事業の概要
- 多岐にわたる製造装置の提供新東工業グループは、表面処理、鋳造、環境、搬送、特機といった幅広い分野で設備装置や部品の製造販売を手掛けています。例えば、自動車部品の製造に使われる鋳型造型装置や、製品の表面を滑らかにするショットブラストマシンなど、多種多様な産業機械を提供しており、これが主要な収益源となっています。
- グローバルな事業展開日本国内だけでなく、中国、台湾、ブラジル、タイ、韓国、欧州、米国など世界各地に子会社や関連会社を持ち、それぞれの地域で製品の製造販売や受託加工を行っています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、安定的な収益基盤を築いています。
- 専門技術と部分品の販売単に装置を販売するだけでなく、ショットピーニングマシンや高精度微細加工装置のような専門性の高い技術を要する製品や、投射材、研磨材といった装置に不可欠な部分品も製造販売しています。これにより、装置導入後の消耗品需要も取り込み、継続的な収益を確保するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 表面処理事業売上高777.75億円、営業利益1.84億円。ショットブラストマシンや研磨装置、投射材などを製造販売し、表面処理受託加工も行っています。国内外の子会社が製造販売を担い、特に研磨材や受託加工で収益を上げています。
- 鋳造事業売上高417.14億円、営業利益16.43億円。鋳型造型装置や鋳物砂処理装置など、鋳造プロセスに必要な設備や部品を提供しています。海外子会社が製造販売を担い、特に欧米市場での存在感が大きいと考えられます。
- 環境設備事業売上高119.88億円、営業利益16.43億円。集塵装置、脱臭装置、廃水処理装置など、環境保全に貢献する設備を製造販売しています。国内外の子会社が連携し、環境規制強化の動きを背景に需要を取り込んでいます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SurfaceTreatment | 事業 | 778 | 2 | 0.2% |
| Foundry | 事業 | 417 | 16 | 3.9% |
| EnvironmentEquipment | 事業 | 120 | 16 | 13.7% |
| MaterialHandling | 事業 | 92 | 9 | 9.9% |
| SpecialEquipment | 事業 | 94 | -4 | -4.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは当社と子会社84社、関連会社6社で構成され、表面処理・鋳造・環境・搬送・特機・その他の設備装置及び部分品の製造販売を主な内容として事業活動を展開しております。 各事業における当社及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。 なお、次の6区分はセグメント情報の区分と同一であります。 表面処理事業 :ショットブラストマシン、エアーブラストマシン、ショットピーニングマシン、バレル研磨装置、精密ブラシ研磨装置、高精度微細加工装置、表面評価装置、表面処理事業部分品、投射材、研磨材等を製造販売しております。また、表面処理受託加工を行っております。 当社が製造販売するほか、国内では、子会社であるシントーアドバンストセラミックス株式会社が、主として研磨材を製造販売しております。海外では、子会社である青島新東機械有限公司、台湾新東機械股份有限公司、シントーブラジルプロドゥトス社、台湾百利達股份有限公司、タイ新東工業株式会社、シントーバラットマニュファクチャリング社、韓国新東工業株式会社、フロン社、新東福龍金属磨料(青島)有限公司、エラスティコス社、シントーアグトス社及び関連会社であるサイアムブレーター社が製造販売を行っております。また、子会社であるナショナルピーニング社、テクニカルメタルフィニッシング社が受託加工を行っております。 鋳造事業 :鋳型造型装置、Vプロセス装置、中子造型装置、鋳物砂処理装置、自動注湯装置、サンドコーティング設備、鋳造事業部分品、粉粒体処理装置、耐摩耗鋳物等を製造販売しております。 当社が製造販売するほか、海外では、子会社であるロバーツシントー社、ハインリッヒワグナーシントーマシーネンファブリーク社、シントーブラジルプロドゥトス社、青島新東機械有限公司、 台湾新東機械股份有限公司、タイ新東工業株式会社、シントーバラットマニュファクチャリング社、韓国新東工業株式会社、オメガシントー社及び関連会社であるレンペメスナーシントー社が製造販売を行っております。 環境事業 :集塵装置、脱臭装置、廃水処理装置、VOCガス浄化装置、環境事業部分品等を製造販売しております。 当社が製造販売するほか、海外では、子会社である台湾新東機械股份有限公司、シントーブラジルプロドゥトス社、青島新東機械有限公司、タイ新東工業株式会社及び韓国新東工業株式会社が製造販売を行っております。 搬送事業 :昇降装置、段差解消機、グラビティコンベア、搬送システム等の製造販売を、国内では子会社である株式会社メイキコウが、海外では子会社であるロバーツシントー社がそれぞれ行っております。 特機事業 :有機ELパネル製造装置、同自動ライン(供給・搬送装置含む)、ハンドリングロボット、サーボシリンダ、検査・測定装置、精密計測装置、精密プレス装置、ディスパライザー、電池原料供給装置、3Dプリンター装置、セラミックス製品、成形装置、自動車用ドア組立装置、金属磁性粉末、無菌環境提供装置、特機事業部分品、介護福祉用品等を製造販売しております。 当社のほか、子会社である株式会社メイキコウ、シントーアドバンストセラミックス株式会社、海外では、子会社であるスリーディーセラムシントー社が製造販売を行っております。 その他 :子会社である新東エンジニアリング株式会社が機械設計、東寿興産株式会社が福利厚生等の事業を行っております。海外では、子会社であるシントーアメリカ社が米国子会社の管理・運営、シントーヨーロッパ社が欧州子会社の管理・運営を行っております。事業系統図は、次のとおりであります。(注)1.事業区分「その他」は、機械設計(新東エンジニアリング株式会社)、福利厚生等(東寿興産株式会社)、 米国子会社の管理・運営(シントーアメリカ社)、欧州子会社の管理・運営(シントーヨーロッパ社)などを含みます。2.○ は子会社、△ は関連会社を示しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 市場の競争激化により、受注台数や受注価格の低下が起きる可能性があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 一品一様の受注生産品が多く、一定水準以上のスキルを有する優秀な人材の確保が不可欠 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:市場の競争激化 / 自動車関連業界の業況の影響 / 製品の契約不適合・欠陥に伴う賠償
