事業の概要
- 自動車部品の製造販売豊田合成は、日本、米州、欧州・アフリカ、中国、アジア、インドの各地域で自動車部品事業を展開しています。主な製品は、エアバッグやハンドルなどの安全システム部品、インストルメントパネルやラジエータグリルなどの内外装部品、樹脂フューエルフィラーパイプなどの機能部品、ウェザストリップ製品など多岐にわたります。これらの部品と、それらを製造するための金型や機械装置の製造・販売を通じて収益を得ています。
- グローバルな生産・販売体制世界各地に子会社53社、関連会社8社を展開し、自動車メーカーのグローバルな生産活動に対応できる体制を構築しています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給や、効率的な生産・物流ネットワークを構築し、安定的な事業運営を目指しています。
- 多様な自動車部品ポートフォリオセーフティシステム製品、内外装部品、機能部品、ウェザストリップ製品など、自動車を構成する幅広い部品を手掛けています。これにより、特定の部品に依存することなく、自動車産業全体の動向や顧客の多様な要求に対応できる柔軟性を持っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本事業の収益貢献日本セグメントは営業利益114.3億円を計上しており、国内市場における安定した事業基盤と収益力を示しています。主要な自動車部品の製造拠点として、国内外の顧客への供給を支える重要な役割を担っています。
- 米州事業の高い収益性米州セグメントは営業利益341.55億円と、全セグメントの中で最も高い収益を上げています。北米市場を中心とした自動車産業の活況や、現地生産体制の強化が収益に大きく貢献していると考えられます。
- 中国事業の課題とアジア・インドの成長中国セグメントは営業利益-72.17億円と赤字を計上しており、市場環境の変化や競争激化が影響している可能性があります。一方で、アジアセグメントは141.69億円、インドセグメントは43.6億円の営業利益を上げており、今後の成長が期待される地域として事業拡大を進めていることがうかがえます。
FY2025 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Japan | 事業 | − | 114 | − |
| Americas | 事業 | − | 342 | − |
| EuropeAndAfrica | 事業 | − | 27 | − |
| China | 事業 | − | -72 | − |
| Asia | 事業 | − | 142 | − |
| India | 事業 | − | 44 | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社65社および関連会社7社より構成されており、「日本」、「米州」、「欧州・アフリカ」、「中国」、「アジア」、「インド」の各セグメントで自動車部品及びその他に関する事業を行っています。自動車部品事業においては、各種エアバッグ、ハンドルなどのセーフティシステム製品、インストルメントパネル・構成部品、ラジエータグリルなどの内外装部品、樹脂フューエルフィラーパイプ、樹脂ターボダクトなどの機能部品、ドアガラスラン、オープニングトリムウェザストリップなどのウェザストリップ製品など、自動車部品およびその金型、機械装置を製造・販売しています。その他事業においては、主に管路更生工法用資機材、消防用・消火栓用ホースなどの製造・販売等を行っています。当社グループの事業に係る位置づけは、概ね次のとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 完成車メーカーからの価格引き下げ要請や競合の台頭により価格競争が厳しい |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 各種エアバッグ・ハンドルなどのセーフティシステム製品、インストルメントパネル構成部品などの内外装部品、樹脂フューエルフィラーパイプなどの機能部品、オープニングトリムウェザストリップなどのウェザストリップ製品など、自動車部品およびその金型・機械装置を製造・販売 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:経済状況の変動による自動車需要の縮小 / 特定の得意先(トヨタグループ)への販売依存度 / 為替レートの変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
トヨタ自動車との長年の取引関係と、そのサプライチェーン内での信頼は無形資産となり得る。また、特定の自動車部品に関する特許や技術ノウハウも存在するが、汎用性が限定的で、競合他社も類似技術を持つ可能性がある。
スイッチングコスト★★★☆☆
自動車メーカーは、部品サプライヤーを変更する際に、型式の変更、認証取得、生産ラインの調整など多大なコストと時間を要する。特に、長年採用されている主要部品(例:エアバッグ、ステアリングホイール)においては、豊田合成へのスイッチングコストは高いと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果は、ユーザーが増えることでサービスの価値が増す場合に発生する。豊田合成の事業は、直接的なユーザーネットワークに依存しないBtoBビジネスであるため、該当しない。
