7273

イクヨ(7273)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 主要事業は自動車部品の製造販売
    イクヨグループは、自動車の内外装部品や機能部品の製造・販売を主な事業としています。日本国内ではドアトリムやフロアコンソールといった内装品、EV重機や建設機械の部品も手掛けています。インドネシアではラジエターグリルやバンパーなどの外装品、ベトナムでは試作品や機能部品を製造しており、グローバルに事業を展開しています。
  • 自動車部品のサプライヤー
    自動車メーカーに部品を供給するBtoB(企業間取引)が中心のビジネスモデルです。完成車の生産台数や販売動向が直接的に業績に影響します。特に三菱自動車工業株式会社への依存度が高い点が特徴です。
  • 国内外に生産拠点を展開
    日本、インドネシア、ベトナムに生産拠点を持ち、それぞれの地域で異なる種類の自動車部品を製造しています。これにより、地域ごとの需要やコスト構造に対応し、効率的な供給体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 自動車部品事業が主力
    イクヨグループの事業は「自動車部品事業」が中心であり、売上高176.86188億円、営業利益0.43561億円を計上しています。これは、自動車の内外装部品や機能部品の製造・販売を主な収益源としていることを示しています。
  • 日本での内装品と特殊車両部品
    日本国内では、自動車の内装装備品(ドアトリム、フロアコンソール、ピラートリムなど)の製造・販売が中心です。さらに、EV重機や建設機械の部品も手掛けており、多様な製品ポートフォリオを持っています。
  • 海外での外装品と試作品
    インドネシアでは自動車の外装装備品(ラジエターグリル、バンパー、サイドガーニッシュなど)を、ベトナムでは試作品や自動車機能部品などを製造しています。これにより、地域ごとの市場ニーズに対応し、グローバルな供給体制を構築しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AutoPartsReportableSegment 事業 177 0 0.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|839 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社5社(Kunshan VeriTech Automotive Systems Co.,Ltd、PT.IKUYO INDONESIA、他3社)及び非連結子会社11社(IKUYO VIETNAM CO., LTD、他10社)で構成され、自動車の装備品(以下、自動車部品という)の製造及び販売を主な内容とした事業活動を行っております。なお、IKUYO VIETNAM CO.,LTD、他10社については、業績に与える影響は乏しく、連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、重要性がないため非連結子会社としております。また、当社は、2026年4月1日付で子会社のイクヨオートモーティブ株式会社との吸収分割により、純粋持株会社体制へ移行いたしました。これに伴い、当社は「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項」に規定される特定上場会社等に該当することになります。これにより、今後インサイダー取引規制における「重要事実」の軽微基準の判定については、連結ベースの数値に基づいて行われることとなります。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは、次のとおりであります。 所在地事業の内容主要製品日本自動車部品事業自動車内装・外装 装備品、EV重機、建設機械ドアトリム、フロアコンソール、ピラートリム、建設機械、ダイカスト品の製造・加工・販売及び輸出入等インドネシア自動車外装 装備品ラジエターグリル、バンパー、サイドガーニッシュ等ベトナム自動車その他試作品、自動車機能部品等中国自動車内燃機関燃料パイプ、ガソリン微粒子フィルター(OPF)、ターボ充電システム等 [事業系統図]当社の事業系統図は、次のとおりであります。 (注)2026年3月31日現在の事業系統図を記載しております。なお、当社は、2026年4月1日付で子会社のイクヨオートモーティブ株式会社との吸収分割により、純粋持株会社体制へ移行しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料等の価格上昇を製品の販売価格に十分に反映出来ない場合があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
樹脂射出成形製品の総合メーカーとしての技術力、軽量化、高付加価値塗装、次世代商品への取り組み
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:国内外の経済情勢及び社会情勢の影響 / 特定の取引先への依存 / 製品の原価変動の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

イクヨ(7273)は、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する公開情報が限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車部品サプライヤーとしての性質上、既存取引先との関係性や仕様適合性から一定のスイッチングコストは存在する可能性がありますが、それが顧客の乗り換えを強く抑制するほどのレベルであるかは不明瞭です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

イクヨの事業モデルは、ネットワーク効果を生み出すようなプラットフォーム型ではなく、個別の製品供給に依存しているため、ネットワーク効果による競争優位性は見られません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

