有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、巻線及び応用技術の追求により技術、生産、収益の基盤増強を図り、ニーズを捉えた高付加価値製品の提供を通し市場でのプレゼンスを高め、企業価値向上と株主還元につなげてまいります。2028年3月期の定量目標として、売上高500億円、EBITDA68億円、ROE9.3%、ROIC7.6%を掲げております。また、2026年3月期より、連結配当性向40%以上という株主還元方針を適用しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループは、2027年3月期においては、中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期)の2年目として、当初の計画を上回るペースでの業績達成に向け、事業部毎の戦略を着実に推進してまいります。競争力・マーケットプレゼンスの更なる向上を図る「ブラックオーシャン戦術」、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」、シナジー効果によるビジネス・業容の拡大を企図した「M&A戦略」、更に当社が強みとする巻線技術を活かし、ヒューマノイドロボットの関節や指先向けの小型・精密なコアレスモータおよびブラシレスDCモータ等の新設備開発を進めてまいります。併せて、地政学的リスクや環境負荷低減に配慮したレアアースレスのセラミックモータや、スマートフォンの高機能化に対応するトリプルコイルスピーカ、ダブルコイルイヤホン、新型振動デバイス、VCMコイル等の新設備開発を通じ、成長分野での競争力強化に努めてまいります。 AIサーバー市場においては、省電力化や高効率な冷却性能等が重要課題となる中、精密・高占積率の巻線技術を強みに、高精度な情報伝達を支えるステッピングモータや空冷用ファンモータ、水冷用ポンプモータの製造設備を展開し、新たな成長領域として事業拡大を目指してまいります。また、半導体業界向けの高速検査ハンドラー、エナジーデバイス業界向けの捲回機、ペロブスカイト太陽電池向けのロール・ツー・ロール等、コイルデバイス事業やモータ事業以外の領域等の戦略製品ラインナップの拡充等を推進してまいります。 国内においては、NITTOKU KYOTO株式会社にて、ロール・ツー・ロール設備におけるレーザ加工技術、モータ事業や半導体関連事業におけるプロセス技術等とのシナジー効果を追求することにより、レーザ関連事業における新たな収益機会の創出とビジネス・業績の拡大に努めてまいります。一方、海外においては、昨年、第一実業株式会社との共同出資によりインドにNITTOKU FA INDIA PVT. LTD.を設立、幅広いネットワークと販売力を活用した当社製品の販売強化と収益力の向上を目指し、今後、本格稼働を進めてまいります。 当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素等のデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、巻線及び応用技術の追求により技術、生産、収益の基盤増強を図り、ニーズを捉えた高付加価値製品の提供を通し市場でのプレゼンスを高め、企業価値向上と株主還元につなげてまいります。2028年3月期の定量目標として、売上高500億円、EBITDA68億円、ROE9.3%、ROIC7.6%を掲げております。また、2026年3月期より、連結配当性向40%以上という株主還元方針を適用しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループは、2027年3月期においては、中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期)の2年目として、当初の計画を上回るペースでの業績達成に向け、事業部毎の戦略を着実に推進してまいります。競争力・マーケットプレゼンスの更なる向上を図る「ブラックオーシャン戦術」、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」、シナジー効果によるビジネス・業容の拡大を企図した「M&A戦略」、更に当社が強みとする巻線技術を活かし、ヒューマノイドロボットの関節や指先向けの小型・精密なコアレスモータおよびブラシレスDCモータ等の新設備開発を進めてまいります。併せて、地政学的リスクや環境負荷低減に配慮したレアアースレスのセラミックモータや、スマートフォンの高機能化に対応するトリプルコイルスピーカ、ダブルコイルイヤホン、新型振動デバイス、VCMコイル等の新設備開発を通じ、成長分野での競争力強化に努めてまいります。 AIサーバー市場においては、省電力化や高効率な冷却性能等が重要課題となる中、精密・高占積率の巻線技術を強みに、高精度な情報伝達を支えるステッピングモータや空冷用ファンモータ、水冷用ポンプモータの製造設備を展開し、新たな成長領域として事業拡大を目指してまいります。また、半導体業界向けの高速検査ハンドラー、エナジーデバイス業界向けの捲回機、ペロブスカイト太陽電池向けのロール・ツー・ロール等、コイルデバイス事業やモータ事業以外の領域等の戦略製品ラインナップの拡充等を推進してまいります。 国内においては、NITTOKU KYOTO株式会社にて、ロール・ツー・ロール設備におけるレーザ加工技術、モータ事業や半導体関連事業におけるプロセス技術等とのシナジー効果を追求することにより、レーザ関連事業における新たな収益機会の創出とビジネス・業績の拡大に努めてまいります。一方、海外においては、昨年、第一実業株式会社との共同出資によりインドにNITTOKU FA INDIA PVT. LTD.を設立、幅広いネットワークと販売力を活用した当社製品の販売強化と収益力の向上を目指し、今後、本格稼働を進めてまいります。 当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素等のデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日〜2026年3月31日)における日本経済の情勢は、米国の関税措置をはじめとする各国の通商政策や中東情勢に伴うインフレリスクの高まり等の影響はあるものの、全体としては緩やかな成長が継続いたしました。一方、海外情勢においては、各国の通商政策が、グローバルな貿易活動や国際金融資本市場への影響等を通じて世界経済を押し下げる可能性や、中東情勢の影響を受けた原油価格上昇が、交易条件の悪化等による世界経済へマイナスの影響を及ぼす可能性がある中、不確実性が高い状況で推移いたしました。 当社グループを取り巻く環境においては、政府の経済政策や緩和的な金融環境が下支え要因として作用する中、人手不足対応の省力化投資や能力増強投資に加え、デジタル・AI関連の投資、自動車産業における電装化、安全化のための設備投資等をはじめ、製造生産システムの自動化、効率化、高品質化ニーズにより、モビリティ業界を中心に景気低迷が続いている欧州市場を除き、設備投資は緩やかな増加傾向となりました。 当社グループは、ユーザーの生産システム全体のデザイン・構築に技術・アイデアを提供し、また生産工程全体の効率化や品質向上にも貢献する「ラインビルダー」として、ユーザーごとの固有のニーズやウォンツを実現する一貫生産ラインの提供に努めております。新たな技術革新に伴うユーザーの新規製品の自動化案件に対して、ユーザーとともに先端設備の開発を行っており、従来よりも生産設備の規模が大型化し、納期も長期化の傾向にあります。また、採用したい人材が集まる場所にテクニカルセンターを開設するなど、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」により、ニッチな業界における優れた即戦力人材の確保を推進しております。 国内においては、今年3月に民事再生手続中の株式会社片岡製作所の再生支援及びシナジー効果の拡大等を目的として、株式会社日本政策投資銀行との共同出資にて、NITTOKU KYOTO株式会社を設立、4月に片岡製作所のレーザ加工システム事業を譲り受けることを締結いたしました。今後は、当社グループのレーザ関連事業における新たな収益機会の創出により、ビジネスと業績の拡大に努めてまいります。一方、海外においては、昨年12月に第一実業株式会社との共同出資によりインドにNITTOKU FA INDIA PVT. LTD.を設立いたしました。幅広いネットワークと販売力を活用した当社製品の販売強化と収益力の向上を目指し、今後、本格稼働を進めてまいります。 以上の状況下、当連結会計年度においては、米国等海外向けの売上が盛況であったことに加え、新規開発要素を含む案件の割合が前期比減少、また価格転嫁及びコスト削減等の取り組みが奏功したため、売上・利益ともに前期比大幅に増加し、過去最高となりました。これらの結果、経営成績では、売上高は424億12百万円(前期比27.5%増)、営業利益は54億39百万円(前期比385.9%増)、経常利益は54億92百万円(前期比348.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は34億39百万円(前期比163.0%増)となりました。財政状態では、流動資産は、前連結会計年度末対比29億43百万円増加し、444億70百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末対比4億18百万円減少し、184億69百万円となりました。資産合計は、前連結会計年度末対比25億24百万円増加し、629億40百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比18億77百万円減少し、144億50百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末対比4億89百万円増加し、79億73百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末対比13億88百万円減少し、224億23百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末対比39億13百万円増加し、405億16百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)当社グループは、搬送システム上に巻線・ハンドリング・組立・検査等の工程を搭載する技術をベースにし、独自開発のOSにより高機能多軸同期制御が可能な生産システムによるさまざまな生産ライン構築を提供することで、世界市場におけるユーザーの競争優位性の向上に資するビジネスモデルを追求しております。ユーザーごとに創出される固有のニーズやウォンツにスピーディーに対応し、ニッチな分野でのオープンイノベーションによるユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進する「ブラックオーシャン戦術」をグローバルに推進することによって、競合他社の参入障壁を高め、競争力及びマーケットプレゼンスの更なる向上に努めております。この成果として、半導体業界向けの高速検査ハンドラー、エナジーデバイス業界向けの捲回機、ロール・ツー・ロール等、コイルデバイス事業やモータ事業以外の領域が広がっております。 また、ヒューマノイドロボットの関節や指先用として、当社が強みとする小型で精密なモータの開発や、地政学的リスクを考慮したレアアースレスのセラミックモータの開発、高機能なスマートフォン向けのスピーカやイヤホン用コイル等の新設備開発にも努めております。更に、AIサーバー市場においては、省電力化や高効率な冷却性能等が重要課題となる中、当社の精密・高占積率の巻線技術を強みに、ステッピングモータや空冷用ファンモータ、水冷用ポンプモータ製造設備の受注拡大にも取り組んでおります。これらの結果、全売上高の約95%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業においては、連結売上高は、405億13百万円(前期比28.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、61億15百万円(前期比242.3%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、254億90百万円(前期比14.5%増)、売上高は、279億27百万円(前期比56.6%増)、当期末の受注残高は、205億68百万円(前期比10.6%減)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)非接触ICカードの売上高は14億50百万円と前期比3.6%減、生産ライン管理用のFAタグや電池タグ等、タグの合計売上高は、半導体の需要増加等に伴い生産ライン管理用FAタグの売上が増加したことにより、3億39百万円と前期比139.6%増となりました。これらの結果、連結売上高は、18億99百万円(前期比5.