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マックス(6454)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • オフィス機器事業
    ホッチキスやタイムレコーダー、文字表示機器などのオフィスで使われる製品の製造販売が主な事業です。これらの製品は、オフィスでの書類作成や時間管理、情報表示といった日常業務を支える基盤となっており、安定した需要が見込めます。
  • インダストリアル機器事業
    釘打機、エアコンプレッサー、鉄筋結束機、充電工具、浴室暖房換気乾燥機、全館24時間換気システムなど、建設現場や住宅設備で使われるプロフェッショナル向けの機器を製造販売しています。特に建設業界の動向に影響を受けやすい特性があります。
  • HCR機器事業
    標準車いすや特殊車いすといった、医療・介護分野で利用される機器の製造販売を行っています。高齢化社会の進展に伴い、長期的な需要の増加が期待される分野であり、人々の生活を支える重要な役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • オフィス機器部門
    ホッチキスやタイムレコーダー、文字表示機器などを扱う事業で、売上高は218.78億円、営業利益は44.77億円です。主にオフィスでの利用を想定した製品を提供しており、安定した需要がある一方で、ペーパーレス化の進展が今後の課題となる可能性があります。
  • インダストリアル機器部門
    釘打機、エアコンプレッサー、鉄筋結束機、住宅設備機器などを扱う主力事業で、売上高は667.07億円、営業利益は145.95億円と、最も大きな収益を上げています。建設業界の動向に大きく左右される特性があり、国内外の建設需要が業績に直結します。
  • HCR機器部門
    標準車いすや特殊車いすなどの医療・介護機器を扱う事業で、売上高は32.53億円ですが、営業利益は-0.82億円と赤字です。高齢化社会の進展により将来的な需要増加が見込まれる分野であり、今後は新製品投入や生産性改善により黒字化を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
OfficeEquipment 事業 219 45 20.5%
IndustrialEquipment 地域 667 146 21.9%
HCREquipment 事業 33 -1 -2.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|672 文字
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社、子会社22社及び関連会社2社で構成され、ホッチキス、タイムレコーダ、文字表示機器、オートステープラ等を中心としたオフィス機器、釘打機、エアコンプレッサ、鉄筋結束機、充電工具、浴室暖房換気乾燥機、全館24時間換気システム等を中心としたインダストリアル機器及び標準車いす、特殊車いす等を中心としたHCR機器の製造販売を主な事業内容としております。更に事業に関連する物流、その他のサービス等の活動を展開しております。当企業集団の事業に係わる位置づけは次のとおりです。 オフィス機器…………………当社が製造販売するほか、MAX(THAILAND)CO.,LTD.、MAXFASTENERS(M)SDN.BHD.、美克司電子機械(深圳)有限公司等で製造しており、当社で仕入れて販売しております。インダストリアル機器………当社が製造販売するほか、マックス常磐㈱、マックス高崎㈱、MAX (THAILAND)CO.,LTD.、美克司電子機械(蘇州)有限公司等で製造しており、当社で仕入れて販売しております。HCR機器……………………主に㈱カワムラサイクルで製造販売しております。 当社の国内の販売の一部は、マックス販売㈱が行っており、海外の販売の一部は、MAX USA CORP.等の海外子会社を通じて行っております。製品等の保管・荷役については、マックス物流倉庫㈱が行っております。また、アフターサービス及び修理については、マックスエンジニアリングサービス㈱が行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
原材料価格上昇時に販売価格の見直しを行うと記載があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
鉄筋結束機等において知的財産権等により技術的な優位性を有している。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:マクロ環境リスク / 為替レートの変動リスク / 国際政治経済に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

マックスは特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存する事業モデルではなく、汎用的な機械部品の製造・販売が中心であるため、無形資産による競争優位性は低いと判断される。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客は特定の機械部品サプライヤーに依存する傾向があるが、代替サプライヤーの存在や、部品仕様の標準化が進むことで、スイッチング・コストは限定的である。一部のカスタム品では高いが、全体としては低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

マックスの事業は、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた生産効率やサプライチェーン管理によるコスト削減努力は見られるものの、業界全体で技術革新や規模の経済による大幅なコスト優位を確立しているとは言えない。競合他社とのコスト差は小さい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定のニッチ市場においては、一定のシェアと生産規模を持つことで、効率的な生産体制を構築している可能性がある。しかし、業界全体を代表するような圧倒的な規模の経済による優位性は限定的であり、少数寡占市場での地位は確立しているとは言えない。

  • 多角的な事業ポートフォリオ
    オフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器という異なる市場セグメントで事業を展開しており、特定の市場変動リスクを分散しています。特にインダストリアル機器は建設需要に、オフィス機器はペーパーレス化の影響を受けるため、事業の多角化は安定経営に寄与します。
  • グローバルな生産・販売体制
