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加藤製作所(6390)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 主力事業と製品
    加藤製作所グループは、建設用クレーンや油圧ショベルなどの建設機械の製造と販売を主な事業としています。これらの機械は、インフラ整備や資源開発、不動産建設など、社会の基盤を支える様々なプロジェクトで使われており、その需要は景気変動に左右されやすい特性があります。
  • 地域別セグメント
    事業は「日本」「欧州」「その他(東南アジア、北米など)」の3つの地域セグメントに分かれており、それぞれの地域で市場ニーズに合わせた製造・販売活動を行っています。特に欧州ではミニショベル、その他地域では建設用クレーンや油圧ショベルなどを展開し、グローバルに事業を展開しています。
  • 収益構造の特性
    建設機械の需要は公共投資や民間設備投資、エネルギー価格などに大きく影響されるため、経済状況によって収益が変動しやすい構造です。また、海外での販売や資材調達も多いため、為替レートの変動も業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメント
    日本国内における建設用クレーン、油圧ショベル等、その他の製品の製造・販売を担っています。最新年度の売上高は454.21億円、営業利益は6.21億円と、グループ全体の収益の大部分を占める主要な稼ぎ頭となっています。
  • 中国セグメント
    中国市場における事業活動を行っていましたが、最新年度の売上高は27.29億円、営業利益は-0.63億円と赤字でした。2025年10月29日に中国子会社1社の持分譲渡が完了しており、今後の事業構造に変化が生じる見込みです。
  • 欧州セグメント
    KATO Construction Machinery Europe S.p.A.(ミニショベル等)とKATO EUROPE B.V.(建設用クレーン・油圧ショベル等)が中心となり、欧州市場での製造・販売を展開しています。最新年度の売上高は47.81億円、営業利益は-0.11億円と、こちらも赤字となっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 454 6 1.4%
China 地域 27 -1 -2.3%
EuropeReportableSegment 地域 48 -0 -0.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|385 文字
3 【事業の内容】当社グループは、「当社」、「連結子会社5社、非連結子会社2社及び関連会社6社」で構成され、建設用クレーン、油圧ショベル等及びその他の製品の製造ならびに販売を主な事業としております。当社グループのセグメントは、製造・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」は当社(建設用クレーン・油圧ショベル等・その他の製品)、「欧州」はKATO Construction Machinery Europe S.p.A.(ミニショベル等)及びKATO EUROPE B.V.(建設用クレーン・油圧ショベル等)、「その他」の3つで構成されています。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。事業系統図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
建設機械等の製造には、一定程度の広さの敷地や多くの設備等を必要とし、高額の設備投資を要する
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済、市場環境等の変動 / 資金調達等に関する財務制限条項 / 為替レートの変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

加藤製作所の財務データからは、特許やブランド力、規制ライセンスなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。一般的に建設機械業界では技術力は重要ですが、それを裏付ける特許ポートフォリオやブランド価値の突出した情報は開示されていません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建設機械は初期投資が大きく、オペレーターの習熟度も関係するため、顧客が他社製品へ乗り換える際には一定のコストや手間が発生します。しかし、加藤製作所特有の強いスイッチング・コストを生み出す要因(例:独自のソフトウェア連携、長期保守契約の優位性など)は明確ではありません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設機械のレンタルや中古市場は存在するものの、加藤製作所の製品群において、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は確認されません。プラットフォーム型ビジネスとは異なり、個別の機械の性能や信頼性が主たる価値となります。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設機械業界は規模の経済が働きやすいですが、加藤製作所の財務データからは、競合他社と比較して圧倒的なコスト優位性を示す具体的な証拠は現時点では確認できません。製造プロセスやサプライチェーンにおける効率化の努力は推測されますが、それが持続的な競争優位に繋がるかは不明です。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

加藤製作所は、建設機械業界において一定の規模を持つ企業であり、特に小型~中型クレーンなどの分野で存在感を示しています。業界全体で見ると、大手数社による寡占が進んでおり、その中で加藤製作所はニッチ市場や特定の製品群において、効率的な規模を活かした事業展開を行っていると考えられます。

  • 長年の技術と経験
    加藤製作所は長年にわたり建設機械の製造・販売を通じて培ってきた技術と経験を活かし、高性能・高品質な製品を提供しています。これにより、国内外の顧客からの信頼を獲得し、社会の発展に貢献するという経営理念を実践しています。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、欧州や東南アジア、北米といった海外市場にも製造・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、特定の地域市場の変動リスクを分散し、多様な市場ニーズに対応できる体制を構築しています。
