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平田機工(6258)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 自動省力機器の製造販売
    平田機工グループは、自動車、半導体、その他多様な産業向けに、工場で製品を作るための自動化された機械やシステムを製造・販売しています。これにより、顧客企業の生産効率向上や省力化を支援し、その対価として収益を得るビジネスモデルです。
  • 顧客ニーズへのトータルソリューション
    単に機械を売るだけでなく、最新技術と長年の経験を活かし、顧客の工場全体の生産システムを最適化する提案を行っています。これにより、顧客はより効率的で高品質な生産が可能となり、平田機工は信頼されるパートナーとしての地位を確立しています。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、アジア、北米、欧州にも子会社を展開し、世界中で自動省力機器の製造・販売・保守サービスを提供しています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、幅広い市場からの収益機会を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 自動車関連生産設備事業
    自動車およびその部品メーカー向けに、電気自動車(EV)関連部品、エンジン、トランスミッションなどの自動組立ラインを製造・販売しています。売上高は430.59億円、営業利益は41.94億円と、グループの主要な収益源となっています。
  • 半導体関連生産設備事業
    半導体製造工程で使われるウェーハ搬送装置(ロードポート、ウェーハ搬送ロボット、EFEMなど)の製造・販売を行っています。売上高は301.86億円、営業利益は28.57億円と、こちらもグループの重要な稼ぎ頭です。
  • その他自動省力機器事業
    高性能家電のモーター組立設備、各種家電製品の生産設備、物流関連機器(ストッカー・搬送装置)、タイヤ関連生産設備、医療・理化学機器などを製造・販売しています。売上高は130.96億円ですが、営業利益は-1.01億円と赤字であり、今後の改善が期待される分野です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AutomobileRelatedProductionEquipment 事業 431 42 9.7%
SemiconductorRelatedProductionEquipment 事業 302 29 9.5%
OtherAutomaticLaborSavingEquipment 事業 131 -1 -0.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|924 文字
3【事業の内容】2026年3月31日現在 当社グループは、当社および連結子会社12社で構成されており、自動車関連、半導体関連、その他自動省力機器を柱に、自動省力機器の製造ならびに販売を主たる事業としております。 顧客の多様なニーズに応えるべく、当社グループは常に最新のテクノロジーに対応した生産システムエンジニアリング能力と、現場にて培われたものづくりの経験を活かし、最適なトータルソリューションを提供しております。 各セグメントでは以下の事業をおこなっております。セグメント事業内容自動車関連自動車・同部品メーカー向けに、エンジン、トランスミッション、車載用電子部品、電気自動車(EV)関連などの自動組立ラインを中心とした生産システムの製造ならびに販売をおこなっております。半導体関連半導体製造工程のウェーハ搬送装置の製造ならびに販売をおこなっております。主な製品は、ウェーハを各種処理装置に取込むロードポート、ウェーハ搬送ロボットおよびそれらを統合したEFEM(Equipment Front End Module)などであります。その他自動省力機器有機ELディスプレイの製造工程で使用される蒸着装置や、ストッカー・搬送装置などの物流関連機器およびタイヤ関連生産設備、医療・理化学機器などの製造ならびに販売をおこなっております。 日本国内においては、当社が自動省力機器を製造する際、電子部品等の主な仕入および製造業務の委託を連結子会社タイヘイテクノス株式会社に、客先に納品した製品の保守サービスの委託を連結子会社ヒラタフィールドエンジニアリング株式会社におこなっております。 その他、海外連結子会社は、アジア、北米などの各地域にて、自動省力機器の製造または販売をおこなっており、当社グループ全体でワールドワイドな販売活動およびサポート体制を構築しております。 なお、セグメント情報は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」にも掲載しております。 [事業系統図] 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 なお、当社以外は全て連結子会社であります。2026年3月31日現在

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
常に最新のテクノロジーに対応した生産システムエンジニアリング能力と、現場にて培われたモノ造りの経験から、最適なトータルソリューションを提案。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