自動車部品業界は価格競争が激しい傾向にありますが、イクヨが構造的に他社よりも大幅に低いコストで生産・提供できるという明確な証拠は現時点では確認されていません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定の自動車メーカー向けに部品を供給していることから、その取引規模においては一定の効率性が期待できますが、業界全体を支配するような規模の経済による寡占状態とは言えません。

  • 自動車部品の専門性と実績
    長年にわたり自動車部品の製造・販売を手掛けており、内装品から外装品、機能部品まで幅広い製品を提供しています。これにより、自動車メーカーからの信頼と実績を積み重ねています。
  • グローバルな生産体制
    日本だけでなく、インドネシアやベトナムにも生産拠点を持ち、地域ごとの特性に合わせた製品供給が可能です。これにより、特定の地域リスクを分散し、効率的なサプライチェーンを構築しています。
  • 多様な製品ラインナップ
    自動車の内装部品(ドアトリム、フロアコンソール)だけでなく、外装部品(ラジエターグリル、バンパー)、さらにはEV重機や建設機械の部品、試作品まで手掛けています。これにより、幅広い顧客ニーズに対応し、安定した収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、1947年の創業以来、軽量化技術や樹脂加工技術を強みとして自動車部品の製造・販売事業を展開してまいりました。社是である「和して合理主義に徹し、社業の発展を通じ、社会に貢献する」に基づき、ステークホルダーの皆様との信頼関係を礎に持続的な企業価値の向上を目指しております。基本的な経営方針として、既存事業の安定・深化と新規領域への挑戦を両立させる「両輪経営」を掲げております。経営判断においては常に複数の選択肢を保持することでリスク管理を徹底し、変化に柔軟かつ迅速に対応してまいります。2026年4月1日には、持株会社体制のもと、自動車部品事業の中核会社として「イクヨオートモーティブ株式会社」が発足いたしました。今後は同社を中心に製造技術や現場力を研ぎ澄ませ、グループ全体の効率的な組織運営を追求してまいります。さらに、中長期的な成長に向けて「M&A」を重要な経営手段と位置付けております。対象企業の技術・人材・顧客基盤や組織風土を尊重した「友好的かつ相互尊重に基づく統合(PMI)」を大原則とし、ESG・地域共生型経営を推進してまいります。 (2)経営戦略等① 中長期的な経営戦略(MVVの制定)環境変化に能動的に適応し、中長期的な指針を共有するため、2026年3月に新たな経営指針「Mission・Vision・Value(MVV)」を制定いたしました。これを中期経営計画の基本思想とし、戦略実行の羅針盤としてまいります。Mission(使命):確かな品質と技術力を磨き、社員の成長と挑戦を支え、社会に必要とされる価値を創造し続けます。Vision(目指す姿):変化に適応し、モビリティを起点に技術と価値を進化させ、次世代産業を支えるグローバル企業となります。Value(行動指針):「信頼を守り抜く」、「変革を生み出す」、「やり抜く組織」を共有し、実行力のある企業体質を築いてまいります。② 成長戦略の主要な柱持続的な成長に向け、以下の3つの施策を推進してまいります。1. 主力事業(自動車部品事業)の競争力強化サプライチェーン最適化:国内拠点(厚木、名古屋、岡山)と海外生産拠点(インドネシア、中国)を最大限活用し、安定供給とコスト競争力を強化してまいります。技術革新への対応:CASE領域に対応した次世代自動車部品の研究開発を加速し、新素材・新技術を導入してまいります。 顧客基盤の拡大:多岐にわたるグローバル顧客との関係を強化し、新たな海外市場へ進出してまいります。2. 新規事業の積極的な開発(事業の多角化)暗号資産・ステーブルコイン関連:国際的なB2B取引の決済多様化を目指し、ステーブルコイン決済プラットフォームの構築を進めております。また、暗号資産の運用・マイニング事業を推進してまいります。環境貢献型事業:工場への太陽光発電等の導入による省エネ化を進めるほか、グリーンエネルギーの余剰電力を利用した国内マイニング事業を展開してまいります。ロボット・水素事業:先端技術と融合したロボット事業(RaaS・ソリューション提案型)や、水素自転車をはじめとする水素ビジネスを加速させてまいります。3. 各種アライアンスおよびM&Aの推進オープンイノベーション:大学やスタートアップ等との連携による新技術の共同開発、およびB2B決済プラットフォームの共同開発を推進してまいります。戦略的M&Aの活用:自動車部品領域に留まらず、EV・脱炭素・DX・ヘルスケア等の新規領域、国内外(アジア・欧米圏)の中堅・中小企業を対象に、事業拡大と技術獲得のためのM&Aを重要な成長エンジンとして展開してまいります。 (3)経営環境当社グループの属する自動車業界においては、自動車メーカー各社において、CASE(コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化)、AIによる次世代自動車の普及などに向け進んでおり、自動車業界は全体として大きな変革期を迎えています。このような経営環境のなか、当社グループは持続的な事業規模拡大のため、あらゆる課題に迅速に対応した事業活動を展開してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、世界的なインフレに伴うコスト高の長期化や地政学的リスクによるサプライチェーンの脆弱性が顕在化する中、かつてない不透明性に直面しております。自動車業界においても、国内のEVへの構造転換が加速しております。特に、軽自動車を中心としたEVの普及に加え、高度な自動運転技術の実装を見据えた車両知能化、およびソフトウェアが車両価値を規定するSDV(Software Defined Vehicle)化が急速に進展しています。これにより、自動車は「移動手段」から「AIとセンサーが高度に融合した動くITデバイス」へと変貌を遂げる「100年に一度」の激動期にあります。このような激動の時代において、当社グループは経営理念(MVV)を羅針盤とし、長年培った確かな品質と技術力という「信頼」を守り抜きながら、自ら「変革」を生み出すことで、次世代産業を支えるグローバル企業を目指してまいります。