事業の概要
- 電子光学機器の製造販売: 日本電子グループは、電子顕微鏡や分析装置といった最先端の電子光学機器を開発・製造・販売しています。これらの機器は、物質のミクロな構造や組成を詳細に分析するために不可欠であり、研究機関や企業の技術開発を支える重要な役割を担っています。
- 分析・計測機器の提供: 核磁気共鳴装置や質量分析計などの分析機器、走査電子顕微鏡などの計測検査機器も手掛けています。これらの製品は、科学研究、品質管理、新素材開発など幅広い分野で活用され、高精度なデータ取得を可能にすることで、顧客の課題解決に貢献しています。
- 産業・医用機器への展開: 半導体製造に不可欠な電子ビーム描画装置などの産業機器や、病院で使われる自動分析装置などの医用機器も提供しています。これらの事業は、それぞれの専門分野において高い技術力を要し、社会のインフラや医療の発展に貢献するビジネスモデルを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 理科学・計測機器事業: 透過電子顕微鏡、分析電子顕微鏡、走査電子顕微鏡、核磁気共鳴装置、質量分析計などを製造販売しています。この事業は、科学研究や品質管理、新素材開発など幅広い分野で活用され、売上高1,247.93億円、営業利益150.17億円と、グループの中核を担う稼ぎ頭です。
- 産業機器事業: 電子ビーム描画装置や電子ビーム金属3Dプリンターなどを手掛けています。半導体製造や先端材料開発に不可欠な装置を提供しており、売上高564.83億円、営業利益263.16億円と、高い収益性を誇る事業です。特に電子ビーム描画装置は、微細加工技術を支える重要な製品です。
- 医用機器事業: 自動分析装置や臨床検査情報処理システム、全自動アミノ酸分析機などを製造販売しています。医療機関での診断や研究に貢献する製品を提供しており、売上高154.18億円、営業利益6.62億円です。人々の健康を支える重要な役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ScientificAndMeasurementInstruments | 事業 | 1,248 | 150 | 12.0% |
| IndustrialEquipment | 地域 | 565 | 263 | 46.6% |
| MedicalEquipment | 事業 | 154 | 7 | 4.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社、以下同じ)は、当社、子会社33社および関連会社1社で構成され、電子光学機器、分析機器、計測検査機器、産業機器、医用機器の製造販売を主な内容とし、更にこれらに附帯する製品・部品の加工委託、保守・サービス、周辺機器の仕入販売を営んでおります。 当社グループの事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分は、電子光学機器、分析機器および計測検査機器を理科学・計測機器事業、産業機器を産業機器事業、医用機器を医用機器事業としております。区分主要製品主要な会社電子光学機器透過電子顕微鏡、分析電子顕微鏡、電子プローブマイクロアナライザ、光電子分光装置、オージェマイクロプローブ、電子顕微鏡周辺機器当社、日本電子山形㈱、日本電子インスツルメンツ㈱JEOL USA,INC.、JEOL(EUROPE)SAS、JEOL(U.K.)LTD.、JEOL(EUROPE)B.V.、JEOL(Nordic)AB、JEOL ASIA PTE.LTD.、JEOL(GERMANY)GmbH、JEOL(AUSTRALASIA)PTY.LTD.、その他13社(海外)分析機器核磁気共鳴装置、電子スピン共鳴装置、質量分析計(MALDI飛行時間質量分析計、ガスクロマトグラフ質量分析計、液体クロマトグラフ質量分析計)、ポータブルガスクロマトグラフ、ガスモニタ分析装置、X線CT微細構造解析システム当社、日本電子インスツルメンツ㈱、ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー㈱JEOL USA,INC.、JEOL(EUROPE)SAS、JEOL(U.K.)LTD.、JEOL(EUROPE)B.V.、JEOL(Nordic)AB、JEOL ASIA PTE.LTD.、JEOL(GERMANY)GmbH、JEOL(AUSTRALASIA)PTY.LTD.、その他11社(海外)計測検査機器走査電子顕微鏡、分析走査電子顕微鏡、電子顕微鏡周辺機器、複合ビーム加工観察装置、集束イオンビーム加工観察装置、薄膜試料作製装置、クロスセクションポリッシャ、エネルギー分散形蛍光X線分析装置当社、日本電子山形㈱、日本電子インスツルメンツ㈱JEOL USA,INC.、JEOL(EUROPE)SAS、JEOL(U.K.)LTD.、JEOL(EUROPE)B.V.、JEOL(Nordic)AB、JEOL ASIA PTE.LTD.、JEOL(GERMANY)GmbH、JEOL(AUSTRALASIA)PTY.LTD.、その他13社(海外)産業機器電子ビーム描画装置(スポットビーム描画、可変成形ビーム描画)、直進形電子銃・電源、電子ビーム蒸着用電子銃・電源、プラズマ発生用高周波電源、内蔵形プラズマ銃・電源、高周波誘導熱プラズマ装置、電子ビーム金属3Dプリンター当社、日本電子インスツルメンツ㈱JEOL USA,INC.