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DOWAホールディングス(5714)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

非鉄金属 鉄鋼・非鉄

事業の概要

  • 多角的な事業展開: DOWAホールディングスは、環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理という多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。
  • 資源循環型ビジネス: 廃棄物処理から有価金属のリサイクル、そしてそれらを活用した高機能材料の製造まで、資源の循環を促進するビジネスモデルを構築しています。これにより、持続可能な社会の実現に貢献しつつ、新たな価値を創出しています。
  • グローバルな事業展開: 日本だけでなく、東南アジアを中心に海外にも多くの拠点を持ち、各事業を展開しています。これにより、地域ごとの需要や規制に対応し、グローバル市場での競争力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 環境・リサイクル部門: この部門では、廃棄物の処理、土壌の浄化、資源のリサイクル、物流などを手掛けています。日本や東南アジアを中心に、企業の生産活動に伴う廃棄物の適正処理や、廃電子基板などからの有価金属回収を通じて、資源循環型社会の実現に貢献しています。売上高は1000.98億円です。
  • 製錬部門: 金、銀、銅、鉛、亜鉛などの非鉄金属や、インジウム、プラチナ、パラジウムなどの貴金属の製造・販売を行っています。鉱石やリサイクル原料からこれらの金属を精錬し、国内外の市場に供給しており、特に貴金属やベースメタルの相場変動の影響を大きく受ける事業です。売上高は2540.96億円です。
  • 電子材料部門: 高純度金属材料、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、電池材料、磁性材料などを製造・販売しています。情報通信機器や新エネルギー分野など、先端技術を支える高機能な材料を提供しており、産業構造の変化や代替技術の開発が事業に影響を与える可能性があります。売上高は1583.82億円です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EcologyAndRecycle 事業 1,001 − −
Refinery 事業 2,541 − −
ElectronicMaterials 事業 1,584 − −
Metalworking 事業 1,287 − −
HeatTreat 事業 338 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,217 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社84社及び関連会社14社で構成されており、環境・リサイクル事業、製錬事業、電子材料事業、金属加工事業、熱処理事業及びこれらに付帯する事業を営んでいます。当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであり、以下に示す区分はセグメントと同一の区分です。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準につきましては連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 環境・リサイクル部門……当部門においては、廃棄物処理業、土壌浄化業、資源リサイクル業、物流業等を営んでいます。(主な関係会社)DOWAエコシステム㈱、エコシステム花岡㈱、エコシステムリサイクリング㈱、アクトビーリサイクリング㈱、㈱エコリサイクル、グリーンフィル小坂㈱、エコシステム岡山㈱、エコシステム山陽㈱、イー・アンド・イーソリューションズ㈱、ジオテクノス㈱、エコシステム千葉㈱、メルテック㈱、メルテックいわき㈱、エコシステム秋田㈱、エコシステム小坂㈱、㈱相双スマートエコカンパニー、エコシステムジャパン㈱、DOWA通運㈱、岡山砿油㈱、バイオディーゼル岡山㈱、㈱北秋環境サービス、Eastern Seaboard Environmental Complex Co.,Ltd.、Bangpoo Environmental Complex Co.,Ltd.、WASTE MANAGEMENT SIAM LTD.、MODERN ASIA ENVIRONMENTAL HOLDINGS PTE. LTD.、PT Prasadha Pamunah Limbah Industri、蘇州同和資源綜合利用有限公司、GOLDEN DOWA ECO-SYSTEM MYANMAR CO., LTD.、PT DOWA ECO SYSTEM INDONESIA製錬部門……………………当部門においては、金、銀、銅、鉛、亜鉛、亜鉛合金、インジウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、すず、アンチモン、硫酸等の製造・販売を行っています。(主な関係会社)DOWAメタルマイン㈱、秋田製錬㈱、小坂製錬㈱、㈱日本ピージーエム、㈱飯島興産、NIPPON PGM EUROPE S.R.O.、DOWA METALS & MINING ALASKA LTD.、DOWA METALS & MINING (THAILAND) CO., LTD.、DOWA METALS & MINING AMERICA, INC.、NPGM KOREA Co., Ltd.、NPGM USA INC.電子材料部門………………当部門においては、高純度金属材料、化合物半導体ウェハ、LED、導電材料、電池材料、磁性材料、還元鉄粉等の製造・販売を行っています。(主な関係会社)DOWAエレクトロニクス㈱、DOWAハイテック㈱(導電・電池材料)、DOWAセミコンダクター秋田㈱、DOWA IPクリエイション㈱、DOWAエフテック㈱、DOWAエレクトロニクス岡山㈱ 金属加工部門………………当部門においては、銅・黄銅及び銅合金の板条、黄銅棒、回路基板等の製造・販売及びめっき加工等のサービスを行っています。 (主な関係会社)DOWAメタルテック㈱、DOWAハイテック㈱(めっき)、DOWAメタル㈱、DOWAメタニクス㈱、豊栄商事㈱、DOWAパワーデバイス㈱、新日本ブラス㈱、同和金属材料(上海)有限公司、DOWA METALTECH (THAILAND) CO., LTD.、同和新材料(上海)有限公司、同和利精密部品股份有限公司、DOWA METALTECH MEXICO, S.A.de C.V.、同和金属技術(南通)有限公司、DOWA METALTECH CHONBURI CO.,LTD.熱処理部門…………………当部門においては、自動車部品等の金属材料の熱処理・表面処理加工、熱処理加工設備及びその付帯設備の製造・販売・メンテナンス等を営んでいます。