット分野のシステム開発、コンサルティング、保守を提供しています。特に、銀行の基幹システムやネットバンキング、損害保険・生命保険のシステム開発に強みがあり、DX化への取り組みとして次世代オープン勘定系システム開発などにも注力しています。
- 産業流通事業流通、医薬、自動車関連、マイコン、医療分野のシステム開発・保守を手掛けています。自社製品である臨床検査システム「CLIP」や健診システム「MEX-Plus」の販売・カスタマイズ開発も行っており、AIを活用した「CLIP-Version5.1 AI」を2025年4月に発表するなど、医療分野での成長を目指しています。
- 社会公共事業電力ICT、社会インフラ、交通、メディア情報、公共、文教・教育系分野のシステム開発・保守を提供しています。電力託送システムや道路・河川の監視制御システム、自治体業務システムなどが含まれ、ガバメントクラウド活用を見据えた自治体情報システムの標準化対応など、DX化事業に注力しています。
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3【事業の内容】当社グループ(当社及び連結子会社)は、当社(㈱オービーシステム)及び子会社2社で構成されており、技術革新が急速に進む情報サービス産業において、システムインテグレーション(注1)サービスの提供を役務としており、既存技術の強化に取組むとともに、生成AIやクラウドコンピューティングなど新たな技術領域にも事業を展開し、社会全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)(注2)推進に貢献しております。当社グループは、この50年の歴史の中で、㈱日立製作所及びBIPROGY㈱と40年以上、三菱電機ソフトウエア㈱と30年以上にわたりシステム開発実績を積み重ねることで、ビジネスパートナーとしての関係を築いており、売上高の大きな割合を占める大口取引先となっております。 当社グループ事業は、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントでありますが、事業戦略上、事業領域を「金融事業」、「産業流通事業」、「社会公共事業」、「ITイノベーション事業」の4つのサービスラインに区分しております。各サービスラインの概要及び特徴と、協力会社との連携は以下のとおりであります。 (1)サービスラインの概要① 金融事業銀行、保険、証券、クレジットの各分野のシステムインテグレーション、コンサルティング、ソフトウェアの設計・開発・保守等、ソフトウェア開発の全領域に対応した総合的なサービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心に展開しております。当サービスラインは、以下の分野で構成しております。<銀行分野> 基幹系三大業務(預金、貸出、為替)及び付随業務、周辺業務のシステム開発、保守並びにミドルウェア(注3)の開発、保守<保険分野> 損害保険業務(火災、自動車)及び生命保険業務(養老、終身、医療)のシステム開発、保守<証券関連分野> 保管振替システムの構築<クレジット分野> 請求管理業務及び審査業務、個人ローン業務のシステム開発、保守 ② 産業流通事業産業流通、マイコン、医療の各分野は東京・名古屋・大阪に組織を配置し、ソフトウェアの設計・開発・保守全般における総合サービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心に展開しております。当サービスラインは、以下の分野で構成しております。<産業流通分野> 流通/医薬大手ユーザや自動車関連システムの開発、保守<マイコン分野> 家電製品のマイコンソフト、モータ・車載・IoTなどの組み込みソフトの開発<医療分野> 自社製品「臨床検査システム/CLIP」(注4)、「健診システム/MEX-Plus」(注5)の販売及び顧客ニーズに即したカスタマイズ開発、保守 ③ 社会公共事業社会基盤(電力ICT、社会インフラ)分野、交通分野、メディア情報分野、公共分野、文教・教育系分野のシステムインテグレーション、コンサルティング、ソフトウェアの設計・開発・保守等、ソフトウェア開発の全領域に対応した総合的なサービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発を中心に展開しております。当サービスラインは、以下の分野で構成しております。<電力ICT分野> 電力託送システム(注6)の開発、保守<社会インフラ分野> 道路、河川、ダム等の監視制御システムの開発<交通分野> 旅客案内情報システムの開発<メディア情報分野> クラウド環境でのビッグデータ加工システム(注7)の開発、保守、運用<公共分野> 自治体業務のパッケージ導入や稼働維持並びに官公庁のシステム再構築<文教・教育系分野> 教学事務(入試・教務・学生生活)及び教育支援システムの開発、保守 ④ ITイノベーション事業自社の競争力強化に向け、先端技術をリードする人材育成及び、さまざまな事業領域のデジタルソリューションサービス事業拡大に向け、元請システムインテグレーターとの協業を推進しております。また、各分野のシステム全体を支えるフロントシステムエンジニア(注8)として、システム全体の見積り、業務支援アプリケーションパッケージの設定、オンプレミスシステム(注9)及びクラウドシステムのインフラ構築、プロジェクトマネジメントのサービス事業を、顧客であるエンドユーザや国内ITメーカ、元請システムインテグレーターからの受託開発、運用保守を中心に展開しております。当サービスラインは、以下の分野で構成しております。<システム基盤ソリューション分野> オンプレミス環境におけるシステム開発、保守<クラウドソリューション分野> パブリッククラウド環境への移行・同環境におけるシステム開発、保守、データ利活用ソリューションの開発、保守<金融ソリューション分野> クレジットカードシステム、投資信託システム等の開発、保守 (2)サービスラインの特徴① 金融事業都銀・地銀のほか、流通系銀行の勘定系システムに加え、ネットバンキングシステムなどのサブシステムの開発・保守を基盤事業としておりますが、オープンイノベーション(注10)に関わるDX化へと基軸を移行しつつあります。これらDX化への取組みとしまして、次世代オープン勘定系システム(注11)開発への参画、保険分野での現行システムをサーバ環境で動作させるためのマイグレーション(注12)事業及び、ビッグデータ活用に向けたシステムのオープン化事業への参画等のDX化事業にも注力しております。 ② 産業流通事業産業流通分野では、ビッグデータを活用した受注予測システムの構築やクラウドコンピューティング需要が増加しており、DX関連事業は伸長しております。これまで培った要素技術に加え、分野間での技術融合による新しいソリューション事業の構築を目指し、量販店向けの販売管理、物流管理システム開発等に参画しております。また、マイコン分野では、これまで培った開発技術によって、モータ制御(FOC制御など)や車載、IoT関連などの組み込みソリューション事業の拡大に注力しております。さらに、医療分野では、AIを活用したシステム操作をサポートする機能を実装した臨床検査システム「CLIP-Version5.1 AI」を2025年4月に発表し、販売を開始しております。高齢化等による来院患者数の増加により臨床検査も増加の一途をたどっており、「CLIP-Version5.1 AI」は検査業務に対する効率化のニーズに寄与するシステムとなっております。新健診システム「MEX-Plus」含め、ご利用いただいております全国の病院・施設システムの更改や新しい顧客へのさらなる導入を目指しております。 ③ 社会公共事業メディア情報分野では、クラウド環境でのビッグデータ加工システム開発を中心とした、DX化に力を入れ顧客ニーズに対応しております。この一環として、電力ICT分野のシステム開発にも積極的に取組んでおり、大きな成長分野となっております。また、公共分野では自治体のガバメントクラウド(注13)(Gov-Cloud)活用の本格化を見据えて、自治体情報システムの標準化対応へ参画する等、DX化事業にも注力しております。 ④ ITイノベーション事業当サービスラインの主な特徴は、顧客ファーストの観点で、一人ひとりがお客様目線で考え、お客様の事業継続、発展に貢献し、お客様に近いところでシステム全体を支えるフロントシステムエンジニアとして活動している集団であります。顧客のDX化事業を含めた業務改革の取組みを支援するシステム開発や、元請システムインテグレーターとの協業によるデジタルソリューション事業の拡大に注力しております。 (3)協力会社との連携顧客ニーズの高度化、オープン化(注14)の進展によるシステムの複雑化が進み、開発の難易度がますます増加しております。各サービスラインにおいては、システムインテグレーションサービスの提供に当たって、システムの構築にかかる顧客ニーズに柔軟に応えられるよう当社グループの社員のみならず、当社グループと協力会社(外注先)が技術を共有し連携して一体となってプロジェクトに参画しております。当社グループでは協力会社のシステムエンジニアが当社グループと一体になれるよう安定的、継続的な発注、定期的な情報交換を実施し、長期的な協力関係を構築できるよう推進しており、大型プロジェクトへの参画可能な環境を整えております。 (注)1.