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、5億94百万円(前期比33.4%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、17億3百万円(前期比9.8%減)、売上高は、18億92百万円(前期比4.7%増)、当期末の受注残高は、4億87百万円(前期比27.9%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比53億5百万円増加し、195億79百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は41億3百万円(前連結会計年度は50百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が48億93百万円、棚卸資産の減少が29億5百万円、減価償却費が12億30百万円あったものの、契約負債の減少が24億98百万円、仕入債務の減少が10億41百万円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は8億13百万円(前連結会計年度は1億54百万円の収入)となりました。これは主として、有形固定資産の売却による収入が20億26百万円、投資有価証券の売却による収入が1億89百万円あったものの、保険積立金の積立による支出が7億54百万円、有形固定資産の取得による支出が6億59百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3億60百万円(前連結会計年度は3億29百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入が30億円あったものの、長期借入金の返済による支出が22億71百万円、配当金の支払額による支出が8億58百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しております。このため、生産及び受注の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しております。また、販売の状況については「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。イ 経営成績の分析(売上高・営業利益)当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上原価・売上総利益)当連結会計年度は、開発案件比率の増加等により、売上原価率は前連結会計年度の75.9%から69.5%(6.4ポイント減少)となり、当連結会計年度の売上総利益は129億16百万円(前期比61.3%増)となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に人員増加に伴う給与手当・賞与の増加により、74億77百万円(前期比8.6%増)となりました。(営業外収益及び営業外費用)営業外収益は、受取利息40百万円、受取配当金49百万円などがあり2億9百万円、営業外費用は、為替差損25百万円、支払利息89百万円などがあり1億56百万円となりました。この結果、営業外損益は53百万円の収益となり、経常利益は54億92百万円(前期比348.2%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は34億39百万円(前期比163.0%増)となりました。ロ 財政状態の分析(資産)流動資産は前連結会計年度末対比29億43百万円増加し、444億70百万円となりました。これは主として、現金及び預金が52億25百万円増加、電子記録債権が2億91百万円増加、受取手形及び売掛金が2億85百万円増加したものの、仕掛品が27億13百万円減少したことによります。固定資産は前連結会計年度末対比4億18百万円減少し、184億69百万円となりました。これは主として、投資有価証券が1億91百万円増加、機械装置及び運搬具(純額)が14百万円増加したものの、建物及び構築物(純額)が11億27百万円減少、土地が10億34百万円減少、のれんが54百万円減少したことによります。この結果、資産合計は前連結会計年度末対比25億24百万円増加し、629億40百万円となりました。(負債)流動負債は前連結会計年度末対比18億77百万円減少し、144億50百万円となりました。これは主として、1年内返済予定の長期借入金が3億33百万円増加したものの、契約負債が23億24百万円減少したことによります。固定負債は前連結会計年度末対比4億89百万円増加し、79億73百万円となりました。これは主として、長期借入金が3億95百万円増加したことによります。 この結果、負債合計は前連結会計年度末対比13億88百万円減少し、224億23百万円となりました。(純資産)純資産合計は前連結会計年度末対比39億13百万円増加し、405億16百万円となりました。また、自己資本比率は64.0%(前連結会計年度末は60.2%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を基本としております。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は41億3百万円となり、配当金の支払に8億58百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は53億5百万円の増加となり、195億79百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものであります。実際の業績はさまざまな要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況及び製品需要の変動、為替相場の変動及び国内外の各種規制並びに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。なお、ウクライナ情勢や中東情勢の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、巻線および応用技術の追求により技術、生産、収益の基盤増強を図り、ニーズを捉えた高付加価値製品の提供を通し市場でのプレゼンスを高め、企業価値向上と株主還元につなげてまいります。2028年3月期の定量目標として、売上高500億円、EBITDA68億円、ROE9.3%、ROIC7.6%を掲げております。また、2026年3月期より、連結配当性向40%以上という株主還元方針を適用しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社は、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」、シナジー効果によるビジネス・業容の拡大を企図した「M&A戦略」、競争力・マーケットプレゼンスの更なる向上を図る「ブラックオーシャン戦術」、半導体業界向け高精度ダイボンダーや電池業界向け捲回機等の戦略商品ラインナップの拡充等を推進してまいります。国内においては、2025年3月、第一実業株式会社との業務提携に係る基本合意書を締結、今後は電池製造分野、自動車及び自動車関連部品製造分野、及びグローバルエリア戦略の分野において戦略的パートナーシップを構築、両社の企業価値の向上と製品供給を通じた社会への貢献を目指してまいります。また、国内の半導体業界向け事業につきましては、FA事業本部において対応してまいりましたが、2025年4月に半導体事業部として組織を独立化し、市場のニーズやウォンツへの対応速度を高めてまいります。海外においては、2025年3月、ベトナム現地法人のダナン支店を開設、ベトナム中部におけるユーザー向けサービスの向上、及び営業活動の拡大、活性化を図ってまいります。当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素等のデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、巻線および応用技術の追求により技術、生産、収益の基盤増強を図り、ニーズを捉えた高付加価値製品の提供を通し市場でのプレゼンスを高め、企業価値向上と株主還元につなげてまいります。2028年3月期の定量目標として、売上高500億円、EBITDA68億円、ROE9.3%、ROIC7.6%を掲げております。また、2026年3月期より、連結配当性向40%以上という株主還元方針を適用しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社は、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」、シナジー効果によるビジネス・業容の拡大を企図した「M&A戦略」、競争力・マーケットプレゼンスの更なる向上を図る「ブラックオーシャン戦術」、半導体業界向け高精度ダイボンダーや電池業界向け捲回機等の戦略商品ラインナップの拡充等を推進してまいります。国内においては、2025年3月、第一実業株式会社との業務提携に係る基本合意書を締結、今後は電池製造分野、自動車及び自動車関連部品製造分野、及びグローバルエリア戦略の分野において戦略的パートナーシップを構築、両社の企業価値の向上と製品供給を通じた社会への貢献を目指してまいります。また、国内の半導体業界向け事業につきましては、FA事業本部において対応してまいりましたが、2025年4月に半導体事業部として組織を独立化し、市場のニーズやウォンツへの対応速度を高めてまいります。海外においては、2025年3月、ベトナム現地法人のダナン支店を開設、ベトナム中部におけるユーザー向けサービスの向上、及び営業活動の拡大、活性化を図ってまいります。当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素等のデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における日本経済の情勢は、円安基調の為替相場やインバウンド需要の増加などを背景に、企業収益、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費や設備投資が堅調に推移するなど、全体として緩やかな成長が継続いたしました。一方、海外情勢においては、欧州や中国経済の減速、ウクライナや中東情勢等の地政学的リスク、トランプ関税をはじめとする米国大統領改選に伴う財政、金融、国際貿易市場等への影響、資源・エネルギー価格の動向等、引き続き不確実性が高い状況で推移いたしました。当社グループを取り巻く環境においては、緩和的な金融環境が下支えとなる中、人手不足対応やデジタル関連の投資、成長分野・脱炭素化関連の研究開発投資、サプライチェーンの強靭化に向けた投資、自動車産業における電装化、安全化のための設備投資等をはじめ、製造生産システムの自動化、効率化、高品質化ニーズ等により、景況感が悪化している欧州市場を除き、設備投資は緩やかな増加傾向となりました。当社グループは、ユーザーの生産システム全体のデザイン・構築に技術・アイデアを提供し、また生産工程全体の効率化や品質向上にも貢献する「ラインビルダー」として、ユーザーごとの固有のニーズやウォンツを実現する一貫生産ラインの提供に努めております。こうした客先専用機に加えて、業界標準機の開発・販売も注力しており、当期に国内で開催された半導体業界の展示会では、半導体関連の業界標準機が好評を博し多数の引き合いを獲得するなど、技術力と収益性を両立するための体質改善を進めております。また、採用したい人材が集まる場所にテクニカルセンターを開設するなど、即戦力となる人材の確保を目的とした「サテライト戦略」により、ニッチな業界における優れた即戦力人材の確保を推進しております。近年は、SDGs対応やESG経営が求められるようになったことから、当社グループは省資源・省材料・省電力等を実現する生産システムの提供や、関連会社のIMD社においてモータ廃棄量の削減を可能にする絶縁媒体レスモータの研究、また当社においてその生産システムの研究に努めており、地球環境保全や国際社会への貢献にも努めております。当社グループは、モビリティ業界を中心とした新たな技術革新に伴うユーザーの新規製品の自動化案件に対して、ユーザーとともに先端設備の開発を行っており、また従来よりも生産設備の規模が大型化し、納期も長期化しております。当期においては、新規開発要素(ユーザー開発製品の進化・変化)を含む案件の割合が多く、ユーザーの要求に応じた追加の仕様変更への対応や品質調整に時間を要したほか、検収条件達成のための追加コストや納品後の再改造対応が必要になる等、納期の長期化やコストを要する事象が複数発生いたしました。また、ドイツをはじめとする欧州モビリティ業界の景気低迷に伴う欧州子会社の業績悪化等、海外子会社の業績不振等が要因となり、利益は前期を大幅に下回る結果となりました。なお、当期における低収益案件については、既にリピート受注を獲得している案件もあり、今後の収益拡大に寄与いたします。これらの結果、経営成績では、売上高は332億68百万円(前期比8.0%増)、営業利益は11億19百万円(前期比73.1%減)、経常利益は12億25百万円(前期比71.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は13億7百万円(前期比52.3%減)となりました。