  • 製品ラインナップの強化
    中期経営計画に基づき、油圧ショベルの新型4機種やラフテレーンクレーンの新型RVシリーズのラインナップ拡充を進めています。これにより、製品競争力を強化し、市場での優位性を維持することで、売上拡大を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 企業価値向上の追求
    資本コストを意識した経営を実践し、PBR(株価純資産倍率)改善に向けた施策を実施することで、企業価値の向上を目指しています。これは、株主にとって魅力的な企業であり続けるための重要な経営目標です。
  • 成長戦略の推進と投資
    前中期経営計画で蒔いた施策の効果を確実に刈り取りつつ、成長分野への戦略的な投資を積極的に行っています。特にインド事業の早期収益化や北米の販売網強化、欧州拠点の再編成を通じて、新たな成長機会を追求しています。
  • 収益性向上と経営基盤強化
    前中期経営計画からの取り組みを深化させ、収益性のさらなる向上を目指しています。また、外部要因に左右されにくい強固な経営基盤を構築することで、安定した事業運営と持続的な成長を実現することを目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は「優秀な製品による社会への貢献」を経営理念とし、法の下に社業を忠実に行い、職務を通じて社会の進歩と発展に寄与することが責任遂行の基本と考え、高性能、高品質の製品を開発し、国内外の顧客に供給することによって豊かな社会作りに貢献するとともに会社の限りない繁栄を実現することを経営の基本方針としております。当社では上記の経営方針に則り、長きに亘り事業を通じて蓄積してきた技術と経験を活かしたモノづくりを行っておりますが、近年では国内需要の伸び悩みや海外メーカーとの競争が一層激化しております。さらに輸入物価上昇、各国の通商政策の影響、ウクライナ情勢や、あらたに米国・中東情勢が緊迫化する等の地政学リスクなど、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続いております。どのような環境下においても経営方針を遵守し、社会づくりの基盤たる建設機械メーカーとして絶やすことなく付加価値の高い製品を製造・販売していくことが当社の責務であり、事業を通じてあらゆるステークホルダーから共感・支持を得られる企業を目指してまいります。 (2) 当社グループの経営環境当社グループは、当社を中心に国内外にある子会社及び関連会社とともに、「建設用クレーン」、「油圧ショベル等」及び「その他の建設機械」の製造・販売を主要事業とする企業構造となっております。当社グループは構成単位ごとの独立性や採算性をもとに、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績の評価を定期的に行っております。当社グループの主要な市場は「日本国内」、「欧州」及び「その他海外諸地域」(東南アジア、北米)であります。また、欧州及びその他海外諸地域では、当該地域の市場ニーズをより詳細に反映するため、子会社が製造・販売活動を行っており、当該地域の製造・販売拠点を基礎として報告セグメントを決定しております。現在の当社グループを取り巻く市場環境は、国内では、設備投資の持ち直しを背景に緩やかな回復が続いたものの、建設資材・人件費の高騰により、建設機械の需要は横ばいに推移している一方、海外においては、主力市場である米国および欧州における需要減少の影響を受け厳しい販売環境が続きました。なお、当社は、2025年10月29日公表の通り中国子会社1社の持分譲渡に関して、譲渡先への引き渡しの手続きが完了いたしました。 (3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題① 中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、厳しい事業環境下でも収益の安定化を図り、さらなる成長を遂げることを目的に、2026年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画(2025-2027)を策定し、各施策を推進してまいりました。中期経営計画(2025-2027)の概要および結果については以下のとおりです。 中期経営計画(2025~2027)の概要については以下のとおりです。 ●テーマ『飛躍、そして次の時代へ』~Leap & To The Next Era~ ●基本方針基本方針主な取組み企業価値の向上・資本コストを意識した経営の実践・PBR改善に向けた各種施策の実施成長戦略の推進と有効投資・前中計で種をまいた施策効果の確実な刈り取り・成長分野への戦略的投資収益性の更なる向上・前中計で取り組んできた施策の深化による収益性向上・外的要因に左右されにくい強固な経営基盤構築サステナビリティ経営の実践・サステナビリティ経営の強化による企業価値向上・マテリアリティの推進 ●数値計画(単位:億円)連結業績2026年3月期(1年目)2027年3月期(2年目)2028年3月期(3年目)売上高570660790営業利益172536営業利益率2.9%3.7%4.5%ROE3.7%5.4%8.0% ●中期経営計画1年目の結果(単位:億円) 2026年3月期(中計1年目計画値)2026年3月期(1年目実績)差異売上高570563△7営業利益または営業損失(△)17△23△40営業利益率2.9%――ROE3.7%10.4%6.7% ●主な優先課題国 内在庫水準の早期適正化・あらゆるリスクに対応した収益基盤の確立海 外インド事業の早期収益化・北米の販売網強化・欧州拠点の再編成 ●2027年3月期の連結業績予想2027年3月期の連結業績予想につきましては、ウクライナ情勢や米国・中東における地政学リスクが期初時点においても解消しておらず、不透明な事業環境が継続するものと見込んでおります。このような状況下、市場全般における建設機械需要の急激な増加は見込めないものの、前中期経営計画から取り組んできたKATO Reborn Project(収益性改善プロジェクト)に基づき開発を進めていた油圧ショベルの新型4機種を2026年7月より一斉に販売を開始するとともに、ラフテレーンクレーンの新型RVシリーズのラインナップ拡充を行うことで製品競争力の強化および販売拡大を推進してまいります。