システムインテグレーションとは、利用目的に合わせて、多種多様のハードウェア・ソフトウェア・メディア・通信ネットワークなどのなかから最適のものを選択し、組み合わせて、コンピュータシステムを構築することであります。2.DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用によって企業のビジネスモデルを変革し、新たなデジタル時代にも十分に勝ち残れるように自社の競争力を高めていくことであります。3.ミドルウェアとは、OS(基本機能を提供するオペレーティングシステム)と、アプリケーション(各種業務処理の遂行に特化したソフトウェア)との間に位置付けられ、OSが提供する基本機能を用いてアプリケーションの開発負担を軽減することに重点を置いたソフトウェアのことをいいます。4.自社製品「臨床検査システム/CLIP®」とは、血液、血清、細菌、病理、生理といった各検査部門ごとにデータ管理する分散型処理機構と検査室の依頼、検査データを一元管理する臨床検査システムです。5.自社製品「健診システム/MEX-Plus®」とは、病院及び健診センターにおける、人間ドックや企業健診などをサポートする健康診断支援システムです。6.電力託送システムとは、電力会社が所有する送配電網を利用して需要家に電気を供給する電力小売事業者に対して、請求する託送料金を送電線の使用量に応じて計算するシステムです。7.当社開発のビッグデータ加工システムには、テレビメーカ視聴ログを活用する各種システムがあります。8.フロントシステムエンジニアとは、ユーザの要望を的確に把握し、ITの技術をどう活かせば要望を満たせるかユーザと一緒に考え、システム導入に向けユーザと一緒にプロジェクトを推進していくエンジニアをいいます。9.オンプレミスシステムとは、サーバやソフトウェアなどの情報システムを、使用者が管理している施設の構内に機器を設置して運用することです。10.オープンイノベーションとは、メーカやベンダに拘らず、異業種、異分野が持つ技術やアイデア、サービス、ノウハウを組み合わせ、革新的なビジネスモデルにつなげる方法論です。11.次世代オープン勘定系システムとは、㈱静岡銀行と㈱日立製作所が共同開発したオープン基盤上で稼働する勘定系システムです。㈱日立製作所は本システムを製品化し、他の金融機関への導入を進めています。12.マイグレーションとは、サーバを移行することです。最近では、クラウド環境への移行が主流となってきております。13.ガバメントクラウドとは、政府の情報システムについて、共通的な基盤・機能を提供する複数のクラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS)の利用環境のことです。14.オープン化とは、従来、大規模な情報システムで採用されていた、メーカごとに非公開の固有の仕様を持つメインフレーム(大型汎用機)を中核とするシステム構成から、標準規格や公開仕様に基づく汎用製品を主体としたシステム構成に置き換えることです。 [事業系統図]当社グループの主要なサービスライン別に、当社グループと顧客等との関連を事業系統図で示すと以下のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 システム開発の「大型化」「高度化」「複雑化」が進み、開発の難易度が増大している。 |
|---|---|
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:特定顧客依存に関するリスク / プロジェクト管理に関するリスク / 技術革新によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
対象企業は公開されている財務データが限定的であり、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できません。したがって、無形資産による競争優位性は現時点では評価できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
オービーシステムは、主にERPパッケージ導入・運用支援サービスを提供しています。顧客企業はシステム更改に多大なコストと時間を要するため、一定のスイッチング・コストは存在すると考えられます。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、乗り換え障壁が極めて高いとは言えません。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業内容は、特定のプラットフォームやサービス利用者の増加が価値を高めるネットワーク効果を生み出す性質のものではありません。個々の顧客との個別契約に基づいてサービスを提供しており、ユーザー間の相互作用による価値向上は見られません。
コスト優位★☆☆☆☆
情報通信業におけるコスト優位性は、主に規模の経済や技術革新による効率化に依存します。オービーシステムは中小規模の企業であり、大規模な競合他社と比較して、構造的なコスト優位性を確立しているとは考えにくい状況です。ただし、特定のニッチ領域での効率化の可能性は否定できません。
規模の経済★☆☆☆☆
オービーシステムは、情報通信業の中でも特定のソリューションに特化した企業であり、業界全体の規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えません。市場シェアや事業規模から判断すると、効率規模による競争優位性は限定的と考えられます。
- 大手顧客との強固な関係日立製作所、BIPROGY、三菱電機ソフトウエアといった大手IT企業と長年にわたり取引を継続しており、強固なパートナーシップを築いています。これにより、安定的に大規模なシステム開発案件や運用保守案件を受注でき、経営基盤の安定につながっています。
- 多様な事業領域と専門性金融、産業流通、社会公共、ITイノベーションという幅広い事業領域でサービスを展開しており、特定の分野に依存しないリスク分散ができています。各分野で培った専門的な知識と技術は、複雑化する顧客のニーズに応える上で大きな強みとなります。
- 最新技術への積極投資生成AIやクラウドコンピューティングといった先端技術への投資を積極的に行い、人材育成にも力を入れています。これにより、急速に変化する情報サービス産業において競争力を維持し、DX推進の需要に応えることで、新たなビジネスチャンスを獲得しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 人材育成と開発力強化経験豊富な社内人材の育成と確保を最重要課題とし、新卒・経験者採用を積極的に行っています。また、AIやIoT、クラウド関連技術の教育プログラムを充実させ、協力会社との連携も強化することで、開発体制の柔軟性と専門性を高め、事業拡大に対応します。
- 業務提携による事業拡大特長ある技術やソリューションを持つ企業・団体との業務提携を加速し、顧客への付加価値提供や新規顧客開拓を進めます。具体的には、自社製品へのAI適用パートナー連携や、大阪大学との生成AIを活用した要件定義支援の実証研究など、産学連携も推進しています。
- M&Aによる成長加速2024年以降に複数の企業を子会社化するなど、M&Aを積極的に活用して事業規模の拡大を図っています。2027年3月期には連結売上高100億円を目指しており、これにより国内ソフトウェア開発需要への対応力強化と事業体制の強靭化を進め、持続的な成長を目指します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、当社が果たすべき使命と役割を十分に認識し、「永遠に伸びる会社」、「社員一人ひとりが幸せになれる会社」、「社会に貢献できる会社」を目指して、経営理念として以下の「四つの心」に基づき、確かな技術と先進のソリューションの提供を通して、お客様と社会の発展に貢献することを目指しております。あわせて、当社は、企業が社会の一員であることを深く認識し、公正かつ透明な企業行動に徹し、国の内外を問わず、人権を尊重し、関係法令及びその精神を遵守するとともに、良識ある市民として真に豊かな社会の実現に尽力することを目指しております。 経営理念 四つの心で「永遠に伸びる会社」「社員一人ひとりが幸せになれる会社」「社会に貢献できる会社」にしよう1. 感謝の心今ある自分に感謝し、働く喜び、生き甲斐を持とう2. 人格向上の心仕事を通じて自己啓発し、人格向上を図ろう3. 生活向上の心豊かな安定した生活を目指そう4. 企業の心デジタル・IT関連などの情報システム技術、サービスの提供を通じて持続可能な社会の実現に貢献しよう (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、創業以来、「情報を通じて、お客様や社会に貢献する」ということを使命に、持続可能な社会の実現性を目指す、公共性・社会性の高いシステム開発を中心に、システムインテグレーターとしてお客様にサービスを提供してきました。サービスラインとして、「金融事業」、「産業流通事業」、「社会公共事業」、「ITイノベーション事業」を展開しており、当社グループの強みとしましては全てのサービスラインにおいて、売上の半数以上を長年のシステム開発実績を有する同一の大口顧客である元請システムインテグレーター企業からの継続案件や運用保守案件が占めていることです。これにより、安定的な経営基盤を確立していると認識しております。