7421

カッパ・クリエイト(7421)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 回転寿司事業
    カッパ・クリエイトの主要事業は、直営の回転寿司チェーンの展開です。日本国内だけでなく海外にも店舗を展開しており、主に郊外に大型店を構えることで、家族連れなどをターゲットにしています。この事業がグループ全体の売上の大部分を占める基盤となっています。
  • デリカ事業
    子会社の株式会社ジャパンフレッシュが担う事業で、コンビニエンスストアやスーパーマーケット向けに寿司や調理パンの製造・販売を行っています。特に本州地区を中心に展開しており、店舗を持たない形での食品供給を通じて、グループの収益源を多様化しています。
  • コロワイドグループの一員
    カッパ・クリエイトは、株式会社コロワイドグループに属しており、親会社および他の子会社103社と共に事業を展開しています。これにより、食材の共同調達や物流の効率化など、グループ全体のシナジー効果を享受していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 回転寿司事業
    この事業は、カッパ・クリエイトの主力であり、国内および海外での直営回転寿司店のチェーン展開を指します。最新年度の売上高は595.62億円、営業利益は13.95億円と、グループの収益の大部分を稼ぎ出す中核事業であり、安定した利益貢献をしています。
  • デリカ事業
    株式会社ジャパンフレッシュが主に本州地区で展開する事業で、コンビニエンスストアやスーパーマーケット向けに寿司や調理パンを製造・販売しています。最新年度の売上高は136.46億円ですが、営業利益は-0.26億円と赤字であり、今後の収益改善が課題となっています。
  • 二つの事業部門
    カッパ・クリエイトグループは、主に「回転寿司事業」と「デリカ事業」の二つの部門で構成されています。回転寿司事業がグループの売上と利益を牽引する一方で、デリカ事業は新たな販路開拓と収益源の多様化を目指していますが、現状は利益面で苦戦しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConveyorBeltSushiBusiness 地域 596 14 2.3%
DelicaBusiness 地域 136 -0 -0.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|405 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び子会社4社で構成されており、主に回転寿司事業及びデリカ事業を営んでおります。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。 また当社グループは、親会社の株式会社コロワイド及び同社の子会社107社により構成される株式会社コロワイドグループに属しております。 〔回転寿司事業〕・・・当社において、国内・海外における直営による回転寿司店のチェーン展開を行っております。 〔デリカ事業〕・・・・株式会社ジャパンフレッシュにおいて、主に本州地区においてコンビニエンスストアやスーパーマーケット向けの寿司・調理パンの製造、販売を行っております。 事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社との競争の激化、米・魚等の材料価格の上昇等により業績に影響を及ぼす可能性があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
回転寿司事業を中心に店舗設備等を保有しており、店舗は概ね120席以上の大型店を郊外に展開しているため
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:競合激化と消費者ニーズの変化 / 減損会計の適用による損失計上 / 有利子負債依存度と金利変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

「かっぱ寿司」ブランドは認知度が高いが、競合他社も強力なブランド力を持つため、特筆すべき無形資産としての優位性は限定的。特許や独占的IPは確認できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

寿司店という業態上、顧客のスイッチングコストは低い。しかし、ポイントカードやアプリ会員制度による囲い込み施策は一定の効果を持つ可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

特定のプラットフォームやサービス利用者の増加が直接的な価値向上に繋がるネットワーク効果は、このビジネスモデルには見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

セントラルキッチン方式による効率化や、仕入れルートの最適化努力は行われているが、外食産業全体としてコスト競争は激しく、構造的なコスト優位性は確立されていない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

「かっぱ寿司」は全国に店舗網を持ち、一定の規模を持つ。これにより、仕入れや広告宣伝において規模の経済を享受できる可能性があるが、業界内での圧倒的な寡占状態ではない。

  • 郊外型大型店舗展開
    カッパ・クリエイトは、主に郊外に120席以上の大型回転寿司店を展開しています。これにより、広々とした空間で家族層やグループ客をターゲットにし、駐車場なども確保しやすい立地で集客を図っています。競合との差別化要因の一つとなっています。
  • コロワイドグループのシナジー
    親会社である株式会社コロワイドグループに属していることは、大きな強みです。グループ全体の仕入れ力や物流網を活用することで、食材調達コストの削減や効率的な店舗運営が可能となり、競争優位性を高めていると考えられます。
  • デリカ事業による販路多様化
    回転寿司店だけでなく、コンビニエンスストアやスーパーマーケット向けに寿司や調理パンを製造・販売するデリカ事業を展開しています。これにより、店舗来店客以外の顧客層にもアプローチでき、収益源の多様化と事業の安定化に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループ(当社及び連結子会社)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「お客様の喜びが私たちの喜びです」を社是とし、「お客様に喜びと満足を提供し、社員自ら改善、改革、成長しながら社会に必要とされ、貢献し続ける競争力No.1の企業を目指す」というビジョンのもと、社会の持続可能な発展と中長期的な企業価値の向上を図る取組みを進めてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、お客様に喜ばれる店舗づくりのため、市場環境・顧客ニーズに対応した取組みが必要であると認識しており、以下の取組み等を進めることで、安定した事業展開が行えるよう、グループ全体の収益の向上に努めてまいります。