事業の概要
- 電池・電子部品の製造販売FDKグループは、乾電池や充電池(アルカリ乾電池、ニッケル水素電池、リチウム電池、マンガン乾電池など)のほか、スイッチング電源や各種モジュールといったエレクトロニクス関連の素材・部品、そしてそれらの応用製品の製造と販売を主な事業としています。これにより、幅広い産業や消費者のニーズに応える製品を提供し、収益を上げています。
- グローバルな生産・販売体制日本国内だけでなく、中国やシンガポール、アメリカ、ドイツ、タイなど世界各地に子会社を展開し、製品の製造から販売までをグローバルに行っています。特に電池事業では、蓄電システムや各種強力ライトなども手掛けており、多様な製品ラインナップで国際市場での存在感を確立しています。
- 技術と応用製品で収益化単なる部品供給にとどまらず、培ってきた電池技術やエレクトロニクス技術を活かして、蓄電システムや各種モジュールといった応用製品も開発・提供しています。これにより、高付加価値な製品を通じて収益源を多様化し、技術力を直接的な事業成果に結びつけています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 電池事業の主力電池事業はFDKグループの主要な収益源であり、売上高489.56億円、営業利益11.43億円を計上しています。アルカリ乾電池、ニッケル水素電池、リチウム電池、マンガン乾電池といった多様な電池製品の製造・販売に加え、蓄電システムや各種強力ライトなども手掛けており、幅広い用途に対応しています。
- 電子事業の貢献電子事業は売上高142.15億円、営業利益2.51億円を計上しており、FDKグループのもう一つの柱です。スイッチング電源や各種モジュールなど、エレクトロニクス関連の素材・部品を提供しており、主にエレクトロニクス製品メーカーを顧客としています。技術力の高さが求められる分野で事業を展開しています。
- グローバルな事業展開FDKグループは、日本、中国、シンガポール、アメリカ、ドイツ、タイなどに子会社を持ち、電池事業と電子事業の両方でグローバルに事業を展開しています。特に中国や台湾には生産拠点を持ち、国際的なサプライチェーンを構築することで、世界中の市場に製品を供給しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Battery | 事業 | 490 | 11 | 2.3% |
| Electronics | 事業 | 142 | 3 | 1.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社10社、その他の関係会社1社で構成されております。当社、子会社は、乾電池・充電池およびエレクトロニクス関連の素材・部品とそれらの応用製品の製造および販売を主な事業内容としております。各事業における当社および主要な関係会社の位置付けは、次のとおりであります。 2026年3月31日現在区分主要な関係会社事業区分主要製品製造販売電池事業アルカリ乾電池ニッケル水素電池リチウム電池マンガン乾電池蓄電システム各種強力ライト電池製造設備(子会社)株式会社FDKエンジニアリングBAOTOU FDK CO., LTD.(子会社)XIAMEN FDK CORPORATION(子会社)FDK AMERICA, INC.FDK SINGAPORE PTE LTDFDK HONG KONG LTD.FDK ELECTRONICS GMBH電子事業スイッチング電源トナー各種モジュール(子会社) FDKパートナーズ株式会社 FUCHI ELECTRONICS CO.,LTD. (注) 1.当連結会計年度において、FUCHI ELECTRONICS CO., LTD.を存続会社とし、FDK TAIWAN LTD.を消滅会社とする吸収合併を実施いたしました。 2.当連結会計年度において、FDK(THAILAND)CO.,LTD.の清算手続きが結了しております。 事業の系統を図示すると概ね次のとおりであります。 (注) 1.※は連結子会社であります。2.富士通株式会社は当社の普通株式20,295千株(議決権比率58.91%)を保有しておりましたが、前連結会計年度において、SILITECH TECHNOLOGY CORPORATION による当社株式に対する公開買付けに応募した結果、2025年3月21日付で当社の親会社に該当しないこととなりました。3.当連結会計年度において、FUCHI ELECTRONICS CO., LTD.を存続会社とし、FDK TAIWAN LTD.を消滅会社として吸収合併を実施いたしました。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 電池およびエレクトロニクス分野における厳しい価格競争に直面しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 新製品・新技術の開発力と、他社製品と差別化を図れる技術とノウハウの蓄積。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変動 / 為替レートの変動 / 金利の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
FDKの事業内容(電池、電子部品)において、強力なブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに依存するビジネスモデルは見られない。ニッチな分野での技術力は存在する可能性はあるが、広範な競争優位に繋がる無形資産の存在は確認できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