    タイや中国に製造拠点を持ち、海外子会社を通じてグローバルに製品を供給・販売しています。これにより、効率的な生産体制と広範な販売ネットワークを構築し、国際競争力を高めています。特に海外売上高比率55%超を目指すなど、海外展開を重視しています。
  • 技術力と製品開発力
    鉄筋結束機コネクティッド ツインタイアのような高機能製品や、浴室暖房換気乾燥機のリプレイス需要への対応、文字表示事業への注力など、市場ニーズに応じた製品開発と技術革新を継続しています。これにより、顧客への新しい価値提供と競争優位性の維持を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 持続的成長と企業価値向上
    お客様への価値追求を通じて、事業のさらなる成長と企業価値の向上を目指しています。2030年度には売上高1,100億円超、営業利益200億円超、ROE12%超、PBR2倍超、海外売上高比率55%超という高い目標を掲げ、積極的な成長戦略を展開しています。
  • 「未来を創る」3つの戦略
    事業戦略、経営基盤強化戦略、成長投資戦略の3つの柱で目標達成を目指します。事業戦略では海外事業の成長加速、国内事業の強化、新規事業の創出を掲げ、経営基盤強化戦略ではサステナビリティ経営とDX推進、成長投資戦略では事業拡大投資と研究開発投資を重視しています。
  • 海外事業の拡大と国内事業の変革
    最重要事業である鉄筋結束機事業では、高機能製品の投入と販路拡大により海外事業を牽引します。国内事業では、住環境機器のストックビジネス拡大やオフィス事業の文字表示機器拡販、HCR事業の黒字化を目指し、ビジネスモデルの変革を推進することで収益性を高めます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 当連結会計年度における世界経済は、米国の政策動向や中東情勢の緊迫化などにより不透明な状況が続いたものの、緩やかな回復基調で推移しました。国内は、当社インダストリアル機器部門に関連する新設住宅着工戸数や民間非居住建築物の着工床面積が減少傾向となりました。米国は、足元で住宅着工がやや回復したものの、全体としては住宅ローン金利の高止まりや資材価格の上昇などを背景に低調に推移しました。一方で、インフラを中心とする非住宅市場に対する建設投資は底堅く推移しました。欧州は、景気の持ち直しの動きが続き、ドイツにおけるインフラ投資の拡大など、建設市況も改善の動きが継続しました。 1 経営方針当社は、お客様への価値を追求し続けることで、事業のさらなる成長と企業価値の向上を目指しております。当社の経営理念として、社是を次のように定めております。 一、良い製品を責任をもって供給する一、全従業員の生活の向上と人材の養成に努める一、社会に奉仕し、文化に貢献する堅実な前進を期する また、当社は、人が尊重され、人が成長することにより、会社も成長すると考えており、社是の実現に向けた経営基本姿勢を次のように定めております。 いきいきと楽しく力を合わせ、皆揃って成長していく集団を目指す1.ガラス張りの経営に徹する2.全員参画の経営に徹する3.成果配分の経営に徹する 当社の使命は、当社の持てる能力や技術を最大限発揮し、お客様や社会が求める良い製品を創り出し継続的に供給することです。この使命を果たすことを通じ社会の持続性への貢献と堅実に存在し続ける企業の実現を目指しております。 2 中期経営計画当期は、4期連続で過去最高の売上高及び各利益を更新、また2025年4月に上方修正した中期経営計画の最終年度2027年3月期の計画を前倒しで達成しました。今年度は、「未来を創る」をテーマとした2025~2027年3月期の中期経営計画の締めくくりの年であり、さらなる成長に向けて、2027年3月期を次期事業計画として上方修正しました。事業戦略、経営基盤強化戦略及び成長投資戦略を実践し、売上高は当社初の1,000億円超えを目指します。 (1)事業戦略①海外事業のさらなる成長:順調に進捗鉄筋結束機を中心とするコンクリート構造物向け工具の当期売上高は427億円、対前年+23%と海外を中心に大きく伸長しました。また、海外売上高は520億円、対前年+17%で海外売上高比率は52%となり、海外事業は順調に成長しています。今後も、鉄筋結束機が中心となって海外事業の成長を牽引していきます。 ②国内事業の強化:課題あり住環境機器事業のストックビジネス拡大、オフィス事業の文字表示機器拡販、機工品事業の鉄筋結束機拡販などビジネスモデルの変革をさらに推進していきます。また、HCR機器部門では、新製品の拡販など安定した黒字化の実現に向けた活動を継続してまいります。 ③新規事業の事業化:進捗途上2023年9月に事業化した工具のサブスクリプション・レンタルサービス「レンツール」は、2025年5月から全国展開を開始し、事業拡大に向け取り組んでいます。また、2025年1月のWorld of Concrete2025に出品した鉄筋結束の「自律移動結束ロボット」などは、市場投入に向けた活動を継続しています。 (2)経営基盤強化、成長投資、および株主還元の状況中期経営計画で立案したキャッシュフローアロケーションに基づく当期までの実行状況は、以下のとおりです。 3 目標とする経営指標目標とする経営指標は、以下のとおりです。 (単位:百万円、%) 当期実績翌期計画2026年3月期2027年3月期実績増減率計画増減率売上高99,607+8.5105,500+5.9営業利益17,571+21.418,800+7.0経常利益18,382+24.119,100+3.9親会社株主に帰属する当期純利益13,891+23.814,200+2.2売上高営業利益率17.6―17.8―ROE12.6―12.3― また、セグメントごとの計画は以下のとおりです。(単位:百万円、%) 2026年3月期実績2027年3月期計画増減率オフィス機器部門 売上高21,43821,850+1.9 セグメント利益3,5873,630+1.2 セグメント利益率16.716.6―インダストリアル機器部門 売上高75,15680,350+6.9 セグメント利益18,95520,230+6.7 セグメント利益率25.225.2―HCR機器部門 売上高3,0123,300+9.5 セグメント利益△4210― セグメント利益率△1.40.3―セグメント利益の調整額△4,929△5,070―全社 売上高99,607105,500+5.9全社 営業利益17,57118,800+7.0全社 営業利益率17.617.8― 4 今後の見通し当社グループを取り巻く事業環境は、米国の政策動向やウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化など、先行きに関する不透明さが増している状況です。2027年3月期の売上高は105,500百万円(前期比+5.9%)、営業利益は18,800百万円(同+7.0%)、経常利益は19,100百万円(同+3.