有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を企業理念として掲げ、快適な都市生活と資源の循環を推進するための適正な廃棄物処理と資源リサイクルを業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続発展を目指して株主と社員を大切にすることを経営方針としております。 (2) 経営戦略等創業以来企業理念としている「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を事業活動の中心に据え、循環型社会の構築・環境保全を追求するとともに、遵法精神を常にもって業に臨むことにより、着実な成長を目指してまいります。個々の事業の成長戦略は下記のとおりであります。① 収集運搬・処分事業廃棄物に関する高い知識を備えた営業担当者により、徹底した法令遵守による安心を提供し、循環型社会の構築・環境保全への貢献とともに適切な廃棄物処理を提案し、着実な顧客数の増加を図ります。東京23区では、日々活発な都市活動、事業活動が展開されており、今後も発展が見込まれております。当社は東京23区全ての区において事業系一般廃棄物の収集運搬業の許可を有しておりますが、当社の事業系一般廃棄物の年間取扱量は85,694トン(2024年度)、2024年度の東京23区における持込ごみ量に占める当社比は約10.2%となっております。また、産業廃棄物については首都圏各都県市の許可を有し、売上も順調に伸長しております。今後とも、足立区及び大田区の南北2か所の拠点を中心に東京23区内を活動拠点とし、同時に近県市への拡充も視野に事業展開してまいります。② リサイクル事業リサイクルセンターの改廃・拡張、分別の徹底による品質向上、新たな資源化ルート開拓等により、リサイクル率向上とさらなる再資源化を推し進めるとともに、法令に則った安全な収集運搬・処分事業及び行政受託事業との連携を図ります。当社グループは、東京23区に8か所のリサイクルセンターを有する体制で、行政受託事業におけるニーズに対応し、一層の再資源化に努めてまいります。また、従来、廃棄物として処理せざるを得なかった品目についても、分別を徹底して品質を高めるとともに、新たな資源化ルートの開拓を進めることにより、さらなる再資源化に努めてまいります。③ 行政受託事業専任の営業担当の設置、リサイクルセンターの新設・拡張を行うとともに、当社独自の不燃ごみ事業における選別資源化方法を中心に提案し、新たな受注を増加させ成長を図ります。不燃ごみについては、当社独自の選別資源化方法を模索し、足立区、板橋区、中野区、荒川区、豊島区及び台東区(2026年3月現在)での実績があり、新たな区への新規受注に向けて土地の取得と建物、設備の準備を進め、事業拡大を図っております。また、家庭系プラスチックごみについては、足立区、板橋区、中央区他、家庭系粗大ごみについても東京23区内の各区での実績があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の増収を最重視しております。また、収益性向上のため「営業利益率」、生産性向上のため「人件費率」、安全性向上のため「純資産比率」及び「負債比率」を重要な指標として位置づけ、バランスの取れた企業価値の継続的拡大を目指しております。なお、設備投資につきましては、「D.C.R」(注)1.及び「EBITDA比率」(注)2.を合わせて検討しております。 (注)1.デッド・キャパシティ・レシオ (算定式)(有利子負債/金融資産+有形固定資産)×100 2.(算定式) 有利子負債/EBITDA(営業利益+受取利息・配当金+減価償却実施額) (4) 経営環境当社グループを取り巻く環境として、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されるなど、近年、環境法令の規制強化が進み、廃棄物リサイクル分野についても、より高度な廃棄物処理と再資源化の推進が求められております。当社はこれまで、収集運搬から処分・リサイクルまでの一貫した処理サービスを安定的に提供する一方で、ノウハウを蓄積し、前述のようなソフト、ハード両面の事業改善に取組んだ結果、現在は、堅実かつ先進的な事業運営が可能となっております。しかしながら、今後は、より十分な資金力を確保し、大規模な設備投資を積極的に行うことにより、事業の一層の効率化が図られ、上述のより高度な廃棄物処理と再資源化の推進、すなわち、現下の社会的要請である循環型社会の形成に寄与できるものと考えております。廃棄物処理法は、排出者責任の適用範囲の拡張やマニフェスト制度の強化・義務化等、近年、規制強化の一途を辿っているものと認識しております。係る環境下、当社グループは前述のとおり収集運搬における効率性の追求のみならず、並行して法令遵守の徹底を旨とし、安全性を追求してまいりました。今後は、「官から民へ」の機運が高まる中で、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は今後も増加し、一方では更なる規制強化が想定されます。当社グループはこのような経営環境の中、これまで培ってきた効率的な事業運営体制、コンプライアンス体制の更なる充実及び経営資源を基に、業容拡大に努めてまいります。なお、事業区分別毎の経営環境としては、以下のとおり認識しております。① 収集運搬・処分事業産業廃棄物については、環境省の調査(注)1.によれば、2023年度に処理された廃棄物の量は全国で367,250千トン、前年比98.2%となっております。また、産業廃棄物全体の量は、過去20年間の推移をみると、概ね横ばいに推移しております。一般廃棄物については、東京二十三区清掃一部事務組合の調査(注)2.によれば、2024年度における東京23区のごみ量は、2,453千トン(前年度は2,486千トン)であり、前年度と比較してやや減少となっております。また、廃棄物処理業者が東京二十三区清掃一部事務組合に持ち込んだ廃棄物の量は841千トン(前年度は837千トン)、前年比100.5%(当社の前年比は102.9%)となっております。自治体によって方針は異なりますが、「官から民へ」の動きにより、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は増加傾向にあると分析しております。(注)1.環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(2023年度実績)について」 2.東京二十三区清掃一部事務組合「2024年度ごみ量の確定値について」② リサイクル事業当事業における売上高の大部分は古紙の売却が占めるため、以下古紙について記載いたします。公益財団法人古紙再生促進センターの調査(注)によれば、2025年における古紙全体の消費量は14,309千トン、前年比で97.5%となっております。古紙全体の消費量は、過去5年間をみると、減少傾向となっております。一方、2025年における古紙回収率(古紙国内回収量/紙・板紙国内消費量)は66.7%であり、前年と比較して、0.1%増加しております。また、同年における古紙利用率(古紙・古紙パルプ消費量/国内生産の製紙用繊維原料消費量)は81.3%であり、前年より0.4%下降しております。古紙回収率、古紙利用率ともに過去10年間をみるとほぼ上昇傾向ではありますが、同事業においては徐々に縮小傾向にあると分析しております。(注)公益財団法人古紙再生促進センター「2025年古紙需給統計」③ 行政受託事業環境省の調査(注)によれば、2023年度におけるごみ処理の委託件数は15,178件(前年比101.7%)、許可件数は42,841件(前年比100.6%)となっております。ごみ処理の委託件数及び許可件数は、過去10年間をみると増加傾向にあり、「官から民へ」の動きの中で今後も増加傾向にあると分析しております。 (注)環境省「日本の廃棄物処理」 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題① BCP(事業継続計画)国内において、「防災・危機管理」の概念での体制整備や計画策定等に取組んでいる背景を鑑み、当社グループ内で、災害時等にもサービスの安定供給を維持できるようBCP(事業継続計画)に基づき、設備面における取組の強化及び代替要員の確保の再徹底を図ってまいります。首都圏直下地震や荒川洪水を想定した対策を講じており、人命最優先を掲げ、反復の避難訓練や防災グッズの拡充等に取り組むとともに、RTO(目標復旧時間)を定めております。また、パンデミックに対するBCPとして自主的な感染防止対策を継続し、徹底した健康管理・検温・消毒の実施や会議のWeb化を始めとした各種感染症の感染極小化に努めております。コロナ禍の経験を踏まえて、様々な状況を想定したオペレーション体制を整え、発生する事態に躊躇せず柔軟な対応を実施することで、感染拡大防止はもとより、業績への影響も極小化させてまいります。② コンプライアンス体制の充実総合廃棄物処理事業を営む当社グループは、廃棄物処理法を始めとした環境関連法規制に関するコンプライアンス体制が確立していることを競争力の源泉としておりますが、それをさらに充実、向上させることを最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。また、「安全運転日本一」を達成するための道路交通法を遵守すること、労働基準法や労働安全衛生法等の労働関連法を遵守することも当社グループの使命であると認識しており、毎月開催しているコンプライアンス委員会や事故防止委員会活動を中心に全社一丸となって引き続き取組んでまいります。なお、ドライバーの法定時間外労働時間他の基準について、当社独自のKPIを設定し、高い次元での労務管理に取り組んでおります。③ リサイクル技術の向上当社グループの廃棄物中間処理の基本はリサイクルでありますが、当社のサステナビリティに関する取組の中核をなすものです。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。昨今の廃棄物処理は、中国などの輸入規制や海洋プラスチック問題で環境問題としても社会的関心が高まっている廃プラスチックのように、その処理にあたっては、国内のみならず、よりグローバルな視点が不可欠となっているとともに、大きなビジネスチャンスとなっております。2019年7月に拡張した鹿浜リサイクルセンターにおいて、民間事業者としては首都圏最大級の粗大ごみ選別プラントを稼動させました。当社グループは、積極的な設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。さらには、事業分野の拡大や高い技術力を誇るステークホルダーとの協業化等についても進めてまいります。④ 資源の市場環境への対応 リサイクル事業における売上高の大部分を占める古紙を始めとした資源の売却価格がここ数年不安定に推移しており、同事業の売上も不安定に増減しております。売上量の拡大を図ること、一層のコスト削減に努めることで、今後の市場環境に柔軟に対応してまいります。⑤ 設備投資当社グループが保有するリサイクルセンターの設備には老朽化が進んだものも含まれており、順次、自動化等を進めつつリサイクル技術の向上に資する更新を行っていく必要性を認識しています。また、業容拡大に合わせて増加する運搬車両を管理する車両基地の増設を進めております。 さらには、脱炭素社会実現に寄与できる車両を始めとした設備投資も、今後の課題と認識しております。⑥ 情報化投資当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また的確な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの高速化に取組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取組んでまいります。すでに営業用の携帯端末を導入し効率的な営業活動を、ドライバー用の携帯端末の導入により効率的な収集業務及び集計業務を実現しました。インボイス制度への対応や電子請求に関するシステム開発及び電子契約に関するシステム対応を完了し、業務に使用しております。また、昨今のサイバー攻撃等の増加に対する対応として、情報セキュリティの一層の強化にも取り組んでおります。なお、当社独自で開発し使用中である、基幹システム(通称「第2要くん」)に関して、社内システムの共通化・お取引先様へのデータ提供の拡充を狙いとして、外部ベンダのシステムを導入した次期システムに移行するための開発プロジェクトを、当該外部ベンダとともに進めております。 ⑦ 経営基盤の拡充当社グループは、さらなる企業価値の最大化を目指すためにも、以下のとおり経営基盤の拡充を図る必要があります。イ 経営資源の重要な要素である人材については、社員教育や研修制度の拡充、コミュニケーションの活性化、適材適所での潜在能力の発揮等を推進し、一人当たりの生産性向上を図ります。また、労働集約型のビジネスモデルを営む当社にとって、国内とりわけドライバーの人手不足の厳しい環境に直面しております。地元高校の新卒採用の継続、幅広いチャネルを駆使した積極的な採用活動の強化、大型中型自動車免許取得を始め各種重機等の資格取得支援制度の積極活用、社宅制度の運用強化、能力スキルに対応した柔軟な労働条件の設定等により、万全な労働力確保を継続しております。ロ 既存の事業基盤については、各リサイクルセンター及び収集運搬のための車両・配車システムの品質管理及び安全管理を徹底の上、原価率低減に向けた創意工夫を推進してまいります。ハ 当社グループの事業の柱を為すのは廃棄物の収集運搬であります。安全運転を遂行することは、すなわち事業を安定させることにつながり、それを継続させることが顧客満足の向上につながります。車両に搭載させる機器等のハード面、ドライバーへの徹底的な教育等のソフト面をともに充実させ、安全運転の徹底を図ってまいります。ニ 事業継続にかかわる観点から、情報流出・サイバーセキュリティリスクへの対応は必須となっております。当社は、全従業員に対する研修の実施により、情報に対するリテラシーを高めるとともに、リスク管理体制の確認を行い、リスクの把握と対応計画を作成し、保護対策の実施、緊急対応・復旧対応の整備をおこなってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を企業理念として掲げ、快適な都市生活と資源の循環を推進するための適正な廃棄物処理と資源リサイクルを業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続発展を目指して株主と社員を大切にすることを経営方針としております。 (2) 経営戦略等創業以来企業理念としている「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を事業活動の中心に据え、循環型社会の構築・環境保全を追求するとともに、遵法精神を常にもって業に臨むことにより、着実な成長を目指してまいります。個々の事業の成長戦略は下記のとおりであります。① 収集運搬・処分事業廃棄物に関する高い知識を備えた営業担当者により、徹底した法令遵守による安心を提供し、循環型社会の構築・環境保全への貢献とともに適切な廃棄物処理を提案し、着実な顧客数の増加を図ります。東京23区では、日々活発な都市活動、事業活動が展開されており、今後も発展が見込まれております。当社は東京23区全ての区において事業系一般廃棄物の収集運搬業の許可を有しておりますが、当社の事業系一般廃棄物の年間取扱量は85,694トン(2024年度)、2024年度の東京23区における持込ごみ量に占める当社比は約10.2%となっております。