最新テクノロジーへの対応能力、生産システムエンジニアリング能力、モノ造りの経験。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場環境等の変化に係るリスク / 法規制等に係るリスク / 重要な訴訟の発生に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。一般的に、産業用ロボット・自動化装置メーカーは技術開発力や顧客との信頼関係が重要ですが、現時点では定量的な根拠を示せません。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

産業用ロボットや自動化装置は、導入に多額の初期投資と、既存の生産ラインとの連携、オペレーターの習熟が必要となるため、顧客が他社製品へ乗り換える際のコストは一定程度存在すると考えられます。特に、カスタマイズされたソリューションの場合、スイッチング・コストは高まります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

産業用ロボット・自動化装置の市場において、明確なネットワーク効果(ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を向上させる構造)は一般的に見られません。個々の顧客の生産効率向上に貢献するものであり、プラットフォーム型ビジネスとは異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

製造業全般に言えることですが、規模の経済や効率的な生産プロセスによるコスト優位性は競争力の源泉となり得ます。しかし、平田機工が競合他社に対して構造的に著しく低いコストで生産・提供できるという明確な証拠は現時点では確認できません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

産業用ロボット・自動化装置市場は、特定の分野で高度な技術と実績を持つ企業が寡占化する傾向があります。平田機工は、自動車産業を中心に長年の実績とノウハウを蓄積しており、一定の規模と専門性を持つことで、効率的な事業運営と顧客への対応力を確保していると考えられます。

  • 高度な生産システム技術
    電気自動車(EV)関連や半導体製造装置など、最先端の技術を要する自動組立ラインやウェーハ搬送装置の製造能力が強みです。長年培われたノウハウと技術力で、顧客の複雑な要求に応えるシステムを提供し、競争優位性を保っています。
  • 多様な産業への対応力
    自動車、半導体だけでなく、家電製品の組立設備や物流関連機器、医療・理化学機器など、幅広い分野の自動省力機器を手掛けています。これにより、特定の産業の景気変動に左右されにくい安定した事業基盤を築き、リスクを分散しています。
  • 強固な顧客基盤と信頼
    各業界で高いシェアを持つ大手企業を顧客に持ち、そのニーズに応えることで高い信頼を得ています。最新技術への対応力と現場でのモノづくり経験に基づく最適なソリューション提案が、顧客との長期的な関係構築に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。(1)経営方針 当社グループは、「我々は勇敢に技術革新を追求し 人格を養い能力を高め社会の発展に寄与する」という創業の精神(綱領)に基づきながら、時代時代で生まれてくるお客さまの製品と同様に、当社グループも常に、新しい技術への挑戦と革新を続けることで、時代の変化に対応してきました。また、新しい市場、お客さま、製品技術に関わることで、当社グループの成長につなげるとともに、世界中での仕事を通じて個人の見聞を広げ、個人の能力を高め、世界で競争できる能力を高めてまいりました。 2022年度以降は、長期的な経営方針として、「人技幸献」というスローガンを掲げております。これは「Hirataに関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献する」という意味であり、 Hirataは技術があってこそ、技術は人があってこそ、Hirataは働く社員の幸せがあってこそ存在するということを表現したものでもあります。当該方針のもと、その実現に向けた中期的な経営戦略として、お客さまの次世代製品に対応した設備革新をおこなうとともに、お客さまと当社グループ双方の利益の最大化を目指しております。 今後もあらゆるステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションを深めながら、企業の持続的な成長に向けて取組んでまいります。 (2)外部環境認識 当社グループが成長市場と位置付ける分野における設備投資は、地域や製品分野ごとに変動はあるものの、全体としては拡大傾向にあります。 自動車市場においては、2023年後半以降、BEV(電気自動車)向け投資に一部減速が見られる一方、ICE(内燃機関)およびHEV(ハイブリッド車)向けの設備投資は引き続き堅調に推移しております。半導体市場では、生成AIの急速な普及を背景に、データセンター向け投資需要が牽引し、市場の拡大が続くと見込まれます。これらの外部環境を踏まえ、自動化・省人化ソリューションに対する期待はさらに高まると認識しております。 一方で、地政学リスクに起因するエネルギー価格の高騰、物価上昇、為替変動等は、調達コストや人件費の上昇を通じて当社グループの収益性に影響を及ぼしております。こうした外部環境を踏まえ、当社グループでは、提供価値に見合った適正価格の実現および公正・適正な取引関係の構築に取組んでおります。 