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丸文(7537)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • エレクトロニクス専門商社
    丸文グループは、半導体、電子部品、電子応用機器といった幅広いエレクトロニクス商品を国内外から仕入れ、顧客企業に販売する専門商社です。自社で製品を製造するのではなく、メーカーと顧客の間に入り、最適な製品を供給することで収益を得ています。このビジネスモデルは、多様な製品ラインナップと顧客ネットワークが強みとなります。
  • グローバルな販売網
    日本国内だけでなく、台湾、シンガポール、香港、タイ、フィリピン、マレーシア、中国、インドネシア、米国にも販売拠点を持ち、国際的な事業展開を行っています。これにより、世界中のエレクトロニクス市場の需要を取り込み、特定の地域に依存しない安定した収益基盤を構築しています。特にアジア地域での存在感が大きいことがうかがえます。
  • 多角的な事業セグメント
    事業は「デバイス事業」「システム事業」「アントレプレナ事業」の3つに分かれています。デバイス事業では半導体や電子部品、システム事業では航空宇宙・医療機器などを扱い、アントレプレナ事業ではICTソリューションやAIロボットといった新しい分野にも注力しています。これにより、幅広い顧客ニーズに対応し、リスク分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 電子デバイス事業
    この事業は、丸文グループの主力事業であり、半導体や電子部品の仕入れ販売を国内外で行っています。2025年3月期には売上高1,510.11億円、営業利益58.86億円を計上しており、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。特にアジア地域に複数の販売子会社を持ち、グローバルな展開が特徴です。
  • 電子システム事業
    航空宇宙機器、製造・検査機器、レーザー機器、医用機器といった電子応用機器の販売と、それらに関する技術サービスを提供しています。2025年3月期には売上高573.36億円、営業利益32.49億円を計上しており、デバイス事業に次ぐ規模の事業です。専門性の高い製品と技術サポートが強みとなっています。
  • アントレプレナ事業
    ICTソリューション、ソフトウェア、AIロボット、モジュール製品、技術ライセンスなど、比較的新しい分野の製品やサービスを提供しています。2025年3月期には売上高24.89億円、営業利益は-1.71億円と、まだ成長途上にあり、先行投資段階の事業と考えられます。2026年3月期からは「ソリューション事業」から名称変更されました。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectronicDevicesBusiness 地域 1,510 59 3.9%
ElectronicSystemsBusiness 地域 573 32 5.7%
SolutionBusiness 地域 25 -2 -6.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,461 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社13社及び持分法適用の関連会社1社で構成され、半導体、電子部品、電子応用機器等、国内外のエレクトロニクス商品の仕入販売を主な事業内容としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 デバイス事業 当社が販売するほか、子会社Marubun Taiwan,Inc.、Marubun/Arrow (S) Pte Ltd.、Marubun/Arrow (HK) Ltd.、Marubun Arrow (Thailand) Co.,Ltd.、Marubun/Arrow (Phils), Inc.、Marubun Arrow (M) SDN BHD.、Marubun/Arrow Electronics (Shenzhen) Company Limited及びPT.Marubun Arrow Indonesiaにおいても販売しております。なお、商品の一部について上記連結会社間で売買取引があります。 子会社Marubun/Arrow Asia,Ltd.は、電子部品等の販売会社(Marubun/Arrow (S) Pte Ltd.及びMarubun/Arrow (HK) Ltd.)の全株式を保有する持株会社であります。 関連会社Marubun/Arrow USA,LLC.は、電子部品等の販売をしており、商品の一部について当社との間で売買取引があります。 子会社Marubun USA Corporationは、Marubun/Arrow USA,LLC.の50.0%の持分を保有する持株会社であります。 主な商品は次のとおりであります。 各種半導体(アナログIC、メモリーIC、マイクロプロセッサ、特定用途IC、カスタムIC)、電子部品(水晶振動子、コネクタ、受動部品等) システム事業 当社が販売するほか、子会社丸文通商株式会社及び丸文ウエスト株式会社においても販売しております。なお、商品の一部について上記連結会社間で売買取引があります。 子会社株式会社フォーサイトテクノは、電子応用機器の保守・技術サービスを行っており、当社及び国内連結子会社は当該業務の一部を委託しております。 主な商品は次のとおりであります。 航空宇宙機器、製造・検査機器、レーザー機器、医用機器、技術サービス アントレプレナ事業 当社が販売しております。子会社株式会社フォーサイトテクノは、ICTソリューションの保守・技術サービスを行っており、当社は当該業務の一部を委託しております。 主な商品は次のとおりであります。 ICTソリューション、AIロボット、モジュール製品、ソフトウェア、技術ライセンス等 以上の事項を事業の系統図によって示すと、次のとおりであります。 (注)1.Marubun USA Corporationは、Marubun/Arrow USA,LLC.の持株会社であります。2.Marubun/Arrow Asia,Ltd.は、電子部品等の販売会社(Marubun/Arrow (S) Pte Ltd.及びMarubun/Arrow (HK) Ltd.)の全株式を保有する持株会社であり、商品の一部について当社及びMarubun Taiwan,Inc.と当該販売会社間で売買取引があります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
