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クラダシ(5884)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • ソーシャルグッドマーケット運営
    クラダシは「Kuradashi」というオンラインマーケットを運営しており、まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品(フードロス商材)を、パートナー企業から安く仕入れて消費者に販売しています。これにより、廃棄物の削減に貢献しつつ、売上の一部を社会貢献団体に寄付するビジネスモデルです。会員登録が必須で、お得な価格で商品を提供することで、エシカル消費(環境や社会に配慮した消費)を促進しています。
  • オフライン店舗展開
    オンラインの「Kuradashi」事業の認知度を高め、実店舗で集客した顧客をオンラインに誘導するため、「Kuradashi Hub」としてポップアップストアや常設店舗を展開しています。これにより、オンラインとオフラインの接点を強化し、顧客が商品を認知してから購入、アフターサポートまでの一連の体験価値向上を目指しています。
  • パートナー企業支援
    エシカル消費に関心の高い「Kuradashi」会員向けに、パートナー企業のブランディングを支援する「Kuradashi Stores」を運営しています。具体的には、パートナー企業のフードロスやSDGsへの取り組みを紹介する記事の作成・公開、メールマガジン配信、キャンペーン実施などを通じて、単なる販売促進だけでなく、企業のブランド価値向上をサポートしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ソーシャルグッドマーケット事業
    クラダシの主力事業であり、売上高の大半を占めています。インターネットを活用し、フードロスとなる商品を消費者とマッチングさせる「Kuradashi」の運営が中心です。廃棄予定の商品をパートナー企業から仕入れ、ウェブサイトやアプリを通じて会員に販売することで収益を得ています。
  • オフライン店舗運営事業
    オンライン事業の認知拡大と集客を目的とした「Kuradashi Hub」の運営です。商業施設でのポップアップストアや常設店舗を展開し、実店舗で集客した顧客をオンラインの「Kuradashi」へ誘導することで、オンラインとオフラインの相乗効果を狙っています。
  • パートナー企業支援事業
    エシカル消費に関心の高い「Kuradashi」会員向けに、パートナー企業のブランディングを支援する「Kuradashi Stores」の運営です。パートナー企業の取り組みを紹介する記事作成やプロモーション活動を通じて、企業のブランド価値向上をサポートし、収益を得ています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,467 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社並びに連結子会社である株式会社クロスエッジ、株式会社L'ATELIER de SHIORI、株式会社中京電力、株式会社Nestia及びクラダシ・インベストメント匿名組合の計6社により構成されております。当社グループは、「善いビジネスで未来に実りを。」をミッション、「日本一のインパクト企業グループへ。」をビジョンに掲げ、世の中に山積する社会課題を解決するために、社会性、環境性、経済性を同時にかなえるインパクトビジネスの実現を目指しております。創業以来中核としてきた「食」の領域に加え、当連結会計年度は社会課題解決の対象領域を「エネルギー」及び「住」へと拡張いたしました。これに伴い、当連結会計年度より、従来「食品プラットフォーム運営事業」の単一セグメントから、「Food事業」、「Energy事業」の2つに報告セグメントを変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。各セグメントの事業内容及び主要な関係会社は次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、報告セグメントと同一の区分であります。 (1) Food事業Food事業は、当社グループの基幹事業であり、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を通じた、フードロス削減のためのマッチングビジネスを中核としております。インターネットを活用することでフードロス商材(※1)を顧客に届けることを実現し、売上金の一部を社会貢献団体へ寄付するビジネスモデルにより、社会貢献活動の活性化を図っております。また、Kuradashi Hubの運営ではオフライン店舗の積極的展開を推進し、Kuradashi Storesの運営ではエシカル消費(※2)に感度の高い会員に向けたパートナー企業のブランディングを支援しております。 ① ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」当社は、「3分の1ルール」(※3)に抵触した商品、季節商品、終売商品、賞味期限切迫商品、滞留商品など、様々な理由で販路を失いブランドイメージ保護及び市場価格保護のために廃棄される商品を買い取り、迅速に消費者に販売することで、廃棄物(フードロスなど)の発生を大幅に削減する仕組みであるソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営しております。様々な理由で廃棄予定となっている商品をサプライヤー(以下「パートナー企業」という。)から安価で買い取り、当該商品を当社ウェブサイト又は当社アプリ上で販売しており、会員に廉価で提供することを実現しております。「Kuradashi」の利用のためには会員登録が必須であり、その登録が完了した消費者を「会員」と呼称しております。取引形態は在庫型とマーケットプレイス型の2種類に分類されます。契約形態は売買契約である点、「Kuradashi」での販売価格は当社が決定する点、掲載業務及びカスタマーサポート業務は当社が行う点は両者共通ですが、在庫型は当社がパートナー企業から仕入れ当社倉庫へ一括納入いただいたうえで「Kuradashi」へ掲載・販売し、会員から受注した分を当社倉庫から会員へ配送する取引形態である一方、マーケットプレイス型は、先に「Kuradashi」へ掲載・販売し、会員から受注した分だけを当社からパートナー企業へ発注・仕入し、パートナー企業から会員へ直接配送する取引形態であります。当社は、「Kuradashi」での売上金の一部を環境保護支援団体等へ寄付する仕組みを構築しており、会員がお得な買い物を楽しみながらエシカル消費を実現でき、その購買体験が「持続可能な社会の実現」につながる「エコでソーシャルなビジネスモデル」であります。また、当社の販売活動は、通常ルート販売である1次流通、中古販売である2次流通に対して、問題なく消費できるにもかかわらず廃棄されてしまう商品を価値あるものに変える「1.5次流通」を創出しており、1次流通とのすみわけが明確なため、パートナー企業が懸念するブランド価値・市場価格への影響にも対応することができます。これにより、パートナー企業の廃棄処理コストの圧縮に加え、CSR、CSV、SDGs、ESG(※4)等の観点からの企業イメージの向上にも寄与し、フードロス削減に取り組む企業のブランド価値創出を支援しております。 ② Kuradashi Hub当社は、「Kuradashi」事業の認知拡大及び実店舗にて集客した顧客を「Kuradashi」に誘導することを主目的として、商業施設における期間限定のポップアップストアの運営や、「Kuradashi」特設ブースを設置した小売店への商品提供を行ってまいりました。その経験を活かし、常設店舗の展開等を通じて、オンラインとオフラインをつなぎ、会員の商品の認知から比較・検討、購入後のアフターサポートに至る一連の体験価値の向上を図っております。 ③ Kuradashi Stores当社は、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」の運営で獲得したエシカル消費に感度の高い会員に向け、パートナー企業のブランディングを支援するサービスを運営しております。「Kuradashi」サイト上の記事コンテンツの執筆・公開、メールマガジンの配信やキャンペーン等を通じて、単純な販促目的にとどまらず、パートナー企業のブランド価値の向上をサポートするとともに、データ及びナレッジの提供により、パートナー企業の課題特定・戦略立案・実行を支援しております。 ④ Dr.つるかめキッチン事業(株式会社クロスエッジ)当社は、2024年8月23日を取得日として、健康に配慮した冷凍宅配弁当サービス「Dr.つるかめキッチン」を運営する株式会社クロスエッジの全株式を取得し、子会社化いたしました。Dr.つるかめキッチン事業は、専門医と管理栄養士が監修する冷凍宅配弁当サービスであり、健康食や調理の省力化を求める消費者ニーズに応えるものであります。当社がEC事業で培ったノウハウとブランディング力を活用し、市場シェアの拡大とフードロス削減への貢献の両立を目指しております。 ⑤ L'ATELIER de SHIORI事業(株式会社L'ATELIER de SHIORI)当社は、2025年6月27日を取得日として、月額制オンライン料理教室「La Table de SHIORI Online」を運営する株式会社L'ATELIER de SHIORIの全株式を取得し、子会社化いたしました。当社が培ったノウハウと、同社が持つ高い共感を生むマーケティング力を融合させることで、消費者の「家庭内フードロス」に対する認識と行動の変化を促し、当社グループの事業成長とフードロス削減の加速を目指しております。 ⑥ 社会貢献活動会員は、「Kuradashi」での商品購入時に、サイト上で寄付先・支援先を選択し、当社は「Kuradashi」の売上金の一部を社会貢献活動の支援金とし、その一部を社会問題の解決に取り組む団体に寄付しております。寄付の用途は環境保護、災害対策、医療・福祉サービスの充実などであります。また外部団体へ寄付するだけでなく、その一部を当社が運営する「クラダシ基金」に積み立て、当社が実施する社会貢献活動の費用に充当しております。具体的な活動例として、地方創生のための取り組みである社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」を実施しております。「クラダシチャレンジ」とは、「フードロス削減」「食育」「農家の売上増加」「地方創生」が同時実現できる取り組みであります。人手不足で未収穫廃棄が発生している農家に、地方創生やフードロス問題に興味がある学生を派遣し、収穫の担い手になってもらいます。収穫した一次産品は「Kuradashi」で販売することもあり、その売上の一部を、地方創生等を目的とした「クラダシ基金」に還元します。当活動の旅費・交通費や宿泊費などを「クラダシ基金」から拠出しております。また、寄付先や「クラダシ基金」の活動内容は、当社のサイト上に公開しております。当社は、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を通じて、様々な社会課題解決のための活動を活性化・強化してまいります。 (主な関係会社)当社、株式会社クロスエッジ及び株式会社L'ATELIER de SHIORI ※1 フードロスとは、売れ残りや食べ残し、賞味期限切れ食品など、本来は食べることができたはずにもかかわらず廃棄される食品の呼称であり、フードロス商材とはフードロスとなる可能性のある食品の呼称であります。※2 消費者それぞれが消費活動を行う際に、各自にとっての社会的課題の解決を考慮すること、又は、社会課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うことの呼称であります。※3 「3分の1ルール」とは、製造日から賞味期限までを3等分し、納品・販売期限を設ける商慣習であります。製造から最初の3分の1を超過すると納品できないルールのため賞味期限がまだ残っているにもかかわらず廃棄される可能性があります。※4 CSR:Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)CSV:Creating Shared Value(共通価値の創造)SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)ESG:Environment、Social、Governance(環境、社会、ガバナンスを考慮した投資活動や経営・事業活動) (2) Energy事業Energy事業は、社会課題解決の対象領域を従来の「食」から「食+再生可能エネルギー(脱炭素)」へと拡張した事業であり、2025年1月に参入を決定いたしました。太陽光・風力をはじめとする再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、天候等による発電量の変動と、これに起因する電力需給の不均衡(電力ロス)の増大が社会課題となっております。当社グループは、系統用蓄電所を活用して電力の需給調整を担い、余剰時に充電・不足時に放電することで、電力系統の安定化及び再生可能エネルギーの有効活用(電力ロスの削減)に貢献することを目指しております。当事業は、系統用蓄電所の取得・保有を通じた電力市場取引による「系統用蓄電池事業」と、法人需要家向けの「電力小売事業」により構成されており、両事業の連携により、蓄電池で確保した電力を自社の電力小売顧客へ供給するバリューチェーンの構築を推進しております。 ① 系統用蓄電池事業当社グループは、系統用蓄電所を保有し、卸電力取引所(※5)、需給調整市場(※6)及び容量市場(※7)等の各種電力市場において、電力の充放電を行うことで収益を獲得しております。再生可能エネルギーの余剰電力を吸収・放出することにより、電力系統の安定化に貢献しております。当連結会計年度においては、2025年1月に取得した栃木県小山市の系統用蓄電所の運用を開始いたしました。また、単独投資(直接保有)による運営ノウハウの蓄積に加え、ファンド形式による資金レバレッジを組み合わせることで、単独投資を上回るスピードでの蓄電所ポートフォリオの拡大を図っております。具体的には、辻・本郷スマートアセット株式会社との匿名組合契約に基づくGK-TKスキーム(※8)により合同会社クラダシ・インベストメントを設立し、当社が同社とアセットマネジメント契約(※9)を締結して開発・運営実務を受託するとともに、辻・本郷スマートアセット株式会社が匿名組合員として出資する体制を構築いたしました。当該スキームのもと、埼玉県・熊本県の系統用蓄電所等の開発を進めております。② 電力小売事業当社グループは、法人需要家向けの高圧・低圧電力小売を展開しております。当連結会計年度末(2026年6月)に、東海地方を中心に電力小売事業を営む株式会社中京電力を子会社化し、名古屋地区を中心とした電力小売基盤を取得いたしました。今後、系統用蓄電池事業で確保した電力を自社の小売顧客へ供給するなど、Energy事業内でのシナジーの創出を推進してまいります。 (主な関係会社)当社、株式会社中京電力及びクラダシ・インベストメント匿名組合 ※5 卸電力取引所とは、電気を売買するための取引所であり、我が国においては日本卸電力取引所(JEPX)がスポット市場(一日前市場)等を開設しております。※6 需給調整市場とは、電力の需要と供給の瞬時的な均衡(周波数の維持)を図るため、一般送配電事業者が調整力(電力の需給を調整する能力)を調達・運用する市場であります。※7 容量市場とは、将来にわたる電力の供給力(発電・蓄電設備等の容量(kW))をあらかじめ確保することを目的とした市場であります。※8 GK-TKスキームとは、合同会社(GK)を事業主体とし、匿名組合(TK)契約に基づく出資を組み合わせることで、投資家からの資金調達と事業運営を行う事業ストラクチャーであります。※9 アセットマネジメント契約とは、資産(本事業においては系統用蓄電所)の取得・運用・管理その他の業務執行を受託する契約であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