また、人材確保および人件費上昇への対応として、物価上昇を上回る賃金改定を実施するとともに、中長期的な事業戦略を支える人的資本への積極的な投資を継続しております。 (3)中期経営計画の取組み①中期経営計画(2025-2027年度)の実績 中期経営計画(2025-2027年度)においては、高利益体質の実現とビジネス領域の拡大を図り、持続的・安定的な利益創出を目的として、2028年3月期の営業利益100億円以上、ROE9.3%以上に加え、計画期間中において売上高年平均成長率(CAGR)6~8%の達成を目標として掲げております。本中期経営計画の数値目標に対して、当期は売上高949億6百万円、営業利益83億15百万円、営業利益率8.8%、ROE8.4%となりました。 なお、加重平均資本コスト(WACC)9.4%に対して投下資本利益率(ROIC)は5.8%でした。WACCについては、前期6.0%に対して上昇しておりますが、売上債権の回収に伴う借入金の返済と市場評価に伴う株価の上昇による時価ベースでの株主資本比率の増加が主な要因であると認識しております。一方で、営業利益の増加および売上債権の減少により、ROICは改善傾向にあります。今後は、営業利益のさらなる拡大を図るとともに、成長投資および株主還元とのバランスを踏まえつつ、財務健全性の維持・規律を意識した資本政策を推進し、資本効率の向上と企業価値の持続的な拡大に努めてまいります。 中期経営計画目標に対する2025年度の実績は、次のとおりです。 2025年度実績2027年度目標(最終年度)売上高CAGR7.3%6~8%営業利益83億円100億円ROE8.4%9.3% セグメントの状況については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。②中期経営計画の進捗 中期経営計画の実現に向け、当社グループでは以下の5つの戦略の柱を軸に各種施策に取組んでおります。これらの戦略の推進にあたっては、重要テーマごとにワーキンググループを組成し、部門横断的な体制のもとで具体的な施策を検討・実行しております。また、取締役会においては、これらの取組み状況について定期的に進捗報告をおこない、課題の把握および対応方針の検討をおこなうとともに、PDCAサイクルを通じた継続的な改善により、実行体制の強化を図っております。 さらに、高利益体質の実現のため、DX推進を通じたデジタルツインの活用やエンジニアリングおよび生産設備におけるAIの活用など、付加価値の創出と生産プロセスの効率化に取組んでおります。 1)半導体関連事業における事業規模の拡大 中長期的な半導体需要の拡大によるお客さまの生産拠点のグローバル化に追従すべく、当社グループでの営業、生産、販売、サービス体制の強化と、半導体業界の技術革新を見据えた製品開発を推進し、さらなる事業規模の拡大を進めております。 中国およびマレーシアにおける海外生産拠点の拡充やクリーンルーム増設により、コンポーネント製品およびEFEMの生産能力は着実に増加しております。2025年度の半導体セグメントにおける営業利益率は6.7%でしたが、生産管理体制の見直しや在庫水準の適正化、適正価格の実現等に取組み、利益率と資本効率の改善に努めてまいります。 2)受注生産ビジネスにおける収益性の強化 培ってきた強みを活かし、地域や案件の選択と集中、エンジニアリングを重視したビジネスの展開、資本効率の改善によって、受注生産ビジネスにおける収益性の強化に取組んでおります。 自動車関連事業では、売上規模の拡大よりも利益の確保を重視する方針へ転換し、営業利益率11.8%を達成しました。国内ではHV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)を含めたパワートレイン系の設備投資が活発化する見込みであり、これらの需要を的確に取り込み、収益性のさらなる向上を目指してまいります。 3)収益基盤のさらなる強化経営基盤強化: 中期経営計画の達成に必要な経営情報の可視化を進め、KPI管理の高度化を通じて、経営層の意思決定の迅速化および質の向上を図っております。 コスト構造の最適化: 間接費のコスト削減に加え、新基幹システムの導入などデジタル技術の活用による業務効率化および原価低減活動を推進し、収益構造の改善に取組んでおります。 財務基盤強化: 営業キャッシュ・フローの改善を目的として、支払条件の見直し、在庫水準の適正化、非効率資産の売却検討等に継続的に取組んでおります。中期経営計画初年度における営業キャッシュ・フローは165億46百万円の収入、設備投資額は38億47百万円、R&D投資額は15億61百万円となりました。 当期は、大型案件を中心に支払条件の見直しをおこない、工事進行に応じた前受金の受領を実現したことから、営業キャッシュ・フローは大幅に改善しました。今後も、受注段階からキャッシュ創出を重視した契約・プロジェクト管理を徹底し、運転資本の効率化および資本効率の向上に取組んでまいります。また、これらの施策を通じて、キャッシュ創出力の強化と成長投資の好循環を実現し、株主還元拡充を図ってまいります。 4)量産ビジネスの拡大 当社グループの技術資産を活用し、幅広い産業分野における顧客ニーズに対応する量産製品の創出・販売を通じて、既存事業の高収益化および新規事業創出を目指しております。2025年度は部門横断プロジェクトを立ち上げ、量産ビジネスの基盤構築をおこないました。今後は、量産製品の拡充に向けた企画・開発を本格化してまいります。また、量産ビジネスの生産拡大を見据え、2025年度には新たに七城第二工場を取得し、2026年5月より一部稼働を開始しております。