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ヒーハイスト(6433)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 精密機器製造販売
    ヒーハイストは、直動機器、精密部品加工、ユニット製品の3つの事業を柱としています。特に、機械の動きをスムーズにする「直動機器」の製造販売が主力で、創業以来培った独自の技術で、工作機械や精密機械など幅広い分野に製品を供給し収益を得ています。近年では、省エネや省スペースに対応した新製品開発にも注力し、市場ニーズに応えています。
  • 受託加工と新製品開発
    精密部品加工では、高い精度が求められるレース用部品や試作部品の製造を受託しています。これは同社の精密加工技術の高さを示すものであり、次世代製品(環境・エネルギー・ロボットなど)の機能部品加工にも応用されています。また、直動機器や精密部品加工で培った技術を活かし、スマートフォン液晶画面製造装置向けの位置決め装置などのユニット製品も開発・販売しており、事業領域を広げています。
  • 海外展開と多角化
    同社グループは、日本国内だけでなく、中国に連結子会社(赫菲(上海)軸承商貿有限公司)を持ち、海外での事業活動も展開しています。主力のリニアボールブッシュは、独創的な設計思想によるミニチュア化に成功し、長年にわたり高品質な製品として供給されています。さらに、魚釣りのルアー商品とのコラボレーション(LBO)や、樹脂で軽量化した民生品への応用など、多角的な製品開発を通じて収益源の多様化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 精密機器製造事業(直動機器)
    ヒーハイストグループは、精密機器製造事業の単一セグメントで構成されています。この中で「直動機器」は主力製品であり、機械装置の可動部に使われるリニアボールブッシュ、UTB、JFK、ボールスプラインなどを製造販売しています。これらの製品は、金属同士の摩擦を減らし、機械装置の寿命を延ばす重要な役割を担っており、工作機械や精密機械など幅広い産業分野に供給されています。
  • 精密機器製造事業(精密部品加工)
    精密機器製造事業におけるもう一つの柱が「精密部品加工」です。主にレース用部品や試作部品の受託加工を行っており、特に精緻な加工技術が要求される分野で強みを発揮しています。同社のコア技術である球面加工技術や鏡面加工技術を駆使し、特殊材料や難切削材の超精密部品加工にも対応しており、次世代製品の機能部品加工にも貢献しています。
  • 精密機器製造事業(ユニット製品)
    同事業の「ユニット製品」は、直動機器と精密部品加工で培った精密加工技術を発展させたものです。スマートフォン等の液晶画面製造における位置決め装置や、パラレル機構を用いた薄型シンプル構造の多軸ステージなどを製造販売しています。また、ステージから応用開発された球面軸受も提供しており、国内・海外のあらゆる産業装置メーカー向けに供給することで、事業の多角化を進めています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,864 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社1社(赫菲(上海)軸承商貿有限公司)で構成されております。精密機器製造事業の単一セグメントでありますが、事業の傾向を示す品目別の事業内容は、以下のとおりであります。当社は創業以来、一貫して直動機器及び精密部品の製造販売を行い、後にそれらの技術を応用してユニット製品の製造販売も開始しました。直動機器のリニアボールブッシュ(注1)においては、独創的な設計思想によりミニチュア化に成功し、以来長年にわたって工作機械や精密機械等、あらゆる分野に高品質な製品として供給を行っております。さらに、省エネニーズに向けた軽量タイプや、装置等の省スペースニーズに向けたスリムタイプ等、これまで蓄積してきた技術を応用して新製品開発・製品の改良にも力を入れております。精密部品加工においては、レース用部品及び試作部品の製造を受託しており、精密な加工技術の要求にスピード感をもって対応しております。ユニット製品においては、直動機器及び精密部品加工で培った精密加工技術を発展させ開発したものであり、スマートフォン等の液晶画面製造の位置決め装置をはじめ、国内・海外のあらゆる産業装置メーカー向けに供給しております。 (1) 直動機器 主力製品リニアボールブッシュは、機械装置の可動部に用いられる部品であります。一般的に機械装置の可動部は、金属と金属が接触しお互いに擦り合いながら可動いたします。金属同士が擦れると、そこには摩擦が生じ、金属の焼きつき、摩耗、破損などの現象が生じます。リニアボールブッシュは、接触面を鋼球が転がりながら移動することで、摩擦による影響を低減し、機械装置の寿命を延ばす役割を担っております。リニアボールブッシュは機械装置に欠かせない要素部材であり、その種類は多岐にわたりますが、当社グループでは直線運動を実現するリニアボールブッシュ、UTB(注2)、LMHB(注3)の製造販売、ボールスプライン(注4)等の製造販売を行っております。また、直動機構を応用し、ルアー用途としてLBO(注5)をメガバス株式会社と共同開発しました。 (2) 精密部品加工精密部品加工は、主にレース用部品及び試作部品の受託加工を行っております。レース用部品はより精緻な加工技術が要求されており、機動力で対応するなど利便性にも強みを持っておりました。また、次世代製品(環境・エネルギー・ロボット等)の機能部品加工を行っており、当社のコア技術である球面加工技術や鏡面加工技術を駆使し、特殊材料・難切削材等の超精密部品の受託加工を行っております。 (3) ユニット製品一般的な多軸ステージ(注6)は、軸を積み重ねることで複数軸を構成しますが、当社ではパラレル機構(注7)を用いております。同一平面上に複数のアクチュエータ(注8)を配置した薄型シンプル構造を実現し、装置の小型・省電力化に貢献しております。また、ステージから応用開発してプロダクトアウト製品として球面軸受(注9)を製造販売しております。 (注1) リニアボールブッシュ = Linear Ball Bushボールベアリング用鋼球を利用した、直動的に移動する軸受(注2) UTB = Utility Track Ball民生分野向けリニアボールブッシュ(注1)(注3) LMHB = Linear Motion Hyper Bush外筒に樹脂を用いた圧入組付タイプのリニアボールブッシュ(注1)(注4) ボールスプライン = Ball Splinesリニアボールブッシュ(注1)のシャフト及び外筒の内径を溝付けし、ローリング方向に保持力を持たせた軸受(注5) LBO = Linear Bearing Oscillatorリニアボールブッシュ(注1)の機構に重りを付けてルアーに内蔵し、慣性により飛距離を伸ばせる構造(注6) ステージ = Stage単軸又は多軸の位置決め機構(注7) パラレル機構 = Parallel Mechanism並列機構、並列に配置された複数のアクチュエータ(注8)を協調して動くように制御して、テーブルを目的の位置に移動させる機構(注8) アクチュエータ = Actuator駆動部と直線運動及び回転運動を行う被駆動部で構成された駆動機構(注9) 球面軸受 = Spherical Rolling Joint筐体と可動部材との間にボールを配置した構造の転がり運動をする球面軸受 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