コスト優位★★☆☆☆
トヨタグループの一員として、一定の購買力や生産効率の恩恵を受けている可能性がある。しかし、グローバルな競争環境下で、他社も同様の効率化を進めているため、顕著なコスト優位性を確立しているとは断定しにくい。
規模の経済★★★★☆
自動車部品業界、特にエアバッグやステアリングホイールといった主要製品分野において、世界的に見て上位の生産能力と供給実績を持つ。トヨタグループ内での圧倒的なシェアと、グローバルな自動車メーカーへの供給実績は、効率的な規模の経済を示唆している。
- トヨタグループとの強固な関係豊田合成はトヨタ自動車株式会社の関連会社であり、連結売上収益の57.3%をトヨタグループへの販売が占めています。この強固な関係は、安定的な受注基盤と事業機会を提供し、新技術開発や品質向上においても連携を深めることで、競争優位性を確立しています。
- 多様な自動車部品の技術力各種エアバッグや内外装部品、機能部品、ウェザストリップ製品など、自動車の安全性、快適性、機能性を高める幅広い部品において独自の技術とノウハウを蓄積しています。これにより、顧客である自動車メーカーの多様なニーズに応えることができ、製品開発における競争力を維持しています。
- グローバルな生産・供給ネットワーク日本だけでなく、米州、欧州・アフリカ、中国、アジア、インドといった主要な自動車生産地域に拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築しています。これにより、各地域の自動車メーカーに対してタイムリーに製品を供給できるだけでなく、地域ごとの市場変動リスクを分散し、安定した事業運営を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断した ものです。(1)会社の経営の基本方針 当社は、「限りない創造 社会への奉仕」という「社是」のもとに、それを具体化した次の「経営理念」を 掲げており、その実現に向けた企業活動に努めるとともに、社会・株主・顧客・仕入先・従業員等のあらゆる ステークホルダーに信頼される企業として、発展成長していくことを目指しています。 ①私たちは、良き企業市民として、各国・地域に根ざした事業活動および社会貢献活動により、経済・社会の 発展に貢献します。[社会への貢献] ②私たちは、法令の遵守や企業倫理の徹底に向けた体制を構築し、誠実な事業活動を行います。 [適正な事業活動] ③私たちは、仕入先様とのオープンで対等な関係を基本に、互いに企業体質の強化・経営の革新に努め、 グループの総合力を高めます。[持続的な成長] ④私たちは、変化を先取りした研究開発とものづくり技術により、お客様に満足いただける品質・価格で、 タイムリーに商品・サービスを提供します。[お客様の満足] ⑤私たちは、環境に配慮した製品の提供と工程づくりに努め、あらゆる企業活動を通じ、社会と連携して環 境・資源を保全し、豊かな地球を未来に残すことに貢献します。[地球環境・資源の保全] ⑥私たちは、労使相互信頼・責任を基本に、一人ひとりの個性を尊重するとともに、チームワークによる 総合力を高め、活力と働きがいのある企業風土を実現します。[人間性の尊重] (2)今後の経営環境および対処すべき課題 当社グループを取り巻く環境は、地政学リスクの顕在化に加え、国・地域ごとに異なるエネルギー政策や、HEV、PHEV、BEV、FCEVといったパワートレインの急速な多様化など、市場構造の一層の複雑化が進んでおります。このような激動の時代にあっても、「2030事業計画」の達成に向け、全社一丸となって取り組んでいきます。 成長戦略として、国内外環境の変化に合わせ、経営資源を積極的に投入していきます。セーフティシステムおよび内外装部品を重点事業と定め、成長性の高い北米、インド、ブラジル等の重点地域へ積極的な投資を継続します。また、これまで培った当社の強みを活かし、幅広い顧客への拡販をグローバルで加速させることで、いかなる環境下でも自律的に成長できる強靭な事業ポートフォリオへと変革していきます。 経営基盤の強化として、人的資本経営においては、従業員一人ひとりが輝ける居場所・舞台づくりを通じ、ウェルビーイングの向上を図ることで、イノベーションの源泉となる組織力を強化します。また、2025年12月には大株主による株式の売出しを実施いたしました。このような資本政策を通じ、海外投資家・個人投資家を含む多様な投資家の皆様に株主になっていただくとともにIR活動のさらなる充実を図り、資本市場との対話を深めていきます。 資本効率の向上と株主還元に関しては、「2030事業計画」で掲げたROE10%を持続的に達成するために、まずは稼ぐ力の最大化を追求していきます。独自指標である「TG-ROIC」(※)を活用し、経営資源を有効に使い、利益を生み出す体制を強化していきます。例えば、BEVの普及状況を冷静に見極めつつ、燃料系部品やウェザストリップといった既存事業の効率化を進めるなど、全社で資本効率を意識した経営を徹底していきます。また、強固な財務体質を維持しながら、将来の成長に向けた投資を優先しつつも、株主の皆様への還元を重視し、持続的な企業価値の向上に邁進していきます。※TG-ROIC=営業利益/(棚卸資産+有形固定資産)[製造会社に必要不可欠なアセット対比でのリターンを追求する独自指標]
