事業の概要
- 小型エンジンバルブ製造乗用車、二輪車、トラック、バス、汎用製品向けの小型エンジンバルブを製造・販売しています。国内外に多数の子会社や関連会社を持ち、グローバルに事業を展開しており、主要な収益源となっています。
- 精密鍛造歯車の製造自動車、トラック、農業機械、建設機械、産業機械などに使われる精密鍛造歯車を製造・販売しています。高い技術力を要する部品であり、幅広い産業機械分野に貢献しています。
- その他部品の製造販売オートマチックトランスミッション用部品(PBW)、バルブリフター、工作機械、自動車用電磁式連続カム位相可変機構なども製造販売しています。これらの製品は、自動車産業を中心に多岐にわたるニーズに応えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 小型エンジンバルブ事業乗用車、二輪車、トラック、バス、汎用製品向けの小型エンジンバルブを製造販売しており、売上高446.4億円、営業利益23.5億円と、当社グループの主要な稼ぎ頭です。国内外に多数の生産拠点を持ち、グローバルに展開しています。
- 舶用部品事業船舶用エンジンバルブや汎用製品のエンジンバルブを製造販売しています。売上高は37.6億円ですが、営業利益は-4.5億円と赤字であり、今後の収益改善が課題となっています。
- 歯車事業自動車、トラック、農業機械、建設機械、産業機械向けの精密鍛造歯車を製造販売しています。売上高は22.9億円ですが、営業利益は-2.1億円と赤字であり、こちらも収益性の改善が求められる事業セグメントです。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MiniatureEngineValves | 事業 | 446 | 24 | 5.3% |
| VesselParts | 事業 | 38 | -5 | -12.0% |
| Cogwheel | 事業 | 23 | -2 | -9.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社及び子会社の計16社、関連会社5社で構成され、乗用車・二輪車・トラック・バス・汎用製品等の小型エンジンバルブ、船舶用エンジンバルブ、自動車・トラック・農業機械・建設機械・産業機械等の精密鍛造歯車の製造販売を主な内容とし、事業活動を展開しております。1 当社グループの事業の内容及び報告セグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、報告セグメントと同一の区分であります。 小型エンジンバルブ 当社が乗用車・二輪車・トラック・バス・汎用製品等の小型エンジンバルブを製造販売しております。 台湾日鍛工業股份有限公司が台湾において、PT.フェデラルニッタンインダストリーズがインドネシアにおいて、ニッタンタイランド Co., Ltd.がタイにおいて、広州日鍛汽車部件有限公司が中国において、ニッタンインディアテック Pvt. Ltd.がインドにおいて、それぞれ小型エンジンバルブ(自動車用・二輪車用)を製造販売しております。 U.S.エンジンバルブ(パートナーシップ)が米国において、日照日鍛汽車部件有限公司が中国において、ニッタン・ユーロ・テック sp.z o.o.がポーランドにおいて、それぞれ小型エンジンバルブ(自動車用)を製造販売しております。 また、ニッタンベトナム Co., Ltd.がベトナムにおいて、小型エンジンバルブ(二輪車用)を製造販売しております。 なお、U.S.エンジンバルブコーポレーションがU.S.エンジンバルブ(パートナーシップ)への出資を行っております。舶用部品 当社が船舶用・発電機用等のエンジンバルブを製造販売しております。KN-Tech Co., Ltd.が韓国にて船舶用エンジンバルブを製造販売しております。歯車 当社が自動車・トラック・農業機械・建設機械・産業機械等の精密鍛造歯車を製造販売しております。その他 当社がバルブリフター・工作機械・自動車用電磁式連続カム位相可変機構を製造販売しております。 また、新和精密株式会社が韓国において、北京柳成新和汽車部件有限公司、日照柳成新和汽車部件有限公司及び日照艾斯琵汽車部件有限公司が中国において、バルブリフター及びローラーロッカーアームを製造販売しております。なお、北京柳成新和汽車部件有限公司につきましては、2026年4月に清算結了しています。 STP株式会社が、バルブリフターの原材料を製造販売しております。 台湾日鍛工業股份有限公司が台湾において、工作機械を製造販売しております。 ニッタン・グローバル・テック株式会社が当社のグローバル展開のマネジメントを行っております。 株式会社秦和が、日本において、売店業務等を行っております。 株式会社NITTAN恵那金属が、日本において、機械加工業、表面処理業、不動産賃貸業を行っております。 恵那金属(昆山)有限公司が、中国において、機械加工業を行っております。 2 連結子会社、持分法適用関連会社、非連結子会社及び持分法非適用関連会社は次のとおりであります。(1) 連結子会社台湾日鍛工業股份有限公司エンジンバルブの製造販売、工作機械の製造販売U.S.エンジンバルブ コーポレーションエンジンバルブ製造販売会社への出資U.S.エンジンバルブ(パートナーシップ)エンジンバルブの製造販売PT.フェデラルニッタンインダストリーズエンジンバルブの製造販売ニッタンタイランド Co., Ltd.エンジンバルブの製造販売NITTAN(BVI)Co., Ltd.エンジンバルブ製造販売会社への出資広州日鍛汽車部件有限公司エンジンバルブの製造販売日照日鍛汽車部件有限公司エンジンバルブの製造販売ニッタン・ユーロ・テック sp.z o.o.エンジンバルブの製造販売ニッタンベトナム Co., Ltd.エンジンバルブの製造販売ニッタンインディアテック Pvt. Ltd.エンジンバルブの製造販売ニッタン・グローバル・テック株式会社当社のグローバル展開のマネジメント株式会社秦和売店業務他株式会社NITTAN恵那金属機械加工業、表面処理加工業、不動産賃貸業恵那金属(昆山)有限公司機械加工業 以上15社 (2) 持分法適用関連会社新和精密株式会社(注1)バルブリフターの製造販売北京柳成新和汽車部件有限公司(注2)バルブリフターの製造販売日照柳成新和汽車部件有限公司(注1)バルブリフターの製造販売日照艾斯琵汽車部件有限公司バルブリフターの製造販売KN-Tech Co., Ltd.陸上及び船舶用エンジンバルブの製造販売 以上5社 (3) 非連結子会社韓国日鍛株式会社当社の韓国での営業及び製品メンテナンスに関する業務 以上1社 (4) 持分法非適用関連会社STP株式会社(注1)バルブリフター成型素材の製造販売 以上1社 (注)1 当社は、2026年2月27日開催の取締役会において、韓国の持分法適用関連会社である新和精密株式会社の株 式を追加取得し、同社を連結子会社化することを決議いたしました。その後、2026年6月15日付で株式取得 が完了し、同社及び同社の100%出資子会社である日照柳成新和汽車部件有限公司並びに同社の51%出資子 会社であるSTP株式会社を連結子会社化いたしました。 