諸外国の安価な製品や代替品の流入により価格競争に陥る可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
独創的な設計思想によるミニチュア化技術、精密加工技術、球面加工技術、鏡面加工技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:直動機器への高い依存度 / 特定販売先への高い依存度 / 知的財産権に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ヒーハイストは、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスに関する公開情報が限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では明確に確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

既存顧客との長期的な取引関係や、特定の用途に合わせたカスタマイズされた製品提供の可能性は示唆されますが、顧客が乗り換えることによる具体的な損失額や、乗り換え障壁の高さを示す定量的な情報は不足しています。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ヒーハイストの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスや製品の価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されません。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別の製品・サービス提供が中心と考えられます。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営による生産効率の改善や、サプライヤーとの良好な関係構築によるコスト削減努力は推測されますが、競合他社と比較して構造的に優位なコストポジションを確立しているという明確な証拠はありません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ヒーハイストは、特定のニッチ市場において一定のシェアを確保しており、その規模が効率的な事業運営を可能にしている可能性があります。しかし、業界全体を寡占するほどの圧倒的な規模の経済性は確認されていません。

  • 独創的な精密加工技術
    ヒーハイストは、創業以来一貫して直動機器と精密部品の製造販売に携わり、特にリニアボールブッシュのミニチュア化に成功するなど、独創的な設計思想と精密加工技術を強みとしています。この技術は、工作機械や精密機械、さらにはスマートフォン製造装置など、高精度が求められる多様な産業分野で高品質な製品供給を可能にし、同社の競争力の源泉となっています。
  • 多岐にわたる製品応用力
    同社は、直動機器の技術を応用してユニット製品の製造販売も開始しており、スマートフォン等の液晶画面製造の位置決め装置など、幅広い産業装置メーカーに供給しています。また、レース用部品や試作部品の受託加工で培った精密加工技術は、次世代製品の機能部品加工にも活用されており、多様な顧客ニーズに対応できる応用力が強みです。
  • 安定した顧客基盤と新市場開拓
    長年にわたり、THK株式会社や本田技研工業株式会社(ホンダグループ)といった大手企業との安定した取引関係を維持していることは、同社の事業基盤の安定性を示しています。また、既存顧客との関係を維持しつつ、新市場・新規顧客の開拓にも積極的に取り組むことで、特定の販売先への依存リスクを軽減し、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 「義の心」に基づく経営理念
    ヒーハイストは「義の心」を経営理念とし、顧客のニーズを真摯に捉え、社会貢献、社員共生、安定成長を目指しています。これは、自分たちの都合ではなく、顧客が何を望み、何に困っているかを理解し、それに応えることで、結果として利益が生まれるという「先義後利」の考え方を重視するものです。この理念に基づき、常に新しい技術を追求し、高品質・高付加価値製品の提供を通じて社会に貢献することを目指しています。
  • 「不易流行」の経営方針
    同社は、時代や環境の変化に対応しつつも、変えてはならない本質(不易)と、変化に順応すべきもの(流行)を明確にする「不易流行」を経営方針としています。例えば、企業スピリッツや経営理念は「不易」として守りつつ、戦略、技術、生産方法などは「流行」として柔軟に変化させていく考えです。特に「スマート生産」を通じて、効率的な生産体制を構築し、従業員の働きがい向上と生産性向上を両立させることを目指しています。
  • 中期経営計画「Hephaist Vision65」