①強い既存店づくり 当社グループは、持続的な企業発展のためにも、既存店の収益力強化が重要であると認識し、以下の取組みを推進してまいります。 イ.来店頻度向上 マスメディアやSNSを活用した継続露出による顧客接点の最大化、顧客層に応じた新商品やサービスの積極的投入などによる来店動機の最大化を図ってまいります。 また、店舗においては、切付・サービス技術の向上を推進する切付マイスター・サービスマイスターの育成に注力することで、NPSⓇ(ネット・プロモーター・スコア)評点の継続的な向上に取組み、顧客体験価値の向上を図っていくことで、店舗でのQSC改善に努めてまいります。 ロ.新規顧客獲得 当社の根幹をなす税込110円商品の拡充による価格競争力の強化、幅広い顧客層への訴求を行うとともに、税込110円商品以外の商品の付加価値・提供価値を高めることで、店舗での顧客体験価値の向上に努めてまいります。 また、お子様などに人気のキャラクターとコラボすることなどにより新たな顧客層の来店動機の創出を図ってまいります。 ②成長投資 当社グループの主幹事業である「かっぱ寿司」では、ロードサイドを中心に出店してきましたが、国内の人口動態の変化に対応するため、三大都市圏の駅前立地や新規商圏への出店や不採算店舗の閉鎖・移転など、店舗配置の最適化を進めております。 ③コストの最適化 中長期的に原材料費、人件費等の高騰が見込まれておりますが、そのような中でも安定した収益力を維持できるよう、生産性を向上させる設備の積極的な導入や、切付技術の向上などによる食材歩留まりの改善、コロワイドグループのシナジー効果を活かし、コロワイドグループの業態間連携によるメニュー開発により、原材料価格を低減すると共に食品ロスを低減するSDGs活動への取組みを進め、コストコントロールを行ってまいります。 ④ESGの取組み 当社では長期にわたる持続的な成長を目指し、ESG(環境、社会、ガバナンス)への取組みに注力しております。具体的には「環境」への取組みの一例として、店舗では、配送頻度の見直しや配送時のドライアイス使用の中止、空調省エネ装置の導入など、環境負荷の低減を推進しております。「社会」への取組みの一例として、地域貢献活動の一環として小学校の「出張授業」の開催や、「障害者の社会への完全参加と平等」の理念に基づき店舗の軽作業での障害者雇用の促進を図っております。さらにダイバーシティ推進の観点からは女性管理職の積極的な登用や女性活躍プロジェクトによる定期的なセミナー開催、外国人雇用の促進などを行っております。「ガバナンス」への取組みの一例として、取締役会の機能強化の観点から社外取締役の1/2以上の選任、指名報酬諮問委員会・特別委員会の設置などを行っております。 ⑤コンプライアンスの強化 当社は、元役員及び使用人による競合他社の営業秘密に係る不正競争防止法違反の疑いに関して、2022年10月21日に元役員及び使用人と共に両罰規定に基づき起訴されており、元役員については、2023年5月31日に有罪判決が言い渡され、同判決が確定しております。当社及び使用人に対しては、2024年2月26日に東京地方裁判所より有罪判決が言い渡され、当社及び使用人は、これを不服とし東京高等裁判所に控訴しておりましたが、2024年10月9日に控訴が棄却され、判決が確定しました。 また、当社を被告として、株式会社はま寿司から、2023年12月27日付けで、東京地方裁判所に、5億11百万円の損害賠償の支払いを求める等の訴訟が提起されております。今後の推移によって当社の将来の連結業績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点でその影響額を合理的に見積ることが困難であるため、連結財務諸表には反映をしておりません。 なお、当社は、従前より食品衛生・メニュー表示、ハラスメント、インサイダー情報管理、個人情報保護、ソーシャルメディアリスク等のコンプライアンスに注力しておりましたが、2022年10月21日の起訴を受け、営業秘密管理を含むコンプライアンス教育を継続不断の取組みとし、コンプライアンスに関する取組みをより一層強化し徹底しております。 以上のような取組みにより、持続的成長を推進できる企業体質に進化することを当社経営の重要課題に位置付けております。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、基幹事業である回転寿司事業を安定的な成長軌道に戻し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、ROE8%以上、ROIC6%以上、Net Debt(純有利子負債)/EBITDA倍率3倍以内を経営指標としております。(4)経営環境 当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド消費の拡大や雇用・所得の改善、各種政策の効果などを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学上のリスクに伴う原材料・エネルギー価格の高止まりに加え、昨今の中東情勢緊迫化による石油価格の上昇、世界的な通商政策の不透明感、賃金上昇を上回る物価高騰など、先行き不透明な状況が続いております。 外食産業におきましては、インバウンド需要の増加や消費意欲の回復により持ち直しの動きが見られたものの、原材料・エネルギー価格の高止まりや中東情勢緊迫化に伴う節約志向の高まり、人手不足による人件費の上昇が続いており、依然として厳しい経営環境にあります。また、様々な喫食手段の台頭やライフスタイルの変化を受け、価値観の多様化が一層進展しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 物価上昇や消費動向に対応した柔軟なプライシングや店舗改装による付加価値向上、従業員育成に伴う店舗での顧客体験価値の向上、新規出店などの施策により、当社グループの売上高は前期同水準を確保しました。しかしながら、継続的な物価上昇や実質賃金が伸び悩む環境下においては、外食支出に対する消費者の選別志向が一層強まることが想定され、経営環境は引き続き厳しいものとなる見通しです。 世界的には、中東情勢緊迫化などを背景とした石油価格の上昇に加え、主要国の金融政策動向や為替変動、地政学上のリスクが複合的に影響することで、原材料価格やエネルギー価格、物流コストなどの高止まりが懸念されており、先行き不透明な状況が続くことが予想されます。 国内回転寿司事業におきましては、人的資本投資に注力し、NPSⓇ(ネット・プロモーター・スコア)評点及び従業員エンゲージメント評点の継続的な向上に取組むとともに、QSC(Quality・Service・Cleanliness)の向上を軸とした店舗の競争力強化を進めてまいります。あわせて、DX化やAI活用を推進し、店舗オペレーションの均質化を図り、安定的な客数増加を通じた売上高拡大を目指してまいります。また、健康経営の推進や階層別研修の高度化を通じて、各個人の能力発揮を最大化し、持続的に競争力のある組織体制の構築を図ってまいります。 商品面におきましては、価格訴求と価値訴求を両輪で進めていくことで、顧客満足及び支持顧客層の拡大に注力してまいります。また、戦略商品の磨き込みを継続し、環境変化に左右されにくい収益基盤の構築を目指してまいります。 