また、産業廃棄物については首都圏各都県市の許可を有し、売上も順調に伸長しております。今後とも、足立区及び大田区の南北2か所の拠点を中心に東京23区内を活動拠点とし、同時に近県市への拡充も視野に事業展開してまいります。② リサイクル事業リサイクルセンターの改廃・拡張、分別の徹底による品質向上、新たな資源化ルート開拓等により、リサイクル率向上とさらなる再資源化を推し進めるとともに、法令に則った安全な収集運搬・処分事業及び行政受託事業との連携を図ります。当社グループは、東京23区に8か所のリサイクルセンターを有する体制で、行政受託事業におけるニーズに対応し、一層の再資源化に努めてまいります。また、従来、廃棄物として処理せざるを得なかった品目についても、分別を徹底して品質を高めるとともに、新たな資源化ルートの開拓を進めることにより、さらなる再資源化に努めてまいります。③ 行政受託事業専任の営業担当の設置、リサイクルセンターの新設・拡張を行うとともに、当社独自の不燃ごみ事業における選別資源化方法を中心に提案し、新たな受注を増加させ成長を図ります。不燃ごみについては、当社独自の選別資源化方法を模索し、足立区、板橋区、中野区、荒川区、豊島区及び台東区(2026年3月現在)での実績があり、新たな区への新規受注に向けて土地の取得と建物、設備の準備を進め、事業拡大を図っております。また、家庭系プラスチックごみについては、足立区、板橋区、中央区他、家庭系粗大ごみについても東京23区内の各区での実績があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の増収を最重視しております。また、収益性向上のため「営業利益率」、生産性向上のため「人件費率」、安全性向上のため「純資産比率」及び「負債比率」を重要な指標として位置づけ、バランスの取れた企業価値の継続的拡大を目指しております。なお、設備投資につきましては、「D.C.R」(注)1.及び「EBITDA比率」(注)2.を合わせて検討しております。 (注)1.デッド・キャパシティ・レシオ (算定式)(有利子負債/金融資産+有形固定資産)×100 2.(算定式) 有利子負債/EBITDA(営業利益+受取利息・配当金+減価償却実施額) (4) 経営環境当社グループを取り巻く環境として、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されるなど、近年、環境法令の規制強化が進み、廃棄物リサイクル分野についても、より高度な廃棄物処理と再資源化の推進が求められております。当社はこれまで、収集運搬から処分・リサイクルまでの一貫した処理サービスを安定的に提供する一方で、ノウハウを蓄積し、前述のようなソフト、ハード両面の事業改善に取組んだ結果、現在は、堅実かつ先進的な事業運営が可能となっております。しかしながら、今後は、より十分な資金力を確保し、大規模な設備投資を積極的に行うことにより、事業の一層の効率化が図られ、上述のより高度な廃棄物処理と再資源化の推進、すなわち、現下の社会的要請である循環型社会の形成に寄与できるものと考えております。廃棄物処理法は、排出者責任の適用範囲の拡張やマニフェスト制度の強化・義務化等、近年、規制強化の一途を辿っているものと認識しております。係る環境下、当社グループは前述のとおり収集運搬における効率性の追求のみならず、並行して法令遵守の徹底を旨とし、安全性を追求してまいりました。今後は、「官から民へ」の機運が高まる中で、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は今後も増加し、一方では更なる規制強化が想定されます。当社グループはこのような経営環境の中、これまで培ってきた効率的な事業運営体制、コンプライアンス体制の更なる充実及び経営資源を基に、業容拡大に努めてまいります。なお、事業区分別毎の経営環境としては、以下のとおり認識しております。① 収集運搬・処分事業産業廃棄物については、環境省の調査(注)1.によれば、2023年度に処理された廃棄物の量は全国で367,250千トン、前年比98.2%となっております。また、産業廃棄物全体の量は、過去20年間の推移をみると、概ね横ばいに推移しております。一般廃棄物については、東京二十三区清掃一部事務組合の調査(注)2.によれば、2024年度における東京23区のごみ量は、2,453千トン(前年度は2,486千トン)であり、前年度と比較してやや減少となっております。また、廃棄物処理業者が東京二十三区清掃一部事務組合に持ち込んだ廃棄物の量は841千トン(前年度は837千トン)、前年比100.5%(当社の前年比は102.9%)となっております。自治体によって方針は異なりますが、「官から民へ」の動きにより、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は増加傾向にあると分析しております。(注)1.環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(2023年度実績)について」 2.東京二十三区清掃一部事務組合「2024年度ごみ量の確定値について」② リサイクル事業当事業における売上高の大部分は古紙の売却が占めるため、以下古紙について記載いたします。公益財団法人古紙再生促進センターの調査(注)によれば、2025年における古紙全体の消費量は14,309千トン、前年比で97.5%となっております。古紙全体の消費量は、過去5年間をみると、減少傾向となっております。一方、2025年における古紙回収率(古紙国内回収量/紙・板紙国内消費量)は66.7%であり、前年と比較して、0.1%増加しております。また、同年における古紙利用率(古紙・古紙パルプ消費量/国内生産の製紙用繊維原料消費量)は81.3%であり、前年より0.4%下降しております。古紙回収率、古紙利用率ともに過去10年間をみるとほぼ上昇傾向ではありますが、同事業においては徐々に縮小傾向にあると分析しております。(注)公益財団法人古紙再生促進センター「2025年古紙需給統計」③ 行政受託事業環境省の調査(注)によれば、2023年度におけるごみ処理の委託件数は15,178件(前年比101.7%)、許可件数は42,841件(前年比100.6%)となっております。ごみ処理の委託件数及び許可件数は、過去10年間をみると増加傾向にあり、「官から民へ」の動きの中で今後も増加傾向にあると分析しております。 (注)環境省「日本の廃棄物処理」 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題① BCP(事業継続計画)国内において、「防災・危機管理」の概念での体制整備や計画策定等に取組んでいる背景を鑑み、当社グループ内で、災害時等にもサービスの安定供給を維持できるようBCP(事業継続計画)に基づき、設備面における取組の強化及び代替要員の確保の再徹底を図ってまいります。首都圏直下地震や荒川洪水を想定した対策を講じており、人命最優先を掲げ、反復の避難訓練や防災グッズの拡充等に取り組むとともに、RTO(目標復旧時間)を定めております。また、パンデミックに対するBCPとして自主的な感染防止対策を継続し、徹底した健康管理・検温・消毒の実施や会議のWeb化を始めとした各種感染症の感染極小化に努めております。コロナ禍の経験を踏まえて、様々な状況を想定したオペレーション体制を整え、発生する事態に躊躇せず柔軟な対応を実施することで、感染拡大防止はもとより、業績への影響も極小化させてまいります。② コンプライアンス体制の充実総合廃棄物処理事業を営む当社グループは、廃棄物処理法を始めとした環境関連法規制に関するコンプライアンス体制が確立していることを競争力の源泉としておりますが、それをさらに充実、向上させることを最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。また、「安全運転日本一」を達成するための道路交通法を遵守すること、労働基準法や労働安全衛生法等の労働関連法を遵守することも当社グループの使命であると認識しており、毎月開催しているコンプライアンス委員会や事故防止委員会活動を中心に全社一丸となって引き続き取組んでまいります。なお、ドライバーの法定時間外労働時間他の基準について、当社独自のKPIを設定し、高い次元での労務管理に取り組んでおります。③ リサイクル技術の向上当社グループの廃棄物中間処理の基本はリサイクルでありますが、当社のサステナビリティに関する取組の中核をなすものです。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。昨今の廃棄物処理は、中国などの輸入規制や海洋プラスチック問題で環境問題としても社会的関心が高まっている廃プラスチックのように、その処理にあたっては、国内のみならず、よりグローバルな視点が不可欠となっているとともに、大きなビジネスチャンスとなっております。2019年7月に拡張した鹿浜リサイクルセンターにおいて、民間事業者としては首都圏最大級の粗大ごみ選別プラントを稼動させました。当社グループは、積極的な設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。さらには、事業分野の拡大や高い技術力を誇るステークホルダーとの協業化等についても進めてまいります。④ 資源の市場環境への対応 リサイクル事業における売上高の大部分を占める古紙を始めとした資源の売却価格がここ数年不安定に推移しており、同事業の売上も不安定に増減しております。売上量の拡大を図ること、一層のコスト削減に努めることで、今後の市場環境に柔軟に対応してまいります。⑤ 設備投資当社グループが保有するリサイクルセンターの設備には老朽化が進んだものも含まれており、順次、自動化等を進めつつリサイクル技術の向上に資する更新を行っていく必要性を認識しています。また、業容拡大に合わせて増加する運搬車両を管理する車両基地の増設を進めております。 さらには、脱炭素社会実現に寄与できる車両を始めとした設備投資も、今後の課題と認識しております。⑥ 情報化投資当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また的確な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの高速化に取組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取組んでまいります。すでに営業用の携帯端末を導入し効率的な営業活動を、ドライバー用の携帯端末の導入により効率的な収集業務及び集計業務を実現しました。インボイス制度への対応や電子請求に関するシステム開発及び電子契約に関するシステム対応を完了し、業務に使用しております。また、昨今のサイバー攻撃等の増加に対する対応として、情報セキュリティの一層の強化にも取り組んでおります。なお、当社独自で開発し使用中である、基幹システム(通称「第2要くん」)に関して、社内システムの共通化・お取引先様へのデータ提供の拡充を狙いとして、外部ベンダのシステムを導入した次期システムに移行するための開発プロジェクトを、当該外部ベンダとともに進めております。 ⑦ 経営基盤の拡充当社グループは、さらなる企業価値の最大化を目指すためにも、以下のとおり経営基盤の拡充を図る必要があります。イ 経営資源の重要な要素である人材については、社員教育や研修制度の拡充、コミュニケーションの活性化、適材適所での潜在能力の発揮等を推進し、一人当たりの生産性向上を図ります。また、労働集約型のビジネスモデルを営む当社にとって、国内とりわけドライバーの人手不足の厳しい環境に直面しております。地元高校の新卒採用の継続、幅広いチャネルを駆使した積極的な採用活動の強化、大型中型自動車免許取得を始め各種重機等の資格取得支援制度の積極活用、社宅制度の運用強化、能力スキルに対応した柔軟な労働条件の設定等により、万全な労働力確保を継続しております。ロ 既存の事業基盤については、各リサイクルセンター及び収集運搬のための車両・配車システムの品質管理及び安全管理を徹底の上、原価率低減に向けた創意工夫を推進してまいります。ハ 当社グループの事業の柱を為すのは廃棄物の収集運搬であります。安全運転を遂行することは、すなわち事業を安定させることにつながり、それを継続させることが顧客満足の向上につながります。車両に搭載させる機器等のハード面、ドライバーへの徹底的な教育等のソフト面をともに充実させ、安全運転の徹底を図ってまいります。ニ 事業継続にかかわる観点から、情報流出・サイバーセキュリティリスクへの対応は必須となっております。当社は、全従業員に対する研修の実施により、情報に対するリテラシーを高めるとともに、リスク管理体制の確認を行い、リスクの把握と対応計画を作成し、保護対策の実施、緊急対応・復旧対応の整備をおこなってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の収益と設備投資が堅調に推移し、内需を中心に景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国通商政策のほか、ウクライナ及び中東等の世界情勢による影響の懸念から、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。当社を取り巻く廃棄物処理業界においては、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けた資源の有効利用化促進と、環境規制の強化に則した事業活動に対する社会的要求の高まりにより、環境配慮型経営への変革と実践が求められております。このような環境の下、当社グループは「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を経営理念に掲げ、社会と顧客のニーズに合致する営業活動と、法令遵守への厳格な取り組を進め、業容拡大に取り組んでまいりました。売上面では、収集運搬・処分事業は、収集量の増加等により増収となりましたが、リサイクル事業は、資源価格が前年同期に比べ下落したため減収となりました。行政受託事業は、大田区から家庭系プラスチックごみを新規受託したこと等により増収となりました。利益面では、燃料費の高騰や賃金のベースアップによる人件費の増加がありましたが、徹底した原価低減を継続して進めたこと等により、前年同期に比べ増収増益となりました。その結果、当連結会計年度の売上高は14,949,076千円(前年同期比3.0%増)となりました。営業利益は2,113,538千円(前年同期比0.2%増)、経常利益は2,264,359千円(前年同期比4.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,579,645千円(前年同期比4.3%増)となりました。当社グループは単一セグメントでありますが、事業区分別の売上高では、収集運搬・処分事業10,227,431千円(前年同期比3.6%増)、リサイクル事業1,339,850千円(前年同期比4.2%減)、行政受託事業3,381,795千円(前年同期比4.7%増)となりました。