現在、当社グループは主力事業である自動車部品事業の競争力強化に加え、Web3(暗号資産・決済プラットフォーム)、ロボティクス、水素エネルギーといった、持続可能な社会に貢献する新たな成長領域への挑戦を本格化させております。特に、2026年4月1日を効力発生日とする持株会社体制への移行を機に、グループ経営機能と事業執行機能を分離し、経営戦略の高度化を図ります。さらに、事業会社となるイクヨオートモーティブ株式会社の米国資本市場における上場準備を開始し、グローバルな資金調達と高度人財の確保を通じて、成長を加速させてまいります。これら複合的な課題に対し、社員一人ひとりの成長を支える「やり抜く組織」の実行力を結集し、以下の項目に機動的かつ戦略的に取り組んでまいります。① 品質管理の徹底 当社グループは、開発・設計段階から製造・出荷に至るまで、全工程での厳格な品質管理体制を構築・運用しており、継続的な改善活動や標準化の推進、品質教育の徹底を通じて、品質向上に取り組んでおります。全従業員が品質に対する意識をさらに高めることで、不具合ゼロ・クレームゼロを目指してまいります。② 顧客満足度の強化 当社グループは、顧客の声に迅速かつ的確に対応する体制の整備、品質・納期・コストの面での一層の競争力強化、ならびに技術的提案力の向上を通じて、顧客からの信頼と満足度の向上に努めてまいります。また、グローバル市場においても、各地域・各顧客の特性に応じた最適なソリューションを提供することにより、長期的かつ安定的な取引関係の構築を推進してまいります。③ 次世代モビリティへの対応と技術革新の加速 当社グループの基幹事業である自動車部品事業において、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)領域の進化に伴うニーズの変化を的確に捉えることが最重要課題です。長年培った設計・製造技術を基に、「軽量化」「高効率化」「高機能化」を実現する新素材・新技術の導入を加速させます。また、東アジア・欧米を含むグローバルな顧客基盤の拡大に合わせ、各地域のニーズに即したR&D体制の強化と、オープンイノベーションによる外部知見の取り込みを推進し、競争優位性を確立いたします。④ グローバル・サプライチェーンの高度化と収益構造の強靭化 地産地消体制を基盤とし、拠点間のシナジー最大化による収益性向上を図ります。具体的には、高い収益力を誇る中国子会社の先進的な生産技術を日本を含む各拠点へ水平展開し、グループ全体の生産効率を抜本的に強化します。また、中国子会社製品の日本市場における展開・販売を検討し、拠点の強みを相互活用する「双方向のグローバル戦略」により、強靭な収益構造を構築してまいります。⑤ 既存事業と新規事業を支える人財の育成 急激な事業構造の変化に対応するため、従来の技術継承に加え、「変革を生み出す」人財の育成を急務と認識しております。自動車部品の専門性に加え、デジタル技術(DX)や環境技術に精通した人財の確保・育成を推進します。社員一人ひとりが挑戦し続けられる人事制度の整備と、ダイバーシティ&インクルージョンの推進により、グローバルで成果を出し続ける「やり抜く組織」を構築いたします。⑥ 新規事業(Web3・ロボティクス・環境)の早期収益化 持続的な企業価値向上のため、主力事業以外の新たな収益柱を早期に確立いたします。・決済プラットフォーム:ステーブルコインを活用したB2B決済プラットフォームの構築と、余剰電力を活用したマイニング事業の展開。・ロボティクス:RaaS(サービス提供型)モデルによる社会課題解決型ビジネスの展開。・水素事業:水素自転車を起点とした、脱炭素社会に貢献する水素活用のビジネス化。 これら先端分野において、戦略的アライアンスやM&Aを積極的に活用し、スピード感を持って事業化を推進いたします。⑦ サステナビリティ経営の実践とグリーンエネルギーの活用 岡山・名古屋工場を中心とした太陽光発電の導入等、再生可能エネルギーの自家消費率を向上させます。また、グリーンエネルギーの余剰分をマイニング事業へ充当する「循環型ビジネスモデル」を確立し、環境負荷低減と収益確保の両立を図ります。脱炭素化(カーボンニュートラル)への対応を、リスクではなく新たな事業機会と捉え、サステナブルな企業体質への転換を急ぎます。⑧ 戦略的アライアンスとM&A実行力の強化 自社単独の経営資源に依存せず、大学・スタートアップ・異業種企業とのオープンイノベーションを常態化させます。特に自動運転技術、決済プラットフォーム及びロボティクス等の新領域において、法規制対応やシステム開発を共に行うパートナーシップを迅速に構築する体制を整えます。また、投資先とのシナジーを最大化させるためのPMI(買収後の統合プロセス)能力を高め、グループ全体の機動力を向上させます。⑨ 持株会社体制への移行とグループガバナンスの最適化 持株会社体制への移行に伴い、グループ経営機能と事業執行機能を分離し、経営戦略の高度化を図ります。持株会社が資本政策や資源配分に集中する一方で、事業子会社が自律的かつ機動的に事業を遂行できる体制を整備します。また、グループ全体のコンプライアンスおよびリスク管理体制を再構築し、企業価値最大化に向けた高度なガバナンスを実践いたします。⑩ 米国上場に向けたグローバル基準の経営基盤構築 イクヨオートモーティブ株式会社の米国上場を実現するため、グローバルな会計基準への対応、内部統制の強化、および適時開示体制の整備を急務として取り組みます。米国投資家からの高い関心を集めるEV・自動運転分野における事業成長を可視化し、適切な企業価値評価を獲得します。あわせて、米国上場企業に相応しい高度な専門性を持つ人財を積極的に採用・育成し、組織基盤の抜本的な強化を図ります。⑪ 新工場への移転と生産体制の刷新 当社グループは、経営基盤の抜本的な強化に向け、2028年9月の移転完了を目指した新工場の設置を最優先課題として取り組んでおります。当初予定の用地取得状況を踏まえ、現在は顧客近接エリアでの最適な代替地の選定を迅速に進めてまいります。本移転を機に、大型射出成形機の電動化や塗装ラインの自動化といった最新鋭設備の導入を推進し、生産効率の向上とカーボンニュートラルへの対応を両立した筋肉質な生産基盤を構築いたします。