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は14,200百万円(同+2.2%)を計画しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 当連結会計年度における世界経済は、米国の政策動向や中東情勢の緊迫化などにより不透明な状況が続いたものの、緩やかな回復基調で推移しました。国内は、当社インダストリアル機器部門に関連する新設住宅着工戸数や民間非居住建築物の着工床面積が減少傾向となりました。米国は、足元で住宅着工がやや回復したものの、全体としては住宅ローン金利の高止まりや資材価格の上昇などを背景に低調に推移しました。一方で、インフラを中心とする非住宅市場に対する建設投資は底堅く推移しました。欧州は、景気の持ち直しの動きが続き、ドイツにおけるインフラ投資の拡大など、建設市況も改善の動きが継続しました。 1 経営方針当社は、お客様への価値を追求し続けることで、事業のさらなる成長と企業価値の向上を目指しております。当社の経営理念として、社是を次のように定めております。 一、良い製品を責任をもって供給する一、全従業員の生活の向上と人材の養成に努める一、社会に奉仕し、文化に貢献する堅実な前進を期する また、当社は、人が尊重され、人が成長することにより、会社も成長すると考えており、社是の実現に向けた経営基本姿勢を次のように定めております。 いきいきと楽しく力を合わせ、皆揃って成長していく集団を目指す1.ガラス張りの経営に徹する2.全員参画の経営に徹する3.成果配分の経営に徹する 当社の使命は、当社の持てる能力や技術を最大限発揮し、お客様や社会が求める良い製品を創り出し継続的に供給することです。この使命を果たすことを通じ社会の持続性への貢献と堅実に存在し続ける企業の実現を目指しております。 2 中期経営計画当期は、4期連続で過去最高の売上高及び各利益を更新、また2025年4月に上方修正した中期経営計画の最終年度2027年3月期の計画を前倒しで達成しました。今年度は、「未来を創る」をテーマとした2025~2027年3月期の中期経営計画の締めくくりの年であり、さらなる成長に向けて、2027年3月期を次期事業計画として上方修正しました。事業戦略、経営基盤強化戦略及び成長投資戦略を実践し、売上高は当社初の1,000億円超えを目指します。 (1)事業戦略①海外事業のさらなる成長:順調に進捗鉄筋結束機を中心とするコンクリート構造物向け工具の当期売上高は427億円、対前年+23%と海外を中心に大きく伸長しました。また、海外売上高は520億円、対前年+17%で海外売上高比率は52%となり、海外事業は順調に成長しています。今後も、鉄筋結束機が中心となって海外事業の成長を牽引していきます。 ②国内事業の強化:課題あり住環境機器事業のストックビジネス拡大、オフィス事業の文字表示機器拡販、機工品事業の鉄筋結束機拡販などビジネスモデルの変革をさらに推進していきます。また、HCR機器部門では、新製品の拡販など安定した黒字化の実現に向けた活動を継続してまいります。 ③新規事業の事業化:進捗途上2023年9月に事業化した工具のサブスクリプション・レンタルサービス「レンツール」は、2025年5月から全国展開を開始し、事業拡大に向け取り組んでいます。また、2025年1月のWorld of Concrete2025に出品した鉄筋結束の「自律移動結束ロボット」などは、市場投入に向けた活動を継続しています。 (2)経営基盤強化、成長投資、および株主還元の状況中期経営計画で立案したキャッシュフローアロケーションに基づく当期までの実行状況は、以下のとおりです。 3 目標とする経営指標目標とする経営指標は、以下のとおりです。 (単位:百万円、%) 当期実績翌期計画2026年3月期2027年3月期実績増減率計画増減率売上高99,607+8.5105,500+5.9営業利益17,571+21.418,800+7.0経常利益18,382+24.119,100+3.9親会社株主に帰属する当期純利益13,891+23.814,200+2.2売上高営業利益率17.6―17.8―ROE12.6―12.3― また、セグメントごとの計画は以下のとおりです。(単位:百万円、%) 2026年3月期実績2027年3月期計画増減率オフィス機器部門 売上高21,43821,850+1.9 セグメント利益3,5873,630+1.2 セグメント利益率16.716.6―インダストリアル機器部門 売上高75,15680,350+6.9 セグメント利益18,95520,230+6.7 セグメント利益率25.225.2―HCR機器部門 売上高3,0123,300+9.5 セグメント利益△4210― セグメント利益率△1.40.3―セグメント利益の調整額△4,929△5,070―全社 売上高99,607105,500+5.9全社 営業利益17,57118,800+7.0全社 営業利益率17.617.8― 4 今後の見通し当社グループを取り巻く事業環境は、米国の政策動向やウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化など、先行きに関する不透明さが増している状況です。2027年3月期の売上高は105,500百万円(前期比+5.9%)、営業利益は18,800百万円(同+7.0%)、経常利益は19,100百万円(同+3.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は14,200百万円(同+2.2%)を計画しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①経営成績当連結会計年度における世界経済は、米国の政策動向や中東情勢の緊迫化などにより不透明な状況が続いたものの、緩やかな回復基調で推移しました。国内は、当社インダストリアル機器部門に関連する新設住宅着工戸数や民間非居住建築物の着工床面積が減少傾向となりました。米国は、足元で住宅着工がやや回復したものの、全体としては住宅ローン金利の高止まりや資材価格の上昇などを背景に低調に推移しました。一方で、インフラを中心とする非住宅市場に対する建設投資が底堅く推移しました。欧州は、景気の持ち直しの動きが続き、ドイツにおけるインフラ投資の拡大など、建設市況も改善の動きが継続しました。 このような状況の下、売上高は99,607百万円(前期比8.5%の増収)、営業利益は17,571百万円(同21.4%の増益)となりました。経常利益は18,382百万円(同24.1%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,891百万円(同23.8%の増益)となりました。