事業の概要
- 半導体関連事業の展開シキノハイテックは、半導体の設計、生産、販売、サービスを一貫して手掛けています。魚津工場や福島事業所で電子機器、半導体検査装置、カメラモジュールなどを生産し、全国のデザインセンターで営業、設計開発、保守業務を行っています。直販を主体としたビジネスモデルで、顧客のニーズに直接応えています。
- 電子システム事業半導体製造の後工程で使われる検査装置や関連機器の開発・製造が中心です。特に、半導体の初期不良を見つける「バーンイン装置」や「バーンインボード」を提供しており、車載やデータセンター、モバイル向けの半導体検査において重要な役割を担っています。顧客の製品品質を保証する上で不可欠な事業です。
- マイクロエレクトロニクス事業LSI(大規模集積回路)の設計とIPコア(LSIの一部機能)の開発が主な事業です。アナログ・デジタル両方のLSI設計に対応し、電源ICや高速インターフェースの設計技術に強みを持っています。デジタル情報家電や電気自動車関連のLSI開発実績が豊富で、技術者派遣も行い、専門性の高い技術を提供しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 電子システム事業この事業は、半導体製造工場で使われる検査関連機器や装置を扱っています。特に、半導体の初期不良を見つけるための「バーンイン装置」や「バーンインボード」の開発・製造が中心です。最新年度の売上は約30.20億円ですが、営業利益は約-0.29億円と赤字でした。半導体製造の後工程で不可欠な役割を担っています。
- マイクロエレクトロニクス事業半導体のLSI(大規模集積回路)設計やIPコア(LSIの一部機能)の開発を行っています。アナログ・デジタル両方のLSI設計に対応し、電源ICや高速インターフェース設計に強みがあります。最新年度の売上は約20.69億円で、営業利益は約1.69億円と黒字で、同社の稼ぎ頭の一つと言えます。
- 製品開発事業画像技術を活用した産業用組込カメラや画像処理カメラの開発・製造、およびシステムの開発を行っています。複雑な画像処理をカメラ単体で実現できる技術が特徴で、画像検査や計測、認識処理など幅広い用途に対応しています。最新年度の売上は約14.28億円ですが、営業利益は約-0.83億円と赤字でした。見守り機器の開発も手掛けています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ElectronicsSystemBusiness | 地域 | 30 | -0 | -1.0% |
| MicroelectronicsBusiness | 地域 | 21 | 2 | 8.2% |
| ProductDevelopmentBusiness | 地域 | 14 | -1 | -5.8% |
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3【事業の内容】 当社は、半導体に関する事業分野について設計・生産・販売・サービス活動を展開しております。魚津工場及び福島事業所では、電子機器製品や半導体検査装置、システム製品、カメラモジュール製品などを生産しており、本社、東京デザインセンター、横浜デザインセンター、大阪デザインセンター、福岡デザインセンター、神奈川事業所、九州事業所及び熊本事業所の各拠点では営業、設計開発及び保守業務を行っております。また、販売については、直販を主体としております。 なお、次の3部門は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 以下の(※)表記のある用語・内容につきましては、本項末尾の《用語解説》の項におきまして解説しておりますので、ご参照ください。 当社の事業セグメント別の主要製品及び技術は、次のとおりです。事業セグメント区分主要製品及び技術電子システム事業半導体検査装置関連専用計測機器関連バーンイン装置、バーンイン装置レンタル、バーンインボード(※1)、半導体部品の検査ボード、半導体のテストプログラム、各種電子機器検査用ボード、専用計測器、高速通信機器、電子機器の開発・設計・製造マイクロエレクトロニクス事業LSI(※2)設計(アナログ・デジタル)電源IC(※3)設計、高速I/F(※4)設計、イメージセンサ設計、画像処理系LSI設計、FPGA(※5)設計、ASIC(※6)設計、技術者派遣IPコア(※7)JPEG(※8)、MIPI(※9)、ISP(※10)製品開発事業製品開発事業画像関連機器、CMOS(※11)カメラモジュール、画像処理システム、画像処理モジュール、見守り機器 (1)電子システム事業 電子システム事業では、半導体製造工場で使用される検査関連機器及び装置を扱っております。半導体検査業務は顧客企業の製品に必要な工程であり、特に車載、データセンターやモバイル向けの顧客製品では、同工程は重要な検査工程です。 当社は半導体検査工程のうち、半導体部品の評価や検査に必要とされるバーンイン装置とバーンインボード及び周辺機器や治具の開発・製造を行っております。 また、半導体周辺機器開発により培われた技術で、産業顧客の製品生産工程における検査ボードや専用計測器、更には各種電子機器の開発・設計・製造を行っております。 (2)マイクロエレクトロニクス事業 マイクロエレクトロニクス事業では、半導体のLSI設計(アナログ・デジタル)及びIPコアの開発などを行っております。 LSI設計アナログ系では、回路設計、レイアウト設計、特性評価から、テスト部門との連携によるLSIテストプログラム作成までの一貫設計体制を構築しております。また、設計技術者の人材派遣を行っております。特に、高速I/F及び電源ICの設計技術で設計・評価技術を確立しております。また、LSI設計デジタル系では、画像処理及び高速I/Fをメインに設計しております。開発したLSIの主な用途としましては、デジタル情報家電(携帯電話、デジタルカメラなど)及び電気自動車関連となっております。 ASIC開発で培った画像処理技術をベースに、オリジナルIPコアの開発を行っており、豊富な実績を誇るIPコアのライセンスから周辺回路設計やカスタマイズまで対応可能であります。 (3)製品開発事業 画像技術を活用した産業用組込カメラ、画像処理カメラの開発・製造及びシステムの開発を行っております。