財政状態では、流動資産は、前連結会計年度末対比23億33百万円増加し、415億27百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末対比12億96百万円増加し、188億88百万円となりました。資産合計は、前連結会計年度末対比36億30百万円増加し、604億15百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比28億5百万円増加し、163億28百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末対比39億92百万円増加し、74億83百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末対比67億97百万円増加し、238億12百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末対比31億67百万円減少し、366億3百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)当社グループは、搬送システム上に巻線・ハンドリング・組立・検査等の工程を搭載する技術をベースにし、独自開発のOSにより高機能多軸同期制御が可能な生産システムによるさまざまな生産ライン構築を提供することで、世界市場におけるユーザーの競争優位性の向上に資するビジネスモデルを追求しております。ユーザーごとに創出される固有のニーズやウォンツにスピーディーに対応し、ニッチな分野でのオープンイノベーションによるユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進する「ブラックオーシャン戦術」をグローバルに推進することによって、競合他社の参入障壁を高め、競争力及びマーケットプレゼンスの更なる向上に努めております。この成果として、半導体業界向けの高精度ダイボンダーやハンドラー、電池業界向けの捲回機等、巻線工程を含まないメカトロニクス事業の領域が広がっております。昨今の急速なデジタル化の進展によるデバイスやツール等の高性能化に伴い、当事業においては、当社グループは従来の「生産設備メーカー」から、ユーザーの生産システム全体の設計・構築に技術・アイデアを提供し、工程全体の生産効率化や品質向上に貢献する「ラインビルダー」へと変化を遂げております。前述のとおり、当期においては、新規開発に伴う納期の長期化やコストを要する事象が複数発生したこと、海外子会社の業績不振等により、利益は前期を大幅に下回る結果となりました。これらの結果、全売上高の約95%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業においては、連結売上高は、314億74百万円(前期比11.0%増)、セグメント利益(営業利益)は、17億86百万円(前期比59.5%減)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、222億63百万円(前期比21.4%増)、売上高は、178億39百万円(前期比9.5%減)、当期末の受注残高は、230億5百万円(前期比23.8%増)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)当期においては、非接触ICカードの売上高は前期比7.4%減、生産ライン管理用のFAタグや電池タグ等、タグの合計売上高は、ユーザーサイドが半導体不足時に先行手配していたタグの在庫調整の影響等により、前期比73.0%減となりました。これらの結果、連結売上高は、17億93百万円(前期比26.4%減)、セグメント利益(営業利益)は、4億45百万円(前期比43.3%減)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、18億89百万円(前期比8.3%減)、売上高は、18億7百万円(前期比25.9%減)、当期末の受注残高は、6億75百万円(前期比13.9%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比2億29百万円減少し、142億74百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は50百万円(前連結会計年度は5億25百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が17億10百万円、減価償却費が12億15百万円、契約負債の増加が19億83百万円あったものの、法人税等の支払額の16億72百万円、棚卸資産の増加が11億円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は1億54百万円(前連結会計年度は1億16百万円の収入)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入が9億42百万円、有価証券の償還による収入が3億86百万円、定期預金の払戻による収入が3億2百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が8億9百万円、保険積立金の積立による支出が5億94百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3億29百万円(前連結会計年度は11億95百万円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入が54億円あったものの、長期借入金の返済による支出が23億83百万円、自己株式の取得による支出が23億9百万円、配当金の支払額による支出が6億85百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しております。このため、生産及び受注の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しております。また、販売の状況については「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。イ 経営成績の分析(売上高・営業利益)当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上原価・売上総利益)当連結会計年度は、開発案件比率の増加等により、売上原価率は前連結会計年度の67.8%から75.9%(8.2ポイント増加)と増加し、当連結会計年度の売上総利益は80億7百万円(前期比19.4%減)となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に人員増加に伴う給与手当・賞与の増加により、68億87百万円(前期比19.5%増)となりました。(営業外収益及び営業外費用)営業外収益は、受取利息60百万円、受取配当金57百万円などがあり3億5百万円、営業外費用は、為替差損43百万円、支払利息61百万円などがあり1億99百万円となりました。この結果、営業外損益は1億5百万円の収益となり、経常利益は12億25百万円(前期比71.4%減)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は13億7百万円(前期比52.3%減)となりました。ロ 財政状態の分析(資産)流動資産は前連結会計年度末対比23億33百万円増加し、415億27百万円となりました。これは主として、仕掛品が21億33百万円、受取手形及び売掛金が12億36百万円増加したものの、電子記録債権が9億5百万円、現金及び預金が1億21百万円減少したことによります。固定資産は前連結会計年度末対比12億96百万円増加し、188億88百万円となりました。これは主として、建物及び構築物(純額)が11億67百万円、土地が10億67百万円、のれんが2億11百万円、機械装置及び運搬具(純額)が2億15百万円増加したものの、投資有価証券が19億91百万円減少したことによります。これらの結果、資産合計は前連結会計年度末対比36億30百万円増加し、604億15百万円となりました。(負債)流動負債は前連結会計年度末対比28億5百万円増加し、163億28百万円となりました。これは主として、契約負債が24億4百万円、1年内返済予定の長期借入金が15億67百万円増加したものの、電子記録債務が10億80百万円減少したことによります。固定負債は前連結会計年度末対比39億92百万円増加し、74億83百万円となりました。これは主として、長期借入金が44億83百万円増加したことによります。 これらの結果、負債合計は前連結会計年度末対比67億97百万円増加し、238億12百万円となりました。(純資産)純資産合計は前連結会計年度末対比31億67百万円減少し、366億3百万円となりました。これは主として自己株式が23億4百万円増加したことによります。また、自己資本比率は60.2%(前連結会計年度末は69.4%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を基本としております。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は50百万円となり、配当金の支払に6億85百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は2億29百万円の減少となり、142億74百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものであります。実際の業績はさまざまな要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況及び製品需要の変動、為替相場の変動及び国内外の各種規制並びに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。なお、ウクライナ情勢や中東情勢の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高500億円、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組んでまいります。また、資本コストや株価を意識した資本コスト経営を2025年3月期より導入し、加重平均資本コスト(WACC)を6~7%台と設定し、ROIC10%以上、EBITDAマージン15%以上を中期的な目標に掲げ、優秀人材の確保・育成やM&Aを含む生産能力・収益力の増強に取り組み、EVAスプレッドを意識した資本収益力の向上を図ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社は、さまざまな業種の生産技術を代行するため、当社が築き上げた生産システムのプラットフォームに他社の特殊技術を取り入れ、また「ラインビルダー」として一貫生産ラインをスピーディーにグローバルに提供いたします。モビリティ業界においては、HV/EVなど乗用車の電装化・安全化の進展が継続し、高度化の流れは商用車や二輪車、船舶、建設機械にも広がりを見せています。当社は、モータ・電子部品分野を中心に設備の高度化・高速化・高品質化を推進するとともに、精密技術・搬送技術等を応用し、電池・半導体分野をはじめとする新たな事業領域に向けた各種自動機・システム機への展開を推進いたします。本年4月に、国内では、自動化専用機械の設計製作メーカーであるアステクノス社を子会社化し、欧州では、電気測定・検査機器関連のノウハウを有するAPI社を欧州現法の子会社とするなど、M&Aに伴うシナジー効果により、ビジネス・業容の拡大を積極的に図ってまいります。また、事業成長をさらに加速させるためには、さまざまな高い技術を有する即戦力となる人材の中途採用が必要不可欠です。早期成長の実現のため、当社は、既存事業拠点での採用に拘ることなく、求める技術者が希望する勤務地に開発サテライトを新設しております。具体的には、2018年に開設した四国テクニカルセンターに加え、本年5月には鳥取テクニカルセンター、本年6月には滋賀テクニカルセンターを開設し、他エリアへの展開も推進しております。さらに、四国テクニカルセンターは、2026年には製造機能を持った事業所として本格稼働を開始いたします。当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素、5Gといったデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として効率的な経営を推し進めてまいります。そのために、性別・国籍等の多様性の確保を踏まえつつ、当社の持続的成長と価値向上に資する資質・能力・識見を有する人材を積極的に採用してまいります。研究開発にも積極的に投資を振り向け、知的財産の保護を図りながら、長年培った巻線・要素技術と経験を活かし、Speed(スピード)・Small(省スペース)・Saving(節約)・Smart(情報化)の実現と共に、製品の高品質化によるユーザーの生産効率向上への貢献と、同時に当社資本の充実を図ってまいります。