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断した ものです。(1)会社の経営の基本方針 当社は、「限りない創造 社会への奉仕」という「社是」のもとに、それを具体化した次の「経営理念」を 掲げており、その実現に向けた企業活動に努めるとともに、社会・株主・顧客・仕入先・従業員等のあらゆる ステークホルダーに信頼される企業として、発展成長していくことを目指しています。 ①私たちは、良き企業市民として、各国・地域に根ざした事業活動および社会貢献活動により、経済・社会の 発展に貢献します。[社会への貢献] ②私たちは、法令の遵守や企業倫理の徹底に向けた体制を構築し、誠実な事業活動を行います。 [適正な事業活動] ③私たちは、仕入先様とのオープンで対等な関係を基本に、互いに企業体質の強化・経営の革新に努め、 グループの総合力を高めます。[持続的な成長] ④私たちは、変化を先取りした研究開発とものづくり技術により、お客様に満足いただける品質・価格で、 タイムリーに商品・サービスを提供します。[お客様の満足] ⑤私たちは、環境に配慮した製品の提供と工程づくりに努め、あらゆる企業活動を通じ、社会と連携して環 境・資源を保全し、豊かな地球を未来に残すことに貢献します。[地球環境・資源の保全] ⑥私たちは、労使相互信頼・責任を基本に、一人ひとりの個性を尊重するとともに、チームワークによる 総合力を高め、活力と働きがいのある企業風土を実現します。[人間性の尊重] (2)今後の経営環境および対処すべき課題 当社グループを取り巻く環境は、地政学リスクの顕在化に加え、国・地域ごとに異なるエネルギー政策や、HEV、PHEV、BEV、FCEVといったパワートレインの急速な多様化など、市場構造の一層の複雑化が進んでおります。このような激動の時代にあっても、「2030事業計画」の達成に向け、全社一丸となって取り組んでいきます。 成長戦略として、国内外環境の変化に合わせ、経営資源を積極的に投入していきます。セーフティシステムおよび内外装部品を重点事業と定め、成長性の高い北米、インド、ブラジル等の重点地域へ積極的な投資を継続します。また、これまで培った当社の強みを活かし、幅広い顧客への拡販をグローバルで加速させることで、いかなる環境下でも自律的に成長できる強靭な事業ポートフォリオへと変革していきます。 経営基盤の強化として、人的資本経営においては、従業員一人ひとりが輝ける居場所・舞台づくりを通じ、ウェルビーイングの向上を図ることで、イノベーションの源泉となる組織力を強化します。また、2025年12月には大株主による株式の売出しを実施いたしました。このような資本政策を通じ、海外投資家・個人投資家を含む多様な投資家の皆様に株主になっていただくとともにIR活動のさらなる充実を図り、資本市場との対話を深めていきます。 資本効率の向上と株主還元に関しては、「2030事業計画」で掲げたROE10%を持続的に達成するために、まずは稼ぐ力の最大化を追求していきます。独自指標である「TG-ROIC」(※)を活用し、経営資源を有効に使い、利益を生み出す体制を強化していきます。例えば、BEVの普及状況を冷静に見極めつつ、燃料系部品やウェザストリップといった既存事業の効率化を進めるなど、全社で資本効率を意識した経営を徹底していきます。また、強固な財務体質を維持しながら、将来の成長に向けた投資を優先しつつも、株主の皆様への還元を重視し、持続的な企業価値の向上に邁進していきます。※TG-ROIC=営業利益/(棚卸資産+有形固定資産)[製造会社に必要不可欠なアセット対比でのリターンを追求する独自指標]
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 当期の世界経済は、主要先進国の金融政策が転換点を迎えつつある中、物価抑制と景気動向の双方を注視する局面が続きました。加えて、中東情勢の緊迫化など地政学リスクの再燃、エネルギー価格の変動など、先行きの見通せない不安定な状況が続きました。 日本経済は、一部で設備投資の持ち直しが見られるものの物価上昇や為替変動の影響を受け、加えて世界経済同様に地政学リスクの影響を受けるなど、予断を許さない緊張感ある経営環境に終始いたしました。 自動車業界は、次世代技術への投資が活発化するなか、新興カーメーカーの台頭が日系カーメーカーやサプライヤーの経営に影響を及ぼすなど競争環境が大きく変化しております。こうした市場構造の変容に加え、各国・地域のエネルギー政策や多様な消費者ニーズに応じた多種多様なモビリティへの対応が、これまで以上に強く求められる一年となりました。 当社グループは、このような不透明な環境が継続するなか、「2030事業計画」を経営の基軸に据え、諸施策を積極的に推進してまいりました。本事業計画では、「安心・安全」「快適」「脱炭素」への貢献を通じた、社会的価値と経済的価値の両立による持続的な成長を目指しております。