事業の概要
- チャイルドケア事業AIAIグループは、主に認可保育園や小規模保育施設、認証保育園、多機能型事業所といった多様な保育・療育施設を運営しています。国や自治体からの給付金、利用者からの保育料、市区町村からの補助金、指定管理料などを主な収益源としており、未来を担う子どもたちの育成に貢献しています。
- 人材サービス事業子会社を通じて、福祉・医療分野に特化した人材紹介と人材派遣サービスも提供しています。求職者と求人者をマッチングさせ、転職が成功した場合に求人者から成功報酬を得る、または派遣スタッフを企業に派遣し、派遣料を得ることで収益を上げています。
- グループ経営指導持株会社として、連結子会社6社の管理や経営指導業務も行っています。これにより、グループ全体の効率的な運営と事業間のシナジー効果を追求し、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- チャイルドケアサービスこの事業は、主に直営の保育施設や多機能型事業所の運営を指します。最新年度の売上高は約101.8億円、営業利益は約3.9億円と、グループの主力事業であり、収益の大部分を占めています。認可保育園、小規模保育施設、認証保育園などを東京23区、千葉県、大阪市内で展開しています。
- ライフケアサービスこの事業は、有価証券報告書には具体的な内容が記載されていませんが、セグメント名から高齢者介護や医療関連サービスなど、人々の生活を支える事業を指す可能性があります。最新年度の売上高は約4.3億円に対し、営業利益は約-0.18億円と赤字であり、改善が課題と見られます。
- テックサービスこの事業も有価証券報告書には詳細な説明がありませんが、セグメント名からITを活用したサービスやシステム開発などを指す可能性があります。最新年度の売上高は約2.0億円、営業利益は約0.46億円と、規模は小さいながらも利益を出しており、今後の成長が期待されます。
2023-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ChildCareService | 事業 | 102 | 4 | 3.9% |
| LifeCareService | 事業 | 4 | -0 | -4.3% |
| TechService | 事業 | 2 | 0 | 22.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、持株会社の当社と連結子会社6社により構成されており、直営保育施設及び多機能型事業所を中心とした「チャイルドケア事業」を営んでおり、当社グループの事業は、この1つのセグメントで構成されております。また、「その他」として人材サービス事業及びグループ会社の管理及び経営指導業務を行っております。なお、2026年2月27日には株式会社きららグループホールディングスの全株式を取得しました。同社は認可保育園の運営等のチャイルド事業を営む株式会社モード・プランニング・ジャパンの全株式を保有しており、本件株式取得により、株式会社きららグループホールディングス及び株式会社モード・プランニング・ジャパンは子会社となっております。 (1) チャイルドケア事業 当社グループは、「一人でも多くの子どもが生まれながらに持っている素晴らしい力を育むことに喜びを感じ笑顔と元気が溢れた園を創造すること」を保育理念として掲げ、未来を担う子どもたちの育成に努めております。当社グループは、東京23区、千葉県、神奈川県、大阪市内などで認可保育園等を中心とする保育施設と多機能型事業所を運営しており、当連結会計年度末現在、当社グループが運営する施設の概要は以下の通りです。① 認可保育園 児童福祉法に基づいた児童福祉施設であり、面積や保育士等職員の数など国が定めた設置基準を満たし、都道府県知事などに認可された施設をいいます。当社グループは、国及び自治体が負担する施設型給付を受け、施設運営を行っております。② 小規模保育施設 「子ども・子育て支援制度」によって新設された保育施設であり、19名以下の定員かつ0歳から2歳までの子どもを対象とした、市町村の認可を受けた施設をいいます。当社グループは、利用者からの保育料徴収及び自治体からの地域型給付を受け施設運営を行っております。③ 認証保育園 東京都独自の保育所制度で、国の基準で行われる認可保育所ではカバーできない都市型の保育ニーズに対応するために制度が設立されました(13時間開所や0歳児保育等)。当社グループは利用者と契約を締結し、保育サービスを提供します。利用者からの保育料と市区町村から保育料補助金を受け、施設運営を行っております。④ 指定管理施設 当社グループが市区町村より管理者として指定を受け、運営する施設で、主なサービスは「送迎ステーション」と「託児」です。当社グループは、市区町村からの指定管理料及び利用者からの利用料で施設運営を行っております。⑤ 保育所運営受託 従業員のために保育所を自社にて抱えている事業者に代わって保育所の運営を行っております。従業員である保護者は、雇用主である事業者へ保育料を支払い、事業者は、当社グループへ保育所の運営を委託することで、運営委託料を当社グループへ支払う仕組みとなっております。⑥ 多機能型事業所 障害児通所支援(児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)及び障害福祉サービス事業において多様化するニーズにこたえるため、発達に関する専門家が個別にサービスを提供しています。 (2) その他 人材サービス事業及びグループ会社の管理及び経営指導業務等を行っております。 [事業系統図]当社グループの事業系統図は、次のとおりです。 [施設別の事業モデル] <認可保育園及び小規模保育施設> 認可保育園及び小規模保育施設においては利用者に保育サービスを提供し、委託費を各自治体に請求する制度となっております。