事業の概要
- 企業支援プラットフォームメイホーホールディングスは、地域の中小企業を支援する「企業支援プラットフォーム」を構築しています。このプラットフォームを通じて、子会社に対して経営管理、資金繰り、営業・技術力向上、人材育成、DX化といった多岐にわたる支援を提供し、グループ全体の成長を目指しています。これにより、個々の子会社が持つ強みを最大限に引き出し、グループとしての収益力を高めるビジネスモデルです。
- 事業承継支援日本の中小企業では後継者不足が深刻な課題となっており、メイホーホールディングスはこの事業承継問題に直面する企業や成長意欲の高い企業との資本提携を積極的に進めています。資本提携を通じてグループネットワークを拡大し、プラットフォームによる経営支援を行うことで、増収増益企業を共創し、持続的な成長を実現するビジネスモデルです。
- 多角的な事業展開同社グループは、建設関連サービス、人材関連サービス、建設事業、介護事業という4つの異なる事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。各事業がそれぞれの専門性を活かし、地域に根差したサービスを提供することで、多様な顧客ニーズに応え、収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 建設関連サービス事業この事業は、国や地方公共団体を主な顧客とし、公共工事におけるコンサルタント業務を提供しています。交通量調査、設計、測量、補償コンサルタント、公共工事の施工管理など、発注者支援の建設コンサルタント業務が中心です。岐阜県、愛知県を中心とした東海地方の他、滋賀県、福井県、佐賀県、北海道、広島県が主要なサービスエリアで、海外向けインフラ整備業務も行っています。売上は41.72億円、営業利益は5.67億円で、グループ内で最も高い営業利益を上げています。
- 人材関連サービス事業日本国内で事務スタッフ派遣、技術者派遣、製造業派遣を主な事業としています。警備事業や、カンボジアでの図面作成等アウトソーシング、技能実習生の募集・教育・送り出しも行っています。国内の主要顧客はサービス事業者、大手ゼネコン、製造事業者などで、幅広い顧客に多様な人材・サービスを提供しています。売上は35.03億円、営業利益は2.05億円です。
- 建設事業総合建設業と法面工事事業が中心で、鉄道関連工事、道路工事、河川工事、地すべり対策工事、緑化工事などを手掛けています。主要顧客は地下鉄事業者、国、地方公共団体などです。地域に密着した公共工事や地元企業対応の実績、国土交通省維持修繕工事の長期受注体制、グループで培った技術力と提案力が強みです。売上は44.53億円で、グループ内で最も高い売上を上げていますが、営業利益は2.27億円です。
- 介護事業通所介護(デイサービス)、認知症対応型通所介護、居宅介護支援事業所、住宅型有料老人ホームの運営を行っています。岐阜市と愛知県常滑市に複数の通所施設を展開し、2024年9月には岐阜市に初の入所施設を開設しました。顧客ニーズに合ったサービス開発、介護・看護の専門家による高レベルなサービス提供、地域密着型運営が強みです。売上は8.77億円、営業利益は0.98億円です。
2025-06 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ConstructionRelatedBusiness | 地域 | 42 | 6 | 13.6% |
| HumanResourceRelatedBusiness | 地域 | 35 | 2 | 5.9% |
| ConstructionBusiness | 地域 | 45 | 2 | 5.1% |
| NursingCareBusiness | 地域 | 9 | 1 | 11.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社24社(2026年6月30日時点)により構成されております。当社は、持株会社として、地域に根差した中小企業の成長支援を行う「企業支援プラットフォーム」を構築し、子会社に対し、グループ共通の理念・価値観の共有や、経営管理、資金繰り、営業・技術力の向上、人材採用・育成、DX化への対応といった、業績向上への取り組みの支援を行っております。また、「企業支援プラットフォーム」のさらなる充実を図るため、「従業員承継型M&A」によるグループネットワークの拡大を進めております。中小企業庁が2026年4月に公表した「2026年版『中小企業白書』」より、中小企業を取り巻く事業承継の現況をみると、中小企業における後継者不在率は減少傾向にあるものの、経営者年齢が60歳以上である企業が過半数を占めていることから、中長期的に事業承継が必要となる企業は依然として相当程度存在している状況にあります。当社グループは、このような事業承継に課題を抱え将来不安を感じている企業や成長意欲の高い企業との資本提携を行い、「企業支援プラットフォーム」を通じて経営支援を行うことで、増収増益企業を共創するグループネットワークの拡大を目指しております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社及び当社グループ関係会社の位置づけは次のとおりであります。以下に示す4事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)建設関連サービス事業建設関連サービス事業は、国及び地方公共団体を主な顧客として、公共工事におけるコンサルタント業務等を提供しております。現在の主たる提供サービスは、交通量等の各種調査、設計、測量、補償コンサルタント、公共工事の施工管理等を行う発注者支援の建設コンサルタント業務のほか、地域活性化等に関する専門調査・研究及び政策支援であります。現在は岐阜県、愛知県を中心とした東海地方のほか、滋賀県、福井県、佐賀県、北海道、広島県及び東京都が主要なサービスエリアとなっております。本セグメントに属するグループ会社は、株式会社メイホーエンジニアリング、株式会社オースギ、株式会社エイコー技術コンサルタント、株式会社地域コンサルタント、株式会社エスジー技術コンサルタント、株式会社ノース技研、株式会社安芸建設コンサルタント、株式会社フジ土木設計及び株式会社未来政策研究所であります。また、株式会社メイホーエンジニアリングでは海外向けサービスも実施しており、インフラ整備に係る業務を受注しております。 (2)人材関連サービス事業人材関連サービス事業は、日本国内において、事務スタッフ派遣、技術者派遣、製造業派遣を主な事業としております。また、警備事業や、カンボジアにおいて、日本で受託した図面作成等業務をアウトソーシング先として受ける事業を行うとともに、カンボジアに設立した現地法人において、技能実習生候補の募集、教育、日本への送り出し手配を行っております。国内における主要な顧客は、事務スタッフ派遣では各種サービス事業者、建設技術者派遣では大手ゼネコン、製造業派遣では各種製造事業者となっており、警備事業では工場、学校等の施設や建設会社となっております。また、海外においては、アウトソーシング受託事業としてカンボジアに自社拠点を有し、国内の不動産会社、製造業等の図面作成等業務のアウトソーシングサービスを提供しております。本事業の特徴は、事務スタッフ、建設技術者、製造スタッフ、警備スタッフ、海外スタッフを擁することで、人材不足に直面するサービス事業者、大手ゼネコン、製造事業者等の幅広い顧客に対して多様な人材・サービスを提供できることにあります。本セグメントに属するグループ会社は、株式会社メイホーアティーボ、株式会社スタッフアドバンス、株式会社メイホーガーディア、MEIHO APHIVAT CO.,LTD.(メイホーアピワット)、株式会社レゾナゲート、株式会社メイホーアークス及び株式会社エモリスリンクであります。 (3)建設事業建設事業は、総合建設業、法面工事事業を中心としており、主要な提供サービスは、鉄道関連工事・道路工事(国道維持・修繕工事を含む)・河川工事・地すべり対策工事(さく井工事を含む)、緑化及び法面工事であり、主要な顧客は地下鉄事業者、国及び地方公共団体等であります。本事業の特徴は、地域に密着した公共工事・地元企業対応実績、国土交通省維持修繕工事を長期に受注可能な即応体制、並びにグループ会社において培われた技術力、高品質・低コストでの提案力が高く評価され、継続受注の実績をあげております。本セグメントに属するグループ会社は、株式会社東組、株式会社愛木、株式会社有坂建設、株式会社三川土建、今田建設株式会社とその傘下のハーミット株式会社及び株式会社天野建設であります。 (4)介護事業介護事業は、通所介護(デイサービス)、認知症対応型通所介護(認知症専用デイサービス)、居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)、住宅型有料老人ホームの運営を行っております。主要な提供サービスは、デイサービス(送迎、入浴、食事、機能訓練等)、居宅支援(ケアプランの作成)であり、岐阜市内に4か所、愛知県常滑市に2か所の通所施設を運営しております。また、2024年9月には、岐阜市内に住宅型有料老人ホーム「アルトのお家 旦島」を開設し、初の入所施設として生活に係る様々なサービスを提供しております。