複雑な画像処理をカメラ単体で実現可能としており、画像検査や計測、各種認識処理等、様々な用途に幅広く活用できます。専用クリーンルームを完備した国内自社工場での一貫生産による、高信頼性と中長期にわたる安定供給を実現しています。 システム開発事業は、主に画像処理システムを開発しております。カメラを中心としたソフト開発を行っており、組み込みカメラシステム分野での技術力が強みとなっております。また、カメラシステム技術を応用した見守り用機器の商品も開発、製造しております。 《用語解説》(※1) バーンインボード バーンインは、半導体の初期不良を除去する選別方法の一種で、半導体製品を通常の使用状態よりも高温環境下で動作させることで、通常の使用環境であれば2~3年以内で故障するおそれのある半導体を取り除くテスト工程(パッケージバーンインテスト)です。バーンイン装置は、高温環境下をつくる試験装置、バーンインボードは、半導体を動作させる周辺回路を持ち、バーンイン装置内で駆動するボードのことです。 (※2) LSI(Large Scale Integrated Circuit) 「LSI」とは、シリコンウェハ(半導体製品の製造に使用される導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質)で形成される大規模集積回路を意味しております。「LSI」は、Large Scale Integrationの略称であり、「半導体」とも呼ばれています。 (※3) IC(Integrated Circuit) 半導体集積回路。トランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどの素子を集めて基板の上に装着し、各種の機能を持たせた電子回路のことです。 (※4) I/F(インターフェース) 電気信号を送信、受信する電子回路分野の総称です。 (※5) FPGA(Field Programmable Gate Array) ユーザーが欲しい機能を作る(プログラムする)ことができる論理LSIのことです。マイクロプロセッサやASIC(ある特定用途のために設計されたIC)の設計図を書き込む事ができます。 (※6) ASIC(Application Specific Integrated Circuit) ある特定の用途のために設計されたICのことです。 (※7) IPコア(Intellectual Property) 「IPコア」とは、LSIを構成するための部分的な回路情報のうち、特に単一機能でまとめられた物を指します。「IPコア」は、Intellectual Property コアの略称です。 (※8) JPEG(Joint Photographic Experts Group) 静止画像データの圧縮方式の一つです。圧縮の際に若干の画像劣化を許容する(一部のデータを切り捨てる)方式と、まったく劣化のない方式を選ぶことができ、許容する場合はどの程度劣化させるかを指定することが可能です。現在のデジタルカメラのほとんどは、記録画像のファイル形式にJPEGを使用しています。 (※9) MIPI(Mobile Industry Processor Interface) 非営利な企業団体MIPI Alliance(本部米国:ノキア、テキサス・インスツルメンツ等により設立)が策定する、モバイル機器のカメラやディスプレイとのインターフェイス規格です。 (※10) ISP(Image Signal Processor) 「ISP」とは、カメラの中に入っている機能であり、イメージセンサからの信号を元に画像を作り処理する機能です。 (※11) CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor) 半導体素子の構造の一つで、金属酸化物でできた一対のP型トランジスタとN型トランジスタを組み合わせたもの。消費電力が少なく高速に動作するため、半導体製品の多くに採用されております。 [事業の系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 国内外メーカーとの価格競争激化により販売価格が著しく下落する可能性。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 半導体LSI設計、IPコア開発、画像処理技術など専門性の高い技術。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:半導体業界の景気変動(シリコンサイクル) / 競合他社との価格競争激化 / 顧客の設備投資の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
半導体製造装置の分野で、特定のプロセスに特化した技術やノウハウを持つ可能性があるが、具体的な特許やブランド力に関する公開情報は限定的。技術革新が速い業界であり、継続的な研究開発投資が競争優位の源泉となる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
半導体製造装置は、顧客である半導体メーカーの生産ラインに組み込まれるため、装置の変更には多大なコストと時間を要する可能性がある。しかし、特定のプロセスに特化しているため、顧客の選択肢が限られるほどではないと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。顧客は個々の装置の性能や価格、サポート体制を評価して導入を決定する。
コスト優位★☆☆☆☆
競合他社と比較して、構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は少ない。量産効果やサプライチェーン管理による効率化の可能性はあるが、明確な優位性とは言えない。
規模の経済★★☆☆☆
半導体製造装置業界は、一部のグローバル企業が市場を寡占している傾向がある。シキノハイテックは特定のニッチ市場で一定のシェアを持つ可能性があるが、業界全体で見ると規模の経済による優位性は限定的。