、JEOL(EUROPE)SAS、JEOL(U.K.)LTD.、JEOL(EUROPE)B.V.、JEOL(Nordic)AB、JEOL ASIA PTE.LTD.、JEOL(GERMANY)GmbH、JEOL TAIWAN SEMICONDUCTORS LTD.、JEOL(AUSTRALASIA)PTY.LTD.、その他8社(海外)医用機器自動分析装置、臨床検査情報処理システム、全自動アミノ酸分析機当社、日本電子山形㈱、日本電子インスツルメンツ㈱JEOL(EUROPE)SAS、JEOL(U.K.)LTD.、JEOL(EUROPE)B.V. 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)1. 無印 連結子会社 ※1 非連結子会社で持分法適用会社 ※2 関連会社で持分法適用会社2. 当社は、当社の医用機器事業を継承させるための分割準備会社として、2025年9月25日に㈱医用機器事業分割準備会社を設立し、同社を連結子会社といたしました。また、2026年4月1日付で同社に対して会社分割(簡易吸収分割)により同事業を承継させ、その株式の全てをシスメックス㈱へ譲渡いたしました。3. 当社は、J&B TECHNICAL OPERATIONS LTD.の株式を2026年3月31日に31%追加取得いたしました。また、同社の全株式を2026年4月16日に追加取得し、同社を完全子会社といたしました。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 最先端機器を世界市場で販売し、新製品を継続的に投入しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 電子顕微鏡など最先端機器の開発・製造には高度な技術力と継続的な研究開発が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:海外での事業活動における予期せぬ法律・規制変更 / 為替相場の変動 / 金利変動のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
日本電子は、電子顕微鏡や計測機器分野で高い技術力を有するが、特定の特許やブランド力が圧倒的というよりは、長年の研究開発による技術蓄積が競争力の源泉となっている。市場シェアは高いものの、競合他社も追随しており、独占的なIPとは言えない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
同社の製品は、大学や研究機関、大手製造業などで使用されており、導入には高額な初期投資とオペレーションの習熟が必要となる。そのため、一度導入した顧客が他社製品へ乗り換えるには、再教育コストやデータ互換性の問題が発生し、一定のスイッチングコストが存在する。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
日本電子の製品は、個々の研究者や企業が利用するものであり、ユーザーが増えることで製品自体の価値が向上するようなネットワーク効果は基本的に見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
高品質な製品を製造するための高度な技術と設備投資が必要であり、コスト競争力で他社を圧倒するような構造的な優位性は見出しにくい。むしろ、高付加価値製品に特化している。
規模の経済★★★☆☆
電子顕微鏡や半導体製造装置用計測機器などのニッチ市場において、世界的に見てもトップクラスのシェアを誇る。この規模の経済性により、研究開発への投資余力や生産効率を高めていると考えられる。
- 最先端技術と製品開発力: 電子顕微鏡をはじめとする理科学・計測機器分野で、世界をリードする最先端技術を保有しています。継続的な研究開発により新製品を市場に投入し、高い競争力を維持している点が強みです。これにより、常に進化する顧客ニーズに対応し、優位性を確立しています。
- グローバルな販売・サービス網: 米国、欧州、中国、東南アジアなど世界中に販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、多様な地域の顧客に製品を提供し、保守・サービスも行うことで、顧客との長期的な関係を築き、安定した収益基盤を構築しています。
- 多角的な事業ポートフォリオ: 電子光学機器、分析機器、計測検査機器、産業機器、医用機器と幅広い分野で事業を展開しています。これにより、特定の市場の変動リスクを分散し、各分野の専門性を活かして安定した経営を目指すことができる点が競争優位性となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は、「創造と開発」を基本とし、常に世界最高の技術に挑戦し、製品を通じて科学の進歩と社会の発展に貢献することを経営理念としております。今般、長期ビジョンとして『ビジョン2035』を設定し、「最先端テクノロジーに挑戦するお客様とイノベーションを共創する、グローバルリーダー*になる」を掲げております。*「グローバルリーダー」とは、半導体やライフサイエンスなどの重点市場において、トップクラスのシェアを目指すことを意味する。 (2)経営戦略等当社グループは、2025年度から2029年度を対象とする中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」を策定しております。