さらに、インド企業との合弁会社「ACE KATO Pvt. Ltd.」の操業を上期に開始することに加え、米国市場の需要回復が相応に期待できることから売上高は610億円を見込んでおります。一方、損益面は営業黒字に転換するものの、資材価格・物流費等の上昇が今期も懸念されることに加え、財務体質改善を目的とした弾力的な販売戦略を継続していくことから、中期経営計画で目標に掲げた水準には至らないものと見込んでおります。このような状況のもと、新たな収益の柱として期待するインド事業を早期に軌道に乗せるとともに、高騰を続ける様々なコストを吸収できるよう製品・部品価格の適正化を図り、収益の確保に努めてまいります。(単位:百万円) 2026年3月期 実績2027年3月期中計目標今回予想売上高56,33566,00061,000営業利益または営業損失(△)△2,3202,500600経常利益または経常損失(△)△1,841―120親会社株主に帰属する当期純利益4,526―0 ※想定為替レート 1米ドル=155円 1元=21円 1ユーロ=180円 1インドルピー=1.74円
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は「優秀な製品による社会への貢献」を経営理念とし、法の下に社業を忠実に行い、職務を通じて社会の進歩と発展に寄与することが責任遂行の基本と考え、高性能、高品質の製品を開発し、国内外の顧客に供給することによって豊かな社会作りに貢献するとともに会社の限りない繁栄を実現することを経営の基本方針としております。当社では上記の経営方針に則り、長きに亘り事業を通じて蓄積してきた技術と経験を活かしたモノづくりを行っておりますが、近年では国内需要の伸び悩みや海外メーカーとの競争が一層激化しております。さらに輸入物価上昇、各国の通商政策の影響、ウクライナ情勢や、あらたに米国・中東情勢が緊迫化する等の地政学リスクなど、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続いております。どのような環境下においても経営方針を遵守し、社会づくりの基盤たる建設機械メーカーとして絶やすことなく付加価値の高い製品を製造・販売していくことが当社の責務であり、事業を通じてあらゆるステークホルダーから共感・支持を得られる企業を目指してまいります。 (2) 当社グループの経営環境当社グループは、当社を中心に国内外にある子会社及び関連会社とともに、「建設用クレーン」、「油圧ショベル等」及び「その他の建設機械」の製造・販売を主要事業とする企業構造となっております。当社グループは構成単位ごとの独立性や採算性をもとに、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績の評価を定期的に行っております。当社グループの主要な市場は「日本国内」、「欧州」及び「その他海外諸地域」(東南アジア、北米)であります。また、欧州及びその他海外諸地域では、当該地域の市場ニーズをより詳細に反映するため、子会社が製造・販売活動を行っており、当該地域の製造・販売拠点を基礎として報告セグメントを決定しております。現在の当社グループを取り巻く市場環境は、国内では、設備投資の持ち直しを背景に緩やかな回復が続いたものの、建設資材・人件費の高騰により、建設機械の需要は横ばいに推移している一方、海外においては、主力市場である米国および欧州における需要減少の影響を受け厳しい販売環境が続きました。なお、当社は、2025年10月29日公表の通り中国子会社1社の持分譲渡に関して、譲渡先への引き渡しの手続きが完了いたしました。 (3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題① 中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、厳しい事業環境下でも収益の安定化を図り、さらなる成長を遂げることを目的に、2026年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画(2025-2027)を策定し、各施策を推進してまいりました。中期経営計画(2025-2027)の概要および結果については以下のとおりです。 中期経営計画(2025~2027)の概要については以下のとおりです。 ●テーマ『飛躍、そして次の時代へ』~Leap & To The Next Era~ ●基本方針基本方針主な取組み企業価値の向上・資本コストを意識した経営の実践・PBR改善に向けた各種施策の実施成長戦略の推進と有効投資・前中計で種をまいた施策効果の確実な刈り取り・成長分野への戦略的投資収益性の更なる向上・前中計で取り組んできた施策の深化による収益性向上・外的要因に左右されにくい強固な経営基盤構築サステナビリティ経営の実践・サステナビリティ経営の強化による企業価値向上・マテリアリティの推進 ●数値計画(単位:億円)連結業績2026年3月期(1年目)2027年3月期(2年目)2028年3月期(3年目)売上高570660790営業利益172536営業利益率2.9%3.7%4.5%ROE3.7%5.4%8.0% ●中期経営計画1年目の結果(単位:億円) 2026年3月期(中計1年目計画値)2026年3月期(1年目実績)差異売上高570563△7営業利益または営業損失(△)17△23△40営業利益率2.9%――ROE3.7%10.4%6.7% ●主な優先課題国 内在庫水準の早期適正化・あらゆるリスクに対応した収益基盤の確立海 外インド事業の早期収益化・北米の販売網強化・欧州拠点の再編成 ●2027年3月期の連結業績予想2027年3月期の連結業績予想につきましては、ウクライナ情勢や米国・中東における地政学リスクが期初時点においても解消しておらず、不透明な事業環境が継続するものと見込んでおります。このような状況下、市場全般における建設機械需要の急激な増加は見込めないものの、前中期経営計画から取り組んできたKATO Reborn Project(収益性改善プロジェクト)に基づき開発を進めていた油圧ショベルの新型4機種を2026年7月より一斉に販売を開始するとともに、ラフテレーンクレーンの新型RVシリーズのラインナップ拡充を行うことで製品競争力の強化および販売拡大を推進してまいります。さらに、インド企業との合弁会社「ACE KATO Pvt. Ltd.」の操業を上期に開始することに加え、米国市場の需要回復が相応に期待できることから売上高は610億円を見込んでおります。一方、損益面は営業黒字に転換するものの、資材価格・物流費等の上昇が今期も懸念されることに加え、財務体質改善を目的とした弾力的な販売戦略を継続していくことから、中期経営計画で目標に掲げた水準には至らないものと見込んでおります。このような状況のもと、新たな収益の柱として期待するインド事業を早期に軌道に乗せるとともに、高騰を続ける様々なコストを吸収できるよう製品・部品価格の適正化を図り、収益の確保に努めてまいります。(単位:百万円) 2026年3月期 実績2027年3月期中計目標今回予想売上高56,33566,00061,000営業利益または営業損失(△)△2,3202,500600経常利益または経常損失(△)△1,841―120親会社株主に帰属する当期純利益4,526―0 ※想定為替レート 1米ドル=155円 1元=21円 1ユーロ=180円 1インドルピー=1.74円