FDKの主要製品である電池や電子部品は、顧客の製品設計に組み込まれる場合、切り替えには設計変更や検証コストが発生する可能性がある。しかし、製品の汎用性も高く、顧客が容易に代替品を探せる余地も大きいと推測される。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
FDKの事業は、製品の利用者が増えることでその価値が高まるネットワーク効果を生み出すビジネスモデルではない。BtoB中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような構造は存在しない。
コスト優位★☆☆☆☆
電池や電子部品業界は競争が激しく、価格競争に晒されやすい。FDKが他社と比較して構造的に大幅なコスト優位を持っているという情報は現時点では確認できない。効率的な生産体制の構築は継続的な課題と考えられる。
規模の経済★★☆☆☆
FDKは、特定の電池分野(例:ニッケル水素電池)や電子部品において一定の市場シェアを有している可能性はある。しかし、業界全体を支配するような規模の経済による寡占状態ではなく、効率的な規模の優位性は限定的と推測される。
- 多様な電池製品ラインナップアルカリ乾電池、ニッケル水素電池、リチウム電池、マンガン乾電池といった幅広い種類の電池を製造・販売しており、多様な顧客ニーズに対応できる強みがあります。これにより、特定の電池技術に依存せず、市場の変化に柔軟に対応できる体制を構築しています。
- エレクトロニクス技術と応用力スイッチング電源や各種モジュールなど、エレクトロニクス分野における素材・部品の製造技術を有しています。これらの技術を応用し、顧客の製品開発を支援することで、単なる部品供給にとどまらない付加価値を提供し、顧客との強固な関係を築いています。
- 国際的な事業展開力米国、欧州、アジアなど主要市場に販売拠点を持ち、中国や台湾に生産拠点を置くことで、グローバルな供給網と販売網を確立しています。これにより、地域ごとの市場特性に合わせた製品供給や、効率的な生産体制を構築し、国際競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループが属している電池やエレクトロニクス分野における価格競争や受注の急変動は大変厳しいものとなっております。当社グループはFDK戦略Framework「10年の計」で策定した「FDKグループは、Smart Energy Partnerとして、先進技術を結集し、お客様に電気エネルギーを安心して効率的に活用いただき、持続可能な社会の実現と発展に貢献します」をVisionとしております。そのVisionのもと、人々の暮らしと社会を支える企業と個々のユーザーにクリーン且つ、安全な電気エネルギーを安定的に活用できるオファリングをお届けし、2029年度に売上高800億円(うち新事業30%)、営業利益率7.5%を達成することをあるべき姿としています。中期事業計画「R2」(2023年度〜2025年度)の期間においては、ウクライナ・中東地域での地政学的不安定さが長期化、米国の通商政策の影響、中国のレアアース輸出規制、物価・人件費の上昇、中国経済の減速など外部環境の不透明感が増すなか、外部環境の変化に対するレジリエンスの強化を進めるとともに、財務体質の強化と成長基盤の構築を着実に推進いたしました。 また、「10年の計」で掲げたあるべき姿の実現に向け、当社グループは2026年4月に中期事業計画「R3」(2026年度〜2028年度)を策定し、「現行ビジネスの多角的拡大」、「事業ポートフォリオの多様化」、「失敗に学び、成長を実感できる文化の醸成」を柱としております。「現行ビジネスの多角的拡大」では、顧客ポートフォリオ・製品アプリケーションの拡大や製造体制の最適化等により成長市場の開拓と付加価値の増大を図ります。「事業ポートフォリオの多様化」では、次世代電池ならびに将来を見据えた革新型電池の開発加速ならびに新規ビジネスの開拓に取り組みます。「失敗に学び、成長を実感できる文化の醸成」においては、挑戦と失敗を次の成長に繋げる企業文化の醸成も重要な課題として推進してまいります。 当社グループがSmart Energy Partnerとしての役割を果たしていくためには、中期事業計画「R3」に掲げた施策を着実に実行し、経営品質および財務体質のさらなる強化を図ることが重要であると認識しております。あわせて、現行ビジネスの拡大と新規ビジネスの創出を両輪として成長を実現するとともに、外部環境変化への対応力を高め、収益性の向上を通じて企業価値の持続的な向上に繋げていくことが今後の課題であると認識しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループが属している電池やエレクトロニクス分野における価格競争や受注の急変動は大変厳しいものとなっております。当社グループはFDK戦略Framework「10年の計」で策定した「FDKグループは、Smart Energy Partnerとして、先進技術を結集し、お客様に電気エネルギーを安心して効率的に活用いただき、持続可能な社会の実現と発展に貢献します」をVisionとしております。そのVisionのもと、人々の暮らしと社会を支える企業と個々のユーザーにクリーン且つ、安全な電気エネルギーを安定的に活用できるオファリングをお届けし、2029年度に売上高800億円(うち新事業30%)、営業利益率7.5%を達成することをあるべき姿としています。