事業の概要
- オンライン旅行販売旅工房は、主にインターネットを通じて海外旅行を中心としたパッケージツアーや航空券、宿泊施設、オプショナルツアーなどを個人顧客に販売しています。店舗を持たずにオンラインに特化することで、運営コストを削減し、競争力のある価格での提供を目指しています。
- ハイブリッド戦略オンラインでの利便性と、旅行のプロである「トラベル・コンシェルジュ」による電話やメールでのきめ細やかなサポートを組み合わせた「ハイブリッド戦略」を展開しています。これにより、お客様は自宅にいながら、複雑な旅行の相談やカスタマイズが可能となり、オンラインだけでは対応できないニーズにも応えています。
- 法人・インバウンド個人旅行だけでなく、企業や官公庁、学校法人向けの業務渡航や団体旅行の手配も行っています。また、海外から日本を訪れる外国人向けのインバウンド旅行の手配も手掛けており、事業の多角化を図ることで収益源を広げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 個人旅行事業主に日本国内の個人顧客を対象に、海外旅行を中心としたパッケージツアー、航空券、宿泊手配、オプショナルツアーなどをオンラインで企画・販売しています。2025年6月期には旅行取扱額が43億8,662万円と、旅工房グループの主要な収益源であり、回復基調にある海外旅行市場に注力しています。
- 法人旅行事業企業、官公庁、学校法人などの法人顧客向けに、国内外の業務渡航や団体旅行の手配を行っています。研修旅行、報奨旅行、国際会議、展示会など、多様なニーズに対応しており、2025年6月期の旅行取扱額は23億5,672万円で、個人旅行に次ぐ規模の事業です。
- インバウンド旅行事業海外から日本を訪れる訪日外国人を対象とした旅行手配を行っています。現在は法人顧客向けの業務渡航や団体旅行が中心ですが、今後は国内の宿泊施設との連携を強化し、個人旅行の需要にも対応していく方針です。2025年6月期の旅行取扱額は254万円と、現時点では小規模ですが、今後の成長が期待される分野です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社と当社の連結子会社3社(Tabikobo Vietnam Co. Ltd.、PT. Ramayana Tabikobo Travel及び株式会社ミタイトラベル)の計4社によって構成されています。 当社グループは、主に日本国内の個人顧客をターゲットにオンラインでの海外向けを中心とするパッケージ旅行の企画・販売や、航空券の販売、宿泊手配、オプショナルツアーの手配等を行っております。個人向け以外にも、企業や官公庁、学校法人等の法人顧客向けに業務渡航や団体旅行の手配等を行っております。 連結子会社のTabikobo Vietnam Co. Ltd.は、ベトナムにおける主に現地企業向けのコンサルティング・旅行関連手配事業および日本の旅行会社向けランドオペレーター事業等を行っております。また、PT. Ramayana Tabikobo Travelは、インドネシアにおける個人顧客を対象とした送迎、宿泊、オプショナルツアー等の手配業務、ならびに主にインドネシア国内企業向けの航空券販売等を行っております。株式会社ミタイトラベルは、Z世代以降の若者の旅行需要の喚起と販売シェアの拡大を目的としたメディア運営等を行っております。 当社グループは、旅行業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、主要な事業についてその特徴を記載します。 (個人旅行事業)個人のお客様に対し、海外向けを中心とするパッケージ旅行を企画・販売するとともに、単品での航空券販売、宿泊手配、オプショナルツアー、海外旅行保険等の手配を行っております。個人旅行事業における当社の特徴は以下のとおりです。 (1) インターネットでの顧客獲得当社グループでは、パッケージ旅行等の旅行関連商品の販売チャネルを自社ホームページや他社が運営する旅行系のポータルサイトといったインターネット上での販売に絞り込むとともに、お客様とのやり取りについてはメール及び電話を主な手段としています。これによって、店舗開設・運営にかかる固定費を削減し、コストの低減を図っております。 (2) 「トラベル・コンシェルジュ」による旅行カスタマイズ当社グループでは、インターネット上で顧客獲得を行っておりますが、旅行商品の販売手段としては、個人のお客様の旅行予約に際し「トラベル・コンシェルジュ」がサポートする仕組みと、自動化された販売システムを使用してお客様ご自身の操作によりウェブサイト上で予約手続きが完結するオンライン販売システムの2種類があります。 当社グループでは、独自に実施したインターネットユーザーの行動調査により、オンライン予約の過程で多数のユーザーが「商品ページに記載されているよりも詳細な情報を知りたい」「初めての旅行先は相談して最終決定したい」「複雑な旅程や条件で予約したい」等、システムによるオンライン予約だけでは対応できない潜在ニーズがあることを把握しております。 これらの潜在ニーズに応えるため、当社グループではシステムによるオンライン予約と、システムで対応しきれないお客様に対して、方面別に旅行先の情報に精通したプロフェッショナルによる電話やメールでの対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」を推し進めております。 具体的には、旅行先の方面別に「トラベル・コンシェルジュ」と呼ぶ担当者を配置し、お客様からインターネットでいただいたお問い合わせをもとに、担当する地域に精通した「トラベル・コンシェルジュ」が電話及びメールでご要望のヒアリングを行い、ヒアリング内容をもとに必要に応じて旅行内容のカスタマイズや旅程の組み直しを行って、一人ひとりのお客様に最適な旅行を提供するための体制を整えております。 これにより、自宅に居ながらにして旅行予約ができるオンラインの利便性を確保しつつ、こだわりのあるお客様のニーズにも応えられる付加価値の高い商品提案を行っております。 (3) 24時間対応のオンライン予約システム当社グループでは、「トラベル・コンシェルジュ」がお客様のご予約をサポートする仕組みに加えて、24時間対応のオンライン予約を強化しており、お客様が航空券とホテルの組み合わせをシステム上で自由に選べるダイナミックパッケージと従来型の既製旅行パッケージを販売しております。 オンライン販売システムを利用する場合、24時間いつでも旅行商品の予約が可能となっており、曜日や時間を問わず今すぐ予約したいというお客様のニーズに対応しております。 (4) 方面別組織による付加価値の高い旅行商品の提供当社グループでは、方面別に組織を分けており、それぞれの部署が旅行の企画から予約、手配までを一貫して行う体制としております。目的地の地域ごとにお客様のニーズが異なることから、地域特性に応じた商品の企画及び販売を可能とすることで、価格競争力のみならずお客様のニーズに即した付加価値の高い旅行商品を提供しております。 (法人旅行事業)企業、官公庁、学校法人等のお客様に対し、国内及び海外への業務渡航手配を行っております。また、法人のお客様向けの団体旅行も取扱っており、少人数のグループ旅行から数百人規模の大型の旅行まで、研修旅行、報奨旅行はもちろんのこと、専門性の要求される国際会議、展示会、学会やコンサート等の各種イベント向けの旅行についても取扱っております。 これらの主要事業における当社の旅行取扱額は以下のとおりです。 第28期第29期第30期第31期第32期2022年3月期2023年3月期2024年6月期2025年6月期2026年6月期個人旅行事業(千円)340,098921,1123,531,7204,386,6285,531,373法人旅行事業(千円)187,1842,178,4663,602,6862,356,7282,688,774インバウンド旅行事業(千円)427,626110,4602,547--合計(千円)954,9103,210,0397,136,9536,743,3578,220,147 事業系統図に示すと以下のとおりであります。[事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 大量仕入によるコスト競争力と、旅行商品の組み合わせによる付加価値提供。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド インターネット販売に特化し、トラベル・コンシェルジュによるカスタマイズで差別化。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:継続企業の前提に関する重要事象等 / 旅行市場の変動(天候、テロ、為替等) / 競合他社の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
