6674

ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 主要事業の概要
    ジーエス・ユアサグループは、主に電池と電源装置、照明器具、その他の電気機器の製造販売を行っています。具体的には、自動車用・二輪車用鉛蓄電池、産業用鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、整流器、各種電源装置、照明器具、紫外線照射装置などが主力製品です。これらの製品は、国内外の子会社や関連会社を通じて幅広く展開されています。
  • 自動車用電池事業
    国内外の自動車メーカー向けに、自動車や二輪車用の鉛蓄電池を製造・販売しています。この事業は、国内の「ジーエス・ユアサバッテリー」や海外の「GS Yuasa Battery Europe Ltd.」など多数の子会社が担っており、グローバルな供給体制を確立しています。
  • 産業用電池・電源事業
    据置用、車両用、電動車用など多岐にわたる用途の鉛蓄電池やアルカリ蓄電池、さらには整流器や各種電源装置、照明器具などを提供しています。この分野では、社会インフラを支える重要な役割を担っており、幅広い産業分野に製品を供給しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 自動車電池事業
    この事業は、主に自動車や二輪車用の鉛蓄電池の製造販売を行っており、グループ全体の売上高の大部分を占める主力事業です。最新年度の売上高は3,619.99億円で、国内外の市場で高いシェアを誇り、会社の収益を牽引しています。
  • 産業電池・電源事業
    据置用、車両用、電動車用などの鉛蓄電池やアルカリ蓄電池、整流器、各種電源装置、照明器具などを提供しています。最新年度の売上高は1,131.34億円で、社会インフラを支える重要な役割を担い、安定した収益基盤を形成しています。
  • 車載用リチウムイオン電池事業
    ハイブリッド車や電気自動車(BEV)向けの高性能リチウムイオン電池の開発・製造・販売を行っています。最新年度の売上高は827.91億円で、本田技研工業との共同研究を通じて、次世代モビリティ社会の実現に貢献する成長分野として位置づけられています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DomesticOperationsReportableSegment 事業 1,019 − −
OverseasOperationsReportableSegment 事業 2,601 − −
AutomotiveBatteriesReportableSegment 事業 3,620 − −
IndustrialBatteriesAndPowerSuppliesReportableSegment 地域 1,131 − −
AutomotiveLithiumIonBatteriesReportableSegment 事業 828 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,584 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び51社の子会社、19社の関連会社により構成されております。当社グループの主な事業は、電池及び電源装置、照明器、その他の電池・電気機器の製造販売であり、当該各事業における主な子会社及び関連会社の位置付け、セグメント情報との関連は次のとおりであります。また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 区分主要製品事業会社左記以外の子会社関連会社自動車電池国内自動車用・二輪車用鉛蓄電池自動車関連機器㈱GSユアサ(自動車電池事業部 国内) ㈱ジーエス・ユアサバッテリー ㈱GSユアサ エナジー㈱GSユアサ モールディングス㈱GSユアサ 安曇野ジーエス・ユアサ新潟販売㈱ジーエス・ユアサ四国販売㈱㈱GSユアサ 中央販売ジーエス・ユアサ甲信販売㈱ 他1社ミカド電機工業㈱姫路ジーエス電池販売㈱ユアサ電池サービス販売㈱東亜電機工業㈱ 他2社自動車電池海外自動車用・二輪車用鉛蓄電池㈱GSユアサ(自動車電池事業部 海外)台湾杰士電池工業股份有限公司GS Yuasa Battery Europe Ltd.Yuasa Battery, Inc.Century Yuasa Batteries Pty Ltd.PT. Yuasa Battery IndonesiaPT. Trimitra Baterai PrakasaSiam GS Battery Co., Ltd.Yuasa Battery (Thailand) Pub. Co., Ltd.GS Battery Vietnam Co., Ltd.Inci GS Yuasa Aku Sanayi veTicaret Anonim Sirketi 他13社天津杰士電池有限公司湯浅蓄電池(順徳)有限公司広東湯浅蓄電池有限公司PT. GS Battery台湾湯浅電池股份有限公司SEBANG GLOBAL BATTERY Co., Ltd.Oriental Yuasa Battery Corporation 他2社産業電池電源据置用・車両用・電動車用・その他各種用途鉛蓄電池小型鉛蓄電池アルカリ蓄電池整流器汎用電源その他各種電源装置各種照明器具紫外線照射装置遠紫外線応用光源装置㈱GSユアサ(産業電池電源事業部)㈱GSユアサ フィールディングス㈱北海道ジーエス・ユアサ サービス㈱GSユアサ ケミカル㈱GSユアサ 茨城㈱GSユアサ イノベーション㈱GSユアサ いわき㈱GSユアサ ライティングサービスGS Yuasa Energy Solutions Inc. 他2社GS Yuasa Siam Sales Ltd. 