同時に、集客施策としてマスメディアへの露出に加え、アプリ会員向けキャンペーンやお子様に人気のキャラクターとのタイアップ施策を拡大することで、来店促進を図るとともに、計画的な出店を進めてまいります。 コスト面におきましては、生産性向上に資する設備投資を継続的に実施するとともに、切付技術の向上などによる食材歩留まりの改善を進めてまいります。加えて、コロワイドグループのシナジー効果を最大限に活用し、グループ業態間連携によるメニュー開発及び共同調達を推進することで、原材料価格上昇の影響を抑制するとともに、食品ロス削減を通じたSDGs活動を推進し、総合的なコストコントロールを図ってまいります。 海外回転寿司事業につきましては、韓国事業における収益モデル改革を通じた出店を進めるとともに、インドネシア事業では商業施設を中心とした出店を継続し、将来の成長に向けた収益基盤の拡充を図ってまいります。また、海外第3国での出店を進め、新たな収益基盤を構築してまいります。 また、当社では、長期にわたる持続的成長の実現に向け、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取組みを引き続き重要課題として位置付けております。 環境面では、配送効率の改善や省エネ設備の導入拡充等を通じた環境負荷低減の取組みに加え、食品ロス削減を目的として「Too Good To Go Japan」へ参画するなど、持続可能な食の提供に向けた取組みを推進しております。 社会面では、人的資本投資の一環として健康経営を推進し、健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定及び横浜健康経営認証2026(クラスAA)を新規取得しました。あわせて、「Smart One Health for Business」の活用を通じ、従業員の健康増進に取組んでおります。また、次世代育成及び地域貢献の取組みとして、各学校の企業訪問の受入れや創業地である長野県の中学生向けお仕事本への掲載などを通じ、食と職の魅力を伝える活動を行っております。引き続き、地域社会とのつながりを深め、地域経済の活性化にも貢献してまいります。さらに、女性管理職の登用や外国人雇用、フレキシブル社員登用の拡大などに継続して取組み、DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を推進することにより、人財不足の解消や組織の活性化を図ってまいります。 ガバナンス面では、取締役会の実効性向上を重要課題と位置付け、社外取締役比率の維持・向上を図るとともに、指名・報酬に関する各種委員会の運営を通じて、経営の透明性及び客観性の確保に努めております。また、リスク管理体制及びコンプライアンス体制の強化を継続的に進めるとともに、内部統制の有効性向上を図り、法令遵守及び適正な業務執行の徹底に取組んでまいります。これらの取組みを通じて、経営の健全性と監督機能の更なる強化を図ってまいります。 これらの取組みを通じ、外部環境の変化に柔軟に対応しながら、持続的な企業価値向上を実現できる企業体質への進化を、当社経営の重要課題として取組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループ(当社及び連結子会社)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「お客様の喜びが私たちの喜びです」を社是とし、「お客様に喜びと満足を提供し、社員自ら改善、改革、成長しながら社会に必要とされ、貢献し続ける競争力No.1の企業を目指す」というビジョンのもと、社会の持続可能な発展と中長期的な企業価値の向上を図る取組みを進めてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、お客様に喜ばれる店舗づくりのため、市場環境・顧客ニーズに対応した取組みが必要であると認識しており、以下の取組み等を進めることで、安定した事業展開が行えるよう、グループ全体の収益の向上に努めてまいります。①強い既存店づくり 当社グループは、持続的な企業発展のためにも、既存店の収益力強化が重要であると認識し、以下の取組みを推進してまいります。 イ.来店頻度向上 マスメディアやSNSを活用した継続露出による顧客接点の最大化、顧客層に応じた新商品やサービスの積極的投入などによる来店動機の最大化を図ってまいります。 また、店舗においては、切付・サービス技術の向上を推進する切付マイスター・サービスマイスターの育成に注力することで、NPSⓇ(ネット・プロモーター・スコア)評点の継続的な向上に取組み、顧客体験価値の向上を図っていくことで、店舗でのQSC改善に努めてまいります。 ロ.新規顧客獲得 当社の根幹をなす税込110円商品の拡充による価格競争力の強化、幅広い顧客層への訴求を行うとともに、税込110円商品以外の商品の付加価値・提供価値を高めることで、店舗での顧客体験価値の向上に努めてまいります。 また、お子様などに人気のキャラクターとコラボすることなどにより新たな顧客層の来店動機の創出を図ってまいります。 ②成長投資 当社グループの主幹事業である「かっぱ寿司」では、ロードサイドを中心に出店してきましたが、国内の人口動態の変化に対応するため、三大都市圏の駅前立地や新規商圏への出店や不採算店舗の閉鎖・移転など、店舗配置の最適化を進めております。 ③コストの最適化 中長期的に原材料費、人件費等の高騰が見込まれておりますが、そのような中でも安定した収益力を維持できるよう、生産性を向上させる設備の積極的な導入や、切付技術の向上などによる食材歩留まりの改善、コロワイドグループのシナジー効果を活かし、コロワイドグループの業態間連携によるメニュー開発により、原材料価格を低減すると共に食品ロスを低減するSDGs活動への取組みを進め、コストコントロールを行ってまいります。 ④ESGの取組み 当社では長期にわたる持続的な成長を目指し、ESG(環境、社会、ガバナンス)への取組みに注力しております。具体的には「環境」への取組みの一例として、店舗では、配送頻度の見直しや配送時のドライアイス使用の中止、空調省エネ装置の導入など、環境負荷の低減を推進しております。「社会」への取組みの一例として、地域貢献活動の一環として小学校の「出張授業」の開催や、「障害者の社会への完全参加と平等」の理念に基づき店舗の軽作業での障害者雇用の促進を図っております。さらにダイバーシティ推進の観点からは女性管理職の積極的な登用や女性活躍プロジェクトによる定期的なセミナー開催、外国人雇用の促進などを行っております。「ガバナンス」への取組みの一例として、取締役会の機能強化の観点から社外取締役の1/2以上の選任、指名報酬諮問委員会・特別委員会の設置などを行っております。 ⑤コンプライアンスの強化 当社は、元役員及び使用人による競合他社の営業秘密に係る不正競争防止法違反の疑いに関して、2022年10月21日に元役員及び使用人と共に両罰規定に基づき起訴されており、元役員については、2023年5月31日に有罪判決が言い渡され、同判決が確定しております。当社及び使用人に対しては、2024年2月26日に東京地方裁判所より有罪判決が言い渡され、当社及び使用人は、これを不服とし東京高等裁判所に控訴しておりましたが、2024年10月9日に控訴が棄却され、判決が確定しました。 