(単位:百万円、%) 当連結会計年度前連結会計年度前期比増減額増減率売上高99,60791,839+7,767+8.5営業利益17,57114,468+3,103+21.4経常利益18,38214,809+3,572+24.1親会社株主に帰属する当期純利益13,89111,225+2,666+23.81株当たり当期純利益※76.55円60.45円+16.10円―売上高営業利益率17.615.8+1.8ポイントROE12.610.9+1.7ポイント ※2026年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度(2025年3月期)の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しています。 1)売上高及び営業利益当社グループの当連結会計年度の売上高は、99,607百万円で前連結会計年度に比べ7,767百万円(8.5%)の増収、営業利益は、17,571百万円で前連結会計年度に比べ3,103百万円(21.4%)の増益となりました。 営業利益の主な増減要因は、次のとおりです。項目金額 売上為替差972百万円 コスト為替差△421百万円 数量差4,292百万円 売価増1,451百万円 コスト増△1,097百万円 販管費増△2,094百万円 2)営業外損益及び経常利益営業外損益は、前連結会計年度に比べ469百万円増加しました。前期は円高の進展を受け、為替差損が増加しましたが、当期は円安の進展を受け、為替差益が増加したことなどによります。この影響により、経常利益は18,382百万円で、前連結会計年度に比べ3,572百万円(24.1%)の増益となりました。 3)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益特別利益は、前連結会計年度に比べ265百万円減少しました。これは、主に投資有価証券売却益が350百万円減少したことなどによるものです。特別損失は、前連結会計年度に比べ25百万円減少しました。これは、主に減損損失が62百万円減少したことなどによるものです。これらの影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は13,891百万円で前連結会計年度に比べ2,666百万円(23.8%)の増益となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 (a)オフィス機器部門「国内オフィス事業」は、文具関連製品及び事務機器の販売が低調に推移しました。(売上高:7,441百万円、前年比△2.5%)「海外オフィス事業」は、文具関連製品の販売が堅調に推移したほか、表示作成機「ビーポップ」を中心とする文字表示機器では、欧州を中心とする展示会への出展増による見込み物件の獲得が進み、販売が増加しました。(売上高:6,217百万円、前年比+7.4%)「オートステープラ事業」は、米国の関税措置の影響などで市況が低迷したことにより、取引先からの受注が停滞し、機械と消耗品の販売が減少しました。(売上高:7,778百万円、前年比△8.0%)この結果、売上高は、21,438百万円で前連結会計年度に比べ440百万円(2.0%)の減収、セグメント利益は3,587百万円で前連結会計年度に比べ890百万円(19.9%)の減益となりました。オフィス機器部門の資産は、147百万円増加し、17,938百万円となりました。(単位:百万円、%) 当連結会計年度前連結会計年度前期比増減額増減率売上高21,43821,878△440△2.0セグメント利益3,5874,477△890△19.9セグメント利益率16.720.5△3.8ポイントセグメント資産17,93817,790+147+0.8 (b)インダストリアル機器部門「国内機工品事業」は、建築物の着工床面積の減少など外部環境は厳しかったものの、鉄筋結束機「ツインタイア」の機械とその消耗品が堅調に推移しました。一方で、新設住宅着工戸数の減少などにより、木造建築物向け工具の消耗品の販売が減少しました。(売上高:21,041百万円、前年比△0.9%)「海外機工品事業」は、建築現場における人手不足を背景とした機械化需要の高まりやプロモーションの実施などにより、欧米で鉄筋結束機とその消耗品の販売が大幅に増加しました。(売上高:41,192百万円、前年比+23.8%)「住環境機器事業」は、主力の浴室暖房換気乾燥機「ドライファン」の販売が、注力しているリプレイス向け(既設機の置き換え)で増加したほか、一部OEM先向けでも堅調に推移しました。(売上高:12,922百万円、前年比+6.0%)この結果、売上高は75,156百万円で前連結会計年度に比べ8,449百万円(12.7%)の増収、セグメント利益は18,955百万円で前連結会計年度に比べ4,360百万円(29.9%)の増益となりました。インダストリアル機器部門の資産は、5,689百万円増加し、57,368百万円となりました。(単位:百万円、%) 当連結会計年度前連結会計年度前期比増減額増減率売上高 75,15666,707+8,449+12.7セグメント利益 18,95514,595+4,360+29.9セグメント利益率25.221.9+3.3ポイントセグメント資産57,36851,679+5,689+11.0 (c)HCR機器部門HCR機器部門は、中国のレンタル市場向けの車いすの販売が減少したことに加え、国内においては新製品の一部に不具合が発生したことなどで販売が停滞し、減収となりました。この結果、売上高は3,012百万円で前連結会計年度に比べ241百万円(7.4%)の減収、セグメント利益は△42百万円で前連結会計年度に比べ40百万円の増益となりました。HCR機器部門の資産は、170百万円減少し、2,678百万円となりました。(単位:百万円、%) 当連結会計年度前連結会計年度前期比増減額増減率売上高 3,0123,253 △241△7.4セグメント利益 △42△82+40―セグメント利益率 △1.4△2.5+1.1ポイントセグメント資産2,6782,848△170△6.0 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。(a)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)オフィス機器20,482△7.7インダストリアル機器79,424+20.6HCR機器2,897△8.5合計102,804+12.7 (注) 金額は販売価格によっております。 (b)受注実績当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。 (c)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)オフィス機器 21,438 △2.0インダストリアル機器75,156 +12.7HCR機器 3,012△7.4合計 99,607+8.5 ②財政状態当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ11,353百万円増加し、137,929百万円となりました。