有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
FY2026 FY2025 FY2019 FY2018
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、創業以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是を掲げてまいりました。100年以上にわたり、社会の心臓部であるポンプの安定供給と稼働を確保し、お客様との信頼を徹底的に追求することで「社会に欠かせない企業」を目指しております。 気候変動や人口増加といった地球規模の課題が深刻化する中、エネルギー課題への対応や安全・安心な社会の構築へのニーズは、100年後も不可欠であり続けます。私たちは、世界の多様な課題に真摯に向き合い、「ポンプで世界を救う」という壮大な夢を掲げ、絶えず進化し続けます。 現在、当社グループは世界20カ国・36拠点にオフィスや工場、サービス拠点を展開しております。チーム全員が「One Torishima」として一丸となり、最先端技術によるポンプの提供と安定稼働の維持を通じて、お客様の生涯利益(Lifetime Benefit)の最大化に貢献してまいります。 (2)当社グループの現況ア. 事業の経過及びその成果(ア)当連結会計年度における事業環境 当連結会計年度における世界経済は、主要国のインフレ沈静化と金融緩和への転換を追い風に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策の動向や、緊迫化するウクライナ・中東地域の地政学リスクなど、依然として不確実な状況が続いております。こうした環境下、当社グループが手掛ける高性能ポンプ事業に関連する各分野は、以下の経営環境となりました。 a. エネルギー課題への取り組み 生成AIの急速な普及による電力需要の急増、及び省エネ・脱炭素への社会的要請の高まりから、発電や一般産業向けポンプの需要は好調に推移いたしました。また、技術開発の挑戦が実を結び、「超電導モータ液化水素ポンプ」の初受注も達成いたしました。 b. 安全・安心な社会の構築への取り組み 世界的な人口増による水不足、気候変動に伴う豪雨災害対策(事前防災)、及び上下水道インフラの老朽化対策を背景に、各種ポンプの更新需要が拡大いたしました。これにより、海水淡水化や雨水排水、上下水道向けポンプの需要は堅調に推移しております。 当社グループの重要課題である「エネルギー課題への取り組み」と「安全・安心な社会の構築への取り組み」について、それぞれ「事業環境・成長性」及び「強み・取り組み・成果」の双方から以下に詳しくご説明いたします。 (イ)重要課題における事業実績と今後の展開a. エネルギー課題への取り組み(a) 発電事業環境・成長性: 2025年は、世界の多くの地域で発電所建設市場への投資が極めて活発な1年となりました。その背景には、米国、中国、インドにおける電力需要の急増があります。 米国では、圧倒的な市場規模を誇る生成AIの普及に伴い、データセンターの建設ラッシュが続いております。同時に、「シェール革命」による豊富な天然ガスを活用した「GTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)発電所」の建設も急ピッチで進んでおります。また、国家主導で開発に注力する中国や、豊富な労働力とデジタル基盤を武器に外資を誘致するインドでは、自国資源による石炭火力発電が依然として電力供給の主役です。これら世界各地の急激な電力需要に対応するため、各国で発電所投資が加速しております。 日本においても、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせる「GTCC発電」は重要な位置付けにあります。石炭火力の半分以下のCO₂排出量に抑えられる最もクリーンな火力発電であり、将来的に燃料を天然ガスから水素やアンモニアに置き換える計画も含め、脱炭素社会へ移行するための主力技術とされています。さらに、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた国の支援制度「長期脱炭素電源オークション」の入札が2024年に開始され、脱炭素電源への投資が促進されております。これらの要因により、国内外を問わず、発電所に不可欠なポンプへの需要が高まっております。 しかし、現在、発電市場では電力関連設備の需給逼迫が深刻な課題となっております。AIデータセンターの爆発的な電力需要に対応するため、北米を中心に世界中でGTCC発電所の建設が急増した結果、ガスタービンメーカーの受注残高は過去最高水準に達し、納期が2~3年待ちという状況にあります。これに伴い、発電所向けポンプの受注においても、納期が長期化する案件が増加しております。 強み・取り組み・成果: GTCC発電の心臓部であるボイラ給水ポンプは、排熱回収ボイラへ高温・高圧の水を送り込むという極めて過酷な環境に耐える必要があり、当社グループはこの分野における圧倒的なリーディングメーカーです。 当社グループのボイラ給水ポンプは、国内外のタービンメーカー及びプラントメーカーから絶大な信頼を獲得しております。さらに、発電所で必要とされるボイラ循環ポンプ、復水ポンプ、冷却水ポンプといった多種多様なポンプを、すべてワンストップで一括提供できる体制も強みです。この強みを背景に、直近2年間は受注が大幅に増加しており、2026年度も引き続き順調な受注の継続を見込んでおります。 これは、数年先までの売上が確定し、中期的な経営の安定性を高める要素となります。しかし、この旺盛な需要に確実に応えるためには、これまで取り組んできた「設計期間の短縮」「加工能力の増強」「サービス拠点の拡充」といった生産・サービス体制の整備に、より一層万全を期す必要があります。現在の需要増という追い風を楽観視するだけでなく、発電市場における長期的な構造変化を見据え、将来の脱炭素ソリューション向けポンプの実現に向けた中長期的な投資や研究開発にも、継続して注力してまいります。 (b) 省エネルギー事業環境・成長性: ポンプは発電分野にとどまらず、鉄鋼・化学・製紙・飲料・食品・半導体などの産業全般をはじめ、ビルや商業施設の空調、地域冷暖房にいたるまで、水が流れるすべての場所において「決して止まってはならない産業の心臓」として社会を支えております。そのため、実に日本の総電力消費量の約3割がポンプの稼働に費やされています。 こうした中、地球温暖化に伴う空調需要の拡大や、生成AIの普及によるデータセンターの冷却用電力の急増を背景に、CO₂削減に直結するポンプの高効率化(省エネルギー化)へのニーズは急速に高まっております。 強み・取り組み・成果: 当社グループは、最新鋭のデジタル技術による流体解析(CFD)、100年以上の歴史で蓄積した設計データとAIの融合、顧客ごとに最適な仕様へと調整するきめ細かな対応、という3つの独自アプローチによって高効率ポンプの製造を実現しております。 2024年度には、世界最高水準の効率を誇る「スーパーエコポンプ(SEP)」を開発・発売し、省エネ大賞の最高位である「経済産業大臣賞(電気需要最適化分野)」を受賞いたしました。今後も、市場で高まる省エネニーズに応え、高い評価をいただいているSEPのさらなる拡販に注力してまいります。 (c) 脱炭素事業環境・成長性: 日本政府の「水素基本戦略」では、2040年頃に国内の水素サプライチェーンが本格化し、関連市場は1兆円を超える規模へ成長するシナリオが描かれております。また、海外に目を向ければ、同時期に世界の市場規模は90兆円超に達するとの予測も複数の調査機関から発表されており、今後極めて巨大な市場が立ち上がろうとしております。 火力発電の主力であるGTCC発電は、将来的に水素やアンモニアの混焼への移行が計画されており、日本政府の「長期脱炭素電源オークション」においても導入期の主役として期待を集めております。当社グループが供給するボイラ給水ポンプは、そのシステムの安定稼働を左右する心臓部を担う製品であり、今後さらなる需要の拡大が見込まれます。 強み・取り組み・成果: 当社グループは、水素・アンモニアサプライチェーンの「つくる・はこぶ・つかう」というすべてのフェーズにおいて、ポンプが不可欠な役割を果たすと考えております。「つかう」工程では、長年培った高温・高圧技術を強みとする「ボイラ給水ポンプ」が、水素やアンモニアを燃料とする次世代クリーン発電プラントの安定稼働を力強く支えます。また「つくる・はこぶ」工程では、低温下でのハンドリングが求められる液化水素及び液化アンモニア向けポンプの開発・製造を加速させております。液化アンモニアポンプについては、アンモニア燃料供給設備向けなどですでに複数の受注を獲得しており、社会実装に向けた実績を着実に積み上げております。 また、技術的難度が極めて高い液化水素ポンプの分野では、国立大学法人京都大学との共同開発により「超電導モータ液化水素ポンプ」の開発に成功いたしました。これはマイナス253℃という極低温下でモータの電気抵抗をゼロにすることで発熱を極限まで抑え、水素の蒸発(ボイルオフ)を最小限にとどめる画期的な製品です。本開発の成果により、2026年1月には、世界初の実装事例として、川崎重工業株式会社から液化水素基地「川崎LH₂ターミナル」向けに様々な種類の液化水素ポンプを受注いたしました。今後、市場拡大が見込まれる水素分野において、さらなる「大流量化・高圧化・高効率化」を目指した研究開発を継続してまいります。 当社グループは、これら次世代クリーンエネルギーの全フェーズにわたり、世界最先端の最適なポンプソリューションを提供し続けることで、持続可能な脱炭素社会の実現にグローバルに貢献してまいります。 b. 安全・安心な社会の構築への取り組み(a) 海水淡水化・上水・送配水事業環境・成長性: 中東・北アフリカ地域を中心に、人口増加や都市化に伴う深刻な水不足に対応するため、海水淡水化・上水・送配水プラントの新設・拡張プロジェクトが活発に進んでおります。 世界の海水淡水化プラントの総容量は、過去20年間において年率7%以上でコンスタントに拡大しており、地球温暖化の影響も背景に、今後もこのスピード以上の年率10%程度での拡大が見込まれています。 地域別で見ると、中東・アフリカ地域は世界市場の約5割を占める海水淡水化プラント市場の中心であり、当社グループが強みを持つ主要マーケットです。また、海水淡水化システムの主要な部材であるRO(逆浸透)膜の供給においては日本企業が世界的に高い競争力を維持しており、日本の先進技術が世界の水インフラを支える大きな構造となっています。 さらに、沿岸部のプラントで造られた淡水を内陸の消費地へと供給する大規模な送配水インフラの整備も不可欠であり、海水淡水化プラントの建設に伴い、送配水ポンプ市場も拡大傾向にあります。(※中東情勢の影響については、後述の「イ. 対処すべき課題」をご参照ください。) 強み・取り組み・成果: 「RO膜法」による海水淡水化プロセスにおいて、大型・高圧ポンプは不可欠な心臓部であり、当社グループはこの分野で世界トップシェアを誇っております。また、プラントから都市部へと「命の水」を届ける送水・配水工程においても、長年培ったポンプ技術を活かし、安定した水インフラの構築に貢献しております。 これらの水インフラ事業は稼働時に大量の電力を消費しますが、世界最高水準の効率を誇る当社グループのポンプは、消費電力の削減に直結しています。「安全な水をつくる・はこぶ」と、「CO₂を削減する」というSDGsの二大課題を同時に解決することが、当社グループの重要な使命です。 受注実績については、2025年度は前年度比で減少となったものの、2026年度においては、海水淡水化プラント及びそれに伴う送配水プロジェクトの活発な引き合いを背景に、堅調な受注を見込んでおります。 (b) 雨水排水・下水道事業環境・成長性: 国内においては、気候変動に伴う豪雨災害の激甚化やインフラの老朽化に対応するため、政府主導による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」(2021〜2025年度、事業規模約15兆円)が集中的に実施されてきました。 国土交通省の調査によると、過去10年間(2015年〜2024年)における国内の水害被害総額は約7兆円以上に及んでおり、国は「事前防災」の重要性を掲げ、強力な対策を推進しております。こうした背景から、激甚化する災害への備えやインフラ老朽化対策、地域防災力のさらなる強化を目的に、2026年度から2030年度までの5年間でおおむね20兆円規模の国家予算を投じる「第1次国土強靭化実施中期計画」が新たにスタートいたします。 強み・取り組み・成果: 当社グループが得意とする大型・大流量ポンプは、水害対策において重要な役割を担っております。近年の雨水排水設備の更新需要の増加を背景に、日本だけでなく世界各国においても受注は堅調に推移しております。 特に、当社が開発した「耐水モータ 一体型ポンプ」は、従来の設備にはない防水構造を採用しているため、浸水時でも運転を休止することなく継続でき、極めて高い注目を集めております。本製品は、国土交通省が推進する下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)に採択され、パキスタンの排水機場における実証試験をクリアいたしました。外気温が50℃を超える過酷な環境下でも安定した稼働を証明し、現地で高い評価を獲得しております。今後は、恒常的な洪水被害に苦しむアジア諸国など、さらなる海外展開も視野に入れています。 また、2026年4月には、内閣府「国土強靭化基本計画」に基づいた表彰制度である「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」において、企業・産業部門の最高位「最優秀賞」を受賞いたしました。 以上の状況のもと、次期連結会計年度における当社グループの通期業績見通しは以下のとおりを見込んでおります。 〔連結業績〕売上高 95,500百万円営業利益 5,200百万円経常利益 4,400百万円親会社株主に帰属する当期純利益 3,800百万円(為替レートは1ドル=155円を前提としております) ※業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。上記見通しには、2026年2月10日に開示しております2026年7月取得予定の新日本造機株式会社は含めておりません。 イ. 対処すべき課題(ア)外部環境a. 中東情勢 当社グループのターゲット市場の一つである中東地域では予断を許さない情勢が続いておりますが、2026年度期初時点において、事業活動に対する直接的な影響は生じておりません。 しかしながら、紛争が長期化した場合には、世界的な資材価格や物流費用の高騰に加え、当社が高性能ポンプを数多く供給しているUAE、カタール、サウジアラビア等の経済・財政へ及ぼす影響が懸念されます。万一、同地域の海水淡水化プラントや発電プラントの安全が脅かされるような事態となった場合においては、その安定的な運営維持を確保することが当社グループの極めて重要な使命であると認識しております。 b. 納期の長期化 世界的なAIデータセンターの建設ラッシュや、脱炭素社会への移行に向けたGTCC発電への投資加速を背景に、電力関連設備の需要が世界規模で急増しております。これに伴い、主要な発電設備メーカーの受注残高が高水準で推移しており、その影響を受けてポンプを供給する当社においても受注案件の納期が長期化しております。 特に足元では、2026年度の納入・売上計上が一時的に抑制されることを当面の重要課題と捉えております。ただし、積み上がった受注残については、2027年度以降に着実な納入と売上計上へと繋げてまいります。したがって2026年度においては、比較的納期が短く当期の業績に直結するサービス事業(メンテナンス・部品供給等)へより一層注力し、グループ全体の収益確保に努めてまいります。 (イ)当社グループの課題a. 中期経営計画 当社グループは、創業100周年を迎えた2019年に「私たちはポンプを愛し、世界によりよい変化を生み出すために、進化し続けます。」という新たな経営理念を策定いたしました。 2021年度には中期経営計画「Beyond 110」を策定し、創業110周年(2029年度)の目標として「売上高600億円、営業利益50億円」を掲げましたが、2022年度にこれを7年前倒しで達成いたしました。これを受け、2024年度には「売上高1,000億円、営業利益100億円、ROE10%」へと目標を上方修正し、「世界No.1」のポンプメーカーになるというビジョンを掲げました。2025年度の受注高は949億円に達し、売上高1,000億円の目標達成に手が届く水準に近づいております。一方で、利益面は2025年度の経常利益目標は達成したものの、営業利益100億円の目標達成については、今後の課題と認識しております。 さらに、2026年2月10日には「Beyond 110」の先にある持続的な成長を見据え、住友重機械工業株式会社から新日本造機株式会社の株式を取得し、子会社化することを決議いたしました。この戦略的買収により、当社グループの市場及び製品ポートフォリオをさらに拡大してまいります。 なお、株式取得は2026年7月1日に完了する予定です。現行の「Beyond 110」の目標数値は自律成長で達成を見込んでいることから、同社の株式取得完了後に2029年度にむけた中期経営計画を修正する予定です。 b. 新市場の拡大 当社グループは2020年、経済産業省より「グローバルニッチトップ企業100選」に選定されました。水ポンプのスペシャリストとして、世界の海水淡水化市場や日本の発電市場において、No.1の高性能ポンプメーカーとしての地位を確立しております。一方で、世界的な総合ポンプメーカーへとさらなる飛躍を遂げるため、海外の大手競合が強みを持つオイル&ガス向けポンプ市場への本格参入が長年の課題となっていました。 同市場への参入には、業界における基準(API規格)への対応と豊富な納入実績が不可欠です。このような状況下、オイル&ガス事業向けのポンプ・蒸気タービン及び発電所向けの蒸気タービンの製造販売を行う新日本造機株式会社を新たにグループに迎え入れることとなりました。これにより、自律成長に加え、外部の新しい力を取り入れて成長する大きな一歩を踏み出すこととなります。 c. つくる力 2023年度から2025年度にかけて、海外売上高の急拡大に伴い、機械加工プロセスの一部を外注化する必要が生じておりました。これに対し、2025年7月に韓国のJuneung社、英国のKRG社の機械加工専門メーカー2社の子会社化及びインド子会社での設備投資を行い、グループ内での生産体制を整えました。さらに、営業技術部門への適切な人員シフトにより、設計図面のリードタイム短縮を実現いたしました。 これらの施策により「つくる力」のボトルネックを解消し、中期経営計画「Beyond 110」が目指す売上高1,000億円の達成を支える強固な生産体制を確保しております。 d. サービス 前述の通り、2026年度は納期の長期化に伴い、ポンプ本体販売における収益の伸びの鈍化が予想され、納期が短く当期中の売上計上が見込まれるサービスビジネスへの注力が重要となります。特に、近年の販売増に伴って順次拡大が予想されるサービス需要を確実に取り込むため、海外の既存拠点の機能強化と、新規サービスセンター開設の双方への投資を拡充してまいります。これらを通じて、世界中のお客様が必要とする場所で、迅速かつきめ細やかなサポートを提供し、収益基盤の安定化を図ってまいります。 (セグメント情報)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、創業以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是を掲げてまいりました。100年以上にわたり、社会の心臓部であるポンプの安定供給と稼働を確保し、お客様との信頼を徹底的に追求することで「社会に欠かせない企業」を目指しております。 気候変動や人口増加といった地球規模の課題が深刻化する中、エネルギー課題への対応や安全・安心な社会の構築へのニーズは、100年後も不可欠であり続けます。私たちは、世界の多様な課題に真摯に向き合い、「ポンプで世界を救う」という壮大な夢を掲げ、絶えず進化し続けます。 現在、当社グループは世界20カ国・36拠点にオフィスや工場、サービス拠点を展開しております。チーム全員が「One Torishima」として一丸となり、最先端技術によるポンプの提供と安定稼働の維持を通じて、お客様の生涯利益(Lifetime Benefit)の最大化に貢献してまいります。 (2)当社グループの現況ア. 事業の経過及びその成果(ア)当連結会計年度における事業環境 当連結会計年度における世界経済は、主要国のインフレ沈静化と金融緩和への転換を追い風に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策の動向や、緊迫化するウクライナ・中東地域の地政学リスクなど、依然として不確実な状況が続いております。こうした環境下、当社グループが手掛ける高性能ポンプ事業に関連する各分野は、以下の経営環境となりました。 a. エネルギー課題への取り組み 生成AIの急速な普及による電力需要の急増、及び省エネ・脱炭素への社会的要請の高まりから、発電や一般産業向けポンプの需要は好調に推移いたしました。また、技術開発の挑戦が実を結び、「超電導モータ液化水素ポンプ」の初受注も達成いたしました。 b. 安全・安心な社会の構築への取り組み 世界的な人口増による水不足、気候変動に伴う豪雨災害対策(事前防災)、及び上下水道インフラの老朽化対策を背景に、各種ポンプの更新需要が拡大いたしました。これにより、海水淡水化や雨水排水、上下水道向けポンプの需要は堅調に推移しております。 当社グループの重要課題である「エネルギー課題への取り組み」と「安全・安心な社会の構築への取り組み」について、それぞれ「事業環境・成長性」及び「強み・取り組み・成果」の双方から以下に詳しくご説明いたします。 (イ)重要課題における事業実績と今後の展開a. エネルギー課題への取り組み(a) 発電事業環境・成長性: 2025年は、世界の多くの地域で発電所建設市場への投資が極めて活発な1年となりました。その背景には、米国、中国、インドにおける電力需要の急増があります。 米国では、圧倒的な市場規模を誇る生成AIの普及に伴い、データセンターの建設ラッシュが続いております。同時に、「シェール革命」による豊富な天然ガスを活用した「GTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)発電所」の建設も急ピッチで進んでおります。また、国家主導で開発に注力する中国や、豊富な労働力とデジタル基盤を武器に外資を誘致するインドでは、自国資源による石炭火力発電が依然として電力供給の主役です。これら世界各地の急激な電力需要に対応するため、各国で発電所投資が加速しております。 日本においても、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせる「GTCC発電」は重要な位置付けにあります。石炭火力の半分以下のCO₂排出量に抑えられる最もクリーンな火力発電であり、将来的に燃料を天然ガスから水素やアンモニアに置き換える計画も含め、脱炭素社会へ移行するための主力技術とされています。さらに、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた国の支援制度「長期脱炭素電源オークション」の入札が2024年に開始され、脱炭素電源への投資が促進されております。これらの要因により、国内外を問わず、発電所に不可欠なポンプへの需要が高まっております。 しかし、現在、発電市場では電力関連設備の需給逼迫が深刻な課題となっております。AIデータセンターの爆発的な電力需要に対応するため、北米を中心に世界中でGTCC発電所の建設が急増した結果、ガスタービンメーカーの受注残高は過去最高水準に達し、納期が2~3年待ちという状況にあります。これに伴い、発電所向けポンプの受注においても、納期が長期化する案件が増加しております。 強み・取り組み・成果: GTCC発電の心臓部であるボイラ給水ポンプは、排熱回収ボイラへ高温・高圧の水を送り込むという極めて過酷な環境に耐える必要があり、当社グループはこの分野における圧倒的なリーディングメーカーです。 当社グループのボイラ給水ポンプは、国内外のタービンメーカー及びプラントメーカーから絶大な信頼を獲得しております。さらに、発電所で必要とされるボイラ循環ポンプ、復水ポンプ、冷却水ポンプといった多種多様なポンプを、すべてワンストップで一括提供できる体制も強みです。この強みを背景に、直近2年間は受注が大幅に増加しており、2026年度も引き続き順調な受注の継続を見込んでおります。 これは、数年先までの売上が確定し、中期的な経営の安定性を高める要素となります。しかし、この旺盛な需要に確実に応えるためには、これまで取り組んできた「設計期間の短縮」「加工能力の増強」「サービス拠点の拡充」といった生産・サービス体制の整備に、より一層万全を期す必要があります。現在の需要増という追い風を楽観視するだけでなく、発電市場における長期的な構造変化を見据え、将来の脱炭素ソリューション向けポンプの実現に向けた中長期的な投資や研究開発にも、継続して注力してまいります。 (b) 省エネルギー事業環境・成長性: ポンプは発電分野にとどまらず、鉄鋼・化学・製紙・飲料・食品・半導体などの産業全般をはじめ、ビルや商業施設の空調、地域冷暖房にいたるまで、水が流れるすべての場所において「決して止まってはならない産業の心臓」として社会を支えております。そのため、実に日本の総電力消費量の約3割がポンプの稼働に費やされています。 こうした中、地球温暖化に伴う空調需要の拡大や、生成AIの普及によるデータセンターの冷却用電力の急増を背景に、CO₂削減に直結するポンプの高効率化(省エネルギー化)へのニーズは急速に高まっております。 強み・取り組み・成果: 当社グループは、最新鋭のデジタル技術による流体解析(CFD)、100年以上の歴史で蓄積した設計データとAIの融合、顧客ごとに最適な仕様へと調整するきめ細かな対応、という3つの独自アプローチによって高効率ポンプの製造を実現しております。 2024年度には、世界最高水準の効率を誇る「スーパーエコポンプ(SEP)」を開発・発売し、省エネ大賞の最高位である「経済産業大臣賞(電気需要最適化分野)」を受賞いたしました。今後も、市場で高まる省エネニーズに応え、高い評価をいただいているSEPのさらなる拡販に注力してまいります。 (c) 脱炭素事業環境・成長性: 日本政府の「水素基本戦略」では、2040年頃に国内の水素サプライチェーンが本格化し、関連市場は1兆円を超える規模へ成長するシナリオが描かれております。また、海外に目を向ければ、同時期に世界の市場規模は90兆円超に達するとの予測も複数の調査機関から発表されており、今後極めて巨大な市場が立ち上がろうとしております。 火力発電の主力であるGTCC発電は、将来的に水素やアンモニアの混焼への移行が計画されており、日本政府の「長期脱炭素電源オークション」においても導入期の主役として期待を集めております。当社グループが供給するボイラ給水ポンプは、そのシステムの安定稼働を左右する心臓部を担う製品であり、今後さらなる需要の拡大が見込まれます。 強み・取り組み・成果: 当社グループは、水素・アンモニアサプライチェーンの「つくる・はこぶ・つかう」というすべてのフェーズにおいて、ポンプが不可欠な役割を果たすと考えております。「つかう」工程では、長年培った高温・高圧技術を強みとする「ボイラ給水ポンプ」が、水素やアンモニアを燃料とする次世代クリーン発電プラントの安定稼働を力強く支えます。また「つくる・はこぶ」工程では、低温下でのハンドリングが求められる液化水素及び液化アンモニア向けポンプの開発・製造を加速させております。液化アンモニアポンプについては、アンモニア燃料供給設備向けなどですでに複数の受注を獲得しており、社会実装に向けた実績を着実に積み上げております。 また、技術的難度が極めて高い液化水素ポンプの分野では、国立大学法人京都大学との共同開発により「超電導モータ液化水素ポンプ」の開発に成功いたしました。これはマイナス253℃という極低温下でモータの電気抵抗をゼロにすることで発熱を極限まで抑え、水素の蒸発(ボイルオフ)を最小限にとどめる画期的な製品です。本開発の成果により、2026年1月には、世界初の実装事例として、川崎重工業株式会社から液化水素基地「川崎LH₂ターミナル」向けに様々な種類の液化水素ポンプを受注いたしました。今後、市場拡大が見込まれる水素分野において、さらなる「大流量化・高圧化・高効率化」を目指した研究開発を継続してまいります。 当社グループは、これら次世代クリーンエネルギーの全フェーズにわたり、世界最先端の最適なポンプソリューションを提供し続けることで、持続可能な脱炭素社会の実現にグローバルに貢献してまいります。 b. 安全・安心な社会の構築への取り組み(a) 海水淡水化・上水・送配水事業環境・成長性: 中東・北アフリカ地域を中心に、人口増加や都市化に伴う深刻な水不足に対応するため、海水淡水化・上水・送配水プラントの新設・拡張プロジェクトが活発に進んでおります。 世界の海水淡水化プラントの総容量は、過去20年間において年率7%以上でコンスタントに拡大しており、地球温暖化の影響も背景に、今後もこのスピード以上の年率10%程度での拡大が見込まれています。 地域別で見ると、中東・アフリカ地域は世界市場の約5割を占める海水淡水化プラント市場の中心であり、当社グループが強みを持つ主要マーケットです。また、海水淡水化システムの主要な部材であるRO(逆浸透)膜の供給においては日本企業が世界的に高い競争力を維持しており、日本の先進技術が世界の水インフラを支える大きな構造となっています。 