2 北京柳成新和汽車部件有限公司は2026年4月15日付で清算結了しております。 3 企業集団の概要図は以下のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 製造現場における効率化の遅延は価格をはじめとする製品競争力の低下につながるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 高効率エンジン用バルブ、長寿命化技術、ニアネット鍛造などの製品開発・量産技術 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:内燃機関の電動化の進展による市場規模縮小 / 海外拠点のガバナンス不全による不正発生リスク / サイバー攻撃や情報漏洩による事業活動への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報は現時点では確認できません。公開情報からは、ニッタンが特定の無形資産によって競争優位を築いているという明確な証拠は見当たりません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
ニッタンは主に消火設備や防災システムの製造・販売を行っており、これらの製品は建物の安全に関わるため、一度導入されると頻繁な切り替えは考えにくいです。しかし、顧客が乗り換える際の直接的な金銭的損失が極めて大きいとは断定できず、スイッチング・コストは限定的と評価されます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
消火設備や防災システムは、個々の建物やインフラに設置されるものであり、ユーザーが増えることでサービスの価値が向上するようなネットワーク効果は期待できません。プラットフォーム型ビジネスではないため、このモートは該当しません。
コスト優位★★☆☆☆
長年の事業継続で培われた製造ノウハウやサプライヤーとの関係により、一定のコスト競争力を持っている可能性があります。しかし、業界全体で価格競争が激しい場合や、技術革新によるコスト構造の変化に対応できない場合は、優位性は揺らぎます。具体的なコスト優位を示すデータはありません。
規模の経済★★★☆☆
ニッタンは消火設備分野で国内有数のシェアを誇り、一定の規模の経済性を享受していると考えられます。大規模なインフラプロジェクトや集合住宅建設など、一定規模以上の案件を受注する能力は、同業他社に対する優位性となり得ます。しかし、グローバルな視点では規模の優位性は限定的です。
- グローバルな生産体制世界各地に生産拠点を持ち、地産地消を実現することで、関税政策の変更などの外部環境リスクを回避し、競争力を維持しています。特に北米での現地生産強化は、市場変動への対応力を高めています。
- 多角的な製品ポートフォリオ小型エンジンバルブから精密鍛造歯車、オートマチックトランスミッション部品まで、幅広い製品を手掛けています。これにより、特定の市場変動に左右されにくい安定した事業構造を築いています。
- M&Aによる事業強化株式会社NITTAN恵那金属を子会社化するなど、M&Aを積極的に活用し、既存事業の競争力強化と新規事業への参入障壁の低減を図っています。切削加工や表面処理技術の統合により、生産性向上とシナジー効果を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 脱炭素社会への貢献中長期経営ビジョン「NITTAN Challenge 10」を掲げ、2030年までに売上高1,000億円以上、営業利益額100億円以上を目指しています。既存の内燃機関部品の付加価値向上(VISIONⅠ)と、EV関連や異業種領域での新規事業開発(VISIONⅡ)を通じて、脱炭素化社会の実現に貢献することを目指しています。
- 基盤強化と収益性向上事業環境の変化を正確に捉え、事業の再編や成長戦略を具体化することで、収益力の強化を図ります。NPM(NITTAN Total Productive Management)改善活動を通じて生産システム効率化を追求し、安全と品質を重視することで顧客からの信頼を確保します。
- 企業風土の改革とDX推進従業員の成長を企業の成長と捉え、教育に注力し、全社員がプロフェッショナルを目指す企業文化を醸成します。手作業や煩雑な業務を見直し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させることで業務効率を改善し、心身ともに健康に働ける企業体質を目指します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社は、「環境との共生」、「品質優先」、「人間性尊重」を経営の基本理念とし、企業の発展を通じて社会に貢献するとともに、顧客の信頼に応え、職場の活性化を通じて株主の皆様の投資期待に応えるべく常に企業経営の強化をめざしております。当社の経営理念は下記の3項目であります。① 環境との共生のもと企業の発展を通じて社会に貢献する② 品質優先に徹し、顧客の信頼に応える③ 人間性を尊重し、夢と活力のある職場を創造する (2) 会社のパーパス当社の中長期経営ビジョンであるNITTAN Challenge 10(以下、「NC10」といいます。)では、2030年の目標達成(売上高1,000億円以上/営業利益額100億円以上/売上高営業利益率10%以上)を掲げております。NC10達成のための「VISIONⅠ」(ICE領域)では、既存技術を活かし更なる燃費等の付加価値向上製品の開発を進めております。また、「VISIONⅡ」(xEV・異業種領域)では、主に先進国を中心に脱炭素を背景とした電動化に関わる新たな開発と商品化への挑戦をしております。 すなわち、ESGにも関わる中長期経営ビジョンであるとも言えます。そのため、「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」ことを当社グループの「パーパス(意義)」として打ち出しました。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社は、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を経営戦略の柱とし、その実現のため、2025年度を初年度とする5ヵ年のグローバル中期経営方針を策定いたしました。経営方針の具体的内容は次のとおりであります。 <2025-2029年度 グローバル中期経営方針> 1.基盤強化・・・事業の収益性と将来性を伸ばす (1)事業環境の変化を正しく理解し、事業の再編・成長戦略を具現化する (2)弱点分析とNPM改善活動を通じて、収益力を強化する (3)安全と品質に重点を置き、お客様から常に選ばれる企業を目指す 2. 