事業の概要
- 非鉄金属製品の製造販売東邦亜鉛グループは、鉛や亜鉛などの非鉄金属製品の製造と販売を主な事業としています。特に、製錬事業では、海外から調達した鉱石を加工し、鉛や銀製品を製造・販売しています。これは同社の主要な収益源の一つです。
- 環境・リサイクル事業電炉ダスト(鉄を溶かす際に発生する粉じん)から酸化亜鉛などのリサイクル製品を製造・販売しています。これは環境負荷低減に貢献しつつ、新たな資源を生み出す事業であり、持続可能な社会への貢献を目指しています。
- 電子部材・機能材料の製造販売ノイズフィルターなどの電子部品や、電解鉄、プレーティング製品といった機能材料を製造・販売しています。これらの製品は、主に中国やベトナムの加工業者に委託して製造し、当社が販売することで収益を得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 製錬事業売上高1,049億6,800万円。当社グループの主力事業であり、非鉄金属製品の製造販売を行っています。特に鉛や銀製品の製造・販売が中心で、海外からの鉱石調達と国内での製品展開を通じて、グループ全体の売上の大部分を占める基幹事業です。
- 環境・リサイクル事業売上高63億5,300万円。電炉ダストから酸化亜鉛などのリサイクル製品を製造・販売しています。環境負荷低減と資源循環に貢献する事業であり、持続可能性への意識が高まる中で、今後も成長が期待される分野です。
- 資源事業売上高64億8,900万円。連結子会社を中心に、亜鉛、鉛鉱石などの非鉄金属資源の探査、開発、生産、販売を行っていましたが、事業再生計画の一環として早期撤退が決定されました。これにより、今後は製錬事業への原料供給体制を再構築する方針です。
- 電子部材・機能材料事業売上高46億100万円。ノイズフィルターなどの電子部品や、電解鉄、プレーティング製品などを製造販売しています。中国やベトナムの加工業者への委託製造も活用し、多様な産業分野に製品を提供しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Smelting | 事業 | 1,050 | − | − |
| EnvironmentAndRecycling | 事業 | 64 | − | − |
| MineralResource | 事業 | 65 | − | − |
| ElectronicComponentsAndAdvancedMaterialsReportableSegment | 事業 | 46 | − | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社と子会社14社で構成され、非鉄金属製品の製造販売、環境・リサイクル事業、電子部材・機能材料の製造販売を主な内容とし、子会社を通じ物流その他サービス事業を展開しております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 製錬事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・連結財務諸表提出会社(以下、「当社」という。)は、非鉄金属製品の製造販売を行っております。鉛及び銀製品の製造については東邦契島製錬㈱、販売については当社が行っております。環境・リサイクル事業・・・・・・・・・・・・・・・電炉ダストからのリサイクル製品である酸化亜鉛を中心に当社で製造販売を行っております。電子部材・機能材料事業・・・・・・・・・・・・・・ノイズフィルターを中心とする電子部品は主として中国・ベトナムの加工業者に加工を委託し、当社で販売しております。電解鉄は当社で製造販売を行っております。金属リサイクル事業・・・・・・・・・・・・・・・・当連結会計年度より事業再生計画に基づき亜鉛製錬事業を当事業に再編しました。各種メタルの製品加工及び環境ダスト処理を当社にて行っております。その他事業 (1)土木・建築・プラントエンジニアリング事業・・連結子会社の㈱ティーディーイーが設計施工、製造及び販売を行っております。 (2)その他事業・・・・・・・・・・・・・・・・・物流、環境分析などのサービス部門は、主として連結子会社の安中運輸㈱、契島運輸㈱、東邦キャリア㈱及び㈱中国環境分析センターが行っております。 なお、現在取り組んでいる事業再生計画の一環として、前連結会計年度において事業撤退を決定した資源事業につきましては、当連結会計年度において事業撤退を完了いたしました。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)連結子会社(○印)11社(前連結会計年度は11社)、持分法適用会社(※印)該当なし(前連結会計年度は該当無し)
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 製錬事業の製品価格がLMEや国際市場価格に基準を置いているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 製錬事業や環境・リサイクル事業における多量の電力消費を伴う製造工程。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:金属価格の変動 / 為替相場の変動 / エネルギー資源価格の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