さらに、沿岸部のプラントで造られた淡水を内陸の消費地へと供給する大規模な送配水インフラの整備も不可欠であり、海水淡水化プラントの建設に伴い、送配水ポンプ市場も拡大傾向にあります。(※中東情勢の影響については、後述の「イ. 対処すべき課題」をご参照ください。) 強み・取り組み・成果: 「RO膜法」による海水淡水化プロセスにおいて、大型・高圧ポンプは不可欠な心臓部であり、当社グループはこの分野で世界トップシェアを誇っております。また、プラントから都市部へと「命の水」を届ける送水・配水工程においても、長年培ったポンプ技術を活かし、安定した水インフラの構築に貢献しております。 これらの水インフラ事業は稼働時に大量の電力を消費しますが、世界最高水準の効率を誇る当社グループのポンプは、消費電力の削減に直結しています。「安全な水をつくる・はこぶ」と、「CO₂を削減する」というSDGsの二大課題を同時に解決することが、当社グループの重要な使命です。 受注実績については、2025年度は前年度比で減少となったものの、2026年度においては、海水淡水化プラント及びそれに伴う送配水プロジェクトの活発な引き合いを背景に、堅調な受注を見込んでおります。 (b) 雨水排水・下水道事業環境・成長性: 国内においては、気候変動に伴う豪雨災害の激甚化やインフラの老朽化に対応するため、政府主導による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」(2021〜2025年度、事業規模約15兆円)が集中的に実施されてきました。 国土交通省の調査によると、過去10年間(2015年〜2024年)における国内の水害被害総額は約7兆円以上に及んでおり、国は「事前防災」の重要性を掲げ、強力な対策を推進しております。こうした背景から、激甚化する災害への備えやインフラ老朽化対策、地域防災力のさらなる強化を目的に、2026年度から2030年度までの5年間でおおむね20兆円規模の国家予算を投じる「第1次国土強靭化実施中期計画」が新たにスタートいたします。 強み・取り組み・成果: 当社グループが得意とする大型・大流量ポンプは、水害対策において重要な役割を担っております。近年の雨水排水設備の更新需要の増加を背景に、日本だけでなく世界各国においても受注は堅調に推移しております。 特に、当社が開発した「耐水モータ 一体型ポンプ」は、従来の設備にはない防水構造を採用しているため、浸水時でも運転を休止することなく継続でき、極めて高い注目を集めております。本製品は、国土交通省が推進する下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)に採択され、パキスタンの排水機場における実証試験をクリアいたしました。外気温が50℃を超える過酷な環境下でも安定した稼働を証明し、現地で高い評価を獲得しております。今後は、恒常的な洪水被害に苦しむアジア諸国など、さらなる海外展開も視野に入れています。 また、2026年4月には、内閣府「国土強靭化基本計画」に基づいた表彰制度である「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」において、企業・産業部門の最高位「最優秀賞」を受賞いたしました。 以上の状況のもと、次期連結会計年度における当社グループの通期業績見通しは以下のとおりを見込んでおります。 〔連結業績〕売上高 95,500百万円営業利益 5,200百万円経常利益 4,400百万円親会社株主に帰属する当期純利益 3,800百万円(為替レートは1ドル=155円を前提としております) ※業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。上記見通しには、2026年2月10日に開示しております2026年7月取得予定の新日本造機株式会社は含めておりません。 イ. 対処すべき課題(ア)外部環境a. 中東情勢 当社グループのターゲット市場の一つである中東地域では予断を許さない情勢が続いておりますが、2026年度期初時点において、事業活動に対する直接的な影響は生じておりません。 しかしながら、紛争が長期化した場合には、世界的な資材価格や物流費用の高騰に加え、当社が高性能ポンプを数多く供給しているUAE、カタール、サウジアラビア等の経済・財政へ及ぼす影響が懸念されます。万一、同地域の海水淡水化プラントや発電プラントの安全が脅かされるような事態となった場合においては、その安定的な運営維持を確保することが当社グループの極めて重要な使命であると認識しております。 b. 納期の長期化 世界的なAIデータセンターの建設ラッシュや、脱炭素社会への移行に向けたGTCC発電への投資加速を背景に、電力関連設備の需要が世界規模で急増しております。これに伴い、主要な発電設備メーカーの受注残高が高水準で推移しており、その影響を受けてポンプを供給する当社においても受注案件の納期が長期化しております。 特に足元では、2026年度の納入・売上計上が一時的に抑制されることを当面の重要課題と捉えております。ただし、積み上がった受注残については、2027年度以降に着実な納入と売上計上へと繋げてまいります。したがって2026年度においては、比較的納期が短く当期の業績に直結するサービス事業(メンテナンス・部品供給等)へより一層注力し、グループ全体の収益確保に努めてまいります。 (イ)当社グループの課題a. 中期経営計画 当社グループは、創業100周年を迎えた2019年に「私たちはポンプを愛し、世界によりよい変化を生み出すために、進化し続けます。」という新たな経営理念を策定いたしました。 2021年度には中期経営計画「Beyond 110」を策定し、創業110周年(2029年度)の目標として「売上高600億円、営業利益50億円」を掲げましたが、2022年度にこれを7年前倒しで達成いたしました。これを受け、2024年度には「売上高1,000億円、営業利益100億円、ROE10%」へと目標を上方修正し、「世界No.1」のポンプメーカーになるというビジョンを掲げました。2025年度の受注高は949億円に達し、売上高1,000億円の目標達成に手が届く水準に近づいております。一方で、利益面は2025年度の経常利益目標は達成したものの、営業利益100億円の目標達成については、今後の課題と認識しております。 さらに、2026年2月10日には「Beyond 110」の先にある持続的な成長を見据え、住友重機械工業株式会社から新日本造機株式会社の株式を取得し、子会社化することを決議いたしました。この戦略的買収により、当社グループの市場及び製品ポートフォリオをさらに拡大してまいります。 なお、株式取得は2026年7月1日に完了する予定です。現行の「Beyond 110」の目標数値は自律成長で達成を見込んでいることから、同社の株式取得完了後に2029年度にむけた中期経営計画を修正する予定です。 b. 新市場の拡大 当社グループは2020年、経済産業省より「グローバルニッチトップ企業100選」に選定されました。水ポンプのスペシャリストとして、世界の海水淡水化市場や日本の発電市場において、No.1の高性能ポンプメーカーとしての地位を確立しております。一方で、世界的な総合ポンプメーカーへとさらなる飛躍を遂げるため、海外の大手競合が強みを持つオイル&ガス向けポンプ市場への本格参入が長年の課題となっていました。 同市場への参入には、業界における基準(API規格)への対応と豊富な納入実績が不可欠です。このような状況下、オイル&ガス事業向けのポンプ・蒸気タービン及び発電所向けの蒸気タービンの製造販売を行う新日本造機株式会社を新たにグループに迎え入れることとなりました。これにより、自律成長に加え、外部の新しい力を取り入れて成長する大きな一歩を踏み出すこととなります。 c. つくる力 2023年度から2025年度にかけて、海外売上高の急拡大に伴い、機械加工プロセスの一部を外注化する必要が生じておりました。これに対し、2025年7月に韓国のJuneung社、英国のKRG社の機械加工専門メーカー2社の子会社化及びインド子会社での設備投資を行い、グループ内での生産体制を整えました。さらに、営業技術部門への適切な人員シフトにより、設計図面のリードタイム短縮を実現いたしました。 これらの施策により「つくる力」のボトルネックを解消し、中期経営計画「Beyond 110」が目指す売上高1,000億円の達成を支える強固な生産体制を確保しております。 d. サービス 前述の通り、2026年度は納期の長期化に伴い、ポンプ本体販売における収益の伸びの鈍化が予想され、納期が短く当期中の売上計上が見込まれるサービスビジネスへの注力が重要となります。特に、近年の販売増に伴って順次拡大が予想されるサービス需要を確実に取り込むため、海外の既存拠点の機能強化と、新規サービスセンター開設の双方への投資を拡充してまいります。これらを通じて、世界中のお客様が必要とする場所で、迅速かつきめ細やかなサポートを提供し、収益基盤の安定化を図ってまいります。 (セグメント情報)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ア. 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、主要国でのインフレ沈静化に伴う金融緩和への転換を背景に、総じて緩やかな回復基調で推移した一方、米国通商政策の変化、ウクライナや最近ではイラン・中東を始めとして拡大する地政学リスクなど、予断を許さない不確実性が続いています。 その中で、当社グループが取り組んでおります高性能ポンプ事業が関連する各分野は、以下のような環境となりました。 <エネルギー課題への取り組み>生成AIの急速な普及による電力需要の急増、及び省エネ・脱炭素への社会的要請の高まりから、発電や一般産業向けポンプの需要は好調に推移いたしました。また、技術開発の挑戦が実を結び、「超電導モータ液化水素ポンプ」の初受注も達成いたしました。 <安全・安心な社会の構築への取り組み>世界的な人口増による水不足、気候変動に伴う豪雨災害対策(事前防災)、及び上下水道インフラの老朽化対策を背景に、各種ポンプの更新需要が拡大いたしました。これにより、海水淡水化や雨水排水、上下水道向けポンプの需要は堅調に推移しております。 当連結会計年度の当社グループの受注高は94,857百万円(前連結会計年度95,633百万円比99.2%)となりました。 これを需要先別に見ますと、官公需は20,189百万円(前連結会計年度24,676百万円比81.8%)、民需は14,554百万円(前連結会計年度11,614百万円比125.3%)、外需は60,113百万円(前連結会計年度59,341百万円比101.3%)となりました。 当連結会計年度の売上高は92,927百万円(前連結会計年度86,501百万円比107.4%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては106,199百万円(前連結会計年度104,269百万円比101.9%)を来期以降に繰り越すことになりました。 当連結会計年度の営業利益は、売上は増加したものの、外注費などのコスト増加や労務費などの固定費の増加などにより、5,005百万円(前連結会計年度は営業利益5,449百万円)となりました。 経常利益は、営業外費用として為替差損が465百万円に減少したこともあり5,204百万円(前連結会計年度は経常利益4,540百万円)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、保有有価証券の売却を進めたことにより5,945百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4,068百万円)となりました。 当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4,603百万円増加し120,224百万円となりました。これは主に、売上高増加に伴い仕掛品が減少(前連結会計年度比3,538百万円減少)しましたが、受取手形、売掛金及び契約資産は増加(前連結会計年度比5,543百万円増加)、及び新規連結等に伴い有形固定資産が増加(前連結会計年度比1,419百万円増加)したことなどによるものです。 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ399百万円増加し59,604百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度比2,636百万円減少)したものの、未払法人税等の増加(前連結会計年度比651百万円増加)及び契約負債の増加(前連結会計年度比1,842百万円増加)したことなどによるものです。 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4,203百万円増加し60,620百万円となりました。 イ. キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ686百万円増加し、17,770百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には31百万円、当連結会計年度には558百万円を含んでいます。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は4,533百万円(前連結会計年度は668百万円の減少)となりました。これは、仕入債務の減少2,834百万円(前連結会計年度は2,476百万円の増加)及び売上債権の増加5,062百万円(前連結会計年度は2,942百万円の増加)などの資金の減少があったものの、契約負債の増加1,712百万円(前連結会計年度は81百万円の減少)、棚卸資産の減少3,346百万円(前連結会計年度は5,017百万円の増加)及び前渡金の減少1,058百万円(前連結会計年度は23百万円の増加)などの資金の増加があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は260百万円(前連結会計年度は1,557百万円の減少)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入3,210百万円(前連結会計年度は2,469百万円の収入)などの資金の増加があったものの、有形固定資産の取得による支出1,928百万円(前連結会計年度は4,117百万円の支出)及び定期預金の預入による支出606百万円(前連結会計年度は484百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少は3,999百万円(前連結会計年度は5,848百万円の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出928百万円(前連結会計年度は3,060百万円の支出)、自己株式の取得による支出1,000百万円(前連結会計年度は0百万円の支出)及び配当金の支払額1,617百万円(前連結会計年度は1,605百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。 ウ. 生産、受注及び販売の実績(ア) 生産実績 当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業87,57096.4その他51771.7合計88,08896.2 (イ) 受注状況 当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業94,31598.9105,978101.7その他541183.4220309.7合計94,85799.2106,199101.9 当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比需要先別受注高(%)前年同期構成比(%)受注残高(%)前年同期構成比(%)国内官公需21.325.825.628.3民需15.312.110.410.0外需63.462.164.061.7合計100.0100.0100.0100.0 (ウ) 販売実績 当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業92,534107.6その他39281.4合計92,927107.4(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。 当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比需要先別販売実績(%)前年同期構成比(%)国内官公需24.225.1民需15.012.6外需60.862.3合計100.0100.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。ア. 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度は、当社グループはエッセンシャルなインフラ企業として社会的要請に応えるべく、世界が掲げるカーボンニュートラル社会の実現に向けて環境負荷の低減と持続可能な成長の両立をめざし全方位で具体的なアクションを展開しています。また、それと同時に、ポンプ製造のための設備や仕組みの改善を図り、生産性・生産能力の向上にも努めています。 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末から4,603百万円増加し120,224百万円となりました。 これは主に、売上の進捗に伴い仕掛品が減少(前連結会計年度末比3,538百万円減少)したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が増加(前連結会計年度末比5,543百万円増加)したこと、新規連結を始めとして、海外子会社を含めたグループ全体の生産能力向上のために積極的な設備投資を行ったことにより有形固定資産が増加(前連結会計年度末比1,419百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末から399百万円増加し59,604百万円となりました。 これは主に、受注案件の長期化に伴い期末での集中がなくなったことにより支払手形及び買掛金が減少(前連結会計年度末比2,636百万円減少)したものの、受注残高の増加に伴う契約負債の増加(前連結会計年度末比1,842百万円増加)及び投資有価証券の売却等により税金等調整前当期純利益が増加したことにより未払法人税等が増加(前連結会計年度末比651百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末から4,203百万円増加し60,620百万円となりました。 これは主に、配当金支払額が前連結会計年度よりも増加(前連結会計年度末比13百万円増加)したものの、親会社株主に帰属する当期純利益5,945百万円を計上(前連結会計年度4,068百万円計上)したこと及び退職給付に係る調整額が増加(前連結会計年度末比947百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度の売上高は92,927百万円(前連結会計年度86,501百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比6,425百万円の増収となります。 売上高増加の要因としましては、生成AI発展に伴う電力需要急増、省エネ・脱炭素への要請の高まりを背景に引き続き大きく増加、子会社においても豊富な納入実績によるサービス分野の拡大などの効果により、前年を上回り、増収となりました。 当連結会計年度の営業利益は5,005百万円(前連結会計年度5,449百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比444百万円の減益となります。 営業利益減少の要因としましては、国内官需・民需は比較的好調に推移したものの、海外向けポンプの案件構成変化により利益率が低下したことで売上総利益の増加が想定を下回り、労務費等の固定費増加をカバーできなかったことによります。 当連結会計年度の経常利益は5,204百万円(前連結会計年度4,540百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比664百万円の増益となります。 経常利益増加の要因としましては、営業利益は減少したものの、営業外費用に計上されている為替差損が、前連結会計年度末の1,711百万円から465百万円と1,246百万円減少したことによるものです。為替差損は、主に海外受注における外貨建て売上の為替変動リスクに対して予約等によりヘッジしていることによるもので、予約を実施した当時から為替相場が円安で推移した結果生じたものです。 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は5,945百万円(前連結会計年度4,068百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比1,876百万円の増益となります。 親会社株主に帰属する当期純利益増加の要因としましては、経常利益の増加に加え、資産圧縮方針のもと実施している保有有価証券の売却が前年実績を上回ったことによるものです。 当社グループに重要な影響を与える要因として、需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向、保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟及び感染症拡大などによる事業への影響が考えられます。 需要先の動向と収益環境の変化に対応するためには、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。 グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するためには、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。 保有有価証券に対する株価動向に対応するためには、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。 事故及び災害に対応するためには、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。 製品に対する重大な不具合に対応するためには、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。 法的規制に対応するためには、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。 訴訟等に対応するためには、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。 イ. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(ア) キャッシュ・フローの状況と分析 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 イ. キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (イ) 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新や生産・サービス能力の増強及び生産性向上のための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。 手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び流動性預金として17,770百万円を確保しており、手元流動性比率としては2.29ヶ月となっておりますが、当社グループは年度末に売上及び検収による支払が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性には若干の余裕を持たせることとしております。 ウ. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。(ア)棚卸資産の評価当社グループは、棚卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。 また、受注工事に係る棚卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。(イ)有価証券の評価当社グループは、その他有価証券のうち市場価格のない株式等以外の有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。(ウ)債権の回収可能性当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。(エ)退職給付費用及び債務当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。(オ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 (カ)重要な収益及び費用の計上基準 当社グループでは以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。 ステップ1:顧客との契約を識別する。 ステップ2:契約における履行義務を識別する。 ステップ3:取引価格を算定する。 ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。 ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。 製品販売については、製品に対する物理的占有、所有に伴う重大なリスク及び経済価値の顧客への移転状況といった支配の移転に関する指標を勘案した結果、製品に対する支配を顧客に移転して履行義務を充足するのは製品の引渡時点であると当社は判断し、当該時点で売上高を認識しております。 また、当社は工事請負契約を顧客と締結しております。当該契約については、当社の履行により他に転用できる資産を創出せず、かつ、現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を当社が有していることから、資産の支配を一定の期間にわたって顧客に移転していると考えております。 このため、報告期間の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づき、工事期間にわたって売上高を認識しております。なお、当社は、総工事原価の妥当な積算を行うこと、及びこれらの契約に係る進捗度を合理的に見積ることが可能であることから、進捗度の測定についてはインプット法の使用が適切であると考えており、契約ごとの工事原価総額に対する発生工事原価の割合を用いております。(キ)製品保証引当金 当社グループは、将来発生すると予想される無償保証工事費用に備えるため、製品保証引当金を過去の実績に基づいて算定し、計上しています。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)中期経営計画 当社グループは、2021年5月に2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、「社会に欠かせない企業」をめざす「2050長期ビジョン及び2024中期経営計画 -Beyond110-」を公表いたしました。これに基づき、HOP、STEP、JUMPの3段階に分けた取組を推進しており、現在は、初期段階であるHOP期間を終え、STEP期間へと移行しています。各ステージでの取組を着実に積み重ねることで、社会の持続的な発展に貢献し、それが結果として当社グループの企業価値の持続的な向上につながるものと考えております。 価値創造の重要課題の内容は、以下のとおりです。 1. 脱炭素社会実現に向けたエネルギー課題への取組 ポンプは社会に欠かせない機器であるだけに、稼働台数が多く稼働時間も長く、莫大なエネルギーを消費するのも事実です。当社グループはこれを機会と捉え、ポンプの高効率化を徹底的に追求することで、消費電力及びCO2排出量を削減してまいります。2024年度には、世界最高水準の効率を達成した「スーパーエコポンプ(SEP)」を開発、販売開始し、省エネ大賞最高位の「経済産業大臣賞(電気需要最適化分野)」を受賞いたしました。今後、脱炭素化に取り組む大型工場等を主なターゲットに省エネ提案を強化してまいります。 また、次世代エネルギー向けのポンプの開発では、液化アンモニアや液化水素を扱うポンプの開発にも積極的に取り組んでおり、2024年度には液化アンモニアポンプの商用規模での実液試験をインドネシアで実施しました。前年度に初号機の開発を完了した液化水素ポンプにおいても、さらなる高圧化及び大流量化に向けて引き続き開発を加速してまいります。 これらに加えて、CO2分離回収プロセスにおけるポンプに関しても、新たに市場参入するなど、さまざま方向から脱炭素社会の実現に向けて取組を進めてまいります。 2. 安全・安心な社会の構築 大型・高圧ポンプの提供を通して、人の暮らしに欠かせない「水と電気」のインフラを安定的に支えております。とくに海水淡水化プラント向けポンプでは高い競争力を持ち、近年は中東諸国や北アフリカ諸国に多数のポンプを納入してまいりました。 また、近年頻発するゲリラ豪雨への対策として、独自技術を採用した気候変動対策向けポンプにより、減災・防災に貢献してまいります。これらの技術は、国土交通省が推進する下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)にも採択され、パキスタンの排水機場において採用・高評価を得ております。 