永続的発展・・・NC10達成の道筋を作る (1)NC10 VISIONⅠアイテムの商品価値を高め、成長事業化する (2)NC10 VISIONⅡアイテムの発掘と基礎開発により、新規事業化する (3)CSR活動及びNCN活動を展開し、企業の社会的価値を高める 3. 企業風土改革・・・従業員の成長こそ企業の成長 (1)教育に力を入れ、全社員がプロフェッショナルを目指す (2)手作業や煩雑業務を見直し、業務効率改善とDX化を加速させる (3)コンプライアンス意識を高め、心も体も健やかに働ける企業体質にする (4) 会社の対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境においては、バッテリーEV(BEV)の販売が地域によっては低迷している中、電動化の進展は必ずしも一様ではなく、各自動車メーカーにおいてパワートレインの多様性を前提とした事業戦略が再評価されています。電動化関連事業の収益性や投資回収のタイミングを含めた見直しが進む中、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を含む内燃機関(ICE)を引き続き重要な収益基盤と位置付け、既存アセットの有効活用や投資効率を重視する動きが広がっています。 当社グループは、このような経営環境を踏まえ、パーパス「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」を掲げ、その実現に向け、ICE領域での既存製品の付加価値向上にとどまらず、新規事業領域への挑戦を加速しております。また、先行きが不透明な状況ではありますが、全社一丸となって中長期経営ビジョン「NITTAN Challenge 10(NC10)」の実現に邁進してまいります。「VISIONⅠ」では、既存の内燃機関部品における付加価値を高め、事業の拡大を図ります。自動車に加え、二輪車、船舶、発電機など幅広い用途の内燃機関向けに、燃費改善に貢献する製品開発を進め、受注獲得を目指してまいります。特にインド拠点における生産体制の強化を進めており、電動化に時間を要すると想定される地域において、当社のグローバル供給体制を活かした高付加価値エンジンバルブの安定的な供給を通じ、事業基盤の強化と収益機会の拡大を図ってまいります。一方「VISIONⅡ」では、電動化領域及び異業種領域への挑戦を本格化させており、一部製品においてはすでに受注を獲得しております。引き続き、新規事業につながる開発活動を継続してまいります。さらに、企業価値向上に向けた経営基盤の強化を目的として締結した、横浜キャピタル株式会社との事業提携も活用し、こうした海外成長投資について、投資規律と収益性を意識した形で着実に推進してまいります。本提携を通じ、事業ポートフォリオ経営の高度化や、既存事業の競争力強化、成長市場に向けた戦略的な資源配分を進めることで、変化の大きい事業環境においても持続的な成長と企業価値の向上を実現する経営体制の構築を目指してまいります。これらの取り組みにより、中長期経営ビジョンの達成と、持続的な収益拡大を目指してまいります。 次年度につきましては、品質面では、品質マネジメントシステムや製品初期管理、工程管理の再構築により品質リスクの未然防止を徹底するとともに、基幹システム刷新等のDXを通じた製造プロセスの見える化・トレーサビリティ強化により、安定した品質保証体制の確立を図ってまいります。売上面では、国内外における価格適正化に向けた取り組みを継続し、売上向上に努めてまいります。また、国内では、小型エンジンバルブ事業の受注増や機械部品の販売増による売上増を見込んでおります。海外では、新和精密株式会社グループの連結化による売上増や、高付加価値製品の販売強化による売上向上を計画しています。加えて、需要が伸びているインド拠点への更なる設備投資を予定しており、次期以降の売上向上を見込んでおります。利益面では、2026年3月期における収益改善の積み重ねを継続し、品質向上による不良率の低下、自動化・省人化投資による生産性の向上、受注動向に応じた柔軟な生産体制の構築、さらにIT化・DX推進による業務効率化を通じて労務費を削減し、収益力の強化に取り組んでまいります。 また、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を柱とする2026年度グローバル経営方針の実現に向けた施策や取り組みを展開してまいります。 <2026年度 グローバル経営方針> 1.基盤強化・・・筋肉体質に鍛え上げる (1)事業別再編と収益改善活動を繰り返し、全事業黒字化を実現する (2)業務の断捨離を行い、リソース配分(人・もの・金)の最適化を図る (3)DX化とNPM活動を深化させ、安全・品質・生産性を進化させる 2.永続的発展・・・世間が認める会社を目指す (1)NC10アイテムの見極めを行い、新規事業化の効率を高める (2)戦略的M&Aや新規事業を具現化し、収益源多元化の目途をつける (3)NCN、CSR、SDGs活動を愚直に展開し、企業の社会的責任を果たす 3.企業風土改革・・・ 皆がプロ意識をもって挑戦する (1)慎重に進めるのも良いが、スピード感と競争力を意識した行動に変える (2)挑戦する姿勢を称え合い、挑戦が当たり前の企業風土を醸成する (3)健康経営方針をしっかり理解し、個々の健康維持・管理に努める (注)1 NPMは、「NITTAN Total Productive Management」の略称で、当社グループで展開している生産システ ム効率化を極限まで追求する企業体質づくりを目標とするNITTAN流の改善活動です。 2 NC10 VISIONⅠは、ICE領域において既存事業の付加価値追求を目指す取り組みです。 3 NC10 VISIONⅡは、電動化領域及び異業種への積極的なアプローチにより、新たな事業の開拓を目指す 取り組みです。 4 NCNは、NITTANカーボンニュートラルの略称で、当社グループの事業活動で発生する温室効果ガス排出 量の削減を目指す取り組みです。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社は、「環境との共生」、「品質優先」、「人間性尊重」を経営の基本理念とし、企業の発展を通じて社会に貢献するとともに、顧客の信頼に応え、職場の活性化を通じて株主の皆様の投資期待に応えるべく常に企業経営の強化をめざしております。当社の経営理念は下記の3項目であります。① 環境との共生のもと企業の発展を通じて社会に貢献する② 品質優先に徹し、顧客の信頼に応える③ 人間性を尊重し、夢と活力のある職場を創造する (2) 会社のパーパス当社の中長期経営ビジョンであるNITTAN Challenge 10(以下、「NC10」といいます。)では、2030年の目標達成(売上高1,000億円以上/営業利益額100億円以上/売上高営業利益率10%以上)を掲げております。NC10達成のための「VISIONⅠ」(ICE領域)では、既存技術を活かし更なる燃費等の付加価値向上製品の開発を進めております。また、「VISIONⅡ」(xEV・異業種領域)では、主に先進国を中心に脱炭素を背景とした電動化に関わる新たな開発と商品化への挑戦をしております。 