他1社車載用リチウムイオン電池車載用リチウムイオン電池㈱GSユアサ(リチウムイオン電池事業部)㈱ブルーエナジーGS Yuasa HungaryLimited Liability Company㈱Honda・GS Yuasa EV Battery R&Dその他電池関連機器電池製造設備環境関連機器移動体通信用電池その他各種用途電池㈱ジーエス・ユアサテクノロジー㈱GSユアサ ソシエ㈱GSユアサ メンブレン 他3社PGホールディングス㈱ 事業系統図は以下のとおりであります。 (注) 1.㈱GSユアサは複数の事業を行っておりますので、同社の事業部をセグメントごとに分けて記載しております。2.Inci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiは、2026年6月17日付で㈱GSユアサが保有する全持分を譲渡したことにより、連結の範囲から除外しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
各事業を展開する市場において激しい競争にさらされており、有利な価格決定が困難な状況。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
HEV、BEV補機用途電池の開発、減液抑制技術、高容量・高出力リチウムイオンバッテリーの研究開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:原材料の市況変動 / 価格競争の激化 / 為替レート及び金利の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

GSユアサは、鉛蓄電池およびリチウムイオン電池分野で長年の歴史と技術蓄積を持つ。特に、自動車用鉛蓄電池では高いブランド認知度と品質評価を確立しており、一部の特殊用途向けリチウムイオン電池でも技術的優位性を持つ。しかし、特許網の広範さや他社との差別化が明確なレベルには至っていない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車メーカーとの取引では、長期間にわたる開発・認証プロセスを経ており、サプライヤー変更には相応の時間とコストがかかる。また、産業用蓄電池においても、特定の用途や性能要件を満たすためには、既存サプライヤーからの切り替えは容易ではない側面がある。しかし、代替技術の登場やコスト競争力によっては、スイッチングコストが低下する可能性もある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すプラットフォーム型ではない。製品の価値は個々の性能や信頼性に依存し、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高める構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の生産経験とスケールメリットにより、一定のコスト競争力は有している。特に、成熟した鉛蓄電池事業においては、効率的な生産体制を構築している。しかし、リチウムイオン電池分野では、後発企業や中国メーカーなど、より低コストで生産する競合が存在し、絶対的なコスト優位性を確立するには至っていない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車用鉛蓄電池市場においては、国内トップクラスのシェアを誇り、一定の規模の経済を享受している。産業用蓄電池や航空宇宙分野でも、特定のニッチ市場で高いシェアを持つ。しかし、グローバルなリチウムイオン電池市場全体で見ると、サムスンSDIやLG化学、CATLなどの巨大企業と比較すると、規模の経済における優位性は限定的である。

  • 多様な電池技術と製品群
    自動車用から産業用、さらには車載用リチウムイオン電池まで、幅広い種類の電池と関連製品を提供しています。これにより、様々な市場ニーズに対応できるだけでなく、特定の市場変動リスクを分散し、安定した事業基盤を築いています。
  • グローバルな事業展開
    日本だけでなく、アジア、北米、欧州など世界各地に生産・販売拠点を持ち、国際的なサプライチェーンを構築しています。これにより、各地域の市場特性に合わせた製品供給や、為替変動リスクの分散、効率的な生産体制の構築が可能となっています。
  • 研究開発と技術革新
    本田技研工業との合弁会社を通じて、高容量・高出力なBEV(電気自動車)用リチウムイオン電池の開発を進めるなど、次世代技術への投資を積極的に行っています。これにより、将来の市場変化に対応し、競争優位性を維持・強化していくことを目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 持続可能な社会への貢献
    企業理念として「革新と成長」を通じた社会貢献を掲げ、電池で培った先進のエネルギー技術で快適さと安心を提供することを目指しています。サステナビリティ課題の解決に貢献し、公正で健全な経営を通じて持続的な成長と企業価値向上を図ります。
  • 中長期的な事業構造変革
    2035年に向けた長期ビジョン「Vision2035」と、その実現に向けた土台作りとして「第六次中期経営計画」を策定しています。BEV用電池の開発・生産体制整備、既存事業の収益力強化、DX推進、新規事業創出を通じて、事業構造の変革を目指します。
  • 経営目標と重点課題