(主な関係会社)DOWAサーモテック㈱、DOWAサーモエンジニアリング㈱、㈱セム、東熱興産㈱、DOWA THT AMERICA, INC.、Dowa Thermotech (Thailand) Co., Ltd.、HIGHTEMP FURNACES LTD.、昆山同和熱処理工業炉有限公司、PT. DOWA THERMOTECH INDONESIA、PT. DOWA THERMOTECH FURNACES、DOWA THERMOTECH MEXICO S.A. de C.V.その他………………………その他においては、不動産の賃貸業、プラント建設業、土木工事業、建築工事業、事務管理業務、技術開発支援業務等を営んでいます。(主な関係会社)DOWAテクノエンジ㈱、DOWA興産㈱、DOWAマネジメントサービス㈱、秋田工営㈱、陽和工営㈱、DOWAテクノロジー㈱、DOWAテクノリサーチ㈱、卯根倉鉱業㈱、DOWA INTERNATIONAL CORPORATION、DOWA HD Europe GmbH 、同和企業管理(上海)有限公司 以上の当社グループの概要は次のとおりです。(注) ※の印のついている会社は持分法適用関連会社です。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
製品や原料には非鉄金属や為替等グローバル市場で価格が決定されるものがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
効率的な資源循環技術、有害廃棄物の無害化処理・管理技術、土壌・地下水汚染の浄化技術など。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場変動に関わるリスク / 気候変動に関わるリスク / 相場変動に関わるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

DOWAホールディングスは、長年の事業活動で培われた高度なリサイクル技術や特殊金属加工技術に関するノウハウは無形資産と言える。特に、レアメタルリサイクルや貴金属回収における独自の技術は、参入障壁となり得るが、特許等の明確な保護範囲は限定的。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客はDOWAの製品やサービス(例:電子材料、金属加工)を利用しているが、代替材料や他社加工サービスへの切り替えコストは、製品の仕様や品質要求度合いによる。特定の高機能材料やリサイクルサービスでは一定のスイッチング・コストが存在する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すプラットフォーム型ではない。製品・サービスの利用者が増えることで、その価値が直接的に向上するような構造は見られない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

非鉄金属の製錬・リサイクル事業において、長年の操業で培われた効率的な生産プロセスや、廃棄物からの有価金属回収技術はコスト優位性の源泉となり得る。特に、資源循環型ビジネスモデルは、原材料調達コストの安定化や低減に寄与する可能性がある。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

非鉄金属の製錬・リサイクル分野において、DOWAホールディングスは国内有数の規模を誇る。特に、銅製錬やリサイクル事業における生産能力や処理能力は、業界内でもトップクラスであり、規模の経済を活かした効率的な事業運営が可能となっている。

  • 独自の事業ポートフォリオ: 環境・リサイクルから製錬、電子材料、金属加工、熱処理まで、異なる市場リスクを持つ複数の事業を組み合わせることで、特定の市場変動に左右されにくい安定した収益構造を築いています。これにより、企業全体の業績の安定化を図っています。
  • 資源循環の技術力: 廃棄物から有価金属を効率的に回収・精錬する技術や、それらを高純度な電子材料や金属製品に加工する技術を有しています。これは、資源の有効活用と環境負荷低減に貢献し、同社の競争力の源泉となっています。
  • 気候変動への対応力: 2050年カーボンニュートラル達成を目標に掲げ、GHG排出削減や再生可能エネルギーの導入、バイオマス燃料やアンモニアバーナーの開発など、積極的な気候変動対策を進めています。これは、将来的な事業継続性を高めるだけでなく、環境意識の高い顧客や投資家からの評価にも繋がります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、企業価値の向上と社会課題の解決に向けて、企業理念、ビジョン、価値観、行動規範に基づき、企業活動を進めています。企業理念 地球を舞台とした事業活動を通じて、豊かな社会の創造と資源循環型社会の構築に貢献する ビジョン(2030年のありたい姿)本業とする資源循環と優れた素材・技術の提供を進化させ、安心な未来づくりに貢献し続ける (2)経営環境及び対処すべき課題等当社グループは、1884年(明治17年)に秋田・小坂で鉱山業として創業して以来、140年以上にわたり資源の回収・再生・供給に関する技術を事業基盤とし、循環型社会の形成に資する「循環型ビジネスモデル」を構築してきました。近年は、持続可能な循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が、日本の国家戦略上の重要課題として位置付けられ、今後は従来の3Rに加えて資源循環の“質”を高める取り組みが求められています。それらを受けて、当社事業の価値は必然的に高まっており、本業を通じた貢献を果たすことが、当社の使命と考えています。 <循環型ビジネスモデル> <中期経営計画「中期計画2027」>その使命を果たすための道筋として、2025年5月に「循環のクオリティを追求する。」をメインテーマとする「中期計画2027」(対象期間:2025年度~2027年度)を公表しました。長きにわたり循環型社会に貢献してきたという自負のもと、これまでに培ってきた技術と知見を結集することで、循環のクオリティのさらなる向上を追い求めていきます。他方、このような社会要請に応じて多くの企業が循環ビジネスへと参入し、競争が激化することも予想されます。そのため、「中期計画2027」では、これまでに積み上げてきた技術や「循環型ビジネスモデル」を成長ドライバーとして、クオリティの高い循環の実現を目指すことを打ち出しました。中期計画2027:https://hd.dowa.co.jp/ja/ir/news/auto_20250519558059/pdfFile.pdf 「循環のクオリティ」は、「複合的な循環」と「長期的な循環」という2つの要素で構成されます。 「複合的な循環」では、これまで資源として活用されていない廃棄物を資源循環の一環として再生・活用していく取り組みを推進していきます。また、当社は資源循環の推進に不可欠な製錬部門での資源回収だけでなく、環境・リサイクル部門において産業廃棄物の中間処理業も手掛けています。これらの分野の知見と技術も複合的に活用し、リサイクルと安全処理の両輪を強化します。