旅工房は旅行代理店であり、特定の強力なブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPによる競争優位性は現時点では確認できない。一般的な旅行商品を取り扱っており、差別化要因が乏しい。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
旅行予約は一度完了すると、通常は他のサービスへの乗り換えが発生しにくい。しかし、旅工房独自のポイントプログラムや会員特典は限定的であり、顧客が他社へ乗り換える際の損失は小さいと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
旅工房のビジネスモデルは、ユーザー数が増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す構造ではない。プラットフォームとしての集客力向上は期待できるが、直接的なネットワーク効果は限定的。
コスト優位☆☆☆☆☆
旅行代理店業界は競争が激しく、旅工房が他社に対して構造的に低いコストでサービスを提供できる優位性は見られない。仕入れコストや人件費など、一般的なコスト構造であると推測される。
規模の経済★★☆☆☆
オンライン旅行プラットフォームとして一定の規模は有しているが、業界全体で見ると、競合他社も多数存在し、寡占化が進んでいるとは言えない。規模の経済による明確な優位性は限定的。
- ハイブリッド戦略インターネットでの顧客獲得と、旅行の専門家である「トラベル・コンシェルジュ」による手厚いサポートを組み合わせることで、オンラインの利便性と対面に近い安心感を提供しています。これにより、価格だけでなく、お客様一人ひとりの要望に合わせた付加価値の高い旅行提案が可能となり、他社との差別化を図っています。
- 方面別専門組織旅行先ごとに専門の組織を設け、企画から予約、手配までを一貫して行っています。これにより、地域ごとの特性やお客様のニーズに合わせた、より専門的で質の高い旅行商品を企画・販売できる体制を構築し、価格競争だけでなく商品力での優位性を追求しています。
- コスト効率販売チャネルをインターネットに限定し、店舗運営にかかる固定費を大幅に削減しています。これにより、コストを抑えつつ、お客様に競争力のある価格で旅行商品を提供できる体制を整えており、収益性の向上と市場での競争力維持に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 経営理念の追求旅工房は「国際交流の発展及び世界平和への貢献」と「全従業員及び関係者の物心両面の充足と幸福の追求」を経営理念としています。旅行業を通じて国際的な人的交流を促進し、持続的な事業発展と公正な利益分配を通じて、株主、従業員、旅行者、取引先といった全てのステークホルダーの幸福実現を目指しています。
- ハイブリッド戦略の深化主力である個人旅行事業において、オンライン販売の利便性と「トラベル・コンシェルジュ」による手厚いサポートを組み合わせた「ハイブリッド戦略」をさらに強化します。システム投資によるオンライン機能の向上、商品企画の強化、人材育成を通じて、顧客基盤の拡大と付加価値の高い旅行提案を実現し、市場シェアの拡大を目指します。
- 事業ポートフォリオの多様化個人旅行事業に加え、法人旅行事業とインバウンド旅行事業の強化も進めます。これにより、特定の事業に依存するリスクを軽減し、収益源の多様化を図ることで、経営の安定性と成長性を高めることを目指しています。特にインバウンドでは、国内宿泊施設との連携強化により個人旅行にも注力します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、2025年12月に、「信頼を取り戻し、信頼で勝つ」、「最高のホスピタリティで、唯一無二の旅体験を」、「集中と効率で、未来を切り拓く」を柱とする新たな経営方針を策定いたしました。健全なコンプライアンス・ガバナンス意識の浸透とガバナンスの再構築を経営の土台に据えたうえで、当社の強みである「トラベル・コンシェルジュ」による高付加価値な旅行提案とオンラインの利便性を融合したハイブリッド戦略を推進し、収益力の回復と持続的な成長の実現を目指してまいります。 この経営方針の下、全ての役職員が信頼の回復を第一に行動し、株主・従業員・お客様・取引先等のすべてのステークホルダーから信頼される企業となることを目指して、当社グループの事業を推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループでは、事業規模拡大の観点から、売上高及び売上総利益の額とそれらの成長率を重要な経営指標と位置付けております。また、事業の収益性と企業価値の向上を目指すべく、営業利益、経常利益とそれらの成長率についても重要な経営指標と認識しております。 (3) 中長期的な経営戦略当社グループの主力事業である個人旅行事業においては、オンライン販売の利点と「トラベル・コンシェルジュ」による柔軟な対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」により事業を拡大させてまいりました。 今後も「ハイブリッド戦略」を拡大・深化させることが国内及び海外の個人旅行市場におけるシェア拡大につながるという考え方から、システム投資によりオンライン販売システムの利便性を高めつつ、商品企画の強化や人材の採用・教育の強化を通じて、旅行商品の充実と「トラベル・コンシェルジュ」による付加価値の高い商品提案を実現させてまいります。また、認知度向上によるさらなる顧客基盤の拡大を目指して、様々なマーケティング施策を積極的に実施してまいります。あわせて、当社グループは、内部管理体制の強化を中長期の経営の基盤と位置付けております。ガバナンスの再構築を経営の土台に据え、2026年4月15日に公表した「改善計画・状況報告書」に基づく内部管理体制の強化及び改善計画の実行と定着に努め、経営基盤の再構築を図り、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (4) 経営環境足元では、当社グループが主力事業とする海外旅行市場におきまして、円安基調の継続や現地物価の上昇に加え、中東地域の情勢悪化や燃油価格の高騰等の影響により、旅行者数の回復は緩やかなものにとどまっております。2026年2月末に発生した中東地域の情勢悪化の影響、燃油価格の高止まりや円安基調の継続等による旅行控えの影響も含めた需要の回復時期については、慎重に見極める必要がある状況です。一方、北米、オセアニア、アジア方面への需要のシフトが見られるほか、中長期的には日本人の海外旅行需要は回復していくものと予想しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後、日本国内の少子高齢化と人口減少が進む一方、新興のオンライン旅行会社の参入や成長により、国内の旅行業界の競争は激化することが予想されます。また、スマートフォン等の通信端末の進化や新たなオンラインメディアの誕生により、これまでとは異なるマーケティング機会や新たな技術が日々登場しております。そのような状況の中、当社は以下のような課題に対処すべきと認識しています。 (商品企画力の向上) オンライン化が進み事業者の旅行手配業務への参入が容易になることにより、他社との差別化において旅行の企画力がこれまで以上に重要になるものと考えております。 当社は、これまで企画担当者の現地研修や社内での勉強会をはじめとする商品企画力強化のための取り組みを行ってきましたが、他社とのさらなる差別化のために現地情報のデータベース化による知識の集約や社内研修等を活用した共有のための取り組みを強化して、企画力の向上を図っていきます。 (トラベル・コンシェルジュの採用と教育) お客様に素晴らしい旅行体験を提供するためには、「トラベル・コンシェルジュ」の教育と採用が必要不可欠です。高いスキルを持った優秀な「トラベル・コンシェルジュ」を確保し、その能力を高めることが当社の課題であると認識しております。 また、オンラインでの旅行商品販売が拡大するにつれ、システムによるオンライン予約だけでは対応できない潜在ニーズに応えるために、当社の特徴である「トラベル・コンシェルジュ」による接客の重要性は高まっていくと考えております。当社では、「トラベル・コンシェルジュ」の教育を行う専門のセクションを設け、継続的な研修実施等により「トラベル・コンシェルジュ」の接客力・対応力向上に努めております。海外旅行に関する個々の「トラベル・コンシェルジュ」の提案力を高めるため、随時、海外研修に派遣して現地を実際に体験することにより、実践的かつ具体的な旅のアドバイスにつながる知見の獲得に努めております。 (システム強化) 旅行の申込み方法ではインターネットが最も多く、スマートフォン等の情報端末の進化や電子商取引市場の拡大を勘案すると、今後もインターネット経由での売上が増えることが予想されます。 当社での旅行商品の取扱いはインターネットを通じたオンライン販売が中心であり、インターネットを利用して旅行商品を購入する消費者の割合が増えれば当社の対象マーケットは拡大し、当社の今後の成長に寄与することが見込まれます。情報端末の多様化への備えや、画面上でユーザーが見やすく使い勝手の良いウェブサイト作りに取り組む等、利便性の高いウェブサイトの構築を進めてまいります。 (マーケティングの進化) スマートフォン等の情報端末や技術の進化、日々の生活へのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の浸透、新たなオンラインメディアの登場、AIによる情報収集の浸透等により、消費者のインターネット上での購買行動が変化していくことが予想されます。その結果、中長期的には、これまでのインターネット上での広告手法や旅行系のポータルサイトを通じた集客が通用しなくなり、これまでとは異なるマーケティング手法への対処が必要となるものと考えております。 当社では今後のマーケティングの進化を課題と位置付け、従来の手法にとらわれない、新たなマーケティングの方法を模索していきます。 (ブランド認知度の向上) 旅行業界において、大手の同業他社と比較したとき当社の認知度は相対的に低いものと認識しております。また、旅行商品は個人の消費支出の中では比較的単価の大きな商品であることから、旅行会社の選択にあたっては旅行会社の信頼性及び信用力も重要な要素となっております。多くのお客様から問い合わせを受け、お客様からの信頼を得るには当社の認知度向上と信頼性及び信用力の向上が不可欠と考えております。当社のブランド価値、認知度及び信頼性向上のため、積極的にPR施策を行ってまいります。 (内部管理体制の強化) 当社は、雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金の受給に関する特別調査委員会からの指摘、提言を真摯に受け止め、再発防止に取り組んでいます。また、当社は、2025年11月22日付で株式会社東京証券取引所より特別注意銘柄に指定されており、当社は、2026年4月15日に公表した「改善計画・状況報告書」に基づいた各種改善策に取り組んでおります。加えて、内部管理体制の強化を支えるコーポレート部門の人材の確保・育成についても、採用の強化や外部専門家の活用等により推進しております。 引き続き、内部管理体制の改善を企業の経営上の重要課題の一つと位置付け、改善計画の実行と定着を通じた内部統制システムの強化に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、2025年12月に、「信頼を取り戻し、信頼で勝つ」、「最高のホスピタリティで、唯一無二の旅体験を」、「集中と効率で、未来を切り拓く」を柱とする新たな経営方針を策定いたしました。健全なコンプライアンス・ガバナンス意識の浸透とガバナンスの再構築を経営の土台に据えたうえで、当社の強みである「トラベル・コンシェルジュ」による高付加価値な旅行提案とオンラインの利便性を融合したハイブリッド戦略を推進し、収益力の回復と持続的な成長の実現を目指してまいります。 この経営方針の下、全ての役職員が信頼の回復を第一に行動し、株主・従業員・お客様・取引先等のすべてのステークホルダーから信頼される企業となることを目指して、当社グループの事業を推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループでは、事業規模拡大の観点から、売上高及び売上総利益の額とそれらの成長率を重要な経営指標と位置付けております。また、事業の収益性と企業価値の向上を目指すべく、営業利益、経常利益とそれらの成長率についても重要な経営指標と認識しております。 (3) 中長期的な経営戦略当社グループの主力事業である個人旅行事業においては、オンライン販売の利点と「トラベル・コンシェルジュ」による柔軟な対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」により事業を拡大させてまいりました。 今後も「ハイブリッド戦略」を拡大・深化させることが国内及び海外の個人旅行市場におけるシェア拡大につながるという考え方から、システム投資によりオンライン販売システムの利便性を高めつつ、商品企画の強化や人材の採用・教育の強化を通じて、旅行商品の充実と「トラベル・コンシェルジュ」による付加価値の高い商品提案を実現させてまいります。また、認知度向上によるさらなる顧客基盤の拡大を目指して、様々なマーケティング施策を積極的に実施してまいります。あわせて、当社グループは、内部管理体制の強化を中長期の経営の基盤と位置付けております。ガバナンスの再構築を経営の土台に据え、2026年4月15日に公表した「改善計画・状況報告書」に基づく内部管理体制の強化及び改善計画の実行と定着に努め、経営基盤の再構築を図り、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (4) 経営環境足元では、当社グループが主力事業とする海外旅行市場におきまして、円安基調の継続や現地物価の上昇に加え、中東地域の情勢悪化や燃油価格の高騰等の影響により、旅行者数の回復は緩やかなものにとどまっております。2026年2月末に発生した中東地域の情勢悪化の影響、燃油価格の高止まりや円安基調の継続等による旅行控えの影響も含めた需要の回復時期については、慎重に見極める必要がある状況です。一方、北米、オセアニア、アジア方面への需要のシフトが見られるほか、中長期的には日本人の海外旅行需要は回復していくものと予想しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後、日本国内の少子高齢化と人口減少が進む一方、新興のオンライン旅行会社の参入や成長により、国内の旅行業界の競争は激化することが予想されます。また、スマートフォン等の通信端末の進化や新たなオンラインメディアの誕生により、これまでとは異なるマーケティング機会や新たな技術が日々登場しております。そのような状況の中、当社は以下のような課題に対処すべきと認識しています。 (商品企画力の向上) オンライン化が進み事業者の旅行手配業務への参入が容易になることにより、他社との差別化において旅行の企画力がこれまで以上に重要になるものと考えております。 当社は、これまで企画担当者の現地研修や社内での勉強会をはじめとする商品企画力強化のための取り組みを行ってきましたが、他社とのさらなる差別化のために現地情報のデータベース化による知識の集約や社内研修等を活用した共有のための取り組みを強化して、企画力の向上を図っていきます。 (トラベル・コンシェルジュの採用と教育) お客様に素晴らしい旅行体験を提供するためには、「トラベル・コンシェルジュ」の教育と採用が必要不可欠です。高いスキルを持った優秀な「トラベル・コンシェルジュ」を確保し、その能力を高めることが当社の課題であると認識しております。 また、オンラインでの旅行商品販売が拡大するにつれ、システムによるオンライン予約だけでは対応できない潜在ニーズに応えるために、当社の特徴である「トラベル・コンシェルジュ」による接客の重要性は高まっていくと考えております。