    2026年3月期には連結売上高6,000億円、営業利益520億円(のれん等償却前)、ROE9.5%などを目標としています。カーボンニュートラルの潮流を捉え、電気を蓄え・使う技術の革新と社会実装、エネルギーマネジメント、資源循環まで視野に入れた事業展開を優先課題としています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、社員と企業の「革新と成長」を通じ、人と社会と地球環境に貢献することを企業理念とし、電池で培った先進のエネルギー技術で世界のお客様へ快適さと安心をお届けしてまいります。以下の経営の基本方針に従って、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。・サステナビリティ課題の解決に貢献し、社会と共に永続的に成長します。・公正で健全な経営を遂行し、持続的な成長を支える強固な事業基盤を保持します。・多様なステークホルダーと対話し理解を得ながら、信頼関係を構築します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2026年5月に「第七次中期経営計画」を策定、及び「Vision2035」をアップデートいたしました。第七次中期経営計画を「モビリティ」と「社会インフラ」の2軸の事業基盤構築フェーズと位置づけ、各事業の目標達成に向けた諸施策を実行してまいります。 詳細は、「当社グループHP(https://ir.gs-yuasa.com/jp/ir/management/plan.html)」をご参照ください。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、「第七次中期経営計画」において、2029年3月期の連結での売上高7,200億円、営業利益650億円、ROE9%以上、ROIC9%以上を目標数値としております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題Ⅰ.経営環境及び中長期的な課題 カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みは、引き続き世界的に重要な潮流であり、再生可能エネルギーの導入やエネルギー利用の高度化が各国・地域で進展しております。一方で、電動化の進展には地域差が生じており、原材料調達や加工工程の偏在、地政学的リスクの高まりなど、エネルギーを取り巻く事業環境の不確実性は一層増しております。 このような環境下において、当社は、電気を蓄える・使う技術を基盤とした事業を通じ、社会的要請の高い分野で価値を提供していく責任を有していると認識しております。同時に、成長機会の見極めや投資判断にあたっては、市場環境の変化や事業リスクを的確に捉え、資本効率を意識した柔軟かつ段階的な経営判断を行うことが重要となっております。 当社は、2035年に向けた長期ビジョン「Vision2035」を掲げ、その実現に向けた取り組みを進めております。第六次中期経営計画においては、既存事業の収益力強化を中心とした施策を推進し、収益基盤の改善に一定の成果を上げてまいりました。一方で、電動化をはじめとする事業環境の変化を踏まえ、今後の成長に向けた事業構造の再整理と、経営資源配分の最適化が重要な課題となっております。 Ⅱ.事業別の対処すべき課題1.モビリティ分野モビリティ分野については、自動車電池事業(鉛)を中心に、引き続き需要動向を捉えた高付加価値化、収益性向上及び安定的な売上・利益の確保に努め、当社の経営基盤を支える事業としての役割を担ってまいります。これにより、足元の収益基盤を確保しつつ、将来成長分野への投資を持続的に実施できる事業ポートフォリオの構築を目指します。2.社会インフラ分野(産業電池電源事業、航空・宇宙・防衛事業)第七次中期経営計画(2026年度~2028年度)においては、BEV市場の立ち上がりの鈍化を踏まえ、当社の成長軸を再定義し、社会インフラ分野を中心とした事業への注力を進めております。具体的には、再生可能エネルギーや電力インフラを支える産業電池電源事業の常用分野及び防衛分野を、当社の将来成長を担う重要領域と位置付け、積極的に資金投下を行ってまいります。これらの分野はいずれも安定した需要が見込まれる一方、収益化までには一定の時間を要するため、第八次中期経営計画以降に、本格的な収益貢献を見据えた中長期視点での事業育成を進めてまいります。 また、全社的な課題として、収益性や資本効率を意識した経営を進めるとともに、品質重視の基本姿勢を堅持し、人材育成やDXの推進を通じて、変化に柔軟に対応できる経営基盤の強化に取り組みます。加えて、中長期的な新たな成長機会の獲得として、2023年度より新規事業開発プログラム「Bizチャレ」を開始しました。その中から生まれた事業案の一つが「蓄電所ビジネスへの参画」であり、2025年度より実証実験の取り組みに着手しております。2026年度からは「Bizチャレ-Next Core-」としてリニューアルし、より事業部隣接領域での新規事業アイデア創出を進めてまいります。これらの取り組みを通じて、社会的責任を果たしながら、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、社員と企業の「革新と成長」を通じ、人と社会と地球環境に貢献することを企業理念とし、電池で培った先進のエネルギー技術で世界のお客様へ快適さと安心をお届けしてまいります。以下の経営の基本方針に従って、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。・サステナビリティ課題の解決に貢献し、社会と共に永続的に成長します。・公正で健全な経営を遂行し、持続的な成長を支える強固な事業基盤を保持します。・多様なステークホルダーと対話し理解を得ながら、信頼関係を構築します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2026年5月に「第七次中期経営計画」を策定、及び「Vision2035」をアップデートいたしました。第七次中期経営計画を「モビリティ」と「社会インフラ」の2軸の事業基盤構築フェーズと位置づけ、各事業の目標達成に向けた諸施策を実行してまいります。 