当連結会計年度の財政状態は、流動資産が8,599,246千円(前連結会計年度末比1,270,854千円増)、固定資産17,147,544千円(前連結会計年度末比349,420千円増)、流動負債2,208,310千円(前連結会計年度末比15,903千円増)、固定負債2,701,063千円(前連結会計年度末比341,843千円増)、純資産20,837,417千円(前連結会計年度末比1,262,527千円増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ、1,152,585千円増加し、5,825,713千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動により増加した資金は2,050,721千円(前連結会計年度は2,133,567千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益2,301,439千円、減価償却費704,716千円の計上があった一方で、法人税等の支払額688,012千円があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動により減少した資金は572,141千円(前連結会計年度は1,189,257千円の支出)となりました。主な要因は、保険積立金の払戻による収入523,740千円及び、連結子会社である株式会社ヨドセイの本社ビル建設等による有形固定資産の取得による支出903,243千円、保険積立金の積立による支出119,661千円があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動により減少した資金は325,994千円(前連結会計年度は1,093,542千円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入500,000千円及び、配当金の支払による支出444,287千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出262,581千円、長期借入金の返済による支出125,634千円によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b. 受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは総合廃棄物処理事業の単一セグメントであるため、事業区分別に記載しております。区分 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)収集運搬・処分事業(千円)9,876,77910,227,4313.6リサイクル事業(千円)1,398,5581,339,850△4.2行政受託事業(千円)3,231,3943,381,7954.7合計(千円)14,506,73314,949,0763.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりです。(売上高)当社グループのメイン事業である収集運搬・処分事業の売上高は、収集量の増加等により、前期に比べ3.6%増の10,227,431千円となりました。リサイクル事業は、資源価格が前年同期に比べ下落したため、前期に比べ4.2%減の1,339,850千円となりました。行政受託事業は、大田区で家庭系のプラスチックごみの受託事業を新規受託したこと等により、前期に比べ4.7%増の3,381,795千円となりました。当社グループは、「売上高」を経営上の目標の達成状況を判断するための最重視する指標としておりますが、当連結会計年度の売上高は、計画値15,021,453千円をわずかに達成することができませんでした。(計画比0.5%減)(売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ363,740千円増加し、11,497,791千円(前年同期比3.3%増)となりました。主な要因は、ごみ処理量が増加したこと等に伴い、処理費・仕入費が60,531千円、定期昇給及びベア等の上昇により人件費が194,202千円、物価高騰等によりその他経費が109,006千円増加したことであります。以上の結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ78,602千円増加し、3,451,285千円(前年同期比2.3%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ73,767千円増加し、1,337,746千円(前年同期比5.8%増)となりました。主な要因は、人件費の増加19,152千円及び消耗品費等のその他経費の増加54,614千円であります。以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ4,835千円増加し、2,113,538千円(前年同期比0.2%増)となりました。 収益性向上の指標としている営業利益率は、14.1%(前年同期比0.4%減)と高い水準を維持いたしました。また、生産性向上の指標としている人件費率は、41.5%と想定の範囲内となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ92,886千円増加し、159,771千円(前年同期比138.9%増)となりました。主な要因は、保険解約等により保険解約返戻金が72,399千円増加したことであります。また、営業外費用は前連結会計年度に比べ1,243千円増加し、8,951千円(前年同期比16.1%増)となりました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ96,478千円増加し、2,264,359千円(前年同期比4.5%増)となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ219,681千円増加し、236,657千円(前年同期比1294.1%増)となりました。主な要因は、鹿浜リサイクルセンターで発生した火災事故による保険収入を受取保険金として225,751千円計上したことであります。また、特別損失は前連結会計年度に比べ193,048千円増加し、199,577千円(前年同期比2956.6%増)となりました。主な要因は、鹿浜リサイクルセンターで発生した火災事故に関する修理費等を災害による損失として196,240千円計上したことであります。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ123,112千円増加し、2,301,439千円(前年同期比5.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ65,672千円増加し、1,579,645千円(前年同期比4.3%増)となりました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の各種リスクを適切に管理していくことが大切であると考えております。第一義的に、当社グループを取り巻く各種法的規制の遵守を徹底していくことが、顧客の維持及び開拓の為にも重要であると認識しております。 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりです。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は、8,599,246千円となり、前連結会計年度末に比べ1,270,854千円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金が1,152,681千円、売掛金が63,674千円、その他流動資産が29,758千円増加したことであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は、17,147,544千円となり、前連結会計年度末に比べ349,420千円増加いたしました。主な要因は、連結子会社である株式会社ヨドセイの本社ビル建設等に伴う建物及び構築物が747,046千円、投資有価証券が188,330千円増加し、建設仮勘定が250,589千円、保険積立金が299,183千円減少したことであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は2,208,310千円となり、前連結会計年度末に比べ15,903千円増加いたしました。主な要因は、未払法人税等が64,699千円、リース負債が16,429千円増加し、未払消費税等の減少により流動負債その他が70,573千円減少したことであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は2,701,063千円となり、前連結会計年度末に比べ341,843千円増加いたしました。主な要因は、長期借入金が375,601千円増加し、リース債務が60,170千円減少したことであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は20,837,417千円となり、前連結会計年度末に比べ1,262,527千円増加いたしました。主な要因は、配当金の支払による444,396千円の減少と親会社株主に帰属する当期純利益による1,579,645千円の増加により利益剰余金が1,135,248千円、その他有価証券評価差額金が127,279千円増加したことであります。安全性向上のための指標としている「純資産比率」及び「負債比率」は、それぞれ80.9%、23.6%と良好な水準となっております。また、設備投資の際に合わせて検討する指標としている「D.C.R」及び「EBITDA比率」は、それぞれ4.2%、34.3%となり、十分な設備投資余力はあると判断しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりです。当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ、1,152,585千円増加し、5,825,713千円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2,301,439千円、減価償却費704,716千円の計上があった一方で、法人税等の支払額688,012千円があったこと等により、2,050,721千円の収入となりました(前連結会計年度は2,133,567千円の収入)。 投資活動によるキャッシュ・フローは、保険積立金の払戻による収入523,740千円及び、連結子会社である株式会社ヨドセイの本社ビル建設等による有形固定資産の取得による支出903,243千円、保険積立金の積立による支出119,661千円があったこと等により、572,141千円の支出となりました(前連結会計年度は1,189,257千円の支出)。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入500,000千円及び、配当金の支払による支出444,287千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出262,581千円、長期借入金の返済による支出125,634千円等により、325,994千円の支出となりました(前連結会計年度は1,093,542千円の支出)。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度において、ヨドセイ本社建築工事739,927千円、新規収集車両の購入及びリース契約254,286千円、鹿浜リサイクルセンター隣接土地・建物79,154千円、京浜島車両センター施設工事74,997千円等総額1,179,545千円の設備投資を実施しましたが、営業活動による資金収入2,050,721千円及び投資活動による資金支出572,141千円、財務活動による資金支出325,994千円等により、現金及び現金同等物が前連結会計年度末に比べ1,152,585千円増加し、5,825,713千円となりました。次期(2027年3月期)以降も経済合理性を踏まえて必要な設備投資を実施してまいりますが、その財源としての現金及び預金残高は当面の設備投資を十分に賄える水準であり、資金の流動性についても問題のないものと認識しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を企業理念として掲げ、快適な都市生活と資源の循環を推進するための適正な廃棄物処理と資源リサイクルを業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続発展を目指して株主と社員を大切にすることを経営方針としております。 (2) 経営戦略等創業以来企業理念としている「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を事業活動の中心に据え、循環型社会の構築・環境保全を追求するとともに、遵法精神を常にもって業に臨むことにより、着実な成長を目指してまいります。個々の事業の成長戦略は下記のとおりであります。① 収集運搬・処分事業廃棄物に関する高い知識を備えた営業担当者により、徹底した法令遵守による安心を提供し、循環型社会の構築・環境保全への貢献とともに適切な廃棄物処理を提案し、着実な顧客数の増加を図ります。東京23区では、日々活発な都市活動、事業活動が展開されており、今後も発展が見込まれております。当社は東京23区全ての区において事業系一般廃棄物の収集運搬業の許可を有しておりますが、当社の事業系一般廃棄物の年間取扱量は83,273トン(2023年度)、2023年度の東京23区における持込ごみ量に占める当社比は約10.0%となっております。また、産業廃棄物については首都圏各都県市の許可を有し、売上も順調に伸長しております。今後とも、足立区及び大田区の南北2か所の拠点を中心に東京23区内を活動拠点とし、同時に近県市への拡充も視野に事業展開してまいります。② リサイクル事業リサイクルセンターの改廃・拡張、分別の徹底による品質向上、新たな資源化ルート開拓等により、リサイクル率向上とさらなる再資源化を推し進めるとともに、法令に則った安全な収集運搬・処分事業及び行政受託事業との連携を図ります。当社グループは、東京23区に8か所のリサイクルセンターを有する体制で、行政受託事業におけるニーズに対応し、一層の再資源化に努めてまいります。また、従来、廃棄物として処理せざるを得なかった品目についても、分別を徹底して品質を高めるとともに、新たな資源化ルートの開拓を進めることにより、さらなる再資源化に努めてまいります。③ 行政受託事業専任の営業担当の設置、リサイクルセンターの新設・拡張を行うとともに、当社独自の不燃ごみ事業における選別資源化方法を中心に提案し、新たな受注を増加させ成長を図ります。不燃ごみについては、当社独自の選別資源化方法を模索し、足立区、板橋区、中野区、荒川区、豊島区及び台東区(2025年3月現在)での実績があり、新たな区への新規受注に向けて土地の取得と建物、設備の準備を進め、事業拡大を図っております。また、容器包装ごみについては、足立区、板橋区、中央区他、金属系粗大ごみについては、足立区、豊島区、荒川区、北区、新宿区他での実績があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の増収を最重視しております。また、収益性向上のため「営業利益率」、生産性向上のため「人件費率」、安全性向上のため「純資産比率」及び「負債比率」を重要な指標として位置づけ、バランスの取れた企業価値の継続的拡大を目指しております。なお、設備投資につきましては、「D.C.R」(注)1.及び「EBITDA比率」(注)2.を合わせて検討しております。 (注)1.デッド・キャパシティ・レシオ (算定式)(有利子負債/金融資産+有形固定資産)×100 2.