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MS−Japan(6539)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

MS-Japanは、主に管理部門職種(経理・財務・人事・総務・法務・経営企画など)と弁護士、公認会計士、税理士といった士業に特化した人材紹介事業を主軸としています。求職者と企業をマッチングさせ、採用が決定し入社した際に企業から手数料を得る成功報酬型で収益を上げています。また、求職者が直接応募・スカウトできるダイレクトリクルーティングサービスや、士業・管理部門向けのメディア運営、オーストラリアでの人材紹介・派遣事業も展開しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

MS-Japanグループは、人材事業の単一セグメントで構成されています。主な事業は、日本国内での管理部門職種と士業に特化した人材紹介事業「MS Agent」です。その他、求職者と企業が直接やり取りするダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」(現在は「MS Career」に統合)、士業・管理部門向けのメディア運営「Manegy」も手掛けています。海外では、オーストラリアの子会社FourQuarters Recruitment Pty.Ltd.が財務・会計、金融サービスなどに特化した人材紹介・派遣事業を展開しており、グローバルな顧客基盤を持っています。

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FY2026|2,352 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び当社の連結子会社である、FourQuarters Recruitment Pty.Ltd.及びMS・HAYATE1号投資事業有限責任組合で構成されています。 当社は、一般事業会社の管理部門職種(経理・財務・人事・総務・法務・経営企画等)と弁護士、公認会計士、税理士等の資格を有する士業を対象とした、人材紹介事業(有料職業紹介事業)を主たる事業としております。またFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.は、オーストラリアにおいて管理部門、士業等に特化した人材紹介・派遣事業に取り組んでおります。なお、当社グループは人材事業の単一セグメントであります。 (1)人材紹介事業 当社の主軸事業である人材紹介事業「MS Agent」は、管理部門職種(経理・財務・人事・総務・法務・経営企画等)および経営管理の専門家である各種士業(弁護士・公認会計士・税理士等)に特化した人材紹介を行っております。本事業は、転職を希望する登録求職者へのカウンセリングと、採用企業の専門的な人材ニーズのヒアリングを通じて、当社のコンサルタントが双方の間に介在して最適なマッチングを行い、転職および採用を実現するものです。 対象となる採用企業は、特定の業種や企業規模、上場・非上場を問わず、主に東京・大阪・名古屋とその周辺の都市圏を中心に展開しております。収益モデルは、紹介した求職者の採用が決定し、内定を承諾して入社した段階で採用企業から手数料を収受する成功報酬型を採用しております。 本事業の特徴は、特定領域に専門特化している点にあります。求職者を担当するキャリアカウンセラーおよび企業を担当するリクルーティングアドバイザーが、同業界の業務内容や動向に関する深い知識を蓄積しやすい環境を整えております。また、求職者・企業の双方の専門的なニーズを細部まで把握する仕組みを構築していることから、精度の高いマッチングを実現しております。 さらに、新規登録者の獲得においても独自の強みを有しております。特化型としての強みを活かしたコンテンツマーケティングを展開することにより、他社の人材データベースを通じたスカウト等に依存しない自社独自の登録者獲得ルートを確立しております。これにより、安定した事業運営を可能にするだけでなく、コンサルタントによる他社データベース利用に伴う属人的なスカウト業務の重複や非効率を排除し、効率的な運営を実現しております。加えて、潜在的な求職層に対しても、自社メディア「Manegy(マネジー)」を通じて、管理部門や士業の日常業務に役立つコンテンツから日常的なアプローチを行う仕組みを構築しており、メディア事業とのシナジーによる効率的な登録者獲得を図っております。 (2)DRM事業 ダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」は、求職者と採用企業の間に当社のコンサルタントが介在せず、求職者による直接応募および採用企業からの直接スカウトが可能なサービスです。なお、本サービスは当社以外の人材紹介会社によるデータベースの利用も可能となっております。 本サービスは、総合転職プラットフォーム「MS Career」を基盤としており、求職者は一つのIDで当社のエージェントサービス「MS Agent」と「MS Jobs」の双方をニーズに応じて利用できる仕組みを構築しております。これにより、採用企業側も募集ポジションに応じて最適な手法を選択することが可能です。また、管理部門および士業領域の転職支援データを学習させた独自のAIモデル「AIスコアリング検索」を導入しており、求職者と求人の適合度を可視化することで、マッチング精度のさらなる向上を図っております。 (3)メディア事業 当社は、メディア事業として、士業および企業の管理部門の業務に役立つビジネスメディア「Manegy(マネジー)」を運営しております。同サイトでは、転職の枠にとらわれず、日々の業務に直結するコンテンツを提供することで、潜在的な求職者を含めた中長期的な会員化を図ることを目的としております。 本プラットフォームの収益モデルは、ユーザーへのアプローチを希望する企業からの広告収益のほか、「Manegy toB」での資料請求サービスやオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の開催を通じて獲得したリードの提供に伴う収益等で構成されております。さらに、ユーザーの利便性向上および日常的な接触頻度の強化を目的に、スマートフォン向けアプリ「Manegy Clip」を配信しております。同アプリにより、移動時などの隙間時間における効率的な情報収集環境を提供し、ユーザーのエンゲージメント向上を図っております。 また、同サイトに加え、IPO関連情報を提供する「IPOPRO」、会計・法律事務所の検索サイト「J-ing」、公認会計士・税理士等向けの「KAIKEI FAN」、弁護士・ロースクール生向けの「LEGAL NET」など、各領域に特化した各種ポータルサイトの運営も行っております。 (4)海外人材事業 FourQuarters Recruitment Pty.Ltd.(以下FQR)は、財務・会計、銀行・金融サービス、テクノロジー及び人事・ビジネスサポートに特化した人材紹介事業・派遣事業を行っております。FQRは、オーストラリア証券取引所上場企業やグローバルな投資銀行からスタートアップ企業、プロフェッショナルサービス企業、プライベートエクイティファンドまで幅広い顧客に対して、メルボルン、シドニー、パースの各拠点でサービスの提供を行っております。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特定領域に特化し、精度の高いマッチングを実現しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