当社では、「トラベル・コンシェルジュ」の教育を行う専門のセクションを設け、継続的な研修実施等により「トラベル・コンシェルジュ」の接客力・対応力向上に努めております。海外旅行に関する個々の「トラベル・コンシェルジュ」の提案力を高めるため、随時、海外研修に派遣して現地を実際に体験することにより、実践的かつ具体的な旅のアドバイスにつながる知見の獲得に努めております。 (システム強化) 旅行の申込み方法ではインターネットが最も多く、スマートフォン等の情報端末の進化や電子商取引市場の拡大を勘案すると、今後もインターネット経由での売上が増えることが予想されます。 当社での旅行商品の取扱いはインターネットを通じたオンライン販売が中心であり、インターネットを利用して旅行商品を購入する消費者の割合が増えれば当社の対象マーケットは拡大し、当社の今後の成長に寄与することが見込まれます。情報端末の多様化への備えや、画面上でユーザーが見やすく使い勝手の良いウェブサイト作りに取り組む等、利便性の高いウェブサイトの構築を進めてまいります。 (マーケティングの進化) スマートフォン等の情報端末や技術の進化、日々の生活へのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の浸透、新たなオンラインメディアの登場、AIによる情報収集の浸透等により、消費者のインターネット上での購買行動が変化していくことが予想されます。その結果、中長期的には、これまでのインターネット上での広告手法や旅行系のポータルサイトを通じた集客が通用しなくなり、これまでとは異なるマーケティング手法への対処が必要となるものと考えております。 当社では今後のマーケティングの進化を課題と位置付け、従来の手法にとらわれない、新たなマーケティングの方法を模索していきます。 (ブランド認知度の向上) 旅行業界において、大手の同業他社と比較したとき当社の認知度は相対的に低いものと認識しております。また、旅行商品は個人の消費支出の中では比較的単価の大きな商品であることから、旅行会社の選択にあたっては旅行会社の信頼性及び信用力も重要な要素となっております。多くのお客様から問い合わせを受け、お客様からの信頼を得るには当社の認知度向上と信頼性及び信用力の向上が不可欠と考えております。当社のブランド価値、認知度及び信頼性向上のため、積極的にPR施策を行ってまいります。 (内部管理体制の強化) 当社は、雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金の受給に関する特別調査委員会からの指摘、提言を真摯に受け止め、再発防止に取り組んでいます。また、当社は、2025年11月22日付で株式会社東京証券取引所より特別注意銘柄に指定されており、当社は、2026年4月15日に公表した「改善計画・状況報告書」に基づいた各種改善策に取り組んでおります。加えて、内部管理体制の強化を支えるコーポレート部門の人材の確保・育成についても、採用の強化や外部専門家の活用等により推進しております。 引き続き、内部管理体制の改善を企業の経営上の重要課題の一つと位置付け、改善計画の実行と定着を通じた内部統制システムの強化に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇の継続による消費者マインドへの影響や、為替相場の変動、資源価格の高止まり、中東地域をめぐる情勢など、先行きに影響を及ぼす不確実要因には引き続き注意が必要な状況です。旅行業界におきまして、日本人による海外旅行(アウトバウンド)は、円安基調の継続や現地物価の上昇に加え、中東地域の情勢悪化や燃油価格の高騰等の影響により、2025年7月から2026年6月における日本人出国者数は1,506万人(前年同期比9.0%増)*と、回復のペースは緩やかなものにとどまりました。このような情勢のもと、当社グループでは、海外個人旅行事業におきまして、需要動向を踏まえた商品ラインナップの拡充と販売強化に取り組み、ヨーロッパや北米、オセアニア、アジア方面を中心とした需要の取り込みを推進いたしました。2026年3月以降は、中東地域の情勢悪化により、中東経由欧州方面への旅行商品の催行中止を余儀なくされたほか、燃油価格高騰を嫌気した消費者の旅行控えに伴う受注低下の影響も受けましたが、こうした状況下においても、北米、オセアニア、アジア方面への商品展開の強化に加え、商品造成プロセスの効率化や仕入条件の見直しを継続的に進める等、実施可能な施策を講じ、影響の緩和に努めました。法人旅行事業におきましては、業務出張及び団体案件等を中心に営業活動を行い、国内・海外の業務出張の取扱いは堅調に推移いたしました。* 2026年7月 日本政府観光局(JNTO)「2026年 訪日外客数・出国日本人数」 以上を踏まえた、当連結会計年度の業績は次のとおりであります。 前期(千円)当期(千円)増減額(千円)増減率(%)売上高3,722,8534,766,8851,044,03128.0営業損失(△)△111,626△168,909△57,283-経常損失(△)△108,419△163,739△55,320-当期純利益又は当期純損失(△)△764,779155,746920,525-親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)△767,900154,189922,090- なおセグメントの業績については、当社グループは旅行業の単一セグメントであるため、記載を省略いたします。 財政状態については、次のとおりであります。当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,350,201千円減少し、2,370,729千円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ1,517,761千円減少し、1,583,493千円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ167,559千円増加し、787,236千円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、722,791千円と前連結会計年度末比1,880,743千円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益164,107千円を計上した一方で、雇用調整助成金返還等の支払い778,375千円、特別調査費用等の支払い374,643千円、旅行前払金の増加110,691千円、旅行前受金の減少109,230千円、供託金の納付71,000千円等により、1,623,243千円の支出(前連結会計年度は128,481千円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、268,865千円の支出(前連結会計年度は1,287千円の支出)となりました。これは主に定期預金の預入れ258,500千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、6,520千円の収入(前連結会計年度は10千円の収入)となりました。これは、主に非支配株主からの払込みによる収入6,143千円によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績当社グループは旅行業を営んでおり、生産実績及び受注実績は該当がないため、仕入実績及び販売実績についての記載を行っております。(仕入実績)当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)旅行業3,755,23733.5 (販売実績)当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)旅行業4,766,88528.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産、負債、収益及び費用の報告額に反映されております。これらの見積りについては、継続的に評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りとは異なることがあります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は1,992,137千円と、前連結会計年度末比1,452,039千円減少しました。