中期事業計画「R2」(2023年度〜2025年度)の期間においては、ウクライナ・中東地域での地政学的不安定さが長期化、米国の通商政策の影響、中国のレアアース輸出規制、物価・人件費の上昇、中国経済の減速など外部環境の不透明感が増すなか、外部環境の変化に対するレジリエンスの強化を進めるとともに、財務体質の強化と成長基盤の構築を着実に推進いたしました。 また、「10年の計」で掲げたあるべき姿の実現に向け、当社グループは2026年4月に中期事業計画「R3」(2026年度〜2028年度)を策定し、「現行ビジネスの多角的拡大」、「事業ポートフォリオの多様化」、「失敗に学び、成長を実感できる文化の醸成」を柱としております。「現行ビジネスの多角的拡大」では、顧客ポートフォリオ・製品アプリケーションの拡大や製造体制の最適化等により成長市場の開拓と付加価値の増大を図ります。「事業ポートフォリオの多様化」では、次世代電池ならびに将来を見据えた革新型電池の開発加速ならびに新規ビジネスの開拓に取り組みます。「失敗に学び、成長を実感できる文化の醸成」においては、挑戦と失敗を次の成長に繋げる企業文化の醸成も重要な課題として推進してまいります。 当社グループがSmart Energy Partnerとしての役割を果たしていくためには、中期事業計画「R3」に掲げた施策を着実に実行し、経営品質および財務体質のさらなる強化を図ることが重要であると認識しております。あわせて、現行ビジネスの拡大と新規ビジネスの創出を両輪として成長を実現するとともに、外部環境変化への対応力を高め、収益性の向上を通じて企業価値の持続的な向上に繋げていくことが今後の課題であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態、経営成績等の状況当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境につきましては、設備投資の持ち直しの動きが見られたものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東地域における地政学的リスクの高まり、米国の通商政策の影響、中国のレアアース輸出規制、物価や人件費の上昇、米国での高い金利水準の継続、中国経済の減速など景気の先行きが不透明な状況で推移しました。このような状況のなか、当社グループは当連結会計年度が最終年度となる中期事業計画「R2」で柱に掲げた「主力ビジネスの利益ある成長の加速」、「新規ビジネスの始動と開拓」に向けた取り組みを推し進めており、技術VEによるコスト削減、徹底的な経費削減など光熱費・物流費、物価や人件費の上昇に対するレジリエンスの強化と新規ビジネスの獲得、深耕開拓に取り組みました。さらに、外部環境変化への追加施策として、これまで推進してきたDXによる業務効率化・人材活用最適化に向けた制度改革などに加え、現在の支援制度を拡充した時限的措置として「転進支援制度」を実施いたしました。電池事業ではリチウム電池で高容量タイプの高出力円筒形二酸化マンガンリチウム一次電池を開発、ニッケル亜鉛電池でグリッドフリーソーラーカーポートの実証実験に採用、ニッケル水素電池で水素貯蔵タンク用高容量AB2型水素吸蔵合金を開発、SMD小型全固体電池は高エネルギー密度モデルに加え、定電圧充電対応モデルを開発、アルカリ乾電池でミニ四駆ジャパンカップへの継続協賛、かわさきSDGsランドへの協賛など販売促進に努めました。また、製品の売上・認知度拡大に向けて、より効果的なブランド体系を構築するため、Energizer Holdings, Inc.との間でブランドライセンス契約を締結いたしました。当連結会計年度の経営成績につきましては、電池事業ではリチウム電池が国内のセキュリティ・スマートメータ・住宅用警報器用途向けで増加しましたが、ニッケル水素電池が海外家電向けで減少、設備関連ビジネスが減少したことにより、事業全体として減収となりました。電子事業では各種モジュールがモビリティ・タブレット用途向けでの減少に加え、液晶ディスプレイ用途の選択と集中による生産終了で減少したことにより、事業全体として減収となりました。この結果、売上高は前連結会計年度と比べ36億10百万円(△5.7%)減の595億61百万円となりました。損益面につきましては、電池事業は売上減があったものの、原材料価格の変動、技術VEによるコストダウンや為替の影響により、事業全体として増益となりました。電子事業は売上減により、減益となりました。この結果、営業利益は資本金等の変更に伴ない外形標準課税が減額されたことによる販売費及び一般管理費の減少も加わり、前連結会計年度と比べ2億72百万円増加の16億67百万円となりました。経常利益は前連結会計年度と比べ1億54百万円増加の14億16百万円、親会社株主に帰属する当期純利益はアルカリ乾電池に関わる固定資産などの減損損失3億29百万円や転進支援に伴なう事業構造改善費用1億40百万円の計上などがあったものの、税金費用の減少により、前連結会計年度と比べ2億8百万円増加の7億45百万円となりました。(注)ミニ四駆は株式会社タミヤの登録商標です。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 電池事業電池事業はリチウム電池が増加しましたが、ニッケル水素電池、設備関連ビジネスやアルカリ乾電池が減少したことにより、前連結会計年度を下回りました。製品別につきましては、ニッケル水素電池は、海外家電向けが減少したことにより、前連結会計年度を下回りました。リチウム電池は、国内のセキュリティ・スマートメータ・住宅用警報器用途向けが増加したことにより、前連結会計年度を上回りました。