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名古屋電機工業(6797)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 社会インフラ事業が主力
    名古屋電機工業は、主に道路交通に関連する情報システム製品の製造・販売を行っています。具体的には、ITS(高度道路交通システム)分野で、道路上の情報収集から処理、提供までを一貫して行うシステムが大半を占めます。これにより、安全で円滑な交通社会の実現に貢献しており、これが同社の主要な収益源となっています。
  • 公共事業への依存度が高い
    主要顧客は国土交通省、高速道路会社、地方公共団体などの官公庁であり、公共事業への依存度が高いビジネスモデルです。入札を通じて受注を獲得し、LED式情報システムやトンネル防災システム、気象・防災監視システムなどを提供しています。安定した公共需要に支えられている点が特徴です。
  • 幅広い製品とサービス
    情報装置システムだけでなく、自然災害監視システムや散光式警光灯の販売も手掛けています。また、子会社のインフォメックス松本ではGPSソーラー式信号機やLED表示機などの保守管理も行っており、社会インフラの維持・管理まで含めた幅広いサービスを提供することで収益を上げています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 社会インフラ事業が中核
    名古屋電機工業の主要事業は「社会インフラ事業」であり、これは以前の「情報装置事業」から名称変更されたものです。道路交通に関連する情報収集から情報処理、情報提供までを行うシステム製品が中心で、LED式情報システムやトンネル防災システム、気象・防災監視システムなどが主要製品です。この事業が同社の収益の大部分を占めています。
  • 情報装置事業の売上と利益
    最新年度のセグメント実績では、情報装置事業(ITS Information Equipment Company)が売上176.93億円、営業利益34.19億円を計上しており、同社の圧倒的な稼ぎ頭であることが分かります。これは、高度道路交通システムや防災システムなど、社会インフラを支える製品・サービスへの需要が堅調であることを示しています。
  • 子会社による補完事業
    連結子会社である株式会社インフォメックス松本は、GPSソーラー式信号機やLED表示機などの製品提供と保守管理を行っており、社会インフラ事業を補完する役割を担っています。これにより、グループ全体としてより広範なニーズに対応し、安定した事業運営を目指しています。
2023-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ITSInformationEquipmentCompany 事業 177 34 19.3%
FAInspectionEquipmentCompany 事業 3 -1 -17.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|537 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(名古屋電機工業株式会社)、連結子会社1社、持分法非適用関連会社3社により構成されており、情報装置システムの製造・販売を主たる業務としております。 主要製品は、ITS(高度道路交通システム)の開発分野に様々な側面で係わる道路交通に関連した「情報収集」から「情報処理」及び「情報提供」までを行うシステム製品が大半であります。また、自然災害監視システムのほか、散光式警光灯の販売を行っております。 なお、当連結会計年度より、事業戦略をより明確に表現するため、セグメント名称を「情報装置事業」から「社会インフラ事業」へ変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 セグメントの主要製品を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称主要製品社会インフラ事業・当社LED式情報(道路・河川等)システムトンネル防災システム移動情報車・車載標識散光式警光灯駐車場案内システム気象・防災監視システム可変規制標識システム「道の駅」情報提供システム保守管理等・子会社 株式会社インフォメックス松本GPSソーラー式信号機・LED標示機等保守管理等 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
入札制度に予期せぬ変更が生じ、入札価格が著しく下落した場合、業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
情報装置事業のパイオニアとして独自技術を確保・維持しており、特許等も保有している。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:入札制度に関する影響 / 受注競争に関する影響 / 政府の道路整備計画や財政政策等の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