詳細は、「当社グループHP(https://ir.gs-yuasa.com/jp/ir/management/plan.html)」をご参照ください。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、「第七次中期経営計画」において、2029年3月期の連結での売上高7,200億円、営業利益650億円、ROE9%以上、ROIC9%以上を目標数値としております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題Ⅰ.経営環境及び中長期的な課題 カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みは、引き続き世界的に重要な潮流であり、再生可能エネルギーの導入やエネルギー利用の高度化が各国・地域で進展しております。一方で、電動化の進展には地域差が生じており、原材料調達や加工工程の偏在、地政学的リスクの高まりなど、エネルギーを取り巻く事業環境の不確実性は一層増しております。 このような環境下において、当社は、電気を蓄える・使う技術を基盤とした事業を通じ、社会的要請の高い分野で価値を提供していく責任を有していると認識しております。同時に、成長機会の見極めや投資判断にあたっては、市場環境の変化や事業リスクを的確に捉え、資本効率を意識した柔軟かつ段階的な経営判断を行うことが重要となっております。 当社は、2035年に向けた長期ビジョン「Vision2035」を掲げ、その実現に向けた取り組みを進めております。第六次中期経営計画においては、既存事業の収益力強化を中心とした施策を推進し、収益基盤の改善に一定の成果を上げてまいりました。一方で、電動化をはじめとする事業環境の変化を踏まえ、今後の成長に向けた事業構造の再整理と、経営資源配分の最適化が重要な課題となっております。 Ⅱ.事業別の対処すべき課題1.モビリティ分野モビリティ分野については、自動車電池事業(鉛)を中心に、引き続き需要動向を捉えた高付加価値化、収益性向上及び安定的な売上・利益の確保に努め、当社の経営基盤を支える事業としての役割を担ってまいります。これにより、足元の収益基盤を確保しつつ、将来成長分野への投資を持続的に実施できる事業ポートフォリオの構築を目指します。2.社会インフラ分野(産業電池電源事業、航空・宇宙・防衛事業)第七次中期経営計画(2026年度~2028年度)においては、BEV市場の立ち上がりの鈍化を踏まえ、当社の成長軸を再定義し、社会インフラ分野を中心とした事業への注力を進めております。具体的には、再生可能エネルギーや電力インフラを支える産業電池電源事業の常用分野及び防衛分野を、当社の将来成長を担う重要領域と位置付け、積極的に資金投下を行ってまいります。これらの分野はいずれも安定した需要が見込まれる一方、収益化までには一定の時間を要するため、第八次中期経営計画以降に、本格的な収益貢献を見据えた中長期視点での事業育成を進めてまいります。 また、全社的な課題として、収益性や資本効率を意識した経営を進めるとともに、品質重視の基本姿勢を堅持し、人材育成やDXの推進を通じて、変化に柔軟に対応できる経営基盤の強化に取り組みます。加えて、中長期的な新たな成長機会の獲得として、2023年度より新規事業開発プログラム「Bizチャレ」を開始しました。その中から生まれた事業案の一つが「蓄電所ビジネスへの参画」であり、2025年度より実証実験の取り組みに着手しております。2026年度からは「Bizチャレ-Next Core-」としてリニューアルし、より事業部隣接領域での新規事業アイデア創出を進めてまいります。これらの取り組みを通じて、社会的責任を果たしながら、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、全体としては底堅く推移しましたが、先行きについては、中東及びウクライナ情勢を背景とした地政学リスクや米国の関税政策に伴う影響、金融市場の変動等、依然として予断を許さない状況が続いています。このような経済状況の中、当社グループでは、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池及び自動車電池国内の販売増加により、当連結会計年度の売上高は、6,089億95百万円と前連結会計年度に比べて286億55百万円増加(4.9%)しました。これに伴い、営業利益は601億72百万円(のれん等償却前営業利益は610億8百万円)と前連結会計年度に比べて101億43百万円増加(20.3%)しました。経常利益は営業利益段階での増益や為替差損の減少等により、582億29百万円と前連結会計年度に比べて118億83百万円増加(25.6%)しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の増加や減損損失の減少等により、418億63百万円と前連結会計年度に比べて114億46百万円増加(37.6%)しました。セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。 (自動車電池)国内における売上高は、販売数量の増加に加え、販売価格是正の取り組みにより、1,080億6百万円と前連結会計年度に比べて60億83百万円増加(6.0%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、116億82百万円と前連結会計年度に比べて10億13百万円増加(9.5%)しました。海外における売上高は、東南アジア及び欧州における販売数量の増加により、2,645億11百万円と前連結会計年度に比べて44億35百万円増加(1.7%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、売上高増加の影響に加え、米国IRA(インフレ抑制法)に係る補助金の影響等により244億85百万円と前連結会計年度に比べて57億82百万円増加(30.9%)しました。