これは主に、現金及び預金が前連結会計年度末比1,622,243千円、売掛金が前連結会計年度末比13,439千円減少した一方で、旅行前払金が前連結会計年度末比111,295千円増加したことによるものです。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産は378,591千円と、前連結会計年度末比101,837千円増加しました。これは主に、供託金が前連結会計年度末比71,000千円増加、有形固定資産が前連結会計年度末比6,733千円増加、長期未収入金が前連結会計年度末比1,774千円増加したことによるものです。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債は1,051,296千円と、前連結会計年度末比1,514,579千円減少しました。これは主に、預り金が前連結会計年度末比790,816千円、特別調査費用等引当金が前連結会計年度末比343,509千円、未払金が前連結会計年度末比170,323千円、旅行前受金が前連結会計年度末比108,927千円、未払費用が前連結会計年度末比105,850千円減少した一方で、未払法人税等が前連結会計年度末比11,351千円増加したことによるものです。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債は532,196千円と、前連結会計年度末比3,181千円減少しました。これは主にその他(固定負債)が前連結会計年度末比3,256千円減少したことによるものです。 (純資産)当連結会計年度末における純資産は787,236千円と、前連結会計年度末比167,559千円増加しました。これは主に、為替換算調整勘定が前連結会計年度末比1,378千円減少した一方で、利益剰余金が前連結会計年度末比154,189千円増加したことによるものです。 b. 経営成績の分析(売上高)売上高は、個人旅行事業における海外募集型企画旅行の受注増加や、法人旅行事業における海外・国内の業務出張等の取り込みにより、4,766,885千円となりました。 (売上原価及び売上総利益)売上原価は、3,755,237千円となり、この結果、売上総利益は1,011,648千円となりました。 (販売費及び一般管理費並びに営業損益)販売費及び一般管理費は、広告宣伝費を投下し、顧客からの問合せを増やすことで成約に繋げるために人件費にも投資したことにより、1,180,558千円となりました。これらの結果、営業損失は168,909千円となりました。 (営業外収益、営業外費用及び経常損益)営業外収益は、主に受取利息及び受取手数料を計上したことにより、13,753千円となりました。営業外費用は、主に支払利息及び支払保証料を計上したことにより、8,583千円となりました。これらの結果、経常損失は163,739千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純損益)特別利益は、債務取崩益及び受取保険金を計上したことにより、390,418千円となりました。特別損失は、特別調査費用等及び訴訟関連費用を計上したことにより、62,571千円となりました。法人税等は、8,361千円となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は154,189千円となりました。 (1株当たり当期純損益)普通株式の期中平均株式数は、19,764,186株(前連結会計年度は19,761,372株)となり、1株当たり当期純利益は7.80円(前連結会計年度は1株当たり当期純損失38.86円)となりました。 c. キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの主な資金需要は、運転資金及び設備資金であります。運転資金の主な内容は、旅行商品の企画販売にかかる仕入のほか、人件費や広告宣伝費をはじめとした販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金の主な内容は、旅行事業に係るシステムの開発・保守・改良にかかる販売費及び一般管理費等のシステム費用であります。これらの資金については手元資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを基本的な財源としますが、必要に応じて金融機関からの借入や増資等による資金調達を実施することを基本方針としております。2026年2月末に発生した中東地域における情勢不安の長期化等の影響を受け、欧州方面を中心とする海外旅行需要の本格的な回復には、なお一定の期間を要することが見込まれております。このような状況を踏まえ、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で極度額500,000千円のコミットメントライン契約を締結し、手元流動性の確保に努めております。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高及び売上総利益の額とそれらの成長率並びに営業利益、経常利益及びそれらの成長率を重要な経営指標と位置付けております。当連結会計年度におきましては、売上高は4,766,885千円(前期比28.0%増)、売上総利益は1,011,648千円(同11.3%増)と増収増益となりました一方、中東地域の情勢悪化に伴う欧州方面商品の催行中止や燃油価格の高騰による旅行控えの影響等により、営業損失は168,909千円(前期は111,626千円の営業損失)、経常損失は163,739千円(前期は108,419千円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は154,189千円となりました。当社グループといたしましては、「(4) 経営戦略の現状と見通し」に記載の施策を通じて費用構造の適正化と収益力の回復に取り組み、各経営指標の改善を図ってまいります。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 (4) 経営戦略の現状と見通し当社グループといたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した各課題に的確かつ迅速に対処し、収益力の回復及び経営基盤の再構築を図ってまいります。 事業面においては、オンライン予約の利便性と、旅行先に関する専門性を有する「トラベル・コンシェルジュ」による相談・提案及び旅行内容のカスタマイズを組み合わせた「ハイブリッド戦略」を引き続き推進し、顧客ニーズに応じた付加価値の高い旅行商品の提供に取り組んでまいります。また、中東地域の情勢悪化、燃油価格の高止まり及び円安基調の継続等による海外旅行需要への影響を踏まえ、北米、オセアニア及びアジア方面への商品展開の強化、商品ラインアップ及び販売チャネルの拡充、商品造成プロセスの効率化並びに仕入条件の見直しを進めてまいります。 収益面においては、広告宣伝費及びシステム保守運用費等の費用構造の適正化並びに業務の効率化及び生産性の向上に取り組み、収益構造の改善を図ってまいります。経営管理面においては、内部管理体制の強化及び2026年4月15日に公表した、「改善計画・状況報告書」の実行に努めてまいります。また、事業運営及び内部管理体制の強化に必要な人材の確保、育成及び定着に取り組んでまいります。
事業リスク
- 継続企業の前提新型コロナウイルス感染症の影響により、過去4期連続で営業損失などを計上しており、継続企業の前提に重要な疑義が生じています。雇用調整助成金の不正受給問題も重なり、財務状況の改善と信頼回復が喫緊の課題であり、事業の安定化に向けたコスト削減や海外旅行市場回復への対応が求められています。
- 旅行市場の変動天候不順、テロ、戦争などの国際情勢の変化、景気悪化、為替変動、感染症の再拡大などにより、旅行需要が大幅に減退する可能性があります。特に海外旅行市場はこれらの影響を受けやすく、需要の回復が遅れたり、再び落ち込んだりした場合、旅工房の事業と業績に深刻な影響を与える可能性があります。