中長期的な成長戦略として、業務システム開発力・人材を計画的に強化していくことで、好調な市場環境に対応する形で既存事業の拡大を図ってまいります。さらに、取引先のニーズに対応する中で、新たな事業拡大の可能性を常に探索し、自社のみならず、広く協業できる企業との業務提携等により新たな成長の芽を創り、新事業の創出・拡大を図ってまいります。 当社グループは、中期経営計画において、以下の基本戦略を展開してまいります。 ① 業務システム開発力・人材の一層の強化経験豊富な社内人材が中心となって、取引先の開発を牽引できる点が当社グループの最大の強みであり、当該強みを引き続き強化してまいります。具体的には社内人材拡大のため、新卒採用、経験者採用を問わず積極的な採用活動を行ってまいります。また、協力会社との連携を深めるとともに、新規の協力会社の発掘にも注力しており、外注戦力を積極的に活用することにより、開発力の上方弾力性を常時確保できる体制を目指してまいります。さらに、教育投資の強化を推進することで、専門性を有する人材確保への取組み策を着実に実行してまいります。AIやIoT、ビッグデータ、クラウド関連等の新技術は、新デジタル分野として当社グループに必須の技術であることから、これらの社員教育についても機動的に対応してまいります。技術革新へ対応の観点から、教育プログラムの充実を図り、AX推進室(2026年1月に発足)を中心として部門間の垣根を越えた取組みによって事業変革への対応、社員のやる気をサポートしてまいります。② 業務提携拡大による事業拡大の加速既存取引先との事業規模拡大に対応しつつ、生産性向上を推進するために、特長ある技術やソリューションをもった企業・団体との提携を加速し、自社の取引先への付加価値の提供や新たな取引先の発掘を図ることによって、事業の成長スピードを加速してまいります。直近における具体的な取組みとしては、自社製品へのAI適用におけるパートナー連携や、生成AIを用いて要件定義書レビュー支援に関する実証的研究を大阪大学と実施する(産学連携)等を行っております。 ③ 資本業務提携(M&A)拡大による事業拡大の推進当社は2024年4月1日に㈱ヒューマン&テクノロジーと、2025年5月1日に㈱グリーンキャットとの資本業務提携(子会社化)を実施いたしました。今後、当社グループとして各社の特長を活かし、増加する国内のソフトウェア開発への対応を強化するとともに、事業体制の一層の強靭化を推進してまいります。引き続き、2027年3月期の連結売上高100億円を目指し、連結事業拡大を狙いとした資本業務提携(M&A)を推進してまいります。 (3)経営環境当社グループが属する情報サービス業界におきましては、DXの実現に向けた企業の旺盛なIT投資による需要拡大が続いております。また、供給面では、システムエンジニア等のIT関連の人材不足は続いており、需給ギャップの拡大に伴い、システムソフトウェアの開発単価の上昇も続いております。このような需要拡大と単価上昇を受け、足元の国内情報サービス市場は過去最高水準を更新するとともに、中長期的においても市場規模の拡大が期待されております。こうした環境のもと、当社グループはクラウド、ビッグデータなどのDX関連事業、AIの活用を成長の柱とする中期経営計画を推進しており、引き続き不足する人材を確保するため、リファラル採用、おかえりなさい採用等、経験者採用へのアプローチを積極的に実施するとともに、DX人材の教育育成にも力を入れ、早期に戦力化することに全力をあげております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、前述の経営方針、経営戦略、経営環境のもと、継続的な事業収益の拡大による成長と、より強固な経営基盤を構築するため以下の事項を対処すべき重要課題と捉え、その対応に引き続き取組んでまいります。 ① 優秀な人材の確保当社グループが属する情報サービス業界は、技術革新が急速に進んでいるため、常に最新技術への対応が求められております。これに応えられる優秀な人材を確保することが、今後の重要な課題であります。当社グループでは、優秀な人材を確保するために採用選考基準を明確化するとともに、「リファラル採用制度」や「おかえりなさい採用制度」を導入するなど、新卒採用、経験者採用を問わず積極的な採用活動を行っております。 ② 人材育成人材教育投資を当社グループの成長戦略の最重要課題と位置付け、官民あげてのDX化・IT化の流れに遅れないよう技術スキルの向上を図るために、人材教育予算を拡充してまいります。また、ますます重要性を増しているクラウド化技術の習得、AIやビッグデータ等DX関連技術の習得のための教育プログラム(OFF-JT教育)の充実を図ってまいります。なお、当社グループの教育は現場教育(OJT教育)が基本でありますが、新技術についてはOJTとOFF-JTが連動できるような形で進めてまいります。 ③ 既存事業分野のさらなる強化当社グループが属する情報サービス業界におきましては、顧客ニーズの高度化・多様化、AI活用の拡大に伴う生産性向上等により、ますます競争が激しくなる中、継続的な事業の拡大は一段と厳しい状況となっております。このような状況の中で継続的に安定した収益を確保していくためには、高度な専門性で付加価値を創造し、競合他社との差別化を図っていく必要があるとの理解のもと、これまで培ってきた業務知識・技術を基に、既存事業分野のさらなる強化が必要と認識しております。特に、生成AI、AIエージェント等のAI技術を活用した付加価値創出の取組みや生産性向上・省人化・自動化の進展に伴い、IT関連サービスへの需要は益々拡大する傾向であり、当社グループは、以下に注力しAIを中心に据えたDX関連事業の拡大を図ってまいります。<AX推進室によるAIを活用した取引先との共創加速>・2026年1月に発足したAX推進室が中心となり、取引先へのAIエージェントを活用したPOC(Proof of Concept:実証実験提案)による取引先との新たなビジネス付加価値の共創推進・大学との産学共同プロジェクトや社内資格取得奨励等社内AIリテラシー拡大への取組み<ユーザのDXを含めた業務改革の取組みを支援するビジネス>・各ユーザよりさまざまな事業領域のDX案件(オープン化、モダナイゼーション(注))への参画要請に対応・データ利活用等、DX領域での日立製作所グループとの協業<マネジメント力と開発力のある人材群の構築>・事業領域にとらわれないDX案件獲得、技術・ノウハウの共有を促進・クラウド環境におけるAI技術検証・AI研究開発の促進・AI技術者を育成(リスキリング(研修・講習・教育))<DX案件拡大営業アプローチ>・営業本部主体にサービスラインの枠を超えたDX案件獲得活動の推進・主要取引先のDX案件開発企画等上流フェーズへの提案活動を推進し案件を早期獲得 ④ 資本・業務提携拡大による事業拡大当社は、2023年6月に東証スタンダード市場に上場し、さらなる成長を加速させるため、既存事業分野の拡大だけでなく、新事業の創出・拡大にも取り組んでまいります。具体的には、特長を持った企業との資本・業務提携により、自社の取引先への付加価値提供や新たな取引先の発掘を図ってまいります。 ⑤ 品質向上と生産性向上お客様のシステム開発に対する要求事項の高度化が進む中、お客様に満足していただけるシステムの品質確保が重要な課題と認識し、継続的な取組みを行っております。具体的には、品質管理部による「品質保証検査」をより一層徹底するとともに、当社グループとしての標準品質目標値の継続的な整備を行い、組織的な品質向上・生産性向上に取り組んでおります。 ⑥ 人と組織力の強化人材が当社グループの最大の財産であるという認識のもと、基礎技術スキルや先端技術スキルをはじめ、ヒューマンスキルの向上によるプロジェクトマネジメント力の向上等、常に研修等の充実を図り優秀な人材の育成を積極的に推進し、人材を活かす組織の基盤を作ってまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、成長性と収益性を重視しておりますので、重要な経営目標は以下と捉えております。・成長性:売上高成長率(対前期増加率)対前期増加率 6.0~8.0% を目標として設けております。・収益性:売上高営業利益率売上高営業利益率 10% を重要な目標としております。 (注)モダナイゼーションとは、現行のIT資産を新技術に対応する形に更新することで、ソフトウェアやハードウェアのシステム基盤の最適化、近代化を行う手法をいいます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、当社が果たすべき使命と役割を十分に認識し、「永遠に伸びる会社」、「社員一人ひとりが幸せになれる会社」、「社会に貢献できる会社」を目指して、経営理念として以下の「四つの心」に基づき、確かな技術と先進のソリューションの提供を通して、お客様と社会の発展に貢献することを目指しております。あわせて、当社は、企業が社会の一員であることを深く認識し、公正かつ透明な企業行動に徹し、国の内外を問わず、人権を尊重し、関係法令及びその精神を遵守するとともに、良識ある市民として真に豊かな社会の実現に尽力することを目指しております。 経営理念 四つの心で「永遠に伸びる会社」「社員一人ひとりが幸せになれる会社」「社会に貢献できる会社」にしよう1. 感謝の心今ある自分に感謝し、働く喜び、生き甲斐を持とう2. 人格向上の心仕事を通じて自己啓発し、人格向上を図ろう3. 