(小規模保育施設においては一部利用者負担が生じます。) <認証保育園> 利用者と契約を締結し、保育料を支払い、また、当社グループは市区町村から保育料補助金を受領します。運営費が公費でまかなわれる点は認可保育所と同じですが、公費の割合が少なくなります。 <指定管理施設> 主な業務は「送迎ステーション」と「託児」です。「送迎ステーション」とは提携した幼稚園へ通園しているお子様を登園前後にお預かりすることで、「託児」は保護者のニーズに応じて、理由を問わずお子様をお預かりすることです。市区町村は、当社グループを管理者として指定し、指定管理料の支払いをしております。保護者は利用料を当社グループへ支払います。 <保育所運営受託> 保育所運営受託においては、従業員のために保育所を自社にて抱えている事業者に代わって保育所の運営を行っております。従業員である保護者は、雇用主である事業者へ保育料を支払い、事業者は、当社グループへ保育所の運営を委託することで、運営委託料を当社グループへ支払う仕組みとなっております。 <多機能型事業所> 多機能型事業所においては、自治体よりサービス受給者証の給付を受けた利用者に各種の福祉サービスを提供し、サービス報酬を国民健康保険団体連合に請求する制度となっております。同事業所においては、利用者の所得水準に応じてサービス報酬の利用者負担が発生する場合があります。 <人材紹介> 人材紹介においては、求人者(病院等)の情報を当社グループサイト(キララサポートサイト)及び他社求人サイトに掲載いたします。また、一方で、福祉・医療分野で転職先を探している有資格者の求職者を、キララサポートサイト及び他社グループ求人サイトで募集を行い、キララサポートサイトにご登録いただきます。そのうえで、キララサポートコンサルタントが求職者に対して就業時間・給与・休日等の希望条件を確認し、求人者からの求人依頼内容と照合し、求人者の紹介を行います。その後、面接等を行い内定が出た場合は、求職者の意思確認を行ったうえで入社手続を行います。求職者が転職に成功した場合、成功報酬としてその内定者の年俸の一定割合をキララサポートが求人者より受け取る仕組みとなっております。 <人材派遣> 人材派遣においては、求人者(保育所等)の情報をキララサポートサイト及び他社求人サイトに掲載いたします。また、福祉・医療分野で就業先を探している有資格者の求職者を、キララサポートサイト及び他社求人サイトで募集を行い、キララサポートにご登録いただき雇用契約を締結いたします(登録型派遣)。そのうえで、キララサポートコンサルタントが求職者に対して就業時間・給与・休日等の希望条件を確認し、求人者からの求人依頼内容と照合し、求人者へ派遣スタッフとして派遣します。派遣スタッフは派遣先の指揮命令を受けて、派遣先のために労働に従事します。キララサポートは派遣スタッフを派遣した場合、派遣スタッフに支払う時間給与に一定割合を上乗せして求人者に請求いたします。 なお、当社は「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 国及び自治体からの施設型給付や地域型保育給付、公費による報酬に依存。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 児童福祉法に基づいた認可保育園、小規模保育施設、多機能型事業所等の許認可が必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:利用者の減少 / 国や自治体による方針の変更や関連法規制等の改定 / 許認可等の取消
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
現時点では、AIAIグループの事業内容から、強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産による競争優位性は明確に確認できません。具体的な無形資産の存在を示す情報が不足しています。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
AIAIグループが提供するサービス(例:AIソリューション、コンサルティング)は、顧客の業務プロセスに深く組み込まれる可能性があります。しかし、現時点では顧客が乗り換えることによる具体的な損失や、乗り換え障壁の高さを示す情報は限定的です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
AIAIグループの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は、現時点では主要な競争優位性として確認されていません。プラットフォーム型ビジネスとは異なる可能性があります。
コスト優位☆☆☆☆☆
AIAIグループの事業において、構造的に競合他社よりも低コストで製品やサービスを提供できるようなコスト優位性は、現時点では明確に確認されていません。技術開発や効率化によるコスト削減の可能性はありますが、持続的な優位性を示す情報はありません。
規模の経済★☆☆☆☆
AIAIグループはAIソリューションやコンサルティングを提供しており、一定の事業規模はありますが、業界全体に対して最適化された少数寡占を形成するほどの規模の経済性は現時点では確認されていません。市場シェアや業界内でのポジションに関する情報が限定的です。
- 多様な施設運営認可保育園、小規模保育施設、認証保育園、多機能型事業所など、幅広い種類のチャイルドケア施設を運営している点が強みです。これにより、様々なニーズに対応でき、安定した収益基盤を構築しています。
- 都市部への集中展開東京都23区、千葉県、大阪市内といった人口流入が続く都市部に施設を集中して展開しています。これにより、少子化が進む中でも高い保育ニーズを取り込み、安定した利用者数を確保しやすい地理的優位性を持っています。