3. データ・AIの活用による新しいモノづくりとサービスの構築 日本をはじめ先進国では少子高齢化が進み、人手不足や技術継承の課題が深刻化しています。当社グループはこれに対応するため、小型センサ一つで機械の状態を遠隔監視できる回転機械モニタリングシステム「TR-COM」を販売しております。 2024年度には、TR-COMが経済産業省のスマート保安プロモーション委員会により「スマート保安技術」として認定されました。また、「インフラメンテナンス大賞」において農林水産省特別賞を受賞し、官公需分野での信頼向上と引き合い拡大にもつながっております。さらに、顧客ニーズに応え、防爆仕様の開発・販売も開始しました。2017年の販売開始以来、累計販売個数は2万個を突破いたしました。 これらの価値創造に向けた取組は、中期経営計画の進捗とともに段階的に深化しており、持続可能な企業価値の向上に貢献するものと考えております。そうした取組の積み重ねを背景に、HOP期間では初年度より受注が好調に進み、当初掲げた2029年度目標を7年前倒しで達成したことから、2023年度終了時には目標を再設定いたしました。目下は、STEP期間の最終年度である2029年度に向けて、「売上高1,000億円規模、営業利益率10%以上、ROE10%以上」を主要な目標として掲げ、製品・サービスの高度化、グローバル市場における事業基盤の強化、ならびに持続可能な企業価値の向上をめざし、複数の施策を推進しております。 一方で、昨今の国際情勢の変化や為替変動、原材料価格の高騰など、事業環境の不透明感は依然として高い状況が続いております。このような外部環境の不確実性はあるものの、現時点での2025年度の連結業績は、以下のとおり見込みます。 〔連結業績〕売上高 89,000百万円営業利益 6,700百万円経常利益 5,800百万円親会社株主に帰属する当期純利益 4,300百万円(為替レートは1ドル=145円、1ユーロ160円を前提としております) ※業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (2)2025年度の重要な対応課題 現状、売上高は中期経営目標に向けて順調に伸びるなか、営業利益率の改善が今後の大きなテーマとなります。そのため、当連結会計年度におきましては、これまでの取組の中で明らかとなった改善の必要性を踏まえ、以下の重要課題に注力してまいります。 1.「つくる力」の強化1-1. フロントローディング 2025年度では、製造プロセスの起点となる設計工程での対応力強化を最重点課題としております。具体的には、当社製品がすべて受注生産であることから、個別案件ごとに最適な設計対応が求められ、営業部門との緊密な連携による情報共有や早期の課題解決が極めて重要となります。このため、受注活動の初期から課題を顕在化させて対応する「フロントローディング」の考え方を導入し、営業部門との連携体制を強化するとともに、設計人財を営業部門に配置するなど、組織横断的な改善を進めております。これにより、手戻りの抑制やリードタイムの短縮を図り、総作業負荷を削減して生産性の改善をめざします。 1-2. 生産能力増強 機械加工能力の増強を行い、社外に流出していた収益の取り込みをめざします。具体的には、国内外の子会社において設備投資をすでに開始しております。また、M&Aによる生産能力の向上も含めて、柔軟な生産拠点戦略を検討してまいります。 2.サービス事業の強化 当社グループでは、ポンプ納入後に利益率の高いアフターサービスや保守関連業務が継続的に発生するという事業構造を経営戦略の柱の一つとし、中長期的な利益体質の強化を図っております。とくに海水淡水化プラント向けポンプ等の納入実績が多い中東地域を重点地域と定め、サービス体制の拡充に取り組んでおります。具体的には、エジプト、アラブ首長国連邦、カタールに新拠点を開設。さらに、よりお客様に近い場所での対応を可能にするため、サウジアラビアでは拠点を移設し、今年から順次稼働を開始しました。既存マーケットでも、新たなサービス拠点の設置を検討中です。 現在の旺盛な受注環境を追い風に、こうしたグループ戦略を着実に進めることで、一定のタイムラグを経て、利益率の高いアフターサービスや保守業務の受注拡大につなげてまいります。 これらの取組により、2029年度の目標である「売上高1,000億円規模」「営業利益率10%以上」「ROE10%以上」をめざします。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)中期経営計画 当社グループは、2021年5月に2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、「社会に欠かせない企業」をめざす「2050長期ビジョン及び2024中期経営計画 -Beyond110-」を公表いたしました。これに基づき、HOP、STEP、JUMPの3段階に分けた取組を推進しており、現在は、初期段階であるHOP期間を終え、STEP期間へと移行しています。各ステージでの取組を着実に積み重ねることで、社会の持続的な発展に貢献し、それが結果として当社グループの企業価値の持続的な向上につながるものと考えております。 価値創造の重要課題の内容は、以下のとおりです。 1. 脱炭素社会実現に向けたエネルギー課題への取組 ポンプは社会に欠かせない機器であるだけに、稼働台数が多く稼働時間も長く、莫大なエネルギーを消費するのも事実です。当社グループはこれを機会と捉え、ポンプの高効率化を徹底的に追求することで、消費電力及びCO2排出量を削減してまいります。2024年度には、世界最高水準の効率を達成した「スーパーエコポンプ(SEP)」を開発、販売開始し、省エネ大賞最高位の「経済産業大臣賞(電気需要最適化分野)」を受賞いたしました。今後、脱炭素化に取り組む大型工場等を主なターゲットに省エネ提案を強化してまいります。 また、次世代エネルギー向けのポンプの開発では、液化アンモニアや液化水素を扱うポンプの開発にも積極的に取り組んでおり、2024年度には液化アンモニアポンプの商用規模での実液試験をインドネシアで実施しました。前年度に初号機の開発を完了した液化水素ポンプにおいても、さらなる高圧化及び大流量化に向けて引き続き開発を加速してまいります。 これらに加えて、CO2分離回収プロセスにおけるポンプに関しても、新たに市場参入するなど、さまざま方向から脱炭素社会の実現に向けて取組を進めてまいります。 2. 安全・安心な社会の構築 大型・高圧ポンプの提供を通して、人の暮らしに欠かせない「水と電気」のインフラを安定的に支えております。とくに海水淡水化プラント向けポンプでは高い競争力を持ち、近年は中東諸国や北アフリカ諸国に多数のポンプを納入してまいりました。 また、近年頻発するゲリラ豪雨への対策として、独自技術を採用した気候変動対策向けポンプにより、減災・防災に貢献してまいります。これらの技術は、国土交通省が推進する下水道技術海外実証事業(WOW TO JAPANプロジェクト)にも採択され、パキスタンの排水機場において採用・高評価を得ております。 3. データ・AIの活用による新しいモノづくりとサービスの構築 日本をはじめ先進国では少子高齢化が進み、人手不足や技術継承の課題が深刻化しています。当社グループはこれに対応するため、小型センサ一つで機械の状態を遠隔監視できる回転機械モニタリングシステム「TR-COM」を販売しております。 2024年度には、TR-COMが経済産業省のスマート保安プロモーション委員会により「スマート保安技術」として認定されました。また、「インフラメンテナンス大賞」において農林水産省特別賞を受賞し、官公需分野での信頼向上と引き合い拡大にもつながっております。さらに、顧客ニーズに応え、防爆仕様の開発・販売も開始しました。2017年の販売開始以来、累計販売個数は2万個を突破いたしました。 これらの価値創造に向けた取組は、中期経営計画の進捗とともに段階的に深化しており、持続可能な企業価値の向上に貢献するものと考えております。そうした取組の積み重ねを背景に、HOP期間では初年度より受注が好調に進み、当初掲げた2029年度目標を7年前倒しで達成したことから、2023年度終了時には目標を再設定いたしました。目下は、STEP期間の最終年度である2029年度に向けて、「売上高1,000億円規模、営業利益率10%以上、ROE10%以上」を主要な目標として掲げ、製品・サービスの高度化、グローバル市場における事業基盤の強化、ならびに持続可能な企業価値の向上をめざし、複数の施策を推進しております。 一方で、昨今の国際情勢の変化や為替変動、原材料価格の高騰など、事業環境の不透明感は依然として高い状況が続いております。このような外部環境の不確実性はあるものの、現時点での2025年度の連結業績は、以下のとおり見込みます。 〔連結業績〕売上高 89,000百万円営業利益 6,700百万円経常利益 5,800百万円親会社株主に帰属する当期純利益 4,300百万円(為替レートは1ドル=145円、1ユーロ160円を前提としております) ※業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (2)2025年度の重要な対応課題 現状、売上高は中期経営目標に向けて順調に伸びるなか、営業利益率の改善が今後の大きなテーマとなります。そのため、当連結会計年度におきましては、これまでの取組の中で明らかとなった改善の必要性を踏まえ、以下の重要課題に注力してまいります。 1.「つくる力」の強化1-1. フロントローディング 2025年度では、製造プロセスの起点となる設計工程での対応力強化を最重点課題としております。具体的には、当社製品がすべて受注生産であることから、個別案件ごとに最適な設計対応が求められ、営業部門との緊密な連携による情報共有や早期の課題解決が極めて重要となります。このため、受注活動の初期から課題を顕在化させて対応する「フロントローディング」の考え方を導入し、営業部門との連携体制を強化するとともに、設計人財を営業部門に配置するなど、組織横断的な改善を進めております。これにより、手戻りの抑制やリードタイムの短縮を図り、総作業負荷を削減して生産性の改善をめざします。 1-2. 生産能力増強 機械加工能力の増強を行い、社外に流出していた収益の取り込みをめざします。具体的には、国内外の子会社において設備投資をすでに開始しております。また、M&Aによる生産能力の向上も含めて、柔軟な生産拠点戦略を検討してまいります。 2.サービス事業の強化 当社グループでは、ポンプ納入後に利益率の高いアフターサービスや保守関連業務が継続的に発生するという事業構造を経営戦略の柱の一つとし、中長期的な利益体質の強化を図っております。とくに海水淡水化プラント向けポンプ等の納入実績が多い中東地域を重点地域と定め、サービス体制の拡充に取り組んでおります。具体的には、エジプト、アラブ首長国連邦、カタールに新拠点を開設。さらに、よりお客様に近い場所での対応を可能にするため、サウジアラビアでは拠点を移設し、今年から順次稼働を開始しました。既存マーケットでも、新たなサービス拠点の設置を検討中です。 現在の旺盛な受注環境を追い風に、こうしたグループ戦略を着実に進めることで、一定のタイムラグを経て、利益率の高いアフターサービスや保守業務の受注拡大につなげてまいります。 これらの取組により、2029年度の目標である「売上高1,000億円規模」「営業利益率10%以上」「ROE10%以上」をめざします。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ア. 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度においては、地政学的リスクの長期化と主要国の政策転換により、不透明感が一段と強まっています。米国では通商政策の見直しが再び注目され、追加関税の実施が国際的な供給網に影響を及ぼしつつあります。中国は不動産市場の調整と内需回復の遅れが成長の重荷となり、欧州ではインフレは沈静化傾向にあるものの景気回復は緩慢です。為替市場では、日米欧の金利差を背景に、アメリカ政府による政策で不安定な状況が続き、企業の収益構造や調達コストに影響を与えています。こうした環境下、企業にはより柔軟で機動的な対応が求められています。 当ポンプ業界においては、世界的な人口増加に対応するための水資源を中心としたインフラ整備や老朽化した設備の更新、異常気象に対応した防災減災対策など、今後もポンプに対する需要の基調は、底堅く推移すると見込まれますが、景況の影響をうけ受注環境が悪化する可能性はあります。 このような状況下、当社グループはエッセンシャルなインフラ企業として社会的要請に応えるべく、世界が掲げるカーボンニュートラル社会の実現に向けて環境負荷の低減と持続可能な成長の両立をめざし全方位で具体的なアクションを展開しています。また、それと同時に、ポンプ製造のための設備や仕組みの改善を図り、生産性・生産能力の向上にも努めています。 当連結会計年度の当社グループの受注高は95,633百万円(前連結会計年度87,955百万円比108.7%)となりました。 これを需要先別に見ますと、官公需は24,676百万円(前連結会計年度24,683百万円比100.0%)、民需は11,614百万円(前連結会計年度11,164百万円比104.0%)、外需は59,341百万円(前連結会計年度52,107百万円比113.9%)となりました。 当連結会計年度の売上高は86,501百万円(前連結会計年度81,103百万円比106.7%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては104,269百万円(前連結会計年度95,138百万円比109.6%)を来期以降に繰り越すことになりました。 当連結会計年度の営業利益は、売上は増加したものの、外注費などのコスト増加や労務費などの固定費の増加などにより、5,449百万円(前連結会計年度は営業利益6,822百万円)となりました。 経常利益は、営業外費用として為替差損1,711百万円などが発生したことにより4,540百万円(前連結会計年度は経常利益6,297百万円)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、保有投資有価証券の売却を進めたことにより4,068百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益6,225百万円)となりました。 当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ14,060百万円増加し115,621百万円となりました。これは主に、売上高増加に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加(前連結会計年度比3,553百万円増加)、受注高増加に伴う仕掛品の増加(前連結会計年度比5,254百万円増加)したことなどによるものです。 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ10,275百万円増加し59,204百万円となりました。これは主に、受注高増加に伴う支払手形及び買掛金の増加(前連結会計年度比2,674百万円増加)、及び長期借入金の増加(前連結会計年度比6,992百万円増加)したことなどによるものです。 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3,785百万円増加し56,417百万円となりました。 イ. キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,252百万円増加し、17,083百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には570百万円、当連結会計年度には31百万円を含んでいます。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の減少は668百万円(前連結会計年度は2,857百万円の増加)となりました。これは、仕入債務の増加2,476百万円(前連結会計年度は1,211百万円の減少)及び減価償却費2,683百万円(前連結会計年度は2,081百万円)などの資金の増加があったものの、売上債権の増加2,942百万円(前連結会計年度は2,786百万円の増加)及び棚卸資産の増加5,017百万円(前連結会計年度は1,368百万円の増加)などの資金の減少があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は1,557百万円(前連結会計年度は424百万円の増加)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入2,469百万円(前連結会計年度は4,631百万円の収入)などの資金の増加があったものの、有形固定資産の取得による支出4,117百万円(前連結会計年度は3,158百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の増加は5,848百万円(前連結会計年度は3,314百万円の減少)となりました。これは、長期借入金の返済による支出3,060百万円(前連結会計年度は1,736百万円の支出)及び配当金の支払額1,605百万円(前連結会計年度は1,547百万円の支出)などの資金の減少があったものの、短期借入金の純増額2,935百万円(前連結会計年度は33百万円の収入)、長期借入れによる収入8,000百万円(前連結会計年度は600百万円の収入)などの資金の増加があったことによるものです。 ウ. 生産、受注及び販売の実績(ア) 生産実績 当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業90,833110.0その他722129.8合計91,556110.2 (イ) 受注状況 当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業95,337109.6104,198109.8その他29529.97127.6合計95,633108.7104,269109.6 当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比需要先別受注高(%)前年同期構成比(%)受注残高(%)前年同期構成比(%)国内官公需25.828.128.327.9民需12.112.710.010.2外需62.159.261.761.9合計100.0100.0100.0100.0 (ウ) 販売実績 当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業86,019107.2その他48254.1合計86,501106.7(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)エジプト政府11,87714.65,9596.9 当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比需要先別販売実績(%)前年同期構成比(%)国内官公需25.123.6民需12.614.7外需62.361.7合計100.0100.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。ア. 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度は、当社グループはエッセンシャルなインフラ企業として社会的要請に応えるべく、世界が掲げるカーボンニュートラル社会の実現に向けて環境負荷の低減と持続可能な成長の両立をめざし全方位で具体的なアクションを展開しています。また、それと同時に、ポンプ製造のための設備や仕組みの改善を図り、生産性・生産能力の向上にも努めています。 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末から14,060百万円増加し115,621百万円となりました。 これは主に、海外子会社を含めたグループ全体の生産能力向上のために積極的な設備投資を行ったことにより有形固定資産が増加(前連結会計年度末比2,035百万円増加)したこと、受注高の急拡大による仕掛品が増加(前連結会計年度末比5,254百万円増加)したこと、売上高の増加に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が増加(前連結会計年度末比3,553百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末から10,275百万円増加し59,204百万円となりました。 これは主に、受注高の急拡大に伴い支払手形及び買掛金が増加(前連結会計年度末比2,674百万円増加)したこと、生産能力向上のための設備投資資金として長期借入金が増加(前連結会計年度末比6,992百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末から3,785百万円増加し56,417百万円となりました。 これは主に、配当金支払額が前連結会計年度よりも増加(前連結会計年度末比55百万円増加)したものの、親会社株主に帰属する当期純利益4,068百万円を計上(前連結会計年度6,225百万円計上)したこと及び為替換算調整勘定が増加(前連結会計年度末比1,066百万円増加)したことなどによります。 当連結会計年度の売上高は86,501百万円(前連結会計年度81,103百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比5,398百万円の増収となります。 売上高増加の要因としましては、単体においては当初計画からは売上にズレが発生したものの、豊富な受注残に支えられた官需で増加したことにより前年を上回り、子会社においても豊富な納入実績によるサービス分野の拡大などの効果により、前年を上回り、増収となりました。 当連結会計年度の営業利益は5,449百万円(前連結会計年度6,822百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比1,373百万円の減益となります。 営業利益減少の要因としましては、賃上げに伴う労務費の増加や、売上高の増加に伴う販売直接費の増加等は当初計画と大きな乖離は無かったものの、受注急拡大に伴い、想定よりも外注費が大幅に増加したこと、売上に期ズレが発生したことにより予定していた収益が翌期に繰り越しとなったことなどによります。 当連結会計年度の経常利益は4,540百万円(前連結会計年度6,297百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比1,757百万円の減益となります。 経常利益減少の要因としましては、営業利益の減少に加え、営業外費用に為替差損を1,711百万円計上したことによるものです。為替差損は、主に海外受注における外貨建て売上の為替変動リスクに対して予約等によりヘッジしていることによるもので、予約を実施した当時から為替相場が円安で推移した結果生じたものです。 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4,068百万円(前連結会計年度6,225百万円)を計上することになりました。これは前連結会計年度比2,157百万円の減益となります。 親会社株主に帰属する当期純利益減少の要因としましては、経常利益の減少に加え、資産圧縮方針のもと実施している保有有価証券の売却が前年実績を下回ったことによるものです。 当社グループに重要な影響を与える要因として、需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向、保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟及び感染症拡大などによる事業への影響が考えられます。 需要先の動向と収益環境の変化に対応するためには、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。 グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するためには、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。 保有有価証券に対する株価動向に対応するためには、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。 事故及び災害に対応するためには、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。 製品に対する重大な不具合に対応するためには、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。 法的規制に対応するためには、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。 訴訟等に対応するためには、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。 イ. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(ア) キャッシュ・フローの状況と分析 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 イ. キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (イ) 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新や生産・サービス能力の増強及び生産性向上のための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。 手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び流動性預金として17,083百万円を確保しており、手元流動性比率としては2.37となっておりますが、当社グループは年度末に売上及び検収による支払が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性には若干の余裕を持たせることとしております。 ウ. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。(ア)棚卸資産の評価当社グループは、棚卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。 また、受注工事に係る棚卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。(イ)有価証券の評価当社グループは、その他有価証券のうち市場価格のない株式等以外の有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。(ウ)債権の回収可能性当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。(エ)退職給付費用及び債務当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。(オ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 (カ)重要な収益及び費用の計上基準 当社グループでは以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。 ステップ1:顧客との契約を識別する。 ステップ2:契約における履行義務を識別する。 ステップ3:取引価格を算定する。 ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。 ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。 製品販売については、製品に対する物理的占有、所有に伴う重大なリスク及び経済価値の顧客への移転状況といった支配の移転に関する指標を勘案した結果、製品に対する支配を顧客に移転して履行義務を充足するのは製品の引渡時点であると当社は判断し、当該時点で売上高を認識しております。 また、当社は工事請負契約を顧客と締結しております。当該契約については、当社の履行により他に転用できる資産を創出せず、かつ、現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を当社が有していることから、資産の支配を一定の期間にわたって顧客に移転していると考えております。 このため、報告期間の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づき、工事期間にわたって売上高を認識しております。なお、当社は、総工事原価の妥当な積算を行うこと、及びこれらの契約に係る進捗度を合理的に見積ることが可能であることから、進捗度の測定についてはインプット法の使用が適切であると考えており、契約ごとの工事原価総額に対する発生工事原価の割合を用いております。(キ)製品保証引当金 当社グループは、将来発生すると予想される無償保証工事費用に備えるため、製品保証引当金を過去の実績に基づいて算定し、計上しています。