移転期間中においても、グループ全体での生産補完体制を整え、製品の安定供給とリスク管理を徹底することで、着実な計画遂行と中長期的な企業価値の向上に邁進してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、1947年の創業以来、軽量化技術や樹脂加工技術を強みとして自動車部品の製造・販売事業を展開してまいりました。社是である「和して合理主義に徹し、社業の発展を通じ、社会に貢献する」に基づき、ステークホルダーの皆様との信頼関係を礎に持続的な企業価値の向上を目指しております。基本的な経営方針として、既存事業の安定・深化と新規領域への挑戦を両立させる「両輪経営」を掲げております。経営判断においては常に複数の選択肢を保持することでリスク管理を徹底し、変化に柔軟かつ迅速に対応してまいります。2026年4月1日には、持株会社体制のもと、自動車部品事業の中核会社として「イクヨオートモーティブ株式会社」が発足いたしました。今後は同社を中心に製造技術や現場力を研ぎ澄ませ、グループ全体の効率的な組織運営を追求してまいります。さらに、中長期的な成長に向けて「M&A」を重要な経営手段と位置付けております。対象企業の技術・人材・顧客基盤や組織風土を尊重した「友好的かつ相互尊重に基づく統合(PMI)」を大原則とし、ESG・地域共生型経営を推進してまいります。 (2)経営戦略等① 中長期的な経営戦略(MVVの制定)環境変化に能動的に適応し、中長期的な指針を共有するため、2026年3月に新たな経営指針「Mission・Vision・Value(MVV)」を制定いたしました。これを中期経営計画の基本思想とし、戦略実行の羅針盤としてまいります。Mission(使命):確かな品質と技術力を磨き、社員の成長と挑戦を支え、社会に必要とされる価値を創造し続けます。Vision(目指す姿):変化に適応し、モビリティを起点に技術と価値を進化させ、次世代産業を支えるグローバル企業となります。Value(行動指針):「信頼を守り抜く」、「変革を生み出す」、「やり抜く組織」を共有し、実行力のある企業体質を築いてまいります。② 成長戦略の主要な柱持続的な成長に向け、以下の3つの施策を推進してまいります。1. 主力事業(自動車部品事業)の競争力強化サプライチェーン最適化:国内拠点(厚木、名古屋、岡山)と海外生産拠点(インドネシア、中国)を最大限活用し、安定供給とコスト競争力を強化してまいります。技術革新への対応:CASE領域に対応した次世代自動車部品の研究開発を加速し、新素材・新技術を導入してまいります。 顧客基盤の拡大:多岐にわたるグローバル顧客との関係を強化し、新たな海外市場へ進出してまいります。2. 新規事業の積極的な開発(事業の多角化)暗号資産・ステーブルコイン関連:国際的なB2B取引の決済多様化を目指し、ステーブルコイン決済プラットフォームの構築を進めております。また、暗号資産の運用・マイニング事業を推進してまいります。環境貢献型事業:工場への太陽光発電等の導入による省エネ化を進めるほか、グリーンエネルギーの余剰電力を利用した国内マイニング事業を展開してまいります。ロボット・水素事業:先端技術と融合したロボット事業(RaaS・ソリューション提案型)や、水素自転車をはじめとする水素ビジネスを加速させてまいります。3. 各種アライアンスおよびM&Aの推進オープンイノベーション:大学やスタートアップ等との連携による新技術の共同開発、およびB2B決済プラットフォームの共同開発を推進してまいります。戦略的M&Aの活用:自動車部品領域に留まらず、EV・脱炭素・DX・ヘルスケア等の新規領域、国内外(アジア・欧米圏)の中堅・中小企業を対象に、事業拡大と技術獲得のためのM&Aを重要な成長エンジンとして展開してまいります。 (3)経営環境当社グループの属する自動車業界においては、自動車メーカー各社において、CASE(コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化)、AIによる次世代自動車の普及などに向け進んでおり、自動車業界は全体として大きな変革期を迎えています。このような経営環境のなか、当社グループは持続的な事業規模拡大のため、あらゆる課題に迅速に対応した事業活動を展開してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、世界的なインフレに伴うコスト高の長期化や地政学的リスクによるサプライチェーンの脆弱性が顕在化する中、かつてない不透明性に直面しております。自動車業界においても、国内のEVへの構造転換が加速しております。特に、軽自動車を中心としたEVの普及に加え、高度な自動運転技術の実装を見据えた車両知能化、およびソフトウェアが車両価値を規定するSDV(Software Defined Vehicle)化が急速に進展しています。これにより、自動車は「移動手段」から「AIとセンサーが高度に融合した動くITデバイス」へと変貌を遂げる「100年に一度」の激動期にあります。このような激動の時代において、当社グループは経営理念(MVV)を羅針盤とし、長年培った確かな品質と技術力という「信頼」を守り抜きながら、自ら「変革」を生み出すことで、次世代産業を支えるグローバル企業を目指してまいります。現在、当社グループは主力事業である自動車部品事業の競争力強化に加え、Web3(暗号資産・決済プラットフォーム)、ロボティクス、水素エネルギーといった、持続可能な社会に貢献する新たな成長領域への挑戦を本格化させております。特に、2026年4月1日を効力発生日とする持株会社体制への移行を機に、グループ経営機能と事業執行機能を分離し、経営戦略の高度化を図ります。さらに、事業会社となるイクヨオートモーティブ株式会社の米国資本市場における上場準備を開始し、グローバルな資金調達と高度人財の確保を通じて、成長を加速させてまいります。これら複合的な課題に対し、社員一人ひとりの成長を支える「やり抜く組織」の実行力を結集し、以下の項目に機動的かつ戦略的に取り組んでまいります。① 品質管理の徹底 当社グループは、開発・設計段階から製造・出荷に至るまで、全工程での厳格な品質管理体制を構築・運用しており、継続的な改善活動や標準化の推進、品質教育の徹底を通じて、品質向上に取り組んでおります。全従業員が品質に対する意識をさらに高めることで、不具合ゼロ・クレームゼロを目指してまいります。