技術革新や事業環境の変化のスピードが極めて速く、顧客ニーズへの対応が重要
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
エレクトロニクス業界の技術革新の速さ、顧客ニーズの多様化・複雑化への対応力
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:半導体の需要動向及び企業の設備動向による影響 / 技術革新・顧客ニーズへの対応遅れ / 特定の仕入先(インフィニオンテクノロジーズジャパン)への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

丸文は特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPを直接的な競争優位の源泉としているわけではない。主力事業である電子部品専門商社としての機能は、技術情報やサプライヤーとの関係性に依存するが、これらは無形資産として明確に定義しにくい。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

丸文は長年にわたり、特定の顧客(特に大手メーカー)やサプライヤーとの強固な関係を構築している。これらの顧客は、丸文が提供する高度な技術サポート、カスタム対応、安定供給といった付加価値に依存しており、他社への切り替えには開発・設計変更やサプライチェーン再構築のリスクが伴うため、一定のスイッチングコストが発生する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

電子部品専門商社としてのビジネスモデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。サプライヤーと顧客のマッチングが中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業であり、特に電子部品という高付加価値商材を扱う性質上、構造的なコスト優位性を築くことは困難である。仕入れ価格や物流コストは市場原理に左右されやすく、他社との価格競争力で圧倒的な優位を確立することは難しい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電子部品専門商社として長年の実績と幅広いサプライヤー・顧客ネットワークを有しており、業界内で一定の規模とシェアを確保している。特に特定のニッチ分野や大手顧客との取引においては、その規模が安定した事業基盤を支える要因となっている。ただし、業界全体で見ると寡占度はそれほど高くない。

  • 幅広い製品ラインナップ
    丸文グループは、各種半導体(アナログIC、メモリーIC、マイクロプロセッサなど)、電子部品(水晶振動子、コネクタなど)、航空宇宙機器、医用機器、ICTソリューション、AIロボットなど、多岐にわたるエレクトロニクス商品を取り扱っています。この豊富な品揃えにより、多様な顧客の要望に応え、ワンストップでのソリューション提供が可能です。
  • グローバルな供給・販売ネットワーク
    国内外に多数の連結子会社や関連会社を持ち、世界規模で商品の仕入れと販売を行っています。特にアジア地域に強固な販売網を築いており、これにより効率的なサプライチェーンを構築し、顧客への安定供給を実現しています。地域ごとの市場特性に合わせたきめ細やかな対応も可能です。
  • 技術サポートと保守サービス
    単に商品を販売するだけでなく、電子応用機器の保守・技術サービスやICTソリューションの保守・技術サービスも提供しています。これにより、顧客は製品導入後のサポートも安心して任せることができ、丸文グループとの長期的な関係構築につながっています。技術的な専門知識を持つ人材が強みとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念体系について 当社グループは、長期的視点に基づく「パーパス」「ビジョン」「ミッション」「バリュー」を経営の基本的な考え方として定義し、株主、取引先、社員などすべてのステークホルダーのご期待に応えるよう企業価値の向上に努めるとともに、社会に貢献することを目指しております。 <丸文パーパス>テクノロジーで、よりよい未来の実現に貢献する <丸文ビジョン>独自の価値を提供するオンリーワンのエレクトロニクス商社として最も信頼される存在となる <丸文ミッション>「先見」と「先取」の精神のもと、人と技術とサービスで社会とお客様の課題を解決する <丸文バリュー>「誠実で透明な経営」「健全な経営活動の実践」「社会との調和」「環境保全への貢献」「お客様の満足の向上」「企業リスクの適切な管理」「人権の尊重」「働きやすい職場作り」 「パーパス」は当社グループの存在意義、「ビジョン」は当社グループの目指す姿、「ミッション」は当社グループの日々の取り組み、「バリュー」は当社グループが大切にしている信条・価値観を表しています。 (2)当社グループを取り巻く環境 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、新しい技術や社会課題に対応しながら、進化を続けております。AIやIoT、ロボットが社会生活に普及するとともに、自動車のEV化や電装化、通信の高速化、半導体・電子部品の高集積化、再生可能エネルギーの活用などに伴う需要の増加が見込まれます。また今後も新たな技術革新の到来により、市場は広がっていくものと見込まれます。① 企業構造当社グループはデバイス事業、システム事業、アントレプレナ事業の3事業セグメントにおいて、当社を中心に機能別の事業会社によって構成されております。各事業会社は経営の基本方針に則りグループ間で連携した事業運営を行っておりますが、取り扱い商材や地域の特性に合わせ、主体的に事業管理を行い運営しております。 現在の企業体系は、業績の状況、事業運営の状況等から判断し、良好に機能していると認識しております。② 市場環境当社グループが属するエレクトロニクス市場は、技術の高度化に伴って応用製品が広がり、市場拡大を続けています。