- M&Aによる事業拡大株式会社きららグループホールディングスの買収など、M&Aを積極的に活用して事業規模を拡大しています。これにより、短期間での施設数増加や、新たな地域への進出、事業領域の多角化を効率的に進めることが可能となります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- AIAI三育圏の推進新たなグループ経営理念に基づき、「保育」「療育」「教育」の3つの「育」を一体的に提供する「AIAI三育圏」の事業展開を推進しています。これにより、多様な子どもたちの成長を支援し、グループ企業間のシナジー効果を最大化することを目指しています。
- M&Aによる成長戦略認可保育事業および療育事業において、AIAI三育圏の拡大と地域ドミナント戦略を目的としたM&Aを継続的に検討・実行する方針です。買収後の経営統合プロセス(PMI)を通じて、運営体制やサービス品質の標準化・高度化を図り、持続的な企業価値向上を目指します。
- 保育と療育・教育の連携強化AIAI NURSERY(保育)とAIAI PLUS(療育)の連携を強化し、インクルーシブな保育を推進しています。また、AIAI NURSERY利用者向けの幼児教育プログラムを充実させることで、小学校へのスムーズな就学を支援し、園児獲得と収益力強化を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針・経営戦略等当社グループは2024年4月に新たなグループ経営理念「社会課題を解決し、世の中に貢献する」を制定、「保育」と「療育」と「教育」の3つの「育」を一体的に提供する「AIAI三育圏」に沿った事業展開を推進し、多様な子どもたちが生まれ持った素晴らしい力を発揮できるよりよい社会の実現を目指すとともに、グループ企業の事業間シナジーを最大限に高め、社会に貢献し続けてまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、AIAI NURSERYにおける収益化施設の増加を通じて安定的な収益基盤の維持・拡大を図るとともに、AIAI PLUSにおける収益力の強化等に取り組むことにより、継続的な利益率の向上を目指しております。当社グループは、2024年3月期から2026年3月期を計画期間とする「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」において、最終年度である2026年3月期の目標数値として、連結売上高120億円~130億円程度、営業利益3億円~5億円程度を掲げておりました。その結果、2026年3月期においては、連結売上高146億円、営業利益11億円となり、いずれも当初の目標数値を大幅に上回る水準で着地しております。今後につきましては、当社グループが展開する認可保育事業及び療育事業において、AIAI三育圏の拡大及び強化に資するM&Aを継続的に検討・実行していく方針であります。一方で、M&Aについては、案件の規模、実行時期、取得後の経営統合プロセスであるPMIの進捗及び効果発現の時期等により、当社グループの売上高、利益水準、事業構成及び投資計画に重要な影響を及ぼす可能性があります。このため、現時点において一定期間にわたる定量的な業績目標を固定的に掲げることは、当社グループの実態及び成長戦略を適切に反映しない可能性があることから、当面の間、新たな中期経営計画は策定しない方針としております。なお、当社グループは、中期経営計画を策定しない場合においても、AIAI NURSERYにおける収益化施設数、AIAI PLUSの収益力、売上高、営業利益、営業利益率等を重要な経営指標として継続的に確認し、収益基盤の強化及び企業価値の向上に努めてまいります。 (3)対処すべき課題① AIAI NURSERYの基盤の維持・拡大 待機児童が解消に向かいつつある局面でも、直営認可保育施設「AIAI NURSERY」について、引き続き高いニーズ及び投資対効果が見込めるエリアに絞ってドミナント戦略に基づく新規開設を継続するとともに、今後はM&Aも視野に入れながら全国主要都市への拡大、業界再編も見据えた取り組みを進め、安定的な収益基盤の維持・拡大を図ります。 また、大学院との包括連携協定や社内ライセンス制度を通じた保育士の専門性向上カリキュラムを職員向けに提供し、職員の多様なキャリアパスの実現のサポート等を通じて離職率の低減を図るとともに、集中採用や効率的な配置によって引き続きコストの抑制に努め、安定的な収益の維持に取り組みます。 また、当社グループは、保育及び療育事業領域におけるM&Aを重要な成長戦略の一つとして位置付けております。今後につきましては、「AIAI三育圏」の拡大及び地域ドミナント戦略の推進を目的としたM&Aを推進するとともに、取得後のPMI(Post Merger Integration)を通じて、運営体制、人材育成、サービス品質及び管理機能等の標準化・高度化を図り、グループシナジーの最大化及び持続的な企業価値向上に努めてまいります。 ② 保育と療育のシナジー効果の発揮 待機児童が解消に向かいつつある一方で障害児の数は増加傾向にあるなか、児童の発達支援に関して利用者の多様化するニーズに応えるため、AIAI PLUSにおける専門的な療育サービスを引き続き提供し、インクルーシブな保育を推進します。 また、AIAI PLUSでは従来の通所型サービスのほか、発達に関するプログラムの専門家が保育所等を訪問して同種のプログラムを提供する保育所等訪問支援サービスも展開し、AIAI NURSERYとの連携をさらに強化していくことで、当社グループにおける保育と療育のシナジー効果を一層高め、収益力の更なる強化を図ります。 なお、2024年10月には、AIAI VISIT東京を開設し、AIAIグループ以外の保育所等をご利用のお子様とその保護者の皆さまにも適切な療育支援を広げていけるよう、一層注力しております。 ③ 保育と教育のシナジー効果の発揮 今後も選ばれる園として、引き続き保育の質の向上を図るとともに、AIAI NURSERY利用者の小学校へのスムーズな就学を支援するため、魅力的な幼児教育プログラムを展開します。 小学校入学に不可欠な読み書きをはじめとした知識教育プログラムのほか、創造的な思考力を育む思考教育プログラム等、保護者や子どもにとって魅力あるカリキュラムを充実させ、園児の獲得と収益力のさらなる強化を図ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針・経営戦略等当社グループは2024年4月に新たなグループ経営理念「社会課題を解決し、世の中に貢献する」を制定、「保育」と「療育」と「教育」の3つの「育」を一体的に提供する「AIAI三育圏」に沿った事業展開を推進し、多様な子どもたちが生まれ持った素晴らしい力を発揮できるよりよい社会の実現を目指すとともに、グループ企業の事業間シナジーを最大限に高め、社会に貢献し続けてまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、AIAI NURSERYにおける収益化施設の増加を通じて安定的な収益基盤の維持・拡大を図るとともに、AIAI PLUSにおける収益力の強化等に取り組むことにより、継続的な利益率の向上を目指しております。当社グループは、2024年3月期から2026年3月期を計画期間とする「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」において、最終年度である2026年3月期の目標数値として、連結売上高120億円~130億円程度、営業利益3億円~5億円程度を掲げておりました。その結果、2026年3月期においては、連結売上高146億円、営業利益11億円となり、いずれも当初の目標数値を大幅に上回る水準で着地しております。今後につきましては、当社グループが展開する認可保育事業及び療育事業において、AIAI三育圏の拡大及び強化に資するM&Aを継続的に検討・実行していく方針であります。一方で、M&Aについては、案件の規模、実行時期、取得後の経営統合プロセスであるPMIの進捗及び効果発現の時期等により、当社グループの売上高、利益水準、事業構成及び投資計画に重要な影響を及ぼす可能性があります。このため、現時点において一定期間にわたる定量的な業績目標を固定的に掲げることは、当社グループの実態及び成長戦略を適切に反映しない可能性があることから、当面の間、新たな中期経営計画は策定しない方針としております。なお、当社グループは、中期経営計画を策定しない場合においても、AIAI NURSERYにおける収益化施設数、AIAI PLUSの収益力、売上高、営業利益、営業利益率等を重要な経営指標として継続的に確認し、収益基盤の強化及び企業価値の向上に努めてまいります。 (3)対処すべき課題① AIAI NURSERYの基盤の維持・拡大 待機児童が解消に向かいつつある局面でも、直営認可保育施設「AIAI NURSERY」について、引き続き高いニーズ及び投資対効果が見込めるエリアに絞ってドミナント戦略に基づく新規開設を継続するとともに、今後はM&Aも視野に入れながら全国主要都市への拡大、業界再編も見据えた取り組みを進め、安定的な収益基盤の維持・拡大を図ります。 また、大学院との包括連携協定や社内ライセンス制度を通じた保育士の専門性向上カリキュラムを職員向けに提供し、職員の多様なキャリアパスの実現のサポート等を通じて離職率の低減を図るとともに、集中採用や効率的な配置によって引き続きコストの抑制に努め、安定的な収益の維持に取り組みます。 また、当社グループは、保育及び療育事業領域におけるM&Aを重要な成長戦略の一つとして位置付けております。今後につきましては、「AIAI三育圏」の拡大及び地域ドミナント戦略の推進を目的としたM&Aを推進するとともに、取得後のPMI(Post Merger Integration)を通じて、運営体制、人材育成、サービス品質及び管理機能等の標準化・高度化を図り、グループシナジーの最大化及び持続的な企業価値向上に努めてまいります。 ② 保育と療育のシナジー効果の発揮 待機児童が解消に向かいつつある一方で障害児の数は増加傾向にあるなか、児童の発達支援に関して利用者の多様化するニーズに応えるため、AIAI PLUSにおける専門的な療育サービスを引き続き提供し、インクルーシブな保育を推進します。 また、AIAI PLUSでは従来の通所型サービスのほか、発達に関するプログラムの専門家が保育所等を訪問して同種のプログラムを提供する保育所等訪問支援サービスも展開し、AIAI NURSERYとの連携をさらに強化していくことで、当社グループにおける保育と療育のシナジー効果を一層高め、収益力の更なる強化を図ります。 なお、2024年10月には、AIAI VISIT東京を開設し、AIAIグループ以外の保育所等をご利用のお子様とその保護者の皆さまにも適切な療育支援を広げていけるよう、一層注力しております。 ③ 保育と教育のシナジー効果の発揮 今後も選ばれる園として、引き続き保育の質の向上を図るとともに、AIAI NURSERY利用者の小学校へのスムーズな就学を支援するため、魅力的な幼児教育プログラムを展開します。 小学校入学に不可欠な読み書きをはじめとした知識教育プログラムのほか、創造的な思考力を育む思考教育プログラム等、保護者や子どもにとって魅力あるカリキュラムを充実させ、園児の獲得と収益力のさらなる強化を図ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況a.財政状態の状況(資産の部) 総資産は26,907,015千円(前連結会計年度末比14,434,568千円増)となりました。 