    ヒーハイストは、主力の直動機器において「小径リニアボールブッシュ世界NO.1」を目標に掲げ、製品の原価低減と品揃え拡充に取り組む中期経営計画「Hephaist Vision65」を推進しています。この計画では、「スマート生産」「稼働率の平準化」「直動機器の製品力強化」「精密部品加工の売上確保」「ユニット製品の販路拡大」を重点施策とし、中長期的な成長と利益確保を目指しています。具体的には、生産能力を活かした安定生産と原価低減、市場シェアの拡大、そして新製品開発や海外市場への展開を通じて、持続的な企業価値向上を図ります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「義の心」という経営理念のもと、創業以来直動機器の専門メーカーとして常に新しいテクノロジーを追求し、多様化する顧客ニーズに適応する高品質・高付加価値製品を提供するとともに、経営の効率性と業績の向上を図ることで社会に貢献し、株主、取引先、従業員など全てのステークホルダーのご期待にお応えすることを基本方針としております。 ①「経営理念」「義の心」 仕事とは、先に義を尽くして後から利益がくる「先義後利」だと考えます。自分たちの都合でモノを作るのではなく、お客様が何を望み、何に困っているのかをつかみ、それに真摯に応える「義の心」こそ、当社グループの経営理念です。 経営理念「義の心」を実践するために以下の方針を掲げています。a社会貢献 新たな価値の創造を通じて、社会に貢献できる企業を目指す。b社員共生 社員と共に生き、喜びを分かち合う企業を目指す。c安定成長 上記方針の目標を達成するため、安定した収益を生み続ける企業を目指す。 ②「経営方針」「改善と進歩」社員全員が、改善の実感と進歩の実感を得る。何事も期日(デッドライン)を設ける。タスクの先延ばしを防ぎ、集中力を高めて仕事の質とスピードを向上させる。【直動機器】リニアブッシュ小径ストレート及びフランジ生産の効率を上げる。【ユニット】売上高・利益の向上を目指す。【精密部品加工】レース用部品確保と新たな部品加工に挑戦する。 継続の方針「不易流行」「不易」とは、どのような時代や環境になろうとも、変えてはならないこと。「流行」とは、その時代、時代の環境の変化に順応していかなければならないこと。例えば、・人の役に立つ(人の使命)、社会の役に立つ(企業の使命)、企業スピリッツ、経営理念等は「不易」。戦略、戦術、組織、技術、生産方法、システム(仕組み)等は「流行」。・各部門間の互いの「リスペクト(価値を認めること)」が当社グループの強み、信頼とリスペクトがあっての「共存共栄」(「不易」変えてはならないこと)。・成長とは、変化すること、変化を起こすこと、これからがこれまでを決めるように取り組む。 (2) 経営環境今後の見通しにつきましては、半導体需要の高まりや人手不足を背景とした自動化ニーズの増加、先端産業分野における精密部品加工需要の継続的な拡大、さらにフィジカルAI関連投資の進展などを受け、当社を取り巻く事業環境は総じて回復に向けた動きが続くものと見込まれます。一方で、国際情勢・特に中東情勢の不安定化やエネルギー価格・原材料価格の高騰など、先行き不透明な要因も残されており、事業環境は依然として変動要素を含む状況が続くものと予想されます。このような事業環境のもと、当社は拡大する自動化ニーズに対応すべく、強化した生産設備の稼働を最大限に活用し、直動機器の生産体制の一層の拡充と販売拡大に取り組んで参ります。また、これまで培ってきた高精度加工技術を基盤として、より付加価値の高い製品群への選択と集中を進めることで、収益基盤の安定化と持続的な成長の実現を図って参ります。 当社グループの品目別の経営環境の認識は以下のとおりであります。 ① 直動機器 2025年度は、需要の回復の遅れや中国市場からの受注停滞が継続したことの影響を受け、売上高は減少しました。2026年度は、自動化関連の需要に向けて強化した生産設備の稼働を最大限に活用し、直動機器の生産体制の一層の拡充と販売拡大に取り組んで参ります。② 精密部品加工 2025年度は、レース用部品のレギュレーション変更が影響し、売上が減少しました。2026年度は、提案型営業強化による継続的なレース用部品の受注獲得を図っていくとともに、強みを生かした新たな精密部品の受託加工の獲得を進めて参ります。③ ユニット製品2025年度は、半導体製造装置向けステージ製品や中国向け球面軸受の案件に対応したことで、売上が増加しました。2026年度は、当社の独自技術を活かした付加価値の高い製品を成長市場に展開して行くことで、更なる売上の増加と収益基盤の安定化を図って参ります。 (3) 中期経営戦略当社グループでは、「自ら技術と人をつなぎ、世界のステージへ」「Joint・Robot の HEPHAIST」を経営ビジョンに掲げ、これまで培ってきた高精度加工技術を基盤として、より付加価値の高い製品群への選択と集中を進めることで、収益基盤の安定化と持続的な成長の実現を図って参ります。① 直動機器強化した生産設備の稼働を最大限に活用し、生産効率の向上を図ることで、安定生産・原価低減を進め、利益率の向上を図っていきます。また、製品ポートフォリオを整理し、市場シェアの低い形番の生産増強を図ることでシェア拡大を進め、収益性が高い製品の販売数増加を図って参ります。② 精密部品加工強みの高精度な加工技術を一段と高度に磨き上げ、内製化比率を高めることで、より一層の利益率向上と技術の蓄積に取り組んで参ります。また、レース用部品の継続供給に加え、新たな技術領域への展開を図ることで、他の精密部品加工の獲得を進めて参ります。③ ユニット製品当社の独自技術を活かした付加価値の高い製品を成長市場に展開していくことで、更なる売上の増加と収益基盤の安定化を図って参ります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下、「KPI」という。)は、売上高、営業利益、売上高営業利益率であります。2027年3月期の目標値は売上高2,066,799千円、営業利益101,595千円、売上高営業利益率4.9%であります。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)及び(3)に記載の経営方針及び中期経営戦略を実行していく上で、当社グループが、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)① 固定費・変動費の削減等による利益率の向上② 球面軸受をはじめとしたJoint製品の製販強化③ 利益率の高い直動機器の選択と集中による利益改善 (6) ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み社会及び企業の持続可能な発展を追求するためには、企業が社会における良き企業市民として経済的・環境的・社会的な各側面に配慮して事業活動を行い、CSR(企業の社会的責任)に取り組むことが必要不可欠と考えております。環境面では、導入している環境マネジメントシステム「エコアクション21」の運用活動による継続的な改善を行うことで、持続可能な社会の実現と企業価値向上を図って参ります。カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、本社・埼玉工場のA棟建屋等に太陽光発電設備を設置しており、引き続き、自社のCO2排出量削減と社会のサステナビリティへの貢献に取り組んで参ります。資源循環型社会の構築に向けた取り組みとして、マテリアルリサイクルが困難な古紙や廃プラスチックを、化石燃料代替の固形燃料R.P.F(Refuse Paper and Plastic Fuel)として再利用する取り組みに協力するとともに、卵の殻を配合したエコペーパ―「CaMISHELL」を使用した名刺を導入しており、引き続き、CO2排出量削減による資源循環型社会の構築に取り組んで参ります。