一方で、企業の生産活動と生活のあらゆる場面で利用されているため、景気の変動や企業の設備投資の動向に影響を受けやすく、変動の大きな市場であります。製品・技術面では、自動車のEV化やAI/IoT、ロボティクス、次世代通信など新たなテクノロジーの活用が進んでおりますが、物価上昇や米国の政策動向、金融資本市場の変動などにより、市場の不確実性が高まってくるものと予測しております。当社グループはこうした状況下でも成長を図るため、付加価値の高い商品・サービスの開発・強化に取り組んでおります。③ 顧客動向当社グループは、民生機器・産業機器・自動車関連・医療機器メーカーや医療機関、通信関連企業など多くの顧客と長年にわたり取引を継続しております。当社グループでは、これまでに培った信頼と信用をさらに深化させるため、顧客密着型の営業活動と拠点展開を推進するとともに、取引先評価による自社の取り組み改善を実施しており、全体としては顧客との良好な関係を構築できていると認識しております。また現在は、自動車のEV化や生産現場のスマートファクトリー化といったインダストリアルDXの取り組みなど、社会基盤の変化も進んでおります。これまでとは異なった市場・分野での顧客層が広がりをみせていることから、当社グループでは品揃えの拡充と技術サポート力の強化により顧客基盤の拡大を図っております。 ④ 仕入先動向当社グループは多くの仕入先と代理店契約を締結しております。近年は半導体メーカーの代理店政策の変更により、代理店を担うエレクトロニクス商社の数は減少傾向にあり、今後も当面は同様の傾向が続くものとみています。当社グループはデジタルマーケティングの強化やソリューション提案力の向上に取り組み、仕入先とのパートナーシップの強化に努めるとともに、新規仕入先の開拓を行い、関係強化のために必要な場合は投融資やM&A、アライアンスを実施しております。⑤ 競合他社動向仕入先のM&Aや代理店政策の変更を背景に、近年は半導体商社間でも事業統合や買収など業界再編が進んでおり、業界全体の競争が激化しております。当社グループは長年培ったサプライチェーンのノウハウや専門性の高い技術サポート力、グローバルサポート力により独自のポジションを築いていると認識していますが、他社とのさらなる差別化を図るべく、サービスと機能の拡充に取り組んでおります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、地政学リスクに伴うサプライチェーンの再編や通商政策の動向を注視する必要がある一方、車載・産業用エレクトロニクス技術の進展、省エネルギー化などのサステナビリティ対応を背景に、中長期的には半導体・電子部品市場の安定的な成長が期待されます。 このような経営環境の下、当社グループは、2025年度~2027年度を計画期間とする中期経営計画「丸文 Nextage 2027」を推進しています。中期経営計画を通じて、“独自の価値を提供するオンリーワンのエレクトロニクス商社”としてさらなる成長を図るとともに、「レスポンシブル・ビジネス」(社会・環境への影響や広範なステークホルダーの利害を考慮しつつ、持続可能な事業成長を目指す経営姿勢)の追求を通じて、社会価値と経済価値を創出し社会の発展に貢献してまいります。 (「丸文 Nextage 2027」基本方針)① 「レスポンシブル・ビジネス」の追求② 新規事業における収益化実現③ 既存事業における基盤拡充④ グループ・シナジーの強化⑤ 価値創造モデル推進のための戦略管理高度化⑥ 人的資本戦略の展開 なお、上記の各基本方針項目について、①を「レスポンシブル・ビジネス」の視点、②~④を事業戦略の視点、⑤~⑥を基盤戦略の視点に基づくものと分類しています。 Ⅰ.「レスポンシブル・ビジネス」の視点に係わる戦略テーマ 当社の理念体系の下、独自のビジネスモデルとバリューサイクルの循環を通じて、経済的価値のみならず社会的価値を創出するとともに、環境・社会の課題解決にも貢献するため、以下の関連テーマに取り組んでいます。・ 地球環境の持続可能性の回復と保全への寄与・ 安全で豊かなサステナブル社会の実現・ 最先端技術とソリューション開発を通じた社会課題の解決・ ステークホルダー・エンゲージメントの継続的向上 Ⅱ.事業戦略の視点に係わる戦略テーマ 財務目標達成に向けて取り組みを推進している「事業戦略の視点に基づく重点戦略テーマ」は、以下のとおりです。 イ. デバイス事業 デバイス事業は、基盤強化事業として以下の取り組みを推進します。・ 成長分野への選択/集中・ 商流の拡大・維持/再構築支援・ 新技術・商材の開拓/受動部品の拡販・ グループ・シナジーの発揮・ マスマーケットにおける販売チャネルの拡大 ロ. システム事業 システム事業は、成長牽引事業として以下の取り組みを推進します。・ 新規事業の開発/新規商材の開拓・ 既存事業の領域/規模拡大・ 国家推進施策の関連ビジネス取り込み・ グループ経営強化/事業基盤拡充・ 海外オペレーションの確立 ハ. アントレプレナ事業 アントレプレナ事業は、価値創造事業として以下の取り組みを推進します。・ 新規事業の開発・ 提供価値の独自性発揮・ AI関連商材の開拓・拡販・ 戦略的な協業機会の追求 Ⅲ.基盤戦略の視点に係わる戦略テーマ 当社の「価値創造モデル」を通じた持続的企業価値向上のための基盤を確固たるものとするべく、以下の基盤戦略テーマに取り組んでいます。・ パーパスと融合する人的資本戦略の高度化・ 盤石なグループガバナンスの構築と運営・ 効果的かつ安定的なITシステム/インフラの開発と運営 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 2025年度から3ヶ年の中期経営計画「丸文 Nextage 2027」では、最終年度である2027年度に以下の目標値の達成を目指しております。経常利益80億円 以上ROE9.0% 以上