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、設備投資の持ち直しを背景に緩やかな回復が続いたものの、建設資材・人件費の高騰により、国内の建設機械の需要は横ばいに推移しました。一方、世界経済は、ウクライナ情勢の長期化に加え、あらたに米国・中東情勢が緊迫化する等、不透明な事業環境が続きました。このような状況下、2026年3月期を初年度とする中期経営計画のテーマに掲げた『飛躍、そして次の時代へ』のもと「企業価値の向上」「成長戦略の推進と有効投資」「収益性の更なる向上」「サステナビリティ経営の実践」の各施策に取り組んでまいりました。当期においては前期から継続している棚卸資産の適正化を最優先課題として位置づけ、油圧ショベルの一部製品において戦略的な販売施策を継続するとともに、生産計画の見直しにより在庫水準の適正化を図ってまいりました。また、海外事業ポートフォリオの健全化に向けては、イタリア子会社への増資、中国事業の見直しを実施するとともに、インド企業との合弁会社「ACE KATO Pvt. Ltd.」の設立・操業開始の準備を進めるなど、中長期的な成長基盤の構築を推進いたしました。当連結会計年度は、大型ラフテレーンクレーンの販売再開や在庫水準の適正化を目的とした油圧ショベルの一部製品における弾力的な販売施策を推進したこともあり、売上高は563億3千5百万円(前年同期比106.4%)となりました。一方、損益面については、在庫調整に伴う工場稼働率の低下、資材価格・物流費の上昇による製造原価率の上昇に加え、補用部品等の長期在庫に対する一過性の評価損計上もあり、営業損失は23億2千万円(前年同期は営業利益9億3百万円)、経常損失は18億4千1百万円(前年同期は経常利益14億1百万円)となりました。なお、2026年2月13日公表の「海外子会社の連結除外に伴う特別利益の計上および業績予想の修正に関するお知らせ」のとおり、中国子会社の持分譲渡完了に伴う特別利益を計上した影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は45億2千6百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失60億3千3百万円)となりました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 なお、セグメント別の各金額は、セグメント間取引相殺消去前の金額によっております。また、当連結会計年度より、報告セグメントを変更しており、前連結会計年度との比較分析にあたっては、変更後の報告セグメントに基づく数値を用いております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(セグメント情報等)をご参照ください。 (日本)国内向け建設用クレーンの売上高は、主要部品の供給制約が解消した大型ラフテレーンクレーンの販売再開により、売上高は354億4千3百万円(前年同期比119.9%)と前期比増収となりました。一方、海外向け建設用クレーンの売上高は33億1千3百万円(前年同期比84.8%)となり、欧州全般および豪州向け販売が伸び悩み、減収となりました。国内向け油圧ショベル等の売上高は、競争激化のなか弾力的な販売を継続したことにより76億3千6百万円(前年同期比100.2%)と前期比同水準を維持しました。一方、海外向け油圧ショベル等は、関税影響による米国向け販売が伸び悩み、売上高は42億8千6百万円(前年同期比95.4%)と前期比減収となりました。以上を含めた日本の売上高は518億9千9百万円(前年同期比111.2%)、セグメント損失は22億3千1百万円(前年同期はセグメント利益6億2千1百万円)となりました。 (欧州)欧州は、需要減少により売上高は43億7千8百万円(前年同期比91.5%)と減収し、セグメント損失は2億3千9百万円(前年同期はセグメント損失1千1百万円)となりました。 (その他)当連結会計年度より中国セグメントをその他に組み入れました。結果として、その他の売上高は11億3千万円(前年同期比41.3%)、セグメント利益は5千7百万円(前年同期はセグメント損失6千9百万円)となりました。 財政状態については、次のとおりであります。 (資産の状況)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末の1,027億4千7百万円に比べ103億8千1百万円減少し、923億6千5百万円となりました。これは主として貸倒引当金の減少129億2千9百万円、破産更生債権等の減少129億3千万円、商品及び製品の減少45億5千5百万円、現金及び預金の減少36億9千5百万円、原材料及び貯蔵品の減少21億7千1百万円によるものであります。 (負債の状況)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末の581億4千4百万円に比べ82億4千6百万円減少し、498億9千8百万円となりました。これは主として、電子記録債務の減少39億1千8百万円、長期借入金の減少35億7千1百万円、社債の減少5億1千6百万円、支払手形及び買掛金の減少1億8千1百万円によるものであります。 (純資産の状況)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末の446億3百万円に比べ21億3千5百万円減少し、424億6千7百万円となりました。