流動資産につきましては7,647,766千円(同2,996,711千円増)となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,758,104千円、売掛金及び契約資産の増加1,020,446千円等によるものです。 固定資産につきましては19,259,249千円(同11,437,856千円増)となりました。これは主に、建物及び構築物の増加2,363,826千円、のれんの増加8,146,052千円等によるものです。(負債の部) 負債は23,660,161千円(同14,005,551千円増)となりました。 流動負債につきましては9,698,369千円(同5,817,001千円増)となりました。これは主に、短期借入金が2,188,000千円、1年内返済予定の長期借入金が2,456,474千円増加したこと等によるものです。 固定負債につきましては13,961,792千円(同8,188,550千円増)となりました。これは主に、長期借入金の増加7,736,024千円等によるものです。(純資産の部) 純資産につきましては3,246,854千円(同429,016千円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加664,280千円、自己株式の増加291,400千円等によるものです。 b.経営成績の分析 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により景気は緩やかに回復しているものの、物価上昇や米国の通商政策動向などの景気の下押しリスク、金融資本市場の変動、中東情勢の影響を注視する必要があるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社グループを取り巻く事業環境として、厚生労働省が2025年9月に発表した人口動態統計(確定数)の概況によれば、2024年の出生数は前年に比べて5.7%減少(4万1,115人減少)の68万6,173人と調査以来過去最低となった一方で、女性の就業率の上昇にともない保育園利用ニーズは当面底堅く推移すると見込まれます。政府においては、2025年11月に閣議決定した「『強い経済』を実現する総合経済対策」において、「こども誰でも通園制度」の本格実施による子育てしやすい環境整備、保育士の処遇改善や人材確保による保育の質の向上を示し、国策としての少子化対策が一層強化されております。 このような状況の中、当社グループは、東京都、千葉県、神奈川県及び大阪府ほか主要都市圏で認可保育施設(AIAI NURSERY及び雲母保育園)が提供する「保育」、多機能型事業所AIAI PLUS(AIAI RESTを含む)及び保育所等訪問支援AIAI VISITが提供する「療育」、子会社である株式会社CHaiLDが提供する「教育」の3つの「育」を一体的に提供する「AIAI三育圏」を展開しております。 当社は、2026年1月23日及び2026年2月27日に公表した「当社子会社による株式会社きららグループホールディングス株式等取得(孫会社化)に関するお知らせ」のとおり、2026年2月27日付で、当社の子会社であるAIAI Inclusive株式会社(以下「Inclusive社」といいます。)による払込金の払込を実行したことにより、株式会社きららグループホールディングス(以下「KGH社」といいます。)の全株式を取得いたしました。KGH社は子育て支援事業を営む株式会社モード・プランニング・ジャパン(以下「MPJ社」といいます。)の全株式を保有しております。本株式取得によりKGH社及びMPJ社は当社の連結子会社となりました。 この株式取得により、当連結会計年度末時点における当社グループの運営施設数は、認可保育所154施設(東京都50施設、神奈川県20施設、千葉県63施設、大阪府9施設、その他12施設)、認証保育所10施設、多機能型事業所21施設、保育所等訪問支援事業所1施設、その他2施設の計188施設となりました。 なお、当社グループはKGH社及びMPJ社の株式を2026年2月27日に取得しておりますが、企業結合会計基準等に基づき、そのみなし取得日を2026年2月28日として連結会計処理を行っております。このため、当連結会計年度においては、両社の連結はみなし取得日における貸借対照表のみを反映しており、連結損益計算書にはKGH社及びMPJ社の業績は含まれておりません。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は14,633,765千円(前年同期比12.0%増)、営業利益は1,105,496千円(同50.7%増)、経常利益は933,823千円(同7.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は621,621千円(同47.3%増)となりました。 なお、当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は4,105,074千円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は905,369千円(前期比35.0%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益874,899千円、減価償却費641,398千円、未払費用の減少額184,455千円、法人税等の支払額283,106千円、補助金の受取額239,581千円等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は11,420,826千円(前期は424,256千円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出10,999,192千円があったこと等によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果獲得した資金は12,104,246千円(前期は291,082千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入11,391,644千円があったこと等によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績 