「Kuradashi」での販売価格は当社が決定する点、廉価で提供している点。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「フードロスを削減する企業及びソーシャルグッドマーケットを展開する企業として独自の位置づけと信頼及び評価を得てきた」
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:フードロス市場の成長鈍化 / 競合他社の参入による競争激化 / 特定事業(食品プラットフォーム運営事業)への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

クラダシは食品ロス削減プラットフォームを運営しており、現時点では特許やブランド力、規制ライセンスといった明確な無形資産による競争優位性は確認できない。社会貢献性は高いが、それが直接的な収益力に結びつく無形資産とは言えない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

プラットフォームへの出品者(食品メーカー等)は、クラダシ以外にも同様のサービスや直販チャネルが存在するため、乗り換えのハードルは比較的低い。一方、購入者側は、お得な価格で購入できるメリットがあるが、他のECサイトとの差別化要因が限定的。

ネットワーク効果★★★☆☆
根拠:中程度利用者増が価値を生む

クラダシは「もったいない」を価値に変えるプラットフォームであり、出品者と購入者の双方の参加者数が増えるほど、プラットフォームとしての価値が高まるネットワーク効果が期待できる。出品者にとっては販売機会の拡大、購入者にとっては選択肢の増加に繋がる。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

食品ロス削減という事業特性上、他社と比較して構造的に低いコストで商品を提供できるというコスト優位性は見られない。むしろ、プラットフォーム運営や物流コストが発生する。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

食品ロス削減市場は成長途上であり、クラダシが業界内で圧倒的なシェアを確立しているとは言えない。現時点では、規模の経済による競争優位性は限定的。

  • フードロス削減の仕組み
    クラダシは、まだ食べられるのに廃棄される商品を買い取り、消費者に安価で提供する「1.5次流通」という独自のビジネスモデルを確立しています。これにより、通常の流通ルート(1次流通)と競合せず、パートナー企業のブランド価値や市場価格への影響を抑えながら、フードロス削減という社会貢献と経済性を両立させています。
  • 社会貢献と経済性の両立
    商品の購入を通じて社会貢献活動に寄付する仕組みは、消費者にとって「お得な買い物」と「エシカル消費」を同時に実現できる魅力的な要素です。これにより、会員やパートナー企業が増えるほどフードロス削減や社会貢献が拡大するという、持続可能な社会の実現に貢献する「エコでソーシャルなビジネスモデル」を構築しています。
  • オンラインとオフラインの融合
    オンラインのソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」に加え、実店舗である「Kuradashi Hub」を展開することで、顧客との接点を多角化しています。これにより、オンラインでの認知拡大とオフラインでの体験提供を組み合わせ、顧客の購買体験価値を高めるとともに、事業のシナジー効果を生み出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、ミッション「善いビジネスで未来に実りを。」、ビジョン「日本一のインパクト企業グループへ。」、ブランドパーパス「楽しいお買い物で、みんなトクするソーシャルグッドマーケットを創る」を掲げ、事業活動を行っております。経済活動を進めれば進めるほど環境に負荷をかけてしまう―こうした従来の常識に対し、当社グループは、社会性・環境性・経済性を同時に満たす「ソーシャルグッド」なビジネスこそが、これからの企業のあるべき姿であると考えております。社会課題の解決と経済的な成長を対立させることなく両立させる「三方よし」のビジネスモデルを追求し、当社グループが成長すること自体が持続可能な社会の実現につながる好循環の構築を、経営の基本方針としております。当連結会計年度において、この基本方針を事業構造として実装するため、フードロス削減を担うFood事業に加え、電力ロスの削減に取り組むEnergy事業へ本格的に参入いたしました。社会に滞留する未活用資源を事業として再流通させる「もったいないを価値へ」という当社グループ共通の型を、複数の社会課題領域へ展開してまいります。 ① ミッション:善いビジネスで未来に実りを。「善いビジネス」とは、関わるすべての人と社会、そして地球にとって「善い」結果をもたらす事業を意味します。当社グループは、世の中に山積する社会課題を、ボランティアや一過性の善意ではなく、持続可能な「事業」として解決することで、経済を循環させながら、未来に豊かな「実り」をもたらすことを使命としております。この想いの原点には、代表取締役会長・関藤の原体験があります。1995年に日本を襲った阪神・淡路大震災に際し、救援物資を抱えて救助に向かった関藤は、「たった一人の力では、多くの人は救えない」という個の限界を痛感しました。この経験が、「社会課題は、一人の力ではなく、大きな仕組みのもとであらゆる人を巻き込んで解決していく」という当社のビジネスモデルの原点となっております。 ② ビジョン:日本一のインパクト企業グループへ。当社グループが目指すのは、売上や利益の規模のみならず、事業を通じて社会・環境にもたらすポジティブな変化——すなわち「社会的インパクト」の大きさにおいて日本一となることであります。当社グループの原点は、フードロスの削減にあります。国内消費食料の約6割を輸入している(※1)にもかかわらず、日本は世界有数のフードロス大国であり、「3分の1ルール」に代表される納品期限・販売期限の商慣習が、まだ食べられる食品の廃棄を生み出しております。当社は、こうした社会構造に対し「1.5次流通」という新たな選択肢を提示し、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を通じてフードロスの削減に取り組んでまいりました。今後は、フードロス削減を中核とするFood事業に加え、電力ロスの削減に取り組むEnergy事業、さらに新規事業へと、社会課題を事業として解決するモデルを複数の領域へと広げてまいります。一つひとつの事業が生み出すインパクトを積み重ねることで、社会課題の解決と当社グループの持続的な成長を両立させ、「日本一のインパクト企業グループ」の実現を目指してまいります。 ③ ブランドパーパス:楽しいお買い物で、みんなトクするソーシャルグッドマーケットを創る当社は、義務感や強制力などではなく、「楽しいから」という理由でお買い物してもらえる場所を目指してまいります。「トクする」には「得する」「徳する」の2つの意味を込めており、お得なお買い物が、お客さま、企業、社会、地球、みんなのトク(得及び徳)に繋がります。Kuradashiは「ソーシャルグッド」という言葉をこれからも愚直に、まっすぐと、掲げてまいります。 ※1 消費者庁消費者教育推進課食品ロス削減推進室「食品ロス削減関係参考資料」(令和6年6月21日版) (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループのビジネスは、社会的価値の向上と利益の創出を両立させるものであります。社会に滞留する未活用資源を再流通させるという社会的価値の向上を、事業を通じて利益という形で体現しており、売上高及び利益の持続的な成長を通じて企業価値の向上を図ってまいります。主力であるFood事業においては、売上高の成長を測る客観的な指標として、「累計会員数(※2)」、「月間UU(※3)」及び「ARPPU(※4)」の最大化を図っております。また、会員に魅力的なサービスを提供するうえでは、より多くのパートナー企業とのリレーション強化が重要であることから、「累計パートナー企業数(※5)」、「アクティブ企業数(※6)」及び「平均仕入高(※7)」を重視しております。加えて、「限界利益率(※8)」を重視することで、採用活動や広告宣伝活動など、売上高の成長に向けた施策の自由度を高めることが可能となるため、重要な指標と位置づけております。これらの重要指標を最大化し、パートナー企業と会員双方のメリットを高めてソーシャルグッドの輪を広げることで、フードロス削減の第一人者としての地位を確固たるものとしてまいります。なお、当連結会計年度よりFood事業及びEnergy事業の2区分へ移行しており、今後の事業ポートフォリオの拡大に応じて、各事業の特性に即した経営指標の整備を進めてまいります。※2 創業から四半期会計期間の末日までの累計会員登録者数※3 月間UU(Unique Userの購入ID数)の四半期(3ヶ月)の平均数※4 Average Revenue per Paid User(月間UU1人当たり平均購入金額)※5 創業から四半期会計期間の末日までに取引実績のあるパートナー企業数※6 四半期会計期間内に取引が発生したパートナー企業※7 四半期会計期間の仕入高をアクティブ企業数で除して算出※8 限界利益(売上高から売上原価及び配送料等の変動費を控除した金額)を売上高で除して算出 (3) 経営環境及び経営戦略等当社はこれまで、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」の拡大、及び産官学連携・メディア戦略により当社「Kuradashi」ブランドの認知度向上を強化する戦略を推進して参りましたが、今後もこの戦略を継続し事業拡大を図ります。「Kuradashi」の成長は、社会、消費者及びパートナー企業に支えられております。すなわち、フードロスの削減及び社会貢献活動を行う人口の増加を通じた社会的意義、社会貢献を通じた「イミ消費」の実感に裏打ちされた消費者における意義、そして余剰商品の供給及びブランド価値の保護を可能とするパートナー企業の意義です。これらの意義をさらに高めるべく、会員数の増加、寄付金額の増加、取扱商品数の増加並びに買取価格及び販売価格の最適水準の追求を行ってまいります。2026年6月期における支援金額(社会貢献団体への寄付及びクラダシ基金の活動原資の総額)は25,201千円であり、当事業年度末における累計支援金額は、194,051千円となっております。 ① 会員の体験価値モノ消費、コト消費から、昨今ではイミ消費が重視されるようになりました。近年のクラウドファンディングの台頭や寄付文化の拡大に伴い、消費者のイミ消費を求める潮流は更に強まっております。「Kuradashi」は、フードロス削減という社会課題に、手軽に楽しく取り組めるという体験を提供しております。売上金の一部が社会問題の解決に取り組む団体に寄付されることから、一般的な社会貢献活動と比して非常に簡単に取組可能な点が特徴になります。また、フードロスの発生原因の約半分が家庭内である(※9)以上、「Kuradashi」で商品を買っていただくだけの関係では、フードロス削減というビジョンの実現は不十分であると考えております。ビジョンの実現を目指し、調理する、保存するといった“「Kuradashi」を利用していない”時であっても同じ価値観を共有できる“仲間”としての関係を、より多くの会員と築いていくことを目指します。そのために、多様化する食の体験ニーズに応え、より多くの会員と接点を作りながら、社会の役に立つことを楽しみ、喜べるようになっていただくためのコンテンツや購買体験を実現しています。一例として支援金の可視化があります。購入価格には社会貢献活動に対する支援金が含まれており、会員の購入による支援総額がマイページ等で認識でき、いつものお買い物でエシカル消費が実現・実感できます。 ② パートナー企業のブランド価値向上当社にとって、社会を持続可能な状態にしていく本当の主役はパートナー企業であり会員であります。