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念体系について 当社グループは、長期的視点に基づく「パーパス」「ビジョン」「ミッション」「バリュー」を経営の基本的な考え方として定義し、株主、取引先、社員などすべてのステークホルダーのご期待に応えるよう企業価値の向上に努めるとともに、社会に貢献することを目指しております。 <丸文パーパス>テクノロジーで、よりよい未来の実現に貢献する <丸文ビジョン>独自の価値を提供するオンリーワンのエレクトロニクス商社として最も信頼される存在となる <丸文ミッション>「先見」と「先取」の精神のもと、人と技術とサービスで社会とお客様の課題を解決する <丸文バリュー>「誠実で透明な経営」「健全な経営活動の実践」「社会との調和」「環境保全への貢献」「お客様の満足の向上」「企業リスクの適切な管理」「人権の尊重」「働きやすい職場作り」 「パーパス」は当社グループの存在意義、「ビジョン」は当社グループの目指す姿、「ミッション」は当社グループの日々の取り組み、「バリュー」は当社グループが大切にしている信条・価値観を表しています。 (2)当社グループを取り巻く環境 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、新しい技術や社会課題に対応しながら、進化を続けております。AIやIoT、ロボットが社会生活に普及するとともに、自動車のEV化や電装化、通信の高速化、半導体・電子部品の高集積化、再生可能エネルギーの活用などに伴う需要の増加が見込まれます。また今後も新たな技術革新の到来により、市場は広がっていくものと見込まれます。① 企業構造当社グループはデバイス事業、システム事業、アントレプレナ事業の3事業セグメントにおいて、当社を中心に機能別の事業会社によって構成されております。各事業会社は経営の基本方針に則りグループ間で連携した事業運営を行っておりますが、取り扱い商材や地域の特性に合わせ、主体的に事業管理を行い運営しております。 現在の企業体系は、業績の状況、事業運営の状況等から判断し、良好に機能していると認識しております。② 市場環境当社グループが属するエレクトロニクス市場は、技術の高度化に伴って応用製品が広がり、市場拡大を続けています。一方で、企業の生産活動と生活のあらゆる場面で利用されているため、景気の変動や企業の設備投資の動向に影響を受けやすく、変動の大きな市場であります。製品・技術面では、自動車のEV化やAI/IoT、ロボティクス、次世代通信など新たなテクノロジーの活用が進んでおりますが、物価上昇や米国の政策動向、金融資本市場の変動などにより、市場の不確実性が高まってくるものと予測しております。当社グループはこうした状況下でも成長を図るため、付加価値の高い商品・サービスの開発・強化に取り組んでおります。③ 顧客動向当社グループは、民生機器・産業機器・自動車関連・医療機器メーカーや医療機関、通信関連企業など多くの顧客と長年にわたり取引を継続しております。当社グループでは、これまでに培った信頼と信用をさらに深化させるため、顧客密着型の営業活動と拠点展開を推進するとともに、取引先評価による自社の取り組み改善を実施しており、全体としては顧客との良好な関係を構築できていると認識しております。また現在は、自動車のEV化や生産現場のスマートファクトリー化といったインダストリアルDXの取り組みなど、社会基盤の変化も進んでおります。これまでとは異なった市場・分野での顧客層が広がりをみせていることから、当社グループでは品揃えの拡充と技術サポート力の強化により顧客基盤の拡大を図っております。 ④ 仕入先動向当社グループは多くの仕入先と代理店契約を締結しております。近年は半導体メーカーの代理店政策の変更により、代理店を担うエレクトロニクス商社の数は減少傾向にあり、今後も当面は同様の傾向が続くものとみています。当社グループはデジタルマーケティングの強化やソリューション提案力の向上に取り組み、仕入先とのパートナーシップの強化に努めるとともに、新規仕入先の開拓を行い、関係強化のために必要な場合は投融資やM&A、アライアンスを実施しております。⑤ 競合他社動向仕入先のM&Aや代理店政策の変更を背景に、近年は半導体商社間でも事業統合や買収など業界再編が進んでおり、業界全体の競争が激化しております。当社グループは長年培ったサプライチェーンのノウハウや専門性の高い技術サポート力、グローバルサポート力により独自のポジションを築いていると認識していますが、他社とのさらなる差別化を図るべく、サービスと機能の拡充に取り組んでおります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、地政学リスクに伴うサプライチェーンの再編や通商政策の動向を注視する必要がある一方、車載・産業用エレクトロニクス技術の進展、省エネルギー化などのサステナビリティ対応を背景に、中長期的には半導体・電子部品市場の安定的な成長が期待されます。 このような経営環境の下、当社グループは、2025年度~2027年度を計画期間とする中期経営計画「丸文 Nextage 2027」を推進しています。中期経営計画を通じて、“独自の価値を提供するオンリーワンのエレクトロニクス商社”としてさらなる成長を図るとともに、「レスポンシブル・ビジネス」(社会・環境への影響や広範なステークホルダーの利害を考慮しつつ、持続可能な事業成長を目指す経営姿勢)の追求を通じて、社会価値と経済価値を創出し社会の発展に貢献してまいります。 (「丸文 Nextage 2027」基本方針)① 「レスポンシブル・ビジネス」の追求② 新規事業における収益化実現③ 既存事業における基盤拡充④ グループ・シナジーの強化⑤ 価値創造モデル推進のための戦略管理高度化⑥ 人的資本戦略の展開 なお、上記の各基本方針項目について、①を「レスポンシブル・ビジネス」の視点、②~④を事業戦略の視点、⑤~⑥を基盤戦略の視点に基づくものと分類しています。 Ⅰ.「レスポンシブル・ビジネス」の視点に係わる戦略テーマ 当社の理念体系の下、独自のビジネスモデルとバリューサイクルの循環を通じて、経済的価値のみならず社会的価値を創出するとともに、環境・社会の課題解決にも貢献するため、以下の関連テーマに取り組んでいます。・ 地球環境の持続可能性の回復と保全への寄与・ 安全で豊かなサステナブル社会の実現・ 最先端技術とソリューション開発を通じた社会課題の解決・ ステークホルダー・エンゲージメントの継続的向上 Ⅱ.事業戦略の視点に係わる戦略テーマ 財務目標達成に向けて取り組みを推進している「事業戦略の視点に基づく重点戦略テーマ」は、以下のとおりです。 イ. デバイス事業 デバイス事業は、基盤強化事業として以下の取り組みを推進します。・ 成長分野への選択/集中・ 商流の拡大・維持/再構築支援・ 新技術・商材の開拓/受動部品の拡販・ グループ・シナジーの発揮・ マスマーケットにおける販売チャネルの拡大 ロ. システム事業 システム事業は、成長牽引事業として以下の取り組みを推進します。