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
新東工業は特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスによる無形資産の優位性は、公開情報からは明確に確認できない。主力事業である鋳造設備や表面処理装置は、技術力は重要だが、それが直接的な無形資産として競争優位に結びついているかは不明瞭。
スイッチングコスト★★☆☆☆
鋳造設備や表面処理装置は、導入に多額の投資と専門知識が必要となるため、顧客が他社製品へ乗り換える際のスイッチングコストは一定程度存在する。特に、既存の生産ラインとの互換性や、オペレーターの習熟度を考慮すると、容易な乗り換えは難しいと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、顧客との直接的な取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果が発生する要素は見当たらない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するような構造ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
製造業として一定の規模の経済は働く可能性があるが、競合他社と比較して構造的に著しく低いコストで生産・提供できるという明確な証拠はない。為替変動や原材料価格の動向に影響を受けやすいと考えられる。
規模の経済★★★☆☆
鋳造設備や表面処理装置の分野において、国内およびグローバル市場で一定のシェアを有しており、業界規模に対して最適な少数寡占を形成している可能性がある。特に、自動車産業向けの設備供給では、長年の実績と顧客基盤が強みとなっている。
- 幅広い技術と製品ラインナップ新東工業は表面処理、鋳造、環境、搬送、特機といった多岐にわたる事業分野で、それぞれ専門性の高い装置や技術を提供しています。例えば、ショットブラストマシンから有機ELパネル製造装置まで、幅広い顧客ニーズに対応できる製品群が強みです。
- グローバルな生産・販売ネットワーク世界中に84の子会社と6の関連会社を展開しており、各地域での製造販売や受託加工を通じて、顧客への迅速な対応と地域に根差した事業展開が可能です。これにより、特定の市場変動リスクを軽減し、安定した事業基盤を構築しています。
- 長年の実績と信頼性鋳造事業や表面処理事業は、産業界において長年の実績とノウハウを蓄積しており、その技術力と製品の信頼性が競争優位につながっています。特に、自動車産業など品質に厳しい業界での採用実績は、同社の技術力の証と言えるでしょう。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、HEART(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客様とともに成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。 こうした基本方針のもと、世界の仲間たちと感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、企業グループとしての価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。 (2)経営戦略等 少子高齢化による労働人口の減少、コロナ禍を経て加速する情報化社会、規制強化が進む地球環境問題など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しています。 このような時代の変化にしっかりと対応していくためにも、私たちが大切にしつづけている「モノづくりの心を大切にして、社会に貢献したい」という思いのもと、モノづくりの新たな価値を創造し、世界の仲間たちと感動の共創を目指します。グローバルに広がる課題を解決するために、世界中の仲間たちとともに、知恵を出し合い、技術を磨いて、新たな価値を創出することでこれから先の時代を切り拓いていくことを目指し、2024年4月から2027年3月までの3年間にわたる中期経営計画『「共創」~新しい価値を求めて~ 地球とともに、仲間とともに』を策定いたしました。 同計画では、お客さまを含む全ての仲間たちに“ありがとう”と言っていただける会社を目指し、そして全ての仲間たちと新たな価値を生み出すことで、「お客さまに選ばれつづける」ための体制づくりを強化してまいります。「事業戦略の方向性」として、①「新しい時代に向けた提案」、②「競争力強化に向けたコスト削減と付加価値向上」、③「ITやAIの活用による業務効率の向上」の3点を掲げております。お客さまにおける設備投資のニーズが多様化する中、時代の変化に対応して成長する1社1社のお客さまにしっかりと寄り添い、最善策を一緒になって考えて、提供することを通じて、お客さまとの絆を強化していきます。また、お客さまニーズ(省人化・省エネ・作業環境改善など)を実現する付加価値を追求した提案、日本など先進国の少子高齢化による「人手不足」の課題が深刻化することが予測される中、デジタル技術を活用したプロセス最適化や自働化による効率化の提案を通じて、仕事の効率化を進めてまいります。また、既存技術の新たな市場への展開に加え、新技術を今後成長が見込まれる市場に投入することで、新たな事業の確立を目指します。 これらにより、「お客さまに選ばれつづける」ための取り組みを強化するとともに、会社としてマテリアリティ[環境/人材/技術開発・ものづくり/ステークホルダー/企業基盤]に向き合い、持続可能な開発目標(SDGs)へのかかわりを通じてサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。こうした取り組みを通じて、お客さまのすそ野を拡げ、お客さまとの絆を強め、売上の拡大と収益の確保、そして、企業価値向上に努めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、中期経営計画最終年度の2027年3月期において、1社1社のお客さまに寄り添い、お客さまのニーズを実現することを通して、部品カバー率を向上(+5pt)させ、新たに当社を選んでいただける、新規お客さま数3,900社の増加を目指します。また、競争力を高め、成長していくための指標として、売上総利益率+3pt、一人あたり付加価値額+10%にも取り組んでまいります。これらの取り組みにより、売上高EBITDA比率8%以上を達成することを目標としております。 (4)経営環境 世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や欧州経済の低迷などの悪材料に加え、イランを巡る事情緊迫化を背景とした中東情勢の悪化などもあり、景気回復は道半ばとなりました。 加えて、米国の政策動向、米中の対立による輸出管理規制の強化には注視が必要な状況です。