6203

豊和工業(6203)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 工作機械関連事業
    自動車部品の専用加工ラインを製造・販売しており、自動車業界のモデルチェンジ時期に需要が集中する特性があります。中国にも現地販売子会社を持ち、海外市場にも展開しています。
  • 火器事業
    防衛省向けの小火器製造・販売が主力であり、民間向けにはスポーツライフルを米国市場に展開しています。防衛予算や為替レートが業績に影響を与えます。
  • 特装車両・建材事業
    路面清掃車などの特装車両や、防衛省向けの防音サッシなどの建材を製造・販売しています。これらの事業も公共事業や防衛予算に左右される側面があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 火器事業(Firearms)
    売上高79.03億円、営業利益9.11億円と、最も高い売上と利益を上げています。防衛省向け小火器や民間向けスポーツライフルが主力で、収益の柱となっています。
  • 工作機械関連事業(MachineToolAndAccessories)
    売上高69.62億円ですが、営業利益は-4.57億円と赤字です。自動車部品加工用の専用工作機械が中心で、自動車業界の動向に大きく左右される事業です。
  • 特装車両事業(Sweepers)
    売上高33.28億円、営業利益1.29億円です。路面清掃車などが主力製品で、環境規制や脱炭素化の動向が今後の事業に影響を与える可能性があります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MachineToolAndAccessories 事業 70 -5 -6.6%
Firearms 事業 79 9 11.5%
Sweepers 事業 33 1 3.9%
WindowsAndDoors 事業 30 0 1.3%
LeaseOfImmovableProperty 事業 5 4 80.2%
DomesticSalesSubsidiary 事業 22 1 6.2%
DomesticTransportationSubsidiary 事業 8 0 5.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|532 文字
3【事業の内容】 当社のグループは、豊和工業株式会社(当社)、子会社5社及び関連会社1社より構成されており、当社は工作機械・空油圧機器・電子機械の工作機械関連、火器、建材及び特装車両等の製造、販売を主たる事業としております。また、子会社、関連会社については、当社製品の製造、販売、原材料・部品の仕入、物流サービス等、当社事業に関連する分野においてそれぞれ事業活動を展開しております。 当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 ① 工作機械関連 当社が製造販売を行っております。また、中国には連結子会社丰和(天津)机床有限公司があり、当社製品の現地販売を行っております。② 火器 当社が製造販売を行っております。③ 特装車両 当社が製造販売を行っております。④ 建材 当社が製造販売を行っております。⑤ 不動産賃貸 土地、建物の賃貸を行っております。⑥ 国内販売子会社 連結子会社豊友物産㈱が鉄鋼等の販売を行っております。⑦ 国内運送子会社 連結子会社中日運送㈱が荷造、運送等を行っております。⑧ その他 連結子会社㈱豊苑等であります。(注)関係会社とセグメントとの関連については、「4 関係会社の状況」に記載しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料等の価格上昇を製品価格に十分に転嫁できない場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
工作機械の専用加工ライン、火器の製造、特装車両の保安基準対応、建材の防水・電磁波漏洩防止技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:自動車業界の構造変化や投資抑制による工作機械需要の縮小 / 防衛省の装備品調達予算への依存 / 米国市場の需要停滞や円高による火器売上減少
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

豊和工業は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPによる明確な無形資産の優位性は見られない。主力事業である産業機械や自動車部品は汎用品が多く、差別化要因が限定的である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

産業機械や自動車部品は、顧客が一度導入した設備や部品から他社製品へ切り替える際には、一定の学習コストや互換性確認が必要となる場合がある。しかし、代替製品の選択肢は多く、乗り換えによる損失は限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

豊和工業の事業には、ユーザー数の増加がサービスの価値を高めるネットワーク効果は存在しない。産業機械や自動車部品の製造販売は、個別の取引に基づいており、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験と、効率的な生産体制の構築により、一定のコスト競争力を持っている可能性がある。しかし、同業他社との比較において、構造的なコスト優位性を確立している明確な証拠はない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

産業機械や自動車部品分野において、長年にわたり事業を展開しており、一定の生産規模と顧客基盤を有している。特定のニッチ市場においては、効率規模の経済が働き、寡占的な地位を築いている可能性も考えられる。

  • ニッチ市場での専門性