これら活動を通し、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)における、気候変動、クリーンエネルギーといった「脱炭素化」のキーアイテムとなるコイルやモータ向け生産設備の開発、製造を含めたトータル・ソリューション、技術革新や労働各分野に関わるファクトリーオートメーション化、スマート工場化へのソリューションを通じて、地球環境と国際社会に貢献する企業を目標といたします。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高500億円、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組んでまいります。また、資本コストや株価を意識した資本コスト経営を2025年3月期より導入し、加重平均資本コスト(WACC)を6~7%台と設定し、ROIC10%以上、EBITDAマージン15%以上を中期的な目標に掲げ、優秀人材の確保・育成やM&Aを含む生産能力・収益力の増強に取り組み、EVAスプレッドを意識した資本収益力の向上を図ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社は、さまざまな業種の生産技術を代行するため、当社が築き上げた生産システムのプラットフォームに他社の特殊技術を取り入れ、また「ラインビルダー」として一貫生産ラインをスピーディーにグローバルに提供いたします。モビリティ業界においては、HV/EVなど乗用車の電装化・安全化の進展が継続し、高度化の流れは商用車や二輪車、船舶、建設機械にも広がりを見せています。当社は、モータ・電子部品分野を中心に設備の高度化・高速化・高品質化を推進するとともに、精密技術・搬送技術等を応用し、電池・半導体分野をはじめとする新たな事業領域に向けた各種自動機・システム機への展開を推進いたします。本年4月に、国内では、自動化専用機械の設計製作メーカーであるアステクノス社を子会社化し、欧州では、電気測定・検査機器関連のノウハウを有するAPI社を欧州現法の子会社とするなど、M&Aに伴うシナジー効果により、ビジネス・業容の拡大を積極的に図ってまいります。また、事業成長をさらに加速させるためには、さまざまな高い技術を有する即戦力となる人材の中途採用が必要不可欠です。早期成長の実現のため、当社は、既存事業拠点での採用に拘ることなく、求める技術者が希望する勤務地に開発サテライトを新設しております。具体的には、2018年に開設した四国テクニカルセンターに加え、本年5月には鳥取テクニカルセンター、本年6月には滋賀テクニカルセンターを開設し、他エリアへの展開も推進しております。さらに、四国テクニカルセンターは、2026年には製造機能を持った事業所として本格稼働を開始いたします。当社は地球環境と国際社会の持続的な成長に貢献する「ラインビルダー」として、SDGs、脱炭素、5Gといったデジタル化、グリーン化を目的とするメガトレンドから生じるビジネスチャンスを掴み、大型設備投資や先端の設備投資のニーズに応えてまいります。今後も継続的な利益の創出を実現し、社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における世界経済の情勢は、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化に伴う地政学的リスクの高まり、不動産不況等に伴う中国経済の低迷、資源・エネルギー価格の上昇、世界的なインフレ圧力の残存といった影響が懸念される中、回復ペースが鈍化し、不確実性が高い状況で推移いたしました。当社グループを取り巻く事業環境においては、緩和的な金融環境が民間需要の下支えとなる中、SDGsに関連したGHG削減、省人化・DX化、サプライチェーンの強靭化、モビリティの電動化・電装化・安全化にあっては、それらに必要な製品開発・製造はもとよりその生産システムまでトータルに取り組むことが必要になり、生産設備の自動化・高度化・高品質化のための最先端の設備投資が世界的な黎明期を迎えております。当社は、ユーザーごとの生産ラインの効率化や要求された品質を実現させる「ラインビルダー」として、ユーザーの生産システム全体の設計・構築に技術・アイデアを提供しております。また、グローバル人材の育成により、海外拠点の営業・生産・サービス提供レベルを向上させ、ユーザーのニーズ・ウォンツを的確に捉えた「生産技術の代行」と、ユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進いたしました。また当期は、フィリピン現地法人の新設や、ベトナム現地法人の支店をホーチミンに開設するなど、東南アジアを中心に海外拠点のサービスサポート体制を充実させました。近年は、SDGs対応やESG経営が求められるようになったことから、当社は省資源・省材料・省電力・省スペース・高生産性・高安全性等を実現する生産システムをユーザーに提供しており、地球環境や国際社会への貢献にも努めております。これらの結果、経営成績では、売上高は308億3百万円(前期比4.6%増)、営業利益は41億64百万円(前期比34.5%増)、経常利益は42億80百万円(前期比37.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は27億44百万円(前期比23.4%増)となりました。財政状態では、流動資産は、前連結会計年度末対比70億91百万円増加し、391億93百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末対比20億18百万円増加し、175億91百万円となりました。資産合計は、前連結会計年度末対比91億9百万円増加し、567億85百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比30億50百万円増加し、135億23百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末対比23億13百万円増加し、34億91百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末対比53億64百万円増加し、170億14百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末対比37億45百万円増加し、397億70百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)当社は、搬送システム上に巻線・ハンドリング・組立・検査等の工程を搭載し、独自開発のOSにより高機能多軸同期制御が可能な生産システムを提供することで、世界市場におけるユーザーの競争優位性の向上に資するビジネスモデルを追求しております。ユーザーごとに創出される固有のニーズやウォンツにスピーディーに対応し、オープンイノベーションによるユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進する「ブルーレイク戦略」をグローバルに推進することによって、既存領域の深化に留まらず、周辺事業領域の探索を積極的に進めております。この成果として、自動車向けのコンデンサやモジュールの組立ライン等、巻線工程を含まないメカトロニクス事業の領域が広がっております。昨今の急速なデジタル化の進展によるデバイスやツール等の高性能化・高度化に伴い、当事業においては、当社は従来の「生産設備メーカー」から、ユーザーの生産システム全体の設計・構築に技術・アイデアを提供し、巻線の前後工程を含む工程全体の生産効率化や品質向上に貢献する「ラインビルダー」へと変化を遂げております。生産システムの大型化・複雑化に伴い、近年は高額かつ新規要素を多く含む案件の受注が増加していることから、採算性にも配慮が必要となりますが、当期においては、技術ノウハウの蓄積、受注時の精緻な擦り合わせ、生産効率化、原価低減、付加価値向上等により、こうした案件についても利益確保が実現でき、また加えて、外貨建て案件において為替影響がプラスに働きました。これらの結果、全売上高の約92%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業においては、連結売上高は、283億65百万円(前期比6.0%増)、セグメント利益(営業利益)は、44億8百万円(前期比36.7%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、183億46百万円(前期比22.9%減)、売上高は、197億2百万円(前期比0.5%減)、当期末の受注残高は、185億80百万円(前期比6.8%減)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)当期においては、非接触ICカードの売上高は堅調に推移した一方で、生産ライン管理用のFAタグや電池タグの売上高は、当期は前期に比べ一服感が見られました。これらの結果、連結売上高は、24億37百万円(前期比10.0%減)、セグメント利益(営業利益)は、7億86百万円(前期比2.5%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、20億60百万円(前期比15.3%減)、売上高は、24億37百万円(前期比10.0%減)、当期末の受注残高は、5億93百万円(前期比38.9%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比24億79百万円増加し、145億3百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は5億25百万円(前連結会計年度は12億46百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が42億80百万円、減価償却費が9億34百万円、契約負債の増加が14億62百万円あったものの、売上債権の増加が24億44百万円、棚卸資産の増加が29億40百万円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は1億16百万円(前連結会計年度は3億92百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入が21億21百万円、保険積立金の払戻による収入が5億61百万円あったものの、定期預金の預入による支出が9億49百万円、有形固定資産の取得による支出が6億65百万円、保険積立金の積立による支出が6億11百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は11億95百万円(前連結会計年度は8億48百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入が20億円あったものの、配当金の支払が5億78百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しております。このため、生産及び受注の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しております。また、販売の状況については「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。イ 経営成績の分析(売上高・営業利益)当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上原価・売上総利益)当連結会計年度は、リピート案件比率の増加等により、売上原価率は前連結会計年度の73.0%から67.8%(5.2ポイント減少)と改善し、当連結会計年度の売上総利益は99億29百万円(前期比24.7%増)となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に人員増加に伴う給与手当・賞与の増加により、57億64百万円(前期比18.4%増)となりました。(営業外収益及び営業外費用)営業外収益は、受取利息1億1百万円、受取配当金62百万円などがあり2億90百万円、営業外費用は、為替差損91百万円、支払利息32百万円などがあり1億74百万円となりました。この結果、営業外損益は1億15百万円の収益となり、経常利益は42億80百万円(前期比37.2%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は27億44百万円(前期比23.4%増)となりました。ロ 財政状態の分析(資産)流動資産は前連結会計年度末対比70億91百万円増加し、391億93百万円となりました。これは主として、仕掛品が23億41百万円、受取手形及び売掛金が19億35百万円、現金及び預金が11億86百万円増加したことによります。固定資産は前連結会計年度末対比20億18百万円増加し、175億91百万円となりました。これは主として、投資有価証券が8億78百万円、建物及び構築物(純額)が5億82百万円、機械装置及び運搬具(純額)が1億70百万円増加したことによります。これらの結果、資産合計は前連結会計年度末対比91億9百万円増加し、567億85百万円となりました。(負債)流動負債は前連結会計年度末対比30億50百万円増加し、135億23百万円となりました。