名古屋電機工業(6797)に関する公開情報からは、強力なブランド力、特許ポートフォリオ、規制ライセンス、または独占的IPといった無形資産に裏付けられた競争優位性は確認できません。特定のニッチ市場での技術力は存在する可能性もありますが、それが広範な市場で持続的な優位性を築くレベルにあるかは不明です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社は主に産業用電源装置やカスタム電源などを手掛けており、顧客の生産ラインや特定の機器に組み込まれるケースが多いと考えられます。そのため、一度採用された製品の切り替えには、設計変更や検証コストが発生する可能性があります。しかし、製品の汎用性や代替品の存在によっては、スイッチング・コストは限定的と推測されます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

名古屋電機工業の事業内容は、製品の利用者が増えることでその価値が増大するようなネットワーク効果が働くビジネスモデルとは考えにくいです。主にBtoB向けのハードウェア製品を提供しており、ユーザー間の相互作用による価値向上は見込めません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

同社は長年の事業経験を持つものの、他社と比較して顕著なコスト優位性を示す具体的な情報は公開されていません。製造プロセスや調達における効率化努力は行われていると考えられますが、それが構造的なコスト優位に繋がっているかは判断できません。規模の経済も限定的と推測されます。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

産業用電源装置市場は競争が激しく、多数のプレイヤーが存在すると考えられます。同社が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは考えにくく、規模の面での明確な優位性は見られません。市場シェアや生産能力に関する具体的なデータが不足しています。

  • 社会インフラのパイオニア技術
    名古屋電機工業は、社会インフラ事業におけるパイオニアとして、長年にわたり培ってきた独自の技術力と特許を保有しています。特にITS分野での情報収集・処理・提供システムにおいて強みがあり、これが競合他社に対する優位性となっています。技術革新を通じて、常に顧客ニーズに応える製品開発に取り組んでいます。
  • 建設業許可による事業基盤
    電気工事業や電気通信工事業などの特定建設業許可、とび・土木工事業などの一般建設業許可を複数取得しており、これが事業活動の前提となっています。これらの許認可は5年ごとの更新が義務付けられていますが、安定的に事業を継続するための強固な法的基盤を築いています。
  • 官公庁との強固な関係性
    主要顧客が国土交通省や高速道路会社などの官公庁であるため、公共事業を通じて長年にわたる信頼関係を構築しています。入札制度への対応力や実績は、新規参入企業にとって障壁となり、同社の安定的な受注に繋がる競争優位性となっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • ソリューション創出型企業への進化
    同社は、情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備企業への変革を目指しています。高速道路の新規建設需要減少と維持更新需要へのシフトに対応し、設備の予防保全や自動運転支援、気象災害回避など、社会課題解決に向けたソリューションを他社との協業を通じて提供することで、新たな需要を創出する戦略です。
  • 持続的成長のための経営指標
    売上高220億円、営業利益率10%以上、新システム販売比率10%以上、ROE10%以上、配当性向30%以上、PBR1倍以上を経営目標として掲げています。これらの目標達成に向け、収益管理とコストダウンを徹底し、利益を原資として事業領域の拡大や他社との協業を加速させる方針です。
  • 社会課題解決型ソリューションの推進
    労働力不足や自然災害の甚大化、脱炭素社会への対応といった社会課題に対し、「省力化・安全化ソリューション」「防災・減災ソリューション」「DX・GXソリューション」「新たなモビリティ対応」の4つの柱で取り組みます。IoTセンサー活用やデータ活用、オープンイノベーションを通じて、社会に貢献できる新システムやインフラ整備を促進し、企業価値向上を目指します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、安全・快適で豊かな社会の実現のために、つねにNEW WAYを探求し、新たな価値を提供してまいります。また、社員の雇用とその家族の生活の安定と向上、新たな需要の創出、社会への還元のために、正々堂々と事業を行い、適正な利益を追求してまいります。 そして情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備企業へ変容し、新たなモビリティー形態に対応し、環境価値を高めるインフラ整備を促進することで、国内外の市場に挑戦し、ニーズを先取りした新システムで社会に貢献できる企業を目指してまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、中長期的に成長できる強固な経営基盤を確立するために、ソリューション創出型企業への進化を目指しております。 社会インフラ事業においては、高速道路等の新規建設需要が減少し、維持更新需要にシフトしていく中で、設備の予防保全、インフラ側からの自動運転支援、気象災害回避など社会課題の解決には様々な分野の技術と企業との協力が不可欠です。