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題 当社グループは、1919年創立以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是のもと、人と自然との関わりを大切に、ポンプを含む環境共生事業を通して広く社会に貢献し、責任ある企業として高品質の製品づくりに取り組んでいます。 世界人口が70億人を突破し、水・食糧・エネルギーの確保及び効率的な利用は、引き続き地球規模での大きな課題となっています。日本と比べ高い成長率を維持しているアジア各国などの海外市場の拡大をはじめ、国内市場においても、バイオマス発電の新設や老朽化したインフラの更新に伴うサービス事業の拡大、自然災害に強いインフラ整備のための公共事業の実施など底堅い需要が見込まれます。しかしながら中国を始めとした世界経済の減速懸念等による設備投資の鈍化などにより受注環境は厳しいものと予想されます。 当社は、今年8月に創業100周年を迎えます。耐震対策と工場集約を兼ねた本社工場ビルの建替え工事がいよいよ本格的に始動し、新製品TR-COMの販売促進、働き方改革など、2019中期経営計画BEYOND100の最終年度として対処すべき課題に着実に取り組んで参ります。 2017年度に策定した3カ年経営計画の進捗状況は、以下のとおりです。 3カ年経営計画 単位:百万円区分2017年度(第137期)2018年度(第138期)2019年度(第139期) 計画実績計画実績計画受 注 高44,00042,23345,00051,76846,000売 上 高44,50045,38146,00048,15446,000営業利益2,0001,2572,0001,7312,500経常利益2,5001,5492,0002,2752,500親会社株主に帰属する当期純利益1,8008541,4002,1831,800 (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。 3カ年経営計画では以下の経営施策を中心に取り組んでおります。(イノベーションの推進) 当社グループのコアポンプ(水・電力・インフラ)の製品力の強化・新製品の導入を図ります。さらにこれまで進めてきた、ポンプの効率化による省エネソリューションの推進や、近年頻発しているゲリラ豪雨などに対応できる新技術・新製品の開発・供給に加え、事業開発部を新設し、TR-COMの販売促進をはじめ、IoT/3D技術を活用したサービス市場向け新システムの開発・販売を通して、社会の安全・安心に一層寄与します。 (グローバル展開) 当期は台湾と米国に新拠点を設立致しました。今後とも、グローバルネットワークを活かし、機種別・顧客別に最適な拠点にて生産するグローバル生産体制を確立し、製品競争力の強化を図ります。 (生産性・業務品質の向上) 生産性向上及び生産能力拡大のため積極的に最新機械などへの設備投資を行います。さらにこれまで取り組んできたトリシマ・イノベーション・システムの継続的な改善、定着化を目指します。 (サービス事業の拡大) 当期、中期経営計画の要となるサービス事業の強化をよりスムーズに実行していくために、社会システム本部(国内官公需)、産業本部(国内民需)、海外本部(外需)、の3本部フロント体制を敷き、それぞれが営業、技術、施工、サービスまで独立した機能を持ち、より迅速かつ柔軟に顧客ニーズに応える体制を構築し、着実に成果を挙げています。また、引き続きサービス部門の増員、とくにスーパーバイザー(点検・修理の技術力とともに顧客対応力も併せ持つエンジニア)の育成、増員を進め、より顧客満足度の高いサービスを提供していきます。 (ガバナンスの強化) 取締役会の実効性をさらに向上させ、企業価値向上に繋げます。また、海外を含む子会社管理の充実を図りガバナンスを強化します。 (人材の確保・育成) 当期発足した働き方改革推進チームによる試験オフィスの提案やRPAを使った業務の改善など、生産性向上による、働き方改革を推進しております。また、多様性に富んだ人的ネットワークを強化すべく、女性や外国人の活用を図り、ダイバーシティを推進します。さらに今後益々進めるグローバル展開に対応しうる人材を確保し育成します。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式等の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えています。 ただし、株式等の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要かつ十分な時間や情報の確保、株式等の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。 ② 基本方針の実現のための取組みについて 当社は、明らかに当社グループの企業価値あるいは株主の皆様の利益を害すると判断される買収行為に対しては、第127回定時株主総会におきまして、以下の取組み(事前警告型買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を行うことを決議し、第136回定時株主総会において一部変更を加え継続することを決議しております。 本プランの概要は以下のとおりです。なお、本プランの全文は、次の当社ウェブサイトに掲載しております。http://www.torishima.co.jp/ 本プランは、取締役の保身を旨とするものであってはならず、株主共同の利益を確保するものとして株主総会において決議されることが前提となります。 1.本プランの目的 当社は、株式の大規模買付行為を全て否定するものではありません。しかし、株式の大規模買付行為の中には、企業価値を毀損し、株主共同の利益を害することになる場合がありうることも、わが国の過去の事例から明らかになっております。 当社は、1世紀近くの長年にわたり、お客様のニーズに応えたポンプを一貫して供給することにより、また納入済みのポンプに対するサービスを提供し続けることにより、お客様に安全・安心を提供し、お客様からの信頼を積み重ね、企業価値向上を図ってまいりました。 ところが、もし、株式の大規模買付行為が当社の行ってきた企業価値向上の取組みに逆行するものであれば、株主共同の利益を害することにもなりかねません。 そこで、当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに当社取締役会が大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、本プランを継続することといたしました。 本プランは、以下の通り、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。 なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、一定の場合に、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。 2.本プランの内容⑴ 本プランに係る手続き① 対象となる大規模買付行為 本プランは以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付け、又はこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下、「大規模買付行為」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付行為を行ない、又は行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)は、予め本プランに定められる手続きに従わなければならないものとします。(ⅰ)当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け(ⅱ)当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及びその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け② 「意向表明書」の当社への事前提出 買付者等におきましては、大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下、「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により日本語で提出していただきます。 具体的には、「意向表明書」には、以下の事項を記載していただきます。(ⅰ)買付者等の概要イ 氏名又は名称及び住所又は所在地ロ 代表者の役職及び氏名ハ 会社等の目的及び事業の内容ニ 大株主又は大口出資者(所有株式又は出資割合上位10名)の概要ホ 国内連絡先ヘ 設立準拠法(ⅱ)買付者等が現に保有する当社の株式等の数、及び意向表明書提出前60日間における買付者等の当社の株式等の取引状況(ⅲ)買付者等が提案する大規模買付行為の概要(買付者等が大規模買付行為により取得を予定する当社の株式等の種類及び数、並びに大規模買付行為の目的(支配権取得若しくは経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付行為の後の当社の株式等の第三者への譲渡等、又は重要提案行為等その他の目的がある場合には、その旨及び内容。尚、目的が複数ある場合にはそのすべてを記載していただきます。)を含みます。) ③ 「本必要情報」の提供 上記②の「意向表明書」をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、以下の手順に従い、当社に対して、大規模買付行為に対する株主及び投資家の皆様のご判断、並びに当社取締役会の評価・検討のために必要かつ十分な情報(以下、「本必要情報」といいます。)を日本語で提供していただきます。 まず、当社は、買付者等に対して、「意向表明書」を提出していただいた日から10営業日(初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「情報リスト」を上記②(ⅰ)ホの国内連絡先に発送いたしますので、買付者等には、係る「情報リスト」に従って十分な情報を当社に提出していただきます。 また、上記の「情報リスト」に従い買付者等から提供していただいた情報では、大規模買付行為の内容及び態様等に照らして、株主及び投資家の皆様のご判断並びに当社取締役会の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社取締役会が別途請求する追加の情報を買付者等から提供していただきます。 なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原則として「情報リスト」の一部に含まれるものとします。 ただし、買付者等が、下記情報の一部について提供することができない場合には、当社は、買付者等に対して、当該情報を提供することができない理由を具体的に示していただくよう求めます。(ⅰ)買付者等及びそのグループ(共同保有者、特別関係者及びファンドの場合は各組合員その他の構成員を含みます。)の詳細(沿革、具体的名称、資本構成、事業内容、財務内容、役員の氏名及び職歴等を含みます。)(ⅱ)大規模買付行為の目的(「意向表明書」において開示していただいた目的の詳細)、方法及び内容(経営参画の意思の有無、大規模買付行為の対価の種類及び金額、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、買付予定の株式等の数及び買付等を行った後における株式等所有割合、大規模買付行為の方法の適法性を含みます。)(ⅲ)大規模買付行為の対価の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定に用いた数値情報及び大規模買付行為に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、算定の際に第三者の意見を聴取した場合における当該第三者の名称、意見の概要及び当該意見を踏まえて金額を決定するに至った経緯を含みます。)(ⅳ)大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法及び関連する取引の内容を含みます。)(ⅴ)大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡がある場合はその内容及び当該第三者の概要(ⅵ)買付者等が既に保有する当社の株式等に関する貸借契約、担保契約、売戻契約、売買の予約その他の重要な契約又は取決め(以下「担保契約等」といいます。)がある場合には、その契約の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該担保契約等の具体的内容(ⅶ)買付者等が大規模買付行為において取得を予定する当社の株式等に関し担保契約等の締結その他第三者との間の合意の予定がある場合には、予定している合意の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該合意の具体的内容(ⅷ)大規模買付行為の後における当社及び当社グループの経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(ⅸ)大規模買付行為の後における当社の従業員、労働組合、取引先、顧客及び地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針(ⅹ)当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策 なお、当社取締役会は、買付者等から大規模買付行為の提案がなされた事実については速やかに開示し、提案の概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主及び投資家の皆様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切と判断する時点で開示いたします。 また、当社取締役会は、買付者等による本必要情報の提案が十分になされたと認めた場合には、その旨を買付者等に通知(以下、「情報提供完了通知」といいます。)するとともに、速やかにその旨を開示いたします。④ 取締役会評価期間の設定等 当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、その翌日を起算日として、大規模買付行為の評価の難易度等に応じて、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)の期間を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定し、速やかに開示いたします。(ⅰ)対価を現金(円貨)のみとする当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には上限として60日間(ⅱ)その他の大規模買付行為の場合には上限として90日間 ただし、上記(ⅰ)(ⅱ)いずれにおいても、取締役会評価期間は取締役会が必要と認める場合には延長できるものとし、その場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知するとともに株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、延長の期間は最大30日間とします。 当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付行為の内容の検討等を行うものとします。当社取締役会は、これらの検討等を通じて、大規模買付行為に関する当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、買付者等に通知するとともに、適時かつ適切に株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、必要に応じて、買付者等との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、更に、当社取締役会として、株主及び投資家の皆様に代替案を提示することもあります。⑤ 取締役会の決議 当社取締役会は、上記④の検討等の後、以下の手続きに従い、対抗措置の発動の是非について決議を行うものとします。(ⅰ)買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合、又は買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合 当社取締役会は、買付者等が上記②から④までに規定する手続きを遵守しなかった場合、又は、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められ、かつ対応措置の発動が相当と認められる場合には、例外的措置として、対抗措置の発動の決議を行うものとします。(ⅱ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがある場合 当社取締役会は、上記(ⅰ)に該当しない場合であっても、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがあるものと認められる場合であって、対抗措置の発動決議を行うことが相当と認められる場合には、対抗措置の内容及びその発動の賛否に関し、株主の皆様の意思を確認するために下記⑥に定める手続きを行うものとします。 この場合、当社取締役会は、下記⑥に定める株主意思確認総会又は書面投票の決定に従って、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。(ⅲ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではないと認められる場合 当社取締役会は上記(ⅰ)及び(ⅱ)に定める場合を除き、対抗措置の不発動の決議を行うものとします。 当社取締役会は、上記(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)の決議を行なった場合には、その内容が対抗措置の発動であるか不発動であるかを問わず、速やかに当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。⑥ 株主意思の確認 当社取締役会は、上記⑤(ⅱ)に該当する場合、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。 株主意思の確認を行う場合は、当社取締役会は、速やかに、投票権を行使できる株主を確定するための基準日(以下、「投票基準日」といいます)を定めます。株主意思の確認手続きにおいて投票権を行使することができる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記録された株主とし、投票権は議決権1個につき1個とします。投票基準日は、取締役会評価期間が満了した後、関係法令及び証券保管振替機構による実質株主確定に必要な日数から導き出される最も早い日とし、公告は投票基準日の2週間前までに行うものとします。 当社取締役会は、投票基準日確定までに、株主意思確認総会又は書面投票のいずれによって株主意思の確認を行うのかを決定するものとし、決定内容を速やかに情報開示いたします。 また、当社取締役会は、株主意思確認総会又は書面投票を実施した場合には、投票結果その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行います。⑦ 対抗措置の中止又は発動の停止 当社取締役会が上記⑤の手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、(ⅰ)買付者等が大規模買付行為を中止した場合、又は(ⅱ)対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から対抗措置の発動が相当でないと認められる状況に至った場合には、当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。 当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。 ⑧ 大規模買付行為の開始 買付者等は、上記①から⑥に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措置の発動、又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付行為を開始することはできないものとします。 ⑵ 本プランにおける対抗措置の具体的内容 当社取締役会が上記⑴⑤に記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととします。 当社取締役会は、対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、上記⑴⑦に記載の通り、対抗措置の中止又は発動の停止を決定することがあります。例えば、対抗措置として当社取締役会が本新株予約権の無償割当てを決議した場合において、買付者等が大規模買付行為を中止し、当社取締役会が上記⑴⑦に記載の決議を行った場合には、本新株予約権の無償割当てについて設定した基準日に係る権利落ち日の前日までにおいては本新株予約権の無償割当てを中止し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以後本新株予約権の行使期間の開始日の前日までにおいては当社が無償で本新株予約権を取得する等の方法で、対抗措置の発動を停止することができるものとします。 ⑶ 本プランの有効期間、廃止及び変更 本プランの有効期間は、2017年6月29日開催の定時株主総会決議の日から、2020年6月開催予定の定時株主総会終結の時までの3年間とします。 ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。 なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更により合理的に必要と認められる範囲で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。 当社は、本プランが廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更の内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。 3.本プランの合理性⑴ 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること 本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえております。 ⑵ 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること 本プランは、上記1.に記載の通り、当社株式等に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。 ⑶ 株主意思を重視するものであること 本プランは、上記2.⑴⑤(ⅰ)に定められた場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の皆様のご意思を直接確認するものです。 また、上記2.⑶に記載した通り、当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続、変更及び廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。 ⑷ 合理的な客観的発動要件の設定 本プランは、上記2.⑴に記載の通り、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。 ⑸ デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと 上記2.⑶に記載の通り、本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。 また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。 4.株主及び投資家の皆様への影響⑴ 本プランの継続時に株主及び投資家の皆様に与える影響 本プランの継続時には、本新株予約権の発行自体は行われません。従って、本プランがその継続時に株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることはありません。 なお、前述の2.⑴に記載の通り、買付者等が本プランを遵守するか否か等により当該買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主及び投資家の皆様におかれましては、買付者等の動向にご注意ください。 ⑵ 本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響 当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、本新株予約権の無償割当てを行う場合には、別途定める割当て期日における株主名簿に記録された株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき本新株予約権1個を上限とした割合で、本新株予約権が無償にて割り当てられます。 このような仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの保有する当社株式全体の価値の希釈化は生じないことから、株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ただし、買付者等につきましては、この対抗措置の発動により、結果的に、法的権利又は経済的利益に何らかの影響が生じる場合があります。 なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.⑴⑦に記載の手続き等に従い当社取締役会が発動した対抗措置の中止又は発動の停止を決定した場合には、当社株式の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、本新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後において、当社が対抗措置の発動の停止を実施し本新株予約権を無償取得して新株を交付しない場合には、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化は生じないことになるため、当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行なった株主及び投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性がある点にご留意ください。 また、本新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件が付されることが予定されているため、当該行使又は取得に際して、買付者等の法的権利、経済的利益に影響が生じることが想定されますが、この場合であっても、買付者等以外の株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ⑶ 本新株予約権の無償割当てに伴う株主の皆様の手続き 本新株予約権の無償割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、当該新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込みの手続きは不要です。 また、株主の皆様には、新株の取得のために所定の期間内に本新株予約権を行使していただく必要が生じる可能性があります。(その際には一定の金銭の払込みを行っていただきます。) 以上のほか、割当て方法、行使の方法及び当社による取得の方法等の詳細については、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議が行われた後、当社は、その手続きの詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時かつ適切に開示又は通知を行いますので当該開示又は通知の内容をご確認下さい。 ③ 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由 (a)当社取締役会は上記②の取組みは上記①の基本方針に沿ったものであり、買付者等が本プランに定められた手続きに従うことなく大規模買付行為を行おうとする場合または当社取締役会の決議だけで対抗措置の発動を決議する場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の意思を直接確認するものであることから株主共同の利益を損なうものではないと判断します。 (b)当社取締役会は上記②の取組みは合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保していることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題 当社グループは、1919年創立以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是のもと、人と自然との関わりを大切に、ポンプを含む環境共生事業を通して広く社会に貢献し、責任ある企業として高品質の製品づくりに取り組んでいます。 