    自動車部品加工用の専用工作機械や防衛省向けの火器・建材など、特定の専門分野で事業を展開しています。これにより、特定の顧客ニーズに特化した製品提供が可能です。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    工作機械、火器、特装車両、建材、不動産賃貸など、複数の事業を持つことで、特定の市場変動リスクを分散しています。これにより、事業環境の変化に対する耐性を高めています。
  • 長年の実績と信頼
    防衛省向けの製品供給など、高い品質と信頼性が求められる分野で長年の実績があります。これにより、安定した顧客基盤と継続的な取引関係を維持していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営理念とパーパス(存在意義)当社グループは、「ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指します」という経営理念のもと、「より良い商品とサービスを提供し、顧客の期待と信頼に応える」「コンプライアンスを重視し、社会から信頼される会社であり続ける」「議論・対話を尽くし、活力ある企業風土を醸成する」を重要な行動規範と位置付けております。 また、この経営理念をもとに、将来にわたって当社グループが存在し続ける意義を、以下の通り「まもる」をキーワードとする「パーパス」として掲げております。 まもる:人々の幸せな社会生活をまもり、ものづくりと共に成長し続ける会社 ・技術の発展を支え、世界のものづくりを「まもる」 ・社会インフラ整備に貢献し、社会の発展を「まもる」 ・国防に貢献し、国の安全と平和を「まもる」 ・災害から人々を防ぎ、安心な生活を「まもる」 当社グループといたしましては、この経営理念とパーパスに基づき、人々が幸せな社会生活を送るうえで、大切なものを「まもる」ために貢献することを常に意識しながら、企業価値の向上に努めてまいります。 (2)サステナビリティの基本方針と今後の取組み当社グループは、ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指すことを経営理念として掲げ、100年を超える歴史の中で蓄積された技術とノウハウを結集し、幅広い分野で革新的な製品を産み出し、ものづくりの発展に携わってきました。これからも、当社グループのパーパスである「人々の幸せな社会生活をまもり、ものづくりと共に成長し続ける」に基づき、透明性の高い企業統治の下、環境課題の解決や社会との調和に意欲的に取り組み、ステークホルダーとの信頼関係を強固なものとし、中長期にわたって企業価値を向上させてまいります。また、基本方針に基づき、サステナビリティの今後の取組みにおける重要課題として「事業を通じた価値創造と社会的課題の解決」と「持続的成長に向けた経営基盤の強化」を掲げ、更にそれぞれの項目別に、以下の通り「マテリアリティ」として分類しております。 マテリアリティの具体的な実行に向けては、形骸化することのない、サステナビリティ経営を推進することが重要であり、マテリアリティの中でも「気候変動対応」、「人的資本の強化」と、「デジタル化対応」を早急に対処すべき課題と認識し、長期ビジョンの策定を進めてまいります。 (3)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上および財務上の課題①初年度中期経営計画の振り返り当年度よりスタートした中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期、以下「本計画」)におきましては、「工作機械関連事業の市場規模に適合した収益構造への変革」と「既存事業の生産性向上による収益力の向上」が喫緊の課題であると認識し、工作機械関連事業を主体とする体制から事業ポートフォリオを変革し、4つの事業領域がそれぞれの特性を生かしたニッチな分野を探求して事業戦略に取組む体制とし、「収益力の向上」を図ります。また、当社の特性を活かすことができる新規事業の創出に取り組み、将来の事業拡大に向けた基盤を構築します。さらに、収益力の向上により得た原資により財務基盤の健全性を維持しながら「成長投資」と「株主還元」の強化を図ることで、企業価値向上と持続的な成長に向けて取り組んでおります。本計画初年度の2026年3月期は、火器事業において、防衛省向け20式5.56mm小銃の納入数が増加したことに加え、防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約を売上計上したことにより大幅な増収増益となりました。一方、工作機械関連事業において、工作機械、空油圧機器の売上が減少し採算性が悪化したことに加え、構造改革の一環として中国向け在庫の棚卸資産評価損などの費用を計上したため営業損失が拡大しました。また、中国現地法人の解散及び清算を実施することとし、清算関連費用を特別損失として計上しました。この結果、当年度の実績は以下の通りとなり、本計画で掲げた財務目標達成には至りませんでした。 財務目標目標値(2026年3月期)実績値(2026年3月期)連結売上高249.0億円240.6億円連結営業利益13.1億円11.8億円ROE4.9%3.7% ②中期経営計画2年目となる2027年3月期の見通し 本計画の2年目となる2027年3月期につきましては、中東情勢や米国の政策動向、物価上昇などの懸念があり極めて不透明な状況が見込まれます。このような状況のなか、火器事業において20式小銃の納入数は増加するものの、当年度に計上した防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約の売上がなくなることなどにより火器の収益は減少すると見込んでおります。また、各事業において、中東情勢の影響の拡大や長期化に伴う原材料の調達難や価格高騰などによる収益への影響が懸念されるため、一定程度の影響を織り込んでおります。しかしながら、工作機械関連における収益構造改革を着実に推進することに加え、各事業の収益力の向上により、当年度よりも増益を目指してまいります。 