市場価格保護のために“ブランドを守るために捨てる”という企業行動を変えてフードロスを削減していくためには、捨てない、無駄にしないことこそがブランドの持続可能性につながる、という世の中に変えていかなくてはなりません。当社は、主役のひとりであるパートナー企業の“捨てない、無駄にしない”という決意とアクションが正しく社会に評価され、それを企業の持続可能性と競争優位につなげていくためのパートナーであります。パートナー企業は当社との取引を通じて、廃棄コストをゼロにすることのみならず「Kuradashi」に再流通させることでフードロスを削減し環境に配慮した会社としての評価を高めることが可能であります。サステナビリティが新標準となるなか、企業は従来の商慣習の廃棄という選択から環境を配慮したサステナブルな選択へとシフトすることが求められ、「Kuradashi」はブランド価値向上のための新しいソリューションを提供しております。 ※9 環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和6年度)」 (4) 中期経営戦略当社のミッション・ビジョン実現のために、「フードロス削減のインフラに」をテーマとして、中期経営計画(2024年8月8日開示)を策定しております。主たる事業であるソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」の成長を加速させ、かつ、収益を複線化させる以下の事業展開を中期経営戦略として設定しており、収益基盤強化を図っていく方針であります。これらの施策を継続していくことにより、「Kuradashi」ブランドを一層強化するとともに、事業規模を拡大し持続可能な成長を目指してまいります。 中期経営計画テーマフードロス削減のインフラに業績目標売上高:100億円(2027年6月期)EBITDA(※):5億円(2027年6月期)成長戦略基幹事業であるフードロス品取引と親和性の高い周辺領域で事業を創造フードロス削減へのシナジー効果によるインフラ化と共に、ポテンシャルの大きい領域で単体事業としての収益化を図る 1. EC事業の拡大 2. サプライチェーンにおける機能拡張 3. 新規事業(M&A含む)による非連続の成長 ※EBITDA=営業利益+各種償却費等の非資金損益項目 <①EC事業の拡大(EC Kuradashi)>パートナー・ユーザーの双方向拡大、オペレーション強化により、フードロス削減の輪の拡大を目指してまいります。EC事業の取引形態は在庫型とマーケットプレイス型の2種類に分類されます。パートナーサイドでは、フードロス品の情報を早期にキャッチすべく、マーケットプレイスモデル/卸機能を強化し、取引の裾野を拡大すると共に、在庫型商材の拡充を図ってまいります。ユーザーサイドでは、CRMによる新規会員・コアファン創出をすべく、広告宣伝活動や販売促進活動へのコストの効率的な投下、SKU充実によるユーザーのF2転換/コアファン化、及び、UI/UX投資によるユーザビリティ改善を図ってまいります。また、パートナー・ユーザー双方の利便性向上を図るべく、オペレーションDXによる仕入から販売までのリードタイム短縮、サプライチェーンにおける機能拡張によるUX改善を図ってまいります。 これらの取り組みを加速させるために、2025年8月4日に日本郵便株式会社(以下、日本郵便)と資本業務提携契約の締結をいたしました。基幹事業であるフードロス削減への取り組みを、日本郵便の保有するアセットを活用しシナジーを創出することで、ポテンシャルの高い領域において、収益力を更に強め「日本一のEC事業者」を目指します。なお、日本郵便との業務提携の内容は次のとおりです。 1)フードロス商品の販売拡大日本郵便が有する販売チャネル(EC・カタログ・郵便局店舗等)におけるフードロス商品の販路拡大を目的とし、フードロス商品の認知向上及び販売促進のための広告宣伝費・キャンペーン費用、並びに商品仕入資金等として充当します。これにより、郵便局の広範な顧客接点を活用した販路の多様化及び非デジタル層を含む新規顧客層へのリーチ強化を目指します。2)新規共同サービスの開発・推進日本郵便との共同ブランドによる冷凍弁当事業の商品企画・製造・サービス開発に関する費用、並びに郵便局ブランドでの健康志向商品の展開、郵便局限定商品等の商品開発・販促費に取り組みます。加えて、サブスクリプションサービスや郵便局店頭での申込導線整備、プロモーション施策等、新規顧客獲得に向けた取り組みを含めたスケール化のための初期投資を行います。3)物流・ロジスティクス分野での協業推進当社事業である「EC Kuradashi」で取り扱う商品の物流機能を、日本郵便の物流ネットワーク(ゆうパック等)及び提携倉庫へ移管するための、物流システム調整費用、在庫情報連携機能、返品対応体制の整備費用等を負担します。これにより、顧客への安定的かつ高品質な配送・保管体制を確保するとともに、物流コストの最適化と業務効率の向上を図ってまいります。4)フードロス商品の供給当社事業である「EC Kuradashi」では、取扱商品の特性上、特定の商品の安定供給を受けることは困難ですが、日本郵便がパートナーとなり、同社の取扱商品のうちフードロス商品を当社が取り扱うための仕入資金等を手当てします。これにより、新たなフードロス商品の供給源を獲得し、市場に再流通させることにより、フードロス削減の最大化を目指してまいります。 <②サプライチェーンにおける機能拡張(Kuradashi Stores/Hub/Base/Forecast)>基幹事業であるフードロス品取引と親和性の高い周辺領域で事業を創造することで、フードロス削減へのシナジー効果によるインフラ化と共に、ポテンシャルの大きい領域で単体事業としての収益化を図ってまいります。・Kuradashi Stores/Hub(OMOサービス/ECマーケティングサービス)オンライン販売・ブランディングノウハウを食品メーカー等に提供することで、クライアント企業のブランド価値を高めつつ、自社のメディア効果も最大化してまいります。・Kuradashi Base(フルフィルメントサービス)食品EC運用ノウハウ及び食品メーカーとのリレーションを活かして、難易度の高い食品(3温度帯)のEC物流サービスを提供してまいります。食品流通の課題を解消しつつ、Kuradashi出品への導線を創出し、他モールとの差別化を図ってまいります。全国150以上の倉庫拠点と業務提携し、物流アウトソーシングサービス受託や倉庫の余剰在庫買い取りの実現など、当社ならではの物流サービスの提供を加速してまいります。・Kuradashi Forecast(商品開発)Kuradashiの蓄積データやサプライヤーとのリレーションを活用し、サステナブルなPB(プライベートブランド)商品開発や定期便といったサプライチェーン上流でフードロスが発生しない仕組みを構築してまいります。 <③新規事業(M&A含む)による非連続の成長>既存事業の拡大・新規事業の立ち上げに加え、M&A活用により事業成長加速・非連続成長を目指してまいります。なお、当社のM&Aの考え方は以下のとおりとしております。M&Aの考え方 既存事業領域/新規事業領域を中心に、シナジーのある同種あるいは注力領域を優先対象 黒字企業/事業を合理的なEBITDA倍率で取得し、投資効率を追求 デット資金を基本とした資金調達方法により、資本コスト最小化を企図 経営支援/シナジー追求により獲得事業の成長を支援 領域展開の方向性既存事業領域EC事業の拡大・商品製造企業・商品設計/PB(プライベートブランド)・食品EC事業新規事業領域サプライチェーン機能拡張Stores・ECサイト運営企業のカテゴリー領域拡充・EC戦略/マーケティングコンサルティング・ブランドソリューション(広告事業)Hub・販売チャネルの拡充(オンライン・オフライン両軸)Base・倉庫事業/運送事業・倉庫管理システム(WMS)及びサイト販売システム(OMS)新規領域・サステナビリティ分野への投資 (再生可能エネルギー事業について)当社は、ミッション「善いビジネスで未来に実りを。」を実現するため、2025年1月22日に電力ロスの削減という新たな価値を創出する新規領域への参入を決定いたしました。再生可能エネルギーの普及に伴い、全国各地で出力制御が発生しております。今後の再生可能エネルギーの発電容量の増加に伴い、調整力となる系統用蓄電池の導入は拡大する見通しであり、早期に系統用蓄電池を自社保有することで、市場取引による収益化の実現のみならず、開発・運用ノウハウを蓄積してまいります。今後の成長戦略としては、自社保有により培った開発・運用ノウハウをもとに、系統用蓄電池領域全般に事業を展開し、系統用蓄電池事業にて電力事業の実績と経験を獲得、その後、既存事業(フードビジネス)の顧客へと事業領域を拡大することでシナジー創出を目指してまいります。 <経営体制及びインセンティブプランの内容>当社は、これらの非連続な成長を実現していくために、創業社長による経営から、より早期に次世代に経営を継承していく必要があると考え、2024年7月1日付で、代表取締役2名体制に移行しております。事業環境の変化に迅速に対応し、機動的な経営判断と業務執行を実現するべく、次世代経営体制の確立と継承を進め、当社の更なる発展と企業価値の向上を目指します。氏名新体制旧体制関藤 竜也代表取締役会長代表取締役社長河村 晃平代表取締役社長CEO取締役執行役員CEO 代表取締役社長CEOの河村は、2019年6月に当社に参画し、これまでも取締役執行役員CEOとして業務執行を統括し、当社の企業価値向上を牽引してまいりました。今後はより経営スピードの加速化を図るため、河村のリーダーシップのもと、「みんなトクするフードロス削減のインフラに」を目指し、さらなる成長を実現してまいります。一方、関藤は創業者として、社会課題を仕組みで解決していくという情熱とリーダーシップで、当社の基盤を築き、企業活動を率いてまいりました。今後は、代表取締役会長として、引き続きその想い・理念を社内外に発信し、当社の価値向上に励んでまいります。両名それぞれの強みを活かした役割分担を行うことによって、将来の当社の価値の最大化につなげてまいります。また、同時に、次世代経営者向けにインセンティブを設計しており、キャリアコミットメントとインセンティブの一体化による当社の非連続な成長と中長期の企業価値・株主価値の向上を目指す経営体制を構築してまいります。 (インセンティブプランの内容)2024年6月7日付で、代表取締役関藤竜也の資産管理会社である株式会社Social Goodが保有する当社普通株式2,906,000株(譲渡予約権が全て行使された場合の最大株式数)を対象として、株式会社Social Goodと新たに代表取締役となる河村晃平ならびに経営幹部との間で譲渡予約権(コールオプション)付与契約を締結いたしました。譲渡予約権は、2025年6月期から2027年6月期までの事業年度において、下記別表(A)と(B)の条件を両方満たした場合にかぎり、段階に応じて行使できるものとされています。なお、この度の株式譲渡予約権付与及び行使による株式の希薄化はありません。 (別表) 行使条件行使可能対象株式数1段階(A)2025年6月期から2027年6月期の継続在籍(B)年度決算にて売上高50億円とEBITDA(※)2億円の達成1,453,000株2段階(A)2025年6月期から2027年6月期の継続在籍(B)年度決算にて売上高100億円とEBITDA(※)5億円の達成1,453,000株 ※EBITDA=営業利益+各種償却費等の非資金損益項目 (5) 経営環境についての経営者の認識当社は、環境省から委託を受けたみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(以下「みずほリサーチ&テクノロジーズ」)と連携し、「デジタル技術を活用した脱炭素型 2R ビジネスの効果実証」を行いました。当実証実験において、当社のビジネスが削減した食品ロス量は3,745トン(※10)と試算されております。また、当実証実験と同様の方法により、当社が試算した当事業年度中に当社のビジネスが削減した食品ロス量は5,660トンであります。農林水産省及び環境省の推計によると、日本では、まだ食べられるものの廃棄される食品、いわゆる「フードロス」が食品製造業、食品卸売業、食品小売業合計で年間167万トン(※11)発生しているといわれております。以上の計数から当社が削減した食品ロス量の占有率は1%未満と大きく伸びしろを残していると考えております。当社は1.5次流通の創出により当市場のフロントランナーとして開拓してまいります。 ※10 試算対象期間:2020年11月~2021年10月、実施時期:2022年2月※11 農林水産省「事業系食品ロス量(2024年度推計値)」 (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの対処すべき主な課題は以下のとおりであります。① フードロス市場の拡大 農林水産省及び環境省の推計によると、日本では、まだ食べられるものの廃棄される食品、いわゆる「フードロス」が食品製造業、食品卸売業、食品小売業合計で年間167万トン(※11)発生しているといわれております。当社グループが削減した食品ロス量の占有率は1%未満と大きく伸びしろを残していると考えております。当社グループは問題なく消費できるが廃棄されてしまう商品を価値あるものに変え、中古でも新品でもない商品を市場に提供する1.5次流通を創出し、市場規模拡大の取り組みを行っており、リーディングカンパニーとして市場を牽引する立場であり続けることが当社グループの成長においても重要であると考えております。 ② サービスの認知度向上、新規ユーザーの獲得 当社グループが今後も高い成長率を持続していくためには、「Kuradashi」のブランディング及び認知度の向上が重要な課題であると認識しております。従来より、積極的な広報活動に加え、インターネットを活用したマーケティング・広告活動、大手企業との提携等により認知度向上に向けた取り組みを行ってまいりましたが、今後、これらの活動をより一層強化・推進してまいります。 ③ 優良パートナー企業の獲得 当社グループが継続的に成長するためには、優良なパートナー企業の獲得が重要な課題であると認識しております。従来より、金融機関・自治体・大手企業等によるビジネスマッチングを通じたパートナー企業獲得に取り組んでまいりましたが、今後、これらの活動をより一層強化・推進してまいります。 ④ Energy事業における収益基盤の確立 再生可能エネルギーの普及と電力系統の安定化という社会的要請を背景に、当社グループは系統用蓄電池事業を「新規事業の探索」における新たな収益の柱と位置づけております。当連結会計年度におきましては、栃木県小山市の系統用蓄電所の運用を開始するとともに、株式会社中京電力の子会社化により高圧・低圧の電力小売事業へ参入いたしました。今後は、系統用蓄電所ファンドの組成を含む系統用蓄電池事業の本格稼働と電力小売事業の推進により、収益基盤の確立を図ってまいります。 ⑤ 優秀な人材の採用と育成 今後の成長を推進するにあたり、優秀な人材を適時に採用することが重要な課題であると認識しているため、採用の強化及び研修制度の充実化に努めてまいります。今後も優秀な人材の採用と更なる育成に投資を行っていく方針であります。 ⑥ 技術力の強化について 当社グループは、インターネット上でサービスを提供しており、サービス提供に関するシステムを安定的に稼働させることが事業運営上、重要であると認識しております。会員数の増加に伴うアクセス数の増加を考慮したサーバー設備の強化等、継続的にシステムの安定性確保に努めてまいります。 また、先端技術への投資に注力し、更なるサービス向上に努めてまいります。具体的には、パートナー企業、当社グループ、会員間のデータを一元管理し、生産計画・需給バランスを予測可能な仕組みを導入することを検討しております。 ⑦ サービスの安全性及び健全性の確保 Eコマースサービスやソーシャルメディア等が普及していくにしたがい、インターネット上のサービスの安全性維持に対する社会的要請は一層高まりをみせております。当社グループは、サービスの安全性、健全性確保に継続的に取り組んでまいります。 ⑧ 情報管理体制の強化について 当社グループは、システム開発やシステム運用、又はサービス提供の遂行過程において、機密情報や個人情報を取り扱っており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、情報システム管理規程等に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育、研修の実施やシステムの整備を継続してまいります。 ⑨ 内部管理体制の強化について 当社グループは、成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。そのため、バックオフィス業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するため、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでまいります。 ⑩ 財務上の課題 当社グループは、一定の自己資本比率を維持した安定的な財務基盤を確保しており、優先的に対処すべき財務上の課題はありません。ただし、今後の成長戦略の展開に伴い、資金需要が発生する可能性があることから、内部留保の確保により、さらに財務体質を強化するとともに、株式市場からの必要な資金確保と金融機関からの融資等を選択肢とする等により多様な資金調達を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、ミッション「善いビジネスで未来に実りを。」、ビジョン「日本一のインパクト企業グループへ。」、ブランドパーパス「楽しいお買い物で、みんなトクするソーシャルグッドマーケットを創る」を掲げ、事業活動を行っております。経済活動を進めれば進めるほど環境に負荷をかけてしまう―こうした従来の常識に対し、当社グループは、社会性・環境性・経済性を同時に満たす「ソーシャルグッド」なビジネスこそが、これからの企業のあるべき姿であると考えております。社会課題の解決と経済的な成長を対立させることなく両立させる「三方よし」のビジネスモデルを追求し、当社グループが成長すること自体が持続可能な社会の実現につながる好循環の構築を、経営の基本方針としております。当連結会計年度において、この基本方針を事業構造として実装するため、フードロス削減を担うFood事業に加え、電力ロスの削減に取り組むEnergy事業へ本格的に参入いたしました。社会に滞留する未活用資源を事業として再流通させる「もったいないを価値へ」という当社グループ共通の型を、複数の社会課題領域へ展開してまいります。 ① ミッション:善いビジネスで未来に実りを。「善いビジネス」とは、関わるすべての人と社会、そして地球にとって「善い」結果をもたらす事業を意味します。当社グループは、世の中に山積する社会課題を、ボランティアや一過性の善意ではなく、持続可能な「事業」として解決することで、経済を循環させながら、未来に豊かな「実り」をもたらすことを使命としております。この想いの原点には、代表取締役会長・関藤の原体験があります。1995年に日本を襲った阪神・淡路大震災に際し、救援物資を抱えて救助に向かった関藤は、「たった一人の力では、多くの人は救えない」という個の限界を痛感しました。この経験が、「社会課題は、一人の力ではなく、大きな仕組みのもとであらゆる人を巻き込んで解決していく」という当社のビジネスモデルの原点となっております。 ② ビジョン:日本一のインパクト企業グループへ。当社グループが目指すのは、売上や利益の規模のみならず、事業を通じて社会・環境にもたらすポジティブな変化——すなわち「社会的インパクト」の大きさにおいて日本一となることであります。当社グループの原点は、フードロスの削減にあります。国内消費食料の約6割を輸入している(※1)にもかかわらず、日本は世界有数のフードロス大国であり、「3分の1ルール」に代表される納品期限・販売期限の商慣習が、まだ食べられる食品の廃棄を生み出しております。当社は、こうした社会構造に対し「1.5次流通」という新たな選択肢を提示し、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を通じてフードロスの削減に取り組んでまいりました。今後は、フードロス削減を中核とするFood事業に加え、電力ロスの削減に取り組むEnergy事業、さらに新規事業へと、社会課題を事業として解決するモデルを複数の領域へと広げてまいります。一つひとつの事業が生み出すインパクトを積み重ねることで、社会課題の解決と当社グループの持続的な成長を両立させ、「日本一のインパクト企業グループ」の実現を目指してまいります。 ③ ブランドパーパス:楽しいお買い物で、みんなトクするソーシャルグッドマーケットを創る当社は、義務感や強制力などではなく、「楽しいから」という理由でお買い物してもらえる場所を目指してまいります。「トクする」には「得する」「徳する」の2つの意味を込めており、お得なお買い物が、お客さま、企業、社会、地球、みんなのトク(得及び徳)に繋がります。Kuradashiは「ソーシャルグッド」という言葉をこれからも愚直に、まっすぐと、掲げてまいります。 ※1 消費者庁消費者教育推進課食品ロス削減推進室「食品ロス削減関係参考資料」(令和6年6月21日版) (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループのビジネスは、社会的価値の向上と利益の創出を両立させるものであります。社会に滞留する未活用資源を再流通させるという社会的価値の向上を、事業を通じて利益という形で体現しており、売上高及び利益の持続的な成長を通じて企業価値の向上を図ってまいります。主力であるFood事業においては、売上高の成長を測る客観的な指標として、「累計会員数(※2)」、「月間UU(※3)」及び「ARPPU(※4)」の最大化を図っております。また、会員に魅力的なサービスを提供するうえでは、より多くのパートナー企業とのリレーション強化が重要であることから、「累計パートナー企業数(※5)」、「アクティブ企業数(※6)」及び「平均仕入高(※7)」を重視しております。加えて、「限界利益率(※8)」を重視することで、採用活動や広告宣伝活動など、売上高の成長に向けた施策の自由度を高めることが可能となるため、重要な指標と位置づけております。これらの重要指標を最大化し、パートナー企業と会員双方のメリットを高めてソーシャルグッドの輪を広げることで、フードロス削減の第一人者としての地位を確固たるものとしてまいります。なお、当連結会計年度よりFood事業及びEnergy事業の2区分へ移行しており、今後の事業ポートフォリオの拡大に応じて、各事業の特性に即した経営指標の整備を進めてまいります。※2 創業から四半期会計期間の末日までの累計会員登録者数※3 月間UU(Unique Userの購入ID数)の四半期(3ヶ月)の平均数※4 Average Revenue per Paid User(月間UU1人当たり平均購入金額)※5 創業から四半期会計期間の末日までに取引実績のあるパートナー企業数※6 四半期会計期間内に取引が発生したパートナー企業※7 四半期会計期間の仕入高をアクティブ企業数で除して算出※8 限界利益(売上高から売上原価及び配送料等の変動費を控除した金額)を売上高で除して算出 (3) 経営環境及び経営戦略等当社はこれまで、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」の拡大、及び産官学連携・メディア戦略により当社「Kuradashi」ブランドの認知度向上を強化する戦略を推進して参りましたが、今後もこの戦略を継続し事業拡大を図ります。「Kuradashi」の成長は、社会、消費者及びパートナー企業に支えられております。すなわち、フードロスの削減及び社会貢献活動を行う人口の増加を通じた社会的意義、社会貢献を通じた「イミ消費」の実感に裏打ちされた消費者における意義、そして余剰商品の供給及びブランド価値の保護を可能とするパートナー企業の意義です。これらの意義をさらに高めるべく、会員数の増加、寄付金額の増加、取扱商品数の増加並びに買取価格及び販売価格の最適水準の追求を行ってまいります。2026年6月期における支援金額(社会貢献団体への寄付及びクラダシ基金の活動原資の総額)は25,201千円であり、当事業年度末における累計支援金額は、194,051千円となっております。 ① 会員の体験価値モノ消費、コト消費から、昨今ではイミ消費が重視されるようになりました。近年のクラウドファンディングの台頭や寄付文化の拡大に伴い、消費者のイミ消費を求める潮流は更に強まっております。「Kuradashi」は、フードロス削減という社会課題に、手軽に楽しく取り組めるという体験を提供しております。売上金の一部が社会問題の解決に取り組む団体に寄付されることから、一般的な社会貢献活動と比して非常に簡単に取組可能な点が特徴になります。また、フードロスの発生原因の約半分が家庭内である(※9)以上、「Kuradashi」で商品を買っていただくだけの関係では、フードロス削減というビジョンの実現は不十分であると考えております。ビジョンの実現を目指し、調理する、保存するといった“「Kuradashi」を利用していない”時であっても同じ価値観を共有できる“仲間”としての関係を、より多くの会員と築いていくことを目指します。そのために、多様化する食の体験ニーズに応え、より多くの会員と接点を作りながら、社会の役に立つことを楽しみ、喜べるようになっていただくためのコンテンツや購買体験を実現しています。一例として支援金の可視化があります。購入価格には社会貢献活動に対する支援金が含まれており、会員の購入による支援総額がマイページ等で認識でき、いつものお買い物でエシカル消費が実現・実感できます。 ② パートナー企業のブランド価値向上当社にとって、社会を持続可能な状態にしていく本当の主役はパートナー企業であり会員であります。市場価格保護のために“ブランドを守るために捨てる”という企業行動を変えてフードロスを削減していくためには、捨てない、無駄にしないことこそがブランドの持続可能性につながる、という世の中に変えていかなくてはなりません。当社は、主役のひとりであるパートナー企業の“捨てない、無駄にしない”という決意とアクションが正しく社会に評価され、それを企業の持続可能性と競争優位につなげていくためのパートナーであります。パートナー企業は当社との取引を通じて、廃棄コストをゼロにすることのみならず「Kuradashi」に再流通させることでフードロスを削減し環境に配慮した会社としての評価を高めることが可能であります。サステナビリティが新標準となるなか、企業は従来の商慣習の廃棄という選択から環境を配慮したサステナブルな選択へとシフトすることが求められ、「Kuradashi」はブランド価値向上のための新しいソリューションを提供しております。 ※9 環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和6年度)」 (4) 中期経営戦略当社のミッション・ビジョン実現のために、「フードロス削減のインフラに」をテーマとして、中期経営計画(2024年8月8日開示)を策定しております。主たる事業であるソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」の成長を加速させ、かつ、収益を複線化させる以下の事業展開を中期経営戦略として設定しており、収益基盤強化を図っていく方針であります。これらの施策を継続していくことにより、「Kuradashi」ブランドを一層強化するとともに、事業規模を拡大し持続可能な成長を目指してまいります。 中期経営計画テーマフードロス削減のインフラに業績目標売上高:100億円(2027年6月期)EBITDA(※):5億円(2027年6月期)成長戦略基幹事業であるフードロス品取引と親和性の高い周辺領域で事業を創造フードロス削減へのシナジー効果によるインフラ化と共に、ポテンシャルの大きい領域で単体事業としての収益化を図る 1. EC事業の拡大 2. サプライチェーンにおける機能拡張 3. 新規事業(M&A含む)による非連続の成長 ※EBITDA=営業利益+各種償却費等の非資金損益項目 <①EC事業の拡大(EC Kuradashi)>パートナー・ユーザーの双方向拡大、オペレーション強化により、フードロス削減の輪の拡大を目指してまいります。EC事業の取引形態は在庫型とマーケットプレイス型の2種類に分類されます。