また、家庭で余っている食品を集め、フードバンクやこども食堂、フードパントリー等に寄付をするフードドライブ事業に協力することで食品ロス削減に協力しており、引き続き、SDGs目標である「1 貧困をなくそう」、「2 飢餓をゼロに」、「12 つくる責任 つかう責任」及び「17 パートナーシップで目標を達成しよう」の達成に取り組んで参ります。さらに、国際社会からの要請に応える社会貢献への取り組みの一環として、開発途上国の人々がより良い生活を送ることを願い、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・ スポンサーシップに協力し、当社と縁が深いベトナム社会主義共和国のソンハ地域開発プログラムを通じ、貧困に苦しむ子どもたちの成長の支援を進めることで、世界の貧困を終わらせ、SDGsの持続可能な世界を実現することを目指して参ります。秋田工場では、令和6年度において、厚生労働統計調査の指定事業所として正確かつ迅速な報告に努めたことが認められ、「令和7年度厚生労働統計功労者」として、その功績が表彰されました。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「義の心」という経営理念のもと、創業以来直動機器の専門メーカーとして常に新しいテクノロジーを追求し、多様化する顧客ニーズに適応する高品質・高付加価値製品を提供するとともに、経営の効率性と業績の向上を図ることで社会に貢献し、株主、取引先、従業員など全てのステークホルダーのご期待にお応えすることを基本方針としております。 ①「経営理念」「義の心」 仕事とは、先に義を尽くして後から利益がくる「先義後利」だと考えます。自分たちの都合でモノを作るのではなく、お客様が何を望み、何に困っているのかをつかみ、それに真摯に応える「義の心」こそ、当社グループの経営理念です。 経営理念「義の心」を実践するために以下の方針を掲げています。a社会貢献 新たな価値の創造を通じて、社会に貢献できる企業を目指す。b社員共生 社員と共に生き、喜びを分かち合う企業を目指す。c安定成長 上記方針の目標を達成するため、安定した収益を生み続ける企業を目指す。 ②「経営方針」「改善と進歩」社員全員が、改善の実感と進歩の実感を得る。何事も期日(デッドライン)を設ける。タスクの先延ばしを防ぎ、集中力を高めて仕事の質とスピードを向上させる。【直動機器】リニアブッシュ小径ストレート及びフランジ生産の効率を上げる。【ユニット】売上高・利益の向上を目指す。【精密部品加工】レース用部品確保と新たな部品加工に挑戦する。 継続の方針「不易流行」「不易」とは、どのような時代や環境になろうとも、変えてはならないこと。「流行」とは、その時代、時代の環境の変化に順応していかなければならないこと。例えば、・人の役に立つ(人の使命)、社会の役に立つ(企業の使命)、企業スピリッツ、経営理念等は「不易」。戦略、戦術、組織、技術、生産方法、システム(仕組み)等は「流行」。・各部門間の互いの「リスペクト(価値を認めること)」が当社グループの強み、信頼とリスペクトがあっての「共存共栄」(「不易」変えてはならないこと)。・成長とは、変化すること、変化を起こすこと、これからがこれまでを決めるように取り組む。 (2) 経営環境今後の見通しにつきましては、半導体需要の高まりや人手不足を背景とした自動化ニーズの増加、先端産業分野における精密部品加工需要の継続的な拡大、さらにフィジカルAI関連投資の進展などを受け、当社を取り巻く事業環境は総じて回復に向けた動きが続くものと見込まれます。一方で、国際情勢・特に中東情勢の不安定化やエネルギー価格・原材料価格の高騰など、先行き不透明な要因も残されており、事業環境は依然として変動要素を含む状況が続くものと予想されます。このような事業環境のもと、当社は拡大する自動化ニーズに対応すべく、強化した生産設備の稼働を最大限に活用し、直動機器の生産体制の一層の拡充と販売拡大に取り組んで参ります。また、これまで培ってきた高精度加工技術を基盤として、より付加価値の高い製品群への選択と集中を進めることで、収益基盤の安定化と持続的な成長の実現を図って参ります。 当社グループの品目別の経営環境の認識は以下のとおりであります。 ① 直動機器 2025年度は、需要の回復の遅れや中国市場からの受注停滞が継続したことの影響を受け、売上高は減少しました。2026年度は、自動化関連の需要に向けて強化した生産設備の稼働を最大限に活用し、直動機器の生産体制の一層の拡充と販売拡大に取り組んで参ります。② 精密部品加工 2025年度は、レース用部品のレギュレーション変更が影響し、売上が減少しました。2026年度は、提案型営業強化による継続的なレース用部品の受注獲得を図っていくとともに、強みを生かした新たな精密部品の受託加工の獲得を進めて参ります。③ ユニット製品2025年度は、半導体製造装置向けステージ製品や中国向け球面軸受の案件に対応したことで、売上が増加しました。2026年度は、当社の独自技術を活かした付加価値の高い製品を成長市場に展開して行くことで、更なる売上の増加と収益基盤の安定化を図って参ります。 (3) 中期経営戦略当社グループでは、「自ら技術と人をつなぎ、世界のステージへ」「Joint・Robot の HEPHAIST」を経営ビジョンに掲げ、これまで培ってきた高精度加工技術を基盤として、より付加価値の高い製品群への選択と集中を進めることで、収益基盤の安定化と持続的な成長の実現を図って参ります。① 直動機器強化した生産設備の稼働を最大限に活用し、生産効率の向上を図ることで、安定生産・原価低減を進め、利益率の向上を図っていきます。また、製品ポートフォリオを整理し、市場シェアの低い形番の生産増強を図ることでシェア拡大を進め、収益性が高い製品の販売数増加を図って参ります。② 精密部品加工強みの高精度な加工技術を一段と高度に磨き上げ、内製化比率を高めることで、より一層の利益率向上と技術の蓄積に取り組んで参ります。また、レース用部品の継続供給に加え、新たな技術領域への展開を図ることで、他の精密部品加工の獲得を進めて参ります。③ ユニット製品当社の独自技術を活かした付加価値の高い製品を成長市場に展開していくことで、更なる売上の増加と収益基盤の安定化を図って参ります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下、「KPI」という。)は、売上高、営業利益、売上高営業利益率であります。2027年3月期の目標値は売上高2,066,799千円、営業利益101,595千円、売上高営業利益率4.9%であります。