当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,922百万円増加し、22,464百万円となりました。当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9,430百万円増加し、115,465百万円となりました。(単位:百万円、%) 当連結会計年度前連結会計年度前連結会計年度末比増減額増減率総資産 137,929126,575+11,353+9.0純資産115,465106,034+9,430+8.9自己資本比率 83.683.7△0.1ポイント 1)資産の部当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、11,353百万円増加し、137,929百万円となりました。流動資産については、有価証券が404百万円減少しましたが、商品及び製品が1,839百万円増加、売掛金が933百万円増加、電子記録債権が521百万円増加したことなどにより、3,397百万円増加しました。固定資産については、繰延税金資産が1,364百万円減少しましたが、投資有価証券が4,601百万円増加、退職給付に係る資産が3,927百万円増加、機械装置及び運搬具が352百万円増加したことなどにより、7,956百万円増加しました。 2)負債の部当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ、1,922百万円増加し、22,464百万円となりました。流動負債については、買掛金が491百万円増加、賞与引当金が356百万円増加、未払法人税等が338百万円増加したことなどにより、1,691百万円増加しました。固定負債については、退職給付に係る負債が268百万円減少しましたが、繰延税金負債が484百万円増加したことなどにより、231百万円増加しました。 3)純資産の部当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ、9,430百万円増加し、115,465百万円となりました。株主資本は、剰余金の配当5,239百万円、自己株式の取得5,600百万円を行いましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が13,891百万円あったため、3,108百万円増加となりました。その他の包括利益累計額については、為替換算調整勘定が3,286百万円増加、退職給付に係る調整累計額が1,627百万円増加、その他有価証券評価差額金が1,384百万円増加したことなどにより、6,297百万円増加しました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、円安に伴う換算差額による増加1,456百万円を含め、36,270百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金は、14,799百万円増加(前連結会計年度は14,588百万円の増加)となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益が18,541百万円、減価償却費が3,422百万円、一方で主な減少は、法人税等の支払額が3,990百万円、退職給付に係る資産の増減額が1,729百万円、棚卸資産の増減額が1,411百万円です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金は、3,406百万円減少(前連結会計年度は1,750百万円の減少)となりました。主な減少は、定期預金の預入による支出が10,397百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が6,001百万円、有形固定資産の取得による支出が3,018百万円、一方で主な増加は、定期預金の払戻による収入が12,268百万円、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が4,017百万円です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金は、11,161百万円減少(前連結会計年度は7,614百万円の減少)となりました。主な減少は、自己株式の取得による支出が5,600百万円、配当金の支払額が5,238百万円です。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析は次のとおりであります。1)資金需要当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告・販売促進費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は様々な営業費用の一部として計上されておりますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めております。当社グループは、今後も営業活動によって得る自己資金を基本的な資金源としながら、資金繰りの見通しや市場金利の状況を考慮し、必要に応じて銀行借入を活用することで資金調達コストを抑制し、資本効率の最適化を図ります。 2)財務政策運転資金及び設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金、金融機関からの借入れにより資金を調達しております。 3)投資政策当期の主な設備投資の内容は、本社販売関連で82百万円、国内の生産設備で2,050百万円となりました。研究開発では、全セグメント共通の研究設備に投資を行いました。 4)配当政策当社は、株主の皆さまに対する利益還元を経営の最重要政策のひとつとして位置付け、利益配分に関する基本方針を「事業活動による利益を持続的な成長により拡大し、長期安定的に利益配分を行うこと」としており、これに基づく配当政策を「連結決算を基準に、純資産配当率5.0%、配当性向50%を目安とする」と定めています。配当政策及び当期の状況を踏まえて、当期の配当は、前期から34円増配の「1株当たり年間配当金148円」を予定しています。なお、当社は、2026年4月1日を効力発生日として、当社普通株式1株につき4株の割合とする株式分割を実施しております。2026年3月31日を基準日とする当期の配当は、株式分割前の普通株式数を基準に実施いたします。 また、足元の財務状況、事業収益力の向上、ROEの水準等を鑑み、配当政策を以下のとおり見直しました。 変更前「連結決算を基準に、純資産配当率5.0%、配当性向50%を目安とする」 変更後「連結決算を基準に、純資産配当率6.0%、配当性向50%を目安とする」 次期の配当は、変更後の配当政策を適用し、「1株当たり年間配当金40円(株式分割後)」を計画しています。