生活向上の心豊かな安定した生活を目指そう4. 企業の心デジタル・IT関連などの情報システム技術、サービスの提供を通じて持続可能な社会の実現に貢献しよう (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、創業以来、「情報を通じて、お客様や社会に貢献する」ということを使命に、持続可能な社会の実現性を目指す、公共性・社会性の高いシステム開発を中心に、システムインテグレーターとしてお客様にサービスを提供してきました。サービスラインとして、「金融事業」、「産業流通事業」、「社会公共事業」、「ITイノベーション事業」を展開しており、当社グループの強みとしましては全てのサービスラインにおいて、売上の半数以上を長年のシステム開発実績を有する同一の大口顧客である元請システムインテグレーター企業からの継続案件や運用保守案件が占めていることです。これにより、安定的な経営基盤を確立していると認識しております。中長期的な成長戦略として、業務システム開発力・人材を計画的に強化していくことで、好調な市場環境に対応する形で既存事業の拡大を図ってまいります。さらに、取引先のニーズに対応する中で、新たな事業拡大の可能性を常に探索し、自社のみならず、広く協業できる企業との業務提携等により新たな成長の芽を創り、新事業の創出・拡大を図ってまいります。 当社グループは、中期経営計画において、以下の基本戦略を展開してまいります。 ① 業務システム開発力・人材の一層の強化経験豊富な社内人材が中心となって、取引先の開発を牽引できる点が当社グループの最大の強みであり、当該強みを引き続き強化してまいります。具体的には社内人材拡大のため、新卒採用、経験者採用を問わず積極的な採用活動を行ってまいります。また、協力会社との連携を深めるとともに、新規の協力会社の発掘にも注力しており、外注戦力を積極的に活用することにより、開発力の上方弾力性を常時確保できる体制を目指してまいります。さらに、教育投資の強化を推進することで、専門性を有する人材確保への取組み策を着実に実行してまいります。AIやIoT、ビッグデータ、クラウド関連等の新技術は、新デジタル分野として当社グループに必須の技術であることから、これらの社員教育についても機動的に対応してまいります。技術革新へ対応の観点から、教育プログラムの充実を図り、AX推進室(2026年1月に発足)を中心として部門間の垣根を越えた取組みによって事業変革への対応、社員のやる気をサポートしてまいります。② 業務提携拡大による事業拡大の加速既存取引先との事業規模拡大に対応しつつ、生産性向上を推進するために、特長ある技術やソリューションをもった企業・団体との提携を加速し、自社の取引先への付加価値の提供や新たな取引先の発掘を図ることによって、事業の成長スピードを加速してまいります。直近における具体的な取組みとしては、自社製品へのAI適用におけるパートナー連携や、生成AIを用いて要件定義書レビュー支援に関する実証的研究を大阪大学と実施する(産学連携)等を行っております。 ③ 資本業務提携(M&A)拡大による事業拡大の推進当社は2024年4月1日に㈱ヒューマン&テクノロジーと、2025年5月1日に㈱グリーンキャットとの資本業務提携(子会社化)を実施いたしました。今後、当社グループとして各社の特長を活かし、増加する国内のソフトウェア開発への対応を強化するとともに、事業体制の一層の強靭化を推進してまいります。引き続き、2027年3月期の連結売上高100億円を目指し、連結事業拡大を狙いとした資本業務提携(M&A)を推進してまいります。 (3)経営環境当社グループが属する情報サービス業界におきましては、DXの実現に向けた企業の旺盛なIT投資による需要拡大が続いております。また、供給面では、システムエンジニア等のIT関連の人材不足は続いており、需給ギャップの拡大に伴い、システムソフトウェアの開発単価の上昇も続いております。このような需要拡大と単価上昇を受け、足元の国内情報サービス市場は過去最高水準を更新するとともに、中長期的においても市場規模の拡大が期待されております。こうした環境のもと、当社グループはクラウド、ビッグデータなどのDX関連事業、AIの活用を成長の柱とする中期経営計画を推進しており、引き続き不足する人材を確保するため、リファラル採用、おかえりなさい採用等、経験者採用へのアプローチを積極的に実施するとともに、DX人材の教育育成にも力を入れ、早期に戦力化することに全力をあげております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、前述の経営方針、経営戦略、経営環境のもと、継続的な事業収益の拡大による成長と、より強固な経営基盤を構築するため以下の事項を対処すべき重要課題と捉え、その対応に引き続き取組んでまいります。 ① 優秀な人材の確保当社グループが属する情報サービス業界は、技術革新が急速に進んでいるため、常に最新技術への対応が求められております。これに応えられる優秀な人材を確保することが、今後の重要な課題であります。当社グループでは、優秀な人材を確保するために採用選考基準を明確化するとともに、「リファラル採用制度」や「おかえりなさい採用制度」を導入するなど、新卒採用、経験者採用を問わず積極的な採用活動を行っております。 ② 人材育成人材教育投資を当社グループの成長戦略の最重要課題と位置付け、官民あげてのDX化・IT化の流れに遅れないよう技術スキルの向上を図るために、人材教育予算を拡充してまいります。また、ますます重要性を増しているクラウド化技術の習得、AIやビッグデータ等DX関連技術の習得のための教育プログラム(OFF-JT教育)の充実を図ってまいります。なお、当社グループの教育は現場教育(OJT教育)が基本でありますが、新技術についてはOJTとOFF-JTが連動できるような形で進めてまいります。 ③ 既存事業分野のさらなる強化当社グループが属する情報サービス業界におきましては、顧客ニーズの高度化・多様化、AI活用の拡大に伴う生産性向上等により、ますます競争が激しくなる中、継続的な事業の拡大は一段と厳しい状況となっております。このような状況の中で継続的に安定した収益を確保していくためには、高度な専門性で付加価値を創造し、競合他社との差別化を図っていく必要があるとの理解のもと、これまで培ってきた業務知識・技術を基に、既存事業分野のさらなる強化が必要と認識しております。特に、生成AI、AIエージェント等のAI技術を活用した付加価値創出の取組みや生産性向上・省人化・自動化の進展に伴い、IT関連サービスへの需要は益々拡大する傾向であり、当社グループは、以下に注力しAIを中心に据えたDX関連事業の拡大を図ってまいります。<AX推進室によるAIを活用した取引先との共創加速>・2026年1月に発足したAX推進室が中心となり、取引先へのAIエージェントを活用したPOC(Proof of Concept:実証実験提案)による取引先との新たなビジネス付加価値の共創推進・大学との産学共同プロジェクトや社内資格取得奨励等社内AIリテラシー拡大への取組み<ユーザのDXを含めた業務改革の取組みを支援するビジネス>・各ユーザよりさまざまな事業領域のDX案件(オープン化、モダナイゼーション(注))への参画要請に対応・データ利活用等、DX領域での日立製作所グループとの協業<マネジメント力と開発力のある人材群の構築>・事業領域にとらわれないDX案件獲得、技術・ノウハウの共有を促進・クラウド環境におけるAI技術検証・AI研究開発の促進・AI技術者を育成(リスキリング(研修・講習・教育))<DX案件拡大営業アプローチ>・営業本部主体にサービスラインの枠を超えたDX案件獲得活動の推進・主要取引先のDX案件開発企画等上流フェーズへの提案活動を推進し案件を早期獲得 ④ 資本・業務提携拡大による事業拡大当社は、2023年6月に東証スタンダード市場に上場し、さらなる成長を加速させるため、既存事業分野の拡大だけでなく、新事業の創出・拡大にも取り組んでまいります。具体的には、特長を持った企業との資本・業務提携により、自社の取引先への付加価値提供や新たな取引先の発掘を図ってまいります。 ⑤ 品質向上と生産性向上お客様のシステム開発に対する要求事項の高度化が進む中、お客様に満足していただけるシステムの品質確保が重要な課題と認識し、継続的な取組みを行っております。具体的には、品質管理部による「品質保証検査」をより一層徹底するとともに、当社グループとしての標準品質目標値の継続的な整備を行い、組織的な品質向上・生産性向上に取り組んでおります。 ⑥ 人と組織力の強化人材が当社グループの最大の財産であるという認識のもと、基礎技術スキルや先端技術スキルをはじめ、ヒューマンスキルの向上によるプロジェクトマネジメント力の向上等、常に研修等の充実を図り優秀な人材の育成を積極的に推進し、人材を活かす組織の基盤を作ってまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、成長性と収益性を重視しておりますので、重要な経営目標は以下と捉えております。・成長性:売上高成長率(対前期増加率)対前期増加率 6.0~8.0% を目標として設けております。・収益性:売上高営業利益率売上高営業利益率 10% を重要な目標としております。 (注)モダナイゼーションとは、現行のIT資産を新技術に対応する形に更新することで、ソフトウェアやハードウェアのシステム基盤の最適化、近代化を行う手法をいいます。