- 半導体検査技術の専門性半導体の初期不良を除去するバーンイン装置やバーンインボードの開発・製造に強みを持っています。これは半導体製品の信頼性を高める上で不可欠な工程であり、特に車載やデータセンター向けなど高品質が求められる分野で、同社の専門技術が競争優位性となっています。
- LSI設計とIPコア開発力マイクロエレクトロニクス事業では、アナログ・デジタルLSI設計、特に電源ICや高速I/F設計において高い技術力を有しています。また、画像処理技術をベースとしたオリジナルIPコアの開発実績も豊富で、顧客の多様なニーズに応えるカスタマイズ対応が可能です。これにより、顧客の製品開発を強力に支援しています。
- 一貫生産体制と品質管理製品開発事業では、画像関連機器やCMOSカメラモジュールを国内自社工場で一貫生産しており、専用クリーンルームも完備しています。ISO9001(品質マネジメントシステム)認証も取得しており、高信頼性と中長期にわたる安定供給を実現しています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、安定した取引に繋がっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 中核事業の競争力強化と成長2025年度から2027年度の中期経営計画では、既存の主要事業である半導体関連事業の競争力をさらに高めることを基本方針としています。具体的には、電子システム事業、マイクロエレクトロニクス事業、製品開発事業それぞれの技術力や製品力を強化し、市場での優位性を確立することを目指しています。
- 新技術・新製品の創出と事業化AIの利用拡大や高性能半導体需要の増加といった経営環境の変化に対応するため、新しい技術や製品の研究開発を積極的に推進し、早期に事業化することを目指しています。顧客ニーズを先取りし、競合他社に先行して革新的なソリューションを提供することで、持続的な成長を実現しようとしています。
- グローバル展開と人材育成国内半導体市場の活性化に加え、新市場開拓やグローバル事業の拡大も重要な戦略の一つです。また、事業の成長を支える基盤として、デジタルインフラの活用と優秀な人材の確保・育成にも力を入れています。全従業員を対象とした研修や多様な人材採用を通じて、企業全体の競争力向上を図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)企業理念[社是]和して拓く[社訓]一、社業を通じ社会に奉仕一、企業の永続と繁栄一、社員の幸福と人格の向上[行動指針]自ら考え自ら行動する。挑戦なくして成功はない。[経営理念]我が社は、お客様の信頼を得る製品とサービスを創り出し、立ち止まらず、高いモラルを有し、発展し続ける企業を目指します。[Mission]テクノロジーで新しい価値を創造し、安全・安心・効率的な社会の実現に貢献[Vision]社会が求めるソリューションを「計測」×「デバイス」×「カメラ」で提案・実現[Value]常に「どうあるべきか」を念頭にチャレンジ、事実を直視し考え行動する「Fact・Think・Act」の実践 (2)経営方針 当社は、2025年度~2027年度の中期経営計画において、次の4項目を経営の基本方針としております。1.中核事業の競争力強化2.新技術・新製品の創出、早期事業化3.新市場、グローバル事業の拡大4.デジタルインフラ活用と人材育成 (3)経営環境 当社を取り巻く環境としましては、AIの利用拡大を背景にデータセンター向けや高性能ロジック半導体は継続して増産基調にあり、国内半導体市場は活性化の動きが見られます。一方、車載半導体需要の足踏み感や車載EVの成長鈍化など、厳しい動きも見られます。また、地政学リスクとしてロシア・ウクライナ問題や中東地域の戦争勃発によるエネルギー供給不安など不確実性は増大しており、加えて中国経済の低迷も継続するなど、先行き不透明な状況が続くと見込まれます。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、2025年度~2027年度中期経営計画の中で、2027年度の目標を次のとおりとしております。 2027年度目標売上高85億円~経常利益率6.5%~ROE15%~ (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 成長戦略 成長戦略に向けた計画の実行、中核事業の成長加速、新技術や新製品の創出早期化・事業化推進、新市場、グローバル戦略の推進に取り組んでまいります。② 品質と信頼性の追求 顧客最優先と品質至上を徹底し、信頼性を高め、価値ある製品とサービスを提供します。具体的には、設計品質、製造品質、サービス品質の向上を目指します。③ 優秀な人材の育成・確保 当社の成長力の源泉となる人材育成は、全従業員対象のeラーニング・新人研修・選抜研修・階層別研修・スキルアップ研修・コンプライアンス研修等の社内外教育を優先事項として取り組んでまいります。また、採用活動においては、人材の多様化に配慮して広い視野で実施することとし、機会を広げるためWEB面接を多用し、将来を担う優秀な人材の確保に努めてまいります。④ 従業員エンゲージメントの向上と企業風土の浸透 当社は、「社是」「社訓」「行動指針」を掲げており、風土やチャレンジ精神の向上を目指しながら定着に向けて取り組んでおります。当期においても様々な施策に取り組みましたが、今後も採用、育成、評価などの人事サイクルに組み込みながら、従業員との共有を図り根付かせ、エンゲージメントのさらなる向上に努めてまいります。⑤ コーポレート・ガバナンスの推進 持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要と考え、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに監督体制の構築を図っております。また、経営の健全化の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を強化するため、当社全体でリスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取り組みを実施しております。