② 顧客満足度の強化 当社グループは、顧客の声に迅速かつ的確に対応する体制の整備、品質・納期・コストの面での一層の競争力強化、ならびに技術的提案力の向上を通じて、顧客からの信頼と満足度の向上に努めてまいります。また、グローバル市場においても、各地域・各顧客の特性に応じた最適なソリューションを提供することにより、長期的かつ安定的な取引関係の構築を推進してまいります。③ 次世代モビリティへの対応と技術革新の加速 当社グループの基幹事業である自動車部品事業において、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)領域の進化に伴うニーズの変化を的確に捉えることが最重要課題です。長年培った設計・製造技術を基に、「軽量化」「高効率化」「高機能化」を実現する新素材・新技術の導入を加速させます。また、東アジア・欧米を含むグローバルな顧客基盤の拡大に合わせ、各地域のニーズに即したR&D体制の強化と、オープンイノベーションによる外部知見の取り込みを推進し、競争優位性を確立いたします。④ グローバル・サプライチェーンの高度化と収益構造の強靭化 地産地消体制を基盤とし、拠点間のシナジー最大化による収益性向上を図ります。具体的には、高い収益力を誇る中国子会社の先進的な生産技術を日本を含む各拠点へ水平展開し、グループ全体の生産効率を抜本的に強化します。また、中国子会社製品の日本市場における展開・販売を検討し、拠点の強みを相互活用する「双方向のグローバル戦略」により、強靭な収益構造を構築してまいります。⑤ 既存事業と新規事業を支える人財の育成 急激な事業構造の変化に対応するため、従来の技術継承に加え、「変革を生み出す」人財の育成を急務と認識しております。自動車部品の専門性に加え、デジタル技術(DX)や環境技術に精通した人財の確保・育成を推進します。社員一人ひとりが挑戦し続けられる人事制度の整備と、ダイバーシティ&インクルージョンの推進により、グローバルで成果を出し続ける「やり抜く組織」を構築いたします。⑥ 新規事業(Web3・ロボティクス・環境)の早期収益化 持続的な企業価値向上のため、主力事業以外の新たな収益柱を早期に確立いたします。・決済プラットフォーム:ステーブルコインを活用したB2B決済プラットフォームの構築と、余剰電力を活用したマイニング事業の展開。・ロボティクス:RaaS(サービス提供型)モデルによる社会課題解決型ビジネスの展開。・水素事業:水素自転車を起点とした、脱炭素社会に貢献する水素活用のビジネス化。 これら先端分野において、戦略的アライアンスやM&Aを積極的に活用し、スピード感を持って事業化を推進いたします。⑦ サステナビリティ経営の実践とグリーンエネルギーの活用 岡山・名古屋工場を中心とした太陽光発電の導入等、再生可能エネルギーの自家消費率を向上させます。また、グリーンエネルギーの余剰分をマイニング事業へ充当する「循環型ビジネスモデル」を確立し、環境負荷低減と収益確保の両立を図ります。脱炭素化(カーボンニュートラル)への対応を、リスクではなく新たな事業機会と捉え、サステナブルな企業体質への転換を急ぎます。⑧ 戦略的アライアンスとM&A実行力の強化 自社単独の経営資源に依存せず、大学・スタートアップ・異業種企業とのオープンイノベーションを常態化させます。特に自動運転技術、決済プラットフォーム及びロボティクス等の新領域において、法規制対応やシステム開発を共に行うパートナーシップを迅速に構築する体制を整えます。また、投資先とのシナジーを最大化させるためのPMI(買収後の統合プロセス)能力を高め、グループ全体の機動力を向上させます。⑨ 持株会社体制への移行とグループガバナンスの最適化 持株会社体制への移行に伴い、グループ経営機能と事業執行機能を分離し、経営戦略の高度化を図ります。持株会社が資本政策や資源配分に集中する一方で、事業子会社が自律的かつ機動的に事業を遂行できる体制を整備します。また、グループ全体のコンプライアンスおよびリスク管理体制を再構築し、企業価値最大化に向けた高度なガバナンスを実践いたします。⑩ 米国上場に向けたグローバル基準の経営基盤構築 イクヨオートモーティブ株式会社の米国上場を実現するため、グローバルな会計基準への対応、内部統制の強化、および適時開示体制の整備を急務として取り組みます。米国投資家からの高い関心を集めるEV・自動運転分野における事業成長を可視化し、適切な企業価値評価を獲得します。あわせて、米国上場企業に相応しい高度な専門性を持つ人財を積極的に採用・育成し、組織基盤の抜本的な強化を図ります。⑪ 新工場への移転と生産体制の刷新 当社グループは、経営基盤の抜本的な強化に向け、2028年9月の移転完了を目指した新工場の設置を最優先課題として取り組んでおります。当初予定の用地取得状況を踏まえ、現在は顧客近接エリアでの最適な代替地の選定を迅速に進めてまいります。本移転を機に、大型射出成形機の電動化や塗装ラインの自動化といった最新鋭設備の導入を推進し、生産効率の向上とカーボンニュートラルへの対応を両立した筋肉質な生産基盤を構築いたします。移転期間中においても、グループ全体での生産補完体制を整え、製品の安定供給とリスク管理を徹底することで、着実な計画遂行と中長期的な企業価値の向上に邁進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方で、緊迫化する中東情勢によるエネルギー価格や供給網への影響を注視する必要があり、米国の通商政策や中国経済の動向と合わせ、海外景気の下振れリスクが懸念されます。また、物価上昇に伴う個人消費の力強さの欠如や為替変動の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。当社グループの関係する自動車業界では、日系メーカーの生産・販売は地域ごとに明暗が分かれ、特に米国の関税強化や中国経済の停滞が大きな下押し圧力となりました。完成車メーカーはコスト増により総じて厳しい状況が続く中で、部品サプライヤー業界では、継続的な価格転嫁や構造改革によって収益を下支えする動きが見られるものの、主要顧客の生産動向やインフレによる諸経費増が経営の不透明感を高めています。また、業界全体としては、電動化(EV化)の進展や自動運転技術の高度化を背景に、車両構造や必要部品の変化が進んでおり、従来の内燃機関関連部品から電動化関連部品や電子部品への需要シフトが顕在化しております。