特定領域に特化した専門知識の蓄積と、コンテンツマーケティングによる安定した新規登録者獲得。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済状況の変動に関するリスク / 情報セキュリティに関するリスク / コンプライアンスに関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は不可能。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

MS-Japanは主にITソリューションを提供しているが、顧客が他社サービスへ乗り換える際の具体的なスイッチングコスト(学習コスト、システム統合コスト等)に関する情報が不足しており、現時点では弱いシグナルに留まる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

提供サービスの内容から、明確なネットワーク効果(ユーザー数の増加がサービス価値を向上させる構造)は確認できない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

競合情報やコスト構造に関する詳細データがないため、構造的なコスト優位性を評価することはできない。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

財務データや市場シェアに関する情報が不足しており、業界規模に対する効率的な規模の経済性を評価することはできない。

同社の強みは、管理部門と士業に特化している点です。これにより、キャリアカウンセラーやリクルーティングアドバイザーに専門知識が蓄積され、求職者と企業のニーズを細部まで把握し、精度の高いマッチングを実現しています。また、独自のコンテンツマーケティングを通じて新規登録者を獲得しており、他社の人材データベースに依存しない安定した事業運営が可能です。さらに、自社メディア「Manegy」を通じて潜在的な求職者にもアプローチし、効率的な登録者獲得とメディアとの相乗効果を生み出しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「新しい価値創造・融合と調和・個の自主自立」という企業理念のもと、自主自立した個・組織が、有機的に融合し調和する社会を実現するため、次代に必要な新しい価値を創造することを経営理念としております。 このような経営理念のもと、当社は主たる事業として人材紹介事業を展開しており、主に弁護士、公認会計士、税理士等の士業に加え、経理、財務、人事、総務、法務、経営企画等の管理部門領域の人材に専門特化しております。これらの専門的な求職者を会計事務所、法律事務所等の専門的な組織に加え一般事業会社に対して上場・非上場問わず広く紹介しております。また、人材紹介事業に限らず、「Manegy(マネジー)」をはじめ、士業及び管理部門職種の方々に向けたメディア事業を運営しております。 また、連結子会社のFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.は、オーストラリアにおいて財務・会計、銀行・金融サービス、テクノロジー及び人事・ビジネスサポートに特化した人材紹介事業・派遣事業を展開しております。 このように、当社グループは設立より関わってきた、士業と企業の管理部門領域において蓄積したデータベース及びネットワークを幅広く活用し、人材関連事業にこだわらず、同領域の人々の課題解決となるようなサービスを提供していくことを基本的な方針としております。 (2)中長期的な会社の経営戦略① 人材サービスの成長 2022年4月より、人材紹介事業である「MS Agent」とDRM事業「MS Jobs」との間でのさらなるサービスの連携及びユーザーの利便性向上を図るために統合を行い、新たに「MS Career」をローンチいたしました。これにより、ユーザーはこれまでそれぞれ独立して利用していた両サービスを、今後は「MS Career」内で、一つのIDで希望に応じてエージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」を利用することが可能となり、転職活動の状況や手段を一元的に管理することが可能となり、利便性が向上いたしました。現在は、このプラットフォーム統合によるシナジーが具現化し、登録者数およびアクティブユーザー数が着実に増加しております。今後も引き続き、蓄積されたデータの利活用やAI技術によるマッチング精度の向上を進め、人と企業がより効率かつ効果的にマッチングされる世界の実現に向けてサービスの品質向上のための開発を継続的に行い、日本全国の管理部門及び経営管理領域の士業の様々な人材ニーズに対応したサービスを追求してまいります。 ② メディアの充実と相互連携 メディア「Manegy(マネジー)」については、2022年11月にManegyのフルリニューアルを実施いたしました。UI/UXを大幅に改善し、オンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の規模拡大を中心に、「Manegy toB」における資料ダウンロードを促進すべく、ユーザビリティの向上によるユーザー数の拡大とCV数の増加を目指してまいりました。リニューアル以降、利便性の向上に伴いユーザー数およびCV数は堅調に推移しております。さらに、日常的な情報収集の利便性をより高めるための新たなアプローチとして、「Manegy Clip」の展開を開始いたしました。これにより、多忙なユーザーが最新のトレンドや実務知識を短時間で効率的にキャッチアップできる環境を提供しております。このように、当社が対象とする管理部門や士業の方々の日々の業務から日常的にアプローチすることが可能な仕組みをさらに強固なものへとアップデートしており、メディア運営を通じて得られたユーザー資産を人材サービスへとシームレスに誘導する等、相互連携を実現してまいります。 ③ 新規事業の創出 当社は企業の管理部門及び経営管理領域の士業の方々に向けて、転職・採用であれば「MS Career」、「MS Agent」、情報収集であれば「Manegy(マネジー)」、また管理部門領域の関連サービスのマーケティング支援として「Manegy toB」及びオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」を展開してまいりました。今後は各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと管理部門及び士業領域において蓄積したデータのさらなる有効活用を通じ、新たな収益の柱となり得る事業を継続的に創出してまいります。現在も、周辺領域におけるサービス開発や新たなアライアンスの模索を積極的に進めており、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 ④ 海外における事業展開 連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。 当社グループは、企業の管理部門および経営管理領域において専門性を有する士業人材の紹介・派遣を主軸とする事業を展開しており、ニッチかつ専門性の高い領域においてグローバルトップクラスのポジション確立を目指しております。