当期は本事業計画に沿った成長戦略を加速させるとともに、市場環境が激変する中国事業において構造改革を実行するなど、将来にわたる収益基盤の強化を並行して進めてまいりました 。 〈安心・安全への貢献〉 提供価値の1つ目である「安心・安全」については、交通事故死傷者数のさらなる低減に向けた取り組みとして、当期も当社主催で欧州の自動車安全アセスメント(Euro NCAP)の関係者を招待して安全サミットを実施し、議論を行いました。このような取り組みにより将来アセスメントの動向をつかみ、高度化する要求に対し、当社の強みであるCAE技術(注)を用いて、シートベルトを含めた安全で普及しやすい乗員保護システムの提案を進めてまいりました。さらに持分法適用会社であった芦森工業株式会社の完全子会社化を通じて、シートベルトとエアバッグを組み合わせた開発をスピードアップさせてまいりました。 技術開発面では、側面衝突時に乗員同士の衝突を防ぐ「新構造の前席センターエアバッグ」や、次世代の自動車操舵システムに対応した先進的な意匠の新型ハンドルを市場投入いたしました。 さらには自動車以外の交通事故死傷者数低減に向けた「自動二輪車用エアバッグ」等、将来に向けた開発についても注力してまいりました。(注)CAE: Computer Aided Engineeringの略。製品の設計・開発を支援するコンピュータシミュレーション システム。製品の動きなどをコンピュータ上で予測・再現して各種解析ができ、開発の高効率化など につながる。 先進的な意匠の新型ハンドル 〈快適への貢献〉 提供価値の2つ目である「快適」については、車内空間の価値が再定義される次世代モビリティに向け、当社の強みである内装部品とセーフティシステムを融合させた差別化製品として、車内空間の自由度を高める薄型インストルメントパネルと、それに対応する新構造のエアバッグの開発に取り組んでまいりました。また、コンソールの蓋をトレイとしても活用できる「リバーシブルアームレスト」を開発し、コンソールの利便性と意匠性の両立を実現いたしました。さらに、サイネージ機能を実現する「光透過技術」や、オフロード車の力強い外観に寄与する塗装技術「メテオコート」、環境負荷を低減する「インモールドコート技術」など、独自の加飾・表面処理技術も確立いたしました。これら高付加価値製品の量産化により、新たなモビリティ社会におけるクルマの快適性能の向上に貢献してまいりました。 特徴・アームレストにもトレイにもなるリバーシブル仕様・使いやすい左右両開き リバーシブルアームレスト 〈脱炭素への貢献・新事業への取り組み〉 提供価値の3つ目である「脱炭素」については、当社の材料技術を核とした循環型ビジネスの構築を推進いたしました。当社独自の自動車用ゴム部品のリサイクル技術が、「第39回中日産業技術賞」(主催:中日新聞社、後援:経済産業省)において、最高位の「経済産業大臣賞」を受賞いたしました。技術改良により新材への配合割合を20%まで引き上げることで資源循環に寄与し、時代の要請に応える技術である点が高く評価されました。また、「廃車から回収したプラスチックを50%配合した自動車部品(グラブボックス)」が、「第22回“超”モノづくり部品大賞」(主催:モノづくり日本会議・日刊工業新聞社)において「日本力(にっぽんぶらんど)賞」を受賞いたしました。 さらに、カーボンニュートラル社会の実現に向け、「高圧水素タンク」が大型トラックに採用されるなど、乗用車にとどまらず商用車の次世代エネルギー分野への展開も具体化しております。 オープニングトリム ゴムのリサイクル材を高配合したオープニングトリム 再生プラスチックを使用したグラブボックス 当期の売上収益は、顧客の生産台数増加等により、1兆1,467億円(前期比 8.2%増)と増収となりました。 利益については、増販効果や原価改善等により、営業利益は 795億円(前期比 32.9%増)、 親会社の所有者に帰属する当期利益は 620億円(前期比 70.7%増)となりました。 当期末における総資産は、主に有形固定資産の増加に伴い、前期末に比べ 798億円増加し、 9,929億円となりました。また、負債は主に営業債務及びその他の債務の増加により、 前期末に比べ 531億円増加し、3,777億円となりました。 資本については、主にその他の資本の構成要素の増加により、前期末に比べ 267億円増加し、 6,151億円となりました。 セグメントの業績は次のとおりです。 a.日本 売上収益は、顧客の生産台数増加等により 4,886億円(前期比 11.1%増)となりました。 営業利益については、増販効果や原価改善等により 235億円(前期比 105.9%増)となりました。 b.米州 売上収益は、顧客の生産台数増加等により 4,283億円(前期比 6.1%増)となりました。 営業利益については、米国の関税影響はあるものの、増販効果や原価改善等により 349億円(前期比 2.4%増)となりました。 c.欧州・アフリカ 売上収益は、為替影響等により 346億円(前期比 5.8%増)となりました。 営業利益については、固定費の増加を原価改善で吸収し 26億円(前期比 1.1%減)となりました。 d.中国 売上収益は、顧客の生産台数減少等により、908億円(前期比 4.3%減)となりました。 