東邦亜鉛は非鉄金属メーカーであり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに依存するビジネスモデルではない。事業は主に亜鉛、鉛、銅などの非鉄金属の製錬・加工であり、技術的な優位性は存在するものの、それが長期的な競争優位に直結するほどの無形資産とは評価しにくい。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客は主に産業用途の企業であり、特定の金属製品の仕様や品質、供給安定性への要求から、サプライヤー変更には一定のコストや手間が発生する可能性がある。しかし、代替可能なサプライヤーも存在し、スイッチング・コストは限定的と考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
非鉄金属の製錬・加工事業は、ネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。製品の価値は主に品質、価格、供給能力に依存し、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高める構造ではない。
コスト優位★★★☆☆
長年の操業で培われた製錬技術やノウハウ、スケールメリットによる生産効率の向上がコスト競争力に寄与している可能性がある。また、原料調達における交渉力や、リサイクル技術などもコスト優位の源泉となりうる。
規模の経済★★★★☆
非鉄金属の製錬・加工業界は、大規模な設備投資と高度な技術、そして安定した原料調達網が必要であり、参入障壁が高い。東邦亜鉛は国内有数の亜鉛製錬能力を有し、業界内での一定の地位を確立していることから、効率規模の優位性が存在する。
- 長期的な原料確保体制主力である製錬事業の主要原料である鉱石は全て海外から調達しており、安定供給が重要です。ペルーや豪州の有力鉱山と長期買鉱契約を結ぶことで、原料不足による減産リスクを低減し、安定した生産基盤を確保しています。
- リサイクル原料の活用推進鉱石以外の原料として、廃バッテリーや製鋼ダストなどのリサイクル原料の利用を増やしています。これにより、鉱石価格変動リスクを軽減し、資源の有効活用を通じてコスト競争力の向上と環境負荷低減を両立させています。
- 多角的な事業展開製錬事業だけでなく、環境・リサイクル事業、電子部材・機能材料事業、さらには土木・建築・プラントエンジニアリング事業など、多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを分散し、経営の安定化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は現在、事業再生計画を完遂させるべく鋭意取り組んでおります。その推進にあたり私たちが社会およびお客様に対して提供する価値を改めて見直す必要があると認識し、2026年4月7日開催の取締役会において、2026年6月開催予定の第127回定時株主総会において定款の一部変更が承認されることを条件として、商号を「東邦亜鉛株式会社」から「東邦メタリクス株式会社」へ変更することを決議いたしました。ベースメタルからレアメタル・貴金属まで、また製錬からリサイクルまで幅広く金属を取り扱う当社の事業領域を的確に表現する新たな社名の検討を進める中で、これまで培ってきた価値観や、当社に求められる役割について、改めて議論を重ねてきました。こうした議論を通じて整理された、社員ならびに経営陣の想いと決意を踏まえ、当社グループの存在意義である「ミッション」、目指す姿である「ビジョン」、および行動指針である「バリュー」からなる経営理念体系(MVV)を、以下の通り再定義いたしました。 ●存在意義 有限な資源を、無限の価値に磨き抜いた技術で、鉱石のみならず、捨てられるモノからも価値を見出し、産業に不可欠な製品を生み出す。有限な資源を無限の価値に変え、循環社会の実現に挑み続ける。それが、私たちの存在意義です。 当社グループは、これらの理念を全社員で共有し、一人ひとりの行動の指針とすることで、直面するさまざまな課題に挑戦し続けてまいります。また、これらの理念を、事業再生計画および今後の事業運営・意思決定の基盤として具体的施策に反映し、社会に対して新たな価値を提供するとともに、持続的な成長の実現を目指してまいります。 (2) 経営環境2025年度における当社グループを取り巻く経営環境は、具体的には「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」の《経営環境》に記載したとおりであります。 (3) 優先的に対処すべき事業上の課題① これまでの経緯当社グループは2024年12月に事業再生計画を取りまとめ、株式会社アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンド及び株式会社辰巳商会による総額75億円の第三者割当増資による財政支援を受け、当該計画を実行しております。