これに伴い、半導体供給の重要性の高まりやサプライチェーンの再構築、取引構造の変化など、事業環境は大きな転換期にあります。さらに、中国メーカーを中心とした海外勢の台頭や、各国の環境規制強化を背景とした競争環境の変化も進行しており、グローバルでの競争は一層激化しております。このような状況のなか、当社グループにおきましては、売上高は堅調に推移し、当初の予想値を若干上回る結果となりました。主力の自動車部品事業においては、CASE対応を軸とした競争力強化に注力いたしました。具体的には、長年培った設計・製造技術を基盤に、製品の付加価値向上と生産プロセスの効率化を徹底するとともに、日本・中国・インドネシアの各拠点におけるグローバルな供給体制の最適化を図り、顧客ニーズへの迅速な対応と収益性の向上に努めてまいりました。新規事業領域においては、将来の収益源の柱とするべく外部アライアンスによる着実な実績を積み上げております。Web3(暗号資産・決済プラットフォーム)・フィンテック領域においては、暗号資産マイニング事業を本格化させ、既に1,400台のマイニングマシンを導入・稼働させております。また、ステーブルコインを活用した国際的なB2B決済プラットフォームの構築に向け、その普及と健全な発展を推進する「ステーブルコイン決済協会」を設立いたしました。これにより、次世代の決済インフラ提供に向けた業界内外の連携と基盤整備を主導しております。自動運転・EV関連領域においては、次世代モビリティ社会の到来を見据え、戦略的なアライアンスを強化いたしました。具体的には、自動運転技術を有するパートナー企業との連携や、EV(電気自動車)シフトに伴う新たなユニット製品の供給体制の検討など、オープンイノベーションを通じて高付加価値なソリューションの提供を加速させております。さらに、サステナブルな社会の実現に向け、岡山および名古屋工場への太陽光発電の導入による環境貢献型事業を推進いたしました。ここでは、余剰電力をマイニング事業へ活用するなど、環境負荷低減と収益創出を両立させる独自のモデル構築に取り組んでおります。今後も、戦略的なアライアンスやオープンイノベーションを積極的に取り入れ、変化の激しい事業環境を好機と捉え、全社一丸となって持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 a.財政状態当連結会計年度における流動資産は15,281百万円となり、前連結会計年度に比べ7,128百万円増加しました。主な内訳は、現金及び預金3,884百万円、受取手形及び売掛金2,690百万円が増加したこと等によるものです。固定資産は17,606百万円となり、前連結会計年度に比べ9,504百万円増加しました。主な内訳は、建物及び構築物903百万円、工具器具及び備品529百万円、のれん1,458百万円が増加したこと等によるものです。投資その他の資産は4,642百万円となり、前連結会計年度に比べ4,187百万円増加しました。主な内訳は、投資有価証券1,621百万円、その他2,598百万円が増加したこと等によるものです。この結果、資産合計は32,888百万円となり、前連結会計年度に比べ16,633百万円増加しました。当連結会計年度における流動負債は9,828百万円となり、前連結会計年度に比べ2,879百万円増加しました。主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金1,411百万円が増加したことによるものです。固定負債は6,803百万円となり、前連結会計年度に比べ4,568百万円増加しました。主な内訳は、繰延税金負債1,911百万円、資産除去債務2,345百万円が増加したこと等によるものです。当連結会計年度における純資産は16,256百万円となり、前連結会計年度に比べ9,185百万円増加しました。主な内訳は親会社株主に帰属する当期純利益2,756百万円計上したこと等により利益剰余金2,044百万円、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金4,241百万円、為替換算調整勘定346百万円が増加したこと等によるものです。b.経営成績当連結会計年度における売上高は30,144百万円(前年同期比70.0%増加)、営業利益540百万円(前連結会計年度39百万円)、経常利益167百万円(前年同期比396.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益2,756百万円(前連結会計年度44百万円)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。自動車部品 売上高は30,097百万円(前年同期比70.1%増加)、セグメント利益は906百万円(前連結会計年度43百万円)となりました。その他 売上高は46百万円(前年同期比6.3%減少)、セグメント損失は△366百万円(前連結会計年度△4百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,241百万円(前年同期比183.4%増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計期年度における営業活動による資金は3,665百万円(前年同期比381.4%増加)の収入となりました。主な要因としては、税金等調整前当期純利益5,504百万円(前連結会計年度49百万円)によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計期年度における投資活動による資金は4,857百万円(前年同期比348.3%増加)の支出となりました。主な要因としては、新規受注品の金型及び機械装置等有形固定資産の取得による支出2,805百万円(前年同期比73.5%増加)、投資有価証券の取得による支出1,639百万円(前連結会計年度1百万円)によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計期年度における財務活動による資金は3,822百万円(前連結会計年度129百万円)の収入となりました。