これらの状況を踏まえ、2027年3月期の業績予想につきましては、売上高235.6億円、営業利益14.1億円、ROE5.0%と予想しております。 財務目標2026年3月期中計初年度実績2027年3月期中計2年目予想2028年3月期中計最終年度予想連結売上高240.6億円235.6億円250.0億円連結営業利益11.8億円14.1億円22.0億円ROE3.7%5.0%8.0% ③本計画の戦略の骨子 本計画では、以下の基本方針と戦略を掲げております。 基本戦略収益構造の抜本的な改革事業戦略事業環境の変化に応じて経営資源を配分し、事業特性を活かしたニッチトップを目指す体制の構築により既存事業の強化及びオーガニック成長による稼ぐ力の向上を図る財務戦略財務基盤の健全性を維持しながら、成長投資と安定的な株主還元を実現することで、持続的な成長による企業価値の向上を図るESG経営特定したマテリアリティに基づき、優先項目への取組みを推進 ・ カーボンニュートラルの実現に向けた推進 ・ 人的資本、DX推進による経営基盤の強化 ④事業環境認識と対処すべき課題 本計画においては、以下の事業環境認識をし、対処すべき課題を掲げております。 事業環境認識・自動車のEV化の流れが鈍化しており、サプライチェーンの不確実性により自動車関連メーカーの設備投資需要が不透明である・防衛予算の増大や地政学的なリスクの増加により防衛装備品に対する需要は増加すると想定される・ニッチマーケットである路面清掃車や防音サッシは継続して一定の需要が維持される見込み 対処すべき課題 ・工作機械関連事業において市場規模に適合した収益構造への変革・既存事業の生産性向上による収益力の向上・新しいマーケット開拓や新しい製品の開発 ⑤重点施策 本計画において、以下の3つの重点施策を掲げております。 工作機械関連事業の収益構造改革・市場規模に合わせた体制への再編(人員削減、工場縮小、中国子会社の縮小)・採算性を重視した製品戦略・販売戦略の推進・生産性向上とコストダウンの推進・ニッチトップとなる領域の開拓と競争力の強化 既存事業の収益力向上・生産性向上、コスト低減による利益率向上・安定供給体制の確立による安定収益の確保・営業力強化による販売促進・成長分野へのメリハリのあるリソース再配分・本社及びグループ会社の最適化 新事業・将来事業の創出・既存製品の拡充、新市場への投入・関連ビジネスの創出やサービスの転換・当社の特性を活かすことができる新たな製品・市場の調査 ⑥人事制度改革 以上の事業戦略を実現するため、これまで進めてまいりました組織横断的なプロセス改善に加え、従業員一人一人が能力を最大限に発揮し、成果を高め、業績へ貢献できる人材へと成長することを動機付ける取り組みとして、人的資本への投資と人事制度改革を推進しています。 2023年4月より、役割に応じた目標設定と成果評価を行う人事評価制度を、また2024年4月からは、資格等級体系及びそれらに求められる役割を明確にし、役割に対する達成度を評価しステップアップにつなげる、新たな賃金制度を開始しています。更に、2024年7月からは会社の業績向上への意欲・士気を高めるため、成果を上げた従業員に対し自社の株式を給付する制度を導入いたしました。加えて、人的資本への投資を一層強化するため、2025年および2026年には株式給付制度を拡充し、従業員の中長期的な企業価値向上へのコミットメントをより高める仕組みへと発展させております。 ⑦配当還元方針 1株当たり20円の安定配当を維持しつつ、配当性向30%を目安とし、利益が増加した場合の株主の皆様への還元を強化する方針としております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営理念とパーパス(存在意義)当社グループは、「ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指します」という経営理念のもと、「より良い商品とサービスを提供し、顧客の期待と信頼に応える」「コンプライアンスを重視し、社会から信頼される会社であり続ける」「議論・対話を尽くし、活力ある企業風土を醸成する」を重要な行動規範と位置付けております。 また、この経営理念をもとに、将来にわたって当社グループが存在し続ける意義を、以下の通り「まもる」をキーワードとする「パーパス」として掲げております。 まもる:人々の幸せな社会生活をまもり、ものづくりと共に成長し続ける会社 ・技術の発展を支え、世界のものづくりを「まもる」 ・社会インフラ整備に貢献し、社会の発展を「まもる」 ・国防に貢献し、国の安全と平和を「まもる」 ・災害から人々を防ぎ、安心な生活を「まもる」 当社グループといたしましては、この経営理念とパーパスに基づき、人々が幸せな社会生活を送るうえで、大切なものを「まもる」ために貢献することを常に意識しながら、企業価値の向上に努めてまいります。 (2)サステナビリティの基本方針と今後の取組み当社グループは、ものづくりを通じて、社会に貢献し、企業価値の向上を目指すことを経営理念として掲げ、100年を超える歴史の中で蓄積された技術とノウハウを結集し、幅広い分野で革新的な製品を産み出し、ものづくりの発展に携わってきました。これからも、当社グループのパーパスである「人々の幸せな社会生活をまもり、ものづくりと共に成長し続ける」に基づき、透明性の高い企業統治の下、環境課題の解決や社会との調和に意欲的に取り組み、ステークホルダーとの信頼関係を強固なものとし、中長期にわたって企業価値を向上させてまいります。また、基本方針に基づき、サステナビリティの今後の取組みにおける重要課題として「事業を通じた価値創造と社会的課題の解決」と「持続的成長に向けた経営基盤の強化」を掲げ、更にそれぞれの項目別に、以下の通り「マテリアリティ」として分類しております。 マテリアリティの具体的な実行に向けては、形骸化することのない、サステナビリティ経営を推進することが重要であり、マテリアリティの中でも「気候変動対応」、「人的資本の強化」と、「デジタル化対応」を早急に対処すべき課題と認識し、長期ビジョンの策定を進めてまいります。 (3)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上および財務上の課題①初年度中期経営計画の振り返り当年度よりスタートした中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期、以下「本計画」)におきましては、「工作機械関連事業の市場規模に適合した収益構造への変革」と「既存事業の生産性向上による収益力の向上」が喫緊の課題であると認識し、工作機械関連事業を主体とする体制から事業ポートフォリオを変革し、4つの事業領域がそれぞれの特性を生かしたニッチな分野を探求して事業戦略に取組む体制とし、「収益力の向上」を図ります。また、当社の特性を活かすことができる新規事業の創出に取り組み、将来の事業拡大に向けた基盤を構築します。さらに、収益力の向上により得た原資により財務基盤の健全性を維持しながら「成長投資」と「株主還元」の強化を図ることで、企業価値向上と持続的な成長に向けて取り組んでおります。本計画初年度の2026年3月期は、火器事業において、防衛省向け20式5.56mm小銃の納入数が増加したことに加え、防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約を売上計上したことにより大幅な増収増益となりました。一方、工作機械関連事業において、工作機械、空油圧機器の売上が減少し採算性が悪化したことに加え、構造改革の一環として中国向け在庫の棚卸資産評価損などの費用を計上したため営業損失が拡大しました。また、中国現地法人の解散及び清算を実施することとし、清算関連費用を特別損失として計上しました。この結果、当年度の実績は以下の通りとなり、本計画で掲げた財務目標達成には至りませんでした。 財務目標目標値(2026年3月期)実績値(2026年3月期)連結売上高249.0億円240.6億円連結営業利益13.1億円11.8億円ROE4.9%3.7% ②中期経営計画2年目となる2027年3月期の見通し 本計画の2年目となる2027年3月期につきましては、中東情勢や米国の政策動向、物価上昇などの懸念があり極めて不透明な状況が見込まれます。このような状況のなか、火器事業において20式小銃の納入数は増加するものの、当年度に計上した防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約の売上がなくなることなどにより火器の収益は減少すると見込んでおります。また、各事業において、中東情勢の影響の拡大や長期化に伴う原材料の調達難や価格高騰などによる収益への影響が懸念されるため、一定程度の影響を織り込んでおります。しかしながら、工作機械関連における収益構造改革を着実に推進することに加え、各事業の収益力の向上により、当年度よりも増益を目指してまいります。 これらの状況を踏まえ、2027年3月期の業績予想につきましては、売上高235.6億円、営業利益14.1億円、ROE5.0%と予想しております。 財務目標2026年3月期中計初年度実績2027年3月期中計2年目予想2028年3月期中計最終年度予想連結売上高240.6億円235.6億円250.0億円連結営業利益11.8億円14.1億円22.0億円ROE3.7%5.0%8.0% ③本計画の戦略の骨子 本計画では、以下の基本方針と戦略を掲げております。 基本戦略収益構造の抜本的な改革事業戦略事業環境の変化に応じて経営資源を配分し、事業特性を活かしたニッチトップを目指す体制の構築により既存事業の強化及びオーガニック成長による稼ぐ力の向上を図る財務戦略財務基盤の健全性を維持しながら、成長投資と安定的な株主還元を実現することで、持続的な成長による企業価値の向上を図るESG経営特定したマテリアリティに基づき、優先項目への取組みを推進 ・ カーボンニュートラルの実現に向けた推進 ・ 人的資本、DX推進による経営基盤の強化 ④事業環境認識と対処すべき課題 本計画においては、以下の事業環境認識をし、対処すべき課題を掲げております。 事業環境認識・自動車のEV化の流れが鈍化しており、サプライチェーンの不確実性により自動車関連メーカーの設備投資需要が不透明である・防衛予算の増大や地政学的なリスクの増加により防衛装備品に対する需要は増加すると想定される・ニッチマーケットである路面清掃車や防音サッシは継続して一定の需要が維持される見込み 対処すべき課題 ・工作機械関連事業において市場規模に適合した収益構造への変革・既存事業の生産性向上による収益力の向上・新しいマーケット開拓や新しい製品の開発 ⑤重点施策 本計画において、以下の3つの重点施策を掲げております。 工作機械関連事業の収益構造改革・市場規模に合わせた体制への再編(人員削減、工場縮小、中国子会社の縮小)・採算性を重視した製品戦略・販売戦略の推進・生産性向上とコストダウンの推進・ニッチトップとなる領域の開拓と競争力の強化 既存事業の収益力向上・生産性向上、コスト低減による利益率向上・安定供給体制の確立による安定収益の確保・営業力強化による販売促進・成長分野へのメリハリのあるリソース再配分・本社及びグループ会社の最適化 新事業・将来事業の創出・既存製品の拡充、新市場への投入・関連ビジネスの創出やサービスの転換・当社の特性を活かすことができる新たな製品・市場の調査 ⑥人事制度改革 以上の事業戦略を実現するため、これまで進めてまいりました組織横断的なプロセス改善に加え、従業員一人一人が能力を最大限に発揮し、成果を高め、業績へ貢献できる人材へと成長することを動機付ける取り組みとして、人的資本への投資と人事制度改革を推進しています。 2023年4月より、役割に応じた目標設定と成果評価を行う人事評価制度を、また2024年4月からは、資格等級体系及びそれらに求められる役割を明確にし、役割に対する達成度を評価しステップアップにつなげる、新たな賃金制度を開始しています。更に、2024年7月からは会社の業績向上への意欲・士気を高めるため、成果を上げた従業員に対し自社の株式を給付する制度を導入いたしました。加えて、人的資本への投資を一層強化するため、2025年および2026年には株式給付制度を拡充し、従業員の中長期的な企業価値向上へのコミットメントをより高める仕組みへと発展させております。 ⑦配当還元方針 1株当たり20円の安定配当を維持しつつ、配当性向30%を目安とし、利益が増加した場合の株主の皆様への還元を強化する方針としております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、中東情勢の緊迫化など地政学リスクの高まりや物価上昇、金融資本市場の変動の影響などに注視する必要があり先行き不透明な状況が続いております。 このような状況の下、当社グループでは、「収益構造の抜本的な改革」を基本方針とする中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を策定し、低成長・不採算事業の構造改革の実施、既存事業の生産性向上、コスト削減、販売力の強化による稼ぐ力の強化、顧客ニーズを捉えた競争力のある製品開発や新市場への投入による将来事業の創出などを図り、持続的な成長による企業価値向上のための取組みを推進しております。 当連結会計年度は、火器事業では、米国市場向けスポーツライフルが需要低迷などにより出荷数が減少しましたが、防衛省向け20式5.56mm小銃の納入数が増加したことに加え、補用部品などの装備品の納入数も増加しました。さらに防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約を売上計上したことにより大幅な増収増益となりました。建材事業では、一般サッシ等の売上が減少しましたが、防音サッシの売上が増加したことで増収となり、価格転嫁など採算性の改善により増益となりました。一方、特装車両事業では、路面清掃車の販売台数が減少したため減収減益となりました。工作機械関連事業では、工作機械、空油圧機器の売上が減少し採算性が悪化したことに加え、中期経営計画で掲げた構造改革の一環として中国向け在庫の棚卸資産評価損などの費用を計上したため営業損失が拡大しました。また、中国現地法人の解散及び清算を実施することとし、清算関連費用を特別損失として計上しております。 この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高は24,064百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益は1,186百万円(同5.3%減)となりました。また、営業外収益に受取配当金などを計上した結果、経常利益は1,382百万円(同2.2%減)となり、特別利益に投資有価証券売却益などを計上し、特別損失に関係会社株式評価損、事業整理損などを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は741百万円(前年同1.1%減)となりました。 セグメント別の業績は次のとおりであります。 (売上高) 工作機械関連・工作機械:主要顧客である自動車関連業界における設備投資需要が減少したことなどから、前連結会計年度と比較し、24.4%減の3,774百万円となりました。・空油圧機器:シリンダの受注は増加したものの、チャックの受注が減少したことなどから、前連結会計年度と比較し、14.5%減の1,202百万円となりました。・電子機械:主な市場である中国において国産化施策などにより主力製品のセラミック積層装置の売上が減少し、前連結会計年度と比較し、20.9%減の444百万円となりました。 以上の結果、工作機械関連全体では前連結会計年度と比較し、22.1%減の5,421百万円となりました。 火器:米国市場向けスポーツライフルの売上が減少したものの、20式5.56mm小銃や補用部品など防衛省向け装備品の売上が増加したことに加え、防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約を売上計上したことにより、前連結会計年度と比較し、13.4%増の8,965百万円となりました。 特装車両:路面清掃車の販売台数が減少したため、前連結会計年度と比較し、12.2%減の2,922百万円となりました。 建材:一般サッシ等の売上は減少したものの、防音サッシの売上が増加したため、前連結会計年度と比較し、7.2%増の3,232百万円となりました。 不動産賃貸:前連結会計年度と比較し、2.8%増の508百万円となりました。 国内販売子会社:前連結会計年度と比較し、2.4%減の2,144百万円となりました。 国内運送子会社:前連結会計年度と比較し、4.4%減の742百万円となりました。 その他:前連結会計年度と比較し、16.0%減の126百万円となりました。 (営業利益) 工作機械関連:減収および採算性悪化、中国向け在庫の棚卸資産評価損を売上原価に計上したことなどにより、営業損失は、前連結会計年度の457百万円から、1,017百万円に拡大しました。 火器:防衛省向け装備品の売上増加および特定取組契約を売上計上したことにより、営業利益は、前連結会計年度の911百万円に比べ37.8%増の1,255百万円となりました。 特装車両:路面清掃車の売上が減少したことなどにより、営業利益は、前連結会計年度の129百万円に比べ71.3%減の37百万円となりました。 建材:売上の増加および価格転嫁など採算性の改善により、営業利益は、前連結会計年度の39百万円に比べ607.7%増の276百万円となりました。 不動産賃貸:営業利益は、前連結会計年度の396百万円に比べ3.8%増の411百万円となりました。 国内販売子会社:減収などにより、営業利益は、前連結会計年度の137百万円に比べ25.5%減の102百万円となりました。 国内運送子会社:減収となりましたが、収益性の改善などにより、営業利益は、前連結会計年度の40百万円に比べ20.0%増の48百万円となりました。 