今般の中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」では、2029年度を達成目標年度とし、従来取り組んでいる「YOKOGUSHI」戦略を深化させ、「YOKOGUSHI 2.0」として分野別のソリューション提供の基盤を更に強化します。特に高い市場成長性が見込まれ、かつ当社グループの持つニッチなテクノロジーが活用できる半導体・ライフサイエンスの分野を重点領域に設定し、この分野での成長を実現します。そして、製品ごとにマーケットへアプローチする方法を変え、マーケットが必要とする課題解決型のソリューションを創出し、最先端テクノロジーに挑戦するお客様の想像を超えるイノベーションを提供できるグローバルリーダーになることを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」において、売上高営業利益率21.5%、自己資本当期純利益率(ROE)15%以上、投下資本利益率(ROIC)15%以上を最終年度である2029年度の達成目標としております。 (4)経営環境当連結会計年度における我が国の経済状況は、原材料価格やエネルギーコストの上昇による影響が一部に見られたものの、企業収益の改善を背景とした設備投資の持ち直しや、雇用・所得環境の緩やかな回復、インバウンド需要の回復などにより、全体として底堅く推移しました。一方で、為替相場の変動や金融政策の転換に伴う影響に加え、ウクライナ情勢や中東地域を含む国際情勢の不安定化、中国経済の成長鈍化など、国内外の景気動向については依然として先行き不透明な状況が続いております。 (5)事業上および財務上の対処すべき課題従来取り組んでいる「YOKOGUSHI」戦略を深化させ、「YOKOGUSHI 2.0」として分野別のソリューション提供の基盤を更に強化します。特に高い市場成長性が見込まれ、かつ当社グループの持つニッチなテクノロジーが活用できる半導体・ライフサイエンスの分野を重点領域に設定し、この分野での成長を実現します。そして、製品ごとにマーケットへアプローチする方法を変え、マーケットが必要とする課題解決型のソリューションを創出し、最先端テクノロジーに挑戦するお客様の想像を超えるイノベーションを提供できるグローバルリーダーになることを目指します。 基本的な考え方① 長期ビジョン『ビジョン2035』の策定「最先端テクノロジーに挑戦するお客様とイノベーションを共創する、グローバルリーダーになる」を長期ビジョンとして掲げ、半導体、ライフサイエンス分野を重点領域として設定。 ② 『YOKOGUSHI 2.0』の設定「YOKOGUSHI」を「YOKOGUSHI 2.0」に進化させ、3軸(①機器/機能、②アプリケーション/サービス、③共創)の革新・拡張を通じて、高い付加価値創出による分野別ソリューションを強化。 ③ 収益性の向上への取り組み持続的な成長に向け、資本効率を重視した経営を促進し、コア事業の「稼ぐ力」を磨くとともに、強い事業基盤の構築を進める。 ④ 投資・株主還元への取り組み戦略的な投資による成長機会の追求と株主への還元を通じて、収益性の改善と株主満足度の向上を実現する。 ⑤ “人・組織・社会”に力点をおいた持続可能な成長に向けた社会的責任の取り組み顧客満足度や従業員エンゲージメントの向上を図り、ガバナンスの強化やゼロカーボンアクションの推進を通じて、持続可能な成長を目指す。 当社グループは、「創造と開発」を基本とし、常に世界最高の技術に挑戦し、製品を通じて科学の進歩と社会の発展に貢献することを経営理念としております。中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」への取り組みにより、この経営理念とビジョンの具現化に向けて、持続可能性と資本効率の両立を重視した経営の推進を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は、「創造と開発」を基本とし、常に世界最高の技術に挑戦し、製品を通じて科学の進歩と社会の発展に貢献することを経営理念としております。今般、長期ビジョンとして『ビジョン2035』を設定し、「最先端テクノロジーに挑戦するお客様とイノベーションを共創する、グローバルリーダー*になる」を掲げております。*「グローバルリーダー」とは、半導体やライフサイエンスなどの重点市場において、トップクラスのシェアを目指すことを意味する。 (2)経営戦略等当社グループは、2025年度から2029年度を対象とする中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」を策定しております。今般の中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」では、2029年度を達成目標年度とし、従来取り組んでいる「YOKOGUSHI」戦略を深化させ、「YOKOGUSHI 2.0」として分野別のソリューション提供の基盤を更に強化します。特に高い市場成長性が見込まれ、かつ当社グループの持つニッチなテクノロジーが活用できる半導体・ライフサイエンスの分野を重点領域に設定し、この分野での成長を実現します。