設備関連ビジネスは、前連結会計年度まで続いた旺盛な自動車関連設備需要が当連結会計年度に入り一服したことにより、前連結会計年度を下回りました。アルカリ乾電池は、物価高による消費者動向の変化などにより、前連結会計年度を下回りました。この結果、当事業全体の売上高は、前連結会計年度と比べ7億40百万円減少の482億15百万円、セグメント利益は原材料価格の変動や円安効果も加わったことにより、17億7百万円(前連結会計年度は11億43百万円のセグメント利益)となりました。 電子事業電子事業はトナーが増加しましたが、各種モジュールやスイッチング電源が減少したことにより、前連結会計年度を下回りました。製品別につきましては、各種モジュールは、モビリティ・タブレット用途向けでの減少に加え、液晶ディスプレイ用途の選択と集中による生産終了で減少したことにより、前連結会計年度を下回りました。スイッチング電源は、半導体製造装置用途向けが減少したことにより、前連結会計年度を下回りました。トナーは、前連結会計年度を上回りました。この結果、当事業全体の売上高は、前連結会計年度と比べ28億70百万円減少の113億45百万円、セグメント損失は、売上減により39百万円(前連結会計年度は2億51百万円のセグメント利益)となりました。 当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度と比べ9億14百万円(2.0%)増の472億54百万円となりました。流動資産は前連結会計年度と比べ65百万円(△0.2%)減の316億68百万円、固定資産は前連結会計年度と比べ9億79百万円(6.7%)増の155億85百万円となりました。流動資産減少の主な要因は、商品及び製品などの棚卸資産が増加した一方、未収消費税などのその他流動資産が減少したことによるものです。固定資産増加の主な要因は、退職給付に係る資産が増加したことによるものです。当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度と比べ18億5百万円(△6.0%)減の281億20百万円となりました。流動負債は前連結会計年度と比べ16億54百万円(△5.7%)減の272億25百万円、固定負債は前連結会計年度と比べ1億50百万円(△14.4%)減の8億95百万円となりました。流動負債減少の主な要因は、短期借入金が増加した一方、支払手形及び買掛金や電子記録債務が減少したことによるものです。固定負債減少の主な要因は、退職給付に係る負債やリース債務が減少したことによるものです。なお、有利子負債残高は、中小受託取引適正化法の対応や転進支援制度関連費用の支払による借入金の増加により前連結会計年度と比べ12億89百万円増の159億97百万円となりました。当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度と比べ27億19百万円(16.6%)増の191億33百万円となりました。純資産増加の主な要因は、為替換算調整勘定が13億80百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が7億45百万円、それぞれ増加したことによるものです。また、2025年6月25日開催の第96回定時株主総会での承認可決を受け、2025年9月度において、財務体質の健全化、将来の資本政策の柔軟性および機動性確保を目的として、資本構成の見直しを実施しました。これに伴ない、資本金、資本準備金及び利益準備金の額を減少させ、繰越利益剰余金に振り替えることで欠損の補填に充当しました。なお、本件による純資産額および発行済株式総数に変更はなく、1株当たりの純資産額にも影響はございません。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少などによる現金及び現金同等物(以下「資金」という)の減少はありましたが、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上、売上債権の減少などによる現金及び現金同等物の増加などにより、11億31百万円の資金増加(前連結会計年度は37億73百万円の資金増加)となりました。当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより23億6百万円の資金減少(前連結会計年度は28億25百万円の資金減少)となりました。当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得などによるフリー・キャッシュ・フローのマイナス等を補填したことによる短期借入金の増加などにより12億91百万円の資金増加(前連結会計年度は24百万円の資金増加)となりました。これらの結果、当連結会計年度における資金の期末残高は期首残高より6億39百万円増加し、52億39百万円となりました。③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)電池事業48,5600.4電子事業10,400△20.3合計58,961△4.0 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)電池事業48,2353.29,0790.7電子事業11,317△12.92,4820.3合計59,553△0.311,5610.6 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)電池事業48,215△1.5電子事業11,345△20.2合計59,561△5.