この目標達成に向けて、国内外における積極的なM&Aや業務提携を戦略的に推進しており、特に英語圏を中心とした海外市場におけるプレゼンス強化を図っております。今後も、専門性と信頼性を兼ね備えたサービスをグローバルに提供することにより、持続的な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、当社グループ特有の専門性の高いノウハウを活かした質の高いマッチングの機会を採用企業及び求職者に数多く提供し、社会に新たな価値を創造することが責務であると考えております。そのためには、既存事業である国内の人材紹介事業をさらに成長させるとともに、海外における事業展開や新たな事業の創出に伴う投資を回収し、持続的な成長を維持することが重要であると考えております。 以上の理由から、当社はこれらを総合的に反映する売上高、営業利益、EBITA、経常利益、当期純利益、各種利益率、調整後当期純利益及び調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)を重要な経営指標とし、その継続的な成長を重視しております。(注)調整後当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益にのれん償却額を加算して算出しております。また、調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)は、調整後当期純利益を期中平均株式数(自己株式を除く)で除して算出しております。 (4)経営環境 当社グループに影響のある世界的な経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、足元では米国関税政策の影響に加え、近隣諸国における地政学リスクの高まりが懸念されるなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続くと想定されます。 国内の雇用情勢については、厚生労働省が公表した2026年3月の有効求人倍率は1.18倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」厚生労働省調べ)。 このような経済環境の中、当社の人材紹介事業「MS Agent」については、構造的な人手不足により、雇用の流動性の高まりを受け、事業拡大の機会になると考えております。 また、当社は、エージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティング「MS Jobs」を統合した総合転職プラットフォーム「MS Career」の基盤を強みとして、さらなる成長戦略を推進してまいります。今後は、ユーザビリティの向上にかかる開発を通じて登録者のアクティブ率を高めていくことに加え、地方求人のさらなる充実、人材データベースの他社エージェントへの開放、そして自社エージェントの効率性と品質の向上を追求してまいります。 さらにメディア事業においては、「Manegy」を中心に、「Manegy Learning」や「Manegy Office」の拡大に注力するほか、スマートフォン向けアプリ「Manegy Clip」を通じた利便性向上によりユーザーの定着化を図ってまいります。今後においても各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと、管理部門と士業のためのBtoBのプラットフォーマーとして、新たなビジネスも積極的に展開してまいります。 連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。 厳しい環境下においても着実に事業として貢献するとともに、成長軌道に乗せ、持続的な成長を実現したいと考えております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題 当社は、企業理念及び中期的な経営戦略を基に、持続的な成長を実現すべく、主に以下に示す課題があることを認識しております。① 社会及び経済の環境変化への対応 当社グループを取り巻く世界情勢は、依然として高水準で推移する物価や主要国の金融政策の動向に加え、地政学リスクの長期化や供給網の再編、さらには各国の財政・通商政策の不透明さなど、先行き不透明な状況が続いております。 このような不確実性の高い環境に加え、生成AI(人工知能)をはじめとする技術革新が社会構造やビジネスモデルを根底から変えつつあります。当社は、社会の価値観や顧客ニーズの変容、市場の変化を的確に捉えるだけでなく、デジタル技術の進展を既存事業の競争力強化や生産性向上、ひいては新たな付加価値の創出に繋げることが、持続的な成長のために不可欠であると認識しております。 会社全体として、これまでの常識や成功体験に固執することなく、最新技術と多様な価値観を積極的に取り入れ、この激しい変化をチャンスと捉えることで、さらなる企業価値の向上を実現してまいります。 ② 収益源の多様化 当社は、創業以来の強みである人材紹介事業「MS Agent」に加え、ダイレクトリクルーティング事業「MS Jobs」やメディア事業「Manegy(マネジー)」を展開しており、各事業は着実に成長しております。また、これら国内事業の知見を活かした海外市場への展開も進めておりますが、現在の収益源は依然として人材関連事業の景気動向に依存する割合が高く、さらなる収益基盤の安定化が喫緊の課題であると認識しております。 当社が持続的な成長を遂げていくためには、既存事業のシェア拡大に加え、管理部門及び士業領域において長年蓄積してきた属性データや行動データを、AI等の最新技術を用いて高度に利活用することが不可欠です。これにより、既存事業の付加価値を高めるとともに、新たな収益の柱となる周辺領域への事業創出を継続的に行い、景気変動に左右されない強靭な収益構造の構築に努めてまいります。 ③ 情報管理の徹底 当社は、事業運営上、多数の個人情報を取り扱うことから、情報の適切な管理は社会的責任を果たすだけでなく、事業の持続可能性を支える最重要基盤であると認識しております。 当社では、2002年よりプライバシーマーク(※)の認証を取得し、個人情報の機密性を担保する施策を継続して講じてまいりました。今後、事業領域の拡大やデジタル化の進展に伴い、管理すべき情報の量・質ともに高度化が求められるなか、規程の厳格な運用はもとより、最新のセキュリティリスクに対応した定期的なモニタリングを実施してまいります。 あわせて、システムによる防御のみならず、社員一人ひとりの意識を高める継続的な教育を徹底することで、外部からの脅威や内部の過失を未然に防ぐ体制を構築し、ステークホルダーの皆様から常に信頼いただける企業体であり続けます。※ 日本産業規格「JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度。 ④ 内部管理体制の強化 当社グループは、創業以来の人材紹介事業に加え、メディア事業やダイレクトリクルーティング事業の拡大、さらには海外市場への進出により、事業ポートフォリオが多様化しております。これに伴い、各事業に求められる内部統制の範囲や、遵守すべき各国の法規制、対応すべきリスクの性質も複雑化しております。当社が持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、これら広範なリスクを適切にコントロールし、グループ全体でのガバナンスを機能させることが極めて重要であると認識しております。 