そして、製品ごとにマーケットへアプローチする方法を変え、マーケットが必要とする課題解決型のソリューションを創出し、最先端テクノロジーに挑戦するお客様の想像を超えるイノベーションを提供できるグローバルリーダーになることを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」において、売上高営業利益率21.5%、自己資本当期純利益率(ROE)15%以上、投下資本利益率(ROIC)15%以上を最終年度である2029年度の達成目標としております。 (4)経営環境当連結会計年度における我が国の経済状況は、原材料価格やエネルギーコストの上昇による影響が一部に見られたものの、企業収益の改善を背景とした設備投資の持ち直しや、雇用・所得環境の緩やかな回復、インバウンド需要の回復などにより、全体として底堅く推移しました。一方で、為替相場の変動や金融政策の転換に伴う影響に加え、ウクライナ情勢や中東地域を含む国際情勢の不安定化、中国経済の成長鈍化など、国内外の景気動向については依然として先行き不透明な状況が続いております。 (5)事業上および財務上の対処すべき課題従来取り組んでいる「YOKOGUSHI」戦略を深化させ、「YOKOGUSHI 2.0」として分野別のソリューション提供の基盤を更に強化します。特に高い市場成長性が見込まれ、かつ当社グループの持つニッチなテクノロジーが活用できる半導体・ライフサイエンスの分野を重点領域に設定し、この分野での成長を実現します。そして、製品ごとにマーケットへアプローチする方法を変え、マーケットが必要とする課題解決型のソリューションを創出し、最先端テクノロジーに挑戦するお客様の想像を超えるイノベーションを提供できるグローバルリーダーになることを目指します。 基本的な考え方① 長期ビジョン『ビジョン2035』の策定「最先端テクノロジーに挑戦するお客様とイノベーションを共創する、グローバルリーダーになる」を長期ビジョンとして掲げ、半導体、ライフサイエンス分野を重点領域として設定。 ② 『YOKOGUSHI 2.0』の設定「YOKOGUSHI」を「YOKOGUSHI 2.0」に進化させ、3軸(①機器/機能、②アプリケーション/サービス、③共創)の革新・拡張を通じて、高い付加価値創出による分野別ソリューションを強化。 ③ 収益性の向上への取り組み持続的な成長に向け、資本効率を重視した経営を促進し、コア事業の「稼ぐ力」を磨くとともに、強い事業基盤の構築を進める。 ④ 投資・株主還元への取り組み戦略的な投資による成長機会の追求と株主への還元を通じて、収益性の改善と株主満足度の向上を実現する。 ⑤ “人・組織・社会”に力点をおいた持続可能な成長に向けた社会的責任の取り組み顧客満足度や従業員エンゲージメントの向上を図り、ガバナンスの強化やゼロカーボンアクションの推進を通じて、持続可能な成長を目指す。 当社グループは、「創造と開発」を基本とし、常に世界最高の技術に挑戦し、製品を通じて科学の進歩と社会の発展に貢献することを経営理念としております。中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」への取り組みにより、この経営理念とビジョンの具現化に向けて、持続可能性と資本効率の両立を重視した経営の推進を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は、次のとおりであります。 ① 財政状態および経営成績の状況当連結会計年度における我が国の経済状況は、原材料価格やエネルギーコストの上昇による影響が一部に見られたものの、企業収益の改善を背景とした設備投資の持ち直しや、雇用・所得環境の緩やかな回復、インバウンド需要の回復などにより、全体として底堅く推移しました。一方で、為替相場の変動や金融政策の転換に伴う影響に加え、ウクライナ情勢や中東地域を含む国際情勢の不安定化、中国経済の成長鈍化など、国内外の景気動向については依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況下、当社グループは、中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」(2025年度~2029年度)に掲げる重点戦略を強力に推進し、企業価値の向上および経営基盤の強化を図るとともに受注・売上の確保に努めました。この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ19,539百万円増加し、242,026百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ11,293百万円増加し、97,127百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ8,245百万円増加し、144,898百万円となりました。b.経営成績当連結会計年度の売上高は179,353百万円(前期196,695百万円に比し8.8%減)となりました。損益面におきましては、営業利益は26,017百万円(前期35,501百万円に比し26.7%減)、経常利益は28,610百万円(前期34,424百万円に比し16.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は22,097百万円(前期18,688百万円に比し18.2%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。