また、当社を被告として、株式会社はま寿司から、2023年12月27日付けで、東京地方裁判所に、5億11百万円の損害賠償の支払いを求める等の訴訟が提起されております。今後の推移によって当社の将来の連結業績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点でその影響額を合理的に見積ることが困難であるため、連結財務諸表には反映をしておりません。 なお、当社は、従前より食品衛生・メニュー表示、ハラスメント、インサイダー情報管理、個人情報保護、ソーシャルメディアリスク等のコンプライアンスに注力しておりましたが、2022年10月21日の起訴を受け、営業秘密管理を含むコンプライアンス教育を継続不断の取組みとし、コンプライアンスに関する取組みをより一層強化し徹底しております。 以上のような取組みにより、持続的成長を推進できる企業体質に進化することを当社経営の重要課題に位置付けております。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、基幹事業である回転寿司事業を安定的な成長軌道に戻し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、ROE8%以上、ROIC6%以上、Net Debt(純有利子負債)/EBITDA倍率3倍以内を経営指標としております。(4)経営環境 当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド消費の拡大や雇用・所得の改善、各種政策の効果などを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学上のリスクに伴う原材料・エネルギー価格の高止まりに加え、昨今の中東情勢緊迫化による石油価格の上昇、世界的な通商政策の不透明感、賃金上昇を上回る物価高騰など、先行き不透明な状況が続いております。 外食産業におきましては、インバウンド需要の増加や消費意欲の回復により持ち直しの動きが見られたものの、原材料・エネルギー価格の高止まりや中東情勢緊迫化に伴う節約志向の高まり、人手不足による人件費の上昇が続いており、依然として厳しい経営環境にあります。また、様々な喫食手段の台頭やライフスタイルの変化を受け、価値観の多様化が一層進展しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 物価上昇や消費動向に対応した柔軟なプライシングや店舗改装による付加価値向上、従業員育成に伴う店舗での顧客体験価値の向上、新規出店などの施策により、当社グループの売上高は前期同水準を確保しました。しかしながら、継続的な物価上昇や実質賃金が伸び悩む環境下においては、外食支出に対する消費者の選別志向が一層強まることが想定され、経営環境は引き続き厳しいものとなる見通しです。 世界的には、中東情勢緊迫化などを背景とした石油価格の上昇に加え、主要国の金融政策動向や為替変動、地政学上のリスクが複合的に影響することで、原材料価格やエネルギー価格、物流コストなどの高止まりが懸念されており、先行き不透明な状況が続くことが予想されます。 国内回転寿司事業におきましては、人的資本投資に注力し、NPSⓇ(ネット・プロモーター・スコア)評点及び従業員エンゲージメント評点の継続的な向上に取組むとともに、QSC(Quality・Service・Cleanliness)の向上を軸とした店舗の競争力強化を進めてまいります。あわせて、DX化やAI活用を推進し、店舗オペレーションの均質化を図り、安定的な客数増加を通じた売上高拡大を目指してまいります。また、健康経営の推進や階層別研修の高度化を通じて、各個人の能力発揮を最大化し、持続的に競争力のある組織体制の構築を図ってまいります。 商品面におきましては、価格訴求と価値訴求を両輪で進めていくことで、顧客満足及び支持顧客層の拡大に注力してまいります。また、戦略商品の磨き込みを継続し、環境変化に左右されにくい収益基盤の構築を目指してまいります。 同時に、集客施策としてマスメディアへの露出に加え、アプリ会員向けキャンペーンやお子様に人気のキャラクターとのタイアップ施策を拡大することで、来店促進を図るとともに、計画的な出店を進めてまいります。 コスト面におきましては、生産性向上に資する設備投資を継続的に実施するとともに、切付技術の向上などによる食材歩留まりの改善を進めてまいります。加えて、コロワイドグループのシナジー効果を最大限に活用し、グループ業態間連携によるメニュー開発及び共同調達を推進することで、原材料価格上昇の影響を抑制するとともに、食品ロス削減を通じたSDGs活動を推進し、総合的なコストコントロールを図ってまいります。 海外回転寿司事業につきましては、韓国事業における収益モデル改革を通じた出店を進めるとともに、インドネシア事業では商業施設を中心とした出店を継続し、将来の成長に向けた収益基盤の拡充を図ってまいります。また、海外第3国での出店を進め、新たな収益基盤を構築してまいります。 また、当社では、長期にわたる持続的成長の実現に向け、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取組みを引き続き重要課題として位置付けております。 環境面では、配送効率の改善や省エネ設備の導入拡充等を通じた環境負荷低減の取組みに加え、食品ロス削減を目的として「Too Good To Go Japan」へ参画するなど、持続可能な食の提供に向けた取組みを推進しております。 社会面では、人的資本投資の一環として健康経営を推進し、健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定及び横浜健康経営認証2026(クラスAA)を新規取得しました。あわせて、「Smart One Health for Business」の活用を通じ、従業員の健康増進に取組んでおります。また、次世代育成及び地域貢献の取組みとして、各学校の企業訪問の受入れや創業地である長野県の中学生向けお仕事本への掲載などを通じ、食と職の魅力を伝える活動を行っております。引き続き、地域社会とのつながりを深め、地域経済の活性化にも貢献してまいります。さらに、女性管理職の登用や外国人雇用、フレキシブル社員登用の拡大などに継続して取組み、DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を推進することにより、人財不足の解消や組織の活性化を図ってまいります。 ガバナンス面では、取締役会の実効性向上を重要課題と位置付け、社外取締役比率の維持・向上を図るとともに、指名・報酬に関する各種委員会の運営を通じて、経営の透明性及び客観性の確保に努めております。また、リスク管理体制及びコンプライアンス体制の強化を継続的に進めるとともに、内部統制の有効性向上を図り、法令遵守及び適正な業務執行の徹底に取組んでまいります。これらの取組みを通じて、経営の健全性と監督機能の更なる強化を図ってまいります。 これらの取組みを通じ、外部環境の変化に柔軟に対応しながら、持続的な企業価値向上を実現できる企業体質への進化を、当社経営の重要課題として取組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド消費の拡大や雇用・所得の改善、各種政策の効果などを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学上のリスクに伴う原材料・エネルギー価格の高止まりに加え、昨今の中東情勢緊迫化による石油価格の上昇、世界的な通商政策の不透明感、賃金上昇を上回る物価高騰など、先行き不透明な状況が続いております。 