今後も事業環境の変化に合わせ、内部管理体制の継続的な見直しと高度化を図るとともに、意思決定の透明性と迅速性を両立させる体制を構築し、健全かつ効率的な経営を追求してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「新しい価値創造・融合と調和・個の自主自立」という企業理念のもと、自主自立した個・組織が、有機的に融合し調和する社会を実現するため、次代に必要な新しい価値を創造することを経営理念としております。 このような経営理念のもと、当社は主たる事業として人材紹介事業を展開しており、主に弁護士、公認会計士、税理士等の士業に加え、経理、財務、人事、総務、法務、経営企画等の管理部門領域の人材に専門特化しております。これらの専門的な求職者を会計事務所、法律事務所等の専門的な組織に加え一般事業会社に対して上場・非上場問わず広く紹介しております。また、人材紹介事業に限らず、「Manegy(マネジー)」をはじめ、士業及び管理部門職種の方々に向けたメディア事業を運営しております。 また、連結子会社のFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.は、オーストラリアにおいて財務・会計、銀行・金融サービス、テクノロジー及び人事・ビジネスサポートに特化した人材紹介事業・派遣事業を展開しております。 このように、当社グループは設立より関わってきた、士業と企業の管理部門領域において蓄積したデータベース及びネットワークを幅広く活用し、人材関連事業にこだわらず、同領域の人々の課題解決となるようなサービスを提供していくことを基本的な方針としております。 (2)中長期的な会社の経営戦略① 人材サービスの成長 2022年4月より、人材紹介事業である「MS Agent」とDRM事業「MS Jobs」との間でのさらなるサービスの連携及びユーザーの利便性向上を図るために統合を行い、新たに「MS Career」をローンチいたしました。これにより、ユーザーはこれまでそれぞれ独立して利用していた両サービスを、今後は「MS Career」内で、一つのIDで希望に応じてエージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」を利用することが可能となり、転職活動の状況や手段を一元的に管理することが可能となり、利便性が向上いたしました。現在は、このプラットフォーム統合によるシナジーが具現化し、登録者数およびアクティブユーザー数が着実に増加しております。今後も引き続き、蓄積されたデータの利活用やAI技術によるマッチング精度の向上を進め、人と企業がより効率かつ効果的にマッチングされる世界の実現に向けてサービスの品質向上のための開発を継続的に行い、日本全国の管理部門及び経営管理領域の士業の様々な人材ニーズに対応したサービスを追求してまいります。 ② メディアの充実と相互連携 メディア「Manegy(マネジー)」については、2022年11月にManegyのフルリニューアルを実施いたしました。UI/UXを大幅に改善し、オンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の規模拡大を中心に、「Manegy toB」における資料ダウンロードを促進すべく、ユーザビリティの向上によるユーザー数の拡大とCV数の増加を目指してまいりました。リニューアル以降、利便性の向上に伴いユーザー数およびCV数は堅調に推移しております。さらに、日常的な情報収集の利便性をより高めるための新たなアプローチとして、「Manegy Clip」の展開を開始いたしました。これにより、多忙なユーザーが最新のトレンドや実務知識を短時間で効率的にキャッチアップできる環境を提供しております。このように、当社が対象とする管理部門や士業の方々の日々の業務から日常的にアプローチすることが可能な仕組みをさらに強固なものへとアップデートしており、メディア運営を通じて得られたユーザー資産を人材サービスへとシームレスに誘導する等、相互連携を実現してまいります。 ③ 新規事業の創出 当社は企業の管理部門及び経営管理領域の士業の方々に向けて、転職・採用であれば「MS Career」、「MS Agent」、情報収集であれば「Manegy(マネジー)」、また管理部門領域の関連サービスのマーケティング支援として「Manegy toB」及びオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」を展開してまいりました。今後は各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと管理部門及び士業領域において蓄積したデータのさらなる有効活用を通じ、新たな収益の柱となり得る事業を継続的に創出してまいります。現在も、周辺領域におけるサービス開発や新たなアライアンスの模索を積極的に進めており、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 ④ 海外における事業展開 連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。 当社グループは、企業の管理部門および経営管理領域において専門性を有する士業人材の紹介・派遣を主軸とする事業を展開しており、ニッチかつ専門性の高い領域においてグローバルトップクラスのポジション確立を目指しております。この目標達成に向けて、国内外における積極的なM&Aや業務提携を戦略的に推進しており、特に英語圏を中心とした海外市場におけるプレゼンス強化を図っております。今後も、専門性と信頼性を兼ね備えたサービスをグローバルに提供することにより、持続的な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、当社グループ特有の専門性の高いノウハウを活かした質の高いマッチングの機会を採用企業及び求職者に数多く提供し、社会に新たな価値を創造することが責務であると考えております。そのためには、既存事業である国内の人材紹介事業をさらに成長させるとともに、海外における事業展開や新たな事業の創出に伴う投資を回収し、持続的な成長を維持することが重要であると考えております。 以上の理由から、当社はこれらを総合的に反映する売上高、営業利益、EBITA、経常利益、当期純利益、各種利益率、調整後当期純利益及び調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)を重要な経営指標とし、その継続的な成長を重視しております。(注)調整後当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益にのれん償却額を加算して算出しております。また、調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)は、調整後当期純利益を期中平均株式数(自己株式を除く)で除して算出しております。 (4)経営環境 当社グループに影響のある世界的な経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、足元では米国関税政策の影響に加え、近隣諸国における地政学リスクの高まりが懸念されるなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続くと想定されます。 