本再生計画は、不採算事業となっていた資源事業からの撤退及び亜鉛製錬事業の再編を実行し、経営資源を鉛・銀製錬、環境・リサイクル、金属リサイクル及び電子部材・機能材料で構成する基盤・成長事業へ適正に配分し、変化に挑戦する企業文化・意識改革を推し進めて新しい東邦亜鉛へ成長することを目指しております。当期においては、資源事業の撤退は完了し亜鉛製錬事業の再編も実施しました。また、初年度の数値目標も達成しており、本再生計画は着実に実行されております。2026年2月には、更なる事業再生及び持続的な成長の実現による企業価値向上に向け、 1. 製錬事業を中心とした工場DXに対する投資2. 回収元素のバリエーション拡大、高純度化、難処理複雑鉱石処理に対する投資3. 廃バッテリー・巣鉛増産処理に伴う工程整備組織体制強化に対する投資 を柱とする「事業再生計画の加速に向けた競争力強化投資」の概要を公表するとともに、新株予約権による資金調達を開始しました。加えて、2026年3月に公表したとおり、事業構造改革を目的とする組織改正も実行し、更なる企業価値向上を目指すための体制を整えました。 ② 今後の見通し当社グループは、2025年4月からの5年間を事業再生期間とし、永続的に成長する企業体へ進化するための期間であると位置付けております。初年度となる当期の状況は上述のとおりですが、2年目である2026年度につきましては、外部環境に依存しない自らの力で収益を創出する基盤固めの1年であると考えております。 1. 操業安定の徹底安全・安定操業の確立、トラブル未然防止/再発防止 2. 収益力の強化原料ベストミックスの高度化、二次原料からの有価金属回収強化 3. 全社構造改革の加速施策効果による改善積上げ、低収益事業・資産の見直し 4. 投資テーマにおける検討強化事業の競争力強化投資の検討推進、非連続な成長を見据えた機能強化 以上四つの基本方針をもとに事業再生と企業価値の向上に取り組み、社会インフラを支えるリサイクリングのリーディングカンパニーを目指します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は現在、事業再生計画を完遂させるべく鋭意取り組んでおります。その推進にあたり私たちが社会およびお客様に対して提供する価値を改めて見直す必要があると認識し、2026年4月7日開催の取締役会において、2026年6月開催予定の第127回定時株主総会において定款の一部変更が承認されることを条件として、商号を「東邦亜鉛株式会社」から「東邦メタリクス株式会社」へ変更することを決議いたしました。ベースメタルからレアメタル・貴金属まで、また製錬からリサイクルまで幅広く金属を取り扱う当社の事業領域を的確に表現する新たな社名の検討を進める中で、これまで培ってきた価値観や、当社に求められる役割について、改めて議論を重ねてきました。こうした議論を通じて整理された、社員ならびに経営陣の想いと決意を踏まえ、当社グループの存在意義である「ミッション」、目指す姿である「ビジョン」、および行動指針である「バリュー」からなる経営理念体系(MVV)を、以下の通り再定義いたしました。 ●存在意義 有限な資源を、無限の価値に磨き抜いた技術で、鉱石のみならず、捨てられるモノからも価値を見出し、産業に不可欠な製品を生み出す。有限な資源を無限の価値に変え、循環社会の実現に挑み続ける。それが、私たちの存在意義です。 当社グループは、これらの理念を全社員で共有し、一人ひとりの行動の指針とすることで、直面するさまざまな課題に挑戦し続けてまいります。また、これらの理念を、事業再生計画および今後の事業運営・意思決定の基盤として具体的施策に反映し、社会に対して新たな価値を提供するとともに、持続的な成長の実現を目指してまいります。 (2) 経営環境2025年度における当社グループを取り巻く経営環境は、具体的には「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」の《経営環境》に記載したとおりであります。 (3) 優先的に対処すべき事業上の課題① これまでの経緯当社グループは2024年12月に事業再生計画を取りまとめ、株式会社アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンド及び株式会社辰巳商会による総額75億円の第三者割当増資による財政支援を受け、当該計画を実行しております。本再生計画は、不採算事業となっていた資源事業からの撤退及び亜鉛製錬事業の再編を実行し、経営資源を鉛・銀製錬、環境・リサイクル、金属リサイクル及び電子部材・機能材料で構成する基盤・成長事業へ適正に配分し、変化に挑戦する企業文化・意識改革を推し進めて新しい東邦亜鉛へ成長することを目指しております。当期においては、資源事業の撤退は完了し亜鉛製錬事業の再編も実施しました。また、初年度の数値目標も達成しており、本再生計画は着実に実行されております。2026年2月には、更なる事業再生及び持続的な成長の実現による企業価値向上に向け、 1. 製錬事業を中心とした工場DXに対する投資2. 