これは主として、契約負債が16億64百万円、未払法人税等が10億4百万円増加したことによります。固定負債は前連結会計年度末対比23億13百万円増加し、34億91百万円となりました。これは主として、長期借入金が15億84百万円、繰延税金負債が4億83百万円増加したことによります。 これらの結果、負債合計は前連結会計年度末対比53億64百万円増加し、170億14百万円となりました。(純資産)純資産合計は前連結会計年度末対比37億45百万円増加し、397億70百万円となりました。また、自己資本比率は69.4%(前連結会計年度末は74.9%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を基本としております。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は5億25百万円となり、配当金の支払に5億78百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は24億79百万円の増加となり、145億3百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものであります。実際の業績はさまざまな要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況及び製品需要の変動、為替相場の変動及び国内外の各種規制並びに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。なお、ウクライナ情勢や中東情勢の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに国際社会の持続的な成長に貢献するトータル精密FAメーカーを目指しております。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高500億円、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題VUCA時代を迎え技術の進化も非常に激しく、当社グループでは、「SPEED」「SMALL」「SAVING」をモットーに多軸同期制御、独自のソフト開発を積み重ねながら顧客の付加価値を創造する生産システムとしてのトータル精密FAラインの構築を進めております。その中で、搬送システム、ハンドリング、制御システム、高性能なタグの仕組みを組み合わせることによって変種変量混合生産を可能にする新しいプラットフォームも構築・提案し、時代の変化に伴うモノづくりに対応しております。顧客の創造と生産技術の代行をキーワードに顧客と当社で協業しながら共に成長してまいります。各拠点のビフォーサービス、アフターサービス体制強化を進め、また、顧客の近くでマイクロファクトリーとして設計、製造するなど、各地域及び顧客ごとのニーズ、ウォンツに応える体制を確立してまいります。その一環として2022年4月にはベトナム法人が営業を開始しました。今後も他地域への展開を図りながら地産地消で生産効率を高め納期短縮に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社グループを取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として、すべてのステークホルダーの価値を持続的に向上させるとともに国際社会の持続的な成長に貢献するトータル精密FAメーカーを目指しております。 (2) 目標とする経営指針当社グループは、経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高500億円、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題VUCA時代を迎え技術の進化も非常に激しく、当社グループでは、「SPEED」「SMALL」「SAVING」をモットーに多軸同期制御、独自のソフト開発を積み重ねながら顧客の付加価値を創造する生産システムとしてのトータル精密FAラインの構築を進めております。その中で、搬送システム、ハンドリング、制御システム、高性能なタグの仕組みを組み合わせることによって変種変量混合生産を可能にする新しいプラットフォームも構築・提案し、時代の変化に伴うモノづくりに対応しております。顧客の創造と生産技術の代行をキーワードに顧客と当社で協業しながら共に成長してまいります。各拠点のビフォーサービス、アフターサービス体制強化を進め、また、顧客の近くでマイクロファクトリーとして設計、製造するなど、各地域及び顧客ごとのニーズ、ウォンツに応える体制を確立してまいります。その一環として2022年4月にはベトナム法人が営業を開始しました。今後も他地域への展開を図りながら地産地消で生産効率を高め納期短縮に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の世界経済情勢は、多くの国で新型コロナウイルス感染症の変異株が流行するも経済活動との両立を図る動きが見られました。しかしながら、中国のゼロコロナ政策による生産・物流の停滞や、ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻に伴い、グローバルサプライチェーンの混乱、物価上昇圧力など、いまだ先行きは不透明であります。当社グループの経営環境におきましては、コロナ禍からの正常化がグローバルに進み、製造業全般において生産設備の自動化・高度化ニーズにより設備投資が積極的に行われました。依然として新型コロナウイルス感染症や需要の波の影響によるサプライチェーンの停滞により部品調達が不安定ではありますが、地産地消の考えのもと生産効率を高め顧客のニーズを的確に捉え、前年同期に対し増収増益となりました。これらの結果、経営成績では、売上高は281億21百万円(前期比27.6%増)、営業利益は28億85百万円(前期比112.8%増)、経常利益は30億30百万円(前期比124.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は23億8百万円(前期比85.0%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は9億94百万円増加し、営業利益、経常利益、税金等調整前当期純利益はそれぞれ2億71百万円増加しております。財政状態では、流動資産は、前連結会計年度末対比46億9百万円増加し、322億76百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末対比4億70百万円増加し、150億63百万円となりました。資産合計は、前連結会計年度末対比50億79百万円増加し、473億40百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比32億27百万円増加し、127億52百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末対比3億40百万円減少し、6億68百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末対比28億86百万円増加し、134億20百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末対比21億92百万円増加し、339億19百万円となりました。なお、受取手形及び売掛金、仕掛品、前受金の増減額には、収益認識会計基準等の適用による影響が含まれております。また、同適用により利益剰余金の期首残高も6億4百万円減少しております。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)当社は、オープンイノベーションや当社独自のプラットフォームを駆使した「ブルーレイク戦略」によって新たに創出されるニーズにも、スピーディーに対応できるトータル精密FAラインを用いたシステム構築を強化し、既存領域の深化と周辺事業領域の探索を進めました。また、商談・仕様打合せ・完成確認・設置サポートなどのリモート化を進めることにより、生産の効率化や製造コストの削減などによる生産性及び競争力の向上を図りました。これらの結果、全売上高の94%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業においては、連結売上高は、264億70百万円(前期比31.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、31億54百万円(前期比87.7%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は9億94百万円増加し、営業利益は2億71百万円増加しております。また、当社個別ベースでの受注高は、196億75百万円(前期比21.1%増)、売上高は、203億33百万円(前期比31.6%増)、当期末の受注残高は、159億42百万円(前期比45.1%増)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)前期堅調な推移だった非接触ICカードに一服感があり、売上は減少しましたが、FAタグは引き続き顧客からの引き合いも盛況で受注額は増加し、前期比2倍強となりました。これらの結果、連結売上高は、16億51百万円(前期比16.4%減)、セグメント利益(営業利益)は、5億52百万円(前期比14.9%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、26億31百万円(前期比134.5%増)、売上高は、16億51百万円(前期比16.4%減)、当期末の受注残高は、12億48百万円(前期比365.6%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比16億57百万円増加し、117億68百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は26億89百万円(前連結会計年度は26億87百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が30億30百万円、棚卸資産の減少が13億90百万円があったものの、売上債権の増加が6億51百万円、前受金の減少が14億56百万円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は7億14百万円(前連結会計年度は6億88百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入が27億35百万円あったものの、定期預金の預入による支出が27億67百万円、保険積立金の積立による支出が4億62百万円あったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は8億48百万円(前連結会計年度は6億81百万円の支出)となりました。これは主として、配当金の支払が5億41百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しております。このため、生産及び受注の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しております。また、販売の状況については「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。イ 経営成績の分析(売上高・営業利益)当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上原価・売上総利益)当連結会計年度は、生産の効率化や製造コストの削減などにより、売上原価率は前連結会計年度の75.9%から74.8%(1.1ポイント減少)と改善し、当連結会計年度の売上総利益は70億86百万円(前期比33.6%増)となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に給与手当・賞与及び減価償却費の増加により、42億円(前期比6.4%増)となりました。(営業外収益及び営業外費用)営業外収益は、受取利息52百万円、固定資産売却益50百万円などがあり2億86百万円、営業外費用は、為替差損80百万円、固定資産除却損26百万円などがあり1億42百万円となりました。この結果、営業外損益は1億44百万円の収益となり、経常利益は30億30百万円(前期比124.6%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は23億8百万円(前期比85.0%増)となりました。ロ 財政状態の分析(資産)流動資産は前連結会計年度末対比46億9百万円増加し、322億76百万円となりました。これは主として、現金及び預金が18億30百万円、仕掛品が30億31百万円増加したことによります。 固定資産は前連結会計年度末対比4億70百万円増加し、150億63百万円となりました。これは主として、建物及び構築物が2億16百万円減少したものの、投資有価証券が2億97百万円、退職給付に係る資産が1億6百万円増加したことによります。 