国内の雇用情勢については、厚生労働省が公表した2026年3月の有効求人倍率は1.18倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」厚生労働省調べ)。 このような経済環境の中、当社の人材紹介事業「MS Agent」については、構造的な人手不足により、雇用の流動性の高まりを受け、事業拡大の機会になると考えております。 また、当社は、エージェントサービス「MS Agent」とダイレクトリクルーティング「MS Jobs」を統合した総合転職プラットフォーム「MS Career」の基盤を強みとして、さらなる成長戦略を推進してまいります。今後は、ユーザビリティの向上にかかる開発を通じて登録者のアクティブ率を高めていくことに加え、地方求人のさらなる充実、人材データベースの他社エージェントへの開放、そして自社エージェントの効率性と品質の向上を追求してまいります。 さらにメディア事業においては、「Manegy」を中心に、「Manegy Learning」や「Manegy Office」の拡大に注力するほか、スマートフォン向けアプリ「Manegy Clip」を通じた利便性向上によりユーザーの定着化を図ってまいります。今後においても各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと、管理部門と士業のためのBtoBのプラットフォーマーとして、新たなビジネスも積極的に展開してまいります。 連結子会社であるFourQuarter Recruitment Pty.Ltd.においては、オーストラリアにおける規模・実績ともに強固な事業基盤を活かし、日本国内で培ったデータ活用のノウハウや経営管理領域のデータベースを活用した事業をグローバルに展開し、さらなる事業の拡大を進めてまいります。 厳しい環境下においても着実に事業として貢献するとともに、成長軌道に乗せ、持続的な成長を実現したいと考えております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題 当社は、企業理念及び中期的な経営戦略を基に、持続的な成長を実現すべく、主に以下に示す課題があることを認識しております。① 社会及び経済の環境変化への対応 当社グループを取り巻く世界情勢は、依然として高水準で推移する物価や主要国の金融政策の動向に加え、地政学リスクの長期化や供給網の再編、さらには各国の財政・通商政策の不透明さなど、先行き不透明な状況が続いております。 このような不確実性の高い環境に加え、生成AI(人工知能)をはじめとする技術革新が社会構造やビジネスモデルを根底から変えつつあります。当社は、社会の価値観や顧客ニーズの変容、市場の変化を的確に捉えるだけでなく、デジタル技術の進展を既存事業の競争力強化や生産性向上、ひいては新たな付加価値の創出に繋げることが、持続的な成長のために不可欠であると認識しております。 会社全体として、これまでの常識や成功体験に固執することなく、最新技術と多様な価値観を積極的に取り入れ、この激しい変化をチャンスと捉えることで、さらなる企業価値の向上を実現してまいります。 ② 収益源の多様化 当社は、創業以来の強みである人材紹介事業「MS Agent」に加え、ダイレクトリクルーティング事業「MS Jobs」やメディア事業「Manegy(マネジー)」を展開しており、各事業は着実に成長しております。また、これら国内事業の知見を活かした海外市場への展開も進めておりますが、現在の収益源は依然として人材関連事業の景気動向に依存する割合が高く、さらなる収益基盤の安定化が喫緊の課題であると認識しております。 当社が持続的な成長を遂げていくためには、既存事業のシェア拡大に加え、管理部門及び士業領域において長年蓄積してきた属性データや行動データを、AI等の最新技術を用いて高度に利活用することが不可欠です。これにより、既存事業の付加価値を高めるとともに、新たな収益の柱となる周辺領域への事業創出を継続的に行い、景気変動に左右されない強靭な収益構造の構築に努めてまいります。 ③ 情報管理の徹底 当社は、事業運営上、多数の個人情報を取り扱うことから、情報の適切な管理は社会的責任を果たすだけでなく、事業の持続可能性を支える最重要基盤であると認識しております。 当社では、2002年よりプライバシーマーク(※)の認証を取得し、個人情報の機密性を担保する施策を継続して講じてまいりました。今後、事業領域の拡大やデジタル化の進展に伴い、管理すべき情報の量・質ともに高度化が求められるなか、規程の厳格な運用はもとより、最新のセキュリティリスクに対応した定期的なモニタリングを実施してまいります。 あわせて、システムによる防御のみならず、社員一人ひとりの意識を高める継続的な教育を徹底することで、外部からの脅威や内部の過失を未然に防ぐ体制を構築し、ステークホルダーの皆様から常に信頼いただける企業体であり続けます。※ 日本産業規格「JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度。 ④ 内部管理体制の強化 当社グループは、創業以来の人材紹介事業に加え、メディア事業やダイレクトリクルーティング事業の拡大、さらには海外市場への進出により、事業ポートフォリオが多様化しております。これに伴い、各事業に求められる内部統制の範囲や、遵守すべき各国の法規制、対応すべきリスクの性質も複雑化しております。当社が持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するためには、これら広範なリスクを適切にコントロールし、グループ全体でのガバナンスを機能させることが極めて重要であると認識しております。 今後も事業環境の変化に合わせ、内部管理体制の継続的な見直しと高度化を図るとともに、意思決定の透明性と迅速性を両立させる体制を構築し、健全かつ効率的な経営を追求してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、足元では米国関税政策の影響に加え、近隣諸国における地政学リスクの高まりが懸念されるなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。 国内の雇用情勢については、厚生労働省が公表した2026年3月の有効求人倍率は1.18倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」厚生労働省調べ) このような経済環境の中、人材紹介事業の売上高については、連結会計年度過去最高の売上高を更新し、4,294,835千円(前期比1.3%増)となりました。また、人材紹介事業の先行指標である新規登録者数(再稼働含まず)は18,128人(前期比4.9%増)、新規求人数は16,270件(前期比10.6%減)となりました。その一方で、求人取扱数の多い職種の新規登録者数は6,558人(前期比15.0%増)、決定率が高いセグメントの新規求人数は3,846件(前期比0.1%増)となり、注力セグメントにおいて増加しております。 メディア売上高については、アフターコロナの環境変化に伴い、従来のリード提供型広告モデルにおける効率低下という逆風を受けたものの、各種運用改善や施策の最適化に注力した結果、248,024千円(前期比0.7%増)となりました。また、「Manegy(マネジー)」のアクティブ率向上を目的とした新規アプリ「Manegy Clip」を2026年3月にローンチいたしました。提供開始から約1か月で1万ダウンロードを突破し、好調な立ち上がりとなっております。