これにより、国内・海外合算における売上高は、3,725億18百万円と前連結会計年度に比べて105億19百万円増加(2.9%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、361億68百万円と前連結会計年度に比べて67億95百万円増加(23.1%)しました。 (産業電池電源)売上高は、蓄電(ESS)用リチウムイオン電池の需要増加や非常用電源装置において大口案件を受注したこと等により、1,240億93百万円と前連結会計年度に比べて109億58百万円増加(9.7%)しました。これに伴い、セグメント損益(のれん等償却前)は、184億9百万円と前連結会計年度に比べて5億54百万円増加(3.1%)しました。 (車載用リチウムイオン電池)売上高は、ハイブリッド車用リチウムイオン電池及びプラグインハイブリッド車用リチウムイオン電池等の販売数量の増加により、899億28百万円と前連結会計年度に比べて71億37百万円増加(8.6%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、49億27百万円と原材料価格下落による販売価格の低下等の影響があった前連結会計年度に比べて35億43百万円増加(256.1%)しました。 (その他)売上高は、宇宙用リチウムイオン電池の販売数量の増加等により、224億54百万円と前連結会計年度に比べて39百万円増加(0.2%)しました。全社費用等調整後のセグメント損益(のれん等償却前)は、15億2百万円と前連結会計年度に比べて6億34百万円減少(△29.7%)しました。 ② 財政状態の状況総資産は、現金及び預金の減少がありましたが、売上債権や棚卸資産、機械装置及び運搬具、建設仮勘定、退職給付に係る資産の増加等により、7,409億85百万円と前連結会計年度末に比べて472億46百万円増加しました。負債は、関係会社整理損失引当金や繰延税金負債が増加したものの、借入金の返済等により、2,968億86百万円と前連結会計年度末に比べて58億64百万円減少しました。純資産は、配当金の支払がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益による増加等により、4,440億98百万円と前連結会計年度末に比べて531億10百万円増加しました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は319億75百万円と前連結会計年度末に比べて247億5百万円減少(△43.6%)しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払などがありましたが、税金等調整前当期純利益などにより、495億43百万円のプラス(前年同期は392億96百万円のプラス)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得などにより、448億98百万円のマイナス(前年同期は588億24百万円のマイナス)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や配当金の支払などにより、317億58百万円のマイナス(前年同期は142億35百万円のプラス)となりました。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日前年同期比(%)自動車電池国内(百万円)87,488105.5自動車電池海外(百万円)182,19599.9産業電池電源(百万円)87,745113.2車載用リチウムイオン電池(百万円)94,328114.9報告セグメント計(百万円)451,757106.3その他(百万円)18,151102.7合計(百万円)469,909106.1 (注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績当社グループは、大型蓄電池及び大型電源装置等の一部を除き、主として見込生産を行っておりますので、受注高及び受注残高について特記すべき事項はありません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日前年同期比(%)自動車電池国内(百万円)108,006106.0自動車電池海外(百万円)264,511101.7産業電池電源(百万円)124,093109.7車載用リチウムイオン電池(百万円)89,928108.6報告セグメント計(百万円)586,540105.1その他(百万円)22,454100.2合計(百万円)608,995104.9 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績)当連結会計年度の経営成績の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。 (経営成績に重要な影響を与える要因について)当社グループを取り巻く経営環境は全体としては底堅く推移しましたが、先行きについては、中東及びウクライナ情勢を背景とした地政学リスクや米国の関税政策に伴う影響、金融市場の変動等、依然として予断を許さない状況が続いています。また、当社グループの主要製品である自動車用鉛蓄電池の販売数量は、季節の変化、特に気候の変化(冷夏、暖冬等)による影響を大きく受けます。一方、コストの面では、当社グループの主要製品である鉛蓄電池は、主要原材料に鉛を使用しておりますので、この鉛価格の変動は製造コストに影響を与えます。当社グループは、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池及び特殊電池の全方位体制を活かして変化に対応し、しっかりとした成長の土台を作るべく収益力強化に努めてまいります。 (資本の財源及び資金の流動性についての分析)a.キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況 」に記載のとおりです。 b.資金需要当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資等の長期資金需要と製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。 c.財務政策当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。営業キャッシュ・フロー及び手元資金を中長期的な成長のための投融資、成長を支えるための財務基盤の強化、適正な株主還元、これらにバランス良く配分し企業価値の向上を図ってまいります。 なお、当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。 2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)50.350.053.3時価ベースの自己資本比率(%)48.134.571.4キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.43.02.1インタレスト・カバレッジ・レシオ17.338.157.40 (注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 (経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは、2025年5月にアップデートしました「第六次中期経営計画」において連結売上高6,000億円、営業利益520億円(のれん等償却前)、ROE(のれん等償却前純利益)9.5%、ROIC13%(注)、総還元性向(のれん等償却前純利益)23.6%を2026年3月期最終目標に設定し収益性や資産効率の向上に取り組んでまいりました。2026年3月期実績は、連結売上高6,089億円、営業利益610億円(のれん等償却前)、ROE(のれん等償却前純利益)11.5%、ROIC14.8%(注)となり目標を達成しました。総還元性向(のれん等償却前純利益)は21.2%となる予定であり、目標の達成には至りませんでしたが、利益拡大を踏まえ、成長投資とのバランスを図りながら、配当の継続性及び予見性を重視した株主還元を実施しました。引き続き第七次中期経営計画の目標達成に向け総力を挙げて努めてまいります。 (注)ROICは、のれん等償却前営業利益÷投下資本(固定資産(のれん等除く)+運転資本)で算出しております。投下資本は期首と期末の平均値によっております。

事業リスク

  • 原材料価格の変動
    鉛蓄電池の主要原材料である鉛の市場価格が変動した場合、製品価格への転嫁がすぐにできないため、会社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。常に変動する市場に対応するため、コスト削減や最適な供給体制の構築が重要となります。
  • 激しい価格競争
    国内外の競合他社との間で価格競争が激化しており、有利な価格設定が難しい状況です。これにより、市場シェアの維持や拡大、収益性の確保が困難になり、事業の収益低下や固定資産の減損リスクなど、業績に影響を与える可能性があります。
  • 為替レートと金利の変動
    グローバルに事業を展開しているため、各国の通貨建ての売上や費用が円換算される際に為替レートの変動影響を受けます。また、金利上昇は有利子負債の資金調達コストを増加させる可能性があり、会社の業績や財務状況に影響を及ぼすことがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,050 文字
3 【事業等のリスク】リスクマネジメントに対する基本的な考え方企業が永続的に成長していくために、リスク管理は欠かすことができないものです。リスクの顕在化により危機事象が発生し、当社グループや社会に重大な影響を与えないためのリスクマネジメントとして、当社グループは次の2つが重要と考えております。1:リスク回避(リスクを予見・把握し、適切な事前措置を施すことによって、リスクの顕在化(危機事象の発生)を未然に防止すること)2:リスク軽減(危機事象が発生した際の、損失などの影響を最小限に抑えるための有効な措置を講じておくこと)このような考え方を基本とし、当社グループは「リスク管理規則」を制定し、従業員などの責務やリスク管理推進体制を定めております。 リスク管理体制当社グループは、リスク管理の推進とリスク管理に必要な情報の共有化を図るため、取締役社長を委員長とする「グループリスク管理委員会」を設置し、当社グループ内のリスク管理推進施策を決定し、その推進状況を点検しております。 当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社が判断したものであります。 (1) 原材料の市況変動について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループの主要製品である鉛蓄電池は、主要原材料に鉛を使用しておりますが、鉛相場が変動した場合もただちに製品価格に反映することができず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。当社グループでは、生産体制の全体最適を推進し、さらなるコストダウンを目指すとともに、最適な供給体制を構築していきます。 (2) 価格競争の激化について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、各事業を展開するそれぞれの市場において激しい競争にさらされており、当社グループにとって有利な価格決定をすることが困難な状況になっております。