当社グループはチャイルドケア事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)チャイルドケア事業(千円)14,633,765112.0 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ、合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積と異なる場合があります。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態 当連結会計年度末における総資産は26,907,015千円(前連結会計年度末比14,434,568千円増)となりました。 また、総負債は23,660,161千円(同14,005,551千円増)となりました。 純資産につきましては3,246,854千円(同429,016千円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加664,280千円、自己株式の増加291,400千円等によるものです。 以上により、自己資本比率は、前連結会計年度末の22.5%に対して、当連結会計年度末は12.1%と10.4ポイント減少しております。 b.経営成績(売上高、売上原価及び売上総利益) 当社グループの当連結会計年度の売上高は14,633,765千円(前年同期比12.0%増)となりました。新たにAIAI NURSERY3施設を開設したほか、既存施設においても幼児教育導入効果で園児数の充足率が向上、及び運営委託補助金の年度末精算等により増収となりました。また、保育士の処遇改善による人件費増加に伴い、売上原価は11,846,739千円(同8.4%増)となったものの、売上高の増加が上回った結果、売上総利益は2,787,025千円(同30.3%増)となりました。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,681,528千円(前年同期比19.7%増)となりました。この結果、営業利益は1,105,496千円(同50.7%増)となりました。 (営業外損益並びに経常利益) 当連結会計年度の営業外収益は106,622千円(前年同期比59.9%減)となりました。これは主に保育施設の新規開設に係る設備補助金収入の減少によるものです。また、当連結会計年度の営業外費用は278,295千円(同119.3%増)となりました。この結果、経常利益は933,823千円(同7.0%増)となりました。 (特別損益並びに親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度において特別利益を11千円(前年同期は60,368千円)計上しております。これは、短期売買利益受贈益を計上したことによるものです。また、特別損失を58,935千円(前年同期は363,653千円)計上しております。これは主に、減損損失を計上したことによるものです。 法人税等は253,278千円(前年同期は147,545千円)となりました。 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は621,621千円(同47.3%増)となりました。 c.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 キャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローによって運営しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,105,074千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。
事業リスク
- 利用者減少のリスク国内の少子化や人口減少は避けられない傾向にあり、将来的にチャイルドケア事業の利用者が減少する可能性があります。特に、施設展開している都市部で想定外の人口減少や社会構造の変化が生じた場合、収益に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 政策・法規制変更のリスク国や自治体の方針変更、関連法規制の改定、補助金の削減や制度廃止などが起こる可能性があります。特に、認可保育園の開設推進が停止されたり、多機能型事業所の報酬制度が引き下げられたりした場合、事業拡大が困難になり、業績に影響を与える可能性があります。
- 人材確保・育成のリスク新規施設の増加に伴い、保育士や児童指導員などの有資格者の確保と育成が不可欠です。人材不足が深刻化したり、運営施設で多数の人員欠如が生じたりした場合、サービスの質が低下し、事業運営に支障をきたすことで、財政状態や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しておりますが、当社グループに関するすべてのリスクを網羅するものではございません。なお、以下の将来に関する記載事項は、特に断りがない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 利用者の減少について当社グループの主要な事業であるチャイルドケア事業は、国内の居住者を対象とした事業であるため、国内の人口や社会構造、家族形態、労働需給、ライフスタイルの変化等に伴い利用者の増減が生ずる事業です。