パートナーサイドでは、フードロス品の情報を早期にキャッチすべく、マーケットプレイスモデル/卸機能を強化し、取引の裾野を拡大すると共に、在庫型商材の拡充を図ってまいります。ユーザーサイドでは、CRMによる新規会員・コアファン創出をすべく、広告宣伝活動や販売促進活動へのコストの効率的な投下、SKU充実によるユーザーのF2転換/コアファン化、及び、UI/UX投資によるユーザビリティ改善を図ってまいります。また、パートナー・ユーザー双方の利便性向上を図るべく、オペレーションDXによる仕入から販売までのリードタイム短縮、サプライチェーンにおける機能拡張によるUX改善を図ってまいります。 これらの取り組みを加速させるために、2025年8月4日に日本郵便株式会社(以下、日本郵便)と資本業務提携契約の締結をいたしました。基幹事業であるフードロス削減への取り組みを、日本郵便の保有するアセットを活用しシナジーを創出することで、ポテンシャルの高い領域において、収益力を更に強め「日本一のEC事業者」を目指します。なお、日本郵便との業務提携の内容は次のとおりです。 1)フードロス商品の販売拡大日本郵便が有する販売チャネル(EC・カタログ・郵便局店舗等)におけるフードロス商品の販路拡大を目的とし、フードロス商品の認知向上及び販売促進のための広告宣伝費・キャンペーン費用、並びに商品仕入資金等として充当します。これにより、郵便局の広範な顧客接点を活用した販路の多様化及び非デジタル層を含む新規顧客層へのリーチ強化を目指します。2)新規共同サービスの開発・推進日本郵便との共同ブランドによる冷凍弁当事業の商品企画・製造・サービス開発に関する費用、並びに郵便局ブランドでの健康志向商品の展開、郵便局限定商品等の商品開発・販促費に取り組みます。加えて、サブスクリプションサービスや郵便局店頭での申込導線整備、プロモーション施策等、新規顧客獲得に向けた取り組みを含めたスケール化のための初期投資を行います。3)物流・ロジスティクス分野での協業推進当社事業である「EC Kuradashi」で取り扱う商品の物流機能を、日本郵便の物流ネットワーク(ゆうパック等)及び提携倉庫へ移管するための、物流システム調整費用、在庫情報連携機能、返品対応体制の整備費用等を負担します。これにより、顧客への安定的かつ高品質な配送・保管体制を確保するとともに、物流コストの最適化と業務効率の向上を図ってまいります。4)フードロス商品の供給当社事業である「EC Kuradashi」では、取扱商品の特性上、特定の商品の安定供給を受けることは困難ですが、日本郵便がパートナーとなり、同社の取扱商品のうちフードロス商品を当社が取り扱うための仕入資金等を手当てします。これにより、新たなフードロス商品の供給源を獲得し、市場に再流通させることにより、フードロス削減の最大化を目指してまいります。 <②サプライチェーンにおける機能拡張(Kuradashi Stores/Hub/Base/Forecast)>基幹事業であるフードロス品取引と親和性の高い周辺領域で事業を創造することで、フードロス削減へのシナジー効果によるインフラ化と共に、ポテンシャルの大きい領域で単体事業としての収益化を図ってまいります。・Kuradashi Stores/Hub(OMOサービス/ECマーケティングサービス)オンライン販売・ブランディングノウハウを食品メーカー等に提供することで、クライアント企業のブランド価値を高めつつ、自社のメディア効果も最大化してまいります。・Kuradashi Base(フルフィルメントサービス)食品EC運用ノウハウ及び食品メーカーとのリレーションを活かして、難易度の高い食品(3温度帯)のEC物流サービスを提供してまいります。食品流通の課題を解消しつつ、Kuradashi出品への導線を創出し、他モールとの差別化を図ってまいります。全国150以上の倉庫拠点と業務提携し、物流アウトソーシングサービス受託や倉庫の余剰在庫買い取りの実現など、当社ならではの物流サービスの提供を加速してまいります。・Kuradashi Forecast(商品開発)Kuradashiの蓄積データやサプライヤーとのリレーションを活用し、サステナブルなPB(プライベートブランド)商品開発や定期便といったサプライチェーン上流でフードロスが発生しない仕組みを構築してまいります。 <③新規事業(M&A含む)による非連続の成長>既存事業の拡大・新規事業の立ち上げに加え、M&A活用により事業成長加速・非連続成長を目指してまいります。なお、当社のM&Aの考え方は以下のとおりとしております。M&Aの考え方 既存事業領域/新規事業領域を中心に、シナジーのある同種あるいは注力領域を優先対象 黒字企業/事業を合理的なEBITDA倍率で取得し、投資効率を追求 デット資金を基本とした資金調達方法により、資本コスト最小化を企図 経営支援/シナジー追求により獲得事業の成長を支援 領域展開の方向性既存事業領域EC事業の拡大・商品製造企業・商品設計/PB(プライベートブランド)・食品EC事業新規事業領域サプライチェーン機能拡張Stores・ECサイト運営企業のカテゴリー領域拡充・EC戦略/マーケティングコンサルティング・ブランドソリューション(広告事業)Hub・販売チャネルの拡充(オンライン・オフライン両軸)Base・倉庫事業/運送事業・倉庫管理システム(WMS)及びサイト販売システム(OMS)新規領域・サステナビリティ分野への投資 (再生可能エネルギー事業について)当社は、ミッション「善いビジネスで未来に実りを。」を実現するため、2025年1月22日に電力ロスの削減という新たな価値を創出する新規領域への参入を決定いたしました。再生可能エネルギーの普及に伴い、全国各地で出力制御が発生しております。今後の再生可能エネルギーの発電容量の増加に伴い、調整力となる系統用蓄電池の導入は拡大する見通しであり、早期に系統用蓄電池を自社保有することで、市場取引による収益化の実現のみならず、開発・運用ノウハウを蓄積してまいります。今後の成長戦略としては、自社保有により培った開発・運用ノウハウをもとに、系統用蓄電池領域全般に事業を展開し、系統用蓄電池事業にて電力事業の実績と経験を獲得、その後、既存事業(フードビジネス)の顧客へと事業領域を拡大することでシナジー創出を目指してまいります。 <経営体制及びインセンティブプランの内容>当社は、これらの非連続な成長を実現していくために、創業社長による経営から、より早期に次世代に経営を継承していく必要があると考え、2024年7月1日付で、代表取締役2名体制に移行しております。事業環境の変化に迅速に対応し、機動的な経営判断と業務執行を実現するべく、次世代経営体制の確立と継承を進め、当社の更なる発展と企業価値の向上を目指します。氏名新体制旧体制関藤 竜也代表取締役会長代表取締役社長河村 晃平代表取締役社長CEO取締役執行役員CEO 代表取締役社長CEOの河村は、2019年6月に当社に参画し、これまでも取締役執行役員CEOとして業務執行を統括し、当社の企業価値向上を牽引してまいりました。今後はより経営スピードの加速化を図るため、河村のリーダーシップのもと、「みんなトクするフードロス削減のインフラに」を目指し、さらなる成長を実現してまいります。一方、関藤は創業者として、社会課題を仕組みで解決していくという情熱とリーダーシップで、当社の基盤を築き、企業活動を率いてまいりました。今後は、代表取締役会長として、引き続きその想い・理念を社内外に発信し、当社の価値向上に励んでまいります。両名それぞれの強みを活かした役割分担を行うことによって、将来の当社の価値の最大化につなげてまいります。また、同時に、次世代経営者向けにインセンティブを設計しており、キャリアコミットメントとインセンティブの一体化による当社の非連続な成長と中長期の企業価値・株主価値の向上を目指す経営体制を構築してまいります。 (インセンティブプランの内容)2024年6月7日付で、代表取締役関藤竜也の資産管理会社である株式会社Social Goodが保有する当社普通株式2,906,000株(譲渡予約権が全て行使された場合の最大株式数)を対象として、株式会社Social Goodと新たに代表取締役となる河村晃平ならびに経営幹部との間で譲渡予約権(コールオプション)付与契約を締結いたしました。譲渡予約権は、2025年6月期から2027年6月期までの事業年度において、下記別表(A)と(B)の条件を両方満たした場合にかぎり、段階に応じて行使できるものとされています。なお、この度の株式譲渡予約権付与及び行使による株式の希薄化はありません。 (別表) 行使条件行使可能対象株式数1段階(A)2025年6月期から2027年6月期の継続在籍(B)年度決算にて売上高50億円とEBITDA(※)2億円の達成1,453,000株2段階(A)2025年6月期から2027年6月期の継続在籍(B)年度決算にて売上高100億円とEBITDA(※)5億円の達成1,453,000株 ※EBITDA=営業利益+各種償却費等の非資金損益項目 (5) 経営環境についての経営者の認識当社は、環境省から委託を受けたみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(以下「みずほリサーチ&テクノロジーズ」)と連携し、「デジタル技術を活用した脱炭素型 2R ビジネスの効果実証」を行いました。当実証実験において、当社のビジネスが削減した食品ロス量は3,745トン(※10)と試算されております。また、当実証実験と同様の方法により、当社が試算した当事業年度中に当社のビジネスが削減した食品ロス量は5,660トンであります。農林水産省及び環境省の推計によると、日本では、まだ食べられるものの廃棄される食品、いわゆる「フードロス」が食品製造業、食品卸売業、食品小売業合計で年間167万トン(※11)発生しているといわれております。以上の計数から当社が削減した食品ロス量の占有率は1%未満と大きく伸びしろを残していると考えております。当社は1.5次流通の創出により当市場のフロントランナーとして開拓してまいります。 ※10 試算対象期間:2020年11月~2021年10月、実施時期:2022年2月※11 農林水産省「事業系食品ロス量(2024年度推計値)」 (6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの対処すべき主な課題は以下のとおりであります。① フードロス市場の拡大 農林水産省及び環境省の推計によると、日本では、まだ食べられるものの廃棄される食品、いわゆる「フードロス」が食品製造業、食品卸売業、食品小売業合計で年間167万トン(※11)発生しているといわれております。当社グループが削減した食品ロス量の占有率は1%未満と大きく伸びしろを残していると考えております。当社グループは問題なく消費できるが廃棄されてしまう商品を価値あるものに変え、中古でも新品でもない商品を市場に提供する1.5次流通を創出し、市場規模拡大の取り組みを行っており、リーディングカンパニーとして市場を牽引する立場であり続けることが当社グループの成長においても重要であると考えております。 ② サービスの認知度向上、新規ユーザーの獲得 当社グループが今後も高い成長率を持続していくためには、「Kuradashi」のブランディング及び認知度の向上が重要な課題であると認識しております。従来より、積極的な広報活動に加え、インターネットを活用したマーケティング・広告活動、大手企業との提携等により認知度向上に向けた取り組みを行ってまいりましたが、今後、これらの活動をより一層強化・推進してまいります。 ③ 優良パートナー企業の獲得 当社グループが継続的に成長するためには、優良なパートナー企業の獲得が重要な課題であると認識しております。従来より、金融機関・自治体・大手企業等によるビジネスマッチングを通じたパートナー企業獲得に取り組んでまいりましたが、今後、これらの活動をより一層強化・推進してまいります。 ④ Energy事業における収益基盤の確立 再生可能エネルギーの普及と電力系統の安定化という社会的要請を背景に、当社グループは系統用蓄電池事業を「新規事業の探索」における新たな収益の柱と位置づけております。当連結会計年度におきましては、栃木県小山市の系統用蓄電所の運用を開始するとともに、株式会社中京電力の子会社化により高圧・低圧の電力小売事業へ参入いたしました。今後は、系統用蓄電所ファンドの組成を含む系統用蓄電池事業の本格稼働と電力小売事業の推進により、収益基盤の確立を図ってまいります。 ⑤ 優秀な人材の採用と育成 今後の成長を推進するにあたり、優秀な人材を適時に採用することが重要な課題であると認識しているため、採用の強化及び研修制度の充実化に努めてまいります。今後も優秀な人材の採用と更なる育成に投資を行っていく方針であります。 ⑥ 技術力の強化について 当社グループは、インターネット上でサービスを提供しており、サービス提供に関するシステムを安定的に稼働させることが事業運営上、重要であると認識しております。会員数の増加に伴うアクセス数の増加を考慮したサーバー設備の強化等、継続的にシステムの安定性確保に努めてまいります。 また、先端技術への投資に注力し、更なるサービス向上に努めてまいります。具体的には、パートナー企業、当社グループ、会員間のデータを一元管理し、生産計画・需給バランスを予測可能な仕組みを導入することを検討しております。 ⑦ サービスの安全性及び健全性の確保 Eコマースサービスやソーシャルメディア等が普及していくにしたがい、インターネット上のサービスの安全性維持に対する社会的要請は一層高まりをみせております。当社グループは、サービスの安全性、健全性確保に継続的に取り組んでまいります。 ⑧ 情報管理体制の強化について 当社グループは、システム開発やシステム運用、又はサービス提供の遂行過程において、機密情報や個人情報を取り扱っており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、情報システム管理規程等に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育、研修の実施やシステムの整備を継続してまいります。 ⑨ 内部管理体制の強化について 当社グループは、成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。