(算定式) 有利子負債/EBITDA(営業利益+受取利息・配当金+減価償却実施額) (4) 経営環境当社グループを取り巻く環境として、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されるなど、近年、環境法令の規制強化が進み、廃棄物リサイクル分野についても、より高度な廃棄物処理と再資源化の推進が求められております。当社はこれまで、収集運搬から処分・リサイクルまでの一貫した処理サービスを安定的に提供する一方で、ノウハウを蓄積し、前述のようなソフト、ハード両面の事業改善に取組んだ結果、現在は、堅実かつ先進的な事業運営が可能となっております。しかしながら、今後は、より十分な資金力を確保し、大規模な設備投資を積極的に行うことにより、事業の一層の効率化が図られ、上述のより高度な廃棄物処理と再資源化の推進、すなわち、現下の社会的要請である循環型社会の形成に寄与できるものと考えております。廃棄物処理法は、排出者責任の適用範囲の拡張やマニフェスト制度の強化・義務化等、近年、規制強化の一途を辿っているものと認識しております。係る環境下、当社グループは前述のとおり収集運搬における効率性の追求のみならず、並行して法令遵守の徹底を旨とし、安全性を追求してまいりました。今後は、「官から民へ」の機運が高まる中で、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は今後も増加し、一方では更なる規制強化が想定されます。当社グループはこのような経営環境の中、これまで培ってきた効率的な事業運営体制、コンプライアンス体制の更なる充実及び経営資源を基に、業容拡大に努めてまいります。なお、事業区分別毎の経営環境としては、以下のとおり認識しております。① 収集運搬・処分事業産業廃棄物については、環境省の調査(注)1.によれば、2022年度に処理された廃棄物の量は全国で374,000千トン、前年比99.5%となっております。また、産業廃棄物全体の量は、過去20年間の推移をみると、概ね横ばいに推移しております。一般廃棄物については、東京二十三区清掃一部事務組合の調査(注)2.によれば、2023年度における東京23区のごみ量は、2,486千トン(前年度は2,540千トン)であり、前年度と比較してやや減少となっております。また、廃棄物処理業者が東京二十三区清掃一部事務組合に持ち込んだ廃棄物の量は837千トン(前年度は828千トン)、前年比101.0%(当社の前年比は106.9%)となっております。自治体によって方針は異なりますが、「官から民へ」の動きにより、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は増加傾向にあると分析しております。(注)1.環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(2022年度実績)について」 2.東京二十三区清掃一部事務組合「2023年度ごみ量の確定値について」② リサイクル事業当事業における売上高の大部分は古紙の売却が占めるため、以下古紙について記載いたします。公益財団法人古紙再生促進センターの調査(注)によれば、2024年における古紙全体の消費量は14,683千トン、前年比で98.4%となっております。古紙全体の消費量は、過去5年間をみると、減少傾向となっております。一方、2024年における古紙回収率(古紙国内回収量/紙・板紙国内消費量)は81.7%であり、前年と比較して、0.1%増加しております。また、同年における古紙利用率(古紙・古紙パルプ消費量/国内生産の製紙用繊維原料消費量)は66.6%であり、前年より0.2%下降しております。古紙回収率、古紙利用率ともに過去10年間をみるとほぼ上昇傾向ではありますが、同事業においては徐々に縮小傾向にあると分析しております。(注)公益財団法人古紙再生促進センター「2024年古紙需給統計」③ 行政受託事業環境省の調査(注)によれば、2022年度におけるごみ処理の委託件数は14,921件(前年比101.5%)、許可件数は42,593件(前年比101.7%)となっております。ごみ処理の委託件数及び許可件数は、過去10年間をみると増加傾向にあり、「官から民へ」の動きの中で今後も増加傾向にあると分析しております。 (注)環境省「日本の廃棄物処理」 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題① BCP(事業継続計画)国内において、「防災・危機管理」の概念での体制整備や計画策定等に取組んでいる背景を鑑み、当社グループ内で、災害時等にもサービスの安定供給を維持できるようBCP(事業継続計画)に基づき、設備面における取組の強化及び代替要員の確保の再徹底を図ってまいります。新型コロナウイルス感染症は落ち着いた状況となりましたが、自主的な感染防止対策を継続し、徹底した健康管理・検温・消毒の実施や会議のWEB化を始めとした3密回避及びソーシャルディスタンス確保他による各種感染症の感染極小化に努めております。一定数の感染者が発生しましたが、きめ細かな人員管理他の工夫により業務運営に支障をきたしておりません。コロナ禍の経験を踏まえて、パンデミックに対するBCPとして様々な状況を想定したオペレーション体制を整え、発生する事態に躊躇せず柔軟な対応を実施することで、感染拡大防止はもとより、業績への影響も極小化させてまいります。また、首都圏直下地震を想定した対策を講じていますが、昨年の能登地震の事例を参考にして、防災グッズの拡充等の対策の一層の強化に取組んでおります。② コンプライアンス体制の充実総合廃棄物処理事業を営む当社グループは、廃棄物処理法を始めとした環境関連法規制に関するコンプライアンス体制が確立していることを競争力の源泉としておりますが、それをさらに充実、向上させることを最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。また、「安全運転日本一」を達成するための道路交通法を遵守すること、労働基準法や労働安全衛生法等の労働関連法を遵守することも当社グループの使命であると認識しており、毎月開催しているコンプライアンス委員会や事故防止委員会活動を中心に全社一丸となって引き続き取組んでまいります。なお、昨今話題に上ることの多いドライバーの2024年問題に関しましては、法定時間外労働時間他の基準について従前よりクリアしており、当社独自のKPIを設定し、より高い次元での労務管理に取組んでおります。③ リサイクル技術の向上当社グループの廃棄物中間処理の基本はリサイクルでありますが、当社のサステナビリティに関する取組の中核をなすものです。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。昨今の廃棄物処理は、中国などの輸入規制や海洋プラスチック問題で環境問題としても社会的関心が高まっている廃プラスチックのように、その処理にあたっては、国内のみならず、よりグローバルな視点が不可欠となっているとともに、大きなビジネスチャンスとなっております。2019年7月に拡張した鹿浜リサイクルセンターにおいて、民間事業者としては首都圏最大級の粗大ごみ選別プラントを稼動させました。当社グループは、積極的な設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。さらには、事業分野の拡大や高い技術力を誇るステークホルダーとの協業化等についても進めてまいります。④ 資源の市場環境への対応 リサイクル事業における売上高の大部分を占める古紙を始めとした資源の売却価格がここ数年不安定に推移しており、同事業の売上も不安定に増減しております。売上量の拡大を図ること、一層のコスト削減に努めることで、今後の市場環境に柔軟に対応してまいります。⑤ 設備投資当社グループが保有するリサイクルセンターの設備には老朽化が進んだものも含まれており、順次、自動化等を進めつつリサイクル技術の向上に資する更新を行っていく必要性を認識しています。また、業容拡大に合わせて増加する運搬車両を管理する車両基地の増設を進めております。 さらには、脱炭素社会実現に寄与できる車両を始めとした設備投資も、今後の課題と認識しております。⑥ 情報化投資当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また的確な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの高速化に取組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取組んでまいります。すでに営業用の携帯端末を導入し効率的な営業活動を、ドライバー用の携帯端末の導入により効率的な収集業務及び集計業務を実現しました。インボイス制度への対応や電子請求に関するシステム開発及び電子契約に関するシステム対応を完了し、業務に使用しております。また、重要情報の漏洩を防止するための情報セキュリティの強化にも取組んでおります。なお、当社独自で開発し使用中である、基幹システム(通称「第2要くん」)に関して、社内システムの共通化・お取引先様へのデータ提供の拡充を狙いとして、外部ベンダのシステムを導入した次期システムに移行するための開発プロジェクトを、当該外部ベンダとともに進めております。 ⑦ 経営基盤の拡充当社グループは、さらなる企業価値の最大化を目指すためにも、以下のとおり経営基盤の拡充を図る必要があります。イ 経営資源の重要な要素である人材については、社員教育や研修制度の拡充、コミュニケーションの活性化、適材適所での潜在能力の発揮等を推進し、一人当たりの生産性向上を図ります。また、労働集約型のビジネスモデルを営む当社にとって、国内とりわけドライバーの人手不足の厳しい環境に直面しております。地元高校の新卒採用の継続、幅広いチャネルを駆使した積極的な採用活動の継続、大型中型自動車免許取得を始め各種重機等の資格取得支援制度の積極活用、社宅制度の運用強化、能力スキルに対応した柔軟な労働条件の設定等により、万全な労働力確保を継続しております。ロ 既存の事業基盤については、各リサイクルセンター及び収集運搬のための車両・配車システムの品質管理及び安全管理を徹底の上、原価率低減に向けた創意工夫を推進してまいります。ハ 当社グループの事業の柱を為すのは廃棄物の収集運搬であります。安全運転を遂行することは、すなわち事業を安定させることにつながり、それを継続させることが顧客満足の向上につながります。車両に搭載させる機器等のハード面、ドライバーへの徹底的な教育等のソフト面をともに充実させ、安全運転の徹底を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を企業理念として掲げ、快適な都市生活と資源の循環を推進するための適正な廃棄物処理と資源リサイクルを業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続発展を目指して株主と社員を大切にすることを経営方針としております。 (2) 経営戦略等創業以来企業理念としている「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を事業活動の中心に据え、循環型社会の構築・環境保全を追求するとともに、遵法精神を常にもって業に臨むことにより、着実な成長を目指してまいります。個々の事業の成長戦略は下記のとおりであります。① 収集運搬・処分事業廃棄物に関する高い知識を備えた営業担当者により、徹底した法令遵守による安心を提供し、循環型社会の構築・環境保全への貢献とともに適切な廃棄物処理を提案し、着実な顧客数の増加を図ります。東京23区では、日々活発な都市活動、事業活動が展開されており、今後も発展が見込まれております。当社は東京23区全ての区において事業系一般廃棄物の収集運搬業の許可を有しておりますが、当社の事業系一般廃棄物の年間取扱量は83,273トン(2023年度)、2023年度の東京23区における持込ごみ量に占める当社比は約10.0%となっております。また、産業廃棄物については首都圏各都県市の許可を有し、売上も順調に伸長しております。今後とも、足立区及び大田区の南北2か所の拠点を中心に東京23区内を活動拠点とし、同時に近県市への拡充も視野に事業展開してまいります。② リサイクル事業リサイクルセンターの改廃・拡張、分別の徹底による品質向上、新たな資源化ルート開拓等により、リサイクル率向上とさらなる再資源化を推し進めるとともに、法令に則った安全な収集運搬・処分事業及び行政受託事業との連携を図ります。当社グループは、東京23区に8か所のリサイクルセンターを有する体制で、行政受託事業におけるニーズに対応し、一層の再資源化に努めてまいります。また、従来、廃棄物として処理せざるを得なかった品目についても、分別を徹底して品質を高めるとともに、新たな資源化ルートの開拓を進めることにより、さらなる再資源化に努めてまいります。③ 行政受託事業専任の営業担当の設置、リサイクルセンターの新設・拡張を行うとともに、当社独自の不燃ごみ事業における選別資源化方法を中心に提案し、新たな受注を増加させ成長を図ります。不燃ごみについては、当社独自の選別資源化方法を模索し、足立区、板橋区、中野区、荒川区、豊島区及び台東区(2025年3月現在)での実績があり、新たな区への新規受注に向けて土地の取得と建物、設備の準備を進め、事業拡大を図っております。また、容器包装ごみについては、足立区、板橋区、中央区他、金属系粗大ごみについては、足立区、豊島区、荒川区、北区、新宿区他での実績があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の増収を最重視しております。また、収益性向上のため「営業利益率」、生産性向上のため「人件費率」、安全性向上のため「純資産比率」及び「負債比率」を重要な指標として位置づけ、バランスの取れた企業価値の継続的拡大を目指しております。なお、設備投資につきましては、「D.C.R」(注)1.及び「EBITDA比率」(注)2.を合わせて検討しております。 (注)1.デッド・キャパシティ・レシオ (算定式)(有利子負債/金融資産+有形固定資産)×100 2.(算定式) 有利子負債/EBITDA(営業利益+受取利息・配当金+減価償却実施額) (4) 経営環境当社グループを取り巻く環境として、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されるなど、近年、環境法令の規制強化が進み、廃棄物リサイクル分野についても、より高度な廃棄物処理と再資源化の推進が求められております。当社はこれまで、収集運搬から処分・リサイクルまでの一貫した処理サービスを安定的に提供する一方で、ノウハウを蓄積し、前述のようなソフト、ハード両面の事業改善に取組んだ結果、現在は、堅実かつ先進的な事業運営が可能となっております。しかしながら、今後は、より十分な資金力を確保し、大規模な設備投資を積極的に行うことにより、事業の一層の効率化が図られ、上述のより高度な廃棄物処理と再資源化の推進、すなわち、現下の社会的要請である循環型社会の形成に寄与できるものと考えております。廃棄物処理法は、排出者責任の適用範囲の拡張やマニフェスト制度の強化・義務化等、近年、規制強化の一途を辿っているものと認識しております。係る環境下、当社グループは前述のとおり収集運搬における効率性の追求のみならず、並行して法令遵守の徹底を旨とし、安全性を追求してまいりました。今後は、「官から民へ」の機運が高まる中で、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は今後も増加し、一方では更なる規制強化が想定されます。