今後、国内においては少子化及び人口減少が見込まれますが、労働人口の確保のために、保育施設の利用率が高まり、結果として保育の市場規模は拡大することが予想されております。また、国内の人口減少に伴い、都市部への人口集約化が見込まれております。このような状況において、都市部については地方からの人口流入が継続し、保育のニーズは高い水準が継続すると見込まれることから、当社グループでは東京都23区、千葉県内、大阪市内に集中して施設展開をしております。しかしながら、今後施設展開をしている地域において、想定していない大きな人口減少や社会構造の変化等が生じた場合は、施設利用者が減少し、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (2) 国や自治体による方針の変更や関連法規制等の改定等について国による官業の民営化の方針に伴い、サービスの向上や費用削減を目的に、各地方自治体で保育所の民営化が進められております。株式会社も認可保育園の運営主体として認められるようになり、2015年4月には「子ども・子育て支援新制度」が施行され、国及び自治体は認可保育園の開設費用について補助金を拡充する等、待機児童解消に向けた様々な支援策を実施しております。また、2023年4月には「こども家庭庁」が発足し、2023年12月には「こども未来戦略」を閣議決定し、児童手当の拡充や就労要件を問わず保育を利用できる「こども誰でも通園制度」の創設、職員配置基準改善、保育士等の処遇改善等の施策を実施すると発表しており、国策としての少子化対策の一層の強化が予想されています。しかしながら、今後、国や自治体の方針に変化が生じ、補助金の削減や制度の廃止等、株式会社による認可保育園の開設並びに既存の公立保育所の民営化が推進されなくなった場合、当社グループにおける保育事業の拡大が止まり、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。また、多機能型事業所は、児童福祉法に基づき、行政によってサービス受給者証を発行された利用者を対象に、福祉サービスを提供し、公費による報酬を得ております。報酬制度に関しては3年に1回改定が行われるため、関連する法令の制定・改廃が行われた場合や、こども家庭庁の運営方針が変更になり、報酬引き下げ等の事象が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (3) 許認可等について当社グループは、チャイルドケア事業において、児童福祉法に基づき、認可保育園、小規模保育施設、多機能型事業所等を運営しております。いずれの事業も許認可権限、指定権限を持つ行政機関へ、施設開設前に設置の申請を行い、審査を経た上で許認可や指定が付与されますが、施設の運営が著しく適正を欠き、その後も運営の適正を期し難いと認められるときは施設運営の停止、指摘の公表措置、許認可等の取消といった行政処分が下される場合があります。本書提出日現在において、当社グループの事業において運営している施設に許認可取消、指定取消事由は発生しておりませんが、今後、何らかの原因により許認可や指定が行政機関から取消された場合等には、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 人材の確保及び育成について当社グループでは、新規施設の増加に伴い、保育士、児童指導員や児童発達支援管理責任者(児発管)などの資格や要件を満たした人材の確保と育成が必要となっております。そのため、当社グループでは、採用担当の人員を増員し、幅広い採用活動を行いながらキャリアプランに沿った研修を年度を通して行い、人材の育成に取り組んでおります。しかしながら、何らかの要因により運営施設で多数の人員欠如が生じた場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (5) 新たに保育所等の施設を開設する場合の経営成績に対する影響について新たに保育所等の施設を開設する場合、一般的に下記の影響が生ずる傾向があります。営業損益:開設時においては、高年齢クラス(3歳~5歳児等)で定員を満たさず、開設初年度からの数年間は稼働率が低く売上が低位な傾向にあります。一方で、施設定員数に応じた保育士配置が必要であることや、開設準備のための従業員の新規採用コストや研修費、消耗品費並びに減価償却費といった経費が発生することから、施設開設後一定期間は赤字となる傾向にあります。その後、低年齢クラスの児童が進級を重ねることにより、稼働率が向上し売上が増加することで、通常開設後2~3年目以降に黒字化する傾向があります。経常損益:開設に伴う設備投資に対して、所管する自治体から設備補助金が交付される場合があります。その場合、営業外収益に計上されます。補助金制度は各自治体が独自に設けており、支給条件も各様となっております。開設予定エリアにおける用地及び物件の確保が困難となった場合や、必要とされる人員を確保できなかった場合、地域住民からの反対などにより開設が困難となった場合は、開設計画の見直し等により当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (6) 大規模な災害について当社グループでは、東京都23区、千葉県内、大阪市内を中心に保育施設及び多機能型施設を有しております。これらの地域において大規模な災害が発生した場合、施設が地震や津波、火災、台風、洪水などの被害を受け、利用者や従業員、建物などに被害が及ぶ可能性があります。その場合は、設備の損害、保育士や児発管等の不足、社会の混乱による保育需要の減退等が発生し、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (7) 有利子負債への依存について 当社グループでは、保育施設等の新規開設に関する設備資金等は、主に金融機関からの借入により調達しております。