熊本県内における生産拠点を集約し、工場再編を通じた生産効率の向上を図ってまいります。 5)新規ビジネスの事業部化 当社グループがこれまで培ってきた技術・ノウハウを活かし、新たな成長ドライバーとなるビジネスの創出を目指して、東京オフィスにビジネスディベロップメントセンターを新設しました。首都圏を起点としたお客さまとの接点強化を図るとともに、迅速な情報収集および潜在的な顧客ニーズの掘り起こし、マーケティング機能の高度化を推進しております。また、バッテリー事業、制御盤事業、電動化部品事業については、2027年度の事業部化を目標として、技術基盤の構築や組織体制構築に向けた取組みを進めております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。(1)経営方針 当社グループは、「我々は勇敢に技術革新を追求し 人格を養い能力を高め社会の発展に寄与する」という創業の精神(綱領)に基づきながら、時代時代で生まれてくるお客さまの製品と同様に、当社グループも常に、新しい技術への挑戦と革新を続けることで、時代の変化に対応してきました。また、新しい市場、お客さま、製品技術に関わることで、当社グループの成長につなげるとともに、世界中での仕事を通じて個人の見聞を広げ、個人の能力を高め、世界で競争できる能力を高めてまいりました。 2022年度以降は、長期的な経営方針として、「人技幸献」というスローガンを掲げております。これは「Hirataに関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献する」という意味であり、 Hirataは技術があってこそ、技術は人があってこそ、Hirataは働く社員の幸せがあってこそ存在するということを表現したものでもあります。当該方針のもと、その実現に向けた中期的な経営戦略として、お客さまの次世代製品に対応した設備革新をおこなうとともに、お客さまと当社グループ双方の利益の最大化を目指しております。 今後もあらゆるステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションを深めながら、企業の持続的な成長に向けて取組んでまいります。 (2)外部環境認識 当社グループが成長市場と位置付ける分野における設備投資は、地域や製品分野ごとに変動はあるものの、全体としては拡大傾向にあります。 自動車市場においては、2023年後半以降、BEV(電気自動車)向け投資に一部減速が見られる一方、ICE(内燃機関)およびHEV(ハイブリッド車)向けの設備投資は引き続き堅調に推移しております。半導体市場では、生成AIの急速な普及を背景に、データセンター向け投資需要が牽引し、市場の拡大が続くと見込まれます。これらの外部環境を踏まえ、自動化・省人化ソリューションに対する期待はさらに高まると認識しております。 一方で、地政学リスクに起因するエネルギー価格の高騰、物価上昇、為替変動等は、調達コストや人件費の上昇を通じて当社グループの収益性に影響を及ぼしております。こうした外部環境を踏まえ、当社グループでは、提供価値に見合った適正価格の実現および公正・適正な取引関係の構築に取組んでおります。 また、人材確保および人件費上昇への対応として、物価上昇を上回る賃金改定を実施するとともに、中長期的な事業戦略を支える人的資本への積極的な投資を継続しております。 (3)中期経営計画の取組み①中期経営計画(2025-2027年度)の実績 中期経営計画(2025-2027年度)においては、高利益体質の実現とビジネス領域の拡大を図り、持続的・安定的な利益創出を目的として、2028年3月期の営業利益100億円以上、ROE9.3%以上に加え、計画期間中において売上高年平均成長率(CAGR)6~8%の達成を目標として掲げております。本中期経営計画の数値目標に対して、当期は売上高949億6百万円、営業利益83億15百万円、営業利益率8.8%、ROE8.4%となりました。 なお、加重平均資本コスト(WACC)9.4%に対して投下資本利益率(ROIC)は5.8%でした。WACCについては、前期6.0%に対して上昇しておりますが、売上債権の回収に伴う借入金の返済と市場評価に伴う株価の上昇による時価ベースでの株主資本比率の増加が主な要因であると認識しております。一方で、営業利益の増加および売上債権の減少により、ROICは改善傾向にあります。今後は、営業利益のさらなる拡大を図るとともに、成長投資および株主還元とのバランスを踏まえつつ、財務健全性の維持・規律を意識した資本政策を推進し、資本効率の向上と企業価値の持続的な拡大に努めてまいります。 中期経営計画目標に対する2025年度の実績は、次のとおりです。 2025年度実績2027年度目標(最終年度)売上高CAGR7.3%6~8%営業利益83億円100億円ROE8.4%9.3% セグメントの状況については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。②中期経営計画の進捗 中期経営計画の実現に向け、当社グループでは以下の5つの戦略の柱を軸に各種施策に取組んでおります。これらの戦略の推進にあたっては、重要テーマごとにワーキンググループを組成し、部門横断的な体制のもとで具体的な施策を検討・実行しております。また、取締役会においては、これらの取組み状況について定期的に進捗報告をおこない、課題の把握および対応方針の検討をおこなうとともに、PDCAサイクルを通じた継続的な改善により、実行体制の強化を図っております。 