・ 新規事業の開発/新規商材の開拓・ 既存事業の領域/規模拡大・ 国家推進施策の関連ビジネス取り込み・ グループ経営強化/事業基盤拡充・ 海外オペレーションの確立 ハ. アントレプレナ事業 アントレプレナ事業は、価値創造事業として以下の取り組みを推進します。・ 新規事業の開発・ 提供価値の独自性発揮・ AI関連商材の開拓・拡販・ 戦略的な協業機会の追求 Ⅲ.基盤戦略の視点に係わる戦略テーマ 当社の「価値創造モデル」を通じた持続的企業価値向上のための基盤を確固たるものとするべく、以下の基盤戦略テーマに取り組んでいます。・ パーパスと融合する人的資本戦略の高度化・ 盤石なグループガバナンスの構築と運営・ 効果的かつ安定的なITシステム/インフラの開発と運営 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 2025年度から3ヶ年の中期経営計画「丸文 Nextage 2027」では、最終年度である2027年度に以下の目標値の達成を目指しております。経常利益80億円 以上ROE9.0% 以上
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、総じて緩やかに回復いたしました。一方で、緊迫化する中東情勢が供給網や資源価格に与える影響を注視する必要があるほか、米国の通商政策をめぐる動向や金融資本市場の変動など、依然として先行き不透明な状況が続きました。 当社グループが属するエレクトロニクス業界におきましては、生成AIの普及拡大を背景に、先端ロジックやメモリの需給が逼迫するなど、データセンター関連分野での投資競争が一段と加速いたしました。一方、PCやスマートフォン関連分野では、部材コストの上昇やCPU・メモリの供給不足が響き、出荷台数は減少傾向で推移するなど、期待された回復には至りませんでした。産業機器分野におきましては、社会インフラやデータセンター向けなどの一部で堅調な需要がみられたほか、足元では半導体製造装置向け受注に回復の兆しがみられるものの、業界全体としては依然として一進一退の状況が続きました。 こうした状況の下、当連結会計年度における当社グループの売上高は、低調に推移した産業機器向け需要を、底堅く推移したモビリティ向けや民生機器向けが補完したほか、システム事業において人工衛星関連の需要が大きく伸長し全体を牽引したことから、前年同期比1.2%増の213,425百万円となりました。利益面では、代理人取引の減少に加え、商品ミックスの変動に伴い売上総利益率が低下したことなどから、営業利益は前年同期比15.2%減の7,763百万円となりました。また、営業外損益では期中を通じて円安方向に進行したことに伴い、1,866百万円の為替差損を計上した結果、経常利益は前年同期比35.5%減の4,218百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比25.1%減の3,303百万円となりました。 なお、当連結会計年度より、棚卸資産の評価方法について変更を行っており、前連結会計年度については、遡及適用後の数値で比較分析を行っております。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 当連結会計年度より、2026年1月の組織変更による事業セグメントの再編に伴い、報告セグメントの構成内容を見直し、従来「デバイス事業」に含めていた一部事業を「アントレプレナ事業」に変更しております。 また、当連結会計年度より、従来「ソリューション事業」としていた報告セグメントの名称を「アントレプレナ事業」に変更しております。当該変更はセグメント名称の変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 さらに、当連結会計年度より、報告セグメントの利益を「営業利益又は営業損失」から「経常利益又は経常損失」に変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 (デバイス事業)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高150,525152,2451,7191.1%経常利益2,965562△2,403△81.0% デバイス事業は、産業機器向け需要が低調に推移したものの、モビリティ向けや民生機器向けが堅調に推移いたしました。その結果、売上高は前年同期比1.1%増の152,245百万円となりました。一方、経常利益につきましては、代理人取引の減少や商品ミックスの変動により売上総利益率が低下したことに加え、円安基調に伴う為替差損を計上したことなどから、前年同期比81.0%減の562百万円となりました。 (システム事業)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高57,33658,6231,2872.2%経常利益3,3423,6703289.8% システム事業は、航空宇宙・防衛関連市場の拡大を背景に、人工衛星向け高信頼性部品等の航空宇宙機器が大きく伸長しました。その結果、売上高は前年同期比2.2%増の58,623百万円となりました。一方、経常利益につきましては、増収効果に加え、事業セグメント内で相対的に利益率の高い航空宇宙関連の構成比が高まったことで売上総利益率が改善したことにより、前年同期比9.8%増の3,670百万円となりました。 (アントレプレナ事業)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高2,9752,556△419△14.1%経常利益231△14△245- アントレプレナ事業は、通信インフラ向け時刻同期システムやソフトウェア製品の需要が減少したことにより、売上高は前年同期比14.1%減の2,556百万円となりました。経常利益につきましては、相対的に利益率の高いソフトウェア製品の売上が減少したことなどにより、14百万円の経常損失(前年同期は231百万円の経常利益)となりました。 当連結会計年度末(2026年3月31日)の総資産は、前連結会計年度末(2025年3月31日)に比べ172百万円減少し、145,001百万円となりました。このうち、流動資産が1,308百万円減少の129,298百万円、固定資産が1,136百万円増加の15,702百万円となりました。