わが国においては、エネルギー価格の高止まりや円安の進行を背景に物価上昇が継続し、消費に慎重さが見られるなど、景気は力強さを欠く状況で推移しました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、1934年の創業以来、“ものづくりの心を大切にして社会に貢献したい”という思いのもと、技能を磨き上げ、世界に通用する技術を追求し、技術を通じてお客様との信頼関係を築き上げてまいりました。私たちは「信頼の絆を築く」ため、一社一社のお客さまにしっかりと寄り添い、多種多様なお客さまのニーズの実現に向けた最善策を一緒になって考え、新しい価値をお届けします。私たちに関わるすべての皆さまとの絆を深めて、いつの時代もお客さまに選ばれ続ける企業であることを目指していきます。 ①成長戦略 当社グループの事業環境につきましては、デジタル情報社会の進展や地球環境問題に対しての規制強化に加え、自動車業界でも大変革期を迎える中、お客さまの中から将来を見据えた取り組みが出てくると予想されます。こうした事業環境を踏まえ、既存のお客さまを大切にし、付加価値向上に取り組むことにより収益を高め、当期からの更なる飛躍を示せるよう努力してまいります。 企業価値向上に向けたM&A、設備投資、研究投資、人的資本投資などの成長投資を優先的に行いつつ、アフターサービス市場へのシフトといった事業ポートフォリオの転換によって収益向上をはかり、株主資本利益率(ROE)の向上を目指します。 事業領域を「素材に形を いのちを」の視点で、「素材づくり」から「形づくり」、そして「表面づくり」と再定義しました。「形づくり」は、当社の強みである鋳造技術が地域社会に貢献する視点で商品開発を加速させます。砂だけでなくアルミやセラミックスといった素材を用いた形づくりに向けて、3Dプリンタ関連に投資をします。この3Dプリンタ技術は、生産途中に発生する廃棄物の削減も見込めます。形づくりの原料となる「素材づくり」については、電子・半導体分野に用いるインダクタの材料となる機能性粉末や複合材といった次世代の素材の開発を促進してまいります。 「形づくり」の表面仕上げとなる「表面づくり」は、当社のブラスト工法に代表される従来の表面処理に加え、新たにレーザ技術へ投資をします。お客さまが求める魅力ある表面を実現するための表面機能を充実させてまいります。 加えて、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」を支える当社の強みである5つの技術の高度化により、付加価値をお客さまへ提案します。「環境技術」は、作業者の健康と安全の視点で、お客さまの工場で火災や爆発を未然に防ぐシステム提案に加え、工場で働く作業者が働きやすい環境下であるかセンサーを用いて指標管理をして更なる作業改善につなげます。「IoT技術」は、人手不足を解消する提案として、デジタルを駆使した工場の異常を可視化して知らせるシステムや、設備故障を未然に防ぐ予防保全に力点を置いた提案を強化します。「エネルギー技術」は、カーボンニュートラルの実現にむけて、油圧から電動への置き替えによる機械構造の簡素化により動力を減らすことで電力不足の解決を目指します。「ハンドリング技術」は、ロボットの先端に当社のセンサーをセットすることで、ロボットに人の感覚を持たせることが可能となります。作業者に代わって緻密な作業が可能となりますし、作業者の負荷が高いといわれる物流業界においてその技術を応用して業務の省人化、効率化に貢献できます。「検査・評価技術」は、長さと寸法に加えて表面を評価・検査する高精度な技術により、高品質な製品の安定的な提供を支えています。 当社がこれまで培ってきた上記5つの技術を社会ニーズとマッチさせて更に進化させ、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」へ応用させてまいります。そのために適切な投資を行ない、事業規模を伸ばしていきたいと考えています。 これらにより、ステークホルダーへの価値を最大限に高め、持続的な成長を目指してまいります。 また、上記の達成には新たな投資も必要になる為、既存分野と新規分野でそれぞれ成長性を見極め、効果的な投資を行うことで財務上のリスクを抑えた成長戦略に取組みます。 ②重要課題(マテリアリティ) 私たちが目指す姿として、①環境に優しい循環型社会、②ものづくりを通じた安全・安心・豊かな社会、③感動・成長・幸せを実感できる社会、の3つを掲げ、この実現に向けて、「環境」、「人的資本」、「技術開発・ものづくり」、「ステークホルダー」、「企業基盤」の5つを重要課題として選定し、取り組んでまいります。・環境への取組み 気候変動による事業への影響は重要な課題と捉え、特に水害やエネルギーコストの上昇に伴う収益への影響、規制の 強化による原材料の高騰や入手困難等を注視して、リスク管理を行ってまいります。また、自社太陽光パネルの設置や オフサイトPPAの活用等、再生可能エネルギーの活用を推進いたします。・人的資本への取組み 海外拠点のトップマネジメントは、原則として、現地の方が務めているとともに、当社製品のメンテナンススキル は、全世界共通の評価基準に基づいて評価しております。女性の活躍推進についても、取組みを加速させてまいりま す。従業員に選んでもらえる会社を目指し、エンゲージメントの向上を目指します。・企業基盤への取組み 当社グループでは、リスクに対する基本方針を、取締役会直轄の「リスク管理委員会」で定め、企業活動に伴うリス クを把握、評価して、見える化しています。リスク管理委員会の活動結果を取締役会に報告し、更なるリスク管理体制 の強化を図ってまいります。 また、ガバナンス強化の観点から、取締役会実効性評価の取組みを強化してまいります。 昨今多くの企業を悩ませる情報セキュリティに関してもBCPマニュアルを策定・強化することで、リスクの可視化に 努めるとともに、社内啓蒙と訓練を行うことでリスクの最小化に努めています。 ③財務上の課題 政策保有株式の縮減に関する方針 政策保有株式については、事業戦略や取引先との事業上の関係を総合的に勘案しながら、資本効率の観点から売却も選択肢として段階的に取り組んでいます。また毎年1回、取締役会で上場政策保有株式全体を対象に、資本コストを考慮した保有株式の縮減リスクと保有に伴う便益(事業収益・配当・キャピタルゲインなど)を比較し、保有の妥当性を確認しています。 今後は政策保有株式の縮減をさらに進め、2030年3月期までに連結純資産比率15%未満とすることを目標に資本効率の改善を図っていきます。売却によって得られた資金については、成長投資へ戦略的に活用していきます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、HEART(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客様とともに成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。 こうした基本方針のもと、世界の仲間たちと感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、企業グループとしての価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。 (2)経営戦略等 少子高齢化による労働人口の減少、コロナ禍を経て加速する情報化社会、規制強化が進む地球環境問題など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しています。 このような時代の変化にしっかりと対応していくためにも、私たちが大切にしつづけている「モノづくりの心を大切にして、社会に貢献したい」という思いのもと、モノづくりの新たな価値を創造し、世界の仲間たちと感動の共創を目指します。グローバルに広がる課題を解決するために、世界中の仲間たちとともに、知恵を出し合い、技術を磨いて、新たな価値を創出することでこれから先の時代を切り拓いていくことを目指し、2024年4月から2027年3月までの3年間にわたる中期経営計画『「共創」~新しい価値を求めて~ 地球とともに、仲間とともに』を策定いたしました。 同計画では、お客さまを含む全ての仲間たちに“ありがとう”と言っていただける会社を目指し、そして全ての仲間たちと新たな価値を生み出すことで、「お客さまに選ばれつづける」ための体制づくりを強化してまいります。「事業戦略の方向性」として、①「新しい時代に向けた提案」、②「競争力強化に向けたコスト削減と付加価値向上」、③「ITやAIの活用による業務効率の向上」の3点を掲げております。お客さまにおける設備投資のニーズが多様化する中、時代の変化に対応して成長する1社1社のお客さまにしっかりと寄り添い、最善策を一緒になって考えて、提供することを通じて、お客さまとの絆を強化していきます。また、お客さまニーズ(省人化・省エネ・作業環境改善など)を実現する付加価値を追求した提案、日本など先進国の少子高齢化による「人手不足」の課題が深刻化することが予測される中、デジタル技術を活用したプロセス最適化や自働化による効率化の提案を通じて、仕事の効率化を進めてまいります。また、既存技術の新たな市場への展開に加え、新技術を今後成長が見込まれる市場に投入することで、新たな事業の確立を目指します。 これらにより、「お客さまに選ばれつづける」ための取り組みを強化するとともに、会社としてマテリアリティ[環境/人材/技術開発・ものづくり/ステークホルダー/企業基盤]に向き合い、持続可能な開発目標(SDGs)へのかかわりを通じてサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。こうした取り組みを通じて、お客さまのすそ野を拡げ、お客さまとの絆を強め、売上の拡大と収益の確保、そして、企業価値向上に努めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、中期経営計画最終年度の2027年3月期において、1社1社のお客さまに寄り添い、お客さまのニーズを実現することを通して、部品カバー率を向上(+5pt)させ、新たに当社を選んでいただける、新規お客さま数3,900社の増加を目指します。また、競争力を高め、成長していくための指標として、売上総利益率+3pt、一人あたり付加価値額+10%にも取り組んでまいります。これらの取り組みにより、売上高EBITDA比率8%以上を達成することを目標としております。 (4)経営環境 世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や欧州経済の低迷などの悪材料に加え、イランを巡る事情緊迫化を背景とした中東情勢の悪化などもあり、景気回復は道半ばとなりました。 加えて、米国の政策動向、米中の対立による輸出管理規制の強化には注視が必要な状況です。わが国においては、エネルギー価格の高止まりや円安の進行を背景に物価上昇が継続し、消費に慎重さが見られるなど、景気は力強さを欠く状況で推移しました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、1934年の創業以来、“ものづくりの心を大切にして社会に貢献したい”という思いのもと、技能を磨き上げ、世界に通用する技術を追求し、技術を通じてお客様との信頼関係を築き上げてまいりました。私たちは「信頼の絆を築く」ため、一社一社のお客さまにしっかりと寄り添い、多種多様なお客さまのニーズの実現に向けた最善策を一緒になって考え、新しい価値をお届けします。私たちに関わるすべての皆さまとの絆を深めて、いつの時代もお客さまに選ばれ続ける企業であることを目指していきます。 ①成長戦略 当社グループの事業環境につきましては、デジタル情報社会の進展や地球環境問題に対しての規制強化に加え、自動車業界でも大変革期を迎える中、お客さまの中から将来を見据えた取り組みが出てくると予想されます。こうした事業環境を踏まえ、既存のお客さまを大切にし、付加価値向上に取り組むことにより収益を高め、当期からの更なる飛躍を示せるよう努力してまいります。 企業価値向上に向けたM&A、設備投資、研究投資、人的資本投資などの成長投資を優先的に行いつつ、アフターサービス市場へのシフトといった事業ポートフォリオの転換によって収益向上をはかり、株主資本利益率(ROE)の向上を目指します。 事業領域を「素材に形を いのちを」の視点で、「素材づくり」から「形づくり」、そして「表面づくり」と再定義しました。「形づくり」は、当社の強みである鋳造技術が地域社会に貢献する視点で商品開発を加速させます。砂だけでなくアルミやセラミックスといった素材を用いた形づくりに向けて、3Dプリンタ関連に投資をします。この3Dプリンタ技術は、生産途中に発生する廃棄物の削減も見込めます。形づくりの原料となる「素材づくり」については、電子・半導体分野に用いるインダクタの材料となる機能性粉末や複合材といった次世代の素材の開発を促進してまいります。 「形づくり」の表面仕上げとなる「表面づくり」は、当社のブラスト工法に代表される従来の表面処理に加え、新たにレーザ技術へ投資をします。お客さまが求める魅力ある表面を実現するための表面機能を充実させてまいります。 加えて、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」を支える当社の強みである5つの技術の高度化により、付加価値をお客さまへ提案します。「環境技術」は、作業者の健康と安全の視点で、お客さまの工場で火災や爆発を未然に防ぐシステム提案に加え、工場で働く作業者が働きやすい環境下であるかセンサーを用いて指標管理をして更なる作業改善につなげます。「IoT技術」は、人手不足を解消する提案として、デジタルを駆使した工場の異常を可視化して知らせるシステムや、設備故障を未然に防ぐ予防保全に力点を置いた提案を強化します。「エネルギー技術」は、カーボンニュートラルの実現にむけて、油圧から電動への置き替えによる機械構造の簡素化により動力を減らすことで電力不足の解決を目指します。「ハンドリング技術」は、ロボットの先端に当社のセンサーをセットすることで、ロボットに人の感覚を持たせることが可能となります。作業者に代わって緻密な作業が可能となりますし、作業者の負荷が高いといわれる物流業界においてその技術を応用して業務の省人化、効率化に貢献できます。