当社グループはこのような経営環境の中、これまで培ってきた効率的な事業運営体制、コンプライアンス体制の更なる充実及び経営資源を基に、業容拡大に努めてまいります。なお、事業区分別毎の経営環境としては、以下のとおり認識しております。① 収集運搬・処分事業産業廃棄物については、環境省の調査(注)1.によれば、2022年度に処理された廃棄物の量は全国で374,000千トン、前年比99.5%となっております。また、産業廃棄物全体の量は、過去20年間の推移をみると、概ね横ばいに推移しております。一般廃棄物については、東京二十三区清掃一部事務組合の調査(注)2.によれば、2023年度における東京23区のごみ量は、2,486千トン(前年度は2,540千トン)であり、前年度と比較してやや減少となっております。また、廃棄物処理業者が東京二十三区清掃一部事務組合に持ち込んだ廃棄物の量は837千トン(前年度は828千トン)、前年比101.0%(当社の前年比は106.9%)となっております。自治体によって方針は異なりますが、「官から民へ」の動きにより、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は増加傾向にあると分析しております。(注)1.環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(2022年度実績)について」 2.東京二十三区清掃一部事務組合「2023年度ごみ量の確定値について」② リサイクル事業当事業における売上高の大部分は古紙の売却が占めるため、以下古紙について記載いたします。公益財団法人古紙再生促進センターの調査(注)によれば、2024年における古紙全体の消費量は14,683千トン、前年比で98.4%となっております。古紙全体の消費量は、過去5年間をみると、減少傾向となっております。一方、2024年における古紙回収率(古紙国内回収量/紙・板紙国内消費量)は81.7%であり、前年と比較して、0.1%増加しております。また、同年における古紙利用率(古紙・古紙パルプ消費量/国内生産の製紙用繊維原料消費量)は66.6%であり、前年より0.2%下降しております。古紙回収率、古紙利用率ともに過去10年間をみるとほぼ上昇傾向ではありますが、同事業においては徐々に縮小傾向にあると分析しております。(注)公益財団法人古紙再生促進センター「2024年古紙需給統計」③ 行政受託事業環境省の調査(注)によれば、2022年度におけるごみ処理の委託件数は14,921件(前年比101.5%)、許可件数は42,593件(前年比101.7%)となっております。ごみ処理の委託件数及び許可件数は、過去10年間をみると増加傾向にあり、「官から民へ」の動きの中で今後も増加傾向にあると分析しております。 (注)環境省「日本の廃棄物処理」 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題① BCP(事業継続計画)国内において、「防災・危機管理」の概念での体制整備や計画策定等に取組んでいる背景を鑑み、当社グループ内で、災害時等にもサービスの安定供給を維持できるようBCP(事業継続計画)に基づき、設備面における取組の強化及び代替要員の確保の再徹底を図ってまいります。新型コロナウイルス感染症は落ち着いた状況となりましたが、自主的な感染防止対策を継続し、徹底した健康管理・検温・消毒の実施や会議のWEB化を始めとした3密回避及びソーシャルディスタンス確保他による各種感染症の感染極小化に努めております。一定数の感染者が発生しましたが、きめ細かな人員管理他の工夫により業務運営に支障をきたしておりません。コロナ禍の経験を踏まえて、パンデミックに対するBCPとして様々な状況を想定したオペレーション体制を整え、発生する事態に躊躇せず柔軟な対応を実施することで、感染拡大防止はもとより、業績への影響も極小化させてまいります。また、首都圏直下地震を想定した対策を講じていますが、昨年の能登地震の事例を参考にして、防災グッズの拡充等の対策の一層の強化に取組んでおります。② コンプライアンス体制の充実総合廃棄物処理事業を営む当社グループは、廃棄物処理法を始めとした環境関連法規制に関するコンプライアンス体制が確立していることを競争力の源泉としておりますが、それをさらに充実、向上させることを最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。また、「安全運転日本一」を達成するための道路交通法を遵守すること、労働基準法や労働安全衛生法等の労働関連法を遵守することも当社グループの使命であると認識しており、毎月開催しているコンプライアンス委員会や事故防止委員会活動を中心に全社一丸となって引き続き取組んでまいります。なお、昨今話題に上ることの多いドライバーの2024年問題に関しましては、法定時間外労働時間他の基準について従前よりクリアしており、当社独自のKPIを設定し、より高い次元での労務管理に取組んでおります。③ リサイクル技術の向上当社グループの廃棄物中間処理の基本はリサイクルでありますが、当社のサステナビリティに関する取組の中核をなすものです。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。昨今の廃棄物処理は、中国などの輸入規制や海洋プラスチック問題で環境問題としても社会的関心が高まっている廃プラスチックのように、その処理にあたっては、国内のみならず、よりグローバルな視点が不可欠となっているとともに、大きなビジネスチャンスとなっております。2019年7月に拡張した鹿浜リサイクルセンターにおいて、民間事業者としては首都圏最大級の粗大ごみ選別プラントを稼動させました。当社グループは、積極的な設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。さらには、事業分野の拡大や高い技術力を誇るステークホルダーとの協業化等についても進めてまいります。④ 資源の市場環境への対応 リサイクル事業における売上高の大部分を占める古紙を始めとした資源の売却価格がここ数年不安定に推移しており、同事業の売上も不安定に増減しております。売上量の拡大を図ること、一層のコスト削減に努めることで、今後の市場環境に柔軟に対応してまいります。⑤ 設備投資当社グループが保有するリサイクルセンターの設備には老朽化が進んだものも含まれており、順次、自動化等を進めつつリサイクル技術の向上に資する更新を行っていく必要性を認識しています。また、業容拡大に合わせて増加する運搬車両を管理する車両基地の増設を進めております。 さらには、脱炭素社会実現に寄与できる車両を始めとした設備投資も、今後の課題と認識しております。⑥ 情報化投資当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また的確な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの高速化に取組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取組んでまいります。すでに営業用の携帯端末を導入し効率的な営業活動を、ドライバー用の携帯端末の導入により効率的な収集業務及び集計業務を実現しました。インボイス制度への対応や電子請求に関するシステム開発及び電子契約に関するシステム対応を完了し、業務に使用しております。また、重要情報の漏洩を防止するための情報セキュリティの強化にも取組んでおります。なお、当社独自で開発し使用中である、基幹システム(通称「第2要くん」)に関して、社内システムの共通化・お取引先様へのデータ提供の拡充を狙いとして、外部ベンダのシステムを導入した次期システムに移行するための開発プロジェクトを、当該外部ベンダとともに進めております。 ⑦ 経営基盤の拡充当社グループは、さらなる企業価値の最大化を目指すためにも、以下のとおり経営基盤の拡充を図る必要があります。イ 経営資源の重要な要素である人材については、社員教育や研修制度の拡充、コミュニケーションの活性化、適材適所での潜在能力の発揮等を推進し、一人当たりの生産性向上を図ります。また、労働集約型のビジネスモデルを営む当社にとって、国内とりわけドライバーの人手不足の厳しい環境に直面しております。地元高校の新卒採用の継続、幅広いチャネルを駆使した積極的な採用活動の継続、大型中型自動車免許取得を始め各種重機等の資格取得支援制度の積極活用、社宅制度の運用強化、能力スキルに対応した柔軟な労働条件の設定等により、万全な労働力確保を継続しております。ロ 既存の事業基盤については、各リサイクルセンター及び収集運搬のための車両・配車システムの品質管理及び安全管理を徹底の上、原価率低減に向けた創意工夫を推進してまいります。ハ 当社グループの事業の柱を為すのは廃棄物の収集運搬であります。安全運転を遂行することは、すなわち事業を安定させることにつながり、それを継続させることが顧客満足の向上につながります。車両に搭載させる機器等のハード面、ドライバーへの徹底的な教育等のソフト面をともに充実させ、安全運転の徹底を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、物価の高騰が続くものの、インバウンド需要の回復や名目賃金の高めの伸び継続等により内需を中心に底堅い成長が続き、緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界経済においては、長期化するロシア・ウクライナやイスラエル情勢等に伴う地政学的リスク、米国の政策見直しの影響や中国経済の先行き等様々な景気下振れリスクにも直面しており、予断を許さない状態が続いております。当社グループの主要業務である廃棄物処理業につきましては、循環型社会形成の推進及び資源の有効利用促進といった、環境保全や法令遵守において当業界に対する社会的要求の高まりに応える努力と変革が求められております。また、5類感染症である新型コロナウイルス感染症に対して、自主的な感染拡大防止策に引き続き取組んでまいりました。このような経営環境の下、一般廃棄物及び産業廃棄物の収集運搬処分業務を主業とし、より厳格なコンプライアンスや適正処理の推進、顧客ニーズに合致する営業活動と業容の拡大に取組んでまいりました。また、収集運搬・処分事業は、コロナ禍からの需要が回復してきたことやコスト上昇分の一定程度を価格転嫁できたこと等により増収となりました。リサイクル事業においては、資源価格が前年同期に比べ上昇したため増収となり、行政受託事業においても家庭系のプラスチックごみの受託事業を開始したこと等により増収となりました。一方国内物価上昇に伴い、処理費を始めとした経費全般、賃上げ実施による人件費がともに上昇しましたが、徹底した原価低減を継続したこと等により、前年同期に比べ増収増益となりました。その結果、当連結会計年度の売上高は14,506,733千円(前年同期比7.4%増)となりました。営業利益は2,108,703千円(前年同期比19.6%増)、経常利益は2,167,880千円(前年同期比16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,513,972千円(前年同期比17.7%増)となりました。当社グループは単一セグメントでありますが、事業区分別の売上高では、収集運搬・処分事業9,876,779千円(前年同期比5.7%増)、リサイクル事業1,398,558千円(前年同期比9.7%増)、行政受託事業3,231,394千円(前年同期比12.1%増)となりました。当連結会計年度の財政状態は、流動資産が7,328,392千円(前連結会計年度末比64,225千円減)、固定資産16,798,124千円(前連結会計年度末比610,707千円増)、流動負債2,192,406千円(前連結会計年度末比364,669千円減)、固定負債2,359,220千円(前連結会計年度末比205,210千円減)、純資産19,574,889千円(前連結会計年度末比1,116,361千円増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ、149,231千円減少し、4,673,128千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動により増加した資金は2,133,567千円(前連結会計年度は1,805,710千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益2,178,327千円、減価償却費693,731千円の計上があった一方で、法人税等の支払額615,915千円があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動により減少した資金は1,189,257千円(前連結会計年度は623,575千円の支出)となりました。主な要因は、駐車場土地取得、新規車両取得、及びリサイクルセンターのプラント設備並びに連結子会社である株式会社ヨドセイの本社ビル建設等による有形固定資産の取得による支出1,044,936千円及び保険積立金の積立による支出126,567千円があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動により減少した資金は1,093,542千円(前連結会計年度は830,063千円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払による支出380,816千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出304,497千円、長期借入金の返済による支出285,168千円によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b. 受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは総合廃棄物処理事業の単一セグメントであるため、事業区分別に記載しております。区分 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)収集運搬・処分事業(千円)9,345,4839,876,7795.7リサイクル事業(千円)1,275,2001,398,5589.7行政受託事業(千円)2,882,7353,231,39412.1合計(千円)13,503,41914,506,7337.4 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりです。(売上高)当社グループのメイン事業である収集運搬・処分事業の売上高は、コロナ禍からの需要が回復してきたことやコスト上昇分の一定程度を価格転嫁できたこと等により、前期に比べ5.7%増の9,876,779千円となりました。リサイクル事業は、資源価格が前年同期に比べ上昇したため、前期に比べ9.7%増の1,398,558千円となりました。行政受託事業は、家庭系のプラスチックごみの受託事業を開始したこと等により、前期に比べ12.1%増の3,231,394千円となりました。当社グループは、「売上高」を経営上の目標の達成状況を判断するための最重視する指標としておりますが、当連結会計年度の売上高は、計画値14,463,656千円を達成することができました。(計画比0.3%増)(売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ606,300千円増加し、11,134,050千円(前年同期比5.8%増)となりました。