本事業の強みは、顧客ニーズに合ったサービスメニューの開発と、職員に介護・看護等の各種専門家を揃え、徹底した研修を重ねて培った高レベルなサービスにあります。加えて、入所施設を新設したことで、通所介護サービスの継続利用が困難になったご利用者様に対して、「人生のエンディング」までの支援を可能にする体制を構築いたしました。これらの施設について、同一エリアにおける複数店舗の地域密着型運営を行うことで、地域内におけるサービス品質の高水準での均一化と運営の効率化を図るとともに、他の介護事業所との差別化を図っております。本セグメントに属するグループ会社は株式会社アルトであります。 [事業系統図](1)建設関連サービス事業 (2)人材関連サービス事業 監理団体とは許可を受けて、外国人技能実習事業における実習監理を行う、営利を目的としない法人のことです。MEIHO APHIVAT CO.,LTD.は、監理団体と「外国人技能実習事業に関する協定書」に基づく業務提携を行い、技能実習生の募集、求職の受付、選抜、マッチングを実施し、その情報を管理する役割を担います。なおMEIHO APHIVAT CO.,LTD.は、技能実習期間中に監理団体との連携・協議に要する費用や、技能実習生に対する相談、生活指導の補助に要する費用等、協定書で定めた費用を監理団体より、管理費として受領します。 (3)建設事業 (4)介護事業 要介護者とは、「身体上又は精神上の障害があるために、日常生活における基本的な動作(入浴、排せつ、食事等)の全部又は一部について、常時介護を要すると見込まれる状態」の方を指します。要支援者とは、「身体上若しくは精神上の障害があるために、日常生活における基本的な動作(入浴、排せつ、食事等)の全部若しくは一部について、常時介護を要する状態の軽減若しくは悪化の防止に特に資する支援を要すると見込まれる」方、または「身体上若しくは精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があると見込まれる状態」の方を指します。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 公共事業への依存度が高く、公共投資予算削減時には価格競争が激化する可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建設業法、建築基準法、建設コンサルタント登録規程、労働者派遣法、介護保険法等の各種法規制。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:公共事業への依存 / 買収に伴うリスク / 特定の人物への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、メイホーホールディングスが特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産を保有しているという証拠は見当たらない。事業内容も一般的なサービス提供であり、特筆すべきIPは確認できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
メイホーホールディングスは主に人材派遣やアウトソーシングサービスを提供している。顧客企業との関係は一定の継続性が見込まれるものの、特定のシステムやサービスに深く依存しているわけではなく、スイッチングコストは低いと考えられる。ただし、長年の取引による信頼関係はわずかなスイッチング障壁となりうる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。人材派遣やアウトソーシングは、個々の契約に基づくサービス提供が中心である。
コスト優位★☆☆☆☆
人材派遣・アウトソーシング業界は競争が激しく、一般的に価格競争に陥りやすい。メイホーホールディングスが他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はない。効率化努力は行われていると考えられるが、決定的なコスト優位性はない。
規模の経済★☆☆☆☆
同社は一定の事業規模を有しているが、業界全体から見て最適化された少数寡占を形成しているとは言えない。人材派遣・アウトソーシング業界は多数のプレイヤーが存在し、規模の経済が決定的な競争優位に繋がりにくい可能性がある。
- 地域密着型プラットフォームメイホーホールディングスは、地域に根差した中小企業の成長支援を目的とした「企業支援プラットフォーム」を構築しています。このプラットフォームを通じて、子会社間の連携を強化し、経営ノウハウやリソースを共有することで、個々の子会社が単独では得られない競争優位性を生み出しています。地域の中小企業が抱える課題に寄り添い、きめ細やかな支援を提供できる点が強みです。
- 多岐にわたる専門性建設コンサルタント、人材派遣、総合建設業、介護サービスといった多様な事業領域を持つことで、幅広い専門知識と技術力をグループ内に蓄積しています。例えば、建設関連サービスでは公共工事のコンサルティング、人材関連サービスでは多様な人材派遣、建設事業では鉄道・道路工事、介護事業ではデイサービスや有料老人ホーム運営など、各分野で専門性の高いサービスを提供できる点が強みです。
- 事業承継の課題解決力日本の中小企業が抱える事業承継問題に対し、資本提携と経営支援を組み合わせたソリューションを提供しています。後継者不在や経営課題を抱える企業をグループに迎え入れ、プラットフォームを通じて経営改善を支援することで、企業の持続的成長を促します。これにより、社会課題の解決に貢献しつつ、グループ全体の事業規模を拡大できる点が競争優位性となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1)経営方針当社は、2026年8月14日付でグループ理念を改訂し、「グループ理念」、「ビジョン」及び「行動指針」を、当社グループの経営における基本方針として定めております。 (1)グループ理念地域企業の自律と連携を通じて一人ひとりがしあわせを実感できる社会を創造する(2)ビジョン100社、1000億、1万人中小企業100社のネットワークグループ売 上 高 1000億円グループ営業利益 100億円社 員 数 1万人(3)行動指針① 意志「絶対こうなる」と強烈に思い続ければ必ず実現する、「こうなりたい」程度では実現しない② 逆算現状維持は衰退、自らが望む将来像から逆算してゴール、プロセス、スケジュールを具体的な目標にする③ 勇気変わる勇気、嫌われる勇気等、真の勇気を持つ、卑怯な行動はしない④ 努力一番を目指して競合他社に勝つ努力をし続ける⑤ 価格企業の栄枯盛衰は「値決め」で決まる、売上最大・経費最小、原価意識・採算意識を持つ⑥ 尊重「ために」ではなく「共に」、互いを尊重し、平等な関係で信頼しあい、それぞれが持てる力を尽くす 2)経営環境(1)社会環境当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策の影響や中東情勢等に留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。個人消費には持ち直しの動きがみられ、設備投資も回復基調で推移しました。一方、物価上昇の影響は引き続きみられ、人手不足の状況が続いたほか、金融資本市場の変動等にも注意が必要な状況が続きました。 (2)事業環境① グループ全体の事業環境当社は、地域に根差した中小企業の成長支援を行う「企業支援プラットフォーム」を構築し、子会社に対して、グループ共通の理念・価値観の共有や、経営管理、資金繰り、営業・技術力の向上、人材採用・育成、DX化への対応等の支援を行っております。また、「企業支援プラットフォーム」のさらなる充実を図るため、「従業員承継型M&A」によるグループネットワークの拡大を進めております。我が国では、経営者の高齢化や後継者不足を背景として、中小企業の事業承継が引き続き社会的な課題となっております。また、物価上昇や人手不足等の事業環境の変化に対応し、企業の持続的な成長を実現するため、人への投資、設備投資、M&A、研究開発投資、DX及び海外展開等の重要性が高まっております。中小企業庁が2026年4月に公表した2026年版「中小企業白書」によると、中小企業における後継者不在率は減少傾向にあるものの、60歳以上の経営者が過半数を占めるなど、経営者年齢の水準は依然として高い状況にあります。このことから、中長期的に事業承継を必要とする企業は相当程度存在し、事業承継に対するニーズは今後も継続するものと見込んでおります。M&A市場においては、事業承継に加え、事業ポートフォリオの見直しに伴うカーブアウト、成長を目的とした企業グループへの参画、スタートアップ企業のイグジット、投資ファンドによる投資回収を目的とした売却案件など、売り手側の目的が多様化しております。このような市場環境は、当社グループが推進する「従業員承継型M&A」及び「企業支援プラットフォーム」を軸とした成長戦略との親和性が高いものと認識しております。 ② セグメント別の事業環境a.建設関連サービス事業建設関連サービス事業は、発注者の約8割を行政機関(国、都道府県、市町村等)が占めております。