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容当社グループの連結売上高は、595億61百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。電池事業のリチウム電池での売上増があったものの、電池事業のニッケル水素電池や設備関連ビジネスの売上減、電子事業の各種モジュールなどの売上減により、前連結会計年度を下回りました。連結営業利益は、売上変動と販売価格影響による利益の減少がありましたが、電池事業での原材料価格の変動や経費削減による利益の増加により、前連結会計年度に比べ2億72百万円増加の16億67百万円となりました。当社グループは、中期事業計画「R2」において、営業利益率やROIC(投下資本利益率)を経営の指標としており、特に営業利益率を主指標としておりました。これは当社グループにおいては本業での収益性の向上が最も重要な課題であると認識しているためであります。 中期事業計画「R2」における経営指標2024年3月期 実績2025年3月期 実績 2026年3月期 実績 2026年3月期 目標 目標比 売上高626億円631億円595億円680億円△85億円 営業利益率0.9%2.2%2.8%4.1%△1.3% 中期事業計画「R2」の累計目標と結果累計目標累計実績目標比売上高2,000億円1,854億円△146億円営業利益率2.5%2.0%△0.5%ROIC5.0%2.6%△2.4% 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであることに加え、当社グループ事業の製品の売上は、電池事業においては電池が使用される機器の拡大・縮小や使用数の影響を受け、また、電子事業は主たる顧客であるエレクトロニクス関連のセットメーカーの製品やサービスの売れ行きに影響を受けるなど、当社グループが管理できない要因により大きな影響を受けます。また、当社電池製品の主要材料であるニッケル、亜鉛、リチウムやレアアース類は需給バランスや投機的要因などにより原材料価格が大きく変動することや、光熱費の価格変動も営業利益に大きな影響を与えます。さらに、当社グループの売上高の44.7%は海外ビジネスであるため、為替レートの変動により円換算による増減の影響を与えます。この為替変動のリスクに関しては、売上と調達のバランスを取ること、為替予約などにより対処を図っております。主にこれらの要因が当社グループの経営成績、事業の収益性に影響するものと認識しております。そのため、当社は、毎月1回受注状況、受注見込み、年間予算との乖離などの最新の業績の状況を把握するとともに、必要な改善の立案、実施を行なっております。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、当社グループは、主に事業の継続性の確保と収益性向上を図るため、その生産設備類の維持・更新や能力増強、生産効率向上を主とした設備投資に加え、新電池の研究開発と量産体制構築に向けた設備投資を継続しており、その財源は営業活動から得られたキャッシュ・フローおよび外部より調達した資金を主としております。 セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。 電池事業当連結会計年度における電池事業の売上高はリチウム電池が増加したものの、ニッケル水素電池や設備関連ビジネスが減少したことにより、事業全体として減収となりましたが、原材料価格の変動の影響などにより、営業利益率は1.2ポイント増の3.5%となりました。売上高の確保・拡大のためには需要が伸張する地域、販路、市場、新規機器メーカーへの拡販が必要であるとの認識のもと、新製品開発、マーケティング、営業力の強化に努めております。市販用途向けニッケル水素電池、アルカリ乾電池はコモディティ化が進んでいるため、市販用途向けニッケル水素電池については品質、特性面での差別化、商品力の強化や環境・安全面での訴求をすすめ、利益率の向上を図っており、アルカリ乾電池については国内市販向けビジネスで新規顧客の開拓と既存顧客の深耕で売上拡大と事業規模に合った人員体制により、引き続き付加価値向上に取り組んでおります。また、電池の主要材料価格の変動に関しては、適切な時期での予約などの施策に加え、材料使用量の低減、より安価な材料へのシフト、リサイクル材の活用などの技術VEとコストダウンを行ない、対応力の強化に努めております。 電子事業当連結会計年度における電子事業の売上高は前連結会計年度から減少し、営業利益は売上減により営業損失となりました。電子事業については、さらなる事業価値の向上が必要であると認識しており、当連結会計年度においては製品モデル毎の選択と集中を継続する一方、Bluetooth® Low Energyモジュールの製品化や差別化、技術力を生かした新規用途・顧客獲得での売上拡大による付加価値向上を図っております。 ② 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標の達成状況は、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載した方針にもとづき、当社グループは「Smart Energy Partnerとして、先進技術を結集し、お客様に電気エネルギーを安心して効率的に活用いただき、持続可能な社会の実現と発展に貢献する」というFDKグループ戦略Framework「10年の計」のVisionとそのあるべき姿の実現に向けて翌連結会計年度を最終年度とする中期事業計画「R2」を策定し、最終年度の売上高は680億円、営業利益率4.1%、ROIC8.5%を目指しておりました。