- 競合激化と直販化国内外の旅行会社との競争に加え、新規参入企業やCtoC(個人間取引)の台頭により、競争が激化するリスクがあります。また、航空会社や宿泊施設などがインターネットを通じて消費者に直接販売する「直販化」が進むことで、旅工房の介在価値が低下し、事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループの外的要因による事項もあり、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた旅行需要の大幅な減退等により、2021年3月期以降、営業損失及び経常損失を継続して計上しております。当連結会計年度においても、2026年2月末に発生した中東地域の情勢悪化に伴う中東経由欧州方面の旅行商品の催行中止や、燃油価格の高騰等を背景とする旅行控えに伴う受注低下等により、168,909千円の営業損失、及び163,739千円の経常損失を計上しました。翌連結会計年度においても、中東地域における情勢不安の長期化等の影響を受け、欧州方面を中心とする海外旅行需要の本格的な回復及び当社グループの収益力の回復には、なお一定の期間を要することが見込まれております。また、金融庁から開示規制違反に係る課徴金納付命令を受ける可能性もあり、先行きには引き続き不確実性が存在しております。このような状況のもと、翌連結会計年度においても営業損失及び経常損失の計上を見込んでいることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものと認識しております。 当社グループでは、当該状況を解消するため、北米、オセアニア、アジア方面への商品展開の強化により海外旅行需要の将来的な本格回復を着実に取り込むとともに、広告宣伝費・システム保守運用費等の費用構造の適正化と生産性の向上に取り組み、収益力の回復を図ってまいります。資金面では、当連結会計年度末において現金及び預金を981,291千円保有していることに加え、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で極度額500,000千円のコミットメントライン契約を締結し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しております。これらを踏まえ、当面の事業資金は十分に賄える状況にあることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (2) 特別注意銘柄の指定について 当社は、2025年11月21日付「東京証券取引所による特別注意銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求に関するお知らせ」のとおり、2025年11月21日に、株式会社東京証券取引所より2025年11月22日から特別注意銘柄に指定されること及び上場契約違約金の徴求を受ける旨の通知を受けております。 特別注意銘柄の指定期間は原則として1年間とされており、当社は、指定から1年経過後に内部管理体制確認書を同取引所に提出し、内部管理体制等に関する審査を受けることとなります。当審査において、内部管理体制に問題があると認められない場合には、指定が解除されます。一方で、内部管理体制に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。ただし、指定から1年経過後の審査において、内部管理体制等が適切に整備されていると認められるものの、適切に運用されていると認められない場合(適切に運用される見込みがある場合に限る。)には、特別注意銘柄の指定が継続され、当該指定の継続を決定した日の属する事業年度(当該指定の継続が決定された日から当該事業年度の末日までの期間が3か月に満たない場合は当該事業年度の翌事業年度)の末日以降の審査までに、内部管理体制等の運用状況の改善が求められ、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められる場合にはその指定が解除されます。一方で、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められない場合には上場廃止となります。なお、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められるものの、経過観察の対象銘柄に該当する場合には、最長3事業年度、指定が継続され、その間、同審査が行われます。 当社は、2026年4月15日に「改善計画・状況報告書」を公表し、内部管理体制の改善に取り組んでおりますが、上記の審査の結果によっては、当社株式が上場廃止となる可能性があります。当社株式が上場廃止となった場合には、当社株式の売買機会及び流動性が失われ、株主の皆様に不利益が生じる可能性があります。また、上場廃止に至らない場合であっても、指定が継続する間は、当社グループの社会的信用、取引先との取引、資金調達、人材の確保並びに株価及び流動性に影響が生じる可能性があります。 (3) 旅行市場について 日本人による海外旅行(アウトバウンド)は、円安基調の継続や現地物価の上昇に加え、中東地域の情勢悪化や燃油価格の高騰等の影響により、回復のペースは緩やかなものにとどまっております。一方、国土交通省によりますと、2025年の世界全体の国際観光客数は約15億2,000万人となり、国際旅行需要は引き続き堅調に推移しており(2026年7月 国土交通省「令和8年版観光白書」)、日本国内及び急速に成長するアジアをはじめとする世界の旅行市場は、長期的には旅行需要の拡大が継続するものと考えております。しかしながら、天候の変動、テロや戦争等の世界情勢の変化及び景気の悪化等により社会的に消費者の旅行に対する意欲が減退した場合、自然災害や事故等により観光インフラへの被害が起きた場合、急激な為替相場変動による世界経済の混乱が発生した場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症のように世界的な感染症の拡大が深刻化した場合には、各国政府による移動制限・自粛要請や、企業や消費者による感染防止を目的とした移動の回避により、広範囲に渡る旅行需要が大幅に減退し、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 電子商取引の普及について日本と世界における電子商取引は、スマートフォンやタブレット型端末等の新たな情報機器の普及や先進国のみならず新興国での通信環境の向上等に伴って、今後も市場規模が拡大し発展するものと考えております。なかでも旅行サービスの電子商取引の市場規模は、我が国において2024年に3兆5,249億円(前年比10.32%増)となり、サービス系分野の電子商取引において最大の市場規模を有しております(2025年8月 経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」)。 当社グループは、今後も旅行サービスにおける電子商取引の利用が拡大し、旅行商品のインターネット販売比率が高まっていくものと見込んでおります。当社グループにおける旅行商品の取扱いはインターネット販売が中心であることから、電子商取引の拡大は、当社グループの事業機会の拡大に寄与するものと考えております。しかしながら、電子商取引に関する新たな規制の導入、情報端末及び消費者の購買行動の変化、その他何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりにインターネットによる旅行販売の普及が進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、当社グループは、オンライン予約の利便性と、旅行先に関する高い専門性とホスピタリティを有する「トラベル・コンシェルジュ」による相談・提案とを組み合わせたハイブリッド戦略を推進しております。これにより、オンライン専業の事業者との差別化を図るとともに、インターネット販売の動向のみに依存しない付加価値の提供により、電子商取引を取り巻く環境の変化に対応してまいります。 (5) 競合他社の影響について当社グループの旅行事業は、旅行事業を営む国内外の企業と競合関係にあります。また、これまで旅行事業を行っていなかった企業や新興のベンチャー企業が、新規事業として業界の通例にない技術やビジネスモデルを用いて旅行業界に参入する可能性があります。 