当社が協業関係を主導し、解決策をひとつのパッケージとしてまとめ、提案していくことで新たな需要を創出してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長を目指し、売上高220億円及び営業利益率10%以上、新システム販売比率10%以上、ROE10%以上、配当性向30%以上を経営指標として設定し、PBR1倍以上を目指して取り組んでおります。利益を原資として、他社との協業を加速し、事業領域の拡大を推進していくために、収益管理とコストダウンの徹底を図り目標の達成を目指してまいります。 (4)経営環境及び対処すべき課題 政府は責任ある積極財政の考えの下、戦略的に財政出動を行うことで強い経済を構築するため、日本銀行と引き続き緊密に連携し、経済・物価動向に応じて機動的な政策運営を行っております。 当社グループを取り巻く環境は、道路建設など新規投資が減少し、維持更新需要にシフトしつつあります。また、近年甚大化する自然災害に対する防災対策や、労働力不足、脱炭素社会への対応といった社会課題の解決が急務となっております。さらには、自動運転等の新たなモビリティの進展など大きな転換期にあります。 当社グループは、情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備企業へ変容し、新たなモビリティに対応し、環境価値を高めるインフラ整備の促進を進めてまいります。 「省力化・安全化ソリューション」として、インフラ大規模修繕の現場におけるニーズを取り込んだ新システムの開発を進めてまいります。 「防災・減災ソリューション」として、近年の気候変動による自然災害に対し、IoTセンサーなどを活用し、必要な情報を必要な人にタイムリーに提供できるシステムの開発を進めてまいります。 「DX・GXソリューション」として、データを活用することや環境負荷を低減するなど、持続可能なインフラ整備を推進してまいります。 「新たなモビリティの対応」として、自動運転社会に対応したソリューションを探求するため、他社との連携、オープンイノベーションを活性化してまいります。 当社グループは創立80周年を迎え、長年培ってきた道路交通安全分野における経験と技術を土台に社会課題の解決を目的とした新たな価値を創造してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、安全・快適で豊かな社会の実現のために、つねにNEW WAYを探求し、新たな価値を提供してまいります。また、社員の雇用とその家族の生活の安定と向上、新たな需要の創出、社会への還元のために、正々堂々と事業を行い、適正な利益を追求してまいります。 そして情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備企業へ変容し、新たなモビリティー形態に対応し、環境価値を高めるインフラ整備を促進することで、国内外の市場に挑戦し、ニーズを先取りした新システムで社会に貢献できる企業を目指してまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、中長期的に成長できる強固な経営基盤を確立するために、ソリューション創出型企業への進化を目指しております。 社会インフラ事業においては、高速道路等の新規建設需要が減少し、維持更新需要にシフトしていく中で、設備の予防保全、インフラ側からの自動運転支援、気象災害回避など社会課題の解決には様々な分野の技術と企業との協力が不可欠です。当社が協業関係を主導し、解決策をひとつのパッケージとしてまとめ、提案していくことで新たな需要を創出してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長を目指し、売上高220億円及び営業利益率10%以上、新システム販売比率10%以上、ROE10%以上、配当性向30%以上を経営指標として設定し、PBR1倍以上を目指して取り組んでおります。利益を原資として、他社との協業を加速し、事業領域の拡大を推進していくために、収益管理とコストダウンの徹底を図り目標の達成を目指してまいります。 (4)経営環境及び対処すべき課題 政府は責任ある積極財政の考えの下、戦略的に財政出動を行うことで強い経済を構築するため、日本銀行と引き続き緊密に連携し、経済・物価動向に応じて機動的な政策運営を行っております。 当社グループを取り巻く環境は、道路建設など新規投資が減少し、維持更新需要にシフトしつつあります。また、近年甚大化する自然災害に対する防災対策や、労働力不足、脱炭素社会への対応といった社会課題の解決が急務となっております。さらには、自動運転等の新たなモビリティの進展など大きな転換期にあります。 当社グループは、情報板メーカーから道路交通安全を守る総合設備企業へ変容し、新たなモビリティに対応し、環境価値を高めるインフラ整備の促進を進めてまいります。 「省力化・安全化ソリューション」として、インフラ大規模修繕の現場におけるニーズを取り込んだ新システムの開発を進めてまいります。 「防災・減災ソリューション」として、近年の気候変動による自然災害に対し、IoTセンサーなどを活用し、必要な情報を必要な人にタイムリーに提供できるシステムの開発を進めてまいります。 「DX・GXソリューション」として、データを活用することや環境負荷を低減するなど、持続可能なインフラ整備を推進してまいります。 「新たなモビリティの対応」として、自動運転社会に対応したソリューションを探求するため、他社との連携、オープンイノベーションを活性化してまいります。 