技術、ノウハウ、営業基盤等にさらなる磨きをかけ、より高次元のビジネスへと進化させていきます。当社グループの電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門では、高機能・高耐久・省エネルギー・省資源等の付加価値を有する製品や技術サービスを提供しています。これらは、自動車や電子デバイス等最終製品の機能を多様化し、製品のライフサイクル自体を延長するうえで非常に重要な役割を果たし、「長期的な循環」の実現に寄与するものです。 この2側面からのアプローチを前提として当社のコア事業をそれぞれに強化・成長させていくことが「循環のクオリティを追求する。」ことであり、「中期計画2027」の基本戦略です。常に未来の社会課題に対応しながら、5つのコア事業が持つ競争優位性を的確に把握したうえで、各事業を強化し、企業価値を持続的に高めていく考えです。 <中期計画2027の概要>① 基本戦略企業価値の向上に向けて、「価値の創出」・「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、成長事業の強化、新規事業・製品の開発、資本効率の向上、リスクの低減等の施策を推進します。 ② 数値目標「中期計画2027」の数値目標及び前提条件は、次のとおりです。 2025年度実績2026年度予想中期計画2027(2027年度目標)営業利益(億円)341530470経常利益(億円)543800600ROA(%)7.4-9ROE(%)14.6-10 ※ROA:総資産経常利益率(経常利益/期首・期末平均総資産) ROE:自己資本当期純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本) 参考:前提条件・感応度(営業利益/年) 前提条件(中期計画2027)変動幅感応度(2026年度)為替(米ドル)142.0円/$±1円/$6.3億円銅9,000$/t±100$/t0.3億円亜鉛2,600$/t±100$/t4.6億円 ③ 資本政策・資本配分方針「中期計画2027」では、事業から生み出す資金で資金需要を賄うことを資本政策の基本とし、健全な財務基盤を前提に、事業投資による利益向上や段階的な株主還元の拡充を行うこととしています。 ④ 株主還元方針「中期計画2027」の期間(2025年度~2027年度)における株主還元方針は、次のとおりです。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、企業価値の向上と社会課題の解決に向けて、企業理念、ビジョン、価値観、行動規範に基づき、企業活動を進めています。企業理念 地球を舞台とした事業活動を通じて、豊かな社会の創造と資源循環型社会の構築に貢献する ビジョン(2030年のありたい姿)本業とする資源循環と優れた素材・技術の提供を進化させ、安心な未来づくりに貢献し続ける (2)経営環境及び対処すべき課題等当社グループは、1884年(明治17年)に秋田・小坂で鉱山業として創業して以来、140年以上にわたり資源の回収・再生・供給に関する技術を事業基盤とし、循環型社会の形成に資する「循環型ビジネスモデル」を構築してきました。近年は、持続可能な循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が、日本の国家戦略上の重要課題として位置付けられ、今後は従来の3Rに加えて資源循環の“質”を高める取り組みが求められています。それらを受けて、当社事業の価値は必然的に高まっており、本業を通じた貢献を果たすことが、当社の使命と考えています。 <循環型ビジネスモデル> <中期経営計画「中期計画2027」>その使命を果たすための道筋として、2025年5月に「循環のクオリティを追求する。」をメインテーマとする「中期計画2027」(対象期間:2025年度~2027年度)を公表しました。長きにわたり循環型社会に貢献してきたという自負のもと、これまでに培ってきた技術と知見を結集することで、循環のクオリティのさらなる向上を追い求めていきます。他方、このような社会要請に応じて多くの企業が循環ビジネスへと参入し、競争が激化することも予想されます。そのため、「中期計画2027」では、これまでに積み上げてきた技術や「循環型ビジネスモデル」を成長ドライバーとして、クオリティの高い循環の実現を目指すことを打ち出しました。中期計画2027:https://hd.dowa.co.jp/ja/ir/news/auto_20250519558059/pdfFile.pdf 「循環のクオリティ」は、「複合的な循環」と「長期的な循環」という2つの要素で構成されます。 「複合的な循環」では、これまで資源として活用されていない廃棄物を資源循環の一環として再生・活用していく取り組みを推進していきます。また、当社は資源循環の推進に不可欠な製錬部門での資源回収だけでなく、環境・リサイクル部門において産業廃棄物の中間処理業も手掛けています。これらの分野の知見と技術も複合的に活用し、リサイクルと安全処理の両輪を強化します。技術、ノウハウ、営業基盤等にさらなる磨きをかけ、より高次元のビジネスへと進化させていきます。当社グループの電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門では、高機能・高耐久・省エネルギー・省資源等の付加価値を有する製品や技術サービスを提供しています。これらは、自動車や電子デバイス等最終製品の機能を多様化し、製品のライフサイクル自体を延長するうえで非常に重要な役割を果たし、「長期的な循環」の実現に寄与するものです。 この2側面からのアプローチを前提として当社のコア事業をそれぞれに強化・成長させていくことが「循環のクオリティを追求する。」ことであり、「中期計画2027」の基本戦略です。常に未来の社会課題に対応しながら、5つのコア事業が持つ競争優位性を的確に把握したうえで、各事業を強化し、企業価値を持続的に高めていく考えです。 <中期計画2027の概要>① 基本戦略企業価値の向上に向けて、「価値の創出」・「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、成長事業の強化、新規事業・製品の開発、資本効率の向上、リスクの低減等の施策を推進します。 ② 数値目標「中期計画2027」の数値目標及び前提条件は、次のとおりです。 2025年度実績2026年度予想中期計画2027(2027年度目標)営業利益(億円)341530470経常利益(億円)543800600ROA(%)7.4-9ROE(%)14.6-10 ※ROA:総資産経常利益率(経常利益/期首・期末平均総資産) ROE:自己資本当期純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本) 参考:前提条件・感応度(営業利益/年) 前提条件(中期計画2027)変動幅感応度(2026年度)為替(米ドル)142.0円/$±1円/$6.3億円銅9,000$/t±100$/t0.3億円亜鉛2,600$/t±100$/t4.6億円 ③ 資本政策・資本配分方針「中期計画2027」では、事業から生み出す資金で資金需要を賄うことを資本政策の基本とし、健全な財務基盤を前提に、事業投資による利益向上や段階的な株主還元の拡充を行うこととしています。 ④ 株主還元方針「中期計画2027」の期間(2025年度~2027年度)における株主還元方針は、次のとおりです。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループは、当期からスタートした「中期計画2027」において、「循環のクオリティを追求する。」をテーマとして掲げています。企業価値の向上に向けて「価値の創出」と「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、循環型ビジネスモデルのさらなる強化と経営基盤の充実化のための諸施策を着実に実行しています。 当連結会計年度における当社グループの事業の状況は、次のとおりです。 需要動向当社グループの製品・サービスの需要動向につきまして、前期と比較して、環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。自動車関連製品及びサービスは、自動車の生産が回復基調にあったことから受注・販売が増加しました。情報通信関連製品の販売はAIサーバー向けを中心に堅調に推移しました。他方、新エネルギー関連製品の販売は低調に推移しました。相場環境前期と比較して平均為替レートは円高ドル安となったものの、金、銀及びPGM(白金族金属)等の貴金属の平均価格が上昇したことが業績に寄与しました。また、第3四半期に為替が円安で推移したことや貴金属価格が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。コスト電力代等のエネルギーコストは前期と比較して減少したものの、製錬原料の購入条件等の悪化が収益に影響を与えました。また、人件費や減価償却費等が増加しました。 これらの結果、当期の連結売上高は前期比9.8%増の745,410百万円、連結営業利益は同6.1%増の34,192百万円、連結経常利益は海外亜鉛鉱山の運営会社等の持分法利益が増加したこと等により、同24.6%増の54,325百万円となりました。また、第4四半期に投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は同130.2%増の62,458百万円となりました。 主要セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 環境・リサイクル部門売上高、営業利益、経常利益の状況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減増減率売上高180,142227,17347,03126.1%営業利益13,90916,0212,11215.2%経常利益14,96716,5121,54410.3% 廃棄物処理事業では焼却の処理量は前期並みとなり、処理単価は堅調に推移しました。溶融・再資源化の処理量は増加しました。土壌浄化事業では受注済みの案件の処理が順調に進捗しました。また、不燃性廃棄物の再資源化の処理量は増加しました。リサイクル事業では家電リサイクルの処理量は増加しました。一方で、当社グループ製錬所向けのリサイクル原料の集荷量は減少しました。東南アジア事業では、インドネシアにおける廃棄物処理の受注が増加しました。一方で、タイの最終処分場において、将来の覆土費用を主な内容とする維持管理費用の見積りを見直した結果、コストが増加しました。営業外損益では、廃棄物処理事業の持分法投資損益が悪化しました。これらの結果、当部門の売上高は前期比26.1%増の227,173百万円、営業利益は同15.2%増の16,021百万円、経常利益は同10.3%増の16,512百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期2026年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期国内の廃棄物中間処理量10090908695899487家電リサイクル処理台数100100979410310310595東南アジアの廃棄物処理額1009111212298105123116 製錬部門売上高、営業利益、経常利益の状況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減増減率売上高266,355364,78398,42737.0%営業利益10,5616,958△3,602△34.1%経常利益17,14219,6822,54014.8% 貴金属銅事業では金、銀等の平均価格が上昇したことにより、売上高は増加しました。また、第3四半期末に為替が円安で推移したことや貴金属相場が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。PGM事業では使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷量が増加しました。一方で、第3四半期以降に為替の円安が進行したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しました。また、PGM価格の上昇に伴って地金リース費用が増加しました。亜鉛事業では亜鉛の生産量は減少しました。電力代等のエネルギーコストは減少したものの、原料代は製錬原料の購入条件が悪化しました。営業外損益では海外亜鉛鉱山の持分法投資利益が金属価格の上昇により増加しました。これらの結果、当部門の売上高は前期比37.0%増の364,783百万円、営業利益は同34.1%減の6,958百万円、経常利益は同14.8%増の19,682百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期2026年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期リサイクル原料取扱量(小坂製錬㈱)100971039897859489亜鉛生産量(秋田製錬㈱)10061996281717791 電子材料部門売上高、営業損益、経常利益の状況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減増減率売上高164,861104,584△60,277△36.6%営業損益△592△2,663△2,071-経常利益3101,135825265.9% 半導体事業では第2四半期におけるウェアラブル機器向け近赤外LED及びPD(受光素子)の新規製品の量産販売開始により、売上及び利益が増加しました。電子材料事業では競合他社との競争激化により、銀粉の販売は減少しました。また、第3四半期に銀粉の原料調達に係る費用が銀価格の高騰及びリースレートの上昇に伴い増加しました。機能材料事業では磁性粉の販売が改善に向かいました。営業外損益では次世代二次電池や燃料電池向け新規製品の有償サンプル代収入が増加しました。