回収元素のバリエーション拡大、高純度化、難処理複雑鉱石処理に対する投資3. 廃バッテリー・巣鉛増産処理に伴う工程整備組織体制強化に対する投資 を柱とする「事業再生計画の加速に向けた競争力強化投資」の概要を公表するとともに、新株予約権による資金調達を開始しました。加えて、2026年3月に公表したとおり、事業構造改革を目的とする組織改正も実行し、更なる企業価値向上を目指すための体制を整えました。 ② 今後の見通し当社グループは、2025年4月からの5年間を事業再生期間とし、永続的に成長する企業体へ進化するための期間であると位置付けております。初年度となる当期の状況は上述のとおりですが、2年目である2026年度につきましては、外部環境に依存しない自らの力で収益を創出する基盤固めの1年であると考えております。 1. 操業安定の徹底安全・安定操業の確立、トラブル未然防止/再発防止 2. 収益力の強化原料ベストミックスの高度化、二次原料からの有価金属回収強化 3. 全社構造改革の加速施策効果による改善積上げ、低収益事業・資産の見直し 4. 投資テーマにおける検討強化事業の競争力強化投資の検討推進、非連続な成長を見据えた機能強化 以上四つの基本方針をもとに事業再生と企業価値の向上に取り組み、社会インフラを支えるリサイクリングのリーディングカンパニーを目指します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度の連結業績は以下のとおりです。売上高は前期比で減収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期比で増益となりました。(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減(増減率%)売上高126,267125,550△717(△1)営業利益5,6256,7221,096(20)経常利益3,6895,6781,989(54)親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,4584,7826,240(-) 《経営環境》当連結会計年度における世界経済は、米国の相互関税をはじめとする通商政策の影響や、長引くロシア・ウクライナ情勢に加え、米国によるイランへの軍事作戦が実施されるなど地政学的な不安定さがさらに増加し、経済見通しについても不透明な状況が継続しました。当社グループを取り巻く事業環境については、金属相場は、亜鉛・鉛については比較的堅調に推移し、金・銀については最高値を更新するなど高騰して推移し、為替相場については、期首から第2四半期においては円高傾向であったものの、第3四半期からは円安が進行しました。このような経営環境の中、当社は、昨年度の2024年12月18日に新たな事業再生計画(以下「本再生計画」といいます。)を公表し、初年度である当年度において、不採算事業の撤退・再編の年度内での完遂と、経営・収益基盤の強化に取り組みました。 《売上高》当社グループにおける当連結会計年度の業績は、前連結会計年度で撤退した事業における売上高の剥落があったものの、金属価格の高騰や下期からの円安傾向による精錬事業の増収が寄与し、売上高は1,255億50百万円と前期比7億17百万円(1%)の減収となりました。《利益》損益面では、原料鉱石の買鉱条件悪化や鉛リサイクル原料の調達価格の高止まりが減益要因となったものの、金製品の販売数量の増加、金、銀及びビスマスなど希少金属の相場上昇による収益増、加えて亜鉛製錬再編に伴う保有資産売却の施策効果が収益に貢献しました。この結果、営業利益は67億22百万円と前期比10億96百万円の増益、経常利益は56億78百万円と前期比19億89百万円の増益となりました。また、前期においては亜鉛製錬事業の撤退に伴い特別損失78億円を計上しましたが、当期においてはこれら事業撤退に伴う特別損失の計上がなくなったことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は47億82百万円と前期比62億40百万円の増益となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります(以下、各セグメントの売上高には、セグメント間売上高を含みます)。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。変更の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 ① 製錬事業部門(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減(増減率%)売上高74,283103,95229,668(40)経常利益3,5713,793222(6) 製錬事業部門において、鉛製品は、上期における操業不調などから生産量が減少し前年同期比で9.3%の減収となりました。銀製品は、銀相場高騰により国内販売価格が上昇し、前年同期比78.9%の増収となりました。金や硫酸などその他の製品を合わせた当事業部門の業績は、金製品の販売数量の増加や金及びビスマスなど希少金属の相場上昇などにより、売上高は1,039億52百万円と前期比296億68百万円(40%)の増収となりました。