加えて、取締役会の多様性、独立社外取締役の活用など、信頼性の向上と自浄能力の増強に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)企業理念[社是]和して拓く[社訓]一、社業を通じ社会に奉仕一、企業の永続と繁栄一、社員の幸福と人格の向上[行動指針]自ら考え自ら行動する。挑戦なくして成功はない。[経営理念]我が社は、お客様の信頼を得る製品とサービスを創り出し、立ち止まらず、高いモラルを有し、発展し続ける企業を目指します。[Mission]テクノロジーで新しい価値を創造し、安全・安心・効率的な社会の実現に貢献[Vision]社会が求めるソリューションを「計測」×「デバイス」×「カメラ」で提案・実現[Value]常に「どうあるべきか」を念頭にチャレンジ、事実を直視し考え行動する「Fact・Think・Act」の実践 (2)経営方針 当社は、2025年度~2027年度の中期経営計画において、次の4項目を経営の基本方針としております。1.中核事業の競争力強化2.新技術・新製品の創出、早期事業化3.新市場、グローバル事業の拡大4.デジタルインフラ活用と人材育成 (3)経営環境 当社を取り巻く環境としましては、AIの利用拡大を背景にデータセンター向けや高性能ロジック半導体は継続して増産基調にあり、国内半導体市場は活性化の動きが見られます。一方、車載半導体需要の足踏み感や車載EVの成長鈍化など、厳しい動きも見られます。また、地政学リスクとしてロシア・ウクライナ問題や中東地域の戦争勃発によるエネルギー供給不安など不確実性は増大しており、加えて中国経済の低迷も継続するなど、先行き不透明な状況が続くと見込まれます。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、2025年度~2027年度中期経営計画の中で、2027年度の目標を次のとおりとしております。 2027年度目標売上高85億円~経常利益率6.5%~ROE15%~ (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 成長戦略 成長戦略に向けた計画の実行、中核事業の成長加速、新技術や新製品の創出早期化・事業化推進、新市場、グローバル戦略の推進に取り組んでまいります。② 品質と信頼性の追求 顧客最優先と品質至上を徹底し、信頼性を高め、価値ある製品とサービスを提供します。具体的には、設計品質、製造品質、サービス品質の向上を目指します。③ 優秀な人材の育成・確保 当社の成長力の源泉となる人材育成は、全従業員対象のeラーニング・新人研修・選抜研修・階層別研修・スキルアップ研修・コンプライアンス研修等の社内外教育を優先事項として取り組んでまいります。また、採用活動においては、人材の多様化に配慮して広い視野で実施することとし、機会を広げるためWEB面接を多用し、将来を担う優秀な人材の確保に努めてまいります。④ 従業員エンゲージメントの向上と企業風土の浸透 当社は、「社是」「社訓」「行動指針」を掲げており、風土やチャレンジ精神の向上を目指しながら定着に向けて取り組んでおります。当期においても様々な施策に取り組みましたが、今後も採用、育成、評価などの人事サイクルに組み込みながら、従業員との共有を図り根付かせ、エンゲージメントのさらなる向上に努めてまいります。⑤ コーポレート・ガバナンスの推進 持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要と考え、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに監督体制の構築を図っております。また、経営の健全化の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を強化するため、当社全体でリスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取り組みを実施しております。加えて、取締役会の多様性、独立社外取締役の活用など、信頼性の向上と自浄能力の増強に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態の状況(資産) 当事業年度末における資産合計は、5,765,610千円となり、前事業年度末に比べ、353,075千円増加いたしました。これは主に、契約資産が799,796千円、製品が125,173千円、電子記録債権が110,398千円、仕掛品が99,867千円増加した一方、現金及び預金が338,773千円、原材料及び貯蔵品が296,048千円、売掛金が120,253千円、ソフトウエアが39,939千円減少した影響によるものであります。(負債) 当事業年度末における負債合計は、3,473,809千円となり、前事業年度末に比べ、532,299千円増加いたしました。これは主に、短期借入金が800,000千円、電子記録債務が104,483千円が増加した一方、支払手形が222,574千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)77,462千円、買掛金が71,771千円減少したことによるものであります。(純資産) 当事業年度末における純資産合計は、2,291,801千円となり、前事業年度末に比べ、179,224千円減少いたしました。これは主に、繰越利益剰余金が176,011千円減少したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は39.7%(前事業年度は45.7%)となりました。 ② 経営成績の概況 当事業年度における世界経済は、米国の相互関税による影響や中国における不動産市場の低迷に加え、地政学リスクとしてロシア・ウクライナの紛争問題の長期化や台湾情勢の緊迫化のほか、中東地域でも米国・イスラエルとイランとの間で戦争が勃発し、原油市場の変動リスクやエネルギー供給不安が生じるなど、先行きが不透明な状況で推移しました。国内においても雇用・所得環境の改善による個人消費の回復が期待される一方、不安定な地政学リスクに伴うエネルギー価格の変動など、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。