これらの結果、当部門の売上高は前期比36.6%減の104,584百万円、営業損益は同2,071百万円減の2,663百万円の損失、経常利益は同265.9%増の1,135百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期2026年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期LED販売量 100112114951011239586銀粉販売量10064473021141317 金属加工部門売上高、営業利益、経常利益の状況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減増減率売上高128,798147,33618,53714.4%営業利益5,2919,3074,01575.9%経常利益5,9399,7893,85064.8% 伸銅品事業では自動車の生産が回復基調であったことから、自動車関連製品の販売は増加しました。また、AIサーバー向け等の需要が堅調であったことから、情報通信関連製品の販売は増加しました。また、銅の価格が第4四半期に上昇したことが業績に寄与しました。めっき事業では自動車向けの需要が堅調に推移しました。回路基板事業では販売が堅調に推移しました。これらの結果、当部門の売上高は前期比14.4%増の147,336百万円、営業利益は同75.9%増の9,307百万円、経常利益は同64.8%増の9,789百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期2026年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期伸銅品販売量10010210999104108112109 熱処理部門売上高、営業利益、経常利益の状況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減増減率売上高33,78033,9992190.7%営業利益2,1101,985△125△5.9%経常利益2,1942,71452023.7% 熱処理事業では国内の自動車生産が回復基調であったことから、熱処理受託加工の受注は増加しました。工業炉事業では国内のメンテナンス受注は堅調でしたが、新炉販売及び海外のメンテナンス受注が減少しました。これらの結果、当部門の売上高は前期比0.7%増の33,999百万円、営業利益は同5.9%減の1,985百万円、経常利益は同23.7%増の2,714百万円となりました。 主要製品・主要サービスの状況(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化) 2025年3月期2026年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期熱処理加工売上高100103103108101108109111工業炉売上高 100143137291115166124231 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 前連結会計年度 当連結会計年度 比較増減 百万円 百万円 百万円営業活動によるキャッシュ・フロー12,827 5,241 △7,585投資活動によるキャッシュ・フロー△41,418 12,127 53,545財務活動によるキャッシュ・フロー△4,120 △10,019 △5,899換算差額910 795 △114増減△31,800 8,145 39,945現金及び現金同等物の期首残高73,049 41,249 △31,800連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)- △117 △117現金及び現金同等物の期末残高41,249 49,276 8,027 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より8,027百万円増加し、49,276百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は5,241百万円の収入(前期比7,585百万円支出増)となりました。主に、税金等調整前当期純利益78,104百万円、棚卸資産の増加81,440百万円、及び減価償却費30,965百万円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は12,127百万円の収入(前期比53,545百万円収入増)となりました。主に、投資有価証券の売却による収入40,229百万円、有形固定資産の取得による支出34,604百万円、及び関係会社の有償減資による収入6,207百万円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金は10,019百万円の支出(前期比5,899百万円支出増)となりました。主に、自己株式の取得による支出9,991百万円、有利子負債の増加9,678百万円、及び配当金の支払い9,178百万円等によるものです。 b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2025年5月3日~2027年5月2日)を行っています。 ③ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)製錬部門373,22639.1電子材料部門104,234△37.0金属加工部門147,62513.1合計625,08610.8 (注) 1 金額は、販売価格によっています。2 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。3 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。4 その他は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。 b 受注実績当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)熱処理部門(工業炉)3,85038.33,7696.6その他(工事の請負)5,696344.64,426525.6合計9,546134.88,19593.1 (注) 1 上記以外のその他主要な製品に関しては、概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況にする記載を省略しています。 2 その他(工事の請負)の受注残高の増加は、連結子会社であるDOWAテクノエンジ㈱において受注高が増加したこと等によるものです。 c 販売実績当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)環境・リサイクル部門111,10511.0製錬部門352,16938.6電子材料部門96,137△39.3金属加工部門147,25814.4熱処理部門33,9970.7その他4,74231.2合計745,4109.8 (注) 1 金額は販売価格によっています。2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)田中貴金属工業㈱89,76513.2159,88821.