さらに、「Manegy(マネジー)」及び「Manegy Clip」の双方のタイムラインに出稿できるフィード広告の利用企業数も2026年4月時点で20社を超え、非テック系企業を含むスポンサー企業の開拓も進んでおります。 DRM売上高については、101,716千円(前期比3.7%減)となりました。2025年12月より、成約の質向上の施策として、独自のAIモデルを用いた「AIスコアリング検索」を導入いたしました。本機能は、当社が強みとする管理部門・士業領域の膨大な転職支援データを学習し、求職者と求人の適合度の可視化を実現しております。今後もデータとテクノロジーを駆使した機能拡充を継続し、成約率の一層の向上を目指してまいります。 海外人材売上高については、オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia)による政策金利の引き下げを背景に、景気が回復基調に転じ、企業の人材需要が持ち直したことから、人材派遣業における派遣就業者数が増加し31,116,610AUD(前期比8.0%増)となりました。日本円換算の海外人材売上高については、前連結会計年度の為替レートが1豪ドル100.05円であったのに対し、当連結会計年度は1豪ドルが96.50円と円高に推移したため、3,002,752千円(前期比4.2%増)となりました。 売上原価については、主にFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.における人材派遣業の売上原価であり、人材派遣業における派遣就業者数が前期比で増加したため、1,721,321千円(前期比10.9%増)となりました。 販売費及び一般管理費については、事業拡大に向けた人材採用投資に伴う人件費の増加等があった一方で、支社統合に伴う地代家賃の減少の影響により、4,252,257千円(前期比1.5%減)となりました。 この結果、当連結会計年度における売上高は7,647,329千円(前期比2.3%増)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は2,139,158千円(前期比3.1%増)、営業利益は1,673,750千円(前期比4.3%増)、経常利益は1,684,673千円(前期比0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,034,662千円(前期比0.2%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、投資活動による支出及び財務活動による支出が営業活動による収入を上回った結果、前連結会計年度末に比べ370,896千円減少し、3,854,747千円となりました。 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に売上高の増加、利息及び配当金等の受取により税金等調整前当期純利益を1,679,798千円計上した一方で、法人税等の支払を582,963千円行ったこと等により、1,621,036千円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度末における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入を1,001,923千円計上した一方で、投資有価証券の取得による支払を1,574,525千円行ったこと等により558,956千円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度末における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に前期末を基準日とした配当金の支払いを行ったこと等により、1,483,750千円の支出となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a. 生産実績及び受注実績 当社グループが提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載に馴染まないため、省略しています。 b. 販売実績 当社は人材紹介事業の単一セグメントであるため、詳細な売上高の構成は以下のとおりであります。(単位:千円)売上高構成前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期増減率(%)人材紹介売上高(注)1.4,240,8114,294,8351.3メディア売上高(注)2.246,262248,0240.7DRM売上高(注)3.105,625101,716△3.7海外人材売上高(注)4.2,881,3133,002,7524.2合計7,474,0127,647,3292.3(注)1.人材紹介売上高は、「MS Agent」における収益を対象としております。また返金負債として収益を認識していない金額を控除しています。2.メディア売上高は、「Manegy(マネジー)」におけるリード提供による収益等を対象としております。3.DRM売上高は、ダイレクトリクルーティングサービスにおける収益を対象としております。4.海外人材売上高は、連結子会社であるFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.における収益を対象としております。当連結会計年度の為替レートは、1豪ドル=96.50円(前連結会計年度100.05円)として日本円換算しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。①財政状態の分析 当連結会計年度末における資産につきましては、投資有価証券が450,890千円、ソフトウェアが50,621千円増加した一方で、現金及び預金が383,429千円、のれんが151,548千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ32,120千円減少し、10,809,109千円となりました。 負債につきましては、未払法人税等が68,300千円、未払金が31,684千円、未払費用が33,366千円増加した一方で、賞与引当金が18,719千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ115,148千円増加し、1,182,542千円となりました。 純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益を1,034,662千円計上した一方で、配当金の支払いを実施したことにより利益剰余金が1,391,375千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ147,268千円減少し、9,626,566千円となりました。 ②経営成績の分析 当連結会計年度の売上高は、7,647,329千円となりました。雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復等を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、足元では米国関税政策の影響に加え、近隣諸国における地政学リスクの高まりが懸念されるなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。 