そのため、バックオフィス業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するため、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでまいります。 ⑩ 財務上の課題 当社グループは、一定の自己資本比率を維持した安定的な財務基盤を確保しており、優先的に対処すべき財務上の課題はありません。ただし、今後の成長戦略の展開に伴い、資金需要が発生する可能性があることから、内部留保の確保により、さらに財務体質を強化するとともに、株式市場からの必要な資金確保と金融機関からの融資等を選択肢とする等により多様な資金調達を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは、当連結会計年度より「Food事業」及び「Energy事業」の2つの報告セグメントで事業を展開しており、セグメント別の詳細は「(セグメント情報等)」をご参照ください。なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。 ① 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末の総資産は5,744,394千円(前期比2,522,683千円増)となりました。主な内訳は、現金及び預金が1,825,719千円(前期比796,127千円増)、商品及び製品が108,786千円(前期比13,339千円減)、売掛金が374,519千円(前期比276,562千円増)、有形固定資産が1,305,242千円(前期比502,395千円増)、無形固定資産が1,264,384千円(前期比477,445千円増)、投資その他の資産が743,566千円(前期比561,244千円増)であります。 (負債)当連結会計年度末の負債は3,777,152千円(前期比1,665,664千円増)となりました。主な内訳は、長期借入金が1,408,838千円(前期比1,025,893千円増)、短期借入金が1,250,000千円(前期比308,353千円増)、1年内返済予定の長期借入金が437,022千円(前期比229,089千円増)、買掛金が252,910千円(前期比102,988千円増)、繰延税金負債が191,612千円(前期比147,076千円増)であります。 (純資産)当連結会計年度末の純資産は1,967,242千円(前期比857,018千円増)となりました。主な内訳は、資本剰余金が1,563,844千円(前期比525,963千円増)、利益剰余金が117,232千円(前期比67,487千円増)であります。 ② 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、景気は緩やかに回復している一方で、中東情勢の影響を注視する必要があります。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響を引き続き注視し、金融資本市場の変動の影響などに注意する必要があります。このような状況のもと、当社グループは、ミッション「善いビジネスで未来に実りを。」及びビジョン「日本一のインパクト企業グループへ。」を掲げ、社会性・環境性・経済性を同時に満たす「ソーシャルグッド」なビジネスの追求を通じて、社会課題の解決と持続的な企業価値の向上に取り組んでおります。中期経営計画(2025年6月期~2027年6月期)においては、「既存事業の深化」と「新規事業の探索」を成長戦略の柱として掲げており、こうした事業領域の拡大に伴い、当連結会計年度より、従来の食品プラットフォーム運営事業の単一セグメントから、「Food事業」及び「Energy事業」の2つの報告セグメント体制へ移行いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,764,455千円(前期比22.4%増)、営業利益は100,728千円(前期は営業損失63,817千円)、経常利益は56,744千円(前期は経常損失70,673千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は67,487千円(前期比35.7%増)となりました。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 <Food事業>当セグメントは、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を中核に、問題なく消費できるにもかかわらず廃棄されてしまう商品を価値あるものへと転換する1.5次流通を創出し、社会貢献型ショッピングサイトとしての会員基盤の拡大に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、更なるユーザー体験の向上を目指したシステム及びアプリへの開発投資を継続するとともに、SNSを活用した広告宣伝活動を積極的に行い、新規会員の獲得及び既存会員の利用促進を推進いたしました。グループ会社との連携面におきましては、前連結会計年度に子会社化した株式会社クロスエッジが運営する冷凍弁当宅配サービス「Dr.つるかめキッチン」、及び株式会社L'ATELIER de SHIORIが運営する料理教室事業が通期にわたり業績に寄与いたしました。「Kuradashi」との送客・商品連携を通じたグループシナジーの創出に努め、フードサプライチェーン全体でのフードロス削減と事業成長の加速に取り組みました。これらの結果、当セグメントの売上高は3,258,395千円(前期比5.9%増)、セグメント利益は231,105千円(前期比68.5%増)となりました。 <Energy事業>当セグメントは、再生可能エネルギーの普及と電力系統の安定化という社会的要請を背景に、系統用蓄電池事業を「新規事業の探索」における新たな収益の柱と位置づけ、本格的な展開を進めております。当連結会計年度におきましては、栃木県小山市の系統用蓄電所の運用を開始いたしました。事業領域の拡大面におきましては、2026年6月に株式会社中京電力を子会社化し、高圧・低圧の電力小売事業へ参入いたしました。さらに、辻・本郷スマートアセット株式会社との合弁により合同会社クラダシ・インベストメントを組成し、匿名組合出資及びアセット・マネジメントを通じた系統用蓄電所ファンドの組成・開発を進めるなど、事業基盤の構築に取り組みました。これらの結果、当セグメントの売上高は506,059千円、セグメント利益は121,179千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度と比べ796,127千円増加し、1,825,719千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、増加した資金は241,108千円(前連結会計年度は46,685千円の増加)となりました。これは主に、減価償却費103,408千円、税金等調整前当期純利益58,810千円、のれん償却額56,861千円、売上債権の増加額132,125千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、減少した資金は1,593,502千円(前連結会計年度は1,343,455千円の減少)となりました。これは主に、出資金の払込による支出600,000千円、有形固定資産の取得による支出589,048千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出318,765千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、増加した資金は2,148,521千円(前連結会計年度は1,344,016千円の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,439,000千円、株式の発行による収入513,479千円、長期借入金の返済による支出385,612千円、短期借入金の純増額310,000千円、非支配株主からの払込みによる収入271,700千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。b 受注実績当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。c 販売実績販売実績は、次のとおりであります。なお、セグメントごとの売上高の詳細は「(セグメント情報等)」をご参照ください。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)Food事業3,258,395105.9Energy事業506,059-合計3,764,455122.4 (注) 主要な販売先につきましては、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実績の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)当連結会計年度における売上高は、3,764,455千円(前期比688,568千円増)となりました。分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は、2,021,707千円(前期比355,755千円増)となりました。これは主に、商品の仕入であり、売上総利益は1,742,747千円(前期比332,812千円増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、給料手当や荷造運賃等により、1,642,019千円(前期比168,266千円増)となりました。この結果、営業利益は100,728千円(前期比164,545千円増)となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、受取利息等により、2,014千円(前期比204千円増)となりました。また、営業外費用は、支払利息等により、45,998千円(前期比37,332千円増)となりました。この結果、経常利益は56,744千円(前期比127,418千円増)となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益により、12,607千円となりました。また、特別損失は、M&A関連費用により10,542千円となりました。当連結会計年度における法人税等は、△7,131千円となりました。この結果、当期純利益は65,942千円、非支配株主に帰属する当期純損失は1,545千円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、67,487千円(前期比17,741千円増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社における資金需要は、運転資金及び設備投資資金であります。これらの資金需要につきましては、自己資金のほか、金融機関からの借入等外部資金の活用も含め、最適な方法による資金調達にて対応する予定であります。なお、当連結会計年度末における短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、長期借入金の残高はそれぞれ、1,250,000千円、437,022千円、1,408,838千円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,825,719千円となっております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「累計会員数」、「月間UU」、「ARPPU」、「累計パートナー企業数」、「アクティブ企業数」、「平均仕入高」及び「限界利益率」を重視しております。いずれの指標も堅調に推移しておりますが、ライフスタイルの変化に加え、地方自治体との提携・マスメディア向けのイベント等の広報活動、会員のアクティブ率向上施策として、会員限定クーポンの発行、メールマガジン・SNS等を利用した販促活動により、当社グループのソーシャルグッドなビジネスモデルに共感するエシカル志向のユーザーへの認知度・利用率が高まり、パートナー企業とのリレーション強化により、魅力的な商品ラインナップの拡充が図られていることによります。現時点において、これらの指標は堅調に推移しているものと認識しておりますが、今後も商品ラインナップの拡充や顧客からのフィードバック、購買情報をもとに商品の開発・改善、マーケティング及びサービスの改善を図りながら、更なる成長性や収益性を向上させることに取り組んでまいります。 指標の推移は以下のとおりです。2025年6月期単位第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期累計会員数(※1)人563,554579,943590,491598,251月間UU(※2)人19,95024,89321,80619,994ARPPU(※3)円10,10911,17310,79610,822累計パートナー企業数(※4)社1,9041,9932,0802,132アクティブ企業数(※5)社556624559539平均仕入高(※6)千円615770782818限界利益率(※7)%22.025.128.832.8 2026年6月期単位第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期累計会員数(※1)人607,968632,320649,015662,897月間UU(※2)人18,89925,02521,13520,551ARPPU(※3)円11,05310,52511,03010,897累計パートナー企業数(※4)社2,1812,2302,2702,343アクティブ企業数(※5)社519530509559平均仕入高(※6)千円698933843711限界利益率(※7)%27.828.033.827.4 (※1)創業から四半期会計期間の末日までの累計会員登録者数(※2)月間UU(Unique Userの購入ID数)の四半期(3ヶ月)の平均数(※3)Average Revenue per Paid User(月間UU1人当たり平均購入金額)(※4)創業から四半期会計期間の末日までに取引実績のあるパートナー企業数(※5)四半期会計期間内に取引が発生したパートナー企業(※6)四半期会計期間の仕入高をアクティブ企業数で除して算出(※7)限界利益(売上高から売上原価及び配送料等の変動費を控除した金額)を売上高で除して算出(※8)各指標につきましては、当期より連結ベースの財務数値によって計算しております。