その他:減収となりましたが、営業利益は、前連結会計年度の52百万円に比べ28.8%増の67百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度に比べ3,262百万円(114.4%)増加し、6,114百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、4,811百万円(前連結会計年度は55百万円の増加)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益1,338百万円、売上債権及び契約資産の減少額3,094百万円による資金の増加要因と、仕入債務の減少額782百万円による資金の減少要因によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、120百万円(前連結会計年度は2,554百万円の減少)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出286百万円、投資有価証券の取得による支出89百万円による資金の減少要因と、投資有価証券の売却及び償還による収入314百万円による資金の増加要因によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、1,441百万円(前連結会計年度は1,493百万円の増加)となりました。これは、主として長期借入金の返済による支出1,142百万円、短期借入金の純減少額850百万円による資金の減少要因と、長期借入れによる収入799百万円による資金の増加要因によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)工作機械関連(百万円)5,77680.5火器(百万円)8,979112.6特装車両(百万円)2,93288.7建材(百万円)3,289109.9不動産賃貸(百万円)--国内販売子会社(百万円)--国内運送子会社(百万円)--その他(百万円)--合計(百万円)20,97797.8 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.金額は、販売価格によっております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械関連3,72254.61,84152.0火器9,02296.73,761101.5特装車両3,298112.3790190.8建材3,502122.0904142.6不動産賃貸----国内販売子会社2,099107.930586.9国内運送子会社74295.6--その他6772.8--合計22,45490.67,60388.0 (注) セグメント間取引については相殺消去しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)工作機械関連(百万円)5,42177.9火器(百万円)8,965113.4特装車両(百万円)2,92287.8建材(百万円)3,232107.2不動産賃貸(百万円)508102.8国内販売子会社(百万円)2,14497.6国内運送子会社(百万円)74295.6その他(百万円)12684.0合計(百万円)24,06496.9 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月 1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)防衛装備庁5,18220.96,42826.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態 (資産合計) 当連結会計年度末の総資産は、35,826百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,775百万円増加しました。これは、主として現金及び預金の増加3,271百万円と、売掛金の減少1,507百万円によるものであります。 (負債合計) 当連結会計年度末の負債合計は、14,801百万円となり、前連結会計年度末に比べ513百万円減少しました。これは、主として短期借入金の減少838百万円、電子記録債務の減少377百万円と、繰延税金負債の増加847百万円によるものであります。 (純資産合計) 当連結会計年度末の純資産合計は、21,025百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,288百万円増加しました。これは、主としてその他有価証券評価差額金の増加1,591百万円、利益剰余金の増加496百万円によるものであります。 b.経営成績 (売上高) 売上高は、火器、建材が増加したものの、工作機械関連、特装車両は減少し、前連結会計年度と比較して3.1%減の24,064百万円となりました。国内売上高は、前連結会計年度に比べ6.3%増の20,904百万円となり、海外売上高は、前連結会計年度に比べ38.8%減の3,159百万円となりました。 (営業利益)火器、建材が増益となったものの、工作機械関連の赤字拡大、特装車両の減益などにより、営業利益は、前連結会計年度の1,253百万円に比べて5.3%減の1,186百万円となりました。(営業外収益(費用)) 営業外収益(費用)は、受取配当金が56百万円、支払利息が19百万円増加したことなどにより、前連結会計年度の160百万円の利益(純額)から195百万円の利益(純額)となり、35百万円損益が改善しました。 (経常利益) 経常利益は、前連結会計年度の1,413百万円に比べて2.2%減の、1,382百万円となりました。 (特別損益) 特別利益は、前連結会計年度の固定資産売却益等による4百万円から投資有価証券売却益等による225百万円となり、221百万円増加しました。特別損失は、減損損失が前連結会計年度は211百万円、当連結会計年度は38百万円となったこと、関係会社株式評価損116百万円、事業整理損112百万円などにより、57百万円増加しました。これらの結果、特別損益純額では、前連結会計年度の206百万円の損失から43百万円の損失となり、163百万円損益が改善しました。 (税金等調整前当期純利益) 税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の1,206百万円に比べ10.9%増の1,338百万円となりました。 (法人税等・非支配株主に帰属する当期純利益) 法人税等は、法人税、住民税及び事業税が前連結会計年度は469百万円、当連結会計年度は554百万円となったことなどから、前連結会計年度に比べ140百万円増の597百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は、ありません。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の749百万円に比べ1.1%減の741百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の62.18円に対し61.41円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資金需要には、運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要の主なものは、製品を製造するための材料費、外注費、人件費等、受注獲得のための販売費、新製品開発のための研究開発費であります。設備資金需要の主なものは、機械設備の更新や合理化投資等であります。 当社グループは、主として営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入を資金の源泉としております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。 ④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況当年度よりスタートした中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期、以下「本計画」)におきましては、「工作機械関連事業の市場規模に適合した収益構造への変革」と「既存事業の生産性向上による収益力の向上」が喫緊の課題であると認識し、工作機械関連事業を主体とする体制から事業ポートフォリオを変革し、4つの事業領域がそれぞれの特性を生かしたニッチな分野を探求して事業戦略に取組む体制とし、「収益力の向上」を図ります。また、当社の特性を活かすことができる新規事業の創出に取り組み、将来の事業拡大に向けた基盤を構築します。さらに、収益力の向上により得た原資により財務基盤の健全性を維持しながら「成長投資」と「株主還元」の強化を図ることで、企業価値向上と持続的な成長を目指します。中期経営計画初年度の2026年3月期の実績は、連結売上高は240.6億円、連結営業利益は11.8億円、ROE3.7%となり、本計画で掲げた財務目標達成には至りませんでした。また、本計画2年目となる2027年3月期につきましては、中東情勢や米国の政策動向、物価上昇などの懸念があり極めて不透明な状況が見込まれますが、売上高235.6億円、営業利益14.1億円、ROE5.0%と当年度より減収も増益を予想しております。以上の詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上および財務上の課題」に記載の通りです。

事業リスク

  • 自動車業界の変動リスク
    工作機械関連事業は自動車業界の設備投資に大きく依存しており、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の進展や投資抑制により、売上高が大きく変動する可能性があります。需要の減少は業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 防衛予算への依存リスク
    火器事業や建材事業の一部は防衛省の調達予算に大きく依存しており、予算の増減が直接的に業績に影響を与えます。予算が削減された場合、売上高が減少し、収益性が悪化する可能性があります。
  • 為替変動と地政学リスク
    民間向けスポーツライフルは米国市場への依存度が高く、米ドル建て取引のため、急激な円高ドル安は業績に悪影響を及ぼします。また、海外事業は政治経済情勢や紛争、伝染病などの影響を受ける可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,411 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。(1) 各事業領域におけるリスク① 工作機械関連について(ア)主な需要先は自動車及び自動車部品業界であり、当社の主力製品は、自動車部品専用加工ラインであるため、自動車のモデルチェンジ等に伴うラインの更新時期により、売上高はかなりの幅で変動します。このため、需要の少ない時期には当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)の進展による自動車業界の構造変化が当社の想定を超えて急速に進んだ場合や、自動車業界自体が次世代車の方向性の見極め等により投資を控えるなど、需要が縮小した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(イ)アジアを中心とする海外向けにつきましては、各々の地域における政治的・経済的要因、戦争・暴動・テロ・伝染病・ストライキその他の社会的混乱により現地における事業活動が影響を受けた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 一方、米国における関税政策は、日系自動車メーカー各社の収益やコスト構造にも影響を及ぼし、それに伴い自動車関連設備投資の抑制や延期が発生する可能性があります。これにより、当社の主要顧客である自動車部品メーカーでの専用工作機械の需要が減少した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 火器について(ア)防衛省向け小火器:防衛省の装備品調達予算に全面的に依存しており、同予算の執行状況によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(イ)民間向けスポーツライフル:米国市場への依存度が高いため、同市場の需要が停滞する場合には、売上高が減少する恐れがあります。