流動資産が減少した主な要因は、前渡金が3,381百万円、受取手形及び売掛金が2,804百万円増加した一方で、商品及び製品が6,118百万円、未収入金が1,364百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産が増加した主な要因は、建物及び構築物が1,369百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,179百万円減少の82,211百万円となりました。このうち、流動負債が3,084百万円減少の76,137百万円、固定負債が905百万円増加の6,074百万円となりました。流動負債が減少した主な要因は、短期借入金が1,594百万円、未払法人税等が1,148百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債が増加した主な要因は、繰延税金負債が687百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,007百万円増加の62,790百万円となりました。これは主に利益剰余金が1,576百万円、その他有価証券評価差額金が315百万円それぞれ増加したことによるものであります。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の37.8%から1.5ポイント増加し、39.2%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期借入による純減少、前渡金の増加等があったものの、棚卸資産の減少、税金等調整前当期純利益等により、前連結会計年度末に比べ767百万円増加(前年同期比3.3%増)し、当連結会計年度末には24,300百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は6,383百万円(前年同期は18,617百万円の収入)となりました。これは主に前渡金の増加額が3,381百万円あった一方で、棚卸資産の減少額が6,073百万円、税金等調整前当期純利益が5,187百万円あったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果得られた資金は730百万円(前年同期は2,146百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が1,033百万円あった一方で、投資有価証券の売却による収入が1,124百万円、定期預金の払戻による収入が736百万円あったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支出した資金は6,649百万円(前年同期は16,405百万円の支出)となりました。これは主に短期借入による純減少額が4,358百万円、配当金の支払額が1,725百万円あったこと等によるものであります。 ③ 仕入、受注及び販売の実績a.仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)デバイス事業133,78399.5システム事業48,277101.7アントレプレナ事業1,27891.1合計183,338100.0(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の仕入実績及び総仕入実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社29,36816.024,77713.5Analog Devices International Unlimited Company16,4119.019,00510.4 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)デバイス事業147,073107.769,00593.0システム事業63,89898.243,258113.9アントレプレナ事業2,708119.92,240107.3合計213,680104.8114,503100.2(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)デバイス事業152,245101.1システム事業58,623102.2アントレプレナ事業2,55685.9合計213,425101.2(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)任天堂株式会社33,18515.732,49115.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や当該事象の状況等に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績等の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析は以下のとおりであります。売上高は、低調に推移した産業機器向け需要を、底堅く推移したモビリティ向けや民生機器向けが補完したほか、システム事業において人工衛星関連の需要が大きく伸長し全体を牽引したことから、前年同期に比べ2,587百万円増加の213,425百万円となりました。売上総利益は、代理人取引の減少に加え、商品ミックスの変動に伴い、前年同期に比べ1,521百万円減少し24,701百万円となりました。売上総利益率は11.6%となりました。販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ130百万円減少の16,938百万円となりました。営業利益は、売上総利益の減少により、前年同期に比べ1,391百万円減少し7,763百万円となりました。営業外収益は、前期に計上された為替差益が当期は発生しなかったことなどから、前年同期に比べ546百万円減少し646百万円となりました。営業外費用は、期中からの円安進行に伴い、為替差損1,866百万円を計上したことにより、384百万円増加の4,191百万円となりました。以上の結果、経常利益は前年同期に比べ2,322百万円減少し4,218百万円となりました。特別利益は、前年同期に比べ729百万円増加し982百万円となり、特別損失は、前年同期に比べ1百万円増加し14百万円となりました。