国内の同業他社に加え、低コストで製品を供給する海外の会社も加わり、競争が激化しているため、将来的に市場シェアの維持、拡大、収益性保持が容易でない可能性があります。これにより事業の収益性が低下した場合、固定資産の減損リスク等当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。当社グループでは、当該リスクへの対応策としてあらゆるコスト削減、営業力強化のための諸施策を推進しております。 (3) 為替レート及び金利の変動について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、日本、アジア、北米、欧州等で事業を行っております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されており、換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループが生産を行う地域の通貨価値の上昇は、それらの地域における製造と調達のコストを押し上げる可能性があり、中長期的な通貨変動により、計画された調達、製造、流通及び販売活動を確実に実行できない場合があるため、為替レートの変動は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。加えて当社グループの有利子負債には金利変動の影響を受けるものが含まれているため、金利上昇により資金調達コストが増加する可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。当社グループでは、通貨ヘッジ取引を行い、為替レートの短期的な変動による悪影響を最小限に止める努力を行っております。さらに当社グループでは、第七次中期経営計画においては、成長投資を積極化するために有利子負債は増加することを想定しておりますが、債務償還年数については3年程度に抑え、成長と財務規律の両立に努めてまいります。 (4) 国際的活動及び海外進出について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは生産及び販売活動を日本、アジア、北米、欧州等で行っております。これらの海外市場での活動には以下に掲げるようなリスクが内在しており、これらの事象は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。① 予期しない法律又は規制の変更② 移転価格税制等の国際税務リスク③ 人材の採用と確保の難しさ④ 未整備の技術インフラが、製造等の当社グループの活動に影響を及ぼす、又は当社グループの製品に対する顧客の支持を低下させる可能性⑤ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応にあるものと認識しております。当社グループとしては、本部と各拠点間におけるコミュニケーション強化により、世界各地のニーズに沿った製品やサービスを迅速に提供できる仕組みを構築してまいります。 (5) M&Aについて・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、将来の事業拡大においてM&Aは重要かつ有効な手段であると考えております。M&Aを実施する場合においては、対象企業の財務状況等の調査や当社グループの事業への相乗効果等、様々な観点から十分に検討しております。しかしながら、事業環境の著しい変化等により、買収事業が当初の計画どおりに推移せず、投資資金の回収ができない場合やのれんに減損損失が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性を、相応に認識しておく必要があります。当社グループでは、業績モニタリングを毎月実施しております。 (6) サプライチェーンについて・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、日本、アジア、北米、欧州等で事業を行っており、サプライチェーンもグローバルに展開しております。各国・各地域におけるサプライチェーンが混乱することにより、部材の調達や、販売が滞り、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社グループとしては、本部と各拠点間におけるコミュニケーションの強化、生産体制の全体最適を推進し、最適な供給体制を構築していきます。 (7) 情報セキュリティについて・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、事業活動において技術や経営、営業情報等の重要、機密情報を保有しております。情報機器の不適切な取り扱いによる情報漏えいや、外部からのサイバー攻撃による情報流出、改ざんがあった場合、事業活動の停止につながる恐れがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社グループでは、エンドポイントのマルウェア感染等を防止すると共に、万が一に備えて、迅速に検知、対応できる体制を強化しております。また、通信の常時監視や不正接続検知システムで、不正アクセスを防止しております。従業員に対しては社内規則を遵守するよう啓発活動、教育を行う等、従業員の情報セキュリティレベルを向上するための取り組みを実施しております。海外グループ会社に対しては国内の基準をもとにセキュリティ対策状況を調査し、脆弱な部分の指導に努めております。 (8) 製品の品質について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、品質基本方針に基づき、グループ全体でお客様に提供する製品とサービスの質向上を目指した活動を推進しております。