当社グループでは、土木・建築工事に関する調査、計画、設計、施工管理及び維持点検等の「建設コンサルタント業務」を提供するとともに、公共工事の発注に伴う工事監督、積算及び検査等の業務を行政職員に代わって行う「発注者支援業務」を提供しております。当事業の市場動向について概観しますと、財務省が2025年12月に公表した「令和8年度国土交通省・公共事業関係予算のポイント」によると、2026年度の公共事業関係費は6兆1,078億円(前年度比0.4%増)となっております。同予算では、「防災・減災、国土強靱化の推進」、「持続的な成長力強化・生産性向上、地方の生活等の安定に向けた取組」、「担い手確保・処遇改善等への対応」等が基本的な考え方として示されております。また、一般財団法人建設経済研究所が2026年4月に公表した「建設経済モデルによる建設投資の見通し(2026年4月)」によると、建設投資額は、2025年度が76兆7,800億円(前年度比4.9%増)、2026年度が80兆9,400億円(同5.4%増)と、2年連続で前年度を上回ることが予測されております。このうち、政府分野投資は、2025年度が22兆8,900億円(同2.1%増)、2026年度が24兆6,500億円(同7.7%増)と、いずれも増加することが予測されております。以上から、当事業を取り巻く市場環境は、公共投資による下支えに加え、防災・減災、国土強靱化及び老朽化した社会インフラの維持・更新需要を背景として、今後も底堅く推移するものと見込んでおります。一方で、技術者の高齢化や人手不足、人件費の上昇等が事業上の課題となっており、技術者の確保・育成及び生産性の向上が一層重要になるものと認識しております。 b.人材関連サービス事業人材関連サービス事業は、事務スタッフ派遣、建設技術者派遣及び製造業派遣を主要な事業としております。その他の関連事業として、交通誘導や施設警備等を行う警備事業、日本で受託した図面作成等の業務をカンボジアで行う海外アウトソーシング事業及びカンボジア人技能実習生送出事業を行っております。当事業の市場動向について概観しますと、厚生労働省が2026年4月に公表した「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)」によると、2025年度平均の有効求人倍率は1.20倍となり、前年度の1.25倍から0.05ポイント低下しました。労働者派遣事業については、厚生労働省が2026年3月に公表した「令和6年度労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、派遣労働者数は約220万人(前年度比3.9%増)、派遣先件数は約86万件(同7.9%増)、年間売上高は9兆9,005億円(同9.4%増)となり、いずれも前年度を上回りました。警備業については、警察庁の「令和7年における警備業の概況」によると、2025年12月末現在の警備業法第4条に基づく認定業者数は1万949業者(前年比138業者、1.3%増)、警備員数は59万6,985人(同9,137人、1.5%増)となり、いずれも前年を上回りました。外国人雇用については、厚生労働省が2026年1月に公表した「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」によると、外国人労働者数は257万1,037人(前年比11.7%増)、外国人を雇用する事業所数は37万1,215か所(同8.5%増)となり、いずれも届出が義務化された2007年以降の過去最多を更新しました。以上より、有効求人倍率は前年度を下回ったものの、労働者派遣市場及び外国人雇用は拡大し、警備業における認定業者数及び警備員数も増加していることから、人手不足を背景とした多様な人材・サービスに対する需要は、引き続き底堅く推移しているものと認識しております。一方で、人材獲得競争の激化や賃金水準の上昇等が事業上の課題となっており、人材の確保・定着及び適正な派遣料金への転嫁が一層重要になるものと認識しております。 c.建設事業建設事業は、総合建設業及び法面工事事業を中心としており、道路、橋梁、河川、上下水道、法面及び駅施設等の新設・維持補修工事を行っております。主要な顧客は、国及び地方公共団体、鉄道事業者等であります。当事業の市場動向について概観しますと、財務省が2025年12月に公表した「令和8年度国土交通省・公共事業関係予算のポイント」によると、2026年度の公共事業関係費は6兆1,078億円(前年度比0.4%増)となっております。このうち、老朽化対策として、道路メンテナンス補助は2,312億円(同1.3%増)、河川維持修繕費等は1,358億円(同0.3%増)、防災・減災対策として、上下水道事業の広域化等は57億円(同42.8%増)となっております。以上より、公共投資による下支えに加え、社会インフラの老朽化対策や頻発・激甚化する自然災害への対応、防災・減災及び国土強靱化に対する継続的な需要を背景として、当事業を取り巻く市場環境は、今後も底堅く推移するものと見込んでおります。一方で、需要が堅調に推移するなか、時間外労働の上限規制をはじめとする働き方改革への対応、技能労働者の高齢化・担い手不足、資材・機材価格及び労務費の上昇、猛暑対策に伴う工期の長期化や生産性の低下等が、建設業界全体の課題となっているものと認識しております。当社グループでは、これらの課題に対応するため、労働環境の整備、DX・ITの活用、女性・外国人材の活用、グループ内における人員配置の最適化等に取り組んでまいります。 d.介護事業介護事業は、通所介護(デイサービス)、認知症対応型通所介護(認知症専用デイサービス)、居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)及び住宅型有料老人ホームの運営を行っております。当事業の市場動向について概観しますと、厚生労働省の「介護保険事業状況報告の概要(令和8年4月暫定版)」によると、2026年4月末現在の介護保険第1号被保険者数は3,587万人、要介護(要支援)認定者数は738.0万人となっております。また、居宅(介護予防)サービス受給者数は443.7万人、地域密着型(介護予防)サービス受給者数は93.1万人となっております。要介護(要支援)認定者数及び各サービスの受給者数は、全体として増加傾向にあります。以上より、高齢化の進展に伴う要介護(要支援)認定者数及び介護サービス受給者数の増加を背景として、介護サービスに対する需要及びその社会的な必要性は、今後も高まるものと見込んでおります。一方で、介護人材の不足や人件費・物価の上昇、介護報酬制度の改定等が事業運営に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、人材の確保・育成及び定着、業務の効率化、サービス品質の維持・向上並びに事業所の稼働率向上に取り組んでまいります。 3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、売上高の中長期的な成長と安定的な利益の確保を重視しており、2025年8月に公表した中期経営計画に基づき、売上高及びEBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、「企業支援プラットフォーム」を通じてグループ各社の自律的な成長を支援するとともに、「従業員承継型M&A」により地域企業の事業承継課題の解決とグループの持続的な成長を目指しております。今後も中長期的な企業価値の向上を実現するためには、グループ各社の収益力を高めるとともに、当社グループとの親和性及び持続的な成長が期待できる企業とのM&Aを着実に推進し、買収後の経営統合(PMI)を通じて企業価値の最大化を図ることが重要であると認識しております。このような認識のもと、当社グループでは、①当社グループの認知度向上、②優良なM&A案件の継続的な確保、③PMIの強化によるグループシナジーの最大化、④企業支援プラットフォームを活用したグループ各社のオーガニック成長の支援、⑤成長投資を支える財務基盤の強化を、重要な経営課題と認識しております。これらの課題に対処するため、当社グループは以下の施策を推進してまいります。 ・当社グループの認知度向上策及び情報発信の強化・金融機関、M&A仲介会社、事業承継・引継ぎ支援センター等との連携強化によるソーシング力の向上・当社グループとの親和性及び持続的な成長が期待できる企業とのM&Aの推進・PMI及び企業支援プラットフォームを通じたグループ各社の成長支援・グループ内資金の有効活用及び金融機関との連携強化による機動的な資金調達体制の構築