3年間累計では、伸びる市場・付加価値の高い市場への注力と構造改革による事業規模の適正化に取り組んでまいりましたが、米国相互関税などの影響および物価高・人件費の上昇など外部環境変化に対するレジリエンス不足により、営業利益率2.0%、ROIC2.5%と目標には未達となりました。また、最終年度の当連結会計年度につきましても、売上高595億円、営業利益率2.8%、ROIC4.2%と目標には未達となりました。当社グループは、FDKグループ戦略Framework「10年の計」で策定したVisionと10年後のあるべき姿の実現に向けて、2026年4月28日に2027年3月期が初年度となる中期事業計画「R3」を公表いたしました。中期事業計画「R3」の経営成績の目標は、R3期間累計として、売上高2,000億円、営業利益70億円、ROIC5.5%、営業活動から得られるキャッシュ・フロー150億円、また、「R3」の最終年度である2029年3月期は売上高720億円、営業利益率4.5%の達成に向けて取り組んでまいります。「R3」期間累計でのキャピタル・アロケーション方針は、営業活動から得られるキャッシュ・フロー150億円を持続的成長による企業価値向上を最優先とし、成長投資と既存ビジネスの強化に重点的に資金配分を計画しております。また、事業収益力および財務基盤強化の進捗を踏まえ、株主還元のあり方についても検討してまいります。 「R3」の初年度となる2027年3月期の経営上の目標として、売上高600億円、営業利益14億円、経常利益13億円、親会社株主に帰属する当期純利益7億50百万円を目指してまいります。なお、米国の政策動向や中東情勢の緊張に伴なう原油価格の変動等の要因により、先行き不透明な状況で推移するものと予想しておりますが、これらの影響等は精査中のため、上記数値に当該影響を織り込んでおりません。当該影響につきましては、引き続き情報収集に努めてまいります。 <中期事業計画「R3」期間累計目標>指標「R3」期間累計 目標 売上高2,000億円 営業利益70億円 ROIC5.5% 営業活動から得られるキャッシュ・フロー150億円 ③ 重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されております。なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表、注記事項、重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 市場環境と需要変動の影響電池事業および電子事業は、製品を販売する国や地域の経済状況、そして電池市場や電子製品市場全体の需要変動に大きく左右されます。主要市場である北米、欧州、アジアでの景気後退や市場縮小が発生した場合、FDKグループの業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
- 為替レートと金利変動のリスク海外事業の拡大に伴い、米国ドルなどの為替レートの急激な変動は、海外売上や損益、製品の価格競争力に影響を与えます。また、連結有利子負債残高が147億8百万円あり、金利変動の影響を受ける負債が含まれるため、金利上昇は業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 技術陳腐化と価格競争の激化エレクトロニクス分野の技術進歩は非常に速く、新製品や新技術が急速に陳腐化するリスクがあります。また、電池およびエレクトロニクス分野では価格競争が厳しく、想定を超える価格下落やコストダウンが実現できない場合、収益性や競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの事業展開上のリスクについて、投資家の判断に影響をおよぼす可能性が考えられる主な事項については、以下の内容が挙げられます。当社グループは、これらのリスクを適切に把握し、対応することを経営における重要な課題と位置付け、リスクマネジメントおよびコンプライアンスにかかる最高決定機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置しております。リスク・コンプライアンス委員会を中心として、これらのリスクの発生の可能性を認識・評価したうえで、リスクの回避・軽減を判断し、発生した場合には影響の極小化のための対応に努める所存であります。なお、以下の内容は、当社グループのすべてのリスクを網羅するものではありません。また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 市場環境当社グループの電池事業および電子事業は、当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。また、同様に電池市場や電子製品市場の需要変動の影響を受けます。従いまして、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退や製品市場の縮小は、当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (2) 為替レート当社グループは、海外での事業拡大を進めております。そのため米国ドルに代表される為替の急激な変動は、海外ビジネスの売上および損益に影響し、海外に提供する製品の価格競争力の低下などを招くおそれがあります。また、当社グループは、各地域における資産、負債、収益および費用を含む現地通貨建ての項目を連結財務諸表の作成のために円換算しております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は当社グループの事業に悪影響をおよぼし、円安は当社グループの事業に好影響をもたらします。