これは主として、為替換算調整勘定の減少51億9千7百万円、自己株式の増加による減少7億4百万円と利益剰余金の増加37億1千1百万円によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は110億6千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ36億9千5百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金は、2億6千万円の減少となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益46億9千9百万円、棚卸資産の減少53億6千3百万円の増加要因と仕入債務の減少44億4千9百万円、子会社株式売却益72億2千4百万円の減少要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金は、20億1千9百万円の増加となりました。その主な要因は加藤(中国)工程机械有限公司の持分譲渡による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入27億1千7百万円の増加要因と、有形固定資産の取得による支出5億3千6百万円、無形固定資産の取得による支出3億9千5百万円の減少要因によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金は、58億7千4百万円の減少となりました。その主な要因は長期借入金の返済による支出59億6千8百万円の減少要因によるものであります。 キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)42.046.247.943.446.0時価ベースの自己資本比率(%)8.912.317.114.116.6キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)4.25.3---インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)32.920.4--- (注)自己資本比率: 自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を用いております。※2024年3月期、2025年3月期及び2026年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業キャッシュ・フロー数値がマイナスのため、表記を省略しております。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)日本47,608 83.7欧州3,44999.8その他4 0.6合計51,062 83.4 (注) 1 金額は販売価格によっております。2 その他セグメントの主な変動理由は、中国子会社2社が生産及び販売活動を停止したことによるもので あります。 b.受注実績当社グループの主要製品の生産方式は、ほとんどが見込生産方式なので、受注実績の記載は省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)日本50,831 111.9欧州4,37491.5その他1,129 41.4合計56,335106.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 その他セグメントの主な変動理由は、中国子会社2社が生産及び販売活動を停止したことによるものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。 (売上高)当連結会計年度の売上高は563億3千5百万円(前年同期比106.4%)となりました。主要品目別の売上高の状況及び分析は以下のとおりです。 建設用クレーン 国内売上高は大型ラフテレーンクレーンの販売再開により354億4千3百万円(前年同期比119.9%)と前期比増収となりました。海外売上高は34億5百万円(前年同期比86.3%)と欧州全般および豪州向け販売が伸び悩み、減収となりました。よって、建設用クレーンの売上高は388億4千9百万円(前年同期比115.9%)となりました。 油圧ショベル等 国内売上高は競争激化による影響を受けたものの、在庫適正化に向けた弾力的販売を継続し、76億3千6百万円(前年同期比100.2%)と前期比同水準となりました。海外売上高は関税影響による米国向け販売の伸び悩みや欧州需要減少の影響を受け、86億2千9百万円(前年同期比80.4%)と減収となりました。よって、油圧ショベル等の売上高は162億6千5百万円(前年同期比88.6%)となりました。 その他その他の売上高は12億2千万円(前年同期比114.7%)となりました。 (売上総利益)当連結会計年度の売上総利益は前連結会計年度に比べ27億7千4百万円減少し、58億2千4百万円(前年同期比67.7%)となりました。在庫水準の適正化を目的とした油圧ショベルの一部製品における弾力的な販売施策の継続や在庫調整に伴う工場稼働率の低下、資材価格・物流費の上昇による製造原価率上昇に加え、補用部品等の長期在庫に対する一過性の評価損計上もあり、結果として売上総利益率は5.9ポイント減少し、10.3%となりました。 (営業損益)当連結会計年度の営業損益は上記売上総利益記載の悪化要因に加え、新製品開発やDX化推進に伴う経費の増加により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較し4億4千9百万円増加したことにより営業損失は23億2千万円(前年同期は営業利益9億3百万円)となりました。 (経常損益)当連結会計年度の営業外収益は為替差益は増加したものの、前期発生していた海外子会社からの配当金や受取保証金が減少したことにより、4億8百万円増加し、19億2千5百万円(前年同期比126.9%)となりました。営業外費用は、金利上昇に伴う支払利息増加等により4億2千7百万円増加し、14億4千6百万円(前年同期比141.9%)となりました。以上の結果、当連結会計年度の経常損益は前連結会計年度に比べ32億4千3百万円減少し、経常損失は18億4千1百万円(前年同期は経常利益14億1百万円)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純損益)当連結会計年度の特別利益は2026年2月13日公表の「海外子会社の連結除外に伴う特別利益の計上および業績予想の修正に関するお知らせ」に記載の通り、譲渡対象会社の加藤(中国)工程机械有限公司の持ち分譲渡に伴う子会社株式売却益の計上により、前連結会計年度に比べ70億6千万円増加し、72億2千4百万円となりました。特別損失は、欧州子会社の業況を踏まえ減損損失を計上したこと等により、6億8千3百万円となりました。 法人税等調整額は1億5千7百万円計上したことにより、結果として親会社株主に帰属する当期純利益は45億2千6百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失60億3千3百万円)となりました。 