「検査・評価技術」は、長さと寸法に加えて表面を評価・検査する高精度な技術により、高品質な製品の安定的な提供を支えています。 当社がこれまで培ってきた上記5つの技術を社会ニーズとマッチさせて更に進化させ、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」へ応用させてまいります。そのために適切な投資を行ない、事業規模を伸ばしていきたいと考えています。 これらにより、ステークホルダーへの価値を最大限に高め、持続的な成長を目指してまいります。 また、上記の達成には新たな投資も必要になる為、既存分野と新規分野でそれぞれ成長性を見極め、効果的な投資を行うことで財務上のリスクを抑えた成長戦略に取組みます。 ②重要課題(マテリアリティ) 私たちが目指す姿として、①環境に優しい循環型社会、②ものづくりを通じた安全・安心・豊かな社会、③感動・成長・幸せを実感できる社会、の3つを掲げ、この実現に向けて、「環境」、「人的資本」、「技術開発・ものづくり」、「ステークホルダー」、「企業基盤」の5つを重要課題として選定し、取り組んでまいります。・環境への取組み 気候変動による事業への影響は重要な課題と捉え、特に水害やエネルギーコストの上昇に伴う収益への影響、規制の 強化による原材料の高騰や入手困難等を注視して、リスク管理を行ってまいります。また、自社太陽光パネルの設置や オフサイトPPAの活用等、再生可能エネルギーの活用を推進いたします。・人的資本への取組み 海外拠点のトップマネジメントは、原則として、現地の方が務めているとともに、当社製品のメンテナンススキル は、全世界共通の評価基準に基づいて評価しております。女性の活躍推進についても、取組みを加速させてまいりま す。従業員に選んでもらえる会社を目指し、エンゲージメントの向上を目指します。・企業基盤への取組み 当社グループでは、リスクに対する基本方針を、取締役会直轄の「リスク管理委員会」で定め、企業活動に伴うリス クを把握、評価して、見える化しています。リスク管理委員会の活動結果を取締役会に報告し、更なるリスク管理体制 の強化を図ってまいります。 また、ガバナンス強化の観点から、取締役会実効性評価の取組みを強化してまいります。 昨今多くの企業を悩ませる情報セキュリティに関してもBCPマニュアルを策定・強化することで、リスクの可視化に 努めるとともに、社内啓蒙と訓練を行うことでリスクの最小化に努めています。 ③財務上の課題 政策保有株式の縮減に関する方針 政策保有株式については、事業戦略や取引先との事業上の関係を総合的に勘案しながら、資本効率の観点から売却も選択肢として段階的に取り組んでいます。また毎年1回、取締役会で上場政策保有株式全体を対象に、資本コストを考慮した保有株式の縮減リスクと保有に伴う便益(事業収益・配当・キャピタルゲインなど)を比較し、保有の妥当性を確認しています。 今後は政策保有株式の縮減をさらに進め、2030年3月期までに連結純資産比率15%未満とすることを目標に資本効率の改善を図っていきます。売却によって得られた資金については、成長投資へ戦略的に活用していきます。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、終局が見えないパレスチナ問題や、長期化を呈しているロシアのウクライナ侵攻に加え、米国・イスラエルのイラン侵攻の発生により地政学リスクは一層高まっている状況にあります。AI普及によるデータセンター等のAI関連投資の拡大は世界の市場活性化を押し上げている一方で、トランプ政権の関税政策の影響や、中東情勢の緊迫化により経済環境の不確実性はさらに高まっている状況にあります。 欧州ではエネルギーコストや人件費の高騰、政治の不安定化や米国の関税政策による輸出の減少等、経済の低成長は続いていますが、ドイツの防衛分野・再生エネルギー、インフラ分野の産業競争力強化に向けた財政投資により景況回復の兆しが見え始めかけたところ、イラン情勢により経済状況は不安定になってきています。一方米国では、関税政策や中東情勢悪化による国内景気停滞リスクは増しているものの、旺盛なAI需要が伸び、堅調に推移すると予測されます。中国では政策効果の一巡から慎重な動きが続いていましたが、一方でEV、一般機械、インフラ投資の需要は底堅く、景況感は産業別に斑模様な状況にあります。 わが国においては、設備投資はデジタル化、脱炭素やサプライチェーン強靭化、省力化・人手不足対応などを目的とした成長投資需要は引き続き根強いものの、物価の高止まりは継続しており、中東情勢の緊迫化に伴う原油高、ナフサ不足等による資材高、サプライチェーンの停滞により、経済環境の不透明さは増している状況にあります。 当社グループの事業環境につきましては、主要なお客様である自動車産業において、EV車対応やスマート化の波により、従来の自動車関連メーカーに加え、エレクトロニクス・IT企業の参入による業界の垣根を越えた競争激化により業界再編の動きが加速しております。また、中東危機による物価高騰、資材不足の懸念が高まり、製造業の業績見通しは不透明な状況にありますが、AI関連需要対応による半導体市場は旺盛な需要による底堅い状況にあり、電子業界向けを中心に装置・部品・消耗品は堅調に推移しました。 こうした情勢下、当連結会計年度の受注高は対前年同期比3,132百万円増加の159,160百万円(前連結会計年度比2.0%増)、売上高は同25,953百万円増加の176,178百万円(同17.3%増)、受注残高は同17,018百万円減少の49,378百万円(同25.6%減)となりました。収益につきましては、営業利益は同826百万円増加の3,831百万円(同27.5%増)、経常利益は同138百万円増加の3,364百万円(同4.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失は同19,020百万円減少の16,262百万円の損失(前連結会計年度は2,757百万円の利益)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高等を含めて表示しております。 〔表面処理事業〕売上高は96,493百万円(前連結会計年度比24.1%増)、営業利益は1,098百万円(同494.9%増)、受注高は95,228百万円(同18.7%増)、受注残高は9,927百万円(同11.3%減)となりました。 〔鋳造事業〕売上高は51,665百万円(同21.8%増)、営業利益は1,932百万円(同17.5%増)、受注高は37,027百万円(同20.3%減)、受注残高は26,173百万円(同34.8%減)となりました。 〔環境事業〕売上高は13,453百万円(同10.2%増)、営業利益は1,749百万円(同6.5%増)、受注高は13,672百万円(同5.4%増)、受注残高は7,455百万円(同6.8%増)となりました。 〔搬送事業〕売上高は8,185百万円(同11.4%減)、営業利益は894百万円(同1.6%減)、受注高は6,706百万円(同21.2%減)、受注残高は2,461百万円(同35.8%減)となりました。 