当社グループは創立80周年を迎え、長年培ってきた道路交通安全分野における経験と技術を土台に社会課題の解決を目的とした新たな価値を創造してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国による通商政策による影響が残るものの緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響を注視する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。 当社グループの主要事業であり、官需を主とする社会インフラ事業につきましては、老朽化したインフラの大規模修繕を中心に、公共事業は底堅く推移しております。そのような状況下、社会インフラの維持・保全、災害に対する防災・減災等、ニーズを先取りした道路交通安全を守るシステム開発に注力し、社会課題の解決に取り組んでおります。 当連結会計年度におきましては、新システムの提案による新規受注の獲得を継続し、売上については受注案件の進捗もあり前年同期並みに推移しましたが、利益面については、工期延期の影響による原価見積もりの上昇、物価高騰による資材コストの上昇の影響もあり、前年同期を下回りました。 これらの結果、当連結会計年度におきましては、売上高17,307百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益1,749百万円(前年同期比36.4%減)、経常利益1,794百万円(前年同期比35.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,518百万円(前年同期比31.2%減)となりました。 また、当連結会計年度末の受注残高は16,704百万円となりました。 ② 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における流動資産は19,800百万円(前年同期19,146百万円)となり、654百万円の増加となりました。これは主に、契約資産(前年同期比2,909百万円減)、仕掛品(前年同期比664百万円減)、電子記録債権(前年同期比258百万円減)、受取手形(前年同期比115百万円減)が減少したものの、現金及び預金(前年同期比3,096百万円増)、売掛金(前年同期比1,752百万円増)が増加したことによるものであります。固定資産は9,436百万円(前年同期8,390百万円)となり、1,045百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産(前年同期比120百万円減)が減少したものの、投資その他の資産(前年同期比1,118百万円増)が増加したことによるものであります。 この結果、資産合計は29,237百万円(前年同期27,537百万円)となり、前連結会計年度末と比べ1,699百万円の増加となりました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債は4,664百万円(前年同期4,881百万円)となり、216百万円の減少となりました。これは主に、契約負債(前年同期比975百万円増)が増加したものの、電子記録債務(前年同期比1,166百万円減)が減少したことによるものであります。固定負債は581百万円(前年同期256百万円)となり、325百万円の増加となりました。これは主に繰延税金負債(前年同期比305百万円増)が増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は5,246百万円(前年同期5,137百万円)となり、前連結会計年度末と比べ108百万円の増加となりました。(純資産) 当連結会計年度末における株主資本は22,783百万円(前年同期21,737百万円)となり、1,045百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金(前年同期比1,019百万円増)が増加したことによるものであります。その他の包括利益累計額は1,207百万円(前年同期661百万円)となり、545百万円の増加となりました。これは、退職給付に係る調整累計額(前年同期比293百万円増)、その他有価証券評価差額金(前年同期比252百万円増)が増加したことによるものであります。 この結果、純資産合計は23,990百万円(前年同期22,399百万円)となり、前連結会計年度末と比べ1,591百万円の増加となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は3,096百万円増加(前年同期は549百万円の減少)し、7,539百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は3,872百万円(前年同期は433百万円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の増減額△1,019百万円の減少要因はあるものの、売上債権の増減額2,507百万円,税金等調整前当期純利益2,107百万円の増加要因によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により支出した資金は270百万円(前年同期は563百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入370百万円の増加要因はあるものの、有形固定資産の取得による支出△270百万円、投資有価証券の取得による支出△286百万円の減少要因によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により支出した資金は500百万円(前年同期は409百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額△498百万円の減少要因によるものであります。 