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況a.財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における流動資産は3,834,416千円となり、前連結会計年度末に比べ102,605千円減少いたしました。これは主に、売掛金が244,744千円増加した一方、現金及び預金が346,946千円減少したことによるものであります。固定資産は3,785,722千円となり、前連結会計年度末に比べ1,251,510千円増加いたしました。これは主に、投資有価証券が493,973千円、のれんが426,557千円、顧客関連資産が267,944千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は7,620,138千円となり、前連結会計年度末に比べ1,148,905千円増加いたしました。 (負債)当連結会計年度末における流動負債は1,238,714千円となり、前連結会計年度末に比べ186,721千円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が98,052千円、賞与引当金が44,201千円、支払手形及び買掛金が42,793千円増加したことによるものであります。固定負債は682,843千円となり、前連結会計年度末に比べ377,415千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が173,627千円、繰延税金負債が87,422千円、退職給付に係る負債が69,109千円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は1,921,558千円となり、前連結会計年度末に比べ564,136千円増加いたしました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は5,698,580千円となり、前連結会計年度末に比べ584,769千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が391,193千円、その他有価証券評価差額金が141,432千円増加、自己株式が53,171千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は74.8%(前連結会計年度末は79.0%)となりました。 b.経営成績の状況当連結会計年度における国内経済は、中東地域をめぐる情勢や米国の通商政策の動向、原材料や食料品をはじめとした物価上昇など経済の回復基調を下押しするリスクはあったものの、雇用環境の改善や賃上げの進展、設備投資の増加に加え、生成AI・クラウドサービス・DX(デジタルトランスフォーメーション)関連投資が下支えし、景気は緩やかな持ち直し基調で推移しました。当社グループが属する情報サービス業界におきましては、レガシーシステムの刷新、クラウド活用を軸としたDX投資が継続し、特に生成AIを活用した業務効率化・新サービス開発が一段と進展しました。IT関連企業に対する需要は底堅い一方、システムエンジニア等のIT関連人材の不足は続いており、人材の確保・育成が業界共通の課題となっています。こうした環境のもと、当社グループはクラウド、生成AI、ビッグデータなどのDX関連事業を成長の柱とした2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進してきました。中期経営計画の2年目となる当連結会計年度におきましても、不足するIT人材を確保するため、経験者採用への積極的な取組みを継続しつつ、新人を含め、生成AIをはじめとしたDX人材の教育・育成に注力し、早期の戦力化を図るとともに、技術力向上を目的とした各種資格取得の推進にも力を入れてまいりました。また、資本業務提携(M&A)による事業拡大を推進するとともに、M&A後の統合プロセスにも注力することでシナジーの最大化を図ってまいりました。 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高8,655,781千円(前年同期比12.6%増)となりました。なお、売上高の前年同期比較につきましては、下記当社グループのサービスライン別の業績をご覧ください。利益面につきましては、積極的な採用に伴う人件費や社内人材教育費の増加、M&Aによるのれん償却額の増加等がありましたが、売上総利益率の改善などもあり、営業利益672,439千円(同19.5%増)、経常利益727,055千円(同18.9%増)となりました。また、政策保有株式の縮減等による投資有価証券売却益118,598千円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益599,736千円(同23.6%増)となりました。 なお、当社グループは、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントであるため、事業戦略上の事業領域である「金融事業」、「産業流通事業」、「社会公共事業」及び「ITイノベーション事業」の4つのサービスライン別に業績の概要を記載しております。 当社グループのサービスライン別の業績を示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)売上高 (千円)7,684,7168,655,781112.6 金融事業(千円)3,052,6083,482,390114.1産業流通事業(千円)2,308,6052,510,119108.7社会公共事業(千円)1,722,1301,991,821115.7 ITイノベーション事業(千円)601,373671,449111.7営業利益(千円)562,699672,439119.5経常利益(千円)611,333727,055118.9親会社株主に帰属する当期純利益(千円)485,246599,736123.6 (a)金融事業金融事業は、銀行、保険、証券、クレジットの各分野におけるソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。主力である銀行分野におきましては、大型案件の終了により受注が一時的に減少し、厳しい事業環境となりましたが、第2四半期から参画したATM関連ソフトウェア開発案件に加え、新規案件の受注も確保でき、来期以降の業績回復に向けた事業基盤の強化を進める一年となりました。また、保険及びその他の分野では、積極的な営業活動により既存案件の拡大や新規案件の獲得が進み、事業は安定的かつ堅調に推移いたしました。この結果、売上高は3,482,390千円(前年同期比14.1%増)となっております。(b)産業流通事業産業流通事業は、産業流通、マイコン、医療の各分野におけるソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。主力である産業流通分野におきましては、自動車関連システムや大手家電量販店向けシステム案件を中心に、堅調に推移いたしました。一方、マイコン分野におきましては、米国の関税政策の影響もあり、車載系案件の受注が減少いたしました。また、医療分野におきましては、医療機関を取り巻く経営環境の厳しさを背景に検査システムパッケージの販売は減少いたしましたが、新規導入に向けた営業強化により、来期の販売拡大を目指して取組みを進めてまいりました。この結果、売上高は2,510,119千円(前年同期比8.7%増)となっております。(c)社会公共事業社会公共事業は、電力ICT分野、社会インフラ分野、メディア情報分野、公共分野、文教・教育系分野におけるソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。主力である電力ICT分野、メディア情報分野につきましては、堅調に推移いたしました。社会インフラ分野におきましては、開発体制の強化も順調に進み、受注拡大につなげることができました。一方、公共分野は、自治体向けの地方税管理システム案件が端境期に入ったことで厳しい状況が続きましたが、自治体標準化やガバメントクラウド関連の案件は堅調に推移いたしました。また、今後の需要拡大を見据えて開発体制の強化も継続してまいりました。この結果、売上高は1,991,821千円(前年同期比15.7%増)となっております。 (d)ITイノベーション事業ITイノベーション事業は、システム全体を支えるフロントシステムエンジニアとして、受託開発及び運用保守を中心に事業を展開しております。クラウドソリューション分野におきましては、Microsoft社が提供する「Azure」を活用したアプリケーション開発案件を拡大することができました。また、生成AIを活用した提案活動を強化し、受注拡大に努めてまいりました。システム基盤ソリューション分野では銀行系システムの基盤構築案件を、金融ソリューション分野では投資信託案件をそれぞれ計画通りに受注することができ堅調に推移いたしました。また、来期に向けた開発体制強化を図り、クラウドソリューション分野及び金融ソリューション分野の受注拡大に努めてまいりました。