外食産業におきましては、インバウンド需要の増加や消費意欲の回復により持ち直しの動きが見られたものの、原材料・エネルギー価格の高止まりや中東情勢緊迫化に伴う節約志向の高まり、人手不足による人件費の上昇が続いており、依然として厳しい経営環境にあります。また、様々な喫食手段の台頭やライフスタイルの変化を受け、価値観の多様化が一層進展しております。 このような状況の中、当社は「お客様の喜びが私たちの喜びです」という社是のもと、経営戦略の柱である強い既存店づくり、成長投資、サステナビリティ、関連事業拡大に取組み、顧客支持を高めるブランド育成を推進してまいりました。また、顧客動向に応じたグランドメニューの改廃及びプライシングを実施しましたが、原材料価格の高騰の影響を受け売上総利益率は前連結会計年度から0.6%の減少となりました。 収益性改善に向けた取組みを進める一方で、原材料・エネルギー等の価格高騰による業績への影響を踏まえ、将来の収益性を慎重に検討した結果、当社グループが保有する店舗等に係る固定資産の一部について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき回収可能性を検討した結果、当連結会計年度に国内85店舗・海外2店舗及び国内1工場に対し減損処理を行い、減損損失7億15百万円を計上することといたしました。 以上の結果により、当連結会計年度の売上高は731億93百万円(前期比0.0%減)、営業利益は5億32百万円(前期比62.9%減)、経常利益は5億92百万円(前期比59.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は3億94百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益10億32百万円)となりました。 次に事業の種類別セグメントの概況をご報告申し上げます。 〈回転寿司事業〉・当社の経営戦略 当社は、物価高騰の継続や価値観の多様化が進む厳しい経営環境の中、社是の実現を目的とし、収益の拡大と社会の持続可能な発展、企業価値の向上を図るため、①強い既存店づくり、②成長投資、③サステナビリティ、④関連事業拡大の4つを、経営戦略の柱としております。 ① 強い既存店づくり 当社は、持続的な企業価値向上のためにも、既存店の収益強化が重要であると認識し、以下の取組みを推進しております。 1)集客力向上 一部の戦略商品の規格見直しや、アクティブシニア向けの優待カードの配布、一部店舗で実施していた食べ放題の全店拡大などを通じて、顧客ロイヤルティの向上に努めました。また、一部店舗において営業開始時間を早めることによるブランチ利用や用途に合わせて選べる3種類のお持ち帰りメニューのリニューアルなどを通じて、多様な消費者ニーズに対応してまいりました。 ブランド認知や好意度の獲得を目的に、CMの各種メディアへの投下やSNS、折り込みチラシでの情報発信を行っております。加えて、当連結会計年度において39店舗にリードサインを設置し、売上高増加効果を確認しております。 店舗においては、キッチンマイスター及びサービスマイスターの育成に注力し、調理技術ならびに接客技術の向上に伴う顧客体験価値の向上に取組んでおります。 期間限定フェアでは、冬の味覚である「かに」や「のどぐろ」、「牡蠣」を使用したメニューを税込110円で販売し、価格と価値の両面から訴求を行ってまいりました。 その他にも行列の絶えない名店「鬼金棒」監修による「カラシビ味噌らー麺」や、株式会社ブルボン監修の「ルマンド プレミアムプリン」、ネスレ日本株式会社の「キットカット」とコラボしたチョコレートスイーツ、「きっと、とろける プレミアムプリン made with KITKAT®」などの販売、人気VTuber「ななしいんく」のメンバー、人気絵本「ねこいる!」、2.5次元アイドル「いれいす」ならびにゲーム型英語学習アプリ「Risdom(リズダム)」などとのコラボ・キャンペーンを実施し、多様な価値観を持つ顧客層の取込みを図っております。 2)店舗改装 当連結会計年度において22店舗の改装を実施しました。改装店舗においては、生産性向上を目的とした注文専用高速レーンや自動案内システム、セルフレジ、ご自身のスマートフォンがタッチパネル代わりに使用できるスマホオーダー、テイクアウト専用ロッカーを導入し、顧客の利便性向上と店舗の省力化に繋がるサービスを強化しております。その他、顧客体験価値の向上と従業員の働きやすさに繋がる新規設備の実証実験を進めております。 また、一部の改装店舗では、かっぱ寿司の人気キャラクター「カーくん」「パー子ちゃん」と触れ合っていただく機会を提供することで、地域のお客様に親しまれる店舗づくりとイメージ刷新を図っております。 3)プライシング 物価高に伴う節約志向が高まる経営環境において、より多くの顧客に美味しさと満足感を提供するために値下げを含む一部商品の価格の見直しを実施しました。 また、「かけうどん」や「香ばし炙りおにぎり」などを生活応援価格として税込90円で販売した他、食べ放題の各種割引、おこさまメニュー39%OFF、アプリ会員向けに「中とろ」を100円(税込)で提供するフェアなどを平日限定もしくは期間限定で実施する価格訴求に取組んでまいりました。 デリバリーにおいては、Uber Eatsに加盟している全235店舗において、店頭同価格での商品提供を開始いたしました。これにより、デリバリー利用時の価格面での顧客負担軽減を図るとともに、利便性の向上及び利用機会の拡大に取組んでおります。 ② 成長投資 当社は、顧客の需要に合致する店舗ポートフォリオの見直しと、顧客満足度と生産性の向上に繋がる設備投資に取組み、事業成長を図っております。 1)新規出店 当社は、「大都市駅前」「郊外型商業施設・ロードサイド」「新規商圏でのポジション確立」の3つの軸で出店を進めています。当連結会計年度において4店舗出店した結果、当連結会計年度末の店舗数は299店舗となりました。 2)DX・AI活用 当連結会計年度には、新たに自動案内システムを5店舗(累計287店舗)、セルフレジを10店舗(累計249店舗)に導入し、顧客の利便性と店舗の生産性向上を図っております。さらに、自動案内システムの多言語対応や効率的な案内ロジックの開発を進めるなどの顧客満足度の向上に努めております。 また、AIを活用したワークスケジュールやシフト作成、トレーニングマニュアルのDX化のテスト運用を継続し、最適な人員配置を進めております。 ③ サステナビリティ 当社は、社是である「お客様の喜びが私たちの喜びです」の考えのもと、食のインフラの担い手として、社会の持続可能な発展への貢献と企業価値の向上を目指すことを基本方針としております。 1)経営基盤の強化 従業員エンゲージメントサーベイの実施に加え、評点向上を目指すアクションプランを推進し、従業員のモチベーションと生産性の向上を図っております。また、従業員の声を聞き、それを各種施策や課題解決に活かしていく仕組みを構築し、多様な背景や価値観を持つ従業員が活躍できるDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を推進しております。