利益においては、原料鉱石の高騰及び買鉱条件悪化、並びに鉛リサイクル原料の調達価格の高止まりの影響を受けましたが、経常利益は37億93百万円と前期比2億22百万円(6%)の増益となりました。金属相場(平均)及び為替相場(平均)の推移は下表のとおりであります(米ドル/豪ドルの通期は1月-12月に対応します)。 区 分亜鉛鉛銀為替レートLME相場国内価格LME相場国内価格ロンドン相 場国内価格円/米ドル米ドル/豪ドル $/t\/t$/t\/t$/toz\/kg\/$US$/A$2024年度 第1四半期2,833499,9332,166399,80028.9147,220155.880.6572第2四半期2,779473,8672,041372,03329.4143,337149.380.6590第3四半期3,048524,0332,006368,76731.3155,577152.440.6695第4四半期2,838494,2331,970365,03331.9158,137152.600.6528(通期平均)2,874498,0172,046376,40830.4151,068152.580.65962025年度 第1四半期2,641438,4001,947346,40033.6158,430144.590.6275第2四半期2,824476,5331,965355,60039.4188,673147.480.6403第3四半期3,165549,8331,971369,60054.8272,497154.150.6540第4四半期3,243569,7001,931368,96784.4429,987156.860.6564(通期平均)2,968508,6171,953360,14253.1262,397150.770.6445 ② 環境・リサイクル事業部門(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減(増減率%)売上高6,3536,927574(9)経常利益1,669920△749(△45) 自動車などのタイヤ製造に用いられる主力製品の酸化亜鉛は、タイヤメーカーの生産が回復したものの、2025年9月に発生した小名浜製錬所における火災事故の影響で減産減販となったことなどから、販売量はほぼ横ばいとなりました。一方、亜鉛相場及び為替の影響などにより、当事業部門の売上高は69億27百万円と前期比5億74百万円(9%)の増収となりました。損益面については、上述の火災事故の影響などにより製造コストが増加し、経常利益は9億20百万円と前期比7億49百万円(45%)の減益となりました。 ③ 電子部材・機能材料事業部門(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減(増減率%)売上高4,6013,519△1,082(△24)経常利益478455△23(△5) 《電子部品》電子部品は、米国の電気自動車販売低迷による車載電装向けの販売の落ち込みに加え、OA機器向けの販売も減少し、売上高は6%の減収となりました。《電解鉄》電解鉄は、当期の前半において航空機向けなど海外特殊鋼需要が好調であったことにより、売上高は前期比で4%の増収となりました。 上記に加え前期に撤退したプレーティング事業及び機器部品事業における売上高の剥落も影響し、当事業部門の売上高は35億19百万円と前期比10億82百万円(24%)の減収となりました。損益面では、事業撤退の影響が軽微であったこともあり、経常利益は4億55百万円と前期比23百万円(5%)の減益に留まりました。 ④ 金属リサイクル事業部門(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減(増減率%)売上高31,3449,225△22,119(△71)経常利益及び経常損失(△)△1,2461,4512,698(-) 本再生計画に基づき亜鉛製錬事業を金属リサイクル事業へ再編し、当連結会計年度より当該事業部門として表示しております。前期においては、亜鉛相場上昇と円安が損益改善に寄与したものの電力費や諸資材価格の高騰により損失でありました。当期においては、亜鉛製錬の主要設備を2025年3月末に停止した後、残存する亜鉛製品の在庫販売にかかる損益と残務処理にかかる費用等を計上しました。一方、亜鉛製錬再編に伴う保有資産売却の施策効果が収益に大きく貢献しました。以上の結果、当事業部門の業績は、売上高は92億25百万円と前期比221億19百万円(71%)の減収、経常利益は14億51百万円と前期比26億98百万円の増益となりました。 ⑤ その他事業部門(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減(増減率%)売上高10,27710,650373(4)経常利益474307△167(△35) 土木・建築・プラントエンジニアリング事業、運輸事業、環境分析事業等からなる当事業部門の売上高は、ほぼ前期並みとなりました。経常利益は、撤退事業における損失の解消はあったものの、運輸事業でのコスト高などにより減益となりました。