その結果、総資産に占める有利子負債の割合は、2026年3月31日現在において、72.19%と高い水準にあります。今後、急激な金利変動など金融情勢に変化が生じ、金利負担が増加した場合や、計画どおりの資金調達が出来ず、新たな保育施設等が計画どおりに開設できなくなった場合等には、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (8) 個人情報の保護について当社グループの保育施設及び多機能型施設においては、事業の性質上、利用者をはじめ、保護者や家族の氏名、住所及び職業などの情報を取得し保持しております。これら顧客の個人情報の取扱いについては厳重に管理し、万全を期しておりますが、万一漏洩するようなことがあった場合、顧客からだけでなく、広く社会的な信用を失墜することとなり、施設の許認可及び指定に影響が出るなど、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (9) 創業者への依存について当社の代表取締役である貞松成は、AIAIグループ株式会社の創業者であり、当社グループ事業の創業者です。同氏は保育業界に精通しており、経営戦略等の策定において重要な役割を果たしております。当社グループでは、役員等への権限委譲やコーポレート・ガバナンス体制の構築により、同氏に過度に依存しない経営体制を整備しておりますが、何らかの事情により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合は、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (10) 季節変動(保育施設の利用者の一時的な減少)についてチャイルドケア事業においては、毎年4月になると5歳児等クラスが小学校へ進級する一方、新規0歳児は自治体毎に定める入園可能月齢を満たした後に入園することから、児童数が一時的に減少する傾向があります。このため、上半期は下半期と比較して児童数・施設稼働率が減少する傾向があります。 (11) 食の安全性について当社グループでは、保育施設において利用者に対し食事を提供しております。当社グループでは、食品衛生法等に基づき厳正な食材管理及び衛生管理を実施して、食中毒、賞味期限切れ食材の使用、異物混入などの事故を起こさないように努力しており、これまで業績に多大な影響を与えるような事故等は発生しておりません。しかしながら、万が一何らかの原因により食の安全に関する重大な問題が発生した場合は、喫食者に対する補償、レピュテーションの低下や行政による運営停止措置等により、施設運営に支障をきたし、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (12) 運営施設における事故等について当社グループは、施設運営において利用者の安全を確保する体制を整備しており、これまで業績に多大な影響を与えるような事故等は発生しておりません。しかしながら、万が一運営施設において重大な事故等が発生し、所管する自治体等からの事業停止命令を受けた場合や、保護者等から損害賠償請求を受けた場合、並びに風評被害等により利用者が大幅に減少した場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 (13) 新株予約権の行使等による株式価値の希薄化について当社グループは、業績向上への意欲を高めることを目的として、当社グループの役員及び従業員に対して、ストック・オプションによる新株予約権の発行並びに役員や従業員に当社の株式を報酬として付与する譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。今後においてもこれらの制度を活用することが考えられ、また、当社の業容の拡大に伴い、新たな事業資金が必要になることから新株予約権を活用した資金調達を実施する可能性があります。これらの新株予約権について行使がなされた場合もしくは譲渡制限付き株式が発行された場合には、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。なお、本書提出日現在において、行使可能な新株予約権はありません。 (14) 固定資産の減損に関するリスクについて当社グループは、主にチャイルドケア事業において施設における建物や設備等の固定資産を保有しております。今後業績が著しく悪化し、投資回収が困難となった場合や、施設の撤退を決定した場合には減損処理が必要となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (15) その他の関係会社等との関係について株式会社アニヴェルセルHOLDINGSは、本書提出日現在、当社の発行済株式総数の32.85%を保有しております。このため同社は当社のその他の関係会社に該当いたしますが、当社は自ら経営責任を負って独立した経営を行っており、同社の承認を必要とする事項は存在せず、また取引関係及び人的関係はありません。しかしながら、同社は今後も当社株式を継続的に保有する方針であり、同社の方針に変更が生じた場合、当社の事業活動に影響を与える可能性があります。 (16) 配当政策について当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要施策の一つと認識しております。現時点では、当社は成長過程にあると考えており、事業拡大に向けた積極的な設備投資や財務体質の強化等を行うことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、創業以来配当を実施しておらず、当面はこの方針を継続することとしております。将来的には、各事業年度の経営成績や財政状態を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。