国内の雇用情勢については、厚生労働省が公表した2026年3月の有効求人倍率は1.18倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」厚生労働省調べ) このような経済環境の中、人材紹介事業の売上高については、連結会計年度過去最高の売上高を更新し、4,294,835千円(前期比1.3%増)となりました。また、人材紹介事業の先行指標である新規登録者数(再稼働含まず)は18,128人(前期比4.9%増)、新規求人数は16,270件(前期比10.6%減)となりました。その一方で、求人取扱数の多い職種の新規登録者数は6,558人(前期比15.0%増)、決定率が高いセグメントの新規求人数は3,846件(前期比0.1%増)となり、注力セグメントにおいて増加しております。 メディア売上高については、アフターコロナの環境変化に伴い、従来のリード提供型広告モデルにおける効率低下という逆風を受けたものの、各種運用改善や施策の最適化に注力した結果、248,024千円(前期比0.7%増)となりました。また、「Manegy(マネジー)」のアクティブ率向上を目的とした新規アプリ「Manegy Clip」を2026年3月にローンチいたしました。提供開始から約1か月で1万ダウンロードを突破し、好調な立ち上がりとなっております。さらに、「Manegy(マネジー)」及び「Manegy Clip」の双方のタイムラインに出稿できるフィード広告の利用企業数も2026年4月時点で20社を超え、非テック系企業を含むスポンサー企業の開拓も進んでおります。 DRM売上高については、101,716千円(前期比3.7%減)となりました。2025年12月より、成約の質向上の施策として、独自のAIモデルを用いた「AIスコアリング検索」を導入いたしました。本機能は、当社が強みとする管理部門・士業領域の膨大な転職支援データを学習し、求職者と求人の適合度の可視化を実現しております。今後もデータとテクノロジーを駆使した機能拡充を継続し、成約率の一層の向上を目指してまいります。 海外人材売上高については、オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia)による政策金利の引き下げを背景に、景気が回復基調に転じ、企業の人材需要が持ち直したことから、人材派遣業における派遣就業者数が増加し31,116,610AUD(前期比8.0%増)となりました。日本円換算の海外人材売上高については、前連結会計年度の為替レートが1豪ドル100.05円であったのに対し、当連結会計年度は1豪ドルが96.50円と円高に推移したため、3,002,752千円(前期比4.2%増)となりました。 売上原価については、主にFourQuarters Recruitment Pty.Ltd.における人材派遣業の売上原価であり、人材派遣業における派遣就業者数が前期比で増加したため、1,721,321千円(前期比10.9%増)となりました。 販売費及び一般管理費については、事業拡大に向けた人材採用投資に伴う人件費の増加等があった一方で、支社統合に伴う地代家賃の減少の影響により、4,252,257千円(前期比1.5%減)となりました。 営業外収益及び費用については、主に有価証券利息、支払手数料、投資有価証券評価損を計上しております。 この結果、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は2,139,158千円、営業利益は1,673,750千円、経常利益は1,684,673千円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,034,662千円となり、EBITDA率(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は28.0%、営業利益率は21.9%、経常利益率については22.0%と、いずれも20%を超える高い水準と、それぞれ高い水準であり、調整後当期純利益は、1,339,719千円(前期比0.7%減)となりました。(注)調整後当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益にのれん償却額を加算して算出しております。 ③キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況の分析・内容検討「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フロー」をご参照ください。 b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社の資本の財源及び資金の流動性について、当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、当社の主たる事業である人材紹介事業に係る人件費、広告宣伝費、地代家賃等の販売費及び一般管理費に加え、「MS Career」「Manegy(マネジー)」をはじめとした各種サイトの開発等に関する無形固定資産への投資等があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については主に内部資金を活用することにより確保しております。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 なお、見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。 (3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、売上高及び営業利益、EBITDA、経常利益、当期純利益及び各種利益率並びに調整後当期純利益を重要な経営指標として位置付けております。なお、各種利益率については以下のとおりです。指標2025年3月期2026年3月期営業利益率(%)21.521.9EBITDA率(%)27.828.0経常利益率(%)22.522.0当期純利益率(%)13.813.5調整後当期純利益(千円)1,349,0031,339,719調整後EPS(円)54.2453.91 当連結会計年度においては、販売費及び一般管理費が前期比1.5%減となった結果、営業利益率が21.9%となりました。EBITDA率については28.0%、経常利益率については22.0%、当期純利益率は13.5%となりました。前連結会計年度との比較においては、投資有価証券評価損を計上したことの影響でポイントの減少があったものの、それぞれ高い水準となりました。また、調整後当期純利益は前期比0.7%減、調整後EPSは0.33円の減少となりました。引き続きこれらの指標について高い水準を維持できるよう、取り組んでまいります。(注)調整後当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益にのれん償却額を加算して算出しております。また、調整後1株当たり当期純利益(調整後EPS)は、調整後当期純利益を期中平均株式数(自己株式を除く)で除して算出しております。

事業リスク

主なリスクとして、景気変動による採用抑制で求人が減少する可能性、個人情報漏洩や改ざんによる信用失墜や損害賠償請求のリスクがあります。また、職業安定法などの法改正や法令違反による事業許可の取り消しや業務停止命令のリスク、サステナビリティへの対応不足による企業価値低下のリスクも挙げられます。さらに、自然災害によるシステム障害や、海外事業におけるカントリーリスクや地政学リスクも事業に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,973 文字