世界人口が70億人を突破し、水・食糧・エネルギーの確保及び効率的な利用は、引き続き地球規模での大きな課題となっています。日本と比べ高い成長率を維持しているアジア各国などの海外市場の拡大をはじめ、国内市場においても、バイオマス発電の新設や老朽化したインフラの更新に伴うサービス事業の拡大、自然災害に強いインフラ整備のための公共事業の実施など底堅い需要が見込まれます。しかしながら中国を始めとした世界経済の減速懸念等による設備投資の鈍化などにより受注環境は厳しいものと予想されます。 当社は、今年8月に創業100周年を迎えます。耐震対策と工場集約を兼ねた本社工場ビルの建替え工事がいよいよ本格的に始動し、新製品TR-COMの販売促進、働き方改革など、2019中期経営計画BEYOND100の最終年度として対処すべき課題に着実に取り組んで参ります。 2017年度に策定した3カ年経営計画の進捗状況は、以下のとおりです。 3カ年経営計画 単位:百万円区分2017年度(第137期)2018年度(第138期)2019年度(第139期) 計画実績計画実績計画受 注 高44,00042,23345,00051,76846,000売 上 高44,50045,38146,00048,15446,000営業利益2,0001,2572,0001,7312,500経常利益2,5001,5492,0002,2752,500親会社株主に帰属する当期純利益1,8008541,4002,1831,800 (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。 3カ年経営計画では以下の経営施策を中心に取り組んでおります。(イノベーションの推進) 当社グループのコアポンプ(水・電力・インフラ)の製品力の強化・新製品の導入を図ります。さらにこれまで進めてきた、ポンプの効率化による省エネソリューションの推進や、近年頻発しているゲリラ豪雨などに対応できる新技術・新製品の開発・供給に加え、事業開発部を新設し、TR-COMの販売促進をはじめ、IoT/3D技術を活用したサービス市場向け新システムの開発・販売を通して、社会の安全・安心に一層寄与します。 (グローバル展開) 当期は台湾と米国に新拠点を設立致しました。今後とも、グローバルネットワークを活かし、機種別・顧客別に最適な拠点にて生産するグローバル生産体制を確立し、製品競争力の強化を図ります。 (生産性・業務品質の向上) 生産性向上及び生産能力拡大のため積極的に最新機械などへの設備投資を行います。さらにこれまで取り組んできたトリシマ・イノベーション・システムの継続的な改善、定着化を目指します。 (サービス事業の拡大) 当期、中期経営計画の要となるサービス事業の強化をよりスムーズに実行していくために、社会システム本部(国内官公需)、産業本部(国内民需)、海外本部(外需)、の3本部フロント体制を敷き、それぞれが営業、技術、施工、サービスまで独立した機能を持ち、より迅速かつ柔軟に顧客ニーズに応える体制を構築し、着実に成果を挙げています。また、引き続きサービス部門の増員、とくにスーパーバイザー(点検・修理の技術力とともに顧客対応力も併せ持つエンジニア)の育成、増員を進め、より顧客満足度の高いサービスを提供していきます。 (ガバナンスの強化) 取締役会の実効性をさらに向上させ、企業価値向上に繋げます。また、海外を含む子会社管理の充実を図りガバナンスを強化します。 (人材の確保・育成) 当期発足した働き方改革推進チームによる試験オフィスの提案やRPAを使った業務の改善など、生産性向上による、働き方改革を推進しております。また、多様性に富んだ人的ネットワークを強化すべく、女性や外国人の活用を図り、ダイバーシティを推進します。さらに今後益々進めるグローバル展開に対応しうる人材を確保し育成します。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式等の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えています。 ただし、株式等の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要かつ十分な時間や情報の確保、株式等の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。 ② 基本方針の実現のための取組みについて 当社は、明らかに当社グループの企業価値あるいは株主の皆様の利益を害すると判断される買収行為に対しては、第127回定時株主総会におきまして、以下の取組み(事前警告型買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を行うことを決議し、第136回定時株主総会において一部変更を加え継続することを決議しております。 本プランの概要は以下のとおりです。なお、本プランの全文は、次の当社ウェブサイトに掲載しております。http://www.torishima.co.jp/ 本プランは、取締役の保身を旨とするものであってはならず、株主共同の利益を確保するものとして株主総会において決議されることが前提となります。 1.本プランの目的 当社は、株式の大規模買付行為を全て否定するものではありません。しかし、株式の大規模買付行為の中には、企業価値を毀損し、株主共同の利益を害することになる場合がありうることも、わが国の過去の事例から明らかになっております。 当社は、1世紀近くの長年にわたり、お客様のニーズに応えたポンプを一貫して供給することにより、また納入済みのポンプに対するサービスを提供し続けることにより、お客様に安全・安心を提供し、お客様からの信頼を積み重ね、企業価値向上を図ってまいりました。 ところが、もし、株式の大規模買付行為が当社の行ってきた企業価値向上の取組みに逆行するものであれば、株主共同の利益を害することにもなりかねません。 そこで、当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに当社取締役会が大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、本プランを継続することといたしました。 本プランは、以下の通り、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。 なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、一定の場合に、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。 2.本プランの内容⑴ 本プランに係る手続き① 対象となる大規模買付行為 本プランは以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付け、又はこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下、「大規模買付行為」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付行為を行ない、又は行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)は、予め本プランに定められる手続きに従わなければならないものとします。(ⅰ)当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け(ⅱ)当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及びその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け② 「意向表明書」の当社への事前提出 買付者等におきましては、大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下、「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により日本語で提出していただきます。 具体的には、「意向表明書」には、以下の事項を記載していただきます。(ⅰ)買付者等の概要イ 氏名又は名称及び住所又は所在地ロ 代表者の役職及び氏名ハ 会社等の目的及び事業の内容ニ 大株主又は大口出資者(所有株式又は出資割合上位10名)の概要ホ 国内連絡先ヘ 設立準拠法(ⅱ)買付者等が現に保有する当社の株式等の数、及び意向表明書提出前60日間における買付者等の当社の株式等の取引状況(ⅲ)買付者等が提案する大規模買付行為の概要(買付者等が大規模買付行為により取得を予定する当社の株式等の種類及び数、並びに大規模買付行為の目的(支配権取得若しくは経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付行為の後の当社の株式等の第三者への譲渡等、又は重要提案行為等その他の目的がある場合には、その旨及び内容。尚、目的が複数ある場合にはそのすべてを記載していただきます。)を含みます。) ③ 「本必要情報」の提供 上記②の「意向表明書」をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、以下の手順に従い、当社に対して、大規模買付行為に対する株主及び投資家の皆様のご判断、並びに当社取締役会の評価・検討のために必要かつ十分な情報(以下、「本必要情報」といいます。)を日本語で提供していただきます。 まず、当社は、買付者等に対して、「意向表明書」を提出していただいた日から10営業日(初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「情報リスト」を上記②(ⅰ)ホの国内連絡先に発送いたしますので、買付者等には、係る「情報リスト」に従って十分な情報を当社に提出していただきます。 また、上記の「情報リスト」に従い買付者等から提供していただいた情報では、大規模買付行為の内容及び態様等に照らして、株主及び投資家の皆様のご判断並びに当社取締役会の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社取締役会が別途請求する追加の情報を買付者等から提供していただきます。 なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原則として「情報リスト」の一部に含まれるものとします。 ただし、買付者等が、下記情報の一部について提供することができない場合には、当社は、買付者等に対して、当該情報を提供することができない理由を具体的に示していただくよう求めます。(ⅰ)買付者等及びそのグループ(共同保有者、特別関係者及びファンドの場合は各組合員その他の構成員を含みます。)の詳細(沿革、具体的名称、資本構成、事業内容、財務内容、役員の氏名及び職歴等を含みます。)(ⅱ)大規模買付行為の目的(「意向表明書」において開示していただいた目的の詳細)、方法及び内容(経営参画の意思の有無、大規模買付行為の対価の種類及び金額、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、買付予定の株式等の数及び買付等を行った後における株式等所有割合、大規模買付行為の方法の適法性を含みます。)(ⅲ)大規模買付行為の対価の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定に用いた数値情報及び大規模買付行為に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、算定の際に第三者の意見を聴取した場合における当該第三者の名称、意見の概要及び当該意見を踏まえて金額を決定するに至った経緯を含みます。)(ⅳ)大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法及び関連する取引の内容を含みます。)(ⅴ)大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡がある場合はその内容及び当該第三者の概要(ⅵ)買付者等が既に保有する当社の株式等に関する貸借契約、担保契約、売戻契約、売買の予約その他の重要な契約又は取決め(以下「担保契約等」といいます。)がある場合には、その契約の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該担保契約等の具体的内容(ⅶ)買付者等が大規模買付行為において取得を予定する当社の株式等に関し担保契約等の締結その他第三者との間の合意の予定がある場合には、予定している合意の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該合意の具体的内容(ⅷ)大規模買付行為の後における当社及び当社グループの経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(ⅸ)大規模買付行為の後における当社の従業員、労働組合、取引先、顧客及び地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針(ⅹ)当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策 なお、当社取締役会は、買付者等から大規模買付行為の提案がなされた事実については速やかに開示し、提案の概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主及び投資家の皆様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切と判断する時点で開示いたします。 また、当社取締役会は、買付者等による本必要情報の提案が十分になされたと認めた場合には、その旨を買付者等に通知(以下、「情報提供完了通知」といいます。)するとともに、速やかにその旨を開示いたします。④ 取締役会評価期間の設定等 当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、その翌日を起算日として、大規模買付行為の評価の難易度等に応じて、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)の期間を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定し、速やかに開示いたします。(ⅰ)対価を現金(円貨)のみとする当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には上限として60日間(ⅱ)その他の大規模買付行為の場合には上限として90日間 ただし、上記(ⅰ)(ⅱ)いずれにおいても、取締役会評価期間は取締役会が必要と認める場合には延長できるものとし、その場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知するとともに株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、延長の期間は最大30日間とします。 当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付行為の内容の検討等を行うものとします。当社取締役会は、これらの検討等を通じて、大規模買付行為に関する当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、買付者等に通知するとともに、適時かつ適切に株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、必要に応じて、買付者等との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、更に、当社取締役会として、株主及び投資家の皆様に代替案を提示することもあります。⑤ 取締役会の決議 当社取締役会は、上記④の検討等の後、以下の手続きに従い、対抗措置の発動の是非について決議を行うものとします。(ⅰ)買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合、又は買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合 当社取締役会は、買付者等が上記②から④までに規定する手続きを遵守しなかった場合、又は、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められ、かつ対応措置の発動が相当と認められる場合には、例外的措置として、対抗措置の発動の決議を行うものとします。(ⅱ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがある場合 当社取締役会は、上記(ⅰ)に該当しない場合であっても、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがあるものと認められる場合であって、対抗措置の発動決議を行うことが相当と認められる場合には、対抗措置の内容及びその発動の賛否に関し、株主の皆様の意思を確認するために下記⑥に定める手続きを行うものとします。 この場合、当社取締役会は、下記⑥に定める株主意思確認総会又は書面投票の決定に従って、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。(ⅲ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではないと認められる場合 当社取締役会は上記(ⅰ)及び(ⅱ)に定める場合を除き、対抗措置の不発動の決議を行うものとします。 当社取締役会は、上記(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)の決議を行なった場合には、その内容が対抗措置の発動であるか不発動であるかを問わず、速やかに当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。⑥ 株主意思の確認 当社取締役会は、上記⑤(ⅱ)に該当する場合、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。 株主意思の確認を行う場合は、当社取締役会は、速やかに、投票権を行使できる株主を確定するための基準日(以下、「投票基準日」といいます)を定めます。株主意思の確認手続きにおいて投票権を行使することができる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記録された株主とし、投票権は議決権1個につき1個とします。投票基準日は、取締役会評価期間が満了した後、関係法令及び証券保管振替機構による実質株主確定に必要な日数から導き出される最も早い日とし、公告は投票基準日の2週間前までに行うものとします。 当社取締役会は、投票基準日確定までに、株主意思確認総会又は書面投票のいずれによって株主意思の確認を行うのかを決定するものとし、決定内容を速やかに情報開示いたします。 また、当社取締役会は、株主意思確認総会又は書面投票を実施した場合には、投票結果その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行います。⑦ 対抗措置の中止又は発動の停止 当社取締役会が上記⑤の手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、(ⅰ)買付者等が大規模買付行為を中止した場合、又は(ⅱ)対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から対抗措置の発動が相当でないと認められる状況に至った場合には、当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。 当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。 ⑧ 大規模買付行為の開始 買付者等は、上記①から⑥に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措置の発動、又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付行為を開始することはできないものとします。 ⑵ 本プランにおける対抗措置の具体的内容 当社取締役会が上記⑴⑤に記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととします。 当社取締役会は、対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、上記⑴⑦に記載の通り、対抗措置の中止又は発動の停止を決定することがあります。例えば、対抗措置として当社取締役会が本新株予約権の無償割当てを決議した場合において、買付者等が大規模買付行為を中止し、当社取締役会が上記⑴⑦に記載の決議を行った場合には、本新株予約権の無償割当てについて設定した基準日に係る権利落ち日の前日までにおいては本新株予約権の無償割当てを中止し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以後本新株予約権の行使期間の開始日の前日までにおいては当社が無償で本新株予約権を取得する等の方法で、対抗措置の発動を停止することができるものとします。 ⑶ 本プランの有効期間、廃止及び変更 本プランの有効期間は、2017年6月29日開催の定時株主総会決議の日から、2020年6月開催予定の定時株主総会終結の時までの3年間とします。 ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。 なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更により合理的に必要と認められる範囲で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。 当社は、本プランが廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更の内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。 3.本プランの合理性⑴ 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること 本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえております。 ⑵ 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること 本プランは、上記1.に記載の通り、当社株式等に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。 ⑶ 株主意思を重視するものであること 本プランは、上記2.⑴⑤(ⅰ)に定められた場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の皆様のご意思を直接確認するものです。 また、上記2.⑶に記載した通り、当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続、変更及び廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。 ⑷ 合理的な客観的発動要件の設定 本プランは、上記2.⑴に記載の通り、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。 ⑸ デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと 上記2.⑶に記載の通り、本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。 また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。 4.株主及び投資家の皆様への影響⑴ 本プランの継続時に株主及び投資家の皆様に与える影響 本プランの継続時には、本新株予約権の発行自体は行われません。従って、本プランがその継続時に株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることはありません。 なお、前述の2.⑴に記載の通り、買付者等が本プランを遵守するか否か等により当該買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主及び投資家の皆様におかれましては、買付者等の動向にご注意ください。 ⑵ 本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響 当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、本新株予約権の無償割当てを行う場合には、別途定める割当て期日における株主名簿に記録された株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき本新株予約権1個を上限とした割合で、本新株予約権が無償にて割り当てられます。 このような仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの保有する当社株式全体の価値の希釈化は生じないことから、株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ただし、買付者等につきましては、この対抗措置の発動により、結果的に、法的権利又は経済的利益に何らかの影響が生じる場合があります。 なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.⑴⑦に記載の手続き等に従い当社取締役会が発動した対抗措置の中止又は発動の停止を決定した場合には、当社株式の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、本新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後において、当社が対抗措置の発動の停止を実施し本新株予約権を無償取得して新株を交付しない場合には、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化は生じないことになるため、当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行なった株主及び投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性がある点にご留意ください。 また、本新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件が付されることが予定されているため、当該行使又は取得に際して、買付者等の法的権利、経済的利益に影響が生じることが想定されますが、この場合であっても、買付者等以外の株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ⑶ 本新株予約権の無償割当てに伴う株主の皆様の手続き 本新株予約権の無償割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、当該新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込みの手続きは不要です。 また、株主の皆様には、新株の取得のために所定の期間内に本新株予約権を行使していただく必要が生じる可能性があります。(その際には一定の金銭の払込みを行っていただきます。) 以上のほか、割当て方法、行使の方法及び当社による取得の方法等の詳細については、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議が行われた後、当社は、その手続きの詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時かつ適切に開示又は通知を行いますので当該開示又は通知の内容をご確認下さい。 ③ 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由 (a)当社取締役会は上記②の取組みは上記①の基本方針に沿ったものであり、買付者等が本プランに定められた手続きに従うことなく大規模買付行為を行おうとする場合または当社取締役会の決議だけで対抗措置の発動を決議する場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の意思を直接確認するものであることから株主共同の利益を損なうものではないと判断します。 (b)当社取締役会は上記②の取組みは合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保していることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断します。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国では、全体的には依然として旺盛な消費・生産・輸出により堅調に推移しました。欧州では、英国のEU離脱問題、フランスの対政府抗議デモ・移民問題など景気の下振れリスクがある中、個人消費が比較的堅調に推移し景気を下支えしました。