すなわち、ESGにも関わる中長期経営ビジョンであるとも言えます。そのため、「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」ことを当社グループの「パーパス(意義)」として打ち出しました。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社は、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を経営戦略の柱とし、その実現のため、2025年度を初年度とする5ヵ年のグローバル中期経営方針を策定いたしました。経営方針の具体的内容は次のとおりであります。 <2025-2029年度 グローバル中期経営方針> 1.基盤強化・・・事業の収益性と将来性を伸ばす (1)事業環境の変化を正しく理解し、事業の再編・成長戦略を具現化する (2)弱点分析とNPM改善活動を通じて、収益力を強化する (3)安全と品質に重点を置き、お客様から常に選ばれる企業を目指す 2. 永続的発展・・・NC10達成の道筋を作る (1)NC10 VISIONⅠアイテムの商品価値を高め、成長事業化する (2)NC10 VISIONⅡアイテムの発掘と基礎開発により、新規事業化する (3)CSR活動及びNCN活動を展開し、企業の社会的価値を高める 3. 企業風土改革・・・従業員の成長こそ企業の成長 (1)教育に力を入れ、全社員がプロフェッショナルを目指す (2)手作業や煩雑業務を見直し、業務効率改善とDX化を加速させる (3)コンプライアンス意識を高め、心も体も健やかに働ける企業体質にする (4) 会社の対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境においては、バッテリーEV(BEV)の販売が地域によっては低迷している中、電動化の進展は必ずしも一様ではなく、各自動車メーカーにおいてパワートレインの多様性を前提とした事業戦略が再評価されています。電動化関連事業の収益性や投資回収のタイミングを含めた見直しが進む中、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を含む内燃機関(ICE)を引き続き重要な収益基盤と位置付け、既存アセットの有効活用や投資効率を重視する動きが広がっています。 当社グループは、このような経営環境を踏まえ、パーパス「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」を掲げ、その実現に向け、ICE領域での既存製品の付加価値向上にとどまらず、新規事業領域への挑戦を加速しております。また、先行きが不透明な状況ではありますが、全社一丸となって中長期経営ビジョン「NITTAN Challenge 10(NC10)」の実現に邁進してまいります。「VISIONⅠ」では、既存の内燃機関部品における付加価値を高め、事業の拡大を図ります。自動車に加え、二輪車、船舶、発電機など幅広い用途の内燃機関向けに、燃費改善に貢献する製品開発を進め、受注獲得を目指してまいります。特にインド拠点における生産体制の強化を進めており、電動化に時間を要すると想定される地域において、当社のグローバル供給体制を活かした高付加価値エンジンバルブの安定的な供給を通じ、事業基盤の強化と収益機会の拡大を図ってまいります。一方「VISIONⅡ」では、電動化領域及び異業種領域への挑戦を本格化させており、一部製品においてはすでに受注を獲得しております。引き続き、新規事業につながる開発活動を継続してまいります。さらに、企業価値向上に向けた経営基盤の強化を目的として締結した、横浜キャピタル株式会社との事業提携も活用し、こうした海外成長投資について、投資規律と収益性を意識した形で着実に推進してまいります。本提携を通じ、事業ポートフォリオ経営の高度化や、既存事業の競争力強化、成長市場に向けた戦略的な資源配分を進めることで、変化の大きい事業環境においても持続的な成長と企業価値の向上を実現する経営体制の構築を目指してまいります。これらの取り組みにより、中長期経営ビジョンの達成と、持続的な収益拡大を目指してまいります。 次年度につきましては、品質面では、品質マネジメントシステムや製品初期管理、工程管理の再構築により品質リスクの未然防止を徹底するとともに、基幹システム刷新等のDXを通じた製造プロセスの見える化・トレーサビリティ強化により、安定した品質保証体制の確立を図ってまいります。売上面では、国内外における価格適正化に向けた取り組みを継続し、売上向上に努めてまいります。また、国内では、小型エンジンバルブ事業の受注増や機械部品の販売増による売上増を見込んでおります。海外では、新和精密株式会社グループの連結化による売上増や、高付加価値製品の販売強化による売上向上を計画しています。加えて、需要が伸びているインド拠点への更なる設備投資を予定しており、次期以降の売上向上を見込んでおります。利益面では、2026年3月期における収益改善の積み重ねを継続し、品質向上による不良率の低下、自動化・省人化投資による生産性の向上、受注動向に応じた柔軟な生産体制の構築、さらにIT化・DX推進による業務効率化を通じて労務費を削減し、収益力の強化に取り組んでまいります。 また、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を柱とする2026年度グローバル経営方針の実現に向けた施策や取り組みを展開してまいります。 <2026年度 グローバル経営方針> 1.基盤強化・・・筋肉体質に鍛え上げる (1)事業別再編と収益改善活動を繰り返し、全事業黒字化を実現する (2)業務の断捨離を行い、リソース配分(人・もの・金)の最適化を図る (3)DX化とNPM活動を深化させ、安全・品質・生産性を進化させる 2.永続的発展・・・世間が認める会社を目指す (1)NC10アイテムの見極めを行い、新規事業化の効率を高める (2)戦略的M&Aや新規事業を具現化し、収益源多元化の目途をつける (3)NCN、CSR、SDGs活動を愚直に展開し、企業の社会的責任を果たす 3.企業風土改革・・・ 皆がプロ意識をもって挑戦する (1)慎重に進めるのも良いが、スピード感と競争力を意識した行動に変える (2)挑戦する姿勢を称え合い、挑戦が当たり前の企業風土を醸成する (3)健康経営方針をしっかり理解し、個々の健康維持・管理に努める (注)1 NPMは、「NITTAN Total Productive Management」の略称で、当社グループで展開している生産システ ム効率化を極限まで追求する企業体質づくりを目標とするNITTAN流の改善活動です。 2 NC10 VISIONⅠは、ICE領域において既存事業の付加価値追求を目指す取り組みです。 3 NC10 VISIONⅡは、電動化領域及び異業種への積極的なアプローチにより、新たな事業の開拓を目指す 取り組みです。 4 NCNは、NITTANカーボンニュートラルの略称で、当社グループの事業活動で発生する温室効果ガス排出 量の削減を目指す取り組みです。