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の項目については、当社が営む事業の性質上、本質的には発生可能性が高く、発生した場合には影響が重大となる可能性のある項目ですが、これらのリスクに対してはリスクマネジメントシステムを構築し、リスクの性質を評価し、各リスクに対して各種対策が整備され有効に機能し、運用されていることを確認し、その発生可能性を一定程度低い水準まで抑えられていると考えております。なお、発生の時期及び当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等に与える定量的な影響の程度につきましては、合理的に見積ることが困難であるため具体的には記載しておりません。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)経済状況の変動に関するリスク 当社の事業及び業績は、一般的に国内の経済情勢に影響を受けます。足元では、中東地域における地政学的リスクの緊迫化、継続的なインフレに伴う原材料・エネルギー価格の高止まり、為替相場の変動、国内外における金利上昇に伴う先行き不透明感に加え、生成AI(人工知能)の急速な台頭がもたらす産業構造や労働市場の変化など、マクロ環境における先行き不透明感やリセッションへの懸念が依然として存在しております。 将来的に景気が停滞し、企業が人材の採用を抑制・凍結する場合には、求人案件の減少に伴い有効求人倍率が低下する可能性があります。当社は、管理部門に特化した専門性の高い求職者を多く抱えているため、一般的な人材紹介会社と比較して景気変動への耐性が強く、その影響は緩やかであると認識しておりますが、当社の想定を超えた急激な経済状況の悪化が生じた場合には、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、既存コア事業のさらなる深耕・シェア拡大を図るとともに、従来の枠組みに捉われない新規ビジネスの創出や事業領域の多角化を推進することで、経済状況の変動に左右されにくい強固な経営基盤の構築と、新たな成長機会の獲得に努めてまいります。 (2)情報セキュリティに関するリスク 当社では、求職者、取引先、従業員等に関する多くの個人情報を保有しており、当社が管理する個人情報等の漏洩や改ざん、不正使用等の事態が生じた場合には、顧客及び利用者からの損害賠償請求や信用の失墜、ブランドの毀損等により、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社は2002年7月に初めてプライバシーマークを取得し、現在まで継続してプライバシーマーク使用許諾事業者として、日本産業規格(JISQ15001)(※)に合致した個人情報保護規程を策定の上、個人情報の機密性を高める施策を講じております。プライバシーマークの継続的な更新に加えて、リスクマネジメントシステムの中で把握されたリスクに対してリスク・コンプライアンス委員会において、そのリスクの性質と、対応策の実行を策定し、運用を徹底することでリスクが低減されるよう、引き続き努めてまいります。※ 事業者が業務上取り扱う個人情報を安全で適切に管理するための標準となるべく、財団法人日本規格協会の原案によって策定された日本工業規格の一つです。 (3)コンプライアンスに関するリスク 当社の主たる事業であります人材紹介事業は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣の許可を必要とします。当社は、継続して2026年6月1日から2031年5月31日の間での許可を受けており、適宜更新をしております。従いまして、当該事業の運営に関して、現在は同許可の継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、万が一、将来的に当社の業態に著しく不利な法改正が実施された場合には、許可の取り消し、業務停止命令または業務改善命令の対象となるおそれがあります。また、職業安定法に限らず、当社の取締役及び従業員が関連法規に関する重大な違反に該当する行為を行った場合には、それが当社の事業運営に大きな支障をきたす結果、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。同リスクの対策としては、リスクマネジメントシステムを構築し、関連法規に対するリスクを網羅的に可視化し、各リスクを適切に評価した上でリスク・コンプライアンス委員会にて各リスクへの対策を検討し、モニタリングする体制を整備・運用いたします。 (4)サステナビリティに関するリスク 持続可能な社会の実現に向け、地球温暖化等の環境問題や、安全衛生が不十分な労働環境、長時間労働等の人権問題に対して、国際的にサステナビリティの意識が急速に高まっており、企業が社会的責任を果たすことが求められております。また、ESG投資のメインストリーム化が進んでおり、企業によるサステナビリティへの対応が不十分であれば、社会的信用の失墜、企業価値、資金調達力の低下のリスクがあります。当社は同リスクに対し、持続的な成長及び気候変動に係るリスク等、社会課題の解決に向けた取り組みを推進するための機関として、サステナビリティ委員会を設置しております。代表取締役を委員長として、業務執行取締役、執行役員を構成員とする同委員会は3か月に1回の定期開催のほか、必要に応じて開催する事としており、気候関連課題をはじめとしたESG・SDGs関連の重要課題の検討やリスクの評価、モニタリングを通じて、取り組みを強化、並びにそれらの取締役会への上程や方針・対策等の推進を行なってまいります。 (5)自然災害に関するリスク 当社の事業活動においては、求職者情報及び取引先企業情報の管理・利用についてコンピュータシステム及びネットワークシステムを活用しており、想定を超えた地震等の自然災害によりシステムトラブルが発生した場合には、正常な事業活動が阻害され、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。事業の継続を脅かす自然災害のリスクに対し、当社は事業継続計画(BCP)を策定し、緊急時の危機管理体制やデータのバックアップ体制の構築、復旧手順の整備等のシステムトラブル対策を講じておりますが、事業の安定確保のため引き続き同リスクの対策が有効に機能するよう、モニタリングする体制を整備・運用してまいります。 (6)カントリーリスク、地政学リスク 海外子会社の統制不全によるリスクとして上述のとおり、情報セキュリティに関するリスクやコンプライアンスに関するリスク、サステナビリティに関するリスク、自然災害に関するリスクがあることに加え、当該国における政治や経済等の変化によって資産の価値が変動する等のカントリーリスクや、紛争やテロによる政治的、軍事的、社会的な緊張により社員の人命や資産が脅かされる地政学リスクがあります。このようなグローバルリスクに対し、政府関係機関等により情報収集を行なうとともに、事業継続や情報管理の観点を考慮した危機管理体制を整備し、当社のリスク・コンプライアンス委員会にて各リスクを適切に評価した上で、各リスクへの対策を行なってまいります。

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