この結果、資産合計は前連結会計年度末対比50億79百万円増加し、473億40百万円となりました。(負債)流動負債は前連結会計年度末対比32億27百万円増加し、127億52百万円となりました。これは主として、前受金が30億73百万円増加したことによります。 固定負債は前連結会計年度末対比3億40百万円減少し、6億68百万円となりました。これは主として、繰延税金負債が1億17百万円減少したことによります。 この結果、負債合計は前連結会計年度末対比28億86百万円増加し、134億20百万円となりました。(純資産)純資産合計は前連結会計年度末対比21億92百万円増加し、339億19百万円となりました。また、自己資本比率は71.1%(前連結会計年度末は74.5%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金を基本としております。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は26億89百万円となり、配当金の支払に5億41百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は16億57百万円の増加となり、117億68百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものであります。実際の業績はさまざまな要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況及び製品需要の変動、為替相場の変動及び国内外の各種規制並びに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。なお、ウクライナ情勢及び新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして、「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力強化による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社を取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として、すべてのステークホルダーの価値を向上させ、信頼されるグローバルなトータル精密FAメーカーを目指しています。 (2) 目標とする経営指針当社は経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組みます。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループの主力製品であるトータル精密FAラインに対するニーズは、環境保護や生活の質の向上、生産の省人化・無人化であって、これらはグローバル社会のメガトレンドであり、主力製品分野でグローバルニッチトップを目指すことは、当社グループの持続的な成長のための縦軸となる経営戦略です。 これまで精密FAラインのユーザーは、さまざまな部品、機器や単体機を組合せて、モータや電気製品、電子機器・部品などを生産してきましたが、急速な個々の技術の進歩に、これらを生産する設備技術の進歩も併せて、次々と行うことが難しくなってきました。 当社グループは、これらのコア部品であるコイルやモータコイルの生産設備の製造からスタートし、それらの前後工程を習得し、必要に応じてM&Aやオープンイノベーションを活用することで多くのトータル精密FAラインをNITTOKUブランドのオンリーワン製品としてユーザーに提供できるよう展開を進めています。 対処すべき課題は、ボリューム面では、巻線機、システム機からライン設備へと大型化したことで売上が増大しているため、昨年から今年にかけて、長崎、本社、福島の3大拠点で生産、研究開発など施設の拡張を行うことで、中長期目標である売上高500億円に向けたハード面の充実を図っています。ソフト面では、今後、制御系を中心に人材確保を進め、M&Aやオープンイノベーションを活用することで、売上高500億円体制を構築するとともに、さらなる発明、発見、新技術の開発に取り組み、さまざまな領域でトータル精密FAラインを開発、提供できるグローバルニッチトップの地位を不動のものにします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。(1) 経営の基本方針当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして、「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力強化による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社を取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として、すべてのステークホルダーの価値を向上させ、信頼されるグローバルなトータル精密FAメーカーを目指しています。 (2) 目標とする経営指針当社は経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組みます。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループの主力製品であるトータル精密FAラインに対するニーズは、環境保護や生活の質の向上、生産の省人化・無人化であって、これらはグローバル社会のメガトレンドであり、主力製品分野でグローバルニッチトップを目指すことは、当社グループの持続的な成長のための縦軸となる経営戦略です。 これまで精密FAラインのユーザーは、さまざまな部品、機器や単体機を組合せて、モータや電気製品、電子機器・部品などを生産してきましたが、急速な個々の技術の進歩に、これらを生産する設備技術の進歩も併せて、次々と行うことが難しくなってきました。 当社グループは、これらのコア部品であるコイルやモータコイルの生産設備の製造からスタートし、それらの前後工程を習得し、必要に応じてM&Aやオープンイノベーションを活用することで多くのトータル精密FAラインをNITTOKUブランドのオンリーワン製品としてユーザーに提供できるよう展開を進めています。 対処すべき課題は、ボリューム面では、巻線機、システム機からライン設備へと大型化したことで売上が増大しているため、昨年から今年にかけて、長崎、本社、福島の3大拠点で生産、研究開発など施設の拡張を行うことで、中長期目標である売上高500億円に向けたハード面の充実を図っています。ソフト面では、今後、制御系を中心に人材確保を進め、M&Aやオープンイノベーションを活用することで、売上高500億円体制を構築するとともに、さらなる発明、発見、新技術の開発に取り組み、さまざまな領域でトータル精密FAラインを開発、提供できるグローバルニッチトップの地位を不動のものにします。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。 ① 経営成績の概況 グローバル経済は、米中貿易摩擦の影響により世界経済の回復を見通すには、まだ不透明な環境にあり、そのような中にあって、情報処理、AI、IoT、5Gといったソフト関連のフィールドにおけるビジネス領域では、両国を中心に競争が激化しました。 これらビジネスのコンセプトは、環境保護や生活の質の向上といった不変のニーズの満足であり、特に、ITプラットフォーム企業を中心とする拡大は、従来の産業革命を遥かに超えるスピードと規模になると考えられます。こうした動きを具現化する自動車、スマート家電、産業機器などを含む大小のソフトを備えたハードや、ハードに不可欠なモータやセンサ、レーダー、カメラ、さまざまなモジュール部品などを研究開発、生産する領域のビジネスは、アイデア、スピードや合理化を競っています。 そしてそれら領域の実現を担っているのが、生産設備や素材です。当社グループは、地に足をつけ、デバイスやツール、モジュールなどを製造するためのトータル精密FAラインを研究開発し提供するポジションで周辺領域へと展開することを基本戦略とし続けています。 汎用な生産設備は、価格や納期の競争となり、当然、マーケットは、レッドオーシャン化します。当社グループが標榜するトータル精密FAラインは、巻線や制御、ハンドリングなどのコア技術を深化させ、隣接する領域に拡げ、それらのトータルラインのソリューションを提供する戦略で、オンリーワンを目指しています。 現在、当社グループのメインマーケットである、前述のハードやモジュール部品を製造するメーカーは、生産技術の分野で、技術者を含めリソース不足となりつつあります。特に、高精度、高品質な製品やモジュール部品の生産技術、ライン化技術、無人化技術を研究してソリューションできるリソースは限られており、各設備メーカーともにそのすべてを1社で提供するには至っていないものと思われます。当社グループは、この新しい分野のオンリーワンを目指し、多様な技術を習得し、あるいはオープンイノベーションを活用しながら、検査、ハンドリング、塗布などのシステムや装置の開発を進め、またタグを使った工場全体の無人化生産管理システムを開発し、トータル精密FAメーカーとしてのブランド構築を進めています。 当期は、第2四半期の受注高が減少しましたが、同四半期末の個別受注残高は175億円で通期の売上達成見込みに不安はないものでした。しかしながら、ライン化需要の増加に応えてリードタイムが長くなり、また技術的にも開発要素が多くなる案件が増えたため、期初見込みに対して不足が生じることとなりました。前述の通り、持続的成長、オンリーワンを目指すための開発が必要ですが、近時のトータルライン化需要の高まりは予想を超えるものになっています。トータルライン化への対応の一環として、工場の拡張を急ぎ、長崎及び福島の新棟建設を決定し、長崎は昨年12月に稼動しましたが、福島は工期遅れもあって今年の11月稼動予定となり、予想を超えたトータルライン化需要増には、当期は手当てが追いつくことができませんでした。また、受注は、第3四半期に持ち直しを見せたものの、第4四半期は低調で、期末の個別受注残は140億円となりましたが、一方で第4四半期からは生産リードタイムが短縮化され、顧客ニーズへの課題であった長納期化は解消に向かいつつあります。 これらの結果、売上高は318億35百万円(前期比3.7%増)、営業利益は38億48百万円(前期比4.3%減)、経常利益は39億21百万円(前期比3.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は28億56百万円(前期比10.8%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)前期後半からスマートフォン向け設備はピークを過ぎたものと判断し、経営リソースを自動車向けモータや車載電子部品へと順次シフトしています。EVの駆動モータ向け設備は、継続的に受注、製造を続けそのペースは徐々に増加しています。需要が大きく伸びているのは車載モータで、特に、アクセル(走る)、ステアリング(曲がる)、ブレーキ(止まる)関連は、高機能、高品質が求められ、さらにモータモジュール化、そしてトータルライン設備の需要が増加しましたが、一方で、開発コストの増加により利益率は低下となりました。 これらの結果、全売上高の約97%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業におきましては、連結売上高は308億61百万円(前期比5.0%増)、セグメント利益(営業利益)は47億23百万円(前期比0.8%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は232億90百万円(前期比20.9%減)、売上高は262億15百万円(前期比0.3%増)、当期末の受注残高は138億62百万円(前期比17.4%減)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)非接触ICタグは主力ユーザーの増設延期、カードは公共系の年度内導入の見送りに加え、決済系の受注ずれ込みにより当初予想を下回る結果となりました。 これらの結果、非接触ICタグ・カード事業におきましては、連結売上高は9億74百万円(前期比25.2%減)、セグメント利益(営業利益)は1億19百万円(前期比61.7%減)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は10億20百万円(前期比6.5%減)、売上高は9億74百万円(前期比25.2%減)、当期末の受注残高は2億32百万円(前期比24.5%増)となりました。 ② 財政状態の概況流動資産は、前連結会計年度末対比14億34百万円減少し、279億23百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金が17億93百万円増加した一方で、現金及び預金が28億3百万円減少したことによります。 固定資産は、前連結会計年度末対比25億77百万円増加し、108億5百万円となりました。これは主として、建物及び構築物(純額)が14億58百万円、土地が12億68百万円増加したことによります。 