〔特機事業〕売上高は7,270百万円(同24.0%減)、営業損失は995百万円の損失(前連結会計年度は422百万円の損失)、受注高は6,266百万円(前連結会計年度比18.2%減)、受注残高は3,330百万円(同20.5%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ833百万円減少して、31,223百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその要因は、次のとおりであります。 〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕 当連結会計年度において、営業活動によって得られた資金は8,843百万円となりました(前連結会計年度は2,352百万円の収入)。これは、減損損失20,910百万円が発生したこと等によるものであります。 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕 当連結会計年度において、投資活動により支出した資金は4,081百万円となりました(前連結会計年度は30,326百万円の支出)。これは、有形固定資産の取得による支出8,481百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。 〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕 当連結会計年度において、財務活動により支出した資金は6,024百万円となりました(前連結会計年度は15,267百万円の収入)。これは、長期借入金の返済による支出5,909百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)表面処理事業(百万円)94,359123.6鋳造事業(百万円)50,592120.7環境事業(百万円)12,984110.1搬送事業(百万円)7,630100.5特機事業(百万円)6,91169.7その他(百万円)278166.9合計(百万円)172,757116.9(注)1.金額は、販売価格によっております。2.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)表面処理事業95,228118.79,92788.7鋳造事業37,02779.726,17365.2環境事業13,672105.47,455106.8搬送事業6,70678.82,46164.2特機事業6,26681.83,33079.5その他259119.53059.8合計159,160102.049,37874.4(注)上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)表面処理事業(百万円)96,491124.1鋳造事業(百万円)51,007122.3環境事業(百万円)13,196110.1搬送事業(百万円)8,08087.6特機事業(百万円)7,12376.2その他(百万円)279166.7合計(百万円)176,178117.3(注)上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及び重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、下記の項目についてはその見積りが当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと判断しております。 a.一定期間にわたり認識する収益 当社グループは設備装置の請負工事に関して、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗率を見積り、当該進捗率に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。一定の期間にわたり充足される履行義務に関する売上高は、収益の総額及び進捗率に基づいて算定され、進捗率は見積製造原価に対する当連結会計年度末までに発生した実績製造原価の割合に基づき算定されます。見積製造原価は、案件の仕様、過去の類似案件における原価発生状況、案件の難易度などを勘案しております。 b.非上場株式の評価 市場価格の無い株式等(非上場株式)の取得原価は、取得時の持分純資産価額に超過収益力・経営権等を反映した実質価額に基づいて計上されていますが、財政状態の悪化や超過収益力等の毀損状況により実質価額が著しく低下したときは、減損処理を実施することとしております。減損処理を実施していない投資有価証券については、投資先における市場環境の変化、投資先の予算と実績の乖離状況、業績の推移、事業計画の進捗状況、直近のファイナンス状況等から、投資先の事業計画が合理的であるという仮定に基づき、超過収益力は毀損しておらず、実質価額は著しく低下していないと判断しています。 c.受注損失引当金 受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注契約に係る損失見込額を受注損失引当金として計上しております。受注損失引当金は、見積製造原価が受注金額を超える案件のうち、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額に基づき算定されます。見積製造原価は、案件の仕様、過去の類似案件における原価発生状況、案件の難易度などを勘案しております。 d.のれん及び無形資産の評価 当社は、企業買収に伴い計上したのれん及び無形資産に減損が生じている可能性を示す事象(以下「減損の兆候」という。)の有無について、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「企業結合に関する会計基準」に照らして判断しており、減損の兆候が生じているのれん及び無形資産を含むより大きな単位の資産グループについて、割引前将来キャッシュ・フローの総額とのれん及び無形資産を含む固定資産の帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識の要否を判断しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析、検討内容(1)当社グループの当連結会計年度の経営成績等「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (2)当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「3 事業等のリスク」に記載しております。 (3)当社グループの資本の財源及び資金の流動性について当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものです。短期運転資金及び設備投資や長期運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は51,038百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は31,223百万円となっております。 (4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2024年度よりスタートした中期経営計画“Co-creation”《『「共創」~新しい価値を求めて~ 』地球とともに、仲間とともに》を基本方針とし、2027年度の達成すべき目標に向け活動したとともに、その先の将来に向けても成長を続けることができる経営基盤の構築に邁進しました。 目標とする経営指標 2025年度(129期)実績2026年度(130期)目標新規お客様数+2,241社+3,900社部品カバー率56.2%61.0%売上総利益率28.9%31.9%一人あたり付加価値額28,023千円31,000千円売上高EBITDA比率(EBITDAマージン)7.5%8.0%以上 (5)セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析〔表面処理事業〕売上高は、海外ではエラスティコス社の当連結会計年度から年間売上を取り込んだことによる売上高増加、国内では消耗品が売上高減少及びスクラップ単価上昇による営業利益減少の一方で、建設機械業界向けの大型機械装置販売が寄与し、増加しました。営業利益は、機械装置の売上増加に伴い、増加しました。 〔鋳造事業〕売上高は、国内では引き続き大型プラント案件の製作・現地工事が順調に進み、海外では造型設備の増加等により、増加しました。営業利益は、原材料費や運賃の高止まり状況の一方、原価率低減活動の効果が表れ、増加しました。 〔環境事業〕売上高は、引き続き大型集塵機案件が高レベルで維持されていることと火災対策汎用集塵機の販売増により、増加しました。営業利益は、物量確保による製造経費率や販管費率の抑制等により、増加しました。 〔搬送事業〕売上高は、リフト・コンベヤが、トラックヤード市場や食品セットメーカーでの増加等、物流業界・倉庫関連の需要は堅調に推移していますが、自動車業界・中国向けの工作機械の低迷により、減少しました。営業利益は、売上減少に伴い、減少しました。 〔特機事業〕売上高は、EV市場の失速状況の継続により、二次電池向け商品であるロールプレス、サーボシリンダの減少により、減少しました。営業損益は、物量減に伴う原価率上昇により、損失となりました。
事業リスク
- 市場競争の激化と価格下落主要市場では国内外のメーカーとの競争が激しく、設備投資環境の変動により受注台数や価格が低下する可能性があります。これにより、新東工業グループの売上や利益、資金繰りに悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 自動車業界の変革による影響主要顧客である自動車業界は電動化やカーシェアの普及など大きな変革期にあり、鋳物部品の減少や設備投資の抑制が進む可能性があります。これにより、自動車メーカー・部品メーカー向けの製品受注が減少し、売上高が低下するリスクがあります。
- 原材料価格やエネルギー価格の変動鋼材やスクラップなどの原材料価格、および電力などのエネルギー価格の変動は、製造コストの増加に直結します。これらのコスト上昇を製品価格に十分に転嫁できない場合、新東工業グループの収益性が悪化する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業その他のリスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されていないリスクが存在する可能性があります。これらのリスク要因は、いずれも投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項に含まれる将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場及び事業に関するリスク①市場の競争激化 当社グループの主要市場においては激しい競争が継続しており、当社グループは世界各地域において現地のローカルメーカーとの競争に直面しております。市場において設備投資環境が急激に変動し競争が一層激化した場合には、受注台数や受注価格の下落等が生じる可能性があります。 これらの結果、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②自動車関連業界の業況の影響 当社グループの主要顧客である自動車業界は、「100年に一度」とも言われる大きな変革期を迎えております。当社グループの商品は、自動車メーカーおよび自動車部品メーカーに多く納入されておりますが、電動化の進展やカーシェアリングの普及等により、自動車を構成する素材・部品の変化が進み、鋳物部品の需要減少や自動車業界全体の市場成長の鈍化が想定されます。これに伴い、同業界における設備投資が抑制され、当社製品の受注高が低下する可能性があります。 当社グループは、こうした急激な環境変化に対応し、競争力の維持・強化に向けた各種施策を推進しておりますが、売上高の減少等により、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③製品の契約不適合・欠陥に伴う賠償 当社グループは、製品の製造・販売にあたり、顧客との契約に適合する品質、機能、安全性および納期の確保に万全を期しております。しかしながら、製品の契約不適合や欠陥により性能が不十分となった場合や、安全上の問題に起因して設備事故や労働災害が発生した場合、あるいは納期遅延等が生じた場合には、顧客または第三者に損害を与え、損害賠償請求を受ける可能性があります。 特に海外においてこのような訴訟が発生し、多額の賠償金や和解費用等を負担する場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④企業買収等に係るリスク 当社グループは、事業拡大を目的として企業買収等を実施することがあります。これにより、事業用資産や買収に伴って発生するのれんを含む有形・無形資産を保有することとなります。 しかしながら、今後の経営環境の変化等により、買収対象事業において経営資源の効率的な活用が困難となり、当該資産の収益性が低下し投資額の回収が見込めなくなった場合には、回収可能性を踏まえて減損損失を計上する可能性があります。 この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤固定資産に関する減損リスク 当社グループが保有する建築物、製造設備等の固定資産は、減損リスクにさらされています。これらの資産について、現時点において必要な減損等の処理は実施しておりますが、今後保有する建築物、製造設備等を含め、収益性が低下することにより帳簿価額が回収できなくなった場合、市場環境の変化や研究開発の方針変更等が生じた場合、計画外の追加的な資金拠出等により資産の全部または一部が損失となる等の場合において、新たな減損処理を実施することになり、将来の当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥人財の確保及び合理化・体質強化に係るリスク 当社グループの商品には、一品一様の受注生産品が一定程度含まれており、製造過程において労働集約的な側面を有しております。