また、一般個人が旅行者に宿泊施設を提供するといった消費者同士が直接取引を行う「C to C」の仕組みのように、従来の旅行業界の枠組みを離れた動きもみられます。こうした競争が当社の想定している以上に激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクへの対応策として、販売チャネルをインターネットに限定し、お客様からの問い合わせに対して、旅行方面別に組織されたコンシェルジュ(お客様からの問い合わせ対応担当)による専門的かつ柔軟でスピーディな対応を行うことで競合他社と差別化を行っております。 (6) インターネットによる直販化について当社グループは航空会社から航空券を、宿泊施設から滞在サービスを、また現地のオプショナルツアー催行会社等から現地発着ツアーやアクティビティ等をそれぞれ仕入れて販売しておりますが、近年のインターネットの発達に伴い、航空会社、宿泊施設やオプショナルツアー催行会社等が消費者に直接販売する例が増えてきています。これらの旅行商品を旅行者自らが組み合わせて旅行することも可能ですが、当社グループは旅行会社として、旅行商品の大量仕入によるコスト競争力や、個々の旅行商品の特長や現地事情に応じて旅行商品を組み合わせることでより充実したツアーを企画する等、直接販売では提供できない付加価値を提供して今後も売上及び利益の成長を図ってまいります。しかしながらこのような旅行商品の直販化の進展に伴い、直販商品の購入を選好する旅行者が増えた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクへの対応策として、旅行素材の組み合わせによる商品企画力や旅程全体の一括手配の利便性など、直接販売では得られない付加価値の提供に努めるとともに、当社グループを通じた販売が仕入先の販路拡大にも寄与するよう、仕入先との良好な関係の維持に取り組んでおります。 (7) 航空会社・仕入先等について当社グループは日本発着の海外旅行を中心に取扱っていることから航空機による移動が不可欠であるところ、航空会社は採算を勘案し、航空便を減便もしくは廃止することがあります。当社の取扱う旅行方面で航空便が減便もしくは廃止されると、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、日本を訪問する外国人が増加すると、外国人の渡航のために座席が割り当てられるため、結果として海外に渡航する日本人のための座席の割り当てが減少する可能性があります。これにより当社の主要ターゲットである日本人の海外旅行(アウトバウンド)に制限が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 以上のほか、当社グループは、航空券を販売する際に航空会社からコミッションを受け取る場合があり、それを収益の一部として計上しています。航空会社がコミッションを減額もしくは廃止する場合、それが当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、航空会社のほか、宿泊施設、現地手配会社その他の仕入先から旅行素材を仕入れております。これらの仕入先が倒産その他の事由によりサービスの提供を継続できなくなった場合には、旅行の催行が不能となり、代替手配に係る費用の発生、旅行代金の返還、予約の取消し等の対応が必要となることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクへの対応策として、航空会社の減便もしくは廃止の影響や、座席割り当ての減少の影響を最小限に抑えるため、催行する方面の多角化やより早期の商品展開に取り組んでおります。また、仕入先については、特定の仕入先への依存の低減及び催行が不能となった場合における代替手配により、影響の最小化を図ることとしております。 (8) 割引運賃を利用した航空券の取扱いについて一部の航空会社では、普通運賃のほかに、普通運賃よりも低価格の料金体系による航空券を各種設定しており、当社が顧客から得る取扱手数料は航空券により異なっております。当社はこれらの普通運賃より低価格な料金体系による各種割引航空券を取扱うことにより収益性の向上を図っております。ただし、各航空会社の方針変更等により、これら割引航空券の流通量が著しく減少し、当社が十分に確保できない場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (9) 燃油特別付加運賃の変動について 当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、海外旅行では原油価格の変動に伴い、航空会社に対して航空運賃に加えて燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の支払いが必要となる場合があります。この燃油特別付加運賃はお客様にご負担いただくものであるため、原油価格の変動の結果、燃油特別付加運賃の著しい上昇に伴って旅行需要が停滞した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) システム障害について当社グループのサービス提供は主にインターネット環境において行われております。そのため、当社グループはサービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策と、コンピューターウイルス等の侵入やハッカーによる妨害等を回避するために必要と思われる対策をとっております。 しかしながら、あらゆる可能性を想定して対策を施すことは困難であり、当社グループの想定しないシステム障害やサービスの妨害行為等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (11) 個人情報保護について当社グループは、当社グループのサービスを提供するに当たり、顧客の個人情報(氏名、メールアドレス、生年月日、性別、住所、電話番号等)を取得し、サーバーに記録しております。これらの個人情報の管理は、当社グループにとって重要な責務と考え、顧客に安心かつ快適にサービスを利用してもらうため、顧客のプライバシーとその保護について当社グループは経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会の発行するプライバシーマークを取得し、個人情報を慎重に取扱うとともに、個人情報を保護するためのさまざまなシステム及び手続きを導入しております。 しかしながら、これらの情報が何らかの理由によって外部に流出した結果、当社グループの信用力の低下を招いた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (12) 法的規制について当社グループの運営している旅行事業は旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、当社は第1種旅行業者として登録し、5年毎の更新が義務付けられています。当社が旅行業法で定める登録拒否事由に該当して更新を行うことができない場合又は旅行業法上の登録取消し事由に該当し登録取消処分等を受けた場合は、営業の停止等を命じられる可能性があります。当社には、現時点において登録拒否事由や取消し事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由によりこれらの事由が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、旅行業法以外にも、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、特定商取引に関する法律等による法的規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、万一、これら法令に違反する行為が行われた場合、あるいは当社グループ事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (13) 訴訟発生リスクについて当社グループでは、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定するとともに、コンプライアンス委員会及びリスク管理委員会をそれぞれ月1回以上開催し、法令違反等につながり得る事案を早期に把握し、速やかに対応する体制の強化を進めております。