以上の結果、当事業部門の売上高は106億50百万円と前期比3億73百万円(4%)の増収、経常利益は3億7百万円と前期比1億67百万円(35%)の減益となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)製錬122,619170.5環境・リサイクル6,449103.8電子部材・機能材料1,63858.8金属リサイクル3,17910.9 報告セグメント計133,886114.9その他--合計133,886114.8 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。ただし、電子部材事業、環境・リサイクル事業、その他事業の生産高は、販売金額と同額であります。 ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)製錬----環境・リサイクル----電子部材・機能材料2,92658.6830100.3金属リサイクル327145.046139.9 報告セグメント計3,25359.0877101.9その他1,60564.892256.6合計4,85860.81,79972.3 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)製錬103,131139.8環境・リサイクル6,926109.0電子部材・機能材料3,51976.5金属リサイクル7,52124.1 報告セグメント計121,09898.9その他4,451115.5合計125,55099.4 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)阪和興業株式会社--17,99914.34住商マテリアル株式会社--16,84013.41 3.前連結会計年度の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 財政状態(資産)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3億66百万円減少し、989億32百万円となりました。これは主に、借入金の返済によって現金及び預金が減少し、当期の銀相場の急騰により棚卸資産の金額が増加したことによります。 (負債)負債は、前連結会計年度末に比べ39億53百万円減少し、852億63百万円となりました。これは主に、110億円の借入金の返済がなされた一方で、金属価格の高騰により市場変動リスクをヘッジするデリバティブ取引において取引清算金による未払債務が上昇したことなどによります。 (純資産)純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益が47億82百万円計上されたことなどにより前連結会計年度末に比べ35億86百万円増加し、136億68百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は当連結会計年度末において13.8%となり、前連結会計年度末に比べ3.5ポイント上昇しております。 (3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報① キャッシュ・フローの状況について当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ98億46百万円減少し、当連結会計年度末は111億33百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、19億45百万円の収入(前期は28億96百万円の収入)となりました。利益による収入は計上されたものの、金属価格の上昇によって棚卸資産の増加による支出が増加したことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは前期比で収入減となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、9億91百万円の支出(前期比6億21百万円の支出増)となりました。これは主に、国内設備の維持更新による支出であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは108億9百万円の支出(前期は50億28百万円の収入)となりました。これは主に、110億円の長期借入金の返済が実行されたことによるものであります。 ② 財務政策について当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料鉱石の購入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、国内製錬所・事業所の設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、事業再生計画遂行の前提となる第三者割当増資を完了し、全取引金融機関との間で債権者間協定書を締結しております。