半導体市場においては、生成AIの活用急拡大によりデータセンター向け需要が拡大しているほか、AI機能が搭載されたパソコンやスマートフォンの普及本格化により高性能ロジック半導体やメモリの需要も堅調に推移しましたが、メモリ価格の高騰は依然として継続しています。また、車載向け半導体に関しては需要回復に足踏み感が見られることから軟調に推移しました。 このような環境の中、電子システム事業においては、車載用半導体の在庫調整が継続しており、チャンバー式LSI向けバーンインボードを中心とする半導体後工程商材の受注が低迷しました。また、高電力LSI向けカスタムバーンイン装置は開発と製作が完了しました。一方、イメージセンサー向けカスタムバーンインボードの受注は大きく増加したため、カスタムバーンイン装置・ボードの売上は前年度比で大きく増加しました。産業機器向け計測製品では、自動車市況の不透明感により前年度までの積極投資が大きく鈍化する状態が継続しており、車載機器向け専用計測器の受注が前年度比で大幅に減少しました。防衛向け専用計測器の開発は最終フェーズに進んでおり、前年度比で伸長しました。福島製造部においては、既存顧客製品の市況低迷と米国の相互関税影響により受注が減少し、新規顧客向け開発も遅延により受注が伸び悩みました。 マイクロエレクトロニクス事業においては、次世代電気自動車向けLSI設計受託に引き続き注力したことから、アナログLSI設計においてパワートレイン向け電源IC開発を中心に受託が堅調に推移しました。また、海外販売拡大の取り組みにおいても、既存顧客よりリピート案件を複数受注しました。デジタルLSI設計受託においては、稼働率が落ち込んでいましたが、期末にスマートグラス向けの大型開発案件を受注する見込みが立ちました。このほか、昨年製品リリースを行った画像圧縮JPEG XL-IPの派生品開発に着手し、2026年度上期での販売開始を予定しております。 製品開発事業においては、国内ATM及び国内工場検査装置向け需要の減速、セルフレジ市場の一巡による出荷減少、一部の2025年度量産開始案件の遅れに加え、見守りシステムの市場投入時期の後ろ倒しが影響し、当事業年度の販売実績は計画を下回る結果となりました。一方、海外ATM、コンビニエンスストア向けカフェラテマシン、防衛関連分野、アミューズメント機器、公共施設点検用ドローンといった分野においては、いずれも計画を上回る受注を確保しており、次年度以降の業績拡大に向け、前向きな要因となっています。開発面では、市場投入済みの見守りシステムについて、介護ソフトウエアとの連携強化やユーザー視点に立った操作性向上など、付加価値の更なる向上に向けた取り組みを継続しており、改良版の次年度市場投入を予定しております。 この結果、当事業年度の業績は、売上高6,485,529千円(前期比0.5%減)となり、営業損失は169,825千円(前事業年度は営業利益56,300千円)、経常損失は165,510千円(前事業年度は経常利益54,492千円)、当期純損失は109,665千円(前事業年度は当期純損失14,584千円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。a.電子システム事業 電子システム事業は、自動車市況の不透明感や車載用半導体の在庫調整により主要顧客の生産調整、設備投資の抑制又は凍結の状態が続き、車載向け半導体後工程商材及び専用計測器の受注は大きく低迷しました。一方で、カスタムバーンインボードや防衛向け専用計測器の受注は順調に推移しました。 これらの結果、売上高は3,059,962千円(前期比1.3%増)、セグメント営業損失は182,127千円(前事業年度はセグメント営業損失29,293千円)となりました。 b.マイクロエレクトロニクス事業 マイクロエレクトロニクス事業は、イメージセンサーと自動車向けLSI設計受託が堅調に推移しました。アナログLSIにおいては、海外顧客からの新規発注もあり順調に受注を積み重ねました。デジタルLSIにおいては、産業機器向けLSI設計受託が市場の不透明性により開発中止となったことから受注が低迷しましたが、新規顧客開拓により回復基調に向かいました。IP販売のロイヤルティについては、モバイル向けを中心に堅調に推移しましたが、ライセンスについては一部案件が遅延した事から販売を伸ばすことができませんでした。 これらの結果、売上高は2,121,874千円(前期比2.6%増)、セグメント営業利益は140,141千円(同17.0%減)となりました。 c.製品開発事業 製品開発事業は、国内ATM、工場検査装置、セルレジ向けの量産出荷減少があったものの、海外ATM及びコンビニエンスストア向けカフェラテマシン等の堅調な推移により、一定程度カバーすることができました。一方、新規に計画していた量産案件については、量産開始時期の後ろ倒し、開発進行中における量産計画の見直し及び見守りシステムの市場投入時期の遅れ等により、計画を下回る結果となりました。 これらの結果、売上高は1,303,692千円(前期比8.7%減)、セグメント営業損失は127,839千円(前事業年度はセグメント営業損失83,306千円)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、218,367千円となりました。前事業年度末に比べて338,773千円減少いたしました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、使用した資金は960,622千円(前事業年度に獲得した資金は197,325千円)となりました。これは主に、税引前当期純損失155,212千円、減価償却費139,643千円、売上債権及び契約資産の増加額770,771千円、仕入債務の減少額189,863千円、棚卸資産の減少額71,007千円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、獲得した資金は6,143千円(前事業年度に使用した資金は188,346千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出44,997千円、投資有価証券の売却による収入65,254千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、獲得した資金は615,702千円(前事業年度に獲得した資金は39,613千円)となりました。