また、役職員に対するコンプライアンス研修の実施等を通じて当該規程の遵守を徹底することで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無にかかわらず、当社グループが扱う航空券やツアーにおいてトラブルが生じ、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 為替リスクについて当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、旅行代金の決済に際し外貨建の取引を行っていることから為替変動リスクに晒されております。そのため、為替予約等により為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動により期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。具体的には、円高となった場合、売上原価のうち外貨建ての部分について円貨換算後の金額が減少し売上総利益が増加いたします。また、仕入価格の減少等により旅行代金が値下がりし海外旅行の申込みが増加する傾向があることから、当社グループの業績改善につながる可能性があります。反対に、円安となった場合は円貨換算後の売上原価が増加し売上総利益は減少するとともに、旅行代金が値上がりして海外旅行の申込みが低調となる傾向にあることから、当社グループの業績にマイナスの影響が生じる可能性があります。さらに、当社グループの連結財務諸表につきましては、円高となった場合は在外連結子会社の円貨換算後の財務諸表数値が減少し、反対に円安となった場合は増加する形で影響が生じます。 (15) 業績の季節変動について当社グループの旅行商品の収益は、旅行商品に係る当社の履行義務が充足される顧客の帰着時点又は旅行の実施期間にわたり認識しております。個人のお客様のご旅行時期が、長期休暇を比較的取得しやすい7月から9月の夏休み期間に集中する傾向にあるため、当社グループの売上高及び利益についても7月から9月に増加し、その他の期間については売上高及び利益が減少する傾向があります。そのため、旅行需要が集中する夏季期間において、国際情勢の変化、自然災害、感染症の流行等により旅行需要の減退又は旅行商品の催行中止等が生じた場合には、通期の業績に相対的に大きな影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの第32期連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)の各四半期連結会計期間の売上高及び営業損益は以下となっております。第32期連結会計年度第1四半期連結会計期間自 2025年7月1日至 2025年9月30日第2四半期連結会計期間自 2025年10月1日至 2025年12月31日第3四半期連結会計期間自 2026年1月1日至 2026年3月31日第4四半期連結会計期間自 2026年4月1日至 2026年6月30日売上高(千円)1,641,7421,172,4941,230,005722,642営業利益又は営業損失(△)(千円)72,710△52,615△61,664△127,339 (16) IATA公認代理店契約について当社は、2004年8月に、各国の航空会社で組織される国際的な民間団体であるIATA (International Air Transport Association:国際航空運送協会)より公認旅客代理店(IATA PASSENGER SALES AGENT)としての認可を受け、IATAとの間でIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTを締結しております。IATAの公認代理店としての認可を受けることにより、当社は自社で国際線航空券の発券を行うことが可能となっております。 IATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTは公認代理店としての認可が取り消されるまで有効とされており、当社には現時点において認可の取消しに至るようなIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTや関連する諸規則及び決議の違反に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由により認可取消しとなった場合には、当社の旅行業者としての信用が毀損され、また航空券を自社発券できないことで取引条件が悪化する結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (17) 人材の確保及び育成について当社グループの事業成長及び事業運営は、旅行商品の企画・販売及び手配を担う人材及び経営管理機能を担う人材に支えられております。 当社グループは、中途採用の強化、適正な人員配置、教育研修の充実、柔軟な働き方の推進並びに職場環境の整備等を通じて、必要な人材の確保、育成及び定着に取り組んでおります。 しかしながら、労働市場における人材獲得競争の激化等により、必要な人材を適時に採用又は育成できない場合、又は想定を上回る人材の流出が生じた場合には、旅行商品の企画・販売体制の強化、内部管理体制の改善並びに新規事業その他の成長施策を計画どおりに実行できない可能性があります。その結果、業務運営の停滞、サービス品質の低下、事業機会の逸失又は管理・監督機能の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18) 取引先との取引継続に関するリスク当社グループの旅行事業においては、法人顧客を含めた取引先との取引を行っております。当社グループは、顧客ニーズに応じたサービス品質の向上及び継続的な提案活動を通じて既存顧客との関係強化に努めております。 しかしながら、取引先の経営方針、購買方針若しくは業務運営体制の変更、旅行・出張需要の減少、提供するサービスが取引先のニーズや期待の変化に対応しきれないこと、その他の事情により、取引先との取引が終了若しくは縮小し、又は取引条件が変更された場合には、当社グループの売上高及び利益が減少し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19) 親会社等との関係について当社の親会社である株式会社アドベンチャーは、2026年6月30日時点で、当社株式10,477千株(議決権比率53.0%)を保有しており、当社は同社の連結子会社であります。当社は、同社との間で2023年8月10日付で株式引受契約(「第2 事業の状況 5 重要な契約等」参照)を締結しており、同契約において、重要な決議事項に関する事前の通知・報告及び非常勤取締役1名の指名に関する事項を定めております。当社は、親会社から出向者の派遣を受けているほか、当社から親会社及びその企業グループへの出向者の派遣も行っております。また、当社は、親会社から親会社の従業員等を兼務する取締役1名を受け入れております。なお、当該役員の兼務状況は当社の主体的な経営判断を妨げるものでなく、親会社は、当社の自律的な経営を尊重しており、当社の経営陣に委ねております。また、2026年5月20日付で株式会社三菱UFJ銀行との間で締結したコミットメントライン契約(契約極度額500,000千円)について同社から保証を受けております。当社は、親会社との取引について、当該取引の必要性・合理性、市場実勢価格や市場金利等を勘案した取引条件の妥当性等を慎重に検討した上で、社内規則に従って取締役会等の承認を得ております。 事業面では、当社は「トラベル・コンシェルジュ」による人的サービスを軸に据えた海外旅行事業を主軸として展開しており、同社が主軸として展開している様々な旅行商品がオンライン上で検索・比較、予約・販売までが完了するサービスとの棲み分けを行っております。 しかしながら、将来において、同社がグループ戦略、経営方針又は当社株式の保有方針等を変更した場合には、当社グループの事業運営、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。