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1)経営方針当社は、2026年8月14日付でグループ理念を改訂し、「グループ理念」、「ビジョン」及び「行動指針」を、当社グループの経営における基本方針として定めております。 (1)グループ理念地域企業の自律と連携を通じて一人ひとりがしあわせを実感できる社会を創造する(2)ビジョン100社、1000億、1万人中小企業100社のネットワークグループ売 上 高 1000億円グループ営業利益 100億円社 員 数 1万人(3)行動指針① 意志「絶対こうなる」と強烈に思い続ければ必ず実現する、「こうなりたい」程度では実現しない② 逆算現状維持は衰退、自らが望む将来像から逆算してゴール、プロセス、スケジュールを具体的な目標にする③ 勇気変わる勇気、嫌われる勇気等、真の勇気を持つ、卑怯な行動はしない④ 努力一番を目指して競合他社に勝つ努力をし続ける⑤ 価格企業の栄枯盛衰は「値決め」で決まる、売上最大・経費最小、原価意識・採算意識を持つ⑥ 尊重「ために」ではなく「共に」、互いを尊重し、平等な関係で信頼しあい、それぞれが持てる力を尽くす 2)経営環境(1)社会環境当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策の影響や中東情勢等に留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。個人消費には持ち直しの動きがみられ、設備投資も回復基調で推移しました。一方、物価上昇の影響は引き続きみられ、人手不足の状況が続いたほか、金融資本市場の変動等にも注意が必要な状況が続きました。 (2)事業環境① グループ全体の事業環境当社は、地域に根差した中小企業の成長支援を行う「企業支援プラットフォーム」を構築し、子会社に対して、グループ共通の理念・価値観の共有や、経営管理、資金繰り、営業・技術力の向上、人材採用・育成、DX化への対応等の支援を行っております。また、「企業支援プラットフォーム」のさらなる充実を図るため、「従業員承継型M&A」によるグループネットワークの拡大を進めております。我が国では、経営者の高齢化や後継者不足を背景として、中小企業の事業承継が引き続き社会的な課題となっております。また、物価上昇や人手不足等の事業環境の変化に対応し、企業の持続的な成長を実現するため、人への投資、設備投資、M&A、研究開発投資、DX及び海外展開等の重要性が高まっております。中小企業庁が2026年4月に公表した2026年版「中小企業白書」によると、中小企業における後継者不在率は減少傾向にあるものの、60歳以上の経営者が過半数を占めるなど、経営者年齢の水準は依然として高い状況にあります。このことから、中長期的に事業承継を必要とする企業は相当程度存在し、事業承継に対するニーズは今後も継続するものと見込んでおります。M&A市場においては、事業承継に加え、事業ポートフォリオの見直しに伴うカーブアウト、成長を目的とした企業グループへの参画、スタートアップ企業のイグジット、投資ファンドによる投資回収を目的とした売却案件など、売り手側の目的が多様化しております。このような市場環境は、当社グループが推進する「従業員承継型M&A」及び「企業支援プラットフォーム」を軸とした成長戦略との親和性が高いものと認識しております。 ② セグメント別の事業環境a.建設関連サービス事業建設関連サービス事業は、発注者の約8割を行政機関(国、都道府県、市町村等)が占めております。当社グループでは、土木・建築工事に関する調査、計画、設計、施工管理及び維持点検等の「建設コンサルタント業務」を提供するとともに、公共工事の発注に伴う工事監督、積算及び検査等の業務を行政職員に代わって行う「発注者支援業務」を提供しております。当事業の市場動向について概観しますと、財務省が2025年12月に公表した「令和8年度国土交通省・公共事業関係予算のポイント」によると、2026年度の公共事業関係費は6兆1,078億円(前年度比0.4%増)となっております。同予算では、「防災・減災、国土強靱化の推進」、「持続的な成長力強化・生産性向上、地方の生活等の安定に向けた取組」、「担い手確保・処遇改善等への対応」等が基本的な考え方として示されております。また、一般財団法人建設経済研究所が2026年4月に公表した「建設経済モデルによる建設投資の見通し(2026年4月)」によると、建設投資額は、2025年度が76兆7,800億円(前年度比4.9%増)、2026年度が80兆9,400億円(同5.4%増)と、2年連続で前年度を上回ることが予測されております。このうち、政府分野投資は、2025年度が22兆8,900億円(同2.1%増)、2026年度が24兆6,500億円(同7.7%増)と、いずれも増加することが予測されております。以上から、当事業を取り巻く市場環境は、公共投資による下支えに加え、防災・減災、国土強靱化及び老朽化した社会インフラの維持・更新需要を背景として、今後も底堅く推移するものと見込んでおります。一方で、技術者の高齢化や人手不足、人件費の上昇等が事業上の課題となっており、技術者の確保・育成及び生産性の向上が一層重要になるものと認識しております。 b.人材関連サービス事業人材関連サービス事業は、事務スタッフ派遣、建設技術者派遣及び製造業派遣を主要な事業としております。その他の関連事業として、交通誘導や施設警備等を行う警備事業、日本で受託した図面作成等の業務をカンボジアで行う海外アウトソーシング事業及びカンボジア人技能実習生送出事業を行っております。当事業の市場動向について概観しますと、厚生労働省が2026年4月に公表した「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)」によると、2025年度平均の有効求人倍率は1.20倍となり、前年度の1.25倍から0.05ポイント低下しました。労働者派遣事業については、厚生労働省が2026年3月に公表した「令和6年度労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、派遣労働者数は約220万人(前年度比3.9%増)、派遣先件数は約86万件(同7.9%増)、年間売上高は9兆9,005億円(同9.4%増)となり、いずれも前年度を上回りました。警備業については、警察庁の「令和7年における警備業の概況」によると、2025年12月末現在の警備業法第4条に基づく認定業者数は1万949業者(前年比138業者、1.3%増)、警備員数は59万6,985人(同9,137人、1.5%増)となり、いずれも前年を上回りました。外国人雇用については、厚生労働省が2026年1月に公表した「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」によると、外国人労働者数は257万1,037人(前年比11.7%増)、外国人を雇用する事業所数は37万1,215か所(同8.5%増)となり、いずれも届出が義務化された2007年以降の過去最多を更新しました。以上より、有効求人倍率は前年度を下回ったものの、労働者派遣市場及び外国人雇用は拡大し、警備業における認定業者数及び警備員数も増加していることから、人手不足を背景とした多様な人材・サービスに対する需要は、引き続き底堅く推移しているものと認識しております。一方で、人材獲得競争の激化や賃金水準の上昇等が事業上の課題となっており、人材の確保・定着及び適正な派遣料金への転嫁が一層重要になるものと認識しております。 c.建設事業建設事業は、総合建設業及び法面工事事業を中心としており、道路、橋梁、河川、上下水道、法面及び駅施設等の新設・維持補修工事を行っております。主要な顧客は、国及び地方公共団体、鉄道事業者等であります。当事業の市場動向について概観しますと、財務省が2025年12月に公表した「令和8年度国土交通省・公共事業関係予算のポイント」によると、2026年度の公共事業関係費は6兆1,078億円(前年度比0.4%増)となっております。このうち、老朽化対策として、道路メンテナンス補助は2,312億円(同1.3%増)、河川維持修繕費等は1,358億円(同0.3%増)、防災・減災対策として、上下水道事業の広域化等は57億円(同42.8%増)となっております。以上より、公共投資による下支えに加え、社会インフラの老朽化対策や頻発・激甚化する自然災害への対応、防災・減災及び国土強靱化に対する継続的な需要を背景として、当事業を取り巻く市場環境は、今後も底堅く推移するものと見込んでおります。一方で、需要が堅調に推移するなか、時間外労働の上限規制をはじめとする働き方改革への対応、技能労働者の高齢化・担い手不足、資材・機材価格及び労務費の上昇、猛暑対策に伴う工期の長期化や生産性の低下等が、建設業界全体の課題となっているものと認識しております。当社グループでは、これらの課題に対応するため、労働環境の整備、DX・ITの活用、女性・外国人材の活用、グループ内における人員配置の最適化等に取り組んでまいります。 d.介護事業介護事業は、通所介護(デイサービス)、認知症対応型通所介護(認知症専用デイサービス)、居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)及び住宅型有料老人ホームの運営を行っております。当事業の市場動向について概観しますと、厚生労働省の「介護保険事業状況報告の概要(令和8年4月暫定版)」によると、2026年4月末現在の介護保険第1号被保険者数は3,587万人、要介護(要支援)認定者数は738.0万人となっております。また、居宅(介護予防)サービス受給者数は443.7万人、地域密着型(介護予防)サービス受給者数は93.1万人となっております。要介護(要支援)認定者数及び各サービスの受給者数は、全体として増加傾向にあります。