1) 理科学・計測機器事業米国政府による科学技術関連予算削減などを背景に先行き不透明感はあるものの、電子顕微鏡を中心とした引き合いは堅調に推移しております。この結果、当事業の売上高は116,295百万円(前期比6.8%減)となりました。2) 産業機器事業シングルビームマスク描画装置とスポットビーム型電子ビーム描画装置の受注・売上は堅調に推移しました。特にスポットビーム型電子ビーム描画装置は、AIデータセンター向け光トランシーバに用いられるDFBレーザーの高性能化・多様化を背景に、量産立ち上げを含む製造工程向けの今後の更なる需要増加が期待されます。一方、マルチビームマスク描画装置は、市場環境に回復の兆しは見られるものの、主要顧客における設備投資の本格的な回復が想定より遅れており、需要の立ち上がりには引き続き時間を要しております。この結果、当事業の売上高は48,131百万円(前期比14.8%減)となりました。3) 医用機器事業生化学自動分析装置を中心に受注・売上ともに堅調に推移しました。この結果、当事業の売上高は14,926百万円(前期比3.2%減)となりました。なお、当社の医用機器事業につきましては、当社が分割準備会社として新たに設立した完全子会社に対し、会社分割(簡易吸収分割)により承継させた上、当該完全子会社の全株式をシスメックス株式会社(代表取締役社長:松井石根)へ譲渡いたしました。本件につきましては、所要の承認手続きを経て、2026年4月1日付で株式譲渡手続きを完了しております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は37,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,721百万円増加しました。当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動による資金の増加は16,000百万円(前期は23,104百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が29,488百万円、減価償却費が5,369百万円であったことに対して、法人税等の支払額が10,259百万円であったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動による資金の減少は13,762百万円(前期は855百万円の資金の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が1,122百万円であったことに対して、有形固定資産の取得による支出が13,489百万円、無形固定資産の取得による支出が1,606百万円であったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動による資金の減少は1,552百万円(前期は17,116百万円の資金の減少)となりました。これは主に短期借入金の純増額が14,000百万円および長期借入による収入が8,000百万円であった一方で、長期借入金の返済による支出が4,413百万円、自己株式の取得による支出が12,770百万円および配当金の支払額が5,908百万円がであったことによるものであります。なお、不測の事態に備え、従来より銀行融資枠(コミットメントライン)を設定しております。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)前年同期比(%)理科学・計測機器事業115,01689.1産業機器事業43,13786.2医用機器事業16,462106.1合計174,61689.7(注)金額は、販売価格で表示しております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)理科学・計測機器事業119,17197.953,058105.7産業機器事業45,52391.748,43894.9医用機器事業15,375102.32,423122.7合計180,06996.6103,920100.7 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)前年同期比(%)理科学・計測機器事業116,29593.2産業機器事業48,13185.2医用機器事業14,92696.8合計179,35391.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積りと見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表および当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容a.経営成績等1) 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から19,539百万円増加し242,026百万円となりました。主な要因としては、建設仮勘定が11,601百万円増加、退職給付に係る資産が3,583百万円増加、現金及び預金が2,804百万円増加、工具、器具及び備品(純額)が2,116百万円増加し、繰延税金資産が1,982百万円減少、棚卸資産が1,488百万円減少、受取手形、売掛金及び契約資産が1,213百万円減少したこと等によります。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末から11,293百万円増加し97,127百万円となりました。