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)及び(3)に記載の経営方針及び中期経営戦略を実行していく上で、当社グループが、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)① 固定費・変動費の削減等による利益率の向上② 球面軸受をはじめとしたJoint製品の製販強化③ 利益率の高い直動機器の選択と集中による利益改善 (6) ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み社会及び企業の持続可能な発展を追求するためには、企業が社会における良き企業市民として経済的・環境的・社会的な各側面に配慮して事業活動を行い、CSR(企業の社会的責任)に取り組むことが必要不可欠と考えております。環境面では、導入している環境マネジメントシステム「エコアクション21」の運用活動による継続的な改善を行うことで、持続可能な社会の実現と企業価値向上を図って参ります。カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、本社・埼玉工場のA棟建屋等に太陽光発電設備を設置しており、引き続き、自社のCO2排出量削減と社会のサステナビリティへの貢献に取り組んで参ります。資源循環型社会の構築に向けた取り組みとして、マテリアルリサイクルが困難な古紙や廃プラスチックを、化石燃料代替の固形燃料R.P.F(Refuse Paper and Plastic Fuel)として再利用する取り組みに協力するとともに、卵の殻を配合したエコペーパ―「CaMISHELL」を使用した名刺を導入しており、引き続き、CO2排出量削減による資源循環型社会の構築に取り組んで参ります。また、家庭で余っている食品を集め、フードバンクやこども食堂、フードパントリー等に寄付をするフードドライブ事業に協力することで食品ロス削減に協力しており、引き続き、SDGs目標である「1 貧困をなくそう」、「2 飢餓をゼロに」、「12 つくる責任 つかう責任」及び「17 パートナーシップで目標を達成しよう」の達成に取り組んで参ります。さらに、国際社会からの要請に応える社会貢献への取り組みの一環として、開発途上国の人々がより良い生活を送ることを願い、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・ スポンサーシップに協力し、当社と縁が深いベトナム社会主義共和国のソンハ地域開発プログラムを通じ、貧困に苦しむ子どもたちの成長の支援を進めることで、世界の貧困を終わらせ、SDGsの持続可能な世界を実現することを目指して参ります。秋田工場では、令和6年度において、厚生労働統計調査の指定事業所として正確かつ迅速な報告に努めたことが認められ、「令和7年度厚生労働統計功労者」として、その功績が表彰されました。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における国内経済は、円安基調を背景としたインバウンド需要の拡大により、全体としては緩やかな回復基調を維持しました。一方、金利上昇に伴い資金調達環境は引き締まりつつあります。また、原材料価格や物流コストの上昇、サプライチェーンの不安定化に加え、地政学リスクや中国経済の回復遅れなど、外部環境は依然として不透明な状況が続いております。産業用機械業界の需要回復は、世界的な設備投資の慎重姿勢が続いている影響で、力強さを欠く状況が続いております。こうした環境変化に対応するため、当社グループでは、コスト削減の推進に加え、強みを生かした新たな精密部品の受託加工の獲得や、独自技術を活用した自社ブランド製品の販路拡大に取り組んでおります。また、利益率の低い形番についてはスクラップ・アンド・ビルドを実行し、収益力の向上と安定的な収益構造の確立に向けた準備を進めております。 a.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は1,636,795千円(前年同期比27.1%減)となりました。利益面につきましては、直動機器及びレース用部品の売上高減少により、営業損失262,208千円(前年同期は、営業損失121,495千円)、経常損失299,048千円(前年同期は、経常損失189,781千円)となり、当連結会計年度に減損損失413,109千円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失718,511千円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純損失203,461千円)となりました。 品目別の経営成績は、次のとおりとなります。(a)直動機器 直動機器につきましては、第4四半期では産業用機械業界の需要に回復の兆しが見え始めてきましたが、累計では産業用機械業界の需要回復遅れが影響し、当連結会計年度の売上高は1,058,792千円と前年同期と比べ306,886千円の減少(前年同期比22.5%減)となりました。(b)精密部品加工 精密部品加工につきましては、新たな受託加工の取り込みに努めましたが、レース用部品のレギュレーション変更に伴う影響を受け、売上高は345,699千円と前年同期と比べ334,890千円の減少(前年同期比49.2%減)となりました。(c)ユニット製品 ユニット製品につきましては、半導体関連装置向け案件への対応によりステージ製品の売上が増加したことに加え、既に実施していた球面軸受の販売価格引上げの効果が寄与したことにより、売上高は232,303千円と前年同期と比べ33,546千円の増加(前年同期比16.9%増)となりました。 b.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ868,784千円減少し、4,138,785千円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ151,325千円減少し、2,037,608千円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ717,459千円減少し、2,101,177千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、402,946千円となり、前連結会計年度末と比べ156,218千円の減少となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は162,811千円(前連結会計年度は183,386千円の支出)となりました。