このため、事業の拡大および継続には、一定水準以上のスキルを有する優秀な人財の確保が不可欠であると認識しております。 現時点では、人事制度及び教育制度の整備により必要な人財を確保しておりますが、少子化の進行や労働市場の逼迫等により、必要な人財や労働力を十分に確保できない場合には、競争力の低下や事業展開の制約が生じる可能性があります。 また、これらのリスク低減に向けて省力化・省人化の取組みを進めておりますが、情報技術の進展に対して事業構造の転換が遅れた場合には、製造コストの低減が進まず、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑦仕入先への外注加工品供給の依存 当社グループは、外注加工品、購入部品、原材料等を複数の仕入先から調達しておりますが、外注加工品の一部については代替が困難であり、特定の仕入先に依存しているものがあります。このため、当該仕入先の状況等により、生産面に影響を受ける可能性があります。 これらのリスク低減に向けて、仕入先の分散や新規仕入先の発掘・育成等の取組みを進めております。しかしながら、必要とする外注加工品等を仕入先から継続的かつ適時に、また適正なコストで調達できない場合には、生産遅延やコスト増加が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)金融・経済のリスク①原材料等調達価格の影響 鋼材やスクラップ等、当社グループが製造に使用する原材料の価格上昇は、製造コストの増加につながります。これらのコストを製品販売価格へ十分に転嫁できない場合には、当社グループの収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。 特に、国際的な需給逼迫等により原材料価格が急激に高騰した場合には、調達コストが大幅に上昇し、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②エネルギー価格の変動 当社グループは、主力製品である消耗品の製造において多くの電力を使用するため、エネルギー価格の変動や各国政府のエネルギー政策の影響を受けるリスクを有しております。これらのリスク低減に向け、省エネルギー対策等を推進しておりますが、電気料金や原油価格の変動に伴うエネルギーコストの上昇が、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ③為替変動の影響 当社グループの収益は、外国為替相場の変動の影響を受けており、主に日本円、米ドル、ユーロ、中国元、ブラジルレアル等の為替レートの変動によって左右されます。 当社グループは、外国通貨建ての売上および調達に係る取引リスクの低減を図るため、海外現地化を推進し、地産地消の取組みを進めておりますが、その影響を完全に回避することはできません。 また、当社の連結財務諸表は日本円で表示されているため、為替換算の影響も受けます。このため、為替相場が大きく変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④投資有価証券の保有に対するリスク 当社グループが保有する投資有価証券は、当連結会計年度末において連結総資産額の15.4%(34,983百万円)を占めております。株式市況の下落や発行体の業績悪化等により、これらの投資価値が大幅に下落する可能性があります。 この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)法的手続・情報セキュリティ・災害等に関するイベント性のリスク①法的手続 当社グループは、製造物責任、知的財産権侵害、環境問題、人権問題等に関する法的手続きの当事者となる可能性があります。当社はコンプライアンス体制の整備を進め、研究開発および生産活動において知的財産権の適正な使用に努めておりますが、当社グループの認識の範囲を超えて第三者から侵害を主張され、係争に発展する場合があります。これらの法的手続きにおいて予期しない判断がなされた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ②情報セキュリティに係るリスク 当社グループは、技術情報などの重要な機密情報や、顧客その他関係者の個人情報を保有しております。これらの情報の外部流出の防止および不正アクセスによるシステム毀損の防止のため、社内規程の整備、社員教育の徹底、セキュリティシステムの強化等、様々な対策を講じております。 しかしながら、不測の事態により情報システムの毀損、停止または一時的な混乱が生じた場合、あるいは機密情報を含む内部情報が漏洩した場合には、当社グループの企業価値の毀損や社会的信用の失墜、顧客その他関係者への補償の発生等により、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ③気候変動等による自然災害、感染症発生、インフラの障害の発生 当社グループの主力製造拠点が集中する愛知県においては、大規模地震の発生が懸念されており、発生した場合には当社グループの生産能力が著しく低下し、事業運営に支障や遅延が生じる可能性があります。 また、当社グループ商品を製造する各地域においては、気候変動等の影響により、台風、豪雨、竜巻、洪水その他の自然災害の発生や、エネルギーコストの上昇、原材料・資材価格の高騰等が想定されます。さらに、感染症の世界的流行(パンデミック)の発生や、これらの災害等に起因する電力・交通機能・ガス・水道・通信等のインフラ障害、操業中断等が生じた場合には、当社グループの事業運営に支障や遅延をきたす可能性があります。 当社グループは、これらの事態に備え、事業継続計画(BCP)の整備や非常時を想定した訓練等を実施し、影響の最小化に努めております。しかしながら、想定を超える事態が発生した場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)戦争、突発的なテロ、紛争等を含む地政学リスク 当社グループは、日本・欧米・アジアを中心に生産拠点を有し、23カ国に展開する営業拠点を通じて、グローバルに商品・サービスを提供しております。このため、各国の関税政策の変更、ロシア・ウクライナ情勢を含む戦争や中東情勢、突発的なテロや紛争、米中貿易摩擦等の国際関係の変化、ならびにそれに伴う社会・環境の変化や各国の法規制の変更が、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 特に、各国における輸出規制、技術移転の制限、関税引き上げ等により、営業・調達・生産・輸送等の事業活動が制約を受け、商品供給に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらのリスクに対し、各地域の政治・経済情勢や法規制の動向を各拠点を通じて継続的にモニタリングし、事業への影響を迅速に把握するとともに、リスクが顕在化した際には、グローバルでの対応体制を構築し、その影響の最小化に努めております。