営業利益については、減販影響はあるものの、固定費の削減等により赤字幅を縮小し 20億円の営業損失(前期は営業損失 72億円)となりました。 e.アジア 売上収益は、顧客の生産台数増加等により 1,539億円(前期比 11.1%増)となりました。 営業利益については、増販効果や原価改善等により 149億円(前期比 5.3%増)となりました。 f.インド 売上収益は、顧客の生産台数増加等により 518億円(前期比 22.4%増)となりました。 営業利益については、増販効果や原価改善等により 57億円(前期比 32.3%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当期末における現金及び現金同等物は、前期末 1,187億円に比べ 130億円増加し、1,318億円と なりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは 1,316億円(前期比 43.1%増)の収入となりました。 これは主に、税引前利益 902億円、減価償却費及び償却費 536億円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは 496億円(前期比 30.9%減)の支出となりました。 これは主に、有形固定資産及び無形資産の取得による支出 574億円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは 708億円(前期比 39.9%増)の支出となりました。 これは主に、自己株式取得による支出 453億円等によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)日本478,13110.9米州370,4187.3欧州・アフリカ33,2766.0中国84,621△7.1アジア92,7918.8インド50,14119.3合計1,109,3818.1(注)金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。 b.受注実績当社グループ(以下「当社および連結子会社」)は、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとして各納入先より生産計画の提示を受け、生産能力を勘案して生産計画を立て生産しています。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)日本447,86811.2米州425,0376.1欧州・アフリカ33,2666.4中国86,198△6.4アジア102,90812.8インド51,49222.4合計1,146,7728.2(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。2.主な相手先への販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)※金額(百万円)割合(%)※トヨタ自動車㈱235,85122.2258,25322.5※トヨタ自動車㈱の子会社を含めた販売実績および総販売実績に対する割合は、 前連結会計年度57.3%、当連結会計年度58.0%です。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。 ①重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針、4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しています。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等について、売上収益は、顧客の生産台数増加等により、1兆1,467億円(前期比 8.2%増)と増収となりました。 利益については、増販効果や原価改善等により、営業利益は 795億円(前期比 32.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は 620億円(前期比 70.7%増)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、以下のとおりです。 a.当社グループの財務方針 成長性・安全性・効率性のバランスをとりながら、資本コストを意識した効率的な事業運営を進めることで企業価値向上につとめます。 (成長性) 2030事業計画に沿って、研究開発も含めた投資は、高成長・高収益が期待できる分野に重点的にリソーセス配分をしていきます。事業軸ではセーフティシステム・内外装、地域軸では米州・インドです。 (安全性) 成長機会を逃さぬよう、あらゆる投資機会に機動的に対応できる自己資金および資金調達力を確保していきます。手元資金に関しては、グループファイナンスにより本社主導で資金の効率化と平準化を進め、 連結月商1か月を目安としております。 (効率性) 資本コストを意識した効率的な事業運営を進めるため、TG-ROICと名付けた当社独自のROIC計算式を用い、各事業・地域の固定資産・棚卸資産のリソーセスに見合ったリターンを追求するとともに効率化を進めていきます。