当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入れのほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資、関係会社株式の取得等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましても自己資金を基本としております。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期増減率(%)社会インフラ事業(千円)17,448,917△9.1(注)金額は販売価格により記載しております。 b.商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期増減率(%)社会インフラ事業(千円)118,805△21.3 c.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期増減率(%)受注残高(千円)前年同期増減率(%)社会インフラ事業17,356,4236.916,704,4640.3 d.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期増減率(%)社会インフラ事業(千円)17,307,3820.3(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)東日本高速道路株式会社1,593,0979.22,938,29617.0中日本高速道路株式会社2,580,19214.91,731,96910.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は17,307百万円(前年同期比0.3%増)、売上総利益は4,991百万円(前年同期比15.5%減)となり、売上総利益率28.8%となりました。売上については受注案件の進捗もあり前年同期並みに推移しましたが、利益面については、工期延期の影響による原価見積もりの上昇、物価高騰による資材コストの上昇の影響もあり、前年同期を下回りました。 販売費及び一般管理費は3,241百万円(前年同期比2.7%増)を計上し、営業利益は1,749百万円(前年同期比36.4%減)となりました。また、法人税等調整額を含む法人税等合計は589百万円(前年同期比13.6%減)となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,518百万円(前年同期比31.2%減)となり、増収減益となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、社会インフラ事業のエンドユーザーの大半は道路管理者(国土交通省、各高速道路会社、地方公共団体等)が中心であり、官公庁への依存度が高くなっております。そのため、政府の整備計画等に基づく支出や財政政策等が経営成績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、安全・快適で豊かな社会の実現のために、道路交通安全を守る設備を総合的に提案してまいります。当社グループ製品だけでなく他社との連携を活性化し、社会課題の解決を総合的に提案してまいります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、材料費、外注費と労務費、販売費及び一般管理費等があります。また、設備投資需要としては生産設備更新等に加え情報処理のための無形固定資産投資等があります。当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金は、内部資金を中心に活用を行っております。また、運転資金の効率的な調達を行うため国内金融機関において当座貸越契約を締結しております。 ③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、利益を原資とした新たな価値の提供、需要の創出のために、業績の向上が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え営業利益及び営業利益率を重要な指標として位置づけております。当連結会計年度における営業利益は1,749百万円(前年同期比36.4%減)、営業利益率は10.1%(前年同期比5.8ポイント減)でした。引き続きこれらの指標が改善されるよう努めてまいります。

事業リスク

  • 公共事業への高い依存度
    主要顧客が官公庁であるため、政府の道路整備計画の変更や財政政策、入札制度の予期せぬ変更が業績に直接影響を及ぼす可能性があります。公共事業の予算削減や計画延期が発生した場合、受注機会の減少や売上高の低下に繋がるリスクがあります。
  • サプライチェーンの不安定性
    世界的な感染症や紛争などによるサプライチェーンの混乱、原材料価格の高騰は、部材調達の長期化やコスト上昇を引き起こす可能性があります。代替部品の活用や前倒し調達で対応していますが、状況が長期化すると利益率の悪化や納期遅延に繋がり、業績に影響を及ぼす恐れがあります。