b.キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。当社グループの資金需要は主に運転資金、設備投資資金、研究開発資金となります。運転資金のうち主なものは、製品製造のための原材料や販売用部品の仕入費用や労務費及び製造経費をはじめ、販売費及び一般管理費などが該当します。また、部品・半製品を製造する上で相応のリードタイムを有すことから、安定的な生産を行うため部材の先行確保に加え、販売用部品の欠品を防ぐ必要性からも在庫負担が大きいという特徴があります。設備投資資金は主として、生産活動に必要な工場設備であり、研究開発資金は新製品の開発に係る費用及び開発部門の人件費が該当します。これらの資金需要のうち、短期資金需要については、手元資金や営業活動により得られたキャッシュ・フロー及びコミットメントライン等の融資枠による金融機関からの短期借入を基本としております。また、長期運転資金及び大規模な設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入や社債を基本としております。 当連結会計年度末における有利子負債の残高は402億7百万円、現金及び現金同等物の残高は110億6千8百万円となり、ネット有利子負債は291億3千9百万円(前年同期比99.2%)と前期比同水準になりました。なお、コア事業及び将来成長に向けた新製品の開発には投資効果を踏まえ、引きつづき資金を振り向けてまいります。 c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社では2026年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定し、『飛躍、そして次の時代へ』をメインテーマに「企業価値の向上」「成長戦略の推進と有効投資」「収益性の更なる向上」「サステナビリティ経営の実践」を基本方針に掲げ、外部要因に左右されにくい強固な経営基盤づくりと成長戦略に沿った有効投資を推進しております。中期経営計画の詳細につきましてはこちらをご覧ください。https://www.kato-works.co.jp/ir/html/1_01plan.html 2027年3月期の連結業績予想につきましては、ウクライナや米国・中東情勢等の地政学リスクが期初段階で解消しておらず不透明な事業環境が継続するものと見込んでおります。そのような状況下、市場全般における建設機械需要の急激な増加は見込めないものの、当社が足元で開発を進めていた新型油圧ショベルシリーズの国内市場への投入、インド事業の操業開始に加え、近年低迷していた米国市場の需要回復が相応に期待できることから、売上高は前期比8.3%増となる610億円を見込んでおります。一方、損益面は営業黒字には転じるものの、資材価格・物流費のさらなる上昇懸念や財務体質の改善を目的とした弾力的な販売戦略を今期も継続していくことから、中期経営計画で描いていた水準には届かないものと見込んでおります。このような状況のもと、新たな収益の柱として期待するインド事業を早期に軌道に乗せるとともに足元で高騰を続ける様々なコストを吸収できるよう製品・部品価格の適正化を図り、収益の確保に努めてまいります。 売上高(百万円)営業利益(百万円)経常利益(百万円)親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)一株当たり当期純利益(円)2027年3月期61,00060012000.002026年3月期(参考)56,335△2,320△1,8414,526398.71 *想定為替レート 1米ドル=155円 1元=21円 1ユーロ=180円 1インドルピー=1.74円 d.経営成績等に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性がある事項については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。当社グループの製品においては、多くの部材や外注品、多種の油圧部品や電子・自動車部品を必要とすることから、世界的な部品調達難や物流価格の高騰により、以下の事態が発生した場合は当社の売上高及び利益に影響がでる場合があります。・仕入先企業からの部品や資材の調達難による生産の見合わせ・国内及び海外工場の生産調整、生産停止による稼働率の低下・取引先からの受注の減少、キャンセルによる製品販売台数の減少、滞留在庫の増加・製品の需給バランスが崩れることによる製品販売価格の下落・取引先の財政状態悪化、信用不安による貸倒リスクの増加 これら認識のもと、当社グループでは常に市場や業界の動向に注視しつつ、特に調達・製造・販売体制と相互連携を強化していくことで経営成績に重要な影響がでないようリスクの低減と業績の安定化に努めております。

事業リスク

  • 経済・市場環境の変動
    建設機械の需要は景気循環に大きく左右され、インフラ投資や資源開発、不動産建設の動向に影響を受けます。国内外の公共投資、民間設備投資、エネルギー価格、地域紛争、通貨変動などが需要に影響を与え、業績が悪化する可能性があります。
  • 資金調達と為替変動
    銀行借入やシンジケートローンで資金調達を行っており、金利上昇や借換条件の悪化、金融機関の融資姿勢の変化が資金調達コストや資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。また、海外販売や資材調達における為替レートの変動も業績に影響を与えるリスクがあります。
  • 地政学リスクと環境規制