さらに、高利益体質の実現のため、DX推進を通じたデジタルツインの活用やエンジニアリングおよび生産設備におけるAIの活用など、付加価値の創出と生産プロセスの効率化に取組んでおります。 1)半導体関連事業における事業規模の拡大 中長期的な半導体需要の拡大によるお客さまの生産拠点のグローバル化に追従すべく、当社グループでの営業、生産、販売、サービス体制の強化と、半導体業界の技術革新を見据えた製品開発を推進し、さらなる事業規模の拡大を進めております。 中国およびマレーシアにおける海外生産拠点の拡充やクリーンルーム増設により、コンポーネント製品およびEFEMの生産能力は着実に増加しております。2025年度の半導体セグメントにおける営業利益率は6.7%でしたが、生産管理体制の見直しや在庫水準の適正化、適正価格の実現等に取組み、利益率と資本効率の改善に努めてまいります。 2)受注生産ビジネスにおける収益性の強化 培ってきた強みを活かし、地域や案件の選択と集中、エンジニアリングを重視したビジネスの展開、資本効率の改善によって、受注生産ビジネスにおける収益性の強化に取組んでおります。 自動車関連事業では、売上規模の拡大よりも利益の確保を重視する方針へ転換し、営業利益率11.8%を達成しました。国内ではHV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)を含めたパワートレイン系の設備投資が活発化する見込みであり、これらの需要を的確に取り込み、収益性のさらなる向上を目指してまいります。 3)収益基盤のさらなる強化経営基盤強化: 中期経営計画の達成に必要な経営情報の可視化を進め、KPI管理の高度化を通じて、経営層の意思決定の迅速化および質の向上を図っております。 コスト構造の最適化: 間接費のコスト削減に加え、新基幹システムの導入などデジタル技術の活用による業務効率化および原価低減活動を推進し、収益構造の改善に取組んでおります。 財務基盤強化: 営業キャッシュ・フローの改善を目的として、支払条件の見直し、在庫水準の適正化、非効率資産の売却検討等に継続的に取組んでおります。中期経営計画初年度における営業キャッシュ・フローは165億46百万円の収入、設備投資額は38億47百万円、R&D投資額は15億61百万円となりました。 当期は、大型案件を中心に支払条件の見直しをおこない、工事進行に応じた前受金の受領を実現したことから、営業キャッシュ・フローは大幅に改善しました。今後も、受注段階からキャッシュ創出を重視した契約・プロジェクト管理を徹底し、運転資本の効率化および資本効率の向上に取組んでまいります。また、これらの施策を通じて、キャッシュ創出力の強化と成長投資の好循環を実現し、株主還元拡充を図ってまいります。 4)量産ビジネスの拡大 当社グループの技術資産を活用し、幅広い産業分野における顧客ニーズに対応する量産製品の創出・販売を通じて、既存事業の高収益化および新規事業創出を目指しております。2025年度は部門横断プロジェクトを立ち上げ、量産ビジネスの基盤構築をおこないました。今後は、量産製品の拡充に向けた企画・開発を本格化してまいります。また、量産ビジネスの生産拡大を見据え、2025年度には新たに七城第二工場を取得し、2026年5月より一部稼働を開始しております。熊本県内における生産拠点を集約し、工場再編を通じた生産効率の向上を図ってまいります。 5)新規ビジネスの事業部化 当社グループがこれまで培ってきた技術・ノウハウを活かし、新たな成長ドライバーとなるビジネスの創出を目指して、東京オフィスにビジネスディベロップメントセンターを新設しました。首都圏を起点としたお客さまとの接点強化を図るとともに、迅速な情報収集および潜在的な顧客ニーズの掘り起こし、マーケティング機能の高度化を推進しております。また、バッテリー事業、制御盤事業、電動化部品事業については、2027年度の事業部化を目標として、技術基盤の構築や組織体制構築に向けた取組みを進めております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済情勢は、地政学リスクの高まり、資源・エネルギー価格の高騰が継続する中、先行き不透明な状況が続きました。米国におきましては、旺盛なAI需要を受け、IT関連分野での設備投資が拡大しました。また、高所得層を中心に個人消費が底堅さを見せるなど、景気は総じて拡大基調で推移しました。欧州におきましては、緩やかな景気回復の中、雇用環境は概ね安定して推移しました。一方、エネルギー価格動向や地政学リスクの影響を受け、個人消費は力強さを欠く状況となりました。中国におきましては、景気は一定の成長を維持し、雇用環境も概ね安定して推移しましたが、不動産市場の停滞や内需の弱さを背景に個人消費は力強さを欠きました。わが国におきましては、雇用は改善傾向を維持し、個人消費も賃上げ期待の中で持ち直しの動きがみられました。一方で、輸入物価上昇や海外情勢の不確実性が先行きへの慎重姿勢につながる状況となりました。 このような経営環境のもと、当社グループは設備投資動向の影響を受けやすい事業構造にあり、受注環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性がありますが、中期経営計画においては、以下の5つを戦略の柱として掲げ、成長分野への展開と収益性の向上の両立を図っております。「半導体関連事業における事業規模の拡大」においては、生産能力の約50%増強および海外における生産拠点の新設(2拠点)を推進しております。「受注生産ビジネスにおける収益性の強化」においては、自動車関連事業における営業利益率10%以上の確保に加え、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の約20%短縮を目標としております。