この結果、資産合計は前連結会計年度末対比11億42百万円増加し、387億28百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比6億52百万円減少し、101億61百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が7億20百万円減少したことによります。 固定負債は、前連結会計年度末対比1億48百万円減少し、3億39百万円となりました。これは主として、繰延税金負債が1億6百万円減少したことによります。 この結果、負債合計は前連結会計年度末対比8億円減少し、105億1百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末対比19億42百万円増加し、282億27百万円となりました。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は10億16百万円となり、配当金の支払に5億59百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は19億54百万円の減少となり、77億31百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比19億54百万円減少し、77億31百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は10億16百万円(前連結会計年度は8億89百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が40億62百万円、減価償却費が4億22百万円あったものの、売上債権の増加が18億38百万円、仕入債務の減少が4億55百万円、法人税等の支払額が10億93百万円あったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は24億24百万円(前連結会計年度は8億86百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入が53億25百万円、投資有価証券の償還による収入が4億円あったものの、定期預金の預入による支出が44億90百万円、有形固定資産の取得による支出が35億78百万円、投資有価証券の取得による支出が2億12百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は5億60百万円(前連結会計年度は5億6百万円の支出)となりました。これは配当金の支払が5億59百万円あったことによるものです。 (生産、受注及び販売の状況)当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しています。 このため、生産及び受注の状況については、「①経営成績の概況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しています。また、販売の状況については「①経営成績の概況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しています。 前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものです。実際の業績は様々な 要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況及び製品需要の変動、為替相場の変動及び国内外の各種規制並びに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。 (2) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しています。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。 なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しています。 (3) 当連結会計年度の経営成績の分析 ① 売上高・営業利益当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「①経営成績の概況」に記載しています。 ② 売上原価・売上総利益当連結会計年度は、原価率の高い開発案件の受注増加により、売上原価率は前連結会計年度の73.3%から74.3%(1.0ポイント増加)と悪化し、当連結会計年度の売上総利益は81億69百万円(前期比0.3%減)となりました。 ③ 販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、人件費の上昇により、43億21百万円(前期比3.5%増)となりました。 ④ 営業外収益及び営業外費用営業外収益は、受取利息34百万円、受取配当金40百万円、補助金収入18百万円などがあり1億31百万円、営業外費用は、債権売却損7百万円、固定資産除却損32百万円などがあり58百万円となりました。この結果、営業外損益は73百万円の利益となりましたが、経常利益は39億21百万円(前期比3.4%減)となりました。 ⑤ 特別利益及び特別損失特別利益は、投資有価証券売却益1億40百万円があり、この結果、特別収益は1億40百万円となりました。 ⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は28億56百万円(前期比10.8%減)となりました。 (4) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスクについては、「第2 事業の状況」の「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針 当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして、「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力強化による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社を取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として、すべてのステークホルダーの価値を向上させ、信頼されるグローバル精密FAメーカーを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指針当社は経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組みます。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループは、今期、過去最高の業績を更新しました。しかしながら企業の存続意義は過去の業績ではなく、社会に対する付加価値の創造とそれをステークホルダーに分配することにあり、そのための持続的な成長を図ることのできるビジョンを明確にすることにあります。そしてビジョンで社会の未来を予測し、そこに求められる付加価値を提供できる戦略を立て、体制を作り、戦術を繰り出し、これらを進化させ続けることが企業活動ということになります。 社会は、コンピュータ、インターネット、電子化、電動化、脱炭素、EV、IoT、ロボット、AIを進化させ、そして活用することで、人々にとって、貧困のない安全、安心、快適な文明を構築しようとしています。現在は、それらを目指す企業などがグローバルに群雄割拠し、まさに黎明期を迎えました。 当社グループは、これらを利用したクリーンでシステム化されたインフラの普及した社会で、世界の人々が様々なデバイスを利用することによって、不自由さを感じることのない生活を送れるようになる時代が到来するものと考えています。 当社グループのビジョンは、そういう社会に必要なハードやデバイスを自動生産する設備とシステムを供給し、グローバルサービス体制を整え、さらに進化させたハードやデバイスに向けた設備とシステムを全世界に向けて提案することにあります。 ビジョンに向けてベースとする戦略の概要は次のとおりです。 当社グループにとって重要な短期的課題は、生産キャパシティの拡大にあります。当社の設備製造は、設備や機器をほとんど使わないセル生産方式であり、工場の拡張はスペース確保が目的となります。特に、一貫FAラインのニーズの増加により、広いスペースが必要となってきています。2017年11月29日(2018年3月30日一部変更)開示のとおり、福島事業所、長崎事業所の拡張に着手しておりますが、稼動開始による業績への貢献は2020年3月期からになると考えられます。また、人員の確保も課題であり、新卒、キャリア採用を積極的に行うほか、2018年1月19日開示の四国テクニカルセンターのようなサテライト展開も行う方針です。これらの人員確保は国内のみならず、グローバル生産、グローバルサービス体制を含めて総合的に進めます。 また、中期的な重要課題は、急速に高度化するデジタル社会、エレクトロニクス社会、スマート社会、そして環境にやさしい社会において、何千億、何兆個とも言われるIoT関連デバイスの生産設備やモータの生産設備、特に、高精度、高品質、小型、微細なデバイスを無人のファクトリーで生産するための設備開発と生産管理、メンテナンス、トレーサビリティを含めたシステムを開発していくことだと考えています。 長期的な課題は、これらトータルソリューションのデファクト化によってグローバルシェアを獲得することにあり、これらのビジョン達成のためのバックキャストとしてキャパシティの増加、人材確保、技術開発、製品開発、グローバル人材の育成に努めます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針 当社グループは、巻線から派生する要素技術、生産技術をコアとして、「価値創造による顧客満足度の向上」「機能・能力強化による収益の向上」「コンプライアンスの徹底」を基本方針に掲げ、企業価値、株主価値、顧客価値といった当社を取り巻くあらゆる価値の向上を念頭に置き、「小さくともキラリと輝く存在感のある世界№1の企業へ」を行動指針として、すべてのステークホルダーの価値を向上させ、信頼されるグローバル精密FAメーカーを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指針当社は経営の基本方針に基づいて、将来にわたる安定的な収益確保及び企業価値、株主価値、顧客価値の向上のため、売上高営業利益率15%以上、親会社株主に帰属する当期純利益率10%以上を経営指標として目標に掲げ、その達成に取り組みます。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題当社グループは、今期、過去最高の業績を更新しました。しかしながら企業の存続意義は過去の業績ではなく、社会に対する付加価値の創造とそれをステークホルダーに分配することにあり、そのための持続的な成長を図ることのできるビジョンを明確にすることにあります。そしてビジョンで社会の未来を予測し、そこに求められる付加価値を提供できる戦略を立て、体制を作り、戦術を繰り出し、これらを進化させ続けることが企業活動ということになります。 社会は、コンピュータ、インターネット、電子化、電動化、脱炭素、EV、IoT、ロボット、AIを進化させ、そして活用することで、人々にとって、貧困のない安全、安心、快適な文明を構築しようとしています。現在は、それらを目指す企業などがグローバルに群雄割拠し、まさに黎明期を迎えました。 当社グループは、これらを利用したクリーンでシステム化されたインフラの普及した社会で、世界の人々が様々なデバイスを利用することによって、不自由さを感じることのない生活を送れるようになる時代が到来するものと考えています。 当社グループのビジョンは、そういう社会に必要なハードやデバイスを自動生産する設備とシステムを供給し、グローバルサービス体制を整え、さらに進化させたハードやデバイスに向けた設備とシステムを全世界に向けて提案することにあります。 ビジョンに向けてベースとする戦略の概要は次のとおりです。 当社グループにとって重要な短期的課題は、生産キャパシティの拡大にあります。当社の設備製造は、設備や機器をほとんど使わないセル生産方式であり、工場の拡張はスペース確保が目的となります。特に、一貫FAラインのニーズの増加により、広いスペースが必要となってきています。2017年11月29日(2018年3月30日一部変更)開示のとおり、福島事業所、長崎事業所の拡張に着手しておりますが、稼動開始による業績への貢献は2020年3月期からになると考えられます。また、人員の確保も課題であり、新卒、キャリア採用を積極的に行うほか、2018年1月19日開示の四国テクニカルセンターのようなサテライト展開も行う方針です。これらの人員確保は国内のみならず、グローバル生産、グローバルサービス体制を含めて総合的に進めます。 