2030年のROE 10%を目指して、連結でのTG-ROIC 20%を目標に、各事業・地域の目標値を設定し、事業ポートフォリオの改善につなげていきます。 株主還元については、安定的かつ継続的な増配を実現するため、DOE(注1)3.5%程度を目指しております。(注2)また、適切な資本構成を構築するため、機動的な自己株式の取得にも 取り組み、資本効率向上も意識して、投資家の皆様の期待に応えていきます。 加えて、非財務情報を含む積極的な情報開示や、株主構成の多様化、特に個人株主の増加を図ることで株主資本コストの低減にも努めていきます。(注1)DOE:株主資本配当率=配当額÷株主資本(連結)(注2)従来はDOE2.5%を下限目標としておりました。 b.資金需要 当社グループでは、当連結会計年度において、585億円の設備投資を実施しています。 今後も、重点とする各事業、地域を中心に、TG-ROICをモノサシにメリハリをつけた設備投資を実施するとともに、安定的かつ継続的な増配を基本とした株主還元も実施します。また、事業環境や成長機会に応じたM&Aやアライアンス、もしくは資本効率向上の観点からの追加的な株主還元に回すなど戦略的に配分していきます。 c.資金調達方法 当社グループは、円滑な事業活動に必要な資金の流動性確保と財務の安定性・健全性維持を資金調達の基本としており、金融機関からの借入や社債の起債など資金効率を考えた多様な資金調達を行っています。また、グループファイナンスにより、グローバルでの資金効率も図っています。当連結会計年度末における社債および借入金を含む有利子負債の残高は 1,233億円となっています。 d.キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前期末 1,187億円に比べ 130億円増加し、1,318億円となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。 セグメント別の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
事業リスク
- 経済状況と自動車需要の変動日本、米州、欧州、中国、アジア、インドなど主要市場の景気低迷や感染症の流行による社会的・経済的混乱は、自動車需要の縮小に直結し、豊田合成の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。自動車部品の需要は自動車生産台数に大きく依存するため、経済状況の変化は直接的なリスクとなります。
- 特定の得意先への販売依存連結売上収益の57.3%をトヨタ自動車グループへの販売が占めており、同社グループの生産台数や購買政策の変動は、豊田合成の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。特定の顧客への依存度が高いことは、その顧客の事業戦略や業績に左右されるリスクを伴います。
- 為替レートの変動グローバルに事業を展開しているため、為替レートの変動は、各国の価格競争力や取引価格、海外子会社の財務諸表の円換算価値に影響を与え、豊田合成の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に円高は、海外での収益を円換算した際に目減りさせる要因となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 当社グループは、取締役社長が委員長であり、社内取締役、執行役員、常勤監査役等で構成する内部統制委員会(以下「当委員会」)において、法令遵守とリスクマネジメントの状況を確認し、不正の未然防止活動とリスク低減活動の取り組みを推進しています。また、内部監査の状況についても当委員会に報告しています。 当委員会はリスクの重要性を評価して重点リスクを特定し、対応活動を決定し、実行状況の確認を行っています。このリスクマネジメントの主な活動は下記①~④のとおりです。これら一連の活動を繰り返し、リスク低減活動を推進しています。また、当社では、リスクを機会と捉えて事業成長につなげる「事業戦略リスク」と、発生時の損失を最小限に抑えるための「経営基盤リスク」に分類し、各々のリスク低減活動に取り組んでいます。重点リスクに対する具体的な取り組み事例としては、事業戦略リスクに対しては、国際情勢不安、景気低迷、BEV普及のスローダウンなど環境の変化をふまえて各戦略へ落とし込んでいます。また、経営基盤リスクに対しては、自動車業界での品質認証問題をふまえて、体制基盤強化として独立した法規認証管理の組織を設置・運営を行うとともに、職場風土改革として各職場での困り事の抽出・改善を行っています。 ①PLAN まず本社各部門、関係会社が法令改正・外部要請・外部事業環境変化をふまえ、当社グループを取り巻くリスクの洗い出し、見える化(リスクアセスメント)をしています。次に、役員等へのヒアリングを行い、経営目線、将来目線でのリスクを抽出しています。その後、発生可能性、影響度等の観点から当社グループとしての重点リスクを特定しています。 また、各対応部門が重点リスクに対し「発生可能性を下げる」「影響度を下げる」等の考え方から対応策を策定しています。 ②DO、③CHECK 各対応部門が対応策を実行、その状況を確認し、当委員会にて報告します。 ④ACTION 対応策の実行状況に応じて活動の改善、修正を行い、より実効性のある対策にします。 リスクマネジメントの主たる活動 当社グループの財政状態、経営成績(サステナビリティ含む)および株価などに影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、以下のようなものがあります。当委員会において選定された主な重点リスクは以下の各リスクに含まれています。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものです。また、以下の内容は、当社グループの全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)経済状況当社グループの全世界における営業収入のうち、重要な部分を占める自動車関連製品の需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、米州、欧州・アフリカ、中国、アジア、インドを含む当社グループの主要市場における景気低迷、感染症の流行などによる社会的かつ経済的混乱、およびそれに伴う自動車需要の縮小は当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)特定の得意先への販売依存度について当社は、トヨタ自動車株式会社の関連会社であり、当社グループは同社およびその子会社(以下、同社グループ)に各種自動車部品を販売しています。連結売上収益に占める同社グループへの売上収益は前連結会計年度 57.3%、当連結会計年度 58.0%を占め、当社グループの経営成績は、同社グループの自動車生産台数、当社グループ製品の 装着率および同社グループの購買政策などにより影響を受ける可能性があります。 また、原材料・部品供給元の突発的な事故や地政学的リスクなどにより、原材料・部品の生産や供給の停止、納入遅れ等が発生することで、同社グループを含む当社の主要な顧客である完成車メーカー各社において、生産台数の縮小や生産停止などが起こった場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)為替レートの変動について為替レートの変動は、各国経済に大きな影響を及ぼすとともに、当社グループ各社での価格競争力、取引価格などに大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社の外貨建取引における外貨額および連結財務諸表作成のための海外関係会社の財務諸表数値は、決済・換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受け、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)国際的活動および海外進出に潜在するリスクについて当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめとして米州、欧州・アフリカ、中国、アジア、インドの諸地域で展開しています。これらの海外市場への事業進出には、事業活動に係る内部要因リスク以外に、以下のようなリスクが内在しており、これらの事象が発生した場合には当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ①予期しえない法律または規制の変更、不利な影響を及ぼす租税制度の変更 ②不利な政治的または経済的要因の発生 ③人材の採用・確保の難しさと労務問題に係るリスク ④社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる事業活動への悪影響 ⑤地政学的リスク、自然災害、感染症、その他の要因による社会的または経済的混乱 (5)知的財産権について当社グループは、他社製品との差別化を図るために独自の技術とノウハウの蓄積および知的財産権の取得に努めていますが、新たに開発した全ての製品または技術が、独自の知的財産権として保護される保証はありません。そのため、第三者が類似製品を製造・販売することを効果的に防止できない可能性があります。また当社グループでは、第三者の知的財産権に配慮しながら、製品や技術の開発を行っていますが、これらの開発成果が将来的に第三者の知的財産権を侵害していると判断される可能性があります。また、これらに起因して訴訟等を受けた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)新製品開発力について当社グループは、「高分子の可能性を追求し、より良い移動と暮らしを未来につなぐ会社」を目指し、市場ニーズの先取りにより顧客の満足が得られるように日々研究開発を進め、先進技術を導入した積極的な製品開発に取り組んでいます。今後においても、継続して斬新で魅力ある新製品を開発できると考えていますが、新製品の開発と販売のプロセスは、その性質から複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとするさまざまなリスクが含まれています。