「収益基盤のさらなる強化」においては、最適なキャッシュ・アロケーションの実施および自己資本比率45~50%の維持・向上を目指しております。「量産ビジネスの拡大」においては、既存事業の高収益化を図るとともに、新規事業の創出を推進しております。「新規ビジネスの事業部化」においては、各分野において売上高50億円以上の事業創出を目標としております。これらの取り組みにより、今後も成長分野への投資を強化するとともに、収益基盤の一層の強化を図り、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 当連結会計年度におきましては、電気自動車(EV)向けや内燃機関向けの生産設備、半導体関連のウェーハ搬送設備で売上高を伸ばし、前期から増収となりました。利益面では、半導体関連が価格転嫁の遅れなどから前期に対して減益となったものの、自動車関連では適正な価格設定や習熟度の向上などにより前期から増益となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は949億6百万円(前期比7.3%増)、営業利益は83億15百万円(前期比20.5%増)、経常利益は83億75百万円(前期比21.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は60億77百万円(前期比27.2%増)となりました。 当社グループの経営方針・経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 セグメントの状況は以下のとおりであります。①自動車関連 エンジン組立設備や車載用電子部品組立設備の大型案件を受注し、エンジンおよびインバータ関連の売上高が増加しました。また、バッテリー充放電関連設備の売上高も前期から継続して底堅く推移しました。この結果、売上高は434億78百万円(前期比1.0%増)、営業利益は51億42百万円(前期比22.6%増)となりました。②半導体関連 生成AI関連の受注が継続したことにより、ウェーハ搬送設備を中心に売上高は堅調に推移しましたが、利益面では、購入品を中心としたコスト上昇に対する価格転嫁の遅れに加え、一部製品の保証費用の増加等により、前期から減益となりました。この結果、売上高は361億6百万円(前期比19.6%増)、営業利益は24億18百万円(前期比15.4%減)となりました。③その他自動省力機器 フラットパネルディスプレイ(FPD)関連設備の生産は堅調に推移しました。営業利益は、FPD関連設備の原価率改善により、前期から黒字に転じました。この結果、売上高は125億72百万円(前期比4.0%減)、営業利益は6億69百万円(前期は1億1百万円の営業損失)となりました。 財政状態の概況は以下のとおりであります。(資産) 当社グループの当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて9億98百万円増加し、1,312億76百万円となりました。その主な内訳は、顧客からの入金による売上債権等(受取手形、電子記録債権、売掛金、契約資産)の減少80億82百万円、棚卸資産の増加19億37百万円、七城第二工場の取得等による建設仮勘定の増加21億25百万円、退職給付に係る資産の増加43億34百万円であります。(負債) 負債につきましては、前連結会計年度末に比べて70億68百万円減少し、543億70百万円となりました。その主な内訳は、有利子負債(短期借入金、長期借入金)の減少112億73百万円、工事対価の前払いによる契約負債の増加21億94百万円であります。(純資産) 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて80億66百万円増加し、769億5百万円となりました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上60億77百万円および配当金の支払い12億30百万円により利益剰余金の増加48億46百万円、退職給付に係る調整累計額の増加20億24百万円であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の52.7%から58.4%となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1億20百万円増加し、130億3百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金は、165億46百万円の収入(前期は94億27百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益83億51百万円、売上債権及び契約資産の減少76億43百万円、契約負債の増加20億7百万円等によります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出35億10百万円等により、37億61百万円の支出(前期は20億23百万円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金は、129億75百万円の支出(前期は55億91百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出156億76百万円、長期借入れによる収入119億50百万円、短期借入金の減少75億55百万円等によります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、建物および機械装置等の設備投資によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末における借入金の残高は228億93百万円、ならびに当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は130億3百万円となっております。 (3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。(4)生産、受注及び販売の実績①生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 前期比(%)自動車関連 (千円)44,081,159101.0半導体関連 (千円)36,613,001111.2その他自動省力機器 (千円)12,800,42199.5その他 (千円)2,703,965126.7合計(千円)96,198,547105.1 (注)金額は販売価格および製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ②受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)自動車関連42,341,859124.129,065,59796.2半導体関連34,762,395116.917,670,30892.9その他自動省力機器10,131,44975.94,109,32362.7その他3,034,340130.8951,517142.6合計90,270,045113.551,796,74691.8 (注)金額は販売価格によっております。 ③販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 前期比(%)自動車関連 (千円)43,478,578101.0半導体関連 (千円)36,106,069119.6その他自動省力機器 (千円)12,572,10496.0その他 (千円)2,749,888128.4合計(千円)94,906,641107.3(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)相手先金額(千円)割合(%)General Motors LLC12,937,07814.6 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)相手先金額(千円)割合(%)General Motors LLC16,582,63717.5

事業リスク

  • 市場環境変動による影響
    国内外の経済状況や顧客企業の設備投資動向、製品のライフサイクル変化が、受注状況に直接影響を与える可能性があります。特に、EVや半導体市場の変動は、平田機工の業績や財務状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 技術革新への対応遅れ
    顧客からの高い信頼を得ている技術力を持つ一方で、予想を超える急激な技術革新に適切に対応できない場合、競争力を失い、受注確保が困難になるリスクがあります。これは業績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料・労務コスト上昇
    原材料の供給不足や価格高騰、人手不足による労務コストの上昇は、製造コストの増加に繋がり、利益率を圧迫する可能性があります。これにより、平田機工の業績および財務状態に影響がおよぶ可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,076 文字
3【事業等のリスク】[リスク管理の方針・概要] 当社グループは、全てのステークホルダーのご期待に応えるため、また企業としての社会的責任に応えるため、事業活動に関わる種々のリスクを的確に把握し、適時かつ適切に対応することで経営への影響を低減することが肝要と考えております。 なお、リスク管理の概要につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項」に記載しております。 [主要なリスク] 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 また、文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。(1)情報管理に係るリスク(リスクの内容) 強力なマルウェア(コンピュータウィルス等)の侵入や外部からのサイバー攻撃等によって、情報漏洩・ランサムウェア等による情報セキュリティインシデントが起こる可能性を完全に排除することはできません。万が一、当該リスクが顕在化し、システムや工場設備に被害が生じた場合、企業イメージの悪化や生産の遅延等により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。(体制・取組) 当社は、高度化する情報セキュリティの脅威に対応するため、クラウド環境・ネットワークを含む社内情報システムへの不正アクセスを防止するシステムの導入、情報セキュリティ基本方針、社内規程や対応マニュアルの整備、当社グループの役員や従業員への教育、サイバー攻撃を想定した訓練、およびマルウェア感染対策の強化等を実施しています。万が一、マルウェア感染等の情報セキュリティインシデントが発生した場合においても、迅速かつ適切に対応できる体制を整備しています。 