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 1)貸倒引当金当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。 2)製品保証引当金製品の自主回収及び無償保証期間に基づく修理の支払いに備えるため、合理的に見込まれる損失見込額を計上しております。しかしながら、実際の保証費用が見積りと異なる場合は、引当金の追加計上が必要になる可能性があります。 3)退職給付関係当社では、退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますが、これらの前提条件が変動した場合、あるいは、運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 4)繰延税金資産の回収可能性当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積り(過去における事業計画の達成状況など)に依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 5)固定資産の減損当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

事業リスク

  • マクロ経済環境の変動リスク
    国内の新設住宅着工戸数の減少はインダストリアル機器の需要に、世界的なペーパーレス化や国内生産年齢人口の減少はオフィス機器の需要に悪影響を及ぼす可能性があります。これらの市場変化が想定を上回るスピードで進展した場合、業績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 為替レートの変動リスク
    海外売上や海外からの調達に外貨建て取引が多く含まれるため、為替レートの急激な変動は売上高、売上原価、営業外損益、純資産に影響を与え、経営成績や財政状態を悪化させる可能性があります。特に米ドルやユーロの変動は影響が大きいです。
  • 国際政治経済情勢の不安定化リスク
    海外での調達、生産、販売活動が多いため、各国の政治・外交問題、政策・法制度の変更、貿易摩擦、テロ、戦争などによる国家間の関係悪化は、事業活動に支障をきたし、経営成績や将来計画に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,450 文字
3 【事業等のリスク】(1)当社グループのリスク管理体制①組織当社は、取締役会決議により「経営関連会議規程」を定め、定期的に開催される「コーポレートガバナンス委員会」を設置し、全社のリスクを抽出、把握、対応する体制を取っております。また、有事の際に迅速に対応するため、取締役会決議により「危機管理対応規程」を定めて、社長を中心とした初動体制を構築できるようにしております。②リスク管理のプロセスリスク管理のプロセスとして内部監査部門が、監査の中で各部門の個別リスク管理状況の把握を行い、定期的にコーポレートガバナンス委員会に報告し、コーポレートガバナンス委員会でのリスク管理状況は取締役会に報告され、各部門のリスク管理についての改善・進捗が全社的に図られる体制を取っております。加えてコーポレートガバナンス委員会では、リスク発生の予防の視点から重要なテーマについては、適宜、モニタリングを行っております。また、有事の際には、初動の遅れを防ぐため、職制上の報告経路とは別に情報システムを活用した報告経路を設けております。この情報システムを活用した報告経路の情報をもとに、事象の重大性に応じて危機管理小委員会又は危機管理委員会の設置等の判断を行い、速やかに対応できるようにしております。 (2)事業等のリスク当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりです。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。リスクにおいて想定されるシナリオ及びリスクへの対応については、個々のリスクのリスク項目の中に記載しております。また、「発生可能性」については、短期的視点に加え中長期的に発生する可能性、「影響度」については、発生した際に売上高、親会社株主に帰属する当期純利益及び純資産に与える影響により、それぞれ評価しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。リスク項目発生可能性影響度①外部環境1)マクロ環境リスク高大2)為替レートの変動リスク高大3)金利の変動リスク高大4)国際政治経済に関するリスク高大5)自然災害、事故、感染症等に関するリスク中大6)環境に関連するリスク低大②事業1)業界構造に関連するリスク低大2)調達に関連するリスク 中中3)製品品質に関するリスク 低大4)知的財産に関するリスク低中③人的資本に関するリスク中中④情報に関するリスク中大⑤コンプライアンスに関するリスク中中 ①-1)マクロ環境リスク発生可能性影響度高大当社グループの事業のうち、インダストリアル機器部門の主要製品には、木造住宅の建築で使用する釘打機、エアコンプレッサ等の空圧機械及び釘、ねじ等の消耗品、並びに住宅の浴室に設置する浴室暖房・換気・乾燥機、24時間換気システム等の住環境機器があります。そのため、国内の新設住宅着工戸数の減少は、これらの製品の需要及びインダストリアル機器部門の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があり、増加は好影響を及ぼす可能性があります。しかし、少子高齢化の影響で中長期的には、国内の新設住宅着工戸数は減少が見込まれており、想定を上回るスピードで進展した場合は、これらの製品の需要及びインダストリアル機器部門の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、オフィス機器部門の主要製品には、オフィス等における紙の消費と関連性が高いホッチキスと針、オートステープラ等を含んでおります。そのため、オフィス等における紙の消費の減少は、これら製品の需要及びオフィス機器部門の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があり、増加は好影響を及ぼす可能性があります。しかし、中長期的に想定される世界的なペーパーレス化及び国内における生産年齢人口の減少が、想定を上回るスピードで進展した場合は、これらの製品の需要及びオフィス機器部門の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。●対応 当社グループは、リスクを軽減するため、国内新設住宅着工戸数や紙の消費といったマクロ環境変化の影響を受けにくいポートフォリオの構築に向け以下のような対応を図っております。 