事業リスク

  • フードロス市場の成長鈍化
    クラダシの事業は、フードロス市場の拡大を前提としています。もし、フードロス問題への社会的関心が低下したり、市場が予測通りに成長しなかった場合、売上高の減少につながり、会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 競合他社の参入と競争激化
    現状では「Kuradashi」と明確に競合する大手企業は少ないと認識されていますが、今後、高い資本力や知名度を持つ企業が類似サービスに参入する可能性があります。競争が激化した場合、顧客の流出や集客のための広告宣伝費が増加し、会社の収益性を圧迫する恐れがあります。
  • 特定事業への高い依存度
    クラダシグループは、食品プラットフォーム運営事業という単一セグメントに経営資源を集中しています。もし、この主力事業の事業環境が大きく変化し、その変化に適切に対応できなかった場合、売上高が減少し、会社の財政状態や経営成績に深刻な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|10,993 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、情報の適時開示の観点から、積極的に開示しております。当社グループは、当連結会計年度より「Food事業」及び「Energy事業」の2つの報告セグメント体制へ移行いたしました。これに伴い、事業等のリスクについても、全社に共通するリスクと各報告セグメントに固有のリスクとに区分して記載しております。なお、当連結会計年度に株式会社Nestiaを設立し参入準備を進めている空き家再生事業については、本書提出日現在において本格的な事業活動を開始しておらず、報告セグメントには含めず全社費用として扱っております。当該事業に係るリスクは「Ⅰ 全社共通のリスク」に含めて記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。各リスクについての顕在可能性、影響度、発生時期については、下表のとおりです。 セグメント分類リスク顕在可能性影響度発生時期Ⅰ 全社共通のリスク(1)事業運営体制に関するリスク①優秀な人材の採用と育成について中高短期②特定経営者への依存について低中中期(2)事業内容に関するリスク①M&Aや新規事業への取組について中高長期②ブランドの確立、堅持等の重要性について低高中期③自然災害等について低高長期④知的財産等について低低中期⑤訴訟等の可能性について低低中期⑥固定資産の減損について中高不特定⑦繰延税金資産の回収可能性について低低不特定(3)システム等に関するリスク①情報セキュリティについて中高中期(4)法的規制に関するリスク①個人情報の保護について中高中期②運営事業の法的規制について中中中期(5)その他①配当政策について低低長期②新株予約権の行使による株式価値の希薄化について高低中期③大株主について低高長期④資金調達について中中中期 セグメント分類リスク顕在可能性影響度発生時期Ⅱ Food事業に関するリスク(1) 事業環境に関するリスク①フードロス市場について中高中期②競合他社の動向について中高中期(2) 事業内容に関するリスク①物流コストについて中高中期②食品の安全性及び商品表示について低高中期③供給不足の可能性について中中中期(3) システム等に関するリスク①システム及び技術革新について低高中期Ⅲ Energy事業に関するリスク(1)事業環境・市場に関するリスク①系統用蓄電池事業に係る市場変動について中高中期②電力市場に係る制度変更について中高中期(2)開発・建設に関するリスク①用地の取得・許認可・地域合意について中中中期②系統連系・電力系統への接続について中中中期③蓄電所の開発・建設について中中中期(3)ファイナンス・スキームに関するリスク①ファンドスキームについて低高不特定 各リスクの具体的な内容は下記のとおりです。Ⅰ 全社共通のリスク(1)事業運営体制に関するリスク① 優秀な人材の採用と育成について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:短期)今後の堅調な事業成長のためには、有能な人材の確保と育成が必要と認識しており、適宜、採用を図り、社内研修制度の充実及び組織力の強化に注力しております。しかしながら、適切なタイミングで当社の求める人材の確保が十分にされない場合や、当社の役員や重要な業務を担当する従業員の流出等により、必要な人材を確保できなくなった場合には、売上高の減少等により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定経営者への依存について(顕在可能性:低 影響度:中 発生時期:中期)当社の設立者であり代表取締役会長の関藤竜也は、当社の経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。当社は、取締役会や経営会議等において役員及び社員への情報共有を行うと共に、執行役員制度を導入しており、また、非連続な成長と中長期の企業価値の向上を目指す経営体制を構築することを目的とし、2024年7月1日付で代表取締役2名体制に移行し、河村晃平が代表取締役社長CEOに就任しております。代表取締役2名体制への移行や執行役員に業務執行の権限を委譲する等、組織体制の強化を図りながら同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容に関するリスク① M&Aや新規事業への取組について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:長期)当社グループはさらなる収益基盤の拡大を目指し、事業成長の加速及び非連続の成長を目指すために、M&Aの活用や新規事業の展開を企図しております。M&A及び新規事業の推進にあたっては事業開始前にリスクを軽減するために必要な情報収集及び検討を実施し、その後の継続的な事業採算性のモニタリングを行ってまいりますが、新規事業には不確実要素が多く、目論見どおりに新規事業が推移せず、投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合には、投資に対する損失の計上等により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② ブランドの確立、堅持等の重要性について(顕在可能性:低 影響度:高 発生時期:中期)当社グループは、「善いビジネスで未来に実りを。」というミッションのもと、社会課題の解決と経済的価値の創出を同時に実現するインパクト企業グループとして、Food事業及びEnergy事業を展開しています。当社グループのブランドは、各事業を通じてステークホルダーから積み重ねてきた社会的信頼を基盤としており、「日本一のインパクト企業グループへ。」というビジョンの実現に向けた事業成長の重要な礎となっています。今後もミッション・ビジョンに則ってグループ全体で事業を運営し、社会・環境・経済の三つの領域における信頼とブランド価値の向上に努めてまいります。しかしながら、社会・市場環境の変化や当社グループに係る風評被害等をきっかけに当社グループのブランド価値が低下した場合には、顧客基盤の毀損及び事業機会の喪失により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 自然災害等について(顕在可能性:低 影響度:高 発生時期:長期)大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、開発・運用業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限、配送網の分断、混乱等の不測の事態が発生した場合には、当社グループによるサービス提供に支障が生じる可能性があります。当社グループはリスク管理に係る規程等を整備し、リスク管理体制を構築しております。しかしながら、想定する範囲を超えた大規模災害や、それに伴う被害の復旧が遅れた場合には、売上高の減少や復旧に関するコストの発生等により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産等について(顕在可能性:低 影響度:低 発生時期:中期)当社グループでは、当社グループが運営する事業に関する知的財産権を確保するとともに、定期的に知的財産権に関する周辺調査を実施することで、第三者の知的財産権を侵害しない体制の構築に努めております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や、第三者の知的財産権侵害が発覚した場合等には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 訴訟等の可能性について(顕在可能性:低 影響度:低 発生時期:中期)当社グループでは、現時点において業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、Food事業においては会員による違法行為やトラブル、第三者の権利侵害等、Energy事業においては地権者や周辺環境との間で工事・操業に伴うトラブル等、また新規事業への参入やM&Aにおいては外部環境の変化や戦略の不一致等、第三者から訴訟を提起され、またその他の請求を受ける可能性があります。また、当社グループが第三者に何らかの権利を侵害され、または損害を被った場合には、訴訟等による当社グループの権利保護のために多大な費用を要する可能性があります。訴訟等の当事者となる可能性のあるクレーム・トラブル案件につきましては、速やかに経営層や関係部署が情報共有して対処方針を検討するなど適切な対応をとっており、また、必要に応じて顧問法律事務所等外部の専門家と緊密に連携する体制を構築しております。しかしながら、このような事象が発生した場合には、その訴訟等の内容または請求額によっては、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 固定資産の減損について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:不特定)当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産等の固定資産を保有しており、今後のシステム開発や事業用資産の取得、M&Aによるのれんの計上等により、固定資産の増加を見込んでおります。これらの資産の取得にあたっては事前に必要性や収益性を十分に検証した上で決定しております。しかしながら、経営環境や事業の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合には、対象資産に対する減損損失の計上により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 繰延税金資産の回収可能性について(顕在可能性:低 影響度:低 発生時期:不特定)当社グループは、繰延税金資産に対して、将来の課税所得の予測等に照らし、定期的に回収可能性の検証を行っております。しかし、経営環境悪化に伴う事業計画の目標未達等により課税所得の見積りの変更が必要となった場合や、税率の変動を伴う税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (3)システム等に関するリスク① 情報セキュリティについて(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)当社グループは、厳重な情報セキュリティ管理体制において自社内の機密情報を管理するとともに、事業の一環として得意先から預託された機密情報や個人情報の収集・保管・運用を行っております。ISMS認証(※)を取得し、社内で運用する他、従業員研修を繰り返し実施する等、これらの情報管理には万全な方策を講じておりますが、万が一当社の従業員や業務の委託会社等が情報を漏洩または誤用した場合には、当社グループが企業としての社会的信用を喪失し、売上高の減少等により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは生成AIをはじめとするAI技術の利用が社内外で活発化していることを踏まえ、AI利用ポリシーを策定し、機密情報や個人情報をAIサービスに入力する際の取扱いルールを定める等、AI利用に伴う情報漏洩・誤用リスクへの対応を強化しております。しかしながら、AI技術の進展や利用拡大に伴い、想定していなかった経路での情報漏洩や誤用が生じた場合には、当社グループが企業としての社会的信用を喪失し、売上高の減少等により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)法的規制に関するリスク① 個人情報の保護について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)当社グループは、会員登録情報をはじめとする個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、個人情報保護規程を定めており、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 運営事業の法的規制について(顕在可能性:中 影響度:中 発生時期:中期)当社グループが運営するFood事業は、「景品表示法」、「消費者契約法」、「食品表示法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「健康増進法」、「特定商取引法」、「酒税法」の対象となっております。