主な要因は、ごみ処理量が回復したこと及び処理費の値上げ等に伴い、処理費・仕入費が132,270千円増加し、人件費が239,750千円増加したことであります。以上の結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ397,013千円増加し、3,372,682千円(前年同期比13.3%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ51,150千円増加し、1,263,978千円(前年同期比4.2%増)となりました。主な要因は、人件費の増加13,424千円及び消耗品費等のその他経費の増加37,725千円であります。以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ345,863千円増加し、2,108,703千円(前年同期比19.6%増)となりました。 収益性向上の指標としている営業利益率は、14.5%(前年同期比1.5%増)と高い水準を維持いたしました。また、生産性向上の指標としている人件費率は、41.3%と想定の範囲内となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ50,829千円減少し、66,884千円(前年同期比43.2%減)となりました。また、営業外費用は前連結会計年度に比べ3,529千円減少し、7,708千円(前年同期比31.4%減)となりました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ298,563千円増加し、2,167,880千円(前年同期比16.0%増)となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ157千円増加し、16,975千円(前年同期比0.9%増)となりました。また、特別損失は前連結会計年度に比べ4,256千円増加し、6,529千円(前年同期比187.3%増)となりました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ294,464千円増加し、2,178,327千円(前年同期比15.6%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ228,124千円増加し、1,513,972千円(前年同期比17.7%増)となりました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の各種リスクを適切に管理していくことが大切であると考えております。第一義的に、当社グループを取り巻く各種法的規制の遵守を徹底していくことが、顧客の維持及び開拓の為にも重要であると認識しております。 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりです。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は、7,328,392千円となり、前連結会計年度末に比べ64,225千円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金が149,203千円減少し、売掛金が65,263千円、前払費用が24,003千円増加したことであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は、16,798,124千円となり、前連結会計年度末に比べ610,707千円増加いたしました。主な要因は、連結子会社である株式会社ヨドセイの本社ビル建設等に伴う建設仮勘定が199,609千円、駐車場用土地取得により土地が185,931千円、入谷リサイクルセンターのスチロール破砕溶融プラント新設工事等により機械及び装置が132,548千円増加したことであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は2,192,406千円となり、前連結会計年度末に比べ364,669千円減少いたしました。主な要因は、約定返済等により1年内返済予定の長期借入金が180,144千円、短期借入金が123,016千円、未払金等の減少により流動負債その他が163,217千円減少したことであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は2,359,220千円となり、前連結会計年度末に比べ205,210千円減少いたしました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金への振替により長期借入金が105,024千円、リース債務が94,421千円減少したことであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は19,574,889千円となり、前連結会計年度末に比べ1,116,361千円増加いたしました。主な要因は、配当金の支払による380,912千円の減少と親会社株主に帰属する当期純利益による1,513,972千円の増加により利益剰余金が1,133,059千円増加し、その他有価証券評価差額金が16,653千円減少したことであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりです。当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ、149,231千円減少し、4,673,128千円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2,178,327千円、減価償却費693,731千円の計上があった一方で、法人税等の支払額615,915千円があったこと等により、2,133,567千円の収入となりました(前連結会計年度は1,805,710千円の収入)。 投資活動によるキャッシュ・フローは、駐車場土地取得、新規車両取得、及びリサイクルセンターのプラント設備並びに連結子会社である株式会社ヨドセイの本社ビル建設等による有形固定資産の取得による支出1,044,936千円及び保険積立金の積立による支出126,567千円があったこと等により、1,189,257千円の支出となりました(前連結会計年度は623,575千円の支出)。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出380,816千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出304,497千円、長期借入金の返済による支出285,168千円等により、1,093,542千円の支出となりました(前連結会計年度は830,063千円の支出)。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度において、新規収集車両の購入及びリース契約242,019千円、駐車場土地取得185,931千円、入谷リサイクルセンタースチロール破砕機工事120,019千円、城南島リサイクルセンター破袋機及び搬送ライン入替工事77,000千円、千住リサイクルセンター容器包装/製品プラ選別・圧縮・梱包設備69,786千円(いずれも完成ベース)等総額1,138,236千円の設備投資を実施しましたが、営業活動による資金収入2,133,567千円及び投資活動による資金支出1,189,257千円、財務活動による資金支出1,093,542千円等により、現金及び現金同等物が前連結会計年度末に比べ149,231千円減少し、4,673,128千円となりました。次期(2026年3月期)以降も経済合理性を踏まえて必要な設備投資を実施してまいりますが、その財源としての現金及び預金残高は当面の設備投資を十分に賄える水準であり、資金の流動性についても問題のないものと認識しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を企業理念として掲げ、快適な都市生活と資源の循環を推進するための適正な廃棄物処理と資源リサイクルを業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続発展を目指して株主と社員を大切にすることを経営方針としております。 (2) 経営戦略等創業以来企業理念としている「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を事業活動の中心に据え、循環型社会の構築・環境保全を追求するとともに、遵法精神を常にもって業に臨むことにより、着実な成長を目指してまいります。個々の事業の成長戦略は下記のとおりであります。① 収集運搬・処分事業廃棄物に関する高い知識を備えた営業担当者により、徹底した法令遵守による安心を提供し、循環型社会の構築・環境保全への貢献とともに適切な廃棄物処理を提案し、着実な顧客数の増加を図ります。東京23区では、日々活発な都市活動、事業活動が展開されており、今後も発展が見込まれております。当社は東京23区全ての区において事業系一般廃棄物の収集運搬業の許可を有しておりますが、当社の事業系一般廃棄物の年間取扱量は74,887トン(2019年度)、2019年度の東京23区における持込ごみ量に占める当社比は約7.6%となっております。また、産業廃棄物については首都圏各都県市の許可を有し、売上も順調に伸長しております。今後とも、足立区及び大田区の南北2か所の拠点を中心に東京23区内を活動拠点とし、同時に近県市への拡充も視野に事業展開してまいります。② リサイクル事業リサイクルセンターの改廃・拡張、分別の徹底による品質向上、新たな資源化ルート開拓等により、リサイクル率向上とさらなる再資源化を推し進めるとともに、法令に則った安全な収集運搬・処分事業及び行政受託事業との連携を図ります。当社グループは、今般、行政受託事業におけるニーズに対応すべく板橋区に新たなリサイクルセンターを稼働させました。東京23区の南北に8か所のリサイクルセンターを有する体制となり、一層の再資源化に努めてまいります。また、従来、廃棄物として処理せざるを得なかった品目についても、分別を徹底して品質を高めるとともに、新たな資源化ルートの開拓を進めることにより、さらなる再資源化に努めてまいります。③ 行政受託事業専任の営業担当の設置、リサイクルセンターの新設・拡張を行うとともに、当社独自の不燃ごみ事業における選別資源化方法を中心に提案し、新たな受注を増加させ成長を図ります。不燃ごみについては、当社独自の選別資源化方法を模索し、足立区、板橋区、中野区、荒川区、豊島区及び台東区(2021年3月現在)での実績があり、新たな区への新規受注に向けて土地の取得と建物、設備の準備を進め、事業拡大を図っております。また、容器包装ごみについては、足立区、中央区及び文京区他での実績があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の増収を最重視しております。また、収益性向上のため「営業利益率」、生産性向上のため「人件費率」、安全性向上のため「純資産比率」及び「負債比率」を重要な指標として位置づけ、バランスの取れた企業価値の継続的拡大を目指しております。なお、設備投資につきましては、「D.C.R」(注)1.及び「EBITDA比率」(注)2.を合わせて検討しております。 (注)1.デッド・キャパシティ・レシオ (算定式)(有利子負債/金融資産+有形固定資産)×100 2.(算定式) 有利子負債/EBITDA(営業利益+受取利息・配当金+減価償却実施額) (4) 経営環境当社グループを取り巻く環境として、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」の整備など、近年、環境法令の規制強化が進み、廃棄物リサイクル分野についても、より高度な廃棄物処理と再資源化の推進が求められております。当社はこれまで、収集運搬から処分・リサイクルまでの一貫した処理サービスを安定的に提供する一方で、ノウハウを蓄積し、前述のようなソフト、ハード両面の事業改善に取り組んだ結果、現在は、堅実かつ先進的な事業運営が可能となっております。しかしながら、今後は、より十分な資金力を確保し、大規模な設備投資を積極的に行うことにより、事業の一層の効率化が図られ、上述のより高度な廃棄物処理と再資源化の推進、すなわち、現下の社会的要請である循環型社会の形成に寄与できるものと考えております。廃棄物処理法は、排出者責任の適用範囲の拡張やマニフェスト制度の強化・義務化等、近年、規制強化の一途を辿っているものと認識しております。係る環境下、当社グループは前述のとおり収集運搬における効率性の追求のみならず、並行して法令遵守の徹底を旨とし、安全性を追求してまいりました。今後は、「官から民へ」の機運が高まる中で、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は今後も増加し、一方では更なる規制強化が想定されます。当社グループはこのような経営環境の中、これまで培ってきた効率的な事業運営体制、コンプライアンス体制の更なる充実及び経営資源を基に、業容拡大に努めてまいります。なお、事業区分別毎の経営環境としては、以下のとおり認識しております。① 収集運搬・処分事業産業廃棄物については、環境省の調査(注)1.によれば、2018年度に処理された廃棄物の量は378,830千トン、前年比98.8%となっております。また、産業廃棄物全体の量は、過去20年間の推移をみると、概ね横ばいに推移しております。一般廃棄物については、東京二十三区清掃一部事務組合の調査(注)2.によれば、2019年度における東京23区のごみ量は、2,766千トン(前年度は2,754千トン)であり、前年度と比較して、微増となっております。また、廃棄物処理業者が東京二十三区清掃一部事務組合に持ち込んだ廃棄物の量は984千トン、前年比99.6%となっております。自治体によって方針は異なりますが、「官から民へ」の動きにより、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は増加傾向にあると分析しております。(注)1.環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(2018年度実績)について」 2.東京二十三区清掃一部事務組合「2019年度ごみ量の確定値について」② リサイクル事業当事業における売上高の大部分は古紙の売却が占めるため、以下古紙について記載いたします。経済産業省の調査(注)1.によれば、2019年における古紙全体の消費量は16,521千トン、前年比で100.0%となっております。古紙全体の消費量は、過去5年間をみると、ほぼ横ばいとなっております。一方、公益財団法人古紙再生促進センターの調査(注)2.によれば、2020年における古紙回収率(古紙国内回収量/紙・板紙国内消費量)は85.0%であり、前年と比較して、5.5%増加しております。また、同年における古紙利用率(古紙・古紙パルプ消費量/国内生産の製紙用繊維原料消費量)は67.2%であり、前年より2.9%上昇しております。古紙回収率、古紙利用率ともに過去10年間をみるとほぼ上昇傾向にあり同事業において一定の成長機会が見込まれるものと考えております。(注)1.経済産業省「経済産業省生産動態統計年報 紙・印刷・プラスチック製品・ゴム製品統計編」 2.