以上より、高齢化の進展に伴う要介護(要支援)認定者数及び介護サービス受給者数の増加を背景として、介護サービスに対する需要及びその社会的な必要性は、今後も高まるものと見込んでおります。一方で、介護人材の不足や人件費・物価の上昇、介護報酬制度の改定等が事業運営に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、人材の確保・育成及び定着、業務の効率化、サービス品質の維持・向上並びに事業所の稼働率向上に取り組んでまいります。 3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、売上高の中長期的な成長と安定的な利益の確保を重視しており、2025年8月に公表した中期経営計画に基づき、売上高及びEBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、「企業支援プラットフォーム」を通じてグループ各社の自律的な成長を支援するとともに、「従業員承継型M&A」により地域企業の事業承継課題の解決とグループの持続的な成長を目指しております。今後も中長期的な企業価値の向上を実現するためには、グループ各社の収益力を高めるとともに、当社グループとの親和性及び持続的な成長が期待できる企業とのM&Aを着実に推進し、買収後の経営統合(PMI)を通じて企業価値の最大化を図ることが重要であると認識しております。このような認識のもと、当社グループでは、①当社グループの認知度向上、②優良なM&A案件の継続的な確保、③PMIの強化によるグループシナジーの最大化、④企業支援プラットフォームを活用したグループ各社のオーガニック成長の支援、⑤成長投資を支える財務基盤の強化を、重要な経営課題と認識しております。これらの課題に対処するため、当社グループは以下の施策を推進してまいります。 ・当社グループの認知度向上策及び情報発信の強化・金融機関、M&A仲介会社、事業承継・引継ぎ支援センター等との連携強化によるソーシング力の向上・当社グループとの親和性及び持続的な成長が期待できる企業とのM&Aの推進・PMI及び企業支援プラットフォームを通じたグループ各社の成長支援・グループ内資金の有効活用及び金融機関との連携強化による機動的な資金調達体制の構築
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における資産合計は7,388,868千円となり、前連結会計年度末に比べ787,517千円増加いたしました。 流動資産は3,713,904千円となり、前連結会計年度末に比べ868,974千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が331,398千円減少したものの、契約資産が833,165千円、売掛金が255,944千円、流動資産のその他(未収消費税等など)が100,331千円増加したことによるものであります。 固定資産は3,674,965千円となり、前連結会計年度末に比べ81,457千円減少いたしました。これは主に、建設仮勘定が321,470千円、繰延税金資産が32,145千円、投資のその他(敷金及び保証金など)が21,755千円増加したものの、のれんが484,892千円減少したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は5,224,885千円となり、前連結会計年度末に比べ811,121千円増加いたしました。 流動負債は3,930,184千円となり、前連結会計年度末に比べ1,182,680千円増加いたしました。これは主に、流動負債のその他(未払消費税等など)が153,523千円、契約負債が80,223千円減少したものの、短期借入金が836,506千円、買掛金が439,556千円、未払費用が82,167千円増加したことによるものであります。 固定負債は1,294,701千円となり、前連結会計年度末に比べ371,559千円減少いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が18,588千円、資産除去債務が16,848千円増加したものの、長期借入金が410,504千円減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は2,163,984千円となり、前連結会計年度末に比べ23,604千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失を27,128千円計上し同額の利益剰余金が減少したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は29.3%(前連結会計年度末33.1%)となりました。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。一方、物価上昇や人手不足の状況が続いたほか、米国の通商政策、中東情勢及び金融資本市場の変動等にも注意が必要な状況が続きました。 当社グループの事業領域においては、建設関連サービス事業及び建設事業では、公共投資や防災・減災、国土強靱化、社会インフラの維持・更新等に関する需要が底堅く推移しました。また、人材関連サービス事業では、人手不足を背景とした人材需要が継続し、介護事業では、高齢化の進展を背景として介護サービスに対する需要が引き続き堅調に推移しました。一方、人材の確保や人件費、資材費その他の物価上昇への対応が、各事業に共通する課題となりました。 このような事業環境のもと、当社グループは、中期経営計画「メイホーサーティービリオンドライブ(M30BD)」の初年度として、成長戦略の二本柱である「従業員承継型M&Aの推進」及び「企業支援プラットフォームの提供」を推進してまいりました。 当連結会計年度においては、2025年10月に、地域創生分野におけるシンクタンク機能の強化を目的として株式会社未来政策研究所を子会社化しました。また、事業エリア及び顧客基盤の拡大を目的として、2026年1月に株式会社スタッフアドバンスが福島県の人材派遣事業を、同年3月に株式会社メイホーアティーボが北海道の人材派遣事業をそれぞれ譲り受けました。さらに、同年3月には、地域密着型建設ネットワークの拡大を目的として株式会社天野建設を子会社化しました。 加えて、北海道エリアにおける事業展開に向け、2026年2月に事業承継準備会社として株式会社エモリスリンクを設立し、同年6月に、株式会社メイホーアティーボ札幌営業所の事業を吸収分割により同社に承継させることを決定しました。なお、当該吸収分割は2026年8月1日付で実施しております。 また、将来のグループ会社数の増加を見据えたPMI(M&A後の統合プロセス)の強化に向け、グループ共通の価値観を浸透させる新たな研修を開始するとともに、業務効率化を目的とした基幹システムの統一化に着手しました。これらの取り組みを通じて、中期経営計画「M30BD」に掲げる成長戦略を推進し、持続的な成長に向けた事業基盤の強化を図りました。 連結売上高については、こうしたM&A(株式取得及び事業譲受)によるグループ事業基盤の拡大に加え、既存事業が堅調に推移したことにより、建設関連サービス事業、人材関連サービス事業及び介護事業の売上高が前連結会計年度を上回りました。建設事業の売上高は前連結会計年度を下回ったものの、これら3事業の増収により、連結売上高は前連結会計年度を上回りました。 営業利益については、当連結会計年度におけるM&Aの検討及び実行に伴うデューデリジェンス費用やアドバイザリー費用等87,600千円が利益の減少要因となったものの、建設関連サービス事業及び建設事業における高収益案件の進捗や増額変更契約等が利益の増加に寄与し、前連結会計年度を上回りました。 一方、事業環境及び今後の収益見通しを踏まえ、人材関連サービス事業に属する株式会社レゾナゲートにおいて、のれんに係る減損損失269,031千円を、また、建設事業に属する株式会社有坂建設において、土地等に係る減損損失21,535千円をそれぞれ特別損失として計上しました。なお、のれんに係る償却費及び減損損失は税効果を認識しないため、会計上の利益が減少しても法人税等は同程度には減少せず、税金等調整前当期純利益に対する税負担の割合が相対的に高くなりました。 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高13,564,073千円(前連結会計年度比4.3%増)、営業利益496,987千円(同5.3%増)、経常利益507,014千円(同14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純損失27,128千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益168,261千円)となりました。また、EBITDA※については、1,051,940千円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。 当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高及び利益は、連結相殺消去前の数値を記載しております。 (建設関連サービス事業) 建設関連サービス事業においては、株式会社未来政策研究所が2025年10月に当社グループに加わったことによる売上高の押し上げに加え、期首の受注残高が堅調に売上高へ転化されたことが寄与しました。 この結果、売上高は4,295,747千円(前連結会計年度比3.0%増)、セグメント利益は653,599千円(同15.2%増)となりました。 受注高は、3,806,440千円(同4.2%減)、受注残高は2,026,696千円(同10.7%減)となりました。 (人材関連サービス事業) 人材関連サービス事業においては、2025年5月にグループに加わった株式会社メイホーアークスが通期で寄与したことに加え、2026年3月に株式会社メイホーアティーボが北海道の人材派遣事業を譲り受けたこと及び株式会社メイホーガーディアの警備事業が好調に推移したことが、売上高の増加に寄与しました。 一方、上記事業譲受並びに2026年1月に株式会社スタッフアドバンスがエクセルツリー株式会社から人材派遣事業を譲り受けたことに伴う一時的な費用が発生したことなどにより、セグメント利益は前連結会計年度を下回りました。 この結果、売上高は4,063,610千円(前連結会計年度比16.0%増)、セグメント利益は173,749千円(同15.3%減)となりました。 (建設事業) 建設事業においては、株式会社天野建設が2026年3月に当社グループに加わったことによる売上高の押し上げがあったものの、大阪メトロ関連の鉄道工事を受託している今田建設株式会社及びハーミット株式会社において、大阪・関西万博の開催期間中の工事制限等が影響し、売上高は前連結会計年度を下回りました。 一方、利益面では、請負工事の一部における増額変更契約等が寄与し、セグメント利益は前連結会計年度を上回りました。 この結果、売上高は4,285,720千円(前連結会計年度比3.8%減)、セグメント利益は256,910千円(同13.1%増)となりました。 受注高は5,967,888千円(前連結会計年度比68.4%増)、受注残高は3,827,322千円(同100.8%増)となりました。 (介護事業) 介護事業においては、デイサービスの各事業所の稼働率が順調に推移したことに加え、2024年9月に開設した住宅型有料老人ホーム「アルトのお家 旦島」の入居者数が順調に推移したことが、売上高の増加に寄与しました。 一方、利益面では、住宅型有料老人ホーム「アルトのお家 旦島」に係る減価償却費の増加、2024年10月以降の社会保険の適用拡大に伴う人件費の増加並びに食材費、燃料費及び光熱費の高騰が影響しました。 この結果、売上高923,156千円(前連結会計年度比5.2%増)、セグメント利益74,633千円(同24.5%減)となりました。 ※ EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して331,398千円減少し、421,810千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは20,524千円の増加(前連結会計年度は1,118,086千円の増加)となりました。資金増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益252,910千円の計上、のれん償却額362,743千円の計上、減損損失290,565千円の計上、減価償却費192,210千円の計上によるものであります。資金減少の主な内訳は、売上債権の増加額803,389千円、法人税等の支払額284,969千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは607,546千円の減少(前連結会計年度は241,795千円の減少)となりました。資金減少の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出435,802千円、連結範囲の変更に伴う子会社株式取得による支出217,295千円、事業譲受による支出138,115千円によるものであります。資金増加の主な内訳は、定期預金の払戻による収入148,660千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは255,031千円の増加(前連結会計年度は1,473,777千円の減少)となりました。資金増加の主な内訳は、短期借入金の純増加額771,506千円、長期借入金による収入115,000千円によるものであります。資金減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出620,351千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 当社グループが営んでいる事業では、生産実績を定義することが困難なため、「生産実績」は記載しておりません。 a.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)建設関連サービス事業3,806,440△4.22,026,696△10.7建設事業5,967,888+68.43,827,322+100.8合計9,774,328+30.05,854,018+40.2(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.人材関連サービス事業及び介護事業については、受注生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)販売高(千円)前年同期比(%)建設関連サービス事業4,295,747+3.0人材関連サービス事業4,063,610+16.0建設事業4,285,720△3.8介護事業923,156+5.2セグメント間の内部売上高△4,160-合計13,564,073+4.3(注)主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上となる相手先がいないため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高) 当連結会計年度の売上高は13,564,073千円となり、前連結会計年度に比べ557,011千円増加いたしました。これは、建設事業で168,211千円減少したものの、建設関連サービス事業で123,348千円、人材関連サービス事業で556,231千円、介護事業で45,643千円増加したことによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は10,102,921千円となり、前連結会計年度に比べ269,703千円増加いたしました。これは主に、人員増に伴い人件費が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ287,308千円増加し3,461,152千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,964,165千円となり、前連結会計年度に比べ262,495千円増加いたしました。これは主に、人員増に伴い人件費が増加したこと、業務委託手数料が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ24,813千円増加し496,987千円となりました。また売上高営業利益率は3.7%(前連結会計年度は3.6%)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益) 当連結会計年度の営業外収益は57,281千円となり、前連結会計年度に比べ19,500千円増加いたしました。これは主に、受取地代家賃が4,442千円減少したものの、補助金収入が20,022千円、為替差益が7,050千円増加したことによるものであります。一方で営業外費用は47,254千円となり、前連結会計年度に比べ18,557千円減少いたしました。これは主に、為替差損が10,904千円、支払利息が7,747千円減少したことによるものであります。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ62,871千円増加し507,014千円となりました。 (特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純損益) 当連結会計年度の特別利益は40,370千円となり、前連結会計年度に比べ22,446千円増加いたしました。これは主に、固定資産売却益が14,757千円減少したものの、負ののれん発生益が37,204千円増加したことによるものであります。一方で特別損失は294,474千円となり、前連結会計年度に比べ284,229千円増加いたしました。これは主に、減損損失が287,385千円増加したことによるものであります。 法人税等(法人税等調整額を含む)は280,039千円となり、前連結会計年度に比べ3,522千円減少いたしました。これは、課税所得の増加により法人税、住民税及び事業税が71,985千円増加したものの、繰延税金資産の増加等により法人税等調整額が75,507千円減少したことによるものであります。