これは主に、減損損失413,109千円、減価償却費195,168千円及び売上債権の減少335,330千円による増加があったものの、税金等調整前当期純損失713,821千円、仕入債務の減少188,495千円及び棚卸資産の増加76,661千円により資金が減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は25,924千円(前連結会計年度は51,723千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,138千円及び無形固定資産の取得による支出3,301千円により資金が減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は30,263千円(前連結会計年度は99,475千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出345,694千円であったものの、短期借入金による収入250,000千円及び長期借入金による収入200,000千円による資金の増加によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループは、精密機器製造事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。 a.生産実績当連結会計年度における生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。品目の名称生産高(千円)構成比(%)前年同期比(%)直動機器947,99062.567.5精密部品加工345,69922.850.8ユニット製品223,33414.7116.9合計1,517,025100.066.6 (注) 金額は、販売価格によっております。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。品目の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)直動機器1,172,68993.5342,103158.1精密部品加工340,33052.154,79991.0ユニット製品229,417115.050,79091.2合計1,742,43782.7447,693134.7 c.販売実績当連結会計年度における販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。品目の名称販売高(千円)構成比(%)前年同期比(%)直動機器1,058,79264.7△22.5精密部品加工345,69921.1△49.2ユニット製品232,30314.216.9合計1,636,795100.0△27.1 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)THK株式会社1,173,38052.3905,15155.3ホンダグループ616,72627.5277,02216.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度における売上高は1,636,795千円(前年同期比27.1%減)となり、前年同期と比べて608,231千円減少いたしました。品目別の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。(a)直動機器 当連結会計年度の売上高は1,058,792千円と前年同期と比べ306,886千円の減少(前年同期比22.5%減)となりました。第4四半期では、産業用機械関連の需要に回復の兆しが見え始めてきましたが、累計では産業用機械関連の需要回復遅れが影響し、売上高は減少しました。直動機器のスマート生産体制を確立させ、生産設備投資を継続し生産増強を図り効率的な生産を行い原価低減を推し進め、利益確保に努める所存であります。(b)精密部品加工当連結会計年度の売上高は345,699千円と前年同期と比べ334,890千円の減少(前年同期比49.2%減)となりました。新たな受託加工の取り込みに努めましたが、レース用部品のレギュレーション変更に伴う影響を受け、売上が減少しました。顧客の要望に真摯に応え、品数が増加しても精密加工を短納期で対応し、顧客と連携して自動車レースでも成果に貢献し、新たな製品の対応にも努めて参ります。(c)ユニット製品 当連結会計年度の売上高は232,303千円と前年同期と比べ33,546千円の増加(前年同期比16.9%増)となりました。半導体関連装置向け案件への対応により、ステージ製品の売上が増加した子に加え、既に実施してい球面軸受の販売価格引上げの効果が寄与したことにより、売上が増加しました。(売上総利益) 当連結会計年度における売上総利益は197,645千円(前年同期比40.8%減)となり、前連結会計年度と比べて136,248千円減少いたしました。売上総利益率は前連結会計年度比2.8ポイント減少し、12.1%となりました。これは主に、当期は売上高の減少により売上総利益が減少しました。また、将来の販売が見込めない棚卸資産の整理を進めた結果、廃棄処分により売上総利益に影響が生じました。(営業損失) 当連結会計年度における営業損失は262,208千円(前連結会計年度は121,495千円の損失)となりました。営業利益率は前連結会計年度比10.6%減少し、マイナス16.0%となりました。 b.財政状態の分析当連結会計年度における総資産は4,138,785千円となり、前連結会計年度末と比べ868,784千円の減少となりました。主な要因は、減損損失の計上による固定資産の減少413,109千円、電子記録債権330,529千円及び現金及び預金156,218千円の減少によるものであります。負債は、2,037,608千円となり、前連結会計年度末と比べ151,325千円の減少となりました。主な要因は、短期借入金250,000千円の増加に対し、電子記録債務133,379千円、長期借入金(1年内返済予定を含む)145,694千円及び支払手形及び買掛金54,240千円の減少によるものであります。純資産は、2,101,177千円となり、前連結会計年度末と比べ717,459千円の減少となりました。主な要因は、利益剰余金724,749千円の減少によるものであります。その結果、当連結会計年度末における自己資本比率は50.8%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販管費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資の取得等によるものであります。これらの資金需要は自己資金又は銀行借入により調達しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 直動機器への高い依存