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、一部の地域において弱さがみられるものの、総じて緩やかな持ち直しの動きが続きました。一方で、中東情勢の長期化をはじめとする地政学的リスクの高まりや、金融資本市場の変動、米国の通商政策をめぐる動向などにより、先行き不透明な状況で推移しました。日本経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果などを背景に、緩やかな回復基調で推移しましたが、先行きについては、海外景気の動向に加え、物価上昇の継続や金融資本市場の変動等が景気を下押しするリスクとして懸念される状況となっています。また、当社グループが最も影響を受ける自動車業界におきましては、日本市場では、一連の車両認証問題への対応や半導体供給制約の影響が重なり、回復のテンポは緩やかなものとなりました。グローバル市場においては、生産活動の正常化が進んだものの、地域や用途によって需要動向にばらつきがみられるほか、米国の通商政策の影響等により、先行きの不透明感が依然として残る状況となっています。このような状況下、当社グループは、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を柱とするグローバル経営方針を掲げ、当社グループのパーパスである「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」ことを目指し、国内外で競争力を高める施策や取り組みを積極的に展開してまいりました。その実現に向けた当社グループの中長期経営ビジョンである「NITTAN Challenge 10」につきましても、VISIONⅠ(ICE領域)及びVISIONⅡ(xEV・異業種領域)における各アイテムの拡大と事業化に向けた開発を着実に進めております。このような経営環境のもと、当社グループは北米拠点及び舶用部品事業での収益改善を進める一方、中国市場の冷え込みや歯車事業の減速という課題に直面する一年となりました。当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は歯車の販売不振や四輪車用エンジンバルブ事業の北米拠点の転注影響や中国販売不振等の減収要因はあったものの、舶用向けエンジンバルブにおける収益改善や為替換算の円安効果、コスト上昇分の販売価格反映等により、前期に比べ横ばいとなりました。この結果、売上高516億76百万円(前期比0.4%増)となりました。損益面につきましては、舶用部品事業における火災影響からの回復に伴う収益性の改善や、北米拠点における収益の正常化、為替換算の円安効果に加え、コスト上昇分の価格適正化等により、期初計画を上回る結果となる、営業利益39億98百万円(前期比165.2%増)、経常利益44億23百万円(前期比133.3%増)となりました。最終損益につきましては、保有株式及び土地建物の売却益を特別利益に計上する一方で、歯車事業に係る固定資産の将来の回収不能見込額を減損損失として特別損失に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益22億27百万円(前期比253.4%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (小型エンジンバルブ)当セグメントの売上高につきましては、国内事業においては中空エンジンバルブの受注増加、販売価格の改定等の増収要因はあったものの、北米拠点の通商政策による受注減少や転注により、四輪車用エンジンバルブは前期に比べ減収となりました。二輪車用エンジンバルブは主力の南米・欧州向け製品の販売不振等の影響により、前期に比べ減収となりました。海外事業においては、欧州拠点における中空エンジンバルブやASEAN諸国拠点の一部におけるエンジンバルブの受注増加、為替換算の円安効果等による増収要因はあったものの、ASEAN諸国・中国の一部拠点における自動車販売不振に伴う受注減少や北米拠点の転注等により、前期に比べ減収となりました。汎用エンジンバルブは、海外向け製品の生産調整終了により受注回復し、前期に比べ増収となりました。損益面につきましては、ASEAN諸国・中国の一部拠点における減収影響等による減益要因はあったものの、為替換算の円安効果に加え、北米拠点の収益性向上や中空エンジンバルブの増収効果、国内事業における販売価格の改定等により増益となりました。 この結果、売上高414億76百万円(前期比7.1%減)、セグメント利益(営業利益)38億40百万円(前期比63.2%増)となりました。 (舶用部品)当セグメントの売上高につきましては、舶用部品の国内生産拠点である堀山下工場(舶用部品工場)における火災からの復旧後、操業の正常化が進んだことに加え、造船業の堅調な需要環境を背景に、前期に比べ増収となりました。また、火災の影響により発生していた受注残の解消及び各種価格転嫁の実施も、売上高の増加に寄与しました。損益面につきましては、火災影響からの復旧に伴う生産効率の改善により収益性が回復したことから、前期に比べ大幅な増益となりました。この結果、売上高51億24百万円(前期比34.5%増)、セグメント利益(営業利益)3億52百万円(前期はセグメント損失(営業損失)4億53百万円)となりました。なお、当セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高79百万円を含んでおります。 (歯車)当セグメントの売上高につきましては、自動車用製品及び産業機械用製品のいずれにおいても、販売価格の改定等による増収要因はあったものの、海外向け製品を中心とした販売不振や機種変更の影響等による受注減少により、前期に比べ減収となりました。損益面につきましては、自動車用製品を中心とした販売数量減少等による減益要因はあったものの、販売価格の改定等により損失幅縮小となりました。この結果、売上高18億30百万円(前期比20.3%減)、セグメント損失(営業損失)1億62百万円(前期はセグメント損失(営業損失)2億19百万円)となりました。 (その他)当セグメントの売上高につきましては、バルブリフターは海外向け製品の生産調整終了に伴い、受注回復により増収となりました。可変動弁は補用品の販売減少により減収となりました。工作機械はグループ内部での取引減少により減収となりました。ロイヤルティーはグループ内部での取引減少により減収となりました。また、第1四半期連結会計期間より当セグメントに株式会社NITTAN恵那金属及び恵那金属(昆山)有限公司の損益計算書を含めております。当該連結化の効果もあり、当セグメント全体では前年同期比で増収となりました。 損益面につきましては、株式会社NITTAN恵那金属の連結子会社化による増益要因はあったものの、中国市場の環境変化に伴う受注環境の厳しさによる減益影響が大きく、損失計上となりました。 この結果、売上高47億5百万円(前期比62.8%増)、セグメント損失(営業損失)2億4百万円(前期はセグメント損失(営業損失)2億39百万円)となりました。 