この結果、売上高は671,449千円(前年同期比11.7%増)となっております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ203,745千円増加し、2,242,260千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は329,436千円(前連結会計年度は461,992千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が845,653千円、法人税等の支払額が332,101千円、投資有価証券売却益が118,598千円、売上債権の増加額が87,281千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は146,115千円(前連結会計年度は444,892千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の預入及び払戻による収入(純額)が598,369千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が247,031千円、投資有価証券の取得及び売却による支出(純額)が168,993千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は271,806千円(前連結会計年度は184,130千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額が208,367千円、長期借入金の返済による支出が63,179千円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をサービスラインごとに示すと、次のとおりであります。サービスライン名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)金融事業(千円)2,858,668114.9産業流通事業(千円)2,006,350106.4社会公共事業(千円)1,561,705115.6ITイノベーション事業(千円)525,085105.0合計(千円)6,951,810111.7(注)金額は製造費用によっております。なお、サービスラインに共通して発生する品質管理等費用(36,519千円)は上記には含めておりません。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をサービスラインごとに示すと、次のとおりであります。サービスライン名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)金融事業3,441,062114.7769,125128.5産業流通事業2,547,287108.1488,149115.7社会公共事業2,034,901115.8416,464124.1ITイノベーション事業698,964114.6163,978120.2合計8,722,215112.91,837,718123.1(注)1.金額は販売価格で表示しております。2.当連結会計年度において、受注残高が著しく増加いたしました。これは主に、連結子会社が増加したことによるものであります。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をサービスラインごとに示すと、次のとおりであります。サービスライン名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)金融事業(千円)3,482,390114.1産業流通事業(千円)2,510,119108.7社会公共事業(千円)1,991,821115.7ITイノベーション事業(千円)671,449111.7合計(千円)8,655,781112.6(注)1.金額は販売価格で表示しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)㈱日立製作所3,300,17642.92,865,62033.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は7,620,138千円となり、前連結会計年度末に比べ1,148,905千円増加いたしました。また、当連結会計年度末における自己資本は5,698,580千円となり、前連結会計年度末に比べ584,769千円増加いたしました。以上の結果から、当連結会計年度末における自己資本比率は74.8%(前連結会計年度末は79.0%)となり、前年同期比で4.2ポイント減少いたしました。 b.経営成績の状況(売上高、売上原価及び売上総利益)当連結会計年度の売上高は8,655,781千円となり、前連結会計年度に比べ971,064千円増加(前年同期比12.6%増)いたしました。主な要因としては、企業の旺盛なIT投資による需要拡大及び㈱グリーンキャットを連結の範囲に含めたことによるものであります。また、売上原価は6,979,818千円となり、前連結会計年度に比べ743,806千円増加(同11.9%増)いたしました。これにより、売上総利益につきましては、前連結会計年度より227,258千円増加(同15.7%増)の1,675,963千円となっております。当連結会計年度におけるサービスライン別の経営成績(売上高)の状況に関する認識及び分析は、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績の状況 の項目をご参照ください。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,003,523千円となり、前連結会計年度に比べ117,517千円増加(同13.3%増)いたしました。これは主に、昇給や人員増加に伴い給料及び手当が68,113千円、子会社取得に伴いのれん償却額が36,642千円増加したことによるものであります。その結果、営業利益は672,439千円となり、前連結会計年度に比べ109,740千円増加(同19.5%増)いたしました。 (営業外損益及び経常利益)当連結会計年度の営業外収益は58,883千円となり、前連結会計年度に比べ10,040千円増加(同20.6%増)いたしました。これは主に、受取利息が8,271千円増加したことによるものであります。また、当連結会計年度の営業外費用は4,268千円となり、前連結会計年度に比べ4,059千円増加(同1,943.6%増)いたしました。これは主に、支払利息が2,413千円増加したことによるものであります。その結果、経常利益は727,055千円となり、前連結会計年度に比べ115,722千円増加(同18.9%増)いたしました。 (特別損益及び税金等調整前当期純利益)当連結会計年度の特別利益は118,598千円となり、前連結会計年度に比べ34,510千円増加(同41.0%増)いたしました。これは投資有価証券売却益が34,510千円増加したことによるものであります。その結果、税金等調整前当期純利益は845,653千円となり、前連結会計年度に比べ150,232千円増加(同21.6%増)いたしました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)以上の結果より、親会社株主に帰属する当期純利益は599,736千円となり、前連結会計年度に比べ114,490千円増加(同23.6%増)いたしました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析・検討)当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況の項目をご参照ください。当連結会計年度においては、営業活動の結果得られた資金329,436千円により、財務活動の結果使用した資金271,806千円を賄えており、財務健全性を維持できているものと判断しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの主な資金需要は、労務費、外注費、事務所の賃借料並びに経費等の支払いを目的とした運転資金となります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金で賄うことを基本としております。また、業務資本提携等に関連する必要な資金需要に対しては、財務健全性を勘案しながら金融機関からの借入等も含め、柔軟な資金調達を行ってまいります。なお、当連結会計年度末現在、当社グループは通常の営業上の運転資金に対して十分な規模の現金及び現金同等物を保有しており、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3.会計方針に関する事項」に記載されているとおりであります。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。 (のれん及び顧客関連資産)当社グループは、連結子会社の取得に際し発生したのれん及び顧客関連資産を計上しており、いずれもその効果の及ぶ期間にわたって、定額法により規則的に償却しております。のれん及び顧客関連資産の評価にあたり用いた将来の事業計画は、将来の不確実な経済状況の変動などによって影響を受ける可能性があり、結果として将来の連結財務諸表において、のれん及び顧客関連資産の減損損失を認識する可能性があります。 (受託開発のソフトウェアに係る収益及び費用の計上基準)当社グループは、受託開発のソフトウェアに係る収益について、原則として、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合に、その進捗を、発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)により見積って収益を認識しております。収益総額、見積原価総額及び決算日における進捗度について、最新の情報を使用しておりますが、作業内容及び工数等に不確実性を伴う要素が含まれるため、認識された損益に影響を及ぼす可能性があります。 (受注損失引当金)当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において損失の発生可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる開発案件について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失を引当計上しております。損失見込額は最新の情報を使用して算定しておりますが、予見不能な事象の発生や作業内容及び工数等に不確実性を伴う要素が含まれるため、見積りと実績に差異が生じる可能性があります。なお、当連結会計年度末におきましては、計上はありません。 (プログラム保証引当金)当社グループは、販売済ソフトウェアの保証期間中における補修費に備えるため、過去の実績に基づく補修見込額及び個別案件に対する補修見込額を引当計上しております。補修見込額は最新の情報を使用して算定しておりますが、予見不能な事象の発生や作業内容及び工数等に不確実性を伴う要素が含まれるため、見積りと実績に差異が生じる可能性があります。
事業リスク
- 景気変動による影響システムインテグレーションサービスは、企業のIT投資意欲に左右されやすいため、景気が悪化すると顧客のシステム投資が縮小する可能性があります。これにより、新規受注の減少や既存案件の規模縮小が起こり、オービーシステムの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 技術革新への対応遅れ情報サービス産業は技術革新が非常に速く、生成AIの活用などによりソフトウェア開発の機械化も進んでいます。もし同社がこれらの技術変化を予測し、適切に対応できない場合、競合他社に遅れを取り、顧客からの受注が減少するリスクがあります。
- 特定顧客への依存度売上高の大きな割合を日立製作所グループ、BIPROGY、三菱電機ソフトウエアといった特定の大口顧客が占めています。これらの顧客の事業方針変更や受注条件の悪化、業界環境の大きな変化があった場合、オービーシステムの業績や財政状態に大きな影響が出る可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる主なものとしては、以下の内容が挙げられます。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から、以下に開示しております。当社グループでは様々なリスクについて、「顕在化可能性/影響度/発生時期」による重要性を認識した上で、『当社グループ事業を取り巻く環境に関するリスク』・『当社グループ事業に関するリスク』・『その他のリスク』にリスク分類しております。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 『当社グループ事業を取り巻く環境に関するリスク』(1)景気変動によるリスク「顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期なし」当社グループが提供するシステムインテグレーションサービスは、景気の影響を受けやすい傾向にあります。経済情勢や景気動向等の理由による、顧客企業におけるシステム投資の縮小や製品開発の遅れ、事業縮小、システム開発の内製化等により、当社グループが提供するサービスに係る市場規模が縮小される可能性があります。従って、国内システム投資動向が悪化した場合及び当社グループの顧客が属する事業分野の市況が悪化した場合等には、既存顧客からの受注の減少や新規顧客開拓の低迷により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、金融事業・産業流通事業・社会公共事業・ITイノベーション事業の4つのサービスラインを有しており、事業領域を分散しバランスを取ることにより業績の安定化を図っております。 (2)技術革新によるリスク「顕在化可能性:中/影響度:高/発生時期:特定時期なし」当社グループは、長期的な視点に立って技術革新に対応するため、高度な技術に対応できる人材確保や、生成AI、クラウド関連技術教育への投資を行い確実な競争力を持つべく注力しております。しかし、当社グループが属する情報サービス産業においては、技術革新が急速に進んでおり、ソフトウェア開発技術も生成AI活用により機械化が急速に進展しております。当社グループがこのような急激な技術変化等の方向性を予測、認識できない場合や、適時適切に対応できない場合及び競合他社に対して技術革新に遅れを取った場合等には、既存顧客からの受注の減少や新規顧客開拓の低迷により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 『当社グループ事業に関するリスク』(3)プロジェクト管理に関するリスク「顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期なし」システム開発においては、開発規模の「大型化」と顧客の要求の「高度化」、オープン化の進展によるシステムの「複雑化」が進み、開発の難易度がますます増大しております。さらに、顧客に提供するサービスや構築システムは、社会的にも重要性が高く、納期厳守と高い品質の確保が要求されることにより、テスト段階以降のシステムエンジニアの負担が増加するケースが多く、開発時間の超過につながる可能性があります。これに対し、当社グループでは開発推進本部(注)が、商談発生時からプロジェクトの進行監視を通じてリスク管理を行っております。また、請負契約に関しては各工程の成果物について品質管理を行っておりますが、対応の遅れ等による不適合責任が発生した場合には、賠償金の支払いを含めプロジェクトの収支が不採算となるだけでなく、顧客の信頼を失うことでクレームやトラブルに発展し、商流の喪失につながる可能性があり、当社グループの業績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。(注)開発推進本部は、プロジェクトのリスク管理と品質管理の標準化を推進しております。 (4)特定顧客依存に関するリスク「顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期なし」当社グループの売上高比率は、2026年3月期において、取引年数40年以上の大口顧客である㈱日立製作所が33.1%(日立製作所グループ全体では57.0%)、BIPROGY㈱が9.0%、取引年数30年以上の顧客である三菱電機ソフトウエア㈱が8.6%となっており、安定的な収益基盤となっております。また、日立製作所グループ及びBIPROGY㈱からは取引安定性確保の観点から、パートナー認定を継続的に得ている状況です。当社グループは、日立製作所グループ、BIPROGY㈱及び三菱電機ソフトウエア㈱との売上高比率を月次で定量的に管理するとともに、特定顧客以外への営業活動も行い取引先や直接取引等の拡大を図ることで、特定顧客依存が過度な水準とならないように努めてまいります。当社グループとしましては、継続的に大口顧客との良好なパートナーシップ関係の構築に努めてまいりますが、業界環境の大きな変化や大口顧客の事業方針、営業施策の変更等により、当社グループの受注が大幅に減少した場合や受注条件が大幅に悪化した場合には、大幅な売上の減少により、当社グループの業績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (5)人材確保、育成及び労務管理に関するリスク「顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期なし」当社グループの成長と利益は、人材に大きく依存いたします。人件費高騰が予想される中で、優秀な技術者やシステムエンジニア、管理者等、必要とする人材を厚待遇(給与・休日等)で採用、育成することは当社グループにとって重要であり、これに対して積極的な新卒採用やキャリア採用の促進を、十分な予算を確保し実施しております。また、従業員の学習意欲に応えるために、当社グループの教育体系表を用いた階層別、技術ランク別の「技術・ヒューマンスキル研修」及び、必要な時に必要な研修を適時に受講可能なオンデマンド型の外部技術研修に教育研修費予算を十分に確保し実施しておりますが、このような人材を採用又は育成することができない場合には、適切な人材配置が困難となり、延いては長時間労働の発生につながると従業員の心身の健康状態が悪くなり、労働災害に至る可能性があります。この対策として、当社グループでは労働時間の把握・管理をシステムによる客観的方法により行っており、加えて健康管理・メンタルヘルス研修等を実施しております。