当社グループが生産を行なう地域の通貨価値の上昇は、それらの地域における製造と調達のコストを押し上げる可能性があります。コストの増加は、当社グループの利益率と価格競争力を低下させ、業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (3) 金利の動向当社グループの当連結会計年度末における連結有利子負債残高は159億97百万円となっており、金利変動の影響を受けるものが含まれています。このため、金利変動により当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (4) 新製品開発力当社グループは、スピードをあげて新製品・新技術の開発に取り組んでおりますが、エレクトロニクス分野では技術の進歩が大変早く、新製品や新技術は急速に陳腐化します。そのため、当社グループが市場と業界の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品を開発できない場合や当社グループの製品の価値を著しく低下させるような、画期的な新技術などが他社によって開発された場合には、将来の成長と収益性を低下させ、業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (5) 価格競争電池およびエレクトロニクス分野における価格競争は大変厳しいものとなっております。そのため、当社グループが属している各製品市場において、競争の激化に直面する可能性があります。また、当社グループは、高品質で高付加価値の製品を開発するとともに、コストダウンに取り組んでおりますが、価格下落が当社グループの想定を上回るリスクや調達価格の変動などにより当社グループが十分なコストダウンを実現できない場合、将来においても有効に競争できるという保証はありません。価格面での圧力または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (6) 新規参入者を含めた競争電池およびエレクトロニクス分野では、既存の競合他社に加え、新規参入者との競争も激しくなっています。現在、当社グループが競争優位性を持っている分野でも、新規参入者を含めた競合他社との競争に晒されており、当社グループが競争力を失い、将来の事業において優位性を確保できない可能性があります。 (7) グローバルでの事業展開当社グループの生産活動の一部は、中国、台湾で行なわれております。そのため、予期しない法律または規制の変更、テロ、戦争、人材の流出、その他の要因による混乱、対応コストの増加などがおきる可能性があります。従いまして、これらの事象は業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (8) サプライヤー当社グループは、原材料の調達につきましては、基本的には複数のサプライヤーと契約を結び安定的な調達を心がけておりますが、材料高騰、供給不足、災害、品質管理の問題が同時に発生した場合など、当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (9) 顧客への依存当社グループの電池事業は、電池が使用される機器の拡大・縮小や使用量、長期的な天候状況による消費者の購買動向に影響を受けます。また、電子事業はエレクトロニクス関連のセットメーカーなどを対象としております。これらの企業への売上は、その顧客企業の業績、顧客企業の製品やサービスの売れ行きや当社グループが管理できない要因により大きな影響を受けます。 (10) 投資判断に関するリスク電池およびエレクトロニクス分野においては、競争力維持のため、多額の研究開発投資および設備投資ならびに事業再編などが必要な場合があります。当社グループは、今後も必要な投資や事業再編などを実行してまいりますが、これらの実施の成否は、当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。当社グループでは、投資や事業再編にあたって、市場動向、顧客のニーズや当社事業の優位性などを勘案して決定しておりますが、当社グループが有望と考えた市場や技術が、実際には想定ほど成長しなかったり、需要変動や価格下落が予想以上に早くおきる可能性があります。 (11) 知的財産保護当社グループは他社製品と差別化を図れる技術とノウハウを蓄積してまいりましたが、当社グループ独自の技術とノウハウの一部は、特定の地域では法的制限のため知的財産権による完全な保護が不可能または限定的にしか保護されない状況にあります。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造するのを効果的に防止できない可能性があります。また、当社グループでは他社の知的財産権を侵害することのないよう、社内規程の整備、調査の徹底などを行なっておりますが、当社グループの将来の製品または技術について、将来的に他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性があります。 (12) 製品の欠陥当社グループの工場は、品質保証に関する国際規格「ISO9001」を取得するとともに、当社の厳しい品質管理基準に従って各種製品を製造しております。しかし、すべての製品について欠陥がなく、将来にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (13) 人材に関するリスク当社グループの成長と利益は、人材に大きく依存します。