a)木造建築物向け工具に加え、コンクリート構造物向け工具の充実 b)浴室暖房・換気・乾燥機におけるリプレイス(既設機の置き換え)に注力 c)オフィス機器部門において、文字表示事業への注力 d)国内事業における業務の効率化の推進 ①-2)為替レートの変動リスク発生可能性影響度高大当社グループにおける海外への売上、海外からの調達等には、外貨建取引を含んでいます。主な取引の通貨は、売上が米ドル及びユーロ、調達等は米ドル、人民元及びタイバーツです。為替レートの急激な変動は、主に売上高、売上原価、営業外損益、及び純資産に影響を与え、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。為替感応度(年間換算、2027年3月期計画値)は、以下のとおりです。なお、アジア通貨は米ドルに連動する前提で作成しております。・売上為替感応度 米ドル240百万円、ユーロ110百万円 ・営業利益為替感応度 米ドル90百万円、ユーロ110百万円●対応 外貨建の売上と調達を相殺する為替マリーによる変動リスク軽減を図っております。 ①-3)金利の変動リスク発生可能性影響度高大当社において余資は、主に円建ての事業債及び地方債にて運用しその他有価証券の区分にて貸借対照表に計上しております。これらは固定利率の債券で金利が上昇すると価格が下がるため、純資産の減少となるリスクがあります。また、当社における退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出し、割引率は日本の国債の市場利回りを考慮して設定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件を変更した場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率や運用利回りの変化は経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。●対応運用で購入する債券の満期までの年数を原則5年以内として、金利上昇リスクを低減しています。また、退職給付に関するリスクに関しては、法制度、年金の積立状況などを踏まえ、適宜、人事制度の見直しなどを検討・実施しております。 ①-4)国際政治経済に関するリスク発生可能性影響度高大当社グループは、調達、生産及び販売活動の多くを海外で行っております。海外における事業活動では、政治、外交問題又は予期しない政策、法制度、規制等の変更のリスクがあります。各国の経済安全保障政策や貿易摩擦等による通商政策の変化、テロ、戦争等による国家間の関係悪化等により、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績及び将来計画に影響を与える可能性があります。●対応当社グループは、政治・経済情勢や法規制の動向を注視し、入手した情報をもとに経営戦略及び業績予想に反映しております。また、不確実な状況に対処できるよう、BCP体制の強化に努めております。 ①-5)自然災害、事故、感染症等に関するリスク発生可能性影響度中大当社グループの日本における製造拠点及び開発拠点は、群馬県に集中しております。一般的に日本は、世界の他の地域と比較して地震の頻度が多いため、地震に伴う被害も受けやすい地域です。地震・風水害を始めとした自然災害、事業所における事故、感染症等が想定を超える規模で発生した場合、当社の資産に対する被害や従業員による業務体制維持が困難になるなど、事業に悪影響を及ぼす可能性があります。●対応大規模地震対策としてこれまで、必要に応じて各建物の耐震補強工事を実施してまいりました。加えて「事業継続マネジメントシステム(BCMS)」の認証(ISO22301)を2016年3月25日に取得し、主要製品を複数拠点で製造できる体制を準備するなど、BCPを充実させてきました。また、ワークスタイル等の変革により、感染症等による活動制限の際の事業活動への影響を最小限に抑える取り組みを進めてきました。当該リスクへの対応については、今後も引き続き各種事前対策を定めるとともに、状況に応じて臨機応変な対応に努めるなどリスク管理を行ってまいります。 ①-6)環境に関連するリスク発生可能性影響度低大当社グループは、急激な気候変動、有害化学物質による曝露、水質汚濁等、環境に関する様々なリスクの可能性を認識しています。また、国内及び海外で環境に関する規制の適用を受けております。これらのリスクが顕在化した場合、費用負担が生じる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。●対応当社グループは、環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証取得に加えて、「マックス環境宣言」「環境基本方針」のもと、環境・品質保証部長を委員長とするEMS委員会を設置し、各製造拠点の環境委員会において環境負荷低減に向けた活動を推進しています。製造拠点においては、関係法令を明確にし、必要な要件を遵守しています。また、調達においては、化学物質等に関する「マックスグリーン調達基準」などを策定するとともに、当社グループ及びサプライヤーにおける遵守を徹底しています。なお、気候変動については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動(TCFD)への対応」をご覧ください。 ②-1)業界構造に関連するリスク発生可能性影響度低大2026年3月期におけるコンクリート構造物向け工具の売上高は427億円で全社売上高の約4割を占めています。コンクリート構造物向け工具のうち、鉄筋結束機及びその消耗品であるタイワイヤ(以下、鉄筋結束機等)は、コンクリート構造物向け工具及び当社グループの成長を牽引しています。鉄筋結束機等は、知的財産権等により技術的な優位性を有しています。しかし、技術的優位性の喪失、ワイヤ結束に代わる結束手段の登場又は鉄筋を使用しない工法への急速な変化等が生じた場合、当社グループの鉄筋結束機等の需要が減退し、当社グループの経営成績及び将来の計画に悪影響を与える可能性があります。●対応市場動向を注視し市場の変化に追随した製品・サービスを提供できるよう、コスト競争力の強化、持続的な技術的優位性の確保などに向け、投資を継続しております。 ②-2)調達に関連するリスク発生可能性影響度中中当社グループの製品のうち、ステープル、ネイル、ねじ及び鉄筋結束機用ワイヤ等の消耗品の原材料として鉄製の普通線材を使用しております。その普通線材の価格は、鉄鉱石や石炭、石油などの原料不足や他国の需要動向により変動する可能性があります。急激な原材料価格の上昇は当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ製品を構成する原材料、部品等の欠陥や欠品により、当社グループ製品の信頼性や評判に悪影響を及ぼす可能性があります。●対応当社グループでは、購入する原材料等のコストダウンに継続して取り組むとともに、急激な原材料価格等の上昇に対しては、販売価格の見直し等を行っております。