一方、今まで世界経済を牽引してきた中国は、それまでの投資急拡大に伴う設備過剰感による新規投資の減少や、米国との貿易摩擦激化等の影響により、景気拡大に減速傾向がみられました。2019年に入って世界的に株価が堅調に推移していますが、2018年末には景気の先行き不透明感から株価が大幅下落する局面があるなど、不安定な面も認められました。このように全般的には堅調を維持していますが、下振れリスクを抱える先行き不透明な状況で推移しました。 わが国の経済も、比較的良好な雇用環境に基づく内需に支えられて、緩やかな景気回復がみられました。しかしながら、地震・集中豪雨・台風など、相次いだ自然災害による大きな被害が発生し、中国経済の減速に伴う中国及びASEAN向け輸出の減少を主因とする外需の減少や、米中貿易摩擦の影響による景況感の悪化など、景気下振れリスクもある中で推移しました。 このような状況下、当ポンプ業界は、世界人口増加に対応するため水資源を中心としたインフラ整備や、老朽化した設備の更新、異常気象に対応した集中豪雨対策など、ポンプに対する底堅い需要は今後も継続すると見込まれるものの、価格競争を含む国際的なメーカー間での受注競争は激しいものがあり、受注環境は引き続き厳しい状況で推移しています。 当社グループは、高効率ポンプの開発・製造・販売に注力するとともに、エコポンプの販売促進、官公需向けの新技術の提案を継続して展開いたしました。また、サービス事業強化のためのアジアを中心とした拠点拡大、工場の生産性向上のための新型加工設備導入などにおいて積極的な投資を行いました。 その結果、当社グループの当連結会計年度の受注高は51,768百万円(前連結会計年度比122.6%)となりました。 これを需要先別に見ますと、官公需は16,434百万円(前連結会計年度比118.1%)、民需は9,258百万円(前連結会計年度比103.9%)、外需は26,075百万円(前連結会計年度比134.4%)となりました。 当連結会計年度の売上高は48,154百万円(前連結会計年度比106.1%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては48,942百万円(前連結会計年度比108.0%)を来期以降に繰り越すことになりました。 当連結会計年度の営業利益は、子会社の増加などにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、外需売上高の増加や、工事損失など引当金の計上が減少したことにより、1,731百万円(前連結会計年度比137.7%)となりました。 経常利益は、営業外費用として為替差損75百万円などが発生したものの、営業外収益として持分法による投資利益99百万円が発生したことなどにより2,275百万円(前連結会計年度比146.9%)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益97百万円が発生したものの、特別損失として投資有価証券売却損83百万円などが発生したことにより2,183百万円(前連結会計年度比255.4%)となりました。 当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,502百万円増加し72,674百万円となりました。これは主に、老朽化した本社ビルの建替用資金として借入れた現金及び預金の増加(前連結会計年度末比4,456百万円増加)などによるものです。 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ572百万円増加し37,726百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少(前連結会計年度末比1,752百万円減少)があったものの、長期借入金の増加(前連結会計年度末比4,374百万円増加)などが発生したことによるものです。 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ930百万円増加し34,947百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,544百万円増加し、15,924百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には94百万円、当連結会計年度には7百万円含んでいます。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は3,769百万円(前連結会計年度は587百万円の増加)となりました。これは、工事損失引当金の減少1,047百万円(前連結会計年度は678百万円の増加)などの資金の減少があったものの、売上債権の減少1,065百万円(前連結会計年度3,180百万円の増加)及びたな卸資産の減少1,142百万円(前連結会計年度は569百万円の増加)などの資金の増加があったことなどによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は1,438百万円(前連結会計年度は1,105百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,558百万円(前連結会計年度は715百万円の支出)及び無形固定資産の取得による支出69百万円(前連結会計年度は167百万円の支出)などの資金の減少があったことなどによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の増加は2,150百万円(前連結会計年度は1,153百万円の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出2,639百万円(前連結会計年度は5,873百万円の支出)などの資金の減少があったものの、長期借入れによる収入5,307百万円(前連結会計年度は8,000百万円の収入)などの資金の増加があったことなどによるものです。③生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業46,600105.9その他1,294123.3合計47,895106.3(注) 金額は販売価額によっており、消費税等は含まれておりません。 (2)受注状況① 当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業50,318121.948,599107.4その他1,450152.9342374.9合計51,768122.648,942108.0(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比需要先別受注高(%)前年同期構成比(%)受注残高(%)前年同期構成比(%)国内官公需31.732.925.726.7民需17.921.113.212.6外需50.446.061.160.7合計100.0100.0100.0100.0 (3)販売実績① 当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業46,955106.1その他1,199107.8合計48,154106.1(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。 2 金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比需要先別販売実績(%)前年同期構成比(%)国内官公需33.136.6民需17.718.6外需49.244.8合計100.0100.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。(ア)たな卸資産の評価当社グループは、たな卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。 また、受注工事に係るたな卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。(イ)有価証券の評価当社グループは、その他有価証券のうち時価のある有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。(ウ)債権の回収可能性当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。(エ)退職給付費用及び債務当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。(オ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。(カ)工事進行基準当社グループは、進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準を適用しております。なお、工事の進捗率の見積もりは原価比例法を適用しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等としては、当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ1,502百万円増加し72,674百万円となりました。これは主に、老朽化し耐震性に問題のある本社ビルの建替え用として長期借入金を増加させたこと、当連結会計年度末に中東プロジェクト売掛金の回収が進んだことにより、現金及び預金が、前連結会計年度に比べ4,456百万円増加したことによります。なお、中東プロジェクトの回収が進んだことにより、受取手形及び売掛金は、前連結会計年度に比べ1,005百万円減少しております。 また、負債は、前連結会計年度末に比べ572百万円増加し37,726百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少(前連結会計年度末比1,752百万円減少)があったものの、長期借入金の増加(前連結会計年度末比4,374百万円増加)などが発生したことによるものですが、これは短期借入金から、より低利率である長期借入金に借り換えを行ったことに加え、今後予定されている設備投資に対応するために新規借入を行ったものです。その他として、懸案事項であった中東の大規模プロジェクトの終結に伴い、工事損失引当金が1,050百万円減少しております。 また、純資産は、前連結会計年度末に比べ930百万円増加し34,947百万円となりましたが、これは配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が発生したことによります。 また、当連結会計年度の売上高は48,154百万円(前連結会計年度45,381百万円比106.1%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては48,942百万円(前連結会計年度45,328百万円比108.0%)を来期以降に繰り越すことになりました。売上高については、国内官公需は前年同期並みであったものの、外需が比較的好調であったため、3カ年中期経営計画を達成することとなりました。 また、当連結会計年度の営業利益は、外需売上高が増加したことに伴い売上総利益は増加したものの、海外子会社の増加や、従業員の増加による労務費の増加等により、販売費及び一般管理費が当初想定から増加したこともあり、前年同期よりも474百万円増加の1,731百万円(前連結会計年度1,257百万円)に留まり、3カ年中期経営計画を達成することは出来ませんでした また、経常利益は、営業外収益として持分法による投資利益99百万円が発生したこと、営業外費用として借入金借り換えに伴うシンジケートローン手数料や、為替差損が前年同期と比べ減少したことなどにより2,275百万円(前連結会計年度は経常利益1,549百万円)となりました。 また、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として、政策保有株式の売却を進めたことによる投資有価証券株式売却益が97百万円が発生したこと、特別損失として政策保有株式の売却を進めたことによる投資有価証券株式売却損が83百万円が発生したことなどにより2,183百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益854百万円)となりました。 当社グループに重要な影響を与える要因としましては、外的要因である需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向などに加え、内的要因である保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟等が考えられます。 需要先の動向と収益環境の変化に対応するために、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。 グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するために、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。 保有有価証券に対する株価動向に対応するために、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。 事故及び災害に対応するために、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。 製品に対する重大な不具合に対応するために、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。 法的規制に対応するために、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、CSR部門において法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。 訴訟等に対応するために、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新及び生産能力・サービス能力アップのための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。 手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び預金とし、15,931百万円を確保しており、手元流動性比率としては3.9となっておりますが、当社グループは年度末に売上が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、老朽化し耐震性に問題のある本社ビルの建替えを始めとして、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性に余裕を持たせることとしております。 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、中期経営計画にあるとおり、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益としております。 なお、中期経営計画の達成状況は以下のとおりです。 また、最終年度である2019年度の計画につきましては、2018年度の受注が予想を上回ったことにより、増加の要因が比較的利益率の厳しい外需に関する受注であったことを勘案し、現時点では、数値の修正が必要ないと判断したため、計画を据え置いております。単位:百万円区分2017年度(第137期)2018年度(第138期)2019年度(第139期) 計画実績計画実績計画受 注 高44,00042,23345,00051,76846,000売 上 高44,50045,38146,00048,15446,000営業利益2,0001,2572,0001,7312,500経常利益2,5001,5492,0002,2752,500親会社株主に帰属する当期純利益1,8008541,4002,1831,800 (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題 当社グループは、大正8年創立以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是のもと、人と自然との関わりを大切に、ポンプを含む環境共生事業を通して広く社会に貢献し、責任ある企業として高品質の製品づくりに取り組んでいます。 世界人口が70億人を突破し、水・食糧・エネルギーの確保及び効率的な利用は、引き続き地球規模での大きな課題となっています。日本と比べ高い成長率を維持しているアジア各国などの海外市場の拡大をはじめ、国内市場においても、バイオマス発電の新設や老朽化したインフラの更新に伴うサービス事業の拡大、自然災害に強いインフラ整備のための公共事業の実施など底堅い需要が見込まれます。しかしながら環境問題による新規火力発電所に対する逆風や中東諸国の不安定な情勢等により受注環境は厳しいものへと急変しています。 また、サービス事業の確実な成長が期待されるなか、利益率の向上が見込めるものの、耐震対策と工場集約を兼ねた本社工場ビルの建替えに伴う一時的な費用の増加が見込まれます。 このような状況を反映して、平成29年度に策定した3カ年経営計画につきましては、以下のとおり修正しました。 3カ年経営計画 単位:百万円区分平成29年度(第137期)平成30年度(第138期)平成31年度(第139期) 計画実績計画修正計画計画修正計画受 注 高44,00042,23346,00045,00050,00046,000売 上 高44,50045,38145,50046,00046,50046,000営業利益2,0001,2572,5002,0003,0002,500経常利益2,5001,5493,0002,0003,5002,500親会社株主に帰属する当期純利益1,8008542,0001,4002,5001,800 (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。 3カ年経営計画では以下の経営施策を中心に取り組んでおります。(イノベーションの推進) 当社のコアポンプ(水・電力・インフラ)の製品力の強化・新製品の導入を図ります。さらにこれまで進めてきた、ポンプの効率化による省エネソリューションの推進や、近年頻発しているゲリラ豪雨などに対応できる新技術・新製品の開発・供給に加え、IoT/3D技術を活用したサービス市場向け新システムの開発を通して、社会の安全・安心にいっそう寄与します。 (グローバル展開) グローバルネットワークを活かし、機種別・顧客別に最適な拠点にて生産するグローバル生産体制を確立し、製品競争力の強化を図ります。 (生産性・業務品質の向上) 生産性向上及び生産能力拡大のため積極的に最新機械などへの設備投資を行います。さらにこれまで取り組んできたトリシマ・イノベーション・システムの継続的な改善、定着化を目指します。 (サービス事業の拡大) 中期経営計画の要となるサービス事業の強化をよりスムーズに実行していくために、組織を一新、社会システム本部(国内官公需)、産業本部(国内民需)、海外本部(外需)、の3本部フロント体制を敷き、それぞれが営業、技術、施工、サービスまで独立した機能を持ち、より迅速かつ柔軟に顧客ニーズに応えていきます。同時に、サービス部門の増員、とくにスーパーバイザー(点検・修理の技術力とともに顧客対応力も併せ持つエンジニア)の育成、増員を進め、より顧客満足度の高いサービスを提供していきます。なお、海外サービス拠点については、既存の拠点に加え、アジア諸国を中心にさらに拡充・強化し、米国拠点の新設も進めていきます。 (ガバナンスの強化) 取締役会の実効性をさらに向上させ、企業価値向上に繋げます。また、海外を含む子会社管理の充実を図りガバナンスを強化します。 (人材の確保・育成) 働き方改革推進チームを新たに発足させ、生産性向上による、働き方改革を推進します。また、多様性に富んだ人的ネットワークを強化すべく、女性や外国人の活用を図り、ダイバーシティを推進します。さらに今後益々進めるグローバル展開に対応しうる人材を確保し育成します。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式等の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えています。 ただし、株式等の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要かつ十分な時間や情報の確保、株式等の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。 ② 基本方針の実現のための取組みについて 当社は、明らかに当社グループの企業価値あるいは株主の皆様の利益を害すると判断される買収行為に対しては、第127回定時株主総会におきまして、以下の取組み(事前警告型買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を行うことを決議し、第136回定時株主総会において一部変更を加え継続することを決議しております。 本プランの概要は以下のとおりです。なお、本プランの全文は、次の当社ウェブサイトに掲載しております。http://www.torishima.co.jp/ 本プランは、取締役の保身を旨とするものであってはならず、株主共同の利益を確保するものとして株主総会において決議されることが前提となります。 1.本プランの目的 当社は、株式の大規模買付行為を全て否定するものではありません。しかし、株式の大規模買付行為の中には、企業価値を毀損し、株主共同の利益を害することになる場合がありうることも、わが国の過去の事例から明らかになっております。 当社は、1世紀近くの長年にわたり、お客様のニーズに応えたポンプを一貫して供給することにより、また納入済みのポンプに対するサービスを提供し続けることにより、お客様に安全・安心を提供し、お客様からの信頼を積み重ね、企業価値向上を図ってまいりました。 ところが、もし、株式の大規模買付行為が当社の行ってきた企業価値向上の取組みに逆行するものであれば、株主共同の利益を害することにもなりかねません。 そこで、当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに当社取締役会が大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、本プランを継続することといたしました。 本プランは、以下の通り、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。 なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、一定の場合に、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。 2.本プランの内容⑴ 本プランに係る手続き① 対象となる大規模買付行為 本プランは以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付け、又はこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下、「大規模買付行為」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付行為を行ない、又は行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)は、予め本プランに定められる手続きに従わなければならないものとします。(ⅰ)当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け(ⅱ)当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及びその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け② 「意向表明書」の当社への事前提出 買付者等におきましては、大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下、「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により日本語で提出していただきます。 具体的には、「意向表明書」には、以下の事項を記載していただきます。(ⅰ)買付者等の概要イ 氏名又は名称及び住所又は所在地ロ 代表者の役職及び氏名ハ 会社等の目的及び事業の内容ニ 大株主又は大口出資者(所有株式又は出資割合上位10名)の概要ホ 国内連絡先ヘ 設立準拠法(ⅱ)買付者等が現に保有する当社の株式等の数、及び意向表明書提出前60日間における買付者等の当社の株式等の取引状況(ⅲ)買付者等が提案する大規模買付行為の概要(買付者等が大規模買付行為により取得を予定する当社の株式等の種類及び数、並びに大規模買付行為の目的(支配権取得若しくは経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付行為の後の当社の株式等の第三者への譲渡等、又は重要提案行為等その他の目的がある場合には、その旨及び内容。尚、目的が複数ある場合にはそのすべてを記載していただきます。)を含みます。) ③ 「本必要情報」の提供 上記②の「意向表明書」をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、以下の手順に従い、当社に対して、大規模買付行為に対する株主及び投資家の皆様のご判断、並びに当社取締役会の評価・検討のために必要かつ十分な情報(以下、「本必要情報」といいます。)を日本語で提供していただきます。 まず、当社は、買付者等に対して、「意向表明書」を提出していただいた日から10営業日(初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「情報リスト」を上記②(ⅰ)ホの国内連絡先に発送いたしますので、買付者等には、係る「情報リスト」に従って十分な情報を当社に提出していただきます。 また、上記の「情報リスト」に従い買付者等から提供していただいた情報では、大規模買付行為の内容及び態様等に照らして、株主及び投資家の皆様のご判断並びに当社取締役会の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社取締役会が別途請求する追加の情報を買付者等から提供していただきます。 なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原則として「情報リスト」の一部に含まれるものとします。 ただし、買付者等が、下記情報の一部について提供することができない場合には、当社は、買付者等に対して、当該情報を提供することができない理由を具体的に示していただくよう求めます。(ⅰ)買付者等及びそのグループ(共同保有者、特別関係者及びファンドの場合は各組合員その他の構成員を含みます。)の詳細(沿革、具体的名称、資本構成、事業内容、財務内容、役員の氏名及び職歴等を含みます。)(ⅱ)大規模買付行為の目的(「意向表明書」において開示していただいた目的の詳細)、方法及び内容(経営参画の意思の有無、大規模買付行為の対価の種類及び金額、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、買付予定の株式等の数及び買付等を行った後における株式等所有割合、大規模買付行為の方法の適法性を含みます。)(ⅲ)大規模買付行為の対価の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定に用いた数値情報及び大規模買付行為に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、算定の際に第三者の意見を聴取した場合における当該第三者の名称、意見の概要及び当該意見を踏まえて金額を決定するに至った経緯を含みます。)(ⅳ)大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法及び関連する取引の内容を含みます。)(ⅴ)大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡がある場合はその内容及び当該第三者の概要(ⅵ)買付者等が既に保有する当社の株式等に関する貸借契約、担保契約、売戻契約、売買の予約その他の重要な契約又は取決め(以下「担保契約等」といいます。)がある場合には、その契約の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該担保契約等の具体的内容(ⅶ)買付者等が大規模買付行為において取得を予定する当社の株式等に関し担保契約等の締結その他第三者との間の合意の予定がある場合には、予定している合意の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該合意の具体的内容(ⅷ)大規模買付行為の後における当社及び当社グループの経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(ⅸ)大規模買付行為の後における当社の従業員、労働組合、取引先、顧客及び地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針(ⅹ)当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策 なお、当社取締役会は、買付者等から大規模買付行為の提案がなされた事実については速やかに開示し、提案の概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主及び投資家の皆様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切と判断する時点で開示いたします。 