今後は、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資等といった長期運転資金につきましては、第三者割当増資による自己資本を基本として運営してまいります。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は624億63百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は111億33百万円となっております。 (4) 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 市況変動による業績影響鉛や亜鉛などの金属価格は、LME(ロンドン金属取引所)などの国際市場で決定され、需給バランスや投機、政治経済情勢によって大きく変動します。価格の急激な変動は、製品価格や原料コストに影響し、当社の経営成績や財政状態を悪化させる可能性があります。
- 為替変動リスク製錬事業の主原料である鉱石の買鉱条件や製品の国内販売価格は米ドル建てを基礎としているため、円高は業績に悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。為替相場の急激な変動は、当社の収益性を不安定にする要因となります。
- エネルギー価格高騰リスク製錬事業や環境・リサイクル事業では、多量の電力、コークス、重油などを消費します。原油やLNG、石炭といったエネルギー資源価格が大幅に上昇した場合、製造原価が大きく悪化し、当社の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 (1) 市況関連① 金属価格製錬事業における原料鉱石価格と製品価格は、LME(ロンドン金属取引所)やその他の国際市場の価格を基準としております。国際市場の価格は、需給バランスや投機筋の思惑、政治や経済の状況などから影響を受けて変動し、価格が予想以上に急激かつ大幅に変動した場合など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替相場製錬事業の主原料である鉱石は、海外から輸入しておりますが、その買鉱条件である製錬費(T/C)は米ドル建てとなっていることと、各製品の国内販売価格は米ドル建て価格を円換算したものを基礎としているため、米ドルに対する円高は当社グループの業績に悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。そのため、為替相場が予想以上に急激かつ大幅に変動した場合など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ エネルギー資源価格製錬事業や環境・リサイクル事業における製造工程では多量の電力消費を伴い、また、コークスや重油等を多く使用いたします。電力やコークスの価格は原油、LNGや石炭といったエネルギー資源価格に大きく影響を受けるものであり、同価格が大幅に上昇した場合には、製造原価が大きく悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクに対し、当社グループは根本的には市況の影響を相対的に受けにくい事業の収益拡大及び安定化を図っていくこととしております。また、当座の市況影響に対しては、市況変動のリスクヘッジを目的とした商品先渡取引、為替予約やオプション取引などを用いて対処いたします。エネルギーコスト高に対しては、製法や仕入先の工夫により対処いたします。 (2) 安全・安定操業の確保① 原材料の確保当社グループの主力事業である製錬事業の主原料である鉱石の確保は、経営上の重要課題です。鉱石は、そのすべてを海外の鉱山から調達しており、世界的な鉱石需給の状況や、鉱山における事故等不測の事態の発生は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。具体的には原料不足による減産による販売機会の喪失や、単位当たり原価の悪化による影響です。これらに対して、当社グループは、ペルー・豪州等の有力鉱山との間で長期買鉱契約を結ぶ等、安定的な原料確保を図っております。さらに、廃バッテリーや製鋼ダスト等のリサイクル原料の利用を増加させる等、鉱石以外の原料の多様化を図ってまいります。 ② 生産量の確保当社グループの主力事業である製錬事業は市況の影響を受けやすい業態です。市況のコントロールは難しいことから、計画通りの生産を行うことで販売機会を確保することが当社グループの業績には重要です。自然災害(地震や洪水などに加え新型コロナウイルス感染症の拡大といった病気の蔓延を含む)や操業上の事故・トラブルで操業に支障が生じて計画通りの生産が行えない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。具体的には減産による販売機会の喪失や、単位当たり原価の悪化による影響であります。これらについては、長期的な計画に沿った予防的設備保守や、安全操業のための各種施策を確実に行ってまいります。 (3) 環境問題国内外の事業所においては、環境関連法令に基づき、大気、排水、土壌、地下水等の汚染防止に努め、また、国内の管理鉱山については、鉱山保安法に基づき、坑廃水による水質汚濁の防止や堆積場の安全管理等、鉱害防止に努めておりますが、関連法令の改正等によっては、当社グループに新たな費用が発生する可能性があります。