なお、当セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高13億80百万円を含んでおります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ①生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)小型エンジンバルブ41,022,66990.4舶用部品4,790,431122.5歯車1,823,67179.8その他4,815,796172.1合計52,452,56996.5 (注) 1 金額は販売価格によっております。 ②受注実績当社グループは、各納入先より提示された生産計画をもとに、当社グループの生産能力を勘案して生産計画を立てる方法が主体となっている事から、受注実績は生産実績に近似するため、記載を省略しております。 ③販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)小型エンジンバルブ41,476,21692.9舶用部品5,124,084134.5歯車1,830,59579.7その他4,705,326162.8合計53,136,22399.1 (注) 1 金額は販売価格によっております。2 セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)Honda Development and Manufacturing of America, LLC, Anna Engine Plant5,872,64011.46,131,82511.9 (2) 財政状態当連結会計年度末における総資産は、669億18百万円となり、前連結会計年度末と比較して3億5百万円の増加となりました。資産の部の流動資産は、325億26百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億93百万円の増加となりました。この主な要因は、その他に含まれるもののうち未収入金が7億79百万円、受取手形及び売掛金が2億30百万円減少した一方で、現金及び預金が22億92百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は、343億92百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億88百万円の減少となりました。この主な要因は、建設仮勘定が7億91百万円、無形固定資産が3億32百万円増加した一方で、投資有価証券が8億31百万円、機械装置及び運搬具(純額)が8億42百万円減少したことなどによるものであります。負債の部の流動負債は、145億2百万円となり、前連結会計年度末と比較して17億28百万円の減少となりました。この主な要因は、短期借入金が8億92百万円、その他に含まれるもののうち未払金が4億37百万円、支払手形及び買掛金が3億32百万円減少したことなどによるものであります。固定負債は、120億71百万円となり、前連結会計年度末と比較して2億65百万円の減少となりました。この主な要因は、転換社債型新株予約権付社債が14億94百万円増加した一方で、長期借入金が16億69百万円減少したことなどによるものであります。純資産の部は、403億44百万円となり、前連結会計年度末と比較して22億99百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が18億53百万円、非支配株主持分が3億46百万円増加したことなどによるものであります。なお、通貨別の為替の変動につきましては、当社の連結子会社のある国では、前連結会計年度末と比べ、米ドル・インドネシアルピア・ベトナムドン・インドルピーが円高に、人民元・台湾ドル・タイバーツ・ポーランドズロチが円安に進みました。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)の残高は115億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ、22億92百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により、77億84百万円の資金増加(前連結会計年度は、43億4百万円の資金増加)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益46億30百万円や非資金取引である減価償却費39億48百万円の計上によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により、29億32百万円の資金減少(前連結会計年度は、37億71百万円の資金減少)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入11億10百万円を計上した一方で、有形及び無形固定資産の取得による支出42億35百万円が発生したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により、25億67百万円の資金減少(前連結会計年度は、8億64百万円の資金減少)となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入14億89百万円を計上した一方で、長期借入金の返済による支出24億94百万円、非支配株主への配当金の支払額9億14百万円が発生したことによるものであります。 資金調達の基本方針、及び資金調達手段に関して、当社は円滑な事業活動に必要な流動性及び財務健全性の確保を、資金調達の基本方針としております。これに則し、金融機関との間で長期にわたり培った良好な関係に基づき、主として本邦銀行、生保等からの7年程度の長期資金を中心とした資金調達を行っております。同時に長期資金の年度別償還額の集中等を避けることで借り換えリスクの低減を図っております。今期末において予定している次期の設備投資に関しては、自己資金、及び長期借入金による資金調達を行う予定です。流動性の確保に関しましては、当連結会計年度における流動比率は224.3%、当座比率は141.6%となっており、十分な流動性を確保していると認識しております。財務健全性に関しましては、当連結会計年度における自己資本比率は46.3%となり、円滑な業務遂行を維持するという点に関して、健全な範囲にあると認識しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要と考えている主なものは以下のとおりです。 (a) 繰延税金資産の回収可能性 当社グループは、将来減算一時差異等の解消見込額について、収益力やタックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得が十分に確保できることを前提に、繰延税金資産を計上しております。 繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに左右されるため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の金額に影響を及ぼし、将来の税金費用に影響を与える可能性があります。 (b) 退職給付債務及び退職給付費用の算定 当社グループには、確定給付制度を採用している会社が存在します。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率等の様々な計算基礎があります。 当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。 (c) 減損会計における将来キャッシュ・フロー等の見積り 当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、管理会計上の区分を基準として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。 固定資産の回収可能価額は、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失を計上し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
事業リスク
- 電動化と市場縮小自動車の内燃機関の電動化の進展や環境規制の強化により、既存事業である内燃機関部品の市場規模が縮小する可能性があります。これにより、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 外部環境の変動世界経済の景気下振れ、物価上昇、為替変動、地政学的リスク(ウクライナ・ロシア情勢など)は、原材料価格の高騰や需要の減少を通じて、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。特に為替変動は、海外事業の収益に直接的な影響を与えます。
- IT化とガバナンス遅延製造現場や間接部門でのIT化の遅れは、コスト削減の停滞や経営判断の遅延につながる可能性があります。また、海外子会社に対するガバナンスが不十分な場合、不正発生や信用失墜のリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるリスク及びそれに対する主な対応策は本項に記載のとおりです。ただし、これらのリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこのような経営ないし事業リスクを最小化するために様々な対応を行ってまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)外部環境リスク 世界経済の緩やかな持ち直しの動きが続く一方で、中東情勢の長期化をはじめとする地政学的リスクの高まりや、金融資本市場の変動、米国の通商政策をめぐる動向など先行きの不透明感が残っており、それぞれの影響への留意が必要と考えられます。 また、自動車用等の内燃機関の電動化は、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を含む内燃機関を使用する、パワートレインの多様性を前提とした自動車メーカーの事業戦略が再評価されています。しかし、世界的な環境規制の強化等の動きは続くとみられ、その進展に伴う内燃機関の生産減少は当社の既存事業領域の市場規模縮小につながり、当社グループの経営を圧迫するおそれがあります。 当社グループは大株主などと合弁事業を行っておりますが、大株主や合弁パートナーの経営方針の変化などが合弁事業の運営に影響を与えるおそれがあります。 リスク要因リスク要因概要リスクへの対応策市場環境変化・地政学・経済・政治を含む、様々な国々の市場環境の変化によるリスク・国内外拠点から入手した情報に基づく対応・常務会、取締役会で課題を報告し、検討した対策を 実施・年度目標値の達成状況の監視、対策実施為替変動・為替変動によるリスク・必要に応じた為替予約の実施・外貨債権回収期間の短縮革新技術の出現・当社製品寿命経過(電動化、内燃機関の変化、減少等)によるリスク・低コストで革新的な技術・製品の出現により、当社の製品が競争力を失うリスク・将来的なニーズに適合した製品開発の推進・「NITTAN Challenge 10」VISIONⅠ(ICE領域)及びVISIONⅡ(EV領域)の事業化に向けた開発法令・規制等の改正・強化・工場立地での各種規制、関税・税務制度の変化によるリスク・法令・規制の変化の定期調査に基づく適時適切な対応、監視監督の実施・弁護士等の専門家との対策協議、実施・関連する教育の実施大株主・パートナーとの関係変化・大株主、パートナーの経営方針の変化などが合弁事業の運営に影響を与えるリスク・定期的な会議などによる大株主・パートナーとの緊密な意思の疎通・想定可能な事項についてのケーススタディ実施による対応策の策定自然災害、戦争、テロ、疫病・自然災害・戦争・革命・テロ・疫病等による、地域的ないしはグローバルな事業継続のリスク・自然災害を想定した防災訓練の実施・上記訓練等で洗い出した課題の解決策をBCPに反映・自然災害に耐えうる施設等の構築・複数拠点による供給体制の確保 (2)経営プロセスリスク 当社グループは海外関係会社を有し、様々な法規制の下で企業運営を行っておりますが、言語の問題や十分な人員配置が困難なことも要因となり、グループ全体に対するガバナンスが不十分となるリスクを有しております。 また、前述の外部環境の変化などにより、関係会社の業績が悪化する可能性があります。 「NITTAN Challenge 10」による新規商品の開発、生産のために新たに設備投資を行うことがありますが、投資した設備が想定していた機能を発揮できないなどの様々な要因によって、投資を回収できないリスクが考えられます。当社では2024年10月の株式会社恵那金属製作所(現 株式会社NITTAN恵那金属)子会社化以降も、引き続きM&Aによる事業拡大を検討しております。M&A後に買収先の不正が発覚することや、M&A後の統合プロセスがうまく進まないことにより、期待通りの効果を得られないリスクが考えられます。また、昨今では、同意なき買収(敵対的買収)も目立ってきており、当社がその対象になる可能性も考えられます。 リスク要因リスク要因概要リスクへの対応策海外拠点のガバナンス不全・海外の拠点に対する統制が行き届かず、不正が発生し、信用を失うリスク・決算数値の誤謬が発生するリスク・現地法人トップとの対話の実施・定期的な監査の継続実施・過去の発生事案を活用したリスク回避対策の構築・海外拠点財務諸表の分析、定期レビューの実施・内部通報制度の活用、事案発生時の適正な処罰実施関係会社の業績悪化・市場環境変化、為替変動、法令・規制等の改正・強化、自然災害、戦争、テロ、疫病による業績の悪化・常務会、取締役会で業績、課題を報告し、検討した対策を実施新規事業用設備投資・投資した設備が機能を発揮できず、想定した利益を稼得出来ず、投資を回収できないリスク・新規事業の企画から量産に至るまでの統制環境の整備・統制活動実行(リスク評価による是正項目の改善等)・技術成立性、設備成立性の検討、検証M&A・M&Aデューディリジェンス時に検知できないリスク・M&A後の統合プロセス/内部統制リスク・専門家との協働、表明保証条項によるヘッジ・PMIの早期検討開始・実行、M&Aマニュアルに沿った実施TOB・同意なき買収による経営権喪失リスク(企業価値の過小評価)・NC10活動の推進、積極的なIR活動・自社株買い、政策保有株の見直しによる企業価値向上 (3) 支援プロセスリスク当社グループが必要とする、各種の優秀な人材の採用が容易ではない状況は継続しております。