公益財団法人古紙再生促進センター「2020年古紙需給統計」③ 行政受託事業環境省の調査(注)によれば、2018年度におけるごみ処理の委託件数は13,762件(前年比99.7%)、許可件数は41,329件(前年比100.1%)となっております。ごみ処理の委託件数及び許可件数は、過去10年間をみると増加傾向にあり、「官から民へ」の動きの中で今後も増加傾向にあると分析しております。 (注)環境省「日本の廃棄物処理」 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題① BCP(事業継続計画) 国内において、「防災・危機管理」の概念での体制整備や計画策定等に取り組んでいる背景を鑑み、当社グループ内で、災害時等にもサービスの安定供給を維持できるようBCP(事業継続計画)に基づき、設備面における取組の強化及び代替要員の確保の再徹底を図ってまいります。 また、新型コロナウイルス感染症が終息を迎えるまでの期間については、感染防止に努めることを最優先課題として取り組んでおります。全従業員のPCR検査の反復実施、徹底した健康管理や3密回避およびソーシャルディスタンス確保他による感染の極小化に努めております。引続き様々な状況を想定したオペレーション体制を整え、発生する事態に躊躇せず柔軟な対応を実施することで、感染拡大防止はもとより、業績への影響も極小化させてまいります。② コンプライアンス体制の充実総合廃棄物処理事業を営む当社グループは、廃棄物処理法をはじめとした環境関連法規制に関するコンプライアンス体制が確立していることを競争力の源泉としておりますが、それを更に充実、向上させることを最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。また、「安全運転日本一」を達成するための道路交通法を遵守すること、労働基準法や労働安全衛生法等の労働関連法を遵守することも当社グループの使命であると認識しており、コンプライアンス委員会や事故防止委員会活動を中心に全社一丸となって引続き取り組んでまいります。③ リサイクル技術の向上当社グループの廃棄物中間処理の基本はリサイクルであります。昨今の廃棄物処理は、中国などの輸入規制や海洋プラスチック問題で環境問題としても社会的関心が高まっている廃プラスチックのように、その処理にあたっては、国内のみならず、よりグローバルな視点が不可欠となっております。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。2019年7月に拡張した鹿浜リサイクルセンターにおいて、民間事業者としては首都圏最大級の粗大ごみ選別プラントを稼動させました。当社グループは、積極的な設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。更には、事業分野の拡大や高い技術力を誇るステークホルダーとの協業化等についても模索してまいります。④ 資源の市場環境への対応 リサイクル事業における売上高の大部分を占める古紙の売却価格が低水準で推移しており、同事業の売上が減少しております。売上量の拡大を図ること、一層のコスト削減に努めることで、今後の市場環境に対応してまいります。⑤ 設備投資当社グループが保有するリサイクルセンターの設備には老朽化が進んだものも含まれており、順次、自動化等を進めつつリサイクル技術の向上に資する更新を行っていく必要性を認識しています。また、業容拡大に合わせて増加する運搬車両を管理する車両基地の増設も必要であると認識しております。⑥ 情報化投資当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また的確な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの高速化に取り組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取り組んでまいります。前期、営業用の携帯端末を導入し効率的な営業活動を、当期にはドライバー用の携帯端末の導入により効率的な収集業務及び集計業務を実現しました。また、重要情報の漏洩を防止するための情報セキュリティの強化にも取り組んでおります。⑦ 経営基盤の拡充当社グループは、さらなる企業価値の最大化を目指すためにも、以下のとおり経営基盤の拡充を図る必要があります。イ 経営資源の重要な要素である人材については、社員教育や研修制度の拡充、コミュニケーションの活性化、適材適所での潜在能力の発揮等を推進し、一人当たりの生産性向上を図ります。また、地元高校の新卒採用の継続、大型中型自動車免許取得をはじめ各種重機等の資格取得支援制度の積極活用、社宅制度の運用強化、能力スキルに対応した柔軟な労働条件の設定等により、万全な労働力確保を継続しております。 ロ 既存の事業基盤については、各リサイクルセンター及び収集運搬のための車両・配車システムの品質管理及び安全管理を徹底の上、原価率低減に向けた創意工夫を推進してまいります。ハ 当社グループの事業の柱を為すのは廃棄物の収集運搬であります。安全運転を遂行することは、すなわち事業を安定させることに繋がり、それを継続させることが顧客満足の向上につながります。車両に搭載させる機器等のハード面、ドライバーへの徹底的な教育等のソフト面を共に充実させ、安全運転の徹底を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を企業理念として掲げ、快適な都市生活と資源の循環を推進するための適正な廃棄物処理と資源リサイクルを業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続発展を目指して株主と社員を大切にすることを経営方針としております。 (2) 経営戦略等創業以来企業理念としている「環境保全と循環型社会に貢献する企業であること」を事業活動の中心に据え、循環型社会の構築・環境保全を追求するとともに、遵法精神を常にもって業に臨むことにより、着実な成長を目指してまいります。個々の事業の成長戦略は下記のとおりであります。① 収集運搬・処分事業廃棄物に関する高い知識を備えた営業担当者により、徹底した法令遵守による安心を提供し、循環型社会の構築・環境保全への貢献とともに適切な廃棄物処理を提案し、着実な顧客数の増加を図ります。東京23区では、日々活発な都市活動、事業活動が展開されており、今後も発展が見込まれております。当社は東京23区全ての区において事業系一般廃棄物の収集運搬業の許可を有しておりますが、当社の事業系一般廃棄物の年間取扱量は74,887トン(2019年度)、2019年度の東京23区における持込ごみ量に占める当社比は約7.6%となっております。また、産業廃棄物については首都圏各都県市の許可を有し、売上も順調に伸長しております。今後とも、足立区及び大田区の南北2か所の拠点を中心に東京23区内を活動拠点とし、同時に近県市への拡充も視野に事業展開してまいります。② リサイクル事業リサイクルセンターの改廃・拡張、分別の徹底による品質向上、新たな資源化ルート開拓等により、リサイクル率向上とさらなる再資源化を推し進めるとともに、法令に則った安全な収集運搬・処分事業及び行政受託事業との連携を図ります。当社グループは、今般、行政受託事業におけるニーズに対応すべく板橋区に新たなリサイクルセンターを稼働させました。東京23区の南北に8か所のリサイクルセンターを有する体制となり、一層の再資源化に努めてまいります。また、従来、廃棄物として処理せざるを得なかった品目についても、分別を徹底して品質を高めるとともに、新たな資源化ルートの開拓を進めることにより、さらなる再資源化に努めてまいります。③ 行政受託事業専任の営業担当の設置、リサイクルセンターの新設・拡張を行うとともに、当社独自の不燃ごみ事業における選別資源化方法を中心に提案し、新たな受注を増加させ成長を図ります。不燃ごみについては、当社独自の選別資源化方法を模索し、足立区、板橋区、中野区、荒川区、豊島区及び台東区(2021年3月現在)での実績があり、新たな区への新規受注に向けて土地の取得と建物、設備の準備を進め、事業拡大を図っております。また、容器包装ごみについては、足立区、中央区及び文京区他での実績があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性を確保する観点から「売上高」の増収を最重視しております。また、収益性向上のため「営業利益率」、生産性向上のため「人件費率」、安全性向上のため「純資産比率」及び「負債比率」を重要な指標として位置づけ、バランスの取れた企業価値の継続的拡大を目指しております。なお、設備投資につきましては、「D.C.R」(注)1.及び「EBITDA比率」(注)2.を合わせて検討しております。 (注)1.デッド・キャパシティ・レシオ (算定式)(有利子負債/金融資産+有形固定資産)×100 2.(算定式) 有利子負債/EBITDA(営業利益+受取利息・配当金+減価償却実施額) (4) 経営環境当社グループを取り巻く環境として、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」の整備など、近年、環境法令の規制強化が進み、廃棄物リサイクル分野についても、より高度な廃棄物処理と再資源化の推進が求められております。当社はこれまで、収集運搬から処分・リサイクルまでの一貫した処理サービスを安定的に提供する一方で、ノウハウを蓄積し、前述のようなソフト、ハード両面の事業改善に取り組んだ結果、現在は、堅実かつ先進的な事業運営が可能となっております。しかしながら、今後は、より十分な資金力を確保し、大規模な設備投資を積極的に行うことにより、事業の一層の効率化が図られ、上述のより高度な廃棄物処理と再資源化の推進、すなわち、現下の社会的要請である循環型社会の形成に寄与できるものと考えております。廃棄物処理法は、排出者責任の適用範囲の拡張やマニフェスト制度の強化・義務化等、近年、規制強化の一途を辿っているものと認識しております。係る環境下、当社グループは前述のとおり収集運搬における効率性の追求のみならず、並行して法令遵守の徹底を旨とし、安全性を追求してまいりました。今後は、「官から民へ」の機運が高まる中で、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は今後も増加し、一方では更なる規制強化が想定されます。当社グループはこのような経営環境の中、これまで培ってきた効率的な事業運営体制、コンプライアンス体制の更なる充実及び経営資源を基に、業容拡大に努めてまいります。なお、事業区分別毎の経営環境としては、以下のとおり認識しております。① 収集運搬・処分事業産業廃棄物については、環境省の調査(注)1.によれば、2018年度に処理された廃棄物の量は378,830千トン、前年比98.8%となっております。また、産業廃棄物全体の量は、過去20年間の推移をみると、概ね横ばいに推移しております。一般廃棄物については、東京二十三区清掃一部事務組合の調査(注)2.によれば、2019年度における東京23区のごみ量は、2,766千トン(前年度は2,754千トン)であり、前年度と比較して、微増となっております。また、廃棄物処理業者が東京二十三区清掃一部事務組合に持ち込んだ廃棄物の量は984千トン、前年比99.6%となっております。自治体によって方針は異なりますが、「官から民へ」の動きにより、自治体から廃棄物処理業者へ委託される廃棄物の量は増加傾向にあると分析しております。(注)1.環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(2018年度実績)について」 2.東京二十三区清掃一部事務組合「2019年度ごみ量の確定値について」② リサイクル事業当事業における売上高の大部分は古紙の売却が占めるため、以下古紙について記載いたします。経済産業省の調査(注)1.によれば、2019年における古紙全体の消費量は16,521千トン、前年比で100.0%となっております。古紙全体の消費量は、過去5年間をみると、ほぼ横ばいとなっております。一方、公益財団法人古紙再生促進センターの調査(注)2.によれば、2020年における古紙回収率(古紙国内回収量/紙・板紙国内消費量)は85.0%であり、前年と比較して、5.5%増加しております。また、同年における古紙利用率(古紙・古紙パルプ消費量/国内生産の製紙用繊維原料消費量)は67.2%であり、前年より2.9%上昇しております。古紙回収率、古紙利用率ともに過去10年間をみるとほぼ上昇傾向にあり同事業において一定の成長機会が見込まれるものと考えております。(注)1.経済産業省「経済産業省生産動態統計年報 紙・印刷・プラスチック製品・ゴム製品統計編」 2.公益財団法人古紙再生促進センター「2020年古紙需給統計」③ 行政受託事業環境省の調査(注)によれば、2018年度におけるごみ処理の委託件数は13,762件(前年比99.7%)、許可件数は41,329件(前年比100.1%)となっております。ごみ処理の委託件数及び許可件数は、過去10年間をみると増加傾向にあり、「官から民へ」の動きの中で今後も増加傾向にあると分析しております。 (注)環境省「日本の廃棄物処理」 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題① BCP(事業継続計画) 国内において、「防災・危機管理」の概念での体制整備や計画策定等に取り組んでいる背景を鑑み、当社グループ内で、災害時等にもサービスの安定供給を維持できるようBCP(事業継続計画)に基づき、設備面における取組の強化及び代替要員の確保の再徹底を図ってまいります。 また、新型コロナウイルス感染症が終息を迎えるまでの期間については、感染防止に努めることを最優先課題として取り組んでおります。全従業員のPCR検査の反復実施、徹底した健康管理や3密回避およびソーシャルディスタンス確保他による感染の極小化に努めております。引続き様々な状況を想定したオペレーション体制を整え、発生する事態に躊躇せず柔軟な対応を実施することで、感染拡大防止はもとより、業績への影響も極小化させてまいります。② コンプライアンス体制の充実総合廃棄物処理事業を営む当社グループは、廃棄物処理法をはじめとした環境関連法規制に関するコンプライアンス体制が確立していることを競争力の源泉としておりますが、それを更に充実、向上させることを最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。また、「安全運転日本一」を達成するための道路交通法を遵守すること、労働基準法や労働安全衛生法等の労働関連法を遵守することも当社グループの使命であると認識しており、コンプライアンス委員会や事故防止委員会活動を中心に全社一丸となって引続き取り組んでまいります。③ リサイクル技術の向上当社グループの廃棄物中間処理の基本はリサイクルであります。昨今の廃棄物処理は、中国などの輸入規制や海洋プラスチック問題で環境問題としても社会的関心が高まっている廃プラスチックのように、その処理にあたっては、国内のみならず、よりグローバルな視点が不可欠となっております。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。2019年7月に拡張した鹿浜リサイクルセンターにおいて、民間事業者としては首都圏最大級の粗大ごみ選別プラントを稼動させました。当社グループは、積極的な設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。更には、事業分野の拡大や高い技術力を誇るステークホルダーとの協業化等についても模索してまいります。