また、Energy事業は、「電気事業法」、「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」等の関連法規の対象となっております。当社グループは、これらの法規制を遵守した運営を行っており、今後も社内教育や体制の構築等を行っていく予定であります。しかしながら、今後新たな法令の制定や、既存法令の強化等が行われ、当社が運営する事業が規制の対象となる等制約を受ける場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他① 配当政策について(顕在可能性:低 影響度:低 発生時期:長期)当社は、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題として位置づけております。現時点では、当社は成長過程にあると考えているため、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、当面の間はこの方針を継続してまいります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在可能性:高 影響度:低 発生時期:中期)当社は、取締役及び従業員に対して、財政状態及び経営成績向上に対する意欲を高めることを目的とした新株予約権(ストック・オプション)を付与しております。新株予約権が行使された場合には、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在、新株予約権による潜在株式数は499,280株であり、発行済株式総数12,140,258株の4.11%に相当しております。 ③ 大株主について(顕在可能性:低 影響度:高 発生時期:長期)当社の設立者であり代表取締役会長の関藤竜也は当社の大株主であり、当事業年度末現在で発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式割合は41.47%となっております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社は、同氏が安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により大株主である同氏の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。なお、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中期経営戦略」に記載のとおり、2024年6月7日付で、同氏の資産管理会社である株式会社Social Goodが保有する当社普通株式2,906,000株(譲渡予約権が全て行使された場合の最大株式数)を対象として、株式会社Social Goodと新たに代表取締役となる河村晃平ならびに経営幹部との間で譲渡予約権(コールオプション)付与契約を締結しておりますが、河村晃平及び経営幹部は安定株主であると認識しており、当該譲渡予約権付与契約の存在が直ちに安定株主比率に重要な影響を及ぼすことはないと認識しております。 ④ 資金調達について(顕在可能性:中 影響度:中 発生時期:中期)当社グループは、非連続な事業成長を図るため、借入による資金調達により積極的に成長投資資金を確保する方針であります。財務安全性の観点から、一定の資本比率を維持しながら借入による資金調達を行っておりますが、市場金利の変動の状況によっては、借入金利息の負担の増大等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ Food事業に関するリスク(1)事業環境に関するリスク① フードロス市場について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)農林水産省及び環境省の推計によると、日本では、まだ食べられるものの廃棄される食品、いわゆる「フードロス」が食品製造業、食品卸売業、食品小売業合計で年間167万トン(上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)経営環境についての経営者の認識」(※11)参照)発生しているといわれております。当社が削減する食品ロス量の占有率は1%未満と大きく伸びしろを残していると考えております。当社は問題なく消費できるが廃棄されてしまう商品を価値あるものに変え、中古でも新品でもない商品を市場に提供する1.5次流通を創出し、フードロス市場規模拡大の取り組みを行っております。今後、フードロス問題の社会的要請を背景に、同市場は成長を続けるものと考えておりますが、当社の予測通りにフードロス市場が拡大しなかった場合には、売上高の減少等により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合他社の動向について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)本書提出日現在において、当社が運営する「Kuradashi」と明確に競合する高い資本力や知名度を有する会社はないものと認識しております。当社は長年培った顧客基盤、品質を活かし、社員教育体制を整備することで、サービスにおいても同業他社の追随を許さぬように日々努力しております。しかしながら、今後、高い資本力や知名度を有する企業が類似サービスに参入することにより競争が激化した場合、会員の流出や集客コストの増加等が予想されます。そのような場合には、売上高の減少や集客コストの増加等により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容に関するリスク① 物流コストについて(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)当社が運営する「Kuradashi」の流通形態は、当社倉庫を経由して会員へ発送する形態と、パートナー企業から会員へ直接配送する形態に大別されます。前者については倉庫会社への在庫保管業務の委託により保管コストが生じ、後者については運送会社へ配送業務を委託しており配送コストが生じております。当社は、直送形態の比率拡大による保管コストの圧縮や、委託価格の安定化による配送コストの抑制に取り組んでおりますが、これらの取り組みが計画通りに進捗しなかった場合や、燃料費・人件費の高騰等により物流コストが上昇した場合には、費用負担の増加により、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 食品の安全性及び商品表示について(顕在可能性:低 影響度:高 発生時期:中期)当社は、食品に携わる企業として、パートナー企業や委託先である倉庫及び運送会社の協力のもと、品質管理及び適正な商品表示のために社内体制の整備・強化に注力しておりますが、万が一、食品の安全性等についてトラブルが発生した場合や産地偽装等による不可抗力的な商品表示の重大な誤りが発生した場合、また、その対応に不備があった場合には、当社のブランドイメージが毀損され、売上高の減少等により、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 供給不足の可能性について(顕在可能性:中 影響度:中 発生時期:中期)当社の取扱商品の特性上、特定の商品の安定供給を受けることは困難であります。また、当社は、商品の確保にあたり、複数のパートナー企業を確保する等、不測の事態には備えておりますが、パートナー企業の経営悪化、災害、規制環境の変化により、当社が求める品質及び数量の商品の供給に遅延や中断が生じた場合または原材料等の価格高騰が生じることにより仕入数量が低下する場合があります。さらに、既存パートナー企業のフードロス品発生機会の減少及びフードロス品が発生しているパートナー企業の逸失により、仕入数量が低下する場合があります。以上の事象が生じた場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)システム等に関するリスク① システム及び技術革新について(顕在可能性:低 影響度:高 発生時期:中期)当社グループが運営する「Kuradashi」をはじめとする各サービスの利用に際しては、安定したITシステムの運用が不可欠です。当社グループは、システム強化・セキュリティ強化を徹底するとともに、インターネット関連市場における技術革新の動向を常に注視し、既存サービスへ新技術を迅速に展開できる開発体制を構築しております。しかしながら、システムへの過負荷、電力供給の停止、ソフトウェアの不具合、外部からの不正アクセス、自然災害等の予測不可能な要因によりシステムがダウンした場合、または技術革新への対応に相当な開発費用が発生した場合もしくは適切な対応ができず当社グループのサービスの競争力が相対的に低下した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ Energy事業に関するリスク(1)事業環境・市場に関するリスク① 系統用蓄電池事業に係る市場変動について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)当社グループのEnergy事業は、系統用蓄電池を用いて、需給調整市場・容量市場・卸電力取引所(JEPX)等の各種電力市場において充放電を行う市場販売型を基本としております。本事業の収益は、需給調整市場の約定価格、容量市場の容量収入、及び卸電力取引所における時間帯間のボラティリティに依存しております。そのため、市場参加者の増加や電力需給環境の変化によりボラティリティが低下した場合、想定した約定量・約定価格を確保できない場合、または蓄電池の充放電サイクルに伴う想定以上の容量劣化が生じた場合には、投資回収計画に支障を来し、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 電力市場に係る制度変更について(顕在可能性:中 影響度:高 発生時期:中期)Energy事業は、「電気事業法」及び「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」(再エネ特措法)をはじめとする各種法令・制度の枠組みの下で運営されており、その収益性は国のエネルギー政策及び電力システム改革の動向に大きく依存しております。政府または管轄省庁の決定により、需給調整市場・容量市場の制度設計、長期脱炭素電源オークション、補助金・優遇措置等が縮小・終了し、または蓄電・再エネ事業者に不利な制度変更がなされた場合には、当社グループの事業計画の見直しが必要となる可能性があります。当社グループは電力広域的運営推進機関の公表資料等を通じて制度動向を継続的にモニタリングしておりますが、制度変更を完全に予見・回避することは困難であります。 (2)開発・建設に関するリスク① 用地の取得・許認可・地域合意について(顕在可能性:中 影響度:中 発生時期:中期)系統用蓄電所の開発に際しては、事業用地の取得または賃借、農地転用・林地開発・道路占用等の各種許認可の取得、及び地権者・周辺地域住民の理解と協力が必要となります。用地に権利関係の瑕疵、地盤・地質または土壌汚染等の問題が判明した場合、許認可の取得や埋蔵文化財調査等に想定以上の期間を要した場合、または地元自治体・住民との合意形成が遅延・不調となった場合には、開発スケジュールの遅延や開発規模の縮小、案件の中止を余儀なくされ、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 系統連系・電力系統への接続について(顕在可能性:中 影響度:中 発生時期:中期)蓄電所において電力の充放電を行うためには、一般送配電事業者が管理する電力系統への接続(系統連系)が不可欠であります。接続予定の系統に空容量がない場合には送電設備の増強費用が追加で発生し、当該費用は他事業者との分担となる場合や、募集プロセス(入札)を経ることで接続までに想定以上の期間を要する場合があります。また、送配電網の混雑や系統工事等により、接続の制約や運転開始の遅延が生じる可能性があり、これらの結果、開発コストの増加や収益機会の逸失を通じて、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 蓄電所の開発・建設について(顕在可能性:中 影響度:中 発生時期:中期)系統用蓄電所の建設に際しては、EPC(設計・調達・施工)事業者との間で工事請負契約を締結し、原則として綿密な設計計画に基づく固定金額での契約(ランプサム契約)により資材調達及び工事を行っております。しかしながら、契約範囲外の事由による設計当初に想定しなかった追加工事の発生、蓄電池セル等の資材・機器価格の高騰、天災・感染症・紛争等の不可抗力事由、またはEPC事業者の信用状況の悪化等により、工事費の増加や運転開始の遅延が生じた場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)ファイナンス・スキームに関するリスク① ファンドスキームについて(顕在可能性:低 影響度:高 発生時期:不特定)系統用蓄電所の開発・取得には多額の設備投資を要するため、特別目的会社(SPC)を通じたプロジェクトファイナンスや匿名組合出資等の外部調達に依存しております。当社グループがスポンサーサポート義務(工事の完成保証、劣後貸付または追加出資義務等)を負う場合があり、SPCの業績悪化、財務制限条項への抵触、または金融市場環境の悪化等により当該義務の履行や追加出資が必要となった場合、あるいは市場金利の上昇により利払い費用の増加や調達コストが上昇した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループはGK-TKスキームを活用した蓄電所ファンドの組成・アセットマネジメント業務を行っておりますが、投資家の投資意欲の変化、業務遂行上の支障、または投資対象案件の運用成績の悪化により想定した収益を確保できない場合、並びに連結範囲の判定に係る会計基準の改正や解釈の変更があった場合にも、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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