税金等調整前当期純利益に対する税金費用の比率は110.7%で、前連結会計年度の62.8%から47.9ポイント増加しておりますが、これは、税効果を認識しないのれんに係る減損損失を計上したこと等によるものであります。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は27,128千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益168,261千円)となりました。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、適用を受ける法令の改正等には細心の注意を払い情報収集に力を入れる等、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因について低減し、適切な対応に努めてまいります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要は大きく分けて、運転資金需要と投資資金需要の二つがあります。 運転資金需要の主なものは、従業員に対する給与等の人件費、建設事業及び建設関連サービス事業における外注費、材料費等の取引先への支払いによるものであり、投資資金需要の主なものは、既存事業の拡大や新規事業への進出を目的とした企業買収資金や設備投資資金であります。 運転資金需要に対しては、事業で生み出す営業キャッシュ及び手許流動性資金で賄うことを基本方針としつつ、一時的に資金需要が偏った場合には、金融機関からの短期借入金で賄っており、投資資金需要については、金融機関からの長期借入金で賄っております。 ⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、売上高の中長期的な成長と安定的な利益の確保を重視しており、2025年8月に公表した中期経営計画「2026-2028 メイホーサーティービリオンドライブ(M30BD)」に基づき、売上高及びEBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却額)を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 当連結会計年度における連結売上高は13,564,073千円、EBITDAは1,051,940千円となりました。引き続き、中期経営計画に基づく各施策を推進し、持続的な成長と収益力の向上に取り組んでまいります。 なお、過年度の指標の推移は次のとおりであります。 項目2022年6月2023年6月2024年6月2025年6月2026年6月売上高(千円)6,112,5957,370,81010,347,88313,007,06113,564,073EBITDA(千円)469,641678,790589,9841,015,4891,051,940 ⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について 経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 公共事業への依存建設関連サービス事業と建設事業は、国や地方公共団体からの受注に大きく依存しています。公共投資予算が削減された場合、受注量の減少や価格競争の激化により、売上高や利益が大きく減少する可能性があります。特に、年度末に売上が集中する傾向があるため、予算の変動は業績に直接的な影響を与えやすいです。
- 人材関連事業の景況感と法改正人材関連サービス事業は、景気の変動や取引先の生産体制の変化に影響を受けやすいです。景気悪化による人材需要の減少や、工場の海外移転などにより、人材派遣の受け入れが減少する可能性があります。また、労働者派遣法などの労働関連法令の改正や規制強化、社会保険料率の上昇も、事業の収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 介護保険制度の改定と人材確保介護事業は、介護保険制度の改定に大きく左右されます。3年ごとに行われる介護報酬の改定がネガティブな方向で行われた場合、収益源である介護報酬が減少し、業績に影響を与える可能性があります。また、介護保険法により有資格者の配置が義務付けられているため、介護人材の確保が困難になったり、離職率が高まったりすると、サービスの提供に支障が生じ、事業拡大や継続が困難になるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)建設関連サービス事業① 公共事業への依存当社グループの建設関連サービス事業は、国及び地方公共団体からの受注割合が高いため、国及び地方公共団体の公共投資予算に大きく左右されます。このため、国及び地方公共団体の公共投資予算が当社グループの想定以上に削減された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ② 価格競争公共事業の予算が当社グループの想定以上に削減された場合には、同業他社との価格競争が激化することにつながりかねず、受注単価が下落した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ③ 業績の季節的変動当社グループの建設関連サービス事業は、国及び地方公共団体からの受注割合が高く、受注案件の納期及び売上高が3月末に集中する傾向にあります。このため、下記「当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)の各四半期連結会計期間の業績」のとおり、当社グループの売上高及び収益は第3四半期連結会計期間に偏重する傾向がある一方、第3四半期以外の四半期業績は相対的に低調となる可能性があります。 当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日)の各四半期連結会計期間の業績(単位:千円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期合計売上高800,5981,097,2691,460,121937,7594,295,747セグメント利益28,694148,782455,64820,475653,599 ④ 工事の瑕疵当社グループでは、実務訓練や社内教育により、徹底した成果品の品質確保及び品質向上に注力しておりますが、万一、成果品に瑕疵が発生し、入札の指名停止措置などの行政処分を受けるような事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 (2)人材関連サービス事業① 景況による影響及び取引先の生産体制当社グループの人材関連サービス事業は、主として人材派遣サービスの事業を行っており、サービス業、建設業及び製造業への人材派遣の割合が高い状況であります。このため、当社グループが人材派遣する取引先の属する業界が業況不振となる場合や工場の海外移転など生産体制が変化し、人材派遣の受け入れを行わないような状況が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ② 労働者派遣法等の改正人材派遣サービスは、労働者派遣法等の労働関連法令による規制を受けております。社会環境の変化に伴い、法令改正や規制強化などが行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ③ 労働・社会保険の加入及び料率の影響当社グループは、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」に基づき、雇用する派遣労働者の就業状況等を踏まえ、労働・社会保険に加入させております。このため、労働・社会保険料率が上昇し、当社グループの保険料負担部分が増加した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 (3)建設事業① 公共事業への依存当社グループの建設事業は、建設関連サービス事業と同様に、国及び地方公共団体からの受注割合が高いため、国及び地方公共団体の公共投資予算に大きく左右されます。このため、国及び地方公共団体の公共投資予算が当社グループの想定以上に削減された場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 取引先の信用リスク事業会社との取引では、一取引における契約金額が多額になり、支払条件によっては、工事代金の回収に長期間を要する場合があります。当社グループは取引先の信用リスク回避の方策を講じておりますが、取引先の信用不安が顕在化し、資金回収が不能となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ③ 労働災害及び事故建設事業は、その事業の性質上、他の事業と比較して、業務中の事故発生率が高い傾向にあります。