主な要因としては、短期借入金が14,000百万円増加、長期借入金が4,732百万円増加し、契約負債が4,268百万円減少、未払法人税等が3,034百万円減少したこと等によります。当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金の増加があった一方で、自己株式の取得等による減少要因もあったことから、前連結会計年度末に比べ8,245百万円増加し、144,898百万円となりました。以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は前連結会計年度末から1.5ポイント減少し59.9%となりました。 2) 経営成績の状況当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比の8.8%減の179,353百万円となりました。この要因としては、産業機器事業を中心とした売上の減少が挙げられます。損益面においては、営業利益26,017百万円(前期35,501百万円に比し26.7%減)、経常利益28,610百万円(前期34,424百万円に比し16.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益22,097百万円(前期18,688百万円に比し18.2%増)となりました。この要因としては、売上高が減少したことが挙げられます。この結果、営業利益は前期に比し9,484百万円減少し、前期に比し為替差益は増加したものの、経常利益は5,814百万円減少しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券評価損の減少に伴い、前期に比し3,408百万円増加しました。当社グループでは、理科学・計測機器事業で培った技術を軸として産業機器事業および医用機器事業をグローバルに展開しております。理科学・計測機器事業においては、米国政府による科学技術関連予算削減などを背景に先行き不透明感はあるものの、電子顕微鏡を中心とした引き合いは堅調に推移しております。産業機器事業においては、シングルビームマスク描画装置とスポットビーム型電子ビーム描画装置の受注・売上は堅調に推移しました。特にスポットビーム型電子ビーム描画装置は、AIデータセンター向け光トランシーバに用いられるDFBレーザーの高性能化・多様化を背景に、量産立ち上げを含む製造工程向けの今後の更なる需要増加が期待されます。一方、マルチビームマスク描画装置は、市場環境に回復の兆しは見られるものの、主要顧客における設備投資の本格的な回復が想定より遅れており、需要の立ち上がりには引き続き時間を要しております。医用機器事業においては、生化学自動分析装置を中心に受注・売上とも堅調に推移しました。 2025年度から2029年度(5年間)を対象とする中期経営計画「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」を策定し、全中期経営計画「Evolving Growth Plan」(2022年度~2024年度)で取り組んできた「YOKOGUSHI」戦略を深化させ、「YOKOGUSHI 2.0」として分野別のソリューション提供の基盤をさらに強化します。特に高い市場成長性が見込まれ、かつ当社グループの持つニッチなテクノロジーが活用できる半導体・ライフサイエンスの分野を重点領域に設定し、この分野での成長を実現します。そして、製品ごとにマーケットへアプローチする方法を変え、マーケットが必要とする課題解決型のソリューションを創出し、最先端テクノロジーに挑戦するお客様の想像を超えるイノベーションを提供できるグローバルリーダーになることを目指してまいります。世界の科学技術を支えてきた当社グループが独自のコア技術と市場ニーズを結合させ、これからも社会に役立つ会社として持続的に成長できるよう、「Evolving Growth 2.0 -A New Horizon-」で策定した戦略の実現と数値目標の達成を目指してまいります。 b.経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③資本の財源および資金の流動性についての分析1) キャッシュ・フローの分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。2) 資金需要 当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費および人件費等)、受注獲得のための販売費、製品競争力強化および新製品開発を目的とした研究開発費が主な内容であります。投資活動については、製造用冶具設備および研究開発用設備への設備投資等が主な内容であります。 今後、成長分野に対しては必要な設備投資や研究開発投資等を継続していく予定です。3) 財務政策 当社グループは、運転資金、投資資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については有利子負債の調達を実施しております。 長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断し公募増資も視野にいれつつ実施していくこととしております。 また、資金調達コストの低減に努める一方、過度に金利変動リスクおよび為替変動リスクに晒されないよう、適切なヘッジ手段を検討・実施しております。 ④経営上の目標の達成・進捗状況当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長を確保するため、適正な利益を継続的に確保することを重点に置いております。このため、経営指標として、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)を重視しております。当連結会計年度における売上高営業利益率は14.5%(対前期比3.5ポイント減)、自己資本当期純利益率(ROE)は15.7%(対前期比1.4ポイント増)、投下資本利益率(ROIC)12.3%(対前期比6.2ポイント減)となりました。今後も引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。
事業リスク
- 海外事業活動のリスク: 売上の約7割を海外で稼ぐため、米国、欧州、中国、東南アジアなどの経済状況や、予期せぬ法律・規制の変更、安全保障に関わる輸出管理規制、テロや戦争といった地政学的リスクが経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 為替変動と金利上昇リスク: 海外売上が多いため、為替相場の変動は収益に影響を与えます。為替予約でヘッジしていますが、中長期的な変動はリスクです。また、有利子負債の一部は金利変動の影響を受けるため、金利が上昇すると支払利息や調達コストが増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 研究開発と市場変動リスク: 最先端機器を開発し続けるため、研究開発への多額の投資が必要です。新製品が期待通りの需要を獲得できない場合や、理科学・計測機器事業における官公庁の研究開発予算、産業機器・医用機器事業における市況の急激な変動が、業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績および財務状況等(株価等を含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。(1) 海外での事業活動について当社グループは、海外市場の開拓を積極的に進めております。その結果、主な販売先である米国、欧州、中国、東南アジアの経済変動の影響を受けやすくなっております。また、当社グループはグローバルな事業展開のなかで、海外法人は現地社会との協調・相互信頼に努めておりますが、海外での事業活動では次のようなリスクがあり、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。① 予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更② 安全保障に起因する各国の輸出管理規制および経済摩擦③ テロ、戦争等による社会的混乱(2) 為替相場の変動について当社グループの連結売上高の約7割は海外におけるものであり、当社グループは為替相場の変動に対処するために為替予約を中心とする為替変動リスクをヘッジする取引を必要に応じて行っていますが、中長期的な為替レートの変動は当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(3) 金利変動のリスクについて当社グループは、支払金利の変動リスクを回避し支払利息の固定化を図るために、個別契約ごとにデリバティブ取引(金利スワップ)をヘッジ手段として利用しておりますが、有利子負債の一部には、金利変動の影響を受けるものも含まれております。従って、金利上昇によって支払金利や調達コストが増加することにより、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 各セグメントのリスクについて当社グループは、理科学・計測機器、産業機器の分野において事業を展開しております。なお、医用機器事業につきましては、2026年4月1日付でシスメックス㈱に譲渡しております。各事業には以下のような業績変動要因があります。① 理科学・計測機器事業理科学・計測機器事業では、各国における官公庁の研究開発予算や民間企業の設備投資の動向により需要が増減し、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。② 産業機器事業産業機器事業では、市況の急激な変動による設備投資動向により、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。(5) 研究開発活動および人材育成について当社グループは電子顕微鏡など最先端機器を世界市場で販売しており、グローバル市場での製品の競争力強化のため、新製品を継続的に投入しております。当社グループの事業では新製品を継続的に市場に投入していく必要があるため、研究開発が経営の重要なテーマとなっており、そのため、将来の企業成長は主に新製品の開発の成果に依存するというリスクがあります。また、製品開発における人材確保や育成、また、大型装置の開発などでは多額の支出を行っても、それに応える充分な需要が確保できないリスク等があり、当社グループの企業成長および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) 当社グループの売上高における第4四半期の割合が高いことによる影響について当社グループの四半期別の売上高は、第4四半期が他の四半期に比べ高くなる傾向にあります。