これは主に、短期借入金の増加額800,000千円、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出177,462千円、配当金の支払額66,124千円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)電子システム事業(千円)3,376,284114.0マイクロエレクトロニクス事業(千円)2,118,113102.1製品開発事業(千円)1,251,14888.8合計(千円)6,745,547104.7(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。2.金額は販売価格によっております。 b.受注実績 当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)電子システム事業3,095,30888.0808,88570.4マイクロエレクトロニクス事業1,969,12795.3411,18473.5製品開発事業1,416,333128.5735,465117.9合計6,480,76897.01,955,53683.8(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。2.金額は販売価格によっております。 c.販売実績 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)電子システム事業(千円)3,059,962101.3マイクロエレクトロニクス事業(千円)2,121,874102.6製品開発事業(千円)1,303,69291.3合計(千円)6,485,52999.5(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社690,09310.6700,73010.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当事業年度の業績は、売上高6,485,529千円(前期比0.5%減)となり、営業損失は169,825千円(前事業年度は営業利益56,300千円)、経常損失は165,510千円(前事業年度は経常利益54,492千円)、当期純損失は109,665千円(前事業年度は当期純損失14,584千円)となりました。 当事業年度における総資産は5,765,610千円となり、前事業年度末に比べ、353,075千円増加いたしました。当事業年度における負債合計は、3,473,809千円となり、前事業年度末に比べ、532,299千円増加いたしました。当事業年度における純資産合計は2,291,801千円となり、前事業年度末に比べ、179,224千円減少いたしました。 なお、財政状況の詳細においては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載しております。 当社の経営成績に重要な影響を与える主要因として、主要顧客の受注状況、販売状況が挙げられます。その対応の詳細については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」に記載しております。 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、前述の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の概況」に記載のとおりです。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 b.資金需要 当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料仕入、外注費の支払及び製造費用並びに販売費及び一般管理費等によるものであります。また設備資金需要のうち主なものは、生産並びに生産技術効率の向上のための設備投資であります。 c.財務政策 当社の主たる市場である半導体に関連する事業分野は特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく自己資本比率の向上により強固な財務体質の強化・維持に努めております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。a.棚卸資産 当社は、棚卸資産の評価において原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産については、規則的に帳簿価額を切下げる方法を採用しております。将来、市況の変動や需要動向により、追加の評価減が必要になる場合があります。 b.受注損失引当金 当社は、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当事業年度末における受注契約のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることが可能なものについて、損失見込額を計上しております。なお、見積原価は見積材料費、見積外注費、見積加工費から算出しており、見積加工費の算出において、直接作業時間と、賃率及び間接費の配賦率を見積もっております。 受注損失引当金算出に用いた見積原価は、設計、製造の過程における当初想定し得ない要因による追加の作業時間の発生や、経済状況の変化による翌事業年度予算、特に受注予測と実績の大幅な乖離による影響を受ける可能性があり、実際の損失金額が受注損失引当金計上額と異なった場合、翌事業年度の損益に重要な影響を与える可能性があります。 c.繰延税金資産 当社は、繰延税金資産については、将来の課税所得の見積りにより回収可能性の評価を行っております。繰延税金資産の回収可能性に影響を与える要因の発生が予測される場合には、繰延税金資産の計上金額に影響を及ぼします。詳細は、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 d.固定資産の減損会計 当社は、資産を用途により事業用資産、賃貸用資産に分類しております。また、管理会計上の区分を基準に、事業用資産は事業本部別、賃貸用資産は個別資産ごとにグルーピングしております。 減損の対象となった固定資産は、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った差額を減損損失としております。将来、この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。