また、米ドル建の取引であるため、地政学リスク等による急激な円高/ドル安に向かえば、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、米国における関税政策による相互関税が高くなった場合、同市場での競争力が低下し売上高が減少する可能性があります。 また、同製品の事故による製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、賠償額を保険により十分にカバーできる保証はなく、重大な事故が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 特装車両について 路面清掃車については、自動車の国際基準調和と認証の相互承認推進のため保安基準が変更され、その影響を受けるため、遵法性の確保のための様々な研究開発・投資コストを負担しております。今後規制の強化により想定を上回る負担が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、路面清掃車の国内市場におけるEV化等の脱炭素化の流れが当社の想定を超えて急速に進んだ場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、中東地域をはじめとする地政学リスクの長期化により一部主要原材料や副資材の調達において供給の停止があった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 建材について 防衛省向け防音サッシへの依存度が高いため、防衛省の戦闘機配置変えによるコンター地区再編や適合サッシの仕方書見直しにより、防音工事予算が削減された場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 これらの各事業部門におけるリスクへの対応のため、当社グループでは中期経営計画に基づき、事業環境の変化に応じて経営資源を配分し、事業特性を生かしたニッチトップを目指す体制の構築により既存事業の強化及びオーガニック成長による稼ぐ力の向上を図ります。また、財務基盤の健全性を維持しながら、成長投資と安定的な株主還元を実現することで、持続的な成長による企業価値向上を図ります。 (2)その他経営全般に係るリスク① 固定資産の減損について 当社グループにおいては、中期経営計画におきまして、事業環境の変化に応じて経営資源を配分し、事業特性を生かしたニッチトップを目指す体制の構築により既存事業の強化及びオーガニック成長による稼ぐ力の向上を図ります。しかしながら、現段階では収益性の低い事業を抱えており、取り組みによる強化・改善が想定通りに進捗しない場合、各資産グループにおいて収益性の低下等を要因とする固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。② 棚卸資産の評価について 当社グループは、事業セグメントごとに様々な製品群を有しており、それぞれのセグメントで製品別に将来の受注予測を立てた上で最適な生産体制を構築し、製造コストの低減を図っておりますが、需給バランスの急激な悪化等の外部環境の変化に対し対応の遅れが生じた場合、適正水準以上の在庫が積み上がることによって棚卸資産の評価損が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 原材料等の価格上昇について 原材料等の価格上昇によるコストアップを社内でのコストダウンでカバーできない場合、もしくは製品価格に十分に転嫁できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 退職給付費用及び退職給付債務について 当社グループの年金資産の時価が下落した場合、当社グループの年金資産の運用利回りが予定を下回った場合、又は退職給付債務を計算する前提となる割引率等に変更があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、年金制度の変更があった場合には、未認識の過去勤務費用が一時に発生する可能性があります。⑤ 繰延税金資産について 繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 有価証券について 当社グループは、金融資産として市場価格のある株式を多く保有しております。このため、株価の下落は保有有価証券の資産価値を減少させ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑦ 自然災害による影響について 当社グループの製造は、ほとんどが愛知県の本社工場に集中しているため、同地域に大規模な地震・水害等の自然災害が発生した場合には、復旧するまでは操業停止状態となり、生産能力が著しく低下し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑧ 土壌汚染による影響について 当社グループが保有する土地につき、環境基準を超える有害物質による土壌汚染がある場合には、汚染拡散防止等に要する環境安全対策費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑨ 財務制限条項について 当社グループの借入金の一部に純資産及び経常損益に関する財務制限条項が付されております。万一、当社の業績が悪化し、当該財務制限条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 これらの経営全般に係るリスクへの対応のため、当社では取締役から構成される経営会議がリスク管理委員会を兼ねる体制とし、当会議体においてこれらのリスクを検証し、リスク対応方針を決定する仕組みを構築しております。また決定事項については、代表取締役から執行役員会・内部監査委員会等を通じて業務執行方針・内部統制方針を浸透させ、迅速かつ適切にリスクに対処できる体制としております。

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