  • 売上計上の季節的偏り
    社会インフラ事業は官需が中心であり、予算執行期間の年度後半、特に第4四半期に工事物件の完工が集中する傾向があります。これにより、売上高や営業利益が特定の時期に集中するため、四半期ごとの業績変動が大きくなる可能性があります。また、追加工事や工法変更による原価先行も一時的な収益低下を招くリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,102 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) リスク管理体制 当社グループは、経営に重大な影響を及ぼすリスクに対して、方針および重要事項の決定を担うとともに、適切なリスク管理体制の構築と維持を指示する最高機関としてリスク管理・コンプライアンス委員会を設置し、グループ全体のリスク情報を一元管理することで日常よりリスクの低減活動に取り組んでおります。 これらの活動状況については、隔月ごとに開催するリスク管理・コンプライアンス委員会に報告され、リスクの状況及び対策の有効性についての評価を実施し、その結果を取締役会に報告しております。 (2) 主要な事業活動の前提となる事項について 当社グループが営む社会インフラ事業は、建設業許可が必要であり、当社において次のとおり建設業許可を受けております。・特定建設業許可電気工事業、電気通信工事業・一般建設業許可とび・土木工事業、鋼構造物工事業、機械器具設置工事業、消防設備工事業 これらの建設業許可は5年ごとの更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限はいずれも2030年8月であります。 これらの建設業許可は、建設業法第8条及び同法第17条に欠格要件が規定されており、当該要件に抵触した場合、許可等の取消し、又は期間を定めてその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。また、建設業法第29条に建設業許可の取消し、第28条において業務停止等の処分の要件が規定されており、当該要件に抵触した場合には、許可の取消しまたは期間を定めてその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。 当社には、現時点において許可の取消しまたは業務の停止等の事由となる事実はないと認識しておりますが、当該許可の取消しまたは業務の停止等を命じられた場合には、社会的信頼の毀損や契約破棄等により当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) リスクの分類分類内容発生の可能性影響度コンプライアンスリスク①入札制度中大経営環境リスク②受注競争中大 ③官公庁の依存度中大 ④購買調達中大 ⑤売上時期高中 ⑥企業買収低大人材リスク⑦人材確保低中災害リスク⑧自然災害中大品質リスク⑨賠償責任低大財務リスク⑩与信管理低中 ⑪資産管理中中情報リスク⑫情報セキュリティ中大 ①入札制度に関する影響について 社会インフラ事業におけるエンドユーザーは道路管理者(国土交通省、各高速道路会社、地方公共団体等)が中心であり、官公庁が事業主となる公共事業への依存度が高くなっております。そのため、これらの販売については各事業体が実施する入札に応募し、落札することが前提条件となっております。これら入札手続きにおける書類の不備など何らかの不手際があった場合は、営業停止や指名停止の処分が科せられることがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②受注競争に関する影響について 当社グループは社会インフラ事業のパイオニアとして独自技術を確保・維持しており、特許等も保有しております。今後更なる技術力向上とコスト競争力強化に努めてまいりますが、今後、類似製品の競合による競争の激化や入札制度に予期せぬ変更が生じ、入札価格が著しく下落した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。③政府の道路整備計画や財政政策等の影響について 社会インフラ事業におけるエンドユーザーは道路管理者(国土交通省、各高速道路会社、地方公共団体等)が中心であり、官公庁が事業主となる公共事業への依存度が高くなっております。そのため、政府の道路整備方針の転換や整備期間の延期、財政政策など当社ではコントロール出来ない外部環境の変化が業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループではこのようなリスクを回避するため、新規市場の開拓や新製品の開発、新規事業の創出により官公庁への依存度を低減させることに取り組んでおりますが、これら活動が想定どおりに進捗しない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。④購買調達の影響について 世界的な感染症や紛争の発生等によるサプライチェーンの乱れや原材料価格の高騰により、部材調達の長納期化や価格上昇が発生する可能性があります。当社グループにおいては、日常から調達状況の情報収集に努め、前倒しで確保するなど安定調達に努めるとともに、代替部品による設計変更などの対策を行っておりますが、この状況が長期化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤売上時期の影響について 社会インフラ事業においては、基本的に「単年度発注、単年度納め」である官需が中心のため、予算執行期間の年度後半に工事物件の完工が集中する傾向にあります。