事業リスク
- 半導体市場の景気変動半導体産業は「シリコンサイクル」と呼ばれる業界特有の景気変動があり、需要と供給のバランスによって価格が大きく変動します。需要が供給を下回ると半導体メーカーが設備投資を抑制するため、シキノハイテックの半導体検査装置などの受注が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 地政学的リスクとサプライチェーン米中対立やウクライナ・中東情勢などの地政学的リスクは、生産に必要な資材や部品の納期遅延、価格高騰、光熱費の上昇を引き起こす可能性があります。また、顧客の生産計画にも影響が及ぶことで、シキノハイテックの事業計画にも変更が生じ、財政状態や経営成績に悪影響を与える恐れがあります。
- 特定顧客への依存シキノハイテックは特定の顧客への依存度が高い状況にあります。新規顧客開拓に努めていますが、今後も既存の主要顧客から継続的に受注が得られる保証はありません。もし何らかの理由で主要顧客との関係に変化が生じた場合、売上高が大幅に減少し、会社の財政状態や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社は、これらのリスク発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。 なお、以下に記載された事項は、当社の全てのリスクを網羅するものではありません。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)事業環境に関するリスク① 景気変動について 半導体産業は、AIを中心としたデータセンター、モバイル機器を中心としたエッジ端末の成長及び自動車の半導体搭載比率の増加等により、今後も成長が期待されております。一方、半導体業界には、シリコンサイクルと呼ばれる業界特有の景気変動が想定され、その影響を受けることが考えられます。最終製品であるエレクトロニクス製品の需要動向の変動に対し、供給が需要を上回り、価格が低下した場合は半導体メーカーが投資抑制を行うため、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 地政学的リスク 米中のデカップリング、ウクライナや中東での戦争、米国関税など地政学的リスクが増大しています。これらは結果として当社の生産活動に必要な資材、部品の長納期化、価格高騰、そして光熱費の高騰などに繋がります。また、同様の影響が顧客の商品開発や生産計画にも影響を与える場合は、当社の計画も変更になる事が想定され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社について 国内外のメーカーとの価格競争の激化により、販売価格が著しく下落する可能性があります。また、高シェア製品でも将来も優位に立てる保証はありません。他社新製品の開発により販売数量が減少するなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 顧客の設備投資の変動について 当社の半導体検査装置は、半導体製造における後工程で主に使用されておりますが、半導体業界は市場動向により需給の変動が激しく、顧客の設備投資の動向も、これに合わせて短期で変動する傾向にあります。当社の想定よりも急激な需給の変動が生じた場合、需要増に対応し切れず、受注機会を逸し、急激な需要減により、受注獲得が困難になる等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法的規制等について 当社では、事業活動を展開するにあたり、種々の法的規制に適切に対応するよう努めております。中でも海外向けの輸出入においては、行政当局等との法令解釈の相違など、意図せぬ形での違反行為を犯すリスクを完全に排除しきれません。違反行為との判断が下された場合、多額の費用負担の発生及び企業イメージに悪影響を与える可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 労働者派遣法改正について 当社は無期雇用型技術者派遣事業を行っております。今後新たな法規制が設けられた場合、事業活動に制限を受ける等の影響を及ぼす可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 品質管理・製造物責任について 当社は、品質管理体制を整備してISO9001(品質マネジメントシステム)の認証を取得し、品質管理に万全を期す体制を整備しておりますが、欠陥が発生しない保証はありません。製造物責任賠償保険に加入しておりますが、製造物賠償につながる製品の欠陥は、そのコストや当社に対する評価を著しく低下させ、売上高の減少等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 環境への責任について 当社は、環境管理体制を整備してISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を取得し、環境に関する諸法規に対応した設備を保有し、当該関連諸法規に対応した処理を行っておりますが、関連諸法規の改正による追加の設備投資又は人為的ミス等により環境汚染が発生した場合や、関係法令の改正等により新たな設備投資等の必要性が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 資材・供給品の調達について 当社の生産活動には、資材、部品及びその他の供給品が必要です。当社では、信頼できる仕入・外注先を選定し、十分な受入検査体制をとっておりますが、万が一、欠陥のある資材、部品及びその他の供給品が納入され、当社製品の信頼性及び評判に悪影響を及ぼした場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 金利上昇リスクについて 日銀の金融政策の影響により、国内金利が今後上がる事が想定されます。