当社グループは、社内研修を通じた安全教育や危険予知活動により、従業員に対して安全管理を徹底しておりますが、万一、人命に係る重大な労働災害や事故が発生した場合には、信用力の低下を招き、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ④ 工事の瑕疵当社グループでは、実務訓練や社内教育等を通じて、施工品質の確保及び向上に注力しておりますが、万一、工事目的物に重大な瑕疵が発生し、損害賠償請求や入札の指名停止措置等を受けた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑤ 人件費の高騰労働人口の減少等の労働市場の環境変化により、人件費の急激な上昇が生じる可能性があります。その一方で、契約額に人件費の上昇分を転嫁できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 (4)介護事業① 安全管理及び健康管理介護事業は、その事業の性質上、高齢者を対象にサービスを提供しております。このため、利用者の体調悪化や当社グループ施設内での転倒などにより重大な事故に発展する可能性があります。従業員に対して社内研修や実務訓練を通して、利用者の安全・健康管理には万全を期していますが、万一、重大な事故が発生した場合には、お客様から損害賠償請求を受けるだけでなく、当社グループの信用力の低下、業務停止などの行政処分を受けることにより、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ② 介護保険制度の改定介護事業は、介護保険法等の各種関連法令によって規制を受けます。介護報酬制度は3年ごとに改定が行われるため、当社グループの収益源である介護報酬の改定内容が当社グループに対してネガティブな方向で行われた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ③ 人材確保介護事業は、介護保険法により有資格者によるサービスが義務付けられており、提供するサービスによっては、必要な有資格者数を確保する必要があります。当社グループでは必要人員数を確保するため、積極的に採用活動を行うとともに、働きやすい職場環境づくりを行うことにより、離職率の低減を行っておりますが、計画通りに有資格者の確保が行えなかったり、想定以上に離職率が高くなったりする場合には、施設の新設ができない、あるいは現在提供しているサービスの停止を余儀なくされるなどにより、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 (5)全事業共通① 買収に伴うリスク当社グループは、中期経営計画に基づき、「従業員承継型M&A」を推進しておりますが、企業の売却希望者の減少や買収希望者の増加等により、当社グループが検討できる案件数が減少し、計画どおりにM&Aを実行できなくなる可能性があります。また、M&Aの実行に当たっては、対象企業の財務、税務、法務及び事業等についてデューデリジェンスを実施しておりますが、買収後に偶発債務等が判明し、想定外の費用が発生する可能性があります。さらに、事業環境の変化、買収時に想定した事業計画の未達、企業文化の相違等により、期待した収益やシナジーが得られず、のれん等の減損損失が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ② 新事業領域への進出リスク現状、新事業領域へ進出する際には、ゼロからのスタートではなく、十分に実績のある企業のM&Aを主な手段として実施する予定であります。全く知見のない新事業領域に属する企業のM&Aを行う場合は、知見のある領域におけるM&Aと比べ、属する業界動向、適用を受ける法令、当該企業の置かれた状況など、より慎重な検討を重ねて実施いたしますが、想定していない事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ③ 法的規制当社グループは、4つの事業を展開しており、事業活動を行う上で、会社法、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法、建設業法、建築基準法、建設コンサルタント登録規程、補償コンサルタント登録規程、労働者派遣法、介護保険法等の様々な法規制の適用を受けております。当社グループでは、これらの法規制の遵守を徹底するために、社内規程・マニュアルを整備し、適切な運用を行っておりますが、万一、法規制に抵触するような事態が発生した場合には、業務停止などの行政処分や信用力の低下などにより、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ④ 自然災害当社グループは、地域のサポーターとして、特定の地域への進出に留まらず、全国展開を図ってまいります。地震、火災、洪水、津波等の自然災害が発生した際は、当社グループ役職員の人命確保および拠点の維持・確保、業務継続体制の確保に努めておりますが、想定外の自然災害が発生し、事業継続に深刻な支障をきたす場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑤ 情報漏洩当社グループは、各事業の運営に際し、顧客情報をはじめ業務上取り扱う重要情報を大量に保有しております。当社グループから重要情報が漏洩した場合には、顧客に対する損害賠償責任等による直接的な費用に加え、信用力の低下や社会的な責任問題等が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑥ 固定資産及びのれんの減損当社グループが保有する固定資産及びのれんについて、事業環境の変化や収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合には、回収可能価額まで帳簿価額を減額し、減損損失を計上する可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑦ 資金調達に対する金利の変動当社グループは、金融機関から借入れによる資金調達を行っております。市場金利の上昇により既存の借入金に係る金利負担や今後の資金調達コストが増加した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑧ 大株主との関係について当連結会計年度末現在、当社代表取締役社長である尾松豪紀は、当社の主要株主である筆頭株主であります。2026年6月26日に実施した当社株式の立会外分売により、同氏は親会社以外の支配株主に該当しないこととなりました。一方、同氏及びその配偶者は、引き続き当社株式の相当数を保有しております。同氏は、その議決権の行使に当たって、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。しかしながら、同氏及びその配偶者による当社株式の保有割合は引き続き高い水準にあることから、その保有方針や議決権の行使方針によっては、取締役の選解任、企業結合取引等の当社の重要な意思決定に相当の影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 特定の人物への依存について代表取締役である尾松豪紀は、当社グループにおける経営の最高責任者であり、経営方針の決定をはじめ、事業戦略の立案や実行など当社グループの発展において重要な役割を果たしております。同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑩ 訴訟等について当社グループでは、コンプライアンス委員会の開催や社外の専門家との連携のほか、社内規程・マニュアルの整備などにより、法令等遵守体制の強化を図っておりますが、法規制等の改正動向に適時適切に対応できない場合や契約条件の解釈の齟齬などを原因として、当社グループが第三者から訴訟等を受ける可能性があります。また、当社グループでは、実務訓練や社内教育により、成果品の品質確保及びサービスの向上に注力しておりますが、万一、成果品やサービスに瑕疵が発生した場合には、取引先等から訴訟を提起される可能性があります。 以上のようなリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 ⑪ 配当政策について当社グループは、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しており、将来の事業拡大及び財務基盤の強化に必要な内部留保を確保しつつ、安定的かつ継続的な配当を実施していくことを基本方針としております。当社は、現在、中長期的な企業価値の向上に向けた成長投資を優先し、内部留保の充実を図る段階にあることから、2017年2月に純粋持株会社として設立して以来、配当を実施しておりません。将来的には、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの状況及び今後の事業展開等を総合的に勘案し、株主への利益還元の充実を図ってまいりたいと考えております。しかしながら、現状においては、配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。なお、当社は、「会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる」旨を定款に定めております。