また、気候変動対策に対する社会的要請が急速に高まっており、当社ではTCFDフレームワークによる分析を実施し、リスク及び機会の把握に努めています。カーボンニュートラルの達成は気候変動対策の中核となりますが、脱炭素実現に向けた取り組みにより、原材料の調達や製造工程等において、追加的な義務(コスト)や事業形態の変更などの可能性があり、経営成績や財政状態に大きく影響を及ぼす可能性があります。なお、非鉄スラグの問題(当社が過去に出荷した非鉄スラグの一部における土壌汚染対策法の土壌環境基準超過及び不適切な使用・混入の問題)につきましては、再発防止のため、業務執行部門から独立した専門部署として「品質保証室」、「環境・安全室」を本社に設置しており、品質保証体制を強化するとともに、今一度、環境保全に対する意識を高め、これに取り組んでまいります。 (4) 情報セキュリティについて当社グループが事業活動を行う上で保有する情報資産について、万一、従業員等による操作上の錯誤や不正アクセスによる紛失や盗難、サイバー攻撃やコンピュータウイルスの感染等による漏洩や改竄、関連法令への不適合などの事態が発生した場合には、当社グループに対する社会的信用の低下、対策費用の発生、生産プロセスの中断や取引の停止等により、当社グループの経営成績及び財政状態に大きく影響を及ぼす可能性があります。これらの情報資産を適切に保護・管理することは経営上の重要課題と位置付けており、情報セキュリティ関連規程を制定し、役職員の情報資産の保護に対する認識を高め管理を強化するとともに、社長の直轄下に経営企画部担当役員を委員長とする「情報セキュリティ管理委員会」を設置し、本委員会においてPDCAサイクルを回すことにより情報セキュリティ管理における運用体制を定期的に見直しさらなる向上に取り組んでおります。 (5) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは、前連結会計年度より、事業再生計画に基づき収益力向上を図る施策に着手しており、当連結会計年度においては親会社株主に帰属する当期純利益を計上いたしました。他方で、自己資本比率については、前連結会計年度末比で改善したものの、13.8%と依然低い水準にあります。また、特に金・銀等の貴金属価格の変動が激しく繰延ヘッジ損益の計上による包括利益に与える影響が大きいため、自己資本のさらなる改善が必要となっております。このことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると認識しております。このような状況に対して、収益を効率的に最大化するための鉱石繰り等の調達タイミングも踏まえた最適な原料構成による生産の追求や、鉛鉱石及びリサイクル原料に含まれる金・銀等の貴金属及び希少金属等副産物の回収・販売の強化、各製品の値上げや販路拡大、工場経費の削減などの施策を実行することにより、収益性の改善及び財務基盤の強化に取り組んでまいります。また、資金面においては、当連結会計年度末において、現金及び預金111億33百万円を保有するとともに、2025年2月14日において、全取引金融機関との間で債権者間協定書を締結し、事業再生計画期間として位置付ける第三者割当増資実行日(2025年3月13日)以降5年間の返済計画について合意しており、また、三菱UFJ銀行とは事業再生計画期間中における急激な市況や経済環境の変化等に対する運転資金のバックアップとして、総額50億円の貸出コミットメント契約を締結しておりますが、加えて、2026年1月30日において、三菱UFJ銀行と新たに総額100億円の貸出コミットメント契約及び当座貸越契約を締結しており、債権者間協定書に規定された財務制限条項についてもその内容が変更されております。さらには、必要資金の確保と資本増強を図るための追加の資金調達として、2026年3月16日に第三者割当の方法により行使価額修正条項付新株予約権を発行しており、その行使期間は2026年3月17日から2028年3月17日までとなっております。なお、本新株予約権の行使の状況については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (3) 行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等」、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結株主資本等変動計算書関係)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。これにより、当面の運転資金及び投資資金は確保しており、主要取引金融機関からも継続的な支援を表明していただいていることから、資金繰りに重要な懸念はないものと判断しております。以上のことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況は存在するものの、重要な不確実性は認められないものと判断しております。