これは、官公庁や多くの民間企業において、年度末である3月に当社グループの製品の検収作業が行われることが多いためです。当社グループでは、この季節変動を考慮した計画策定を行い、当該時期の売上の維持・拡大に努めておりますが、製品の検収作業の遅延等により売上計上のタイミングが翌期にずれ込む等、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(7) 棚卸資産の廃棄、評価損について当社グループは、製品や部品の品質・環境基準や在庫管理には充分留意しておりますが、市場動向、技術革新、製品のライフサイクル等の急激な変化に伴い、棚卸資産の廃棄および評価損の計上等を実施した場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(8) 法的規制等について当社グループは、国内の法的規制のほかに国際ルール、現地での労働法、税法、環境法など各国の法的規制などを受けており、また、事業・投資の許可や製品の品質における規格取得義務などがあり、これらの法的規制等により、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。(9) のれんおよび無形固定資産について当社グループは、JEOL KOREA LTD.およびジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社を連結子会社としたことに伴い、のれんおよび無形固定資産を計上しております。当社グループは、当該のれんおよび無形固定資産につきましては、それぞれの事業価値および将来シナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、景気の悪化や業績が想定どおり進捗しない等の理由により収益性が低下した場合には、のれんの減損損失計上により、当社グループの経営成績および財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。(10) 保有資産における価格変動リスクについて当社グループは、金融機関や販売または仕入等に係る取引会社の投資有価証券(非上場を含む)を保有しているため、市場価格のあるものは相場価格の変動により、市場価格のない非上場株式等については当該会社の純資産、将来の事業計画等を総合的に勘案し、減損損失を計上する価格変動リスクを負っております。株式の価格変動リスクについては特別のヘッジ手段を用いておりません。なお、時価に関する情報は「第5 経理の状況」の金融商品関係および有価証券関係の注記に記載しております。(11) 重要な訴訟等について当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、紛争、その他法律的手続きの対象となるリスクがあります。これらの法的リスクについては、本社および関係会社に対する法令遵守の徹底を図るとともに、経営の効率化を進めるために内部監査室を設置し、本社監理および関係会社監理を行うこととしております。また、社長を委員長とし、社外弁護士も参加する「CSR(企業の社会的責任)委員会」を設置しております。当連結会計年度において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されていませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(12) 自然災害等の影響について当社グループでは、災害・事故などの発生に備えたリスク管理として、生産拠点の分散化および事業継続計画(BCP)の策定等を実施しております。しかし、大地震などの大規模自然災害や火災などの突発的な事故が発生した場合は、生産設備などに多大な損害を被る可能性があり、操業の中断により出荷に遅れが生じ、また破損した建物や設備の復旧に多額の費用がかかる恐れがあります。このような場合、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(13) 部材調達およびサプライチェーンの影響について当社グループは、信頼のおける仕入先を選定し、原材料、部品等の安定的な調達を行っております。自然災害や戦争・テロ等、社会の混乱によるサプライチェーンへの大きな影響、需要増加による部材の供給不足および価格の高騰等が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(14) 情報セキュリティ等のリスクについて当社グループでは、事業活動における技術情報や顧客情報等の秘密情報を保有しており、資産の盗難、紛失による情報漏洩やサイバー攻撃による情報の流出やシステム停止等の被害を防ぐため、情報セキュリティ委員会を設置し、下部の組織として各部門から選出された情報セキュリティ責任者、担当者を設置しております。さらに、社規として情報セキュリティポリシーを規定し、定期的な教育およびサイバー攻撃訓練メールの実施により、従業員のセキュリティ意識の向上に努めています。しかし、災害やサイバー攻撃、人的要因による障害が発生した場合、業務の停止や秘密情報の紛失、漏洩等のインシデントを起こし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。