④ 資源の市場環境への対応 リサイクル事業における売上高の大部分を占める古紙の売却価格が低水準で推移しており、同事業の売上が減少しております。売上量の拡大を図ること、一層のコスト削減に努めることで、今後の市場環境に対応してまいります。⑤ 設備投資当社グループが保有するリサイクルセンターの設備には老朽化が進んだものも含まれており、順次、自動化等を進めつつリサイクル技術の向上に資する更新を行っていく必要性を認識しています。また、業容拡大に合わせて増加する運搬車両を管理する車両基地の増設も必要であると認識しております。⑥ 情報化投資当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また的確な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの高速化に取り組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取り組んでまいります。前期、営業用の携帯端末を導入し効率的な営業活動を、当期にはドライバー用の携帯端末の導入により効率的な収集業務及び集計業務を実現しました。また、重要情報の漏洩を防止するための情報セキュリティの強化にも取り組んでおります。⑦ 経営基盤の拡充当社グループは、さらなる企業価値の最大化を目指すためにも、以下のとおり経営基盤の拡充を図る必要があります。イ 経営資源の重要な要素である人材については、社員教育や研修制度の拡充、コミュニケーションの活性化、適材適所での潜在能力の発揮等を推進し、一人当たりの生産性向上を図ります。また、地元高校の新卒採用の継続、大型中型自動車免許取得をはじめ各種重機等の資格取得支援制度の積極活用、社宅制度の運用強化、能力スキルに対応した柔軟な労働条件の設定等により、万全な労働力確保を継続しております。 ロ 既存の事業基盤については、各リサイクルセンター及び収集運搬のための車両・配車システムの品質管理及び安全管理を徹底の上、原価率低減に向けた創意工夫を推進してまいります。ハ 当社グループの事業の柱を為すのは廃棄物の収集運搬であります。安全運転を遂行することは、すなわち事業を安定させることに繋がり、それを継続させることが顧客満足の向上につながります。車両に搭載させる機器等のハード面、ドライバーへの徹底的な教育等のソフト面を共に充実させ、安全運転の徹底を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により二度の緊急事態宣言が発令される等、内外需ともに歴史的な落ち込みとなりました。また、世界経済においては、長期化する国際的な通商問題の影響に加え、新型コロナウイルス感染症拡大防止の対応策により、債務を急増させている政府部門と非金融部門における債務バブル崩壊がおこる等様々な景気下振れリスクに直面しております。当社グループの主要業務である廃棄物処理業につきましては、循環型社会形成の推進及び資源の有効利用促進といった、環境保全や法令遵守において当業界に対する社会的要求の高まりに応える努力と変革が求められており、また、コロナ禍において政府が定めた「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」により、緊急事態宣言時においても国民の安定的な生活の確保や社会の安定の維持のため、十分な感染防止策を講じつつ、事業を継続することが求められております。このような経営環境の下、一般廃棄物及び産業廃棄物の収集運搬処分業務を主業とし、より厳格なコンプライアンスや適正処理の推進、顧客ニーズに合致する営業活動と業容の拡大に取り組んでまいりました。また、徹底した原価低減を継続しましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う一部顧客の休業又は営業時間短縮等によるごみ収集量の減少や当業界における資源相場の変動等の影響を受けることとなりました。 その結果、当連結会計年度の売上高は11,002,265千円(前年同期比4.2%減)となりました。営業利益は896,312千円(前年同期比11.1%増)、経常利益は937,185千円(前年同期比14.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は618,224千円(前年同期比8.4%増)となりました。 当社グループは単一セグメントでありますが、事業区分別の売上高は、収集運搬・処分事業では、7,603,455千円(前年同期比6.8%減)、リサイクル事業では、741,322千円(前年同期比21.2%減)、行政受託事業では、2,657,487千円(前年同期比11.1%増)となりました。 当連結会計年度の財政状態は、流動資産が5,849,214千円(前連結会計年度末比229,785千円増)、固定資産14,996,608千円(前連結会計年度末比140,087千円増)、流動負債2,042,626千円(前連結会計年度末比225,034千円増)、固定負債3,027,578千円(前連結会計年度末比362,021千円減)、純資産15,775,618千円(前連結会計年度末比506,860千円増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ、155,718千円増加し、3,521,928千円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,549,225千円の収入となりました(前連結会計年度は872,391千円の収入)。 投資活動によるキャッシュ・フローは、539,982千円の支出となりました(前連結会計年度は671,846千円の支出)。 財務活動によるキャッシュ・フローは、853,524千円の支出となりました(前連結会計年度は730,082千円の支出)。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b. 受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは総合廃棄物処理事業の単一セグメントであるため、事業区分別に記載しております。区分 前連結会計年度(自 2019年4月1日至 2020年3月31日)当連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)前年同期比(%)収集運搬・処分事業(千円)8,157,0877,603,455△6.8リサイクル事業(千円)940,906741,322△21.2行政受託事業(千円)2,392,3302,657,48711.1合計(千円)11,490,32311,002,265△4.2 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりです。(売上高)当社グループのメイン事業である収集運搬・処分事業の売上高は、ごみ収集量が減少した結果、前期に比べ6.8%減の7,603,455千円、リサイクル事業は、資源相場が昨年に比べ下落したため、前期に比べ21.2%減の741,322千円、行政受託事業は、家庭ごみの増加及び家庭からの不燃ごみ選別資源化取引の拡充の結果、前期に比べ11.1%増の2,657,487千円となりました。当社グループは、「売上高」を経営上の目標の達成状況を判断するための最重視する指標としておりますが、当連結会計年度の売上高は、資源相場が回復し始めたこと等により計画値10,899,898千円をやや上回りました。(計画比0.9%増)(売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ476,165千円減少し、9,045,179千円(前年同期比5.0%減)となりました。主な要因は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりごみ処理量が減少したことに伴い、処理費・仕入費が381,568千円減少し、燃料費及び消耗品等の経費が89,664千円減少したことであります。以上の結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ11,893千円減少し、1,957,085千円(前年同期比0.6%減)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ101,318千円減少し、1,060,773千円(前年同期比8.7%減)となりました。主な要因は、人件費の減少37,935千円及び消耗品及び交際費等の経費の減少63,382千円であります。以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ89,424千円増加し、896,312千円(前年同期比11.1%増)となりました。 収益性向上の指標としている営業利益率は、8.1%と高い水準を維持いたしました。また、生産性向上の指標としている人件費率は、45.6%と想定の範囲内となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ14,805千円増加し、61,779千円(前年同期比31.5%増)となりました。主な要因は、新型コロナウイルス関連の雇用調整助成金18,837千円があったこと等であります。また、営業外費用は前連結会計年度に比べ11,190千円減少し、20,906千円(前年同期比34.9%減)となりました。主な要因は、雑損失が6,625千円及び支払利息が4,480千円それぞれ減少したこと等であります。以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ115,420千円増加し、937,185千円(前年同期比14.0%増)となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ14,160千円増加し、27,905千円(前年同期比103.0%増)となりました。主な要因は、投資有価証券売却益の増加17,101千円等であります。また、特別損失は前連結会計年度に比べ39,453千円増加し、42,280千円(前年同期比1,395.6%増)となりました。主な要因は、固定資産除却損の増加39,293千円等であります。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ90,127千円増加し、922,810千円(前年同期比10.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ47,772千円増加し、618,224千円(前年同期比8.4%増)となりました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の各種リスクを適切に管理していくことが大切であると考えております。第一義的に、当社グループを取り巻く各種法的規制の遵守を徹底していくことが、顧客の維持及び開拓の為にも重要であると認識しております。 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりです。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は、5,849,214千円となり、前連結会計年度末に比べ、229,785千円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金が150,720千円、売掛金が63,220千円増加したことであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は、14,996,608千円となり、前連結会計年度末に比べ、140,087千円増加いたしました。主な要因は、保険積立金が94,215千円増加したこと及び評価替え等により投資有価証券が93,344千円増加したことであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は2,042,626千円となり、前連結会計年度末に比べ225,034千円増加いたしました。主な要因は、未払消費税の増加等により流動負債その他が190,184千円増加したことであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は3,027,578千円となり、前連結会計年度末に比べ362,021千円減少いたしました。主な要因は、約定返済により長期借入金が337,652千円減少したことであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は15,775,618千円となり、前連結会計年度末に比べ506,860千円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益618,224千円及び配当金の支払174,585千円により利益剰余金が443,638千円増加したことであります。安全性向上のための指標としている「純資産比率」及び「負債比率」は、それぞれ75.7%、32.1%と良好な水準となっております。また、設備投資の際に合わせて検討する指標としている「D.C.R」及び「EBITDA比率」は、それぞれ7.7%、93.8%となり、十分な設備投資余力はあると判断しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりです。当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ、155,718千円増加し、3,521,928千円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が922,810千円となったこと及び減価償却費603,852千円等により、1,549,225千円の収入となりました(前連結会計年度は872,391千円の収入)。 投資活動によるキャッシュ・フローは、鹿浜リサイクルセンター既存建物建替え工事等の有形固定資産の取得による支出440,709千円及び保険積立金の積立による支出124,451千円等により、539,982千円の支出となりました(前連結会計年度は671,846千円の支出)。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出345,505千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出257,268千円、配当金の支払による支出174,626千円等により、853,524千円の支出となりました(前連結会計年度は730,082千円の支出)。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度において、リサイクルセンター建設他の設備投資を614,680千円実施しましたが、営業活動による資金収入1,549,225千円及び投資活動による資金支出539,982千円、財務活動による資金支出853,524千円等により、現金及び現金同等物が前連結会計年度末に比べ155,718千円増加し3,521,928千円となりました。次期(2022年3月期)の重要な資本的支出の予定は、鹿浜リサイクルセンターの既存建物建替えによる設備投資で約3億円等の合計約5億円であり、以降も経済合理性を踏まえて必要な設備投資を実施してまいりますが、その財源としての現金及び預金残高は当面の設備投資を十分に賄える水準であり、資金の流動性についても問題のないものと認識しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。