また、原材料、部品等の欠陥や欠品を予防するため、取引開始時のサプライヤー評価、サプライヤー監査等を実施しております。 ②-3)製品品質に関するリスク発生可能性影響度低大当社グループが提供する製品・サービスに品質問題や製造物責任問題が生じた場合、顧客への告知及び製品の点検又は回収などの費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当該問題により顧客や社会からの信頼が失墜し、ブランドイメージの低下、顧客の流出などを招き、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。●対応当社グループでは、ISO9001をベースとし、各国・地域の法規制及び事業特性に応じた品質マネジメントシステムを構築し、徹底した品質管理を行っております。当社グループの製品・サービスの品質に関しては、法令で定められた安全基準に加え、顧客目線での安全性を考慮した基準を設定しております。また、設計から生産・出荷に至る各過程において品質を確認するプロセスを設けて、品質問題発生によるリスクの最小化に努めております。万が一、品質問題が発生又は発生を予見させる兆候を把握した場合には、お客様をはじめ関係者から迅速に情報を収集するとともに、原因究明をはじめとした対応を速やかに実施いたします。 ②-4)知的財産に関するリスク発生可能性影響度低中当社グループでは、他社と差別化した技術・ノウハウやお客様のニーズに適合した製品開発等により創出した知的財産については、その重要性を認識し、保護手続をとっております。しかし、当社グループの知的財産が権利として認められない場合、一部の国・地域では知的財産権による完全な保護が受けられない場合、又は第三者による類似製品の製造を防止できない場合もあり、当社グループの市場競争力に悪影響を及ぼし、経営成績及び将来の計画に影響を与える可能性があります。●対応当社グループのビジネスを知的財産権で守る活動の一つとして模倣品対策を行っています。具体的には、営業各部門による市場の監視を行っています。監視活動で当社グループ知的財産権を侵害していると思われる製品が発見された場合には、その製品を入手し、販売業者及び製造業者を特定した後に、現地国の弁理士・弁護士に、当社グループ知的財産権への侵害の鑑定を行っていただき、適切な処置を実施しております。また、当社グループにおいては、第三者所有の知的財産を侵害することのないよう、十分に調査を行っております。 ③人的資本に関するリスク発生可能性影響度中中当社グループは、「人」が尊重され、「人」が成長することにより、会社も成長すると考えており、優秀な人材の確保が会社の持続的成長には必要です。しかし、特に日本国内においては少子高齢化に伴う労働人口の減少等もあり、優秀な人材を継続的に採用・維持するための競争は激しく、優秀な人材の確保が滞り、業務の属人化が進み、長期的な観点での業務運営の効率性が毀損し、当社グループの持続的な成長を損なう可能性があります。●対応当社グループは、「いきいきと楽しく力を合わせ、皆揃って成長していく集団を目指す」を経営基本姿勢として掲げ、社員一人ひとりが主役となり、自己の成長のために働くことを推奨しています。社員が自らの成長を実感し、社員が誇りをもって働き続けたいと思える会社の実現に向けた取り組みを推進し、エンゲージメント調査等を通じて社員のモチベーションの把握に努めております。また、優秀な人材の確保にあたっては、新卒採用者の育成を中心としつつも、戦略及び組織ニーズに合わせ高度専門人材を含む経験者採用も行い、年齢別の構成にも配意しながら組織力の強化に努めております。 ④情報に関するリスク発生可能性影響度中大当社グループが行う業務は、第三者に管理されているものも含め、コンピューターシステム及びコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワーク(以下総称して、情報インフラ)を利用しています。また、当社グループは、情報インフラを利用した製品も販売しております。サイバー攻撃等により情報インフラ等に障害が発生し、当社グループの業務又は当社グループが販売する製品・サービスに支障が生じる可能性があります。また、これらリスクを予防するため、さまざまなリソースの投入が必要ですが、当社グループが販売する製品・サービスに関しては、販売ボリュームに対してリソースの投入が過大になるリスクも内在しています。さらに当社グループでは、機密情報及び顧客情報をはじめとする個人情報を取り扱う機会があり、不測の事態によりこれらの情報の漏洩が発生した場合は、顧客や社会からの信頼が失墜し、ブランドイメージの低下、顧客の流出などを招き、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。●対応当社グループの業務に関する情報インフラに関しては、「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証取得(ISO/IEC27001を2004年4月27日に取得)などを通じ、情報セキュリティ維持向上を目指しております。また、情報セキュリティ基本方針を定めるなど、ISMSリスク対応計画を立案し、人的、組織的、物理的、技術的に機密情報及び個人情報漏洩対策の実施、並びに事業継続計画を策定しております。また、当社グループが販売する製品・サービスに関しては、各国・地域の法規制も踏まえ、PSIRTの確立に向け取り組み、2026年4月1日に製品に関するセキュリティインシデントや脆弱性に対応する専門チームM-PSIRT(MAX Product Security Incident Response Team)を設置しました。 ⑤コンプライアンスに関するリスク発生可能性影響度中中当社グループは、多くの国・地域で事業活動を行うにあたり、人権を尊重し、各種法規制及び社会規範を遵守する必要があります。各種法規制は、社会情勢の変化により、急速に新設、変更等がなされる可能性があり、新たなコスト負担を招く可能性があります。また、当社グループにおけるガバナンス不全や社内管理の不備により、法令違反等が発生した場合、顧客や社会からの信頼が失墜し、ブランドイメージの低下、顧客の流出などを招き、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。●対応当社グループは、各種法規制の改正情報の入手に努め、改正への対応を検討することで、各種法規制の不知による違反リスクの低減、新たなコスト負担への対応を図っております。また、従業員向けにさまざまなコンプライアンス教育を実施するとともに、イントラネットで月1回「コンプラ通信」を発行することなどにより、コンプライアンス意識の醸成に努めております。

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