しかし、人材採用及び労務管理に関して、適時適切に対応できなかった場合には、事業拡大に制約が発生するなどにより、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)協力会社依存に関するリスク「顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期なし」当社グループは業務上必要に応じて、生産性向上及び専門性の高いノウハウ活用等のため、情報システムの構築に関する業務を協力会社(外注先)に委託しております。協力会社への委託は、顧客要請への迅速な対応を実現し、受注の機会損失を防ぐことを目的としており、当社グループの受注拡大には協力会社の確保及び良好な取引関係の維持が必要不可欠であります。協力会社との関係をより確実なものにするために、当社グループの外注管理規程による新規協力会社選定、継続評価等の各施策を実施しておりますが、2026年3月期における当社グループの製造費用に占める外注費の割合は42.6%となっており、外注費高騰等により協力会社から役務の提供を十分に受けることができない場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(7)顧客情報等漏洩のリスク「顕在化可能性:中/影響度:中/発生時期:特定時期なし」当社グループは、顧客の情報システムの構築、保守並びに運用に当たり、個人や顧客情報を含んだ情報資産を取り扱っております。当社グループでは、このような情報資産の漏洩、紛失、破壊のリスクを回避するために、様々な対策を講じております。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証取得やプライバシーマーク認証取得はもとより、各部門担当者と管理者から選出された委員で構成する「情報セキュリティ委員会」を設置し、従業員教育、各種ソフトウェアの監視、情報資産へのアクセス証跡の記録等各種の情報セキュリティ対策を講じ、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施し、情報漏洩のリスクの回避を図っております。しかし、万が一にも、ランサムウェアをはじめとしたサイバー攻撃や、人為的過失等により情報の漏洩が発生した場合には、顧客からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜・損害賠償請求の発生等により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)業績の季節変動「顕在化可能性:低/影響度:小/発生時期:第2四半期、第4四半期」当社グループが提供するシステムインテグレーションサービスは、顧客である国内ITメーカ及び元請システムインテグレーターやエンドユーザのシステム投資予算の対象となり、顧客企業の予算執行のタイミングや開発システム工期との兼ね合いから、第2四半期連結会計期間及び第4四半期連結会計期間に売上計上が集中する傾向があり、営業利益もこの期間に偏重する傾向があります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日・至 2025年3月31日) 上半期 下半期通期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期売上高(千円)1,826,5161,927,8783,754,3941,922,3382,007,9833,930,3227,684,716構成比23.8%25.1%48.9%25.0%26.1%51.1%100.0%営業利益(千円)72,676186,440259,117163,045140,535303,581562,699構成比12.9%33.1%46.0%29.0%25.0%54.0%100.0% 当連結会計年度(自 2025年4月1日・至 2026年3月31日) 上半期 下半期通期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期売上高(千円)1,753,6042,146,3593,899,9632,261,3442,494,4734,755,8188,655,781構成比20.3%24.8%45.1%26.1%28.8%54.9%100.0%営業利益(千円)39,149174,393213,543202,202256,693458,896672,439構成比5.9%25.9%31.8%30.1%38.1%68.2%100.0%(注)当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、四半期連結会計期間の関連する各項目については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の数値を記載しております。 (9)許認可について「顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期なし」当社グループは、顧客先に社員を派遣してシステム開発等を行う場合があるため、労働者派遣事業者として厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っております。当社グループは、労働者派遣法の遵守に努めており、事業活動に支障をきたす要因は発生しておりません。しかし、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当したり、法的規制の変更に当社が的確に対応できなかった等により関係法令に違反があった場合には、当該許可等の取消し又は事業の停止を命じられること等により、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)知的財産権について「顕在化可能性:低/影響度:大/発生時期:特定時期なし」当社グループが行うシステム開発等において、当社グループの認識の範囲外で他社の所有する著作権及び特許権を侵害する可能性があります。このように、第三者の知的財産権を侵害してしまった場合には、多額の費用負担が生じたり、損害賠償請求を受ける等、当社グループの業績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、システム開発等において、他社の所有する著作権や特許権を侵害しないように、「知的財産に関する教育研修規程」に基づき、従業員全員に知的財産保護に関する指導や教育の実施を行うとともに、「コンプライアンス・リスク管理委員会」においても該当する事案がないか常に注意を払い、全社的な取組みを推進しております。 『その他のリスク』(11)大株主に関するリスク「顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期なし」㈱オービック(以下「同社」という。)は、本書提出日現在、当社の発行済株式総数の27.88%を保有しており、当社は同社の持分法適用会社であり、同社は当社の「その他の関係会社」であります。現在は同社との取引は一切ありませんが、将来は当社グループの取引先を通じて競合する可能性があります。ただし、同社はシステム開発について内製化の方針(自前主義)を有していることから、重大な競合関係が生じる可能性は低いと考えております。当社の監査役である阿南友則は、同社の執行役員経理本部長でかつ、同社の複数ある子会社の監査役を兼務しております。当社と兼任が生じている理由は、当社はシステムインテグレーターであり、システムインテグレーション事業を長年営んできた同社における経営にかかる知見を、監査役として当社の経営体制強化に活かすことを目的としているためです。同社は、今後も引き続き大株主であり、その結果当社の取締役の選任・解任などの株主総会決議事項の決定に影響を与える可能性があります。しかし、同社との間に事前承認事項はなく、当社として独自に意思決定を行っております。役員指名につきましては、社外役員を過半数とする指名報酬委員会を設置し客観性と合理性を高めており、将来の役員兼任の必要性につきましてもその都度検討を行う方針です。このように、同社との相互の独立性は引き続き十分確保しておく方針です。今後、同社の経営方針に変更があり、当社議決権の保有比率に大きな変更があった場合には、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。また、当社創業者であり、大株主(本書提出日現在、当社の発行済株式総数の23.45%を保有)でもある当社相談役の山田孝は、今後も持株については安定保有の方針ですが、同氏の株式保有方針に変更があり、当社議決権の保有比率に大きな変更があった場合には、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 (12)自然災害等に関するリスク「顕在化可能性:低/影響度:中/発生時期:特定時期なし」台風、地震、集中豪雨等の自然災害や異常気象によるリスクは年々高まってきております。当社グループにおいて、直接的な被害の発生や通信障害等による情報システムの深刻なトラブルの発生等により、外的な脅威が顕在化した際には、事務所・オフィスの確保、要員の確保、安全の確保等の観点から事業の継続に支障をきたす可能性があります。当社グループは自然災害等に備え、事業継続のためのインフラ・人員計画や対応策の優先順位について整備する等、自然災害の発生等を想定した緊急事態発生時対応体制の整備を実施しておりますが、想定外の事態が発生した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。