また、当社では、情報セキュリティ統括責任者を委員長とする情報セキュリティ委員会にて情報セキュリティ管理を推進する体制を構築し、定期的なアセスメントを通して、情報セキュリティ管理レベルの維持・向上に努めています。 (2)製品の安全・品質に関するリスク(リスクの内容) 当社設備に欠陥が発生し、顧客に損害を与えた場合、損害賠償責任を追及される可能性があります。その結果、訴訟等を提起される可能性があり、多額の費用負担の発生および企業イメージの悪化により、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。(体制・取組) 当社は、国際標準化機構(ISO)が定める品質管理基準に基づいて自動省力機器の生産をおこなっており、当該設備を使用する作業者の安全面についても、ハード・ソフトの両面における配慮に努めております。 また、前記の取組みの他、製品の納入先の国や地域が定めるCEマーキング、UL508A等の安全関連の基準を満たす設備を納入するとともに、社員や顧客に対しても安全面にも十分配慮した操作やメンテナンス方法の説明をおこなうことで、事故の発生を未然に防止する取組みをおこなっております。 なお、当社グループは企業総合賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては賠償額を十分に補填できない可能性があります。 (3)海外での事業活動に係るリスク(リスクの内容) 当社グループは、海外において事業展開を推進しております。そのため、現地国の政治動向の急激な変化、地政学的要因、予想しない法規制の変更、テロ・紛争、感染症等による社会的混乱等の影響を受ける可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。(体制・取組) 当社グループでは、定期的に、また必要に応じて当社と国内外の子会社との間で情報交換をおこない、周辺環境の変化等についても積極的に情報の共有を図り、問題の早期把握と対応に注力しております。 (4)市場環境等の変化に係るリスク(リスクの内容) 当社グループは、EV(電気自動車)をはじめとする自動車関連・半導体関連・その他自動省力機器等多分野にわたる製品の生産企業から生産システムを受注しております。そのため、国内外の経済動向の変化、顧客製品のライフサイクルが下降トレンドに入ること等によって、これら顧客の設備投資状況に変化が生じた場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。 また、原材料の供給不足による生産計画の遅延、資源価格や原材料価格の上昇、人材不足による労務コスト上昇等が発生した場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。 当社の技術力は顧客から高い信頼を得ておりますが、予想を超える急激な技術革新に適切に対応できないような事態が発生した場合、受注が確保できないおそれがあり当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。(体制・取組) 当社グループでは、これらのリスクへの対策として、あるひとつの事業分野が好調であっても、その事業のみに資本を集中させることを避け、複数の事業を並行して推進することによって、特定の事業分野における製品のライフサイクルの循環等による経営への影響を低減させております。 また、当社グループでは、知財マインドを向上させ技術革新を図るための施策として、各種知財教育や各種報奨制度を設けております。各種報奨制度では、出願・登録時での報奨や優良発明に対する報奨、ライセンス収入時における報奨等によって技術者の発明に対するモチベーションを高め、顧客ニーズに見合った付加価値のある製品の開発をおこない、他社との競争に勝ち抜く体質の強化を進めております。 (5)災害等に係るリスク(リスクの内容) それぞれの事業拠点において大規模な災害等が発生した場合には、工場設備や情報機器の損壊、電力・水道等インフラの停止、物流網の寸断等により事業活動の停止を余儀なくされる可能性があり、その場合、当社グループの業績および財務状態に影響をおよぼす可能性があります。(体制・取組) 当社では、予期せぬ災害や大規模な事故発生等の問題が事業の継続を危うくするような事態を避けるために、事前に想定されるリスクを抽出し、そのリスクの防止、防衛、低減を図るとともに、発生時における迅速な事業復旧を目的としたBCP(事業継続計画)を整備しております。 BCP方針に基づき、平常時には、各種訓練や点検、教育等を定期的に実施することで各々の取組みの有効性を確認しており、状況に合わせて適時マニュアル等を改訂する体制を構築しております。 (6)人的資本リスク(リスクの内容) 採用環境の悪化や労働人口の減少等により、必要な人材の確保および育成が計画どおりに進まない場合、当社グループの技術力および競争力の維持、向上が困難となる可能性があります。その結果、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。(体制・取組) 当社では、人材育成方針および社内環境整備方針に基づき、多様な人材の活躍と成長の促進ならびに従業員のウェルビーイングの向上を目指しています。具体的には、ダイバーシティの推進や女性活躍支援、インターンシップの実施等による採用強化に加え、階層別やテーマ別教育の充実化や、従業員エンゲージメント調査の結果を踏まえた改善施策の実施など、各種取組みを推進しています。

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