大幅な上昇となった場合、借入金の支払利息が著しく増加し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容に関するリスク① 収益構造が下期偏重となることについて 当社の主要顧客である企業は3月決算が多く、顧客の予算編成は、通期又は半期単位で行われ、特に国内企業は下期偏重の予算執行となる傾向があります。当社製品を顧客が購入する場合においても、この予算執行のタイミング及び顧客の製品開発サイクルに影響される傾向にあります。このため、当社の業績は下期偏重となっております。 ② 特定顧客との取引について 当社は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」に記載のとおり、特定顧客への依存度が高い状況にあります。当社は、新規事業や新規得意先の開拓により特定の得意先に依存しない収益体制を構築すべく努めているほか、今後においても従来の重要な得意先からの受注獲得に努め、良好な関係を維持していく方針であります。しかしながら、今後も依存度の高い顧客から継続的な受注を得られる保証は無く、何らかの理由により顧客との関係に変化が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 技術革新等への対応について 当社が製品・サービスを提供する半導体業界は、技術進歩が著しく、また激しいコスト競争に晒されております。当社では、多様化する顧客ニーズを把握するため営業拠点を充実させるとともに、今後予想される技術変革をいち早く予測し、新製品、新技術等の研究開発活動を推進しておりますが、顧客が要求するニーズに対して、競合他社よりも先行対応できなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ ロイヤルティ契約について 当社は顧客との間において、当社製品を搭載した電子機器又は半導体製品などの出荷台数等に応じて、ロイヤルティを受領する契約を締結しております。したがって、当社のロイヤルティによる売上高は、顧客の電子機器又は半導体製品などの出荷台数に影響を受けることになります。顧客の販売実績が見込みを下回り、販売時期が計画より変更となった場合、当社の売上高、利益ともに影響を受ける可能性があります。 ⑤ 為替相場の変動について 当社は海外においても事業を展開していることから、外国為替相場の大きな変動は当社の外貨建てで取引されている売上高並びに仕入高に影響し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)経営管理体制に関するリスク① 人材の確保及び育成について 当社の事業では、電子回路の基礎知識から応用技術までの幅広い知識を有する優れた技術者を確保し維持する必要があります。これらの人材を十分に確保できなかった場合及び将来優秀な技術者が多数離職した場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 情報管理について 当社では、取引先等の機密情報については、社内規程の整備や従業員への教育等を行うことにより情報漏洩の防止に努めております。また、ランサムウエア対策やウイルス感染対策はソフトウエアを使って実施しており、この他、損害保険にも加入していますが、万が一、情報漏洩などが起きた場合、多額の費用負担の発生及び企業イメージの悪化により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権について 当社では、必要に応じて、製品又はその技術に関して知的財産権の特許出願等を行い、法的保護を受ける方針であります。今後、当社の事業分野における第三者の特許権等が成立し登録された場合もしくは当社が認識していない特許権等が成立している場合等、当該第三者から損害賠償や使用禁止、あるいは当該特許権等に関する対価の支払等の請求を受けた場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他のリスク① 固定資産の減損について 当社では、土地、建物、機械設備等多くの固定資産を保有しています。管理会計上の区分を基準に、事業用資産は事業本部別、賃貸用資産は個別資産ごとにグルーピングしておりますが、各事業本部の収益性の低下に伴う将来キャッシュ・フローの悪化により、固定資産の減損処理を行う必要性が生じた場合に、当社の財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 株式価値の下落について 当社は、投資有価証券の一部として国内上場企業等の株式を保有していますが、株式価値の下落により保有株式の評価損を計上し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 自然災害等について 当社の事業拠点は、主に富山県魚津市、大阪府大阪市、東京都港区、福岡県福岡市・北九州市、熊本県熊本市、神奈川県横浜市、福島県いわき市に立地しており、当地及びその周辺で地震、台風等の自然災害、事故又は当社がコントロールできない事象が発生した場合、操業の停止等様々な損害を受ける可能性があります。当社はBCP(事業継続計画)活動に取り組んで上記損害の影響軽減に努めており、さらに損害保険にも加入しておりますが、考えうるすべての損失について保険に加入しているわけでなく、当社の受ける損失すべてが保険により補填される保証はありません。そのため、上記のような事象が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 配当政策について 当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つと考え、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。しかしながら経営環境の変化等に伴い業績や財政状態が悪化した場合には、当該基本方針どおりに配当を実施することができなくなる可能性があります。