さらに、女性社員比率の向上や男性正社員の育児休業取得率の改善、女性や外国人管理職比率の向上など、誰もが働きやすい環境づくりに取組んでおります。 加えて、健康診断結果に基づき二次健康診断の積極的な受診勧奨やオンラインで早期に医療へつなげるリモート企業内診療所の活用を通し、全従業員が長期に渡って活躍できる環境整備に取組んでおり、昨年に続き3年連続で「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」、新たに「横浜健康経営認証2026(クラスAA)」に認定されております。引き続き全従業員が能力を最大限発揮できるように「メンタル」「フィジカル」の健康と「従業員エンゲージメント」向上を図ってまいります。 また、社員研修の高度化に取組み、次世代の経営人財及びマネジメント人財の育成として社内研修の充実を図っております。 2)食の安全・安心の提供 当社では、すべてのお客様に安全・安心な食体験を提供することを最優先課題としております。店舗環境の整備を通じて安全・安心な店舗づくりを推進するとともに、緊急時にも迅速かつ正確に対応できる組織体制を整備し、ディフェンスラインの再構築を進めております。また、健康・栄養に配慮した商品開発を進め、栄養バランスに優れたメニューを提供することで、すべての世代のお客様が「食の喜び」を長く楽しめるブランドづくりを目指しております。さらに、アレルゲンや栄養成分などの情報を正確で分かりやすく開示し、お客様が安心して商品を選べる環境づくりにも取組んでおります。 3)地域・社会・地球環境への貢献 当社は、地域社会及び地球環境への貢献を重要な責務と捉え、持続可能な取組みを継続しています。当連結会計年度においても、子どもたちが食や職業に触れる機会を創出する活動を進めております。仕事体験テーマパーク「カンドゥー大日」に協賛し「かっぱ寿司 すし職人体験」として、食の背景に触れ、持続可能な食の未来を考える疑似的社会体験及び職業体験の機会を提供しました。また、創業の地・長野県の中学校での「ふるさとjobセミナー」の開催や宮城県名取市の「環境フェア」での食育出張授業などを通して、持続可能な社会、食への取組みを実施しております。 店舗では、空調設備の効率向上を目的とした設備投資や省電力化のための設備入れ替えを実施し、消費電力の削減によるCO2排出量の低減を進めております。今後も環境負荷軽減に向けた水光熱使用量の削減に資する投資を継続してまいります。 また、寿司ネタやシャリを余すことなく活用した商品の開発・販売を通じて、食材廃棄量の削減に取組み、フードロス削減アプリ「Too Good To Go」と連携し食品ロスの低減と資源の有効活用を進めております。 さらに、顧客の声を活かした経営体制に基づき、地域のニーズに応じた商品やサービスの提供を通じて、社会との共生を目指しております。 ④ 関連事業拡大 当社は、持続的な企業価値向上のためにも、既存店の収益力強化に加え、関連事業の拡大を重要な成長戦略と位置づけ、以下の取組みを推進しております。 1)デリカ事業との連携強化 国内回転寿司事業とのシナジー最大化に向けた連携を一層強化し、デリカ事業の拡大を推進しております。国内回転寿司事業にてデザート商品をキャンペーン等で採用することにより、デリカ事業の売上拡大と国内回転寿司事業の集客力の向上を図っております。 また、冷凍弁当や健康に配慮した製品の開発など、新たな市場需要の開拓を進めるとともに、従来取引のない業界への提案活動を継続し、事業領域の拡大に取組んでおります。 2)海外事業 韓国の回転寿司事業では、原材料価格高騰に対応するため、プライシングや各種コストの最適化を通じて収益モデルの改善を進め、安定した収支構造の構築に取組んでおります。 インドネシアの回転寿司事業では、各種マーケティング施策が効果を発揮し、売上高は堅調に伸長しております。当連結会計年度において1店舗の改装と2店舗の新規出店を実施し、さらなる成長に向けた投資を推進しております。 さらに、海外第3の出店候補国の調査や現地パートナー、不動産デベロッパーとの関係強化を継続し、海外回転寿司事業のさらなる拡大を計画しております。 以上の結果、回転寿司事業の売上高は592億45百万円(前期比0.5%減)、セグメント利益は5億15百万円(前期比63.1%減)となりました。 〈デリカ事業〉 デリカ事業においては、米の価格高騰に伴う価格転嫁を着実に進め、収支構造の安定化を図りました。 米の価格高騰は一時的に米飯類の販売状況に影響を及ぼしたものの、下期に入り販売は持ち直し、回復基調がより明確となっております。また、販売戦略の重点を調理パン及び常温パンへとシフトし、積極的な販促施策を展開した結果、両カテゴリーの売上高は大きく伸長しております。 デザート事業においては、新規取引先の獲得に加え、既存取引先及びグループ内製品の需要拡大により、売上高は前連結会計年度を上回り、成長基調が一層強まっております。 生産面では、生産性向上を目的とした継続的な改善活動が着実に成果を上げており、製造効率の向上及びコスト抑制に寄与いたしました。 今後も、収益性の確保と市場ニーズを的確に捉えた商品開発を推進し、安定的かつ持続的な成長基盤の強化に取組んでまいります。 以上の結果、デリカ事業の売上高は139億48百万円(前期比2.2%増)、セグメント損失は46百万円(前期はセグメント損失26百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローにより24億81百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローにより20億81百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フローにより22億93百万円減少した結果、前連結会計年度末より19億6百万円減少し、60億34百万円(前連結会計年度末は79億40百万円)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は24億81百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1億30百万円、減価償却費23億18百万円、減損損失7億15百万円、仕入債務の増加1億1百万円、利息の支払額2億51百万円、法人税等の支払額1億65百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は20億81百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出18億14百万円、事業譲受に伴う支出2億63百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は22億93百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入20億円、長期借入金の返済による支出26億90百万円、社債の償還による支出1億円、割賦債務の返済による支出12億4百万円、配当金の支払による支出2億45百万円等によるものであります。 ③生産、仕入及び販売の実績(イ)生産実績当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)デリカ事業12,476104.6合計12,476104.6(注)金額は製造原価によっております。 (ロ)仕入実績 回転寿司事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、「生産実績」に代えて「仕入実績」を記載いたします。当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)回転寿司事業24,35899.1合計24,35899.1(注)上記仕入実績は、セグメント間の取引高を消去した金額となっております。 (ハ)販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)回転寿司事業59,24599.5デリカ事業13,948102.2合計73,193100.0(注)1.上記販売実績は、セグメント間の取引高を消去した金額となっております。2.金額は販売価格によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等1)財政状態(資産) 当連結会計年度末における総資産は289億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億85百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が19億6百万円減少、売掛金が1億43百万円減少、工具、器具及び備品が2億25百万円増加、敷金及び保証金が1億12百万円減少したことによるものです。(負債) 当連結会計年度末における総負債は187億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億39百万円減少いたしました。これは主に、未払費用が60百万円増加、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が6億90百万円減少、1年内償還予定の社債が1億円減少、未払金及び長期未払金が9億11百万円減少したことによるものです。(純資産) 当連結会計年度末における純資産は102億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億45百万円減少いたしました。これは主に、配当金の支払2億46百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失3億94百万円により利益剰余金が減少したことによるものであります。2)経営成績 (売上高) 当連結会計年度の売上高は731億93百万円(前期比0.0%減)となり、前連結会計年度に比べ15百万円減少いたしました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。(売上総利益) 当連結会計年度の売上総利益は377億80百万円(前期比1.2%減)となり、前連結会計年度に比べ4億75百万円減少いたしました。また、売上総利益率は、顧客動向に応じたグランドメニューの改廃及びプライシングを実施しましたが、原材料価格の高騰の影響を受け売上総利益率は前連結会計年度から0.6%の減少となりました。(営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は372億48百万円(前年比1.2%増)となり、前連結会計年度に比べ4億25百万円増加いたしました。これは主に、コストアップの継続に対しては、生産性を向上させる設備の積極的な導入や、切付技術の向上などによる食材歩留まりの改善を進めることで対応してまいりました。また、コロワイドグループのシナジー効果を活かし、コロワイドグループの業態間連携によるメニュー開発により、原材料価格と食品ロスを低減してまいりました。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は5億32百万円となり、前連結会計年度に比べ9億1百万円減少いたしました。(経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ0百万円減少し、4億23百万円(前期比0.1%減)となりました。当連結会計年度における営業外費用は、前連結会計年度に比べ26百万円減少し3億63百万円(前期比6.8%減)となりました。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は5億92百万円(前期比59.6%減)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ11百万円減少しました(前期は11百万円)。当連結会計年度における特別損失は、前連結会計年度に比べ4億5百万円増加し、7億22百万円(前期比127.7%増)となりました。これは主に、減損損失が4億42百万円増加したことによるものであります。以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、3億94百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益10億32百万円)となりました。 3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 4)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、基幹事業である回転寿司事業を安定的な成長軌道に戻し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、中長期的に連結営業利益率5%以上を目指してまいります。 当連結会計年度における連結営業利益率は、0.7%となりました。引き続き指標について、改善されるように取組んでまいります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主な資金需要は主に、材料費、外注費、人件費及び一般管理費等の営業費用並びに設備投資等であります。 これらの資金需要につきましては、営業キャッシュ・フロー及び自己資金の他、金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は60億34百万円となっております。また、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は91億98百万円となっております。 また、重要な設備投資の予定及び資金調達方法については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 競合激化と消費者ニーズ変化
    回転寿司業界は競争が激しく、消費者の嗜好も常に変化しています。競合他社の台頭や、米・魚などの原材料価格の高騰は、カッパ・クリエイトの売上や利益に直接影響を及ぼす可能性があります。市場の変化への迅速な対応が求められます。
  • 減損会計の適用リスク
    カッパ・クリエイトは多くの店舗設備を保有しており、店舗の収益が悪化し営業損益が継続的にマイナスになった場合、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。これにより、多額の減損損失が計上され、会社の業績に悪影響を与える恐れがあります。