主な要因としては、新株予約権の行使による株式の発行による収入4,057百万円(前年同期比479.9%増加)、配当金の支払による支出654百万円(前連結会計年度45百万円)によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績(1)生産実績当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)自動車部品22,191,44080.7(注)1.金額は製造原価によっております。 2.「その他」につきましては、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略 しております。 (2)受注実績当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)自動車部品31,009,15775.72,263,11367.4(注)1.数量については同一品目のなかでも種類が多く、かつ仕様も多岐にわたるため記載を省略しております。2.金額は、販売価格で表示しております。3.「その他」につきましては、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略 しております。 (3)販売実績当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日金額(千円)前年同期比(%)自動車部品30,097,77770.2その他46,806△6.3(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)総販売実績に対する割合(%)金額(千円)総販売実績に対する割合(%)三菱自動車工業㈱4,699,68426.54,739,64915.7一汽-大众汽車有限公司--3,629,96612.0上汽大众汽車有限公司--3,525,54611.7PT Mitsubishi Motors Krama Yudha Indonesia--3,185,65110.6いすゞ自動車㈱2,578,31914.5--三菱ふそうトラック・バス㈱2,445,25713.8--合計9,723,26154.815,080,81250.0(注) 2.数量については同一品目のなかでも種類が多く、かつ仕様も多岐にわたるため記載を省略しております。3.販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a) 財政状態の分析(資産合計)当連結会計年度末における資産の額は32,888百万円(前年同期比102.3%増加)となりました。資産の主な内訳は、現金及び預金5,381百万円(前年同期比259.6%増加)、受取手形及び売掛金5,768百万円(前年同期比87.4%増加)、建物及び構築物3,063百万円(前年同期比41.8%増加)、工具器具及び備品2,423百万円(前年同期比27.9%増加)、無形固定資産3,969百万円(715.3%)等です。(負債合計)当連結会計年度末における負債の額は16,632百万円(前年同期比81.1%増加)となりました。負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金2,883百万円(前年同期比23.9%増加)、長期借入金1,880百万円(前年同期比18.3%増加)等です。(純資産合計)当連結会計年度末における純資産の額は16,256百万円(前年同期比129.9%増加)となりました。純資産の主な内訳は、資本金4,749百万円(前年同期比78.6%増加)、資本剰余金2,534百万円(前年同期比560.1%増加)、利益剰余金5,458百万円(前年同期比59.9%増加)等です。 (b) 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は30,144百万円(前年同期比70.0%増加)となりました。そのうち、国内売上高は16,911百万円(前年同期比9.4%増加)、海外売上高は13,232百万円(前年同期比479.4%増加)となりました。(売上原価、販売費及び一般管理費)売上原価は、25,675百万円(前年同期比63.2%増加)となり、売上総利益率は14.8%となりました。主な内訳は、材料費等の変動費によるものです。販売費及び一般管理費は、3,929百万円(前年同期比100.0%増加)となりました。主な内訳は、運搬費によるものです。(営業外収益、営業外費用)営業外収益は、108百万円(前年同期比89.3%増加)となりました。主な内訳は、還付消費税等、受取利息、受取配当金の計上によるものです。営業外費用は、481百万円(前年同期比663.2%増加)となりました。主な内訳は、借入金に対する支払利息、暗号資産運用損、為替差損の計上によるものです。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上のことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は2,756百万円(前連結会計年度44百万円)となりました。 (c) キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、金型投資及び機械設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は4,909百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,241百万円となっております。当連結会計年度は、国内の各完成車メーカーでは、前年度からの回復基調や半導体不足の解消による生産安定化により、当社グループにおいて売上高は予想値を下回る結果となりました。この結果、売上高30,144百万円(計画比57百万円減少)、経常利益167百万円(計画比626百万円減少)、親会社株主に帰属する当期純利益2,756百万円(計画比499百万円減少)、ROE(自己資本利益率)は27.3%(計画比2.9ポイント増加)となりました。主な内容として売上高については、国内完成車メーカー各社北米を中心に販売台数は好調もあり、生産台数において回復基調で推移しました。経常利益については、世界的なインフレや原材料高騰により合理化などによる原価低減を進めてはいるものの増加分を吸収出来ていない状況です。また、当連結会計年度における特殊要因として、減損損失2,629百万円を計上しております。 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。 指標2026年3月期(計画)2026年3月期(実績)2026年3月期(計画比)売上高30,201百万円30,144百万円△57百万円(△0.2%)経常利益793百万円167百万円△626百万円(△78.9%)親会社株主に帰属する当期純利益3,256百万円2,756百万円△499百万円(△15.3%)ROE(自己資本利益率)24.4%27.3%2.9ポイントセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済情勢と社会情勢の変動