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ① 当連結会計年度の財政状態の分析a 資産の部当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して120,939百万円増加し794,476百万円となりました。流動資産で109,745百万円の増加、固定資産で11,193百万円の増加となります。流動資産の増加は、棚卸資産の増加82,228百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加12,845百万円、及び現金及び預金の増加7,647百万円等によるものです。 固定資産の増加は、投資有価証券の増加11,292百万円、有形固定資産の増加2,103百万円、無形固定資産の減少1,348百万円、及び繰延税金資産の減少702百万円等によるものです。b 負債の部負債につきましては、前連結会計年度末と比較して62,345百万円増加しました。これは、支払手形及び買掛金の増加21,203百万円、その他の増加15,380百万円、長期借入金の増加12,104百万円、及び1年内償還予定の社債の増加10,000百万円等によるものです。c 純資産の部純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が62,458百万円となり、配当金の支払い9,022百万円等を行った結果、株主資本が43,020百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加15,354百万円等により、その他の包括利益累計額が14,142百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し58,593百万円増加しました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して1.8ポイント低い57.3%となりました。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析a 売上高当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、金、銀等の平均価格が上昇したこと等から、製錬部門等で増収となりました。この結果、前連結会計年度の678,672百万円に対し、9.8%増の745,410百万円となりました。b 売上原価、販売費及び一般管理費当連結会計年度の売上原価は、原材料費が増加したこと等により、前連結会計年度の592,043百万円に対し、10.7%増の655,111百万円となりました。これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の87.2%に対し、87.9%となりました。当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加等により、前連結会計年度の54,403百万円に対し、3.1%増の56,106百万円となりました。c 営業利益当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の32,226百万円に対し、6.1%増の34,192百万円となりました。d 営業外収益(費用)当連結会計年度は、持分法による投資利益等により、前連結会計年度の11,372百万円の収益(純額)に対し、20,133百万円の収益(純額)となりました。e 特別利益(損失)当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等29,514百万円を計上しましたが、特別損失では、減損損失等5,735百万円を計上しました。これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の4,993百万円の損失に対し、23,779百万円の利益となりました。f 税金等調整前当期純利益当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の38,604百万円に対し、102.3%増の78,104百万円となりました。 g 法人税等当連結会計年度の法人税等は13,609百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より13.9ポイント低い17.4%となりました。h 非支配株主に帰属する当期純利益非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、㈱相双スマートエコカンパニー等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の911百万円に対し、123.5%増の2,037百万円となりました。i 親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の27,128百万円に対し、130.2%増の62,458百万円となりました。 ③ 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。a 貸倒引当金当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。b 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。c 退職給付に係る負債従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。d 環境対策引当金「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。e 固定資産の減損当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる回収可能価額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しています。 f その他有価証券等の減損当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い市場価格のある株式と、株価の決定が困難である市場価格のない株式が含まれます。当社グループにおいて、市場価格のある株式は期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また市場価格のない株式は当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回り、かつ回復する見込みがあると認められない場合に、減損処理を行うこととしています。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の48.9%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。

事業リスク