法人税、住民税及び事業税は前年同期に比べ1,056百万円減少し1,076百万円、法人税等調整額は前年同期に比べ335百万円増加し429百万円となりました。また非支配株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ232百万円増加の376百万円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ1,105百万円減少し、3,303百万円となりました。 ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの事業活動に必要な運転資金需要の主なものは、商品の仕入代金及び人件費や販売諸掛、業務委託費、旅費交通費などの販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は設備投資や取引先への投融資であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や設備投資、投融資に関わる資金の調達は、自己資金及び金融機関からの借入れを基本としております。なお当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は48,943百万円となっております。また当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は24,300百万円となっております。 ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、ROE及び経常利益を重要な経営指標と位置づけ、2027年度にROE9.0%以上、経常利益80億円以上の達成を目標とし、収益性と効率性の向上に取り組んでおります。直近3事業年度のROE及び経常利益の推移は次のとおりであります。 2024年3月2025年3月2026年3月ROE(自己資本利益率)6.9%8.4%5.9%経常利益5,627百万円6,541百万円4,218百万円(注)ROE:親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本

事業リスク

  • 市場需要の変動リスク
    半導体や電子部品、電子応用機器の需要は、民生機器、産業機器、自動車関連、医療機器メーカーなどの顧客企業の設備投資や市場全体の景気動向に大きく左右されます。市場が急激に変動した場合、丸文グループの売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。特にエレクトロニクス市場は変動が激しい特徴があります。
  • 技術革新と陳腐化リスク
    エレクトロニクス業界は技術革新のスピードが非常に速く、顧客ニーズも常に変化しています。丸文グループが提供する商品が陳腐化したり、新しい技術や顧客の多様な要求への対応が遅れたりした場合、競争力を失い、経営成績に影響が出る可能性があります。また、製品の不具合や欠陥による補償費用発生のリスクもあります。
  • 特定の仕入先への依存
    丸文グループは、インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社への仕入依存度が高く、2025年3月期には総仕入実績の16.0%を占めています。この主要仕入先との契約内容に変更が生じたり、契約が解除されたりした場合、商品の安定供給に支障が生じ、丸文グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,743 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)業務関連リスク① 半導体の需要動向及び企業の設備動向による影響について 当社グループは半導体や電子部品、電子応用機器等の国内外のエレクトロニクス商品の仕入販売を主な事業とする商社であります。主な販売先は民生機器、産業機器、自動車関連、医療機器メーカーであり、顧客企業やエレクトロニクス市場全体の需要が大きく変動した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、安定的なビジネスの維持・拡大のため、販売先の拡大や付加価値の高い商品の開発拡充に取り組んでおりますが、当社の施策を以て当該リスクを完全に回避できるものではなく、市場が急変した場合には、大きな影響を受ける可能性があります。 ② 技術革新・顧客ニーズへの対応について 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、技術革新や事業環境の変化のスピードが極めて速く、顧客が当社グループに求める機能も年々、多様化・複雑化しております。 当社グループが提供する商品が陳腐化した場合や顧客ニーズへの対応遅れなどが発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また商品やサービスに不具合や欠陥が生じた場合、その補償費用や追加コストが発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、技術革新・顧客ニーズへの対応のため、商品ラインナップの拡充や技術サポート力の強化、品質管理体制の整備などに取り組んでおります。加えて、商品・サービスの不具合等による補償費用や追加コストが発生する場合に備え、保険を付保するなどリスクの移転を図り対応しておりますが、顕在化の時期や影響度を事前に予測することは困難であると認識しております。 ③ 特定の仕入先への依存度が高いことについて 当社グループの主要な仕入先は、インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社及びAnalog Devices International Unlimited Companyであります。2026年3月期における総仕入実績に対する割合は、それぞれ13.5%、10.4%となっております。 当社グループでは各仕入先との良好な関係の維持に努めるとともに、継続的に新規仕入先や新規商材の開発に取り組んでおりますが、仕入先の代理店政策の見直しにより契約内容に変更が生じた場合や契約が解除された場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクについては顕在化の時期を事前に予測することは困難でありますが、リスクが顕在化した場合、当該仕入先との取引額によっては大きな影響を受ける可能性があると認識しております。 ④ 在庫の廃棄や評価の影響について 当社グループが取り扱う半導体や電子部品は、お客様からの要求納期にジャストインタイムで所要量を提供できるよう常に一定量の在庫を確保、保有しております。 当社グループでは、顧客の需要動向ならびに仕入先の供給状況の把握に努め、在庫が滞留しないよう在庫管理を徹底しておりますが、当初見込んでいた所要量に差異が生じた場合には、在庫の評価損や廃棄損が生じる可能性があります。当該リスクの顕在化に備え、当社グループは事業計画の策定に当たっては直近の在庫保有状況や回転期間に応じて一定額の引当を行っておりますが、その時期や影響額等の影響度を予め正確に見積もることは困難であると認識しております。 (2)財務関連リスク① 為替及び金利変動の影響について 当社グループの事業では、外貨建ての輸出入取引の割合が高く、また経済のグローバル化に伴い、国内取引であっても外貨建てでの取引が経常的に発生しております。 外貨建取引において、当社グループの大部分が仕入と売上が同一外貨取引であることから、仕入と売上の通貨が同一の場合には外貨ベースでの「ナチュラルヘッジ」、仕入と売上の通貨が異なる場合には取引毎に「為替予約ヘッジ」を行うことで、為替変動リスクに対応しております。しかしながら、為替相場が著しく変動した場合には、円建て換算での売上高や売上総利益額、棚卸資産等の評価において大きな影響を及ぼすことがあり、その結果、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、海外連結子会社の財務諸表を円換算する場合にも影響を及ぼします。 また当社グループは、事業運営に必要な運転資金の調達を金融機関からの借入を通じても行い、調達手段の多様化や金利スワップ取引など様々な手段を用いて金利変動等によるリスクを軽減するよう努めております。しかしながら、借入通貨の金利変動が大きい時には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 為替相場や金利の変動リスクについては、当社グループの施策を以て当該リスクを完全に回避できるものではなく、その時期や影響度を事前に見積もることは困難であると認識しております。 ② 投融資リスクについて 当社グループは、新規商材の販売権の確保や関係強化を目的として、仕入先への出資や開発資金の貸付などの投融資を行う場合があります。投融資にあたっては、その金額に応じて取締役会などで審議した上で決定し、また投融資先の経営状態や事業の進捗などを定期的にモニタリングしております。投融資先のビジネスプランや業績が投融資時点における想定と大きく乖離し、減損処理が必要となった場合や貸付金の回収が困難になった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの顕在化の時期や影響額を予測することは困難でありますが、顕在化した場合には各投融資先の投融資額に応じた影響を受けることになります。 ③ 退職給付債務について 当社グループの退職給付費用及び年金債務は、割引率等の数理計算上で設定する前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されますが、実際の年金資産の運用利回りが低下した場合や数理計算上の前提条件に変動が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。数理計算上の差異は、年1回実施している退職給付見込額の再計算や年金資産の運用実績により発生するため、毎年度一定の影響を被ることは不可避と認識しております。 (3)基盤関連リスク① 法的規制について 当社グループは、わが国をはじめ、事業を展開する諸外国の国家安全保障に関する規制や輸出入に関する規制、製造物責任、独占禁止、特許、環境規制など様々な法令・規制の下で事業活動を展開しております。 当社グループでは、各種法令・規制の最新情報の入手に努めるとともに、全社員へのコンプライアンス教育や関係者へのセミナー等を通じて啓蒙活動を行い、法令・規制の遵守に取り組んでおります。これらの法令・規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限され、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクの顕在化の時期や影響度については予め見積もることは困難でありますが、顕在化の可能性は現時点では高くないと認識しております。 ② 優秀な人材の確保について 当社グループの競争力を維持、向上していくためには、優秀な人材の確保と育成が重要と考えております。当社グループでは新卒採用や通年での経験者採用、全社横断的な教育研修ならびにOJTによる育成、本人の能力を活かした適材適所の人材配置などを実施しておりますが、人材の確保や育成ができない場合、当社グループの将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクの顕在化の時期や影響度については予め見積もることは困難でありますが、顕在化の可能性は現時点では高くないと認識しております。 ③ 自然災害などのリスクについて 当社の基幹コンピュータシステムは東京都内に、物流拠点は千葉県山武郡に設置し、大規模地震被災や台風などの自然災害に備え、事業継続計画を策定、BCP体制を構築し、定期的に訓練を実施するとともに、電力や通信回線などのライフラインの多重化や基幹業務システムのバックアップを確保しております。加えて、当社グループでは外部からの不正アクセスやサイバー攻撃、コンピュータウイルスの感染等に対する保全策を講じておりますが、災害や感染症などが発生した場合のリスク全てを回避することは困難であり、昨今の気候変動などに伴う災害の大規模化や感染症の拡大などにより、想定していない規模でのリスクの顕在化も考えられます。その場合には、事業活動の縮小など当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性がありますが、かかるリスクが顕在化する時期や影響度を予め見積もることは困難であると認識しております。

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