また、中期的な重要課題は、急速に高度化するデジタル社会、エレクトロニクス社会、スマート社会、そして環境にやさしい社会において、何千億、何兆個とも言われるIoT関連デバイスの生産設備やモータの生産設備、特に、高精度、高品質、小型、微細なデバイスを無人のファクトリーで生産するための設備開発と生産管理、メンテナンス、トレーサビリティを含めたシステムを開発していくことだと考えています。 長期的な課題は、これらトータルソリューションのデファクト化によってグローバルシェアを獲得することにあり、これらのビジョン達成のためのバックキャストとしてキャパシティの増加、人材確保、技術開発、製品開発、グローバル人材の育成に努めます。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 ①経営成績の概況当連結会計年度における世界経済は、主要国政府が貿易不均衡の対応を模索する中にあって、多くの企業や個人はボーダレス化の流れを享受し、あるいは巧みにローカル化を成功させ、総じて景気は、欧米の緩やかな回復、中国や東南アジアの堅調な推移が続きました。 当社グループを取り巻く環境では、二つのファクターが時代の流れとともに重要性を増してきました。 一つは、IoTやロボット、自動車の進化、AIといった分野の発展のために急増している高精度のコイルやモータ需要であり、もう一つは、Industry4.0やスマートファクトリーを見据えた生産設備の高度化、FA化です。 当社グループの当連結会計年度の増収は、スマートファクトリーへのニーズとして高まりを見せる高度な一貫FAラインの開発、納入が進んでいることが最大の要因でした。また、増益は、売上規模の増加、コスト管理の強化によるものです。加えて、当期純利益は、税率の低い海外売上比率の増加も要因となります。これらの結果、売上高は306億91百万円(前期比31.8%増)、営業利益は40億20百万円(前期比39.9%増)、経常利益は40億61百万円(前期比35.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32億1百万円(前期比43.6%増)と、いずれも過去最高を更新しました。四半期ごとの受注推移としましては、個別のワインディングシステム&メカトロニクス事業で第1四半期の受注高74億32百万円(同期末受注残高163億55百万円)、第2四半期の受注高80億34百万円(同期末受注残高153億64百万円)、第3四半期の受注高77億53百万円(同期末受注残高174億43百万円)、第4四半期の受注高62億28百万円(同期末受注残高167億86百万円)となりました。 当社グループは、今後も売上高営業利益率15.0%以上、当期純利益率10.0%以上の安定的確保に向けて努力してまいります。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (ワインディングシステム&メカトロニクス事業)様々なコイルやモータ、ワイヤ、フィルムなどの製品や電気に関わるモジュール品は、仕様が多岐にわたり、それらの一貫FAラインを開発する技術は急速に高度化しています。当社グループでは既存技術の深化と発展のほか、周辺領域の必要な技術を積極的なオープンイノベーションにより取り込み、幅広い業種業態のメーカーへのスマートファクトリー化への提案を可能にすることで受注が増加しました。 当連結会計年度では、前連結会計年度に受注したスピーカ、レシーバ向けモジュール生産設備の大型案件61億11百万円(当社個別ベース)を含め、情報通信分野で127億11百万円(同)を売上げました。情報通信分野は、これまでスマートフォンが主力でしたが、自動車向けを含むエレクトロニクスデバイスのニーズが拡大し、当社顧客を含む、いわゆる電子部品メーカーも車載向けの部品やモジュールへの展開を進め、それらの設備ニーズが台頭してきています。なお、情報通信分野の受注額は90億21百万円(同)でした。 また、当連結会計年度の自動車分野、AV・家電分野、その他産業機器分野について、売上高はそれぞれ62億88百万円(同)、24億21百万円(同)、24億19百万円(同)となり、これら三分野の総額は111億30百万円(同)となったのに対し、受注高はそれぞれ104億35百万円(同)、33億72百万円(同)、35億54百万円(同)となり、これら三分野総額で173億61百万円(同)と売上高を上回る結果となりました。これは、車載モータ点数の増加、家電・ロボットあるいは産業機器を中心としたサーボモータ需要の急増を背景に、モータの一貫FAラインの開発、受注が進み、特にインバータ向けの高度なモータ用や、生産のライン化といった設備ニーズが顕著に増加したことによるものです。 なおまた、PC・OA分野の売上げが7億5百万円(同)、受注が13億13百万円(同)、部品(サービス)分野の売上げは15億81百万円(同)、受注は17億50百万円(同)となりました。 これらの結果、全売上高の約96%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業におきましては、前述のような理由により、連結売上高は293億89百万円(前期比36.7%増)、セグメント利益(営業利益)は46億88百万円(前期比36.9%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は294億47百万円(前期比18.9%増)、売上高は261億28百万円(前期比34.1%増)、受注残高は167億86百万円(前期比24.6%増)となりました。 (非接触ICタグ・カード事業)当連結会計年度では、生産管理用のRFIDタグは、当社大口顧客メーカーの販売先の増産計画に遅れが出たため、受注、売上高ともに減少し、新たに将来のスマートファクトリーにも対応した大容量、長寿命メモリを搭載したインテリジェントタグと高性能リーダー・ライターの開発、ペット用マイクロチップの販売開拓を進めましたが、減少分を埋めるには至りませんでした。 これらの結果、非接触ICタグ・カード事業におきましては、連結売上高は13億2百万円(前期比27.0%減)、セグメント利益(営業利益)は、3億11百万円(前期比16.8%減)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は10億91百万円(前期比42.9%減)、売上高は13億2百万円(前期比27.0%減)、受注残高は1億86百万円(前期比53.2%減)となりました。 ②財政状態の概況流動資産は、前連結会計年度末対比32億83百万円増加し、297億22百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金が10億41百万円、仕掛品が16億95百万円増加したことによります。 固定資産は、前連結会計年度末対比9億13百万円増加し、81億69百万円となりました。これは主として、投資有価証券が8億99百万円増加したことによります。 この結果、資産合計は前連結会計年度末対比41億96百万円増加し、378億91百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末対比6億40百万円増加し、108億14百万円となりました。これは主として、電子記録債務が4億14百万円増加したことによります。 固定負債は、前連結会計年度末対比2億77百万円増加し、7億93百万円となりました。これは主として、繰延税金負債が2億24百万円増加したことによります。 この結果、負債合計は前連結会計年度末対比9億18百万円増加し、116億7百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末対比32億78百万円増加し、262億84百万円となりました。資金の流動性は、営業活動により得られた資金は8億89百万円となり、配当金の支払に5億5百万円を使用するなどした結果、現金及び現金同等物の増減額は4億57百万円の減少となり、96億86百万円の期末残高となりました。当社グループは、今後も営業活動によるキャッシュ・フローの確保に向けて努力してまいります。 ③キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末対比4億57百万円減少し、96億86百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は8億89百万円(前連結会計年度は47億77百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が40億79百万円、減価償却費が4億14百万円あったものの、売上債権の増加が9億95百万円、たな卸資産の増加が19億7百万円、法人税等の支払額が8億29百万円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は8億86百万円(前連結会計年度は18億35百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入が51億4百万円あったものの、定期預金の預入による支出が50億13百万円、有形固定資産の取得による支出が3億90百万円、投資有価証券の取得による支出が5億73百万円あったことによるものです。なお、次期連結会計年度中に福島事業所、長崎事業所の拡張のため19億70百万円の支出を計画しておりますが、その資金は自己資金を充当する予定であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は5億6百万円(前連結会計年度は5億8百万円の支出)となりました。これは配当金の支払が5億5百万円あったことによるものです。 (生産、受注及び販売の状況)当社グループ(当社及び当社の関係会社)の生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことが適当ではないと判断し、当社個別ベースの数字を示しております。 このため、生産及び受注の状況については、「①経営成績の概況」における各セグメントの業績に関連づけて、当社個別ベースの数字で示しております。また、販売の状況については「①経営成績の概況」における各セグメントの業績に同じく関連づけて、従来どおり連結ベースの数字で示しております。なお、当連結会計年度に、中国の美特科技(蘇州)有限公司に対して61億11百万円の売上高(総販売実績に対する割合19.9%)を計上しております。これは、ワインディングシステム&メカトロニクス事業において生産設備を販売したものであります。 前述の将来の業績に関する予想、計画、見通しなどは、現在入手可能な情報に基づき当社の経営者が合理的と判断したものです。実際の業績は様々な 要因の変化により、本資料の予想、計画、見通しとは大きく異なることがありうることをあらかじめご理解ください。そのような要因としては、主要市場の経済状況 および製品需要の変動、為替相場の変動、および国内外の各種規制ならびに会計基準・慣行等の変更などが考えられます。 (2) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債及び偶発債務の開示並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となりますが、当社グループは、過去の実績や現状等を勘案し、最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる可能性があります。 なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 (3) 当連結会計年度の経営成績の分析①売上高・営業利益当連結会計年度のセグメントごとの売上高、営業利益の概況につきましては「①経営成績の概況」に記載しております。②売上原価・売上総利益当連結会計年度は、原価率の高い開発案件の受注増加により、売上原価率は前連結会計年度の70.7%から73.3%(2.6ポイント増加)となりましたが、売上高増加の影響により当連結会計年度の売上総利益は81億95百万円(前期比20.2%増)となりました。③販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、人件費の上昇により、41億75百万円(前期比5.9%増)となりました。④営業外収益及び営業外費用営業外収益は、受取利息42百万円、受取配当金34百万円、補助金収入62百万円などがあり1億84百万円、営業外費用は、為替差損61百万円、固定資産除却損19百万円、固定資産圧縮損25百万円などがあり1億43百万円となりました。この結果、営業外損益は40百万円の利益となり、経常利益は40億61百万円(前期比35.6%増)となりました。⑤特別利益及び特別損失特別利益は、投資有価証券売却益66百万円があり、特別損失は、投資有価証券評価損47百万円があり、この結果、特別収益は18百万円となりました。⑥親会社株主に帰属する当期純利益以上の要因により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は32億1百万円(前期比43.6%増)となりました。 (4) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスクについては、「第2 事業の状況」の「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。