また、当社取締役会は、買付者等による本必要情報の提案が十分になされたと認めた場合には、その旨を買付者等に通知(以下、「情報提供完了通知」といいます。)するとともに、速やかにその旨を開示いたします。④ 取締役会評価期間の設定等 当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、その翌日を起算日として、大規模買付行為の評価の難易度等に応じて、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)の期間を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定し、速やかに開示いたします。(ⅰ)対価を現金(円貨)のみとする当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には上限として60日間(ⅱ)その他の大規模買付行為の場合には上限として90日間 ただし、上記(ⅰ)(ⅱ)いずれにおいても、取締役会評価期間は取締役会が必要と認める場合には延長できるものとし、その場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知するとともに株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、延長の期間は最大30日間とします。 当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付行為の内容の検討等を行うものとします。当社取締役会は、これらの検討等を通じて、大規模買付行為に関する当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、買付者等に通知するとともに、適時かつ適切に株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、必要に応じて、買付者等との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、更に、当社取締役会として、株主及び投資家の皆様に代替案を提示することもあります。⑤ 取締役会の決議 当社取締役会は、上記④の検討等の後、以下の手続きに従い、対抗措置の発動の是非について決議を行うものとします。(ⅰ)買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合、又は買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合 当社取締役会は、買付者等が上記②から④までに規定する手続きを遵守しなかった場合、又は、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められ、かつ対応措置の発動が相当と認められる場合には、例外的措置として、対抗措置の発動の決議を行うものとします。(ⅱ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがある場合 当社取締役会は、上記(ⅰ)に該当しない場合であっても、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがあるものと認められる場合であって、対抗措置の発動決議を行うことが相当と認められる場合には、対抗措置の内容及びその発動の賛否に関し、株主の皆様の意思を確認するために下記⑥に定める手続きを行うものとします。 この場合、当社取締役会は、下記⑥に定める株主意思確認総会又は書面投票の決定に従って、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。(ⅲ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではないと認められる場合 当社取締役会は上記(ⅰ)及び(ⅱ)に定める場合を除き、対抗措置の不発動の決議を行うものとします。 当社取締役会は、上記(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)の決議を行なった場合には、その内容が対抗措置の発動であるか不発動であるかを問わず、速やかに当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。⑥ 株主意思の確認 当社取締役会は、上記⑤(ⅱ)に該当する場合、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。 株主意思の確認を行う場合は、当社取締役会は、速やかに、投票権を行使できる株主を確定するための基準日(以下、「投票基準日」といいます)を定めます。株主意思の確認手続きにおいて投票権を行使することができる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記録された株主とし、投票権は議決権1個につき1個とします。投票基準日は、取締役会評価期間が満了した後、関係法令及び証券保管振替機構による実質株主確定に必要な日数から導き出される最も早い日とし、公告は投票基準日の2週間前までに行うものとします。 当社取締役会は、投票基準日確定までに、株主意思確認総会又は書面投票のいずれによって株主意思の確認を行うのかを決定するものとし、決定内容を速やかに情報開示いたします。 また、当社取締役会は、株主意思確認総会又は書面投票を実施した場合には、投票結果その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行います。⑦ 対抗措置の中止又は発動の停止 当社取締役会が上記⑤の手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、(ⅰ)買付者等が大規模買付行為を中止した場合、又は(ⅱ)対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から対抗措置の発動が相当でないと認められる状況に至った場合には、当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。 当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。 ⑧ 大規模買付行為の開始 買付者等は、上記①から⑥に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措置の発動、又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付行為を開始することはできないものとします。 ⑵ 本プランにおける対抗措置の具体的内容 当社取締役会が上記⑴⑤に記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととします。 当社取締役会は、対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、上記⑴⑦に記載の通り、対抗措置の中止又は発動の停止を決定することがあります。例えば、対抗措置として当社取締役会が本新株予約権の無償割当てを決議した場合において、買付者等が大規模買付行為を中止し、当社取締役会が上記⑴⑦に記載の決議を行った場合には、本新株予約権の無償割当てについて設定した基準日に係る権利落ち日の前日までにおいては本新株予約権の無償割当てを中止し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以後本新株予約権の行使期間の開始日の前日までにおいては当社が無償で本新株予約権を取得する等の方法で、対抗措置の発動を停止することができるものとします。 ⑶ 本プランの有効期間、廃止及び変更 本プランの有効期間は、平成29年6月29日開催の定時株主総会決議の日から、平成32年6月開催予定の定時株主総会終結の時までの3年間とします。 ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。 なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更により合理的に必要と認められる範囲で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。 当社は、本プランが廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更の内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。 3.本プランの合理性⑴ 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること 本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえております。 ⑵ 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること 本プランは、上記1.に記載の通り、当社株式等に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。 ⑶ 株主意思を重視するものであること 本プランは、上記2.⑴⑤(ⅰ)に定められた場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の皆様のご意思を直接確認するものです。 また、上記2.(3)に記載した通り、当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続、変更及び廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。 ⑷ 合理的な客観的発動要件の設定 本プランは、上記2.⑴に記載の通り、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。 ⑸ デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと 上記2.⑶に記載の通り、本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。 また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。 4.株主及び投資家の皆様への影響⑴ 本プランの継続時に株主及び投資家の皆様に与える影響 本プランの継続時には、本新株予約権の発行自体は行われません。従って、本プランがその継続時に株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることはありません。 なお、前述の2.⑴に記載の通り、買付者等が本プランを遵守するか否か等により当該買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主及び投資家の皆様におかれましては、買付者等の動向にご注意ください。 ⑵ 本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響 当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、本新株予約権の無償割当てを行う場合には、別途定める割当て期日における株主名簿に記録された株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき本新株予約権1個を上限とした割合で、本新株予約権が無償にて割り当てられます。 このような仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの保有する当社株式全体の価値の希釈化は生じないことから、株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ただし、買付者等につきましては、この対抗措置の発動により、結果的に、法的権利又は経済的利益に何らかの影響が生じる場合があります。 なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.⑴⑦に記載の手続き等に従い当社取締役会が発動した対抗措置の中止又は発動の停止を決定した場合には、当社株式の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、本新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後において、当社が対抗措置の発動の停止を実施し本新株予約権を無償取得して新株を交付しない場合には、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化は生じないことになるため、当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行なった株主及び投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性がある点にご留意ください。 また、本新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件が付されることが予定されているため、当該行使又は取得に際して、買付者等の法的権利、経済的利益に影響が生じることが想定されますが、この場合であっても、買付者等以外の株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ⑶ 本新株予約権の無償割当てに伴う株主の皆様の手続き 本新株予約権の無償割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、当該新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込みの手続きは不要です。 また、株主の皆様には、新株の取得のために所定の期間内に本新株予約権を行使していただく必要が生じる可能性があります。(その際には一定の金銭の払込みを行っていただきます。) 以上のほか、割当て方法、行使の方法及び当社による取得の方法等の詳細については、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議が行われた後、当社は、その手続きの詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時かつ適切に開示又は通知を行いますので当該開示又は通知の内容をご確認下さい。 ③ 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由 (a)当社取締役会は上記②の取組みは上記①の基本方針に沿ったものであり、買付者等が本プランに定められた手続きに従うことなく大規模買付行為を行おうとする場合または当社取締役会の決議だけで対抗措置の発動を決議する場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の意思を直接確認するものであることから株主共同の利益を損なうものではないと判断します。 (b)当社取締役会は上記②の取組みは合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保していることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題 当社グループは、大正8年創立以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是のもと、人と自然との関わりを大切に、ポンプを含む環境共生事業を通して広く社会に貢献し、責任ある企業として高品質の製品づくりに取り組んでいます。 世界人口が70億人を突破し、水・食糧・エネルギーの確保及び効率的な利用は、引き続き地球規模での大きな課題となっています。日本と比べ高い成長率を維持しているアジア各国などの海外市場の拡大をはじめ、国内市場においても、バイオマス発電の新設や老朽化したインフラの更新に伴うサービス事業の拡大、自然災害に強いインフラ整備のための公共事業の実施など底堅い需要が見込まれます。しかしながら環境問題による新規火力発電所に対する逆風や中東諸国の不安定な情勢等により受注環境は厳しいものへと急変しています。 また、サービス事業の確実な成長が期待されるなか、利益率の向上が見込めるものの、耐震対策と工場集約を兼ねた本社工場ビルの建替えに伴う一時的な費用の増加が見込まれます。 このような状況を反映して、平成29年度に策定した3カ年経営計画につきましては、以下のとおり修正しました。 3カ年経営計画 単位:百万円区分平成29年度(第137期)平成30年度(第138期)平成31年度(第139期) 計画実績計画修正計画計画修正計画受 注 高44,00042,23346,00045,00050,00046,000売 上 高44,50045,38145,50046,00046,50046,000営業利益2,0001,2572,5002,0003,0002,500経常利益2,5001,5493,0002,0003,5002,500親会社株主に帰属する当期純利益1,8008542,0001,4002,5001,800 (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。 3カ年経営計画では以下の経営施策を中心に取り組んでおります。(イノベーションの推進) 当社のコアポンプ(水・電力・インフラ)の製品力の強化・新製品の導入を図ります。さらにこれまで進めてきた、ポンプの効率化による省エネソリューションの推進や、近年頻発しているゲリラ豪雨などに対応できる新技術・新製品の開発・供給に加え、IoT/3D技術を活用したサービス市場向け新システムの開発を通して、社会の安全・安心にいっそう寄与します。 (グローバル展開) グローバルネットワークを活かし、機種別・顧客別に最適な拠点にて生産するグローバル生産体制を確立し、製品競争力の強化を図ります。 (生産性・業務品質の向上) 生産性向上及び生産能力拡大のため積極的に最新機械などへの設備投資を行います。さらにこれまで取り組んできたトリシマ・イノベーション・システムの継続的な改善、定着化を目指します。 (サービス事業の拡大) 中期経営計画の要となるサービス事業の強化をよりスムーズに実行していくために、組織を一新、社会システム本部(国内官公需)、産業本部(国内民需)、海外本部(外需)、の3本部フロント体制を敷き、それぞれが営業、技術、施工、サービスまで独立した機能を持ち、より迅速かつ柔軟に顧客ニーズに応えていきます。同時に、サービス部門の増員、とくにスーパーバイザー(点検・修理の技術力とともに顧客対応力も併せ持つエンジニア)の育成、増員を進め、より顧客満足度の高いサービスを提供していきます。なお、海外サービス拠点については、既存の拠点に加え、アジア諸国を中心にさらに拡充・強化し、米国拠点の新設も進めていきます。 (ガバナンスの強化) 取締役会の実効性をさらに向上させ、企業価値向上に繋げます。また、海外を含む子会社管理の充実を図りガバナンスを強化します。 (人材の確保・育成) 働き方改革推進チームを新たに発足させ、生産性向上による、働き方改革を推進します。また、多様性に富んだ人的ネットワークを強化すべく、女性や外国人の活用を図り、ダイバーシティを推進します。さらに今後益々進めるグローバル展開に対応しうる人材を確保し育成します。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式等の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えています。 ただし、株式等の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要かつ十分な時間や情報の確保、株式等の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。 ② 基本方針の実現のための取組みについて 当社は、明らかに当社グループの企業価値あるいは株主の皆様の利益を害すると判断される買収行為に対しては、第127回定時株主総会におきまして、以下の取組み(事前警告型買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を行うことを決議し、第136回定時株主総会において一部変更を加え継続することを決議しております。 本プランの概要は以下のとおりです。なお、本プランの全文は、次の当社ウェブサイトに掲載しております。http://www.torishima.co.jp/ 本プランは、取締役の保身を旨とするものであってはならず、株主共同の利益を確保するものとして株主総会において決議されることが前提となります。 1.本プランの目的 当社は、株式の大規模買付行為を全て否定するものではありません。しかし、株式の大規模買付行為の中には、企業価値を毀損し、株主共同の利益を害することになる場合がありうることも、わが国の過去の事例から明らかになっております。 当社は、1世紀近くの長年にわたり、お客様のニーズに応えたポンプを一貫して供給することにより、また納入済みのポンプに対するサービスを提供し続けることにより、お客様に安全・安心を提供し、お客様からの信頼を積み重ね、企業価値向上を図ってまいりました。 ところが、もし、株式の大規模買付行為が当社の行ってきた企業価値向上の取組みに逆行するものであれば、株主共同の利益を害することにもなりかねません。 そこで、当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに当社取締役会が大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、本プランを継続することといたしました。 本プランは、以下の通り、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。 なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、一定の場合に、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。 2.本プランの内容⑴ 本プランに係る手続き① 対象となる大規模買付行為 本プランは以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付け、又はこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下、「大規模買付行為」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付行為を行ない、又は行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)は、予め本プランに定められる手続きに従わなければならないものとします。(ⅰ)当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け(ⅱ)当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及びその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け② 「意向表明書」の当社への事前提出 買付者等におきましては、大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下、「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により日本語で提出していただきます。 具体的には、「意向表明書」には、以下の事項を記載していただきます。(ⅰ)買付者等の概要イ 氏名又は名称及び住所又は所在地ロ 代表者の役職及び氏名ハ 会社等の目的及び事業の内容ニ 大株主又は大口出資者(所有株式又は出資割合上位10名)の概要ホ 国内連絡先ヘ 設立準拠法(ⅱ)買付者等が現に保有する当社の株式等の数、及び意向表明書提出前60日間における買付者等の当社の株式等の取引状況(ⅲ)買付者等が提案する大規模買付行為の概要(買付者等が大規模買付行為により取得を予定する当社の株式等の種類及び数、並びに大規模買付行為の目的(支配権取得若しくは経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付行為の後の当社の株式等の第三者への譲渡等、又は重要提案行為等その他の目的がある場合には、その旨及び内容。尚、目的が複数ある場合にはそのすべてを記載していただきます。)を含みます。) ③ 「本必要情報」の提供 上記②の「意向表明書」をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、以下の手順に従い、当社に対して、大規模買付行為に対する株主及び投資家の皆様のご判断、並びに当社取締役会の評価・検討のために必要かつ十分な情報(以下、「本必要情報」といいます。)を日本語で提供していただきます。 まず、当社は、買付者等に対して、「意向表明書」を提出していただいた日から10営業日(初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「情報リスト」を上記②(ⅰ)ホの国内連絡先に発送いたしますので、買付者等には、係る「情報リスト」に従って十分な情報を当社に提出していただきます。 また、上記の「情報リスト」に従い買付者等から提供していただいた情報では、大規模買付行為の内容及び態様等に照らして、株主及び投資家の皆様のご判断並びに当社取締役会の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社取締役会が別途請求する追加の情報を買付者等から提供していただきます。 なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原則として「情報リスト」の一部に含まれるものとします。 ただし、買付者等が、下記情報の一部について提供することができない場合には、当社は、買付者等に対して、当該情報を提供することができない理由を具体的に示していただくよう求めます。(ⅰ)買付者等及びそのグループ(共同保有者、特別関係者及びファンドの場合は各組合員その他の構成員を含みます。)の詳細(沿革、具体的名称、資本構成、事業内容、財務内容、役員の氏名及び職歴等を含みます。)(ⅱ)大規模買付行為の目的(「意向表明書」において開示していただいた目的の詳細)、方法及び内容(経営参画の意思の有無、大規模買付行為の対価の種類及び金額、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、買付予定の株式等の数及び買付等を行った後における株式等所有割合、大規模買付行為の方法の適法性を含みます。)(ⅲ)大規模買付行為の対価の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定に用いた数値情報及び大規模買付行為に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、算定の際に第三者の意見を聴取した場合における当該第三者の名称、意見の概要及び当該意見を踏まえて金額を決定するに至った経緯を含みます。)(ⅳ)大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法及び関連する取引の内容を含みます。)(ⅴ)大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡がある場合はその内容及び当該第三者の概要(ⅵ)買付者等が既に保有する当社の株式等に関する貸借契約、担保契約、売戻契約、売買の予約その他の重要な契約又は取決め(以下「担保契約等」といいます。)がある場合には、その契約の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該担保契約等の具体的内容(ⅶ)買付者等が大規模買付行為において取得を予定する当社の株式等に関し担保契約等の締結その他第三者との間の合意の予定がある場合には、予定している合意の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該合意の具体的内容(ⅷ)大規模買付行為の後における当社及び当社グループの経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(ⅸ)大規模買付行為の後における当社の従業員、労働組合、取引先、顧客及び地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針(ⅹ)当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策 なお、当社取締役会は、買付者等から大規模買付行為の提案がなされた事実については速やかに開示し、提案の概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主及び投資家の皆様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切と判断する時点で開示いたします。 