また、当社グループは事業活動における法令遵守に努めており、「NITTANグループ・グローバル行動規範」の当社グループ内への浸透、ガバナンス委員会を中心とする当社グループ内のコンプライアンス強化活動の推進をしております。しかしながら、「NITTAN Challenge 10」による新規商品の開発においては知的財産権に関するリスクを十分に考慮して進める必要がある他、製造物責任、独占禁止法等の法的手続に関する当事者になり、業績に影響を及ぼすリスクがあります。各種のハラスメントが発生した場合には、被害者の労働意欲の低下、休職及び離職、職場環境の悪化による生産性の低下、ひいては当社への信用、信頼、イメージの低下を招くリスクがあります。その他、当社グループでは情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティ管理規程等に基づくITセキュリティ対策の推進に努めておりますが、サイバー攻撃を受けた場合やシステムに予想し得ないトラブルが起きた場合、業務への支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を与えるおそれがあります。また、情報へのアクセス制御、パスワード管理の徹底等を図り不正アクセスなどによる情報漏洩対策をしておりますが、予期し得ない事象により個人情報や秘密情報の漏洩が起こるおそれがあります。そして、当社グループでは環境汚染の防止に努める他、カーボンニュートラルに向けたCO₂削減のため、電力使用量の削減、グリーンエネルギーの活用を主とする「NITTANカーボンニュートラル」活動を実施しておりますが、環境汚染、CO₂削減等の目標の未達成により、環境の悪影響により当社グループへの信用を損なうリスクがあります。 リスク要因リスク要因概要リスクへの対応策知財、労務その他の分野における各種紛争・労務、規制違反等に起因する訴訟又は争訟が発生するリスク・知的財産権に関するリスク・NITTANグループ・グローバル行動規範によるグループの企業倫理確立を通じた健全な企業活動の推進・社内各種研修による、コンプライアンス意識向上・他社所有知的財産権調査の適時実施人材不足・当社グループが必要とする優秀な人材の確保が困難となるリスク ・感染症の影響等、当社グループ所在国の事情による採用難により、必要な人材が不足するリスク・採用体制の強化と採用ツール・施策の充実・人的資本経営方針の明確化、エンゲージメント向上・ハラスメント防止等の教育体制と教育計画の強化・ワークライフバランスや多様な人材に対応した施策の整備と充実コンプライアンス違反・独占禁止法違反、不公正取引、ハラスメント等のコンプライアンス違反が発生するリスク・グローバルコンプライアンスプログラム、NITTANグループ・グローバル行動規範、企業行動規範などの社内規程に基づいたコンプライアンス教育の実施・ハラスメントに関する意識向上と、良好なコミュニケーション構築の推進・独占禁止法遵守マニュアル、グローバル独禁法遵守マニュアル、贈収賄防止に関するガイドラインに基づく教育の実施・規定違反に対する適正な処罰の実施サイバー攻撃、情報漏洩・サイバー攻撃により事業活動へ影響が発生するリスク・個人情報、秘密情報の漏洩が発生するリスク・情報セキュリティ委員会による、専門業者の知見を取り入れたサイバー攻撃再発防止のためのセキュリティ見直し強化施策の実施、当社グループへの横展開・情報セキュリティ基本方針に基づいた教育の定期実施環境汚染、CO₂削減の未達成・事故により環境汚染が発生し、信用を損なうリスク・地球温暖化による被害のリスク・汚染物質の流出防止管理及び施策の実施・環境事故発生を想定した訓練実施・カーボンニュートラルに向けたCO₂削減活動(NITTANカーボンニュートラル活動:電力使用量の削減、グリーンエネルギーの活用)の実施 (4) 基幹プロセスリスク革新技術の出現による既存製品の競合先に対する製品競争力の低下、リコール・品質不良による顧客への損害の発生及び費用求償、工場火災、機械設備の故障等による生産停止、納入遅延・不能による顧客への損害の発生及び費用求償、これらによる社会的評価の低下等を通じて、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がございます。当社グループでは、継続的なコスト削減活動や顧客ニーズに沿った製品開発を進めることに加え、「品質優先に徹し、顧客の信頼に応える」という品質に関する基本方針の実現のため、ISO9001及びIATF16949規格に基づく品質マネジメントシステムの徹底による取り組みを推進しております。また、特定の取引先への依存度が高い材料・部品の調達等が困難になり、生産及び業績が悪影響を受けるリスクが考えられます。なお、当社は基幹システムの刷新を予定しておりますが、システム移行時に不備が発生するなどにより、企業活動の停止や財務報告の誤りを引き起こすリスクがあります。 リスク要因リスク要因概要リスクへの対応策製品競争力低下・競合先に対する競争力(品質、価格、納期、サービス、技術)が劣後するリスク・コスト削減活動の継続・顧客ニーズに沿った製品開発の実施リコール、品質不良・顧客の信用を失い、多額の費用を求償され取引を打ち切られるリスク・品質マネジメントシステムの徹底・製造物責任保険の活用納入遅延/不能・工場火災、機械設備の故障、ユーティリティ障害、労働力不足等内部要因に基づく生産停止、納入遅延・不能、費用増加のリスク・供給者の緊急事態等に基づく生産停止、納入遅延/不能、費用増加のリスク・工場内における安全・保全・保守に関するルール教育と徹底・緊急対応手順書の整備・運用火災・労災・火災・労災等の人為災害の発生により生産に支障をきたすリスク・訓練により洗い出した課題の解決策をBCPに反映し、教育を実施・複数拠点からの供給体制構築・設備毎のリスクアセスメント、是正実施特定の取引先への依存・材料・部品調達等を特定の取引先へ依存していることにより、材料枯渇、信用不安、事業撤退発生時に材料・部品調達等が困難となるリスク・取引先との綿密な情報交換と動向把握による早期対応の実施・特定の取引先以外に対応可能な会社の検討、グループ・社内取り入れの検討基幹システム・システム移行時の不備などにより、企業活動の停止、財務報告の誤りを引き起こすリスク・システム移行後のチェック項目の確認を実施し、機能、数値妥当性等を確認・システム移行に伴い見直した業務プロセス、決算財務プロセスの監査、是正対応の実施