  • 市場変動リスク: 主要な用途市場(自動車、情報通信機器など)の景気悪化や産業構造の変化、需要の減少は、各事業部門の売上や利益に影響を及ぼす可能性があります。特に、環境・リサイクル部門では廃棄物発生量の減少、製錬部門では原料調達条件の悪化、電子材料・金属加工・熱処理部門では代替技術の開発などがリスクとして挙げられます。
  • 相場変動リスク: 金、銀、銅、亜鉛などの非鉄金属価格や為替レートの変動は、同社の経営成績に大きな影響を与えます。特に製錬部門は、貴金属やベースメタルを外貨建てで取引するため、金属価格の下落や円高の進行が長期間続くと、収益が悪化する可能性があります。
  • 気候変動リスク: 気候変動は、事業環境の変化、気象災害による工場操業停止、設備管理コストの増加、カーボンプライシング導入によるコスト増、情報開示制度化による投資環境の変化など、多岐にわたる影響を同社の経営成績や財務状況に及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,446 文字
3 【事業等のリスク】1 基本的な考え方及びリスクマネジメント体制「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) 全般 ③ リスク管理」をご参照ください。 2 具体的なリスクの内容当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。また、当該リスクが顕在化する時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載していません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 戦略リスク①市場変動に関わるリスク影響度:小~大(リスクの内容)当社グループの製品・サービスに関連する主要な用途市場及び需要地における景気の悪化、産業構造の変化及びそれに伴う需要の減少は、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。事業セグメントにおける主な市場及び代表的なリスクは次のとおりです。〇環境・リサイクル部門・国内外における企業の生産活動の停滞等に伴う廃棄物の発生量の減少・リサイクル原料(有価金属を含む使用済み電子基板等)のグローバル市場での発生量の減少・リサイクルの進展による廃棄物処理ニーズの多様化〇製錬部門・海外鉱山の稼働状況等による製錬原料の調達条件の悪化・原料組成の変化に伴う、製錬原料(鉱石やリサイクル原料)中の有価金属や不純物の含有量及び含有率の変化〇電子材料部門・情報通信機器や新エネルギー分野の産業構造の変化やそれに伴う需要の減少・主要な用途市場における代替技術の開発やそれに伴うニーズの変化〇金属加工部門・自動車や情報通信機器の産業構造の変化やそれに伴う需要の減少・主要な用途市場における代替技術の開発やそれに伴うニーズの変化〇熱処理部門・主要な用途市場である自動車の産業構造の変化やそれに伴う需要の減少〇全社共通・カントリーリスクに伴うサプライチェーンの分断や再編、原油価格の高騰、関税政策等(リスクへの対応)当社グループは、市場リスクや事業構造変化に関わるリスクが異なる複数の事業で構成される独自の事業ポートフォリオを構築しています。これにより、当社グループ全体としてリスクを分散し業績安定性の確保に努めています。 ②気候変動に関わるリスク影響度:中~大(リスクの内容)気候変動はグローバルな視点で取り組まなければならない重大な社会課題であり、事業環境の変化、気象災害による工場の操業停止や設備管理コストの増加、また事業活動を行う地域におけるカーボンプライシング(炭素税等)の導入や気候変動に関する情報開示の制度化による投資環境の変化等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループは、2050年までにカーボンニュートラルを目指すとともに、気候変動対応の取り組みをグループの持続的な成長に結びつけるため、2030年度の中間目標として、「GHG排出削減目標」と「製品・サービスによる貢献目標」を設定しています。また、2023年5月には、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けたロードマップを策定しました。GHGの削減に向け既存技術を最大限に活用し、新たな技術の導入に計画的に取り組みます。省エネルギーや再生可能エネルギー、燃料転換、電化等に加え、バイオマス燃料やアンモニアバーナー等の自社開発も積極的に進めていきます。将来的にはCO2を回収・貯留するネガティブエミッション技術の活用も検討する等、複数のオプションで気候変動対策を推進していきます。また、気候変動問題をはじめとするサステナビリティ課題につきましては、サステナビリティ推進会議において、重要な方針や施策及びその進捗等について審議し、特に重要な事項につきましては取締役会へ報告し、監督を受ける体制としています。 経済リスク③相場変動に関わるリスク影響度:中~大(リスクの内容)当社グループが取り扱う製品や原料には、非鉄金属や為替等グローバル市場において価格が決定されるものがあるため、金属価格や為替の相場変動によるリスクを負っており、金属価格の下落や円高の進展等が発生し、更にそれらが長期間継続した場合において、当社グループの経営成績及び財務状況等が悪化する可能性があります。特に製錬部門は、金、銀及びPGM(白金族金属)等の貴金属や、銅及び亜鉛等のベースメタルを外貨建で取り扱っていることから、相場変動の影響を大きく受けます。(リスクへの対応)当社グループは、非鉄金属先渡取引や為替予約取引等のデリバティブ取引をヘッジ手段として活用することにより、金属価格変動リスク、為替変動リスクの回避・軽減に取り組んでいます。相場変動の影響を大きく受ける製錬部門においては、主に原料・製品に含まれる金属価格や外貨建による原料・製品の購入・販売等に係る為替をヘッジ対象とし、相場変動リスクの縮小に努めています。ただし、これらの対応を踏まえても、主要な金属の価格及び為替の変動により、営業利益に以下の影響があるものと想定しています。2026年度業績予想における感応度(営業利益/年) 前提条件変動幅感応度為替(米ドル)155.0円/$±1円/$6.3億円銅12,000$/t±100$/t0.3億円亜鉛3,100$/t±100$/t4.6億円 なお、感応度につきましては、現時点で合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の影響額は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 ④株価下落に関わるリスク影響度:小~中(リスクの内容)当社グループは、当連結会計年度末時点で取引先を中心に53,239百万円の市場性のある株式を保有しており、これらの株価変動リスクを負っています。(リスクへの対応)市場性のある株式の保有の適否につきまして、個別の銘柄毎に当初の保有目的に合致しているか、保有に伴う便益やリスクは資本コストに見合っているか等を踏まえて継続保有の可否を総合的に判断し、その内容を取締役会において定期的に検証しています。