しかしながら万が一、当社グループの製品あるいはサービスに欠陥が発生した場合、その欠陥に起因した損害に対して当社グループは賠償責任を負う可能性があり、また、その欠陥に対して多大な対策費用が発生する可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応にあるものと認識しております。当社グループは、ISO9001をベースにした「GSユアサ品質マネジメントシステム」を定め、事業部門を横断した品質マネジメント体制を経営トップ主導で推進し、製品・サービスの質向上につなげております。 (9) BEV用電池開発及び生産について ・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、2027年度よりBEV用リチウムイオン電池の生産ラインを稼働し量産体制に入ることを目標としておりますが、BEV用リチウムイオン電池は未だ開発段階にあり生産を開始しておらず、現時点で同年度に量産が開始される保証はなく、BEV市場全体の動向及び市場内での競合状況にも左右され、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策近年、主要自動車メーカーがBEV(Battery Electric Vehicle)の拡大戦略を見直し、「BEV拡大の鈍化」という形で市場環境の変化が顕在化しており、BEV市場の前提変化により事業収益性が読みづらい局面にあると認識しております。これにより、将来的な収益計画への影響が懸念されます。当社は、BEV市場の変動リスクに対し、事業環境の変化を慎重に見極め、BEV以外の車載用リチウムイオン電池事業において、既存生産能力の稼働率向上と収益性の改善を図るとともに、鉛蓄電池事業による安定的なキャッシュ創出力強化により成長投資の原資を確保することで、BEV市場の変動リスクに対する耐性を高めてまいります。 (10) コンプライアンスについて・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループは、グローバルな事業展開を行っているため、独占禁止法や取適法等の国内及び諸外国・地域の法令や規制等の適用を受けており、その遵守に努めております。しかしながら、当社グループの事業活動に関連し、法令等への違反や訴訟等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においてもあるものと認識しております。当社グループでは、「CSR方針・行動規範」に基づいた事業活動を推進しており、グループの一員として企業理念及び遵守すべきルールを明確にしたマニュアル(CSRマニュアル)を全従業員に配布してコンプライアンス意識の社内浸透を図るとともに、コンプライアンス違反やそのおそれがある場合に匿名での通報が可能な内部通報制度(企業倫理ホットライン)を整備することでコンプライアンスの実効性を担保しております。 (11) 人権について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容当社グループはグローバルに事業展開を行っているため、当社やグループ企業だけでなく、国内外のサプライヤー様等の事業パートナーとの取引関係における人権課題も適切にマネジメントすることが重要であると考えております。しかしながら、予期せぬ事態により人権問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においてもあるものと認識しております。当社グループでは、グループ全体のCSR活動の基礎となる社長方針(CSR方針)に人権尊重の基本的な考え方を示して、従業員に周知しております。また、国際的な人権規範である「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいた人権デューディリジェンスを活用した人権リスクマネジメントを推進しております。 (12) 気候変動について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容気候変動は国や地域を超えて大きな影響を及ぼす問題であり、世界共通の解決すべき社会課題であります。当社グループは、気候関連課題が重要な経営課題の1つであると認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明するとともに、事業活動における温室効果ガス排出量の削減を進めています。しかしながら、将来、環境規制への適応が極めて困難な事象や不測の事態が発生する場合には、想定以上の環境対応に関するコストの増加や風水害等による施設損害、事業活動の制限等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策気候変動によるリスクは完全に予測することは困難ではありますが、当社グループの蓄電池技術を用いた再生可能エネルギー普及等により、社会全体の温室効果ガス排出量の削減に努めるとともに、今後はTCFDの提言に沿った情報開示をさらに推進してまいります。気候変動への対応の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候変動への対応」に記載しております。 (13) 災害・事故について・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容地震・風水害・大雪等の自然災害や当社グループの事業所において火災・爆発・損壊等の事故が発生した場合、不測の事態が発生するリスクが考えられます。 ・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、地震・水災・大雪対応マニュアルの構築及び「防火管理」「防災管理」の充実化に取り組んでおります。

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