    中東情勢の緊迫化、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、米中対立、各国の制裁措置などがエネルギー価格、原材料価格、輸送コストに影響を与え、生産・販売計画に支障をきたす可能性があります。また、CO2削減や排出ガス規制などの環境規制強化への対応費用も業績に影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,540 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは下記に記すとおりです。なお、文中に記載の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済、市場環境等の変動について当社グループが扱う建設機械等の需要は、インフラ整備等の公共投資や資源開発、不動産の建設等に使用されることが多いことから、景気循環の影響を受けやすい状況にあります。国内市場はもとより、各国のインフラへの公共投資、民間設備投資やエネルギー価格、地域紛争の影響による経済安全保障、通貨変動等の要因が、当社グループ製品の需要に影響を与える可能性があります。加えて、世界的規模で経済・市場環境が急激に悪化した場合も、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、経営企画部門が中心となって業績及び「中期経営計画2025-2027」における各施策の進捗状況を管理し、会社全体のPDCAサイクルの迅速化を図り、対応することによって、これらリスクの低減に努めております。 (2) 資金調達等について当社グループでは、銀行借入、シンジケートローン及びコミットメントライン契約等により必要資金を調達しておりますが、国内の金融政策及び金融市場の変動により、調達金利の上昇、借換条件の悪化、金融機関の融資姿勢の変化等が生じた場合、当社グループの資金調達コスト及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。また、一部の借入金には財務制限条項が付されており、特定の条項に抵触し、返済請求を受けた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループでは、定期的な説明会を開催するなど金融機関との良好な関係を維持しつつ、資金調達手段の多様化に努めるとともに、運転資本の適正化や資本効率の向上など、財務体質の改善に取り組んでおります。 (3) 為替レートの変動について当社グループは、海外向け販売や海外からの資材調達を実施しているため、輸出入において為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、この変動リスクを回避するため、円建てによる輸出取引に加え、外貨建債権の為替予約取引を行うなど為替変動によるリスクを最小限に抑えるよう留意しております。 (4) 地政学リスクについて当社グループは、海外販路の拡大を図るため、世界各地において生産・販売の事業活動を展開しております。中東情勢の一段の緊迫化や、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、米中対立の継続、各国の制裁措置・報復措置の拡大、関税政策の変更、海上物流の混乱等、世界的な地政学リスクの高まりは、エネルギー価格、原材料価格、輸送コスト及び納期に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、原油・天然ガス等の供給制約や主要航路の寸断が発生した場合、当社グループの生産、販売及び部品調達計画に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループは、海外子会社を通じ、政治・経済情勢や各種規制等の動向を定期的に収集し、地域毎の事業環境の変動や業績への影響を把握することで、事業に及ぼす影響を分析し、対応を行っております。 (5) 環境規制・気候変動等について当社グループが取り扱う建設機械等は、製品及びその製造過程等においてCO2削減や排出ガス、騒音、エネルギー規制等様々な環境規制の適用を受け、対応を求められております。今後、排出ガス、燃費、騒音、製品ライフサイクルに係る環境規制に加え、温室効果ガス排出量の把握・開示、サプライチェーンを含む脱炭素要請及び炭素コスト負担の拡大等への対応が一層求められる可能性があり、これらへの対応のためにさらなる費用が必要となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、各国の環境規制・気候変動への対応及び関連法規等を遵守するため、研究開発等に資金を投入し、必要な措置を講じているほか、「中期経営計画2025-2027」の基本方針において「サステナビリティ経営の実践」を掲げ、マテリアリティへの取り組みを深化させております。 (6) 自然災害・事故等について 日本を含め当社グループが事業展開を行っている国や地域において、自然災害等の発生や労働環境の違いによる労働争議等の発生、紛争・テロ、感染症の流行が発生し、大幅な需要の減少や、操業の中断等があった場合、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、地震、火災、風水害等、自然災害の発生に対し、リスク管理体制のもと、一定の防災対策を講じております。また、海外子会社については適切な管理者の派遣を行うとともに、カントリーリスク分析及びモニタリングを実施するなど、各社の独立性を保ちながらリスクの低減に努めております。 (7) 法的規制等について当社グループは、国内外に事業を展開していることから、各国の法規制の適用を受けております。機械安全に係る保安事項はもとより、近年は環境保全のための排出ガス規制が年々強化される傾向にあります。そのため、法令の改正又は新たな規制の制定等に対応するための費用が発生した場合、又は、経済安全保障政策の強化に伴い、輸出管理、輸入制限、関税賦課、制裁対象取引の禁止、現地化要請等が強化された場合、当社グループの販売、調達、物流及び投資活動に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業展開に係る各国の法規制に関する情報収集を継続的に行い、早期に情報を把握し対策を実行することによりリスク軽減を図っております。 (8) 設備投資について当社グループで扱う建設機械等を製造するには、一定程度の広さの敷地や多くの設備等を必要とし、工場敷地、生産設備等に高額の設備投資を要する場合があります。事業環境の悪化等により収益性が事業計画の想定を下回り、新たに減損損失を計上する必要がある場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、経営企画部門が中心となって業績及び「中期経営計画2025-2027」における各施策の進捗状況を管理しており、投資マネジメントを強化し、適正な設備投資判断と投資効率化のモニタリングを継続することで、これらリスクの低減に努めております。 (9) 提携・協力関係について当社グループは、様々なビジネスパートナーとの提携を通じてグローバル戦略の構築を目指しておりますが、期待する効果を得られなかった場合や提携が解消された場合、また、未確認債務の判明や偶発債務が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、新規提携時及び解消時には、外部専門家のアドバイスや適切なデューデリジェンスを実施することで、リスクの低減に努めております。 (10)原材料の調達及び生産について当社グループの製品は、調達部品の比率が高く、原材料価格、エネルギー価格、物流費及び人件費の上昇、並びに特定部材・電子部品・鋼材等の供給逼迫、仕入先企業の操業停止、品質問題、輸送途絶等により、当社グループの原価上昇又は生産計画の遅延が生じる可能性があります。当社グループでは、社内における原価低減活動に加え、仕入先企業とのコミュニケーション強化を図り、最適価格の維持を図りつつ安定供給体制の維持に努めております。また、長期のリードタイムを要する調達部品、調達リスクの高い部品については特に在庫管理と生産計画管理の徹底を図っております。 (11)価格競争及び研究開発について当社グループの製品・サービスが環境性能、安全性、デジタル対応、稼働管理、保守性及び総保有コスト等の面で市場ニーズを的確に捉えられず、競合他社に対する競争優位性を維持できなかった場合、または、当社グループの製品に、開発の遅れや市場ニーズとの不一致等が生じ、製品の競争力が低下した場合、売上の減少等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、経営企画部門が中心となって業績及び「中期経営計画2025-2027」における各施策の進捗状況を管理しており、開発施策については、マーケティングを強化し、市場ニーズを取り込んだ高付加価値製品の提供とコスト削減に取り組むことで、更なる競争力のある製品の開発を進めております。 (12)債権管理について当社グループが扱う建設機械等は、比較的高額な売買となり、債権の返済期間が長期になることがあります。その間取引先の財政状況が悪化するなどして予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、追加の引当計上が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、取引先の業態や資金状況に応じた与信管理を行うとともに、必要に応じて担保の提供を受けるなど、不良債権の発生防止に努めております。また、定期的に開催する債権審査会議では、一定の条件に該当する取引先について与信限度額の見直しを実施するほか、継続的なモニタリングを行っております。 (13)棚卸資産について当社グループで扱う建設機械等は、一部の製品を除き、需要予測に基づく見込生産を行っております。予期せぬ需要の減少、市場価格の下落又は在庫保有期間の長期化等により、棚卸資産の価値が低下し、評価損の計上を余儀なくされた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、需要予測精度を高めるための販売会議及び製造部門と販売部門の会議を開催し、棚卸資産の在庫管理について、短期・長期の需要予測を行い、その適正化に努めております。 (14)製品の不具合等について当社グループでは、製品の欠陥による大規模リコールや市場対策措置の実施に伴う多額の措置費用、また大型の機械であるが故に製品事故が発生した場合、多額の賠償責任費用を負うリスクがあります。これらは当社グループの信用にも重大な影響を及ぼす可能性があり、また、その損害賠償額等が保険の保障額を超えた場合、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、品質マネジメントシステムを構築し品質を保証する仕組み・体制を整備しております。社内で定めた厳しい基準のもと、安全と品質の維持向上に努めております。また、市場品質情報を収集し、品質の改善に努めております。万が一の事故等に備え、製造物責任保険等で十分な保障額の付保を図ることで、費用や賠償責任の負担による財務状況への影響を最小限に抑えられるよう備えております。 (15)情報セキュリティについて当社グループは、顧客情報、個人情報、営業秘密、設計情報その他の機密情報を保有しており、ランサムウェア、不正アクセス、サプライチェーンを経由した侵入、委託先での事故、システム障害等により、情報漏洩、データ毀損、操業停止又はサービス停止が発生した場合、損害賠償責任、復旧費用、追加投資及び信用低下等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、各国でサイバーセキュリティ及び個人情報保護に関する規制が強化されるなか、これらへの対応コストが増加する可能性があります。当社グループでは、情報の機密保持及び管理システムの安定稼働には細心の注意を払い、適時のセキュリティパッチの適用や不正侵入の防御と早期検知、インシデント発生時の復旧手順を定めるなど、外部からの不正アクセスや情報漏洩等を防ぐための適切な管理体制を強化しております。 (16)知的財産について当社グループの知的財産権が侵害され、製品・技術等の市場価値が低下した場合、又は、当社グループが提供する製品・技術等が第三者の知的財産権に抵触し、訴訟が提起された場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、知的財産部門を設置し、知的財産権の適切な管理に努めるほか、製品の開発や製造、販売、その他の事業等において第三者の保有する知的財産権を侵害することのないよう、事前の調査や継続的な監視等を行っております。 (17)コンプライアンスリスクについて当社グループは、国内外に事業を展開していることから、贈収賄防止、競争法、経済制裁・輸出管理、人権・労働、環境、個人情報保護、会計・税務その他の各種法令及び社内規程を遵守する必要がありますが、万が一、役員及び従業員等による重大な不正、不祥事又は内部管理上の不備等が発生した場合、監督官庁等による処分、訴訟、取引停止、入札参加制限等の制裁を受ける可能性があります。これにより、対応費用の発生及び社会的信用の失墜等を通じて、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令や倫理を遵守した企業活動を行うよう「コンプライアンス規程」を定め、定期的なコンプライアンス教育・研修等を通じてコンプライアンス上の問題発生を未然に防止するよう努めるほか、内部通報制度やコンプライアンスを推進するための内部統制委員会を設置し、コンプライアンス体制の強化を図っております。 これらのリスクは相互に関連して顕在化する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に複合的な影響を及ぼす可能性があります。

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