    ヒーハイストの売上の約60.8%を直動機器が占めており、この事業への依存度が高いことがリスクです。安価な海外製品の流入や代替品の登場、主要な用途である産業用機械装置の設備投資需要の変動が、同社の業績に大きな影響を与える可能性があります。このため、同社は利益率の低い製品の見直しや、成長性の高い製品への経営資源集中、市場シェア拡大に努めています。
  • 特定販売先への依存
    THK株式会社と本田技研工業株式会社(ホンダグループ)への売上比率が高いこともリスク要因です。これらの企業の受注動向や経営戦略、特にホンダグループのレース参戦動向が、同社の業績に直接影響を及ぼす可能性があります。同社は、既存の取引関係を良好に維持しつつ、新たな市場や顧客の開拓を進めることで、このリスクの回避を図っています。
  • 原材料価格の変動
    製品の主要な原材料である鋼材や樹脂製品の仕入価格は、市場価格の変動に影響を受けます。需給関係の変化による原材料価格の高騰が販売価格に十分に転嫁できない場合、同社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これに対し、同社は発注コントロールや一部樹脂部品の内製化、諸経費の削減を通じて、価格変動の影響を最小限に抑える対策を講じています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,102 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 直動機器への高い依存度当社グループでは、直動機器は売上の約64.7%を占めております。産業用機械装置には欠かせない要素部品であると認識しており、今後も安定的に需要が見込まれるものと推測しておりますが、将来、諸外国の安価な製品や代替品等の流入により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、主な用途である産業用機械装置の設備投資需要変動により、直動機器の需要が急激に変化して当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、利益率が低い形番のスクラップ・アンド・ビルドを実行することで、成長性が高い製品に経営資源を注ぎ、収益力の向上や安定収益構造への変革を図って参ります。また、市場シェアの低い形番の生産増強による直動機器のシェア拡大、販売体制や生産体制の改善による小径リニアブッシュ市場シェアの維持、製品の改良や用途開発等の付加価値のある製品開発(魚釣りのルアー商品とのコラボや樹脂で軽量化を図った製品での民生品への応用)の販売を進めて市場シェアの拡大に努めるとともに、これまで培ってきた高精度加工技術を基盤として直動機器以外の事業拡大を図るべく、精密部品加工事業とユニット製品事業への注力を進めて参ります。 (2) 特定販売先への高い依存度について当社グループ製品の販売先のうち、THK株式会社及び本田技研工業株式会社(以下「ホンダグループ」)に対する当社グループの売上高に占める比率は高いものとなっております。THK株式会社及びホンダグループとは、長年安定した取引関係を維持しておりますが、同社の受注動向や経営戦略の如何によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ホンダグループ向けのレース用部品は、そのレース参戦の動向により売上高に影響いたします。当社グループでは、当該リスクの対応策として、THK株式会社及びホンダグループの取引先との関係を良好に維持しつつ、新市場・新規顧客の開拓を進めることで、取引上のリスク回避に努めております。 (3) 知的財産権について当社グループは、特許権等の知的財産権の重要性を強く認識しており、自社が保有する技術等については、特許権等の取得による保護を推進しております。しかしながら、出願した全ての技術等について知的財産権が取得できる保証はなく、また、取得したとしても特許期間満了により他社が類似品を市場に投入することで価格競争に陥り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社製品が他社の特許等に抵触して事業展開の制約となる可能性に加え、その情報を知らずに市場に投入してしまった場合には特許権の侵害による賠償金の発生等により、当社グループの業績への影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、技術人員のスキルアップ、弁理士による支援体制、技術情報の秘密管理体制等、により知的財産権や技術情報の保護に努めております。 (4) 原材料価格の変動について当社グループの製品は、鋼材及び樹脂製品からなる部分があり、その仕入価格は市場価格の変動の影響を受けることがあります。需給関係の動向等が原材料価格の上昇を引き起こし販売価格への転嫁がうまく進まない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、材料の市場価格変動を踏まえた発注のコントロールにより価格上昇の影響を最小限に抑える取組み、一部の樹脂部品を内製化することに加え、外注加工費や人件費等の諸経費の削減活動を進めて安定した収益を確保する体制に努めております。 (5) 自然災害、事故災害について当社グループは、製造ラインの中断による影響を最小限にするために、埼玉と秋田で分散して製造しております。しかしながら、地震、台風等の自然災害や火災等の人為災害の発生により、従業員や生産設備等が大きな被害を被り、部分的又は全面的に操業停止となり、生産及び出荷が長期にわたり停止した場合には、当社グループの業績が重大な影響を被る可能性があります。また、被害を被った場合には従業員への補償や生産設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、日常からハザードマップによる危険地域の確認、安全面のインフラ整備等の予防対策、供給元の精査・確認をして、BCP(注)対策をして災害による被害低減に努めております。(注)BCPとは、Business Continuity Plan(事業継続計画)の略であり、災害等の際に事業活動を中断させないための又は万一中断しても早期に復旧させるための計画のことをいいます。 (6) 海外での事業活動について当社グループは、中国での事業活動を行っております。この海外での事業活動において、予期しえない自然災害や景気変動、テロ・戦争・内乱等による政治的・社会的混乱、並びに法規制や租税制度の変更等、及び、外貨建ての取引等において急激な為替レートの変動がある場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、中国子会社との連携や密な情報共有、各金融機関や取引先等からの情報収集等により、速やかに海外情勢を把握し、被害を最小限にするように努めております。また、為替変動に対しては、為替予約によりリスクを回避しております。 (7) 重要な訴訟等について当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等はありませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、定期的に顧問弁護士からのアドバイスや監査役及び会計監査人の監査を受けることで法令遵守及び財務報告の適法性を確保することや、コンプライアンス活動による従業員への法令遵守の教育指導で法令違反や不祥事の発生防止に努めております。 (8) 情報セキュリティについて当社グループは、顧客・取引先等についての個人情報及び事業に関連する営業機密を保有しております。当社グループでは、これらの情報の管理に努めておりますが、コンピューターウイルスや情報システムの不具合等により情報が流出した場合には、当社グループに対する信頼低下につながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、ハード面及びソフト面でのセキュリティ対策によるコンピューターウイルス被害の防止、重要情報のバックアップ取得によるシステム障害のリスク回避、従業員への教育による情報管理の徹底等により情報流出リスク防止に努めております。 (9) 特定供給元への依存について当社グループは、製品の原材料、一部の構成部品や工程を特定の供給元や外注先に依存しております。従って、供給元で超過需要となった場合や、災害・事故等による供給停止により生産が停滞した場合は、機会損失の発生や、供給責任を果たせずに取引先からの信用低下にもつながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、代替の供給元の開拓や内製化を進めることで、災害・事故等による生産停滞を回避するように努めております。 (10) 不適合品の市場流出について当社グループは、あらゆる産業機械をはじめ、民生分野などへの多用途に向け、製品を供給しております。不適合品の市場流出が発生した場合に、その補償等にかかる費用の発生や、取引先からの信用低下にもつながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの対応策として、ISO9001品質マネジメントシステムの構築・運用等で品質保証体制の構築に努め、万が一不適合品が発生した場合に備えた対策の実施等による不適合品の市場流出防止に努めております。 (11) 人材の確保について当社グループでは、専門性を有した技術者を必要としており、優秀な人材の確保と育成、定着率が重要な課題となります。しかしながら、少子高齢化に労働人口の減少、製造業への就職人材の減少により、人材確保が難しくなっており、計画通りに適切な人材を採用できなかった場合や成長途中で退職に至った場合には、技術・技能の承継にも支障をきたし、当社グループの事業の遂行に制約が生じる可能性があります。当社グループでは、地域に密着した優秀な人材を採用するほか、海外からも優秀な人材も採用しております。従業員の意欲向上のため、若手社員にも活躍の場を提供しており、定期的な表彰(ファイスター表彰制度)や、インセンティブ報酬制度により従業員満足につなげております。 (12) 為替レートの変更について当社グループは、海外売上高の大部分を外貨建てで輸出しており、また海外の関係会社もあり売上・費用・資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表のために円換算されております。常に為替変動のモニタリングを行い、円建て取引、外貨建取引については、為替予約及び外貨預金口座での決済を行う等の対策をとっておりますが、円に対して外貨の為替変動が想定以上となった場合、当社グループの財政状況及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (13) 減損損失について当社グループは、品質及び生産性の向上並びに事業開発のため、製造設備等の設備投資を継続的に行っており、多額の有形固定資産を保有しております。有形固定資産については、定期的に調査を行い、減損の兆候が認められる場合は適切な会計処理を行っております。しかしながら、固定資産の時価が著しく低下した場合や事業の収益性が悪化した場合には、固定資産減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの財政状況及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (14) 気候変動について当社グループは、自社内で発生する廃棄物の有効利用、環境配慮製品の販売推進等、CO2排出量削減による気候変動対策に取り組んでおります。しかしながら、異常気象により原材料及びエネルギー価格が高騰した場合や、CO2排出量に関する新たな規制が導入された場合、生産コストが増加し、当社グループの財政状況及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (15) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは、当連結会計年度(2026年3月期)におきまして、売上高が著しく減少し、営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上いたしました。売上高の増加や営業利益の黒字化を目指しておりましたが、直動機器における産業用機械業界の需要回復遅れや、中国市場の受注停滞の継続や、精密部品加工におけるレース用部品のレギュレーション変更に伴う影響が主な要因であります。これにより、継続的かつ重要な営業損失を計上し、また、継続的に営業キャッシュ・フローがマイナスとなっていることから、当社グループとしては、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。当社グループは、このような状況を解消するために、ユニット事業の拡大と、受託加工領域における提案型営業強化による継続的なレース用部品の受注獲得、原材料費等の高騰を反映した価格転嫁の徹底、並びに生産ロスの圧縮や人員体制の最適化といったコスト構造の抜本的な見直しを実施し、収益力の向上や安定収益構造への変革を図っている途上にあります。また、現金及び預金、取引金融機関との当座貸越契約の未実行残高等の資金余力を十分に確保しております。今後も機動的に資金調達を行っていくことで、当面の間の運転資金を十分に賄える状況にあることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

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