①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後十分充当できる保証はありません。②長期的な投資と大量の資源投入が、必ずしも新製品または新技術の創造につながる保証はありません。③顧客からの支持を獲得できる新製品または新技術を正確に予想できるとは限らず、またこれらの製品の販売が 成功する保証はありません。④急速な技術の進歩や市場ニーズの変化により、当社グループ製品の商品価値が急激に低下する可能性が あります。⑤現在開発中の新製品・新技術の市場投入が遅れ、収益機会を逸する可能性があります。上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品を開発できない、または遅れた場合には、将来の成長と収益性を低下させ、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)製品の品質不具合について当社グループは、世界的に認められた品質管理基準に従って各種の製品を製造していますが、全ての製品について品質不具合が無く、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はありません。さらに、引き続き当社グループがこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の品質不具合は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社 グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)価格競争当社グループの収益基盤である自動車部品事業での価格競争は大変厳しいものとなっています。 当社グループは、顧客の要望に応えて、高品質で高付加価値の製品を全世界に供給する企業であると考えていますが、完成車メーカーからの価格引き下げ要請や、新しい競合先の台頭や既存競合先間の提携により、将来においても有効に競争できるという保証はありません。このような場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)原材料・部品供給元への依存、物流当社グループは、原材料、部品を複数のグループ外供給元から調達しています。グループ外供給元とは、取引基本契約を結び、安定的な取引を前提としていますが、市場の変化による価格の高騰や品不足、さらには供給元の突発的な事故、地政学的リスクなどによる生産停止や納入遅れ、物流の遮断および経営問題などにより、原材料・部品の不足、原材料・部品価格の高騰が生じないという保証はありません。このような場合、当社グループ製品の原価上昇、さらには生産停止などが起こり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)災害や停電等による影響について当社グループは、製造ライン中断による影響を最小限にするため、生産設備における定期的な検査と点検を行っています。しかし、当社グループの生産施設で発生する災害、停電またはその他の中断事象のほか原材料、部品の調達先や製品の納入先での災害などの発生により影響を受ける可能性があり、これらの影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。特に、当社グループの国内工場や仕入先などの取引先の多くは、中部地方に所在しており、この地域で大規模な災害が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)退職給付債務による影響について当社グループの従業員退職給付費用、退職給付債務および制度資産は、割引率など数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。このため、実際の金利水準の変動や制度資産の運用利回りが悪化した場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)法的手続について当社グループは、ビジネス活動においてコンプライアンスの実践を基本においていますが、様々な訴訟および規制当局による法的手続の当事者となる可能性があり、その場合には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)情報セキュリティ 当社は日々高まる情報セキュリティのリスクに対して、サイバー攻撃を重要な経営リスクとして位置づけ、 中期的な推進計画を策定し、外部からのサイバー攻撃(侵入防止・検知)や詐欺メールへの対策、社員への啓発・ 教育などセキュリティ対策を強化しています。また当社国内外関係会社に対しては、日常点検や監査を通じて セキュリティレベルの底上げを行うなど、当社グループとしての信頼の維持と向上に努めるとともに、当社仕入先 とも情報セキュリティ対策強化の取り組みを行うことで、サプライチェーン全体の安全性確保に努めています。 しかし万一、外部からのサイバー攻撃やコンピューターウィルスの拡散による社内情報システムの停止や機密情報の漏洩または喪失があった場合、被害の規模により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。