また、当社取締役会は、買付者等による本必要情報の提案が十分になされたと認めた場合には、その旨を買付者等に通知(以下、「情報提供完了通知」といいます。)するとともに、速やかにその旨を開示いたします。④ 取締役会評価期間の設定等 当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、その翌日を起算日として、大規模買付行為の評価の難易度等に応じて、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)の期間を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定し、速やかに開示いたします。(ⅰ)対価を現金(円貨)のみとする当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には上限として60日間(ⅱ)その他の大規模買付行為の場合には上限として90日間 ただし、上記(ⅰ)(ⅱ)いずれにおいても、取締役会評価期間は取締役会が必要と認める場合には延長できるものとし、その場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知するとともに株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、延長の期間は最大30日間とします。 当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付行為の内容の検討等を行うものとします。当社取締役会は、これらの検討等を通じて、大規模買付行為に関する当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、買付者等に通知するとともに、適時かつ適切に株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、必要に応じて、買付者等との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、更に、当社取締役会として、株主及び投資家の皆様に代替案を提示することもあります。⑤ 取締役会の決議 当社取締役会は、上記④の検討等の後、以下の手続きに従い、対抗措置の発動の是非について決議を行うものとします。(ⅰ)買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合、又は買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合 当社取締役会は、買付者等が上記②から④までに規定する手続きを遵守しなかった場合、又は、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められ、かつ対応措置の発動が相当と認められる場合には、例外的措置として、対抗措置の発動の決議を行うものとします。(ⅱ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがある場合 当社取締役会は、上記(ⅰ)に該当しない場合であっても、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがあるものと認められる場合であって、対抗措置の発動決議を行うことが相当と認められる場合には、対抗措置の内容及びその発動の賛否に関し、株主の皆様の意思を確認するために下記⑥に定める手続きを行うものとします。 この場合、当社取締役会は、下記⑥に定める株主意思確認総会又は書面投票の決定に従って、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。(ⅲ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではないと認められる場合 当社取締役会は上記(ⅰ)及び(ⅱ)に定める場合を除き、対抗措置の不発動の決議を行うものとします。 当社取締役会は、上記(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)の決議を行なった場合には、その内容が対抗措置の発動であるか不発動であるかを問わず、速やかに当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。⑥ 株主意思の確認 当社取締役会は、上記⑤(ⅱ)に該当する場合、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。 株主意思の確認を行う場合は、当社取締役会は、速やかに、投票権を行使できる株主を確定するための基準日(以下、「投票基準日」といいます)を定めます。株主意思の確認手続きにおいて投票権を行使することができる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記録された株主とし、投票権は議決権1個につき1個とします。投票基準日は、取締役会評価期間が満了した後、関係法令及び証券保管振替機構による実質株主確定に必要な日数から導き出される最も早い日とし、公告は投票基準日の2週間前までに行うものとします。 当社取締役会は、投票基準日確定までに、株主意思確認総会又は書面投票のいずれによって株主意思の確認を行うのかを決定するものとし、決定内容を速やかに情報開示いたします。 また、当社取締役会は、株主意思確認総会又は書面投票を実施した場合には、投票結果その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行います。⑦ 対抗措置の中止又は発動の停止 当社取締役会が上記⑤の手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、(ⅰ)買付者等が大規模買付行為を中止した場合、又は(ⅱ)対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から対抗措置の発動が相当でないと認められる状況に至った場合には、当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。 当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。 ⑧ 大規模買付行為の開始 買付者等は、上記①から⑥に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措置の発動、又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付行為を開始することはできないものとします。 ⑵ 本プランにおける対抗措置の具体的内容 当社取締役会が上記⑴⑤に記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととします。 当社取締役会は、対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、上記⑴⑦に記載の通り、対抗措置の中止又は発動の停止を決定することがあります。例えば、対抗措置として当社取締役会が本新株予約権の無償割当てを決議した場合において、買付者等が大規模買付行為を中止し、当社取締役会が上記⑴⑦に記載の決議を行った場合には、本新株予約権の無償割当てについて設定した基準日に係る権利落ち日の前日までにおいては本新株予約権の無償割当てを中止し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以後本新株予約権の行使期間の開始日の前日までにおいては当社が無償で本新株予約権を取得する等の方法で、対抗措置の発動を停止することができるものとします。 ⑶ 本プランの有効期間、廃止及び変更 本プランの有効期間は、平成29年6月29日開催の定時株主総会決議の日から、平成32年6月開催予定の定時株主総会終結の時までの3年間とします。 ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。 なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更により合理的に必要と認められる範囲で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。 当社は、本プランが廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更の内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。 3.本プランの合理性⑴ 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること 本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえております。 ⑵ 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること 本プランは、上記1.に記載の通り、当社株式等に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。 ⑶ 株主意思を重視するものであること 本プランは、上記2.⑴⑤(ⅰ)に定められた場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の皆様のご意思を直接確認するものです。 また、上記2.(3)に記載した通り、当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続、変更及び廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。 ⑷ 合理的な客観的発動要件の設定 本プランは、上記2.⑴に記載の通り、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。 ⑸ デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと 上記2.⑶に記載の通り、本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。 また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。 4.株主及び投資家の皆様への影響⑴ 本プランの継続時に株主及び投資家の皆様に与える影響 本プランの継続時には、本新株予約権の発行自体は行われません。従って、本プランがその継続時に株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることはありません。 なお、前述の2.⑴に記載の通り、買付者等が本プランを遵守するか否か等により当該買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主及び投資家の皆様におかれましては、買付者等の動向にご注意ください。 ⑵ 本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響 当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、本新株予約権の無償割当てを行う場合には、別途定める割当て期日における株主名簿に記録された株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき本新株予約権1個を上限とした割合で、本新株予約権が無償にて割り当てられます。 このような仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの保有する当社株式全体の価値の希釈化は生じないことから、株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ただし、買付者等につきましては、この対抗措置の発動により、結果的に、法的権利又は経済的利益に何らかの影響が生じる場合があります。 なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.⑴⑦に記載の手続き等に従い当社取締役会が発動した対抗措置の中止又は発動の停止を決定した場合には、当社株式の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、本新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後において、当社が対抗措置の発動の停止を実施し本新株予約権を無償取得して新株を交付しない場合には、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化は生じないことになるため、当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行なった株主及び投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性がある点にご留意ください。 また、本新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件が付されることが予定されているため、当該行使又は取得に際して、買付者等の法的権利、経済的利益に影響が生じることが想定されますが、この場合であっても、買付者等以外の株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。 ⑶ 本新株予約権の無償割当てに伴う株主の皆様の手続き 本新株予約権の無償割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、当該新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込みの手続きは不要です。 また、株主の皆様には、新株の取得のために所定の期間内に本新株予約権を行使していただく必要が生じる可能性があります。(その際には一定の金銭の払込みを行っていただきます。) 以上のほか、割当て方法、行使の方法及び当社による取得の方法等の詳細については、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議が行われた後、当社は、その手続きの詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時かつ適切に開示又は通知を行いますので当該開示又は通知の内容をご確認下さい。 ③ 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由 (a)当社取締役会は上記②の取組みは上記①の基本方針に沿ったものであり、買付者等が本プランに定められた手続きに従うことなく大規模買付行為を行おうとする場合または当社取締役会の決議だけで対抗措置の発動を決議する場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の意思を直接確認するものであることから株主共同の利益を損なうものではないと判断します。 (b)当社取締役会は上記②の取組みは合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保していることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断します。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国で堅調な雇用情勢に支えられた旺盛な個人消費や設備投資の増加がみられたのをはじめ、欧州で政治的リスクの後退による消費マインドの回復、中国で各種政策効果による経済の持ち直しがみられるなど、全体として緩やかな回復基調にあります。一方、米中貿易戦争の懸念や中東における地政学的リスクによる景気の下振れが懸念される不透明な中で推移しました。 わが国の経済も、堅調な世界経済に支えられた輸出の増加や比較的安定した為替水準により緩やかな景気回復がみられました。しかしながら、景気回復と比べ緩慢な個人所得の伸び悩みによる個人消費の低迷、地政学的なリスクの増大などで景気の先行きは不透明な中で推移しました。 このような中、当ポンプ業界におきましては、世界人口増加に対応するため水資源を中心としたインフラ整備や、老朽化した設備の更新、異常気象による集中豪雨対策など底堅い需要があるものの、先行き不透明感から設備投資意欲に力強さがなく、また、地球温暖化対策として石炭火力発電所の新設が見直されるなど受注環境は厳しいものとなりました。 このような情勢のもと、当社グループは、高効率ポンプの開発・製造・販売に注力するとともに、エコポンプの販売促進、官公需向けの新技術の提案を継続して展開いたしました。また、サービス事業強化のためのアジアを中心とした拠点拡大、工場の生産性向上のための新型加工設備導入などにおいて積極的な投資を行いました。 その結果、当社グループの当連結会計年度の受注高は42,233百万円(前連結会計年度比97.1%)となりました。 これを需要先別に見ますと、官公需は13,914百万円(前連結会計年度比87.4%)、民需は8,914百万円(前連結会計年度比111.8%)、外需は19,403百万円(前連結会計年度比99.0%)となりました。 当連結会計年度の売上高は45,381百万円(前連結会計年度比102.2%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては45,328百万円(前連結会計年度比93.5%)を来期以降に繰り越すことになりました。 当連結会計年度の営業利益は、売上高の増加及び売上総利益率の改善は見られたものの、中東プロジェクトの長期化による追加費用発生等により、工事損失引当金等を約9億円計上したことや、販売費及び一般管理費の増加などにより、1,257百万円(前連結会計年度比85.9%)となりました。 経常利益は、営業外収益として持分法による投資利益96百万円が発生したことなどにより1,549百万円(前連結会計年度比82.8%)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として関係会社株式評価損104百万円が発生したことにより854百万円(前連結会計年度比55.8%)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ508百万円増加し、11,379百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には58百万円、当連結会計年度には94百万円含んでいます。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は587百万円(前連結会計年度は6,496百万円の増加)となりました。これは、売上債権の増加3,180百万円(前連結会計年度は915万円の増加)などの資金の減少があったものの、仕入債務の増加1,576百万円(前連結会計年度は1,304百万円の増加)及び減価償却費1,636百万円(前連結会計年度は1,599百万円)などの資金の増加があったことなどによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は1,105百万円(前連結会計年度は1,376百万円の増加)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出715百万円(前連結会計年度は924百万円の支出)及び投資有価証券の取得による支出305百万円(前連結会計年度は39百万円の支出)などの資金の減少があったことなどによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の増加は1,153百万円(前連結会計年度は4,140百万円の減少)となりました。これは、長期借入金の返済による支出5,873百万円(前連結会計年度は1,000百万円の支出)などの資金の減少があったものの、長期借入れによる収入8,000百万円(前連結会計年度は1,892百万円の収入)などの資金の増加があったことなどによるものです。③生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業44,004101.1その他1,04999.2合計45,053101.1(注) 金額は販売価額によっており、消費税等は含まれておりません。 (2)受注状況① 当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業41,28497.645,23793.8その他94878.89135.8合計42,23397.145,32893.5(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比需要先別受注高(%)前年同期構成比(%)受注残高(%)前年同期構成比(%)国内官公需32.936.626.730.5民需21.118.312.610.8外需46.045.160.758.7合計100.0100.0100.0100.0 (3)販売実績① 当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。事業の内容金額(百万円)前年同期比(%)ポンプ事業44,268101.9その他1,112113.8合計45,381102.2(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。 2 金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比需要先別販売実績(%)前年同期構成比(%)国内官公需36.631.2民需18.618.7外需44.850.1合計100.0100.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。(ア)たな卸資産の評価当社グループは、たな卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。 また、受注工事に係るたな卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。(イ)有価証券の評価当社グループは、その他有価証券のうち時価のある有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。(ウ)債権の回収可能性当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。(エ)退職給付費用及び債務当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。(オ)繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等としては、当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ3,931百万円増加し71,651百万円となりました。これは主に、官公需の売上高が前連結会計年度と比較して2,788百万円増加したことにより、期末に売上が集中し、当連結会計年度末の受取手形及び売掛金が増加(前連結会計年度末比3,117百万円増加)したことなどによるものです。なお、増加した受取手形及び売掛金は、概ね4~5月に回収される見込みです。 また、負債は、前連結会計年度末に比べ3,628百万円増加し37,634百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少(前連結会計年度末比3,256百万円減少)があったものの、長期借入金の増加(前連結会計年度末比5,427百万円増加)などが発生したことによるものですが、短期借入金から、より低利率である長期借入金に借り換えを行ったことに加え、今後予定されている設備投資に対応するために新規借入を行ったものです。 また、純資産は、前連結会計年度末に比べ303百万円増加し34,017百万円となりましたが、これは配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が発生したことによります。 また、当連結会計年度の売上高は45,381百万円(前連結会計年度44,414百万円比102.2%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては45,328百万円(前連結会計年度48,476百万円比93.5%)を来期以降に繰り越すことになりました。売上高については、外需については減少したものの、国内官公需が好調であったため、経営計画を達成することとなりました。 また、当連結会計年度の営業利益は、売上高の増加、受注時の利益率管理の徹底により売上総利益率の改善が見られたものの、中東プロジェクトの長期化による追加費用発生等により、工事損失引当金等を約9億円計上したことや、サービス事業の拡大及び成長著しい東南アジアでの業務拡大方針に伴い、シンガポール拠点の拡張移転、タイ、台湾、マレーシア、フィリピンの4エリアにサービス拠点を新設したこと等により、現地スタッフの労務費が増加したため、販売費及び一般管理費が増加し、1,257百万円(前連結会計年度は営業利益1,462百万円)となりました。 また、経常利益は、採算の悪かった持分法適用会社を整理したことにより、営業外収益として持分法による投資利益96百万円が発生したこと、営業外費用として借入金借り換えに伴いシンジケートローン手数料や、為替差損が発生したものの、貸倒引当金繰入額が発生しなかったことなどにより1,549百万円(前連結会計年度は経常利益1,871百万円)となりました。 また、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として関係会社株式評価損104百万円が発生したこと、繰延税金資産の計上見直しなどにより854百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益1,532百万円)となりました。 当社グループに重要な影響を与える要因としましては、外的要因である需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向などに加え、内的要因である保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟等が考えられます。 需要先の動向と収益環境の変化に対応するために、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。 グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するために、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。 保有有価証券に対する株価動向に対応するために、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。 事故及び災害に対応するために、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。 製品に対する重大な不具合に対応するために、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。 法的規制に対応するために、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、CSR部門において法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。 訴訟等に対応するために、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新及び生産能力・サービス能力アップのための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。 手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び預金として11,474百万円を確保しており、手元流動性比率としては3.0となっておりますが、当社グループは年度末に売上が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性に余裕を持たせることとしております。 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、中期経営計画にあるとおり、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益としております。 なお、中期経営計画の達成状況は以下のとおりです。単位:百万円区分平成29年度(第137期)平成30年度(第138期)平成31年度(第139期) 計画実績計画修正計画計画修正計画受 注 高44,00042,23346,00045,00050,00046,000売 上 高44,50045,38145,50046,00046,50046,000営業利益2,0001,2572,5002,0003,0002,500経常利益2,5001,5493,0002,0003,5002,500親会社株主に帰属する当期純利益1,8008542,0001,4002,5001,800 (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。