    国内外の景気変動や社会情勢(法改正、政治経済の変化、災害、感染症など)が、自動車市場全体に影響を与え、イクヨグループの生産活動や業績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、主要市場である国内および海外の景気後退は、自動車部品の需要減少に直結します。
  • 特定の取引先への依存
    イクヨグループの売上の約3割が三菱自動車工業株式会社に依存しています。もし同社との取引が大幅に減少した場合、イクヨグループの業績や財政状態に深刻な影響が出る可能性があります。取引先の多様化は進めているものの、現状では特定の顧客への依存度が高い状況です。
  • 原材料価格の変動と転嫁
    原材料や半製品の購入価格は、原油価格などの市況変動の影響を受けやすく、仕入価格が上昇するリスクがあります。製造工程でのコスト削減努力は行っていますが、原材料価格の上昇分を製品の販売価格に十分に転嫁できない場合、利益率が圧迫され、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,760 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。①国内外の経済情勢及び社会情勢の影響について当社グループは、主に国内での事業活動を行っておりますが、主要な市場である国内及び国外の景気変動や社会情勢等の影響を受けるため、当社グループの関連市場における国内外の景気後退は、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。したがいまして、当社グループの取引先または取引先のエンド・ユーザーの所在する国または地域において、法制や税制の変更、政治・経済情勢の変化、インフラの未整備、人材確保の困難性、戦争・内乱・テロ等の非常事態、感染症の流行等といったリスクが内在しており、当該リスクが発生した場合には、当社グループの生産活動に支障を来し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。②特定の取引先への依存について当社グループは、自動車部品の製造及び販売を主な内容とした事業活動を行っております。当社グループの主要な販売先は、三菱自動車工業株式会社であります。同社は、当社グループの売上実績に対する依存度が約2割となっております。その他の完成車メーカーなど、製品の納入先を多様化するよう努めてまいりますが、同社への依存度が高いことから同社との取引が大幅に減少することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③製品の原価変動の影響について当社グループは、国内外の複数の取引先から原材料、半製品等を購入しております。調達する原材料等の購入価格は市況変動の影響を受け、原油関連製品価格の上昇に伴い、仕入価格が上昇する可能性があります。これに対して、販売価格については、製造工程における原価低減に努めておりますが、これら原材料等の価格上昇を製品の販売価格に十分に反映出来ない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。④自然災害、感染症、事故等の影響について当社グループは、事業を展開する国または地域において、製造拠点等の設備を有しております。当該各地の生産・販売拠点における地域で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害、感染症の大流行、火災等の事故が発生した場合、事業活動が中断または停滞することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤人材の確保・育成について当社グループは、今後の成長を実現していくためには、営業・技術・経営管理等の各方面において優秀な人材を確保・育成していくことが重要な課題と認識しており、必要な施策を実施しております。しかしながら、これらの適切な人材が十分に確保・育成ができない場合、長期的な視点から、当社グループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。⑥事業を取り巻く環境の変化について当社グループは、事業の遂行にあたって景気等の経済状態による消費動向が大きく影響を及ぼす可能性があります。世界同時不況による消費不振や需要減退等が起こった場合は、当社グループの業績・財政状態に悪影響を及ぼすリスクが考えられます。また、日本国内の人口減少や少子高齢化の進行は、長期的には当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。⑦法規制等の影響について当社グループは、事業活動を行う上で、環境法令の適用を受けております。法令または公的規制等の重要な変更等により多額の費用が生じる場合などは、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑧地政学に関するリスクについて当社グループにおいては、予期しえない政治的または経済的なリスクによる、半導体不足などの影響による自動車メーカー各社の減産等により、製品売上高減少の影響を及ぼす可能性があります。この場合、当社グループの生産活動に支障を来し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

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