保有を続けても企業価値の向上に資さないと判断した場合は、市場への影響を考慮しつつ順次売却していきます。 ⑤資金調達に関わるリスク影響度:小~中(リスクの内容)当社グループの当連結会計年度末の有利子負債残高は90,691百万円で、総資産の11%を外部調達しており、急激な金利変動は当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループでは、変動金利条件の有利子負債を一定範囲内とすることで金利上昇リスクの低減を図っています。また、調達手法、調達先のバランスを最適化することで、資金調達リスク及び調達コストの低減を図っています。 ⑥資産減損等に関わるリスク影響度:小~中(リスクの内容)当社グループの資産は投融資金額に見合う将来キャッシュ・フローが得られないと見積られた場合、減損損失を認識するリスクがあります。減損損失を認識した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループでは、主要な投資案件についてレビューを年1回行い、最新の将来キャッシュ・フローを確認しています。計画に対する乖離が認められた場合には、各課題への対応策を次年度の実行計画に反映しています。 オペレーションリスク⑦労働安全衛生に関わるリスク影響度:中~大(リスクの内容)当社グループでは、「安全はすべてに優先する」との基本理念に基づき諸活動を推進していますが、生産活動や輸送・運搬活動に伴う事故・災害等の発生により、従業員の安全・健康が脅かされたり、計画通りの操業が困難になる可能性があります。(リスクへの対応)当社グループでは、環境・安全部を中心に、グループ各社の安全環境責任者・担当者が連携し、安全衛生活動の推進・情報共有・相互支援を行っています。特に、リスクアセスメントの強化、新規事業における安全監査、建設工事における標準ルール「DOWA生産技術標準(DTMS)」の運用、熱中症への対策等、未然防止策を重点的に実施しています。また「健康経営宣言」を策定し、従業員及びその家族の健康維持・増進に取り組んでいます。 ⑧環境保全に関わるリスク影響度:中~大(リスクの内容)当社グループは、環境関連法令や鉱山保安法に基づき、大気、水質、土壌等の汚染防止に万全を期していますが、環境汚染が発生した場合や関連法令の改正等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループは、国内外の主要な事業所において、国際規格であるISO14001や環境省が策定したエコアクション21を活用した環境管理システムを構築しています。管理にあたっては、環境関連法令の規制値より更に厳しい社内基準値を設けモニタリングを行うことで大気、水質、土壌等の汚染防止に努めています。また、当社グループが保有する国内の全ての鉱山は既に事業活動を停止していますが、鉱山保安法に基づき、休廃止鉱山及び関連施設等を巡回点検することにより安定的な状態を維持し、坑廃水等による環境汚染や陥没、山崩れ等の鉱害の防止に努めています。 ⑨品質管理に関わるリスク影響度:中(リスクの内容)当社グループは、モノづくりをするうえで「品質」の重要性を認識しており、製品の品質管理には万全を期していますが、重大な品質不良や品質異常が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループでは、品質保証部を中心に、グループ全体での品質リスクマネジメント体制の強化を図り、日本鉱業協会等が制定する品質保証に係るガイドラインの周知運用や事業横断的な品質教育等を実施しています。また、主要製造工場は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得しています。更に、調達面では、適切な頻度でサプライヤー調査や監査を実施して調達品の品質確保を図り、品質不良や品質異常の発生の防止に努めています。 ⑩人材確保に関わるリスク影響度:中(リスクの内容)当社グループは、事業の継続及び拡大に必要な人材の確保を適宜行っていますが、今後少子高齢化による国内労働人口の減少、採用競争の激化を背景に、一部の製造拠点において事業継続に必要な人材の確保が困難になる可能性があります。その結果、操業体制の維持に支障が生じる、新たな事業への参入機会を逸する等、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があり、更には成長機会を失う可能性があります。(リスクへの対応)当社グループは定年延長や働き方改革の実施、多様で柔軟な働き方を可能にする制度の整備・充実化等を通じて、社員が意欲をもって仕事に取り組める環境の整備を進め、多彩な人材、優秀な人材の確保に努めています。また、デジタル技術を積極的に活用し、全社的に事業の効率化・省力化を進めるほか、人材育成制度を更に充実させることで社員一人ひとりの能力を高め、人材の確保に伴うリスクの低減に努めています。 ⑪法的規制に関わるリスク影響度:小~中(リスクの内容)当社グループは、国内においては環境・リサイクル関連法、独占禁止法、関税・輸出入規制、外国為替管理法をはじめ広範な法的規制の適用を受けています。また、海外においても各国の法的規制の適用を同様に受けており、投資そのものに制限を受ける可能性もあります。また、将来において、現在予測し得ない法的規制が設けられた場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があり、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループは、国内外における法的手続きによる権利の保全に万全を期すことにより、法的規制の変化へ対応しています。 ハザードリスク⑫情報セキュリティに関わるリスク影響度:中(リスクの内容)当社グループは、事業活動の中で、顧客、取引先及び当社グループ内の機密情報や個人情報を有しており、サイバーテロ等によるこれらの漏洩、改ざん、破壊等が発生した場合、信用の失墜、損害賠償の請求等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループは、秘密保持契約の締結や情報関連規則の遵守、マルウェア対策及び多要素認証等の情報セキュリティ対策システムの導入、運用、訓練、従業員教育等により、データの安全で円滑な活用とともに、情報セキュリティに関するリスクの低減に努めています。 ⑬自然災害に関わるリスク影響度:小~大(リスクの内容)大規模な地震、台風、豪雨、豪雪や流行性の感染症蔓延等により、当社グループの事業拠点が被害を受け、またサプライチェーンが混乱することで事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(リスクへの対応)当社グループでは、各拠点の立地リスクを踏まえながら、設備の耐震性強化や排水能力の増強等、防災・減災のための各種対策を行っています。また、可能な限り早期の復旧を図るため、BCP(事業継続計画)の整備や訓練活動を各拠点において進めています。

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