そのため、当社グループの売上高は下半期、特に第4四半期に集中する傾向があります。 また、入札時に発注仕様を確認することで入札金額を決定し、落札した工事物件をその発注仕様に基づいて施工しておりますが、発注者からの追加工事の要請や実際の施工現場の状況が入札時の想定と異なるなど、発注仕様から変更を要する場合、発注者と協議のうえ、追加工事や工法を見直すことがあります。その場合、原価の発生時期と追加工事や工法変更に係る設計変更契約の締結時期にずれが生じ、原価が先行することで一時的に収益が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 2026年3月期における四半期毎の売上高及び営業利益は次のとおりです。 (単位:百万円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期売上高1,8163,8004,1087,582営業利益△2232243551,392 ⑥企業買収等について 市場再編による淘汰が起こった場合、経営権を握るための一方的な大量の株式の買付を行う動きが想定され、当社グループが企業買収の対象となる場合があります。敵対的買収には買収防衛策を導入することで対策を講じておりますが買収に至った場合、買収の目的や買収後の経営方針によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の事業展開によっては、当社グループが他企業の買収を実施する場合があります。企業買収は十分な検討のもと、成長に資すると判断したものを実施することになりますが、買収後の施策の進捗が思わしくない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦人材確保の影響について 当社グループが事業を展開・拡大していくためには、常に顧客ニーズに応えた製品を提供し続けていくことが重要であり、そのための一定水準の技術力をもった人材を確保し、育成していくことが課題であります。常に仕事の質と量に見合った組織と人員体制を維持していくため、キャリア採用による即戦力人材の獲得と将来を見据えた新卒採用に取組むとともに、研修と実務経験の連携による技術者の育成と技術力の向上・維持に取組んでおりますが、優秀な人材を確保出来ない場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑧自然災害の影響について 地震や台風などの自然災害により、当社グループの生産拠点及び外注先が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高の減少や巨額の復旧費用を要する可能性があります。そのため、不測の事態への備えとして建物の災害対策補強の実施、安否確認システムの導入、リモート環境での業務遂行の円滑化に取り組んでおりますが、想定外の事象が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨製品の欠陥による影響について 当社グループは顧客ニーズに応じた製品の開発・製造・施工業務を行っております。これらの品質に関しては常に万全を期しており、さらに製造物責任賠償・請負賠償に備え関連保険に加入しておりますが、予期せぬ欠陥や施工における事故が原因で顧客に深刻な損失をもたらした場合、損失に対する責任を問われる可能性があります。また、これらの損害が発生した場合の社会的責任を問われることや信用失墜も想定され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑩取引先の信用の影響について 当社グループは、国内外において様々な顧客や仕入先との取引を行っております。取引先の信用については、定期的な信用調査や信用リスクに応じた取引限度額の設定、貸倒引当金の計上など、信用リスク管理のための施策を講じておりますが、取引先の財政状態の悪化や経営破綻等が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑪保有資産の影響について 当社グループは様々な資産を保有しており、定期的な不動産の現状確認や政策保有株式に関する管理体制を構築し、適切な評価・管理に努めております。しかしながら、建物や土地、政策保有株式などの資産価値が急激に下落した場合又は、収益性が悪化した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑫情報セキュリティの影響について 当社グループは業務上、顧客が保有する機密情報を取り扱っており、コンピューターウイルスや不正アクセスをはじめとするサイバー攻撃、人為的過失当により情報の漏洩が発生する可能性があります。当社グループでは、外部への情報流出や外部からの不正侵入を防ぐセキュリティ対策など未然に防止するよう努めるとともに、セキュリティ教育を定期的に実施することにより社員のセキュリティに対する意識向上を図っておりますが、万一情報漏洩が発生した場合には顧客からの損害賠償請求や信用失墜等の事態を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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