従って、経営者、優秀な技術者など、必要とする人材を採用および育成し、ならびに流出を防止することは当社グループにとって重要であり、このような人材を採用または育成することができない場合や優秀な人材の流出を防止できない場合、当社グループの成長や利益に悪影響をおよぼす可能性があります。また、従業員との間で解雇または退職に関する合意が円滑になされない場合、法令にもとづく適切な労務管理ができないことなどにより従業員に重大な労働災害が発生した場合など、これらの労務問題による社会的な企業評価の毀損や紛争につながる可能性があります。 (14) 環境に関するリスク当社グループでは、環境保全への取り組みを経営の重点課題に位置付け、環境負荷の低減、環境汚染の発生防止などに努めておりますが、事業活動を通じて環境汚染などが発生しないという保証はありません。また、当社グループ工場跡地において、土壌および地下水の調査ならびに浄化活動を行なっておりますが、今後新たな汚染が発生しないとも限りません。このような環境汚染が発生または判明した場合、当社グループの社会的な信用低下または浄化処理などの対策費用発生などにより損益に悪影響をおよぼす可能性があります。 (15) 情報セキュリティに関するリスクお客様、お取引先様、当社グループの秘密情報または個人情報(マイナンバーを含みます。)の保護については、社内規程の制定、従業員への教育、情報インフラの整備、業務委託先も含めた指導等の対策を実施しておりますが、情報漏洩を完全に防げる保証はありません。万が一、情報漏洩が起きた場合、当社グループの信用は低下し、お客様の情報を漏洩した場合には法的責任が発生するおそれがあります。また、当社グループの重要な事業活動基盤の一つである社内ネットワークにつきましては、安定した運用を行なうための体制を構築しておりますが、コンピュータウイルスの侵入またはサイバー攻撃などの不正アクセスによる運用困難および情報漏洩などを完全に防げる保証はありません。 (16) 当社グループの施設に関するリスク当社グループでは、国内外に工場、営業所など様々な施設を所有または賃借しております。いずれの施設についても、各国の建築基準その他の規制を遵守し、また、独自の安全基準を設けるなどの対策を行なっております。しかしながら、地震、大規模な水害、火災、放射能汚染などの災害またはテロ、デモ、ストライキ、施工品質の不足、運用ミスなどが発生した場合、生産ラインの停止など、施設の運用が停止することにより、当社グループの事業に悪影響をおよぼす可能性があります。 (17) 訴訟に関するリスク当社グループは、事業を遂行するうえで、訴訟等を提起されることがあり、その結果、予期せぬ多額の損害賠償を命じられる可能性があります。その額によっては、当社グループの業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。 (18) コンプライアンスに関するリスク当社グループは、当社グループで働くすべての人が積極的に実践すべき内容を示した「FDK企業行動指針」を定めるとともに、「FDK企業行動指針」を遵守することにより社内ルールの浸透と徹底、指針遵守の企業風土の醸成と、そのための社内体制や仕組みの構築を推進しています。しかしながら、このような施策を講じても、コンプライアンス上のリスクを完全に排除することはできない可能性があり、国内外の関連法令、規制などに抵触する事態が発生した場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、あるいは多額の課徴金や損害賠償が請求されるなど、当社グループの事業に悪影響をおよぼす可能性があります。 (19) 災害や停電等による影響当社グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、すべての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行なっております。しかし、生産拠点で発生する災害、停電またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。 (20) 地震やその他の自然災害、事故等によるリスク当社グループでは、防災訓練の実施をはじめ、防災に関する連携体制の構築を進めております。また、地震やその他の自然災害が発生しても、重要な事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行するとともに、お客様が必要とする高性能・高品質の製品を安定的に供給するために、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定し、その継続的な見直し、改善を実施する事業継続マネジメント(BCM)を推進しております。しかしながら、近年、世界的な気候変動により、台風、水害、大雪などの自然災害の発生頻度や影響度は高まっております。また、首都直下、東海地方、南海トラフなどにおける巨大地震やテロ、事故による電力供給停止、感染症のパンデミック、火山噴火など不測の事態は、十分に影響度を検討して策定した事業継続計画においても、被害想定を超えた規模で発生する可能性がありうると考えられます。当社グループは、防災対策や事業継続マネジメントを今後も継続して推進してまいりますが、このような事態が発生した場合、事業所の機能停止、設備の損壊、電力・水・ガスなどの供給停止、公共交通機関や通信手段の停止、サプライチェーンへの被害などにより、お客様への製品出荷の停止など、当社グループの事業活動の継続に影響をおよぼす可能性があります。