  • 有利子負債と金利変動リスク
    設備投資や敷金などの資金を借入金や社債で調達しており、有利子負債依存度が比較的高めです。特に変動金利の借入金は、金利が上昇すると支払利息が増加し、会社の利益を圧迫する可能性があります。金利動向の注視が必要です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,685 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)事業展開について 当社は日本国内・韓国・インドネシアで回転寿司事業(直営による回転寿司のチェーン展開)を行っており、店舗は概ね120席以上の大型店を郊外に展開しております。競合他社との競争の激化、消費者ニーズの変化、米・魚等の材料価格の上昇等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)減損会計の適用について 当社グループでは、回転寿司事業を中心に店舗設備等を保有しており、店舗損益の悪化等により営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる場合には、固定資産の減損に係る会計基準の適用により減損損失が計上され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3)有利子負債依存度について 当社グループは、設備資金・敷金及び保証金等を主として借入金・社債によって調達しております。負債及び純資産合計に占める有利子負債依存度は、2025年3月期に33.8%、2026年3月期に31.7%となっております。変動金利による借入金・社債は金利変動リスクに晒されており、金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(単位:百万円)期別2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期科目等 有利子負債合計11,76611,08711,16410,5059,198 短期借入金----- 1年以内返済予定の長期借入金9801,3801,9802,4902,500 1年以内償還予定の社債1,015580490100- 未払金(割賦)1,0241,3451,3701,2431,137 リース債務8115-8167 社債1,170590100-- 長期借入金5,5504,1704,8904,6503,950 長期未払金(割賦)1,9443,0072,3342,0141,444負債及び純資産合計31,64828,93830,19131,07228,987有利子負債依存度37.2%38.3%37.0%33.8%31.7% (4)敷金及び保証金について 当社グループは、出店等に際して賃借物件(土地・建物)により店舗開発を行うことを基本方針としております。2026年3月末現在、302店舗中298店舗が賃借物件であり、敷金及び保証金の連結総資産に占める割合は、12.0%となっております。従いまして、賃借先の経営状況によっては、当該店舗にかかる保証金の一部又は全部の回収不能や店舗営業の継続に支障等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(5)商品の品質管理及び衛生管理について 当社グループの各社において商品の鮮度管理を徹底し、厳正な品質管理及び衛生管理を実施し、食中毒を起こさぬよう注力しておりますが、衛生問題及び社会全般の一般的な衛生問題が発生した場合には信用低下等を招き、店舗売上高減少などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、工場等にて衛生問題以外の問題の発生により、工場が一時的な操業停止又は工場稼働率が低下した場合においても、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)災害・事故等について 地震等の自然災害や火災・事故などにより、店舗の営業及び工場の操業に支障が生じたり従業員が被害を受ける可能性があります。これに伴う売上高の減少、営業拠点の修復又は代替のための費用発生等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7)システム障害について 当社グループは、積極的にDX化、IT化を推進しております。商品の注文及び提供、食材の発注、勤怠管理、売上管理等の店舗管理システムの運営管理は万全の体制を整えておりますが、停電や機器の欠陥、ハッカーやコンピュータウィルスによる等の不測の事態によりシステム障害が発生した場合には機密データの漏洩や店舗運営に支障をきたすことになり、法的請求や賠償責任等を含め当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)調達コストについて 仕入価格の変動が経営成績に与える影響を抑制するための施策を実施しておりますが、世界的な政情不安や為替変動、地政学リスクなどの影響による原材料・エネルギー価格の高騰は継続しており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)為替相場の変動について 当社グループの中には海外子会社がありますので、為替相場の変動により外貨建で取引されている製品・サービス等の売価や費用が影響を受け、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、海外子会社の現地通貨建の資産・負債は、連結財務諸表作成の際には円換算されるため、当社グループの業績及び財政状態は為替相場の変動による影響を受けます。 (10)海外展開について 当社グループは、海外出店に際して事前に入念な調査を行っておりますが、当該国における法規制、宗教、慣習等の違いや、政策変更、経済情勢や為替相場の変動、テロ、戦争の発生等によるカントリーリスクが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外での店舗展開が計画通りの成果を挙げられない場合にも、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)訴訟等について 当社を被告として、株式会社はま寿司から、2023年12月27日付けで、東京地方裁判所に、5億11百万円の損害賠償の支払いを求める等の訴訟が提起されております。今後の推移によって当社の将来の連結業績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点でその影響額を合理的に見積ることが困難であるため、連結財務諸表には反映をしておりません。 なお、当社は、従前より食品衛生・メニュー表示、ハラスメント、インサイダー情報管理、個人情報保護、ソーシャルメディアリスク等のコンプライアンスに注力しておりましたが、2022年10月21日の起訴を受け、営業秘密管理を含むコンプライアンス教育を継続不断の取組みとし、コンプライアンスに関する取組みをより一層強化し徹底しております。

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